説明

吸盤バット利用のコンクリ−ト構造物養生方法及びその装置

【課題】表面が濡れていたり凹凸がある、硬化中あるいは硬化後のコンクリート、モルタル、石、タイルの養生において、大がかりな足場および架台装置を必要とせず、組み立て設置、解体、養生にかかる費用が少なくすることができる簡易養生方法およびその装置と材料を提供する。
【解決手段】移動及び脱着が容易で、製品を1ヶ月間程度連続して安定吸着できる吸着バット装置1と両面使用できる遮熱シ−ト7を装着させてコンクリ−ト8の養生が行なえる万能小型連続強力吸着吸盤装置を用いる。吸着バット装置1と遮熱シ−ト7は、取り付け時及び撤去時に破損しないよう取り扱えば複数回使用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、強力安定小型強力吸盤装置を用いた土木、建築コンクリ−ト構造物の
養生を行なうもので、吸着バットに両面使用できる遮熱シ−トを装着させ一体化し
た低コストエコ養生工法並びに装置及び材料によるもので、コンクリ−トの品質向
上に優れた効果ある小型連続強力吸着吸盤装置で遮熱シ−トを具備したコンクリ−
ト構造物エコ養生法方及び養生装置及び材料の提供と工事中車両通行部の拡張に関
する。
【背景技術】
【0002】
従来のコンクリ−ト養生は、大掛かりな足場及び架台装置を用い、ビニ−ル製バ
ル−ン等により外気を遮断しコンクリ−トの養生にあたってきた。しかしながら、
装置並びに組み立て設置及び解体工費や養生期間中の維持費が膨大となり、低コス
トで簡略化したエコ新工法及び装置を模索している。
当該発明の属する分野にある従来の技術を記載します。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−025151号公報
【特許文献2】特開2008−223372号公報
【特許文献3】特開2007−205055号公報
【特許文献4】特開2006−328869号公報
【特許文献5】特開2006−291690号公報
【特許文献6】特開2006−161401号公報
【特許文献7】特開2006−009410号公報
【特許文献8】特開2005−299323号公報
【特許文献9】特開2005−090146号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の養生は足場等を用いて養生を行なう他はなく、コンクリ−
ト並びにモルタル及び石やタイルの凹凸面に連続して長時間強力吸着させられる吸
盤もないために吸盤利用による養生方法が採用出来なかった。特にコンクリ−ト面
並びにモルタル面及び石やタイルの乾燥した凹凸面及び濡れた凹凸面に吸着させ、
強力な吸引力で吸盤の滑りを止めることは難しく、コンクリ−トの養生にあたり簡
単で直接養生することが困難で、用途も限られたために凹凸面に吸着できる吸盤開
発や吸盤利用による養生工法の開発にはあまり触れられなかったという欠点があっ
た。
【0005】
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたものであり、特に乾燥し
た状態のコンクリ−ト若しくは濡れた状態のコンクリ−ト並びにモルタル、石やタ
イルの凹凸した表面において垂直耐荷重500gから1kg程度で、荷重による滑り移動
はなく、800間程度連続して強力且つ安定吸着でき、軽量で脱着が容易な小型万能
強力吸着吸着吸盤装置により安定してコンクリ−ト養生遮熱シ−トが取り付けられ、
斬新且つ簡便で低コストのコンクリ−ト構造物エコ養生方法及び材料の提供するこ
とを目的として上記課題を解決する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、ゴム系スポンジ材若しくはエラストマ−系素材を有効に用い、プラス
チックケ−スの内側に収納し真空ポンプや部材の保護にあたる。 この吸盤部をソ
フトチュ−ブで連結し、ソフトチュ−ブを小型真空ポンプに取り付け、小型モ−タ
−を作動させ真空吸引する方式により吸着力を高め、負荷荷重による横滑りを押さ
え、安定し連続して強力吸着する真空装置を具備し、独立した装置が1体化された
脱着が容易な小型万能強力吸着吸盤装置と遮熱シ−トを組み合わせ、土木、建築の
コンクリ−ト構造物全般に対し工事場所及び工事時期を問わずにコンクリ−トの高
品質化に向け、コンクリ−ト構造物全般の養生を行なうことで従来の課題が解決が
出来る。
【0007】
電源を入れると、防水ケ−スに収納された小型モ−タ−の作動とともに小型真空
ポンプが働き、吸盤ゴム吸引部の真空度を40kpaまで引き上げ、300g以上の負荷荷
重に耐え、滑り落ち強度を発揮し強力に吸着し、吸着装置の耐久吸着時間を800時
間程度連続安定吸着維持できるためコンクリ−ト構造物の養生必要時間の10日間
程度は充分満足できる。
【発明の効果】
【0008】
乾燥状態のコンクリ−トや濡れた状態の土木、建築のコンクリ−ト構造物等に強
力に安定吸着し、連続維持できることにより、土木工事並びに建築工事の仮設養生
用機材及びロボット足部分部品等に利用することで作業内容及び品質が大幅に改良
でき、工事期間短縮並びに作業工程削減及び工事費の削減により最も効率の良い工
事が出来、実用性にも、安全性にも富んだ優れもののコンクリ−ト強力吸着吸盤装
置利用によるコンクリ−ト構造物の養生方法及びその装置利用によるものであり本
発明により、長期間設置の足場を不要とした革新的なコンクリ−ト構造物全般の養
生を行なうことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明に係る吸盤バットの一部配置図例である。
