説明

呼気凝縮器

呼気を受け取って呼気凝縮液を収集するための呼気凝縮器及び収集レセプタクルを提供する。収集レセプタクルは、密封端部を有する外側シリンダと、第1の端部の呼気を受け取るための入口及び第2の端部の出口を有する内側シリンダとを含む。内側シリンダは、少なくとも部分的に外側シリンダ内に収容され、内側シリンダの出口は、外側シリンダの密封端部に向けて位置している。使用中に、呼気は、入口を通過し、内側シリンダに沿って進み、出口を通過し、かつ外側シリンダに沿って進み、外側シリンダの少なくとも内側上に凝縮液を形成する。内側及び外側シリンダは、外側シリンダの底部に凝縮液を蓄積させるために遠心分離機において随伴的に使用されるようになっている。内側シリンダは、外側シリンダから取外し可能とすることができる。呼気凝縮器は、少なくとも部分的に収集レセプタクルを受け取るための冷却ブロックを含む。収集レセプタクルが少なくとも部分的に冷却ブロック内に受け取られると、レセプタクルの外側壁の外面が冷却ブロックと接触し、外側壁の内面が呼気と接触する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、呼気を受け取って呼気凝縮液を収集する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
人間又は動物被験体からの呼気凝縮液は、被験体の肺、気道、及び他の器官の健康及び代謝効率の状態に関して重要な情報を提供することができる。凝縮液はまた、呼気の異物を判断するために分析することができる。
W095/31721は、呼気凝縮液を収集するための処理及びデバイスを説明している。呼気は、0℃よりも低い温度に冷却された収集チューブ内に通される。液体及び可溶性成分は、凝縮してサンプル収集チューブの内壁に氷結する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】W095/31721
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
呼気凝縮液を迅速かつ容易に収集することができる改良された装置の必要性が存在する。頑丈で簡単に持ち運びができ、かつ洗浄が簡単な改良された装置の必要性も存在する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の態様により、呼気を受け取って呼気凝縮液を収集するための収集レセプタクルが提供され、レセプタクルは、密封された端部を有する外側シリンダと、呼気を受け取るための第1の端部の入口及び第2の端部の出口を有する内側シリンダとを含み、内側シリンダは、外側シリンダ内に少なくとも部分的に収容され、内側シリンダの出口は、外側シリンダの密封端部に向けて設けられ、使用中は、呼気が入口を通過し、内側シリンダに沿って進み、出口を通過し、外側シリンダに沿って進み、外側シリンダの少なくとも内側上に凝縮液を形成する。本発明によれば、内側及び外側シリンダは、外側シリンダの底部に凝縮液を蓄積させるために遠心分離機内で随伴的に使用されるようになっている。
【0006】
外側及び内側シリンダに堆積した凝縮液を随伴的に、換言すれば同時に又は並行して遠心分離機に掛けることは、レセプタクルによって収集することができる呼気凝縮液の量を有利に増加させるので、特に呼気の量が少ない場合に、使用される方法及び装置の効率を上げる。収集レセプタクルの構造は、内側及び外側シリンダにより、呼気凝縮液を形成することができる大きな表面積を提供する。内側シリンダが少なくとも部分的に外側シリンダ内に収容されるので、収集レセプタクルの長さよりも大きな表面積を提供する。
【0007】
凝縮液は、内側シリンダの内側上に付加的に形成することができる。凝縮液は、内側シリンダの外側上に付加的に形成することができる。
好ましくは、外側シリンダ及び内側シリンダは、円形断面のものである。しかし、これは、必ずしも当て嵌まらなくてもよい。外側シリンダ及び内側シリンダの断面は、あらゆる形状とすることができ、同じ形状にする必要はない。
好ましくは、レセプタクルは、外側シリンダに通気孔を含む。好ましくは、通気孔は、外側シリンダの密封されていない端部に設けられる。通気孔は、置き換えられた空気とあらゆる非凝縮呼気とに逃げ道を提供する。
