周辺機器、サーバ装置、情報システム及び制御方法
【課題】 周辺機器に記憶されている情報や周辺機器の機能を適切に保護する。
【解決手段】 周辺機器10は、所定の機能を有し、モバイルデバイス20に接続されて当該モバイルデバイス20から当該所定の機能が利用される。周辺機器10は、接続されるモバイルデバイス20を識別する識別情報を記憶する端末情報記憶部105と、接続されたモバイルデバイス20から、当該モバイルデバイス20を識別する識別情報を取得する端末情報取得部106と、端末情報記憶部105に記憶された識別情報と端末情報取得部106によって取得された識別情報とを比較する比較部107と、比較部107による比較結果に基づいて、接続されたモバイルデバイス20による周辺機器10の所定の機能の利用を制御する制御部109とを備える。
【解決手段】 周辺機器10は、所定の機能を有し、モバイルデバイス20に接続されて当該モバイルデバイス20から当該所定の機能が利用される。周辺機器10は、接続されるモバイルデバイス20を識別する識別情報を記憶する端末情報記憶部105と、接続されたモバイルデバイス20から、当該モバイルデバイス20を識別する識別情報を取得する端末情報取得部106と、端末情報記憶部105に記憶された識別情報と端末情報取得部106によって取得された識別情報とを比較する比較部107と、比較部107による比較結果に基づいて、接続されたモバイルデバイス20による周辺機器10の所定の機能の利用を制御する制御部109とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の機能を有し、情報端末に接続されて当該情報端末から当該所定の機能が利用される周辺機器、当該周辺機器の制御に用いられるサーバ装置、及び当該周辺機器を含む情報システム、並びにこれらによる制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
デスクトップパソコン、ノートパソコン、携帯電話、スマートフォン、PDA(PersonalDigital Assistant)等、多岐多様な情報端末が普及し、誰でもいつでも情報端末を利用できるような環境が一般的になりつつある。これらの情報端末に接続し、情報端末の機能を拡充するような周辺機器も増えつつある。今後、情報端末の用途拡大やユーザニーズの多様化に伴い、周辺機器の種類は更に増えていくものと考えられる。このような周辺機器の中には個人情報を管理するようなものも考えられる。例えば、ユーザの健康管理を行うような周辺機器である。健康管理用周辺機器は、センサを用いてユーザの体調データや血液データを取得して病院に送付し、更に診察結果を受信することで遠隔からいつでも診療を受けさせることができる。このようなユーザの体調データや血液データは通常機密性の高い情報であり、他人から不用意に閲覧されたり、利用されたりしないように注意を払う必要がある。
【0003】
一方、周辺機器は常に情報端末に接続されているわけではなく、利用時に必要に応じて着脱を繰り返す。そのため、非接続時に紛失する可能性がある。通信機能やバッテリーを積んでいない周辺機器は情報端末とは異なり、遠隔から探索したり内部の情報を消去したりすることができない。そこで、これらの周辺機器を紛失した際に第三者から周辺機器内部の個人情報を保護する仕組みが必要になる。
【0004】
特許文献1では、ユーザが端末内に保存された情報を読み出す際は必ずサーバ装置に問い合わせを行い、当該ユーザが情報を読み出す権限があるかどうかを確認する手法がとられている。これにより端末を紛失し、第三者に持ち去られた場合でも情報の漏洩を防ぐことはできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−233529号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載された方法では、通信環境がない場所で正規のユーザが利用しようとした場合、サーバ装置への問い合わせができないため端末の情報や機能を利用できなくなる。また、情報自体は端末の中に残ったままになっているため、端末にハッキングが行われた場合等、情報の漏洩や不正利用を防げない等のケースが考えられる。情報をサーバに保存しておき、利用の度にサーバから情報をダウンロードし、利用後には端末内の情報を残さない方法も提案されているが、やはり端末が通信環境にない場合は情報自体を利用することができなくなってしまう。
【0007】
本発明は、以上の問題点を解決するためになされたものであり、周辺機器に記憶されている情報や周辺機器の機能を適切に保護することができる周辺機器、サーバ装置、情報システム及び制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明に係る周辺機器は、所定の機能を有し、情報端末に接続されて当該情報端末から当該所定の機能が利用される周辺機器であって、接続される情報端末を識別する識別情報を記憶する端末情報記憶部と、接続された情報端末から、当該情報端末を識別する識別情報を取得する端末情報取得手段と、端末情報記憶部に記憶された識別情報と端末情報取得手段によって取得された識別情報とを比較する比較手段と、接続された情報端末による所定の機能の利用を制御するための制御情報を記憶する制御情報記憶部と、比較手段による比較結果と制御情報記憶部に記憶された制御情報とに基づいて、接続された情報端末による所定の機能の利用を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
本発明に係る周辺機器では、予め記憶した識別情報と接続された情報端末から取得された識別情報とが比較されて、その比較結果に基づいて、接続された情報端末による所定の機能の利用が制御される。即ち、本発明に係る周辺機器によれば、特定の(識別情報を有する)情報機器にのみ周辺機器の機能を利用させることができる。また、上記の制御は周辺機器と接続された情報端末との間で通信が行うことができれば可能なものである。これらにより、本発明に係る周辺機器によれば、周辺機器に記憶されている情報や周辺機器の機能を適切に保護することができる。
【0010】
制御手段は、接続された情報端末による所定の機能の利用を許可する場合に所定の期限まで利用を許可することが望ましい。この構成によれば、情報端末による、周辺機器の機能の利用の制御をより細かく行うことができ、周辺機器に記憶されている情報や周辺機器の機能を更に適切に保護することができる。
【0011】
情報端末は、所定のサーバ装置との間で通信を行う通信機能を有しており、周辺機器は、接続された情報端末の通信機能によって取得された、接続される情報端末を識別する識別情報を取得して、端末情報記憶部に記憶させる端末情報登録手段を更に備えることが望ましい。この構成によれば、周辺機器の機能の利用の制御対象となる情報端末を変化させることができ、ユーザの利便性が向上する。
【0012】
端末情報登録手段は、制御手段によって接続された情報端末による所定の機能の利用を禁止する制御が行われる場合に、接続される情報端末を識別する識別情報を取得して、端末情報記憶部に記憶させ、再度、比較手段に対して比較を行わせることが望ましい。この構成によれば、情報端末による所定の機能の利用を禁止する場合のみに識別情報が取得される。従って、周辺機器において効率的に識別情報が取得される。
【0013】
情報端末は、所定のサーバ装置との間で通信を行う通信機能を有しており、周辺機器は、接続された情報端末の通信機能によって取得された、制御手段による制御の内容を示す制御情報を取得して、制御情報記憶部に記憶させる制御内容登録手段を更に備えることが望ましい。この構成によれば、周辺機器の機能の利用の制御内容を変化させることができ、ユーザの利便性が向上する。あるいは、場合に応じて、適切に周辺機器の機能を制御することができる。
【0014】
周辺機器の所定の機能は、情報を記憶する機能であり、制御手段は、比較手段による比較結果に基づいて、周辺機器の所定の機能によって記憶された情報を消去する、ことが望ましい。この構成によれば、周辺機器の利用権限のない情報端末が接続されたときに、周辺機器に記憶された情報を消去することができるので、周辺機器に記憶されている情報を第三者にアクセスさせることを確実に防止することができる。
【0015】
本発明に係るサーバ装置は、所定の機能を有し、情報端末に接続されて当該情報端末から当該所定の機能が利用される周辺機器が接続された情報端末との間で通信を行うサーバ装置であって、周辺機器に接続される情報端末を識別する識別情報、又は周辺機器における制御の内容を示す制御情報を記憶するサーバ装置側記憶部と、情報端末からサーバ装置側情報記憶部に記憶された情報の要求を受信して、当該要求に応じた情報をサーバ装置側情報記憶部から取得して、当該情報端末に送信する情報提供手段と、を備えることを特徴とする。このようなサーバ装置が設けられることによって、上記の周辺機器を確実に機能させることができる。
【0016】
本発明に係る情報システムは、上記の周辺機器と、接続された情報端末とを含んで構成されることを特徴とする。本発明に係る情報システムは、上記の周辺機器と、上記のサーバ装置とを含んで構成されることを特徴とする。本発明に係る情報システムは、上記の周辺機器と、上記のサーバ装置と、上記の情報端末を含んで構成されることを特徴とする。
【0017】
ところで、本発明は、上記のように周辺機器、サーバ装置及び情報システムの発明として記述できる他に、以下のように制御方法の発明としても記述することができる。これはカテゴリが異なるだけで、実質的に同一の発明であり、同様の作用及び効果を奏する。
【0018】
本発明に係る制御方法は、所定の機能を有し、情報端末に接続されて当該情報端末から当該所定の機能が利用されると共に、接続される情報端末を識別する識別情報を記憶する端末情報記憶部と接続された情報端末による所定の機能の利用を制御するための制御情報を記憶する制御情報記憶部とを備える周辺機器による制御方法であって、接続された情報端末から、当該情報端末を識別する識別情報を取得する端末情報取得ステップと、端末情報記憶部に記憶された識別情報と端末情報取得ステップにおいて取得された識別情報とを比較する比較ステップと、比較ステップにおける比較結果と制御情報記憶部に記憶された制御情報とに基づいて、接続された情報端末による所定の機能の利用を制御する制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0019】
情報端末は、所定のサーバ装置との間で通信を行う通信機能を有しており、制御方法は、接続された情報端末の通信機能によって取得された、接続される情報端末を識別する識別情報を取得して、端末情報記憶部に記憶させる端末情報登録ステップを更に含むことが望ましい。情報端末は、所定のサーバ装置との間で通信を行う通信機能を有しており、制御方法は、接続された情報端末の通信機能によって取得された、制御手段による制御の内容を示す制御情報を取得して、制御情報記憶部に記憶させる制御内容登録ステップを更に含むことが望ましい。
【0020】
本発明に係る制御方法は、所定の機能を有し、情報端末に接続されて当該情報端末から当該所定の機能が利用される周辺機器が接続された情報端末との間で通信を行うと共に、周辺機器に接続される情報端末を識別する識別情報、又は周辺機器における制御の内容を示す制御情報を記憶するサーバ装置側記憶部を備えるサーバ装置による制御方法であって、情報端末からサーバ装置側情報記憶部に記憶された情報の要求を受信して、当該要求に応じた情報をサーバ装置側情報記憶部から取得して、当該情報端末に送信する情報提供ステップを含むことを特徴とする。
【0021】
本発明に係る制御方法は、上記の周辺機器と、接続された情報端末とを含む情報システムによる制御方法であって、周辺機器による上記の制御方法を含むことを特徴とする。本発明に係る制御方法は、上記の周辺機器と、上記のサーバ装置とを含む情報システムによる制御方法であって、周辺機器による上記の制御方法とサーバ装置による上記の制御方法とを含むことを特徴とする。本発明に係る制御方法は、上記の周辺機器と、上記のサーバ装置と、上記の情報端末とを含む情報システムによる制御方法であって、周辺機器による上記の制御方法とサーバ装置による上記の制御方法とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明では、特定の情報機器にのみ周辺機器の機能を利用させることができ、また、上記の制御は周辺機器と接続された情報端末との間で通信が行うことができれば可能なものである。これらにより、本発明によれば、周辺機器に記憶されている情報や周辺機器の機能を適切に保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施形態に係る周辺機器及び情報端末であるモバイルデバイスの機能構成を示す図である。
【図2】周辺機器の端末情報記憶部に記憶される情報を示すテーブルである。
【図3】周辺機器の制御情報記憶部に記憶される情報を示すテーブルである。
【図4】本発明の実施形態に係る周辺機器のハードウェア構成を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係る情報端末であるモバイルデバイスのハードウェア構成を示す図である。
【図6】本発明の実施形態に係る周辺機器で実行される処理(制御方法)を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態に係る周辺機器、情報端末であるモバイルデバイス及びサーバ装置の構成を示す図である。
【図8】本発明の実施形態に係るサーバ装置の機能構成を示す図である。
【図9】本発明の実施形態に係るサーバ装置のハードウェア構成を示す図である。
【図10】本発明の実施形態に係る周辺機器及びサーバ装置等で実行される処理(制御方法)を示すシーケンス図である。
【図11】本発明の実施形態に係る周辺機器及びサーバ装置等で実行される処理(制御方法)の別の例を示すシーケンス図である。
【図12】本発明の実施形態に係る周辺機器及びサーバ装置等で実行される処理(制御方法)の別の例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面と共に本発明に係る周辺機器、サーバ装置、情報システム及び制御方法の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0025】
(第1実施形態)
図1にお本実施形態に係る周辺機器10を示す。周辺機器10は、所定の機能を有しており、例えば、図1に示すモバイルデバイス20のような情報端末に接続されて、接続された情報端末から当該所定の機能が利用されるものである。周辺機器10とモバイルデバイス20とは、専用コネクタを介して直接接続することができる。但し、接続方法は、直接接続に限られるものではなく、ケーブルや無線による接続としてもよい。ケーブル接続には、USB(UniversalSerial Bus)、有線LAN(Local Area Network)、シリアル、パラレル接続等がある。無線接続にはBluetooth、WLAN(WirelessLAN)、UWB(Ultra Wide Band)、ZigBee、赤外線等がある。
【0026】
モバイルデバイス20により利用される周辺機器10の機能は、情報を記憶する機能である。モバイルデバイス20は、周辺機器10に記憶されている情報を読み取ったり、周辺機器10に情報を記憶させたりすることができる。ここで、記憶される情報は、例えば、ユーザの血圧、脈拍、体温、血液成分等の計測を行ったデータ等の個人情報等の秘匿性が高い情報である。即ち、周辺機器10は、健康管理デバイスである。
【0027】
