説明

呼吸器疾患処置用の置換酸

本発明は、喘息および鼻炎を処置するのに有用な医薬化合物としての、式(I):
【化1】


(式中、T、W、X、Y、Z、RおよびRは、請求項記載の意味である)の置換酸、それらを含む医薬組成物、およびそれらの製造方法に関するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、呼吸器疾患の処置に有用な医薬化合物としての置換酸、それらを含む医薬組成物、およびそれらの製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
EP A 1170594は、オーファン受容体CRTH2についてのリガンドであるプロスタグランジンD2が介在する病状の処置に有用な化合物の同定方法を開示している。GB 1356834は、抗炎症、鎮痛および解熱活性を有すると言われる一連の化合物を開示している。ある種の酸は、CRTH2受容体において活性を示すため、喘息およびCOPDを含む様々な呼吸器疾患の処置に有用な可能性があると予測されることが見出された。
【発明の開示】
【0003】
従って、本発明は、第一の面において、式(I):
【化1】

[式中、
Tは、結合、S(O)(式中、nは、0、1または2である)、CRまたはNR13であり、
Wは、O、S(O)(式中、nは、0、1または2である)、NR13、CRORまたはCRであり、
Xは、水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、S(O)、OR12、または、1個またはそれ以上のハロゲン原子により置換され得るC1−6アルキルであり、
Yは、水素、ハロゲン、CN、ニトロ、SO、OR、SR、SOR、SONR、CONR、NR、NRSO、NRCO、NRCOR、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−CシクロアルキルまたはC1−6アルキルから選択され、最後の4基は、所望によりハロゲン、ORおよびNR、S(O)(式中、nは、0、1または2である)から独立して選択される1個またはそれ以上の置換基により置換されていてもよいものとし、
Zは、アリールまたはヘテロアリールであって、所望により水素、ハロゲン、CN、OH、SH、ニトロ、CO、SO、OR、SR、SOR、SONR1011、CONR1011、NR1011、NHSO、NRSO、NRCO、NHCOR、NRCOR、NRCONR、NRSONR、アリール、ヘテロアリール、C-Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−CシクロアルキルまたはC1−6アルキルから独立して選択される1個またはそれ以上の置換基により置換されていてもよく、置換基の最後の4基は、所望によりハロゲン、C−Cシクロアルキル、OR、NR、S(O)(式中、nは0、1または2である)、CONR、NRCOR、SONRおよびNRSOから独立して選択された1個またはそれ以上の置換基により置換されていてもよいものとし、
およびRは、独立して水素原子、ハロゲン、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−CシクロアルキルまたはC1−6アルキル基を表し、最後の4基は、所望によりハロゲン、C−Cシクロアルキル、NR、OR、S(O)(式中、nは0、1または2である)から独立して選択される1個またはそれ以上の置換基により置換されていてもよいものとし、または
およびRは、一緒になって、所望によりO、S、NRから選択される1個またはそれ以上の原子を含んでいてもよい3−8員環を形成し得、それ自体所望により1個またはそれ以上のC−Cアルキルまたはハロゲンにより置換されていてもよいものとし、
は、C−Cシクロアルキル、C1−6アルキル、C−CアルケニルまたはC−Cアルキニルを表し、これらは全て、所望によりハロゲン、C−Cシクロアルキル、ORおよびNR、S(O)(式中、n=0、1または2)、CONR、NRCOR、SONRおよびNRSOから独立して選択される1個またはそれ以上の置換基により置換され得るものとし、
およびRは、独立して水素、C−CシクロアルキルまたはC1−6アルキルを表し、最後の2基は、所望によりハロゲン、C−Cシクロアルキル、OR およびNR、S(O)(式中、n=0、1または2)、CONR、NRCOR、SONRおよびNRSOから独立して選択される1個またはそれ以上の置換基により置換されていてもよいものとし、または
およびRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、所望によりO、S(O)(式中、n=0、1または2)、NR8から選択される1個またはそれ以上の原子を含んでいてもよい3−8員飽和複素環を形成し得、それ自体、所望によりハロゲンまたはC−Cアルキルにより置換されていてもよいものとし、
およびRは、独立して水素原子またはC−Cアルキルを表し、
は、水素、C1−4アルキル、−COC−Cアルキル、CO−CアルキルまたはCONR−Cアルキルであり、
は、アリール、ヘテロアリール、C−CシクロアルキルまたはC1−6アルキルを表し、最後の2基は、所望によりハロゲン、C−Cシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールORおよびNR、S(O)(式中、n=0、1または2)、CONR、NRCOR、SONRおよびNRSOから独立して選択される1個またはそれ以上の置換基により置換され得、
10およびR11は、独立してアリールまたはヘテロアリール、水素、C−CシクロアルキルまたはC1−6アルキルを表し、最後の2基は、所望によりハロゲン、C−Cシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ORおよびNR、S(O)(式中、n=0、1または2)、CONR、NRCOR、SONRおよびNRSOから独立して選択される1個またはそれ以上の置換基により置換されていてもよいものとし、または
10およびR11は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、所望によりO、S(O)(式中、n=0、1または2)、NR8から選択される1個またはそれ以上の原子を含んでいてもよい3−8員飽和複素環を形成し得、それ自体、所望によりハロゲンまたはC−Cアルキルにより置換されていてもよいものとし、
12は、水素原子、または、1個またはそれ以上のハロゲン原子により置換され得るC−Cアルキルを表し、
13は、水素原子、1個またはそれ以上のハロゲン原子により置換され得るC−CアルキルまたはC−Cシクロアルキル、SOまたはCOC−Cアルキルを表すが、ただし、
●Tが炭素または結合であるとき、基Zにおける置換基はNR1011(式中、R10、R11は、独立して水素、アリールまたはアルキルである)ではあり得ず、
●化合物2−[(4−カルボキシフェニル)アミノ]−4,5−ジヒドロキシ−ベンゼンプロパン酸および4−クロロ−2−[(4−クロロフェニル)チオ]−ベンゼン酢酸は除外されるものとする]
で示される化合物またはその医薬上許容される塩または溶媒和物を提供する。
【0004】
アリールの例には、フェニルおよびナフチルがある。
【0005】
ヘテロアリールは、5〜7員芳香族環として定義されるか、または所望によりN、S、Oから選択される1個またはそれ以上のヘテロ原子を含んでいてもよい6,6−または6,5−縮合二環式環であり得る、二環式環は、炭素または窒素を通じて連結され得、5または6員環を通して結合され得、完全または部分飽和であり得る。
【0006】
例としては、ピリジン、ピリミジン、チアゾール、オキサゾール、ピラゾール、イミダゾール、フラン、イソオキサゾール、ピロール、イソチアゾールおよびアズレン、ナフチル、インデン、キノリン、イソキノリン、インドール、インドリジン、ベンゾ[b]フラン、ベンゾ[b]チオフェン、1H−インダゾール、ベンズイミダゾール、ベンズチアゾール、ベンゾオキサゾール、プリン、4H−キノリジン、シノリン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリン、1,8−ナフチリジン、プテリジンおよびキノロンがある。
【0007】
アリールまたはヘテロアリール基は、所望により水素、ハロゲン、CN、OH、SH、ニトロ、CO、SO、OR、SR、SOR、SONR1011、CONR1011、NR1011、NHSO、NRSO、NRCO、NHCOR、NRCOR、NRCONR、NRSONR、アリール、ヘテロアリール、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−CシクロアルキルまたはC1−6アルキルから独立して選択される1個またはそれ以上の置換基により置換され得、置換基の最後の4基は、所望によりハロゲン、C−Cシクロアルキル、OR、NR、S(O)(式中、nは0、1または2である)、CONR、NRCOR、SONRおよびNRSOから独立して選択された1個またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい。
【0008】
本明細書において、特記しない場合、アルキルまたはアルケニル基または置換基におけるアルキルまたはアルケニル部分は、線状または分枝状であり得る。
【0009】
、R、およびR10およびR11について定義されている複素環は、飽和複素環を意味し、例としては、モルホリン、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジンおよびピペラジンがある。
【0010】
好ましくは、Xはトリフルオロメチルまたはハロゲン、特にクロロおよびフルオロである。
【0011】
好ましくは、Yは水素またはC1−6アルキル、例えばメチルである。さらに好ましくは、Yは水素である。
【0012】
好ましくは、Zは、所望により上記と同様に置換されていてもよいフェニルである。全Z基について好ましい置換基には、本明細書で例示されている置換基があり、特にヘテロアリール、アリール、ハロゲン、SO、CFおよびCNがある。さらに好ましくは、置換基は、ハロゲン、SO(式中、Rはメチルまたはエチルである)、CFまたはCNである。最も好ましくは、Zは、一方はSO(式中、Rはメチルまたはエチルである)および他方はハロゲン、好ましくはクロロ、フルオロまたはCFである、2個の置換基により置換されたフェニルである。
【0013】
好ましくは、RおよびRは、独立して水素またはC1−3アルキルである。さらに好ましくは、RおよびRは、独立して水素またはメチルである。最も好ましくは、RおよびRは、両方とも水素である。
【0014】
好ましくは、Wは、O、S(O)(式中、nは、0、1または2である)、NR13、CRである。さらに好ましくは、Wは、O、S、NHまたはCHである。最も好ましくは、Wは、O、S、またはNHである。さらに好ましくは、WはOである。
【0015】
好ましくは、Tは、結合、S、CRまたはNR13である。さらに好ましくは、Tは、結合、S、CR(式中、R、Rは独立して水素またはメチルである)であるか、またはTはNH基である。
【0016】
最も好ましくは、Tは結合、CHまたはNHである。
【0017】
本発明の好ましい化合物には以下のものがある:
N−(4−クロロ−2−フェノキシフェニル)グリシン;
3−[2−(3−シアノフェノキシ)−4−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン酸;
3−[2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−4−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン酸;
3−[2−[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]−4−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン酸;
[(4−クロロ−2−{[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェニル]チオ}フェニル)チオ]酢酸;
N−{4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]フェニル}グリシン;
({4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]フェニル}チオ)酢酸;
3−{2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−4−フルオロフェニル}プロパン酸;
{2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−4−フルオロフェニル}酢酸;
4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−α−メチル−ベンゼンプロパン酸;
N−[2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−4−フルオロフェニル]−グリシン;
N−[2−[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]−4−フルオロフェニル]−グリシン;
N−[2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−4−フルオロフェニル]−2−メチル−アラニン;
N−[2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−4−フルオロフェニル]−D−アラニン;
N−[4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]フェニル]−グリシン;
[[4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]フェニル]チオ]−酢酸;
N−[2−[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]−4−フルオロフェニル]−D−アラニン;
N−[4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]フェニル]−D−アラニン;
N−[4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]フェニル]−N−メチル−グリシン;
2−[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]−4−フルオロ−ベンゼンプロパン酸;
2−[4−(エチルスルホニル)−3−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−4−フルオロ−ベンゼンプロパン酸;
2−[4−(エチルスルホニル)−3−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−4−フルオロ−ベンゼンプロパン酸;
N−[4−クロロ−2−[[4−(エチルスルホニル)フェニル]チオ]フェニル]−グリシン;
N−[4−クロロ−2−[[4−(エチルスルホニル)フェニル]チオ]フェニル]−D−アラニン;
N−[4−クロロ−2−[4−(エチルスルホニル)−3−(トリフルオロメチル)フェノキシ]フェニル]−グリシン;
N−[4−クロロ−2−[4−(エチルスルホニル)−3−(トリフルオロメチル)フェノキシ]フェニル]−D−アラニン;
N−[2−[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−グリシン;
N−[2−[4−(エチルスルホニル)−3−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−グリシン;
N−[4−クロロ−2−(2−クロロ−4−シアノフェノキシ)フェニル]−グリシン;
N−[2−(4−ブロモ−2−クロロフェノキシ)−4−クロロフェニル]−グリシン;
N−[4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)フェノキシ]フェニル]−グリシン;
N−[4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(5−エチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)フェノキシ]フェニル]−グリシン;
N−[4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(5−ピリミジニル)フェノキシ]フェニル]−グリシン;
N−[4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(2−ピリジニル)フェノキシ]フェニル]−グリシン;
4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]−ベンゼンプロパン酸;
4−クロロ−2−[2−シアノ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]−ベンゼンプロパン酸;
N−(4−クロロ−2−{2−クロロ−4−[(エチルスルホニル)アミノ]フェノキシ}フェニル)グリシン;
N−{4−クロロ−2−[3−クロロ−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]フェニル}グリシン;
N−{4−クロロ−2−[4−シアノ−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]フェニル}グリシン;
N−{4−クロロ−2−[2−シアノ−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]フェニル}グリシン;
N−{4−クロロ−2−[4−[(メチルスルホニル)アミノ]−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]フェニル}グリシン;
N−{4−クロロ−2−[4−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]フェニル}グリシン;
4−クロロ−2−[4−(エチルスルホニル)−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−ベンゼンプロパン酸;
4−クロロ−2−[4−(メチルスルホニル)−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−ベンゼンプロパン酸;
4−フルオロ−2−[4−(メチルスルホニル)−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−ベンゼンプロパン酸;
2−[4−(エチルスルホニル)−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−4−フルオロ−ベンゼンプロパン酸;
2−[2−シアノ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]−4−フルオロ−ベンゼンプロパン酸;
2−[2−シアノ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−4−フルオロ−ベンゼンプロパン酸;
4−クロロ−2−[[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェニル]アミノ]−ベンゼンプロパン酸;
4−クロロ−2−[[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェニル]アミノ]−ベンゼンプロパン酸;
4−クロロ−2−[[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェニル]アミノ]−ベンゼンプロパン酸;
4−クロロ−2−[[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェニル]アミノ]−ベンゼンプロパン酸;
4−クロロ−2−[4−(メチルスルホニル)−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−ベンゼン酢酸;
4−クロロ−2−[[4−(メチルスルホニル)−2−(トリフルオロメチル)フェニル]チオ]−ベンゼンプロパン酸;
4−クロロ−2−[2−フルオロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−ベンゼンプロパン酸;
4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−ベンゼンプロパン酸;
およびそれらの医薬上許容される塩類。
【0018】
式(I)で示されるある種の化合物は、立体異性体形態で存在し得る。本発明が、式(I)で示される化合物の幾何および光学異性体およびラセミ混合物を含むその混合物を全て包含することは言うまでもない。互変異性体およびその混合物も本発明の一面を形成する。
【0019】
上記式(I)で示される化合物は、その医薬上許容される塩または溶媒和物、好ましくは塩基付加塩、例えばナトリウム、カリウム、カルシウム、アルミニウム、リチウム、マグネシウム、亜鉛、ベンザチン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エタノールアミン、エチルジアミン、メグルミン、トロメタミン、第3級ブチルアミンおよびプロカイン、または酸付加塩、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、酢酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、しゅう酸塩、メタンスルホン酸塩またはp−トルエンスルホン酸塩に変換され得る。
【0020】
本発明の製造過程において、出発試薬または中間体化合物におけるある種の官能基は、保護基により保護される必要があることは、当業者であれば容易に理解できるはずである。すなわち、式(I)で示される化合物の製造は、適切な段階における、1個またはそれ以上の保護基の除去を含み得る。官能基の保護および脱保護については、“Protective Groups in Organic Chemistry”、J.W.F. McOmie編、プレナム・プレス(1973)、および“Protective Groups in Organic Synthesis”第3版、T.W.Greene & P.G.M. Wuts、ワイリー−インターサイエンス(1999)に詳述されている。
【0021】
式(I)の化合物は、式(II):
【化2】

[式中、T=SまたはNR13、そしてW、X、YおよびZは式(I)記載の意味であるか、またはその保護誘導体である]
で示される化合物と、式(III):
【化3】

[式中、RおよびRは式(I)記載の意味であるかまたはその保護誘導体であり、R14はHまたはC−C10アルキル基であり、Lは脱離基である]
で示される化合物との反応;および
所望によりその後、いずれかの順序で
●保護基の除去
●エステル基R14から対応する酸への加水分解
●スルフィドからスルホキシドまたはスルホンへの酸化
●医薬上許容される塩の形成
を含む方法により製造され得る。
【0022】
この反応は、塩基、例えば酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウムなどを用いて適切な溶媒、例えばエタノール中で実施され得る。適切な基R14には、C1−6アルキル基、例えばメチル、エチルまたはt−ブチルがある。適切なLは、脱離基、例えばトリフレートまたはハロ、特に塩素または臭素である。Lはまたヒドロキシでもあり得、その場合例えばトリフェニルホスフィンおよびジエチルアゾジカルボキシレートを用いて化合物(II)とのミツノブ反応が行われ得る。
【0023】
エステル基R14の加水分解は、常用手順、例えば水酸化ナトリウム水溶液によるメチルおよびエチルエステルの処理、および酸、例えばトリフルオロ酢酸によるtert−ブチルエステルの処理を用いて実施され得る。
【0024】
式(I)の化合物は、式(IV):
【化4】

で示される化合物と、式(V):
【化5】

[式中、R、R、X、YおよびZは、式(I)記載の意味であるかまたはその保護誘導体であり、W=S、NR13またはOである。Lは、ハロゲン、活性化アルコール、例えばトリフレートまたはアルキルスルホンまたはスルホキシドである]
で示される化合物との反応により製造され得る。
【0025】
この反応は、好ましくは高温で、適切な溶媒、例えば1−メチル−2−ピロリジノン中、塩基、例えば炭酸カリウムにより実施され得る。
【0026】
式(I)(ただし、T=S)の化合物は、式(VI)で示される化合物と、ジアゾ化剤および式(VII)で示される化合物との反応、次いで保護基があればそれらの除去により製造され得る。
【化6】

【0027】
適切な溶媒、例えばアセトニトリル中、亜硝酸イソアミルを用いてこの反応を実施することにより、ジアゾニウムが形成され、次いで好ましくは高温でこれをメルカプト酢酸エチルと反応させ得る。
【0028】
式(VI)で示される化合物は、一般的経路A:
【化7】

[式中、W=O、SまたはNR13およびX、YおよびZは式(I)記載の意味であるかまたはその保護誘導体である]
を用いて製造され得る。第一段階は、好ましくは高温で、適切な溶媒、例えばDMF中、塩基、例えば炭酸カリウムにより実施され得る。次いで、ニトロ基は、適切な還元剤、例えば酢酸中の鉄を用いて、または水素化によりアニリンに還元され得る。
【0029】
経路A(i)で概略を示したように、これらの段階は逆転され得る:
【化8】

[式中、Lは脱離基であり、W=O、SまたはNR13およびX、YおよびZは式(I)記載の意味であるかまたはその保護誘導体である]。
まずニトロ基を、適切な還元剤、例えば酢酸中の鉄を用いて、または水素化によりアニリンに還元する。第二段階では基「Z」を導入するが、この反応は、好ましくは高温で、適切な溶媒、例えばDMF中、塩基、例えば炭酸カリウムにより実施され得る。
【0030】
式(I)(式中、T=CR)で示される化合物は、一般経路Bを用いて製造され得る:
【化9】

[式中、Lは脱離基であり、W=O、SまたはNR13およびX、YおよびZは式(I)記載の意味であるかまたはその保護誘導体である]。第一段階は、好ましくは高温で、適切な溶媒、例えばDMF中、塩基、例えば炭酸カリウムにより実施され得る。次いで、エタノール中の適切な還元剤、例えば水素化ホウ素ナトリウムを用いて、ホルミル基をアルコールに還元する。アルコールは、メタンスルホニルクロリドおよびトリエチルアミンを用いて、脱離基、例えばメシレートに変換され、ジアルキルマロネートのアニオンにより置換され得る。ジエステルは、高温のDMSO/水中における塩化ナトリウムにより脱カルボキシル化され得る。
【0031】
式(IV)(式中、T=CRおよびW=O)で示されるある種の化合物は、一般的経路B(i)を用いて製造され得る:
【化10】

