説明

吸着剤含浸装置

【課題】被吸着体に対する吸着剤の含浸を十分に、しかも均一に行うことができる吸着剤含浸装置を提供する。
【解決手段】吸着剤含浸装置10は、被吸着体としてのダストコントロール製品であるモップ11が収容され回転軸15を中心に回転する回転筒体12と、該回転筒体12内に吸着剤16を噴霧するノズル17とを備え、モップ11が収容された回転筒体12を回転させながらノズル17から回転筒体12内に吸着剤16を噴霧してモップ11に吸着剤16を含浸させる装置である。前記回転筒体12は、その周壁34が複数の台形状プレート35を頂辺36及び底辺37が交互に位置するように接合して構成されている。この回転筒体12は、隣接する台形状プレート35の接合部に内側へ突出するフィン41を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モップ、マット、クロス等のダストコントロール製品のダスト捕集部を構成する繊維に吸着剤を噴霧して含浸させるための吸着剤含浸装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
このダストコントロール製品には鉱物油等の基油、界面活性剤、酸化防止剤、香料などが配合された吸着剤や合成樹脂系油潤滑油剤等が含浸され、対象物を拭いたり、擦り付けたり、空気を通過させたりすることにより、埃、塵、砂などを捕集し、保持するようになっている。そのダストコントロール製品を繰り返し使用した後、再度顧客に貸し出すためには、捕集した埃、塵、砂等を洗濯し、乾燥後吸着剤を含浸させる必要がある。
【0003】
そのため、吸着剤の吹付装置を用いた吸着剤吹付方法が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。すなわち、ダストコントロール製品を回転ドラム内に多数収納し、回転ドラムを回転軸芯が傾斜した状態で回転させる。さらに、回転方向の高位側の回転ドラム端部であって、回転軸芯よりも上方位置で、かつ回転軸芯を通る垂直線よりも回転方向の前方側へ90度の範囲で偏倚した位置から吸着剤吹付ノズルにより、斜め下方に吸着剤を噴霧するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4143321号公報(第1頁、第2頁、図2及び図3)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の吸着剤吹付方法に用いられる吸着剤吹付装置では、回転ドラムがその回転軸芯を常に一定方向に傾斜した状態で回転されることから、回転ドラム内のダストコントロール製品が回転軸の回転方向にわずかに移動するだけであり、回転軸芯方向へは低い方へ若干移動するだけでほとんど移動しない。そのため、ダストコントロール製品の動きが少なく、吸着剤の含浸がダストコントロール製品の極一部に限られてしまう。
【0006】
その上、回転ドラムが一定方向に傾斜していることから、回転ドラム内のダストコントロール製品は低い方へ偏って存在する。このため、特に低い位置に存在するダストコントロール製品は容易に動くことができず、表面部と内奥部とが入れ替わり難くなっている。従って、高い側から吸着剤を吹付ノズルにより吹付けたとしても、ダストコントロール製品自体の動きが少ないので吸着剤がダストコントロール製品の一部にしか吹付けられない。よって、ダストコントロール製品に対する吸着剤の含浸が不足すると同時に、含浸の均一性も損なわれる。
【0007】
本発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的とするところは、被吸着体に対する吸着剤の含浸を十分に、しかも均一に行うことができる吸着剤含浸装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の吸着剤含浸装置は、被吸着体が収容され回転軸を中心に回転する回転筒体と、該回転筒体内に吸着剤を噴霧するノズルとを備え、被吸着体が収容された回転筒体を回転させながらノズルから回転筒体内に吸着剤を噴霧して被吸着体に吸着剤を含浸させるように構成されている。