【0008】
好ましくは、収集レセプタクルは、更に、内側シリンダの入口に接続するための入口パイプを含む。入口パイプは、以下に限定されるものではないが、人間又は動物被験体のマウスピースを含む他の装置に容易に接続することができる。
好ましくは、内側シリンダは、外側シリンダから取外し可能である。それによって外側シリンダの密封端部に簡単にアクセス可能である。好ましくは、遠心分離をかけた後に内側シリンダが外側シリンダから容易に取り外され、外側シリンダに蓄積した凝縮液に容易にアクセス可能である。これはまた、洗浄のためにも有用である。
【0009】
好ましくは、内側シリンダ及び外側シリンダは、ガラスである。ガラスは、それが熱を十分に伝達するために有利である。従って、収集レセプタクルが容易に冷却されて凝縮液の収集を改善することができる。更に、ガラスは、洗浄が容易であるとすることができる。代替的に、内側シリンダ及び外側シリンダは、アルミニウム又は銅とすることができると考えられる。
好ましくは、外側シリンダは、標準の遠心分離管の寸法を有する。これは、凝縮液の遠心分離を有利に簡略化する。
【0010】
本発明の第2の態様により、呼気を受け取って呼気凝縮液を収集する方法も提供し、本方法は、密封された端部を有する外側シリンダと、第1の端部の入口及び第2の端部の出口を有する内側シリンダとを含む収集レセプタクルを準備する段階を含み、内側シリンダは、内側シリンダの出口を外側シリンダの密封端部に向けて設けて外側シリンダ内に少なくとも部分的に収容され、本方法は、更に、呼気を入口を通して、内側シリンダに沿って、出口を通して、かつ外側シリンダに沿って通す段階と、外側シリンダの少なくとも内側上に形成された凝縮液を収集する段階とを含み、凝縮液を収集する段階は、収集レセプタクルを遠心分離機に掛ける段階を含む。
【0011】
本発明の第3の態様により、呼気を受け取って呼気凝縮液を収集するための装置も提供し、装置は、少なくとも1つの外側壁を含む呼気を受け取るための収集レセプタクルと、収集レセプタクルを少なくとも部分的に受け取るための冷却ブロックとを含み、冷却ブロックにより、収集レセプタクルが冷却ブロック内に少なくとも部分的に受け取られた時に、少なくとも1つの外側壁の外面が冷却ブロックと接触し、少なくとも1つの外側壁の内面が呼気と接触する。
【0012】
冷却ブロックと呼気に接触している壁との間の直接接触は、効率的な熱伝達をもたらし、従って、凝縮を加速させる。
好ましくは、装置は、更に、低温面及び高温面を有するペルチェ素子と、ヒートシンクとを含み、ペルチェ素子の低温面は、冷却ブロックと接触し、ペルチェ素子の高温面は、ヒートシンクと接触する。
好ましくは、冷却ブロックは、アルミニウムである。代替的に、冷却ブロックは、ステンレス鋼、真鍮、銅、ニッケル、チタン、又はそれらのあらゆる組合せとすることができると考えられる。
1つの好ましい実施形態では、収集レセプタクルは、本発明の第1の態様によるレセプタクルを含む。
【0013】
本発明の第4の態様により、呼気を受け取って呼気凝縮液を収集する方法も提供し、本方法は、収集レセプタクルの壁の外面が冷却ブロックと接触し、かつ収集レセプタクルの壁の内面が呼気と接触するように、冷却ブロック内に少なくとも部分的に収容された収集レセプタクルを準備する段階と、呼気を収集レセプタクル内に通過させる段階と、収集レセプタクルの壁の少なくとも内面上に形成した凝縮液を収集する段階とを含む。
本発明の1つの態様に関連して説明した特徴はまた、本発明の別の態様に適用することができる。
本発明を単なる一例として添付図面を参照して以下に更に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態による組み立てた呼気凝縮器の概略平面図である。
【図2a】図1の冷却ブロックの垂直方向断面図である。
【図2b】図1の冷却ブロックの平面図である。
【図3a】図1のペルチェ素子の側面図である。
【図3b】図1のペルチェ素子の平面図である。
【図4a】3つの構成要素部分に分解した収集レセプタクルの実施形態を示す図である。
【図4b】使用するために組み立てた図4aの収集レセプタクルを示す図である。