[式中、X、YおよびZは、式(I)記載の意味であるかまたはその保護誘導体である。Pは、保護基、例えばベンジルである]。第一段階は、好ましくは高温で、脱アルキル化剤、例えば塩化リチウムにより、適切な溶媒、例えばDMF中で実施され得る。次いで、アルコール基は、適切な保護試薬、例えばブロモベンジルを用いて保護され得る。ホルミル基を、適切な塩基、例えば水素化ナトリウムの存在下ホスホン酸基と反応させる、ホルナー・ワーズワース・エモンズ反応を用いてアルケンに変換させ得る。適切な還元方法、例えば水素化を用いることにより、一段階で対応するアルケンを還元し、保護基を除去する。
【0032】
式(IV)(式中、T=CR)で示される化合物の中には、一般的方法B(ii)により製造され得るものがある:
【化11】

[式中、Lは脱離基であり、W、X、YおよびZは式(I)記載の意味であるかまたはその保護誘導体である]。第一反応は、適切な溶媒、例えばDMF中、パラジウム触媒を用いて適切なアルケンにより実施され得る。
【0033】
式(I)(式中、T=CRおよびW=O)で示される化合物の中には、一般的方法B(iii)により製造され得るものもある:
【化12】

[式中、X、YおよびZは式(I)記載の意味であるかまたはその保護誘導体である。Pは、水素、メチルまたはアルコール保護基であり得る。]。第一段階は、高温で適切な溶媒、例えばTHF中、適切な還元剤、例えばボランにより実施され得る。
【0034】
次いで、アルコールは、適切な酸化剤、例えば二酸化マンガンの存在下で、アルデヒドに変換される。プロパン酸は、高温で適切な溶媒、例えばDMF中、トリエチルアミンおよび蟻酸、次いでメルドラム酸との反応により形成される。基Zは、経路A(i)記載の要領で導入される。保護基PまたはPがアルキルであるとき、経路B(i)記載の方法または公知文献方法を用いてシーケンスにおける何れかの段階で除去され得る。段階の順序もまた逆転され得、例えば、基Zはシーケンスにおける第一段階として付加され得る。
【0035】
式(I)(式中、T=CRおよびW=N)で示される化合物は、一般的経路B(iv)により製造され得る:
【化13】

[式中、Lは脱離基((V)記載の意味)であり、X、YおよびZは式(I)記載の意味であるかまたはその保護誘導体である]。第一段階は、経路B(ii)について概略を示したヘック反応である。次いで、適切な試薬、例えば白金/炭を用いて生成物を還元する。次いで、基Zは、塩基、例えば水素化ナトリウムの存在下で付加される。
【0036】
式(I)(式中、T=NR13)で示される化合物は、一般的経路Cを用いて製造され得る:
【化14】

[式中、X、YおよびZは式(I)記載の意味であるかまたはその保護誘導体である]。
【0037】
化合物VIは、先に記載した要領でアルキル化される。窒素原子を、高温で塩基、例えば重炭酸ナトリウムの存在下、ジメチルスルフェートを用いてアルキル化することにより、式(II)で示される化合物を得る。適切な塩基、例えば水酸化物を用いてエステルを脱保護することにより、式(I)の化合物を得る。基(VI)は、経路Aで概略を示した要領で製造され得る。
【0038】
置換基=SOの場合の基Z−Lは、一般的経路Dにより製造され得る:
【化15】

[式中、L=(V)記載の脱離基。RおよびZは、式(I)記載の意味であるかまたはその保護誘導体である]。試薬、例えば亜硝酸イソアミルを用いて式(VII)で示される化合物をジアゾ化し、次いで好ましくは高温で、RS−SRと反応させる。次いで、塩素化溶媒、例えばジクロロメタン等中、試薬、例えばオキソンまたはメタ−クロロ過安息香酸を用いて生成物を酸化する。式(VII)で示される化合物は市販されているか、または文献方法を用いて当業者により製造され得る。
【0039】
式(VI)(式中、基Zは、置換基=アリールまたはヘテロアリールを有する)で示される化合物は、一般的経路D(i)またはD(ii)により製造され得る:
【化16】

[式中、W、X、Y、ZおよびR14は、式(I)および(II)記載の意味であるかまたはその保護誘導体である。R15はアルキルである]。式(VIII)で示される化合物は、式(VI)の化合物について記載した経路Aで概略を示した方法により製造され得る。式(VIII)で示される化合物を、高温でヒドロキシルアミンおよび適切な塩基、例えばカーボネートにより処理する。
【0040】
生成物を、塩基、例えばピリジンの存在下、酸塩化物で処理することにより、式(VIV)で示される化合物における所望の複素環を得る:
【化17】

[式中、T、W、X、Y、ZおよびR14は、式(I)および(II)記載の意味であるかまたはその保護誘導体である]。式(VIV)の化合物を、溶媒、例えばジオキサン中、高温で塩基、例えばフッ化セシウムの存在下、適切な触媒、例えばPd(dppf)Clを用いてほう酸または有機スズと反応させ得る。
【0041】
式(I)(式中、Tは結合である)で示される化合物は、一般的方法Eにより製造され得る:
【化18】