そして、前記回転筒体は、その周壁が複数の台形状プレートを頂辺及び底辺が交互に位置するように接合して構成されていることを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の吸着剤含浸装置は、請求項1に係る発明において、前記回転筒体は、隣接する台形状プレートの接合部に内側へ突出するフィンを備えていることを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の吸着剤含浸装置は、請求項1又は請求項2に係る発明において、前記被吸着体は回転する回転筒体の内周面に沿って上昇し、落下する際にノズルから吸着剤が噴霧されるように構成されていることを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の吸着剤含浸装置は、請求項1から請求項3のいずれか1項に係る発明において、前記回転筒体は、台形状プレートが交換可能に構成されていることを特徴とする。
【0012】
請求項5に記載の吸着剤含浸装置は、請求項1から請求項4のいずれか1項に係る発明において、前記ノズルはエア供給配管から供給されたエアにより吸着剤を噴霧するように構成されると共に、回転筒体にはエア抜き孔が設けられていることを特徴とする。
【0013】
請求項6に記載の吸着剤含浸装置は、請求項1から請求項5のいずれか1項に係る発明において、前記被吸着体は、ダストコントロール製品であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、次のような効果を発揮することができる。
請求項1に係る発明の吸着剤含浸装置では、回転筒体はその周壁が複数の台形状プレートを頂辺及び底辺が交互に位置するように接合して構成されている。このため、回転筒体の内周面は一方の側壁側が低くなる部分と他方の側壁側が低くなる部分とが交互に現れる。従って、回転筒体内に収容された被吸着体は、回転筒体の回転に伴って回転方向(周方向)に動くと同時に、内周面上を一方の側壁側に移動したり、他方の側壁側に移動したりして、回転軸方向に繰り返し動く。この結果、そのように周方向及び回転軸方向に動く被吸着体の広い部分に対してノズルから吸着剤が有効に噴霧される。
【0015】
よって、本発明の吸着剤含浸装置によれば、被吸着体に対する吸着剤の含浸を十分に、しかも均一に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】吸着剤含浸装置を示す図であって、(a)は平断面図、(b)は左側面図、(c)は正断面図及び(d)は右側面図。
【図2】吸着剤含浸装置を示す斜視図。
【図3】回転筒体を構成する複数の台形状プレートを接合して形成された周壁を展開して示す展開図。
【図4】台形状プレートの接合部に設けたフィンを示す断面図。
【図5】(a)及び(b)は、ダストコントロール製品であるモップの回転方向を示す斜視図。
【図6】吸着剤含浸装置の作用を示すための斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1(a)〜(d)に示すように、吸着剤含浸装置10は、被吸着体としてのダストコントロール製品であるモップ11が収容される回転筒体12が側壁としての前壁〔図1(a)及び(c)の左壁〕及び後壁14を有する密閉状に形成され、回転軸15を中心に回転するように構成されている。該回転筒体12の後壁14内面中心部には、吸着剤16を噴霧するためのノズル17が回転軸15の延長線上内方へ突出形成されている。前壁13の中心位置には円板状の密閉式扉18が一対の蝶番19により横方向に開閉可能に支持され、取手20を把持して開閉できるようになっている。なお、前壁13及び後壁14の外面には図示しない補強フレームが放射状に設けられている。また、この吸着剤含浸装置10は図示しない収納ケース内に配置されている。
【0018】
ダストコントロール製品としては、図5(a),(b)に示すようなモップ11のほか、クロスなどが挙げられる。また、吸着剤16は、鉱物系油、シリコーン油、脂肪酸エステル油、炭化水素油等の基油に、非イオン性又は陰イオン性の界面活性剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、香料、抗菌剤、防黴剤などを配合したものである。この吸着剤16は、ダストコントロール製品に対して通常10〜15質量%程度含浸される。
【0019】