【図5】被験体マウスピースと共に使用するために設定された呼気凝縮器及び収集レセプタクルの一例示的アセンブリの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、呼気凝縮器100の形態をした装置の例示的実施形態の概略平面図である。この実施形態では、呼気凝縮器100は、前面パネル103を含むハウジング101、冷却ユニット105、温度コントローラ107、電源入力109、及び電源111を含む。前面パネル103は、電源スイッチ103a、タイマ103b、及び温度制御入力103cを含む。電源スイッチ103aは、電源のオンオフを切り換えるために電源111に接続される。アラーム付きタイマは、サンプル収集継続期間の良好な制御を可能にする。温度コントローラは、温度制御入力103cに接続され、かつそれによって制御される。この実施形態では、冷却ユニット105は、冷却ブロック105a、ペルチェ素子105b、ヒートシンク105c、及び換気装置105d、加えて絶縁体105eを含む。冷却ブロック105aは、図2a及び2bを参照してより詳細に説明する。ペルチェ素子105bは、図3a及び3bを参照してより詳細に説明する。電源111は、冷却ユニット105及び温度コントローラ107に接続される。温度コントローラ107はまた、冷却ユニット105に接続される。
【0016】
呼気凝縮器100は、収集レセプタクル(図1には示していない)と共に機能するように配列される。収集レセプタクルは、図4a及び4bを参照して詳細に説明する。
上述のように、冷却ユニット105は、冷却ブロック105a、ペルチェ素子105b、ヒートシンク105c、換気装置105d、及び絶縁体105eを含む。
【0017】
図2a及び2bは、冷却ブロック105aをより詳細に示している。図2aは、冷却ブロックの垂直方向断面図である。図2bは、冷却ブロックの平面図である。冷却ブロック105aは、2つの開口部203及び205を有する本体201を含む。開口部203は、呼気凝縮液を収集することができる収集レセプタクルを受け取るように設計される。そのような収集レセプタクルの1つの好ましい実施形態は、図4a及び4bを参照して以下に説明する。開口部205は、温度プローブを受け取るように設計される。この例示的実施形態では、冷却ブロックは、アルミニウムで形成される。しかし、以下に限定されるものではないが、ステンレス鋼、真鍮、銅、ニッケル、及びチタンを含む適切な熱伝達特性を含むいずれか適切な材料を使用することができる。
【0018】
図3a及び3bは、ペルチェ素子105bをより詳細に示している。図3aは、ペルチェ素子の側面図である。図3bは、ペルチェ素子の平面図である。当業技術で公知のように、ペルチェ素子は、ペルチェ効果を利用する半導体ヒートポンプである。作動中に、ペルチェ素子を通ってDC電流が流れると、素子の一方の側から他方の側まで熱が伝達される。従って、ペルチェ素子の2つの面の間に温度差が生じる。図3aを参照すると、ペルチェ素子105bは、この実施形態では低温面301と高温面303を含む。理解されるように、用語「低温」及び「高温」は、相対的な用語であり、2つの面301と303の相対温度を意味する。ペルチェ素子は、電流調節及び従って温度調節のために温度コントローラに電気接続される。
【0019】
ヒートシンク及び換気装置は、ペルチェ素子の高温面から熱を抽出するのに使用される標準的な構成要素である。これは、ヒートシンクを通して周囲空気を循環させることによって行われる。換気装置は、ハウジングの外に露出される(図1及び5参照)。換気装置は、周囲空気を吸引する。ヒートシンクはまた、ハウジングの外に露出される(図1及び5参照)。ヒートシンクの露出部分は、周囲に熱を逃がす。
【0020】
図1に示すように、冷却ブロック105aは、絶縁体105eによって囲まれている。これは、冷却ユニットの効率を改善するためである。
図1に示すように、冷却ユニット105は、温度コントローラ107に接続される。温度コントローラ107は、前面パネル上の温度制御入力103cを通じて制御される。温度コントローラは、標準の構成要素とすることができる。この例示的実施形態では、温度コントローラは、「West Temperature Contro1 So1utions」によって設計された6100シリーズ温度コントローラである。