モバイルデバイス20は、周辺機器10の機能を利用する情報端末である。具体的には、モバイルデバイス20は、携帯電話機、スマートフォン、デスクトップパソコン、ノートパソコン、PDA、ゲーム機器等に相当する。モバイルデバイス20には、当該モバイルデバイス20を一意に特定できるような識別情報が割り振られている。識別情報は、例えば、数字列からなるID番号(端末ID)が用いられ、具体的には、電話番号やモバイルデバイス20の製造番号、SIMカードの番号、正規ユーザが決めた任意の番号等が用いられる。また、モバイルデバイス20は、移動体通信網やインターネット等の所定のネットワークに接続し、ネットワークに接続されたネットワークリソース(サーバ装置等)との間で情報を送受信することができる。周辺機器10とモバイルデバイス20とは、情報システム30を構成する。
【0028】
引き続いて、周辺機器10及びモバイルデバイス20の本発明に係る機能について詳細に説明する。図1に示すように、周辺機器10は、個人情報記憶部101と、センサ102と、入出力機器103と、通信機能部104と、端末情報記憶部105と、端末情報取得部106と、比較部107と、制御情報記憶部108と、制御部109と、端末情報登録部110と、制御情報登録部111とを備えて構成されている。
【0029】
個人情報記憶部101は、周辺機器10の機能として個人情報を記憶する手段である。個人情報記憶部101に記憶される情報は、通信機能部104を介してモバイルデバイス20からアクセスされえる。
【0030】
センサ102及び入出力機器103は、個人情報記憶部101に記憶される個人情報を取得する手段である。具体的には、センサ102あるいは入出力機器103は、ユーザの体調データや血液データ等を取得して、個人情報記憶部101に記憶させる。
【0031】
通信機能部104は、接続されたモバイルデバイス20との間で情報の送受信を行う手段である。モバイルデバイス20に情報を出力する場合(モバイルデバイス20が周辺機器10に記憶された情報を取得する場合を含む)は、通信機能部104はモバイルデバイス20に出力する情報を他の機能手段から受け付けて、モバイルデバイス20に出力する。モバイルデバイス20から情報を入力する場合は、通信機能部104は、モバイルデバイス20からの情報を入力して、(情報の内容に応じて)他の機能手段に出力する。
【0032】
端末情報記憶部105は、接続されるモバイルデバイス20を識別する識別情報を記憶する端末情報記憶部である。端末情報記憶部105は、例えば、図2に示すテーブルに情報を格納することによって、モバイルデバイス20を識別する識別情報を記憶する。図2のテーブルに示すように、端末情報記憶部105は、端末ID、アクセス権及び有効期限をそれぞれ対応付けて記憶する。端末情報記憶部105が記憶する端末IDに係るモバイルデバイス20は、周辺機器10の機能の利用の制御が(モバイルデバイス20に応じて)設定されているモバイルデバイス20である。アクセス権は、当該端末IDに応じた制御の内容を示す情報である。ここでは、アクセス権のIDのみ保持され、具体的な制御内容は、後述するように別に記憶される。有効期限は、当該制御が有効となる期間を示した情報である。例えば、有効期限が3h30minとは、制御開始から3時間30分間、制御が継続されることを示している。これらの情報は、後述するように比較部107によって参照される。なお、識別情報の構成は、上記に限られるものではなく、アクセス回数やデータ通信量等を加えてもよい。
【0033】
端末情報記憶部105に記憶される情報は周辺機器10にモバイルデバイス20が接続される際には予め記憶(設定)されている。予めの設定は、ユーザによって周辺機器10に対して直に行われてもよいし、また、後述するように端末情報登録部110によって行われてもよい。
【0034】
端末情報取得部106は、周辺機器10に接続されたモバイルデバイス20から、当該モバイルデバイス20を識別する識別情報である端末IDを取得する端末情報取得手段である。具体的には、端末情報取得部106は、周辺機器10がモバイルデバイス20に接続されると、当該接続を検知して、モバイルデバイス20に対して端末IDを要求する。要求を受けたモバイルデバイス20は、当該モバイルデバイス20の端末IDを周辺機器10に送信し、端末情報取得部106はこれを受信することによって端末IDを取得する。また、端末情報取得部106は、モバイルデバイス20が周辺機器10に接続された際に自発的に送信した端末IDを受信することによって、端末IDを取得することとしてもよい。端末情報取得部106は、取得した端末IDを比較部107に入力する。
【0035】
比較部107は、端末情報記憶部105に記憶された端末IDと端末情報取得部106によって取得された端末IDとを比較する比較手段である。比較部107は、端末情報取得部106から端末IDが入力されると、端末情報記憶部105に記憶された端末IDを読み出し、読み出した端末IDの何れかと端末情報取得部106から入力された端末IDとが一致するかどうか照合する。照合の結果、読み出した端末IDの何れかと端末情報取得部106から入力された端末IDとが一致した場合、比較部107は、その旨を制御部109に通知する。また、その場合、比較部107は、一致した端末IDに対応付けられて端末情報記憶部105に記憶されたアクセス権と有効期限の情報とを読み出し、併せて制御部109に通知する。照合の結果、読み出した端末IDの何れとも端末情報取得部106から入力された端末IDとが一致しなかった場合、比較部107は、その旨を制御部109に通知する。
【0036】
制御情報記憶部108は、制御部109によるモバイルデバイス20による周辺機器10の機能の利用の制御の内容を示す制御情報(予約動作情報)を記憶する制御情報記憶部である。制御情報記憶部108は、例えば、図3に示すテーブルに情報を格納することによって、制御情報を記憶する。図3のテーブルに示すように、制御情報記憶部108は、アクセス権のIDと、制御の具体的内容(動作リスト)を示す情報とをそれぞれ対応付けて記憶する。これらの情報は、後述するように制御部109によって参照される。
【0037】
制御情報記憶部108に記憶される情報は周辺機器10にモバイルデバイス20が接続される際には予め記憶(設定)されている。予めの設定は、ユーザによって周辺機器10に対して直に行われてもよいし、また、後述するように制御情報登録部111によって行われてもよい。
【0038】
制御部109は、比較部107による比較結果と制御情報記憶部108に記憶された制御情報とに基づいて、周辺機器10に接続されたモバイルデバイス20による周辺機器10の機能の利用を制御する制御手段である。基本的には、比較部107による比較結果が、読み出した端末IDの何れかと端末情報取得部106から入力された端末IDとが一致したものである場合、制御部109は、モバイルデバイス20による周辺機器10の機能の利用を許可する制御を行う。一方、比較部107による比較結果が読み出した端末IDの何れとも端末情報取得部106から入力された端末IDとが一致しなかったものである場合、制御部109は、モバイルデバイス20による周辺機器10の機能の利用を禁止する制御を行う。但し、この逆の制御(一致した場合、禁止し、一致しなかった場合、許可する)を行うこととしてもよい。
【0039】
制御部109は、比較部107からアクセス権のIDが入力された場合、制御情報記憶部108から当該アクセス権のIDに対応する動作リストを読み出し、動作リストに応じた制御を行う。例えば、アクセス権のIDが“A”であった場合、ユニット(センサ102等)の使用を許可し、また、個人情報記憶部101に記憶された情報の読み取りを許可する制御を行う。この制御は、制御部109から、制御対象である個人情報記憶部101等に制御内容に応じた制御信号が送信されること等によって行われる。
【0040】
また、制御部109は、比較部107から有効期限の情報が入力された場合、入力された有効期限の間のみ当該制御を行う。即ち、制御部109は、周辺機器10に接続されたモバイルデバイス20による周辺機器10の機能の利用を許可する場合に所定の期限まで利用を許可する。そのため、制御部109は、タイマ機能や時計機能を有しており、制御開始からの時間(あるいは、モバイルデバイス20が接続されてからの時間でもよい)を計測して、有効期限の間のみ当該制御を行うようにする。あるいは、周辺機器10に接続されたモバイルデバイス20から、接続時刻と切断時刻とを取得することによって接続時間の計測を行ってもよい。
【0041】
また、制御部109は、比較部107から、読み出した端末IDの何れとも端末情報取得部106から入力された端末IDとが一致しなかったと通知された場合、制御部109は、制御情報記憶部108からIDが一致しなかった場合の動作リストを読み出し、動作リストに応じた制御を行う。通常、IDが一致しない場合は、利用権限を有していないモバイルデバイス20であるので、周辺機器10の機能の利用を禁止する制御を行う。また、このような場合、個人情報記憶部101に記憶された情報の保護のため、例えば不正な取得等がされないように、図3に示すようにIDが2回一致しなかったら、制御部109は、個人情報記憶部101に記憶された情報を消去する。情報の保護手段は、消去以外にも、情報を予め暗号化しておき、モバイルデバイス20が識別されない(端末IDが一致しない)と暗号化が解除されない、情報(ファイル)自体があるように見えない、偽のファイルを提示する等の制御(動作)を行うこととしてよい。
【0042】
また、制御部109は、比較部107による端末IDの比較結果(モバイルデバイス20の識別結果)をユーザに通知する手段を備えておいてもよい。具体的には、周辺機器10あるいはモバイルデバイス20に備えられるディスプレイやバイブレータ、音等によりモバイルデバイス20の識別結果をユーザに伝えることとしてもよい。これにより、ユーザは識別結果に応じた操作を行うことができる。
【0043】
端末情報登録部110は、周辺機器10に接続されたモバイルデバイス20の通信網へ接続する通信機能によって取得された、識別情報を取得して端末情報記憶部105に記憶させる端末情報登録手段である。制御情報登録部111は、周辺機器10に接続されたモバイルデバイス20の通信網へ接続する通信機能によって取得された、制御部109による制御の内容を示す制御情報を取得して、制御情報記憶部108に記憶させる(制御部109に対して当該制御情報によって示される制御を行わせる)制御内容登録手段である。端末情報登録部110及び制御情報登録部111の機能については、後述の第2実施形態において詳細に後述する。以上が、周辺機器10の機能である。
【0044】
続いて、図4に本実施形態に係る周辺機器10のハードウェア構成を示す。図4に示すように、周辺機器10は、CPU(Central Processing Unit)1001、主記憶装置であるRAM(Random Access Memory)1002及びROM(ReadOnly Memory)103、モバイルデバイス接続モジュール1004並びにセンサ102等のハードウェアを備えるコンピュータを備えて構成される。これらの構成要素がプログラム等により動作することにより、周辺機器10の上述した機能が発揮される。以上が、周辺機器10の説明である。
【0045】
引き続いて、モバイルデバイス20について説明する。図1に示すようにモバイルデバイス20は、識別情報記憶部201と、端末側通信機能部202と、外部通信機能部203とを備えて構成されている。
【0046】
識別情報記憶部201は、モバイルデバイス(自装置)20の識別情報を記憶した手段である。端末側通信機能部202は、接続された周辺機器10との間で情報の送受信を行う手段である。端末側通信機能部202は、接続された周辺機器10からの要求に応じて、あるいは自発的に識別情報記憶部201から識別情報を読み出し、周辺機器10に送信する。
【0047】
外部通信機能部203は、ネットワークに接続されたサーバ装置等にアクセスし、情報の送受信をするための手段である。外部通信機能部203による、具体的なネットワークへのアクセス方法としては、USB、有線LAN、シリアル、パラレル接続等がある。あるいは、Bluetooth、WLAN、UWB、ZigBee、赤外線通信等の無線通信が用いられてもよい。なお、外部通信機能部203は、必ずしもモバイルデバイス20に備えられていなくてもよい。
【0048】
また、モバイルデバイス20には、周辺機器10の機能を利用するための機能手段等も備えられているが、それらの手段についての説明は省略する。以上が、モバイルデバイス20の機能である。
【0049】
続いて、図5に本実施形態に係るモバイルデバイス20のハードウェア構成を示す。図5に示すように、モバイルデバイス20は、CPU2001、RAM2002、ROM2003、操作部2004、無線通信部2005、ディスプレイ2006、アンテナ2007及び周辺機器接続モジュール2008等のハードウェアにより構成されている。これらの構成要素がプログラム等により動作することにより、上述したモバイルデバイス20の機能が発揮される。以上が、モバイルデバイス20の説明である。
【0050】
引き続いて、図6のフローチャートを用いて、本実施形態の周辺機器10及びモバイルデバイス20で実行される処理(制御方法)を説明する。本処理は、周辺機器10とモバイルデバイス20とが接続されることによって開始される(S101)。この接続は、例えば、周辺機器10の機能を利用しようとするモバイルデバイス20のユーザの操作等により行われる。
【0051】
周辺機器10では、端末情報取得部106によってモバイルデバイス20との接続が検知され、通信機能部104を介してモバイルデバイスに対して端末IDが要求される。モバイルデバイス20では、端末側通信機能部202によって当該要求が受信される。続いて、端末側通信機能部202によって当該要求に応じて識別情報記憶部201から識別情報が読み出されて、周辺機器10に送信される。周辺機器10では、端末情報取得部106によって、モバイルデバイス20からの端末IDが受信される(S102、端末情報受信ステップ)。受信された端末IDは、端末情報取得部106から比較部107に出力される。
【0052】
続いて、比較部107によって、端末情報記憶部105に記憶された端末IDと端末情報取得部106によって取得された端末IDとが比較、照合される(S103、比較ステップ)。比較結果に応じた情報が、比較部107から制御部109に出力される。
【0053】
照合の結果、読み出した端末IDの何れかと端末情報取得部106から入力された端末IDとが一致した場合、制御部109では、比較部107から入力された情報であるアクセス権のID及び有効期限が確認される(S104、制御ステップ)。有効期限が設定されていない場合(S105)には、制御部109によって、アクセス権のIDに対応付けて制御情報記憶部108に記憶された情報により示される制御内容の制御(予約動作)が実行される。例えば、周辺機器10の機能の利用が許可されたモバイルデバイス20が接続されていた場合は、個人情報記憶部101に記憶された情報が通信機能部104を介してモバイルデバイス20に開示される(S106、制御ステップ)。
【0054】
有効期限が設定されていた場合は、制御部109によって、有効期限が切れていないか自身のタイマ等によって記憶された接続時間の情報と照合される(S107、制御ステップ)。有効期限内であれば、制御部109のタイマ等によってモバイルデバイス20の接続時間のカウントが開始される(S108、制御ステップ)。接続時間のカウントの開始後、制御部109によって、アクセス権のIDに対応付けて制御情報記憶部108に記憶された情報により示される制御内容の制御(予約動作)が実行される(S106、制御ステップ)。ここで、有効期限が切れている場合には、制御部109から通信機能部104を介してモバイルデバイス20に有効期限が切れている旨が通知され、個人情報記憶部101に記憶された情報は開示されない(S109、制御ステップ)。
