説明

呼を中継するための方法および装置

発呼者のデュアルモードユーザ端末は、従来のセルラネットワークおよびVoIPプロトコルを使用したパケットデータネットワークの双方を介して呼を生成することができる。被呼者にパケットデータネットワークを通したVoIP呼を受信させる手だてがない場合には、発呼者のユーザ端末は、パケットデータネットワーク上で利用用可能な第3者ユーザ端末に対して、発呼者と被呼者との間の呼を中継するよう要求できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、呼を生成するための方法および装置に関するものであり、さらに詳細には、長距離セルラ電話課金を回避するために、第3者セルラ電話機を使用して呼を中継する方法および装置に関する。
【0002】
[関連出願]
本出願は、アメリカ合衆国仮特許出願(Provisional Patent Application)第61/141,348号(2008年12月30日出願)、およびアメリカ合衆国特許出願(Utility Patent Application)第12/350,574号(2009年1月8日出願)に基づく優先権を主張するものであり、これらは参照によって本願に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
セルラ電話の人気は過去何年かの間に劇的に増加している。この増加は、部分的には、低い費用のサービスプランにパッケージされた「無料(free)」のセルラ電話機が利用可能になってきたことによる。例えば、いくつかのプランでは、ユーザはローカルエリアの内部では、制限なく呼を生成することができる。また、ユーザは指定された家族や友人に対して制限なく呼を生成することができるプランも利用可能である。しかしながら、長距離呼、国際呼、およびプランの外にある他の呼は法外に高価である可能性がある。
【0004】
多くの新しいセルラ電話機は、現在では音声サービスと共にデータサービスも提供している。現在では、ユーザは自分のセルラ電話機を使用して、インターネット閲覧、Eメールの送受信、およびインスタントメッセージング(Instant Messeaging)を使用した友人との会話を行うことができる。セルラ電話機によってデータサービスのためにインターネットアクセスを行うことができるが、セルラネットワークを介したデータ速度は、従来の地上線を介して得られるデータ速度と比較してあまり好ましいものではない。
【0005】
多くのセルラ電話機は、現在では統合したWiFiを含み、ユーザは無線ローカルエリアネットワーク(WLAN:wireless local area network)を介してインターネットに接続することができる。無線LAN接続を使用すれば、セルラ電話機のユーザは、セルラ電話機上に搭載されたボイスオーバIP(VoIP:voice−over IP)アプリケーションを使用して長距離接続料金または国際接続料金を回避することができる。ボイスオーバIPは、音声をデジタル化してインターネットを介して伝送することを可能にする技術である。VoIPを使用すれば、セルラ電話機は、無線LANが利用可能な時にはいつでもVoIPを使用して、長距離呼および/または国際呼を生成することができ、それにより、多くのセルラ電話プランによってこれらの呼に対して正規に課せられる高い費用を回避することができるであろう。しかしながら、被呼者(called party)がインターネット接続を有していない、または現在インターネット接続をしていないという理由によって、VoIPアプリケーションを使用して被呼者が得られない場合に、それでもなお、ユーザは、セルラネットワークを介して長距離呼および/または国際呼を生成する必要がある場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許出願公開第2002/0128022号明細書
【発明の概要】
【0007】
本発明は、発呼者(calling party)と発呼者から遠方に位置する被呼者との間の呼を確立するための方法および装置を提供する。発呼者ユーザ端末は、例えば、統合した無線LAN機能を有するセルラ電話器を備える。ユーザ端末は、無線通信ネットワークを介して従来のやり方で電話をかけることができる。ユーザ端末はまた、VoIPプロトコルを使用してインターネット電話呼を生成するためのアプリケーション含む。通信アプリケーションは、セルラプロバイダによるユーザのサービスプランでは、法外に高額になるであろう電話をユーザがかける場合、高コストを避けるためにインターネット呼を生成するように構成される。さらに詳細には、発呼者ユーザ端末上の通信アプリケーションは、被呼者のインターネット上での利用可能性を判定する。もし利用可能な場合には、ボイスオーバIPプロトコルを使用してインターネットを介して被呼者に対して電話をかける。もし被呼者がインターネット上で利用可能でない場合、通信アプリケーションは、被呼者に対する呼を中継することに同意する第3者(third party)をインターネット上で利用可能か否かを判定する。呼を中継することに同意する第3者をインターネット上で利用できる場合、通信アプリケーションは第3者と呼を確立し、第3者に対して被呼者アドレスを提供する。そして、第3者ユーザ端末は、代替ネットワーク(移動通信ネットワーク等)を介して被呼者と第2の接続を確立し、そして、被呼者と発呼者との間の信号を中継する。従って、第3者ユーザ端末は、発呼者に対する発呼プロキシ(calling proxy)として機能する。
【0008】
