説明

呼吸用マスクアセンブリ用のクッション

【課題】呼吸に適したガスを患者に供給するための呼吸用マスクアセンブリ10はフレーム12およびクッション14を含む。
【解決手段】このクッションは、フレームに連結するように構成される顔に接触しない部分24と患者の顔と係合するように構成される顔接触部分26と前記顔に接触しない部分と前記顔接触部分とを相互連結させる中央部分28とを有する。このフレームは異なるプロフィル、形状またはサイズを有する可能性がある交換クッションを補償するために前額支持部材が多数の位置30,32をとることを可能にするように構成することができる。このクッションは、ストラップ張力、治療圧力及び/又は患者の移動の変動に対して補償するように構成される。ヘッドギアは、1以上のストラップを治療圧力及び/又は治療タイプに応じて自動的に変更することができる、選択的に調整可能な弾性または伸展性を備えるストラップアセンブリを備えることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、2005年2月2日出願の米国特許仮出願第60/648687号、2004年12月9日出願の米国特許仮出願第60/634272号、および2004年6月16日出願の米国特許仮出願第60/579678号の利益を主張し、その各々の全体が参照により組み込まれる。2001年6月21日出願で係属中の米国特許出願第09/885455号、および2003年9月5日出願で係属中の米国特許出願第10/655622号もその全体が参照により組み込まれる。
【0002】
本発明は、例えば、非侵襲的陽圧換気(Non−invasive Positive Pressure Ventilation)(以下NPPVとする)を用いた睡眠時呼吸障害(Sleep Disordered Breathing)(以下SDBとする)の治療用の換気支援のために使用する呼吸用マスクアセンブリ用のクッションに関する。
【背景技術】
【0003】
閉塞型睡眠時無呼吸(obstructive sleep apnea)(以下OSAとする)など、SDBの治療のためにNPPVを使用することは、Sullivanが先駆けとなった(特許文献1参照)。SDBの治療用の装置は、導管を介して患者インターフェースに陽圧で空気供給を行うブロアを含む。この患者インターフェースは、鼻マスク、鼻および口マスクアセンブリなど、いくつかの形態をとることができる。患者は通常、NPPV治療を受けるために、寝ている間マスクアセンブリを着用する。
【0004】
マスクアセンブリは通常、剛性のシェルまたはフレームと、顔と接触する柔らかなクッションとを備える。このクッションは患者の顔からフレームを離間する。フレームとクッションは、鼻、または鼻と口とを受け入れる空洞を形成する。このフレームおよびクッションは、ヘッドギアアセンブリによって患者の顔面上で定位置に保持される。このヘッドギアアセンブリは通常、患者の顔の両側に沿って患者の頭の裏または頭頂部に届くストラップ構成を備える。
【0005】
特許文献2(SullivanおよびBruderer)は、患者の鼻および顔の輪郭と共形となる膨張/成形シールを有する持続的気道陽圧法(continuous positive airway pressure)(以下CPAPとする)用の鼻マスクアセンブリについて記載している。このマスクアセンブリは、患者の鼻区域に上から嵌合する(overfit)ようにサイズ設定され形作られるシェルに取り付けられる顔接触部分を有する。この顔接触部分は、弾性プラスチック材料から成形される膨張可能な膜の形態である。この膨張可能な膜およびシェルは、共にチャンバを形成する。チャンバ内に通された加圧ガスは、この膜を患者の顔から外向きに膨張させる。この特許の内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0006】
特許文献3(Kwork他)は、鼻マスクアセンブリおよび鼻マスクアセンブリ用のマスククッションについて記載している。このクッションは、実質的に三角形の形状のフレームを備え、このフレームから膜が延びる。フレームはスカラップ状の縁部を有し、この縁部によってクッションがマスク本体に固定される。膜は、中に患者の鼻が受け入れられる開口部を有する。この膜はフレームのリムから離間され、その外側表面はリムと実質的に同じ形状である。特許文献4(Kwork他)は、全顔用マスクと共に使用するためのそのようなクッションについて記載している。これらの特許の全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0007】
クッションを含む従来のマスクアセンブリでは、シールは、クッションの接触線に沿って働く接触力の結果として、クッションと患者の顔の間に形成される。この接触力は通常、マスクアセンブリのフレーム、クッションの壁、およびクッションのシール形成部分を通じて働く、ヘッドギアストラップの張力の関数である。従来のマスクアセンブリでは、このフレームは、鼻の少なくとも一部分を受け入れるようにされた空洞またはボリュート(volute)を形成し、クッションはこの空洞の周囲を形成する。したがって使用時には、空洞内の患者の顔の部分は陽圧で空気、または呼吸に適したガスに曝され、したがってその陽圧の結果として力を受ける。
【0008】
特許文献5(Venegas)は、患者の顔と呼吸用マスクの顔ユニットとの間におけるシールの形成および自動調整を容易にすると言われる、間歇的な陽圧呼吸治療と共に使用するための呼吸用マスクアセンブリについて記載している。この呼吸用マスクアセンブリは、顔ユニットと、この顔ユニットに隣接する伸縮可能なピストンと、このピストンの一端に取り付けられた剛性を有する支持構造体と、このマスクアセンブリを患者に固定するための取付け機構とを備える。換気サイクルの吸気部分の間に、陽圧がマスクアセンブリ内に生成され、このピストンを伸長させる。取付け機構および支持部材が協働してピストンの著しい伸長に抵抗するので、顔ユニットを患者の顔に押し付け、気密シールを維持する力が発生する。マスクユニット内の圧力が減少したとき、顔ユニットに対する接触力も同様に減少し、このシールは解消される。
【0009】
特許文献5、特許文献2、および特許文献3によって教示されたマスクアセンブリなどの従来技術マスクアセンブリに共通の問題点は患者の快適さである。患者は、マスクアセンブリの数時間の使用後、顔に痛みおよび赤い痕跡を経験する場合がある。患者の顔の鼻梁領域は特に敏感であることがわかっている。
【0010】
さらに、この顔接触部分は、着用者の顔に過度の圧力を加え、結果として不快感や、おそらくは皮膚の炎症を引き起こすおそれがある。これは、特定の顔の輪郭と共形となるように顔接触部分が弾性の通常の範囲を超えて変形し、したがってシールを得るために過剰な力を加えることが必要となるときに起きる。場合によっては、これらの過剰な圧力および力は、着用者の顔をこの顔接触部分と共形となるように歪ませる可能性があり、それにより着用者の不快感、顔の痛みおよび潰瘍形成が増大される。
【0011】
従来技術のマスクアセンブリに共通の別の問題点は、マスク空洞内におけるCOの蓄積である。マスクアセンブリは通常、吐き出されたガスを空洞から連続的に追い出すことを可能にする排気部を含む。吐き出されたガスの追出しに悪影響を及ぼす1つの要因は、マスク空洞内のデッドスペースである。
【0012】
これらのマスクに共通の別の問題点は、破られた、または効果のないシールである。例えばマスクは、着用者が眠っているとき寝返りを打った場合押しのけられ、それによってガス供給ラインに流体抵抗が作り出され、この流体抵抗がマスクに伝達され、マスクと着用者の間のシールを破る可能性がある。マスクが閉塞型睡眠時無呼吸病のための持続的気道陽圧法(CPAP)治療を施すために使用される場合、そのような漏れにより、着用者の気道の入口に供給される圧力が治療効果のある値より低くなる可能性がある。したがって、治療は効果がなくなる。
【0013】
既存の全顔用(口−鼻)マスクに伴う別の問題点は、着用者が治療中に顎を動かしたとき起き、それはしばしば発生する。結果として、口の下方で、中央区域から口の側部または隅部の領域に延びる漏れ口が作り出される。
【0014】
これらの問題に対処するために、2001年6月21日出願の米国特許出願第09/885455号、および米国特許出願第10/655622号に記載されたマスクが開発されている。これらの出願に共通の1つの態様は、ガセット部分の概念を含む。しかしながら、ガセット部分から得られる利益にもかかわらず、おそらくは外観の点からガセット部分が大きいものと少なくとも知覚される。
【0015】
これらの出願に記載されたマスクの1の利益をも有さない多数のマスクシステムが今日市場に存在する。現行既存の設計を完全に再構成するのではなく、出願人の以前の解決策によって提案された1以上の教示および利益を利用するために、マスクシステムまたはその構成部品の一部分のみを単に再設計することは経済的により望ましい場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】米国特許第4944310号明細書
【特許文献2】米国特許第5243971号明細書
【特許文献3】米国特許第6112746号明細書
【特許文献4】米国特許第6513526号明細書
【特許文献5】米国特許第5074297号明細書
【特許文献6】米国特許第6532961号明細書
【特許文献7】米国意匠特許第484237号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明の一態様は、患者に、より快適性をもたらすクッションを有するマスクアセンブリを対象とする。
【0018】
本発明の別の態様は、患者の顔の周りで顔接触圧力を制御可能に分布させるクッションを有するマスクアセンブリを対象とする。
【0019】
別の態様は、異なる深さ及び/又はプロフィルを有する顔クッションに対処するように移動させることが可能な前額支持部材を対象とする。
【0020】
本発明の別の態様は、患者の顔面上の接触線周りで顔接触力を制御可能に分布させるクッションを有するマスクアセンブリを対象とする。一例では、変化する、または変化させられる幅を有するように調整されるガセット部分を設けることができる。このガセット部分は、変化させられる幅を有して形成し、プロフィル設定し、サイズ設定することができる。代替的に、プロフィルまたは有効幅は、クッションの周囲の任意の位置に沿って設けられる1以上のクランプを使用して変更することができる。
【0021】
本発明の別の態様は、患者の視野を侵害するのを最小限に抑えられるマスクアセンブリを対象とする。
【0022】
本発明の別の態様は、目立たないクッションを有するマスクアセンブリを対象とする。
【0023】
本発明の別の態様は、低圧力でシールし、かつ高圧力で快適であるマスクアセンブリを対象とする。
【0024】
本発明の別の態様は、圧力分布を調節するように補強構造体を設けたクッションを有するマスクアセンブリを対象とする。
【0025】
本発明の別の態様は、顔に対するクッションからの力がマスク圧力および追加の設置面積、及び/又はばね部分のばね定数の関数となるように構成される、付加的な設置面積及び/又は所定のばね定数を有するばね部分を可能にするマスクアセンブリを対象とする。
【0026】
本発明の実施形態の別の態様は、着用者の顔と、安定したかつ信頼性の高いシールを形成するクッションを有する全顔用マスクを提供する。
【0027】
本発明の実施形態の追加の態様は、下唇の真下及び/又は両側の区域を効果的にシールする全顔用マスクを提供する。
【0028】
本発明の実施形態の別の態様は、比較的高い圧力で効果的かつ快適なシールを提供する全顔用マスクを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0029】
一例では、呼吸に適したガスを患者に供給するための呼吸用マスクアセンブリは、少なくとも第1および第2の順応性のある(compliant)患者インターフェースのうちの1つを支持するフレームと、そのフレームに調整可能に取り付けられる前額支持部材とを含み、この前額支持部材は第1の患者インターフェースと共に使用するための第1の位置と第2の患者インターフェースと共に使用するためのフレームに対する第2の位置との間を移動するように構造化されかつ構成され、それによってこの前額支持部材は、第1および第2の患者インターフェースとの実質的に一定な水平オフセット距離を維持する。
【0030】
別の例では、呼吸に適したガスを所定の範囲の動作圧力で患者に供給する呼吸用マスク用のクッションは、フレームに連結された、顔に接触しない部分と、使用時に患者の顔と接触シールを形成するように構造化される顔接触部分と、顔に接触しない部分と顔接触部分とを相互に連結し、動作圧力の範囲全体にわたって接触シールを維持しながら、顔接触部分を介して患者の顔に加えられる力の成分を動作圧力に応じて自動的に調整するように構造化された中央部分とを含む。
【0031】
以上の例の原理は、これに限られるわけではないが、シリコンエラストマー、ゲル、発泡体またはそれらの任意の組合せを含めて、呼吸用マスクに使用するための任意の型式のクッションに適用することができる。
【0032】
以上の例の原理は、CPAPシステムまたは人工呼吸器などの非陽圧換気マスクを含めて、任意の型式の呼吸用マスクに適用することができる。
【0033】
この発明の別の態様、特徴及び/又は利点は、この開示の一部分であり、この発明の原理を例として示す添付の図面と併せ読めば、以下の詳細な説明から明らかになろう。
【0034】
添付の図面は、この発明の様々な実施形態の理解を容易にする。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】第1の位置にある、本発明の第1の実施形態を示すマスクアセンブリの側面図である。
