説明

吸着式空調装置内の吸着流体濃度の計算及び調整方法、並びに前記方法を実行する吸着式空調装置

本発明は、脱着器(100)と、凝縮器と、蒸発器と、吸着器と、を備える吸着式空調装置に関するものであり、吸着流体は臭化リチウムから成っていてもよい。本方法は以下の工程:すなわち、前記脱着器(100)の出口における前記吸着流体溶液の濃度を計算する工程;及び計算される前記濃度を所定の臨界値と比較し、計算される前記濃度が前記所定の臨界値に近づく場合に、圧力損失を前記脱着器(100)を前記凝縮器に接続するダクト(20)内で大きくし、これにより、前記凝縮器内の凝縮が中断し、前記脱着器内の圧力が上昇して脱着、及び濃度上昇が停止するようになり、前記圧力損失を他方において小さくして、前記脱着を再開させると、計算される前記濃度が前記所定の臨界値から離れる工程を含む。本発明は、自動車及び吸着式空調装置に使用可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸着式空調装置内の、例えば臭化リチウムの吸着流体濃度を計算し、調整する方法−本文では「制御プロセス」とも表記される−に関する。
【0002】
本発明は更に、前記方法を実行する吸着式空調装置に関するものである。
【0003】
最後に、本発明は、このような吸着式空調装置を備える車両、特に自動車に関するものである。
【背景技術】
【0004】
吸着式空調装置は、概略、以下の文において「脱着器(desorber)」と表記される、脱着を行なう要素と、吸着器(absorber)と、凝縮器と、蒸発器と、から成る。動作させるために、脱着器及び吸着器に、冷媒流体及び吸着流体により形成される少なくとも2つの混和性物質の混合物を充填する。この混合物は吸着器内で混合され、吸着器内では、吸着流体により冷媒流体が吸着される。冷媒流体及び吸着流体は十分異なる蒸気圧を有するので、脱着器が加熱されると、これらの2つのうち最も揮発性の高い物質、すなわち冷媒流体が蒸発し、凝縮器内で液体に変化する。
【0005】
脱着器は熱を受け、この外部効果によって、混合物からの液体冷媒の蒸発が可能になる。次に、この冷媒流体は、冷却により凝縮器内で凝縮する。得られる液体は蒸発器内に捕集され、蒸発器内で蒸発することにより、空調冷気を生成する。吸着器によって、溶液内に冷媒流体分子を滞留させることができ、このようにして、低い圧力を維持することができ、従って低い蒸発温度を維持することができる。溶液/冷媒流体反応は発熱反応である。従って、吸着溶液を冷却して、当該溶液がその吸着能力を保持するようにせねばならない。
【発明の概要】
【0006】
本発明の第1の目的は、この溶液の濃度、すなわち空調回路全体における前述の溶液の結晶化の危険に対する良好な制御を確実に行なえる吸着流体濃度を計算し、調整する方法を提供することにある。
【0007】
本発明の別の目的は、より迅速であり、かつ先行技術において公知の調整プロセスと同等に正確であるこのような方法を提供することにある。
【0008】
本発明の別の目的は、空調装置に対する応答性が、既存の技術的解決策によって可能になる応答性よりも良いという効果をもたらすこのような方法を提供することにある。
【0009】
本発明の1つの目的はまた、吸着流体の結晶化の危険が空調回路全体において完全に管理されるこのような方法を実行する吸着式空調装置を提供することにある。
【0010】
最後に、吸着流体濃度を調整することによって実現するこのような吸着式空調装置を装備する車両、特に自動車を提供することも本発明の目的である。
【0011】
これらの目的を達成するために、本発明では、吸着式空調装置内の吸着流体濃度を、脱着器と、凝縮器と、蒸発器と、吸着器と、を組み込むことにより制御する新規の制御方法を考案し、この新規のプロセスは以下の段階:すなわち、
−前記脱着器の出口における前記吸着流体溶液の濃度を計算する段階、及び
−計算された前記濃度を所定の臨界値と比較し、計算された前記濃度が前記所定の臨界値に近い場合に、前記脱着器を前記凝縮器に接続するダクト内で配管圧損を大きくし、これにより、前記凝縮器内の凝縮が停止し、前記脱着器内の圧力が上昇して、脱着、及び、前記濃度の上昇が停止するようになり、他方で前記配管圧損を小さくして前記脱着を再開させると、計算された前記濃度が前記所定の臨界値から離れる段階、
を組み合わせて含む。
【0012】
本発明の好適な実施形態によれば、前記脱着器の前記出口において、一方では、前記脱着器内の冷媒蒸気圧を測定すると同時に、他方では、前記脱着器の前記出口における前記吸着流体溶液の温度を測定することにより、前記吸着流体溶液の前記濃度を計算する。
【0013】
本発明の同様に好適な実施形態によれば、時刻tにおける前記濃度の計算値は、時刻(t−1)における前記濃度を使用することにより、かつ(t−1)とtとの間の濃度変化を求めることで濃度の修正子を計算することにより得られ、前記修正子の前述の計算では、時刻tにおける前記冷媒圧力測定値及び前記溶液温度を使用する。
【0014】
請求項3に記載の方法では、時刻tにおける前記濃度の計算は以下の数式に従って行なわれ:


上の式では、以下のような関係があり:


上の式では、Ai,Bi(iは0〜3)は、使用する前記吸着流体(例えば、臭化リチウム)に関する定数である。
【0015】
好適な態様で、前記配管圧損を、前記脱着器を前記凝縮器に接続するダクト内で、前述のダクトの内部に配置されるバルブ、例えばバタフライバルブを動作させることにより大きくするか、または小さくする。
【0016】
好ましくは、かつ非制限的な態様で、前記吸着流体は臭化リチウムであり、定数Ai,Bi(iは0〜3)は、実験的に導出され、かつこのタイプの流体に適する値を有する。
【0017】
冷媒流体は、好ましくは水である。
【0018】
本発明は更に、上に概要が説明される内容に従った方法を実行する吸着式空調装置を提供する。この装置は従来と同じように、脱着器と、凝縮器と、蒸発器と、吸着器と、を含む。しかしながら、この新規の装置の脱着器は内部に、前述の脱着器の冷媒の蒸気圧を測定する圧力センサと、前記脱着器の出口における前記吸着流体溶液の温度を測定する温度センサと、を含む。更に、この新規の装置は、前記冷媒流体蒸気を前記凝縮器に送り込むダクト内の配管圧損を変化させる手段を含む。
【0019】
好ましくは、前記冷媒流体蒸気を前記凝縮器に送り込む前記ダクト内の前記配管圧損を変化させる前記手段はバタフライタイプの調整バルブである。
【0020】
好適な実施形態によれば、前記装置の前記脱着器は、吸着流体溶液のタンクの上方に配置されるプレート式システムである主熱交換システムと、前記主熱交換システム内に流入する溶液を、前記溶液タンクから降りてくる溶液で再加熱するプレート熱交換器と、を含む。
【0021】
また、電気抵抗式の追加の溶液加熱システムを前記溶液タンクに沈めることができる。
【0022】
最後に、本発明は、車両、好適には自動車を提供し、前記車両は、上に概要が説明される内容に従ったタイプの吸着式空調装置を含むことを特徴としている。
【0023】
本発明の他の目的、利点、及び特徴は、本特許出願の目的及び範囲に関して非制限的であり、かつ図面が添付された好適な実施形態についての以下の記述から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】図1は、吸着式空調装置の動作原理及び構成要素を概略的に示している。
【図2】図2は、図1の吸着式空調装置の脱着器を、これもまた概略的に示している。
【図3】図3は、脱着器の概要設計原理を概略的に示している。
【図4】図4は、本発明による脱着器の概要設計原理を概略的に示している。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1の図面を参照すると、構成要素群の概要が提示されており、更には、吸着式空調装置の動作原理が提示されている。当該吸着式空調装置は、従来の如く、脱着器100と、凝縮器200と、蒸発器300と、吸着器400と、を含む。車両のモータ冷媒液は、冷媒流体、例えば水蒸気を、吸着流体または生理食塩水、例えば臭化リチウム(LiBr)溶液から脱着させるために必要な熱を提供する(矢印Aにより概略が示される効果)。
【0026】
次に、蒸気形態の水が、配管20により凝縮器200に導入されて、外部空気の冷却作用(矢印Bにより概略が示される冷却効果)によって凝縮する。液相の水が配管10により蒸発器300に導入される。蒸発時に生成される冷気が、矢印Cで概略を示すように、車両の車室(図示せず)に送り込まれる。
【0027】
この目的のために、配管11,12,及び13により蒸発器300に連結されるポンプ310及び強制対流空気冷却器320を設けることとする。配管アセンブリ10〜13は、水回路を液相で構成する。蒸発器300から出てくる水蒸気は、吸着器400に配管21を介して送り込まれる。溶液は、外部空気により冷却されて、水蒸気を吸着する(矢印Dにより概略が示される冷却効果)。この目的のために、配管16,17,18,及び19により吸着器400に接続されるポンプ410及びラジエータ420を設けることとする。吸着器400は脱着器100に、配管14,15,及び16を介して連結される。配管アセンブリ14〜19は生理食塩水回路を構成する。
【0028】
図2は、脱着器100を極めて概略的に示しており、この場合、脱着器の入口14及び出口15が生理食塩水に対応して設けられ、冷媒の蒸気相の排出配管20が凝縮器200に通じている。
【0029】
脱着器100の出口における溶液Sの濃度は、空調装置回路全体で最も高い。
【0030】
Xと表記される溶液の濃度により、吸着流体(例えば、臭化リチウム)の質量と2つの吸着流体及び冷却流体の混合物の合計質量との比が理解される。
【0031】
本発明の方法によれば、吸着流体の濃度は、2つの以下の物理測定値から導出される:
−圧力センサ102により得られる脱着器100内の冷媒蒸気圧Pの測定値、及び
−温度プローブ101により得られる脱着器100の出口における溶液Sの温度(t)の測定値。