本発明の典型的な実施形態は、発呼者から、発呼者の遠方に位置する被呼者へ電話をかけるために、発呼者のユーザ端末が実行する方法を備える。1つの実施形態においては、本方法は、パケットデータネットワーク上で被呼者ユーザ端末が利用可能であるかを判定するステップと、パケットデータネットワーク上で被呼者ユーザ端末を利用可能な場合に、パケットデータネットワークを介して被呼者ユーザ端末と呼を確立するするステップと、パケットデータネットワーク上で被呼者ユーザ端末を利用可能でない場合に、呼を中継するためにパケットデータネットワーク上で利用可能な第3者ユーザ端末を識別し、発呼者ユーザ端末からの呼を代替通信ネットワークを介して被呼者ユーザ端末に中継するよう、第3者ユーザ端末に対して要求するステップとを備える。
【0009】
いくつかの実施形態においては、呼を中継するために利用可能な第3者ユーザ端末を識別するステップは、呼を中継するためにパケットデータネットワーク上で利用可能な第3者端末を識別するステップを含む。
【0010】
いくつかの実施形態においては、パケットデータネットワーク上で利用可能な第3者ユーザ端末を識別するステップは、所定のグループに対するグループリストにアクセスするステップと、パケットデータネットワーク上で現在利用可能な1以上の第3者ユーザ端末を、グループリスト上で識別するステップとを含む。
【0011】
いくつかの実施形態においては、パケットデータネットワーク上で被呼者ユーザ端末が利用可能であるかを判定するステップは、被呼者ユーザ端末の利用可能状況を示すプレゼンス情報をプレゼンスサーバから定期的に受信するステップを含む。
【0012】
いくつかの実施形態においては、グループリストは発呼者ユーザ端末内に記憶される。
【0013】
いくつかの実施形態においては、グループリストは、パケットデータネットワークを介してアクセス可能なサーバ内に記憶される。
【0014】
いくつかの実施形態においては、呼を中継するために利用可能な第3者ユーザ端末を識別するステップは、呼を中継するためにパーソナルエリアネットワーク(personal area network)上で利用可能な第3者端末を識別するステップを含む。
【0015】
いくつかの実施形態においては、発呼者から被呼者のユーザ端末へ呼を中継するよう、第3者ユーザ端末に対して要求するステップは、第3者ユーザ端末との通信を確立するステップと、第3者ユーザ端末と被呼者ユーザ端末との間の通信を代替通信ネットワークを介して確立するために、被呼者アドレスを第3者ユーザ端末に提供するステップとを備える。
【0016】
本発明の典型的な実施形態は、デュアルモードユーザ端末を更に備える。デュアルモードユーザ端末の1つの実施形態は、移動通信ネットワークを介して通信するための第1の通信インタフェースと、パケットデータネットワークを介して通信するための第2の通信インタフェースと、制御プロセッサとを備える。制御プロセッサは、パケットデータネットワーク上で被呼者ユーザ端末が利用可能であるかを判定し、パケットデータネットワーク上で被呼者ユーザ端末が利用可能である場合にはパケットデータネットワークを介して被呼者ユーザ端末との呼を確立し、パケットデータネットワーク上で被呼者ユーザ端末が利用可能でない場合には、呼を中継するために利用可能な第3者ユーザ端末を識別し、発呼者ユーザ端末から被呼者ユーザ端末へ移動通信ネットワークを介して呼を中継するよう、第3者ユーザ端末に対して要求するように構成される。
【0017】
ユーザ端末のいくつかの実施形態においては、制御プロセッサは、呼を中継するためにパケットデータネットワーク上で利用可能な第3者ユーザ端末を識別するように構成される。
【0018】
ユーザ端末のいくつかの実施形態においては、制御プロセッサは、所定のグループに対するグループリストにアクセスし、パケットデータネットワーク上で現在利用可能な1以上の第3者ユーザ端末をグループリスト上で識別することによりパケットデータネットワーク上で利用可能な第3者ユーザ端末を識別するように構成される。
【0019】
ユーザ端末のいくつかの実施形態においては、制御プロセッサは、被呼者ユーザ端末の利用可能状況を示すプレゼンス情報をプレゼンスサーバから定期的に受信することにより、パケットデータネットワーク上で被呼者ユーザ端末が利用可能かどうかを判定するように構成される。
【0020】
ユーザ端末のいくつかの実施形態においては、グループリストは発呼者ユーザ端末内に記憶される。
【0021】
ユーザ端末のいくつかの実施形態においては、グループリストはパケットデータネットワークを介してアクセス可能なサーバ内に記憶される。
【0022】
ユーザ端末のいくつかの実施形態においては、制御プロセッサは、呼を中継するためにパーソナルエリアネットワーク上で利用可能な第3者ユーザ端末を識別するように構成される。
【0023】
ユーザ端末のいくつかの実施形態においては、制御プロセッサは、第3者ユーザ端末との通信を確立することにより、また第3者ユーザ端末と被呼者ユーザ端末との間の通信を代替通信ネットワークを介して確立するために、被呼者アドレスを第3者ユーザ端末に提供することにより、発呼者から被呼者のユーザ端末に呼を中継するよう、第3者ユーザ端末に対して要求するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】典型的な通信ネットワークを示す図である。
【図2】典型的なユーザ端末を示す図である。
【図3】第3者を中継器として使用して発呼者と被呼者との間の呼を確立するために発呼者のユーザ端末が実施する典型的な方法を示す図である。