【図2】第2の位置にある、その同様の側面図である。
【図2A】本発明のさらに別の実施形態による、前額部支持アセンブリの部分分解図である。
【図3】本発明の代替実施形態を示す、マスクアセンブリの部分斜視図である。
【図4】本発明の別の実施形態を示す、マスクアセンブリの斜視図である。
【図5】ガセット及び/又はばね部分を有するマスクに対する、マスク圧力と患者の顔への接触力の間の関係を示すグラフである。
【図6】本発明の一実施形態によるマスクの概略図である。
【図7】本発明の別の実施形態によるマスクの概略図である。
【図7A】本発明の別の実施形態によるマスクの概略図である。
【図8】本発明の代替実施形態を示す部分概略図である。
【図9】本発明によるさらに別の実施形態の概略図である。
【図9A】本発明のさらに別の実施形態によるクッションの部分概略図である。
【図9B】本発明の別の実施形態の概略図である。
【図9C】本発明の別の実施形態の概略図である。
【図10】本発明によるさらに別の実施形態の部分概略図である。
【図11】本発明による別の実施形態の部分概略図である。
【図12】本発明のさらに別の実施形態による概略上面または裏面図である。
【図13】本発明の別の実施形態の部分概略図である。
【図13A】本発明のさらに別の実施形態の部分概略図である。
【図14】本発明のさらに別の実施形態の部分概略図である。
【図15】本発明の別の実施形態の部分概略図である。
【図16A】本発明の別の実施形態を示す部分概略図である。
【図16B】本発明の別の実施形態を示す部分概略図である。
【図16C】本発明の追加の実施形態の図である。
【図16D】本発明の追加の実施形態の図である。
【図17】本発明によるクッション壁部分の部分横断面図である。
【図18A】本発明による別の実施形態を示す部分概略図である。
【図18B】本発明による別の実施形態を示す部分概略図である。
【図19A】本発明によるさらに別の実施形態の部分概略図である。
【図19B】本発明によるさらに別の実施形態の部分概略図である。
【図20A】本発明のさらに別の実施形態の部分概略図である。
【図20B】本発明のさらに別の実施形態の部分概略図である。
【図21】本発明のさらに別の実施形態を示す部分概略図である。
【図22】本発明による別の実施形態の部分概略図である。
【図23】本発明の別の実施形態による部分概略図である。
【図24】本発明の別の実施形態による部分概略図である。
【図24A】本発明の別のクッション実施形態による部分概略図である。
【図24B】本発明の別のクッション実施形態による部分概略図である。
【図24C】本発明の別のクッション実施形態による部分概略図である。
【図24D】本発明の別のクッション実施形態による部分概略図である。
【図24E】本発明の別のクッション実施形態による部分概略図である。
【図24F】本発明の別のクッション実施形態による部分概略図である。
【図24G】本発明の別のクッション実施形態による部分概略図である。
【図24H】本発明の別のクッション実施形態による部分概略図である。
【図24I】本発明の別のクッション実施形態による部分概略図である。
【図24J】本発明の別のクッション実施形態による部分概略図である。
【図24K】本発明の別のクッション実施形態による部分概略図である。
【図24L】本発明の別のクッション実施形態による部分概略図である。
【図24M】本発明の別のクッション実施形態による部分概略図である。
【図24N】本発明の別のクッション実施形態による部分概略図である。
【図24O】本発明の別のクッション実施形態による部分概略図である。
【図24P】本発明の別のクッション実施形態による部分概略図である。
【図24Q】本発明の別のクッション実施形態による部分概略図である。
【図24R】本発明の別のクッション実施形態による部分概略図である。
【図24S】本発明の別のクッション実施形態による部分概略図である。
【図24T】本発明の別のクッション実施形態による部分概略図である。
【図24U】本発明の別のクッション実施形態による部分概略図である。
【図25】本発明による別の実施形態の図である。
【図26】本発明による別の実施形態の図である。
【図27A】本発明による別の実施形態の図である。
【図27B】本発明による別の実施形態の図である。
【図27C】本発明による別の実施形態の図である。
【図27D】本発明の別の実施形態によるクッション構造の斜視図である。
【図27E】本発明のさらに別の実施形態によるクッション構造を示す側面図である。
【図28】本発明による別の実施形態を示す概略図である。
【図29】本発明のさらに別の実施形態によるクッションの概略図である。
【図29A】図29のクッションの概略上面図である。
【図30】図29に関連して説明される特徴を有するクッションの上面斜視図である。
【図31】その底面斜視図である。
【図32】その裏面図である。
【図33】その前面図である。
【図33A】本発明のさらに別の実施形態によるクッションの斜視図である。
【図34】本発明の一実施形態によるクランプを示す概略図である。
【図35】本発明による別のクランプを示す概略図である。
【図36】本発明によるさらに別のクランプを示す部分概略図である。
【図37】本発明による別の実施形態の図である。
【図38】本発明による追加の実施形態の図である。
【図39】本発明による一態様による、患者の顔に加えられる接触力とその顔に向かうフレームの移動量の間の関係を示すグラフである。
【図40】本発明の一実施形態によるヘッドギアアセンブリの一部分の図である。
【図41】本発明の一実施形態によるヘッドギアアセンブリの一部分の図である。
【図42】本発明によるさらに代替のヘッドギアストラップの図である。
【図42A】本発明の一実施形態によるヘッドギアの図である。
【図42B】本発明の一実施形態によるヘッドギアの図である。
【図43】本発明の一実施形態による前額パッドアセンブリの概略上面図である。
【図44】本発明の一実施形態による前額パッドおよび前額支持部材の概略上面図である。
【図45】本発明の一実施形態による前額支持部材および前額パッドアセンブリの概略上面図である。
【図46】本発明の一実施形態による調整可能な通気カバーを有するマスクシステムの概略前面図である。
【図47】本発明の一実施形態による調整可能な通気カバーを有するマスクシステムの概略前面図である。
【図48】本発明の一実施形態によるパッド位置センサの概略図である。
【図49】本発明の一実施形態による前額パッドの概略側面図である。
【図50】本発明の別の実施形態による全顔用マスクアセンブリの図である。
【図51】本発明の別の実施形態による全顔用マスクアセンブリの図である。
【図52】本発明の別の実施形態による全顔用マスクアセンブリの図である。
【図53】本発明のさらに別の実施形態による全顔用マスクアセンブリの図である。
【図54】本発明のさらに別の実施形態による全顔用マスクアセンブリの図である。
【図55】本発明のさらに別の実施形態による全顔用マスクアセンブリの図である。
【図56】本発明の別の実施形態によるマスクアセンブリの概略線図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
[性能向上可能なクッション/前額連結器システム]
図1は、フレーム12と、フレーム12に永久的にまたは脱着可能に連結できるクッション14とを含む呼吸用マスクアセンブリ10を示す。前額支持部材16は、フレーム12の上側部分13に移動可能に取り付けられる。ヘッドギアアセンブリ(図示せず)は、フレーム12およびクッション14を患者の顔の所望の調整された位置に維持するために、フレーム12及び/又は前額支持部材16に脱着可能に取り付けることができる。例えば、このヘッドギアアセンブリは、1対の上側および下側ストラップを含むことができ、上側ストラップは前額支持部材16に設けられるスロット付き連結部構造体18に脱着可能に連結され、下側ストラップはフレーム12に設けられるスロット付きクリップ構造体20に脱着可能に連結される。このスロット付き連結部構造体18は、スロット付きクリップ構造体と置き換えることができる。ヘッドギアアセンブリおよびフレーム12は、任意の好適な方法で互いに脱着可能に取り付けることができる。
【0037】
図示された実施形態では、このマスクアセンブリ10は、呼吸に適したガスを患者の鼻に供給するように構成された鼻マスクである。しかしながら、このマスクアセンブリ10は、口(口腔)マスクとすることができ、あるいはこのマスクアセンブリは、全顔用(口−鼻)マスクとすることができる。別の代替案においては、このクッションは、ResMed Limitedの2004年2月20日出願の米国特許出願第10/781929号明細書に教示されるようなノズルアセンブリと置き換えることができ、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0038】
旋回エルボアセンブリ22はフレーム12の前方部分に脱着可能に取り付けられる。このエルボアセンブリ22は、加圧供給部に接続される導管に接続するように構成される。この加圧供給部は、呼吸に適した加圧ガスを患者が呼吸するように、導管およびエルボアセンブリ22を介してクッション14内に供給する。
【0039】
前述の米国特許出願第10/655622号明細書と比較して、このマスクアセンブリは、フレーム12の上側部分13に関連する1つの主要な相違点を含む。他のすべての態様および構成部品は米国特許出願第10/655622号明細書に記載されたのと同様または同一である。
【0040】
このマスクアセンブリ10は、フレーム12と共に2つ以上のクッション14を使用することができる能力を備えることができる。特に、フレーム12の上側部分13は、キー溝34によって連結される第1および第2のスロット30、32を含む。図1においては、この例中の前額支持部材16の各側部に設けられる枢動シャフト36が、第2のスロット32内に配置されている。この位置は、ガセット部分28の存在が、(そこでクッション14の顔に接触しない部分24と連結する)フレーム12からクッション14の顔接触部分26まで計測距離Dを増加させることができるので、ガセット部分28を含むクッション14と共に使用するのに望ましい。
【0041】
図1および2に示す実施形態の一形態では、このマスクアセンブリは、2つの個々の前額支持部材16を、示されている2つの位置のそれぞれに1つずつ備える。第1の前額支持部材については、図1に示すように、シャフト36は、例えば、タングおよび溝またはラチェット機構のような調整機構から遠く離して配置される。第2の前額支持部材では、図2に示すように、シャフト36は調整機構により近接して配置される。別の形態では、このシャフト36は調整機構(ラチェットアセンブリ)に対して調整可能に取り付けることができる。例えばシャフト36は、「T」字形状の前額支持部材16の下側脚部に(例えば、枢動、摺動等を介して)移動可能に取り付けることができ、その結果、2つのスロット30または32のうちの1つの中に選択的に着座するように、ラチェット機構に対するシャフト36の移動が可能になる。代替的に、摩擦嵌めまたはねじ等の別の保持機構を使用することもできる。
【0042】
図2Aに示すように、前額支持部材16は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる特許文献6に記載されたものと同様の調整機構を含む。図2Aの調整機構は図1および2に使用されるものとはやや異なる。しかしながら、以下の教示はどちらの調整機構にも同じく適用可能であることは理解できよう。この前額支持部材は、シャフト36と主アーム部分36.1との間の移動を可能にする構造体を含む。この実施形態では、シャフト36は移動可能アーム部分36.2、例えば、一体の蝶番、継手、枢動部等に取り付けられる。移動可能アーム部分36.2は、シャフト36がスロット30内で着座されるか、それとも32内で着座されるかに応じて、主アーム部分36.1に向かって、また離れて移動することができる。このようにして、歯/凹部36.4と位置決めピン36.5との間で適切な係合を維持することができる。ばね36.3または他の弾性を有する部材を、アーム部分36.2を主アーム部分36.1に向かって、または離して付勢するように設けることができる。
【0043】
図1および2の実施形態に戻り参照すると、シャフト36の位置は第2のスロット32から第1のスロット30に変更することができる。例えば、前額支持部材16は各シャフト36と共に、より狭い寸法の各シャフト36がキー溝34と位置合わせするまで(図1で分かるように)時計方向に回転させることができる。位置合わせしたとき、前額支持部材16およびシャフト36は、シャフト36の範囲全体が第1のスロット30内に位置するまで、第1のスロット30に向かう方向に移動させる、例えば摺動させることができる。その後で、前額支持部材16は各シャフト36と共に、前額支持部材16が患者の前額に面する位置になるまで反時計周りの方向に回転させられ、その位置では、キー溝34が各シャフト36のより広い側面より狭いので、各軸のより広い側面は、それ自体が第1のスロットから解除されるのを防止する。
【0044】
図2は第1のスロット30内の定位置にあるシャフト36を示す。さらに図1のクッション14が、ガセットを含まないことを除いてすべての点で同じであるクッション14’に置き換えられているのが分かる。その代わりに、クッション14’は、フレーム12およびクッションクリップ38と接合する、顔に接触しない側面を含むように改変されたResMed Ltd,から入手可能な標準的なMirage(登録商標)クッションとすることができる。
【0045】
