説明

周波数変換装置及び周波数変換方法

【課題】周波数変換機の回転速度制御用電動機を省略するかまたは周波数変換機の回転速度制御用電動機の出力を低減することが可能な周波数変換装置および周波数変換方法を提供する。
【解決手段】ある周波数の電力を別の周波数の電力に変換する周波数変換装置において、固定子巻線、回転子巻線および回転子を有する回転形周波数変換機と、回転形周波数変換機の固定子巻線に接続された高周波数側電源回路と、回転形周波数変換機の転子巻線に接続された低周波数側電気回路と、回転形周波数変換機の回転子軸に機械的に接続された制動装置と、制動装置の制動力を制御することにより、回転形周波数変換機の回転速度を制御して、回転形周波数変換機の回転子巻線から所望の周波数を発生する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ある周波数の電力を別の周波数の電力に変換する周波数変換装置に係り、特に、回転形の周波数変換装置及び周波数変換方法に関する。
【背景技術】
【0002】
回転形の周波数変換方式の代表的なものとして、非特許文献1に記されている誘導非同期周波数変換機がある(非特許文献1参照)。
【0003】
この方式は、回転形(以下、「回転形」を省略する。)周波数変換機の回転速度を、周波数変換機に直結された電動機により制御し、周波数変換機の回転子巻線から所望の周波数を得る方式である。以下に、原理的な説明を行う。
【0004】
周波数変換機の固定子巻線の電圧周波数をf1Hz、周波数変換機の回転子の磁極の機械的周波数をfrHz、周波数変換機の回転子巻線の電圧周波数をf2Hzとすると、
f2=f1−fr
の関係がある。よって、frを制御することにより、f2を制御することができる。
【0005】
また、周波数変換機の固定子の電気入力をP1、周波数変換機の回転子の機械出力をPr、周波数変換機の回転子巻線の電気出力をP2とし、便宜上、周波数変換機の損失がないものとすると、
P2=P1−Pr
の関係があり、これより、
Pr=P1×(fr/f1)=P1×{(f1−f2)/f1}
の関係がある。
【0006】
例えば、電源周波数が50Hz、負荷周波数が0〜50Hzで、電源と電動機等の負荷を接続するシステムにおいては、f1=50Hz、f2=5Hzの場合、fr=45Hz、Pr=P1×0.9となり、周波数変換機の回転速度制御用電動機の出力は、周波数変換機の出力の90%と大きなものになる。
【0007】
この方式を利用した類似例として、「異なる電気特性を有する電気系統の相互接続システム」が公開されている(特許文献1参照)。
【0008】
この相互接続システムは、電力潮流の制御を目的とした電力系統Aと電力系統Bを連係する相互接続システムに関するものであり、電力系統Aと電力系統Bの周波数差は、通常、1Hz以内であり、回転子の回転速度frは、固定子の回転磁界の回転速度f1(50Hz)の2%以内で制御されるシステムである。
【0009】
したがって、上述したような、電源周波数が50Hz、負荷周波数が0〜50Hzで、電源と電動機等の負荷を接続するシステム等につては、何ら開示されていない。
【非特許文献1】電気学会大学講座 電気機器工学I(例えば、昭和53年10月20日24版)3.19.5章
【特許文献1】特開平9−23651号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述したように、従来の方式では、電源周波数以下の低周波数(例えば、0〜50Hz)を必要とする場合には、周波数変換機の回転速度制御用電動機の出力が、周波数変換機の出力と同程度になり、全体として周波数変換機の寸法が大きくなり、回路構成も複雑であるという不都合があった。
【0011】
また、周波数変換機の回転速度制御用電動機の回転速度制御に、半導体電力変換装置を用いる場合には、半導体電力変換装置の容量が大きくなり、発生高調波の量が多く、電力系統に悪影響を与え、また、半導体電力変換装置の寸法も大きくなり、設置スペースが大きくなるという不都合があった。
【0012】