【図4】発呼者と被呼者との間の呼を中継するために第3者のユーザ端末が実施する典型的な方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明は図1に示す典型的な通信ネットワーク10の状況において記述されるであろう。通信ネットワーク10は、移動通信ネットワーク20を含み、移動通信ネットワーク20はユーザ端末100と通信するための1つ以上の基地局22を有する。移動通信ネットワーク20は、現在公知のまたは今後開発される任意の通信標準規格に従って動作する従来のセルラネットワークであってよい。例えば、移動通信ネットワーク20は、広帯域符号分割多元接続(WCDMA)ネットワーク、LTE(Long Term Evolution)ネットワーク、またはWiMAXネットワークを備えることができる。移動通信ネットワーク20はパケットデータネットワーク30と相互に接続される。パケットデータネットワーク30は、インターネット等の公衆ネットワーク、またはプライベートネットワークを備えることができる。パケットデータネットワーク30は、ユーザ端末100と通信するために、1つ以上の無線アクセスポイント(WAP:wireless access point)32を備える。WAP32は、例えば、標準規格802.11ファミリー(一般にWiFiと呼ばれる)に従って動作することができる。移動通信ネットワーク20およびパケットデータネットワーク30は、公衆交換電話ネットワーク(PSTN:public switched telephone network)40と更に相互接続され、それにより、ユーザ端末100は従来の地上線電話機42との通信が可能になる。
【0026】
図示されている実施形態においては、ユーザ端末100は、基地局22を介して移動通信ネットワーク20と通信すること、および無線アクセスポイント32を介してパケットデータネットワーク30と通信することの双方が可能であるということを前提にしている。ユーザ端末100は、移動通信ネットワーク20との通信を行うための従来のセルラトランシーバを含む。ユーザ端末100は、パケットデータネットワーク30上で接続されたWAP32と通信するための短距離無線(short−range radio)インタフェース(WiFiインタフェースまたはBLUETOOTHインタフェース等)を更に含む。ユーザ端末100はまた、BLUETOOTHインタフェースを使用してアドホックパーソナルエリアネットワーク(PAN)を介して通信することができる。各ユーザ端末100には、更に通信アプリケーションが設定され、これによりユーザ端末100は、移動通信ネットワーク20およびパケットデータネットワーク30の双方を介して呼を生成および受信することが可能になる。インターネット等のパケットデータネットワーク30を介した音声の通信は、公知技術であり、一般にボイスオーバIP(VoIP:voice over IP)と呼ばれる。以下でより詳細に記述するように、通信アプリケーションによって、ユーザ端末100は、呼を中継する中継器として動作することも可能になる。この呼は、パケットデータネットワーク30にアクセスを有する発呼者ユーザ端末100から、パケットデータネットワーク30上で現在は利用可能でない被呼者ユーザ端末100へ中継される。
【0027】
図1は、4つのユーザ端末(UT)を示し、それぞれ、UT−A、UT−B、UT−C、およびUT−Dと示されている。UT−AおよびUT−Bは、それぞれのWAP32を介して、現在パケットデータネットワーク30に接続されていると示されている。UT−AおよびUT−Bは互いに遠方に位置する可能性があるという点が理解されるであろう。UT−BおよびUT−Cは移動通信ネットワーク20に登録されていると示されている。今、UT−AのユーザがUT−Cのユーザに電話をかけたいと仮定する。この場合、もし従来の移動通信ネットワーク20を介して電話をかければ、比較的高い費用がかかる結果になるであろう。そこで、UT−Aはパケットデータネットワーク30を介して電話をかけることを好むであろう。しかしながら、UT−Cは現在、パケットデータネットワーク20を介してアクセスをすることができないが、UT−Bのローカル発呼エリア16の中に位置している。UT−BはUT−Cに対して比較的安い費用で電話することができる。例えば、UT−Bはローカルエリア内部では無制限に発呼が可能なプランを有することができる。これにより月極の料金以上の追加的な課金は生じない。この場合には、UT−BはUT−AとUT−Cとの間の中継器として動作することができる。UT−Aは、パケットデータネットワーク30を介してUT−Bとの接続12を確立し、UT−Bに対して中継器として動作するように要求する。そしてUT−Bは、MCN20を介してUT−Cとの第2の接続14を確立する。従って、UT−Aは、パケットデータネットワーク30を介してUT−Bに接続し、移動通信ネットワーク20を介して呼をUT−Cに中継するようにUT−Bに要求することにより、セルラプロバイダの長距離課金を回避することができる。この場合には、UT−Aにはパケットデータネットワーク30に接続するための少額の接続課金が生ずる可能性がある。また、UT−Bは、UT−Aに対する中継器として動作することに対して、少額の料金を課金することができる。
【0028】
UT−CはMCN20上のユーザ端末100として示してあるが、同じソリューションを利用してPSTN40上の従来の電話機42に接続することもできると理解されるであろう。この場合には、MCN20は、公知のやり方で呼をPSTN40にルーティングして、UT−BとUT−Cとの間の接続を確立することができるであろう。また、当業者は、UT−BとUT−Cとの間の接続はBLUETOOTHインタフェースを使用して行うことも可能であるだろうと理解するであろう。
【0029】
本発明を更に理解するための支援として、典型的な使用形態を記述することとする。この実施形態に対しては、UT−A、UT−B、およびUT−Cに対するユーザは会社Aの社員であると仮定する。会社Aは、その社員のそれぞれに対して、WiFi機能を有し、ある特定のエリアコードの内部では無制限にローカル発呼が許されるサービスプランを有するセルラ電話機を提供する。ユーザ端末100は、移動通信ネットワーク20およびパケットデータネットワーク30の双方を介して電話をかけたり受けたりできる通信アプリケーションを装備している。移動通信ネットワーク20を介して電話をかける場合、適用可能な標準規格(WCDMA、LTE、およびWiMAX等)に従って行われる。パケットデータネットワーク30を介して生成または受信される呼は、従来のVoIPプロトコルを使用する。通信アプリケーションはまた、ユーザ端末100が中継器として動作することを可能にする。
