説明

呼吸補助装置

【課題】呼吸補助装置の改善を目的する。
【解決手段】呼吸ガスの入口および出口が設けられた内部チャンバー3を定める中空本体2と、患者の一部分9に当接するように意図され、可撓膜13によって包まれている当接部材11と、を備える呼吸補助装置が、前記膜13が、前記中空本体2の外表面2Eに挿入されるとともに、前記当接部材11と該当接部材11が当接する患者の一部分9との間に介装されることができ、前記中空本体2が、呼吸ガス7を前記チャンバー3から前記膜13と前記本体2の外表面2Eとの間に形成される中間空間Eに通すことができるよう、前記膜13に面する連通口14を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、自発呼吸がないか、不十分である患者において使用することができる呼吸補助装置に関する。
【背景技術】
【0002】
外部の供給源からの呼吸ガスを患者の肺に取り込むことを可能にする呼吸補助装置が欧州特許第1,121,953号により既に知られており、それらの呼吸装置は、
− 前記供給源に接続されるように意図された呼吸ガスの入口と、前記患者の気道に接続されるように意図された呼吸ガスの出口とが設けられたチャンバーを定める内容積を有している中空本体と、
− 前記呼吸ガスの出口を構成する開口と、
− 前記開口の輪郭の近傍を縁取っており、前記患者の一部分に当接して、前記呼吸ガスの出口と外部との間の封止をもたらすように意図された当接部材と、
− 前記当接器官を完全に囲む可撓膜と、
を備えている。
【0003】
そのような公知の呼吸補助装置は、例えば、以下の形態であってよい。
− 呼吸マスクの形態であって、前記本体が、前記ガス出口を構成する前記開口を介して前記患者の顔に当てられ該患者の鼻を覆うように意図された中空シェルである。この場合、呼吸ガスの入口が、前記シェルの底部と一体の先端部によって形成される一方で、前記当接部材は、前記開口と前記患者の顔との間に介装されるビードの形態である。
− 経鼻挿管装置の形態であって、前記中空本体が、患者の鼻孔へ導入されるように意図された管状要素である。そのような場合には、前記呼吸ガスの入口および出口が、前記管状要素の両端によって形成され、前記当接部材が、前記要素の外表面によって保持されて該要素の外表面と前記鼻孔の内壁との間に介装されるバルーンの形態の膨張式の嚢である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】欧州特許第1,121,953号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上述の呼吸補助装置の改善を目的とし、さらに詳しくは、当接部材と当接部材が当たる患者の当接部分(例えば、顔または鼻孔の内壁)との間の封止を完全にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的のため、本発明にかかる呼吸補助装置は、外部の供給源からの呼吸ガスを患者の肺に取り込むことを可能にする呼吸補助装置であって、
− 前記供給源に接続されるように意図された呼吸ガスの入口と、前記患者の気道に接続されるように意図された呼吸ガスの出口とが設けられた内部チャンバーを定める内容積を有している中空本体と、
− 前記呼吸ガスの出口を構成する開口と、
− 前記開口の輪郭の近傍を縁取っており、前記患者の一部分に当接して、前記呼吸ガスの出口と外部との間の封止をもたらすように意図された当接部材と、
− 前記当接部材を少なくとも部分的に囲む可撓膜と、
を備え、
− 前記可撓膜が、一方の端部において、外部へ向いた前記中空本体の表面に挿入され、
− 前記可撓膜を、前記当接部材と該当接部材が当接する前記患者の一部分との間に介装でき、かつ
− 前記中空本体が、前記膜に面する少なくとも1つの連通口を備えていることで、
呼吸ガスの一部を、前記連通口を横切って前記チャンバーから前記膜と前記中空本体の外表面との間に形成される中間空間に循環させ、前記当接部材を迂回して前記開口の近くで前記内部チャンバーへ再び戻すことができることを特徴とする。
【0007】
このように、本発明のおかげで、一部の呼吸ガスが、中空本体の連通口を横切って中間空間に循環し、当接部材を迂回して、最終的に開口の近くで内部チャンバーへ再び戻ることができる。このような呼吸ガスの循環が、当接部材の少なくとも一部分と対面する可撓膜との間に、この部分と患者の一部分(顔、鼻)との間に介装されてガスの循環によって膨張させられるガスバッグの形成をもたらす。本質的に柔らかいこのガスバッグが、患者の該当の部位に接触するだけで、患者の形態に容易にフィットし、内部チャンバーの開口に沿って患者の一部分と呼吸補助装置との間の一様な封止をもたらす。