【0055】
S103において、照合の結果、読み出した端末IDの何れかと端末情報取得部106から入力された端末IDとが一致しなかった場合、制御部109では、接続されたモバイルデバイス20を不正なモバイルデバイスとして、個人情報記憶部101に記憶された情報を保護する制御(動作)が行われる。保護する動作とは、例えば、個人情報記憶部101に記憶された情報を消去することである(S110、制御ステップ)。以上が、本実施形態の周辺機器10及びモバイルデバイス20で実行される処理である。
【0056】
上述した実施形態では、特定の(端末IDを有する)モバイルデバイス20にのみ周辺機器10の機能を利用させることができる。また、上記の制御は周辺機器10と接続されたモバイルデバイス20との間で通信が行うことができれば可能なものである。これらにより、本実施形態によれば、周辺機器10に記憶されている情報や周辺機器10の機能を適切に保護することができる。
【0057】
また、本発明のように周辺機器10の機能の利用可否の判断を周辺機器10自体にすることによって、周辺機器10に記憶された情報を更新することによって、周辺機器10の機能の適切な保護が可能になり、更新を簡便に行うことができる。更に、周辺機器10のみに機能を保護する識別情報等の情報を保持させておくことで、識別情報が他の端末に漏洩する等のリスクを低減させることができる。
【0058】
また、本実施形態のように、制御に有効期限を設定することとすれば、周辺機器10の機能の利用の制御をより細かく行うことができ、周辺機器10に記憶されている情報や周辺機器の機能を更に適切に保護することができる。
【0059】
また、本実施形態のように適切な権限を有していないモバイルデバイス20が周辺機器10に接続され、周辺機器10に記憶された情報にアクセスされえる場合に記憶された情報を消去することにすれば、周辺機器10に記憶されている情報を第三者にアクセスさせることを確実に防止することができる。従って、仮に周辺機器10を紛失したとしても、自動的に周辺機器10に記憶される情報が保護されるので、個人情報の不正利用や漏洩を防ぐことができる。但し、上記のような情報の消去は必ずしも行われる必要は無く、アクセス制限のみに止めておいてもよい。
【0060】
上述した周辺機器10は、情報を記憶する機能を有していたが、それ以外の機能を有する周辺機器であってもよい。また、上述した周辺機器10では、周辺機器10はユーザの体調データ等を管理する健康管理デバイスとしたがその他の用途のものであってもよい。例えば、静止画像や動画像を撮影するカメラ、音声データを取得、保存するマイク、位置情報を取得、保存するGPS(Global Positioning System)端末、テキストデータ等のドキュメントデータや写真や音声などのマルチメディアデータを保存するストレージ、ゲーム機器、接続された情報端末の特定の機能を使用可能にするドングルキー、クレジットカード等の情報を読み込むためのカードリーダ等であってもよい。また、別の情報端末自体を周辺機器としてみなすこととしてもよい。
【0061】
(第2実施形態)
周辺機器10を信頼する第三者に一時的に貸与する場合など、周辺機器10に設定される識別情報や制御情報は、適宜更新されることが望ましい。上記の場合、周辺機器10を貸し出されたユーザのモバイルデバイス20aが不正端末とみなされないように、貸し出されたユーザのモバイルデバイス20aを周辺機器10の端末情報記憶部105に記憶しておく必要がある。また、制御情報記憶部108に記憶された制御情報を更新することで、貸し出されたユーザに応じて周辺機器10の機能の利用範囲を限定することができる。本実施形態では、図7に示すように、上記の更新はネットワークN上のサーバ装置40を用いて行われる。
【0062】
本実施形態では、周辺機器10に設定される識別情報や制御情報を随時、更新するために正規のユーザがネットワークN上のサーバ装置40に識別情報及び制御情報を登録する。周辺機器10が通信環境を利用できる状況にある場合は、サーバ装置40から識別情報及び制御情報をダウンロードして、識別情報及び制御情報を更新することとしてもよい。
【0063】
図7に示すようにサーバ装置40は、ネットワークN上に配置されており、ネットワークNを介して、正規ユーザのモバイルデバイス50及び周辺機器10を接続したモバイルデバイス20aからアクセスすることができる。ここで、ネットワークNは、例えば、移動体通信網やインターネット等の通信ネットワークである。また、正規ユーザとは、周辺機器10の所有者等、周辺機器10を正規に利用できる権限を有するものである。また、周辺機器10は、第1実施形態の周辺機器10と同様の構成である。また、モバイルデバイス20aは、第1実施形態のモバイルデバイス20と同様の構成であり、サーバ装置40との間で情報の送受信する通信機能を有している。正規ユーザのモバイルデバイス50は、サーバ装置40との間で情報の送受信を行うことができる装置であればよい(必ずしも周辺機器10と接続できる必要は無い)。また、周辺機器10とサーバ装置40とで、情報システム60を構成している。また、情報システム60には、モバイルデバイス20aが含まれていてもよい。
【0064】
ここで、本実施形態に係るサーバ装置40について説明する。図8に示すように、サーバ装置40は、サーバ装置側通信機能部401と、サーバ装置側端末情報記憶部402と、サーバ装置側制御情報記憶部403と、サーバ装置有効期限判断部404とを備えて構成されている。
【0065】
サーバ装置側通信機能部401は、ネットワークNに接続されたモバイルデバイス等の通信機器との間で情報の送受信をするための手段である。サーバ装置側通信機能部401は、モバイルデバイス20aからのサーバ装置側端末情報記憶部402又はサーバ装置側制御情報記憶部403に記憶された情報の要求を受信して、当該要求に応じた情報をサーバ装置側端末情報記憶部402又はサーバ装置側制御情報記憶部403から取得して、モバイルデバイス20aに送信する情報提供手段でもある。
【0066】
また、サーバ装置側通信機能部401は、正規ユーザのモバイルデバイス50から、サーバ装置側端末情報記憶部402又はサーバ装置側制御情報記憶部403に記憶された情報の更新要求を受け付けて、当該更新要求に応じた情報の更新を行う。情報の更新を行う場合、サーバ装置側通信機能部401は、モバイルデバイス50の識別(認証)を行い、更新権限を有するモバイルデバイス50のみが更新を行えるようにしてもよい。サーバ装置側通信機能部401は、予めモバイルデバイス50を識別するための情報(端末ID等)を予め記憶している。
【0067】
サーバ装置側端末情報記憶部402は、周辺機器10に接続されるモバイルデバイス20を識別する端末IDを記憶するサーバ装置側記憶部の一つである。サーバ装置側端末情報記憶部402は、周辺機器10の端末情報記憶部105と同様に、例えば、図2に示すテーブルに情報を格納することによって、モバイルデバイス20を識別する識別情報を記憶する。モバイルデバイス20aから識別情報の要求があった場合には、図2に示すテーブルの情報がモバイルデバイス20aに送信される。あるいは、既にモバイルデバイス20aに送信した情報を記憶しておき、更新された部分のみの情報が送信されてもよい。
【0068】
サーバ装置側制御情報記憶部403は、周辺機器10における制御の内容を示す制御情報を記憶するサーバ装置側記憶部の一つである。サーバ装置側制御情報記憶部403は、周辺機器の制御情報記憶部108と同様に、例えば、図3に示すテーブルに情報を格納することによって、制御情報を記憶する。モバイルデバイス20aから制御情報の要求があった場合には、図3に示すテーブルの情報がモバイルデバイス20aに送信される。あるいは、既にモバイルデバイス20aに送信した情報を記憶しておき、更新された部分のみの情報が送信されてもよい。以上が、サーバ装置40の機能構成である。
【0069】
なお、サーバ装置側端末情報記憶部402に記憶された情報のうち、サーバ装置側通信機能部401による更新の対象となるのは、端末ID、端末IDに応じたアクセス権、及び端末IDに応じた有効期限である。また、サーバ装置側制御情報記憶部403に記憶された情報のうち、更新の対象となるのは、アクセス権、及びアクセス権に応じた制御の内容である。また、サーバ装置側端末情報記憶部402及びサーバ装置側制御情報記憶部403は、周辺機器10毎に情報を記憶し、周辺機器10に対して情報を提供することとしてもよい。
【0070】
また、サーバ装置40では、サーバ装置側端末情報記憶部402及びサーバ装置側制御情報記憶部403に記憶された情報自体に有効期限を定めておき(サーバ装置側端末情報記憶部402及びサーバ装置側制御情報記憶部403に有効期限の情報を記憶させておく)、タイマ機能や時計機能を有するサーバ装置側有効期限判断部404を用いて情報自体の有効期限を監視してもよい。サーバ装置側有効期限判断部404が、当該有効期限が過ぎていると判断すると、サーバ装置側有効期限判断部404はサーバ装置側通信機能部401を通して、モバイルデバイス50に有効期限切れを通知することとしてもよい。このような通知をすることにより、サーバ装置40の情報の更新を促し、サーバ装置40に記憶される情報が最新になれば、最新の識別情報及び制御情報でモバイルデバイスによる周辺機器10の機能の利用を制御できる。
【0071】
また、サーバ装置40には、モバイルデバイス50の顧客情報を管理している顧客情報管理サーバ装置に接続されており、当該顧客情報管理サーバ装置から識別情報を取得して、サーバ装置側端末情報記憶部402に格納させることとしてもよい。顧客情報は、モバイルデバイス50が移動通信機能を利用している通信事業者によって管理されているものである。顧客情報としては、ユーザが用いているモバイルデバイスの端末ID等である。具体的には、主回線端末IDと副回線端末IDとの2つの端末IDが顧客情報管理サーバ装置に保持されており、それらがサーバ装置40により取得されて周辺機器10により利用されるモバイルデバイス20の識別情報として、サーバ装置側端末情報記憶部402に格納される。その場合のアクセス権及び有効期限等は、例えば、デフォルトとして予め設定されている。このようにサーバ装置40が別の装置から自動的にサーバ装置側端末情報記憶部402及びサーバ装置側制御情報記憶部403に記憶される情報を取得することによって、ユーザが更新しなくても契約情報等に基づき自動的に更新が行われる。
【0072】
図9にサーバ装置40のハードウェア構成を示す。図9に示すようにサーバ装置40は、CPU4001、主記憶装置であるRAM4002及びROM(Read Only Memory)4003、通信を行うための通信モジュール4004、並びにハードディスク等の補助記憶装置4005等のハードウェアを備えるコンピュータを含むものとして構成される。これらの構成要素がプログラム等により動作することにより、上述したサーバ装置40の機能が発揮される。以上が、サーバ装置40の説明である。
【0073】
続いて、本実施形態に係る周辺機器10及びモバイルデバイス20aの機能について説明する。周辺機器10において記憶される情報の更新は、端末情報登録部110及び制御情報登録部111によって行われる。
【0074】
端末情報登録部110又は制御情報登録部111は、周辺機器10に接続されたモバイルデバイス20aに対してサーバ装置40に情報の要求を行うように制御を行う。当該制御を受けたモバイルデバイス20aは、外部通信機能部203の機能により、サーバ装置40に対して識別情報又は制御情報の要求を行う。続いて、モバイルデバイス20aは、要求に応じてサーバ装置40から送信された情報を受信し(ダウンロードし)、周辺機器10に出力される。
【0075】
周辺機器10では、端末情報登録部110が識別情報を取得して端末情報記憶部105に記憶させる。また、制御情報登録部111が制御情報を取得して、制御情報記憶部108に記憶させる。この一連の機能によって、周辺機器10の機能の利用制御対象になるモバイルデバイス20の端末ID、周辺機器10の機能の利用範囲を定めるアクセス権限、アクセス権限の有効期限、及びアクセス権限に応じた制御の内容を更新することができる。なお、アクセス権限に応じた制御の内容には、アクセス権限が無い場合、即ち、比較部107による照合の結果、端末IDが一致しない場合の制御も含まれる。
【0076】
また、(周辺機器10からの制御ではなく)モバイルデバイス20aが自発的に、サーバ装置40から情報を取得することとしてもよい。
【0077】
上記の更新の処理は、例えば、ユーザからの周辺機器10又はモバイルデバイス20aに対する操作をトリガとして行われることとしてもよい。また、周辺機器10がモバイルデバイス20aに接続されたことをトリガとして行われてもよい。また、一定時間毎(例えば、1日毎)に行われてもよい。
【0078】
また、端末情報記憶部105及び制御情報記憶部108に記憶された情報自体に有効期限を定めておき(端末情報記憶部105及び制御情報記憶部108に有効期限の情報を記憶させておく)、当該有効期限が過ぎると更新の処理が行われることとしてもよい。また、この場合、各情報の有効期限が過ぎている場合は、周辺機器10の機能を利用できなくなるように制御してもよい。このように更新を行えば、最新の識別情報及び制御情報でモバイルデバイスによる周辺機器10の機能の利用を制御できる。
【0079】
更に、識別情報の更新の場合は、例えば、次のような処理が行われてもよい。比較部107の照合の結果、端末IDが一致しなかった等で、制御部109によって、周辺機器10に接続されたモバイルデバイス20aによる周辺機器10の機能の利用を禁止する制御が行われる場合に、制御部109はその旨を端末情報登録部110に通知する。通知を受けた端末情報登録部110は、モバイルデバイス20aの通信機能を介して、サーバ装置40から更新用の識別情報を取得する。端末情報登録部110は、取得した識別情報を端末情報記憶部105に記憶させる(端末情報記憶部105に記憶される識別情報を更新する)。続いて、端末情報登録部110は、比較部107に対して、更新された識別情報を用いて再度、識別情報の比較を行わせる。
【0080】
引き続いて、図10〜12のシーケンス図を用いて、本実施形態の周辺機器10、モバイルデバイス20a、サーバ装置40及び正規ユーザのモバイルデバイス50で実行される処理(制御方法)を説明する。
【0081】
図10に示すように、まず、正規ユーザのモバイルデバイス50からサーバ装置40に対して、サーバ装置40(のサーバ装置側端末情報記憶部402又はサーバ装置側制御情報記憶部403)に記憶された識別情報又は制御情報の更新要求が行われる(S201)。この更新要求は、正規ユーザのモバイルデバイス50のユーザの、モバイルデバイス50に対する操作によって行われる。また、この更新要求は、ネットワークNを介して行われる。サーバ装置40では、サーバ装置側通信機能部401によって当該更新要求が受信される。
【0082】
続いて、サーバ装置40では、サーバ装置側通信機能部401によって、更新要求に基づいて正規ユーザの識別が行われる(S202)。なお、正規ユーザの識別が行われるよう更新要求には、モバイルデバイス50の端末ID等の識別用の情報がモバイルデバイス50に含められている。上記の識別の結果、モバイルデバイス50が更新権限を有していないと判断された場合、更新処理は行われない。
【0083】
