説明

呼気凝縮液バイオマーカー測定装置および方法

本発明は、呼気水蒸気の露点以下の温度にされうる、呼気凝縮液を収集する基体(20)と、基体を保持してバイオマーカー試薬(35)を受ける収集器(30)とを含む、少なくとも1つのバイオマーカーについて呼気凝縮液を検査する装置(10)および方法を含む。本発明は、さらに、呼気水蒸気の露点以下の温度にある基体を備える収集器内に呼気を受けるステップと、基体上に呼気凝縮液を収集することと、バイオマーカー試薬を基体と接触させるステップとを含んでもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、肺疾患のバイオマーカーについての呼気凝縮液を検査する装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
患者が特定の疾患を有しているかどうかを決定するのに使用され得るある有益なバイオマーカーを呼気が含む、ということは一般的に知られていることである。例えば、インターロイキン−6、インターロイキン−8、細胞間接着分子−1(ICAM−1)、および、フォン・ヴィレブランド因子(vWF)の濃度上昇は、患者が急性肺損傷を有していることを示していることがある。Cepkova, Magda等、「Biological markers of lung injury before and after the institution of positive pressure ventilation in patients with acute lung injury」、http://ccforum.com/content/10/5/R126、Critical Care 2006、10:R126 doi:10.1186/cc5037、2006年9月6日(2009年2月24日にアクセスした)を参照のこと。
【0003】
呼気は、最初は気体(すなわち空気)であるものの、液体として収集されることができ且つ気体成分から分離できる水分を含む。上述した呼気中に含まれる水分は、鏡に息を吹きかけたときと同様に、表面に蓄積したときに凝縮液として収集され得る。この凝縮液は、「呼気凝縮液」として知られている。患者から呼気凝縮液を収集し、それを検査することにより特定のバイオマーカーが存在するかどうかを決定することが可能である。
【0004】
従来の呼気凝縮液検査装置および方法は、通常10−20分間呼吸している間に凝縮液の大きなサンプルを収集するように設計されている。この長い収集期間は、ピペット、試験管、スライド、または、他の典型的な臨床検査装置に移すのに十分な凝縮液が収集されるのを可能とするために必要とされ、診断にはさらに多くの時間を必要とする。
【0005】
従来の方法および装置によれば、患者は、装置に息を吹き込まなければならず、凝縮液は、平坦面であり得る表面、または、試験管等の収集装置内に集まる。そして、一般的には試験室をもたない患者宅または医院において収集が行われた場合には、収集されたサンプルは、大抵は現場から離れている試験室に分析のために持ち込まれる。したがって、従来の装置および方法にとって、息の収集から診断および患者の結果受け取りまでに必要とされる時間は、数時間、数日、またはさらには数週間になる可能性がある。
【0006】
これは、怪我や疾患の即時の確認が必要とされる場合には問題であろうし、患者を診断するプロセスを大いに遅れさせる。さらに、従来の装置および方法は、専門家の管理下で使用されなければならず、患者が家庭で使用することはできない。
【0007】
したがって、取り扱いが簡単であり、迅速な結果をもたらす呼気凝縮液検査装置が必要とされる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】Cepkova, Magda等、「Biological markers of lung injury before and after the institution of positive pressure ventilation in patients with acute lung injury」、http://ccforum.com/content/10/5/R126、Critical Care 2006、10:R126 doi:10.1186/cc5037
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の実施形態は、簡便で迅速な呼気凝縮液検査のための装置および方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