本発明は、上記事情に鑑みて成されたものであり、周波数変換機の回転速度制御用電動機を省略するか、または周波数変換機の回転速度制御用電動機の出力を低減することが可能な周波数変換装置および周波数変換方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するため、本発明に係る請求項1に記載の周波数変換装置は、ある周波数の電力を別の周波数の電力に変換する周波数変換装置において、固定子巻線、回転子巻線および回転子を有する回転形周波数変換機と、回転形周波数変換機の固定子巻線に接続された高周波数側電源回路と、回転形周波数変換機の回転子巻線に接続された低周波数側電気回路と、回転形周波数変換機の回転子軸に機械的に接続された制動装置と、制動装置の制動力を制御することにより、回転形周波数変換機の回転速度を制御して、回転形周波数変換機の回転子巻線から所望の周波数を発生する制動装置用制御装置とを備えることを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る請求項2に記載の周波数変換装置は、請求項1に記載の周波数変換装置であって、回転形周波数変換機の回転子軸と制動装置との間に接続された歯車機構を備えることを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る請求項3に記載の周波数変換装置は、請求項2に記載の周波数変換装置であって、平歯車とウォーム歯車とから構成された歯車機構と、制動装置の代わりに、ウォーム歯車に接続された電動機と、電動機の回転速度を制御する電動機用制御装置とを備えることを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係る請求項4に記載の周波数変換装置は、請求項3に記載の周波数変換装置であって、電動機と、新たに加えた制動装置と、回転形周波数変換機が発生する周波数を下げる場合には、電動機の回転速度を昇速する電動機用制御装置と、回転形周波数変換機が発生する周波数を上げる場合には、制動装置の制動力を増強する制動装置用制御装置とを備えることを特徴とする。
【0017】
また、本発明に係る請求項5に記載の周波数変換方法は、ある周波数の電力を別の周波数の電力に変換する周波数変換方法において、固定子巻線、回転子巻線および回転子軸を有する回転形周波数変換機と、前記回転形周波数変換機の回転子軸に機械的に接続された制動装置と、前記制動装置の制動力を制御する制動装置用制御装置と、回転形周波数変換機の固定子巻線に接続された高周波数側電源回路と、回転形周波数変換機の回転子巻線に接続された低周波数側電気回路とを備え、制動装置の制動力を制御することにより、回転形周波数変換機の回転速度を制御して、回転形周波数変換機の回転子巻線から発生する電源周波数を所望の周波数に制御することを特徴とする。
【0018】
また、本発明に係る請求項6に記載の周波数変換方法は、請求項5に記載の周波数変換方法であって、回転形周波数変換機の回転子軸と制動装置との間に接続された歯車機構をさらに備えることを特徴とする。
【0019】
また、本発明に係る請求項7に記載の周波数変換方法は、請求項6に記載の周波数変換方法であって、平歯車とウォーム歯車とから構成された歯車機構と、前記制動装置の代わりに前記ウォーム歯車に接続された電動機と、前記電動機の回転速度を制御することにより周波数変換機の回転速度を制御して前記周波数変換機の回転子巻線から発生する電源周波数を所望の周波数に制御することを特徴とする。
【0020】
また、本発明に係る請求項8に記載の周波数変換方法は、請求項7に記載の周波数変換方法であって、電動機と、新たに加えた前記制動装置とを備え、前期回転形周波数変換機が発生する周波数を下げる場合には、前記電動機の回転速度を昇速し、回転形周波数変換機が発生する周波数を上げる場合には、前記制動装置の制動力を増強することにより、周波数変換機の回転子巻線から発生する周波数を所望の周波数に制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明に係る周波数変換装置及び周波数変換方法によれば、周波数変換機の回転速度制御用電動機を省略または周波数変換機の回転速度制御用電動機の出力を低減することができる。また、周波数変換機の回転速度制御用電動機の速度制御に半導体電力変換器を用いる場合には、半導体電力変換器の出力を低減し、高調波量を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明に係る周波数変換装置及び周波数変換方法について、添付図面を参照しながら説明する。
【実施例1】
【0023】
図1は、本発明の実施例1に係る周波数変換装置10の構成図である。
図1には、周波数変換装置10に接続される第1の電気回路101及び第2の電気回路102が示されている。