ガセットの無い状態では、クッション14’は図1の寸法Dより小さな寸法dを有する。したがって、前額支持部材16およびシャフト36の第1のスロット30に対する移動に起因して、フレーム12の上側部分13に対する前額支持部材16の位置は変更される。したがって、前額支持部材16のクッション40とクッション14、14’の顔接触部分26の間の相対的な距離eおよびeはそれぞれ、実質的に一定のままである。換言すれば、eおよびe(前額支持部材とクッションの間の水平方向オフセット量)は、前額支持部材16が移動されているけれども、実質的に同じである。さらに、前額支持部材16は、ガセット部分28とほぼ同じ厚さである、またはDとdとの差である距離dだけ移動させることができる。したがって、図1および2それぞれの前額クッション40および顔接触部分26は、クッション14、14’のどちらを有するマスク10の位置決め、嵌合及び/又は感触も実質的に同じであるように、ほぼ同じ位置で患者に接触することになる。
【0046】
この例では、2つのスロット30、32は、やや対角線上に配置され、それにより、実際にはクッション14、14’に対する前額支持部材16の高さhを変更する効果もあり得る。特に、図1の前額クッション40とクッション14との間の高さHは、図2の前額クッション40とクッション14’の間の高さHより小さい可能性がある。しかしながら、高さHおよびHが同じになるように寸法設定することができ、その場合は、望ましくは用途に応じて、例えば、スロットは水平方向に並べて配置することができ、あるいは高さHは高さHより低くすることができる。
【0047】
さらに、前額支持部材16は、同じクッション、例えば、クッション14または14’を維持しながら、クッション40と患者の前額の間の接触プロフィルを変更するために、スロット30、32の間を移動させることができる。換言すれば、クッションを変更すること、および追加の調整可能性を使用することを必要としない。この目的のために、前額支持部材16の位置をフレーム12の上側位置13に対して変更できるようにする数多くの構造が存在する。同様に、スロットの数は、Dもしくはd、またはdからDまでの様々な深さを有するクッションを収容するために必要な、異なる位置の数に応じて変更することができる。例えば、3から5、またはそれ以上の所定の数の固定された位置がある可能性があり、あるいは、例えば摺動構造によって可能になる無限の数の位置があり得る。
【0048】
一実施形態では、このフレーム12は、Mirage(登録商標)形式のクッション14’と共に販売することができ、その場合は、クッションフレーム16は図2に示すように配置されることになる。好ましい場合は、患者は図1に示すようなガセット付きのクッション14にアップグレードすることができ、その場合、図1に示すようにシャフト36は第2のスロット32から第1のスロット30内に再配置されることになる。
【0049】
図3は、フレーム12の上側部分44に対して摺動可能な前額支持部材42の実例を示す。この例では前額支持部材42は、患者の前額に対して上側部分44の角度姿勢を変更するように枢動可能、回転可能またはその他の方法で移動可能ではないが、そのようにすることも可能である。この前額支持部材42は、指で動作する押しボタン46を備え、この押しボタンは、前額支持部材42がフレーム12の上側部分44に対して移動することを防止する第1の位置に弾性的に押し込まれ、または固定される。ボタン46が押されたとき、前額支持部材42は自由に動くようにされ、または患者の前額に向かうように、且つ/又は患者の前額から離れるように移動するために、ばねで付勢することができ、患者間で異なる顔の幾何形状により位置を相対的に変化させるか、またはガセット付きのクッションとガセットなしのクッションとの、またはより大きなプロフィル深さを有するクッションとの間の変化を単純に補償している。この前額支持部材42は、フレーム12の上側部分44に設けられたスロット50内に配置される1対のピンまたは延長部48によって支持し案内することができる。押しボタン46は、この場合は4つのスロットである、複数のスロット52のうちの1つに選択的に配置することができる1以上のタブに組み合わせることができる。しかしながら、クッションフレーム16および上側部分44は、無限の相対的位置を達成することができるように、互いに摩擦を介して固定されるように構造化することができる。この前額支持部材16は、1以上のクッション54を備えて提供することができる。
【0050】
図4は、図1に示すのと同様のマスクのまた別の実施形態を示すが、異なるクッション深さまたは異なる顔形状を有する患者に対処するために、患者の前額に対して相対的に前額支持部材16’の水平方向の移動を可能にする押しボタン配置を含む。同様の部分を示すために同様の符号が使用されている。
【0051】
[クッションの代替]
図5は、マスク圧力(Pmask)対患者の顔に対するマスククッションの接触力(Fcontact)を図示したものである。マスク設計者は、理想的には、快適性とシール性を併せ持つゾーンZ内に入るマスクを作り出すことを望む。このゾーンZは、4つの辺で結ばれている。上側および下側の辺は最大快適接触力および最小接触力をそれぞれ示す。最小接触力より下では適切なシール性は維持されず、一方最大快適接触圧力より上の力は患者の観点から望ましくない。ゾーンZの左および右の境界線は、それぞれマスクの典型的な最小および最大動作圧力を示す。例えばこのマスクは、約4〜20cmHOの範囲の圧力で動作することができるが、他の圧力も考えられる。
【0052】
線Lは、米国特許出願第09/885455号明細書または米国特許出願第10/655622号明細書に記載されるマスクの一例に対する性能曲線である。このマスクは、患者の顔面上のクッションの接触面積Aと比較して、突出領域Aが増大されたガセットを有するクッションを含む。
【0053】
このクッション、例えばガセットは、この性能曲線をゾーンZ内に維持するように補助するばね部分を含むことができる。ばね部分の効果は、ガセット部分の効果が最小シール力をもたらすのに不十分であるとき、低いマスク圧力で追加の接触力をもたらすことである。結果として、このクッションは動作圧力の範囲全体にわたってシールを維持する。さらに、線Lによって示されるクッションは、動作圧力範囲全体にわたって快適性およびシール性を満足するゾーンZ内に入る。
【0054】
したがって、例えばガセット部分をクッションのばね構造体と組み合わせることによって、設計者は、クッションの接触力が圧力作動範囲全体にわたってこの快適性およびシール性を満足するゾーンZ内に入るように、クッションの接触力を調整することができる。同じ原理を異なる圧力範囲に対して適用することができる。
【0055】
さらに、ゾーンZの大きさは、(例えば、最大快適接触力を変更することによって)患者の顔の特定の区域に応じて変わる可能性がある。例えば、最大快適接触力は、顔の鼻梁区域に対して減少させることができる。結果として、クッションは、動作圧力の範囲全体にわたって快適性およびシール性を満足するゾーンZ内に入るようにその特定の区域に対して調整することができる。
【0056】
別の例は、ゾーンZの上側の辺が事実上直線であることである。というのは、これが皮膚に損傷を起こすことなく顔が受け入れることができる最大力であるからである。しかしながら、使用者が快適である最大力はこの線より下である可能性がある。実際には、ゾーンの上側の辺は、傾斜した線となる可能性があり、この場合低圧力における低い最大快適力が高圧力におけるより高い最大快適力に通じる。
【0057】
図2のクッション14’は、ガセット部分を含まないが、ガセット部分を有するクッションに関連する1以上の特徴または利点を組み込むことができる構造及び/又は構成を備えることができる。具体的には、ガセット及び/又はばね部分を有するマスクの少なくとも1以上の利益を達成するように、場合によっては軽微な方法で改変することができるマスクが、現在、今日の市場に多数存在する。例えば、現行存在するマスクシステムは、接触力を所定の圧力範囲及び/又は患者の顔の特定の部分に対してゾーンZ内に維持するように改変することができる。場合によっては、これらの改変はガセット及び/又はばね部分の使用を含まない可能性がある。
【0058】
図6は、本発明の第1のクッションの実施形態の概略図を示す。マスクアセンブリ60は、フレーム62およびクッション64を含む。このクッションは、患者の顔の一部分に接触する、または少なくとも患者と相互に作用するようにされた顔接触部分65を含むことができる。さらに、ここで使用されている顔接触部分は、患者の気道とのシールされた界面が形成される限り、患者の顔とのどんな接触も必要ではない。前記部分65は、下位リム68の上方に離間された膜66を含む。この顔接触部分65は、ばねのような効果をもたらすように構成された、または構造化された折り畳み式(concertina−type)の連結構造部70に取り付けることができる。連結構造部70は、接触部分65とフレーム62との間で橋渡し部または移行部を形成する。例えばこの連結構造部70は、ワイヤ挿入物を含むことができる。代替的に、または追加的に、この連結構造部70はエラストマーの、且つ/又はプラスチックのばねを備えることができる。
【0059】
図7は、フレーム74およびクッション76を含むマスクアセンブリ72の別の実施形態の概略図を示す。フレーム74は、フレーム74の内側表面に設けられた、または固定された取付け部78を含む。この取付け部78は、例えばエラストマーばねのような、ばね84の端部82を受け入れるための受け入れ開口部80を含む。端部82は、開口部80内に受け入れられる、少なくとも部分的に球形状の玉継手の形態とすることができる。端部82は、顔接触部分90がフレーム74に対して横方向に移動できるように、枢動するように構造化され、それによってフレームが「衝撃を受けた(bumped)」場合における性能を向上させている。ばね84は、概ねT字形状を有することができ、アーム86が横方向に延び、顔接触部分90のそれぞれの側面に設けられた、または連結された端部88を有する。この場合、連結構造部92はばねのような効果を伴わずに構造化することができ、その場合は、ばね効果はもっぱらばね84の弾性によって供給される。代替例においては、連結構造部92は、上記で説明したように、ばねワイヤを含み、あるいはプラスチックまたはエラストマーばねから作ることができる。連結構造部92およびばね84のばね定数は、最適なばね特性および減衰特性をもたらすように調整すべきである。例えばアーム86のような、ばね84は、ガスの通過を可能にする1以上の開口部94を含むことができる。
【0060】
図7に示すように、連結構造部は連結部分92に概ね完全に形成されたひだまたは折り畳み部を有する。しかしながら、このクッションは完全にひだを付ける必要はない。例えば、図7Aに示すように、連結構造部92.1は、変形力の下でクッションを折り畳ませる窪みを含む緩やかなひだを含む。
【0061】
図8は、代替的な実施形態の部分概略図を示す。この実施形態では、フレーム96は上記で説明したものと同様に、ばね部材108の端部102を受け入れるための開口部100を有する取付け部98を含む。
【0062】
図9は、フレーム112と、フレーム112に設けられたクッション114とを含むマスクアセンブリ110の概略図を示す。このクッション114は、フレーム112に向けられた、顔と接触しない部分116と、膜120および下位リム122を有する顔接触部分118とを含む。クッション114は、クッション114の顔と接触しない部分116と顔接触部分118との間に配置される中央部分124を含む。この例における中央部分124は、鼻受け空洞に向かって内側に延びる逆アーチ部分126を含む。逆アーチ部分126は、外部ガセットと同様のレベルの可撓性および移動量をもたらすが、顔のより少ない面積を覆い、例えば患者にあまり目障りでないと感じられる、より小さな設置面積または突出領域突出領域を有する。逆アーチ部分126は、壁厚内に埋め込まれるワイヤばねを備えることができ、あるいはこの逆アーチ部分126は、所望の動作特性に基づいて選択することができるばね定数を有するプラスチックまたはエラストマー材料から作ることができる。さらに、ばねは、不変の、または可変のばね定数を有することができる。
【0063】
この逆アーチ部分126は、内部ばね部材128、及び/又は外部ばね部材130を含むことができる。これらばね部材は、プラスチックまたは金属から作ることができる。この内部ばね部材128は圧縮ばねとすることができ、一方外部ばね130は板ばねまたは引張ばねとすることができる。ばね128、130は、予め決められた概ねV字形状またはU字形状を有するように製造することができる。
【0064】
ばね部材128は、ばね部材128を、逆アーチ部分126に到達するまでクッションの内側で摺動させることによって、クッションと共に組み立てることができる。ばね部材130は、ばね部材130を、逆アーチ部分126に到達するまでクッションの外側で摺動させることによって、クッションと共に組み立てることができる。代替的に、これらばね部材は、分割し、クッション上に組み立てられるとき連結することができる。組立てが容易なので異なるばねを異なる使用者が使用することができる。したがって、可能な移動量、可撓性およびばねの剛性を、患者の好み、シールの要件または特定の圧力範囲に調整することができる。定位置にあるとき、これらばね部材128、130は、摩擦及び/又は接着によって定位置に維持することができる。ばね部材128、130のうちの1つまたは両方が使用される場合、逆アーチ部分126がばね弾性を有する必要はない。この場合、ばね128、130の少なくとも1つが使用されないと、このシステムは(低圧力で)単純に底を打つにすぎない。別の実施形態では、ばね部材128、130のような形状の複数のばね部材は、様々なばね定数を備えることができる。
【0065】