図2に示すように、回転筒体12の後壁14外面にはチェーン21が円環状に支持され、モータ22の回転軸体の周りに設けられたスプロケット23に噛合し、モータ22の回転により回転筒体12が回転軸15を中心に回転するようになっている。回転筒体12の回転速度は、通常20〜40rpm程度に設定される。図1(d)に示すように、後壁14側に位置する四角枠状の支持枠24a上にはローラ25aが回転可能に支持され、このローラ25a上を後壁14外面のチェーン21が回転するようになっている。図1(b)に示すように、前壁13側に位置する支持枠24b上には一対のローラ25b,25cが回転可能に支持され、これらのローラ25b,25c上を前壁13上に設けられた円環状の回転支持環26が従動回転するように構成されている。
【0020】
図2に示すように、回転筒体12の後壁14の後方下部には吸着剤16を収容する図示しない吸着剤用タンクに接続された計量タンク27が配設され、該計量タンク27には吸着剤用配管28が接続されている。吸着剤用タンクにはヒータが付設されてタンク内が5℃以上に保持され、吸着剤用タンク内の吸着剤16中の成分が分離しないように構成されている。計量タンク27では、正確に計量された吸着剤16が吸着剤用配管28から供給されるようになっている。この吸着剤用配管28はオイルポンプ29を介してミキシング装置30に接続されている。一方、エア供給配管31はフィルター、減圧弁、オイラー及び電磁弁等の付帯装置32を介してミキシング装置30に接続されている。該ミキシング装置30には前記ノズル17が接続されている。そして、吸着剤用配管28からミキシング装置30へ送られた吸着剤16にはエア供給配管31からのエアが混合され、ノズル17から回転筒体12内のモップ11に吸着剤16を噴霧して含浸させるようになっている。なお、回転筒体12の後壁14中心部にはエア抜き孔33が透設され、回転筒体12内のエアを抜くようになっている。
【0021】
前記回転筒体12は、その周壁34が台形状プレート35を頂辺36及び底辺37が交互に位置するように接合して構成されている。すなわち、回転筒体12の周壁34は8枚の同一台形状をなす台形状プレート35を接合して8角筒状に構成され、その回転筒体12の周壁34を展開すると図3に示すように、全体として平行四辺形状をなしている。このような展開状態にある台形状プレート35の接合体を筒状に形成した回転筒体12は、周壁34の回転軸15方向(前後方向)における傾斜が台形状プレート35の向きによって交互に異なるようになっている。
【0022】
すなわち、図1(c)に示すように、回転筒体12の内底部において、台形状プレート35の底辺37が前壁13側に位置し、頂辺36が後壁14側に位置している場合には、前壁13側が後壁14側より低くなる。これに対し、台形状プレート35の頂辺36が前壁13側に位置し、底辺37が後壁14側に位置している場合には、前壁13側が後壁14側より高くなる。このため、モップ11が前者の台形状プレート35上にあるときには台形状プレート35上を前壁13側へ移動し、モップ11が後者の台形状プレート35上へ移ったときにはその台形状プレート35上を後壁14側へ移動する。
【0023】
従って、回転筒体12内に収容されるモップ11は、回転する回転筒体12内の内周面上を前後に移動しながら回転方向へ移動することができ、モップ11自体の向きが頻繁に変わると共に、回転することができる。回転筒体12を形成するための台形状プレート35の枚数は、回転筒体12の大きさに応じて適宜設定される。台形状プレート35はチタンなどの金属で構成され、軽量化が図られている。
【0024】
ここで、図3に示すように、台形状プレート35の底辺37の長さaに対する頂辺36の長さbの比率を表すb/aは、1/3.0〜1/1.5であることが好ましく、1/2.5〜1/2.0であることがさらに好ましい。この比率b/aが1/3.0を下回る場合には、回転筒体12の周壁34の回転軸15方向における傾斜が大きくなり過ぎる傾向を示し、回転筒体12内のモップ11の動きがかえって妨げられて好ましくない。その一方、1/1.5を上回る場合には、回転筒体12の周壁34の回転軸15方向における傾斜が小さくなってプレートを台形状に形成したことによる十分な効果が得られなくなる。
【0025】
図4に示すように、隣接する台形状プレート35のうち一方の第1台形状プレート35aの端部はほぼ直角に外方へ折曲げられて第1折曲げ部38を形成し、他方の第2台形状プレート35bはほぼ135°の角度で外方へ折曲げられて第2折曲げ部39を形成している。第1折曲げ部38と第2折曲げ部39との間には、フィン部材40の基端部が挟着され、その状態で図示しないボルト及びナットにより螺合固定されている。フィン部材40の内端部は若干第1台形状プレート35a側へ折曲げられ、隣接する第1台形状プレート35aと第2台形状プレート35bとの接合部の内方へ突出するフィン41を形成している。上記第1折曲げ部38と第2折曲げ部39とはボルト及びナットで螺合固定されているため、ボルト及びナットによる螺合を解除することにより、第1台形状プレート35aと第2台形状プレート35bとを切り離すことができ、台形状プレート35の交換が可能となっている。