一実施形態において、少なくとも1つのバイオマーカーについて呼気凝縮液を検査する装置は、ユーザからの呼気を受けることが可能な第1の開口と、バイオマーカー試薬を含む材料を受けることが可能な第2の開口とを含む収集器と、収集器内に保持され、呼気凝縮液を収集するのに適した輪郭または形状を有し、呼気水蒸気の露点以下の温度に冷却されるのに適した基体と、を含む。収集器は、バイオマーカー試薬を基体と接触させるアクチュエータを含む。
【0011】
他の実施形態において、少なくとも1つのバイオマーカーについて呼気凝縮液を検査する方法は、呼気水蒸気の露点以下の温度にある基体を備える収集器内に呼気を受けるステップと、基体上に呼気凝縮液を収集するステップと、バイオマーカー試薬を基体と接触させるようにアクチュエータを作動させるステップとを含む。
【0012】
さらに他の実施形態において、少なくとも1つのバイオマーカーについて呼気凝縮液を検査する装置は、呼気凝縮液を収集する手段を含む。収集手段は、呼気水蒸気の露点以下の温度にされうる基体を保持する手段と、バイオマーカー試薬を受ける手段と、バイオマーカー試薬を基体と接触させる手段とを含む。
【0013】
以上、本明細書の詳細な説明がよりよく理解され、また、技術分野への貢献がよりよく理解されるように、本発明の特定の実施形態の概略を説明した。もちろん、本発明の追加の実施形態が以下で説明され、添付の特許請求の範囲の内容を含む。
【0014】
本発明の少なくとも一つの実施形態を詳細に説明するにあたり、本発明はその適用を以下の説明または図面に例示された設計の詳細および部品の配置に限定されるものではないことを理解されたい。または本発明の実施形態は、それらの説明の他にも、またはさまざまな方法で実施および実行されることが可能である。また、本明細書、同様に要約でも用いられている用語または専門用語は、説明の目的であり限定を意味するとみなされるものではないことを理解されたい。
【0015】
このように、当業者は、本開示の基礎となる概念を、本発明のいくつかの目的を実行するための他の構造、方法およびシステムを設計する根拠として容易に利用することが出来る。したがって、特許請求の範囲は、本発明の趣旨および範囲から逸脱しない限りにおいて、そのような均等物を含むものとみなされることが重要である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態の概略図である。
【図2】本発明の実施形態にかかるフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下の詳細な説明において、本願明細書の一部を形成し且つ本発明が実施され得る具体的な実施形態を図示する目的で示す添付図面に対して参照がなされる。これらの実施形態は、当業者がそれらを実施することが可能なように十分詳細に説明される。また他の実施形態を利用してもよく、その構造的、論理的、処理および電気的変更も可能であるということを理解されたい。記載される処理ステップの進行は例示であり、一連のステップは本願明細書に記載されるものに限定されず、必然的にある順序で生じるステップを除き、当該技術において知られているように変更されてよい。
【0018】
以下、図面を参照しながら本発明を説明する。図面を通じて同様の構成要素には同様の参照符号が付される。
【0019】
図1は、本発明の実施形態の概略図である。少なくとも1つのバイオマーカーについての呼気凝縮液を検査する装置10が図1に描かれている。呼気凝縮液を検査する装置10は、呼気凝縮液の検査サンプルを収集する基体20と、基体20を保持してバイオマーカー試薬を受ける収集器30とを含む。上記バイオマーカー試薬は、通常、バイオマーカー試薬ストリップ35上に運ばれる。基体20は、呼気水蒸気の露点以下の温度、通常は0℃未満にされうる。
【0020】
呼気凝縮液を検査する装置10は、円筒状管として図1に描かれているが、収集器30の形状は、様々な形状および/または輪郭を有していてもよい。例えば、収集器30は、容器に取り付けられた細長い管であってもよい。収集器30は、患者から息を受けるための息開口31を有しなければならない。息開口31は、例えば、息開口31に患者の口を直接つけることによって直接的に、または、追加のマウスピース(図示しない)若しくは呼吸管(図示しない)によって間接的に息を受けてもよい。
【0021】