図9Aは別の実施形態を示す。顔に接触しない部分116には、薄い弓形のまたは円形の部分膜部材116.1が設けられ、この部分膜部材は、顔接触部分118に取り付けられる。この薄い膜116.1は、膨らませることができるチューブ116.2用の収容チャネルとして働く。このチューブはばねとして機能し、ばね剛性を変化させるようにバルブを使用して膨らませたり萎ませたりすることができる。
【0066】
図9Bは、図9に示すものと同様の実施形態を示すが、ばね部材128、130を含まない。その代わりに、マスクアセンブリ110は、挿入物114.2を収容するように構成された溝114.1を含むクッション114を有する。挿入物は、連続気泡発泡体または独立気泡発泡体とすることができ、あるいはばね発泡体、すなわちばねの形状に成形された発泡体とすることができる。一の代替例として、この挿入物114.2はゲルで満たされた部材とすることができる。分離した状態の挿入物を図9Cに示す。挿入物114.2はクッション114にばね効果をもたらすように構成される。挿入物114.2は、患者への空気通路に設けられるわけではなく、クッションの外側の溝内に配置される。
【0067】
図10はフレームの無い状態で示された別の実施形態の部分概略図である。クッション132は、フレームに取り付けられ、または別の方法でフレームに設けられるように構成された、顔に接触しない部分134を含む。顔接触部分136は、前述のものと同様の膜138および下位リム140を含む。顔に接触しない部分134と顔接触部分136との間に設けられる中央部分142は、ガセット部分144を含む。例えば、板ばね、エラストマー、プラスチック及び/又は複合材料ばねのような、内部ばね146は、クッション132の内側に設けられる。この内部ばね146は、ガセット部分144に到達するまでクッション内部に挿入することができ、その位置でこのばね146は、摩擦力、接着剤、及び/又は他の適切な固定機構を介して定位置に維持される。代替例においては、ばね146はオーバーモールド工程で中央部分142と共に形成することができる。
【0068】
図10の実施形態では、クッションは、ガセット部分144を含まない標準的なMirage(登録商標)型式のクッションとすることができる。しかしながら、ばね146は、部分134、136の間のクッションの側壁を押し出し、それによってガセット部分144を作り出すまたは形成するように配置することができる。同様に、図9の実施形態のばね128、130は、クッションの側壁がばね部材の挿入前に比較的真っ直ぐな場合には、逆アーチ部分126を作り出すために使用することができる。
【0069】
さらに別の代替例では、クッション110は逆アーチ部分126を備えることができ、図10に示すもののような、外側ガセットのような形態をとるまで逆アーチ部分126を裏返すために、ばね部材146のようなばね挿入物をクッションの内側に挿入することができる。逆に言えば、クッションは図10に示すように裏返した状態から動き出すことができ、ガセット部分144を図9に示すような逆アーチ部分に変換するために、図9のばね部材130のようなばね部材をクッションの外側に設けることができる。
【0070】
クッションが、例えば、裏返る、または反転するように形状を変える中央部分を含む場合には、クッションは、反転された、または裏返された位置が安定であるように構造化されるべきである。そのようなことは、クッションの中央部分の一端または両端がクッションの他の部分に対して相対的に曲がる、撓む、且つ/又は枢動することを可能にすることによって達成することができる。反転される、または裏返される部分の頂点は、反転または裏返しを可能にすることができるように構成し、且つ/又はその材料を選択すべきである。最初は、中央部分はそのような動きに抵抗することになるが、ある限界を超えると、この中央部分は反転位置から裏返し位置に、またはその逆に裏返ることになる。このようにして、クッションは反転された、また裏返された位置で安定となり、全体的に大きな移動に対して抵抗するが、同時にマスクシステムの使用中に通常は遭遇しないほど大きな力が加えられたときには、裏返る、または反転することができる。ばね部材の使用は、偶発的な裏返りに抵抗する、特に反転移動を防止する助けとはなるが、ばねはクッションの反転または裏返りを防止するためには必要ではない。
【0071】
図11は、別の実施形態によるクッション148の(明瞭のためにクロスハッチングを付していない)部分概略図である。クッション148は、顔に接触しない部分150と、顔接触部分152と、部分150と152の間の中央部分154とを含む。中央部分154は突出するガセット部分156を含む。例えばばね部材158のような骨組みを、ガセット部分156の少なくとも一部分の壁厚内に設けることができる。骨組みは、クッションの外周の少なくとも一部分の周りに設けられる展性を有するワイヤリムまたはビーズ160を含むことができる。プロングリム、またはリップ162を下位リム164内に設け、その形状を維持する助けとすることができる。
【0072】
図12は、クッション166の1つの先端部及び好ましくは3つの先端部すべてに配置されたガセット部分168を含むクッション166を示す部分平面図である。可撓性を有する折り畳み部またはばね170がクッションの少なくとも頬区域172に沿って設けられている。これらの折り畳み部は、ガセット部分168と同様のレベルの可撓性と(顔から離れた)移動量とを可能にするが、面積を増加することはない。マスク周りのガセットの総面積が減少され、したがって視界を増す助けとなることが分かる。クッションのシール力は、そのすべてをガセット部分168から供給することも、部分170からある程度のばね力を含むこともできる。さらに、部分170および170.1は、比較的剛性を有する梁の形態とすることができる。また、ガセット部分168もある程度のばね力を組み込むことができる。
【0073】
図13は、本発明によるクッション174のさらに別の実施形態の部分概略図を示す。クッション174は、フレーム(図13に図示せず)に連結するように、あるいは別の方法で設けるようにされた顔に接触しない部分176を含む。部分176は、ポリプロピレン、またはポリウレタンなどの別の半剛性材料のようなばね効果を有する材料、若しくは、その全体形状を弾性的に維持するが、可変圧力の下でマスクに加圧ガスを加えたとき、ヘッドストラップの緊張などのある程度のばね効果をもたらすことになる材料から作ることが好ましい。部分176は、フレームに連結される端部から外向きに離れ、比較的剛性を有する場所であって弾性材料が接続される移行区域179を含む、中間部分に向かって延びる。部分180は、上記で説明したように、共通の側壁183を共有する膜182および下位リム184を含むことができる。突出領域181が、移行区域179の端部と膜182の中間点182.1との間に形成される。図示のように、この突出領域181は、膜182と患者との間の接触領域185の外側に延びる。圧力がこの追加の領域に作用し、膜182および下位リム184に力を加える。部分180は、顔に接触しない部分176の半剛性材料より柔らかな材料から作ることが好ましい。移行部178は、それぞれ部分176、180の半剛性を有する材料と弾力的な材料との間の剛性連結部を含むことができる。代替的に、この移行部分区域178は蝶番、例えば、一体の蝶番(例えば、ポリプロピレン)またはアクセル蝶番を含むことができ、あるいはこの部分はその他の方法で一体成形することができ、互いに撓む、または曲がることによって、互いに移動することができる。
【0074】
図13Aは、図13の実施形態と同様であるが、ばね部分180.1を加えた別の実施形態を示す。
【0075】
図14は、本発明によるさらに別の実施形態の部分概略図を示す。クッション186は、顔に接触しない部分188と、顔接触部分190と、これら部分188、190間に全体的に位置する中央部分192とを含む。中央部分192は、上記で説明したもののようなガセット部分193を含む。顔接触部分190は、膜194と、膜194の下に設けられた、膨らませることができるチャンバ196とを含む。膨らませることができるチャンバ196は、下位リムを形成し、空気あるいはゲル及び/又は軟らかい硬度のエラストマーなどの好適な流体で満たされた導管198を含む。チャンバ196の剛性は、その中に含まれる媒体の圧力に応じて変化させることができ、あるいはこの圧力は、所定の範囲またはレベルに固定することができる。補強剤はチャンバ196の材料構成によっても変わる。
【0076】
図15は、弾性カフ(cuff)202を有するクッション200の別の実施形態を開示する。この弾性カフは、膜206およびリム208を含む顔接触部分204の間に設けられる。この弾性カフの利点は、2003年9月5日出願の米国特許出願第10/655622号明細書に記載されている。図15では、この弾性カフ202はガセット部分209と共に使用することができる。
【0077】
チャンバ196(図14)または弾性カフ202(図15)は、ばねの、またはばねに類似の効果をもたらす。このばねは、ガセットがある圧力で圧縮されたときにもたらされる圧力に匹敵する剛性を有するものであるべきである。したがって、チャンバ/カフにガセットを加えたものは、ガセットが圧縮されたとき、追加の力をもたらす。この力は、ガセットの面積を増加させることなくもたらされ、チャンバ/カフにガセットを加えたものにより患者はあまり遮られない。このばねは、性能をゾーンZ(図5)内に適合させることを可能にするために、4cmHOなどの低い圧力での力を供給する助けとなる。この力は(ガセット面積によって供給される力が増加するように)圧力に比例して増加することはないので、ゾーンZ内に適合させるためにガセット面積を増大した場合に増加するほど高圧力において著しく増加することはない。例えば、米国特許出願第10/655622号明細書の添付図43と比較されたい。
【0078】
図16Aは、本発明のさらに別の実施形態によるクッション210の部分概略図を示す。クッション210は、フレーム(この図に図示せず)に連結または別の方法で設けられるようにされた顔に接触しない部分212を有する。顔接触部分214は、クッションのもう1つの端部に設けられる。中央部分216が部分212と214との間に設けられる。中央部分216は側壁部分、例えば薄い壁状部分218を含み、この部分218は、1以上の切欠部、溝、または、例えば、この部分218の形状の変形および弾性復元を受ける1以上の部分のような、所定の弱さを有する領域の形態をとることができる。この側壁または薄い壁状部分218は、マスクを着用したときに、及び/又は、空気供給圧力及び/又はストラップの張力の変化につれて、弾性的に変形し、座屈し、または撓み、その場合には、クッションは即席のガセット部分を形成することになる。側壁内でこのように形成されたガセット部分は、力及び/又は圧力が取り去られたとき実質的に直線状の壁部分に戻ることができる。
【0079】
図16Aに示す位置では、突出領域215は膜214の中央点から側壁の外側表面に延びる。十分な力が中央部分に供給される場合、中央部分216の側壁は、図16Bに示すように、増大した突出領域215’を形成するように外向きに延びる、または座屈する。図16Bに示す位置では、即席のガセット部分217の突出領域215’は外向きに延び、突出領域215より大きな突出領域を形成する。この追加の面積に作用する圧力は、効果的にシール力を増加させる。これは、圧力によるマスクに掛かる力が低く、よってストラップの張力がクッションを変形することができるときに、低い圧力で発生する可能性が高い。高い圧力では、マスクの圧力に起因した増大された力がヘッドギアストラップを移動または伸張させる可能性が高く、したがって側壁は、図16Aに示す概略姿勢をとることになり、この場合、突出領域または蓄えられたばね力はほとんど、またはまったくなく、すなわち、シール力は、マスクを顔から離して移動させる、または持ち上げる傾向があるガス供給圧力に抗するストラップ張力によって維持されていることを意味する。
【0080】
この設計は比較的軽い負荷の下でばねとして作用するとともに、より高い圧力でガセット類似の効果を有し、それによって様々な効果をもたらす。このばねは、曲げられたときより弱くなり、シール力を増大させるガセットを形成する助けとなる。
【0081】
図16Cは壁218’が、例えばノッチ218Bを使用して作り出される可変の厚さを有するさらに別の実施形態を示す。可変の厚さは、予測可能性を加えるように、壁218’を最も弱い点でつぶれさせる。図16Dは、望むように外向きまたは内向きの座屈を促すように、側壁218”がある角度で予備形成されている、さらに別の実施形態である。
【0082】
図17は、図16Aおよび16Bの実施形態の変型形態による部分概略斜視図を示す。中央部分216は、説明した1以上の利点をもたらすように撓む、または座屈することができる弱い所定の領域を設けるように、複数の切欠部220’を備える。中央部分216は、標準的な、または従来型のクッションの顔に接触しない部分に対して設けられるアダプタの形態にあることができる。切欠部220’は、貫通穴の形態ではなくむしろ盲穴開口部であることが好ましい。
【0083】
患者の顔に加えられる接触圧力は、中央部分216の壁厚を調整することによって調整することができる。この中央部分は、接触力の成分を、膜214を介して患者の顔にもたらすためのばね構造体として機能する。中央部分216は、薄い横断面を有する均一な壁厚を有することができる。この中央部分は、より厚い横断面を有することができ、より薄い壁が、より厚い壁より小さな力の成分をもたらす。この壁の横断面は、ガセット部分217の周囲周りで変わる可能性がある。例えば、ガセット部分は患者の鼻梁区域で薄い壁を有するが、患者の頬の区域でより厚い壁を有することができる。さらに、中央部分の壁は、例えば、突出領域215が縮小されるように壁の厚さを増大させることによって、所望の最大突出領域215と共に変えることができる。
