説明

呼吸器状態に対する免疫反応を強化するための組成物、方法、及びキット

好ましくは哺乳動物における免疫反応を強化することによって、呼吸器状態を治療するための組成物を本明細書に開示し、この組成物は、治療量のプロバイオティクス細菌株及び治療量の追加構成成分を含む。また、好ましくは免疫反応を強化することによって、哺乳動物における呼吸器状態を治療する方法も含む。この組成物を含有するキット、及びこの方法を適用するための説明書も含む。この方法は、治療量のプロバイオティクス細菌株、及び治療量の追加構成成分を哺乳動物に経口投与することを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、好ましくは呼吸器状態に対する免疫反応を強化することによって、呼吸器状態を治療するための組成物及び方法に関する。より具体的には、本発明は、治療量のプロバイオティクス細菌株と治療量の追加構成成分とを含む組成物、及びそのような組成物を使用する方法に関する。最も具体的には、本発明は、好ましくは呼吸器状態に対する免疫反応を強化することによって、呼吸器状態を治療するためのプロバイオティクス細菌株を使用する組成物及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
米国疾病対策センター(Centers for Disease Control:CDC)によると、2006年に、5〜17歳の学生の推定56%が、病気又は怪我により、1〜5日間学校を欠席し、10%が6〜10日間欠席し、5%が11日以上欠席した。更に、風邪により、年間に1億8900万日学校を欠席することが推定される(平均で1回の発症当たり約1日)。子供が学校を欠席することに加えて、子供が欠席する際、結果として、親が家にいて子供の世話をするために仕事を欠勤する場合が多い。多くの場合、片親又は両親及び兄弟もまた、病気の子供から風邪に罹患し、結果的に兄弟が学校を欠席し、かつ自分自身が病気になるか、又は病気の子供の世話をする理由から、親が更なる日数仕事を欠勤することになる。
【0003】
しかしながら、風邪は、集団に影響を及ぼす呼吸器状態の一種類に過ぎず、呼吸器状態は、ウイルス、細菌、若しくは真菌由来の、アレルゲン及び/又は病原体を含む、種々の源のいずれかであり得るか、又はそれらによって誘発され得る。一般的な呼吸器状態としては、風邪、インフルエンザ(流感)、呼吸アレルギー、及びぜんそくが挙げられる。呼吸器状態の症状としては、典型的に、咳、くしゃみ、頭痛、鼻閉、咽頭痛、鼻詰まり、鼻水、熱等が挙げられる。
【0004】
そのような症状を治療するために一般的に使用される呼吸器用製品の種類は、概して、液体エリキシル剤、咳止めシロップ剤、風邪及び流感用カプセル、風邪及び流感用錠剤、アレルギー用錠剤、発泡性錠剤、口腔用及び鼻腔用スプレー、咳止めドロップ等に分類することができる。
【0005】
呼吸器状態を治療するために最も一般的に採用される製品は、呼吸器症状の発症又は完全に進行した呼吸器症状を阻害及び/又は治療するために、摂取又は口腔投与される。製品は、典型的に、血流への摂取又は口腔送達のための輸送系に溶解又は分散される、1つ以上の活性物質を含有する。多くの消費者は、咳止めドロップ、液体、又はカプセルの形態の呼吸器用製品を好むが、粉末及び発泡性錠剤の形態の呼吸器用製品もまた、呼吸器状態と闘う上での消費者のニーズを満たしている。
【0006】
感冒及び他の呼吸器状態の予防及び治療のためのいくつかの組成物及び方法としては、抗ウイルス及び抗炎症化合物の組み合わせを使用する治療、アミノカルボン酸化合物の経口投与を使用する治療、NSAIDS等の非ステロイド性抗炎症薬とクロルフェニラミン等の抗ヒスタミン的に有効な材料とを含む組成物を使用する、咳及び風邪の治療、イオン化亜鉛が鼻粘膜と接触するような、イオン化亜鉛の使用、及び例えばアレルギーの治療に対して、免疫調節効果を有することが示されている、細菌性微生物のプロバイオティクス菌株の使用が挙げられる。
【0007】
多くの異なるウイルス及びそれらの菌株が、呼吸器状態、及び呼吸器状態に関連する症状を引き起こし得る。例えば感冒は、200を超える抗原性ウイルスのうちのいずれかによって引き起こされ得る複合症候群であり、そのうち最も重要なものの1つは、ライノウイルスである。風邪ウイルスとは異なるが、インフルエンザウイルスも、同一症状の多くを引き起こす可能性があり、実際に引き起こしている。
【0008】
更に、アレルギーは、特に厄介な呼吸器状態である。アレルギーは、理論によって制限されることなく、外来又は自己抗原に対する免疫系の過敏性の結果であり得る。アレルギー性鼻炎(例えば、花粉症)又はアトピー性皮膚炎等のI型アレルギーは、環境アレルゲン(例えば、花粉又はチリダニ)への曝露によってアレルギー対象者において生じ、咽頭痛、咳、倦怠感、くしゃみ、鼻水、鼻汁、鼻詰まり、鼻閉、過度の粘液、副鼻腔圧迫感、耳閉、鼻の痒み、目の痒み、充血、浮腫、腫れ、刺激、及び涙目等、風邪及び流感の症状と同様の重要な臨床症状を引き起こす。
【0009】
健康な状態において、免疫系は、異なるヘルパーTリンパ球サブセット、Th1及びTh2リンパ球によって産生されるサイトカインの間でバランスを維持する。対照的に、アレルギー対象者は、IgE抗体産生の増加をもたらす、Th1よりもTh2に偏った機能障害を示す。IgE産生の増加は、サイトカイン(例えば、IL−4、IL−5)を分泌するTh2リンパ球の過敏性によって誘発され得る。Th1サイトカイン(例えば、インターフェロン−γ、IL−12)は、マウス系において、Th2サイトカインに拮抗し、かつ健康な状態を取り戻し得る。IgE抗体結合マスト細胞は、アレルゲンと相互作用して化学メディエータ(例えば、ヒスタミン、ロイコトリエン)の放出を誘発し、種々の組織において血管拡張及び分泌過多を引き起こす。抗ヒスタミン又はロイコトリエン拮抗薬は、マスト細胞から分泌された炎症性メディエータと競合し、臨床的な呼吸器症状を有意に軽減させる。プロバイオティクス細菌株もまた、アレルギーの治療に使用される場合、免疫調節効果を有することが示されている。
【0010】
このようにして、十分に理解されていない呼吸器状態の兆候に関与する多くの要因があるため、呼吸器状態の特定の原因を突き止めることは困難であり得る。しかしながら、概して、免疫力の低下、ストレス、睡眠不足、過剰な運動、栄養不良、季節変化、社会活動、加齢、環境毒素、及びある特定の薬剤(すなわち、免疫抑制薬)さえを含む要因が、種々の呼吸器状態のリスクを増加し、かつ個人を種々の呼吸器状態によりかかりやすくし得ることが理解されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
したがって、ヒトの小児を含む、哺乳動物における呼吸器状態に対する免疫反応を強化するための組成物及び方法の必要性が残っている。12歳以下の小児に対する感冒/流感活性物質の使用が、小児におけるそれらの活性物質の有効性及び安全性の両方に対して近年問題になっていることから、この必要性は、小児に対して特に明らかである。したがって、呼吸器状態に対する感受性の軽減、呼吸器状態の予防及び治療、呼吸器状態の重症度及び持続期間の軽減を含み、投与及び使用が安全で、有効で、口当たりが良く、かつ容易である、免疫反応を強化するための組成物及び方法の満たされていない必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、治療量のプロバイオティクス細菌株及び治療量の追加構成成分を含む、好ましくは哺乳動物における呼吸器状態に対する免疫反応を強化することによって、呼吸器状態を治療するための組成物を含む。本発明はまた、治療量のラクトバシラス及び治療量の追加構成成分を哺乳動物に経口投与する工程を含む、好ましくは哺乳動物における呼吸器状態に対する免疫反応を強化することによって、呼吸器状態を治療するための方法も含む。本発明はまた、組成物を含有するキットも含む。本組成物及び方法は更に、又はあるいは、ビフィドバクテリウムの菌株及び/又は追加構成成分を含むことができる。本発明の組成物は、単一組成物として、又はキット内に一緒にパッケージ化される別個の組成物として形成することができる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
例えば刊行物及び特許を含む様々な文書が、本開示を通して記述される。全ての文書は、参照することによって本明細書に組み込まれる。
【0014】
本発明において利用する様々な成分を包含する構成要素の商標名が本明細書で参照される可能性がある。本発明者らは本明細書において、ある特定の商品名の物質により限定されることは意図していない。商品名により参照されているものと同等の物質(例えば、異なる名称又は参照番号で異なる供給源から得られるもの)は、本明細書の記載において置き換えられて使用されてもよい。
【0015】
本発明の記載において、様々な実施形態及び/又は個々の構成要素が開示される。当業者には明らかな様に、本開示において教示されるそのような実施形態及び構成要素の全ての組み合わせが可能であり、かつ本発明の好ましい実施態様とすることができる。
【0016】
百分率及び比率は全て、特に指示がない限り、重量で計算される。全ての百分率、等分、及び比率は、特に指示がない限り、全体の組成物を基に計算されている。列挙する成分に関する重量は、具体的成分の濃度に基づいており、そのため別段の指定のない限り、市販の材料に含まれている可能性があるキャリアや副生成物を含まない。
【0017】
本明細書で使用される「混合物」及び「組み合わせ」という用語は、1つの得られる構成成分への構成成分又は成分の実際の混合、別々であるが単一剤形中に含有され得る構成成分、及び物理的に単一構成成分に形成されないか、又は単一剤形中に含有されない場合でさえ、同一の治療レジメンで投与され得る構成成分を含む。本明細書で使用される「混合物」及び「組み合わせ」という用語は、同じ意味で使用され得る。
【0018】
本明細書で使用される「哺乳動物」は、ヒト、並びにネコ、イヌ、ウシ、ウサギ、及びウマを含む家畜を含むが、これらに限定されない。
【0019】
本明細書で使用される「呼吸器状態(respiratory condition)」は、本明細書に記載される状態への感受性、そのリスク、及びその症状の発症を含む。本明細書で使用される「呼吸器状態」は、気道ウイルス感染症、気道細菌感染症、気道真菌感染症、アレルギー(例えば花粉、真菌、及び環境アレルゲンに対する)、ぜんそく、自己免疫疾患、鼻炎、副鼻腔炎、細気管支炎、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、重症急性呼吸器症候群(SARS)、呼吸器癌、気腫、COPD、呼吸困難、咳、及び呼吸器手術による状態(術前及び術後管理を含む)が挙げられるが、これらに限定されない状態を指す。
【0020】
本明細書で使用される「免疫反応」は、身体に有害な細菌、ウイルス、真菌、アレルゲン、並びに身体の全ての物質、損傷、抗原接種、生物学的及び/又は物理的侵入から、身体がどのように自己防衛及び回復するのかに関与する、特異的及び非特異的プロセス及び機構の全てを含む。
【0021】
本明細書で使用される「免疫反応を強化すること」は、哺乳動物に利益をもたらす、免疫系への何らかの変化を意味する。免疫反応を「強化すること」はまた、呼吸器状態及び/又はその症状の予防、治療、治癒、緩和、改善、阻害、及び/又は軽減を含む。「免疫系を強化すること」は、生活の質の改善、気分の改善及び/又はストレスの軽減、集中力の改善、健康全般の向上、呼吸器の健康状態の改善、仕事及び/又は学校に行く能力を含む、通常の日課を行う正常な能力の保持、維持、及び/又は回復、正常な活力及びエネルギーレベルの提供、支持、及び/又は維持、並びに睡眠の質を含む睡眠の強化を含む、利益をもたらす。「免疫系を強化すること」はまた、自然防御能の維持、支持、及び/又は増強、並びに健康及び免疫系の健康全般の強化も含む。
【0022】
本明細書で使用される「風邪、及びインフルエンザ、及びアレルギー様症状」とは、本明細書に定義されるような呼吸器状態に典型的に関連する症状を指す。これらの症状としては、鼻閉、胸の詰まり、くしゃみ、鼻漏、倦怠感、不快感、咳、熱、悪寒、体の痛み、咽頭痛、頭痛、過度の粘液、副鼻腔圧迫感、鼻汁、鼻水、目の痒み、涙目、並びに他の既知の風邪、インフルエンザ、及びアレルギー様症状が挙げられるが、これらに限定されない。
【0023】
本明細書で使用される「呼吸器系ウイルス」は、風邪及びインフルエンザ様症状をもたらす呼吸器状態の病因であるウイルスを指す。そのようなウイルスの非限定的な例としては、ライノウイルス、ミクソウイルス(インフルエンザウイルス)、パラミクソウイルス(パラインフルエンザウイルス)、呼吸器合胞体ウイルス、アデノウイルス、及びコロナウイルスが挙げられる。
【0024】
本明細書で使用される「呼吸器系細菌」は、風邪及びインフルエンザ様症状をもたらす呼吸器状態の病因である細菌を指す。そのような細菌の非限定的な例としては、ヘモフィラス・インフルエンザ、マイコバクテリア、パスツレラ、ニューモシスチス・ジロヴェチ、ヒト型結核菌、肺炎連鎖球菌、肺炎バクテリア、及び肺炎桿菌が挙げられる。
【0025】
本明細書で使用される「呼吸器系真菌」は、風邪及びインフルエンザ様症状をもたらす呼吸器状態の病因である真菌を指す。呼吸器系真菌及び真菌によって引き起こされた呼吸器状態の非限定的な例としては、アスペルギルス症、ヒストプラスマ症、ブラストミセス・デルマチチジス、クリプトコックス・ネオフォルマンス、コクシジオイデス症、及びニューモシスチス・ジロヴェチが挙げられる。
【0026】
本明細書で使用される「プロバイオティクス」微生物又は微生物の菌株は、「プロバイオティクス」微生物が治療有効量で宿主動物に投与される場合に、宿主動物に有益な機能及び/又は効果を与える。本明細書で使用される「プロバイオティクス」微生物としては、細菌、細菌性ホモジネート、粉末細菌性細胞、細菌タンパク質、細菌抽出物、細菌発酵上清、及びそれらの混合物が挙げられる。「プロバイオティクス」微生物はまた、天然及び/又は遺伝子組み換え微生物(生存又は死滅)、微生物の処理組成物、タンパク質及び炭水化物等のそれらの成分及び構成成分、宿主に有益な影響を及ぼす細菌発酵素の抽出物、留出物、分離株、精製画分、及びそれらの混合物を含む。本明細書のプロバイオティクス微生物の使用は、生存細胞の形態であり得るが、死菌液等の非生存細胞、又はプロバイオティクス微生物によって発現される有益な因子を含有する組成物まで使用を広げることができる。死菌液は、熱的に死滅させられた微生物、又は変化したpHへの曝露、若しくは圧力の印加によって死滅させられた微生物を含み得る。「プロバイオティクス」微生物は、代謝産物が別個に示されていない場合、発酵中に微生物によって生成されるそのような代謝産物を含むように、更に意図される。これらの代謝産物は、発酵の媒体に放出される可能性があり、又は微生物内に蓄えられる可能性がある。
【0027】
本明細書で使用される略語CFU(「コロニー形成単位」を指す)は、当該技術分野において一般に理解されることが予想されるように、寒天プレート上の微生物数によって示される細菌性細胞の数を示す。
【0028】
「製薬上許容できるキャリア」という用語は、構成成分を使用者に送達するために、本発明の組成物の構成成分と組み合わされる任意の固体、液体、又は気体を指す。これらの溶媒は、概して、ヒトへの使用に安全であると見なされ、キャリア又は輸送系としても既知である。
【0029】
本明細書で使用される、構成成分、組成物、又は同様の材料の「安全かつ有効量」という用語は、本発明の方法で使用される場合に妥当な利益/リスク比に相応した、過度の副作用(毒性、刺激、又はアレルギー性反応等)のない、宿主動物に所望の効果又は利益を提供するために有効な、口腔投与による摂取を含む、摂取される、本明細書に定義される任意の活性物質の濃度又は量を指す。本発明において、所望の効果及び/又は利益は、哺乳動物における呼吸器状態の治療、予防、又は抵抗力を含む、免疫系の強化を含む。特定の「治療量」は、治療されている特定の状態、使用される特定の組成物、治療される哺乳動物の物理的状態、治療される哺乳動物の大きさ及び体重、治療期間、併用療法の性質(ある場合は)、使用される特定の剤形、所与の投与組成物中に存在する他の構成成分、並びに構成成分又は組成物に対して所望の投与量レジメン等の要因によって、明らかに異なる。
【0030】
更なる定義は、それらが現れる場合に、本明細書において、必要に応じて提供される。
【0031】
本発明の組成物及び方法は、本明細書に記載される本発明の要素及び制限事項、並びに本明細書に記載されるいかなる追加若しくは任意の成分、構成要素、制限事項、又は工程をも含み、これらからなり、あるいはこれらから本質的になることができる。
【0032】
組成物
本発明は、本明細書に定義されるような、治療量のプロバイオティクス細菌株と治療量の追加構成成分とを含む組成物、及び哺乳動物においてその組成物を使用する方法を含む。本発明はまた、組成物を含有するキットを含んでもよく、組成物は、単一組成物として、又はキットに一緒にパッケージ化される別個の組成物として形成される。
【0033】
