説明

味、粘度および投薬量に関して経口経路による投与に適した医薬製剤

本発明は、(a)粉末が得られるような様式で、1種または数種の活性物質および賦形剤を含む固体医薬製剤を粉砕すること、(b)このようにして得られ得る粉末を、経口投与に適した粘度を有する製剤(ゲル剤、液剤、ペースト剤)に変換するための1種または数種の賦形剤、および粉砕されることになる固体医薬製剤の味をマスキングするための1種または数種の賦形剤と混合して、味、粘度および投薬量に関して経口経路による投与に適した医薬製剤を得ることを含む、味、粘度および投薬量に関して経口的に投与可能な医薬製剤を製造するための方法に関する。本発明の方法を実行するための装置も開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の主題は、味、粘度および投薬量に関して経口経路による投与に適した医薬製剤、上記医薬製剤の製造方法、および上記製剤の製造に使用される装置である。
哺乳動物において経口経路による薬剤(とりわけ錠剤、トローチ剤、丸剤、カプセル剤、硬ゼラチンカプセル剤などの形状)の受け入れにおける課題は、多くの場合、薬剤のまずい味、あまりに大きい薬剤のサイズ、そしてまた、高齢者、小児、および家庭用ペットが薬剤の嚥下に困難を感じるという事実にある。
【0002】
先に述べた理由による、経口経路からの薬剤嚥下の難しさは、医師または獣医師によって処方された処置に患者が十分に従えない理由となり、そのことは深刻な問題を提示する。実際、患者が回復しないだけでなく、その上、処置を中止することで当該患者の状態を悪化させる可能性がある。
【0003】
また、錠剤毎の投薬量が関心のある種に適合しない場合、たとえば家庭用ペットの場合、市場に売り出された錠剤の使用には制限が存在する。この不利点はまた、疾患の進展に相関して薬剤の投薬量が変化する場合にも厄介である。
【0004】
処置に対する耐性を改善するために、いくつかの解決法が先行技術に記載されている。たとえば糖またはレジンをベースにした錠剤の周りのコーティングは、薬剤の味の改善を可能にする。しかし、ある場合には、錠剤のコーティングでは非常に大きなサイズの錠剤が得られるだけである。
【0005】
また、活性成分の周りに独特のコーティングを形成することも可能である。そのようなコーティングはたとえばゴムまたはレジンをベースとする。このようにして、顆粒、または錠剤を形成するために他の成分(賦形剤)と一緒に使用される準備の整った活性成分が製造される。しかし、活性成分に特有のコーティングについて不利な点が依然として存在し;さらに錠剤のサイズのために容易な嚥下は依然として困難である。
【0006】
アセトアミノフェン(paracetamol)、コデイン、駆虫薬(vermifuges)、ハロペリドールなどのような薬剤を投与するための解決法を見いだすためには、ある種の薬剤ではシロップ剤、ペースト剤または滴剤の形状の製剤が利用可能である。
【0007】
残念ながら、市場で販売される多くの薬剤は錠剤の形状においてのみ利用可能である。
一般に、薬剤を経口経路によって投与できない場合は、注射剤の形状で投与し;この方法の不利な点は医療専門家しかそれを投与することができない点である。
【0008】
また、(ピル‐ポッパーまたはピル‐ガンとして知られる)技術が存在し、その技術では(砂糖トング型の)トング(tongs)を使用して、薬剤(たとえば完全な錠剤)を直接咽頭に導入する。しかし、この技術には錠剤が消化器よりもむしろ呼吸器に到達してしまうという重篤なリスクがある。
【発明の開示】
【0009】
本発明の発明者らは今般、とりわけ粘度(ゲル剤、液剤、ペースト剤など)および味(口に快適である)の観点から経口経路による投与にとりわけ適した医薬製剤を得ることを可能にする、製造方法、および上記方法を実行するための装置を開発した。
【0010】
したがって、本発明の主題は味、粘度および投薬量に関して経口経路による投与に適した医薬製剤の製造方法であって、以下のステップ:
(a)粉末が得られるまで、1種または数種の活性成分および賦形剤を含む固体医薬製剤を粉砕すること、および
(b)そのように得られた粉末を:
‐上記粉末を、経口経路による投与に適した粘度を有する製剤(ゲル剤、液剤、ペースト剤など)へ転換することを可能にする1種または数種の賦形剤、および
‐粉砕することを意図した固体医薬製剤の味をマスキングすることを可能にする1種または数種の賦形剤と混合すること
を含むことを特徴とする方法であって、味、粘度および投薬量に関して経口経路による投与に適した製剤を得るための方法である。
【0011】
固体医薬製剤は本明細書ではたとえば、錠剤、トローチ剤、丸剤、カプセル剤、硬ゼラチンカプセル剤などを意味すると理解される。