[式中、X、YおよびZは、式(I)記載の意味であるかまたはその保護誘導体である。L=(V)記載の脱離基]。第一段階は、適切な溶媒、例えばジクロロメタン中、塩素化剤、例えば塩化チオニルを用いて実施され得る。これは、高温の極性溶媒、例えばDMF中、適切な試薬、例えばシアン化ナトリウムを用いてニトリルに変換され得る。酸性基は、強塩基、例えば水酸化物、好適には水酸化カリウムを用いて形成され得る。エーテル基は、適切な脱アルキル化条件、例えば臭化水素酸および酢酸の混合物中での加熱を用いて開裂され得る。基Z−Lを、経路A(i)記載の要領で導入する。
【0042】
さらなる一面において、本発明は、治療用としての式(I)の化合物、その医薬上許容される塩または溶媒和物の使用に関するものである。
【0043】
式(I)の化合物は、医薬として、特にCRTh2受容体活性のモジュレーターとしての活性を有し、PGDおよびその代謝物の過剰または無秩序な産生により増悪または誘発されるヒトおよびヒト以外の動物の状態/病気の処置(治療または予防)で使用され得る。上記状態/病気の例としては以下のものがある:
【0044】
1. 呼吸器:
気道の閉塞性疾患:例えば気管支、アレルギー性、内因性、外因性、運動誘発性、薬物誘発性(アスピリンおよびNSAID誘発性を含む)および塵埃誘発性喘息を含む、間欠性および持続性の両方、およびあらゆる重症度、および気道過敏症の他の誘因によるものを包含する喘息;慢性閉塞性肺疾患(COPD);伝染性および好酸性気管支炎を含む気管支炎;気腫;気管支拡張症;のう胞性線維症;サルコイドーシス;農夫肺および関連疾患;過敏性肺炎;肺線維症、例えば原因不明の線維化肺胞炎、特発性間質性肺炎、抗新生物治療および慢性感染症、例えば結核およびアスペルギルス症および他の真菌感染症を複雑化する線維症;肺移植の合併症;肺脈管構造の血管系および血栓性障害、および肺高血圧症;気道の炎症および分泌状態に伴う慢性咳、および医原性咳の処置を含む鎮咳活性;薬物性鼻炎を含む急性および慢性鼻炎、および血管神経性鼻炎;神経性鼻炎(枯草熱)を含む通年性および季節性アレルギー性鼻炎;鼻ポリープ症;一般的な風邪を含む急性ウイルス感染症、および呼吸器合胞体ウイルス、インフルエンザ、コロナウイルス(SARSを含む)およびアデノウイルスに起因する感染症;
【0045】
2. 骨および関節:
一次的および例えば先天性股関節異形成による二次的なものの両方を含む、変形性関節炎/変形性関節症に伴うかまたはそれを含む関節炎;頚部および腰部脊椎炎、および腰痛および頚部痛;慢性関節リウマチおよびスティル病;強直性脊椎炎、乾癬性関節炎、反応性関節炎および未分化型脊椎関節症を含む血清反応陰性脊椎関節症;敗血症性関節炎および他の感染関連関節症および骨疾患、例えばポット病およびポンセット症候群を含む結核;急性および慢性結晶性滑膜炎、例えば尿酸性痛風、ピロリン酸カルシウム(結晶)沈着症、およびカルシウムアパタイト関連腱、滑液包および滑膜炎症;ベーチェット病;一次性および二次性シェーグレン症候群;全身性硬化症および限局性強皮症;全身エリテマトーデス、混合性結合組織病、および未分化型結合組織病;皮膚筋炎および多発性筋炎を含む炎症性ミオパシー;リウマチ性多発性筋痛(polymyalgia);あらゆる関節分布の特発性炎症性関節炎および関連症候群を含む若年型関節炎、およびリウマチ熱およびその全身性合併症;巨細胞性動脈炎、高安動脈炎、チャーグ−ストラウス症候群、結節性多発性動脈炎、顕微鏡的多発性動脈炎を含む脈管炎、およびウイルス感染、過敏反応、クリオグロブリンおよびパラプロテインに伴う脈管炎;腰痛;家族性地中海熱、マックル−ウェルズ症候群、および家族性アイルランド熱、菊池病;薬物誘発性関節痛(arthralgias)、腱炎、およびミオパシー;
【0046】
3. 損傷[例えば運動による外傷]または病気に起因する筋骨格障害の疼痛および結合組織リモデリング:
関節炎(例えば慢性関節リウマチ、変形性関節炎、痛風または結晶性関節症)、他の関節疾患(例えば椎間板変性または顎関節変性)、骨リモデリング病(例えばオステオポローシス、パジェット病または骨壊死)、多発性軟骨炎、強皮症、混合性結合組織病、脊椎関節症または歯周病(例えば歯周炎);
【0047】
4. 皮膚:
乾癬、アトピー性皮膚炎、接触皮膚炎または湿疹性皮膚病、および遅延型過敏反応;植物性および光線皮膚炎;脂漏性皮膚炎、疱疹状皮膚炎、扁平苔癬、硬化性萎縮性苔癬、壊疽性膿皮症、皮膚サルコイド、円板状エリテマトーデス、天疱瘡、類天疱瘡、表皮水疱症、じん麻疹、血管浮腫、脈管炎、毒性紅斑、皮膚好酸球増加症、円形脱毛、男性型禿頭症、スイート症候群、ウェーバー−クリスチャン症候群、多形性紅斑、感染性および非感染性の両蜂巣炎;皮下脂肪組織炎;皮膚リンパ腫、非メラノーマ皮膚癌および他の異形成病変;固定薬疹を含む薬物誘発疾患;
【0048】
5. 眼:
眼瞼炎;通年性および春季アレルギー性結膜炎を含む結膜炎;虹彩炎;前部および後部ブドウ膜炎;脈絡膜炎;自己免疫;網膜を冒す変性または炎症性疾患;交感性眼炎を含む眼炎;サルコイドーシス;ウイルス性、真菌性および細菌性感染症;
【0049】
6. 消化管:
舌炎、歯肉炎、歯周炎;逆流を含む食道炎;好酸球性胃腸炎、肥満細胞症、クローン病、潰瘍性大腸炎を含む大腸炎、直腸炎、肛門掻痒症;セリアック病、過敏性腸疾患、および腸から遠位で影響を及ぼし得る食物関連アレルギー(例えば片頭痛、鼻炎または湿疹);
【0050】
7. 腹部:
自己免疫、アルコール性およびウイルス性を含む肝炎;肝臓の線維症および肝硬変;胆嚢炎;急性および慢性の両膵炎;
【0051】
8. 尿生殖器:
間質性および糸球体腎炎を含む腎炎;ネフローゼ症候群;急性および慢性(間質性)膀胱炎およびハナー潰瘍を含む膀胱炎;急性および慢性尿道炎、前立腺炎、精巣上体炎、卵巣炎および卵管炎;外陰膣炎;ペーロニー病;勃起不全(雄雌両方);
【0052】
9. 同種移植片拒絶反応:
例えば腎臓、心臓、肝臓、肺、骨髄、皮膚または角膜移植後または輸血後における急性および慢性拒絶反応;または慢性移植片対宿主病;
【0053】
10. CNS:
アルツハイマー病およびCJDおよびnvCJDを含む他の認知疾患;アミロイドーシス;多発性硬化症および他の脱髄症候群;脳アテローム性動脈硬化症および脈管炎;側頭動脈炎;重症筋無力症;急性および慢性疼痛(中枢または末梢起源のいずれであろうと、急性、間欠性または持続性)、例えば内臓痛、頭痛、片頭痛、三叉神経痛、非定型顔面痛、関節および骨痛、癌および腫瘍浸潤から生じる疼痛、糖尿病性、ヘルペス後、およびHIV関連ニューロパシーを含む神経障害痛症候群;神経サルコイドーシス;悪性、伝染性または自己免疫疾患の中枢および末梢神経系合併症;
【0054】
11. 他の自己免疫およびアレルギー性疾患、例えば橋本甲状腺炎、グレーブス病、アディソン病、真性糖尿病、特発性血小板減少性紫斑病、好酸球性筋膜炎、高IgE症候群、抗リン脂質(抗体)症候群;
【0055】
12. 炎症または免疫学的要素に伴う他の疾患、例えば後天性免疫不全症候群(エイズ)、ハンセン病、セザリー症候群、および新生物随伴症候群;
【0056】
13. 心臓血管:
冠動脈および末梢循環系を冒すアテローム性動脈硬化症;心膜炎;心筋炎、心筋サルコイドを含む炎症性および自己免疫心筋症;虚血性再灌流損傷;心内膜炎、弁膜炎、および感染性(例えば梅毒性)を含む大動脈炎;脈管炎;深静脈血栓症および拡張蛇行静脈の合併症を含む、静脈炎および血栓症を含む近位および末梢静脈疾患;
【0057】
14. 腫瘍学:
前立腺、胸部、肺、卵巣、膵臓、腸および結腸、胃、皮膚および脳腫瘍並びに骨髄(白血病を含む)およびリンパ増殖系を冒す悪性腫瘍、例えばホジキンおよび非ホジキンリンパ腫を包含する一般的な癌の処置;転移性疾患および腫瘍再発、並びに新生物随伴症候群の予防および処置を含む;および、
【0058】
15. 消化管:
セリアック病、直腸炎、好酸球性胃腸炎、肥満細胞症、クローン病、潰瘍性大腸炎、顕微鏡的大腸炎、非限定的(indeterminant)大腸炎、過敏性腸障害、過敏性腸症候群、非炎症性下痢、腸から離れた部位に発現する食物関連アレルギー、例えば片頭痛、鼻炎および湿疹;
【0059】
16. PGDまたはその代謝物のレベル上昇に伴う病気。
【0060】
すなわち、本発明は、治療での使用について前述されている、式(I)の化合物、またはその医薬上許容される塩または溶媒和物を提供する。
【0061】
好ましくは、本発明化合物は、ケモカイン受容体がCRTh2受容体サブファミリーに属している病気の処置に使用される。
【0062】
本発明化合物により処置され得る特定の状態は、PGDまたはその代謝物のレベルの上昇を伴う喘息、鼻炎および他の病気である。本発明化合物を喘息の処置に使用するのが好ましい。
【0063】
さらなる一面において、本発明は、治療で使用される医薬の製造のところで前述されている、式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩または溶媒和物の使用に関するものである。
【0064】
さらに本発明は、本発明化合物またはその医薬上許容される塩、または本発明化合物を含有する医薬組成物または処方物を、列挙した状態の一つまたはそれ以上の処置を行うために、別の一治療剤または複数治療剤と同時または連続的に、またはそれ(ら)と組合わせた製品として投与する、多剤併用療法に関するものである。
【0065】
特に、炎症疾患、例えば(限定するわけではないが)慢性関節リウマチ、変形性関節炎、喘息、アレルギー性鼻炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、乾癬、および炎症性腸疾患の処置については、本発明化合物は、下記に列挙されている薬剤と組合わせられ得る:
以下のものを含む非ステロイド系抗炎症剤(以後、NSAID)、すなわち局所または全身適用される非選択的シクロオキシゲナーゼCOX−1/COX−2阻害剤(例えば、ピロキシカム、ジクロフェナク、プロピオン酸類、例えばナプロキセン、フルルビプロフェン、フェノプロフェン、ケトプロフェンおよびイブプロフェン、フェナメート類、例えばメフェナミン酸、インドメタシン、スリンダク、アザプロパゾン、ピラゾロン類、例えばフェニルブタゾン、サリチレート類、例えばアスピリン);選択的COX−2阻害剤(例えば、メロキシカム、セレコキシブ、ロフェコキシブ、バルデコキシブ、ルマロコキシブ、パレコキシブおよびエトリコキシブ);シクロオキシゲナーゼ阻害性酸化窒素供与体(CINOD);グルココルチコステロイド(局所、経口、筋肉内、静脈内、または関節内経路により投与される);メトトレキセート;レフルノミド;ヒドロキシクロロキン;d−ペニシラミン;アウラノフィンまたは他の非経腸または経口金調製物;鎮痛薬;ジアセレイン;関節内治療薬、例えばヒアルロン酸誘導体;および栄養補助食品、例えばグルコサミン。
【0066】
さらに本発明は、本発明化合物、またはその医薬上許容される塩と、α−、β−およびγ−インターフェロン;インスリン様増殖因子I型(IGF−1);インターロイキン(IL)1〜17を含むインターロイキン、およびインターロイキンアンタゴニストまたは阻害剤、例えばアナキンラ;腫瘍壊死因子α(TNF−α)阻害剤、例えば抗TNFモノクローナル抗体(例えばインフリキシマブ;アダリムマブ、およびCDP−870)および免疫グロブリン分子(例えばエタネルセプト)および低分子量薬剤、例えばペントキシフィリンを含むTNF受容体アンタゴニストを含む、サイトカインまたはサイトカイン機能のアゴニストまたはアンタゴニスト(サイトカインシグナル伝達経路に対して作用する薬剤、例えばSOCS系のモジュレーターを含む)との組合わせに関するものである。
【0067】
さらに、本発明は、本発明化合物、またはその医薬上許容される塩と、モノクローナル抗体ターゲッティングB−リンパ球(例えばCD20(リツキシマブ)、MRA−aIL16RおよびTリンパ球、CTLA4−Ig、HuMax Il−15)との組合わせに関するものである。
【0068】
さらに本発明は、本発明化合物、またはその医薬上許容される塩と、ケモカイン受容体機能のモジュレーター、例えばCCR1、CCR2、CCR2A、CCR2B、CCR3、CCR4、CCR5、CCR、CCR、CCR8、CCR、CCR10およびCCR11(C−Cファミリーの場合);CXCR1、CXCR2、CXCR3、CXCR4およびCXCR5(C−X−Cファミリーの場合)およびC−X−Cファミリーの場合のCXCR1のアンタゴニストとの組合わせに関するものである。
【0069】
さらに本発明は、本発明化合物、またはその医薬上許容される塩と、例えばドキシサイクリンといった薬剤を含む、マトリックス金属プロテアーゼ(MMP);すなわちストロメライシン、コラゲナーゼ、およびゼラチナーゼ、並びにアグレカナーゼ;特にコラゲナーゼ−1(MMP−1)、コラゲナーゼ−2(MMP−8)、コラゲナーゼ−3(MMP−13)、ストロメライシン−1(MMP−3)、ストロメライシン−2(MMP−10)、およびストロメライシン−3(MMP−11)およびMMP−9およびMMP−12の阻害剤との組合わせに関するものである。
【0070】
さらに本発明は、本発明化合物、またはその医薬上許容される塩、およびロイコトリエン生合成阻害剤、5−リポキシゲナーゼ(5−LO)阻害剤または5−リポキシゲナーゼ活性化タンパク質(FLAP)アンタゴニスト、例えばジロートン;ABT−761;フェンロートン;テポキサリン;アボット−79175;アボット−85761;N−(5−置換)−チオフェン−2−アルキルスルホンアミド類;2,6−ジ−tert−ブチルフェノールヒドラゾン類;メトキシテトラヒドロピラン類、例えばゼネカZD−2138;化合物SB−210661;ピリジニル置換2−シアノナフタレン化合物、例えばL−739010;2−シアノキノリン化合物、例えばL−746530、またはインドールまたはキノリン化合物、例えばMK−591、MK−886、およびBAYx1005の組合わせに関するものである。
【0071】
さらに本発明は、本発明化合物、またはその医薬上許容される塩、およびフェノチアジン−3−オン類、例えばL−651392;アミジノ化合物、例えばCGS−25019c;ベンゾキサラミン類、例えばオンタゾラスト;ベンゼンカルボキシイミドアミド類、例えばBIIL284/260;および化合物、例えばザフィルルカスト、アブルカスト、モンテルカスト、プランルカスト、ベルルカスト(MK−679)、RG−12525、Ro−245913、イラルカスト(CGP45715A)、およびBAYx7195から成る群から選択される、ロイコトリエン(LT)B4、LTC4、LTD4、およびLTE4についての受容体アンタゴニストとの組合わせに関するものである。
【0072】
さらに本発明は、本発明化合物、またはその医薬上許容される塩、およびホスホジエステラーゼ(PDE)阻害剤、例えばテオフィリンおよびアミノフィリンを含むメチルキサンタニン;PDE4阻害剤、イソ型PDE4Dの阻害剤、またはPDE5の阻害剤を含む選択的PDEイソ酵素阻害剤との組合わせに関するものである。
【0073】
さらに本発明は、経口、局所または非経腸適用される、本発明化合物、またはその医薬上許容される塩、およびヒスタミン1型受容体アンタゴニスト、例えばセチリジン、ロラタジン、デスロラタジン、フェキソフェナジン、アクリバスチン、テルフェナジン、アステミゾール、アゼラスチン、レボカバスチン、クロルフェニラミン、プロメタジン、シクリジン、またはミゾラスチンとの組合わせに関するものである。
【0074】
さらに本発明は、本発明化合物、またはその医薬上許容される塩、およびプロトンポンプ阻害剤(例えばオメプラゾール)または胃保護性ヒスタミン2型受容体アンタゴニストとの組合わせに関するものである。
【0075】
さらに本発明は、本発明化合物、またはその医薬上許容される塩、およびヒスタミン4型受容体のアンタゴニストとの組合わせに関するものである。
【0076】
さらに本発明は、本発明化合物、またはその医薬上許容される塩、およびα−1/α−2アドレナリン受容体アゴニスト血管収縮因子交感神経興奮剤、例えばプロピルヘキセドリン、フェニレフリン、フェニルプロパノールアミン、エフェドリン、シュードエフェドリン、塩酸ナファゾリン、塩酸オキシメタゾリン、塩酸テトラヒドロゾリン、塩酸キシロメタゾリン、塩酸トラマゾリンまたは塩酸エチルノルエピネフリンとの組合わせに関するものである。
【0077】
さらに本発明は、本発明化合物、またはその医薬上許容される塩、およびムスカリン受容体(M1、M2およびM3)アンタゴニスト、例えばアトロピン、ヒオシン、グリコピロレート、イプラトロピウムブロミド、チオトロピウムブロミド、オキシトロピウムブロミド、ピレンゼピンまたはテレンゼピンを含む抗コリン作用剤との組合わせに関するものである。
【0078】
さらに本発明は、本発明化合物、またはその医薬上許容される塩、およびβ−アドレナリン受容体アゴニスト(β受容体サブタイプ1−4を含む)、例えばイソプレナリン、サルブタモール、ホルモテロール、サルメテロール、テルブタリン、オルシプレナリン、ビトルテロールメシレート、またはピルブテロール、またはそのキラル鏡像体との組合わせに関するものである。
【0079】
さらに本発明は、本発明化合物、またはその医薬上許容される塩、およびクロモン類、例えばクロモグリク酸ナトリウムまたはネドクロミルナトリウムとの組合わせに関するものである。
【0080】
さらに本発明は、本発明化合物、またはその医薬上許容される塩と、グルココルチコイド、例えばフルニソリド、トリアムシノロンアセトニド、ベクロメタゾンジプロピオネート、ブデソニド、フルチカゾンプロピオネート、シクレソニドまたはモメタゾンフロエートとの組合わせに関するものである。
【0081】
さらに本発明は、本発明化合物、またはその医薬上許容される塩と、核ホルモン受容体を調節する薬剤、例えばPPARとの組合わせに関するものである。
【0082】
さらに本発明は、本発明化合物、またはその医薬上許容される塩と、免疫グロブリン(Ig)またはIg製品またはIg機能を調節するアンタゴニストまたは抗体、例えば抗IgE(例えばオマリズマブ)との組合わせに関するものである。
【0083】
さらに本発明は、本発明化合物、またはその医薬上許容される塩、および別の全身または局所適用抗炎症剤、例えばサリドマイドまたはその誘導体、レチノイド、ジトラノールまたはカルシポトリオールとの組合わせに関するものである。
【0084】
さらに本発明は、本発明化合物、またはその医薬上許容される塩、およびアミノサリチレート類およびサルファピリジン、例えばサルファサラジン、メサラジン、バルサラジド、およびオルサラジン;および免疫調節剤、例えばチオプリン類、およびコルチコステロイド、例えばブデソニドの組合わせとの組合わせに関するものである。
【0085】
さらに本発明は、本発明化合物、またはその医薬上許容される塩と、抗菌剤、例えばペニシリン誘導体、テトラサイクリン類、マクロライド類、β−ラクタム類、フルオロキノロン類、メトロニダゾール、吸入アミノグリコシド;アシクロビル、ファムシクロビル、バラシクロビル、ガンシクロビル、シドホビル、アマンタジン、リマンタジン、リバビリン、ザナマビルおよびオセルタマビルを含む抗ウイルス剤;プロテアーゼ阻害剤、例えばインジナビル、ネルフィナビル、リトナビル、およびサキナビル;ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤、例えばジダノシン、ラミブジン、スタブジン、ザルシタビンまたはジドブジン;または非ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤、例えばネビラピンまたはエファビレンズとの組合わせに関するものである。
【0086】
さらに本発明は、本発明化合物、またはその医薬上許容される塩、および心臓血管薬、例えばカルシウムチャンネル遮断薬、β−アドレナリン受容体遮断薬、アンギオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤、アンギオテンシン−2受容体アンタゴニスト;脂質降下剤、例えばスタチン類またはフィブラート類;血管細胞形態のモジュレーター、例えばペントキシフィリン;血栓溶解剤または抗凝血物質、例えば血小板凝集阻害剤の組合わせに関するものである。
【0087】
さらに本発明は、本発明化合物、またはその医薬上許容される塩、およびCNS剤、例えば抗うつ薬(例えばセルトラリン)、抗パーキンソン病薬(例えば、デプレニル、L−ドーパ、ロピニロール、プラミペキソール、MAOB阻害剤、例えばセレギンおよびラサギリン、comP阻害剤、例えばタスマル、A−2阻害剤、ドーパミン再取込阻害剤、NMDAアンタゴニスト、ニコチンアゴニスト、ドーパミンアゴニストまたはニューロン一酸化窒素シンターゼの阻害剤)、または抗アルツハイマー病薬、例えばドネペジル、リバスチグミン、タクリン、COX−2阻害剤、プロペントフィリンまたはメトリフォネートの組合わせに関するものである。
【0088】
さらに本発明は、本発明化合物、またはその医薬上許容される塩、および急性または慢性疼痛の治療剤、例えば中枢または末梢(神経)作用性鎮痛薬(例えばオピオイドまたはその誘導体)、カルバマゼピン、フェニトイン、バルプロ酸ナトリウム、アミトリプチリンまたは他の抗うつ薬、パラセタモール、または非ステロイド抗炎症剤の組合わせに関するものである。
【0089】
さらに本発明は、本発明化合物、またはその医薬上許容される塩と、非経腸または局所適用(吸入を含む)局所麻酔薬、例えばリグノカインまたはその誘導体との組合わせに関するものである。
【0090】
本発明化合物、またはその医薬上許容される塩はまた、ホルモン剤、例えばラロキシフェン、またはビホスホネート、例えばアレンドロネートを含む抗オステオポローシス剤と組合わせて使用され得る。
【0091】
さらに本発明は、本発明化合物、またはその医薬上許容される塩と、(i)トリプターゼ阻害剤;(ii)血小板活性化因子(PAF)アンタゴニスト;(iii)インターロイキン変換酵素(ICE)阻害剤;(iv)IMPDH阻害剤;(v)VLA−4アンタゴニストを含む接着分子阻害剤;(vi)カテプシン;(vii)キナーゼ阻害剤、例えばチロシンキナーゼ(例えばBtk、Itk、Jak3またはMAP、例えばゲフィチニブまたはイマチニブメシレート)、セリン/トレオニンキナーゼ(例えばMAPキナーゼ、例えばp38、JNK、プロテインキナーゼA、BまたはC、またはIKKの阻害剤)、または細胞周期調節に関与するキナーゼ(例えばシリン依存性キナーゼ)の阻害剤;(viii)グルコース−6リン酸デヒドロゲナーゼ阻害剤;(ix)キニン−B.sub1.−またはB.sub2.−受容体アンタゴニスト;(x)抗痛風剤、例えばコルチシン;(xi)キサンチンオキシダーゼ阻害剤、例えばアロプリノール;(xii)尿酸排泄剤、例えばプロベネシド、スルフィンピラゾンまたはベンズブロマロン;(xiii)成長ホルモン分泌促進物質;(xiv)トランスホーミング増殖因子(TGFβ);(xv)血小板由来増殖因子(PDGF);(xvi)線維芽細胞増殖因子、例えば塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF);(xvii)顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF);(xviii)カプサイシンクリーム;(xix)タキキニンNK.sub1.またはNK.sub3.受容体アンタゴニスト、例えばNKP−608C、SB−233412(タルネタント)またはD−4418;(xx)エラスターゼ阻害剤、例えばUT−77またはZD−0892;(xxi)TNF−α変換酵素阻害剤(TACE);(xxii)誘導型一酸化窒素シンターゼ(iNOS)阻害剤;(xxiii)TH2細胞で発現される化学誘引物質受容体相同性分子、(例えばCRTH2アンタゴニスト);(xxiv)P38の阻害剤;(xxv)Toll様受容体(TLR)の機能の調節剤;(xxvi)プリン作動性受容体、例えばP2X7の活性の調節剤;または(xxvii)転写因子活性化阻害剤、例えばNFkB、APIまたはSTATSとの組合わせに関するものである。
【0092】
本発明化合物、またはその医薬上許容される塩はまた、癌治療用の既存の治療剤と組合わせて使用され得、例えば適切な治療剤には以下のものがある:
(i) 内科的腫瘍学で使用される、抗増殖性/抗新生物薬剤またはその組合わせ、例えばアルキル化剤(例えば、シスプラチン、カルボプラチン、シクロホスファミド、窒素マスタード、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファンまたはニトロソ尿素);代謝拮抗物質(例えば、抗葉酸剤、例えばフルオロピリミジン様5−フルオロウラシル類またはテガフール、ラルチトレキセド、メトトレキセート、シトシンアラビノシド、ヒドロキシ尿素、ゲンシタビンまたはパクリタキセル);抗腫瘍抗生物質(例えば、アントラサイクリン類、例えばアドリアマイシン、ブレオマイシン、ドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビシン、イダルビシン、ミトマイシン−C、ダクチノマイシンまたはミトラマイシン);抗有糸分裂剤(例えば、ビンカアルカロイド、例えばビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシンまたはビノレルビン、またはタキソイド類、例えばタキソールまたはタキソテール);またはトポイソメラーゼ阻害剤(例えばエピポドフィロトキシン類、例えばエトポシド、テニポシド、アムサクリン、トポテカンまたはカンプトテシン類);
(ii) 細胞増殖抑止剤、例えば抗エストロゲン(例えば、タモキシフェン、トレミフェン、ラロキシフェン、ドロロキシフェンまたはヨードキシフェン)、エストロゲン受容体ダウンレギュレーター(例えばフルベストラント)、抗アンドロゲン(例えばビカルタミド、フルタミド、ニルタミドまたは酢酸サイプロテロン)、LHRHアンタゴニストまたはLHRHアゴニスト(例えばゴセレリン、ロイプロレリンまたはブセレリン)、プロゲストゲン(例えば酢酸メゲストロール)、アロマターゼ阻害剤(例えばアナストロゾール、レトロゾール、ボラゾールまたはエキセメスタン)または5α−レダクターゼの阻害剤、例えばフィナステリド;
(iii) 癌細胞浸潤の阻害剤(例えばメタロプロテイナーゼ阻害剤、例えばマリマスタットまたはウロキナーゼプラスミノーゲンアクチベーター受容体機能の阻害剤);
(iv) 成長因子機能の阻害剤、例えば:成長因子抗体(例えば抗erbb2抗体トラスツズマブ、または抗erbb1抗体セツキシマブ[C225])、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤またはセリン/トレオニンキナーゼ阻害剤、表皮成長因子ファミリーの阻害剤(例えばEGFRファミリーチロシンキナーゼ阻害剤、例えばN−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシ−6−(3−モルホリノプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(ゲフィチニブ、AZD1839)、N−(3−エチニルフェニル)−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−4−アミン(エルロチニブ、OSI−774)または6−アクリルアミド−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(3−モルホリノプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(CI 1033))、血小板由来増殖因子ファミリーの阻害剤、または肝細胞増殖因子ファミリーの阻害剤;
(v) 抗血管形成剤、例えば血管内皮増殖因子の効果を阻害するもの(例えば抗血管内皮細胞増殖因子抗体ベバシズマブ、国際公開97/22596、国際公開97/30035、国際公開97/32856または国際公開98/13354に開示されている化合物、または別の作用機序による化合物(例えばリノミド、インテグリンαvβ3機能の阻害剤またはアンギオスタチン);
(vi) 腫瘍血管阻害剤、例えばコンブレタスタチンA4、または国際公開99/02166、国際公開00/40529、国際公開00/41669、国際公開01/92224、国際公開02/04434または国際公開02/08213に開示された化合物;
(vii) アンチセンス療法で使用される薬剤、例えば上記で列挙されている標的の一つに指向したもの、例えばISIS2503、抗rasアンチセンス;
(viii) 遺伝子療法、例えば異常遺伝子、例えば異常p53または異常BRCA1またはBRCA2を置換する方法、GDEPT(遺伝子指定酵素プロドラッグ治療)方法、例えばシトシンデアミナーゼ、チミジンキナーゼまたは細菌性ニトロレダクターゼ酵素を用いる方法および化学療法または放射線療法に対する患者耐容性を高める方法、例えば多剤耐性遺伝子療法で使用される薬剤;または
(ix) 免疫療法、例えば患者腫瘍細胞の免疫原性を高めるエクスビボおよびインビボ方法、例えばサイトカイン、例えばインターロイキン2、インターロイキン4または顆粒球−マクロファージコロニー刺激因子によるトランスフェクション、T細胞アネルギーを減少させる方法、トランスフェクションされた免疫細胞、例えばサイトカイントランスフェクション樹状細胞を用いる方法、サイトカイン−トランスフェクション腫瘍セルラインを用いる方法および抗イディオタイプ抗体を用いる方法で使用される薬剤。
【0093】
さらなる一面において、本発明は、CRTh2受容体活性のモジュレーションが有益であるヒトの病気または状態の処置を目的とする医薬の製造において前述されている、式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩または溶媒和物の使用に関するものである。
【0094】
本明細書に記載されている「治療(療法)」の語は、特記していない場合「予防」をも包含するものとする。「治療の」および「治療(的)に」の語も、それに応じて解釈するべきである。
【0095】
さらに本発明は、プロスタノイドがその受容体(特にCRTh2受容体)に結合するPGD2またはその代謝物が介在する病気の処置方法であって、前述されている、式(I)の化合物、またはその医薬上許容される塩、溶媒和物またはプロドラッグの治療有効量を患者に投与することを含む方法を提供する。
【0096】
本発明はまた、炎症性疾患、特に乾癬に罹患しているかまたはその危険がある患者における上記疾患の処置方法であって、前述されている、式(I)の化合物、またはその医薬上許容される塩または溶媒和物の治療有効量を患者に投与することを含む方法を提供する。
【0097】
上記治療用途について、投与量は、勿論、使用される化合物、投与方法、所望の処置および適応症により変化する。
【0098】
上記治療用途について、投与量は、勿論、使用される化合物、投与方法、所望の処置および適応症により変化する。
【0099】
式(I)の化合物、プロドラッグおよびその医薬上許容される塩および溶媒和物は、それだけで使用され得るが、一般的には式(I)の化合物/塩/溶媒和物(有効成分)を、医薬上許容されるアジュバント、希釈剤または担体と共に含む医薬組成物の形態で投与される。投与方法により、医薬組成物は、好ましくは0.05〜99%w(重量パーセント)、さらに好ましくは0.05〜80%w、さらに好ましくは0.10〜70%w、およびさらに好ましくは0.10〜50%wの割合で有効成分を含む(重量パーセンテージは全て組成物全体に基くものである)。
【0100】
本発明はまた、医薬上許容されるアジュバント、希釈剤または担体と共に、前述されている、式(I)の化合物、またはその医薬上許容される塩または溶媒和物を含む医薬組成物を提供する。
【0101】
医薬組成物は、溶液、懸濁液、ヘプタフルオロアルカンエーロゾルおよび乾燥粉末製剤の形態で局所的に(例、肺および/または気道または皮膚に);または例えば錠剤、カプセル剤、シロップ、散剤または顆粒形態で経口投与により、または溶液または懸濁液形態で非経腸投与により、または皮下投与により、または坐剤形態で直腸投与により、または経皮的に全身投与され得る。好ましくは、本発明化合物は経口投与される。
【0102】
以下、非限定的実施例により本発明を説明するが、特記しない場合:
(i) H NMRデータが与えられているとき、主要診断プロトンについてのデルタ値の形態で記されており、内部標準としてテトラメチルシラン(TMS)に対する100万分の1(ppm)濃度で与えられている;
(ii) マススペクトル(MS):一般的に親質量を示すイオンのみ記録されており、特記しない場合、示された質量イオンは、正質量のイオン(M+H)である;
(iii) 実施例および方法の標記化合物は、カナダのアドバンスト・ケミカル・デベロップメント・インコーポレイテッドからのACD/ネーム(バージョン6.0)を用いて命名された;
(iv) 特記しない場合、シンメトリー、NovaPakまたはEx−Terra逆相シリカカラムを用いて逆相HPLCを実施した。
(v) 溶媒をMgSOまたはNaSOにより乾燥した;
(vi) 以下の略語を使用する:
【表1】

【実施例】
【0103】
実施例1
N−(4−クロロ−2−フェノキシフェニル)グリシン
【化19】

【0104】
(i) 4−クロロ−2−フェノキシアニリン
乾燥DMSO(10ml)中の2−フルオロ−4−クロロ−ニトロベンゼン(0.50g)、フェノール(0.27g)および炭酸カリウム(0.40g)を、2時間RTで攪拌した。混合物を水で希釈し、ジエチルエーテルで抽出し、乾燥し、減圧下で蒸発させることにより黄色油状物(0.90g)を得た。油状物を氷酢酸(20ml)に溶解し、還元鉄粉(0.90g)で処理した。混合物をRTで2時間激しく攪拌し、セライトで濾過し、DCMで洗浄し、濾液を減圧下で蒸発させた。収量0.9g。
MS:ESI(+ve)220(M+1)
【0105】
(ii) N−(4−クロロ−2−フェノキシフェニル)グリシン
エタノール(20ml)中の工程(i)からの生成物(0.9g)、t−ブチル−ブロモアセテート(0.8ml)および酢酸ナトリウム(0.5g)から成る混合物を、20時間還流加熱し、冷却し、減圧下で蒸発させた。残さを酢酸エチルに溶かし、水で洗浄し、乾燥し、減圧下で蒸発させることにより、オレンジ色油状物(1.4g)を得た。油状物をトリフルオロ酢酸/DCM1:1(20ml)に溶解し、RTで24h攪拌し、次いで減圧下で蒸発させた。残さを逆相HPLCにより精製した。収量0.149g。
1H NMR DMSO-d6: δ 7.40−7.36 (2H, m), 7.15−7.11 (1H, m), 7.06−6.96 (3H, m), 6.76 (1H, s), 6.63−6.61 (1H, d), 5.56 (1H, m), 3.86 (2H, s).
MS: APCI (-ve) 276 (M-1)。
【0106】
実施例2
3−[2−(3−シアノフェノキシ)−4−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン酸
【化20】