【0030】
ユーザAは、国外を移動している間に、ユーザCに電話をかける。UT−A上の通信アプリケーションはコストが最低になるネットワークを介した呼の生成を試みるであろう。一般に、ユーザがローカル発呼エリアの外部を移動している時には、パケットデータネットワーク30は、移動通信ネットワーク20と比較して、より低コストの可能性が高い。通信アプリケーションは、移動通信ネットワーク20を介して電話をかけることは法外に高額になる可能性があると認識するであろう。従って、通信アプリケーションは、パケットデータネットワーク30を介してユーザCに対する呼の生成を試みるであろう。
【0031】
通信アプリケーションは、UT−Cがパケットデータネットワーク30上で利用可能か否かを判定する。もし利用可能ならば、UT−Cとの接続は、VoIPプロトコルを使用してパケットデータネットワーク30を介して行われる。UT−Cがパケットデータネットワーク30上で利用可能でない場合、通信アプリケーションは、パケットデータネットワーク30上で利用可能で、UT−Cとの通信に対して中継器として動作することができる別のユーザ端末100を探索する。この実施形態では、UT−Aは、UT−Bがパケットデータネットワーク30上で利用可能であり、またUT−Cのローカル発呼エリアの内部にいることを発見する。従って、UT−Aの通信アプリケーションは、パケットデータネットワーク30を介してUT−Bとの接続を確立し、UT−Cに対する呼を中継するよう、要求をUT−Bに送信する。もしUT−Bが引き受ければ、UT−Bは、UT−Cと第2の接続を確立し、UT−AとUT−Cとの間の通信に対する中継器として動作する。会社AにはUT−Aに対するWiFi接続課金が生ずる。しかしながら、セルラサービスプロバイダによって課せられる長距離課金は回避される。
【0032】
上記で記述した使用形態は企業グループに基づくが、他のタイプのグループもまた形成することができるであろう。例えば、ユーザは、家族および友人を含むグループを形成できる。グループの1人のメンバは比較的高価な長距離電話プランに加入することができ、この長距離電話プランでは、無制限の長距離呼または長時間の長距離呼が許可される。長距離プランを持つグループメンバは、長距離電話プランで許される時間(minute)をグループの他のメンバと「共有」することができる。例えば、図1におけるユーザBは、長距離プランに加入していて、ユーザAはユーザCに対して長距離呼を生成する必要があると仮定する。この場合には、通信アプリケーションは、ユーザAは長距離呼を生成しようと試みており、ユーザAは長距離電話プランを有してはいないということを認識するであろう。UT−Aの通信アプリケーションは、パケットデータネットワーク30を介してユーザCに対する呼を生成することを試みるであろう。もし、UT−Cがパケットデータネットワーク30上で得られないとすれば、UT−AはUT−Bが利用可能であるか否かを判定するであろう。もし利用可能であれば、UT−Aは、UT−Bとの接続を確立し、UT−AとUT−Cとの間の呼に対する中継器として動作するようにUT−Bに要求するであろう。
【0033】
互いに無関係な個人のグループもまた、ソーシャルネットワークを介して形成することができるであろう。例えば、高い頻度で国際電話をかけるユーザは、電話機共有グループ(phone−sharing group)に参加することができる。電話機共有グループでは、グループメンバは、未使用の時間を他のグループメンバと共有することに同意する。グループメンバは、異なる国に住むことができる。従って、もし、米国のユーザがスウェーデンに国際電話をかける必要があれば、米国ユーザのユーザ端末100は、スウェーデンに住む別のグループメンバのユーザ端末100に対して、呼を中継するように要求することができる。逆に、スウェーデンのユーザが米国に電話する必要がある場合、スウェーデンのユーザのユーザ端末100は、米国ユーザのユーザ端末100に対して、中継器として動作するように要求することもできるであろう。
【0034】
様々なメカニズムを、グループメンバの利用可能性を判定するために使用できるであろう。例えば、ユーザ端末100は、グループAのグループリストまたは仲間リスト(buddy list)をユーザ端末100のメモリ内に記憶することも可能であろう。ユーザには複数グループへの参加が許可される。グループリストまたは仲間リストは、通信アプリケーションが管理することもできるであろう。パケットデータネットワーク30上でのグループメンバの利用可能性は、セッション開始プロトコル(SIP:session initiation protocol)のプレゼンス通知(presence notification)方法を使用して判定することができる。簡単に言えば、グループに参加しているユーザは、他のグループメンバからのプレゼンス更新の受信に加入することができる。従って、ユーザは、グループメンバのプレゼンス状態が変化したときはいつでも、プレゼンスサーバ34(図1)から、または他のグループメンバから、プレゼンス通知を受信することができる。あるいは、グループリストは、パケットデータネットワーク上のグループサーバ36内に記憶することができる。グループサーバは、グループを管理し、グループリストを保持する。グループは公のまたは私的なグループであってよい。ユーザ端末100上の通信アプリケーションは、通信アプリケーションが開始された時に、ユーザが参加しているグループに対するグループリストを検索することができる。グループサーバ36は、プレゼンス通知を提供するプレゼンスサーバ34と組み合わせることができる。
【0035】