一実施形態では、本明細書のプロバイオティクス細菌株が、胃腸管の通過後に生存性を維持することができる。このことは、生きた培養菌を経口摂取して、食道及び胃を通過後に小腸及び大腸内でコロニー形成を生じるために望ましい。プロバイオティクス細菌株による小腸及び大腸でのコロニー形成は、宿主に長期にわたるプロバイオティク利益をもたらすのに望ましい。非生存細胞又はその精製分離株の経口投与は、一時的な利益をもたらし得るが、細菌が生存していない場合、それらは成長することができず、プロバイオティクス効果を継続的にもたらす能力がより制限される。結果として、これには、健康上の利益を維持するために宿主に定期的に服用させることが必要になる場合がある。これに対し、生存可能な形態で胃を通過して生き残ることができ、その後腸粘膜に付着して腸粘膜上で増殖することによってコロニーを形成する生存可能な細胞は、継続的にプロバイオティク効果をもたらすことがより可能である。
【0034】
本明細書の組成物及び方法に用いられる組成物は、プロバイオティクス細菌株を含む。本明細書に用いるのに好適な細菌の非限定的な実施例としては、ストレプトコッカス・ラクティス、ストレプトコッカス・クレモリス、ストレプトコッカス・ジアセチラクチス、ストレプトコッカス・サーモフィルス、ラクトバシラス・ブルガリカス、ラクトバシラス・アシドフィルス、ラクトバシラス・ヘルベティカス、ラクトバシラス・ビフィズス、ラクトバシラス・カゼイ、ラクトバシラス・ラクティス、ラクトバシラス・プランタラム、ラクトバシラス・ラムノーサス、ラクトバシラス・デルブレッキ、ラクトバシラス・サーモフィルス、ラクトバシラス・フェルメンチイ、ラクトバシラス・サリバリウス、ラクトバシラス・ロイテリ、ラクトバシラス・ブレビス、ラクトバシラス・パラカゼイ、ラクトバシラス・ガセリ、ペディオコッカス・セレビシエ、ビフィドバクテリウム・ロンガム、ビフィドバクテリウム・インファンティス、ビフィドバクテリウム・アドレセンティス、ビフィドバクテリウム・ビフィダム、ビフィドバクテリウム・アニマリス、ビフィドバクテリア・シュードロンガム、ビフィドバクテリウム・サーモフィルム、ビフィドバクテリウム・ラクティス、ビフィドバクテリウム・ブルガリカス、ビフィドバクテリウム・ブレーベ、ビフィドバクテリウム・サブティリス、エシェリキア・コライの菌株、並びにバシラス、バクテロイデス、エンテロコッカス(例えば、エンテロコッカス・ヘシュウム)、及びロイコノストックを含む属の菌株、並びにそれらの混合物及び/又は組み合わせが挙げられる。
【0035】
本発明の組成物及び方法の実施形態は、ラクトバシラス・アシドフィルス、ラクトバシラス・ファーメンタム、及びビフィドバクテリウム・ラクティス等のラクトバシラス属及びビフィドバクテリウム属、並びにそれらの組み合わせ及び/又は混合物から選択される乳酸菌株を含む。一実施形態では、本明細書の方法は、治療量の乳酸菌を含む組成物の投与を含む。
【0036】
本明細書に用いるのに好適なラクトバシラスの非限定的な実施例としては、ラクトバシラス・ブルガリカス、ラクトバシラス・アシドフィルス、ラクトバシラス・ヘルベティカス、ラクトバシラス・ビフィズス、ラクトバシラス・カゼイ、ラクトバシラス・ラクティス、ラクトバシラス・プランタラム、ラクトバシラス・ラムノーサス、ラクトバシラス・デルブレッキ、ラクトバシラス・サーモフィルス、ラクトバシラス・フェルメンチイ、ラクトバシラス・サリバリウス、ラクトバシラス・ロイテリ、ラクトバシラス・ブレビス、ラクトバシラス・パラカゼイ、ラクトバシラス・ガセリの菌株、及びそれらの組み合わせが挙げられる。
【0037】
本明細書に用いるのに好適なラクトバシラス菌株の非限定的な実施例は、Netherlandsに拠点を置くDSM Corporationから入手可能な、アクセッション番号CBS 116411で保管されるLAFTI(登録商標)L10として同定される、ラクトバシラス・アシドフィルス菌株を含む。
【0038】
本明細書の一実施形態では、組成物は、組成物の単位用量当たり少なくとも約10CFUのラクトバシラス、あるいは約10〜約1014CFUのラクトバシラス、別の実施形態では、約10〜約1012CFUのラクトバシラス、別の実施形態では、約10〜約1011CFUのラクトバシラスを含むことができる。
【0039】
本明細書に用いるのに好適なラクトバシラス菌株の他の非限定的な実施例としては、日本のInternational Patent Organism DepositoryにFERM BP−4981で保管されるCL− 92として同定される、ラクトバシラス・アシドフィルス菌株、日本のInternational Patent Organism DepositoryにFERM BP4980で保管されるCL0062として同定される、ラクトバシラス・アシドフィルス菌株、及び日本のInternational Patent Organism DepositoryにFERM BP−8383で保管されるCP34として同定される、ラクトバシラス・ファーメンタム菌株が挙げられる。これらの微生物は、米国特許出願公開第US 2005/0214270号に記載されるように、マウスにおけるIgE濃度を抑制することによって、かつアレルギー症状を軽減し、ヒトにおける血液中のIgEタイターを減少させることによって、抗アレルギー効果を提供することが示されている。
【0040】
一実施形態では、組成物は、単回用量又は複数回用量で投与され得る1日のプロバイオティクス細菌株当たり、少なくとも約1×10、あるいは少なくとも約1×10、あるいは少なくとも約1×1010、あるいは少なくとも約5×1010の細胞を含むことができる。
【0041】
一実施形態では、本明細書の方法は、本明細書に記載されるようなラクトバシラスに加えて、又はその代わりに、哺乳類であり得る治療量のビフィドバクテリウムの菌株を含む組成物の投与を含む。治療される哺乳動物、及びビフィドバクテリウム単離の哺乳動物源は、独立していてもよいが、そうである必要はない。
【0042】
本明細書に用いるのに好適なビフィドバクテリウムの非限定的な実施例としては、ビフィドバクテリウム・ロンガム、ビフィドバクテリウム・インファンティス、ビフィドバクテリウム・アドレセンティス、ビフィドバクテリウム・ビフィダム、ビフィドバクテリウム・アニマリス、ビフィドバクテリア・シュードロンガム、ビフィドバクテリウム・サーモフィルム、ビフィドバクテリウム・ラクティス、ビフィドバクテリウム・ブルガリカス、ビフィドバクテリウム・ブレーベ、ビフィドバクテリウム・サブティリスの菌株、並びにそれらの混合物及び/又は組み合わせが挙げられる。
【0043】
本明細書に用いるのに好適なビフィドバクテリウム菌株の非限定的な実施例は、DSM Corporationから購入可能な、アクセッション番号CBS 118529で保管されるLAFTI(登録商標)94として同定される、ビフィドバクテリウム・ラクティスを含む。有用なビフィドバクテリウム菌株の他の実施例は、BB−536(Morinaga & Co.,LTD,Japan)として同定される、ビフィドバクテリウム・ロンガム菌株を含む。
【0044】
本明細書の一実施形態では、本明細書の方法に使用される組成物は、組成物の単位用量当たり少なくとも約10CFUのビフィドバクテリウム、あるいは約10〜約1014CFUのビフィドバクテリウム、別の実施形態では、約10〜約1012CFUのビフィドバクテリウム、別の実施形態では、約10〜約1011CFUのビフィドバクテリウムを含む。
【0045】
一実施形態では、プロバイオティクス細菌株が、凍結乾燥粉末(当業者によって理解されるような)を含むことができ、組成物の重量で約1%〜約50%、あるいは約1%〜約40%、あるいは約1%〜約30%、あるいは約2%〜約20%を含むことができる。
【0046】
追加の成分
本発明の組成物は、任意に1つ以上の追加構成成分を含むことができる。非限定的な実施例として、追加のプロバイオティクス細菌株、プレバイオティクス及び/又は繊維のうちの1つ以上、ビタミン、無機物、金属、及び元素、植物由来の構成成分、真菌由来の構成成分、カロチノイド、抗酸化物質、並びにそれらの混合物/組み合わせを使用することができる。
【0047】
本発明の組成物は、非限定的な実施例として、1つ以上のプロバイオティクス細菌株に加えて、追加のプロバイオティクス細菌株、プレバイオティクス、繊維、ビタミン、無機物、元素、植物由来の構成成分、真菌由来の構成成分、カロチノイド、及び酸化防止剤のうちの1つ以上を含むことができる。いくつかの追加構成成分の非限定的な実施例を以下に提供する。
【0048】
プレバイオティクス/繊維
本明細書で使用されるプロバイオティクスを含む本発明の組成物は、プレバイオティクス及び/又は繊維を含むことができる。
【0049】
本明細書で使用される「プレバイオティクス」という用語は、宿主哺乳動物の胃腸管における1つ以上のプロバイオティクス細菌の成長及び/又は活性を選択的に促進することによって、宿主哺乳動物に有益な影響を及ぼし、それによって正常な健康を維持するか、又は宿主の健康を改善する、物質又は化合物を含む。典型的には、プレバイオティクスは炭水化物(オリゴ糖等)であるが、本明細書で使用される「プレバイオティクス」という用語は、非炭水化物を除外しない。「繊維」の多くの形態が、ある程度のプレバイオティクス効果を示す。したがって、「プレバイオティクス」に分類され得る物質と、「繊維」に分類され得る物質との間にはかなりの重複がある。
【0050】
組成物及び方法に用いるのに好適なプレバイオティクスの非限定的な実施例としては、オオバコ、フルクトオリゴ糖、イヌリン、オリゴフルクトース、ガラクトオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、キシロオリゴ糖、大豆オリゴ糖、グルコオリゴ糖、マンナンオリゴ糖、アラビノガラクタン、アラビノキシラン、ラクトスクロース、グルコナンナン、ラクツロース、ポリデキストロース、オリゴデキストラン、ゲンチオリゴ糖、ペクチンオリゴ糖、キサンタンガム、アラビアガム、ヘミセルロース、難消化性デンプン及びその誘導体、並びにそれらの混合物及び/又は組み合わせが挙げられる。
【0051】
存在する場合、組成物は、組成物の1日用量当たり約100mg〜約100g、あるいは約500mg〜約50g、あるいは約1g〜約40gのプレバイオティクスを含むことができる。
【0052】
繊維
本明細書で使用される「繊維」という用語は、小腸における消化及び吸収、並びに大腸における部分発酵に耐性を有する、摂取されると食物中で自然発生する炭水化物ポリマー、物理的、酵素的、及び化学的手段で食物原材料から得られた炭水化物ポリマー、並びに合成炭水化物ポリマーを含む、炭水化物ポリマーを意味する。
【0053】
本発明の組成物及び方法に用いるのに好適な繊維及び類似炭水化物ポリマーの非限定的な実施例としては、ペクチン、オオバコ、グアーガム、キサンタンガム、アルギン酸塩、アラビアガム、フルクトオリゴ糖、イヌリン、寒天、β−グルカン、キチン、デキストリン、リグニン、セルロース、非デンプン性多糖類、カラギーナン、並びにそれらの混合物及び/又は組み合わせが挙げられる。
【0054】
一実施形態では、繊維は、好ましくは分枝鎖を有する、グルコースポリマーである。そのような好適な繊維のうちの1つは、Matsutani Chemical Industry Co.,Itami City,Hyogo,Japanから市販されている、「Fibersol2」という商品名で販売されている繊維である。
【0055】
好適な繊維の他の非限定的な実施例としては、フルクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、キシロオリゴ糖、及びデンプンのオリゴ誘導体として一般的に知られている、イヌリン及びその加水分解産物等のオリゴ糖が挙げられる。
【0056】
繊維は、任意の好適な形態で提供することができる。非限定的な一実施例は、繊維を含有する植物材料の形態である。好適な植物材料の非限定的な実施例としては、アスパラガス、アーティチョーク、タマネギ、小麦、チコリ、ビートパルプ、これらの植物材料の残留物、並びにそれらの混合物及び/又は組み合わせが挙げられる。
【0057】
そのような植物材料からの繊維の非限定的な実施例は、チコリの抽出物からのイヌリン抽出物である。好適なイヌリン抽出物は、Raftiline(登録商標)という商品名でBelgiumのOrafti SAから入手することができる。あるいは、繊維は、Raftilose(登録商標)という商品名でBelgiumのOrafti SAから入手することができる、フルクトオリゴ糖の形態であってもよい。あるいは、オリゴ糖は、当業者によって理解されるように、イヌリンを加水分解することによって、酵素的方法によって、又は微生物を使用することによって得ることができる。あるいは、繊維は、Cargill Health & Food Technologies,Wayzata,MN,USA、又はCosucra SA,Warcoing,Belgiumから入手可能な、イヌリン及び/又は脱糖イヌリンであってもよい。
【0058】
存在する場合、組成物は、組成物の1日用量当たり約100mg〜約100g、あるいは約500mg〜約50g、あるいは約1g〜約40gの繊維を含むことができる。
【0059】
ビタミン類
本発明の組成物は、任意に1つ以上のビタミンを含むことができる。ある特定のビタミン、無機物、金属、元素等がカプセル、錠剤、及び粉末形態に追加構成成分として含まれる場合、単位用量当たりのグラムでのこれらの構成成分の多くの実際の量は、極端に少ない場合が多く、個々の構成成分の取り扱い、測定、及び処理を困難にする。したがって、そのような構成成分は、一般的には、スクロース又はラクトース等のキャリア中又はキャリア上のプレミックスとして調製又は購入される。好適なキャリア上又はキャリア中のプレミックスで提供される場合、重量でのビタミンの総量は、組成物の重量で約1%〜約50%、あるいは約1%〜約40%、あるいは約2%〜約30%を含むことができる。したがって、ビタミン、無機物、金属、及び元素が組成物の重量%として本明細書に例示される場合、そのような重量%は、存在する任意のキャリアを含む。
【0060】
プレミックス又はビタミン−キャリア混合物の割合としての所与のビタミンの重量%に対して、そのような百物率は、当業者によって理解されるように、所望のビタミン及びビタミンの量に応じて大きく異なり得る。しかしながら、概して、キャリア中又はキャリア上のビタミンに対して、ビタミンは、キャリアに対するビタミンの重量%として、ビタミン−キャリア組成物の重量で、約0.0001%〜約50%、あるいは約0.001%〜約45%、あるいは約0.001%〜約40%を含むことができる。
【0061】
ビタミンD
本発明の組成物は、ビタミンDを含むことができる。本発明に用いるのに好適なビタミンDの非限定的な実施例としては、ビタミンD(コレカルシフェロール)、ビタミンD(エルゴカルシフェロール)、及びそれらの組み合わせが挙げられる。更なる非限定的な実施例としては、カルシジオール、カルシトリオール、及びそれらの組み合わせを含む、ビタミンDの代謝産物が挙げられる。ビタミンDは、ルリヤナギ(Solanum glaucophyllum(malacoxylon))、カニツリグサ(trisetum flavescens(goldhafer))、又はヒルザキヤコウボク(cestrum diurnum)の抽出物からのものを含む、天然源又は合成源から得ることができる。純粋ビタミンD及び/又はビタミンDの配糖体の両方を使用することができる。
【0062】
ビタミンDは、その主要源が食事ではなく、紫外線、典型的には夏の季節における日光への曝露による皮膚における合成であるという点で、独特の栄養素である。皮膚において、コレステロールから得られる7−デヒドロコレステロールは、紫外線の作用によって、プレビタミンD(プレカルシフェロール)に変換され、次いで、ビタミンD(コレカルシフェロール)に熱変換される。コレカルシフェロールが皮膚内で合成されるか、又は腸を通して吸収されるかにかかわらず、それは肝臓に輸送され、25−OHコレカルシフェロール(カルシジオール)(25−ヒドロキシコレカルシフェロール)に変換される。これは、血液中で通常分析される形態である。カルシジオールは、最終的に腎臓に輸送され、活性化された形の1,25−(OH)コレカルシフェロール(カルシトリオール)に変換される。
【0063】
呼吸器状態中に有意な症状緩和を提供するために、25−ヒドロキシコレカルシフェロールの特定の血中濃度が達成される必要がある。本発明の組成物は、1日当たり約50IU〜約500,000IU、あるいは約500IU〜約500,000IU、あるいは約1,000IU〜約500,000IUのコレカルシフェロール、あるいは1日当たり約2,000IU〜約100,000IU、あるいは約10,000IU〜約50,000IU、あるいは約20,000IU〜約40,000IUのコレカルシフェロールを含むことができる。これらの濃度のコレカルシフェロールがヒトに投与されると、ヒト使用者における25−ヒドロキシコレカルシフェロールの血中濃度の特異的増加は、Stillwater,Minnesota USA 55082のDiaSorin Inc.より製造販売され、入手可能な、カルシジオール25−ヒドロキシビタミンD 125I RIA Kitラジオイムノアッセイ(RIA)Catalog No./REF./KAT.−NR.:68100Eの方法によって判定されるように、約1ng/mL〜約40ng/mL、あるいは約2ng/mL〜約30ng/mL、あるいは約4ng/mL〜約20ng/mLである。