【0024】
周波数変換装置10は、回転形周波数変換機20と、回転形周波数変換機20の回転子26の回転子軸27に接続された歯車機構30と、歯車機構30に接続された制動装置40と、制動装置40の制動力を制御する制動装置用制御装置41と、制動装置40を介して歯車機構30に接続された電動機50と、電動機50の回転速度を制御する電動機用制御装置51と、第2の電気回路102の周波数104を検出する周波数測定装置103と、第2の電気回路102の周波数指令値106を設定する周波数設定器105とから構成されている。
【0025】
回転形周波数変換機20は、巻線形誘導電動機と類似の構造であり、固定子巻線(一次巻線)21と、回転子巻線(二次巻線)22を備えている。
【0026】
歯車機構30は、平歯車31とウォーム歯車32とから構成されており、平歯車31は、回転形周波数変換機20の回転子軸27に接続され、ウォーム歯車32は、制動装置40及び電動機50に接続されている。
【0027】
制動装置40は、例えば、ブレーキディスク、キャリバーとブレーキパッドで構成されている。
【0028】
制動装置用制御装置41と電動機用制御装置51には、周波数測定装置103によって測定された周波数信号104と、周波数設定器105で設定された周波数指令値106が入力される。
【0029】
制動装置用制御装置41は、周波数指令値106と周波数信号104とから、制動装置40の最適な制動力を演算し、演算結果に基づいて、制動装置40の制動力を制御する。
【0030】
電動機用制御装置51は、周波数指令値106と周波数信号104とから、電動機50の最適な回転速度を演算し、演算結果に基づいて、電動機50の回転速度を制御する。
【0031】
以上のように構成された周波数変換装置10の動作について、以下に説明する。
回転形周波数変換機20の回転子巻線(二次巻線)22には、巻線形誘導電動機と同じ原理で、固定子巻線21の周波数f1と回転子26の周波数frから決まる周波数f2が発生する。また、f1>f2の場合には、巻線形誘導電動機と同じ原理で、固定子巻線21に生ずる回転磁界により、回転子26に回転力が生ずる。
【0032】
固定子巻線21の周波数f1、回転子26の周波数fr及び回転子巻線22の周波数f2には、以下の関係がある。
【0033】
f2=f1−fr
回転子26の回転速度を制御し、これに対応した回転子26の周波数frを制御すれば、回転子巻線22の周波数f2の値を制御することができる。
【0034】
周波数測定装置103により検出された周波数信号104の周波数f2が、周波数指令値106の周波数f1よりも高い場合には、f2をf1に近づけるために、制動装置用制御装置41は、制動装置40の制動力を弱めて、回転子26の周波数frを大きくする。また、電動機用制御装置51は、電動機50の回転速度を加速する。このようにして、制動装置40の制動力が弱まり、電動機50の回転速度が加速されると、回転子26の回転速度frが加速し、回転子巻線22の周波数f2が低下する。
【0035】
逆に、周波数測定装置103により検出された周波数信号104の周波数f2が、周波数指令値106の周波数f1よりも低い場合には、f2をf1に近づけるために、制動装置用制御装置41は、制動装置40の制動力を強めて、回転子26の周波数frを小さくする。また、電動機用制御装置51は、電動機50の回転速度を減速する。このようにして、制動装置40の制動力が強まり、電動機50の回転速度が減速すると、回転子26の回転速度frが減速し、回転子巻線22の周波数f2が上昇する。
【0036】
上述のとおり、周波数測定装置103により検出された周波数信号104に基づいて、制動装置用制御装置41が制動装置40の制動力を、電動機用制御装置51が電動機50の回転速度を制御することにより、回転子26の回転速度を制御することができるので、回転子巻線22の周波数f2を周波数指令値106の値に制御することができる。
【0037】
次に、本発明の周波数変換装置における電動機50の出力低減効果について説明する。
【0038】
固定子巻線21の回転磁界によって、回転子26には回転力が生じる。しかし、歯車機構30には、電動機50に接続されたウォーム歯車32を用いているので、電動機50が停止した状態では、ウォーム歯車32及び平歯車31が回転せず、回転子26も回転しない。
【0039】