本発明はまた、流通市場(secondary market)の開発を促進することができる。この流通市場では、個々のユーザは手数料収入のために未使用時間を他のユーザに対して提供する。例えば、ユーザは、ユーザが実際に必要とするよりも多くの時間が許される、比較的高価な長距離電話プランに加入することができる。長距離電話プランに加入しているユーザは、未使用の時間を他のユーザに対して提供して手数料を得ることができる。提供側のユーザは、見込みユーザに対して要求する手数料を公開することができる。これは、ソーシャルネットワーク、ウェブサイトを介して行うことができるし、または更に、印刷媒体における案内広告(classified advertisement)の中で行ってもよい。ユーザ端末100がBluetoothインタフェースを装備している場合、サービスは、近傍の他のユーザに対して、公知のBluetooth公開手順(publication procedure)および発見手順(discovery procedure)を使用して公開することができる。このように販売目的で未使用時間を提供しているデバイスを、ユーザが自身の近傍で発見するための様々なメカニズムが提供される。長距離電話プランに加入していないユーザが長距離電話をかけることが必要になった場合、そのユーザは、長距離プランに加入している他のユーザであって、手数料を支払えば彼らの未使用時間を共有することを厭わないユーザを探索してもよい。手数料の額もまた、共有者と発呼者との間で交渉することができる。提供者がサービス条件の受け入れ可能な範囲に対してルールを設定している場合には、交渉は自動的に実行することもできるであろう。ユーザは電子決済アカウント(例えば、PayPal)を設定して、要求された使用料金の支払いを容易にすることができる。
【0036】
いくつかの実施形態においては、ユーザ端末100は短距離無線(short−range radio)インタフェース(BLUETOOTHインタフェース等)を装備することができる。この場合には、発呼端末100はBLUETOOTHインタフェースを使用して、中継デバイスと接続し、パケットデータネットワーク30へのアクセスを得ることができるであろう。同様に、発呼者は、以前述のように、パケットデータネットワーク30を介して中継者と接続することができる。そして中継ユーザ端末100は、BLUETOOTHインタフェースを使用して、被呼者との接続を確立することができる。
【0037】
更なる実施形態として、ユーザAは自身のローカル発呼エリアを越えて移動していて、ユーザCに対して電話をかける必要があると仮定する。UT−Aは、UT−AがもともとWiFi機能に欠けている、またはアクセスが制限されているという理由から、パケットデータネットワーク30に対するアクセス有していない。しかしながら、UT−D(図1)が近傍に位置していて、パケットデータネットワークに対するアクセスをUT−Aに提供することに同意する。UT−Aは、BLUETOOTHインタフェースを使用してUT−Dとの接続18を確立し、パケットデータネットワーク30にアクセスすることができる。UT−Dは、そのサービスに対する手数料を課金することができる。UT−Aは、パケットデータネットワークに対するアクセスを得た後に、UT−Cに対して前述のように電話をかけることができる。さらに詳細には、UT−Aは、UT−Cがパケットデータネットワーク30上で利用可能であるか否かを判定するであろう。そして、もし利用可能であれば、パケットデータネットワーク30を介して呼を生成するであろう。UT−Cがパケットデータネットワーク30上で利用可能でない場合には、UT−Aは、呼を中継するためにパケットデータネットワーク30上でアクセス可能な第3者を探索するであろう。この実施形態では、UT−Aは、UT−Bがパケットデータネットワーク30上で利用可能であり、またUT−BはUT−Cのローカル発呼エリアの中にいることを発見する。従って、UT−Aの通信アプリケーションは、パケットデータネットワーク30を介してUT−Bとの接続を確立し、UT−Cに対する呼を中継するよう、要求をUT−Bに送信する。UT−Bが要求を受け入れた場合、UT−Bは、UT−Cと第2の接続を確立し、UT−AとUT−Cとの間の通信のための中継器として動作する。UT−DはUT−AとUT−Bとの間の通信を透過的に(transparently)中継する。
【0038】
発呼者が自身のローカル発呼エリアの外部を移動している時に、発呼者ユーザ端末100はまた、BLUETOOTHインタフェースを使用してローカル呼を生成することができる。例えば、ユーザAは外国を移動していて、外国でローカル呼を生成することが必要になると仮定する。発呼者のユーザ端末100は、前述のように、WiFiおよびVoIPを使用して呼を設定し、外国の移動ネットワークプロバイダに対するアクセス課金を回避しようと試みることができる。もし、被呼者がパケットデータネットワーク30上で利用可能でないとすれば、ユーザ端末100は、範囲の中にあって中継器として動作することに同意する、BLUETOOTHがイネーブルされた他のユーザ端末100を探索することができる。この考え方は、その呼が自分にとってローカル呼である別のパーティーを見いだすことである。BLUETOOTHプロトコルは、公知の探索手順および発見手順を含む。BLUETOOTHがイネーブルされた別のユーザ端末100が範囲内で発見されて、それが中継器として行動することに同意した場合には、発呼者は、BLUETOOTHを介してその中継端末と接続することができ、そして中継を要求することができる。この場合には、中継者は、呼を中継することのサービスに対して手数料を課金することができる。
【0039】
