説明

咀嚼可能なゲル化エマルジョン

【課題】
【解決手段】各単位用量が単一の担体内にスタチンを含み、前記担体は軟質で咀嚼可能なゲル化した水中油型エマルジョンを含み、その油相および水相の一方または両方は生理学的に許容されるω−3酸エステルを含む、単位用量形態の経口医薬組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スタチンとω−3脂肪酸の生理学的に許容されるエステルとを含む軟質でありゲル化した水中油型エマルジョンを含む経口医薬組成物、その調製方法、およびその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
スタチン(ヒドロキシ−メチルグルタリルコエンザイムA(HMG−CoA)還元酵素阻害剤)は、血中コレステロール値を低下させて心血管障害を患う患者を治療するために使用されることが多くなっている。典型的なスタチンの例としては、メバスタチン、シンバスタチン(ゾコー(登録商標))、ロバスタチン(メバコール(登録商標))、フルバスタチン(レスコール(登録商標))、プラバスタチン(プラバコール(登録商標))、アトルバスタチン(リピトール(登録商標))、セリバスタチン(バイコール(登録商標))、ピタバスタチン(登録商標)、およびロスバスタチン(クレストール(登録商標))が挙げられる。
【0003】
スタチンおよびω−3酸エステルの両者を用いた併用療法が特に有益があることが2007年に報告され(ヨコヤマら、「ランセット(Lancet)」369:1090〜1098(2007年)(非特許文献1)参照)、現在この併用療法が広く採用されている。このような併用療法はまたWO2006/096806(特許文献1)、US−A−2007/0191467(特許文献2)、およびWO2008/045170(特許文献3)においてリライアント・ファーマシューティカルズ・インコーポレイテッド社(Reliant Pharmaceuticals Inc.)により提案されている。当該文献の内容は、参照により本書に援用される。
【0004】
ヨコヤマらは、大規模な分析の結果を報告し、冠状動脈性心臓病の死亡率の減少を示した。9326人の患者がスタチンおよび1800mgの一日量のエイコサペンタエン酸(EPA)の投与を受け、一方で9319人の患者がスタチンのみの投与を受けた。併用療法によって死亡率が19%減少した。シンバスタチンを10mgもしくは20mgの一日量で、またはプラバスタチンを5mgもしくは10mgの一日量で、スタチンを投与した。EPAは、それぞれがEPAエチルエステルを300mg含むカプセルを2錠投与し、1日3回服用した。
【0005】
WO2006/096806(特許文献1)では、リライアント社(同社は、2007年12月にグラクソ・スミスクライン社により買収されている(http://www.pharmiweb.com/PressReleases/pressrel.asp?ROW_ID=3003参照))は、スタチンがω−3酸エステルに溶解した形態の医薬組成物を開示している。好ましいω−3の一日量は、0.75〜4gであると記載されている。他のスタチン(stains)の使用も示唆されているが、使用されているスタチンとしては、シンバスタチン、アトルバスタチン、およびフルバスタチンが挙げられる。ほとんどの実施例で使用されているω−3酸エステルは、ノルウェー国リサケル(Lysaker)のプロノバ・バイオケア社(Pronova Biocare AS)から入手可能な物質であるK85EEであった。オマコール(登録商標)としても公知であるK85EEは、EPAエチルエステルおよびDHAエチルエステルの90%混合物である。プロノバ・バイオケア社は、規制当局に認可された製品であるオマコール(登録商標)を販売しており、これはまたロバザ(登録商標)としてグラクソ・スミスクライン社により販売されている。ロバザ(登録商標)は、EPAエチルエステルを約475mgおよびDHAエチルエステルを約375mg含む1グラムのゲルカプセルとして、脂質調節剤として販売されている。1日の推奨用量は4カプセルであり、これは一度にまとめてか、または2カプセルを一日に2回服用する、つまりω−3エステルの総容量は約3600mgである。
【0006】
US−A−2007/0191467(特許文献2)およびWO2008/045170(特許文献3)において、リライアント社は、オマコール(登録商標)を4g/日およびシンバスタチンを40mg/日でオマコール(登録商標)とシンバスタチンとの併用療法の有益な結果を報告している。
【0007】