【0084】
図18Aは、異なる実施形態によるクッション222を示すさらに別の概略図面である。クッション222は、クッションフレーム(この図に図示せず)に取り付けられる、または別の方法で設けられるように構造化される、顔に接触しない部分224を含む。この例では単一の膜しか有さない顔接触部分226を、顔に接触しない部分224の反対側に設けることができる。部分224、226間の中央部分228は、座屈区域230を含むことができる。マスクの内側の圧力およびストラップ張力に応じて、座屈区域は、中央部分228が外向きに撓み、湾曲し、または移動することを可能にし、それによって顔面上のクッションの突出領域に変化を起こす。これにより、顔接触部分226に加えられる力が変化する。図18Bは、増大された突出領域231’を含む、座屈区域230が座屈した位置にあるクッションを示す。
【0085】
図19Aは、本発明のさらに別の実施形態によるクッション232の部分概略図である。クッション232は、顔に接触しない部分234と、顔接触部分236と、中央部分238とを含む。リム240は、部分236の膜242の下方に位置決めすることができるが、必ずしもそのようにする必要は無い。この膜236は、リム支持部246から離れて分岐し、比較的丸い外壁プロフィルを有する。リム支持部246の外側と膜の内側との間に空間248が作り出される。この構造によって、膜242および中央部分238は、図19Bに示すように、突出領域239(図19A)から増大された突出領域突出領域239’への変化を可能にするように、より容易に外向きに撓む、湾曲する、または枢動することができる。図19Aに示すように、膜/中央部分の外向きの移動は、膜または中央部分の壁に小さな窪み249を刻むまたは切ることによって容易にすることができる。この実施形態は、ガセット部分の利点をもたらす。しかしながら、シールを形成することができない場合には、膜242がリム240に接して止まるようにストラップを締め付けることができる。
【0086】
図20Aは、本発明のさらに別の実施形態によるクッション250の部分概略図である。クッション250は、顔に接触しない部分252と、顔接触部分254と、部分252と254との間の中央部分256とを含む。中央部分は、空気供給圧力が変化するとき、飲料ストローのように縮れる(kink)ことができる薄い壁のある部分を含む。この縮れ部分は、例えば、薄い壁のある部分を介して撓むことができるように形成される比較的剛性を有するまたは半剛性を有するプラスチックで形成することができる。例えばこのプラスチックは、シリコンで作られるクッションと比べて、通常は剛性体であるが望むように変形する、または撓むことができる飲料ストローのプラスチックと似ている。この実施形態では、突出領域は必ずしも変化しない可能性があるが、変化するように設けることができる。しかしながら、中央部分256の例えば約0.2〜1.0mmの薄い壁部分は、特に低圧力の期間またはガス供給圧力の変化中に、シールを所定の位置で、十分なシール力を維持する助けとなるばね効果を有する。図20Bは、中央部分256がこの形態をとるように塑性的に変形した、つぶれた状態のクッションを示す。このクッションは、(弾性的に対して)塑性的に変形しているので、力がない状態でさえも、この形状を維持する。この位置では、中央部分はばね効果をほとんど、または全くもたらさない。
【0087】
図21は、本発明の別の実施形態によるマスクアセンブリ260の部分概略図である。アセンブリ260は、フレーム262および、例えば、ResMedのMirage(登録商標)クッションのようなクッション264を含み、それらは共に市販されている。アセンブリ260は、フレーム262と接合する第1の端部268と、クッション264と接合する第2の端部270とを有する中間アダプタ部分266を有する分割設計を含む。中間アダプタ部分266は、撓むことができるように薄い壁の形に形成されたポリプロピレンなど、比較的剛性を有するまたは半剛性を有する材料から作ることができ、ガセット部分272を含むことができる。このことによって、必要とされる可撓性または力範囲に適するようにガセット部分のカスタマイズが可能になる。代替的に、中間アダプタ部分266は、例えば、可変な突出領域、及び/又は、ばね部材によってもたらされる可変ばね力または他の弾性力の使用を介して、マスクのより大きい可撓性をもたらすように、または圧力が変化するにつれて、加えられるシール力を変化させることができるように、本明細書で説明する任意の代替物を含むことができる。このようにして、任意のマスクをこの実施形態による中間アダプタ部材266を含むように改良することができる。さらに、既存のマスク構成部品の改変が必要ないように、本明細書で説明した様々な実施形態のうちの1つを中間アダプタ部分に設けることができる。フレーム262は、クッション264がフレームに取外し可能に設けられた状態で、ガセット部分272と一体で形成することができる。
【0088】
図22は、クッションの顔に接触しない部分278と顔接触部分280との間に配置されるガセット部分276を有するクッション274の部分図を示す。クッション274は、ほぼ全体がゲルで満たされている。ゲルは、軟らかい可撓性の、液体、半液体及び/又は粘弾性のポリマーを含むことができる。そのようなゲル材料は、外皮を持った本体内に配設し、変位することができる。この外皮は、剛体(伸張可能でない)とすることができ、または弾性を有するものとすることも、伸縮可能なものとすることもできる。図23は、一部分282のみゲルで満たされた代替物を示す。図23では、このゲル部分282は、前に論じたようにばねを加えることの利点をもたらすようにばねとして機能する。
【0089】
図24は、ガセット部分286を有するクッション284の部分概略図である。患者の顔に加えられる接触力は、1以上の補強構造体を設けることによって調整することができる。これらの補強構造体のサイズ、形状、幾何形状は、ガセット部分286の異なる部分で剛性が変わるように配置することができる。例えば必要な快適性およびシールレベルをもたらすように、鼻梁区域の部分であまり剛性を有さず、頬区域の部分でより剛性を有する。この例では、ガセット部分286の内側部分は、例えば、弾性フラップまたはゲル充填ポケットのような補強部材288を含む。ゲルは、クッションが底を打つ場合、または底を打ったとき、ショックアブソーバとして働き、且つ/又は追加のクッション作用をもたらすことができる。ゲルの一代替物は、例えば泡を有するゲルのようなゲル発泡体、または様々な圧縮可能な性質を有する他の充填材である。部材288の追加的な弾性は、高圧力でのガセット部分286の過伸張または望ましくない変形、または例えば、夜間の衝突によるフレームとクッションの間の相対的な移動を防止する利点を有する。
【0090】
部材288は、圧力下でのガセットのばね剛性と同様のばね剛性を有するべきであり、したがって、ガセットが閉じたとき追加の力をもたらすことになる。(カフおよびばねについて)前に論じたように、この力は圧力に関係ない。したがって、部材288は、マスクの性能をゾーンZ内で適合させることができるように、低圧力で力を増大させる。図5を参照されたい。
【0091】
図24A〜24Uは、本発明による別の実施形態を示す。図24Uは、任意に下位リム806を伴う膜804を含むことができる、顔接触/相互作用部分802を含むクッションを有するマスクアセンブリ800の部分断面を概略的に示す。クッションは、フレーム810によって支持される顔に接触しない部分808を含む。ブラックボックスの形態の中央部分812が、部分806と80との間に設けられる。
【0092】
図24A〜24Tは、図24Uの制御部分812用に使用することができる様々な中央部分を示す。図24Nおよび24Rの場合、顔に接触しない部分808及び/又はフレーム810(図24U)は、図示のオフセットに適合するように、例えば広がるように調整されることになる。図24A〜24Tの様々な特徴は、以下で表1に表示されている。
【0093】
【表1】


【0094】
図25〜27Cは、本発明のさらに別の実施形態によるマスクアセンブリ290の説明図である。マスクアセンブリ290は、クッション294を備えるフレーム292を含む。クッション294および呼吸チャンバ形成部分298は、一体に形成されるが、別個の部片で形成することもでき、且つ/又は部分298はフレーム292の一部として形成することもできる。クッション294は、弾性の顔接触部分296を有する。クッションは、それぞれが参照により全体が本明細書に組み込まれる、特許文献7、米国特許出願第10/221572号明細書、米国特許出願第10/221574号明細書に示し記載されているように、フレーム292に設けられる。
【0095】
クッション294は、1以上の折り畳み部を含む、折り畳み式のガセット部分300を含むようにされている。図26で分かるように、このガセット部分300は、患者の鼻の上のマスクの頂点301に近づくにつれて先細となっている。図27Aに示すように、ガセット部分300も、頂点に近づくにつれて幅にテーパがついていることが分かる。このように、ガセット部分300は、頂点のところで最小またはゼロであり、これは例えあったとしてもガセット型式の補強が頂点のところでほとんど提供されないことを意味する。このガセット部分300は、クッション294が図27Aに矢印302によって概略的に示される弓形に移動することを原則的に可能にする。これはガセット部分の「蝶番で繋がれた折り畳み部(hinged−concertina)」形態と説明することができる。図27Bはフレームなしのクッションを示す。図27Cは、領域302によって示すように、伸張された、または拡張された位置にあるガセット部分を示す。
【0096】
別の設計として、図27Dに示すように、可撓性は、1以上の小さな圧縮ばね300.1をマスクの底部角に加えることによって達成することができ、クッションは任意の方向につぶれることができる薄い側壁を有することができる。蝶番の位置は頂点に設けることができる。望むなら、部分300.2を、剛性を有する梁で形成することができる。
【0097】
図27Eは、図27Aに示すものと類似のマスクアセンブリ290を示すが、ガセットの底部部分が1以上の圧縮ばね300.3に変換されている。圧縮ばね300.3は、唇部分の上で概ね中心合わせされた単一のばねの形態をとることも、クッションの底部部分の各隅部にばねを含むこともできる。
【0098】
図28は、フレーム312およびクッション314を有するマスクアセンブリ310の概略図である。フレーム312は、ガセット部分を真似た球状(bulbous)のフランジ部分316を含む。球状の部分316は中実とすることも、単に、球状フランジ部分316がばねとして作用する助けとなることができるリブを有する骨組みとすることもできる。クッション314は、球状部分316を覆ってシールするように伸張される薄い膜状の部分318を含むことができる。部分318は、シリコン、ゲル及び/又は発泡体で作ることができる。
【0099】
使用の際には、シリコンは、クッションの重量、またはシリコンに作用する加圧ガスの力により、球状フランジ部分から離れるように延びることができる。しかしながら、ヘッドギアストラップが緊張され、ガセット部分が圧縮される場合は、このシリコンは、追加のシール力をもたらすばね上で底を打つことになる。
【0100】
別の態様では、ガセット部分またはガセット部分の模擬バージョンまたは翻案物は、肥満に特に適した用途を有する。特に、肥満手術に続く急速な体重損失に起因して、ガセットの可撓性の性質は顔の形状の変化に対処し、それによって、治療期間全体にわたって同じクッションおよび前額ストラップ位置と共にシールを維持する助けとなる。シリコン、ゲルおよび発泡体ベースの製品を含む標準的なクッションは、治療期間全体にわたってシールを達成するのに十分な可撓性を有さない可能性があり、特にストラップ長さに対する改変、またおそらくはクッションサイズ設定の変更が必要とされる。本明細書に記載されたクッションについては、自動シールシステムが設けられる。すなわちクッションは顔に対してシールするように自動的に移動することができる。この自動運動が、圧力の変動および顔の位置の変動を補償する。
【0101】
本明細書に記載されたシステムの利点は、下側クッションの周囲周りのガセットの突出領域の変化を介して、それぞれのシステムをカスタマイズし、異なる位置で力が調整されるようにできることである。この技術の1つの潜在的な使用は、幼児マスク用の使用に関連する。例えばこのマスクは、幼児にとって最も快適な設定位置に力を供給するようにガセット部分を使用することができる。別の例では、異なる夜または週ごとにガセットの異なるシステムを実施することができ、それぞれが圧力点を変更し、マスクからの連続する一定の圧力が顔を変形させるのを防止する。
【0102】
図29は、本発明のさらに別の実施形態によるクッション400の概略図を示す。この例のクッション400は鼻クッションであるが、全顔(口−鼻)用クッションとすることもできる。クッション400は、鼻梁区域402と、上唇区域404と、それらの間の頬区域406とを含む。クッション400は、上記で説明したように、ガセット及び/又はばね部分を含む区域408を含む。区域408は、クッション400の周囲に沿って可変の寸法を有する。例えば区域408は、クッション400の周囲縁部412と図29に示す点線410の間に形成される。図示のように区域408は、比較的小さな力が必要とされる鼻梁区域402及び/又は上唇区域404において比較的小さくまたはゼロであって不快になる可能性を減少させる助けとなり、一方、頬区域406では、区域408は比較的広いプロフィルを有する。さらに、区域408は、患者の視野を改善するための切欠き部分412を有する。切欠き部412.1は、患者の唇との接触を減少させる/なくすために設けられる。図30〜33は、クッション400を様々な観点および視点から示す。顔に接触しない部分414および膜418を含む顔接触部分416が、例えば図30に示されている。