上述のシナリオのそれぞれにおいて、ユーザは、未使用時間の共有を管理する1組のルールを規定することができる。例えば、ルールは、共有を制限するように設定することができる。この制限は、日付および/または1日の時刻、呼のタイプ、利用可能な未使用時間の長さ、現在の電池レベル、現在のRSSI信号レベル、現在の位置、プレゼンス/利用可能状況、等に基づいて行う。また、ルールは、規定したグループのユーザに対してだけ共有を可能とする、または、規定したグループのユーザに対しては共有を禁止するように規定することができる。例えば、通信アプリケーションによって、ユーザは「仲間リスト」を定義することが可能になる。仲間リストは、ユーザ端末100が中継器として動作することができるユーザの識別情報を含む。通信アプリケーションによって、ユーザはまた「ブラックリスト」を定義することが可能になる。ブラックリストは、ユーザ端末100が中継器として動作することが許可されないユーザの識別情報を含む。
【0040】
発呼者から被呼者への電話呼が第3者のユーザ端末を介して中継される時には、発呼者IDに関わる問題が生ずる可能性がある。被呼者に対しては、中継者の発呼者IDではなくて、発呼者の発呼者IDが表示されることが望ましいであろう。いくつかの移動通信ネットワーク20では、表示されるべき電話番号として、発呼者のデフォルト電話番号の代わりに、代替の電話番号を指定することを発呼者に対して許可することができる。例えば、特許文献1は、ユーザの正規の電話番号に対して、代替の電話番号を代入する1つの方法を開示している。代替の電話番号は、呼が設定されたときに、デフォルト電話番号に対してその代替の番号を代入する要求とともに、移動通信ネットワーク20に送信される。それを受けて、ネットワーク20は、中継者の電話番号の代替の電話番号として発呼者ID番号を代入することができる。
【0041】
デフォルト電話番号に対して代替の電話番号を代入する技術を本発明の中で使用することにより、発呼者IDとして、中継デバイスの電話番号の代わりに発呼者の番号を表示することができる。呼が設定される時に、発呼者のユーザ端末100は中継者のユーザ端末100に対して、自分の電話番号を提供する。その後、中継者のユーザ端末100は、上記で同定した特許公報に記述された技術を使用して、発呼者IDとして、中継者の電話番号に発呼者の電話番号を代入するようネットワーク20に対して要求することができる。
【0042】
本発明のいくつかの実施形態においては、被呼者のユーザ端末100上の通信アプリケーションは、移動通信ネットワーク20から提供される発呼者ID情報を無視し、発呼者IDとして発呼者の電話番号を表示するように構成することができる。被呼者のユーザ端末100の通信アプリケーションは、中継者から入力されてくる呼を生成した発呼者を認識するように構成することができる。この場合には、被呼者のユーザ端末100は、ユーザに対して表示される発呼者ID中の中継者の電話番号に発呼者の電話番号を代入することができる。
【0043】
他の実施形態においては、発呼者のユーザ端末100は、URL(uniform resource locator)を中継者に送信することができる。このURLは発呼者のパーソナルページに関連している。中継者は、中継者が被呼者との接続を確立する時に、被呼者に対してそのURLを提供することができる。この場合、被呼者のユーザ端末100上の通信アプリケーションは、そのURLを使用して、発呼者のパーソナルページにアクセスして、被呼者に表示するための発呼者ID情報を得ることができる。
【0044】
図2は本発明に従った典型的なユーザ端末100を示す。ユーザ端末100は、主制御プロセッサ102、メモリ104、通信回路110、およびユーザインタフェース120を備える。主制御プロセッサ102は、メモリ104内に記憶されたプログラム命令に従ってユーザ端末100の全体的な動作を制御する。主制御プロセッサ102は、1つ以上のマイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、ハードウェア、またはそれらの組み合わせを備えることができる。メモリ104は、主制御プロセッサ102が実行するプログラムおよび操作に必要なデータを記憶する。メモリ104は、揮発性メモリ(ランダムアクセスメモリ等)、不揮発性メモリ(読み出し専用メモリ、フラッシュメモリ等)、またはそれら2つの適当な組み合わせを備えることができる。メモリ104内に記憶されるプログラムは、主制御プロセッサ102が実行する通信アプリケーションを含む。主制御プロセッサ102は本明細書に記述した通信操作を実行する。
【0045】
通信回路110は、ユーザ端末100が通信ネットワークを介して他のデバイスと通信することを可能にしている。典型的な実施形態においては、通信回路110は、2つの別個のインタフェース(本明細書ではセルラインタフェース112およびWLANインタフェース114と呼ぶ)を含む。セルラインタフェース112は、ユーザ端末100が従来の移動通信ネットワーク20(WCDMAネットワーク、LTEネットワーク、またはWiMAXネットワーク等)と通信することを可能にしている。WLANインタフェース114は、パケットデータネットワーク30上でWAP32と通信するためのインタフェースである。典型的なWLANインタフェースは、標準規格の802.11ファミリー(これは一般に、WiFiインタフェースとして公知である)に従って動作することが可能であろう。いくつかの実施形態においては、ユーザ端末100は、パーソナルエリアネットワーク(PAN)インタフェース116(BLUETOOTHインタフェース等)を更に含むことができる。PANインタフェース116は、前述のように、本発明が使用して中継端末と接続することができる。
【0046】