本発明の方法の1つの好都合な態様によれば、固体医薬製剤粉砕のステップの最後に得られる粉末は60〜400ミクロン、好ましくは100〜300ミクロンの範囲の粒子サイズを有する。
【0012】
本発明の方法の好都合な態様によれば、粉砕ステップの最後に得られる粉末をゲル剤、液剤またはペースト剤のような、経口経路による投与に適した粘度を有する製剤に転換することを可能にする賦形剤(複数の賦形剤)は、レジン、水溶性または非水溶性ポリマーによって構成される群から選択される。
【0013】
レジンとしては、Amberlite(登録商標)、Duolite(登録商標)またはEudragit(登録商標)を使用することができる。
水溶性ポリマーの例としては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドンおよびポリビニルアルコールを挙げることができる。
【0014】
非溶性ポリマーの例としては、メタクリレートおよびアミノアルキルメタクリレートコポリマー、たとえばエチルアクリレート/メチルメタクリレートコポリマーおよびエチルアクリレート/メチルメタクリレート/トリメチルアンモニオエチルメタクリレートコポリマーを挙げることができる。これらは、商標名Eudragit(登録商標)(RohmPharma)という名称で販売されている。
【0015】
非水溶性ポリマーは、本明細書では水1mlにつき10mgの濃度で不溶性のポリマーを意味すると解釈される。
本発明の医薬製剤の製造におけるポリマーの使用は、50mPa〜3000mPa、好ましくは500mPa〜1500mPaの範囲の粘性を有する製剤を得ることを可能にする。
【0016】
粉砕ステップの最後に得られた粉末から、ペースト剤のような、経口経路による投与に適した粘度を有する製剤への変換を可能にする賦形剤の量は、最終経口製剤の総重量に対して重量で80〜98%まで、好ましくは重量で90〜96%まで変化する。
【0017】
最終経口製剤は、本明細書では本発明の製造方法の最後に得られる製剤を意味すると解釈される。
本発明の製造方法の別の好都合な態様では、粉砕することを意図した固体医薬製剤の味をマスキングすることを可能にする賦形剤(複数の賦形剤)は、風味促進剤および香味剤によって構成される群の中から選択される。
【0018】
香味剤または芳香を放つ製品を添加することにより、哺乳動物にとりわけよく受け入れられる医薬製剤が得られる。
香味剤の例としては、鶏肉、魚肉、麦芽またはレバーの、“TCMF53”(TCM Healthcare London Ltd,United Kingdom)として公知の香味剤を挙げることができる。
【0019】
ある種の薬剤の時折の苦味をマスキングすることに関与する賦形剤は、たとえば粉末中で薬剤の周りに“ネットワーク”を形成し、それによって舌の味蕾と薬剤の直接の接触を妨げるポリマーである。
【0020】
粉砕することを意図した固体医薬製剤の味のマスキングを可能にする賦形剤の量は、最終の経口製剤の総重量に対して、重量で4%〜30%、好ましくは10%〜20%まで変化する。
【0021】
本発明の方法の好都合な態様によれば、混合ステップ中に、1種または数種の保存剤、たとえばソルビン酸カリウム、クエン酸、安息香酸ナトリウム、EDTA塩類、パラベン、たとえばメチル、エチル、プロピルおよびブチルp−ヒドロキシベンゾエートを添加することも可能である。
【0022】
本発明の製造方法は次いで、粉砕前の固体医薬製剤の活性成分の量が錠剤の総重量に対して重量で1%〜20%まで変化する場合、最終経口製剤中の活性成分の量が製剤の総重量に比較して、重量で0.1%〜5%まで変化することが特徴である。
【0023】
原則として、5錠より多い錠剤を投与することはできない。なぜなら、その場合味をマスキングすることが難しいためである。
本発明の別の主題は、先に記載の方法に従って得ることができる、味、粘度および投薬量の観点から経口経路による投与に適した医薬製剤である。
【0024】
本発明のさらに別の主題は、味、粘度および投薬量の観点から経口経路による投与に適した医薬製剤の製造を意図した装置(device)または器具(apparatus)であり、それは本質的に:
‐電気モーター(2)、
‐車軸(5)のまわりに位置するグラインダー(6)、
‐車軸(5)のまわりに位置するミキサー(7)、
‐固体製剤をグラインダー(6)まで運ぶことを可能にするコンパートメント(8)を含むことを特徴とする。
【0025】
グラインダー(6)は、60〜400ミクロン、好ましくは100〜300ミクロンの範囲の粒子サイズを有する粉末が得られるまで、固体医薬製剤、たとえば1個または数個の錠剤を粉砕することを意図する。
【0026】