【0064】
すでに進行中の呼吸器状態の症状を治療するために、単回用量又は複数回用量で、約50IU〜約500,000IU、あるいは約500IU〜約500,000IU、あるいは約1000IU〜約500,000IU、あるいは約5,000IU〜約500,000IU、あるいは約10,000IU〜約100,000IU、あるいは約20,000〜約50,000IUのコレカルシフェロールを含む組成物を、哺乳動物、例えばヒトに投与することができる。
【0065】
呼吸器状態の症状を治療又は予防するために、単回用量又は複数回用量で、1日当たり約50IU〜約10,000IU、あるいは約500IU〜約10,000IU、あるいは約1,000IU〜約5,000IU、あるいは約2,000IU〜約5,000IU、あるいは約2,000IU〜約4,000IUのコレカルシフェロールを含む組成物を、哺乳動物に投与することができる。
【0066】
組成物はまた、ビタミンD(エルゴカルシフェロール)を含むことができる。組成物は、組成物の1日用量当たり約50IU〜約500,000IU、あるいは約500IU〜約500,000IU、あるいは約1,000IU〜約500,000IU、あるいは約5,000IU〜約500,000IUのビタミンDを含むことができる。
【0067】
存在する場合、組成物は、組成物の1日用量当たり約1.25μg〜約12.5mg、あるいは約12.5μg〜約12.5mg、あるいは約25μg〜約12.5mg、あるいは約125μg〜約12.5mgのビタミンD及び/又はDを含むことができる。
【0068】
ビタミンC
本発明の組成物はまた、ビタミンCを含むことができる。風邪を伴う対象の20%超が、ビタミンC不足であると考えられている。組成物に用いるのに好ましいビタミンCの形態は、アスコルビン酸、又はアスコルビン酸の塩の相当物、又はアスコルビン酸の誘導体の相当物としての形態である。ビタミンCは即時に放出される形態であっても、又は持続放出性形態であってもよい。
【0069】
ビタミンC(アスコルビン酸カルシウムとして)は、水性細胞コンパートメント内に見られる水溶性化合物であり、直接的なフリーラジカル曝露に対する防衛線である。ビタミンCは、水性細胞の細胞質で生成されたフリーラジカルを効果的に除去し、細胞膜におけるビタミンEを再生利用(防護)することによって、酸化バランスを維持する。ビタミンCの好ましい形態は、アスコルビン酸カルシウムとしての形態である。理論によって制限されることなく、アスコルビン酸は、トコフェロキシルラジカルの還元を低減することによって、ビタミンEの酸化防止作用を強化すると考えられる。トコフェロキシルラジカルとアスコルビン酸との間の反応により、細胞膜から酸化性フリーラジカルを遠くに運び去るための機構がもたらされる。要するに、トコフェロールは脂肪過酸化ラジカルの伝播反応を停止させることによって膜を防護し、アスコルビン酸はトコフェロールラジカルによる損傷の可能性に対して膜を防御することで役割を果たす。こうして、アスコルビン酸はフリーラジカルを除去し、ビタミンEのような他の酸化防止剤の有用な形態を再生利用することによって酸化バランスを維持するのを助ける。
【0070】
存在する場合、組成物は、組成物の1日用量当たり約20mg〜約2000mg、あるいは約80mg〜約1500mg、あるいは約100mg〜約1000mgのビタミンCを含むことができる。
【0071】
ビタミンA
本発明の組成物はまた、ビタミンA及び/又はカロチンを含むことができる。ビタミンA及びカロチンは動物源又は植物源のいずれからでも得ることができる。動物形態はレチノール及びデヒドロレチノールに分けられ、一方で野菜カロチンは、4つの非常に強力なグループ、α−カロチン、β−カロチン、γ−カロチン及びクリプト−カロチンに分けることができる。ビタミンAは、免疫系を補助し、その酸化防止特性によって、疾病を予防する。
【0072】
本発明に有用なビタミンAの非限定的な実施例としては、ビタミンA、レチノール、パルミチン酸レチニル、酢酸レチニル、プロピオン酸レチニル、β−カロチン、α−カロチン、β−クリプトキサンチン、及びそれらの混合物が挙げられる。
【0073】
ビタミンA又はビタミンAの形態のうちの1つが存在する場合、組成物は、1日の組成物当たり約100IU〜約10,000IU、あるいは約300IU〜約5,000IU、あるいは約400IU〜約2,000IU、あるいは約500IU〜約1,000IUのビタミンA及び/又はその形態を含む。ビタミンA種の量は、IU、又はマイクログラムでのレチノールの当量に等しいRAE(レチノール活性当量)として表すことができる。例えば、10,000IUのビタミンAは、3000RAE又は3000mgのレチノールに相当する。
【0074】
ビタミンA(レチノール)が存在する場合、組成物は、組成物の1日用量当たり約30μg〜約4545μg、あるいは約90μg〜約1500μg、あるいは約120μg〜約600μg、あるいは約150μg〜約300μgのビタミンA(レチノール)を含むことができる。
【0075】
ビタミンB群
本発明の組成物は、1つ以上のビタミンBを含むことができる。ビタミンB群は、細胞代謝において重要な役割を果たす水溶性ビタミンである。ビタミンB群は、同一食物中に共存する場合が多い、化学的に異なるビタミンの集合体である。8つの特定のビタミンBを含有するサプリメントは、概して「ビタミンB複合体」と称される。個々のビタミンBサプリメントは、各ビタミンの特定の名前(例えばB、B、B等)で呼ばれる。ビタミンB群は、協働して多くの健康上の利益をもたらす場合が多く、これらの利益としては、代謝率の維持及び支持、健康な皮膚及び筋緊張の維持、免疫系及び神経系機能の強化、細胞成長及び分裂の促進が挙げられるが、これらに限定されず、かつ協働して、ストレス、鬱病、及び心臓血管疾患の症状と闘うのにも役立つことができる。免疫機能と最も関連しているビタミンBは、ビタミンB6の不足が、細胞性及び液性免疫力の両方に影響を及ぼすことから、ビタミンB6である。加えて、ビタミンB群は、エネルギー産生の不可欠な部分であり、気分を改善することができることが示されている。気分の改善はまた、風邪の発生率の低下、及び呼吸器症状の低減に関連している。
【0076】
全てのビタミンBは、水溶性であり、全身に分散する。ビタミンB群のほとんどは、いかなる過剰分も尿中に排出されるため、毎日補給されなければならない。
【0077】
本発明に有用なビタミンBの非限定的な実施例としては、ビタミンB1(チアミン)、ビタミンB2(リボフラビン)、ビタミンB3(ナイアシン)、ビタミンB5(パントテン酸)、ビタミンB6(ピリドキシン、ピリドキサル、又はピリドキサミン)、ビタミンB7(ビオチン)、ビタミンB9(葉酸)、ビタミンB12(シアノコバラミン)、及びそれらの混合物が挙げられる。
【0078】
ビタミンB1が存在する場合、組成物は、組成物の1日用量当たり約200ug〜約50mg、あるいは約400μg〜約20mg、あるいは約500μg〜約10mgのビタミンB1を含む。
ビタミンB2が存在する場合、組成物は、組成物の1日用量当たり約100μg〜約200mg、あるいは約200μg〜約100mg、あるいは約500μg〜約50mgのビタミンB2を含む。
【0079】
ビタミンB3が存在する場合、組成物は、組成物の1日用量当たり約1mg〜約500mg、あるいは約2mg〜約250mg、あるいは約5mg〜約100mgのビタミンB3を含む。
【0080】
ビタミンB5が存在する場合、組成物は、組成物の1日用量当たり約500μg〜約1000mg、あるいは約1000μg〜約500mg、あるいは約2000μg〜約100mgのビタミンB5を含む。
【0081】
ビタミンB6が存在する場合、組成物は、組成物の1日用量当たり約200μg〜約500mg、あるいは約500μg〜約250mg、あるいは約1000μg〜約100mgのビタミンB6を含む。
【0082】
ビタミンB7が存在する場合、組成物は、組成物の1日用量当たり約1μg〜約200μg、あるいは約2μg〜約100μg、あるいは約5μg〜約50μgのビタミンB7を含む。
【0083】
ビタミンB9が存在する場合、組成物は、組成物の1日用量当たり約50μg〜約2000μg、あるいは約100μg〜約1000μg、あるいは約200μg〜約500μgのビタミンB9を含む。
【0084】
ビタミンB12が存在する場合、組成物は、組成物の1日用量当たり約0.5μg〜約3000μg、あるいは約1μg〜約1500μg、あるいは約2μg〜約750μgのビタミンB12を含む。
【0085】
無機物、金属、及び元素
本発明の組成物は、無機物、金属、及び元素を含むことができる。本発明の組成物に有用な無機物、金属、及び元素の非限定的な実施例としては、鉄、ヨウ素、亜鉛、銅、及びセレンが挙げられる。鉄、亜鉛、銅、及びセレンの適切な摂取は、Th1サイトカインを介した免疫反応を支持し、抗炎症Th2反応及び細胞外感染のリスクの増加を回避するのに役立つ。存在する場合、好適なキャリア上又はキャリア中の無機物、金属、及び/又は元素は、組成物の重量で約1%〜約50%、あるいは組成物の重量で約2%〜約30%を含む。
【0086】

本発明の組成物は、鉄を含むことができる。鉄(Fe2+、第一鉄イオンとして)は、ほとんど全ての生体によって使用される、必要な微量元素である。それは、酸素を細胞に輸送するヘモグロビン中に使用される。鉄があまりに少ないと、貧血を引き起こし、倦怠感及び疲労感をもたらす可能性があり、細胞性免疫力の減少に関連してきた。しかしながら、鉄があまりに多いと、致命的になり得る。
【0087】
理論によって制限されることなく、本発明の組成物への鉄の添加は、エネルギー及び/又は免疫調節若しくは増強効果を提供すると考えられる。
【0088】
本発明に用いるのに好適な鉄の非限定的な実施例は、Albion Laboratories Inc.,Clearfield,Utah,USAから「Ferrochel」という商品名で入手可能な、ビスグリシン酸塩の形態の鉄である。
【0089】
存在する場合、組成物は、組成物の1日用量当たり2mg〜約18mg、あるいは約3mg〜約15mg、あるいは約3mg〜約10mgの鉄を含む。
【0090】
ヨウ素
本発明の組成物は、ヨウ素を含むことができる。ヨウ素は、ほとんどの生体内に微量必要とされ、一般的に薬剤に使用される。生物学におけるヨウ素の既知の役割は、甲状腺ホルモンの構成成分としての役割である。ヨウ素の自然源は、ケルプ及びある特定の海産物等の海洋生物を含む。ヨウ素不足は、甲状腺機能低下症を引き起こし、その症状は、極度の倦怠感、甲状線種、精神機能低下、鬱病、体重増加、及び低基礎体温である。ヨウ素不足はまた、予防可能な精神遅滞の原因でもあり、それは、主に乳児及び幼児が元素を欠いている場合に生じる結果である。食卓塩へのヨウ素の添加は、より裕福な国においてこの問題を大部分排除してきたが、発展途上世界においては、ヨウ素不足は、いまだに深刻な公共の健康問題である。したがって、概して微量でのみ存在しかつ必要とされるが、ヨウ素は、特に小児における健康全般に重要な役割を果たす。
【0091】
存在する場合、組成物は、組成物の1日用量当たり約20μg〜約1mgのヨウ素、あるいは約30μg〜約500μg、あるいは約30μg〜約100μgのヨウ素を含むことができる。
【0092】
亜鉛
本発明の組成物は、亜鉛を含むことができる。亜鉛は、多くの生物学的及び生化学的経路に重要な微量元素である。亜鉛は、酸化防止活性及びタンパク質/炭水化物代謝、金属タンパク質に重要な酵素等の酵素を活性化し、亜鉛は、適切な機能を誘発するようにタンパク質に結合し、生物学的反応の開始のために細胞から分泌され、宿主免疫系を直接調節する。亜鉛塩は、直接適用において病原体に対して効果的であり、グルコン酸亜鉛及びグルコン酸亜鉛グリシンの両方は、感冒の症状の持続期間を短くすることが示されている。
【0093】
理論によって制限されることなく、本発明の組成物への亜鉛の添加は、プロバイオティクス有効性の強化に加えて、呼吸器状態の罹患率、持続期間、及び重症度における利益の改善を提供すると考えられる。
【0094】
存在する場合、組成物は、組成物の1日用量当たり約1mg〜約50mgの量の亜鉛、あるいは約1mg〜約30mg、あるいは約1mg〜約25mgの亜鉛を含むことができる。
【0095】

本発明の組成物は、銅を含むことができる。銅は、シトクロムCオキシダーゼ及びスーパーオキシドジスムターゼを結合する微量元素であり、ヘモグロビン形成、薬物代謝、炭水化物代謝、コラーゲン及びエラスチン架橋、並びに抗酸化防御機構に関与する金属酵素と結合する。更に、銅は、生物学的電子輸送、創傷治癒、赤血球産生、並びに免疫支持及び免疫能のために使用される。銅は、抗菌剤及び抗関節炎薬として使用されてきた。
【0096】
存在する場合、組成物は、組成物の1日用量当たり約200μg〜10mg、あるいは約500μg〜約9mg、あるいは約1mg〜約9mgの銅を含むことができる。
【0097】
セレン
本発明の組成物は、セレンを含むことができる。大量投与では有毒であるが、セレンは、動物にとって不可欠な微量栄養素である。ヒトにおいて、セレンは、グルタチオンペルオキシダーゼ、並びに動物及び一部の植物に見られる、ある特定の形態のチオレドキシン還元酵素等、抗酸化酵素の還元のための補助因子として機能する、微量元素栄養素である。セレンは、酸化防止剤として機能することができ、及び/又は免疫活性を強化することができる。
【0098】
存在する場合、組成物は、組成物の1日用量当たり約15μg〜約400mg、あるいは約20μg〜約300mg、あるいは約50μg〜約200mgのセレンを含むことができる。
【0099】
植物由来の構成成分
本発明の組成物は、植物由来の構成成分を含むことができる。本明細書で使用される植物由来の構成成分としては、伝統的なアメリカ先住民、中国、アーユルヴェーダ、及び日本の医薬が使用するものを含むハーブ、ハーブ抽出物、並びに植物の花、葉、茎、及び根からのハーブの単離された活性構成成分が挙げられる。
【0100】
ポリフェノール
本発明の組成物は、少なくとも1つのポリフェノールを含むことができる。本発明に有用なポリフェノール源の非限定的な実施例としては、茶抽出物、ローズマリー抽出物、ロズマリン酸、コーヒー抽出物、カフェ酸、ウコン抽出物、ブルーベリー抽出物、ブドウ種子抽出物、及びそれらの混合物が挙げられる。ポリフェノールは、酸化防止活性及び抗炎症効果を有する。
【0101】
本発明に従って利用されるポリフェノールは、例えば経口、非経口、静脈内、皮下、及び同様の経路等の、選択された投与経路に適した種々の形態で、哺乳動物に投与することができる。好ましい投与方法は、経口投与である。
【0102】
存在する場合、組成物は、組成物の重量で約0.01%〜約90%、あるいは約0.1%〜約35%、あるいは約1%〜約15%、あるいは約1%〜約10%、あるいは約3%〜約10%のポリフェノールを含むことができる。
【0103】
茶抽出物
本発明の組成物は、茶抽出物を含むことができる。茶抽出物は、ポリフェノールを含有する。抽出物の非限定的な実施例は、カメリアシネンシスの抽出物を含む。茶抽出物は、その結果一重項酸素、超酸化物及びヒドロキシルラジカルのような活性酸素種をクエンチするための酸化防止活性を有する。茶抽出物は、抗酸化酵素活性を維持することによって抗酸化防御系を強化し、呼吸器状態に対する免疫反応を強化するために有用であり得る。本発明用の茶抽出物の非限定的な供給源は紅茶、白茶、ウーロン茶、及び/又は緑茶である。
【0104】
茶抽出物が存在する場合、組成物は、組成物の重量で約0.01%〜約90%、あるいは約0.1%〜約35%、あるいは約1%〜約15%、あるいは約1%〜約10%、あるいは約3%〜約10%の茶抽出物を含むことができる。
【0105】
茶抽出物が緑茶である場合、組成物は、組成物の重量で約0.01%〜約90%、あるいは約0.1%〜約35%、あるいは約1%〜約15%、あるいは約1%〜約10%、あるいは約3%〜約10%の緑茶抽出物を含むことができる。
【0106】
ローズマリー抽出物
本発明の組成物は、ローズマリー抽出物を含むことができる。ローズマリー抽出物は、ポリフェノールである。ローズマリー又はローズマリー抽出物の構成要素は、カフェ酸、及びローズマリー酸のようなカフェ酸の誘導体類である。これらの化合物は、酸化防止活性及び抗炎症効果を有し、それらは、呼吸器状態に対する免疫反応を強化するのに有効であり得る。本発明に用いるのに好適なローズマリー抽出物の非限定的な供給源は、ローズマリーを含む。
【0107】
ローズマリー抽出物が存在する場合、組成物は、組成物の重量で約0.01〜約90%、あるいは約0.1%〜約35%、あるいは約1%〜約15%、あるいは約1%〜約10%、あるいは約3%〜約10%のローズマリー抽出物を含むことができる。
【0108】
ロズマリン酸が存在する場合、組成物は、組成物の重量で約0.01%〜約90%、あるいは約0.1%〜約35%、あるいは約1%〜約15%、あるいは約1%〜約10%、あるいは約3%〜約10%のロズマリン酸を含むことができる。
【0109】
コーヒー抽出物
本発明の組成物は、コーヒー抽出物を含むことができる。コーヒー抽出物はポリフェノールである。コーヒー抽出物の主要な構成成分は、カフェ酸であり、理論によって制限されることなく、呼吸器状態に対する免疫反応を強化するのに有用であり得る、酸化防止活性を示すと考えられる。
【0110】