同様に、基体20は、図示された円筒形状に限定されず、呼気凝縮液を収集するのに適切な任意の輪郭または形状であってもよい。例えば、基体20は、管の端部において平坦であってもよく、または、収集器30内に延在するように屈曲若しくは湾曲していてもよい。他の例として、基体20は、ボウル状のように凹状であってもよく、凸状、球状、なめらかな、凸凹な、または、波状であってもよい。基体20の形状はまた、所望の表面積に依存してもよい。基体20は、呼気水蒸気の露点以下の温度まで冷却するのに適切な任意の材料であってもよい。例えば、限定はされないが、任意の金属(例えばアルミニウム)、セラミック、セラミックオンメタル、ガラス、または、多層材料が使用されてもよい。好適な一実施形態において、基体20は、検査されるバイオマーカーと干渉または反応しない材料を含む。
【0022】
本発明の好適な一実施形態において、収集器30は、任意のアクチュエータ40を含む。アクチュエータ40は、バイオマーカー試薬ストリップ35を基体20と接触させるように機能する。アクチュエータ40は、図1に示されるように、スライドボタンのようなボタン45を含んでもよい。アクチュエータ40は、スライドボタン45に限定されないが、試薬ストリップ35が基体20と接触するのを可能とする任意の適切な機械的若しくは電気機械的装置または同様のものであってもよい。
【0023】
アクチュエータ40は、さらに、その上に呼気凝縮液が形成されている基体20の表面に試薬ストリップ35を押しつける接点50を含んでもよい。アクチュエータ40は、また、その上に呼気凝縮液が形成されている基体20の表面を横切って試薬ストリップ35を摺動するように機能してもよい。そのような摺動は、任意の適切な方向におけるものであってもよい。
【0024】
しかしながら、付随するボタン45および接点50と共にアクチュエータ40は任意であって、装置は、バイオマーカー試薬が基体20上の凝縮液と接触する任意の適切な方法で動作し得るということに注目されたい。例えば、ユーザは、手動でバイオマーカー試薬または任意の適切な試薬支持材料(例えばバイオマーカー試薬ストリップ35)を基体20上の呼気凝縮液と接触させてもよい。
【0025】
バイオマーカー試薬は、様々な設計および/または形態を取り得る。例えば、図1に描かれているようにバイオマーカー試薬がバイオマーカー試薬ストリップ35上にある場合には、バイオマーカー試薬ストリップ35は、比色分析試薬ストリップまたは材料であってもよい。検査装置10の動作中に、ストリップまたは材料の色は変化し得る。変化の度合いまたは性質は、検査サンプルにおける関連するバイオマーカーの存在または濃度に依存し得る。
【0026】
試薬の色の変化は、単色、すなわち、色の純度であってもよく、または、色のスペクトルの変化であってもよい。例えば、リトマスが試薬である場合には、より高いpH(すなわち酸性)においてより濃い赤色になり、より低いpH(すなわち塩基性)において青色になる。pH指示薬の他の例は、以下の範囲および出力を有する汎用の指示薬である。強酸性であるpH3−6では、色は赤になる。酸性であるpH3−6では、濃度が低下するにつれ(すなわち、より弱い酸性)、色はオレンジから黄色になる。中性であるpH7では、色は緑になる。アルカリ性(すなわち塩基性)であるpH8−11では、色は青になる。強アルカリ性(すなわち強塩基)であるpH11−14では、色は紫になる。他のバイオマーカー試薬は、異なるカラースキームを使用し得る。
【0027】
上述したバイオマーカー試薬ストリップ35の色の変化は、例えば医師や患者等のオペレータが結果を迅速に分析できるように、色結果を見本またはチャートと視覚的に比較することを可能とする。ストリップはまた、オペレータ(例えば医師や患者)に対してデジタル、画像、および/または、テキスト出力を与えるかもしれない読み取り機(図示しない)にかけられてもよい。例えば、そのような読み取り機は、検出されたバイオマーカーの濃度を指示する数値、または、イエス/ノータイプ、すなわち二値(妊娠検査で知られているような)、または、結果を表示するための他の適切なテキスト若しくは画像を出力するように、バイオマーカー試薬によって作られる色または他の指標を分析してもよい。
【0028】
試薬ストリップ35は、使い捨ての試薬ストリップまたは数次使用の試薬ストリップであってもよい。数次使用の試薬ストリップである場合には、例えば、収集器30に対して取り付けられ得るまたは収集器30内に供給され得る試薬で処理した材料のロールであってもよい。材料は、使い捨てであろうと数次使用であろうと、外部から内部へと収集器を通って延在し得る開口70を介して収集器30内に供給されてもよく、または、材料が収集器30内の一区画に格納されるように収集器30の本体内に配置されてもよい。また、開口70は、基体20上に試薬支持材料を案内するための案内経路を含む任意の適切な形状を有しうることを理解されたい。