電動機50を回転させると、ウォーム歯車32及び平歯車32が回転し、回転子26も回転する。元々、回転子26には固定子巻線21の回転磁界により回転力が生じているので、回転子26を回転させるために電動機50が発生しなければならない出力は、ウォーム歯車42と平歯車41との摩擦力分だけでよい。
【0040】
一方、回転子26を減速する際は、制動装置40を用いるため、電動機50が制動方向の力を発生する必要は無い。したがって、電動機50の出力は、ウォーム歯車42と平歯車41の摩擦力から決まる出力だけでよい。
【0041】
このように、実施例1に係る周波数変換装置によれば、従来例で示した回転形周波数変換機の回転子と電動機を直結する方式に比べて、電動機50の出力を、大幅に低減することができる。
【0042】
さらに、電動機用制御装置51に半導体電力変換装置を用いる場合には、半導体電力変換装置の出力も大幅に低減することが可能になるので、半導体電力変換装置から発生する高調波量も大幅に低減することができる。
【0043】
実施例1では、歯車にウォーム歯車を用いた例を説明したが、歯車の種類は、ウォーム歯車に限定されるものではなく、その他の種類の歯車でも具体化できる。また、歯車とチェーン、プーリーとベルト、ゴムローラなど、歯車以外の変速手段を用いても具体化できる。
【実施例2】
【0044】
実施例2は、実施例1の第1の変形例であり、図2に示すように、図1において、制動装置40及び制動装置40の制御装置41の無い構成のものである。
【0045】
実施例2では、制動装置40の代わりに電動機50が制動力を発生し、回転子26の回転速度を減速する。便宜上、平歯車31からウォーム歯車32への伝達効率を20%と仮定すると、電動機50の出力は、回転子26の軸出力の20%あればよい。
【0046】
実施例2では、回転形周波数変換機の回転子と電動機を直結する従来例で示した方式に比べ、歯車機構30を用いることによるだけで、電動機50の出力を、大幅に低減することができる。
【0047】
実施例2では、歯車にウォーム歯車を用いた例を説明したが、歯車の種類は、ウォーム歯車に限定されるものではなく、その他の種類の歯車でも具体化できる。また、歯車とチェーン、プーリーとベルト、ゴムローラなど、歯車以外の変速手段を用いても具体化できる。
【実施例3】
【0048】
実施例3は、実施例1の第2の変形例であり、図3に示すように、図1において、電動機50及び電動機用制御装置51のない構成のもので、かつ、歯車機構30の構造を平歯車31からウォーム歯車32を駆動することが可能な可逆駆動ウォーム歯車を用いて、回転子26側の平歯車31の回転力を制動装置40側のウォーム歯車32に伝達できる構造としたものである。
【0049】
制動装置40の制動力を弱めることにより、回転子26を加速することができ、一方、制動力を強めることにより、回転子26を減速することができる。
【0050】
このように、実施例3では、電動機50及び電動機制御装置51を省略することができ、周波数変換装置を簡素化することができる。
【0051】
実施例3では、歯車にウォーム歯車を用いた例を説明したが、歯車の種類は、可逆駆動ウォーム歯車に限定されるものではなく、その他の種類の可逆駆動歯車でも具体化できる。また、歯車とチェーン、プーリーとベルト、ゴムローラなど、歯車以外の可逆変速手段を用いても具体化できる。
【実施例4】
【0052】
実施例4は、実施例1の第3の変形例であり、図4に示すように、図1において、歯車機構30、電動機50及び電動機用制御装置51のない構成のものである。第2の変形例と同様に、制動装置40の制動力を弱めることにより、回転子26を加速することができ、制動力を強めることにより、回転子26を減速することができる。
【0053】
本実施例では、歯車機構30、電動機50及び電動機制御装置51を省略することができ、周波数変換装置を簡素化することができる。
【0054】
なお、本発明は、上記に説明した各実施例そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより、種々の発明を形成できる。例えば、上述したように、実施例1に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施例にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の実施例1に係る周波数変換装置の概略構成図である。
【図2】本発明の実施例2に係る周波数変換装置の概略構成図である。