コーヒー抽出物が存在する場合、組成物は、組成物の重量で約0.01%〜約90%、あるいは約0.1%〜約35%、あるいは約1%〜約15%、あるいは約1%〜約10%、あるいは約3%〜約10%のコーヒー抽出物を含むことができる。
【0111】
コーヒー抽出物が存在する場合、コーヒー抽出物の非限定的な供給源としては、コーヒー豆、コーヒー、コーヒーベリー、コーヒーフルーツが挙げられる。カフェ酸が存在する場合、本発明に用いるのに好適なカフェ酸の非限定的な供給源としては、茶、ベリー、コーヒー豆、コーヒー、コーヒーベリー、コーヒーフルーツ、ローズマリー抽出物、及び/又はブドウ抽出物が挙げられる。
【0112】
カフェ酸が存在する場合、組成物は、組成物の重量で約0.01%〜約90%、あるいは約0.1%〜約35%、あるいは約1%〜約15%、あるいは約1%〜約10%、あるいは約3%〜約10%のカフェ酸を含むことができる。
【0113】
ウコン抽出物
本発明の組成物は、ウコン抽出物を含むことができる。ウコン抽出物は、ポリフェノールを含有する。ウコン抽出物は、クルクミンである主要な活性化合物を含む香味料である。クルクミンは、生理活性ポリフェノールの植物色素である。理論によって制限されることなく、クルクミンは、酸化防止活性を有し、呼吸器状態に対する免疫反応を強化するのに有効であり得ると考えられる。本発明に用いるためのウコン抽出物の非限定的な供給源は、ウコンである。
【0114】
存在する場合、組成物は、組成物の重量で約0.01%〜約90%、あるいは約0.1%〜約35%、あるいは約1%〜約15%、あるいは約1%〜約10%、あるいは約3%〜約10%のウコン抽出物を含むことができる。
【0115】
ブルーベリー抽出物
本発明の組成物は、ブルーベリー抽出物を含むことができる。ブルーベリー抽出物は、ポリフェノールを含有する。ブルーベリー抽出物は、一重項酸素をクエンチすることによって酸化防止活性を示すアントシアニンが豊富であり、呼吸器状態に対する免疫反応を強化するのに有効であり得る。本発明に用いるためのブルーベリー抽出物の非限定的な供給源は、ブルーベリーである。
【0116】
存在する場合、組成物は、組成物の重量で約0.01%〜約90%、あるいは約0.1%〜約35%、あるいは約1%〜約15%、あるいは約1%〜約10%、あるいは約3%〜約10%のブルーベリー抽出物を含むことができる。
【0117】
ブドウ種子抽出物
本発明の組成物は、ブドウ種子抽出物を含むことができる。ブドウ種子抽出物は、ポリフェノールを含有する。ブドウ種子抽出物は、酸化防止活性を示すプロシアニジンが豊富であり、呼吸器状態に対する免疫反応を強化するのに有効であり得る。ブドウ種子抽出物は、約38.5%のプロシアニジンを含む。本発明に用いるためのブドウ種子抽出物の非限定的な供給源は、ブドウ種子である。
【0118】
存在する場合、組成物は、組成物の重量で約0.01%〜約90%、あるいは約0.1%〜約35%、あるいは約1%〜約15%、あるいは約1%〜約10%、あるいは約3%〜約10%のブドウ種子抽出物を含むことができる。
【0119】
他の植物由来の構成成分
本発明の組成物はまた、呼吸器状態に対する免疫反応を強化することに対して、有益な効果を有することが既知である、他の植物由来の構成成分も含むことができる。他の植物由来の構成成分の非限定的な実施例としては、センシンレン(アンドログラフィス・パニクラータ)、ルリヂサ種子油(ボラゴ・オフィシナリス)、セージ(ヤクヨウサルビア、サルビア・ラバンデュラエフォリア、サルビア・ラバンデュリフォリア)、レンゲソウ(アストラガラス・メンブラナセウス)、ヒヨドリバナ(ユーパトリウム・パーフォリアタム)、カモミール(マトリカリア・レクティタ、カマエメルム・ノビレ)、冬虫夏草(コルディセプス・シネンシス)、エキナセア(エキナセア・アングスティフォリアDC、エキナセア・パリダ、エキナセア・プルプレア)、ニワトコ(サンブカス・ニグラL.)、トウダイグサ、ニンニク(アリウム・サティヴムL.)、人参(アメリカ人参、アジア人参、中国人参、高麗紅人参、朝鮮人参:朝鮮人参C.C.Meyer、及びパナックス・キンケフォリウスL.を含む、パナクス種)、ヒドラスチス(ヒドラスチス・カナデンシスL.)、クサノオウ(ケリドニウム・マジュス)、セイヨウワサビ(アルモラシア・ルスチカナ、コクリアリア・アルモラシア)、キウイ(アクチニジア・デリシオサ、アクチニジア・シネンシス)、ヤドリギ(ウィスクム・アルブムL.)、ペパーミント/ペパーミント油(メンタxピペリタL.)、プロポリス、アカニレ(ウルムス・ルーブラMuhl、ウルムス・フルヴァMichx)、カタバミ(ルメックス・アケトサL.、ルメックス・アケトセラL.)、タイム/タイム(タイムス・ウルガーレL.)、ムラサキセンダイハギ(バプティシア・オーストラリス)、並びにそれらの組み合わせ及び/又は混合物が挙げられる。
【0120】
本発明で特に有用な植物由来の構成成分のいくつかの非限定的な実施例を以下に記載する。
【0121】
アンドログラフィス・パニクラータ
本発明の組成物は、センシンレン抽出物、その活性構成成分、又はその混合物を含むことができる。本明細書において使用されるアンドログラフィスは、アンドログラフィス属の植物であり、アジアに広く存在するこの属のうち限定された数の種を有する。この2、3の種のみが薬効を有する。1つの実施形態において、この植物はセンシンレン(アンドログラフィス・パニクラータ)種に属し、これはアーユルヴェーダ医学においてカルメー(Kalmegh)とも呼ばれるセンシンレンは、典型的には、アンドログラホリドの総量を定量化することによって標準化され、それは、抽出物の5〜20%を構成する場合が多い。
【0122】
センシンレンは、風邪の症状又は持続期間をある程度低減するのに役立つ。理論によって制限されることなく、アンドログラフィス・パニクラータは、IP−10等の炎症性サイトカイン及びケモカインの濃度を低減すると考えられる。センシンレンの主構成成分であるレンアンドログラホリドは、ビタミンDと化学構造が非常に似ている。したがって、センシンレンは、ビタミンD受容体における配位子としての機能を果たすことによって、その利益のいくつかを提供し得る。
【0123】
存在する場合、組成物は、組成物の1日用量当たり約5mg〜約50mgの量のアンドログラフィス・パニクラータ、あるいは約10mg〜約40mg、あるいは約15mg〜約30mgのアンドログラホリドを含むことができる。
【0124】
アリウム・サティヴム
本発明の組成物は、アリウム・サティヴム(ニンニク)を含むことができる。アリウム・サティヴムは、ウイルス感染に対する免疫反応に関与するサイトカイン及びケモカインの多くを低減するのに効果的であることが示されている。したがって、アリウム・サティヴムは、症状を引き起こす上で重要な役割を果たすことが示されている炎症性サイトカイン及びケモカインを低減することによって、風邪及び流感の症状を改善することができる。本発明の組成物におけるアリウム・サティヴム及び/又はアリウム・サティヴムの構成成分であるアリシンの組み合わせは、風邪及び流感症状の広範な緩和をもたらすはずである。
【0125】
存在する場合、組成物は、組成物の重量で約0.01%〜約90%、あるいは約0.1%〜約35%、あるいは約1%〜約15%、あるいは約1%〜約10%、あるいは約3%〜約10%のアリウム・サティヴムを含むことができる。
【0126】
組成物は、1日当たり約100mg〜約10,000mg、あるいは約200mg〜約5000mg、あるいは約500mg〜約2000mgのアリウム・サティヴムを含むことができる。
【0127】
存在する場合、組成物は、組成物の1日用量当たり約1000μg〜約100,000μg、あるいは約2000μg〜約50,000μg、あるいは約5000μg〜約20,000μgのアリシンを含むことができる。
【0128】
真菌由来の構成成分HERE
真菌(キノコ等)及び/又はその構成成分の種々の調製物は、伝統的に、日本等の国々において長年販売及び使用されてきた。そのような組成物は、健康を強化することから免疫調節効果を提供することまで、種々の健康上の利益を有することが示されており、かつ医療上及び健康上の目的で幅広く使用されてきた。しかしながら、そのような組成物の例えば粉末調製物等の伝統的な調製物は、その構成成分が完全に吸収又は利用されることを可能にしない場合がある。更に、そのような調製物に含有される構成成分は、概して、十分に理解又は同定されない場合が多い。最近になって、そのような伝統的な組成物の活性構成成分に対する調査が、特にそれらの免疫系への効果に関して、関心分野になってきている。
【0129】
したがって、本発明の組成物はまた、呼吸器状態に対する免疫反応の強化に対して、有益な効果を有することが既知である、真菌由来の構成成分も含むことができる。真菌由来の構成成分は、本発明の特に好ましい追加構成成分であり得る。そのような真菌由来の構成成分の非限定的な実施例としては、マイタケ及びシイタケ(それぞれ、グリフォラ・フロンドサ及びレンティナス・エドデス)及びレイシマッシュルーム(ガノデルマ・ルシダム)、酵母(サッカロマイセス・セレヴィシエ、サッカロミセス・ボウラディ)及び酵母細胞の細胞壁抽出物、並びにカビ(アスペルギルス)が挙げられる。真菌由来の構成成分としては、真菌の全抽出物、粉末抽出物、未加工の大きさの抽出物、及び超微粒子抽出物、ミセル化抽出物、並びにそれらの混合物を挙げることができる。
【0130】
特に有用な真菌由来の構成成分は、食用マッシュルームの抽出物を含むことができる。有用なマッシュルームは、子実体を形成することができる真菌であり、レンティナス・エドデス、プロウロタス・オストレアタス、フォリオタ・ナメコ、フラムリナ・ベルティペス、トリコロマ・マツタケ、リョフィラム・シメジ、シゾフィラム・コムネ、クレピトダス・バリアビリス(Crepitodus variabilis)、リョフィラム・ウルマリナム(Lyophyllum ulmarinum)、グリフォラ・アンベラッタ、グリフォラ・フロンドサ、コリオルス・ベルシコロル、フォメス・フォメンタリウス、ヴォルヴァヴェラ・ヴォルヴァシア(Volvavella volvacea)、アウリクラリア・アウリクラ−ジュダ、ガノデルマ・ルシダム、ガノデルマ・アプラナータム、フォミトプシス・ピニコラ、ディクティオフォラ・インドゥシアタ、スパラシス・クリスパ、アガリクス・ブラゼイ、オオチャワンタケ(Peziza vesiculosa)、並びにそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。レンティナス・エドデスは、その特に有用な非限定的な実施例である。組成物は、抽出物、その活性構成成分、その精製された構成成分、及びそれらの混合物/組み合わせを含むことができる。
【0131】
本発明に特に用いられるのは、シイタケの抽出物である。シイタケの超微粒子抽出物のミセル化調製物は、マウスにおいて抗アレルギー効果を提供するのに効果的であることが示されている。例えば米国第2004/0142000号は、超微粒子を調製するために粉砕され、次いでミセルとして調製され、例えば水中に分散される、マッシュルームの温水抽出物を記載する。そのような超微粒子は、ミセルの状態で約10μm以下、最も好ましくは0.01〜1μmの平均粒径を有し、非ミセル化調製物と比べて、粘膜からの取り込み及び吸収の改善を示した。マッシュルームのミセル化抽出物を調製する方法は、米国第2004/014200号に記載されている。
【0132】
本発明の一実施形態は、シイタケの超微粒子抽出物を含むことができる。本発明の一実施形態はまた、シイタケ抽出物の超微粒子のミセル化調製物も含むことができる。非限定的に、超微粒子のミセル化調製物は、超微粒子が再凝集することを防ぐことができ、それによって非ミセル化調製物と比べて、粒子の可用性及び吸収、及び結果として有効性の改善をもたらすと考えられる。
【0133】
従って、本発明の実施形態は、真菌由来の構成成分の超微粒子抽出物、及び/又は真菌由来の構成成分の超微粒子抽出物のミセル化調製物を含むことができる。
【0134】
そのようなシイタケ抽出物の超微粒子抽出物が存在する場合、組成物は、1日の組成物当たり約0.01mg〜約50g、あるいは約1mg〜約50g、あるいは約10mg〜約10g、あるいは約10mg〜約1g、あるいは約15mgの超微粒抽出物を含むことができる。
【0135】
本発明の別の実施形態は、シイタケ由来であり得る、例えばミセル化β−グルカンとして調製される、β−グルカンの超微粒子を含むことができる。β−1,3−グルカンは、手術不可能な再発胃癌患者の生活を向上することが知られており、静脈内でのそのような使用のために販売されている。しかしながら、β−1,3−グルカンは、経口ではそのような使用に対して効果がなかった。β−1,3−グルカンは概して、水溶液中で約100〜200μmの粒径を有し、それは、腹部粘膜からの吸収を妨害した。更に、この粒径は、β−1,3−グルカンの免疫刺激効果を弱めた。しかしながら、約0.2μmの粒径のβ−1,3−グルカンの超微粒子の調製物は、粘膜関門を通過することができることがわかっている。
【0136】
例えば、β−1,3−グルカンの超微粒子を有する、精製されたβ−1,3−グルカン抽出物は、スギ花粉アレルギーの症状を軽減するのに効果的であることが示されている。Alleviation of Seasonal Allergic Symptoms with Superfine beta−1,3−glucan:A Randomized Study.Yamada,J.,Hamuro J.,Hatanaka,H.,Hamabata K.,Kinoshita S.,J.Allergy Clin Immunol.2007 May;119(5):1119〜26.Epub 2007 Mar 26を参照のこと。更に、シイタケのミセル化β−グルカン抽出物の調製及び使用は、米国第2004/0142000号に記載されている。β−1,3−グルカン及びβ−1,6−グルカンを含むβ−グルカンはまた、シイタケ以外の供給源から得ることもでき、超微粒子及び/又はミセル化調製物として調製することができる。精製されたβ−1,3−グルカンの一実施例は、Mitherapist(登録商標)として既知であり、Ajinomoto Co.Inc.,Japanから入手可能である。
【0137】
従って、本発明は、β−グルカンの超微粒子抽出物、及び/又はβ−グルカンの超微粒子抽出物のミセル化調製物を含むことができる。
【0138】
超微粒β−グルカンが存在する場合、組成物は、1日の組成物当たり約0.01mg〜約50g、あるいは約1mg〜約50g、あるいは約10mg〜約10g、あるいは約10mg〜約1g、あるいは約15mgの超微粒β−グルカンを含むことができる。
【0139】
本明細書で使用される超微粒子は、水中に分散された後判定されるように、約10μm以下、あるいは1μm以下、あるいは約0.01μm〜1μmの平均粒径を有する。平均粒径は、粒径分布測定器を用いて容易に判定することができる。
【0140】
アミノ酸類
本発明の組成物は、アミノ酸を含むことができる。アミノ酸は、生体の「構成要素」である。細胞を構成し、組織を修復する他に、アミノ酸は侵入するバクテリア及びウイルスと戦うための抗体を形成し;アミノ酸は酵素及びホルモン系の一員であり;アミノ酸は核タンパク質(RNA及びDNA)を構成し;アミノ酸は肉体全体に酸素を運び筋肉活動に関与する。タンパク質は消化作用により分解され、22個の既知のアミノ酸をもたらす。8つのアミノ酸は必須であり(身体では生成することができない)、残りは、非必須である(すなわち、適切な栄養摂取により身体で生成することができる)。
【0141】
アミノ酸が存在する場合、アミノ酸は、l−トリプトファン、タウリン、ヒスチジン、カルノシン、アラニン、システイン、並びにそれらの混合物及び/又は組み合わせからなる群から選択される。
【0142】
l−トリプトファン
本発明の組成物は、l−トリプトファンを含むことができる。理論によって制限されることなく、呼吸器状態中に産生される炎症性サイトカイン及びケモカインは、鼻腔の嗅球との、及び最終的には視床下部−下垂体−副腎(HPA)軸との相互作用によって、呼吸器状態に関連する不快感及び倦怠感に関与し得る。HPA軸は、多くの生理学的機能の中枢であり、気分の制御において重要な役割を果たす。セロトニンは、HPA軸に作用し、気分と相関性があるメディエータである。セロトニンに対する代謝前駆体であるトリプトファンは、ウイルス性上気道感染症等の呼吸器状態中に放たれるサイトカインによって分解される。したがって、トリプトファン濃度は、風邪の間に低下する可能性があり、気分の悪化、不快感、及び倦怠感を引き起こす。l−トリプトファンを含む組成物は、HPA軸が呼吸器状態に関連する不快感及び倦怠感を改善し得る機構を提供することができ、故に呼吸器状態の症状の緩和における有意義な利益を提供する。
【0143】
存在する場合、組成物は、組成物の1日用量当たり約250mg〜約2500mg、あるいは約300mg〜約2000mg、あるいは約400mg〜約1000mgのl−トリプトファンを含む。
【0144】
タウリン
本発明の組成物は、タウリンを含むことができる。タウリンは、全ての他のアミノ酸の構成要素として使用されるアミノ酸であり、眼、心臓筋肉、白血球、骨格筋、及び中枢神経系の中に見出される。タウリン及びイオウは、フリーラジカル廃棄物の除去を補助する因子であるとみなされ、タウリンは、呼吸器状態の一般的な症状である倦怠感の緩和をもたらすことができると示唆されている。したがって、理論によって制限されることなく、タウリンは、呼吸器状態に対する免疫反応を強化することができると考えられる。