ミキサー(7)は、粘度および味の観点から経口経路による投与に適した製剤(ゲル剤、液剤、ペースト剤など)が得られるまで、経口製剤の粉砕に由来する粉末を最終医薬製剤の所望の粘度および味を得るために使用される賦形剤と均質な様式で混合することを可能にする。
【0027】
本発明の装置は、より特定すれば、以下のもの:
‐1個または数個のバッテリー(1)、
‐1個または数個のピニオン(3)および(4)、
‐コンパートメント(8)内の1個または数個のスプリング(9)、
‐車軸(5)に結合し、ミキサー(7)の内部に位置する1個または数個のスクリュー(10)
をさらに含むことを特徴とする。
【0028】
電気モーター(2)はピニオン(3)および(4)の回転を生じ、そしてそれ自体が車軸(5)および上記車軸(5)に不可欠な(integral with)グラインダー(6)の回転を生じる。コンパートメント(8)のスプリング(9)は、粉砕されることを意図された固体製剤をグラインダー(6)まで運ぶ。
【0029】
好都合な態様によれば、本発明の装置はミキサー(7)とコンパートメント(8)が装置から取り外せる部分であることを特徴とする。
別の好都合な態様によれば、本発明の装置は、密封され得る、目盛りのついたシリンジをさらに含むことを特徴とする。
【0030】
本発明のさらに別の主題は、先に記載の、味、粘度および投薬量の観点から経口経路による投与に適した医薬製剤の製造方法であり、先に記載の本発明の装置の使用を含むことを特徴とする。
【実施例】
【0031】
以下の実施例は本発明を説明するが、いずれの点においても本発明を限定しない。
実施例1
液剤型の医薬製剤
150mgの錠剤5錠を粉砕することにより粉末0.525ml(総量0.75mlに平均換算計数0.7を乗じたものに相当する)を得る。
粉末 0.525ml
Amberlite(登録商標)64(ポラクリレックスレジン) 10%
Eudragit(登録商標)EPO 10%
{メタクリル酸コポリマー}
プロピレングリコール(湿潤剤) 10%
ソルビトールシロップ(70%)(支持剤) 58%
安息香酸ナトリウム(保存剤) 1%
グリシン(甘味剤) 7%
風味(鶏肉味) 4%
使用する錠剤の例としては、Kela研究所のプレドニソロン5mgを挙げることができる。
【0032】
実施例2
ゲル剤型の医薬製剤
200mgの錠剤5錠を粉砕することにより粉末0.7ml(総量1mlに平均換算計数0.7を乗じたものに相当する)を得る。
粉末 0.7ml
カルボキシメチルセルロースナトリウム(増粘剤) 2%
プロピレングリコール 3%
ソルビン酸カリウム(保存剤) 1.2%
ソルビトールシロップ(70%) 68.8%
Duolite(登録商標)AP143 5%
(スチレン/ジビニルベンゼンポリマー)
NaOHバッファーpH9 17%
風味(魚肉味) 3%
実施例3
先の実施例2に記載の製剤の賦形剤の製造
錠剤の粉末と混合されることになる異なる賦形剤は、所望する量に従って製造し、以後に示した順番でお互いに混合する。
【0033】
カルボキシメチルセルロースナトリウムはプロピレングリコールにより湿らせ、それによって得られた混合物にDuoliteAP143を添加する。
次に魚肉味、その後ソルビン酸カリウム(保存剤)を添加する。
【0034】
ソルビトールシロップは、必要な容量を得るために、そして均質であるように、始めに少量、その後しだいに量をふやしながら添加する。
バッファーはpHが9の値になるまで、少しずつ添加する。
【0035】
実施例4
ゲル剤型の医薬製剤
‐粉砕される錠剤:3.3%
‐プロピレングリコール:10%
‐メチルセルロースナトリウム:2%
‐Duolite(登録商標):5%
‐魚肉味:5%
‐ソルビン酸カリウム:1%
‐ソルビトールシロップ:63.7%
‐NaOHバッファー:10%
実施例5
本発明の装置の態様
本発明に記載の装置は図1〜5に図式で示され、より特定すれば以下のものを含む:
‐1個または数個のバッテリー(1)、
‐ピニオン(3)および(4)の回転を生み出す電気モーター(2)、
‐上記ピニオン(3)および(4)によって動かされ、グラインダー(6)を回転させる車軸(5)、
‐たとえば、錠剤のような固体医薬製剤を粉砕することを意図し、車軸(5)の周りに位置するグラインダー(6)、
‐粉砕されることになる固体製剤を受け入れることを意図したコンパートメント(8)であって、前記製剤をグラインダー(6)まで運ぶことを可能にする、1個または数個のスプリング(9)を含む前記のコンパートメント(8)、
‐車軸(5)に結合した1個または数個のスクリュー(10)を備えた、車軸(5)の周りに位置するミキサー(7)。
【0036】
好都合な態様によれば、たとえば電力1.5Vの2個の円柱状のバッテリーを使用することができる。電気モーター(2)により稼働するピニオン(3)および(4)は5000rpmに到達可能な回転を有する。上記ピニオン(3)および(4)はモーター(2)の出力を増加させるための減速器(speed reducer)である。