【0008】
さらに、本発明のおかげで、所望の封止を得るために呼吸装置の患者の当接部分への装着圧を、特に当接部材を単に接触させるだけではそのような封止を得ることができない箇所において、大幅に減らすことができる。したがって、マスクを長時間にわたって装着する際の痛みの発生の恐れが、患者にとっての使用の不快を軽減しつつ抑制される。
【0009】
さらに、内部チャンバーから中空本体を横切った後の呼吸ガスが、再び内部空間に至るため、呼吸ガスが喪失せず、呼吸装置の使用時の呼吸ガスの消費を削減することができる。
【0010】
好ましくは、前記中空本体が、中間空間における呼吸ガスの一様な分布をもたらし、そのようにすることで内部チャンバーの開口に沿って一様なガスバッグを得るために、中空本体に規則的に分布した複数の連通口を備える。
【0011】
好都合には、連通口が、この連通口の軸が前記壁に直交する局所方向に対して曲がっているように、前記中空本体の壁に斜めに穿孔された穴の形態にて存在することができる。このようにして、中間空間への呼吸ガスの通過が、内部チャンバーの連通口の近傍における乱れを減らしつつ促進される。
【0012】
好ましくは、前記可撓膜が、数マイクロメートルの厚さのプラスチックフィルム(例えば、シリコン)で製作される。
【0013】
本発明の一実施形態においては、呼吸装置が、鼻マスクまたは口鼻マスクの形態であり、前記本体が、前記開口を介して患者の顔に当てられて、少なくとも患者の鼻を覆うように意図された中空シェルであり、呼吸ガスの入口が、前記シェルの底部に設けられ、前記当接部材が、前記シェルの開口の輪郭に沿い、該開口と前記患者の顔との間に介装されるビードの形態である。
【0014】
したがって、マスクが患者の顔に当てられるとき、ガスバッグが、調節によって患者の顔の形態(特に、顔の凹凸)にぴったりと応じるように変形し、顔へのマスクの装着圧を大きくすることなく、ビードの密着の不足を是正できるようにする。さらに、所与の寸法(好ましくは、大きな顔を対象とする)の呼吸マスクを、あらゆる種類の顔に、顔の寸法にかかわらずに容易に適合させることができる。
【0015】
好ましくは、前記膜の他端が、自由であって、前記開口の内側に延びている。このようにして、膜とビードとの間の呼吸ガスの循環が、自由端を顔に押し付けることを可能にし、膜の顔に接する部分を広くし、結果として封止を改善する。
【0016】
本発明による上述の実施形態の変形例においては、前記膜の他端を、前記ビードと前記連通口との間において、前記チャンバーに面する前記中空シェルの表面に挿入することができ、少なくとも1つの排出口を、呼吸ガスを前記チャンバーに排出できるよう、前記膜のうちの前記チャンバーの内部に位置する部位に配置することができる。
【0017】
さらには、可撓膜の恒久的な膨張を確保するために、好ましくは前記連通口の断面が、前記排出口の断面よりも大きい。
【0018】
本発明の別の実施形態においては、呼吸装置が、経鼻挿管装置の形態であり、前記中空本体が、患者の鼻孔の内部に導入されるように意図された管状要素であり、前記呼吸用のガス入口および出口が、前記管状要素の両端によって形成され、前記当接部材が、前記管状要素の外表面によってもたらされて該管状要素の外表面と前記鼻孔の内壁との間に介装されるバルーンの形態である。
【0019】
好ましくは、前記膜が、前記当接部材を完全に覆い、他方の自由端を前記開口の内部まで延ばしている。
【0020】
さらに、本発明による呼吸補助装置のいずれの実施形態においても、可撓膜を、前記中空本体に着脱可能に挿入することができる。
【0021】
添付図面の図により、本発明がどのように実施されるかが明確に理解される。これらの図中、同一符号は、同一要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】マスクの形態を採る本発明にかかる典型的な呼吸補助器具の軸に沿う断面を示す概略図である。
【図2】図1に示すマスクの封止を得るためのプロセスを示す概略的な部分拡大図である。
【図3】図1に示すマスクの封止を得るためのプロセスを示す概略的な部分拡大図である。
【図4】図1と同様に本発明にかかる別の典型的な呼吸マスクを示す図である。