上記の識別の結果、モバイルデバイス50が更新権限を有していると判断された場合、サーバ装置側通信機能部401によって、更新要求の内容に応じて、サーバ装置側端末情報記憶部402又はサーバ装置側制御情報記憶部403に格納された情報の更新が行われる(S203)。
【0084】
その一方で、周辺機器10とモバイルデバイス20aとの間の処理は、それらが接続されることによって開始される(S211)。この接続は、例えば、周辺機器10の機能を利用しようとするモバイルデバイス20aのユーザの操作等により行われる。
【0085】
周辺機器10では、端末情報取得部106によってモバイルデバイス20aとの接続が検知され、通信機能部104を介してモバイルデバイスに対して端末IDが要求される。モバイルデバイス20aでは、端末側通信機能部202によって当該要求が受信される(S212、端末情報受信ステップ)。続いて、端末側通信機能部202によって当該要求に応じて識別情報記憶部201から識別情報が読み出されて、周辺機器10に送信される。周辺機器10では、端末情報取得部106によって、モバイルデバイス20aからの端末IDが受信される(S213、端末情報受信ステップ)。受信された端末IDは、端末情報取得部106から比較部107に出力される。
【0086】
続いて、比較部107によって、端末情報記憶部105に記憶された端末IDと端末情報取得部106によって取得された端末IDとが比較、照合される(S214、比較ステップ)。比較結果に応じた情報が、比較部107から制御部109に出力される。
【0087】
照合の結果、読み出した端末IDの何れかと端末情報取得部106から入力された端末IDとが一致しなかった場合(識別NGとなった場合)、制御部109から端末情報登録部110に、モバイルデバイス20aによる周辺機器10の機能の利用を禁止する制御が行われる旨が通知される。続いて、通知を受けた端末情報登録部110によって、モバイルデバイス20aの通信機能を介して、サーバ装置40に対して、更新用の識別情報、即ち、端末情報記憶部105に記憶されている情報の更新用の情報が要求(更新の問い合わせ)される(S215、端末情報登録ステップ)。また、この要求の際に併せて、制御情報登録部111によって、モバイルデバイス20aの通信機能を介して、制御情報記憶部108に記憶されている情報(制御情報)の更新用の情報を要求されてもよい(制御情報登録ステップ)。また、この要求は、ネットワークNを介して行われる。また、この要求には、周辺機器10を特定する情報が含められており、サーバ装置40において要求に係る周辺機器10を特定できるようにしておいてもよい。
【0088】
サーバ装置40では、サーバ装置側通信機能部401によって当該要求が受信される。続いて、サーバ装置側通信機能部401によって、当該要求に応じた情報がサーバ装置側端末情報記憶部402又はサーバ装置側制御情報記憶部403から取得されて、モバイルデバイス20aに送信される(S216、情報提供ステップ)。サーバ装置40から送信された情報はモバイルデバイス20aによって受信されて、周辺機器10に入力される。
【0089】
周辺機器10では、端末情報登録部110又は制御情報登録部111によって、モバイルデバイス20aから入力された情報が取得され、当該情報に基づいて、端末情報記憶部105に記憶される識別情報、又は制御情報記憶部108に記憶された制御情報が更新される(S217、端末情報登録ステップ、制御情報登録ステップ)。情報の更新が行われると、端末情報登録部110から比較部107に対して、更新された識別情報を用いて再度、識別情報の比較を行わせる指示が行われる。
【0090】
続いて、指示を受けた比較部107によって、端末情報記憶部105に新たに記憶された端末IDと端末情報取得部106によって取得された端末IDとが比較、照合される(S218、比較ステップ)。比較結果に応じた情報が、比較部107から制御部109に出力される。
【0091】
照合の結果、新たに読み出した端末IDの何れかと端末情報取得部106から入力された端末IDとが一致した場合、制御部109では、当該端末IDに対応する制御内容(アクセス権及び有効期限を含む)に基づいて、例えば、周辺機器10の機能の利用が許可されたモバイルデバイス20aが接続されていた場合は、個人情報記憶部101に記憶された情報が通信機能部104を介してモバイルデバイス20aに開示される(S218、制御ステップ)。以上が、本実施形態の周辺機器10、第三者のモバイルデバイス20a、サーバ装置40及び正規ユーザのモバイルデバイス50で実行される処理である。
【0092】
上述した処理では、識別情報と制御情報とを同時に更新する例を示したが、識別情報と制御情報とは別のタイミングで更新が行われてもよい。
【0093】
図11に示すように、上記の処理において識別情報の更新(S217)後に行われる比較、照合の結果、新たに読み出した端末IDの何れかと端末情報取得部106から入力された端末IDとが一致しなかった場合(S222、比較ステップ)、制御部109では、接続されたモバイルデバイス20aを不正なモバイルデバイスとして、個人情報記憶部101に記憶された情報を保護する制御(動作)が行われる。保護する動作とは、例えば、個人情報記憶部101に記憶された情報を消去することである(S222、制御ステップ)。
【0094】
識別情報等の更新処理が行われる際に、周辺機器10が接続されている第三者のモバイルデバイス20aが圏外等の通信環境の利用できない場所にいる場合は、あるいは意図的に通信ができないように制御されている場合は、周辺機器10では既に記憶している識別情報に従って第三者のモバイルデバイス20aを識別する。即ち、図12に示すように上述の処理におけるS214の後、周辺機器10が第三者のモバイルデバイス20aを介してサーバ装置40にアクセスできない(S231)とき、制御部109では、第三者のモバイルデバイス20aを識別できないものとして、個人情報記憶部101に記憶された情報を保護する制御(動作)が行われる。保護する動作とは、例えば、個人情報記憶部101に記憶された情報を消去することである(S232、制御ステップ)。
【0095】
上述したようにサーバ装置40に記憶された情報により、周辺機器10(の端末情報記憶部105又は制御情報記憶部108)に記憶された識別情報又は制御情報が更新されるものとすれば、ユーザの利便性が向上する。具体的には、識別情報を更新することすれば、周辺機器10の機能の利用の制御対象となる情報端末を変化させることができ、例えば、別のユーザのモバイルデバイスにも周辺機器10の機能を利用させることができる。また、上述した例のように、モバイルデバイス20aの識別ができなかった場合に識別情報を更新するようにすれば、効率的に識別情報の更新が行われる。また、制御情報を更新することとすれば、場合に応じて適切に周辺機器10の機能を制御することができる。例えば、周辺機器10を紛失した場合に、周辺機器10に行わせたい動作を随時更新することができる。
【0096】
また、サーバ装置40を介して更新が行われるので、手動で設定する必要がない。また、ネットワークNが利用できる環境であり自動的に更新するようにすれば、常に最新の情報を利用することが可能であり、これにより最新の情報を基にセキュリティの確保を行うことができる。
【符号の説明】
【0097】
10…周辺機器、101…個人情報記憶部、102…センサ、103…入出力機器、104…通信機能部、105…端末情報記憶部、106…端末情報取得部、107…比較部、108…制御情報記憶部、109…制御部、110…端末情報登録部、111…制御情報登録部、1001…CPU、1002…RAM、1003…ROM、1004…モバイルデバイス接続モジュール、20,20a…モバイルデバイス、201…識別情報記憶部、202…端末側通信機能部、203…外部通信機能部、2001…CPU、2002…RAM、2003…ROM、2004…操作部、2005…無線通信部、2006…ディスプレイ、2007…アンテナ、2008…周辺機器接続モジュール、30…情報システム、40…サーバ装置、401…サーバ装置側通信機能部、402…サーバ装置側端末情報記憶部、403…サーバ装置側制御情報記憶部、404…サーバ装置側有効期間判断部、4001…CPU、4002…RAM、4003…ROM、4004…通信モジュール、4005…補助記憶装置、50…モバイルデバイス、60…情報システム、N…ネットワーク。
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の機能を有し、情報端末に接続されて当該情報端末から当該所定の機能が利用される周辺機器、当該周辺機器の制御に用いられるサーバ装置、及び当該周辺機器を含む情報システム、並びにこれらによる制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
デスクトップパソコン、ノートパソコン、携帯電話、スマートフォン、PDA(PersonalDigital Assistant)等、多岐多様な情報端末が普及し、誰でもいつでも情報端末を利用できるような環境が一般的になりつつある。これらの情報端末に接続し、情報端末の機能を拡充するような周辺機器も増えつつある。今後、情報端末の用途拡大やユーザニーズの多様化に伴い、周辺機器の種類は更に増えていくものと考えられる。このような周辺機器の中には個人情報を管理するようなものも考えられる。例えば、ユーザの健康管理を行うような周辺機器である。健康管理用周辺機器は、センサを用いてユーザの体調データや血液データを取得して病院に送付し、更に診察結果を受信することで遠隔からいつでも診療を受けさせることができる。このようなユーザの体調データや血液データは通常機密性の高い情報であり、他人から不用意に閲覧されたり、利用されたりしないように注意を払う必要がある。
【0003】
一方、周辺機器は常に情報端末に接続されているわけではなく、利用時に必要に応じて着脱を繰り返す。そのため、非接続時に紛失する可能性がある。通信機能やバッテリーを積んでいない周辺機器は情報端末とは異なり、遠隔から探索したり内部の情報を消去したりすることができない。そこで、これらの周辺機器を紛失した際に第三者から周辺機器内部の個人情報を保護する仕組みが必要になる。
【0004】
特許文献1では、ユーザが端末内に保存された情報を読み出す際は必ずサーバ装置に問い合わせを行い、当該ユーザが情報を読み出す権限があるかどうかを確認する手法がとられている。これにより端末を紛失し、第三者に持ち去られた場合でも情報の漏洩を防ぐことはできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−233529号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載された方法では、通信環境がない場所で正規のユーザが利用しようとした場合、サーバ装置への問い合わせができないため端末の情報や機能を利用できなくなる。また、情報自体は端末の中に残ったままになっているため、端末にハッキングが行われた場合等、情報の漏洩や不正利用を防げない等のケースが考えられる。情報をサーバに保存しておき、利用の度にサーバから情報をダウンロードし、利用後には端末内の情報を残さない方法も提案されているが、やはり端末が通信環境にない場合は情報自体を利用することができなくなってしまう。
【0007】
本発明は、以上の問題点を解決するためになされたものであり、周辺機器に記憶されている情報や周辺機器の機能を適切に保護することができる周辺機器、サーバ装置、情報システム及び制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明に係る周辺機器は、所定の機能を有し、情報端末に接続されて当該情報端末から当該所定の機能が利用される周辺機器であって、接続される情報端末を識別する識別情報を記憶する端末情報記憶部と、接続された情報端末から、当該情報端末を識別する識別情報を取得する端末情報取得手段と、端末情報記憶部に記憶された識別情報と端末情報取得手段によって取得された識別情報とを比較する比較手段と、接続された情報端末による所定の機能の利用を制御するための制御情報を記憶する制御情報記憶部と、比較手段による比較結果と制御情報記憶部に記憶された制御情報とに基づいて、接続された情報端末による所定の機能の利用を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
本発明に係る周辺機器では、予め記憶した識別情報と接続された情報端末から取得された識別情報とが比較されて、その比較結果に基づいて、接続された情報端末による所定の機能の利用が制御される。即ち、本発明に係る周辺機器によれば、特定の(識別情報を有する)情報機器にのみ周辺機器の機能を利用させることができる。また、上記の制御は周辺機器と接続された情報端末との間で通信が行うことができれば可能なものである。これらにより、本発明に係る周辺機器によれば、周辺機器に記憶されている情報や周辺機器の機能を適切に保護することができる。
【0010】
制御手段は、接続された情報端末による所定の機能の利用を許可する場合に所定の期限まで利用を許可することが望ましい。この構成によれば、情報端末による、周辺機器の機能の利用の制御をより細かく行うことができ、周辺機器に記憶されている情報や周辺機器の機能を更に適切に保護することができる。
【0011】
情報端末は、所定のサーバ装置との間で通信を行う通信機能を有しており、周辺機器は、接続された情報端末の通信機能によって取得された、接続される情報端末を識別する識別情報を取得して、端末情報記憶部に記憶させる端末情報登録手段を更に備えることが望ましい。この構成によれば、周辺機器の機能の利用の制御対象となる情報端末を変化させることができ、ユーザの利便性が向上する。
【0012】
端末情報登録手段は、制御手段によって接続された情報端末による所定の機能の利用を禁止する制御が行われる場合に、接続される情報端末を識別する識別情報を取得して、端末情報記憶部に記憶させ、再度、比較手段に対して比較を行わせることが望ましい。この構成によれば、情報端末による所定の機能の利用を禁止する場合のみに識別情報が取得される。従って、周辺機器において効率的に識別情報が取得される。
【0013】
情報端末は、所定のサーバ装置との間で通信を行う通信機能を有しており、周辺機器は、接続された情報端末の通信機能によって取得された、制御手段による制御の内容を示す制御情報を取得して、制御情報記憶部に記憶させる制御内容登録手段を更に備えることが望ましい。この構成によれば、周辺機器の機能の利用の制御内容を変化させることができ、ユーザの利便性が向上する。あるいは、場合に応じて、適切に周辺機器の機能を制御することができる。
【0014】
周辺機器の所定の機能は、情報を記憶する機能であり、制御手段は、比較手段による比較結果に基づいて、周辺機器の所定の機能によって記憶された情報を消去する、ことが望ましい。この構成によれば、周辺機器の利用権限のない情報端末が接続されたときに、周辺機器に記憶された情報を消去することができるので、周辺機器に記憶されている情報を第三者にアクセスさせることを確実に防止することができる。
【0015】
本発明に係るサーバ装置は、所定の機能を有し、情報端末に接続されて当該情報端末から当該所定の機能が利用される周辺機器が接続された情報端末との間で通信を行うサーバ装置であって、周辺機器に接続される情報端末を識別する識別情報、又は周辺機器における制御の内容を示す制御情報を記憶するサーバ装置側記憶部と、情報端末からサーバ装置側情報記憶部に記憶された情報の要求を受信して、当該要求に応じた情報をサーバ装置側情報記憶部から取得して、当該情報端末に送信する情報提供手段と、を備えることを特徴とする。このようなサーバ装置が設けられることによって、上記の周辺機器を確実に機能させることができる。