ω−3エステルなどの多価不飽和脂肪酸エステルは、酸化に非常に弱く、慣例的には、液状のエステルコアを含むソフトゼラチンカプセルとして投与される。これは、例えば、ω−3を含む栄養補助食品として販売されている魚油および月見草油の従来の投与形態である。
【0008】
したがって、心疾患を治療するためのスタチン/ω−3エステル併用療法では、患者(高齢である可能性が高い)は、少量のスタチンと多量のω−3エステルを摂取し、ω−3エステルは、多数の小さなカプセルで、または少数の大きなカプセル(1gカプセルは大きいものである)として投与される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】国際公開第2006/096806号パンフレット
【特許文献2】米国特許出願公開第2007/0191467号明細書
【特許文献3】国際公開第2008/045170号パンフレット
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】Yokoyama et al, Lancet 2007年、第369巻、p.1090〜1098
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
薬剤物質の単位用量が大きいと、経口単位剤形(例えば、錠剤、カプセル)も同様に大きくなり得、高齢患者または若年患者が嚥下することは困難であり、さらに成人健常者であっても嘔吐反応を引き起こし得る。したがって、多数の用量単位または複数の大きくて嚥下し難い用量単位の摂取を伴う治療的あるいは予防的な投薬レジメンはいずれも、患者が服薬順守しない危険性が本質的にある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
しかしながら、我々は、スタチンとω−3の組み合わせは、軟質で咀嚼可能(チュアブル)なゲル化した水中油型エマルジョンとして提供すると、これらの問題を伴わずに投与できることを見出した。
【0013】
さらに、我々は、軟質でゲル化した水中油型エマルジョンの形態で親油性化合物を提供することにより、親油性化合物の取り込みが増加することを見出した。
【0014】
したがって、1つの態様によれば、本発明は、単位用量形態の経口医薬組成物を提供し、各単位用量は、単一の担体内にスタチンを含み、当該担体は、軟質で咀嚼可能なゲル化した水中油型エマルジョンを含み、その油相および水相の一方または両方は、生理学的に許容されるω−3酸エステル、特にEPAエステル、ドコサヘキサエン酸(DHA)エステル、またはEPAエステルおよびDHAエステルの組み合わせを含む。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、3種類の異なる投与形態で送達された、総血漿中のEPAのω−3脂肪酸濃度および組成を示すグラフである。
【図2】図2は、3種類の異なる投与形態で送達された、総血漿中のDHAのω−3脂肪酸濃度および組成を示すグラフである。
【図3】図3は、取り込まれたEPAの総量、すなわち、図1におけるグラフの曲線下面積を示すグラフである。
【図4】図4は、取り込まれたDHAの総量、すなわち、図2におけるグラフの曲線下面積を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
特に好ましい実施形態では、スタチンは,例えば、溶解したかまたは分散した(例えば、マイクロカプセル化した)形態で、ゲル化エマルジョンの水相中に存在する。これに関するマイクロカプセル化は、例えば、両親媒性剤と混合し次いで水性媒体中に分散させて、スタチンを含み親水性の外表面を有する小胞を形成することにより、親水性物質でスタチンを被覆することにより達成してもよい。スタチンのリポソーム封入は、例えば、米国特許第5004611号に記載されており、当該文献の開示は、参照により本書に援用される。同様に、脂溶性スタチンは、本質的にω−3を含んでいない油、例えば、飽和または不飽和脂肪酸リン脂質中に溶解させ、次いでゲル化剤の水溶液中で乳化させて、スタチンを含む小胞の分散液を形成し、その後、ω−3エステルを加え、エマルジョンを形成し、水相をゲル化させてもよい。
【0017】
市販のスタチンは、2種類に分類される傾向がある。すなわち水溶性のもの(プラバスタチンおよびロスバスタチンなど)ならびに脂溶性のもの(ロバスタチンおよびシンバスタチンなど)である。水溶性のスタチンは、ゲル化エマルジョンの水相中において溶解された形態で容易に提供される一方で、脂溶性のスタチンは、上に記載のように、例えばマイクロカプセル化によって、水相中に残存することを余儀なくされる場合がある。一般に、水溶性スタチンの使用が、患者にとってより有益であり、より簡単にゲル化エマルジョンの水相中に配合し得ると考えられる。主要なスタチンのうちのいくつかに関しては、ロバスタチン、シンバスタチン、アトルバスタチン、フルバスタチン、ロスバスタチン、プラバスタチンの順で親油性が低くなるようである。