【図5】管状要素の形態を採る本発明にかかる呼吸補助装置の別の実施形態の軸に沿う断面を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1および図4に示す本発明にかかる呼吸補助装置1A、1Bは、内部チャンバー3を定める硬い中空シェル2を備えている呼吸マスクの形態として示されている。シェル2の底部に、例えばこのシェル2と一体であり、例えば適切な管6によって加圧ボトルなどの呼吸ガス源(図示せず)に接続することが可能である管状の先端5によって、呼吸ガス入口4が配置されている。図1および図4において、矢印7によって新鮮な呼吸ガスの到着を表している。
【0024】
内部チャンバー3は、前記硬いシェル2の開口8によって構成された呼吸ガス出口を備えている。硬いシェル2が、開口8によって患者の顔9(一点鎖線で図示されている)に当てられ、患者の鼻10を覆うように意図されている。
【0025】
シェル2の開口8と顔9との間にガスに対する封止をもたらすために、呼吸マスク1A、1Bは、シェル2と一体であって、シェル2の開口8の輪郭に沿っているビード11の形態の当接部材を備えている。シェル2が顔9に当てられるとき、ビード11が前記開口8と患者の顔9との間に介装され、内部チャンバー3を外部12から隔離する。
【0026】
さらには、開口8を縁取っているビード11が、好ましくは独立気泡を有する可撓な発泡体でなる。あるいは、ビード11が、薄い壁の膨張式の嚢の形態で存在してもよい。
【0027】
さらに、呼吸マスク1A、1Bは、前記ビード11を少なくとも部分的に囲む厚さ数ミクロンのプラスチックフィルムの形態の可撓膜13を備えている。このように、膜13は、発泡体ビード11よりもさらに柔軟である。
【0028】
本発明によれば、可撓膜13が、一方の端部13Eにおいて、中空シェル2の外表面2Eに(例えば、接着によって)挿入されている。マスク1A、1Bが患者の顔9に配置されるとき、可撓膜13が、ビード11とビード11に当接する顔9との間に介装される。
【0029】
さらに、中空シェル2は、呼吸ガス7を内部チャンバー3から膜13と中空シェル2の外表面2Eとの間に形成される中間空間Eに通すことができるよう、膜13に面する複数の連通口14を備えている。中間空間Eは、さらに膜13とビード11の表面Sの少なくとも一部分との間に広がっている。
【0030】
好ましくは、連通口14が、中間空間Eの呼吸ガス7の一様な分布を確保するために、中空シェル2の周囲に規則的に分布している。
【0031】
各々の口14は、好都合には、呼吸ガス7の空間Eへの進入を促進するために、各々の口14の軸がシェル2の壁部に対して直交する局所方向に基づき曲がっているように、シェル2の壁に斜めに穿孔された穴の形態である。
【0032】
図1〜図3に示した実施形態においては、膜13の他端13Iが自由であり、開口8の内側に延びている。
【0033】
マスク1Aが患者の顔9に当てられるとき、ビード11が比較的硬いこと、および顔9の造作の凹凸ゆえに、ビード11を厳密に密着させるように顔9に一様に当てることが、不可能である。確かに、マスク1Aの輪郭の大部分においては、図2に示すように、ビード11が顔9に対してぴったりと当てられ、介装された膜13そのものが、ビード11と顔9との間で圧迫される。対照的に、このビード11のいくつかの箇所では、ビード11が顔9から離れたままであり、顔9との間に或る程度の空間15を残している(図3参照)。
【0034】
この後者の場合において、開口4を通って硬いシェル2に入り(矢印7)、内部チャンバー3へ進入する呼吸ガス7の一部が、連通口14を通って中間空間Eにおいて循環し、ビード11を迂回して再び内部チャンバー3に至る。中間空間Eにおけるガス7の循環により、ビード11の表面Sの少なくとも一部分と対面する膜13との間に、空間Eにおけるガスの循環によって膨張するガスバッグCが形成される。この柔らかいガスバッグCは、患者の該当の部位に接触するだけで、患者の形態に容易にフィットし、開口8に沿った顔9とマスク1Aとの間の一様な封止を確保する。このようにして、膜13が、空間15を遮ることによって患者の顔9に当たる。
【0035】
結果として、呼吸補助マスク1Aの封止を、ビード11ではこの封止を確保することができない箇所において、可撓膜13によって達成することができる。
【0036】
さらに、膜13が可撓かつ弾性的であり、開口8内に自由端13Iを呈しているため、呼吸マスクが、さまざまな寸法の顔のさまざまな形態に、膨張した可撓膜13をこれらの顔にぴったりと一致させて自動的にフィットすることができる。