【0107】
(i) 3−[2−ホルミル−5−(トリフルオロメチル)フェノキシ]ベンゾニトリル
DMF(20ml)中の4−(1,1,1−トリフルオロメチル)−2−フルオロ−ベンズアルデヒド(2.5g)、炭酸カリウム(1.79g)および3−シアノフェノール(1.54g)から成る混合物を、110℃で2時間加熱し、次いで冷却した。水(200ml)を加え、混合物を酢酸エチルで抽出し、乾燥し、減圧下で蒸発させた。残さを、イソへキサン/ジエチルエーテル2:1で溶離するシリカクロマトグラフィーにより精製して、無色油状物を得た。収量2.0g。
MS:ESI(−ve)290(M−1)
【0108】
(ii) 3−[2−(ヒドロキシメチル)−5−(トリフルオロメチル)フェノキシ]ベンゾニトリル
工程(i)からの生成物(2.0g)を、乾燥エタノール(20ml)に溶解し、水素化ホウ素ナトリウム(0.15g)を加えた。混合物をRTで一晩攪拌し、次いで減圧下で蒸発させることにより、白色固体を得た。固体を2M塩酸および酢酸エチル間に分配し、有機物質を乾燥し、減圧下で蒸発させた。収量0.70g。
1H NMR CDCl3: δ 7.73−7.66 (1H, m), 7.52−7.39 (3H, m), 7.23−7.18 (2H, m), 7.11−7.08 (1H, m), 4.81−4.79 (2H, s), 1.91 (1H, bs)。
【0109】
(iii) 2−(3−シアノフェノキシ)−4−(トリフルオロメチル)ベンジル メタンスルホネート
トリエチルアミン(0.33ml)、次いでメタンスルホニルクロリド(0.185ml)を、−20℃のDCM(20ml)中の工程(ii)からの生成物(0.7g)の溶液に加えた。混合物を0℃で1時間攪拌し、次いでジクロロメタンで希釈し、水で洗浄し、乾燥し、減圧下で蒸発させた。収量0.97g。
MS:ESI(−ve)278(M−OMs)
【0110】
(iv) [2−(3−シアノフェノキシ)−4−(トリフルオロメチル)ベンジル]マロン酸ジエチル
水素化ナトリウム(60重量%、分散、油、0.105g)を、0℃の乾燥THF(20ml)中のマロン酸ジエチル(0.40ml)の溶液に加えた。混合物をRTで30分間攪拌し、0℃に冷却し、次いでTHF(10ml)中の工程(iii)からの生成物(0.97g)の溶液を加えた。混合物をRTで一晩攪拌し、水を加え、混合物をジエチルエーテルで抽出した。有機物質を乾燥し、減圧下で蒸発させることにより、油状物を得、これを、イソへキサン/ジエチルエーテル2:1で溶離するシリカクロマトグラフィーにより精製した。収量0.6g。
MS:ESI(−ve)434(M−1)
【0111】
(v) 3−[2−(3−シアノフェノキシ)−4−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン酸
塩化ナトリウム(0.1g)を、DMSO(5ml)および水(1ml)中の工程(iv)からの生成物(0.6g)の溶液に加え、次いで120℃で12時間加熱した。混合物を冷却し、2M水酸化ナトリウムおよびジエチルエーテル間に分配した。水層を2M塩酸で酸性化し、酢酸エチルで抽出し、有機層を乾燥し、減圧下で蒸発させた。残さを逆相HPLCにより精製した。収量0.108g。
1H NMR: DMSO−d6: δ 7.35−7.32 (1H, m), 7.65−7.54 (5H, m), 7.25−7.24 (1H, s), 2.89−2.85 (2H, t), 2.59−2.51 (2H, t).
MS: ESI (-ve) 334 (M-1)
【0112】
実施例3
3−[2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−4−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン酸
【化21】

【0113】
(i) 2−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド
ナトリウムメトキシド(メタノール中25重量%、50ml)の溶液を、メタノール(50ml)中の4−(1,1,1−トリフルオロメチル)−2−フルオロ−ベンズアルデヒド(5.0g)の溶液に加え、混合物を2時間還流した。水(200ml)を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機物質を乾燥し、減圧下で蒸発させることにより残さを得、これを、イソへキサン/ジエチルエーテル3:1で溶離するシリカクロマトグラフィーにより精製した。収量3.18g。
1H NMR CDCl3: δ 7.94−7.92 (1H, d), 7.31−7.22 (2H, m), 4.00 (3H, s)。
【0114】
(ii) 2−ヒドロキシ−4−(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド
DMF(30ml)中の工程(i)からの生成物(3.18g)および塩化リチウム(1.96g)の混合物を、5時間150℃で加熱した。混合物をジエチルエーテルおよび2M塩酸間に分配し、有機層を乾燥し、溶媒を減圧下で蒸発させた。残さを、イソへキサン/ジエチルエーテル3:1で溶離するシリカクロマトグラフィーにより精製した。収量2.30g。
MS:ESI(−ve)189(M−1)
【0115】
(iii) 2−(ベンジルオキシ)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド
DMF(20ml)中の工程(ii)からの生成物(2.3g)、ベンジルブロミド(1.44ml)および炭酸カリウム(1.67g)の混合物を、RTで2時間攪拌した。混合物をジエチルエーテルおよび水間に分配し、有機層を乾燥し、溶媒を減圧下で蒸発させた。残さを、40/60石油エーテル/ジエチルエーテル4:1で溶離するシリカクロマトグラフィーにより精製した。収量2.83g。
1H NMR CDCl3: δ 10.56−10.55 (1H, s), 7.97−7.96 (1H, d), 7.47−7.25 (7H, m), 5.23 (2H, s)
【0116】
(iv) tert−ブチル・(2E)−3−[2−(ベンジルオキシ)−4−(トリフルオロメチル)フェニル]アクリレート
水素化ナトリウム(60重量%、分散、油、0.406g)を、0℃の乾燥THF(20ml)中のtert−ブチル−P,P−ジメチルホスホノアセテート(2.27g)の溶液に加えた。混合物をRTで30分間攪拌し、0℃に冷却し、次いで工程(iii)からの生成物(2.83g)を加えた。16時間後、混合物をジエチルエーテルおよび水間に分配し、有機層を乾燥し、溶媒を減圧下で蒸発させた。残さを、イソへキサン/ジエチルエーテル4:1で溶離するシリカクロマトグラフィーにより精製した。収量3.25g。
1H NMR CDCl3: δ 7.98−7.93 (1H, d), 7.63−7.18 (8H, m), 6.52−6.46 (1H, d), 5.18 (2H, s), 1.52 (9H, s)。
【0117】
(v) tert−ブチル・3−[2−ヒドロキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパノエート
エタノール(40ml)中の工程(iv)からの生成物(3.25g)および10%パラジウム/炭素(0.325g)から成る混合物を、一晩3.0barの圧力で水素化した。混合物をセライトで濾過し、濾液を減圧下で濃縮することにより、白色固体(2.22g)を得た。
MS:ESI(−ve)289(M−1)。
【0118】
(vi) 3−クロロ−4−フルオロフェニルメチルスルフィド
ヨードメタン(1.15ml)を、DMF(20ml)中の3−クロロ−4−フルオロ−ベンゼンチオール(3.0g)および炭酸カリウム(2.48g)から成る攪拌混合物に加え、一晩放置した。反応物を水で希釈し、ジエチルエーテルで抽出し、有機物質を乾燥し、減圧下で蒸発させた。収量4.3g。
1H NMR CDCl3: δ 7.31−7.14 (2H, m), 7.13−7.03 (1H, m), 3.23−3.21 (3H, s)。
【0119】
(vii) 3−クロロ−4−フルオロフェニルメチルスルホン
3−クロロペルオキシ安息香酸(純度70%、10.75g)を、DCM(100ml)中の工程(vi)からの生成物(4.3g)の溶液に加え、RTで2時間攪拌した。混合物を、DCM/メタ重亜硫酸ナトリウム水溶液間に分配し、有機物質を炭酸水素ナトリウム水溶液、水で洗浄し、乾燥し、減圧下で蒸発させた。収量4.0g。
1H NMR CDCl3: δ 8.06-8.03 (1H, m), 7.89−7.84 (1H, m), 7.38−7.32 (1H, m), 3.08 (3H, s)。
【0120】
(viii) 3−[2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−4−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン酸
NMP(10ml)中の工程(v)からの生成物(0.6g)、工程(vii)からの生成物(0.43g)および炭酸カリウム(0.285g)から成る混合物を、70℃で4時間加熱した。混合物をジエチルエーテルおよび水間で分配し、有機層を乾燥し、溶媒を減圧下で蒸発させた。残さを50%DCM/トリフルオロ酢酸(20ml)に溶かし、RTで2時間攪拌した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残さをRPHPLCにより精製した。収量0.175g。
1H NMR DMSO−d6: δ 8.17−8.16 (1H, s), 7.87−7.84 (1H, d), 7.69−7.61 (2H, m), 7.40 (1H, s), 7.08−7.06 (1H, d), 3.28 (3H, s), 2.87−2.82 (2H, t), 2.62−2.57 (2H, t).
MS: ESI (-ve) 421 (M-1)。
【0121】
実施例4
3−[2−[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]−4−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン酸
【化22】

【0122】
(i) 3−クロロ−4−フルオロフェニルエチルスルホン
ヨードエタンを用いて、実施例3工程(vi)〜(vii)の方法により副題化合物を製造した。
1H NMR CDCl3: δ 8.01−7.98 (1H, d), 7.84−7.79 (1H, m), 7.37−7.31 (1H, m), 3.17−3.09 (2H, q), 1.33−1.26 (3H, t)
【0123】
(ii) 3−[2−[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]−4−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン酸
工程(i)からの生成物を用いて実施例3の方法により標記化合物を製造した。
1H NMR DMSO−d6: δ 8.07−8.00 (1H, d), 7.81−7.77 (1H, d), 7.698−7.56 (2H, m), 7.40 (1H, bm), 7.01−6.98 (1H, d), 3.39−3.32 (2H, q), 2.77−2.72 (2H, t), 2.26−2.21 (2H, t), 1.14−1.09 (3H, t).
MS: ESI (-ve) 435 (M-1)
【0124】
実施例5
[(4−クロロ−2−{[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェニル]チオ}フェニル)チオ]酢酸
【化23】

【0125】
(i) 2−クロロ−4−(エチルスルホニル)ベンゼンチオール
硫化水素ナトリウム(0.252g)を、乾燥DMF(10ml)中の実施例4工程(i)からの生成物(1.0g)に加え、RTで2時間攪拌した。混合物を2M水酸化ナトリウム溶液で希釈し、ジエチルエーテルで抽出した。水層を2M塩酸で酸性化し、酢酸エチルで抽出し、乾燥し、減圧下で蒸発させた。粗収量1.60g。
MS:ESI(−ve)235(M−1)
【0126】
(ii) 4−クロロ−2−{[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェニル]チオ}−1−ニトロベンゼン
DMF(20ml)中の工程(i)からの生成物(1.60g)、炭酸カリウム(0.934g)および2−フルオロ−4−クロロ−ニトロベンゼン(1.18g)から成る混合物をRTで一晩攪拌した。水(200ml)を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機物質を乾燥し、減圧下で蒸発させ、残さを、イソへキサン/ジエチルエーテル4:1で溶離するシリカクロマトグラフィーにより精製した。収量0.80g。
1H NMR CDCl3: δ 8.23−8.21 (1H, d), 8.11−8.10 (1H, s), 7.90−7.84 (2H, m), 7.34−7.31 (1H, d), 6.76−6.75 (1H, d), 3.10 (2H, q), 1.37−1.26 (3H, t)。
【0127】
(iii) 4−クロロ−2−{[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェニル]チオ}アニリン
氷酢酸(30ml)中の工程(ii)からの生成物(0.80g)および還元鉄粉(0.80g)を、RTで2時間激しく攪拌した。混合物をセライトで濾過し、濾液を減圧下で蒸発させて褐色油状物を得、これを2MのNaOHで中和し、酢酸エチルで抽出した。有機物質を乾燥し、減圧下で蒸発させ、残さを、イソへキサン/酢酸エチル2:1で溶離するシリカクロマトグラフィーにより精製した。収量0.70g。
1H NMR CDCl3: δ 7.88−7.87 (1H, m), 7.58−7.54 (1H, m), 7.44−7.43 (1H, m), 7.33−7.28 (1H, m), 6.82−6.75 (2H, m), 4.30 (2H, s), 3.12−3.05 (2H, q), 1.32−1.18 (3H, t).
MS: ESI (-ve) 360 (M-1)
【0128】
(iv) [(4−クロロ−2−{[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェニル]チオ}フェニル)チオ}酢酸エチル
メルカプト酢酸エチル(0.11ml)、次いで亜硝酸イソアミル(0.16ml)を、乾燥アセトニトリル(20ml)中の工程(iii)からの生成物(0.35g)の溶液に加え、60℃で10時間加熱した。混合物を水で希釈し、ジエチルエーテルで抽出し、有機物質を乾燥し、減圧下で蒸発させた。残さを、イソへキサン/ジエチルエーテル1:1で溶離するシリカクロマトグラフィーにより精製した。収量0.10g。
MS:ESI(+ve)465(M+1)
【0129】
(v) [(4−クロロ−2−{[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェニル]チオ}フェニル)チオ}酢酸
メタノール(5ml)および水(5ml)中の工程(iv)からの生成物(0.10g)、水酸化ナトリウム(0.018g)の混合物を、RTで1時間攪拌した。混合物を2M塩酸/酢酸エチル間に分配し、有機物質を分離し、乾燥し、減圧下で蒸発させた。残さを逆相HPLCにより精製した。収量0.012g。
1H NMR DMSO−d6: δ 7.97 (1H, s), 7.71−7.63 (3H, m), 7.50−7.48 (1H, d), 6.81−6.79(1H, d), 3.80 (2H, s), 3.40−3.31 (2H, q), 1.11−1.07 (3H, t).
MS: ESI (-ve) 435/437 (M-1)
【0130】
実施例6
N−{4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]フェニル}グリシン
【化24】

【0131】
(i) 2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェノール
乾燥NMP(20ml)中の実施例4工程(i)からの生成物(1.0g)を、2−ブチン−1−オール(0.63ml)およびナトリウム・tert−ブトキシド(0.864g)で処理し、混合物を80℃で2時間攪拌した。混合物を水/酢酸エチル間に分配し、有機物質を分離し、乾燥し、減圧下で蒸発させた。収量1.06g。
MS:ESI(−ve)219(M−1)
【0132】
(ii) 4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]−1−ニトロベンゼン
工程(i)からの生成物を用いて実施例5工程(ii)の方法により、副題化合物を製造した。収量1.0g。
1H NMR CDCl3: δ 8.08−8.05 (2H, m), 7.82−7.78 (1H, d), 7.38−7.26 (1H, d), 7.08−7.04 (2H, d), 3.19−3.12 (2H, q), 1.35−1.30 (3H, t)。
【0133】
(iii) 4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]アニリン
工程(ii)からの生成物を用いて実施例5工程(iii)の方法により、副題化合物を製造した。収量0.95g。
MS:ESI(−ve)344/346(M−1)
【0134】
(iv) N−{4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]フェニル}グリシンエチルエステル
乾燥エタノール(30ml)中の工程(iii)からの生成物(0.95g)、ブロモ酢酸エチル(0.145ml)および酢酸ナトリウム(0.160g)から成る混合物を、24時間還流下で加熱した。さらに5当量のブロモ酢酸エチルを加え、さらに48時間加熱した。混合物を水/酢酸エチル間に分配し、有機物質を分離し、乾燥し、減圧下で蒸発させた。残さを、イソへキサン/ジエチルエーテル1:1で溶離するシリカクロマトグラフィーにより精製した。収量0.44g。
MS:ESI(+ve)431(M+1)
【0135】
(v) N−{4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]フェニル}グリシン
工程(iv)からの生成物を用いて実施例5工程(v)の方法により、標記化合物を製造した。収量0.181g。
1H NMR DMSO−d6: δ 8.04 (1H, s), 7.78−7.75 (1H, d), 7.15−7.13 (1H, d), 7.05 (1H, s), 6.98−6.96 (1H, d), 6.65−6.63 (1H, d), 5.40 (1H, bs), 3.40−3.31 (4H, m), 1.13−1.07 (3H, t).
MS: ESI (-ve) 402/404 (M-1)。
【0136】
実施例7
({4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]フェニル}チオ)酢酸
【化25】

【0137】
(i) ({4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]フェニル}チオ)酢酸エチル
実施例6工程(iii)からの生成物を用いて実施例5工程(iv)の方法により、副題化合物を製造した。収量0.4g。
MS:ESI(+ve)467(M+NH4)
【0138】
(ii) ({4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]フェニル}チオ)酢酸
工程(i)からの生成物を用いて実施例5工程(v)の方法により、標記化合物を製造した。収量0.02g。
1H NMR DMSO−d6: δ 8.07 (1H, s), 7.79−7.76 (1H, d), 7.54−7.47 (1H, d), 7.41−7.33 (2H, m), 7.00−6.97 (1H, d), 3.77 (2H, s), 3.50−3.23 (2H, q), 1.23−1.05 (3H, t)
MS:ESI(−ve)419/421(M−1)
【0139】
実施例8
3−{2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−4−フルオロフェニル}プロパン酸
【化26】

4−フルオロ−2−メトキシベンズアルデヒドを用いて実施例3の方法により標記化合物を製造した。収量0.137g。
1H NMR DMSO−d6: δ 8.15−8.14 (1H, s), 7.86−7.83 (1H, d), 7.48−7.44 (1H, m), 7.13−7.07 (2H, m), 6.99−6.96 (1H, d), 3.27 (3H, s), 2.76−2.72 (2H, t), 2.54−2.49 (2H, t).
MS: ESI (-ve) 371 (M-1)
【0140】
実施例9
{2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−4−フルオロフェニル}酢酸
【化27】