【0103】
力は主として頬区域、特に頬のクリース(crease)に加えられる。これらの領域は圧力に対して最も敏感でなく、したがって快適さの理由から好ましい。さらに、力は通常ほとんど漏れが起きない領域(例えば、上唇区域)ではなく、(頬のクリースのような)漏れる可能性のある領域に集中される。上唇区域などのほとんどガセット領域がない領域は、折り畳み式の折り畳み部400.1を含むことができる(図33A参照)。これらは、圧力による力を加えることなしに、ガセットがもたらす可撓性および移動を可能にする。代替の実施形態として、これらの折り畳み部は、前に論じた方法のいずれかによって、ばね力のいくつかの要素を組み込むことができる。
【0104】
ガセット領域は患者の目および唇の区域にはほとんどないが、薄い壁が、安定性を最大化させるようにクッションが横に回転することができる所定の高さ(図29A)を有する。(以下で説明する)この効果は、図31に関連して上記で説明した効果と同様であり、垂直中心線は、その周りで側面部分(頬区域)が枢動できる蝶番として機能する。クッションのフレームに対する変位は減少するが、クッションは依然としてフレームの移動を左右に分断している。
【0105】
[全顔マスク実施形態]
図50〜55は、全顔マスクに関する本発明の2つの代替実施形態を開示する。
【0106】
図50〜52は、図示しないヘッドギアアセンブリのストラップを受け取るための、一体に取り付けられたスロット904を有するシェル902を含むマスクアセンブリ900を示す。シェル902は、通常、エルボ903などの空気供給導管を介して、中央開口部を通る加圧空気源を伴って設けられている。また、シェル902は、前額パッドアセンブリの支持のために設けることができる直立した支持構造体908を含む。また、シェル902は1以上の排気部910を伴って設けることもできる。図50では、クッション912の一部分をシェル902の周囲周りに見ることができる。特にクッション912は、図29および図30〜33で開示されたのと同様の前面および側面プロフィル図を有するガセット914を備える。例えば図50に示すように、ガセット914は頬区域914a、鼻梁区域914b、および下唇区域914cを含む。図29に関連して上記で説明したように、例えばガセットのこれらの部分は、患者の顔の敏感性ならびに必要とされるシール力に応じて、患者の顔の特定の区域に加えられる力の量を調整するために様々なプロフィルを有する。
【0107】
図51は、マスクアセンブリ900の側面プロフィル図である。クッションは、例えば、図10に示すプロフィルを有することができるシェル接触部分913を含む。ガセット914は、鼻梁区域914b内で比較的目立たないと分かる。例えば鼻梁区域914bは、クッション912のシェル接触部分913によって覆われるシェルの上側部分に全体的に隣接して設けられる。顔接触部分916は、図10に関連して説明したように、軟らかい膜ならびに下位リムを含むことができる。
【0108】
さらに、リング形状の補強部918が、ガセット914と顔接触部分916の間に設けられる。補強部918のさらなる詳細は、2005年1月12日出願の米国特許仮出願第60/643121号に記載されており、その全体が参照により組み込まれる。この補強部918は、任意の適切な方法でクッション912に固定することができる。例えばこの補強部918は、クッション912の外側表面に、例えば、摩擦嵌め、接着剤及び/又は機械的留め具によって取り付けることができる。一実施形態では、この補強具918は、ガセット914と顔接触部分916の間のクッション912の一部分を取り囲む溝内に設けることができる。補強部918は、例えば高圧力に曝されたとき、クッション912の膨張可能性または拡大を制限する機能を有する。一実施形態では、補強部918は、例えばプラスチック、複合材料のような、実質的に剛性を有する材料から構成することができる。別の実施形態では、この補強部918は、連続気泡発泡体または独立気泡発泡体から作られる挿入物の形態をとり、図9Bおよび9Cにおいて上述した挿入物114.2のように機能することができる。
【0109】
図53〜55は、本発明のさらに別の実施形態によるマスクアセンブリ950を開示する。マスクアセンブリ950は、図50〜52に関連して説明したものと実質的に同じシェルを含み、この実施形態に関してはより詳細には説明しない。この実施形態と図50〜52の実施形態との間の主な相違点は、クッション912の構造および機能にある。例えば図53〜55のクッション912は、鼻梁区域、頬区域、および下唇区域にほぼ等しいガセット932を有する。例えば図51と54とを比較すると、図54の鼻梁区域のガセット部分932は、シェル902と比較して鼻梁区域914Bの高さでほぼ等しい図51に示す構造とは反対に、シェル902の縁部より高く延びていることが分かる。さらに図53〜55に示すクッション912は、図50〜52に関連して説明したものと同様の挿入物918を含む。挿入物918は、挿入物918の鼻梁区域に設けられる隙間920(図55)を含むことができる。
【0110】
[ヘッドストラッププレート変型形態]
図56は、本発明の別の実施形態によるマスクアセンブリ960を概略的に示す。
【0111】
マスクアセンブリ960は、上記で説明したものと同様とすることができる顔接触部分964を含むクッション962を含む。クッション962は、この実施形態ではプレート968にさらに設けられるベローズ966によって支持される。このベローズ966は、マスク圧力の下で伸張することができる。プレート968は、プレートの面積にプレートが受けるマスク圧力を乗じたもの(F=面積×P)によって定義される合計の力を有することができる。
【0112】
この力は、各レバー領域が面積×圧力÷2(F=面積×P/2)によって定義される力を受けるように、レバーアーム970、および970の端部xおよびyにそれぞれ加えられる。各レバー970は軸972の周りで枢動できるように取り付けられ、この例では非対称的に方向付けられ、距離lおよび第2の距離lを形成している。この力は、lをlで除した比率(l/l)が乗ぜられ、各レバー970に設けられたロッド974に伝達される。各ロッド974はストラップレバー976に連結され、この場合はストラップレバー976のほぼ中央にある点に枢動可能に取り付けられている。レバー976は、ヘッドギアアセンブリのストラップ部分978に連結される。したがって、各ストラップ978は、下記の関係式で定義される力で張力が掛けられる。
F=面積×P/2×l/l
すなわち、ストラップ張力はマスク圧力に比例する。
【0113】
[販売後のクランプ付属品]
図34は、図1に示すクッションと概ね同様のクッション500を示す。クッション500はガセット部分502を含む。この例では紙クリップ504として概略的に示す1以上のクランプを様々な位置でガセット部分502に適用することができる。クランプ504は、ばね部分を含むことができるガセット部分502の幅を調整し、それによって突出領域突出領域を調整するために、クッションから半径方向外向きに配置することができる。クランプ508は、接触力を減少させるのが望ましい場所、または接触力を減少させることが可能な場所で、クッション上に配置することができる。さらにこのクランプは、クッション500の周囲の任意の位置に沿って配置することができ、よって最大快適性とシール力との間のバランスを細かく調整することができる。
【0114】
代替的例として、ガセット部分502は、Zip−Loc(商標)プラスチックバッグに使用されるタングと溝構造のような直線ファスナを含むことができる。この直線ファスナは、図34の想像点線506に示すようにクッション500の周囲全体に沿って、またはその一部分のみに沿って設けることができる。直線ファスナのタングと溝が係合したとき、ガセット部分502は一般に動作不能となり、クッション500があたかもガセット部分を含まなかったかのように動作する。代替的に、直線ファスナのタングおよび溝は、中央に、またはガセットの縁部から所定の好ましい距離に位置決めされ、係合したときには、タングおよび溝に対するガセット部分の外側は動作不能になるが、タングおよび溝内のガセットは依然として動作する。このことによって、例えば、ガセットを顔の選択された部分に適用するために使用することができる。別の代替例では、クッションは複数の同心のタング/溝セットを含むことができ、ガセット部分の幅を選択的に調整することができる。
【0115】
図35は、クランプ配置の別の例を有するクッション500を示す。この実施形態では、クランプ508はプラスチック及び/又は金属で作ることができる。クランプ508は、クッション500の中央軸509に沿って設けられる。図36に示すように、クッション500、特にガセット部分502の横側は、軸509の周りで撓む、または湾曲するように促され、それによって、クッション500のガセット部分502及び/又は隣接する部分を、頬区域において患者の顔に向かって包みこむ。これは、患者の顔の区域で良好なシールを促進させる助けとなり、長期にわたるシール力に最もよく耐えることができる。したがって、ガセット部分のラッピングまたは湾曲を、クランプ508を使用しないで達成することができる。
【0116】
クランプ504、508は、患者がその特別な必要に応じてクッションの具合を調整する助けとなるように、販売後の付属部品として供給することができる。代替的に、様々なプロフィル、サイズ、ばね定数を有するガセット部分付きの一連のクッションを供給することもできる。
【0117】
頭上マスクシステム
図37は、例えばクッションまたはノズルアセンブリのような患者インターフェース322を含むマスクアセンブリ320を示し、このノズルアセンブリは頭上空気入口チューブ324と連通している。玉継手326または蝶番が、例えばインターフェース322とチューブ324との間の接続を形成する。チューブは、インターフェース322を患者の顔に向かって付勢し、それによってマスク用の支持、及び/又は良好なシールを確実にし、一方同時に高度の可撓性及び/又は快適性を提供する補助となるように、任意に例えばステンレス鋼の板ばねのようなばね328、を含むことができる。代替的に、入口チューブ324は、固有の弾性を有する材料から形成することができ、それによってばね328の必要を回避することができる。入口チューブ324は、加圧ガスを空気供給導管330から受ける。ヘッドギア331は、マスクアセンブリ及び/又は空気供給導管を支持し且つ/又は保持するために設けられる。
【0118】
この構造によって、玉継手326は、インターフェース322があらゆる移動軸の周りで、少なくともある程度回転できるようにする。この構造は、ヘッドギアを支持することに関連する力を、シールを維持するのに関連する力から切り離す助けとなる。この構造は、やはりこれらの力を切り離す助けとなるガセットの使用と同様である。さらに別の実施形態では、ばね328及び/又はチューブ324は、例えば、圧力が増加するにつれてより硬くなるなど、圧力の変化と共に変化する剛性を有することができる。
【0119】
図38に示す代替実施形態では、マスクアセンブリ332は図37の玉継手と置き換えるための可撓性を有する壁継手340を含む。壁継手340は、インターフェース334と入口チューブ336との間の相対的な移動を可能にする。入口チューブ336は固有のばね性を含むことができ、あるいは例えば、ステンレス鋼板ばね338のようなばねを含むことができる。ヘッドギア342は、マスクアセンブリ及び/又は空気供給導管344を支持するために設けることができる。チューブ336及び/又はばね338は、上記で説明したように、圧力変動と共に剛性が変化するようにすることができる。
【0120】
[ヘッドギアの変更可能な拡張可能性]
本発明の別の形態では、ヘッドギアの拡張可能性は選択的に可変である。例えば、比較的低い弾性を有するヘッドギアを低いマスク圧力に対して使用することができ、比較的高い弾性を有するヘッドギアを約20cmHOなどの高いマスク圧力に対して使用することができる。一の形態では、これは、一方が伸張性を有し他方が比較的非伸張性を有する程度の二重のストラップをヘッドギア内に有することによって達成される。低圧力では両方のストラップが使用され、正味効果はヘッドギアが比較的非伸張性であるということである。高圧力では、非伸張性ストラップが係脱され、ヘッドギア全体が比較的伸張性を有するようになる。
【0121】
図39は、顔に向かうマスクシェルの移動に対する患者の顔へのクッションの接触力を示す。図39から分かるように、クッションの接触力Fは、3つの一定の圧力P、PおよびPに対してマスクシェルの顔に向かう移動と共に直線的に増大する。各圧力に対して、接触力Fは関係式F=P(A−A)によって定義され、ここでAはガセットの突出領域突出領域であり、Aは顔とクッション、例えばクッションの膜との間の接触面積である。ガセットがばねを含む場合は、ばね定数kにその変位距離xを乗じたものをも考慮に入れる必要がある。
【0122】
図39は、低い弾性を有するヘッドギアを描く第1の曲線および高い弾性を有するヘッドギアを描く第2の曲線を示す。低い弾性のヘッドギアはVPAPおよびCPAP用途に使用することができ、一方高い弾性を有するヘッドギアは、自動設定用途に有用であり得る。
【0123】
CPAPに対しては一定の位置が好ましい可能性がある。すなわち、力は好ましいシールおよび快適な位置で設定圧力に一定に維持される。ガセットは、依然として夜通し頭位置および皮膚位置の移動を可能にする可撓性をもたらす。低い弾性を有するヘッドギアの使用は、この位置が維持されることを意味する。しかしながら、使用者によっては快適な、全体的に可撓性のシステムを求めて高い弾性を好む可能性がある。