ユーザインタフェース120は、ユーザがユーザ端末100とインタラクトして、ユーザ端末100を制御することを可能にしている。ユーザインタフェースの主要な要素は、ディスプレイ122、1つ以上のユーザ入力デバイス124、マイクロフォン126、およびスピーカ128を含む。主制御プロセッサ102は、ユーザが見るための情報をディスプレイ122に出力し、そして、ユーザ入力デバイス124を介してユーザ入力を受け付ける。ユーザ入力デバイス124は、例えば、キーパッドおよびキーボード、入力ボタン、タッチパッド、ジョイスティック、トラックボール、およびユーザから入力を受け付けるための他のこのようなデバイスを備えることができる。ディスプレイ122は、タッチスクリーンディスプレイを備えることができ、タッチスクリーンディスプレイはまた、ユーザ入力デバイスとして機能する。マイクロフォン126は、可聴音をオーディオ信号に変換し、主制御プロセッサ102に入力する。スピーカ128は、主制御プロセッサ102が出力するオーディオ信号を、ユーザが聴くことができる可聴音に変換する。ユーザ端末100は図2には示されていない他の追加的な特徴物を有することができる。
【0047】
図3は、本発明の1つの実施形態に従った、発呼者のユーザ端末100が実施する典型的な方法200を示す。本方法200は、ユーザ端末100がそのローカル発呼エリアの外部にいて、ユーザが呼を開始する(これは典型的には、被呼者の電話番号をダイヤルすることによって行われる)ときに開始される(ブロック202)。例えば、ユーザ端末100は在外の移動ネットワークに登録されることができる。この場合には、ユーザ端末100は、長距離課金またはアクセス料金は、ユーザが電話をかけようとしたときに課金されるであろうということを認識するであろう。あるいは、もし、ユーザ端末100がGPSを装備しているとすれば、ユーザ端末100は、その現在の地理的位置に基づいて、いつユーザ端末100が自分の発呼エリアの外部に出るかを判定することができる。ユーザの発呼エリアの外部から呼が開始されるときに、通信アプリケーションは、被呼者が好適なネットワーク上で利用可能か否かを判定する(ブロック204)。発呼者ユーザ端末100は、直接的または間接的にパケットデータネットワーク30にアクセスすることができるという点に注意すべきである。発呼者が長距離電話または国際電話をかけようとしている場合、好適なネットワークは、典型的には、インターネット等のパケットデータネットワーク30を備えるであろう。しかしながら、当業者は、いくつかの環境下では移動通信ネットワーク20も好適である可能性があると理解するであろう。被呼者が好適なネットワーク上で利用可能な場合には、その好適なネットワーク上で被呼者に対する呼が生成される(ブロック206)。被呼者がその好適なネットワーク上で利用可能でない場合、通信アプリケーションは、発呼者と被呼者との間の呼を中継することに同意する、利用可能な第3者を探索する(ブロック208)。いくつかの実施形態においては、ユーザ端末100は、好適なネットワーク上で利用可能な第3者を探索するであろう。他の実施形態においては、ユーザ端末100は、パーソナルエリアネットワーク(例えば、BLUETOOTH)上で利用可能な第3者を探索することができる。第3者がいる場合には(ブロック210)、呼は第3者に対して生成され、被呼者に対して呼を中継する旨の要求が第3者に送信される(ブロック212)。第3者が識別されない場合には、好適でないネットワークを介して被呼者に対して電話をかける(ブロック214)。手順は呼が接続されたときに、またはユーザが処理を終了したときに終了する(ブロック216)。
【0048】
図4は、中継器として動作しているユーザ端末100が実施する典型的な手順を示す。本手順は、中継者のユーザ端末100中の通信アプリケーションが、被呼者に対して電話呼を中継する旨の要求をユーザ端末100から受信すると開始される(ブロック302)。その中継要求は、被呼者の電話番号または他のアドレスを含むことができる。また、中継要求は、発呼者のパーソナルページに対するURLを含むことができる。要求が受け入れられた場合には、中継者のユーザ端末100は発呼者のユーザ端末との通信リンクを確立する(ブロック304)。この通信リンクは典型的には、VoIPプロトコルを使用してパケットデータネットワーク30を介して確立されるであろう。中継者のユーザ端末100はまた、被呼者のユーザ端末との第2の通信リンクを確立する(ブロック306)。第2のリンクは、従来の様式で移動通信ネットワーク20を介して確立することができる。通信リンクが確立された後に、中継者のユーザ端末100は、被呼者と発呼者との間の通信を中継する(ブロック308)。呼が終了したときに、ユーザ端末は通信リンクを切断して、手順は終了する(ブロック310)。
【0049】
本発明は、当然に本明細書に記述した内容と比較して、他の特定な様式で実行することができ、それらは、本発明の範囲および本質的な特性から逸脱するものではない。従って、本実施形態は、全ての視点からして、例示的なものであって、限定的なものではないと解釈されるべきである。また添付した特許請求項の意味するところおよび均等性の範囲の中にある全ての変形は、本発明の中に包含されると意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発呼者から前記発呼者の遠方に位置する被呼者に対して電話をかけるための、前記発呼者のユーザ端末が実行する方法であって、前記方法は、
パケットデータネットワーク上で被呼者ユーザ端末が利用可能であるかを判定するステップと、
前記パケットデータネットワーク上で前記被呼者ユーザ端末が利用可能である場合に、前記パケットデータネットワークを介して前記被呼者ユーザ端末との呼を確立するステップと、
前記パケットデータネットワーク上で前記被呼者ユーザ端末が利用可能でない場合に、前記呼を中継するために利用可能な第3者ユーザ端末を識別し、代替通信ネットワークを介して前記発呼者ユーザ端末から前記被呼者ユーザ端末へ前記呼を中継するよう、前記第3者ユーザ端末に対して要求するステップと
を備えることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記呼を中継するために利用可能な第3者ユーザ端末を識別するステップは、前記呼を中継するために前記パケットデータネットワーク上で利用可能な第3者端末を識別するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記パケットデータネットワーク上で利用可能な第3者ユーザ端末を識別するステップは、