【0141】
(i) 4−フルオロ−2−ヒドロキシベンズアルデヒド
4−フルオロ−2−メトキシベンズアルデヒドを用いて実施例3工程(ii)の方法により副題化合物を製造した。収量0.137g。
1H NMR CDCl3: δ 11.83 (1H, s), 9.83 (1H, s), 7.58−7.53 (1H, m), 6.75−6.65 (2H, m)
【0142】
(ii) 2−(ベンジルオキシ)−4−フルオロベンズアルデヒド
DMF(40ml)中の工程(i)からの生成物(3.0g)、炭酸カリウム(4.42g)およびベンジルブロミド(3.90ml)から成る混合物を、14時間90℃で加熱した。混合物を水/酢酸エチル間に分配し、有機物質を分離し、乾燥し、減圧下で蒸発させた。残さを、イソへキサン/ジエチルエーテル5:1で溶離するシリカクロマトグラフィーにより精製した。収量6.3g。
【0143】
(iii) [2−(ベンジルオキシ)−4−フルオロフェニル]メタノール
水素化ホウ素ナトリウム(0.223g)を、乾燥エタノール(30ml)中の工程(ii)からの生成物(1.07g)の溶液に加え、混合物をRTで一晩攪拌した。混合物を、2M塩酸/酢酸エチル間に分配し、有機物質を分離し、乾燥し、減圧下で蒸発させた。収量1.08g。
MS:ESI(−ve)231(M−1)
【0144】
(iv) ベンジル・2−(クロロメチル)−5−フルオロフェニルエーテル
DCM(20ml)中の工程(iii)からの生成物(1.06g)、メタンスルホニルクロリド(0.351ml)およびトリエチルアミン(0.636ml)から成る混合物を、RTで2時間攪拌した。混合物を水/DCM間に分配し、有機物質を分離し、乾燥し、減圧下で蒸発させた。残さを、イソへキサン/DCM1:1で溶離するシリカクロマトグラフィーにより精製した。収量0.7g。
1H NMR CDCl3: δ 7.47−7.25 (6H, m), 6.69−6.62 (2H, m), 5.11 (2H, s), 4.59 (2H, s)。
【0145】
(v) [2−(ベンジルオキシ)−4−フルオロフェニル]酢酸
DMSO(20ml)中の工程(iv)からの生成物(0.7g)およびシアン化ナトリウム(0.162g)から成る混合物を、2時間60℃で加熱した。2Mの水酸化ナトリウム(10ml)を加え、混合物を100℃で6時間加熱し、次いでRTで2時間攪拌した。混合物を2M塩酸/酢酸エチル間に分配し、有機物質を分離し、乾燥し、減圧下で蒸発させた。収量0.68g。
MS:ESI(−ve)259(M−1)
【0146】
(vi) (4−フルオロ−2−ヒドロキシフェニル)酢酸
実施例3工程(v)の方法により、副題化合物を製造した。収量0.34g。
MS:ESI(−ve)169(M−1)
【0147】
(vii) {2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−4−フルオロフェニル}酢酸
水素化ナトリウム(60重量%、分散、油、0.176g)を、乾燥DMF(10ml)中の工程(vi)からの生成物(0.34g)の溶液に加え、RTで1時間攪拌した後、実施例3工程(vii)からの生成物(0.416g)を加えた。混合物を80℃で1時間加熱し、次いで2M塩酸/酢酸エチル間に分配した。有機物質を乾燥し、減圧下で蒸発させ、残さを逆相HPLCにより精製した。収量0.064g。
1H NMR DMSO−d6: δ 8.10 (1H, s), 7.82−7.80 (1H, d), 7.48−7.44 (1H, m), 7.11−7.08 (2H, m), 6.97−6.94 (1H, d), 3.41−3.35 (2H, s), 3.26 (3H, s).
MS: ESI (-ve) 357 (M-1)
【0148】
実施例10
4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−α−メチル−ベンゼンプロパン酸
【化28】

【0149】
(i) (2E)−3−(4−クロロ−2−メトキシフェニル)−2−メチル−、エチルエステル、2−プロペン酸
実施例3工程i)からの生成物と共にエチル−P,P−ジメチルホスホノアセテートを用いて実施例3工程iv)の方法により、副題化合物を製造した。収量1.85g。
1H NMR CDCl3: δ 7.75−7.10 (4H, m), 4.31−4.25 (2H, q), 3.90 (3H, s), 2.03−2.02 (3H, s), 1.37−1.33 (3H, t)。
【0150】
(ii) (2E)−3−(4−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−2−メチル−2−プロペン酸、エチルエステル
工程i)からの生成物を用いて実施例3工程ii)の方法により、副題化合物を製造した。収量1.80g。
MS:ESI(−ve)273(M−1)
【0151】
(iii) (2E)−3−[4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]フェニル]−2−メチル−2−プロペン酸
工程ii)からの生成物を用いて実施例3工程viii)の方法により、副題化合物を製造した。収量0.35g。
1H NMR DMSO−d6: δ 12.74 (1H, bs), (1H, m), 7.49 (6H, m), 7.12−7.10 (1H, d), 3.27−3.26 (3H, s), 1.94 (3H, s)。
【0152】
(iv) 4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−α−メチル−ベンゼンプロパン酸
工程iii)からの生成物を用いて実施例3工程v)の方法により標記化合物を製造した。
1H NMR DMSO−d6: δ 8.10 (1H, s), 7.82−7.80 (1H, d), 7.48−7.44 (1H, m), 7.11−7.08 (2H, m), 6.97−6.94 (1H, d), 3.41−3.35 (2H, s), 3.26 (3H, s).
MS: ESI (-ve) 435 (M-1)
【0153】
実施例11
N−[2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−4−フルオロフェニル]−グリシン
【化29】

【0154】
(i) 2−アミノ−5−フルオロ−フェノール
2−ニトロ−5−フルオロフェノールを用いて実施例3工程v)の方法により、副題化合物を製造した。収量1.74g。
MS:ESI(−ve)126(M−1)
【0155】
(ii) 2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−4−フルオロ−ベンゼンアミン
工程i)からの生成物を用いて実施例3工程viii)の方法により、副題化合物を製造した。収量1.00g。
1H NMR CDCl3: δ 8.05−7.73 (2H, m), 6.95−6.67 (4H, m), 3.48−3.47 (2H, bs), 3.06 (3H, s).
MS: ESI (-ve) 314 (M-1)。
【0156】
(iii) N−[2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−4−フルオロフェニル]−グリシン
工程ii)からの生成物を用いて実施例6工程iv〜v)の方法により、標記化合物を製造した。
1H NMR DMSO-d6: δ 8.10−6.62 (6H, m), 5.20(1H, bs), 3.47 (2H, s), 3.25 (3H, s).
MS: ESI (-ve) 372 (M-1)。
【0157】
実施例12
N−[2−[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]−4−フルオロフェニル]−グリシン
【化30】

【0158】
(i) 2−[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]−4−フルオロ−ベンゼンアミン
実施例4工程i)からの生成物を用いて実施例11工程ii)の方法により、副題化合物を製造した。収量0.7g。
MS:ESI(+ve)330(M+1)
【0159】
(ii) N−[2−[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]−4−フルオロフェニル]−グリシン
工程i)からの生成物を用いて実施例6工程iv)の方法により標記化合物を製造した。
1H NMR DMSO−d6: δ 8.04−8.02 (1h, s), 7.78−7.74 (1H, d), 7.02−6.86 (3H, m), 6.69−6.65 (1H, m), (2H, m), 3.72 (2H, s), 3.41−3.30 (2H, q), 1.13−1.06 (3H, t).
MS: ESI (-ve) 386 (M-1)
【0160】
実施例13
N−[2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−4−フルオロフェニル]−2−メチル−アラニン
【化31】

実施例11工程ii)からの生成物(0.50g)を、乾燥アセトン(30ml)に溶かし、トリクロロ−メチルプロパノール(0.75g)で処理したものを用いて、標記化合物を製造した。混合物を0℃に冷却した後、粉砕した水酸化ナトリウム(0.183g)を加え、室温で1時間攪拌した。この過程をさらに2回反復し、室温で一晩攪拌させておいた。混合物をエーテルで抽出した(廃棄)。水層を酸性化し、酢酸エチルで抽出し、乾燥し、減圧下油状物に濃縮した。残さを、逆相HPLCにより精製して、白色固体を得た。
1H NMR DMSO−d6: δ 8.11−8.10 (1h, s), 7.84−7.80 (1H, d), 7.01−6.89 (3H, m), 6.72−6.67 (1H, m), 3.31 (3H, s), 1.41 (6H, s).
MS: ESI (-ve) 400 (M-1)
【0161】
実施例14
N−[2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−4−フルオロフェニル]−D−アラニン
【化32】

【0162】
(i) N−[2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−4−フルオロフェニル]−D−アラニン、エチルエステル
実施例11工程ii)からの生成物(0.44g)を、乾燥DCM(20ml)に溶解し、2,6−ルチジン(0.162ml)、次いでエチル−o−トリフルオロメタンスルホニル−D−ラクテート(0.285ml)で処理したものを用いて、副題化合物を製造した。混合物を室温で一晩攪拌した。混合物を減圧下油状物に濃縮した。残さを、エーテル/イソへキサン1:1で溶離するクロマトグラフィーにより精製した。収量0.6g。
MS:ESI(−ve)414(M−1)
【0163】
(ii) N−[2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−4−フルオロフェニル]−D−アラニン
工程i)からの生成物を用いて実施例5工程v)の方法により、標記化合物を製造した。
1H NMR DMSO−d6: δ 8.11−8.10 (1H, s), 7.83−7.79 (1H, d), 7.03−6.74 (4H, m), 4.14−4.07 (1H, q), 3.26 (3H, s), 1.35−1.26 (3H, d).
MS: ESI (-ve) 386 (M-1)。
【0164】
実施例15
N−[4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]フェニル]−グリシン
【化33】

【0165】
(i) 4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−ベンゼンアミン
4−クロロ−2−ヒドロキシアニリンおよび実施例3工程vii)からの生成物を用いて、実施例3工程viii)の方法により、副題化合物を製造した。収量3.0g。
MS:ESI(−ve)330(M−1)
【0166】
(ii) N−[4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]フェニル]−グリシン、エチルエステル
工程i)からの生成物を用いて実施例6工程iv)の方法により、副題化合物を製造した。収量0.6g。
MS:ESI(+ve)418(M+1)
【0167】
(iii) N−[4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]フェニル]−グリシン
工程ii)からの生成物を用いて実施例5工程v)の方法により、標記化合物を製造した。
1H NMR DMSO−d6: δ 8.11−8.10 (1H, s), 7.82−7.79 (1H, d), 7.16−6.94 (3H, m), 6.67−6.64 (1H, d), 5.49 (1H, m), 3.51 (2H, s), 3.25 (3H, s).
MS: ESI (-ve) 388 (M-1)
【0168】
実施例16
[[4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]フェニル]チオ]−酢酸
【化34】

【0169】
(i) [[4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]フェニル]チオ]−酢酸、エチルエステル
メルカプト酢酸エチル(0.11ml)、次いで亜硝酸イソアミル(0.16ml)を、乾燥アセトニトリル(20ml)中の実施例15工程(i)からの生成物(0.5g)の溶液に加え、60℃で10時間加熱した。混合物を水で希釈し、ジエチルエーテルで抽出し、有機物質を乾燥し、減圧下で蒸発させた。残さを、ジクロロメタンで溶離するシリカクロマトグラフィーにより精製した。収量0.60g。
MS:ESI(+ve)435(M+1)
【0170】
(ii) [[4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]フェニル]チオ]−酢酸
工程i)からの生成物を用いて実施例5工程v)の方法により、標記化合物を製造した。
1H NMR DMSO−d6: δ 8.13−8.12 (1H, s), 7.84−7.80 (1H, d), 7.50−7.29 (3H, m), 6.99−6.96 (1H, d), 3.75 (2H, s), 3.27 (3H, s).
MS: ESI (-ve) 405 (M-1)
【0171】
実施例17
N−[2−[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]−4−フルオロフェニル]−D−アラニン
【化35】

【0172】
(i) N−[2−[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]−4−フルオロフェニル]−D−アラニン、メチルエステル
実施例15工程i)からの生成物を用いて実施例14工程i)の方法により、副題化合物を製造した。収量0.5g。
MS:ESI(−ve)416(M−1)
【0173】
(ii) N−[2−[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]−4−フルオロフェニル]−D−アラニン
工程i)からの生成物を用いて実施例5工程v)の方法により、標記化合物を製造した。
1H NMR DMSO−d6: δ 8.04−8.03 (1H, s), 7.77−7.75 (1H, d), 6.98−6.91 (3H, m), 6.69−6.65 (1H, m), 5.40 (1H, m), 3.52−3.50 (1H, q), 3.40−3.30 (2H, q), 1.20−1.18 (3H, d), 1.13−1.07 (3H, t).
MS: ESI (-ve) 400 (M-1)
【0174】
実施例18
N−[4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]フェニル]−D−アラニン
【化36】

【0175】
(i) N−[4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]フェニル]−D−アラニン、メチルエステル
実施例12工程i)からの生成物を用いて実施例14工程i)の方法により、副題化合物を製造した。収量0.6g。
MS:ESI(+ve)418(M+1)
【0176】
(ii) N−[4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]フェニル]−D−アラニン
工程i)からの生成物を用いて実施例5工程v)の方法により、標記化合物を製造した。
1H NMR DMSO−d6: δ 8.11−8.10 (1H, s), 7.83−7.80 (1H, d), 7.16−7.14 (1H, d), 7.01−6.97 (2H, m), 6.77−6.74 (1H, d), 5.40 (1H, m), 4.13−4.11 (1H, q), 3.40−3.30 (3H, s), 1.36−1.35 (3H, d).
MS: ESI (-ve) 402 (M-1)
【0177】
実施例19
N−[4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]フェニル]−N−メチル−グリシン
【化37】

【0178】
(i) N−[4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]フェニル]−N−メチル−グリシン、エチルエステル
ジメチルスルフェート(3ml)に溶かした実施例15工程ii)からの生成物(0.70g)を用いることにより、副題化合物を製造した。炭酸水素ナトリウム(0.355g)を加え、90℃で2時間加熱した。混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出し、乾燥し、減圧下で濃縮することにより油状物を得た。残さを、ジエチルエーテルで溶離するシリカクロマトグラフィーにより精製した。収量0.70g。
MS:ESI(+ve)432(M+1)
【0179】
(ii) N−[4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]フェニル]−N−メチル−グリシン
工程i)からの生成物を用いて実施例5工程v)の方法により、標記化合物を製造した。
1H NMR DMSO−d6: δ 8.07 (1H, s), 7.77−7.74 (1H, d), 7.22−7.02 (3H, m), 6.82−6.80 (1H, d), 3.69 (2H, s), 3.24 (3H, s), 2.80 (3H, s).
MS: ESI (-ve) 402 (M-1)
【0180】
実施例20
2−[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]−4−フルオロ−ベンゼンプロパン酸
【化38】

【0181】
(i) 4−フルオロ−2−ヒドロキシ−ベンゼンプロパン酸
4−フルオロ−2−メトキシベンズアルデヒドを用いて実施例3工程ii〜v)の方法により、副題化合物を製造した。収量1.90g。
MS:ESI(−ve)211(M−1)
【0182】
(ii) 2−[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]−4−フルオロ−ベンゼンプロパン酸、エチルエステル
工程i)からの生成物および実施例4工程i)からの生成物を用いて実施例3工程viii)の方法により、副題化合物を製造した。収量0.45g。
MS:ESI(+ve)432(M+NH4)
【0183】
(iii) 2−[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]−4−フルオロ−ベンゼンプロパン酸
工程ii)からの生成物を用いて実施例5工程v)の方法により、副題化合物を製造した。
1H NMR DMSO−d6: δ 8.05−8.04 (1H, s), 7.79−7.76 (1H, m), 7.47−7.43 (1H, m), 7.08−6.96 (3H, m), 3.37−3.35 (2H, q), 2.63−2.59 (2H, t), 2.07−2.03 (2H, t), 1.13−1.10 (3H, t).
MS: ESI (-ve) 385 (M-1)
【0184】
実施例21
2−[4−(エチルスルホニル)−3−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−4−フルオロ−ベンゼンプロパン酸
【化39】

【0185】
(i) 2−[4−(エチルスルホニル)−3−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−4−フルオロ−ベンゼンプロパン酸、エチルエステル
4−ブロモ−1−(メチルスルホニル)−2−トリフルオロメチルベンゼンおよび実施例20工程i)からの生成物を用いて実施例3工程vii)の方法により、標記化合物を製造した。収量0.60g。
MS:ESI(+ve)452(M+NH4)
【0186】
(ii) 2−[4−(エチルスルホニル)−3−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−4−フルオロ−ベンゼンプロパン酸
工程i)からの生成物を用いて実施例5工程v)の方法により、標記化合物を製造した。
1H NMR DMSO−d6: δ 8.20−8.17 (1H, d), 7.54−7.45 (2H, m), 7.28−7.25 (1H, d), 7.12−7.05 (2H, m), 3.27 (3H, s), 2.62−2.55 (2H, t), 2.05−1.99 (3H, t).
MS: ESI (-ve) 405 (M-1)
【0187】
実施例22
2−[4−(エチルスルホニル)−3−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−4−フルオロ−ベンゼンプロパン酸
【化40】

【0188】
(i) 4−ブロモ−1−(エチルスルホニル)−2−(トリフルオロメチル)−ベンゼン
4−ブロモ−1−(エチルチオ)−2−トリフルオロメチルベンゼンを用いて実施例3工程vii)の方法により、副題化合物を製造した。(収量0.97g)。
1H NMR CDCl3: δ 8.13−7.89 (3H, m), 3.31−3.24 (2H, q), 1.34−1.29 (3H, t)。
【0189】
(ii) 3−{2−[4−(エチルスルホニル)−3−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−4−フルオロフェニル}プロパン酸
工程i)からの生成物を用いて実施例21の方法により、標記化合物を製造した。
1H NMR DMSO−d6: δ 8.20−8.17 (1H, d), 7.54−7.45 (2H, m), 7.28−7.25 (1H, d), 7.07−7.02 (2H, m), 3.35−3.32 (2H, q), 2.60−2.54 (2H, t), 2.04−2.00 (2H, t), 1.17−1.14 (3H, t).
MS: ESI (-ve) 405 (M-1)
【0190】
実施例23
N−[4−クロロ−2−[[4−(エチルスルホニル)フェニル]チオ]フェニル]−グリシン
【化41】

【0191】
(i) N−[4−クロロ−2−[[4−(エチルスルホニル)フェニル]チオ]フェニル]−グリシン、エチルエステル
実施例5工程iii)からの生成物を用いて実施例6工程iv)の方法により、副題化合物を製造した。収量0.30g。
MS:ESI(+ve)448(M+H)
【0192】
(ii) N−[4−クロロ−2−[[4−(エチルスルホニル)フェニル]チオ]フェニル]−グリシン
工程i)からの生成物を用いて実施例5工程v)の方法により、標記化合物を製造した。
1H NMR DMSO−d6: δ 12.65 (1H, s), 7.936−7.93 (1H, s), 7.66−7.41 (3H, m), 6.80−6.71 (2H, m), 6.06−6.02 (1H, t), 3.90−3.88 (2H, d), 3.39−3.35 (2H, q), 1.10−1.05 (3H, t).
MS: ESI (-ve) 418 (M-1)
【0193】
実施例24
N−[4−クロロ−2−[[4−(エチルスルホニル)フェニル]チオ]フェニル]−D−アラニン
【化42】

実施例5工程iii)からの生成物を用いて実施例14工程i〜ii)の方法により、標記化合物を製造した。
1H NMR DMSO−d6: δ 7.94−7.93 (1H, s), 7.68−7.64 (1H, d), 7.51−7.42 (2H, m), 6.80−6.75 (2H, m), 5.78−5.76 (1H, d), 4.07−4.05 (1H, q), 3.41−3.27 (2H, q), 1.27−1.24 (3H, d), 1.16−1.05 (3H, t).
MS: ESI (-ve) 432 (M-1)
【0194】
実施例25
N−[4−クロロ−2−[4−(エチルスルホニル)−3−(トリフルオロメチル)フェノキシ]フェニル]−グリシン
【化43】

【0195】
(i) 4−クロロ−2−[4−(エチルスルホニル)−3−(トリフルオロメチル)フェノキシ]ベンゼンアミン
実施例22工程i)からの生成物および2−アミノ−5−クロロフェノールを用いて実施例3工程viii)により、副題化合物を製造した。収量1.0g。
MS:ESI(−ve)378(M−1)
【0196】
(ii) N−[4−クロロ−2−[4−(エチルスルホニル)−3−(トリフルオロメチル)フェノキシ]フェニル]−グリシン
工程i)からの生成物を用いて実施例15工程ii〜iii)の方法により、標記化合物を製造した。
1H NMR DMSO−d6: δ 8.14−8.11 (1H, d), 7.58−7.57 (1H, m), 7.29−7.14 (3H, m), 6.69−6.66 (1H, d), 5.67 (1H, m), 3.61 (2H, s), 3.39−3.28 (2H, q), 1.23−1.15 (3H, t).
MS: ESI (-ve) 436 (M-1)
【0197】
実施例26
N−[4−クロロ−2−[4−(エチルスルホニル)−3−(トリフルオロメチル)フェノキシ]フェニル]−D−アラニン
【化44】