【0124】
VPAPに対しては、ガセットおよびヘッドギアの両方が弾性的であり、フレームの「縦揺れ(bouncing)」、すなわち圧力の変化につれて前後に移動することを防止するので、低い弾性を有するヘッドギアが好ましい可能性がある。この「縦揺れ」は、流れ発生器制御システムを混乱させ、または不快感に通じる可能性がある。同様に、使用者によっては快適な、全体的に可撓性のシステムを求めて高い弾性を好む可能性がある。
【0125】
図40は、選択的に可変な弾性を有するヘッドギアを含む実施形態を示す。例えば、ヘッドギアストラップの一部分600を図40および41に示す。ヘッドギアストラップ部分600は、図1に示すような前額支持部材またはマスクフレーム上に形成されるスロット付きヘッドギア連結器と連結するように構造化される第1の端部602を含む。部分600は、患者の頭の後ろの周りに案内されるヘッドギアの後部部分に連結するように構成される第2の端部604を含む。ヘッドギアストラップ部分600は、ひだを含む中間部分606を含む。第1の部分602および第2の部分604は、張力を加えたとき長さが実質的に変化しないような比較的非伸張性の、または比較的非弾性の材料から作られる。対照的に、中間部分606は比較的弾性があり、ストラップ張力に応じて変化することができる。比較的弾性のある中間部分606用に使用される材料の例には、患者に対して快適な布材料で適切に覆われる任意の適切なエラストマー材料が含まれる。したがって、患者または臨床医が特定の患者の治療に使用するために比較的伸張可能なヘッドギアを選択する場合は、圧力が変化したときこの比較的弾性のある中間部分は長さが変化することになる。
【0126】
また、ヘッドギア部分は、比較的伸張性の低い、または実質的に非伸張性の材料から作られる補足ストラップ部分608を含む。補足ストラップ部分608は、実質的に非弾性的な第1の部分602に設けられる相補的な留め具部分612に選択的に連結することができる留め具610を含む。留め具は例えば、バックル、留め金およびVELCRO(登録商標)の形態をとることができる。この留め具610および612が係合する場合、補足ストラップ部分608が上にブリッジを形成し、比較的弾性のある中間部分606を動作不能にするので、それによってヘッドギアストラップ部分600は実質的に非伸張性となる。図41は、ストラップ部分600の追加の詳細を示す側面図である。同様に、ストラップ部分608は、患者がクリップを取り除く、または取り外すことをせずに、マスクシステムを伸ばして頭から外すのを可能にし、それによってマスクを取り外し、着用する利便性を改善している。
【0127】
別の実施形態によれば、伸張可能なモードか、それとも実質的に伸張不可能なモードかの選択は、システムの動作圧力と関連して、自動的に実行することができる。例えば図42は、マスクフレームまたは前額支持部材のスロット付き連結具またはスロット付き連結具止め金具に設けるようにされた第1の部分622を含むストラップアセンブリの一部分600を示す。第2の端部624は、患者の頭の後ろ部分に繋がるヘッドギアの残りの部分に設けられる。また、ヘッドギアは、図42に要素626として概略的に図示する比較的弾性のある部分を含む。図示のように、部分626の弾性は、圧力またはストラップに加えられる張力の増大につれてヘッドギアが延びることを可能にする。第1部分622および第2の部分624は、比較的伸張性のない、または弾性を有しない材料から作られる。補足ストラップ部分628は、ストラップアセンブリの第1の部分622に隣接して設けられる第1の端部630を含む。補足ストラップ部分628は、第2の端部624に固定して取り付けられる第2の端部630を含む。スリーブ634を主ストラップ部分621および補足ストラップ部分628を取り囲むように設けることができる。主ストラップ部分621の一部分は、第1の連結部材636を含み、一方補足ストラップ部分628は、第2の連結部材638を含む。連結部材636および638は、マスクアセンブリの検知された動作圧力に応じて選択的に動作可能な電磁気アセンブリの形態とすることができる。したがって、マスク動作圧力が高くなりすぎる場合は、連結部材636と638との間の連結吸引力を中断させることができ、それによってヘッドギア部分620が比較的弾性的な、または伸張可能な部分626を介して伸びることを可能にする。比較的低圧力のときは、連結部材636および638は、ヘッドギアが比較的弾性を有し無いように係合することができ、それによってより低い動作圧力のときのシールを改善する。勿論、電磁気連結部材の使用は例示にすぎず、多数の他の代替物が当業者には明らかであろう。
【0128】
図42Aおよび42Bは、選択的に伸張可能なヘッドギアを使用する患者上のマスクシステムを概略的に示す。図42Aにおいて、弾性を有するストラップ部分650は、ヘッドギアの比較的伸張不可能な部分652、654の間にブリッジを形成し、それによって下側ストラップ部分が全体として伸びることを可能にする。
【0129】
部分652、654は、図42Bで定位置に示す、比較的伸張不可能なストラップ部分または部材660を受け取るようにされた凹部658(図42A)を含む。部材660は、凹部658に受け入れられるフックまたは突起部を含む。
【0130】
一例では、このヘッドギアは、ガセット部分あるいは上記で説明した即席のまたは模擬のガセット部分と共に使用することができる。自動設定装置と共に使用されたとき、一定量の弾性を組み込んだヘッドギアを使用することによって、実質的に非伸張性のヘッドギアに勝る利点を得ることができる。これにより、ヘッドギア長さを自動設定ユニット用の、例えば約4〜6cmHOのような、低い当初圧力に設定することが可能となるシステムが得られる。これらの圧力では、ガセット部分は通常実質的に閉じた位置に設定されているはずであり、最大力を加えることが可能になる。図39を参照されたい。これによって低いマスク圧力においてでさえシールがもたらされる。自動設定システムを使用して圧力を増大するとき、ガセットは顔から離れ、圧力が低い設定値(4〜6cmHO)であったときより高くなったときに依然としてシールが維持されていながら、ガセットがほとんど閉じた位置にあった場合よりも小さい力をもたらし、したがって、より快適であることが理想的である。これに類似する挙動は、流れ発生器(すなわち、低圧力で開始し次いで好ましい設定値に上がっていくこれらの機械)の傾斜機能のために使用することもできる。ガセットが顔から離れて移動することを可能にする好ましい伸張可能性は、例えば、シリコン対ポリプロピレン(silicone versus polypropylene)のような、ヘッドギア用に使用される材料を改変することによって達成することができる。代替的に、図40および41に関連して上記で説明したように、弾性を有するストリップをヘッドギア内に組み込むことができる。追加の特徴として、このストリップは、弾性が必要とされない場合締め直すことができるように、クリップ、フックまたは他の留め具を組み込むことができる。したがって、これによって、弾性が必要とされないCPAPまたは2段(bi−level)治療のために、または弾性が好ましい自動設定治療のために最適化できるヘッドギアがもたらされる。図39を参照されたい。
【0131】
[別の実施形態]
図43に示す別の実施形態では、前額パッドアセンブリ820の使用に関連する力を、治療圧力に応じて変更することができる。前額パッドアセンブリ820は、図25、26、27Aおよび27Cに示すように前額支持部材に取り付けることができる。これにより顔に対する位置を最適化する方法が得られ、より空気クッションのように感じるものを提供することによって快適性を改善することができる。そのような前額パッドは、前額支持フレームと患者の前額区域の前額パッドとの間で力を切り離すことができ、これによって患者の快適性および遵守を改善することができる。
【0132】
一の代替例では、各前額パッド822は、空気、ゲル等で満たすことができるチャンバ824を含むことができる。各チャンバ824内の圧力は、閉システムを意味する固定とすることも、マスク圧力とリンクさせることもでき、この場合は、空気圧力が増大したとき前額支持部材が頭から押し離されることになる。
【0133】
別の代替例では、各チャンバ824内の圧力は、例えば、ポンプ826を介して調整可能である。サーボ制御器828を使用し、圧力を設定することができる。別の代替例ではこの圧力は、例えば、位置及び/又は圧力センサから情報を受け取るサーボ制御器828を介して、マスク圧力から独立に、動的に制御することができる。そのような動的制御は、事前プログラムすること、且つ/又はIPAP/EPAPに基づくことができ、自動設定は夜にマスク圧力を変更し、且つ/又は患者が眠りに落ちるとき圧力上昇段階を変更する。さらにマスクの漏れをリアルタイムで改善するように前額支持部材を調整するために、フィードバックは、検知された漏れ計測に基づくことができる。漏れ計測は、患者が眠りに落ちるとき前額支持部材を動的に調整するために使用することができる。
【0134】
さらに別の実施形態ではパッド822は、パッドの側壁の一部分を形成する、またはパッドの側壁の一部分の中に挿入されるばね部分823に取り付けることができる。この実施形態は、他の実施形態と独立に、あるいは共に使用することができる。
【0135】
別の実施形態では、ガセット部分の形状を最適位置に維持することができる。例えば、位置センサをガセットの変位または変化または形状を測定するために使用することができる。ガセット部分の形状は、ガセットの検知位置または検知されるストラップ張力に応じて変化させる、例えば曲げるまたは直線にすることができる。別の例では、前額パッドはガセット部分の形状を調整するのに使用することができる。例えば、フィードバックループをガセット部分の位置を監視するために使用することができ、前額パッドを、ガセット部分の検知された形状及び/又は位置に応じて変化させることができるねじまたは他の調整可能な装置に取り付けることができる。
【0136】
図44に示すさらに別の実施形態では、前額パッド830は前額支持部材832に調整可能に取り付けることができる。例えば前額パッド830は、2つ以上の平面で枢動する玉継手834を使用してフレームに取り付けることができる。これにより、前額支持部材またはフレームの移動動作が患者に力を加えることから効果的に切り離されることになる。さらに玉継手834は、制御された形でばねが前額を押し付けるように、ばね836に取り付けることができる。別の実施形態は図45に示されており、そこではローラーボール838が患者の前額840と接触し、かつ支持部材842に、ばねにより取り付けられる。したがって、前額パッドの形状は、もはや快適性と負荷/曲げ制御の間で妥協しない。ばねが力を制御し、一方ローラーボール838は快適性のために設計される。
【0137】
前額支持部材は、(直立した人間に対して)垂直方向の安定性をもたらす。前額支持部材に対するガセット、ばねまたはガセット/ばねの組合せの追加は、マスク、使用者またはストラップ位置の変化に適応することができる能動支持システムをもたらすことになる。特にその能動支持システムは、ヘッドギアストラップ位置の重要性を減少させ、前額パッドが一定のレベルの移動に対処することを可能にし、したがって、夜通しマスクが安定であることを確実にするためにヘッドギアストラップを固く締めすぎることを必要としない。
【0138】
一実施形態では、この前額パッドは、前額支持部材に向かって軸方向に圧縮可能である。この前額パッドは、ガセット付きのクッションを有するマスク、及び/又は選択的に調整可能な弾性を有する主ストラップ付きのヘッドギアと共に使用することができる。
【0139】
別の実施形態では、前額支持部材または前額パッドは、膨張可能な空気袋または枕を含むことができる。この枕は、治療圧力の変化に伴い膨張したり収縮したりすることができ、前額支持部材またはパッドと患者の前額との間の距離を変化させることができる。この前額パッドは、例えばシリコンばねのような、ばね付きの摺動ピンなど任意の機械的方法を介してそのような枕に取り付けることができる。枕の詳細は、2003年11月6日出願のResMed Limitedの現在係属中のPCT出願第PCT/AU03/01471号に記載されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0140】
前額支持部材またはパッドに追加される枕は、衝撃吸収剤として効果的に機能する。さらにまたは代替として、この枕は、圧力と共に変化する漸進的なばね定数を有することができる。これは、限定された範囲の弾性を有するヘッドギアを使用するどんな悪影響をもなくすのに役立つことになる。
【0141】
別の例では、調整可能な前額支持部材は、前額支持部材を支持するためにマスクから延びる片持ちのばねを含むことができる。したがって、前額パッドは患者の前額に対してばね付勢されるが、ストラップ張力及び/又は治療圧力の変化に応答して弾性的に撓むことができる。
【0142】
これらの例のそれぞれでは、圧力範囲全体にわたって垂直安定性を維持することが望ましい。垂直安定性は、前額パッドと前額との間の、またはクッションと患者の鼻区域との間の摩擦を介して作り出すことができる。マスクシステムを垂直位置に維持するのに適切な摩擦力は、上記で説明した方法の使用を介して達成することができる。
【0143】
さらに、マスクアセンブリの垂直位置を維持することができるシステムを設けることが望ましい可能性がある。例えば、図48に示すように、前額支持部材は、患者の前額に対して移動する場合回転できる少なくとも1つのローラーパッド700を含むことができる。センサ702は、ローラーパッド700に回転量があればそれを検出し、この回転量によってマスクアセンブリが顔に対してどれくらい移動したかを求めるために、ローラーパッド700の1つに設けることができる。