【0029】
バイオマーカー試薬は、呼気凝縮液中で見つかる任意のバイオマーカーを検査してよく、限定されないが、pH、過酸化水素(H)、タンパク質、乳酸塩、グルコース、ケトン、アンモニア、一酸化窒素(NO)、二酸化窒素(NO)、有毒金属、塩素、インターロイキン−6、インターロイキン−8、サイトカイン、サーファクタント・タンパク質D(SP−D)、可溶性腫瘍壊死因子レセプター(sTNFR)、腫瘍壊死因子レセプター(TNFR)、細胞間接着分子−1(ICAM−1)、および、フォン・ヴィレブランド因子(vWF)を含む。
【0030】
図2は、本発明の実施形態にかかる方法200のフローチャートである。動作中に、患者(図示しない)は、収集器30内に息を吹き込み(ステップ210)、息が基体に接触すると、呼気中の水蒸気または凝縮液は、呼気水蒸気の露点以下の温度にある基体20上に集まる。これは、1分も要さないような2、3回の患者の呼吸であってもよい。基体20が呼気水蒸気の露点以下に冷やされているので、凝縮液は容易に形成される。
【0031】
ここでステップ220を参照すると、バイオマーカー試薬ストリップ35上に運ばれるものとして図1に描かれたバイオマーカー試薬は、基体20上に収集された凝縮液と接触する。この接触は、凝縮液を含む基体20の表面に試薬を押し付けることによって、基体20の表面上で試薬を摺動させることによってなされてよい。好適な一実施形態において、上述した押し付けまたは摺動動作は、任意のアクチュエータ40並びに付随するボタン45および接点50を使用することによって達成されることができる。
【0032】
患者またはそれ以外であるオペレータは、特定の試薬の固有処理時間に依存して、数秒内に試薬の処理から結果として得られるバイオマーカーを得てよい(ステップ230)。したがって、上記バイオマーカー試薬に関連するバイオマーカーについての結果を受け取る期間は、患者から呼気を収集する時間と、試薬を呼気と接触させる時間と、検査サンプルを処理するために試薬について必要とされる固有時間とを合わせた長さである。
【0033】
任意の適切な方法または装置によって基体が呼気水蒸気の露点以下になり得るということに注目されたい。例えば、基体は、冷蔵庫や冷凍庫等の冷却装置に格納されてもよい。基体が冷却される期間に、装置10の全体が冷却されてもよく、または、その任意の部分が冷却されてもよい。このように、本発明は、訓練された専門家がいなくても、患者自身の健康を監視すべく、自宅若しくは勤務場所、または、基体20が運ばれて冷却され得るどこであろうと、患者による使用に適切であり得る。さらなる可搬性および利便性を提供するように基体20を予冷して患者と一緒に運ばれることも可能である。
【0034】
さらに、当然のことながら、基体20は、電気的冷却板等の自動冷却されるものであってもよく、または、基体20の表面を冷却するために吸熱反応に関与し得る化学薬品等の冷却をもたらす材料を含んでもよい。収集器30はまた、そのような化学薬品、化学的容器、または、冷却装置を含んでもよい。これによってさらなる利便性および/または可搬性を提供することができる。
【0035】
上記説明および図面中の処理および装置は、本願明細書に記載された実施形態の目的、特徴および効果を達成するのに使用されかつ生み出され得る多くの方法および装置の例を示す。したがって、それらは、実施形態の上述した説明によって限定されるものとして理解されるべきでなく、添付された特許請求の範囲によってのみ限定される。本発明の多くの特徴および効果は、詳細な明細書から明らかであり、したがって、本発明の真の趣旨および範囲に含まれる本発明の全ての特徴および効果を添付の特許請求の範囲によって包含することを目的としている。さらに、多数の変更および変形が当業者にとっては容易に想到されることから、本発明を図示かつ記載されたとおりの構成および動作に限定することは望ましくない。したがって、全ての適切な変更および均等物は、本発明の範囲内に含まれ得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのバイオマーカーについて呼気凝縮液を検査する装置であって、
呼気凝縮液を収集する基体であって、呼気水蒸気の露点以下の温度にされうる基体と、
前記基体を保持してバイオマーカー試薬を受ける収集器と、を備える装置。
【請求項2】
前記収集器は、前記バイオマーカー試薬を前記基体と接触させるアクチュエータを備える、請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記アクチュエータは、前記基体の表面に前記試薬を押し付ける、請求項2記載の装置。