【0145】
存在する場合、本発明の組成物は、組成物の重量で少なくとも約0.05%、あるいは約0.05%〜約10%、あるいは約0.1%〜約5%のタウリンを含む。
【0146】
ヒスチジン
本発明の組成物は、ヒスチジンを含むことができる。ヒスチジンは、ヘモグロビン中に豊富に見出される。ヒスチジンは、組織の成長及び修復のため、並びに神経細胞の防護体として作用するミエリン鞘の維持のために必要とされる。ヒスチジンは更に、赤血球及び白血球の製造に必要とされ、放射線によって引き起こされる損傷から身体を防護し、身体から重金属を取り除くのに役立つ。ヒスチジンは、アレルギー反応中に免疫系細胞によって放出される化合物であるヒスタミンの前駆体であり、したがって、呼吸器状態に対する免疫反応を強化するのに役立つことができる。
【0147】
存在する場合、組成物は、組成物の重量で少なくとも約0.05%、あるいは約0.05%〜約10%、あるいは約0.1%〜約5%のヒスチジンを含むことができる。
【0148】
カルノシン
本発明の組成物は、カルノシンを含むことができる。カルノシンは、ヒドロキシルラジカル除去性、一重項酸素除去性及び脂肪ペルオキダーゼ活性を有する天然の酸化防止剤として作用するための非常に高い潜在力を有する。カルノシンは、グリコシル化として既知のプロセスである、糖分子による有用タンパク質及びDNAの分解を低減し得ると考えられる。カルノシンは、グリコシル化による損傷を回避するのに役立つことができ、系からいかなる異常物質も取り除き、系が自由に最適に機能するようにし、したがって、理論によって制限されることなく、呼吸器状態に対する免疫反応を強化するのに役立つことができる。
【0149】
存在する場合、組成物は、組成物の重量で少なくとも約0.05%、あるいは約0.05%〜約10%、あるいは約.1%〜約5%のカルノシンを含むことができる。
【0150】
アラニン
本発明の組成物は、アラニンを含むことができる。アラニンは、哺乳動物が必要に応じて他の供給源から生成することができる、非必須アミノ酸である。アラニンは、最も単純なアミノ酸の一つであり、グルコースのエネルギー生成分解に関与している。突発的に嫌気性エネルギーが必要とされる状態では、筋肉のタンパク質がエネルギーのために分解される時に、アラニンは、窒素含有アミノ基をより毒性の少ない尿素に変化させるために肝臓へ運ぶキャリア分子として作用し、こうして更なるエネルギーが必要とされる時に、筋肉細胞内での毒性産物の蓄積を回避する。アラニンは広範囲の種々の食物に見出されるが、特に肉の中に濃縮されている。
【0151】
存在する場合、組成物は、組成物の重量で少なくとも約0.05%、あるいは約0.05%〜約10%、あるいは約1%〜約5%のアラニンを含む。
【0152】
システイン
本発明の組成物は、システインを含むことができる。システインは、酸化防止剤として機能し、フリーラジカルを非活性化し、毒素を中和することができる。したがって、理論によって制限されることなく、システインは、呼吸器状態に対する免疫反応を強化するのに役立つことができる。
【0153】
存在する場合、組成物は、組成物の重量で少なくとも約0.05%、あるいは約0.05%〜約10%のシステイン、あるいは約0.2%〜約5%のシステインを含む。
【0154】
カロチノイド類
本発明の組成物は、カロチノイドを含むことができる。「カロチノイド」は高等植物類、藻類、バクテリア類及び菌類の組織内に産出する生体色素の部類である。それらは通常、黄色から深紅色の結晶固形物で、油脂や油に可溶であり、水に不溶であり、高融点であり、アルカリに安定であり、酸や酸化剤に不安定であり、それらの色相は水素添加又は酸化によって容易に消失し、一部のものは光学活性である。カロチノイド類は、光合成の間に光を吸収する色素として機能し、光増感から細胞を保護すると考えられる、植物及び微生物によって合成される天然色素である。構造上、カロチノイド類は、それらの配置が分子中央部で反転するように、8個のイソプレノイド単位を結合して構成される。カロチノイド構造は、これらの化合物の物理的特性、化学反応性、及び生物学的機能に大きな影響を及ぼす。個々のカロチノイドの大きさ、形状、疎水性及び極性は、哺乳類における、生物学的利用能、吸収、循環、組織及び細胞下の分布及び排泄に劇的に影響を与える場合があることが示唆されている。カロチノイドは、酸化バランスを維持することに加えて、酸化防止活性及び他の生物学的活性を示しており、したがって、理論によって制限されることなく、カロチノイドは、呼吸器状態に対する免疫反応を強化するのに役立つことができると考えられる。
【0155】
カロチノイドが存在する場合、カロチノイドは、ルテイン、アスタキサンチン、ゼアキサンチン、ビキシン、リコピン、及びそれらの混合物からなる群から選択される。
【0156】
ルテイン
本発明の組成物は、ルテインを含むことができる。ルテインは、強力な酸化防止剤である。ルテインとゼアキサンチンは、互の構造異性体である。ルテインは、マリーゴールドから結晶の形で抽出することができる。ルテインの食物供給源としては、カラシナ、ホウレン草、ケール、ブロッコリー、葉レタス、グリーンピース、芽キャベツ、トウモロコシ、一部のカボチャ、及びグリーンビーンズが挙げられる。
【0157】
存在する場合、組成物は、組成物の重量で少なくとも約0.01%、あるいは約0.01%〜約20%、あるいは約0.05%〜約10%のルテインを含む。
【0158】
ゼアキサンチン
本発明の組成物は、ゼアキサンチンを含むことができる。ゼアキサンチンもまた、強力な酸化防止剤である。ゼアキサンチンは、マリーゴールドから結晶の形で抽出することができる。ゼアキサンチンの食物供給源としては、カラシナ、ホウレン草、ケール、ブロッコリー、葉レタス、グリーンピース、芽キャベツ、トウモロコシ、一部のカボチャ、及びグリーンビーンズが挙げられる。
【0159】
存在する場合、組成物は、組成物の重量で少なくとも約0.01%のゼアキサンチン、あるいは約0.01%〜20.0%、あるいは約0.05%〜約10%のゼアキサンチンを含む。
【0160】
アスタキサンチン
本発明の組成物は、アスタキサンチンを含むことができる。アスタキサンチンもまた、強力な酸化防止剤であり、遊離アスタキサンチン又はアスタキサンチンジエステルとして提供することができる。自然に産生されたアスタキサンチンは、真菌、甲殻類、及び例えばヘマトコッカス種等の藻類から得ることができる(例えば、米国特許第5,744,502号に記載されるような)。アスタキサンチンはまた、野生型及び遺伝子組み換えされたパフィア酵母によって産生され、Archer Daniels Midland Co.、Aquasearch Inc.、AstaCarotene AB、Cyanotech Corporation and Micro Gaia,Inc.から市販されている。合成的に産生されたアスタキサンチンもまた、Hoffman−LaRoche,Ltd.から市販されている。
【0161】
存在する場合、組成物は、組成物の重量で少なくとも約0.01%、あるいは約0.01%〜約20%のアスタキサンチン、あるいは約0.05%〜約10%のアスタキサンチンを含む。
【0162】
ビキシン
本発明の組成物は、ビキシンを含むことができる。ビキシンは天然産生のカロチノイドであり、B.orellana種子(アナトー種子とも称される)のパルプ中に見出され、飯米、チーズ、ソフトドリンク、油、バター、スープ、及び化粧品を赤色−オレンジ色に着色する染料に世界中で使用される。アナトー抽出物のようにビキシンは、食物の着色添加剤として使用される。ビキシンは、フリーラジカルを取り除き、酸化損傷を防止することができる、酸化防止剤である。
【0163】
存在する場合、組成物は、組成物の重量で少なくとも約0.01%のビキシン、あるいは約0.01%〜約20%のビキシン、あるいは約0.05%〜約10%のビキシンを含む。
【0164】
リコピン
本発明の組成物は、リコピンを含むことができる。リコピンは、トマト、グアバ、ローズヒップ、スイカに赤色を、及びグレープフルーツにピンク色を付与する、開鎖した不飽和カロチノイドである。リコピンは、身体の細胞を損傷し得るフリーラジカルを中和する、証明された酸化防止剤である。
【0165】
存在する場合、組成物は、組成物の重量で少なくとも約0.01%、あるいは約0.01%〜約20%、あるいは約0.05%〜約10%のリコピンを含む。
【0166】
抗酸化剤
本発明の組成物は、抗酸化特性を有するものとして上記に記載されるビタミン、植物由来の材料、元素、及びカロチノイドに加えて、酸化防止剤を含むことができる。酸化防止剤は、組織内の酸素の損傷効果に反対に作用することができる、酵素又は他の有機分子である。この用語は、専門的には、酸素と反応する分子に適用されるが、任意のフリーラジカルから保護する分子に適用される場合も多い。酸化防止剤は、天然及び合成ビタミン、植物由来の構成成分、及びカロチノイドを含むことができ、それらの多くは、本項に記載される酸化防止剤に加えて、上記に記載されている。
【0167】
酸化防止剤が存在する場合、そのような酸化防止剤の非限定的な実施例としては、トコフェロール(ビタミンE)、ビタミンC(上記に記載)、ビタミンA(上記に記載)、CoQ10、植物由来の材料(上記に記載)、カロチノイド(上記に記載)、セレン(上記に記載)、並びにそれらの混合物及び/又は組み合わせが挙げられる。
【0168】
ビタミンE
本発明の組成物は、ビタミンEを含むことができる。ビタミンEは、脂肪可溶性の化合物であり、ビタミンEの最も顕著な酸化防止剤活性は細胞膜に限局される。ビタミンEは、細胞膜を脂肪の過酸化から防護することによって酸化バランスを維持する。ビタミンEは、脂肪可溶性の酸化防止剤であり、細胞の酸化的損傷を防御する。ビタミンEの主な食物源は、植物油、マーガリン及びショートニング、並びに他の供給源をもたらすナッツ、種子、全粒穀物及び小麦胚である。「ビタミンE」という用語は、典型的には、4つのトコフェロール及び4つのトコトリエノールである、8つの異なる化学形態を含む。ビタミンEの最も生物学的に活性な形態はα−トコフェロールである。
【0169】
存在する場合、組成物は、組成物の1日用量当たり約1mg〜約1000mg、あるいは約1mg〜約800mg、あるいは約2mg〜約200mgのビタミンEを含む。
【0170】
存在する場合、組成物は、組成物の重量で少なくとも約0.01%のビタミンE、あるいは約0.01%〜約10%、あるいは約0.2%〜約5%のビタミンEを含む。
【0171】
コエンザイムQ10
本発明の組成物は、コエンザイムQ10(CoQ10)を含むことができる。コエンザイムQ10は、化学反応を促進し、フリーラジカルから哺乳動物を保護するのに役立つ、強力な天然産の生化合物である。それはまた、ユビキノンとも呼ばれる。コエンザイムQ10(CoQ10)は、食物中に自然に存在しており、8つのビタミン及びいくつかの微量元素を必要とする多段階(17段階)プロセス中に、アミノ酸チロシンから哺乳動物が合成できる。コエンザイムQ10は、酸化防止剤特性をもたらし、並びにそれが及ぼす細胞内における酸素の流れの制御、心血管系機能化の補助、エネルギーの産生、他の栄養素の吸収の補助、加えてその免疫増強特性を提供する。
【0172】
存在する場合、組成物は、組成物の重量で少なくとも約0.01%、あるいは約0.01%〜約10%、あるいは約0.2%〜約5%のコエンザイムQ10を含む。
【0173】
存在する場合、組成物は、組成物の1日用量当たり約1mg〜約400mg、あるいは約2mg〜約400mg、あるいは約3mg〜約300mgのコエンザイムQ10を含む。
【0174】
呼吸活性物質
本発明の組成物はまた、1つ以上の幅広い一般的な呼吸活性物質も含むことができる。非限定的な実施例としては、鬱血除去剤、抗コリン作用薬、鎮痛剤、抗炎症薬、解熱剤、抗ウイルス剤、鎮咳剤、去痰剤、粘液溶解剤、並びに抗ヒスタミン及び非非鎮痛型抗ヒスタミン、並びにそれらの混合物及び/又は組み合わせが挙げられる。他の追加の呼吸活性物質としては、局所麻酔剤、粘滑剤、漢方薬、サプリメント、天然成分、エネルギー増進成分、睡眠補助薬、並びにそれらの混合物及び/又は組み合わせを挙げることができる。
【0175】
鬱血除去剤の非限定的な実施例としては、オキシメタゾリン、フェニレフリン、キシロメタゾリン、ナファゾリン、l−デソキシエフェドリン、エフェドリン、プロピルヘキセドリン、偽エフェドリン、及びフェニルプロパノールアミンが挙げられる。
【0176】
抗コリン作用薬の非限定的な実施例としては、イプラトロピウム、クロルフェニラミン、ブロムフェニルアミン、ジフェンヒドラミン、ドキシルアミン、クレマスチン、及びトリプロリジンが挙げられる。
【0177】
鎮痛剤、抗炎症薬、及び解熱剤の非限定的な実施例としては、イブプロフェン、ケトプロフェン、ジクロフェナク、ナプロキセン、アセトアミノフェン、及びアスピリンが挙げられる。
【0178】
抗ウイルス剤の非限定的な実施例としては、アマンタジン、リマンタジン、プレコナリル、ザナミビル、及びオセルタミビルが挙げられる。
【0179】
鎮咳剤の非限定的な実施例としては、コデイン、デキストロメトルファン、クロフェダノール、及びレボドロプロピジンが挙げられる。
【0180】
去痰剤の非限定的な実施例としては、グアイフェネシンが挙げられる。
【0181】
粘液溶解剤の非限定的な実施例としては、アンブロキソール及びN−アセチルシステインが挙げられる。
【0182】
抗ヒスタミンの実施例としては、ジフェンヒドラミン、ドキシルアミン、トリプロリジン、クレマスチン、フェニラミン、クロルフェニラミン、ブロムフェニルアミン、デクスブロムフェニルアミン、ロラタジン、セチリジン及びフェキソフェナジン、アンレキサノクス、アルキルアミン誘導体、クロモリン、アクリバスチン、イブジラスト、バミピン、ケトチフェン、ネドクロミル、オマリズマブ、ジメチンデン、オキサトミド、ペミロラスト、ピロブタミン、ペンチゲチド、テナリジン、ピクマスト、トルプロパミン、ラマトロバン、トリプロリジン、レピリナスト、スプラタストトシレートアミノアルキルエーテル、タザノラスト、ブロモジフェンヒドラミン、トラニラスト、カルビノキサミン、トラキサノックス、クロルフェノキサミン、ジフェンヒドラミン、ジフェニルピラリン、ドキシルアミン、エンブラミン、p−メチルジフェンヒドラミン、モキサスチン、オルフェナドリン、フェニルトロキサミン、セタスチン、エチレンジアミン誘導体、クロロピラミン、クロロテン、メタピリレン、ピリラミン、タラスチン、テニルジアミン、塩酸トンジルアミン、トリペレナミン、ピペラジン、クロルサイクリジン、クロシニジン、ホモクロルサイクリジン、ヒドロキシジン、トリサイクリックス、フェノチアジン、メキタジン、プロメタジン、メチル硫酸チアジナミウム、他のトリサイクリックス、アザタジン、シプロヘプタジン、デプトロピン、デスロラタジン、イソチペンジル、オロパタジン、ルパタジン、アンタゾリン、アステミゾール、アゼラスチン、ベポタスチン、クレミゾール、エバスチン、エメダスチン、エピナスチン、レボカバスチン、メブヒドロリン、ミゾラスチン、フェニンダミン、テルフェナジン、並びにトリトクアリンが挙げられる。
【0183】
存在する場合、組成物は、組成物の重量で約0%〜約20%、あるいは約0.0001%〜約15%、あるいは約0.001%〜約10%、あるいは約0.01%〜約5%の呼吸活性物質を含むことができる。
【0184】
存在する場合、組成物は、組成物の1回用量当たり約0.001mg〜約1000mg、あるいは約2.5mg〜約750mg、あるいは約5mg〜約600mgの呼吸活性成分を含むことができる。呼吸活性成分の1日総投与量は、当業者によって理解されるように、特定の呼吸活性成分に応じて決定される。一般的な呼吸活性成分の例示的な望ましい1日投与量は、http://www.fda.gov/cder/drug/unapproved drugs/cough cold products.pdfでアクセス可能な、OTC Cough/Cold Drug Products:21 CFR Part 341と題する米国FDAガイドライン、又はBeradi,Rosemary,et al.(Editors)Handbook of Nonprescription Drugs,15th Edition(2006)American Pharmacists Association,Washington,DC,USAで見ることができる。
【0185】
任意成分
本発明の組成物はまた、幅広い任意成分及び加工助剤のうちの1つ以上も含むことができる。任意成分の非限定的な実施例としては、天然成分、可塑剤、着色剤、風味剤、甘味剤、緩衝剤、スリップ助剤、賦形剤、キャリア、並びにそれらの混合物及び/又は組み合わせが挙げられる。他の任意成分としては、安定剤、酵素等(プロテアーゼ及びリパーゼを含む)の生物学的添加物、化学添加物、冷却剤、キレート剤、変性剤、薬物収れん剤、乳化剤、外用鎮痛剤、芳香性化合物、保湿剤、白濁剤(酸化亜鉛及び二酸化チタン等)、消泡剤(シリコーン等)、防腐剤(ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)及びブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、没食子酸プロピル、塩化ベンザルコニウム、EDTA、ベンジルアルコール、ソルビン酸カリウム、パラベン、並びにそれらの混合物等)、還元剤、溶媒、ヒドロトロープ、可溶化剤、懸濁化剤(非界面活性)、溶媒、増粘剤(水性及び非水性)、捕捉剤、角質溶解剤等、並びにそれらの混合物及び/又は組み合わせを挙げることができる。