【0037】
さらに、中間空間Eにおけるガス7の循環の際に、膜13の自由端13Iが顔9に押し付けられることで、膜13と顔9との間の接触面が広くなることによって封止が最適化される。膜13の自由端13Iと、対面するビード11との間に形成される開放環状領域が、ガス排出手段を定める。
【0038】
なお、図1〜図3に示すとおり、マスク1Aが、膜13に穿孔され、患者の吐き出す汚れたガスの排出を可能にすることを目的とした1つ以上の孔Pを備えてもよい。これに代え、あるいはこれを補って、これらの孔を、膜13の端部13Eとガスの入口4との間の中空シェル2に配置してもよい(図4参照)。
【0039】
図4に示した本発明の別の典型的なマスク1Bにおいては、膜13の他端13Iが、チャンバー3に面している中空シェル2の内表面2Iに挿入され、膜13のチャンバー3の内部に位置する部位によって連通口14が覆われることがないよう、ビード11と連通口14との間に例えば接着によって固定されている。
【0040】
図4に示すとおり、いくつかの排出口16が、中間空間Eをすでに循環した呼吸ガス7をチャンバー3に排出できるよう、膜13のうちのチャンバー3内の部位に配置される。
【0041】
連通口14および排出口16が同数である場合には、可撓膜13の恒久的な膨張を確保するために、連通口14の断面が、好都合には排出口16の断面よりも大きい。
【0042】
図4のマスク1Bにおいて封止が得られるプロセスは、図1〜図3のマスク1Aに関して説明したプロセスと同様である。
【0043】
図5に概略的に示されている別の実施形態においては、本発明による呼吸補助装置17が、管状要素18を備える経鼻挿管装置の形態であり、管状要素18が、内部チャンバー19を定める内部容積を有しており、患者の鼻孔20へ導入されるように意図されている。外部の供給源(図示せず)からの呼吸ガス7が、管6によって管状要素18の近位端21を通って管状要素18に導入され、鼻孔20に達する前記要素18の遠位端22を通って、当該患者の肺へ与えられる。
【0044】
装置17は、鼻孔20の内壁20Iに当接することができる支持/封止バルーンの形態の当接部材24を備えている。バルーン24は、管状要素18の外表面18Eによって支持され、この管状要素18の外表面18Eと内壁20Iとの間に介装される。
【0045】
図5に示すとおり、バルーン24の表面Siが、可撓膜25によって覆われている。この膜25は、(例えば、接着によって)管状要素18の外表面18Eに挿入された端部25Eと、管状要素18の遠位端22によって形成された前記開口に向かって延びる自由な内側端25Iとを備えている。
【0046】
さらに、管状要素18は、呼吸ガス7を内部チャンバー19から中間空間Eiへ移すことができるよう、膜25に面する複数の連通口26を備えている。この空間Eiは、膜25と要素18の外表面18Eとの間に形成され、膜25とバルーン24の表面Siとの間に広がっている。
【0047】
好都合には、管状要素18の同じ部位に等しい角度間隔で分布している口26が、管状要素18の壁の直交する局所方向に対して斜めに曲げられている。
【0048】
このようにして、供給源からの呼吸ガス7が、口26を通過し、バルーン24を迂回することによって中間空間Eiを循環でき、膜25を膨張させて、患者の鼻孔20の内壁20Iの種々の凹凸にフィットすることができるガスバッグCiを形成する。
【0049】
図1〜図4に関して上述した内容と同様に、膜25が、バルーン24による封止が不足する箇所において、鼻孔20の内壁20Iと管状要素18の出口22との間の封止を確保できることを、容易に理解できるであろう。膜25の自由端25Iと管状要素18との間に形成される開放環状領域が、ガス排出手段を定めている。
【0050】
さらに、患者によって吐き出されてチャンバー19の内部を循環する汚れたガスの排出を実行するために、1つ以上の孔Piを、膜25の端部25Eと近位端21との間において、管状要素18の壁に配置することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部の供給源からの呼吸ガス(7)を患者の肺に供給できるようにする呼吸補助装置(1A,1B,17)であって、
− 前記供給源に接続されるように意図された呼吸ガスの入口(4、21)と、前記患者の気道に接続されるように意図された呼吸ガスの出口とが設けられた内部チャンバー(3、19)を定める内容積を有している中空本体(2、18)と、
− 前記呼吸ガスの出口を構成する開口(8、22)と、