【請求項4】
前記アクチュエータは、前記基体の表面を横切って前記試薬を摺動させる、請求項2記載の装置。
【請求項5】
前記収集器は、
ユーザから呼気を受けるための第1の開口と、
前記試薬を含む材料を受けるための第2の開口と、をさらに備え、
前記基体は、前記呼気凝縮液を生成すべく前記ユーザから前記呼気を収集する、請求項1記載の装置。
【請求項6】
前記試薬は、試薬ストリップ上に運ばれる、請求項1記載の装置。
【請求項7】
前記試薬ストリップは、比色分析試薬ストリップを含む、請求項6記載の装置。
【請求項8】
前記試薬ストリップは、使い捨ての試薬ストリップを含む、請求項6記載の装置。
【請求項9】
前記試薬ストリップは、数次使用の試薬ストリップを含む、請求項6記載の装置。
【請求項10】
前記数次使用の試薬ストリップは、試薬処理した材料のロールを含む、請求項9記載の装置。
【請求項11】
前記バイオマーカー試薬に関連するバイオマーカーについての結果を受け取るための期間は、
ユーザから呼気凝縮液を収集するための第1の期間と、
バイオマーカー試薬を呼気凝縮液と接触させるための第2の期間と、
前記バイオマーカー試薬が前記呼気凝縮液を処理するための第3の期間と、を含む、請求項1記載の装置。
【請求項12】
第2の期間は、前記バイオマーカー試薬を前記基体と接触させるアクチュエータを操作するための第3の期間を含む、請求項11記載の装置。
【請求項13】
前記バイオマーカー試薬は、pH、過酸化水素(H)、タンパク質、乳酸塩、グルコース、ケトン、アンモニア、一酸化窒素(NO)、二酸化窒素(NO)、有毒金属、塩素、インターロイキン−6、インターロイキン−8、サイトカイン、サーファクタント・タンパク質D(SP−D)、可溶性腫瘍壊死因子レセプター(sTNFR)、腫瘍壊死因子レセプター(TNFR)、細胞間接着分子−1(ICAM−1)、および、フォン・ヴィレブランド因子(vWF)のうちの1つ以上を検査する、請求項1記載の装置。
【請求項14】
少なくとも1つのバイオマーカーについて呼気凝縮液を検査する方法であって、
呼気水蒸気の露点以下の温度にある基体を備える収集器内に呼気を受けるステップと、
前記基体上に前記呼気凝縮液を収集するステップと、
バイオマーカー試薬を前記基体と接触させるステップと、を含む方法。
【請求項15】
バイオマーカー試薬と関連するバイオマーカーを処理するステップと、
前記処理するステップの結果を見本と比較するステップと、をさらに含む、請求項14記載の方法。
【請求項16】
前記見本は、比色分析見本を含む、請求項15記載の方法。
【請求項17】
前記バイオマーカー試薬は、pH、過酸化水素(H)、タンパク質、乳酸塩、グルコース、ケトン、アンモニア、一酸化窒素(NO)、二酸化窒素(NO)、有毒金属、塩素、インターロイキン−6、インターロイキン−8、サイトカイン、サーファクタント・タンパク質D(SP−D)、可溶性腫瘍壊死因子レセプター(sTNFR)、腫瘍壊死因子レセプター(TNFR)、細胞間接着分子−1(ICAM−1)、および、フォン・ヴィレブランド因子(vWF)のうちの1つ以上を検査する、請求項14記載の方法。
【請求項18】
前記基体の表面に前記試薬を押し付けるステップをさらに含む、請求項14記載の方法。
【請求項19】
前記基体の表面を横切って前記試薬を摺動させるステップをさらに含む、請求項14記載の方法。
【請求項20】
少なくとも1つのバイオマーカーについて呼気凝縮液を検査する装置であって、
呼気凝縮液を収集する手段を備え、
前記収集手段は、
基体を保持する基体保持手段であって、前記基体は、呼気水蒸気の露点以下の温度にされうる基体保持手段と、
バイオマーカー試薬を受ける受容手段と、
前記バイオマーカー試薬を前記基体と接触させるアクチュエータ手段とを備える、装置。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2012−521008(P2012−521008A)
【公表日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−500862(P2012−500862)
【出願日】平成22年3月16日(2010.3.16)
【国際出願番号】PCT/US2010/027372
【国際公開番号】WO2010/107719
【国際公開日】平成22年9月23日(2010.9.23)
【出願人】(511216617)ケアフュージョン 207、インコーポレーション (2)
【Fターム(参考)】