濃度の計算
【0032】
濃度Xは、Rと表記される次の関係式により、冷媒(水)の温度t及び溶液の温度tに関連付けられる:

【0033】
上の式では、定数は以下の値を有する:
A0 -2.007550E+00 B0 1.249370E+02
A1 1.697600E-01 B1 -7.712490E+00
A2 3.133363E-03 B2 1.522880E-01
A3 1.976680E-05 B3 7.950900E-04
【0034】
脱着器100から取り出される冷媒蒸気は飽和状態になっている。その結果、測定圧力Pを冷媒温度tに結び付けることができる。
【0035】
例えば、以下の数式が用いられる:

【0036】
PをkPa(キロパスカル)で、tを℃で表わすと、Rと表記される以下の関係式が得られる:


上の式では、定数は以下の値を有する:
C 7.05
D −1596.49
E −104095.5
【0037】
前に記述した関係式R1から、以下のような関係が得られる:



等式の求解
【0038】
温度tは、圧力測定値、及び前に記述したR2と表記される等式を使用して計算される。温度tは、脱着器100の出口15における溶液Sの温度である。
【0039】
等式R1の求解は普通、反復解法を使用して行なわれる。一般的に、3回の反復が、求める解に収束するために必要とされる。
【0040】
提示する本方法の注目点は、開始濃度を時刻(t−1)で測定される濃度であると捉えることにより、1回反復を行なうだけで済むことである。
【0041】
従って、次のタイプの等式を1つだけ解けばよい:

【0042】
例えばニュートンの数式を使用する場合、以下の数式と等価な数式R1が得られる:


t−1は、次式のような関係が成り立つ取得時刻(t−1)での濃度である:

【0043】
f(X)の計算、及びf’(X)の計算では、時刻(t−1)での濃度、並びに、時刻tにおける冷媒の圧力P及び溶液の温度tの測定値を使用することに注目されたい。
【0044】
実際には、濃度修正子(concentration corrector)を算出するだけであり、これにより、圧力及び温度の新規測定値に従って濃度の変化を求めることができる。
【0045】
溶液の濃度は、時刻t=0において所望通りに決定される。例えば、ここではXt=0=60%に決定する。
【0046】
時刻t=0での溶液の濃度は、使用する停止方法(shut−off strategy)に従って決定することもできる。例えば、最後の停止時(last shut−down)において目標濃度を58%と想定する場合、t=0での濃度は58%に決定されることになる。