【0016】
本発明に係る情報システムは、上記の周辺機器と、接続された情報端末とを含んで構成されることを特徴とする。本発明に係る情報システムは、上記の周辺機器と、上記のサーバ装置とを含んで構成されることを特徴とする。本発明に係る情報システムは、上記の周辺機器と、上記のサーバ装置と、上記の情報端末を含んで構成されることを特徴とする。
【0017】
ところで、本発明は、上記のように周辺機器、サーバ装置及び情報システムの発明として記述できる他に、以下のように制御方法の発明としても記述することができる。これはカテゴリが異なるだけで、実質的に同一の発明であり、同様の作用及び効果を奏する。
【0018】
本発明に係る制御方法は、所定の機能を有し、情報端末に接続されて当該情報端末から当該所定の機能が利用されると共に、接続される情報端末を識別する識別情報を記憶する端末情報記憶部と接続された情報端末による所定の機能の利用を制御するための制御情報を記憶する制御情報記憶部とを備える周辺機器による制御方法であって、接続された情報端末から、当該情報端末を識別する識別情報を取得する端末情報取得ステップと、端末情報記憶部に記憶された識別情報と端末情報取得ステップにおいて取得された識別情報とを比較する比較ステップと、比較ステップにおける比較結果と制御情報記憶部に記憶された制御情報とに基づいて、接続された情報端末による所定の機能の利用を制御する制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0019】
情報端末は、所定のサーバ装置との間で通信を行う通信機能を有しており、制御方法は、接続された情報端末の通信機能によって取得された、接続される情報端末を識別する識別情報を取得して、端末情報記憶部に記憶させる端末情報登録ステップを更に含むことが望ましい。情報端末は、所定のサーバ装置との間で通信を行う通信機能を有しており、制御方法は、接続された情報端末の通信機能によって取得された、制御手段による制御の内容を示す制御情報を取得して、制御情報記憶部に記憶させる制御内容登録ステップを更に含むことが望ましい。
【0020】
本発明に係る制御方法は、所定の機能を有し、情報端末に接続されて当該情報端末から当該所定の機能が利用される周辺機器が接続された情報端末との間で通信を行うと共に、周辺機器に接続される情報端末を識別する識別情報、又は周辺機器における制御の内容を示す制御情報を記憶するサーバ装置側記憶部を備えるサーバ装置による制御方法であって、情報端末からサーバ装置側情報記憶部に記憶された情報の要求を受信して、当該要求に応じた情報をサーバ装置側情報記憶部から取得して、当該情報端末に送信する情報提供ステップを含むことを特徴とする。
【0021】
本発明に係る制御方法は、上記の周辺機器と、接続された情報端末とを含む情報システムによる制御方法であって、周辺機器による上記の制御方法を含むことを特徴とする。本発明に係る制御方法は、上記の周辺機器と、上記のサーバ装置とを含む情報システムによる制御方法であって、周辺機器による上記の制御方法とサーバ装置による上記の制御方法とを含むことを特徴とする。本発明に係る制御方法は、上記の周辺機器と、上記のサーバ装置と、上記の情報端末とを含む情報システムによる制御方法であって、周辺機器による上記の制御方法とサーバ装置による上記の制御方法とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明では、特定の情報機器にのみ周辺機器の機能を利用させることができ、また、上記の制御は周辺機器と接続された情報端末との間で通信が行うことができれば可能なものである。これらにより、本発明によれば、周辺機器に記憶されている情報や周辺機器の機能を適切に保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施形態に係る周辺機器及び情報端末であるモバイルデバイスの機能構成を示す図である。
【図2】周辺機器の端末情報記憶部に記憶される情報を示すテーブルである。
【図3】周辺機器の制御情報記憶部に記憶される情報を示すテーブルである。
【図4】本発明の実施形態に係る周辺機器のハードウェア構成を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係る情報端末であるモバイルデバイスのハードウェア構成を示す図である。
【図6】本発明の実施形態に係る周辺機器で実行される処理(制御方法)を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態に係る周辺機器、情報端末であるモバイルデバイス及びサーバ装置の構成を示す図である。
【図8】本発明の実施形態に係るサーバ装置の機能構成を示す図である。
【図9】本発明の実施形態に係るサーバ装置のハードウェア構成を示す図である。
【図10】本発明の実施形態に係る周辺機器及びサーバ装置等で実行される処理(制御方法)を示すシーケンス図である。
【図11】本発明の実施形態に係る周辺機器及びサーバ装置等で実行される処理(制御方法)の別の例を示すシーケンス図である。
【図12】本発明の実施形態に係る周辺機器及びサーバ装置等で実行される処理(制御方法)の別の例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面と共に本発明に係る周辺機器、サーバ装置、情報システム及び制御方法の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0025】
(第1実施形態)
図1にお本実施形態に係る周辺機器10を示す。周辺機器10は、所定の機能を有しており、例えば、図1に示すモバイルデバイス20のような情報端末に接続されて、接続された情報端末から当該所定の機能が利用されるものである。周辺機器10とモバイルデバイス20とは、専用コネクタを介して直接接続することができる。但し、接続方法は、直接接続に限られるものではなく、ケーブルや無線による接続としてもよい。ケーブル接続には、USB(UniversalSerial Bus)、有線LAN(Local Area Network)、シリアル、パラレル接続等がある。無線接続にはBluetooth、WLAN(WirelessLAN)、UWB(Ultra Wide Band)、ZigBee、赤外線等がある。
【0026】
モバイルデバイス20により利用される周辺機器10の機能は、情報を記憶する機能である。モバイルデバイス20は、周辺機器10に記憶されている情報を読み取ったり、周辺機器10に情報を記憶させたりすることができる。ここで、記憶される情報は、例えば、ユーザの血圧、脈拍、体温、血液成分等の計測を行ったデータ等の個人情報等の秘匿性が高い情報である。即ち、周辺機器10は、健康管理デバイスである。
【0027】
モバイルデバイス20は、周辺機器10の機能を利用する情報端末である。具体的には、モバイルデバイス20は、携帯電話機、スマートフォン、デスクトップパソコン、ノートパソコン、PDA、ゲーム機器等に相当する。モバイルデバイス20には、当該モバイルデバイス20を一意に特定できるような識別情報が割り振られている。識別情報は、例えば、数字列からなるID番号(端末ID)が用いられ、具体的には、電話番号やモバイルデバイス20の製造番号、SIMカードの番号、正規ユーザが決めた任意の番号等が用いられる。また、モバイルデバイス20は、移動体通信網やインターネット等の所定のネットワークに接続し、ネットワークに接続されたネットワークリソース(サーバ装置等)との間で情報を送受信することができる。周辺機器10とモバイルデバイス20とは、情報システム30を構成する。
【0028】
引き続いて、周辺機器10及びモバイルデバイス20の本発明に係る機能について詳細に説明する。図1に示すように、周辺機器10は、個人情報記憶部101と、センサ102と、入出力機器103と、通信機能部104と、端末情報記憶部105と、端末情報取得部106と、比較部107と、制御情報記憶部108と、制御部109と、端末情報登録部110と、制御情報登録部111とを備えて構成されている。
【0029】
個人情報記憶部101は、周辺機器10の機能として個人情報を記憶する手段である。個人情報記憶部101に記憶される情報は、通信機能部104を介してモバイルデバイス20からアクセスされえる。
【0030】
センサ102及び入出力機器103は、個人情報記憶部101に記憶される個人情報を取得する手段である。具体的には、センサ102あるいは入出力機器103は、ユーザの体調データや血液データ等を取得して、個人情報記憶部101に記憶させる。
【0031】
通信機能部104は、接続されたモバイルデバイス20との間で情報の送受信を行う手段である。モバイルデバイス20に情報を出力する場合(モバイルデバイス20が周辺機器10に記憶された情報を取得する場合を含む)は、通信機能部104はモバイルデバイス20に出力する情報を他の機能手段から受け付けて、モバイルデバイス20に出力する。モバイルデバイス20から情報を入力する場合は、通信機能部104は、モバイルデバイス20からの情報を入力して、(情報の内容に応じて)他の機能手段に出力する。
【0032】
端末情報記憶部105は、接続されるモバイルデバイス20を識別する識別情報を記憶する端末情報記憶部である。端末情報記憶部105は、例えば、図2に示すテーブルに情報を格納することによって、モバイルデバイス20を識別する識別情報を記憶する。図2のテーブルに示すように、端末情報記憶部105は、端末ID、アクセス権及び有効期限をそれぞれ対応付けて記憶する。端末情報記憶部105が記憶する端末IDに係るモバイルデバイス20は、周辺機器10の機能の利用の制御が(モバイルデバイス20に応じて)設定されているモバイルデバイス20である。アクセス権は、当該端末IDに応じた制御の内容を示す情報である。ここでは、アクセス権のIDのみ保持され、具体的な制御内容は、後述するように別に記憶される。有効期限は、当該制御が有効となる期間を示した情報である。例えば、有効期限が3h30minとは、制御開始から3時間30分間、制御が継続されることを示している。これらの情報は、後述するように比較部107によって参照される。なお、識別情報の構成は、上記に限られるものではなく、アクセス回数やデータ通信量等を加えてもよい。
【0033】
端末情報記憶部105に記憶される情報は周辺機器10にモバイルデバイス20が接続される際には予め記憶(設定)されている。予めの設定は、ユーザによって周辺機器10に対して直に行われてもよいし、また、後述するように端末情報登録部110によって行われてもよい。
【0034】
端末情報取得部106は、周辺機器10に接続されたモバイルデバイス20から、当該モバイルデバイス20を識別する識別情報である端末IDを取得する端末情報取得手段である。具体的には、端末情報取得部106は、周辺機器10がモバイルデバイス20に接続されると、当該接続を検知して、モバイルデバイス20に対して端末IDを要求する。要求を受けたモバイルデバイス20は、当該モバイルデバイス20の端末IDを周辺機器10に送信し、端末情報取得部106はこれを受信することによって端末IDを取得する。また、端末情報取得部106は、モバイルデバイス20が周辺機器10に接続された際に自発的に送信した端末IDを受信することによって、端末IDを取得することとしてもよい。端末情報取得部106は、取得した端末IDを比較部107に入力する。
【0035】
比較部107は、端末情報記憶部105に記憶された端末IDと端末情報取得部106によって取得された端末IDとを比較する比較手段である。比較部107は、端末情報取得部106から端末IDが入力されると、端末情報記憶部105に記憶された端末IDを読み出し、読み出した端末IDの何れかと端末情報取得部106から入力された端末IDとが一致するかどうか照合する。照合の結果、読み出した端末IDの何れかと端末情報取得部106から入力された端末IDとが一致した場合、比較部107は、その旨を制御部109に通知する。また、その場合、比較部107は、一致した端末IDに対応付けられて端末情報記憶部105に記憶されたアクセス権と有効期限の情報とを読み出し、併せて制御部109に通知する。照合の結果、読み出した端末IDの何れとも端末情報取得部106から入力された端末IDとが一致しなかった場合、比較部107は、その旨を制御部109に通知する。
【0036】
制御情報記憶部108は、制御部109によるモバイルデバイス20による周辺機器10の機能の利用の制御の内容を示す制御情報(予約動作情報)を記憶する制御情報記憶部である。制御情報記憶部108は、例えば、図3に示すテーブルに情報を格納することによって、制御情報を記憶する。図3のテーブルに示すように、制御情報記憶部108は、アクセス権のIDと、制御の具体的内容(動作リスト)を示す情報とをそれぞれ対応付けて記憶する。これらの情報は、後述するように制御部109によって参照される。
【0037】
制御情報記憶部108に記憶される情報は周辺機器10にモバイルデバイス20が接続される際には予め記憶(設定)されている。予めの設定は、ユーザによって周辺機器10に対して直に行われてもよいし、また、後述するように制御情報登録部111によって行われてもよい。
【0038】
制御部109は、比較部107による比較結果と制御情報記憶部108に記憶された制御情報とに基づいて、周辺機器10に接続されたモバイルデバイス20による周辺機器10の機能の利用を制御する制御手段である。基本的には、比較部107による比較結果が、読み出した端末IDの何れかと端末情報取得部106から入力された端末IDとが一致したものである場合、制御部109は、モバイルデバイス20による周辺機器10の機能の利用を許可する制御を行う。一方、比較部107による比較結果が読み出した端末IDの何れとも端末情報取得部106から入力された端末IDとが一致しなかったものである場合、制御部109は、モバイルデバイス20による周辺機器10の機能の利用を禁止する制御を行う。但し、この逆の制御(一致した場合、禁止し、一致しなかった場合、許可する)を行うこととしてもよい。
【0039】
制御部109は、比較部107からアクセス権のIDが入力された場合、制御情報記憶部108から当該アクセス権のIDに対応する動作リストを読み出し、動作リストに応じた制御を行う。例えば、アクセス権のIDが“A”であった場合、ユニット(センサ102等)の使用を許可し、また、個人情報記憶部101に記憶された情報の読み取りを許可する制御を行う。この制御は、制御部109から、制御対象である個人情報記憶部101等に制御内容に応じた制御信号が送信されること等によって行われる。
【0040】
また、制御部109は、比較部107から有効期限の情報が入力された場合、入力された有効期限の間のみ当該制御を行う。即ち、制御部109は、周辺機器10に接続されたモバイルデバイス20による周辺機器10の機能の利用を許可する場合に所定の期限まで利用を許可する。そのため、制御部109は、タイマ機能や時計機能を有しており、制御開始からの時間(あるいは、モバイルデバイス20が接続されてからの時間でもよい)を計測して、有効期限の間のみ当該制御を行うようにする。あるいは、周辺機器10に接続されたモバイルデバイス20から、接続時刻と切断時刻とを取得することによって接続時間の計測を行ってもよい。
【0041】