【0186】
概して、本明細書において別段の指定がない限り、存在する場合、組成物は、組成物の重量で約0.001%〜約99%、あるいは約0.01%〜約80%、あるいは約0.01%〜約50%、あるいは約0.01%〜約10%の任意成分を含む。
【0187】
天然成分
本発明の組成物は、幅広い天然成分のうちの1つ以上を含むことができる。そのような天然成分の非限定的な実施例としては、動物性タンパク質、植物性タンパク質、デンプン質物質、野菜、果物、卵由来の材料、不変性タンパク質、食品等級ポリマー接着剤、ゲル、ポリオール、デンプン、ゴム、調味料、塩、持続放出化合物、芳香変性剤、組織状小麦タンパク質、組織状大豆タンパク質、組織状ルピナスタンパク質、組織状野菜タンパク質、脂肪酸、及びそれらの組み合わせが挙げられる。特に有用な天然成分を以下に例示する。
【0188】
果物
本発明の組成物は、任意の天然成分として、少なくとも1つの果物、果実フレーバ、並びに/又は果汁及び/若しくは抽出物を含むことができる。非限定的な実施例としては、トマト、リンゴ、アボカド、ナシ、モモ、サクランボ、アンズ、プラム、ブドウ、オレンジ、グレープフルーツ、レモン、ライム、クランベリー、ラズベリー、ブルーべリー、スイカ、カンタロープ(cantelope)、マスクメロン、ハネデューメロン、イチゴ、バナナ、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0189】
脂肪酸
本発明の組成物は、脂肪酸を含むことができる。長鎖脂肪酸は、アラキドン酸代謝において重要な役割を果たし、痛み及び炎症の調節に有用であり得る。現在、ω−6脂肪酸等の長鎖脂肪酸が、それらの酸化防止及び免疫健康上の利益のために使用されている。
【0190】
好適な長鎖脂肪酸の非限定的な実施例としては、α−リノール酸、γ−リノレン酸、リノール酸、エイコサペンタン酸、及びドコサヘキサエン酸が挙げられる。魚油は、エイコサペンタエン酸(EPA)及びドコサヘキサエン酸(DHA)の好適な供給源である。
【0191】
存在する場合、組成物は、組成物の重量で少なくとも約0.05%のDHA、あるいは少なくとも約0.1%のDHA、あるいは少なくとも約0.15%のDHAを含む。
【0192】
存在する場合、組成物は、組成物の重量で少なくとも約0.05%、あるいは少なくとも約0.1%のEPA、あるいは少なくとも約0.15%のEPAを含む。
【0193】
可塑剤
本発明の組成物は、可塑剤を含むことができる。理論によって制限されるものではないが、可塑剤によって、組成物は、より容易に変形され、脆性が低くなり、又は機械的損傷を起こしにくくなる。したがって、所望に応じて、本組成物に1つ以上の可塑剤を任意に添加してもよい。
【0194】
可塑剤の非限定的な実施例としては、フタル酸(例えば、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル)、クエン酸(例えば、クエン酸トリエチル(例えば、CITROFLEX 2)、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸トリブチル、及びクエン酸アセチルトリブチル)、多価アルコール(例えば、ソルビトール、グリセロール)、トリアセチン(トリ酢酸グリセリル)、ポリエチレングリコール(例えば、CARBOWAX 400)、ポリソルベート80、アセチル化モノグリセリド、グリセロール、プロピレングリコール、脂肪酸エステル、界面活性ポリマー、カンファー、シリコーンオイル、ヒマシ油、及びそれらの混合物が挙げられる。
【0195】
使用する可塑剤の量は、例えば使用する可塑剤及び組成物の所望の特性に応じて異なる。存在する場合、組成物は、組成物の重量で約0.001%〜約20%、あるいは約0.01%〜約15%、あるいは約0.1%〜約10%の可塑剤を含むことができる。
【0196】
着色剤
本発明の組成物は、着色剤を含むことができる。染料及びレーキ等の1つ以上の色素又は他の好適な着色剤を組成物に組み込むことができる。例えば,U.S.FD&C染料(例えば、黄色5号、青色2号、赤色40号)又はU.S.FD&Cレーキを使用することができる。本発明に使用することができる例示的なレーキとしては、例えばレーキ赤色40号、黄色6号、青色1号等が挙げられる。更に、他の従来の食物及び食品着色剤と組み合わせたU.S.FD&C染料及び/又はU.S.FD&Cレーキが使用されてもよい。更なる実施例として、リボフラビン及びβ−カロチンもまた、着色剤として使用するこができる。更に、他の天然物質も着色剤として利用することができ、例えば、ブドウ、クロフサスグリ、海棠、人参、ビートルート、赤キャベツ、及びハイビスカス、並びにそれらの混合物及び/又は組み合わせ等の、果物、野菜、又は植物抽出物が挙げられる。
【0197】
使用する着色剤の量は、使用する薬剤、及び最終組成物における所望の特性又は強度に応じて異なる。当業者は、そのような決定を容易に行うことができる。
【0198】
存在する場合、組成物は、組成物の重量で約0.0001%〜約5%、あるいは約0.001%〜約1%、あるいは約0.005%〜約0.1%の着色剤を含む。
【0199】
風味剤
本発明の組成物は、風味剤を含むことができる。本明細書の組成物の美味性を強化するために、それらに1つ以上の風味剤を組み込むことができる。風味剤は、小児に投与される組成物において特に重要であり得る。任意の天然又は合成風味剤、並びに/又はそれらの混合物及び/若しくは組み合わせを本発明に使用することができる。本発明に用いるのに特に好適なものは、果実フレーバである。これらの果実フレーバは、果汁及び香味油等の天然源から得ることができるし、あるいは、合成的に調製してもよい。
【0200】
好適なフレーバの非限定的な実施例は、例えばパッションフルーツフレーバ、マンゴーフレーバ、パイナップルフレーバ、クプアスフレーバ、グアバフレーバ、カカオフレーバ、パパイヤフレーバ、ピーチフレーバ、及びアプリコットフレーバを含む、エキゾチック及びラクトンフレーバである。加えて、種々の他の果実フレーバを利用することができ、それらの非限定的な実施例としては、アップルフレーバ、シトラスフレーバ、ブドウフレーバ、ラズベリーフレーバ、クランベリーフレーバ、チェリーフレーバ、グレープフルーツフレーバ等が挙げられる。
【0201】
追加の風味剤並びにそれらの混合物及び/又は組み合わせの非限定的な実施例としては、バニラ、ハニーレモン、レモンハニー、チェリーバニラ、ピーチ、ハニージンジャー、チェリー、チェリークリーム、ミント、バニラミント、ダークベリー、ブラックベリー、ラズベリー、ペパーミント、スペアミント、ハニーピーチ、アサイベリー、クランベリー、ハニークランベリー、トロピカルフルーツ、ドラゴンフルーツ、ウルフベリー、レッドステムミント、ザクロ、クロフサスグリ、イチゴ、レモン、ライム、ピーチジンジャー、オレンジ、オレンジクリーム、クリームシクル、アプリコット、アネトール、ジンジャー、ジャックフルーツ、スターフルーツ、ブルーベリー、フルーツパンチ、レモングラス、カモミールレモングラス、ラベンダー、バナナ、イチゴバナナ、ブドウ、ブルーラズベリー、レモンライム、コーヒー、エスプレッソ、カプチーノ、ハニー、ウインターグリーンミント、バブルガム、タルトハニーレモン、サワーレモン、グリーンアップル、ボイゼンベリー、ダイオウ、イチゴダイオウ、柿、緑茶、黒茶、紅茶、白茶、ハニーライム、チェリーライム、アップル、タンジェリン、グレープフルーツ、キウイ、ナシ、バニリン、エチルバニリン、マルトール、エチル−マルトール、パンプキン、キャロットケーキ、ホワイトチョコレートラズベリー、チョコレート、ホワイトチョコレート、ミルクチョコレート、ダークチョコレート、チョコレートマシュマロ、アップルパイ、シナモン、ヘーゼルナッツ、アーモンド、クリーム、クレームブリュレ、カラメル、カラメルナッツ、バター、バタータフィー、カラメルタフィー、アロエベラ、ウイスキー、ラム、カカオ、カンゾウ、パイナップル、グアバ、メロン、スイカ、エルダーベリー、マウスクーラー、ラズベリー及びクリーム、ピーチマンゴー、トロピカル、クールベリー、レモンアイス、ネクター、スパイシーネクター、トロピカルマンゴー、アップルバター、ピーナッツバター、タンジェリン、タンジェリンライム、マシュマロ、綿菓子、アップルサイダー、オレンジチョコレート、並びにそれらの混合物及び/又は組み合わせが挙げられる。
【0202】
使用する風味剤の量は、使用する風味剤、及び最終組成物における所望の特性又は強度に応じて異なる。当業者は、そのような決定を容易に行うことができる。
【0203】
甘味剤
本発明の組成物は、例えば、炭水化物甘味剤、及び天然又は人工のノーカロリー/低カロリーの甘味剤を含む、1つ以上の甘味剤を含むことができる。例えば、本明細書において使用される組成物は、単糖類又は二糖類等の一般的な炭水化物甘味剤のいずれかによって甘味することができる。本発明の組成物に用いるのに好適な砂糖甘味剤の非限定的な実施例としては、スクロース、フルクトース、グルコース、マルトース、並びにそれらの混合物及び/又は組み合わせが挙げられる。
【0204】
1つ以上の高強度及び/又は人工甘味剤もまた利用することができる。そのような甘味剤の非限定的な実施例としては、サッカリン及びその塩、チクロ、L−アスパルチル−L−フェニルアラニン低級アルキルエステル甘味剤(例えば、アスパルテーム)、L−アスパルチル−D−アラニンアミド、L−アスパルチル−D−セリンアミド、L−アスパルチル−L−1−ヒドロキシメチルアルカンアミド甘味剤、L−アスパルチル−1−ヒドロキシエチルアルカンアミド甘味剤、L−アスパルチル−D−フェニルグリシンエスエル及びアミド甘味剤、N−[N−3,3−ジメチルブチル)−L−α−アスパルチル]−L−フェニルアラニン、1−メチルエスエル甘味剤、タウマチン、ジヒドロカルコン、チクロ、ステビオシド、グリチルリチン、合成アルコキシ芳香族、スクラロース、スオサン、ミラクリン、モネリン、ソルビトール、キシリトール、タリン、シクロヘキシルスルファミン酸、置換イミダゾリン、合成スルファミン酸(アセスルファム、アセスルファムK及びn置換スルファミン酸等)、オキシム(ペリラルチン等)、ペプチド(マロン酸アスパルチル及びサッカニリン酸等)、ジペプチド、アミノ酸系甘味剤(gem−ジアミノアルカン、meta−アミノ安息香酸、L−アミノジカルボン酸アルカン、並びに特定のα−アミノジカルボン酸及びgem−ジアミンのアミド等)、及び3−ヒドロキシ−4−アルキルオキシフェニル脂肪族カルボキシレート又は複素環式芳香族カルボキシレート、エリスリトール、並びにそれらの混合物及び/又は組み合わせが挙げられる。
【0205】
使用する甘味剤の量は、使用する可塑剤及び最終組成物における所望の特性又は甘味強度に応じて異なり得る。当業者は、そのような決定を容易に行うことができる。
【0206】
甘味剤が存在する場合、組成物は、組成物の重量で約0.0001%〜約90%、あるいは約0.0001%〜約70%、あるいは約0.0001%〜約50%、あるいは約0.0001%〜約20%、あるいは約0.0001%〜約10%、あるいは約0.0001%〜約5%の甘味剤を含む。
【0207】
人工甘味剤が存在する場合、組成物は、組成物の重量で約0.0001%〜約5%、あるいは約0.0001%〜約3.5%、あるいは約0.0001%〜約2%、あるいは約0.0001%〜約1%、あるいは約0.05%〜約1%の人工甘味剤を含む。
【0208】
緩衝剤
例えば環境内で一定pHを維持するために、1つ以上の緩衝剤を本発明の組成物に利用することができる。そのような緩衝剤としては、アセテート緩衝剤、シトレート緩衝剤、及びホスフェート緩衝剤を挙げることができる。非限定的な実施例としては、酢酸、酢酸ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、リン酸一ナトリウム、第二リン酸ナトリウム、及び塩化ナトリウムが挙げられる。
【0209】
使用する緩衝剤の量は、使用する緩衝剤、及び最終組成物における所望の効果に応じて異なり得る。当業者は、そのような決定を容易に行うことができる。
【0210】
スリップ助剤
組成物の表面摩擦、耐水性、磨耗耐性、又は他の機械的特性を改善するために、本組成物に1つ以上のスリップ助剤を任意に含むことができる。例えば、経口投与の場合に、哺乳動物がより容易に組成物を飲み込むことができるように、スリップ助剤が組成物の表面上に含まれてもよい。
【0211】
好適なスリップ助剤の非限定的な実施例としては、例えば、動物、化石、野菜、ミネラル、又は合成ワックスを含む、ワックス添加剤が挙げられる。好ましいワックス添加剤としては、カルナバ、蜜蝋、イナゴマメ、キャンデリラ、オゾケライト、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス、ポリプロピレンワックス等、並びにそれらの混合物及び/又は組み合わせが挙げられる。他の非限定的な実施例としては、界面活性剤、グリセリン、油、及びポリエチレングリコールが挙げられる。
【0212】
使用するスリップ助剤の量は、使用するスリップ助剤、及びスリップ助剤の特定の目的に応じて異なり得る。当業者は、そのような決定を容易に行うことができる。
【0213】
賦形剤
本発明の組成物は、1つ以上の賦形剤を含むことができ、それらの非限定的な実施例としては、崩壊剤、充填剤、希釈剤、潤滑剤、結合剤、コーティング、持続放出性薬剤、及び圧縮助剤が挙げられる。特定の賦形剤の非限定的な実施例としては、微結晶セルロース(充填剤/圧縮助剤)、リン酸ニカルシウム(希釈剤/充填剤/圧縮助剤)、ステアリン酸(潤滑剤)、ステアリン酸マグネシウム(潤滑剤)、コーンスターチ(充填剤/圧縮助剤)、ラクトース(充填剤)、クロスカルメロースナトリウム(崩壊剤)、デンプングリコール酸ナトリウム(崩壊剤)、クロスポビドン(崩壊剤)ポリビニルピロリドン(結合剤)、メタクリル酸コポリマーC型(腸溶性ポリマーコーティング)、ヒプロメロース(持続放出性マトリックスポリマー)、ゼラチン(充填剤)、及びそれらの組み合わせが挙げられる。
【0214】
組成物は、組成物の重量で約1%〜約99%の賦形剤、あるいは約2%〜約70%、あるいは約3%〜約40%、あるいは約5%〜約30%、あるいは約6%〜約25%の賦形剤を含む。
【0215】
輸送系
本発明の組成物は、製薬上許容できる輸送系を含む組成物として、経口投与することができる。輸送系の種類は、所望の剤形に応じて決定することができる。液体、固体、又は気体の形態の任意の製薬上許容できる輸送系が、呼吸器状態に対する反応における免疫系を強化するための、組成物の送達に好適である。組成物の所望の剤形、及び適用する場合、使用される送達デバイスに応じて、本発明の組成物は、製薬上許容できる輸送系を任意に含むことができ、それらの非限定的な実施例としては、水、水混和性溶媒(エタノール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、トランスクトール、グリセロール、及び他の既知の、又は別様に効果的な水混和性溶媒を含む)、液体エアゾール噴射剤、並びにそれらの混合物及び/又は組み合わせが挙げられる。
【0216】
固体又は液体の製薬上許容できる輸送系を使用して、本発明の組成物が固体又は液体剤形で投与される場合、剤形の非限定的な実施例としては、腸溶コート及び持続放出性形態を含む、粉末、カプセル、又は錠剤の形態が挙げられる。本発明の組成物が粉末の形態で投与される場合、それらは、サッシェ、又はスティックパック若しくはストロー等のチューブ状にパッケージ化することができる。組成物の処理の補助の提供、組成物の稠度の補助、改善された安定性の提供、取り扱いの容易化、吸湿性効果等のために、そのような剤形のための製薬上許容できる固体又は液体輸送系を本発明の組成物に添加することができる。
【0217】
製薬上許容できる固体輸送系材料としては、例えば、ラクトース粉末、スクロース粉末、及び/又はそれらの混合物等、微粒子及び粉末充填剤等の成分が挙げられる。
【0218】
本発明の方法
本発明の方法は、好ましくは呼吸器状態に対する免疫反応を強化することによって、呼吸器状態を治療するために、本発明の組成物を哺乳動物に経口投与する(すなわち、摂取による)工程を含む。組成物は、本明細書に記載されるようなプロバイオティクス細菌株を含有する。一実施形態では、哺乳動物はヒトであるか、又はネコ、イヌ、ウシ、ウサギ、又はウマ等の家畜であってもよい。一実施形態では、哺乳動物はヒトであり、特に、哺乳動物はヒトの小児であってもよい。
【0219】
本発明によって治療され、かつ免疫反応が強化される呼吸器状態は上記に定義されており、当業者によって十分に理解されるであろう。一実施形態では、呼吸器状態は、感冒、インフルエンザ、アレルギー、鼻炎、又は副鼻腔炎から選択される。本明細書で使用され、上記に定義されるように、呼吸器状態の治療としては、その状態の予防、治癒、緩和、改善、阻害、若しくは軽減、及び/又はその状態に関連する症状のいずれか、一部、若しくは全ての予防、治癒、緩和、若しくは軽減が挙げられる。症状としては、例えば、咽頭痛、咳、倦怠感、くしゃみ、鼻水、鼻詰まり、鼻汁、鼻の痒み、目の痒み、涙目、過度の粘液、副鼻腔圧迫感、及びそれらの組み合わせが挙げられてもよい。