【図3】本発明の実施例3に係る周波数変換装置の概略構成図である。
【図4】本発明の実施例4に係る周波数変換装置の概略構成図である。
【符号の説明】
【0056】
10…周波数変換装置、20…回転形周波数変換機、21…固定子巻線、22回転子巻線、26…回転子、27…回転子軸、30…歯車機構、31…平歯車、32…ウォーム歯車、40…制動装置、41…制動装置用制御装置、50…電動機、51…電動機用制御装置、101…第1の電気回路、102…第2の電気回路、103…周波数測定装置、104…周波数信号、105… 周波数設定器、106…周波数指令値。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ある周波数の電力を別の周波数の電力に変換する周波数変換装置において、
固定子巻線、回転子巻線および回転子軸を有する回転形周波数変換機と、
前記回転形周波数変換機の前記固定子巻線に接続された高周波数側電源回路と、
前記回転形周波数変換機の前記回転子巻線に接続された低周波数側電気回路と、
前記回転形周波数変換機の回転子軸に機械的に接続された制動装置と、
前記回転形周波数変換機の前記回転子巻線から所望の周波数を発生させるために、前記制動装置の制動力を制御して前記回転形周波数変換機の回転速度を制御する制動装置用制御装置と、
を備えることを特徴とする周波数変換装置。
【請求項2】
前記回転形周波数変換機の回転子軸と前記制動装置との間に接続された歯車機構をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の周波数変換装置。
【請求項3】
平歯車とウォーム歯車とから構成された前記歯車機構と、
前記制動装置の代わりに、前記ウォーム歯車に接続された電動機と、
前記電動機の回転速度を制御する電動機用制御装置と
を備えることを特徴とする請求項2に記載の周波数変換装置。
【請求項4】
前記電動機と、
新たに加えた前記制動装置と、
前記回転形周波数変換機が発生する周波数を下げる場合には、前記電動機の回転速度を昇速する電動機用制御装置と、
前記回転形周波数変換機が発生する周波数を上げる場合には、前記制動装置の制動力を増強する制動装置用制御装置と
を備えることを特徴とする請求項3に記載の周波数変換装置。
【請求項5】
ある周波数の電力を別の周波数の電力に変換する周波数変換方法において、
固定子巻線、回転子巻線および回転子軸を有する回転形周波数変換機と、前記回転形周波数変換機の回転子軸に機械的に接続された制動装置と、前記制動装置の制動力を制御する制動装置用制御装置と、
前記回転形周波数変換機の固定子巻線に接続された高周波数側電源回路と、
前記回転形周波数変換機の回転子巻線に接続された低周波数側電気回路とを備え、
前記制動装置の制動力を制御することにより、前記回転形周波数変換機の回転速度を制御して、前記回転形周波数変換機の回転子巻線から発生する電源周波数を、所望の周波数に制御することを特徴とする周波数変換方法。
【請求項6】
前記回転形周波数変換機の回転子軸と前記制動装置との間に接続された歯車機構をさらに備えることを特徴とする請求項5に記載の周波数変換方法。
【請求項7】
平歯車とウォーム歯車とから構成された前記歯車機構と、前記制動装置の代わりに、前記ウォーム歯車に接続された電動機と、前記電動機の回転速度を制御する電動機用制御装置とを備え、前記電動機の回転速度を制御することにより周波数変換機の回転速度を制御して前記周波数変換機の回転子巻線から発生する電源周波数を所望の周波数に制御することを特徴とする請求項6に記載の周波数変換方法。
【請求項8】
前記電動機と、新たに加えた前記制動装置とを備え、
前記回転形周波数変換機が発生する周波数を下げる場合には、前記電動機の回転速度を昇速し、
前記回転形周波数変換機が発生する周波数を上げる場合には、前記制動装置の制動力を増強することを特徴とする請求項7に記載の周波数変換方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−159708(P2009−159708A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−333820(P2007−333820)
【出願日】平成19年12月26日(2007.12.26)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】