また、制御部109は、比較部107から、読み出した端末IDの何れとも端末情報取得部106から入力された端末IDとが一致しなかったと通知された場合、制御部109は、制御情報記憶部108からIDが一致しなかった場合の動作リストを読み出し、動作リストに応じた制御を行う。通常、IDが一致しない場合は、利用権限を有していないモバイルデバイス20であるので、周辺機器10の機能の利用を禁止する制御を行う。また、このような場合、個人情報記憶部101に記憶された情報の保護のため、例えば不正な取得等がされないように、図3に示すようにIDが2回一致しなかったら、制御部109は、個人情報記憶部101に記憶された情報を消去する。情報の保護手段は、消去以外にも、情報を予め暗号化しておき、モバイルデバイス20が識別されない(端末IDが一致しない)と暗号化が解除されない、情報(ファイル)自体があるように見えない、偽のファイルを提示する等の制御(動作)を行うこととしてよい。
【0042】
また、制御部109は、比較部107による端末IDの比較結果(モバイルデバイス20の識別結果)をユーザに通知する手段を備えておいてもよい。具体的には、周辺機器10あるいはモバイルデバイス20に備えられるディスプレイやバイブレータ、音等によりモバイルデバイス20の識別結果をユーザに伝えることとしてもよい。これにより、ユーザは識別結果に応じた操作を行うことができる。
【0043】
端末情報登録部110は、周辺機器10に接続されたモバイルデバイス20の通信網へ接続する通信機能によって取得された、識別情報を取得して端末情報記憶部105に記憶させる端末情報登録手段である。制御情報登録部111は、周辺機器10に接続されたモバイルデバイス20の通信網へ接続する通信機能によって取得された、制御部109による制御の内容を示す制御情報を取得して、制御情報記憶部108に記憶させる(制御部109に対して当該制御情報によって示される制御を行わせる)制御内容登録手段である。端末情報登録部110及び制御情報登録部111の機能については、後述の第2実施形態において詳細に後述する。以上が、周辺機器10の機能である。
【0044】
続いて、図4に本実施形態に係る周辺機器10のハードウェア構成を示す。図4に示すように、周辺機器10は、CPU(Central Processing Unit)1001、主記憶装置であるRAM(Random Access Memory)1002及びROM(ReadOnly Memory)103、モバイルデバイス接続モジュール1004並びにセンサ102等のハードウェアを備えるコンピュータを備えて構成される。これらの構成要素がプログラム等により動作することにより、周辺機器10の上述した機能が発揮される。以上が、周辺機器10の説明である。
【0045】
引き続いて、モバイルデバイス20について説明する。図1に示すようにモバイルデバイス20は、識別情報記憶部201と、端末側通信機能部202と、外部通信機能部203とを備えて構成されている。
【0046】
識別情報記憶部201は、モバイルデバイス(自装置)20の識別情報を記憶した手段である。端末側通信機能部202は、接続された周辺機器10との間で情報の送受信を行う手段である。端末側通信機能部202は、接続された周辺機器10からの要求に応じて、あるいは自発的に識別情報記憶部201から識別情報を読み出し、周辺機器10に送信する。
【0047】
外部通信機能部203は、ネットワークに接続されたサーバ装置等にアクセスし、情報の送受信をするための手段である。外部通信機能部203による、具体的なネットワークへのアクセス方法としては、USB、有線LAN、シリアル、パラレル接続等がある。あるいは、Bluetooth、WLAN、UWB、ZigBee、赤外線通信等の無線通信が用いられてもよい。なお、外部通信機能部203は、必ずしもモバイルデバイス20に備えられていなくてもよい。
【0048】
また、モバイルデバイス20には、周辺機器10の機能を利用するための機能手段等も備えられているが、それらの手段についての説明は省略する。以上が、モバイルデバイス20の機能である。
【0049】
続いて、図5に本実施形態に係るモバイルデバイス20のハードウェア構成を示す。図5に示すように、モバイルデバイス20は、CPU2001、RAM2002、ROM2003、操作部2004、無線通信部2005、ディスプレイ2006、アンテナ2007及び周辺機器接続モジュール2008等のハードウェアにより構成されている。これらの構成要素がプログラム等により動作することにより、上述したモバイルデバイス20の機能が発揮される。以上が、モバイルデバイス20の説明である。
【0050】
引き続いて、図6のフローチャートを用いて、本実施形態の周辺機器10及びモバイルデバイス20で実行される処理(制御方法)を説明する。本処理は、周辺機器10とモバイルデバイス20とが接続されることによって開始される(S101)。この接続は、例えば、周辺機器10の機能を利用しようとするモバイルデバイス20のユーザの操作等により行われる。
【0051】
周辺機器10では、端末情報取得部106によってモバイルデバイス20との接続が検知され、通信機能部104を介してモバイルデバイスに対して端末IDが要求される。モバイルデバイス20では、端末側通信機能部202によって当該要求が受信される。続いて、端末側通信機能部202によって当該要求に応じて識別情報記憶部201から識別情報が読み出されて、周辺機器10に送信される。周辺機器10では、端末情報取得部106によって、モバイルデバイス20からの端末IDが受信される(S102、端末情報受信ステップ)。受信された端末IDは、端末情報取得部106から比較部107に出力される。
【0052】
続いて、比較部107によって、端末情報記憶部105に記憶された端末IDと端末情報取得部106によって取得された端末IDとが比較、照合される(S103、比較ステップ)。比較結果に応じた情報が、比較部107から制御部109に出力される。
【0053】
照合の結果、読み出した端末IDの何れかと端末情報取得部106から入力された端末IDとが一致した場合、制御部109では、比較部107から入力された情報であるアクセス権のID及び有効期限が確認される(S104、制御ステップ)。有効期限が設定されていない場合(S105)には、制御部109によって、アクセス権のIDに対応付けて制御情報記憶部108に記憶された情報により示される制御内容の制御(予約動作)が実行される。例えば、周辺機器10の機能の利用が許可されたモバイルデバイス20が接続されていた場合は、個人情報記憶部101に記憶された情報が通信機能部104を介してモバイルデバイス20に開示される(S106、制御ステップ)。
【0054】
有効期限が設定されていた場合は、制御部109によって、有効期限が切れていないか自身のタイマ等によって記憶された接続時間の情報と照合される(S107、制御ステップ)。有効期限内であれば、制御部109のタイマ等によってモバイルデバイス20の接続時間のカウントが開始される(S108、制御ステップ)。接続時間のカウントの開始後、制御部109によって、アクセス権のIDに対応付けて制御情報記憶部108に記憶された情報により示される制御内容の制御(予約動作)が実行される(S106、制御ステップ)。ここで、有効期限が切れている場合には、制御部109から通信機能部104を介してモバイルデバイス20に有効期限が切れている旨が通知され、個人情報記憶部101に記憶された情報は開示されない(S109、制御ステップ)。
【0055】
S103において、照合の結果、読み出した端末IDの何れかと端末情報取得部106から入力された端末IDとが一致しなかった場合、制御部109では、接続されたモバイルデバイス20を不正なモバイルデバイスとして、個人情報記憶部101に記憶された情報を保護する制御(動作)が行われる。保護する動作とは、例えば、個人情報記憶部101に記憶された情報を消去することである(S110、制御ステップ)。以上が、本実施形態の周辺機器10及びモバイルデバイス20で実行される処理である。
【0056】
上述した実施形態では、特定の(端末IDを有する)モバイルデバイス20にのみ周辺機器10の機能を利用させることができる。また、上記の制御は周辺機器10と接続されたモバイルデバイス20との間で通信が行うことができれば可能なものである。これらにより、本実施形態によれば、周辺機器10に記憶されている情報や周辺機器10の機能を適切に保護することができる。
【0057】
また、本発明のように周辺機器10の機能の利用可否の判断を周辺機器10自体にすることによって、周辺機器10に記憶された情報を更新することによって、周辺機器10の機能の適切な保護が可能になり、更新を簡便に行うことができる。更に、周辺機器10のみに機能を保護する識別情報等の情報を保持させておくことで、識別情報が他の端末に漏洩する等のリスクを低減させることができる。
【0058】
また、本実施形態のように、制御に有効期限を設定することとすれば、周辺機器10の機能の利用の制御をより細かく行うことができ、周辺機器10に記憶されている情報や周辺機器の機能を更に適切に保護することができる。
【0059】
また、本実施形態のように適切な権限を有していないモバイルデバイス20が周辺機器10に接続され、周辺機器10に記憶された情報にアクセスされえる場合に記憶された情報を消去することにすれば、周辺機器10に記憶されている情報を第三者にアクセスさせることを確実に防止することができる。従って、仮に周辺機器10を紛失したとしても、自動的に周辺機器10に記憶される情報が保護されるので、個人情報の不正利用や漏洩を防ぐことができる。但し、上記のような情報の消去は必ずしも行われる必要は無く、アクセス制限のみに止めておいてもよい。
【0060】
上述した周辺機器10は、情報を記憶する機能を有していたが、それ以外の機能を有する周辺機器であってもよい。また、上述した周辺機器10では、周辺機器10はユーザの体調データ等を管理する健康管理デバイスとしたがその他の用途のものであってもよい。例えば、静止画像や動画像を撮影するカメラ、音声データを取得、保存するマイク、位置情報を取得、保存するGPS(Global Positioning System)端末、テキストデータ等のドキュメントデータや写真や音声などのマルチメディアデータを保存するストレージ、ゲーム機器、接続された情報端末の特定の機能を使用可能にするドングルキー、クレジットカード等の情報を読み込むためのカードリーダ等であってもよい。また、別の情報端末自体を周辺機器としてみなすこととしてもよい。
【0061】
(第2実施形態)
周辺機器10を信頼する第三者に一時的に貸与する場合など、周辺機器10に設定される識別情報や制御情報は、適宜更新されることが望ましい。上記の場合、周辺機器10を貸し出されたユーザのモバイルデバイス20aが不正端末とみなされないように、貸し出されたユーザのモバイルデバイス20aを周辺機器10の端末情報記憶部105に記憶しておく必要がある。また、制御情報記憶部108に記憶された制御情報を更新することで、貸し出されたユーザに応じて周辺機器10の機能の利用範囲を限定することができる。本実施形態では、図7に示すように、上記の更新はネットワークN上のサーバ装置40を用いて行われる。
【0062】
本実施形態では、周辺機器10に設定される識別情報や制御情報を随時、更新するために正規のユーザがネットワークN上のサーバ装置40に識別情報及び制御情報を登録する。周辺機器10が通信環境を利用できる状況にある場合は、サーバ装置40から識別情報及び制御情報をダウンロードして、識別情報及び制御情報を更新することとしてもよい。
【0063】
図7に示すようにサーバ装置40は、ネットワークN上に配置されており、ネットワークNを介して、正規ユーザのモバイルデバイス50及び周辺機器10を接続したモバイルデバイス20aからアクセスすることができる。ここで、ネットワークNは、例えば、移動体通信網やインターネット等の通信ネットワークである。また、正規ユーザとは、周辺機器10の所有者等、周辺機器10を正規に利用できる権限を有するものである。また、周辺機器10は、第1実施形態の周辺機器10と同様の構成である。また、モバイルデバイス20aは、第1実施形態のモバイルデバイス20と同様の構成であり、サーバ装置40との間で情報の送受信する通信機能を有している。正規ユーザのモバイルデバイス50は、サーバ装置40との間で情報の送受信を行うことができる装置であればよい(必ずしも周辺機器10と接続できる必要は無い)。また、周辺機器10とサーバ装置40とで、情報システム60を構成している。また、情報システム60には、モバイルデバイス20aが含まれていてもよい。
【0064】
ここで、本実施形態に係るサーバ装置40について説明する。図8に示すように、サーバ装置40は、サーバ装置側通信機能部401と、サーバ装置側端末情報記憶部402と、サーバ装置側制御情報記憶部403と、サーバ装置有効期限判断部404とを備えて構成されている。
【0065】
サーバ装置側通信機能部401は、ネットワークNに接続されたモバイルデバイス等の通信機器との間で情報の送受信をするための手段である。サーバ装置側通信機能部401は、モバイルデバイス20aからのサーバ装置側端末情報記憶部402又はサーバ装置側制御情報記憶部403に記憶された情報の要求を受信して、当該要求に応じた情報をサーバ装置側端末情報記憶部402又はサーバ装置側制御情報記憶部403から取得して、モバイルデバイス20aに送信する情報提供手段でもある。
【0066】
また、サーバ装置側通信機能部401は、正規ユーザのモバイルデバイス50から、サーバ装置側端末情報記憶部402又はサーバ装置側制御情報記憶部403に記憶された情報の更新要求を受け付けて、当該更新要求に応じた情報の更新を行う。情報の更新を行う場合、サーバ装置側通信機能部401は、モバイルデバイス50の識別(認証)を行い、更新権限を有するモバイルデバイス50のみが更新を行えるようにしてもよい。サーバ装置側通信機能部401は、予めモバイルデバイス50を識別するための情報(端末ID等)を予め記憶している。
【0067】
サーバ装置側端末情報記憶部402は、周辺機器10に接続されるモバイルデバイス20を識別する端末IDを記憶するサーバ装置側記憶部の一つである。サーバ装置側端末情報記憶部402は、周辺機器10の端末情報記憶部105と同様に、例えば、図2に示すテーブルに情報を格納することによって、モバイルデバイス20を識別する識別情報を記憶する。モバイルデバイス20aから識別情報の要求があった場合には、図2に示すテーブルの情報がモバイルデバイス20aに送信される。あるいは、既にモバイルデバイス20aに送信した情報を記憶しておき、更新された部分のみの情報が送信されてもよい。
【0068】
サーバ装置側制御情報記憶部403は、周辺機器10における制御の内容を示す制御情報を記憶するサーバ装置側記憶部の一つである。サーバ装置側制御情報記憶部403は、周辺機器の制御情報記憶部108と同様に、例えば、図3に示すテーブルに情報を格納することによって、制御情報を記憶する。モバイルデバイス20aから制御情報の要求があった場合には、図3に示すテーブルの情報がモバイルデバイス20aに送信される。あるいは、既にモバイルデバイス20aに送信した情報を記憶しておき、更新された部分のみの情報が送信されてもよい。以上が、サーバ装置40の機能構成である。
【0069】
なお、サーバ装置側端末情報記憶部402に記憶された情報のうち、サーバ装置側通信機能部401による更新の対象となるのは、端末ID、端末IDに応じたアクセス権、及び端末IDに応じた有効期限である。また、サーバ装置側制御情報記憶部403に記憶された情報のうち、更新の対象となるのは、アクセス権、及びアクセス権に応じた制御の内容である。また、サーバ装置側端末情報記憶部402及びサーバ装置側制御情報記憶部403は、周辺機器10毎に情報を記憶し、周辺機器10に対して情報を提供することとしてもよい。
【0070】