冷却ユニット105と温度コントローラ107の両方に接続される電源111は、標準構成要素とすることができる。この例示的実施形態では、電源は、「Traco Power」によって設計されたTOL150−12シリーズ電源である。
【0021】
作動中に、収集レセプタクルは、冷却ブロック105aの開口部203に位置決めされる。収集レセプタクルの外面は、開口部203の内面と接触している。収集レセプタクルの入口は、マウスピースのような呼気の供給源と接続される。温度プローブは、開口部205に位置決めされる。好ましくは、開口部205の直径は、実質的に温度プローブの直径に適合し、そのために温度プローブとその開口部の間に緊密嵌合が形成される。温度プローブは、温度コントローラに接続される。冷却ブロック105a全体は、絶縁体105eによって絶縁されている。
ペルチェ素子105bの低温面は、冷却ブロック105aと接触している。ペルチェ素子105bの高温面は、ヒートシンク105cと接触している。ヒートシンク105cは、換気装置105dに接続される。ペルチェ素子は、温度コントローラに電気接続される。
【0022】
温度コントローラは、ペルチェ素子を流れる電流とヒートシンク及び換気装置の作動とを制御し、ペルチェ素子の2つの面301と303の間の温度差を制御する。温度は、温度プローブを通じてモニタされる。ユーザは、温度制御パネル103cを使用して冷却ブロックの必要な温度を設定することができる。ペルチェ素子の2つの面の間で65℃までの温度差を確立することができることが見出されている。
すなわち、収集レセプタクルは、冷却ブロックと接触しているために冷却される。冷却ブロックは、次に、ペルチェ素子の低温面と接触する。呼気が収集レセプタクル内に捕捉されると、収集レセプタクルの内側の低温面上に凝縮液が形成される。呼気の凝縮液は、次に、解析することができる。
【0023】
図4a及び4bは、図1に示す呼気凝縮器と共に使用するための収集レセプタクルの1つの例示的な実施形態を示している。収集レセプタクルは、呼気を受け取って呼気凝縮液を収集するように配置される。この実施形態では、収集レセプタクルは、3つの構成要素部分を含む。図4aは、収集レセプタクルの3つの構成要素部分を別々に示している。図4bは、使える状態に組み立てられた収集レセプタクルの3つの構成要素部分を示している。
【0024】
収集レセプタクルは、収集チューブの形態をした外側シリンダ、案内チューブ403の形態をした内側シリンダ、及び入口チューブ405の形態をした入口パイプを含む。この例示的実施形態では、3つの構成要素部分は、全てガラスで作られている。これは、ガラスが低温の冷却ブロックと接触すると急速に冷却されることになるために有利である。更に、ガラスは、洗浄が容易である。しかし、以下に限定されるものではないが、アルミニウム及び銅を含むいずれか適切な材料を使用することができると考えられる。
【0025】
入口チューブ405は、以下に限定されるものではないが、人間又は動物被験体のためのマウスピースを含む他の装置に案内チューブ403を接続するのに使用される。この実施形態では、図4bに示すように入口チューブが案内チューブ内に置かれると、入口チューブ405の外面と案内チューブ403の内面の間に緊密嵌合が形成される。
案内チューブ403は、2つの機能を有する。第1に、入口チューブ405を通じて収集チューブ401の底部に受け取った呼気を案内する作用をする。第2に、凝縮液を収集することができる付加的な面積を提供する。例えば、凝縮液は、主に収集チューブ401の内面に集まるが、凝縮液はまた、案内チューブ403の内面及び外面の一方又は両方に集まることになる。この実施形態では、図4bに示すように案内チューブが収集チューブ内に置かれると、案内チューブの外面と収集チューブの内面の間に緊密嵌合が形成される。
【0026】
収集チューブ401は、呼気凝縮液を収集するのに使用される。この実施形態では、収集チューブ401は、出口401aの形態をした通気孔を含む。これらは、あらゆる非凝縮呼気出口としての役目をして置き換えられた空気の逃げ道を提供する。しかし、通気孔は、様々な方法で形成することができると考えられる。例えば、案内チューブと収集チューブが協働して緊密嵌合を形成するのではなく、協働してそれらの接続ポイントに通気孔をもたらすことができる。