−前記開口(8、22)の輪郭の近傍を縁取っており、前記患者の一部分(9、20I)に当接して、前記呼吸ガスの出口と外部(12)との間の封止をもたらすように意図された当接部材(11、24)と、
− 前記当接部材(11、24)を少なくとも部分的に包む可撓膜(13、25)と、
を備え、
− 前記可撓膜(13、25)が、一方の端部(13E、25E)において、外部へ向いた前記中空本体(2、18)の表面(2E、18E)に挿入され、
− 前記可撓膜(13、25)を、前記当接部材(11、24)と該当接部材(11、24)が当接する前記患者の一部分(9、20I)との間に介装でき、かつ
− 前記中空本体(2、18)が、前記膜(13、25)に面する少なくとも1つの連通口(14、26)を備えていることで、
呼吸ガスの一部を、前記連通口(14、26)を横切って前記チャンバー(3、19)から前記膜(13、25)と前記中空本体(2、18)の外表面(2E、18E)との間に形成される中間空間(E、Ei)に循環させ、前記当接部材を迂回して前記開口(8、22)の近くで前記内部チャンバー(3、19)へ再び戻すことができることを特徴とする呼吸補助装置(1A、1B、17)。
【請求項2】
前記中空本体(2、18)が、該中空本体(2、18)に規則的に分布した複数の連通口(14、26)を備えていることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記連通口(14、26)が、該口(14、26)の軸が前記壁に直交する局所方向に対して曲がっているように、前記中空本体(2、18)の壁に斜めに穿孔された穴の形態であることを特徴とする、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記可撓膜(13、25)が、数マイクロメートルの厚さのプラスチックフィルムで作られていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
マスク(1A、1B)の形態であって、
前記本体(2)が、前記開口(8)を介して患者の顔(9)に当てられて、少なくとも患者の鼻(10)を覆うように意図された中空シェルであり、前記呼吸ガスの入口(4)が、前記シェル(2)の底部に設けられ、前記当接部材(11)が、前記シェルの開口の輪郭に沿い、該開口(8)と前記患者の顔(9)との間に介装されるビードの形態であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記膜(13)の他端(13I)が、自由であって、前記開口(8)の内側に延びていることを特徴とする、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
− 前記膜(13)の他端(13I)が、前記ビード(11)と前記連通口(14)との間において、前記チャンバー(3)に面する前記中空シェル(2)の表面(2I)に挿入され、
− 少なくとも1つの排出口(16)が、呼吸ガス(7)を前記チャンバー(3)に排出できるよう、前記膜(13)のうちの前記チャンバー(3)の内部に設けられた部位に配置されている
ことを特徴とする、請求項5に記載の装置。
【請求項8】
前記連通口(14)の断面が、前記排出口(16)の断面よりも大きいことを特徴とする、請求項7に記載の装置
【請求項9】
経鼻挿管装置(17)の形態であって、
前記中空本体(18)が、患者の鼻孔(20)へ導入されるように意図された管状要素であり、前記呼吸用の入口(21)および出口(22)が、前記管状要素(18)の両端によって形成され、前記当接部材(24)が、前記管状要素(18)の外表面によって支持されて該管状要素(18)の外表面と前記鼻孔(20)の内壁(20I)との間に介装されるバルーンの形態であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記膜(25)が、前記当接部材(24)を完全に覆い、他方の自由端(25I)を前記開口(22)の内部まで延ばしていることを特徴とする、請求項9に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−218175(P2011−218175A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−88042(P2011−88042)
【出願日】平成23年4月12日(2011.4.12)
【出願人】(503159254)