実施例25工程i)からの生成物を用いて実施例14工程i〜ii)の方法により、標記化合物を製造した。
1H NMR DMSO−d6: δ 8.14−8.11 (1H, d), 7.589−7.58 (1H, m), 7.29−7.16 (3H, m), 6.76−6.73 (1H, d), 5.62 (1H, m), 4.11−4.09 (1H, m), 3.36−3.28 (2H, q), 1.34−1.32 (3H, d), 1.18−1.13 (3H, t)。
MS: ESI (-ve) 450 (M-1)。
【0198】
実施例27
N−[2−[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−グリシン
【化45】

【0199】
(i) 2−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)−フェノール
3−(1,1,1−トリフルオロメチル)フェノール(5.0g)を0℃に冷却し、65%硝酸(6ml)を滴下したものを用いることにより、副題化合物を製造した。滴下後、混合物を1時間0℃に保った。これを飽和酢酸ナトリウム溶液で希釈し、酢酸エチルで抽出し、乾燥し、減圧下で濃縮することにより、油状物を得た。収量3.67g。
MS:ESI(+ve)206(M+1)
【0200】
(ii) 2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)−フェノール
工程i)からの生成物を用いて実施例3工程v)の方法により、副題化合物を製造した。収量1.50g。
MS:ESI(+ve)186(M+1)
【0201】
(iii) N−[2−[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−グリシン
工程ii)からの生成物を用いて実施例12工程i〜ii)の方法により、標記化合物を製造した。
1H NMR DMSO−d6: δ 12.84 (1H, bs), 8.027−8.02 (1H, s), 7.78−7.74 (1H, m), 7.34−7.30 (2H, m), 6.97−6.94 ( 1H, m), 6.78−6.75 (1H, d), 5.78−5.76 (1H, t), 3.98−3.96 (2H, d), 3.36−3.29 (2H, q), 1.16−1.08 (3H, t).
MS: ESI (-ve) 436 (M-1)
【0202】
実施例28
N−[2−[4−(エチルスルホニル)−3−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−グリシン
【化46】

実施例27工程ii)からの生成物を用いて実施例25工程i〜ii)の方法により、標記化合物を製造した。
1H NMR DMSO−d6: δ 8.13−8.10 (1H, d), 7.54−7.24 (4H, m), 6.79−6.76 (1H, d), 5.78−5.76 (1H, t), 3.99−3.97 (2H, d), 3.35−3.27 (2H, q), 1.17−1.12 (3H, t).
MS: ESI (-ve) 436 (M-1)
【0203】
実施例29
N−[4−クロロ−2−(2−クロロ−4−シアノフェノキシ)フェニル]−グリシン
【化47】

【0204】
(i) 4−(2−アミノ−5−クロロフェノキシ)−3−クロロ−ベンゾニトリル
2−アミノ−5−クロロフェノールおよび3−クロロ−4−フルオロベンゾニトリルを用いて実施例3工程viii)の方法により、副題化合物を製造した。収量2.70g。
1H NMR CDCl3: δ 7.76−7.75 (1H, s), 7.49−7.46 (1H, d), 7.07−6.77 (4H, m), 3.79 (2H, s)
【0205】
(ii) N−[4−クロロ−2−(2−クロロ−4−シアノフェノキシ)フェニル]−グリシン、エチルエステル
工程i)からの生成物を用いて実施例1工程ii)の方法により、副題化合物を製造した。収量1.65g。
MS:ESI(−ve)363(M−1)
【0206】
(iii) N−[4−クロロ−2−(2−クロロ−4−シアノフェノキシ)フェニル]−グリシン
工程ii)からの生成物を用いて実施例5工程v)の方法により、標記化合物を製造した。
1H NMR DMSO−d6: δ 8.197−8.19 (1H, s), 7.76−7.73 (1H, d), 7.16−7.13 (1H, d), 7.04−7.03 (1H, s), 6.88−6.85 (1H, d), 6.70−6.67 (1H, d), 5.78−5.70 (1H, m), 3.84 (2H, s).
MS: ESI (-ve) 335 (M-1)
【0207】
実施例30
N−[2−(4−ブロモ−2−クロロフェノキシ)−4−クロロフェニル]−グリシン
【化48】

【0208】
(i) 2−(4−ブロモ−2−クロロフェノキシ)−4−クロロ−ベンゼンアミン
2−アミノ−5−クロロフェノールおよび3−クロロ−4−フルオロブロモベンゼンを用いて実施例3工程viii)の方法により、副題化合物を製造した。収量2.05g。
1H NMR CDCl3: δ 7.61−7.60 (1H, s), 7.37−7.25 (1H, m), 7.05−6.93 (1H, m), 6.83−6.71 (3H, m), 3.85 (2H, s)。
【0209】
(ii) N−[2−(4−ブロモ−2−クロロフェノキシ)−4−クロロフェニル]−グリシン、エチルエステル
工程i)からの生成物を用いて実施例1工程ii)の方法により、副題化合物を製造した。収量2.50g。
MS:ESI(+ve)420(M+1)
【0210】
(iii) N−[2−(4−ブロモ−2−クロロフェノキシ)−4−クロロフェニル]−グリシン
工程ii)からの生成物を用いて実施例5工程v)の方法により、標記化合物を製造した。
1H NMR DMSO−d6: δ 7.86−7.85 (1H, s), 7.52−7.48 (1H, d), 7.08−7.04 (1H, d), 6.89−6.86 (1H, d), 6.78−6.77 (1H, s), 6.66−6.63 (1H, d), 5.64 (1H, m), 3.86 (2H, s).
MS: ESI (-ve) 391 (M-1)
【0211】
実施例31
N−[4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)フェノキシ]フェニル]−グリシン
【化49】

【0212】
(i) 4−(2−アミノ−5−クロロフェノキシ)−3−クロロ−N−ヒドロキシ−ベンゼンカルボキシイミドアミド
実施例29工程i)からの生成物(0.60g)を、エタノール(20ml)に溶かし、ヒドロキシルアミン塩酸塩(0.30g)、次いで炭酸カリウム(0.60g)で処理したものを用いることにより、副題化合物を製造した。混合物を90℃で2時間加熱し、冷却し、固体を濾過した。濾液を減圧下で濃縮することにより赤色油状物を得た。収量0.94g。
MS:ESI(+ve)312(M+1)
【0213】
(ii) N−[4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)フェノキシ]フェニル]−アセトアミド
工程i)からの生成物(0.94g)を、ピリジン(10ml)に溶かし、0℃のアセチルクロリド(0.22ml)で処理したものを用いて、副題化合物を製造した。次いで、これを放置して室温まで温めた。混合物を3時間還流下で加熱し、2MのHClで希釈し、酢酸エチルで抽出し、乾燥し、減圧下で濃縮することにより、油状物を得た。残さを、ジエチルエーテル/イソへキサン3:1で溶離するシリカクロマトグラフィーにより精製した。収量0.50g。
1H NMR CDCl3: δ 8.43−8.40 (1H, d), 8.25−8.23 (1H, s), 8.02−7.97 (1H, d), 7.67−7.56 (1H, bs), 7.21−7.11 (2H, d), 6.81−6.75 (1H, s), 2.68−2.67 (3H, s), 2.21−2.18 (3H, s)。
【0214】
(iii) 4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)フェノキシ]−ベンゼンアミン
工程ii)からの生成物(0.50g)を2MのHCl(10ml)およびエタノール(10ml)に溶かして用いることにより、副題化合物を製造した。混合物を3時間還流加熱し、減圧下で濃縮して固体を得た。収量0.45g。
MS:ESI(+ve)335(M+1)
【0215】
(iv) N−[4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)フェノキシ]フェニル]−グリシン
工程iii)からの生成物を用いて実施例6工程iv〜v)の方法により、標記化合物を製造した。
1H NMR DMSO−d6: δ 8.09 (1H, s), 7.92−7.89 (1H, d), 7.14−7.10 (1H, d), 7.01−6.95 (2H, m), 6.70−6.67 (1H, d), 5.67 (1H, bs), 3.87 (2H, s), 2.66 (3H, s).
MS: ESI (-ve) 392 (M-1)
【0216】
実施例32
N−[4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(5−エチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)フェノキシ]フェニル]−グリシン
【化50】

【0217】
(i) N−[4−クロロ−2−[2−クロロ−4−[(ヒドロキシアミノ)イミノメチル]フェノキシ]フェニル]−グリシン、エチルエステル
実施例29工程ii)からの生成物を用いて実施例31工程i)の方法により、副題化合物を製造した。収量0.60g。
MS:ESI(+ve)398(M+1)
【0218】
(ii) N−[4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(5−エチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)フェノキシ]フェニル]−グリシン、エチルエステル
工程i)からの生成物を用いて実施例31工程ii)の方法により、副題化合物を製造した。収量0.60g。
MS:ESI(+ve)436(M+1)
【0219】
(iii) N−[4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(5−エチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)フェノキシ]フェニル]−グリシン
工程ii)からの生成物を用いて実施例5工程v)の方法により、標記化合物を製造した。
1H NMR DMSO−d6: δ 8.10 (1H, s), 7.93−7.89 (1H, d), 7.14−7.10 (1H, d), 7.01−6.95 (2H, m), 6.70−6.67 (1H, d), 5.68 (1H, bm), 3.87 (2H, s), 3.05−2.98 (2H, q), 1.26−1.24 (3H, t).
MS: ESI (-ve) 408 (M-1)
【0220】
実施例33
N−[4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(5−ピリミジニル)フェノキシ]フェニル]−グリシン
【化51】

【0221】
(i) N−[4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(5−ピリミジニル)フェノキシ]フェニル]−グリシン、エチルエステル
乾燥ジオキサン(10ml)に溶かした実施例30工程ii)からの生成物(0.20g)を用いることにより、副題化合物を製造した。フッ化セシウム(0.15g)、次いでピリミジン−5−ボロン酸(0.058g)およびパラジウム(ジフェニルホスフィノフェロセン)ジクロリド(0.017g)を加え、混合物を80℃で10時間加熱した。混合物を2MのHClで希釈し、酢酸エチルで抽出し、乾燥し、減圧下で濃縮することにより、油状物を得た。収量0.20g。
MS:ESI(+ve)417(M+1)
【0222】
(ii) N−[4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(5−ピリミジニル)フェノキシ]フェニル]−グリシン
工程i)からの生成物を用いて実施例5工程v)の方法により、標記化合物を製造した。
1H NMR DMSO−d6: δ 9.19−9.17 (3H, m), 8.12−8.11 (1H, m), 7.79−7.75 (1H, m), 7.10−7.04 (2H, m), 6.80−6.79 (1H, m), 6.68−6.65 (1H, d), 5.70 (1H, bm), 3.89 (2H, s).
MS: ESI (-ve) 388 (M-1)
【0223】
実施例34
N−[4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(2−ピリジニル)フェノキシ]フェニル]−グリシン
【化52】

【0224】
(i) N−[4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(2−ピリジニル)フェノキシ]フェニル]−グリシン、エチルエステル
乾燥ジオキサン(10ml)に溶かした実施例30工程ii)からの生成物(0.20g)を用いることにより、標記化合物を製造した。2−ピリジルトリブチル錫(0.181g)およびパラジウム(0)テトラキストリフェニルホスフィン(0.028g)を加え、混合物を80℃で16時間加熱した。混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出し、乾燥し、減圧下で濃縮することにより、油状物を得た。収量0.20g。
MS:ESI(+ve)402(M+1)
【0225】
(ii) N−[4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(2−ピリジニル)フェノキシ]フェニル]−グリシン
工程i)からの生成物を用いて実施例5工程v)の方法により、標記化合物を製造した。
1H NMR DMSO−d6: δ 8.67−8.65 (1H, m), 8.30−8.27 (1H, s), 8.05−7.99 (2H, m), 7.91−7.87 (1H, m), 7.38−7.35 (1H, m), 7.09−6.94 (2H, m), 6.78 (1H, s), 6.67−6.65 (1H, d), 5.75 (1H, bm), 3.87 (2H, s).
MS: ESI (-ve) 386 (M-1)
【0226】
実施例35
4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]−ベンゼンプロパン酸
【化53】

【0227】
(i) 4−クロロ−2−ヒドロキシ−ベンズアルデヒド
DCM(200ml)に溶かし、酸化マンガン(iv)(10g)を加えた5−クロロ−2−ヒドロキシメチルフェノール(Vargha.et.al.、Acta.Chim.Acad.Hung.、4、1954、345−360の方法から製造)(5g)を用いることにより、副題化合物を製造した。混合物を室温で16時間攪拌した。混合物をセライトで濾過し、濾液を減圧下で濃縮することにより、褐色固体を得た。収量3.48g。
MS:ESI(−ve)155(M−1)
【0228】
(ii) 4−クロロ−2−ヒドロキシ−ベンゼンプロパン酸
工程i)からの生成物(3.48g)を用い、20分後DMF(30ml)中のトリエチルアミン(10ml)および蟻酸(7ml)の溶液に加えることにより、副題化合物を製造した。メルドラム酸(3.22g)を加え、混合物を4時間100℃に加熱した。溶液を2MのNaOHにより塩基性にし、エーテルで抽出した(廃棄)。水層を2MのHClで酸性化し、酢酸エチルで抽出し、乾燥し、減圧下で濃縮することにより油状物を得た。残さを、ジエチルエーテル/イソへキサン1:5で溶離するシリカクロマトグラフィーにより精製した。収量0.40g。
1H NMR CDCl3: δ 12.07 (1H, s), 9.88 (1H, s), 7.07 (1H, d), 6.80 (1H, s), 6.75 (1H, d), 2.71 (2H, t), 2.45 (2H, t)。
【0229】
(iii) 4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]−ベンゼンプロパン酸
工程ii)からの生成物および実施例4工程i)からの生成物を用いて実施例3工程viii)の方法により、標記化合物を製造した。
1H NMR DMSO−d6: δ 8.06−8.05 (1H, s), 7.80−7.77 (1H, d), 7.47−7.44 (1H, d), 7.28−7.25 (1H, d), 7.14−7.13 (1H, s), 7.01−6.99 (1H, d), 3.53−3.32 (2H, q), 2.68−2.64 (2H, t), 2.16−2.12 (2H, t), 1.30−1.22 (3H, t).
MS: ESI (-ve) 401 (M-1)
【0230】
実施例36
4−クロロ−2−[2−シアノ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]−ベンゼンプロパン酸
【化54】

【0231】
(i) 2−クロロ−5−(メチルチオ)−ベンゾニトリル
2−クロロ−5−ニトロベンゾニトリルを用いて実施例5工程iii)の方法により、副題化合物を製造した。収量6.70g。
1H NMR CDCl3: δ 7.26−7.24 (1H, d), 6.91−6.90 (1H, m), 6.81−6.77 (1H, d), 3.95−3.80 (2H, bs)。
【0232】
(ii) 2−クロロ−5−(エチルチオ)−ベンゾニトリル
工程i)からの生成物およびジエチルジスルフィドを用いて実施例5工程iv)の方法により、副題化合物を製造した。収量2.50g。
【0233】
(iii) 2−クロロ−5−(エチルスルホニル)−ベンゾニトリル
工程ii)からの生成物を用いて実施例3工程vii)の方法により、副題化合物を製造した。収量2.10g。
1H NMR CDCl3: δ 8.21 (1H, s), 8.06−8.04 (1H, d), 7.76−7.74 (1H, d), 3.18−3.13 (2H, q), 1.34−1.30 (3H, t)。
【0234】
(iv) 4−クロロ−2−[2−シアノ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]−ベンゼンプロパン酸
工程iii)からの生成物および実施例35工程ii)からの生成物を用いて実施例3工程viii)の方法により、標記化合物を製造した。
1H NMR DMSO−d6: δ 8.43 (1H, s), 8.09−8.06 (1H, d), 7.50−7.35 (3H, m), 7.05−7.03 (1H, d), 3.41−3.334 (2H, q), 2.75−2.72 (2H, t), 2.54−2.48 (2H, t), 1.17−1.07 (3H, t)。
MS: ESI (-ve) 392 (M-1)
【0235】
実施例37
N−(4−クロロ−2−{2−クロロ−4−[(エチルスルホニル)アミノ]フェノキシ}フェニル)グリシン
【化55】

【0236】
(i) 4−クロロ−2−(2−クロロ−4−ニトロフェノキシ)アニリン
乾燥DMF(20ml)中の2−アミノ−5−クロロフェノール(1.0g)、2−クロロ−1−フルオロ−4−ニトロベンゼン(1.5g)および炭酸カリウム(2.8g)から成る混合物を、室温で1時間攪拌し、次いで2時間60℃で加熱した。混合物を水/酢酸エチル間に分配し、有機物質を分離し、水で洗浄し、乾燥し、減圧下で蒸発させた。残さを、10%酢酸エチル/イソへキサンで溶離するシリカクロマトグラフィーにより精製した。収量1.96g。
MS:ESI(+ve)299/301
【0237】
(ii) N−[4−クロロ−2−(2−クロロ−4−ニトロフェノキシ)フェニル]グリシンエチルエステル
乾燥エタノール(5ml)中の工程(i)からの生成物(0.3g)、ブロモ酢酸エチル(0.22ml)および酢酸ナトリウム(0.164g)から成る混合物を還流下で7時間加熱した。ブロモ酢酸エチル(0.5ml)および酢酸ナトリウム(0.34g)を加え、さらに16時間加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残さを、5〜7%酢酸エチル/イソへキサンで溶離するシリカクロマトグラフィーにより精製した。収量0.212g。
1H NMR CDCl3: δ 8.39 (1H, s), 8.07 (1H, d), 7.13 (1H, d), 6.94−6.92 (2H, m), 6.60 (1H, d), 4.63 (1H, brs), 4.22 (2H, q), 3.90 (2H, s), 1.28 (3H, t)
【0238】
(iii) N−[2−(4−アミノ−2−クロロフェノキシ)−4−クロロフェニル]グリシンエチルエステル
エタノール(4ml)中の工程(ii)からの生成物(0.2g)およびPd(OH)/C(0.04g)から成る混合物を、5時間1バールで水素化し、次いで濾過した。濾液を減圧下で蒸発させ、残さを、20%酢酸エチル/イソへキサンで溶離するシリカクロマトグラフィーにより精製した。収量0.13g。
1H NMR CDCl3: δ 6.92−6.88 (2H, m), 6.79 (1H, s), 6.57 (1H, d), 6.51−6.46 (2H, m), 4.25 (2H, q), 3.96 (2H, s), 1.29 (3H, t)
【0239】
(iv) N−(4−クロロ−2−{2−クロロ−4−[(エチルスルホニル)アミノ]フェノキシ}フェニル)グリシン
エタンスルホニルクロリド(0.1ml)を、DCM(4ml)中の工程(iii)からの生成物(0.11g)およびピリジン(0.5ml)から成る混合物に加えた。室温で4時間攪拌後、混合物をジエチルエーテル/2M HCl間に分配した。有機物質を分離し、乾燥し、減圧下で蒸発させた。残さをメタノール(5ml)に溶かし、次いで2MのNaOHを加え、室温で20時間攪拌した。溶媒を減圧下で留去し、残さを酢酸エチル/1M HCl間に分配した。有機物質を分離し、水で洗浄し、乾燥し、減圧下で蒸発させた。残さを、80%酢酸エチル/イソへキサンで溶離するシリカクロマトグラフィーにより精製した。収量0.025g。
MS: APCI (-ve) 417/9
1H NMR DMSO−d6: δ 9.95 (1H, s), 7.38 (1H, d), 7.18 (1H, dd), 7.05−6.98 (2H, m), 6.62−6.58 (2H, m), 3.89 (2H, s), 3.14 (2H, q), 1.21 (3H, t)。
【0240】
実施例38
N−{4−クロロ−2−[3−クロロ−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]フェニル}グリシン
【化56】