【0027】
使用中は、収集レセプタクル全体(収集チューブ、案内チューブ、及び入口チューブ)が冷却ブロック内に位置決めされる。冷却ブロックの開口部203(図2a及び2b参照)は、従って、サイズ及び形状が収集レセプタクルとして適切なものである。収集レセプタクルは、収集チューブ外面が開口部内面と接触するように開口部内に緊密嵌合することが重要である。入口チューブ405は、患者のマウスピースのような呼気供給源に接続される。収集レセプタクル、特に収集チューブは、それが冷却ブロックと接触しているために冷却される。呼気は、図4bの矢印によって示された経路を辿って進む。それは、案内チューブを通って下方にかつ収集チューブを通って上方に入口チューブを通過する。呼気は、収集チューブの内面に凝縮する。呼気はまた、案内チューブの内面及び外面の一方又は両方に凝縮することができる。あらゆる非凝縮呼気は、出口401aを通って出て行く。
【0028】
収集レセプタクルの構造は、図4a及び4bに示すように、いくつかの理由のために有利である。第1に、凝縮液を形成することができる大きな表面積を提供する。第2に、入口チューブが取り除かれた状態で、収集チューブと案内チューブを一緒に遠心分離機において使用することができる。遠心分離機にかけた後に、凝縮液は、収集チューブの底部に蓄積する。案内チューブが取り除かれた状態で、凝縮液は、例えば、ピペットを用いて簡単に収集することができる。
【0029】
図4a及び4bでは、収集レセプタクルの3つの構成要素は別々である。しかし、これは、必ずしも当て嵌まる必要はなく、構成要素の1つ又はそれよりも多くは、互いに接合することができる。
収集レセプタクルと冷却ブロック間の協働は、冷却ブロックと収集レセプタクル間での直接接触が効率的な熱伝達を提供するので有利である。これは、収集レセプタクルをガラスで形成することで補助される。これは、冷却ブロックをアルミニウムで形成することでも補助される。
【0030】
図5は、人間の被験者のマウスピースと共に使用するために設定された呼気凝縮器と収集レセプタクルの一例示的アセンブリの側面図である。図5では、収集レセプタクル400は、呼気凝縮器100内の冷却ブロック(図示せず)に位置決めされる。テフロンチューブ501は、収集レセプタクル400の入口チューブに接続される。テフロンチューブ501の他端には、マウスピース503が接続される。マウスピース503及びテフロンチューブ501は、クランプ505を用いて凝縮器に固定される。すなわち、被験体は、マウスピース内に呼気を吐き出すことができ、呼気は、呼気凝縮液を収集するためにテフロンチューブを通過して収集レセプタクル内に入る。
呼気凝縮器及び収集レセプタクルはまた、動物被験体の呼気を収集するように設定することができる。その場合、収集の原理は同じであるが、入口チューブへの取付具は異なる場合がある。
【符号の説明】
【0031】
400 収集レセプタクル
401 収集チューブ
403 案内チューブ
405 入口チューブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
呼気を受け取って呼気凝縮液を収集するための収集レセプタクルであって、
密封端部を有する外側シリンダと、
呼気を受け取るための第1の端部の入口及び第2の端部の出口を有する内側シリンダと、
を含み、
前記内側シリンダは、前記外側シリンダ内に少なくとも部分的に収容され、該内側シリンダの前記出口は、該外側シリンダの前記密封端部に向けて位置しており、
使用中に、呼気が、前記入口を通過し、前記内側シリンダに沿って進み、前記出口を通過し、かつ前記外側シリンダに沿って進み、凝縮液が、該外側シリンダの少なくとも内側上に形成され、
前記内側及び外側シリンダは、該外側シリンダの底部に前記凝縮液を蓄積させるために遠心分離機において随伴的に使用されるようになっている、
ことを特徴とする収集レセプタクル。
【請求項2】
前記内側シリンダは、前記外側シリンダから取外し可能であることを特徴とする請求項1に記載の収集レセプタクル。
【請求項3】