【0144】
別の実施形態では、図46および47に示すような排気カバー840を、旋回エルボに対して回転可能になるように設計することができる。例えば、そのような回転は、0°〜360°回転を含むことができる。したがって、排気された空気を任意の方向に逸らすことができる。代替としてこのカバーは正方形とし、旋回エルボの相補的な正方形部分に嵌合させることができる。したがって、カバーを取り外して4つの方向のうちの任意の1つに配置し、それによって吐き出されたガスを所望の方向に逸らすことができる。
【0145】
図49は、3つの可能な前額係合表面852、854、856を含む前額パッド850の概略側面図を示す。各表面は、患者に弾性的に接触するようにカップ状の、凹んだ形状を含む。パッド850は、前額支持部材(図示せず)によって支持される側方つまみ858を含む。つまみ858は、パッド850により、患者の前額に接触する表面852、854、856に応じて3つの異なる距離で前額支持部材を患者から離間するように、偏心して取り付けられ、またはオフセットされる。
【0146】
本明細書に記載されたマスクシステムは、2001年6月21日出願の米国特許出願第09/885455号、および2003年9月5日出願の米国特許出願第10/655622号に記載されるマスクシステムに応じて改変することができる。理解されるように、これらの実施形態の個々の構成部品は、たとえ異なる実施形態からの要素の正確な組合せが明白に図面に示されていない可能性があるとしても、組み合わせることができる。
【0147】
したがって、本明細書の特徴は完全かつ効果的に表わされていることが理解することができる。前述の特定の実施形態は、本発明の構造および機能的原理を示すために提供されており、限定するものではない。それとは逆に、本発明は、本開示の精神および技術的範囲内ですべての修正、改変および置換を包含するものとする。
【符号の説明】
【0148】
10 呼吸用マスクアセンブリ
12 フレーム
13 フレーム上側部分
14 クッション
16 前額支持部材
18 連結部構造体
22 旋回エルボアセンブリ
24 顔に接触しない部分
26 顔接触部分
28 ガセット部分
30 スロット
32 スロット
34 キー溝
36 回転シャフト
40 前額クッション

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレームと、
前記フレームに設けられ、エラストマー材料から一体に形成された呼吸チャンバ形成部分および顔接触部分を含み、前記呼吸チャンバ形成部分がマスク内側呼吸チャンバを形成するとともに前記顔接触部分が患者の顔を係合するように構造化されたクッションと、
前記フレームにより支持されるとともに、空気供給導管に接続するように設けられたチューブ状連結部と、
を備え、前記クッションが一つ以上の折り畳み部を含むガセット部分を含んでおり、前記ガセット部分が前記顔接触部分に可撓性を与えるように構造化されていることを特徴とするマスクアセンブリ。
【請求項2】
前記顔接触部分が前記マスク保持部分の片側に設けられるように、前記クッションの一部分が、前記フレームのマスク保持部分内に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のマスクアセンブリ。
【請求項3】
前記ガセット部分が前記呼吸チャンバ形成部分と前記顔接触部分との間に設けられており、かつ前記ガセット部分が、前記顔接触部分と隣接して前記マスク保持部分の同じ側に設けられていることを特徴とする請求項2に記載のマスクアセンブリ。
【請求項4】
前記呼吸チャンバ形成部分が前記マスクの前部を形成しかつ前記顔接触部分が前記マスクの後部を形成し、前記呼吸チャンバ形成部分が、前記フレームに設けられると、前記マスクの前部にて、曝された外側表面を形成することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のマスクアセンブリ。
【請求項5】
ヘッドギアの上側及び下側ヘッドギアストラップを係合するように設けられた、上側及び下側スロット付き連結部構造を、さらに備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のマスクアセンブリ。
【請求項6】
前記チューブ状連結部が、旋回エルボであることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のマスクアセンブリ。
【請求項7】
前記クッションが、全顔用クッションであることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のマスクアセンブリ。
【請求項8】
前記フレームが、前記クッションを閉じる又は前記クッションの周囲を包みこむマスク保持部を含むことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のマスクアセンブリ。
【請求項9】
前記マスク保持部が、前記クッションの外側向き面を係合する、内側向き保持面を含むことを特徴とする請求項8に記載のマスクアセンブリ。
【請求項10】
前記フレームが開口を形成し、かつ前記クッションが前記開口内に挿入されるとともに前記フレームにより完全に取り囲まれる部分を有することを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載のマスクアセンブリ。
【請求項11】
複数の排気部が、前記エラストマー材料に設けられていることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載のマスクアセンブリ。
【請求項12】
前記複数の排気部が、少なくとも六つの排気部を含むことを特徴とする請求項11に記載のマスクアセンブリ。

【図1】
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【図2】
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【図2A】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図7A】
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【図8】
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【図9】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図13A】
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【図14】
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【図15】
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【図16A】
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【図16B】
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【図16C】
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【図16D】
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【図17】
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【図18A】
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【図18B】
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【図19A】
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【図19B】
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【図20A】
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【図20B】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図24A】
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【図24B】
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【図24C】
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【図24D】
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【図24E】
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【図24F】
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【図24G】
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【図24H】
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【図24I】
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【図24J】
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【図24K】
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【図24L】
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【図24M】
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【図24N】
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【図24O】
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【図24P】
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【図24Q】
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【図24R】
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【図24S】
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【図24T】
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【図24U】
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【図25】
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【図26】
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【図27A】
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【図27B】
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【図27C】
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【図27D】
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【図27E】
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【図28】
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【図29】
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【図29A】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図33A】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図42A】
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【図42B】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【公開番号】特開2011−104404(P2011−104404A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−38110(P2011−38110)
【出願日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【分割の表示】特願2007−515732(P2007−515732)の分割
【原出願日】平成17年6月15日(2005.6.15)
【出願人】(500046450)レスメド・リミテッド (192)
【氏名又は名称原語表記】RESMED LTD
【Fターム(参考)】