【0241】
(i) 4−クロロ−2−[3−クロロ−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ)アニリン
2−クロロ−4−フルオロベンゾトリフルオリドを用いて実施例37工程(i)の方法により、副題化合物を製造した。収量0.663g。
MS:ESI(−ve)320/322
【0242】
(ii) N−{4−クロロ−2−[3−クロロ−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]フェニル}グリシンエチルエステル
工程i)からの生成物を用いて実施例37工程(ii)の方法により、副題化合物を製造した。収量0.51g。
MS:ESI(−ve)406/8
【0243】
(iii) N−{4−クロロ−2−[3−クロロ−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]フェニル}グリシン
工程(ii)からの生成物(0.5g)、メタノール(5ml)、水(4ml)および2MのNaOH(2ml)から成る混合物を、室温で4時間攪拌し、次いで酢酸エチル/2M HCl間に分配した。有機物質を分離し、水で洗浄し、乾燥し、減圧下で蒸発させた。残さを、ジエチルエーテル/イソへキサンで磨砕し、濾過した。収量0.1g。
MS: ESI (-ve) 378/380
1H NMR DMSO−d6: δ 12.62 (1H, s), 7.82 (1H, d), 7.26 (1H, s), 7.17−7.13 (2H, m), 6.99 (1H, d), 6.70 (1H, d), 5.77 (1H, brs), 3.84 (2H, s)。
【0244】
実施例39
N−{4−クロロ−2−[4−シアノ−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]フェニル}グリシン
【化57】

実施例38の方法により標記化合物を製造した。
MS: APCI (-ve) 369
1H NMR DMSO−d6: δ 12.69 (1H, s), 8.35 (1H, s), 8.06 (1H, d), 7.19 (1H, d), 7.07 (1H, s), 6.98 (1H, d), 6.74 (1H, d), 5.53 (1H, s), 3.87 (2H, s)
【0245】
実施例40
N−{4−クロロ−2−[2−シアノ−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]フェニル}グリシン
【化58】

実施例38の方法により標記化合物を製造した。
MS: APCI (-ve) 369
1H NMR DMSO−d6: δ 12.62 (1H, s), 8.40 (1H, s), 7.94 (1H, d), 7.25 (1H, s), 7.20 (1H, d), 6.85 (1H, d), 6.71 (1H, d), 6.00 (1H, brs), 3.84 (2H, s)
【0246】
実施例41
N−{4−クロロ−2−[4−[(メチルスルホニル)アミノ]−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]フェニル} グリシン
【化59】

【0247】
(i) 4−クロロ−2−[4−ニトロ−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]アニリン
2−クロロ−5−ニトロベンゾトリフルオリドを用いて実施例37工程(i)の方法により、副題化合物を製造した。収量1.77g。
MS:ESI(−ve)331/3
【0248】
(i) N−{4−クロロ−2−[4−ニトロ−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]フェニル}グリシンエチルエステル
実施例37工程(ii)の方法により副題化合物を製造した。収量1.44g。
MS:ESI(+ve)419/421
【0249】
(i) N−{4−クロロ−2−[4−[(メチルスルホニル)アミノ]−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]フェニル}グリシンエチルエステル
酢酸エチル(30ml)中の工程(ii)からの生成物(1.4g)およびPtO(0.25g)を、6時間2バールで水素化し、次いで濾過した。濾液を減圧下で蒸発させ、残さをDCM(20ml)に溶かした。ピリジン(5ml)、次いでメタンスルホニルクロリド(1ml)を加え、室温で4時間攪拌した。混合物をDCM/2M HCl間に分配した。有機物質を分離し、水で洗浄し、乾燥し、減圧下で蒸発させた。残さを、30%酢酸エチル/イソへキサンで溶離するシリカクロマトグラフィーにより精製した。収量0.64g。
MS:APCI(−ve)467/9
【0250】
(i) N-{4−クロロ−2−[4−[(メチルスルホニル)アミノ]−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]フェニル}グリシン
工程(iii)からの生成物を用いて実施例38工程(iii)の方法により標記化合物を製造した。収量0.042g。
MS: APCI (-ve) 437
1H NMR DMSO−d6: δ 9.94 (1H, s), 7.56 (1H, s), 7.45 (1H, d), 7.08 (1H, d), 7.00 (1H, d), 6.78 (1H, s), 6.67 (1H, d), 5.48 (1H, brs), 3.89 (2H, s), 3.03 (3H, s)。
【0251】
実施例42
N−{4−クロロ−2−[4−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ] フェニル}グリシン
【化60】

DMF(8ml)中の実施例41工程(iii)からの化合物(0.43g)、炭酸カリウム(1g)およびヨウ化メチル(0.4ml)から成る混合物を、室温で72時間攪拌し、次いで、酢酸エチル/水間に分配した。有機物質を分離し、水で洗浄し、乾燥し、減圧下で蒸発させた。残さをメタノール(8ml)に溶かし、次いで2MのNaOH(4ml)を加え、室温で4時間攪拌した。溶媒を減圧下で留去し、残さを酢酸エチル/2M HCl間に分配した。有機物質を分離し、水で洗浄し、乾燥し、減圧下で蒸発させた。残さを、RPHPLCにより精製した。収量0.092g。
MS: APCI (-ve) 451
1H NMR CDCl3: δ 12.70 (1H, s), 7.76 (1H, s), 7.64 (1H, d), 7.13 (1H, d), 6.95 (1H, d), 6.90 (1H, s), 6.71 (1H, d), 5.51 (1H, s), 3.89 (2H, s), 3.26 (3H, s), 2.99 (3H, s)。
【0252】
実施例43
4−クロロ−2−[4−(エチルスルホニル)−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−ベンゼンプロパン酸
【化61】

【0253】
(i) 4−(エチルスルホニル)−1−フルオロ−2−(トリフルオロメチル)−ベンゼン
4−フルオロ−3−(1,1,1−トリフルオロメチル)アニリンを用いて実施例36工程ii〜iii)の方法により、副題化合物を製造した。収量1.90g。
1H NMR CDCl3: δ 8.21−8.11 (2H, m), 7.46−7.40 (1H, m), 3.19−3.12 (2H, q), 1.34−1.28 (3H, t)。
【0254】
(ii) 4−クロロ−2−[4−(エチルスルホニル)−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−ベンゼンプロパン酸
工程i)からの生成物および実施例35工程ii)からの生成物を用いて実施例3工程viii)の方法により、標記化合物を製造した。
1H NMR DMSO−d6: δ 8.18 (1H, s), 8.10 (1H, dd), 7.48 (1H, d), 7.36 (1H, dd), 7.31 (1H, s), 7.10 (1H, d), 3.38 (2H, q), 2.89 (2H, t), 2.51 (2H, t), 1.13 (3H, t).
MS: ESI (-ve) 435 (M-1)。
【0255】
実施例44
4−クロロ−2−[4−(メチルスルホニル)−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−ベンゼンプロパン酸
【化62】

【0256】
(i) 1−フルオロ−4−(メチルスルホニル)−2−(トリフルオロメチル)−ベンゼン
4−フルオロ−3−(1,1,1−トリフルオロメチル)アニリンおよびジメチルジスルフィドを用いて実施例36工程ii〜iii)の方法により、副題化合物を製造した。収量2.0g。
1H NMR CDCl3: δ 8.26−8.15 (2H, m), 7.46−7.40 (1H, m), 3.06 (3H, s)。
【0257】
(ii) 4−クロロ−2−[4−(メチルスルホニル)−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−ベンゼンプロパン酸
工程i)からの生成物および実施例35工程ii)からの生成物を用いて実施例3工程viii)の方法により、標記化合物を製造した。
1H NMR DMSO−d6: δ 12.17 (1H, s), 8.25 (1H, m), 8.16−8.13 (1H, d), 7.49−7.47 (1H, d), 7.38−7.35 (1H, d), 7.28 (1H, s), 7.11−7.09 (1H, d), 3.30 (3H, s), 2.75−2.67 (2H, t), 2.52−2.47 (2H, t)。
MS: ESI (-ve) 421 (M-1)
【0258】
実施例45
4−フルオロ−2−[4−(メチルスルホニル)−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−ベンゼンプロパン酸
【化63】

【0259】
(i) 3−(4−フルオロ−2−ヒドロキシフェニル)−(2E)−2−プロペン酸1,1−ジメチルエチルエステル
乾燥DMF中の2−ブロモ−5−フルオロフェノール(5.0g)、t−ブチルアクリレート(3.83ml)、トリエチルアミン(7.25ml)、パラジウム(ジフェニルホスフィノフェロセン)ジクロリド(1.0g)を用いることにより、副題化合物を製造した。混合物を5時間100℃に加熱した。混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出し、乾燥し、減圧下で濃縮することにより、油状物を得た。収量2.98g。
MS:ESI(−ve)237(M−1)
【0260】
(ii) 4−フルオロ−2−ヒドロキシ−ベンゼンプロパン酸−1,1−ジメチルエチルエステル
酢酸エチル(30ml)中の工程(i)からの生成物(2.98g)および5%パラジウム/炭素(0.30g)から成る混合物を、一晩3.50バールの圧力で水素化した。混合物をセライトで濾過し、濾液を減圧下で濃縮することにより、油状物を得た(1.17g)。
1H NMR CDCl3: δ 8.05 (1H, s), 7.26−7.13 (1H, m), 7.01−6.96(1H, m), 3.06 (1H, s), 2.81−2.77 (2H, t), 2.63−2.59 (2H, t), 1.42 (9H, s)。
【0261】
(iii) 4−フルオロ−2−[4−(メチルスルホニル)−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−ベンゼンプロパン酸
工程ii)からの生成物および実施例44工程i)からの生成物を用いて実施例3工程viii)の方法により、標記化合物を製造した。
1H NMR DMSO−d6: δ 12.15 (1H, s), 8.25 (1H, s), 8.16−8.13 (1H, d), 7.51−7.47 (1H, m), 7.18−7.09 (3H, m), 3.28 (3H, s), 2.74−2.67 (2H, t), 2.52−2.45 (2H, t).
MS: ESI (-ve) 405 (M-1)
【0262】
実施例46
2−[4−(エチルスルホニル)−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−4−フルオロ−ベンゼンプロパン酸
【化64】

実施例43工程i)からの生成物を用いて実施例45の方法により、標記化合物を製造した。
1H NMR DMSO−d6: δ 8.19−8.18 (1H, s), 8.12−8.09 (1H, d), 7.51−7.48 (1H, t), 7.18−7.11 (3H, m), 3.42−3.37 (2H, q), 2.74−2.70 (2H, t), 2.51−2.45 (2H, t), 1.17−1.11 (3H, s).
MS: ESI (-ve) 419 (M-1)
【0263】
実施例47
2−[2−シアノ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]−4−フルオロ−ベンゼンプロパン酸
【化65】

実施例36工程i)からの生成物を用いて実施例45の方法により、標記化合物を製造した。
1H NMR DMSO−d6: δ 8.44−8.43 (1H, s), 8.09−8.06 (1H, d), 7.52−7.48 (1H, t), 7.26−7.15 (2H, m), 7.07−7.05 (1H, d), 3.41−3.34 (2H, q), 2.75−2.71 (2H, t), 2.52−2.47 (2H, t), 1.14−1.07 (3H, s)。
MS: ESI (-ve) 376 (M-1)。
【0264】
実施例48
2−[2−シアノ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−4−フルオロ−ベンゼンプロパン酸
【化66】

【0265】
(i) 2−クロロ−5−(メチルスルホニル)−ベンゾニトリル
ジメチルジスルフィドを用い、実施例36工程i〜iii)の方法を用いることにより、副題化合物を製造した。収量2.0g。
1H NMR CDCl3: δ 8.26 (1H, s), 8.11−8.08 (1H, d), 7.77−.775 (1H, d), 3.10 (3H, s)。
【0266】
(ii) 2−[2−シアノ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−4−フルオロ−ベンゼンプロパン酸
工程i)からの生成物を用いて実施例45の方法により、標記化合物を製造した。
1H NMR DMSO−d6: δ 8.49 (1H, s), 8.13−8.10 (1H, d), 7.52−7.47 (1H, t), 7.23−7.14 (2H, m), 7.04−7.01 (1H, d), 3.28 (3H, s), 2.72−2.67 (2H, t), 2.42−2.37 (2H, t).
MS: ESI (-ve) 362 (M-1)
【0267】
実施例49
4−クロロ−2−[[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェニル]アミノ]−ベンゼンプロパン酸
【化67】

【0268】
(i) 3−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−(2E)−2−プロペン酸エチルエステル
DMF(30ml)中の1−ブロモ−4−クロロ−2−ニトロベンゼン(5g)、トリエチルアミン(4.42ml)、エチルアクリレート(22.9ml)、酢酸パラジウム(II)(0.048g)およびトリフェニルホスフィン(0.111g)を、10時間87℃で還流した。トルエンを加え、混合物を2M塩酸および水で洗浄した。有機物質を乾燥し、減圧下で褐色油状物に濃縮し、イソへキサンと磨砕することにより、明褐色固体を得た。収量4.95g。
1H NMR CDCl3: δ 8.07−8.02 (2H, m), 7.68−7.47 (2H, m), 6.39−6.33 (1H, d), 4.33−4.26 (2H, q) 1.37−1.32 (3H, t)。
【0269】
(ii) 7−クロロ−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キノリノン
酢酸エチル(30ml)中の工程(i)からの生成物(4.95g)および5%白金/炭素(0.400g)および数滴の2M塩酸から成る混合物を、3バールの圧力下で水素化した。触媒をセライトでの濾過により除去し、濾液を減圧下で蒸発させて褐色固体を得、これをジエチルエーテルと磨砕することにより、ピンク色固体を得た。収量1.28g。
1H NMR DMSO−d6: δ 10.17 (1H, s), 7.20−7.18 (1H, d), 6.96−6.93 (1H, d), 6.87 (1H, s), 2.87−2.84 (2H, t), 2.47−2.44 (2H, t)。
【0270】
(iii) 4−クロロ−2−[[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェニル]アミノ]−ベンゼンプロパン酸
DMF(10ml)中の工程(ii)からの生成物(0.174g)および水素化ナトリウム(60重量%、分散、油、0.039g)の溶液を、1時間50℃で攪拌した。実施例3工程(vi)〜(vii)からの生成物(0.200g)を加え、混合物を3時間90℃で還流した。混合物を2M水酸化ナトリウムおよびジエチルエーテル間に分配した。水層を2M塩酸で酸性化し、酢酸エチルで抽出し、有機層を乾燥し、減圧下で濃縮することにより、油状物を得た。残さを、RPprepHPLCを用いて精製した。収量0.061g。
1H NMR DMSO−d6: δ 8.34 (1H, s), 7.86 (1H, s), 7.62−7.59 (1H, d), 7.42−7.40 (1H, d), 7.32−7.27 (2H, m), 6.64−6.62 (1H, d), 3.17 (3H, s), 2.74−2.69 (2H, t), 2.54−2.50 (2H, t).
MS: ESI (-ve) 386 (M-1)。
【0271】
実施例50
4−クロロ−2−[[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェニル]アミノ]−ベンゼンプロパン酸
【化68】

NMP(10ml)中の実施例49工程(iii)からの生成物(0.163g)および実施例4工程(i)からの生成物(0.200g)および炭酸セシウム(0.239g)の溶液を、3時間100℃で還流した。混合物を2M水酸化ナトリウムおよびジエチルエーテル間に分配した。水層を2M塩酸で酸性化し、酢酸エチルで抽出し、有機層を乾燥し、減圧下で濃縮することにより、油状物を得た。残さを、RPprepHPLCを用いて精製した。収量0.044g。
1H NMR DMSO−d6: δ 8.40 (1H, s), 7.79 (1H, s), 7.58−7.54 (1H, d), 7.42−7.39 (1H, d), 7.32−7.29 (2H, m), 6.65−6.62 (1H, d), 3.31−3.20 (4H, m), 2.73−2.69 (2H, t), 1.21−1.07 (3H, q)
MS: ESI (-ve) 400 (M-1)
【0272】
実施例51
4−クロロ−2−[[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェニル]アミノ]−ベンゼンプロパン酸
【化69】

実施例44工程i)からの生成物を用いて実施例49の方法により、標記化合物を製造した。
1H NMR DMSO−d6: δ 12.40 (1H, s), 8.28 (1H, s), 7.97 (1H, m), 7.84−7.82 (1H, d), 7.45−7.31 (3H, m), 6.64−6.62 (1H, d), 3.18 (3H, s), 2.70−2.67 (2H, t), 2.54−2.50 (2H, t)
MS: ESI (-ve) 420 (M-1)
【0273】
実施例52
4−クロロ−2−[[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェニル]アミノ]−ベンゼンプロパン酸
【化70】

実施例43工程i)からの生成物を用いて実施例49の方法により、標記化合物を製造した。
1H NMR DMSO−d6: δ 8.54 (1H, bs), 7.90 (1H, s), 7.79−7.77 (1H, d), 7.44−7.32 (3H, m), 6.67−6.65 (1H, d), 3.28−3.22 (2H, q), 2.68−2.65 (2H, t), 2.51−2.47 (2H, t), 1.11−1.08 (3H, t).
MS: ESI (-ve) 434 (M-1)
【0274】
実施例53
4−クロロ−2−[4−(メチルスルホニル)−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−ベンゼン酢酸
【化71】

【0275】
(i) 4−クロロ−2−メトキシ−ベンゼン酢酸
ジクロロメタン(30ml)中の4−クロロ−2−メトキシ−ベンジルアルコール(4g)およびチオニルクロリド(10ml)の溶液を、1時間還流した。溶液を減圧下で濃縮し、残さを、ジエチルエーテルおよび水間に分配した。有機物質を乾燥し、減圧下で蒸発させた。この残さおよびDMF(20ml)中のシアン化ナトリウム(1g)を、室温で3時間攪拌した。混合物をジエチルエーテルおよび水間に分配し、有機物質を乾燥し、減圧下で蒸発させた。水酸化カリウム溶液を残さに加え、混合物を24時間還流下で加熱した。混合物をジエチルエーテルおよび水間に分配し、水層を2M塩酸で酸性化し、酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥し、減圧下で蒸発させた。残さをジエチルエーテルおよびイソへキサンと磨砕した。収量1.4g。
1H NMR CDCl3: δ 7.11 (1H, d), 6.92 (1H, d), 6.87 (1H, s), 3.82 (3H, s), 3.62 (2H, s)。
【0276】
(ii) 4−クロロ−2−ヒドロキシ−ベンゼン酢酸
4−クロロ−2−メトキシ−ベンゼン酢酸(1.4g)、HBr(25ml)、酢酸(5ml)を48時間還流し、次いで減圧下で蒸発させた。残さをトルエンと共沸混合し、ジエチルエーテルおよびイソへキサンと磨砕した。収量0.56g。
1H NMR CDCl3: δ 7.12 (1H, d), 6.81−6.76 (2H, m), 3.45 (2H, s)。
【0277】
(iii) 4−クロロ−2−[4−(メチルスルホニル)−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−ベンゼン酢酸
NMP(10ml)中の工程(ii)からの生成物(0.125g)、実施例44工程(i)の生成物(0.150g)および炭酸セシウム(0.437g)の溶液を、10時間80℃で攪拌した。混合物を2M水酸化ナトリウムおよびジエチルエーテル間に分配した。水層を2M塩酸で酸性化し、酢酸エチルで抽出し、有機層を乾燥し、減圧下で蒸発させた。残さを、RPprepHPLCを用いて精製した。収量0.025g。
1H NMR DMSO−d6: δ 12.39 (1H, br.s), 8.23 (1H, s), 8.16−8.14 (1H, d), 7.52−7.50 (1H, d), 7.39−7.37 (1H, d), 7.31 (1H, s), 7.14−7.12 (1H, d), 3.58 (2H, s), 3.30 (3H, s)
MS: ESI (-ve) 407 (M-1)
【0278】
実施例54
4−クロロ−2−[[4−(メチルスルホニル)−2−(トリフルオロメチル)フェニル]チオ]−ベンゼンプロパン酸
【化72】