【0018】
さらなる態様では、本発明は、単位用量形態の経口医薬組成物の調製方法を提供し、当該方法は、生理学的に許容されるω−3酸エステルを含む生理学的に許容される油を含む油相を形成すること;生理学的に許容されるゲル化剤の水溶液を含む水相を形成すること;当該油相および当該水相を用いて水中油型エマルジョンを形成すること;当該エマルジョンをゲル化させて、軟質で咀嚼可能な塊を形成すること;および当該エマルジョンのゲル化前、ゲル化中、またはゲル化後に当該エマルジョンを用量単位に分割することを含み、スタチンは当該油相もしくは水相の一方もしくは両方、好ましくは油相に組み込まれる。
【0019】
さらなる態様では、本発明は、単位用量形態の経口医薬組成物の調製方法を提供し、当該方法は、生理学的に許容される油(例えば、ω−3酸エステル、ω−6酸エステル、ω−9酸エステル、または植物油などの多価不飽和脂肪酸エステル、好ましくはω−3酸エステル、特にEPAエステル、ドコサヘキサエン酸(DHA)エステル、またはEPAエステルおよびDHAエステルの組み合わせ)を含む油相を形成すること;スタチンが溶解または分散した水溶液を含む水相を形成すること;当該油相および当該水相を用いて油中水型エマルジョンを形成し、当該油中水型相および別の水相を用いて、生理学的に許容されるゲル化剤の水溶液を含む水中油型エマルジョンを形成し、当該エマルジョンをゲル化させて軟質で咀嚼可能な塊を形成すること;および当該エマルジョンのゲル化前、ゲル化中、またはゲル化後に当該エマルジョンを用量単位に分割することを含む。
【0020】
本発明の軟質でゲル化した用量単位は、胃を通過する際はそのままであり、環境がそれほど過酷でなく取り込みが可能である胃腸管のさらに下流においてゲルマトリックス内に含まれる薬剤物質を放出する。この構成では、マトリックスの周辺にある薬剤物質のいくらかは、胃を通過する際に胃液により分解されることがある。とはいえ、本発明の軟質でゲル化した用量単位は、咀嚼可能であり、したがって多量(例えば、1000mgより多い量、より具体的には1500〜5000mg)であっても、より容易に嚥下されるという利点を有する。多くの用量が必要な場合には、単一の咀嚼可能な用量単位による利点のほうが、胃を通過する際に、薬剤物質が、咀嚼された断片の周囲から比較的少量損失することに勝り得る。咀嚼可能なゲル単位は、さらに、錠剤やカプセルをそのまま嚥下すると嘔吐反応を起こす患者(特に子供または高齢の患者)が、より服薬遵守するという利点を有する。
【0021】
したがって、1つの態様によれば、本発明は、単位用量形態の経口医薬組成物を提供し、各単位用量は、単一の担体内にスタチンを含み、当該担体は、軟質で咀嚼可能なゲル化した水中油型エマルジョンを含み、胃を通過する際に実質的に無変化であり得、その油相および水相の一方または両方は、生理学的に許容されるω−3酸エステル、特にEPAエステル、ドコサヘキサエン酸(DHA)エステル、またはEPAエステルおよびDHAエステルの組み合わせを含む。
【0022】
軟質で咀嚼可能であるとは、ゲル化エマルジョンは、好ましくは、硬いというよりはむしろ容易に変形可能ではあるが、同時に、自己支持性がある、すなわち、粘稠な液体のようには垂れず、咀嚼の際に容易に破片化され得る、すなわち、結果として、丸ごと嚥下する必要がないということを意味する。典型的には、このようなゲル化エマルジョンは、21℃、50%の相対湿度、および大気圧で0.1mm/sの力/変形勾配を加えた際に、少なくとも実質的に可逆的に、すなわち弾性的に、少なくとも10%、好ましくは少なくとも40%圧縮され得る。
【0023】
好ましくは、本発明の軟質でゲル化した用量単位の圧縮破断強度は、500g/cm2より大きく、特に1000g/cm2より大きく、特に好ましくは2000g/cm2より大きく、例えば、2900〜3600g/cm2である。
【0024】
単一の担体とは、各用量単位がゲル化エマルジョンを1個含むということを意味する。このような1個1個を「コア」と呼ぶ場合がある。
【0025】
コアは、より大きなゲル化エマルジョンの小片から、例えば、ゲル化が不完全なエマルジョンの用量単位を切断することによるか、またはより好ましくは押出すかもしくは成型することにより形成されてもよい。
【0026】
スタチンとは、HMG−CoA還元酵素阻害剤、好ましくは規制当局に認可されたものを意味する。市場から排除されたセリバスタチンの使用は好ましくない。ロバスタチン、シンバスタチン、プラバスタチン、アトルバスタチン、およびロスバスタチンの使用が特に好ましい。