【0026】
次に、前記のように構成された吸着剤含浸装置10について作用を説明する。
さて、吸着剤含浸装置10の密閉式扉18を開け、回転筒体12内へ捕集した埃、塵、砂等を洗濯し、乾燥したダストコントロール製品としてのモップ11を多数投入し、モップ11を回転筒体12内の下部に収容した状態で密閉式扉18を閉める。その状態でモータ22を駆動すると、スプロケット23とチェーン21とが噛み合っているため、回転筒体12が図6の反時計方向に回転する。このとき、図6に示すように、回転筒体12は隣接する台形状プレート35がそれらの頂辺36及び底辺37を交互にして接合されていることから、モップ11は回転筒体12の内周面上を回転軸15方向の前後に動きながら回転方向に移動する。このため、モップ11は図5(a)の矢印に示すようなロール方向へ回転すると同時に、図5(b)の矢印に示すようなピッチ方向へも回転する。さらに、隣接する台形状プレート35間にはフィン41が内方へ突出していることから、モップ11がそのフィン41上に載って回転筒体12の回転方向に持ち上げられる。
【0027】
そして、図6の二点鎖線に示すように、モップ11が所定の高さ、例えば回転軸15の位置より高い位置に達したとき、モップ11はフィン41によって支えられなくなるため落下する。このようにして落下するモップ11に対し、ノズル17から吸着剤16が噴霧される。そのため、モップ11は空中でより広い面が霧状の吸着剤16に晒され、モップ11のダスト捕集部を構成する繊維に吸着剤16が含浸される。従って、回転筒体12が従来の円筒状である場合に比べ、モップ11に対する吸着剤16の含浸を広い面積で、しかも一様に行うことができる。
【0028】
以上詳述した実施形態により発揮される効果について、以下にまとめて記載する。
・ 本実施形態における吸着剤含浸装置10では、回転筒体12はその周壁34が複数の台形状プレート35を頂辺36及び底辺37が交互に位置するように接合して構成されている。このため、回転筒体12の内周面は前壁13側が低くなる部分と後壁14側が低くなる部分とが交互に現れる。従って、回転筒体12内に収容された被吸着体としてのモップ11は、回転筒体12の回転に伴って内周面上を前壁13側に移動したり、後壁14側に移動したりして、回転軸15方向に繰り返し前後移動しながら、回転方向に移動する。この結果、そのように前後方向及び周方向に移動するモップの各部分に対してノズル17から吸着剤16が効果的に噴霧される。
【0029】
よって、本実施形態の吸着剤含浸装置10によれば、モップ11に対する吸着剤16の含浸を十分に、しかも均一に行うことができる。
・ 回転筒体12が隣接する台形状プレート35の接合部に内側へ突出するフィン41を備えていることにより、そのフィン41によってモップ11を回転方向へ移動させ、さらに落下させることができる。このため、回転筒体12の回転方向及び回転軸15方向へのモップ11の動きを十分に変化させることができ、モップ11に対する吸着剤16の含浸をより有効に行うことができる。
【0030】
・ モップ11は回転する回転筒体12の内周面に沿って上昇し、落下する際にノズル17から吸着剤16が噴霧されることにより、ノズル17から吸着剤16をモップ11に対して一層広い面積で、より均一に噴霧することができる。
【0031】
・ 回転筒体12は台形状プレート35がボルト及びナットで交換可能に構成されていることにより、台形状プレート35が異物によって傷付いたときに簡単に取り替えることができる。
【0032】
・ ノズル17はエア供給配管31から供給されたエアにより吸着剤16を噴霧するように構成されると共に、回転筒体12にはエア抜き孔33が設けられていることにより、回転筒体12内が加圧状態になることを回避し、エアによって吸着剤16をモップ11に向けて容易に噴霧することができる。
【0033】
・ 被吸着体がダストコントロール製品であることにより、吸着剤16を洗濯、乾燥後のダストコントロール製品に吸着剤16を容易かつ均一に含浸させることができる。
なお、前記実施形態を次のように変更して具体化することも可能である。