【0220】
哺乳動物に関して、本明細書で使用される「経口投与」という用語は、本明細書の組成物のうちの1つ以上を、哺乳動物が摂取する、又はヒトが投与するように指示される、若しくは自分(若しくは別のヒト若しくは他の動物)に投与することを意味する。ヒトが組成物を投与するように指示される場合、そのような指示は、組成物の使用が、例えば感冒又はインフルエンザに関連する1つ以上の症状の軽減等の参照された利益を提供し得ること、又は提供することを、ヒトに指導及び/又は通知する指示であり得る。例えば、そのような指示は、口頭の指示(例えば、医師、薬剤師、看護士、獣医、若しくは他の医療従事者からの口頭の説明による)、ラジオ若しくはテレビ媒体(すなわち広告)、又は書面の指示(例えば、獣医若しくは他の医療従事者(例えば、手書き)、販売員若しくは販売組織(例えば、販売冊子、パンフレット、若しくは他の指示するための道具による)、書記媒体(例えば、インターネット、電子メール、若しくは他のコンピューター関連媒体)からの書面の指示による)、及び/又は組成物に関連する包装(例えば、組成物を保持する容器上に存在するラベル)であってもよい。本明細書で使用される「書面」は、単語、絵、記号、及び/又は他の目に見える記述によることを意味する。こうした情報は、例えば「呼吸器の」、「哺乳動物」、「ヒト」、又は「治療」といった、本明細書において使用される実際の単語を利用する必要はなく、むしろそれと同一又は類似の意味を伝達する単語、絵、記号等の使用が本発明の範囲内で想到される。
【0221】
本明細書に記載される組成物は、任意の便利な形態で経口投与されてもよく、それらの非限定的な実施例としては、例えば、腸溶コート及び持続放出性形態を含むカプセル及び錠剤、懸濁液、ガム若しくは軟らかい「グミ」等の菓子類、液体との混合及び/又は溶解に好適な粉末を含む、粉末が挙げられ、それらの非限定的な実施例としては、水、牛乳、ジュース、ホット及び/又はコールド飲料、ホットチョコレート、コールドシリアル、ホットシリアル、ヨーグルト、アイスクリーム等が挙げられる。本明細書の一実施形態では、組成物は粉末である。本明細書に記載される組成物は、通常の食事に対するサプリメント(例えば、栄養補助食品)として使用されてもよいし、又は哺乳動物に対する食品としての機能を果たしてもよい(例えば、ヨーグルト又は他の乳製品に使用される)。
【0222】
投与は、例えば月1回、週1回、又は毎日(所与の構成成分の総1日用量又は総1日量に達するために、1日複数回を含む)等、必要に応じて、又は所望に応じてよい通常の食事に対するサプリメントとして利用される場合、組成物は、哺乳動物に直接投与されるか(例えば、カプセル又は錠剤)、ないしは別の方法で食品と接触又は混合されてもよい(例えば、ヨーグルト、ジュース、又は牛乳と混合される粉末)。利用される組成物の量は、哺乳動物の健康状態、年齢、性別、又は他の通常考慮される要因を含む、種々の要因により得る。
【0223】
一実施形態では、哺乳動物は、2〜18歳、あるいは3〜12歳、あるいは6〜9歳のヒトの小児である。
【0224】
本発明の方法は、本明細書に記載される組成物を利用し、組成物の単位用量当たり少なくとも約1×10CFUのプロバイオティクス細菌株、あるいは約10〜約1014CFU、あるいは約10〜約1012CFU、あるいは約10〜約1011CFUのプロバイオティクス細菌株の投与を含む。あるいは、本発明の方法は、1日のプロバイオティクス細菌株当たり少なくとも約1×10、あるいは少なくとも約1×10、あるいは少なくとも約1×1010、あるいは少なくとも約5×1010の細胞の投与を含み、それは単回用量又は複数回用量で投与され得る。
【0225】
キット
別の実施形態では、本発明は、キットを含むことができる。キットは、1つ以上の個々の用量の組成物(例えば、粉末組成物を含有する1つ以上のサッシェ、及び/又は組成物を含有する1つの菓子類)、組成物を経口投与する方法に関する、上記に記載するような書面及び/又は絵による説明書、少なくとも1つの追加構成成分の、1つ以上の個々の用量及び/又はサンプル(例えば、組成物の複数回用量がこれらの構成成分を含有しない場合に、上記のような呼吸器の組成物、1つ以上のプレバイオティクス、繊維、ビタミン、無機物、金属、元素、植物由来の構成成分、真菌由来の構成成分、カロチノイド、及び/又は酸化防止剤)を含むことができる。キットは、クーポン、リベート、又は広告を更に含むことができる。キットはまた、小冊子又は塗り絵等のおもちゃ、景品、ゲーム、又は教材を更に含むことができる。キットが別個にパッケージ化される複数回用量のいくつかの構成成分を含有する場合、構成成分は、キット内で投与量のグループでパッケージ化することができ、すなわち、1回用量としてまとめて取るべき各構成成分のうちの1つずつを、例えば1日単位で、キット内でグループ化することができる。
【0226】
製造方法
本明細書に開示される組成物は、摂取のための任意の好適な薬剤、サプリメント、食品、及び他の形態で送達することができる。これらの形態の従来の製造方法は、当該技術分野において既知である。非限定的な実施例としては以下が挙げられる。
【0227】
粉末充填硬カプセル
プロバイオティクス、追加構成成分、賦形剤、及び加工助剤を含む粉末成分を、V型ブレンダー(20立方フィートのステンレス鋼V型ブレンダーミキサー、Patterson Kelly)で十分に混合する。次いで、粉末混合物を、自動カプセル充填機(Model GKF 2500 S高速カプセル充填機、Bosch)を使用して、硬カプセル(Vcapsツーピースヒドロキシプロピルメチルセルロースカプセル、Capsugel)に充填する。ある特定のビタミン、無機物、金属、元素等がカプセル、錠剤、及び粉末形態に追加構成成分として含まれる場合、単位用量当たりのグラムでのこれらの構成成分の多くの実際の量は、極端に少ない場合が多く、個々の構成成分の取り扱い、測定、及び処理を困難にする。したがって、そのような構成成分は、一般的には、スクロース又はラクトース等のキャリア中又はキャリア上のプレミックスとして調製又は購入される。キャリア中又はキャリア上のそのような構成成分のプレミックスを、プロバイオティクス、賦形剤、及び加工助剤と混合する。
【0228】
直接圧縮錠剤
プロバイオティクス、ビタミン等の追加構成成分、賦形剤、及び加工助剤を含む粉末成分を、V型ブレンダー(20立方フィートのステンレス鋼V型ブレンダーミキサー、Patterson Kelly)で十分に混合する。高速打錠機(VGK−3000 Series両面回転式錠剤圧縮機、Vanguard)を使用して、粉末を錠剤に圧縮する。ビタミン、無機物、金属、元素等がそのような錠剤形態に追加構成成分として含まれる場合、これらの構成成分の単位用量当たりのグラムでの実際の量は、極端に少ない場合が多く、個々の構成成分の取り扱い、測定、及び処理を困難にする。したがって、そのような構成成分は、一般的には、スクロース又はラクトース等のキャリア中又はキャリア上のプレミックスとして調製又は購入される。キャリア中又はキャリア上のそのような構成成分のプレミックスを、プロバイオティクス、賦形剤、及び加工助剤と混合する。
【0229】
コート錠剤
例えば上記の方法によって製造されるような錠剤を、白濁剤(二酸化チタン等)、消泡剤(シリコーン等)、及び可塑剤(上記のような)を含有する水性懸濁液を使用して、メタクリル酸コポリマーC型腸溶性コーティングでコーティングする。錠剤を、Freund Vector VHC−48 Hi−Coater錠剤コーティング機の完全に穿孔したパンに注入する。8rpmのパン速度及び55℃の吸気温度を有する、噴霧スプレーノズルを使用して、コーティング懸濁液を塗布する。
【0230】
粉末充填パウチ
プロバイオティクス、性能を強化するための追加構成成分、賦形剤、及び加工助剤を含む粉末成分を、V型ブレンダー(20立方フィートのステンレス鋼V型ブレンダーミキサー、Patterson Kelly)で十分に混合する。縦型形成充填包装機(FFS 0520,Sikri Packagaing)を使用して、粉末をホイルラミネートパウチに充填する。ビタミン、無機物、金属、元素等がそのような粉末形態に追加構成成分として含まれる場合、これらの構成成分の単位用量当たりのグラムでの実際の量は、極端に少ない場合が多く、個々の構成成分の取り扱い、測定、及び処理を困難にする。したがって、そのような構成成分は、一般的には、スクロース又はラクトース等のキャリア中又はキャリア上のプレミックスとして調製又は購入される。キャリア中又はキャリア上のそのような構成成分のプレミックスを、プロバイオティクス、賦形剤、及び加工助剤と混合する。
【0231】
組成物の実施例
本発明の組成物の調製物の種々の非限定的な実施例を以下に例示する。以下の実施例は、例示目的に過ぎず、本発明の範囲内の実施形態を更に記載及び説明する。それらは、例示目的のみに提供され、本発明の限定として解釈されるものではない。
【実施例】
【0232】
(実施例1)
単位用量の粉末充填硬カプセルに対する非限定的な組成物は、示された量で以下の構成成分を有し、粉末充填硬カプセルを製造するための上記の方法によって、製造することができる。
【0233】
ラクトバシラス・アシドフィルスCBS 116411、(LAFTI(登録商標)L10、DSM)、凍結乾燥粉末、組成物の10重量%、単位用量当たり1×10CFUのバクテリアを含有する微結晶セルロース(充填剤)(Avicel(登録商標)PH112、FMC)、組成物の89重量%ステアリン酸マグネシウム(潤滑剤)(MF−2、Peter Greven)、組成物の1重量%
【0234】
(実施例2)
単位用量の直接圧縮錠剤に対する非限定的な組成物は、示された量で以下の構成成分を有し、直接圧縮錠剤を製造するための上記の方法によって、製造することができる。
【0235】
ラクトバシラス・アシドフィルスCBS 116411,(LAFTI(登録商標)L10、DSM)、凍結乾燥粉末、組成物の10重量%、単位用量当たり1×10CFUのバクテリアを含有する
ビタミン/ミネラルプレミックス、組成物の3重量%
プレミックスは、ラクトースキャリア中に、単位用量当たり以下のビタミン/ミネラルの含有量を含有及び送達する。
【0236】
鉄、3.5mg
ビタミンA、648IU
ヨウ素、37.5mcg
微結晶セルロース(圧縮助剤)(Avicel(登録商標)PH112、FMC)、組成物の80重量%
クロスポビドン(崩壊剤)(Kollidon(登録商標)CL、BASF)、組成物の5重量%
ステアリン酸マグネシウム(潤滑剤)(MF−2、Peter Greven)、組成物の2重量%
【0237】
(実施例3)
単位用量の粉末充填パウチに対する非限定的な組成物は、示された量で以下の構成成分を有し、粉末充填パウチを製造するための上記の方法によって、製造することができる。
【0238】
ラクトバシラス・アシドフィルスCBS 116411(LAFTI(登録商標)L10、DSM)、凍結乾燥粉末、組成物の10重量%、単位用量当たり1×1010CFUのバクテリアを含有する
ビタミン/ミネラルプレミックス、組成物の27重量%
プレミックスは、スクロースキャリア中に、単位用量当たり以下のビタミン/ミネラルの含有量を含有及び送達する。
【0239】
ビタミンC、60mg
鉄、3.5mg
ビタミンA、648IU
ヨウ素、37.5mcg
亜鉛、3.75mg
ビタミンE、2.5IU
ナイアシン(B−3)、2.5mg
ピリドキシンHCL(B−6)、0.50mg
リボフラビン(B−2)、0.455mg
葉酸(B−9)、59.5mcg
シアノコバラミン(B−12)、0.50mg
グラニュー糖(充填剤及び甘味剤)(Baker’s Special、United Sugars)、組成物の57重量%
クロスポビドン(崩壊剤)(Kollidon(登録商標)CL、BASF)、組成物の5重量%
ステアリン酸マグネシウム(潤滑剤)(MF−2、Peter Greven)、組成物の1重量%
【0240】
(実施例4)
単位用量の粉末充填硬カプセルに対する非限定的な組成物は、示された量で以下の構成成分を有し、粉末充填硬カプセルを製造するための上記の方法によって、製造することができる。
【0241】
ビフィドバクテリウム・ラクティスCBS 118529(LAFTI(登録商標)L94、DSM)、凍結乾燥粉末、組成物の10重量%、単位用量当たり1×10CFUのバクテリアを含有する
微結晶セルロース(充填剤)(Avicel(登録商標)PH112、FMC)、組成物の89重量%
ステアリン酸マグネシウム(潤滑剤)(MF−2、Peter Greven)、組成物の1重量%
【0242】
(実施例5)
単位用量の直接圧縮錠剤に対する非限定的な組成物は、示された量で以下の構成成分を有し、直接圧縮錠剤を製造するための上記の方法によって、製造することができる。
【0243】
ビフィドバクテリウム・ラクティスCBS 118529(LAFTI(登録商標)L94、DSM)、凍結乾燥粉末、組成物の10重量%、単位用量当たり1×10CFUのバクテリアを含有する
ビタミン/ミネラルプレミックス、組成物の3重量%
プレミックスは、ラクトースキャリア中に、1用量当たり以下のビタミン/ミネラルの含有量を含有及び送達する。
【0244】
鉄、3.5mg
ビタミンA、648IU
ヨウ素、37.5mcg
微結晶セルロース(圧縮助剤)(Avicel(登録商標)PH112、FMC)、組成物の80重量%
クロスポビドン(崩壊剤)(Kollidon(登録商標)CL、BASF)、組成物の5重量%
ステアリン酸マグネシウム(潤滑剤)(MF−2、Peter Greven)、組成物の2重量%
【0245】
(実施例6)
単位用量の粉末充填パウチに対する非限定的な組成物は、示された量で以下の構成成分を有し、粉末充填パウチを製造するための上記の方法によって、製造することができる。
【0246】
ビフィドバクテリウム・ラクティスCBS 118529(LAFTI(登録商標)L94、DSM)、凍結乾燥粉末、組成物の10重量%、単位用量当たり1×1011CFUのバクテリアを含有する
ビタミン/ミネラルプレミックス、組成物の27重量%
プレミックスは、スクロースキャリア中に、1用量当たり以下のビタミン/ミネラルの含有量を含有及び送達する。
【0247】
ビタミンC、60mg
鉄、3.5mg
ビタミンA、648IU
ヨウ素、37.5mcg
亜鉛、3.75mg
ビタミンE、2.5IU
ナイアシン(B−3)、2.5mg
ピリドキシンHCL(B−6)、0.50mg
リボフラビン(B−2)、0.455mg
葉酸(B−9)、59.5mcg
シアノコバラミン(B−12)、0.50mg
グラニュー糖(充填剤及び甘味剤)(Baker’s Special、United Sugars)、組成物の57重量%
クロスポビドン(崩壊剤)(Kollidon(登録商標)CL、BASF)、組成物の5重量%
ステアリン酸マグネシウム(潤滑剤)(MF−2、Peter Greven)、組成物の1重量%
【0248】
(実施例7)
単位用量の粉末充填硬カプセルに対する非限定的な組成物は、示された量で以下の構成成分を有し、粉末充填硬カプセルを製造するための上記の方法によって、製造することができる。
【0249】
ラクトバシラス・アシドフィルスCBS 116411(LAFTI(登録商標)L10、DSM)、凍結乾燥粉末、組成物の5重量%、及びビフィドバクテリウム・ラクティスCBS 118529(LAFTI(登録商標)L94、DSM)、凍結乾燥粉末、組成物の5重量%、混合される場合、単位用量当たり1×10CFUのバクテリアを含有する
微結晶セルロース(充填剤)(Avicel(登録商標)PH112、FMC)、組成物の89重量%
ステアリン酸マグネシウム(潤滑剤)(MF−2、Peter Greven)、組成物の1重量%
【0250】
(実施例8)
単位用量の直接圧縮錠剤に対する非限定的な組成物は、示された量で以下の構成成分を有し、直接圧縮錠剤を製造するための上記の方法によって、製造することができる。
【0251】
ラクトバシラス・アシドフィルスCBS 116411(LAFTI(登録商標)L10、DSM)、凍結乾燥粉末、組成物の5重量%、及びビフィドバクテリウム・ラクティスCBS 118529(LAFTI(登録商標)L94、DSM)、凍結乾燥粉末、組成物の5重量%、混合される場合、単位用量当たり1×10CFUのバクテリアを含有する
ビタミン/ミネラルプレミックス、組成物の3重量%
プレミックスは、ラクトースキャリア中に、単位用量当たり以下のビタミン/ミネラルの含有量を含有及び送達する。
【0252】
鉄、3.5mg
ビタミンA、648IU
ヨウ素、37.5mcg
微結晶セルロース(圧縮助剤)(Avicel(登録商標)PH112、FMC)、組成物の80重量%
クロスポビドン(崩壊剤)(Kollidon(登録商標)CL、BASF)、組成物の5重量%
ステアリン酸マグネシウム(潤滑剤)(MF−2、Peter Greven)、組成物の2重量%
【0253】
(実施例9)
単位用量の粉末充填パウチに対する非限定的な組成物は、示された量で以下の構成成分を有し、粉末充填パウチを製造するための上記の方法によって、製造することができる。
【0254】