所定のグループのグループリストにアクセスするステップと、
前記パケットデータネットワーク上で現在利用可能な1以上の第3者ユーザ端末を、前記グループリスト上で識別するステップと
を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記パケットデータネットワーク上で前記被呼者ユーザ端末が利用可能であるかを判定するステップは、前記被呼者ユーザ端末の利用可能状況を示すプレゼンス情報をプレゼンスサーバから定期的に受信するステップを含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記グループリストは、前記発呼者ユーザ端末内に記憶されていることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記グループリストは、前記パケットデータネットワークを介してアクセス可能なサーバ内に記憶されていることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記呼を中継するために利用可能な第3者ユーザ端末を識別するステップは、前記呼を中継するためにパーソナルエリアネットワーク上で利用可能な第3者端末を識別するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記発呼者ユーザ端末から前記被呼者ユーザ端末へ前記呼を中継するよう、前記第3者ユーザ端末に対して要求するステップは、
前記第3者ユーザ端末との通信を確立するステップと、
前記第3者ユーザ端末と前記被呼者ユーザ端末との間の通信を前記代替通信ネットワークを介して確立するために、前記第3者ユーザ端末に被呼者アドレスを提供するステップと
を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
デュアルモードユーザ端末であって、
移動通信ネットワークを介して通信するための第1の通信インタフェースと、
パケットデータネットワークを介して通信するための第2の通信インタフェースと、
制御プロセッサであって、
前記パケットデータネットワーク上で被呼者ユーザ端末が利用可能であるかを判定し、
前記パケットデータネットワーク上で前記被呼者ユーザ端末が利用可能である場合には、前記パケットデータネットワークを介して前記被呼者ユーザ端末との呼を確立し、
前記パケットデータネットワーク上で前記被呼者ユーザ端末が利用可能でない場合には、前記呼を中継するために利用可能な第3者ユーザを識別し、前記発呼者ユーザ端末から前記被呼者ユーザ端末に、前記移動通信ネットワークを介して前記呼を中継するよう、前記第3者ユーザ端末に対して要求するように構成された制御プロセッサと
を備えることを特徴とするデュアルモードユーザ端末。
【請求項10】
前記制御プロセッサは、前記呼を中継するために前記パケットデータネットワーク上で利用可能な第3者ユーザ端末を識別するように構成されていることを特徴とする請求項9に記載のデュアルモードユーザ端末。
【請求項11】
前記制御プロセッサは、所定のグループに対するグループリストにアクセスし、前記パケットデータネットワーク上で現在利用可能な1以上の第3者ユーザ端末を前記グループリスト上で識別することにより、前記パケットデータネットワーク上で利用可能な第3者ユーザ端末を識別するように構成されていることを特徴とする請求項10に記載のデュアルモードユーザ端末。
【請求項12】
前記制御プロセッサは、前記被呼者ユーザ端末の利用可能状況を示すプレゼンス情報をプレゼンスサーバから定期的に受信することにより、前記パケットデータネットワーク上で前記被呼者ユーザ端末が利用可能であるかを判定するように構成されていることを特徴とする請求項11に記載のデュアルモードユーザ端末。
【請求項13】
前記グループリストは、前記発呼者ユーザ端末内に記憶されていることを特徴とする請求項11に記載のデュアルモードユーザ端末。
【請求項14】
前記グループリストは、前記パケットデータネットワークを介してアクセス可能なサーバ内に記憶されていることを特徴とする請求項11に記載のデュアルモードユーザ端末。
【請求項15】
前記制御プロセッサは、前記呼を中継するためにパーソナルエリアネットワーク上で利用可能な第3者ユーザ端末を識別するように構成されていることを特徴とする請求項9に記載のデュアルモードユーザ端末。
【請求項16】
前記制御プロセッサは、
前記第3者ユーザ端末との通信を確立し、前記第3者ユーザ端末と前記被呼者ユーザ端末との間の通信を前記代替通信ネットワークを介して確立するために、被呼者アドレスを前記第3者ユーザ端末に提供することにより、
前記発呼者ユーザ端末から前記被呼者ユーザ端末に前記呼を中継するよう、前記第3者ユーザ端末に対して要求するように構成されていることを特徴とする請求項9に記載のデュアルモードユーザ端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2012−514382(P2012−514382A)
【公表日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−543508(P2011−543508)
【出願日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際出願番号】PCT/US2009/054432
【国際公開番号】WO2010/077391
【国際公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(502087507)ソニーモバイルコミュニケーションズ, エービー (823)
【Fターム(参考)】