また、サーバ装置40では、サーバ装置側端末情報記憶部402及びサーバ装置側制御情報記憶部403に記憶された情報自体に有効期限を定めておき(サーバ装置側端末情報記憶部402及びサーバ装置側制御情報記憶部403に有効期限の情報を記憶させておく)、タイマ機能や時計機能を有するサーバ装置側有効期限判断部404を用いて情報自体の有効期限を監視してもよい。サーバ装置側有効期限判断部404が、当該有効期限が過ぎていると判断すると、サーバ装置側有効期限判断部404はサーバ装置側通信機能部401を通して、モバイルデバイス50に有効期限切れを通知することとしてもよい。このような通知をすることにより、サーバ装置40の情報の更新を促し、サーバ装置40に記憶される情報が最新になれば、最新の識別情報及び制御情報でモバイルデバイスによる周辺機器10の機能の利用を制御できる。
【0071】
また、サーバ装置40には、モバイルデバイス50の顧客情報を管理している顧客情報管理サーバ装置に接続されており、当該顧客情報管理サーバ装置から識別情報を取得して、サーバ装置側端末情報記憶部402に格納させることとしてもよい。顧客情報は、モバイルデバイス50が移動通信機能を利用している通信事業者によって管理されているものである。顧客情報としては、ユーザが用いているモバイルデバイスの端末ID等である。具体的には、主回線端末IDと副回線端末IDとの2つの端末IDが顧客情報管理サーバ装置に保持されており、それらがサーバ装置40により取得されて周辺機器10により利用されるモバイルデバイス20の識別情報として、サーバ装置側端末情報記憶部402に格納される。その場合のアクセス権及び有効期限等は、例えば、デフォルトとして予め設定されている。このようにサーバ装置40が別の装置から自動的にサーバ装置側端末情報記憶部402及びサーバ装置側制御情報記憶部403に記憶される情報を取得することによって、ユーザが更新しなくても契約情報等に基づき自動的に更新が行われる。
【0072】
図9にサーバ装置40のハードウェア構成を示す。図9に示すようにサーバ装置40は、CPU4001、主記憶装置であるRAM4002及びROM(Read Only Memory)4003、通信を行うための通信モジュール4004、並びにハードディスク等の補助記憶装置4005等のハードウェアを備えるコンピュータを含むものとして構成される。これらの構成要素がプログラム等により動作することにより、上述したサーバ装置40の機能が発揮される。以上が、サーバ装置40の説明である。
【0073】
続いて、本実施形態に係る周辺機器10及びモバイルデバイス20aの機能について説明する。周辺機器10において記憶される情報の更新は、端末情報登録部110及び制御情報登録部111によって行われる。
【0074】
端末情報登録部110又は制御情報登録部111は、周辺機器10に接続されたモバイルデバイス20aに対してサーバ装置40に情報の要求を行うように制御を行う。当該制御を受けたモバイルデバイス20aは、外部通信機能部203の機能により、サーバ装置40に対して識別情報又は制御情報の要求を行う。続いて、モバイルデバイス20aは、要求に応じてサーバ装置40から送信された情報を受信し(ダウンロードし)、周辺機器10に出力される。
【0075】
周辺機器10では、端末情報登録部110が識別情報を取得して端末情報記憶部105に記憶させる。また、制御情報登録部111が制御情報を取得して、制御情報記憶部108に記憶させる。この一連の機能によって、周辺機器10の機能の利用制御対象になるモバイルデバイス20の端末ID、周辺機器10の機能の利用範囲を定めるアクセス権限、アクセス権限の有効期限、及びアクセス権限に応じた制御の内容を更新することができる。なお、アクセス権限に応じた制御の内容には、アクセス権限が無い場合、即ち、比較部107による照合の結果、端末IDが一致しない場合の制御も含まれる。
【0076】
また、(周辺機器10からの制御ではなく)モバイルデバイス20aが自発的に、サーバ装置40から情報を取得することとしてもよい。
【0077】
上記の更新の処理は、例えば、ユーザからの周辺機器10又はモバイルデバイス20aに対する操作をトリガとして行われることとしてもよい。また、周辺機器10がモバイルデバイス20aに接続されたことをトリガとして行われてもよい。また、一定時間毎(例えば、1日毎)に行われてもよい。
【0078】
また、端末情報記憶部105及び制御情報記憶部108に記憶された情報自体に有効期限を定めておき(端末情報記憶部105及び制御情報記憶部108に有効期限の情報を記憶させておく)、当該有効期限が過ぎると更新の処理が行われることとしてもよい。また、この場合、各情報の有効期限が過ぎている場合は、周辺機器10の機能を利用できなくなるように制御してもよい。このように更新を行えば、最新の識別情報及び制御情報でモバイルデバイスによる周辺機器10の機能の利用を制御できる。
【0079】
更に、識別情報の更新の場合は、例えば、次のような処理が行われてもよい。比較部107の照合の結果、端末IDが一致しなかった等で、制御部109によって、周辺機器10に接続されたモバイルデバイス20aによる周辺機器10の機能の利用を禁止する制御が行われる場合に、制御部109はその旨を端末情報登録部110に通知する。通知を受けた端末情報登録部110は、モバイルデバイス20aの通信機能を介して、サーバ装置40から更新用の識別情報を取得する。端末情報登録部110は、取得した識別情報を端末情報記憶部105に記憶させる(端末情報記憶部105に記憶される識別情報を更新する)。続いて、端末情報登録部110は、比較部107に対して、更新された識別情報を用いて再度、識別情報の比較を行わせる。
【0080】
引き続いて、図10〜12のシーケンス図を用いて、本実施形態の周辺機器10、モバイルデバイス20a、サーバ装置40及び正規ユーザのモバイルデバイス50で実行される処理(制御方法)を説明する。
【0081】
図10に示すように、まず、正規ユーザのモバイルデバイス50からサーバ装置40に対して、サーバ装置40(のサーバ装置側端末情報記憶部402又はサーバ装置側制御情報記憶部403)に記憶された識別情報又は制御情報の更新要求が行われる(S201)。この更新要求は、正規ユーザのモバイルデバイス50のユーザの、モバイルデバイス50に対する操作によって行われる。また、この更新要求は、ネットワークNを介して行われる。サーバ装置40では、サーバ装置側通信機能部401によって当該更新要求が受信される。
【0082】
続いて、サーバ装置40では、サーバ装置側通信機能部401によって、更新要求に基づいて正規ユーザの識別が行われる(S202)。なお、正規ユーザの識別が行われるよう更新要求には、モバイルデバイス50の端末ID等の識別用の情報がモバイルデバイス50に含められている。上記の識別の結果、モバイルデバイス50が更新権限を有していないと判断された場合、更新処理は行われない。
【0083】
上記の識別の結果、モバイルデバイス50が更新権限を有していると判断された場合、サーバ装置側通信機能部401によって、更新要求の内容に応じて、サーバ装置側端末情報記憶部402又はサーバ装置側制御情報記憶部403に格納された情報の更新が行われる(S203)。
【0084】
その一方で、周辺機器10とモバイルデバイス20aとの間の処理は、それらが接続されることによって開始される(S211)。この接続は、例えば、周辺機器10の機能を利用しようとするモバイルデバイス20aのユーザの操作等により行われる。
【0085】
周辺機器10では、端末情報取得部106によってモバイルデバイス20aとの接続が検知され、通信機能部104を介してモバイルデバイスに対して端末IDが要求される。モバイルデバイス20aでは、端末側通信機能部202によって当該要求が受信される(S212、端末情報受信ステップ)。続いて、端末側通信機能部202によって当該要求に応じて識別情報記憶部201から識別情報が読み出されて、周辺機器10に送信される。周辺機器10では、端末情報取得部106によって、モバイルデバイス20aからの端末IDが受信される(S213、端末情報受信ステップ)。受信された端末IDは、端末情報取得部106から比較部107に出力される。
【0086】
続いて、比較部107によって、端末情報記憶部105に記憶された端末IDと端末情報取得部106によって取得された端末IDとが比較、照合される(S214、比較ステップ)。比較結果に応じた情報が、比較部107から制御部109に出力される。
【0087】
照合の結果、読み出した端末IDの何れかと端末情報取得部106から入力された端末IDとが一致しなかった場合(識別NGとなった場合)、制御部109から端末情報登録部110に、モバイルデバイス20aによる周辺機器10の機能の利用を禁止する制御が行われる旨が通知される。続いて、通知を受けた端末情報登録部110によって、モバイルデバイス20aの通信機能を介して、サーバ装置40に対して、更新用の識別情報、即ち、端末情報記憶部105に記憶されている情報の更新用の情報が要求(更新の問い合わせ)される(S215、端末情報登録ステップ)。また、この要求の際に併せて、制御情報登録部111によって、モバイルデバイス20aの通信機能を介して、制御情報記憶部108に記憶されている情報(制御情報)の更新用の情報を要求されてもよい(制御情報登録ステップ)。また、この要求は、ネットワークNを介して行われる。また、この要求には、周辺機器10を特定する情報が含められており、サーバ装置40において要求に係る周辺機器10を特定できるようにしておいてもよい。
【0088】
サーバ装置40では、サーバ装置側通信機能部401によって当該要求が受信される。続いて、サーバ装置側通信機能部401によって、当該要求に応じた情報がサーバ装置側端末情報記憶部402又はサーバ装置側制御情報記憶部403から取得されて、モバイルデバイス20aに送信される(S216、情報提供ステップ)。サーバ装置40から送信された情報はモバイルデバイス20aによって受信されて、周辺機器10に入力される。
【0089】
周辺機器10では、端末情報登録部110又は制御情報登録部111によって、モバイルデバイス20aから入力された情報が取得され、当該情報に基づいて、端末情報記憶部105に記憶される識別情報、又は制御情報記憶部108に記憶された制御情報が更新される(S217、端末情報登録ステップ、制御情報登録ステップ)。情報の更新が行われると、端末情報登録部110から比較部107に対して、更新された識別情報を用いて再度、識別情報の比較を行わせる指示が行われる。
【0090】
続いて、指示を受けた比較部107によって、端末情報記憶部105に新たに記憶された端末IDと端末情報取得部106によって取得された端末IDとが比較、照合される(S218、比較ステップ)。比較結果に応じた情報が、比較部107から制御部109に出力される。
【0091】
照合の結果、新たに読み出した端末IDの何れかと端末情報取得部106から入力された端末IDとが一致した場合、制御部109では、当該端末IDに対応する制御内容(アクセス権及び有効期限を含む)に基づいて、例えば、周辺機器10の機能の利用が許可されたモバイルデバイス20aが接続されていた場合は、個人情報記憶部101に記憶された情報が通信機能部104を介してモバイルデバイス20aに開示される(S218、制御ステップ)。以上が、本実施形態の周辺機器10、第三者のモバイルデバイス20a、サーバ装置40及び正規ユーザのモバイルデバイス50で実行される処理である。
【0092】
上述した処理では、識別情報と制御情報とを同時に更新する例を示したが、識別情報と制御情報とは別のタイミングで更新が行われてもよい。
【0093】
図11に示すように、上記の処理において識別情報の更新(S217)後に行われる比較、照合の結果、新たに読み出した端末IDの何れかと端末情報取得部106から入力された端末IDとが一致しなかった場合(S222、比較ステップ)、制御部109では、接続されたモバイルデバイス20aを不正なモバイルデバイスとして、個人情報記憶部101に記憶された情報を保護する制御(動作)が行われる。保護する動作とは、例えば、個人情報記憶部101に記憶された情報を消去することである(S222、制御ステップ)。
【0094】
識別情報等の更新処理が行われる際に、周辺機器10が接続されている第三者のモバイルデバイス20aが圏外等の通信環境の利用できない場所にいる場合は、あるいは意図的に通信ができないように制御されている場合は、周辺機器10では既に記憶している識別情報に従って第三者のモバイルデバイス20aを識別する。即ち、図12に示すように上述の処理におけるS214の後、周辺機器10が第三者のモバイルデバイス20aを介してサーバ装置40にアクセスできない(S231)とき、制御部109では、第三者のモバイルデバイス20aを識別できないものとして、個人情報記憶部101に記憶された情報を保護する制御(動作)が行われる。保護する動作とは、例えば、個人情報記憶部101に記憶された情報を消去することである(S232、制御ステップ)。
【0095】
上述したようにサーバ装置40に記憶された情報により、周辺機器10(の端末情報記憶部105又は制御情報記憶部108)に記憶された識別情報又は制御情報が更新されるものとすれば、ユーザの利便性が向上する。具体的には、識別情報を更新することすれば、周辺機器10の機能の利用の制御対象となる情報端末を変化させることができ、例えば、別のユーザのモバイルデバイスにも周辺機器10の機能を利用させることができる。また、上述した例のように、モバイルデバイス20aの識別ができなかった場合に識別情報を更新するようにすれば、効率的に識別情報の更新が行われる。また、制御情報を更新することとすれば、場合に応じて適切に周辺機器10の機能を制御することができる。例えば、周辺機器10を紛失した場合に、周辺機器10に行わせたい動作を随時更新することができる。
【0096】
また、サーバ装置40を介して更新が行われるので、手動で設定する必要がない。また、ネットワークNが利用できる環境であり自動的に更新するようにすれば、常に最新の情報を利用することが可能であり、これにより最新の情報を基にセキュリティの確保を行うことができる。
【符号の説明】
【0097】
10…周辺機器、101…個人情報記憶部、102…センサ、103…入出力機器、104…通信機能部、105…端末情報記憶部、106…端末情報取得部、107…比較部、108…制御情報記憶部、109…制御部、110…端末情報登録部、111…制御情報登録部、1001…CPU、1002…RAM、1003…ROM、1004…モバイルデバイス接続モジュール、20,20a…モバイルデバイス、201…識別情報記憶部、202…端末側通信機能部、203…外部通信機能部、2001…CPU、2002…RAM、2003…ROM、2004…操作部、2005…無線通信部、2006…ディスプレイ、2007…アンテナ、2008…周辺機器接続モジュール、30…情報システム、40…サーバ装置、401…サーバ装置側通信機能部、402…サーバ装置側端末情報記憶部、403…サーバ装置側制御情報記憶部、404…サーバ装置側有効期間判断部、4001…CPU、4002…RAM、4003…ROM、4004…通信モジュール、4005…補助記憶装置、50…モバイルデバイス、60…情報システム、N…ネットワーク。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の機能を有し、情報端末に接続されて当該情報端末から当該所定の機能が利用される周辺機器であって、
接続される情報端末を識別する識別情報を記憶する端末情報記憶部と、
接続された情報端末から、当該情報端末を識別する識別情報を取得する端末情報取得手段と、
前記端末情報記憶部に記憶された識別情報と前記端末情報取得手段によって取得された識別情報とを比較する比較手段と、
前記接続された情報端末による前記所定の機能の利用を制御するための制御情報を記憶する制御情報記憶部と、