濃度の調整
【0047】
上に説明した濃度の計算によって、生理食塩水(LiBr)の結晶化の危険を制御することができる。
【0048】
本発明によれば、濃度の調整は、凝縮の制御に基づいて行なわれる。
【0049】
計算される濃度が所定の臨界値に近付く場合、凝縮器200に達するダクト内で、例えば図2に最大閉じ位置にあるように概略的に示されるバタフライバルブ103を作動させることにより、配管圧損(head loss)を大きくする。凝縮が停止すると、脱着器内の圧力が上昇する。この圧力上昇によって、脱着が停止し、濃度上昇が停止するようになる。逆に、濃度が臨界ゾーンから離れると、配管圧損が小さくなって脱着が再び始まる。

脱着器の設計
【0050】
図3の図面を参照すると、脱着器100は、基準熱交換ゾーンZETよりも下方の最低貯留液位を有している。装置の動作が停止すると、脱着器の貯留液はこの最低液位に達する。従って、加熱システムの熱慣性が小さくなり、装置を再び作動させるときの回路全体の温度上昇が改善される。
【0051】
既に前に説明し、かつ参照番号103が付された脱着器性能の調整バルブが使用され、脱着器100と凝縮器200との間の配管20内に配置される。
【0052】
好適な態様で、図4を参照すると、3つの機能を取り入れた小型脱着器100が使用されている。
【0053】
プレート熱交換器160を脱着器100内に組み込む。熱交換器160は、主熱交換ゾーンZETに流入する溶液を、溶液タンク140から降りてくる溶液で加熱する機能を有する。溶液タンク140は、モータの冷媒液によって主加熱システムから完全に分離される。従って、モータ温度の高速上昇を可能にするために必要な熱水を「バイパス」させるという制約から逃れることができる。
【0054】
溶液回路は、溶液の入口110から溶液の出口111への複数の矢印線により表わされる。
【0055】
図4には示さない電気抵抗式の追加の溶液加熱システムを溶液タンク140に沈めることができる。
【0056】
主熱交換システムZETは、装置の十分な小型化を可能にするプレート型システムである。
【0057】
凝縮器に達する配管20内に配置されるバルブ103によって、脱着器100に利用される電力を調整する場合よりも、濃度をより迅速に制御することができる。バルブ103によって更に、凝縮器200の熱交換容量を調整しなくても済む。
【0058】
凝縮器200内の圧力が非常に低い場合、冷媒が凝縮器200から吸着器400の冷媒貯留部まで循環することができない恐れがある。自動車では効果的であるが、作動液の液位差は、凝縮ゾーンと蒸発ゾーンとの間で重力流が発生し易い全ての場合において保証される訳ではない。本発明の解決策によって、バルブ103を一時的に開いて、凝縮器内の圧力を上昇させることができるので、冷媒を吸着器回路に「押し込む」ことができる。
【0059】
上に説明した本発明は多くの利点をもたらし、これらの利点の中でもとりわけ、以下のような利点をもたらすことができる:
【0060】
上に述べた吸着溶液濃度の計算方法は、より高速に行なわれ、かつ先行技術において公知になっている解決策の濃度計算方法と同等に正確である。
【0061】
本発明の計算方法によって、空調回路全体における吸着流体、例えば臭化リチウムの結晶化の危険を管理することができる。
【0062】
凝縮を制御することによる濃度の調整により、系に対する応答性を高めることができる。実際、先行技術において公知になっている技術的解決策では概して、脱着器に利用されるエネルギーを、流入する熱水流を調整するバルブを作動させることにより低減している。これらの解決策は、熱慣性を利用するので、効果をほとんど直ぐにもたらす凝縮の停止を提案する本発明による解決策よりも効果が極めて低い。更に、自動車用途では、フロントパネル(従って、凝縮器)の性能が大きく変化し得る。調整バルブを脱着器と凝縮器との間に本発明に従って設けることにより、凝縮器を空調回路の他の部分から隔離することができる。
【0063】
勿論、本発明は、一例として上に説明した実施形態に制限されることがなく;他の実施形態を、当業者であれば、本発明の範囲及び領域から逸脱することなく考案し得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
脱着器(100)と、凝縮器(200)と、蒸発器(300)と、吸着器(400)とを組み込むことにより吸着式空調装置内の吸着流体の濃度を制御する方法であって、前記方法は以下の段階:すなわち、
−前記脱着器(100)の出口における前記吸着流体溶液の濃度を計算する段階、及び
−計算された前記濃度を所定の臨界値と比較し、計算された前記濃度が前述の所定の臨界値に近い場合に、前記脱着器(100)を前記凝縮器(200)に接続するダクト(20)内で配管圧損を大きくし、これにより、前記凝縮器(200)内の凝縮が停止し、前記脱着器(100)内の圧力が上昇して、脱着及び前記濃度の上昇が停止するようになり、他方で前記配管圧損を小さくして、前記脱着を再開させると、計算された前記濃度が前記所定の臨界値から離れる段階、
を組み合わせて含むことを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記脱着器(100)の前記出口において、一方では、前記脱着器(100)内の冷媒蒸気の圧力(P)を測定すると同時に、他方では、前記脱着器(100)の前記出口における前記吸着流体溶液の温度(t)を測定することにより、前記吸着流体溶液の前記濃度を計算することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
時刻tにおける前記濃度の計算値は、時刻(t−1)における前記濃度を使用することにより、かつ(t−1)とtとの間の濃度変化を決定する濃度修正子を計算することにより得られ、前記修正子の計算では、時刻tにおける前記冷媒の前記圧力測定値(P)の値、及び前記溶液の前記温度(t)の値を使用することを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
時刻tにおける前記濃度計算値は、以下の数式の答えであり:


上の式では、以下のような関係があり:


上の式では、Ai,Bi(iは0〜3)は、前記吸着流体に関して使用される定数であることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記配管圧損を、前記脱着器(100)を前記凝縮器(200)に接続するダクト(20)内で、前述のダクト(20)の内部に配置されるバルブ(103)を作動させることにより大きくするか、または小さくすることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記吸着流体は臭化リチウムであり、定数Ai,Bi(iは0〜3)は、次に示す以下の値:
A -2.00550E+00 B0 1.249370E+02
A1 1.697600E-01 B1 -7.712490E+00
A2 3.133362E-03 B2 1.522860E-01
A3 1.976680E-05 B3 7.950900E-04
を有することを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
脱着器(100)と、凝縮器(200)と、蒸発器(300)と、吸着器(400)とから成る、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の方法を実行する吸着式空調装置であって、前述の脱着器(100)は、前述の脱着器(100)の内部の冷媒蒸気の圧力(P)を測定する圧力センサ(102)と、前記脱着器(100)の出口(15)における前記吸着流体溶液の温度(t)を測定する温度センサ(101)と、前記冷媒流体蒸気を前記凝縮器(200)に送り込むダクト(20)内の配管圧損を変化させる手段と、を含むことを特徴とする、吸着式空調装置。
【請求項8】
前記冷媒流体蒸気を前記凝縮器(200)に送り込む前記ダクト(20)内の前記配管圧損を変化させる前述の手段は、バタフライタイプの調整バルブ(103)であることを特徴とする、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記脱着器(100)は、吸着流体の溶液タンク(140)の上方に配置されるプレート式システムである主熱交換システム(ZET)と、前記主熱交換システム(ZET)内の活性溶液を、前記溶液タンク(140)から降りてくる溶液で温める熱交換器プレート(160)と、を含む、請求項7及び8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
電気抵抗式の追加の溶液加熱システムを前記溶液タンク(140)に沈めることを特徴とする、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
車両、好適には自動車であって、前記車両は、請求項7乃至10のいずれか一項に記載のタイプの吸着式空調装置を含むことを特徴とする、車両。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2010−540883(P2010−540883A)
【公表日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−526338(P2010−526338)
【出願日】平成20年9月2日(2008.9.2)
【国際出願番号】PCT/FR2008/051562
【国際公開番号】WO2009/044034
【国際公開日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【出願人】(507274799)プジョー シトロエン オートモビル エス アー (72)
【Fターム(参考)】