【図2】本発明に係る遮熱シ−ト受け金物及び押さえ金物配置図である。
【図3】本発明に係る遮熱シ−ト張り方向及びシ−ト重ね図である。
【図4】本発明に係る吸盤バット取り付け断面詳細図である。
【図5】本発明に係る吸盤バット取り付け断面詳細図である。
【図6】本発明に係るコンクリ−ト養生の打ち継部取り合い図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0010】
本発明の図(1)は、コンクリ−ト強力吸着吸盤バット取り付け配置方法による
もので、コンクリ−ト養生等のため養生面に対し吸着させる吸盤設置のX方向及び
Y方向のピッチ1.0m×1.0mの取り付け状況及び吸盤配置を示した図である。
【実施例2】
【0011】
本発明の実施例2による図(2)は、コンクリ−ト面に吸着させる部分の正面図
によるもので、シ−ト受け及び押させアルミFBの取り付け方法を示した図であり、
このFBを用いて遮熱シ−トを取り付け、押さえるものである。更に、構造物の排
除により車両通行部の拡張が図れるとともに、車両通行部の遮熱シ−ト部に反射テ
−プを張り工事中車両通行の安全が確保できる。
【実施例3】
【0012】
本発明の実施例1及び2を完全に満足させるため、吸盤設置時には足場若しくは
高所作業車を用いて図(6)によるプラグ接続により通電しながら吸着させ、(3)、
図(4)、図(5)による保護プラスチック部分を内側に絞り込みながらシ−ト下地
を取り付け、その上に取り付け加工した遮熱シ−トを取り付け、押さえ金物で押さ
えてスプリングピンで止め固定する。これらの装置を撤去する場合、各吸盤毎に順
序良く電源部分のプラグを外すことで通電が遮断され簡単に撤去できる。その際に、
吸盤装置を投げ落としすることを禁じ、袋若しくは籠に入れながら破損すること防
ぎ倉庫などに保存する。
【産業上の利用可能性】
【0013】
本コンクリ−ト吸着吸盤利用の養生方法や土木、建築コンクリート構造物のコン
クリ−ト養生全てに効率良く使える。その際、コンクリ−ト表面が濡れた状態並び
に乾燥した状態及びモルタル表面が濡れた状態並びに乾燥した状態のほか凹凸ある
石やタイル面に強力に吸着でき、約800時間程度維持できるために工事場所及び工
事季節を問うことなく全てのコンクリ−ト養生等に好んで使われる。従来は全く不
可能とされた部分に吸着し長時間維持する。
【0014】
従来は全く不可能とされた部分に吸着し、長時間維持することができることにより、土木及び建築工事のコンクリ−トの養生及び機材の一時取り付けに役立ち、仮設工事費の大幅削減することが出来る。更に建築物の外壁及びガラス面等の洗浄時の高所作業のロボット作成等に用いることで、従来からの課題の解決を図ることができ、社会に大きく貢献することができる。
【符号の説明】
【0015】
1・・・吸盤バット本体を示す。
2・・・遮熱シ−ト受け及び押さえアルミFBを示す。
3・・・固固定押さえスプリングピンを示す。
4・・・遮熱シ−ト重ね状態の部分を示す。
5・・・遮熱シ−ト張り進行方向を示す。
6・・・養生コンクリ−ト構造体部分を示す。
7・・・遮熱シ−トを示す。
8・・・吸盤バット吸着真空部を示す。
9・・・取り付けアルミアングルを示す
10・・・養生部分間隙防止ゴム取り付け状況を示す。
11・・・電源LEDを示す。
12・・・電源返還アダプタ−を示す。
13・・・DC配線を示す。
14・・・差込プラグを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
土木、建築工事における硬化中或いは硬化後のコンクリ−ト構造物全般、若しくはモルタル及び石やタイルの表面状態が濡れている場合や乾燥している場合と凹凸ある面にいおいて、10日以上1ヶ月間程度連続して安定吸着できることを特徴とし、移動及び脱着が容易で強力万能強力吸着小型吸盤を用いた、コンクリ−ト面並びにモルタル面及び石やタイル面に対し吸着させて安定した状態で両面使用できる遮熱シ−トを装着させてコンクリ−トの養生が行なえる万能小型連続強力吸着吸盤装置を用いることを特徴とする養生方法並びに土木、建築のコンクリ−ト構造物全般の簡易養生方法及びその装置と材料。
【請求項2】
吸着バットは、電源プラグの接続又は取り外しにより着脱操作が簡単に出来、吸着吸バッ
トに遮熱シ−トを固定するためのシ−ト受け金物をはめ込み、その上に遮熱シ−トを置き、更に浮き上がりや風による外れ防止の押さえ金物を置いてスプリングピンで固定し、電源を入れ吸着吸盤の働きにより、コンクリ−トの構造体に吸着バットを固定して養生にあたる。そのとき高所であれば、足場或いは高所作業車を使用し設置及び撤去を簡略化したことを特徴とした請求項1に記載するコンクリ−ト等の養生方法並びにその装置及び材料。
【請求項3】
吸着バット装置と遮熱シ−トは、取り付け時及び撤去時に破損しないよう取り扱えば複数回使用できる。なお、養生の施工始まりと末端部はコンクリ−ト打ち継ぎ目地で取り付けゴムにより間隙防止を行なう。吸着バット装置及び材料の保管は一般的な倉庫でよいことを特徴とした請求項1及び2記載の土木、建築のコンクリ−ト構造物等全般の養生法方並びにその装置及び材料。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−280094(P2010−280094A)
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−133840(P2009−133840)
【出願日】平成21年6月3日(2009.6.3)
【出願人】(500044847)
【Fターム(参考)】