前記比較手段による比較結果と前記制御情報記憶部に記憶された制御情報とに基づいて、前記接続された情報端末による前記所定の機能の利用を制御する制御手段と、
を備える周辺機器。
【請求項2】
前記制御手段は、前記接続された情報端末による前記所定の機能の利用を許可する場合に所定の期限まで利用を許可することを特徴とする請求項1に記載の周辺機器。
【請求項3】
前記情報端末は、所定のサーバ装置との間で通信を行う通信機能を有しており、
前記接続された情報端末の前記通信機能によって取得された、前記接続される情報端末を識別する識別情報を取得して、前記端末情報記憶部に記憶させる端末情報登録手段を更に備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の周辺機器。
【請求項4】
前記端末情報登録手段は、前記制御手段によって前記接続された情報端末による前記所定の機能の利用を禁止する制御が行われる場合に、前記接続される情報端末を識別する識別情報を取得して、前記端末情報記憶部に記憶させ、再度、比較手段に対して比較を行わせることを特徴とする請求項3に記載の周辺機器。
【請求項5】
前記情報端末は、所定のサーバ装置との間で通信を行う通信機能を有しており、
前記接続された情報端末の前記通信機能によって取得された、前記制御手段による制御の内容を示す制御情報を取得して、前記制御情報記憶部に記憶させる制御内容登録手段を更に備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の周辺機器。
【請求項6】
前記周辺機器の所定の機能は、情報を記憶する機能であり、
前記制御手段は、前記比較手段による比較結果に基づいて、前記周辺機器の所定の機能によって記憶された情報を消去する、
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の周辺機器。
【請求項7】
所定の機能を有し、情報端末に接続されて当該情報端末から当該所定の機能が利用される周辺機器が接続された情報端末との間で通信を行うサーバ装置であって、
前記周辺機器に接続される情報端末を識別する識別情報、又は周辺機器における制御の内容を示す制御情報を記憶するサーバ装置側記憶部と、
前記情報端末からサーバ装置側情報記憶部に記憶された情報の要求を受信して、当該要求に応じた情報をサーバ装置側情報記憶部から取得して、当該情報端末に送信する情報提供手段と、
を備えるサーバ装置。
【請求項8】
請求項1〜6のいずれか一項に記載の周辺機器と、前記接続された情報端末とを含んで構成される情報システム。
【請求項9】
請求項3又は5に記載の周辺機器と、請求項7に記載のサーバ装置とを含んで構成される情報システム。
【請求項10】
請求項3又は5に記載の周辺機器と、請求項7に記載のサーバ装置と、前記サーバ装置との間で通信を行う通信機能を有する情報端末と、を含んで構成される情報システム。
【請求項11】
所定の機能を有し、情報端末に接続されて当該情報端末から当該所定の機能が利用されると共に、接続される情報端末を識別する識別情報を記憶する端末情報記憶部と接続された情報端末による前記所定の機能の利用を制御するための制御情報を記憶する制御情報記憶部とを備える周辺機器による制御方法であって、
接続された情報端末から、当該情報端末を識別する識別情報を取得する端末情報取得ステップと、
前記端末情報記憶部に記憶された識別情報と前記端末情報取得ステップにおいて取得された識別情報とを比較する比較ステップと、
前記比較ステップにおける比較結果と前記制御情報記憶部に記憶された制御情報とに基づいて、前記接続された情報端末による前記所定の機能の利用を制御する制御ステップと、
を含む制御方法。
【請求項12】
前記情報端末は、所定のサーバ装置との間で通信を行う通信機能を有しており、
前記接続された情報端末の前記通信機能によって取得された、前記接続される情報端末を識別する識別情報を取得して、前記端末情報記憶部に記憶させる端末情報登録ステップを更に含むことを特徴とする請求項11に記載の制御方法。
【請求項13】
前記情報端末は、所定のサーバ装置との間で通信を行う通信機能を有しており、
前記接続された情報端末の前記通信機能によって取得された、前記制御手段による制御の内容を示す制御情報を取得して、前記制御情報記憶部に記憶させる制御内容登録ステップを更に含むことを特徴とする請求項11又は12に記載の制御方法。
【請求項14】
所定の機能を有し、情報端末に接続されて当該情報端末から当該所定の機能が利用される周辺機器が接続された情報端末との間で通信を行うと共に、前記周辺機器に接続される情報端末を識別する識別情報、又は周辺機器における制御の内容を示す制御情報を記憶するサーバ装置側記憶部を備えるサーバ装置による制御方法であって、
前記情報端末からサーバ装置側情報記憶部に記憶された情報の要求を受信して、当該要求に応じた情報をサーバ装置側情報記憶部から取得して、当該情報端末に送信する情報提供ステップを含む制御方法。
【請求項15】
所定の機能を有し、情報端末に接続されて当該情報端末から当該所定の機能が利用されると共に、接続される情報端末を識別する識別情報を記憶する端末情報記憶部と接続された情報端末による前記所定の機能の利用を制御するための制御情報を記憶する制御情報記憶部とを備える周辺機器と、前記接続された情報端末とを含んで構成される情報システムによる制御方法であって、前記周辺機器による請求項11に記載の制御方法を含むことを特徴とする制御方法。
【請求項16】
所定の機能を有し、情報端末に接続されて当該情報端末から当該所定の機能が利用されると共に、接続される情報端末を識別する識別情報を記憶する端末情報記憶部と接続された情報端末による前記所定の機能の利用を制御するための制御情報を記憶する制御情報記憶部とを備える周辺機器と、当該周辺機器が接続された情報端末との間で通信を行うと共に、前記周辺機器に接続される情報端末を識別する識別情報、又は周辺機器における制御の内容を示す制御情報を記憶するサーバ装置側記憶部を備えるサーバ装置とを含んで構成される情報システムによる制御方法であって、前記周辺機器による請求項11に記載の制御方法と前記サーバ装置による請求項14に記載の制御方法とを含むことを特徴とする制御方法。
【請求項17】
所定の機能を有し、情報端末に接続されて当該情報端末から当該所定の機能が利用されると共に、接続される情報端末を識別する識別情報を記憶する端末情報記憶部と接続された情報端末による前記所定の機能の利用を制御するための制御情報を記憶する制御情報記憶部とを備える周辺機器と、当該周辺機器が接続された情報端末との間で通信を行うと共に、前記周辺機器に接続される情報端末を識別する識別情報、又は周辺機器における制御の内容を示す制御情報を記憶するサーバ装置側記憶部を備えるサーバ装置と、前記サーバ装置との間で通信を行う通信機能を有する情報端末とを含んで構成される情報システムによる制御方法であって、前記周辺機器による請求項11に記載の制御方法と前記サーバ装置による請求項14に記載の制御方法とを含むことを特徴とする制御方法。
【請求項1】
所定の機能を有し、情報端末に接続されて当該情報端末から当該所定の機能が利用される周辺機器であって、
接続される情報端末を識別する識別情報を記憶する端末情報記憶部と、
接続された情報端末から、当該情報端末を識別する識別情報を取得する端末情報取得手段と、
前記端末情報記憶部に記憶された識別情報と前記端末情報取得手段によって取得された識別情報とを比較する比較手段と、
前記接続された情報端末による前記所定の機能の利用を制御するための制御情報を記憶する制御情報記憶部と、
前記比較手段による比較結果と前記制御情報記憶部に記憶された制御情報とに基づいて、前記接続された情報端末による前記所定の機能の利用を制御する制御手段と、
を備える周辺機器。
【請求項2】
前記制御手段は、前記接続された情報端末による前記所定の機能の利用を許可する場合に所定の期限まで利用を許可することを特徴とする請求項1に記載の周辺機器。
【請求項3】
前記情報端末は、所定のサーバ装置との間で通信を行う通信機能を有しており、
前記接続された情報端末の前記通信機能によって取得された、前記接続される情報端末を識別する識別情報を取得して、前記端末情報記憶部に記憶させる端末情報登録手段を更に備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の周辺機器。
【請求項4】
前記端末情報登録手段は、前記制御手段によって前記接続された情報端末による前記所定の機能の利用を禁止する制御が行われる場合に、前記接続される情報端末を識別する識別情報を取得して、前記端末情報記憶部に記憶させ、再度、比較手段に対して比較を行わせることを特徴とする請求項3に記載の周辺機器。
【請求項5】
前記情報端末は、所定のサーバ装置との間で通信を行う通信機能を有しており、
前記接続された情報端末の前記通信機能によって取得された、前記制御手段による制御の内容を示す制御情報を取得して、前記制御情報記憶部に記憶させる制御内容登録手段を更に備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の周辺機器。
【請求項6】
前記周辺機器の所定の機能は、情報を記憶する機能であり、
前記制御手段は、前記比較手段による比較結果に基づいて、前記周辺機器の所定の機能によって記憶された情報を消去する、
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の周辺機器。
【請求項7】
所定の機能を有し、情報端末に接続されて当該情報端末から当該所定の機能が利用される周辺機器が接続された情報端末との間で通信を行うサーバ装置であって、
前記周辺機器に接続される情報端末を識別する識別情報、又は周辺機器における制御の内容を示す制御情報を記憶するサーバ装置側記憶部と、
前記情報端末からサーバ装置側情報記憶部に記憶された情報の要求を受信して、当該要求に応じた情報をサーバ装置側情報記憶部から取得して、当該情報端末に送信する情報提供手段と、
を備えるサーバ装置。
【請求項8】
請求項1〜6のいずれか一項に記載の周辺機器と、前記接続された情報端末とを含んで構成される情報システム。
【請求項9】
請求項3又は5に記載の周辺機器と、請求項7に記載のサーバ装置とを含んで構成される情報システム。
【請求項10】
請求項3又は5に記載の周辺機器と、請求項7に記載のサーバ装置と、前記サーバ装置との間で通信を行う通信機能を有する情報端末と、を含んで構成される情報システム。
【請求項11】
所定の機能を有し、情報端末に接続されて当該情報端末から当該所定の機能が利用されると共に、接続される情報端末を識別する識別情報を記憶する端末情報記憶部と接続された情報端末による前記所定の機能の利用を制御するための制御情報を記憶する制御情報記憶部とを備える周辺機器による制御方法であって、
接続された情報端末から、当該情報端末を識別する識別情報を取得する端末情報取得ステップと、
前記端末情報記憶部に記憶された識別情報と前記端末情報取得ステップにおいて取得された識別情報とを比較する比較ステップと、
前記比較ステップにおける比較結果と前記制御情報記憶部に記憶された制御情報とに基づいて、前記接続された情報端末による前記所定の機能の利用を制御する制御ステップと、
を含む制御方法。
【請求項12】
前記情報端末は、所定のサーバ装置との間で通信を行う通信機能を有しており、
前記接続された情報端末の前記通信機能によって取得された、前記接続される情報端末を識別する識別情報を取得して、前記端末情報記憶部に記憶させる端末情報登録ステップを更に含むことを特徴とする請求項11に記載の制御方法。
【請求項13】
前記情報端末は、所定のサーバ装置との間で通信を行う通信機能を有しており、
前記接続された情報端末の前記通信機能によって取得された、前記制御手段による制御の内容を示す制御情報を取得して、前記制御情報記憶部に記憶させる制御内容登録ステップを更に含むことを特徴とする請求項11又は12に記載の制御方法。
【請求項14】
所定の機能を有し、情報端末に接続されて当該情報端末から当該所定の機能が利用される周辺機器が接続された情報端末との間で通信を行うと共に、前記周辺機器に接続される情報端末を識別する識別情報、又は周辺機器における制御の内容を示す制御情報を記憶するサーバ装置側記憶部を備えるサーバ装置による制御方法であって、
前記情報端末からサーバ装置側情報記憶部に記憶された情報の要求を受信して、当該要求に応じた情報をサーバ装置側情報記憶部から取得して、当該情報端末に送信する情報提供ステップを含む制御方法。
【請求項15】
所定の機能を有し、情報端末に接続されて当該情報端末から当該所定の機能が利用されると共に、接続される情報端末を識別する識別情報を記憶する端末情報記憶部と接続された情報端末による前記所定の機能の利用を制御するための制御情報を記憶する制御情報記憶部とを備える周辺機器と、前記接続された情報端末とを含んで構成される情報システムによる制御方法であって、前記周辺機器による請求項11に記載の制御方法を含むことを特徴とする制御方法。
【請求項16】
所定の機能を有し、情報端末に接続されて当該情報端末から当該所定の機能が利用されると共に、接続される情報端末を識別する識別情報を記憶する端末情報記憶部と接続された情報端末による前記所定の機能の利用を制御するための制御情報を記憶する制御情報記憶部とを備える周辺機器と、当該周辺機器が接続された情報端末との間で通信を行うと共に、前記周辺機器に接続される情報端末を識別する識別情報、又は周辺機器における制御の内容を示す制御情報を記憶するサーバ装置側記憶部を備えるサーバ装置とを含んで構成される情報システムによる制御方法であって、前記周辺機器による請求項11に記載の制御方法と前記サーバ装置による請求項14に記載の制御方法とを含むことを特徴とする制御方法。
【請求項17】
所定の機能を有し、情報端末に接続されて当該情報端末から当該所定の機能が利用されると共に、接続される情報端末を識別する識別情報を記憶する端末情報記憶部と接続された情報端末による前記所定の機能の利用を制御するための制御情報を記憶する制御情報記憶部とを備える周辺機器と、当該周辺機器が接続された情報端末との間で通信を行うと共に、前記周辺機器に接続される情報端末を識別する識別情報、又は周辺機器における制御の内容を示す制御情報を記憶するサーバ装置側記憶部を備えるサーバ装置と、前記サーバ装置との間で通信を行う通信機能を有する情報端末とを含んで構成される情報システムによる制御方法であって、前記周辺機器による請求項11に記載の制御方法と前記サーバ装置による請求項14に記載の制御方法とを含むことを特徴とする制御方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2010−176293(P2010−176293A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−16818(P2009−16818)
【出願日】平成21年1月28日(2009.1.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
2.ZIGBEE
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年1月28日(2009.1.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
2.ZIGBEE
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】
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