【0037】
別の好都合な態様によれば、グラインダー(6)は直径約1cm、厚さ0.3cmの円柱の形状である。それはステンレスアルミニウムで作られ、15000rpmの最大スピードで回転し、粒子サイズ75ミクロンの粉末を産生する。
【0038】
コンパートメント(8)は維持を確実なものにするために取り外し可能である。
ミキサー(7)は:
(a)粉砕した錠剤の粉末および、
(b)上記粉末を経口経路による投与に適した味および粘度を有する製剤に変換することを可能にする賦形剤
をそれぞれ混合することを意図する。
【0039】
ミキサー(7)は車軸(5)に結合した2つのスクリュー(10)を含み;車軸が回転しているとき、スクリューは反対の方向に回転する。
ミキサー(7)は取り外し可能であり、それによって本発明の装置を掃除することを可能にし、そのようにして他の以前に粉砕された錠剤との任意の相互作用を回避する。
【0040】
組み立て品は、気密性覆い中で組み立てることができ、ゴムまたは類似の材料で作ったジョイントはミキサー(7)と他のエレメントとの間の気密性を確実にする。
本発明の別の好都合な態様によれば、装置は、ミキサー(7)から独立するか、またはミキサーに接続したシリンジ、たとえば目盛り付きシリンジを含み、すべての賦形剤が所望する量で投与されることを可能にする。
【0041】
実施例6
シリンジの説明
図6に図式で示したシリンジは以下のものを含む:
‐主要ボディー(11)
‐目盛り(12)
‐気密性カバー(13)
‐先細で密封可能な末端(14)。
【0042】
好都合な態様によれば、シリンジの主要ボディーは少なくとも容量10ml、高さ7cmおよび直径1.5cmを有するであろう。当該ボディーは混合物の形成を見ることができるよう透明な材料で作られるであろう。シリンジは製剤7.5mlで満たされる。混合後に放出される平均容量は8mlである。この容量は錠剤数、それぞれの錠剤の容量、活性剤によって放出される容量、錠剤中の賦形剤によって放出される容量に相関して変化する。
【0043】
シリンジの主要ボディーは目盛りを備え、一態様によれば、当該目盛りはシリンジの総容量を5、4、3または2等分に分割する。
カバー(13)はとりわけ製剤の保存を可能にすることを意図する。
【0044】
患者の名前、日付、薬剤の名称、投薬量、医師または獣医師の名前を表すラベルをシリンジに付けてもよい。
ミキサー装置と組み合わせてシリンジを使用するために、カバーをはずした後は、上記シリンジを装置にねじ止めする、クリップで留める、またはいずれか別の同等な様式で一緒に合わせることによりしっかり固定する。
【0045】
この態様によれば、錠剤を粉砕し、該粉末をミキサー中で賦形剤と混合して、シリンジに落下する粉末の形状の製剤を得る。製剤は、技師による制御用に、透明なシリンジ中で見ることができる。当該技師はその後シリンジをはずし、カバーをつける。技師はラベルを貼り、そのようにして得られた製剤が使用されるまで、シリンジを密封バッグ中にいれる。
【0046】
別の態様によれば、シリンジは混合および投薬手段の両方に単独で使用される。この型の使用は、薬剤を粉砕する必要がない場合に可能である。投薬後、先に示したように次の段階に進行する。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】図1aおよび1bは本発明の装置の横断図を示す。
【図2】本発明の装置の異なる構成要素のエレメントの詳細な図を3次元で示す。
【図3】本発明の装置の異なる構成要素のエレメントの詳細な図を3次元で示す。
【図4】本発明の装置の異なる構成要素のエレメントの詳細な図を3次元で示す。
【図5】図5a、5bおよび5cは本発明の装置の3次元の全体図を異なる角度で示す。
【図6】図6はシリンジの図を示す。
【図1A】

【図1B】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
味、粘度および投薬量に関して経口経路による投与に適した医薬製剤の製造方法であって、以下のステップ:
(a)粉末が得られるまで、1種または数種の活性成分および賦形剤を含む固体医薬製剤を粉砕すること、および
(b)そのように得られた粉末を:
‐上記粉末を、経口経路による投与に適した粘度を有する製剤(ゲル剤、液剤、ペースト剤など)へ転換することを可能にする1種または数種の賦形剤、および
‐粉砕することを意図した固体医薬製剤の味をマスキングすることを可能にする1種または数種の賦形剤
と混合すること
を含むことを特徴とする方法であって、味、粘度および投薬量に関して経口経路による投与に適した製剤を得るための前記の方法。
【請求項2】