【0279】
(i) 4−クロロ−2−(メチルチオ)−ベンズアルデヒド
乾燥DMF(20ml)中の2−クロロ−4−フルオロベンズアルデヒド(1.16g)を用いることにより、副題化合物を製造した。混合物をナトリウムチオメトキシド(0.52g)で処理し、2時間50℃に加熱した。混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出し、乾燥し、減圧下で濃縮することにより、固体を得た。残さを、イソへキサン/ジエチルエーテル2:1で溶離するシリカクロマトグラフィーにより精製して、白色固体を得た。収量0.70g。
1H NMR CDCl3: δ 10.19 (1H, s), 7.74−7.72 (1H, d), 7.28−7.23 (2H, m), 2.50−2.49 (3H, s)。
【0280】
(ii) 3−[4−クロロ−2−(メチルチオ)フェニル]−(2E)−2−プロペン酸エチルエステル
工程i)からの生成物を用いて実施例3工程iv)の方法から副題化合物を製造した。収量0.95g。
MS:ESI(+ve)257(M+1)
【0281】
(iii) 4−クロロ−2−メルカプト−ベンゼンプロパン酸
工程ii)からの生成物(0.7g)をDCM(30ml)に溶かし、0℃に冷却した後、70%m−CPBA(0.46g)を加えたものを用いることにより、副題化合物を製造した。混合物を2時間0℃で保ち、炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、乾燥し、減圧下で濃縮して油状物を得た。油状物をDCM(10ml)に溶かし、0℃に冷却した後、無水トリフルオロ酢酸(0.40ml)を加えた。混合物を室温で一晩攪拌した。混合物を減圧下で油状物に濃縮し、エタノール(10ml)に溶かした。トリエチルアミン(10ml)を加え、混合物を室温で1時間攪拌した。混合物を減圧下で油状物に濃縮し、これをジエチルエーテルに溶かし、水酸化ナトリウム水溶液で洗浄した。水層を2MのHClで酸性化し、酢酸エチルで抽出し、乾燥し、減圧下で濃縮することにより、白色固体を得た。収量0.26g。
1H NMR DMSO−d6: δ 7.35−7.11 (3H, m), 5.69 (1H, s), 2.80−2.74 (2H, t), 2.54−2.50 (2H, t)。
MS: ESI (-ve) 215 (M-1)
【0282】
(iv) 4−クロロ−2−[[4−(メチルスルホニル)−2−(トリフルオロメチル)フェニル]チオ]−ベンゼンプロパン酸
水素化ナトリウム(60重量%、分散、油、0.063g)を、乾燥DMF(10ml)中の工程(iii)からの生成物(0.180g)の溶液に加え、RTで1時間攪拌した後、実施例44工程(i)からの生成物(0.188g)を加えた。混合物を80℃で1時間加熱し、次いで2M塩酸/酢酸エチル間に分配した。有機物質を乾燥し、減圧下で濃縮して油状物を得た。残さを、逆相HPLCにより精製した。
1H NMR DMSO−d6: δ 8.20−8.19 (1H, s), 8.03−8.00 (1H, d), 7.63−7.54 (3H, m), 7.08−7.05 (1H, d), 3.16 (3H, s), 2.90−2.86 (2H, t), 2.49−2.47 (2H, t).
MS: ESI (-ve) 437 (M-1)
【0283】
実施例55
4−クロロ−2−[2−フルオロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−ベンゼンプロパン酸
【化73】

3,4−ジフルオロフェニルメチルスルホンおよび実施例35工程ii)の生成物を用いて、実施例35工程iii)の方法により、標記化合物を製造した。
1H NMR DMSO−d6: δ 8.00−7.97 (1H, d), 7.75−7.72 (1H, d), 7.44−7.42 (1H, d), 7.29−7.26 (1H, d), 7.19−7.12 (2H, m), 3.26 (3H, s), 2.80−2.69 (2H, t), 2.50−2.45 (2H, t)。
MS: ESI (-ve) 371 (M-1)
【0284】
実施例56
4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−ベンゼンプロパン酸
【化74】

実施例3工程vii)および実施例35工程ii)からの生成物を用いて、実施例35工程iii)の方法により、標記化合物を製造した。
1H NMR DMSO−d6: δ 8.14 (1H, s), 7.86−7.83 (1H, d), 7.46−7.44 (1H, d), 7.32−7.29 (1H, d), 7.13−7.07 (2H, m), 3.33−3.27 (5H, m), 2.75−2.73 (2H, t).
MS: ESI (-ve) 386 (M-1)
【0285】
薬理学的データ
リガンド結合検定法
[H]PGDを、パーキン・エルマー・ライフ・サイエンシーズから購入し、その比活性は100〜210Ci/mmolであった。他の化学物質は全て分析等級に属するものであった。
【0286】
rhCRTh2/Gα16を発現するHEK細胞を、10%胎児牛血清(ハイクローン、HyClone)、1mg/mlゲネチシン、2mMのL−グルタミンおよび1%非必須アミノ酸を含むDMEMで常用的に維持した。膜を調製するため、付着トランスフェクションHEK細胞を、2層組織培養ファクトリー(フィッシャー、カタログ番号TKT−170−070E)で密集生長させた。培養の最後の18時間500mM酪酸ナトリウムを加えることにより、受容体発現の最大レベルを誘導した。付着細胞を、リン酸緩衝食塩水(PBS、1セルファクトリー当たり50ml)で1回洗浄し、氷冷膜ホモジナイゼーション緩衝液[20mMのHEPES(pH7.4)、0.1mMのジチオトレイトール、1mMのEDTA、0.1mMのフェニルメチルスルホニルフルオリドおよび100μg/mlバシトラシン]を1セルファクトリー当たり50ml加えることにより脱離させた。4℃で10分間、220xgでの遠心分離により、細胞をペレットにし、初回体積の半分の新鮮な膜ホモジナイゼーション緩衝液に再懸濁し、終始氷上に管を保ちながら、2×20秒バースト間ポリトロンホモジナイザーを用いて破壊した。未破壊細胞を4℃で10分間、220xgでの遠心分離により除去し、膜分画を4℃で30分間、90000xgでの遠心分離によりペレットにした。最終ペレットを、使用した1セルファクトリー当たり4mlの膜ホモジナイゼーション緩衝液に再懸濁し、タンパク質含有量を測定した。膜を適切なアリコートにおいて−80℃で貯蔵した。
【0287】
検定は全て、コーニング透明底、白色96ウェルNBSプレート(フィッシャー)で実施された。検定前、CRTh2含有HEK細胞膜を、SPA PVT WGAビーズ(アマシャム)へコーティングした。コーティングについては、4℃でビーズ1mg当たり典型的には25μg膜タンパク質で、膜をビーズと一晩一定攪拌しながらインキュベーションした。(最適コーティング濃度を膜の各バッチについて測定した)。遠心分離(4℃で7分間800xg)により、ビーズをペレットにし、検定緩衝液(50mMのHEPES pH7.4、5mMの塩化マグネシウム含有)で1回洗浄し、最後に、10mg/mlのビーズ濃度で検定緩衝液に再懸濁した。
【0288】
各検定は、共に検定緩衝液中の20μlの6.25nM[H]PGD、20μlの膜飽和SPAビーズおよび10μlの化合物溶液または13,14−ジヒドロ−15−ケトプロスタグランジンD(DK−PGD、非特異結合の測定、カイマン・ケミカル・カンパニー)を含んでいた。化合物およびDK−PGDを、DMSOに溶かし、同溶媒において100×必要最終濃度に希釈した。検定緩衝液を加えて、10%DMSOの最終濃度を得(化合物は、現時点で10×必要最終濃度であった)、これを検定プレートに加えられる溶液とした。検定プレートを室温で2時間インキュベーションし、ウォラックマイクロベータ液体シンチレーション計数管で計数した(1ウェル当たり1分)。式(I)の化合物は、10μM未満(<)のIC50値を有する。具体的には、実施例5はpIC50=8.6を有し、実施例7はpIC50=9.1を有し、実施例37はpIC50=8.6を有する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

[式中、
Tは、結合、S(O)(式中、nは、0、1または2である)、CR、またはNR13であり、
Wは、O、S(O)(式中、nは、0、1または2である)、NR13、CRORまたはCRであり、
Xは、水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、S(O)、OR12、または、1個またはそれ以上のハロゲン原子により置換され得るC1−6アルキルであり、
Yは、水素、ハロゲン、CN、ニトロ、SO、OR、SR、SOR、SONR、CONR、NR、NRSO、NRCO、NRCOR、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−CシクロアルキルまたはC1−6アルキルから選択され、最後の4基は、所望によりハロゲン、ORおよびNR、S(O)(式中、nは、0、1または2である)から独立して選択された1個またはそれ以上の置換基により置換されていてもよいものとし、
Zは、アリールまたはヘテロアリールであって、所望により水素、ハロゲン、CN、OH、SH、ニトロ、CO、SO、OR、SR、SOR、SONR1011、CONR1011、NR1011、NHSO、NRSO、NRCO、NHCOR、NRCOR、NRCONR、NRSONR、アリール、ヘテロアリール、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−CシクロアルキルまたはC1−6アルキルから独立して選択される1個またはそれ以上の置換基により置換されていてもよく、置換基の最後の4基は、所望によりハロゲン、C−Cシクロアルキル、OR、NR、S(O)(式中、nは0、1または2である)、CONR、NRCOR、SONRおよびNRSOから独立して選択された1個またはそれ以上の置換基により置換されていてもよいものとし、
およびRは、独立して水素原子、ハロゲン、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−CシクロアルキルまたはC1−6アルキル基を表し、最後の4基は、所望によりハロゲン、C−Cシクロアルキル、NR、OR、S(O)(式中、nは0、1または2である)から独立して選択される1個またはそれ以上の置換基により置換されていてもよいものとし、または
およびRは、一緒になって、所望によりO、S、NRから選択される1個またはそれ以上の原子を含んでいてもよい3−8員環を形成し得、それ自体所望により1個またはそれ以上のC−Cアルキルまたはハロゲンにより置換されていてもよいものとし、
は、C−Cシクロアルキル、C1−6アルキル、C−CアルケニルまたはC−Cアルキニルを表し、これらは全て、所望によりハロゲン、C−Cシクロアルキル、ORおよびNR、S(O)(式中、n=0、1または2)、CONR、NRCOR、SONRおよびNRSOから独立して選択される1個またはそれ以上の置換基により置換され得るものとし、
およびRは、独立して水素、C−CシクロアルキルまたはC1−6アルキルを表し、最後の2基は、所望によりハロゲン、C−Cシクロアルキル、ORおよびNR、S(O)(式中、n=0、1または2)、CONR、NRCOR、SONRおよびNRSOから独立して選択される1個またはそれ以上の置換基により置換されていてもよいものとし、または
およびRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、所望によりO、S(O)(式中、n=0、1または2)、NR8から選択される1個またはそれ以上の原子を含んでいてもよい3−8員飽和複素環を形成し得、それ自体、所望によりハロゲンまたはC−Cアルキルにより置換されていてもよいものとし、
およびRは、独立して水素原子またはC−Cアルキルを表し、
は、水素、C1−4アルキル、−COC−Cアルキル、CO−CアルキルまたはCONR−Cアルキルであり、
は、アリール、ヘテロアリール、C−CシクロアルキルまたはC1−6アルキルを表し、最後の2基は、所望によりハロゲン、C−Cシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールORおよびNR、S(O)(式中、n=0、1または2)、CONR、NRCOR、SONRおよびNRSOから独立して選択される1個またはそれ以上の置換基により置換され得、
10およびR11は、独立してアリールまたはヘテロアリール、水素、C−CシクロアルキルまたはC1−6アルキルを表し、最後の2基は、所望によりハロゲン、C−Cシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ORおよびNR、S(O)(式中、n=0、1または2)、CONR、NRCOR、SONRおよびNRSOから独立して選択される1個またはそれ以上の置換基により置換されていてもよいものとし、または
10およびR11は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、所望によりO、S(O)(式中、n=0、1または2)、NR8から選択される1個またはそれ以上の原子を含んでいてもよい3−8員飽和複素環を形成し得、それ自体、所望によりハロゲンまたはC−Cアルキルにより置換されていてもよいものとし、
12は、水素原子、または、1個またはそれ以上のハロゲン原子により置換され得るC−Cアルキルを表し、
13は、水素原子、1個またはそれ以上のハロゲン原子により置換され得るC−CアルキルまたはC−Cシクロアルキル、SOまたはCOC−Cアルキルを表すが、ただし、
●Tが炭素または結合であるとき、基Zにおける置換基はNR1011(式中、R10、R11は、独立して水素、アリールまたはアルキルである)ではあり得ず、
●化合物2−[(4−カルボキシフェニル)アミノ]−4,5−ジヒドロキシ−ベンゼンプロパン酸および4−クロロ−2−[(4−クロロフェニル)チオ]−ベンゼン酢酸は除外されるものとする]
で示される化合物またはその医薬上許容される塩。
【請求項2】
Xがトリフルオロメチルまたはハロゲンである、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
Yが水素またはC1−6アルキルである、請求項1または2記載の化合物。
【請求項4】
Zが、所望により請求項1記載と同様に置換されていてもよいフェニルである、請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物。
【請求項5】
およびRが独立して水素またはC1−3アルキルである、請求項1〜4のいずれか1項記載の化合物。
【請求項6】
Wが、O、S、NHまたはCHである、請求項1〜5のいずれか1項記載の化合物。
【請求項7】
Tが、結合、S、CRまたはNR13である、請求項1〜5のいずれか1項記載の化合物。
【請求項8】
N−(4−クロロ−2−フェノキシフェニル)グリシン;
3−[2−(3−シアノフェノキシ)−4−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン酸;
3−[2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−4−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン酸;
3−[2−[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]−4−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン酸;
[(4−クロロ−2−{[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェニル]チオ}フェニル)チオ]酢酸;
N−{4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]フェニル}グリシン;
({4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]フェニル}チオ)酢酸;
3−{2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−4−フルオロフェニル}プロパン酸;
{2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−4−フルオロフェニル}酢酸;
4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−α−メチル−ベンゼンプロパン酸;
N−[2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−4−フルオロフェニル]−グリシン;
N−[2−[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]−4−フルオロフェニル]−グリシン;
N−[2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−4−フルオロフェニル]−2−メチル−アラニン;
N−[2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−4−フルオロフェニル]−D−アラニン;
N−[4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]フェニル]−グリシン;
[[4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]フェニル]チオ]−酢酸;
N−[2−[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]−4−フルオロフェニル]−D−アラニン;
N−[4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]フェニル]−D−アラニン;
N−[4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]フェニル]−N−メチル−グリシン;
2−[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]−4−フルオロ−ベンゼンプロパン酸;
2−[4−(エチルスルホニル)−3−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−4−フルオロ−ベンゼンプロパン酸;
2−[4−(エチルスルホニル)−3−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−4−フルオロ−ベンゼンプロパン酸;
N−[4−クロロ−2−[[4−(エチルスルホニル)フェニル]チオ]フェニル]−グリシン;
N−[4−クロロ−2−[[4−(エチルスルホニル)フェニル]チオ]フェニル]−D−アラニン;
N−[4−クロロ−2−[4−(エチルスルホニル)−3−(トリフルオロメチル)フェノキシ]フェニル]−グリシン;
N−[4−クロロ−2−[4−(エチルスルホニル)−3−(トリフルオロメチル)フェノキシ]フェニル]−D−アラニン;
N−[2−[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−グリシン;
N−[2−[4−(エチルスルホニル)−3−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−グリシン;
N−[4−クロロ−2−(2−クロロ−4−シアノフェノキシ)フェニル]−グリシン;
N−[2−(4−ブロモ−2−クロロフェノキシ)−4−クロロフェニル]−グリシン;
N−[4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)フェノキシ]フェニル]−グリシン;
N−[4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(5−エチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)フェノキシ]フェニル]−グリシン;
N−[4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(5−ピリミジニル)フェノキシ]フェニル]−グリシン;
N−[4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(2−ピリジニル)フェノキシ]フェニル]−グリシン;
4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]−ベンゼンプロパン酸;
4−クロロ−2−[2−シアノ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]−ベンゼンプロパン酸;
N−(4−クロロ−2−{2−クロロ−4−[(エチルスルホニル)アミノ]フェノキシ}フェニル)グリシン;
N−{4−クロロ−2−[3−クロロ−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]フェニル}グリシン;
N−{4−クロロ−2−[4−シアノ−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]フェニル}グリシン;
N−{4−クロロ−2−[2−シアノ−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]フェニル}グリシン;
N−{4−クロロ−2−[4−[(メチルスルホニル)アミノ]−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]フェニル}グリシン;
N−{4−クロロ−2−[4−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]フェニル}グリシン;
4−クロロ−2−[4−(エチルスルホニル)−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−ベンゼンプロパン酸;
4−クロロ−2−[4−(メチルスルホニル)−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−ベンゼンプロパン酸;
4−フルオロ−2−[4−(メチルスルホニル)−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−ベンゼンプロパン酸;
2−[4−(エチルスルホニル)−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−4−フルオロ−ベンゼンプロパン酸;
2−[2−シアノ−4−(エチルスルホニル)フェノキシ]−4−フルオロ−ベンゼンプロパン酸;
2−[2−シアノ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−4−フルオロ−ベンゼンプロパン酸;
4−クロロ−2−[[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェニル]アミノ]−ベンゼンプロパン酸;
4−クロロ−2−[[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェニル]アミノ]−ベンゼンプロパン酸;
4−クロロ−2−[[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェニル]アミノ]−ベンゼンプロパン酸;
4−クロロ−2−[[2−クロロ−4−(エチルスルホニル)フェニル]アミノ]−ベンゼンプロパン酸;
4−クロロ−2−[4−(メチルスルホニル)−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−ベンゼン酢酸;
4−クロロ−2−[[4−(メチルスルホニル)−2−(トリフルオロメチル)フェニル]チオ]−ベンゼンプロパン酸;
4−クロロ−2−[2−フルオロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−ベンゼンプロパン酸;
4−クロロ−2−[2−クロロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−ベンゼンプロパン酸;
およびその医薬上許容される塩;
から選択される、請求項1記載の化合物。
【請求項9】
治療で使用される、請求項1〜8のいずれか1項記載の式(I)で示される化合物。
【請求項10】
プロスタグランジンD2が介在する病気の処置方法であって、患者に請求項1〜8記載の式(I)の化合物または医薬上許容される塩の治療有効量を投与することを含む方法。
【請求項11】
病気が喘息または鼻炎である、請求項10記載の処置方法。
【請求項12】
式(I)で示される化合物の製造方法であって、式(II):
【化2】

[式中、T=SまたはNR13、そしてW、X、YおよびZは式(I)記載の意味であるか、またはその保護誘導体である]
で示される化合物と、式(III):
【化3】

[式中、RおよびRは式(I)記載の意味であるかまたはその保護誘導体であり、R14はHまたはC−C10アルキル基であり、Lは脱離基である]
で示される化合物との反応;および
所望によりその後、いずれかの順序で
●保護基の除去
●エステル基R14から対応する酸への加水分解
●スルフィドからスルホキシドまたはスルホンへの酸化
●医薬上許容される塩の形成
を含む方法。

【公表番号】特表2008−505874(P2008−505874A)
【公表日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−519879(P2007−519879)
【出願日】平成17年7月6日(2005.7.6)
【国際出願番号】PCT/GB2005/002650
【国際公開番号】WO2006/005909
【国際公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【出願人】(391008951)アストラゼネカ・アクチエボラーグ (625)
【氏名又は名称原語表記】ASTRAZENECA AKTIEBOLAG
【Fターム(参考)】