ラクトバシラス・アシドフィルスCBS 116411(LAFTI(登録商標)L10、DSM)、凍結乾燥粉末、組成物の5重量%、及びビフィドバクテリウム・ラクティスCBS 118529(LAFTI(登録商標)L94、DSM)、凍結乾燥粉末、組成物の5重量%、混合される場合、単位用量当たり1×1011CFUのバクテリアを含有する
ビタミン/ミネラルプレミックス、組成物の27重量%
プレミックスは、スクロースキャリア中に、単位用量当たり以下のビタミン/ミネラルの含有量を含有及び送達する。
【0255】
ビタミンC、60mg
鉄、3.5mg
ビタミンA、648IU
ヨウ素、37.5mcg
亜鉛、3.75mg
ビタミンE、2.5IU
ナイアシン(B−3)、2.5mg
ピリドキシンHCL(B−6)、0.50mg
リボフラビン(B−2)、0.455mg
葉酸(B−9)、59.5mcg
シアノコバラミン(B−12)、0.50mg
グラニュー糖(充填剤及び甘味剤)(Baker’s Special、United Sugars)、組成物の57重量%
クロスポビドン(崩壊剤)(Kollidon(登録商標)CL、BASF)、組成物の5重量%
ステアリン酸マグネシウム(潤滑剤)(MF−2、Peter Greven)、組成物の1重量%
【0256】
(実施例10)
単位用量の粉末充填硬カプセルに対する非限定的な組成物は、示された量で以下の構成成分を有し、粉末充填硬カプセルを製造するための上記の方法によって、製造することができる。
【0257】
ビフィドバクテリウム・ビフィダム、凍結乾燥粉末、組成物の10重量%、単位用量当たり1×1011CFUのバクテリアを含有する
微結晶セルロース(充填剤)(Avicel(登録商標)PH112、FMC)、組成物の89重量%
ステアリン酸マグネシウム(潤滑剤)(MF−2、Peter Greven)、組成物の1重量%
【0258】
(実施例11)
単位用量の直接圧縮錠剤に対する非限定的な組成物は、示された量で以下の構成成分を有し、直接圧縮錠剤を製造するための上記の方法によって、製造することができる。
【0259】
ビフィドバクテリウム・ロンガム、凍結乾燥粉末、組成物の10重量%、単位用量当たり1×10CFUのバクテリアを含有する
ビタミン/ミネラルプレミックス、組成物の3重量%
プレミックスは、ラクトースキャリア中に、単位用量当たり以下のビタミン/ミネラルの含有量を含有及び送達する。
【0260】
鉄、3.5mg
ビタミンA、648IU
ヨウ素、37.5mcg
微結晶セルロース(圧縮助剤)(Avicel(登録商標)PH112、FMC)、組成物の80重量%
クロスポビドン(崩壊剤)(Kollidon(登録商標)CL、BASF)、組成物の5重量%
ステアリン酸マグネシウム(潤滑剤)(MF−2、Peter Greven)、組成物の2重量%
【0261】
(実施例12)
単位用量の粉末充填パウチに対する非限定的な組成物は、示された量で以下の構成成分を有し、粉末充填パウチを製造するための上記の方法によって、製造することができる。
【0262】
ビフィドバクテリウム・インファンティス、凍結乾燥粉末、組成物の10重量%、単位用量当たり1×1010CFUのバクテリアを含有する
ビタミン/ミネラルプレミックス、組成物の27重量%
プレミックスは、スクロースキャリア中に、単位用量当たり以下のビタミン/ミネラルの含有量を含有及び送達する。
【0263】
ビタミンC、60mg
鉄、3.5mg
ビタミンA、648IU
ヨウ素、37.5mcg
亜鉛、3.75mg
ビタミンE、2.5IU
ナイアシン(B−3)、2.5mg
ピリドキシンHCL(B−6)、0.50mg
リボフラビン(B−2)、0.455mg
葉酸(B−9)、59.5mcg
シアノコバラミン(B−12)、0.50mg
グラニュー糖(充填剤及び甘味剤)(Baker’s Special、United Sugars)、組成物の57重量%
クロスポビドン(崩壊剤)(Kollidon(登録商標)CL、BASF)、組成物の5重量%
ステアリン酸マグネシウム(潤滑剤)(MF−2、Peter Greven)、組成物の1重量%
【0264】
(実施例13)
単位用量の直接圧縮錠剤に対する非限定的な組成物は、示された量で以下の構成成分を有し、直接圧縮錠剤を製造するための上記の方法によって、製造することができる。
【0265】
ビフィドバクテリウム・ロンガム、凍結乾燥粉末、組成物の5重量%、及びラクトバシラス・アシドフィルス、凍結乾燥粉末、組成物の5重量%、混合される場合、単位用量当たり1×10CFUのバクテリアを含有する
ビタミン/ミネラルプレミックス、組成物の3重量%
プレミックスは、ラクトースキャリア中に、単位用量当たり以下のビタミン/ミネラルの含有量を含有及び送達する。
【0266】
鉄、3.5mg
ビタミンA、648IU
ヨウ素、37.5mcg
微結晶セルロース(圧縮助剤)(Avicel(登録商標)PH112、FMC)、組成物の80重量%
クロスポビドン(崩壊剤)(Kollidon(登録商標)CL、BASF)、組成物の5重量%
ステアリン酸マグネシウム(潤滑剤)(MF−2、Peter Greven)、組成物の2重量%
【0267】
(実施例14)
単位用量の腸溶コート、直接圧縮錠剤に対する非限定的な組成物は、示された量で以下の構成成分を有し、直接圧縮錠剤及びコート錠剤のための上記の方法によって、製造することができる。
【0268】
ラクトバシラス・アシドフィルスCBS 116411(LAFTI(登録商標)L10、DSM)、凍結乾燥粉末、組成物の10重量%、単位用量当たり1×10CFUのバクテリアを含有する
ビタミン/ミネラルプレミックス、組成物の3重量%
プレミックスは、ラクトースキャリア中に、単位用量当たり以下のビタミン/ミネラルの含有量を含有する。
【0269】
鉄、3.5mg
ビタミンA、648IU
ヨウ素、37.5mcg
微結晶セルロース(圧縮助剤)(Avicel(登録商標)PH112、FMC)、組成物の78重量%
ステアリン酸マグネシウム(潤滑剤)(MF−2、Peter Greven)、組成物の2重量%
メタクリル酸コポリマーC型(Acryl−EZE(登録商標)、Colorcon)、組成物の7重量%
【0270】
(実施例15)
単位用量の粉末充填硬カプセルに対する非限定的な組成物は、示された量で以下の構成成分を有し、粉末充填硬カプセルを製造するための上記の方法によって、製造することができる。
【0271】
加熱処理ラクトバシラス・アシドフィルスCL−92、凍結乾燥粉末、組成物の10重量%、2×1010の細胞のバクテリアを含有する(Calpis Co.,Ltd.,Japan)
シイタケの超微粒抽出物、組成物の10重量%(15mgの抽出物をもたらす)(Aginomoto,Japan)
微結晶セルロース(充填剤)(Avicel(登録商標)PHl 12、FMC)、組成物の79重量%
ステアリン酸マグネシウム(潤滑剤)(MF−2、Peter Greven)、組成物の1重量%
【0272】
(実施例16)
単位用量の粉末充填パウチに対する非限定的な組成物は、示された量で以下の構成成分を有し、粉末充填パウチを製造するための上記の方法によって、製造することができる。
【0273】
加熱処理ラクトバシラス・アシドフィルスCL−92、凍結乾燥粉末、組成物の10重量%、5×1010の細胞のバクテリアを含有する(Calpis Col,Ltd.,Japan)
シイタケの超微粒抽出物、組成物の10重量%(15mgの抽出物をもたらす)(Aginomoto,Japan)
ビタミン/ミネラルプレミックス、組成物の27重量%
プレミックスは、スクロースキャリア中に、単位用量当たり以下のビタミン/ミネラルの含有量を含有及び送達する。
【0274】
ビタミンC、60mg
鉄、3.5mg
ビタミンA、648IU
ヨウ素、37.5mcg
亜鉛、3.75mg
ビタミンE、2.5IU
ナイアシン(B−3)、2.5mg
ピリドキシンHCL(B−6)、0.50mg
リボフラビン(B−2)、0.455mg
葉酸(B−9)、59.5mcg
シアノコバラミン(B−12)、0.50mg
グラニュー糖(充填剤及び甘味剤)(Baker’s Special、United Sugars)、組成物の47重量%
クロスポビドン(崩壊剤)(Kollidon(登録商標)CL、BASF)、組成物の5重量%、ステアリン酸マグネシウム(潤滑剤)(MF−2、Peter Greven)、組成物の1重量%
【0275】
(実施例17)
単位用量の粉末充填パウチに対する非限定的な組成物は、示された量で以下の構成成分を有し、粉末充填パウチを製造するための上記の方法によって、製造することができる。
【0276】
加熱処理ラクトバシラス・アシドフィルスCL−92、凍結乾燥粉末、組成物の10重量%、5×1010の細胞のバクテリアを含有する(Calpis Co.,Ltd.,Japan)
超微粒β−l,3−グルカン、組成物の10重量%(50mgの抽出物をもたらす)
(Ajinomoto,Japan)
グラニュー糖(充填剤及び甘味剤)(Baker’s Special、United Sugars)、組成物の74重量%
クロスポビドン(崩壊剤)(Kollidon(登録商標)CL、BASF)、組成物の5重量%
ステアリン酸マグネシウム(潤滑剤)(MF−2、Peter Greven)、組成物の1重量%
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳しく制限されるものとして理解されるべきでない。それよりむしろ、特に指定されない限り、各こうした寸法は、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲との両方を意味することを意図する。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味するものとする。
【0277】
「発明を実施するための形態」で引用されたすべての文献は、その関連部分において参考により本明細書に組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に関する先行技術であることを認めるものとして解釈されるべきではない。本書における用語のいずれかの意味又は定義が、参照によって組み込まれる文書における同じ用語のいずれかの意味又は定義と対立する限りは、本書においてその用語に与えられた意味又は定義が優先されるものとする。
【0278】
本発明の特定の諸実施形態を例示し、記載したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を行えることが当業者には自明である。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を添付の特許請求の範囲で扱うものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
治療量のプロバイオティクス細菌株と、治療量の追加構成成分とを含む、組成物。
【請求項2】
治療量のプロバイオティクス細菌株と、治療量の追加構成成分とを含む、哺乳動物における呼吸器状態を治療するための、組成物。
【請求項3】
前記プロバイオティクス細菌株が、ストレプトコッカス・ラクティス、ストレプトコッカス・クレモリス、ストレプトコッカス・ジアセチラクチス、ストレプトコッカス・サーモフィルス、ラクトバシラス・ブルガリカス、ラクトバシラス・アシドフィルス、ラクトバシラス・へルベティカス、ラクトバシラス・ビフィズス、ラクトバシラス・カゼイ、ラクトバシラス・ラクティス、ラクトバシラス・プランタラム、ラクトバシラス・ラムノーサス、ラクトバシラス・デルブレッキ、ラクトバシラス・サーモフィルス、ラクトバシラス・フェルメンチイ、ラクトバシラス・サリバリウス、ラクトバシラス・ロイテリ、ラクトバシラス・ブレビス、ラクトバシラス・パラカゼイ、ラクトバシラス・ガセリ、ペディオコッカス・セレビシエ、ビフィドバクテリウム・ロンガム、ビフィドバクテリウム・インファンティス、ビフィドバクテリウム・アドレセンティス、ビフィドバクテリウム・ビフィダム、ビフィドバクテリウム・アニマリス、ビフィドバクテリア・シュードロンガム、ビフィドバクテリウム・サーモフィルム、ビフィドバクテリウム・ラクティス、ビフィドバクテリウム・ブルガリカス、ビフィドバクテリウム・ブレーベ、ビフィドバクテリウム・サブティリス、バシラス属、バクテロイデス属、エンテロコッカス属、及びロイコノストック属の菌株、並びにそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1又は請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
前記プロバイオティクス細菌株が、ラクトバシラス・アシドフィルス、及びラクトバシラス・ファーメンタム、並びにそれらの組み合わせからなる群から選択される、ラクトバシラスの菌株を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記組成物の1回用量当たり1.0×10CFU〜1.0×1014CFUの前記ラクトバシラス、好ましくは、前記組成物の1回用量当たり1.0×10CFU〜1.0×1011CFUの前記ラクトバシラスを含む、請求項3に記載の組成物。
【請求項6】
前記組成物の1日用量当たり少なくとも1×10個の細胞の前記ラクトバシラスを含む、請求項3に記載の組成物。
【請求項7】
前記プロバイオティクス細菌株が、ビフィドバクテリウム・ラクティスの菌株を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
前記組成物の1回用量当たり1.0×10CFU〜1.0×1014CFUの前記ビフィドバクテリウム、好ましくは、前記組成物の1回用量当たり1.0×10CFU〜1.0×1011CFUの前記ビフィドバクテリウムを含む、請求項7に記載の組成物。
【請求項9】
前記追加構成成分が、追加のプロバイオティクス細菌株、プレバイオティクス、繊維、ビタミン、無機物、金属、元素、植物由来の構成成分、真菌由来の構成成分、カロチノイド、抗酸化物質、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1又は請求項2に記載の組成物。
【請求項10】
前記追加構成成分が、シイタケの超微粒子を含む、真菌由来の構成成分を含む、請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
前記組成物の1日用量当たり0.01mg〜50gの前記シイタケの超微粒子を含む、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
前記追加構成成分が、β−グルカンの超微粒子を含む、請求項9に記載の組成物。
【請求項13】
前記組成物の1日用量当たり0.01mg〜50gの前記β−グルカンの超微粒子を含む、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
前記プロバイオティクス細菌株が、ラクトバシラス・アシドフィルスを含み、前記追加構成成分が、シイタケの超微粒子を含む、請求項1又は請求項2に記載の組成物。
【請求項15】
前記プロバイオティクス細菌株が、ラクトバシラス・アシドフィルスを含み、前記追加構成成分が、β−グルカンを含む、請求項1又は請求項2に記載の組成物。
【請求項16】
治療量のラクトバシラスの菌株、及び治療量のビフィドバクテリウムの菌株を含む、請求項9に記載の組成物。
【請求項17】
治療量のラクトバシラスの菌株、治療量のビフィドバクテリウムの菌株、並びに治療量の鉄、ヨウ素、及びビタミンAを含む、請求項16に記載の組成物。
【請求項18】
呼吸器状態を治療するための組成物を含む、キットであって、
a.治療量のプロバイオティクス細菌株を含む、少なくとも1回用量の組成物と、
b.少なくとも1回用量の治療量の追加構成成分と、
c.前記組成物を投与するための印刷された資料又は説明書と、を含む、キット。
【請求項19】
前記少なくとも1つの追加構成成分が、追加のプロバイオティクス細菌株、プレバイオティクス、繊維、ビタミン、無機物、金属、元素、植物由来の構成成分、真菌由来の構成成分、カロチノイド、抗酸化物質、及びそれらの組み合わせからなる群から選択され、前記少なくとも1つの追加構成成分が、同一組成物中で前記プロバイオティクス細菌株と混合されるか、又は1つ以上の別個の構成成分としてパッケージ化される、請求項18に記載のキット。
【請求項20】
前記少なくとも1つの追加構成成分が、シイタケの超微粒子を含む、真菌由来の構成成分を含む、請求項18又は請求項19に記載のキット。
【請求項21】
前記少なくとも1つの追加構成成分が、β−グルカンの超微粒子を含む、請求項18又は請求項19に記載のキット。
【請求項22】
前記少なくとも1つの追加構成成分が、少なくとも1つのビタミンを含む、請求項18又は請求項19に記載のキット。

【公表番号】特表2011−510684(P2011−510684A)
【公表日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−546048(P2010−546048)
【出願日】平成21年2月6日(2009.2.6)
【国際出願番号】PCT/US2009/033391
【国際公開番号】WO2009/100331
【国際公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】