粉砕ステップの最後に得られた粉末が60〜400ミクロン、好ましくは100〜300ミクロンの範囲の粒子サイズを有することを特徴とする、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
粉砕工程の最後において得られた粉末から、経口経路による投与に適した粘度を有する製剤、たとえばゲル剤、液剤、またはペースト剤への転換を可能にする賦形剤が、レジンまたは水溶性もしくは非水溶性のポリマーによって構成される群の中から選択されることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の製造方法。
【請求項4】
粉砕することを意図した固体医薬製剤の味をマスキングすることを可能にする賦形剤が風味促進剤および香味剤によって構成される群の中から選択されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項5】
粉砕前の固体医薬製剤の活性成分の量が錠剤の総重量に対して重量で1%〜20%まで変化する場合、最終経口製剤中の活性成分の量が製剤の総重量に対して、重量で0.1%〜5%まで変化することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項の方法によって得ることができる、味、粘度および投薬量に関して経口経路による投与に適した医薬製剤。
【請求項7】
請求項6に記載の、味、粘度および投薬量に関して経口経路による投与に適した医薬製剤の製造を意図した装置または器具であって、以下のもの:
‐電気モーター(2)、
‐車軸(5)のまわりに位置するグラインダー(6)、
‐車軸(5)のまわりに位置するミキサー(7)、
‐固体製剤をグラインダー(6)まで運ぶことを可能にするコンパートメント(8)
を含むことを特徴とする、前記の装置または器具。
【請求項8】
以下のもの:
‐1個または数個のバッテリー(1)、
‐1個または数個のピニオン(3)および(4)、
‐コンパートメント(8)内の1個または数個のスプリング(9)、
‐車軸(5)に結合しミキサー(7)内に位置する1個または数個のスクリュー(10)
をさらに含むことを特徴とする、請求項7に記載の装置または器具。
【請求項9】
電気モーター(2)がピニオン(3)および(4)の回転を生み出し、それら自体が車軸(5)と前記車軸(5)に不可欠なグラインダー(6)の回転を生み出すことを特徴とする、請求項7または請求項8に記載の装置または器具。
【請求項10】
コンパートメント(8)のスプリング(9)がグラインダー(6)まで固体製剤を運ぶことを特徴とする、請求項7〜9のいずれか1項に記載の装置または器具。
【請求項11】
ミキサー(7)およびコンパートメント(8)が取り外せる部分であることを特徴とする、請求項7〜10のいずれか1項に記載の装置または器具。
【請求項12】
以下のもの:
‐主要な透明ボディー、
‐容量目盛り、
‐取り外し可能なカバー、
‐先細の密封可能な放出口
を含む、投薬を可能にするシリンジを含むことを特徴とする、請求項7〜11のいずれか1項に記載の装置または器具。
【請求項13】
気密性の覆いの中に組み立てられ、ミキサーと他のエレメント間の気密性を確実にするジョイントを備えることを特徴とする、請求項7〜12のいずれか1項に記載の装置または器具。
【請求項14】
請求項6に記載の、味、粘度および投薬量に関して経口経路による投与に適した医薬製剤の製造を意図した装置または器具であって、以下のもの:
‐目盛りの付いた、透明な材料で作られたシリンジ;
‐カバー;
‐先細の密封可能な放出口
を含むことを特徴とする、前記装置または器具。
【請求項15】
請求項7〜14のいずれか1項に記載の装置または器具の使用を含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の製造方法。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6】
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【公表番号】特表2008−526829(P2008−526829A)
【公表日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−549977(P2007−549977)
【出願日】平成18年1月4日(2006.1.4)
【国際出願番号】PCT/IB2006/000003
【国際公開番号】WO2006/072872
【国際公開日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【出願人】(507224093)カードン・ファーマスーティカルス・ナムローゼ・フェンノートシャップ (2)
【Fターム(参考)】