【0034】
〇 前記フィン41は、台形状プレート35の長さ全体に渡って設けられていなくともよく、中間部の1箇所又は複数箇所で切欠かれていてもよい。さらに、フィン41の突出長さは全て同じでなくともよく、突出長さを交互に変えたり、ランダムに設定したりすることができる。
【0035】
〇 前記複数の台形状プレート35は、全てが同一台形状でなくともよく、少なくとも隣接する1組の台形状プレート35が同一台形状であればよい。
〇 隣接する台形状プレート35の端縁をそれぞれ内方へ折曲げ、それらの折曲げ部を溶接などの方法で接合し、その折曲げ部をフィンとして使用することもできる。
【0036】
〇 回転筒体12を構成する台形状プレート35の内面に突起を設け、その突起によりモップ11を、回転する回転筒体12の内周面に沿って上昇させ、落下させるように構成することも可能である。
【0037】
次に、前記実施形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。
・ 前記複数の台形状プレートは同一台形状に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の吸着剤含浸装置。このように構成した場合、請求項1から請求項6のいずれかに係る発明の効果に加えて、台形状プレートを容易に形成することができ、回転筒体の構成を簡易にすることができる。
【0038】
・ 前記隣接する台形状プレートの接合部はそれぞれ外方へ折曲げ形成され、それらの折曲げ部間にフィン部材を挟着し、その内端部が内方へ突出してフィンが形成されていることを特徴とする請求項2から請求項6のいずれか1項に記載の吸着剤含浸装置。このように構成した場合、請求項2から請求項6のいずれかに係る発明の効果に加えて、フィンを容易に形成することができると共に、フィンの突出長さを容易に調整することができる。
【符号の説明】
【0039】
10…吸着剤含浸装置、11…被吸着体としてのダストコントロール製品であるモップ、12…回転筒体、15…回転軸、16…吸着剤、17…ノズル、31…エア供給配管、33…エア抜き孔、34…周壁、35…台形状プレート、36…頂辺、37…底辺、41…フィン。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被吸着体が収容され回転軸を中心に回転する回転筒体と、該回転筒体内に吸着剤を噴霧するノズルとを備え、被吸着体が収容された回転筒体を回転させながらノズルから回転筒体内に吸着剤を噴霧して被吸着体に吸着剤を含浸させる吸着剤含浸装置であって、
前記回転筒体は、その周壁が複数の台形状プレートを頂辺及び底辺が交互に位置するように接合して構成されていることを特徴とする吸着剤含浸装置。
【請求項2】
前記回転筒体は、隣接する台形状プレートの接合部に内側へ突出するフィンを備えていることを特徴とする請求項1に記載の吸着剤含浸装置。
【請求項3】
前記被吸着体は回転する回転筒体の内周面に沿って上昇し、落下する際にノズルから吸着剤が噴霧されるように構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の吸着剤含浸装置。
【請求項4】
前記回転筒体は、台形状プレートが交換可能に構成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の吸着剤含浸装置。
【請求項5】
前記ノズルはエア供給配管から供給されたエアにより吸着剤を噴霧するように構成されると共に、回転筒体にはエア抜き孔が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の吸着剤含浸装置。
【請求項6】
前記被吸着体は、ダストコントロール製品であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の吸着剤含浸装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−253387(P2010−253387A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−106543(P2009−106543)
【出願日】平成21年4月24日(2009.4.24)
【出願人】(390005212)株式会社トーカイ (5)
【出願人】(390008338)広和株式会社 (21)
【Fターム(参考)】