前記内側シリンダの前記入口に接続するための入口パイプを更に含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の収集レセプタクル。
【請求項4】
前記内側シリンダ及び前記外側シリンダは、ガラスであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の収集レセプタクル。
【請求項5】
前記外側シリンダは、標準的遠心分離管の寸法を有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の収集レセプタクル。
【請求項6】
呼気を受け取って呼気凝縮液を収集する方法であって、
密封端部を有する外側シリンダと第1の端部の入口及び第2の端部の出口を有する内側シリンダとを含む収集レセプタクルを準備する段階、
を含み、
前記内側シリンダは、該内側シリンダの前記出口を前記外側シリンダの前記密封端部に向けて位置させて該外側シリンダ内に少なくとも部分的に収容され、
呼気を前記入口を通過させ、前記内側シリンダに沿って進め、前記出口を通過させ、かつ前記外側シリンダに沿って進める段階と、
前記外側シリンダの少なくとも内側上に形成された凝縮液を収集する段階と、
を更に含み、
前記凝縮液を収集する前記段階は、前記収集レセプタクルを遠心分離機に掛ける段階を含む、
ことを特徴とする方法。
【請求項7】
呼気を受け取って呼気凝縮液を収集するための装置であって、
少なくとも1つの外側壁を含む、呼気を受け取るための請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の収集レセプタクルと、
前記収集レセプタクルを少なくとも部分的に受け取るための冷却ブロックと、
を含み、
前記冷却ブロックにより、前記収集レセプタクルが該冷却ブロック内に少なくとも部分的に受け取られた時に、前記少なくとも1つの外側壁の外面が、該冷却ブロックと接触し、かつ該少なくとも1つの外側壁の内面が、前記呼気と接触する、
ことを特徴とする装置。
【請求項8】
低温面及び高温面を有するペルチェ素子とヒートシンクとを更に含み、
前記ペルチェ素子の前記低温面は、前記冷却ブロックと接触し、該ペルチェ素子の前記高温面は、前記ヒートシンクと接触する、
ことを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項9】
呼気を受け取って呼気凝縮液を収集する方法であって、
収集レセプタクルの壁の外面が冷却ブロックと接触し、かつ収集レセプタクルの壁の内面が呼気と接触するように、冷却ブロック内に少なくとも部分的に収容された収集レセプタクルを準備する段階と、
呼気を前記収集レセプタクル内に通す段階と、
前記収集レセプタクルの前記壁の少なくとも前記内面上に形成した凝縮液を収集する段階と、
を含み、
前記凝縮液を収集する前記段階は、前記収集レセプタクルを遠心分離機に掛ける段階を含む、
ことを特徴とする方法。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4a】
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【図4b】
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【図5】
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【公表番号】特表2011−504235(P2011−504235A)
【公表日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−534563(P2010−534563)
【出願日】平成20年11月21日(2008.11.21)
【国際出願番号】PCT/IB2008/003528
【国際公開番号】WO2009/066176
【国際公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(596060424)フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム (222)
【Fターム(参考)】