【0027】
本発明の組成物の単位用量当たりのスタチンの量は、好都合には、通常推奨される1日の成人薬用量または小児薬用量の10〜150%、特に20〜100%の範囲である。このような用量は、製造業者の刊行物およびウェブサイトから容易に確認し得る。典型的には、1日の投与量は、1〜100mg、特に2〜80mgの範囲である。
【0028】
用量単位当たりの好ましいスタチン含有量は、約5〜100mgであり、例えば、シンバスタチンでは約5、10、20、40、または80mg、ロバスタチンでは約20、40、または60mg、フルバスタチンでは約20、40、または80mg、プラバスタチンでは約10、20、40、または80mg、アトルバスタチンでは約10、20、40、または80mg、およびロスバスタチンでは約5、10、20、または40mgである。
【0029】
本発明の組成物は、特に好ましくは、ゲル化エマルジョンのコアから成る。しかしながら、好ましさは劣るが、当該組成物は、生理学的に許容される被覆剤の被膜を備えたゲル化エマルジョンのコアを含んでもよい。このような被膜は、製薬業界で従来からある種類のものであってもよく、従来の手段、例えば噴霧または浸漬により塗布されてもよい。いくつかの用途、特に小児用途では、薄い糖衣(でなければ甘味をつけた)被膜が望ましい場合がある。しかしながら、口内で迅速に溶けるものでなければ硬い被膜は一般に望ましくない。というのも軟質のゲル化コアが嚥下を促すように咀嚼可能であるということが本発明の主眼であるからである。
【0030】
咀嚼し易さのため、コアは球形でないのが好ましい。円盤状やレンズ状が適している一方で、コアは細長い、例えば、円筒状または同様の形状であることが好ましい(場合によっては当然丸い先端や、1つ以上の平たい側面を有する)。小児に投与する場合、コアは、子供の目を引く形状、例えば、幾何学的な形や、動物またはアニメのキャラクターの形であってもよい。このように、単位用量は、従来の錠剤またはカプセルを嚥下するのが困難な患者、例えば、若年患者、高齢患者、嘔吐反応がある患者、化学療法を受けている患者、その他口腔機能が低下した患者によって容易に摂取され得る。
【0031】
本発明の組成物の1つの大きな利点が、従来の錠剤またはカプセルと比べて摂取が容易なことであるので、コアは一般にかなり大きくなり、例えば、100〜3000mg、とりわけ400〜2000mg、特に600〜1500mgの質量を有する。
【0032】
本発明の組成物中の油相の油は、任意の生理学的に許容されるω−3含有油であってもよいが、脂肪酸エステル(例えば、リン脂質、モノグリセリド、ジグリセリド、またはトリグリセリド、および低級アルキルエステル)の1種または混合物が好ましい。このような物質は、天然物、合成物、または半合成物であってもよい。植物油および海産油(例えば、植物種子、藻類、魚(特に脂肪分の多い魚)、微生物、および海産無脊椎動物(特にオキアミ)由来の油)の使用が、DHAおよび/またはEPAのC1-6アルキル(特にエチル)エステルの使用と同様に特に好ましい。
【0033】
典型的には、油相は、用量単位当たり0.05〜5g、好ましくは0.1〜3g、特に0.2〜2g、具体的には0.3〜1.25g、より具体的には0.4〜1.0gを占める。言い換えれば、油相は、好ましくは、用量単位の5〜75重量%、特に30〜50重量%、例えば40〜50重量%を占める。油相1グラム当たりの遊離ω−3酸の重量として表される用量単位当たりのω−3酸エステル含有量は、典型的には10〜90%、特に30〜85重量%である。DHAおよび/またはEPAの含有量も同様に、DHAおよびEPAは好ましいω−3酸であるので、これらの範囲内であることが好ましい。
【0034】
エマルジョンの水相で使用するゲル化剤は、軟質で咀嚼可能な自己支持性のゲル化した水中油型エマルジョンを形成することができる、生理学的に許容される任意のゲル化剤(好ましくは糖類(例えば、オリゴ糖もしくは多糖)、タンパク質もしくは糖タンパク質)またはその組み合わせである。多くのこのような物質が、食品業界および製薬業界から公知であり、例えば、G.O.フィリップス(G O Phillips)およびP.A.ウィリアムス(P A Williams)(編者)、「親水コロイドハンドブック(Handbook of hydrocolloids)」、ウッドヘッド・パブリッシング(Woodhead Publishing)、ケンブリッジ、英国、2000年に記載されている。ゲル化剤は、好ましくは、例えば、温度、pH、金属イオン(例えば、1族または2族金属イオン)の存在といった生理化学的パラメータの変化に影響されて、ゾル・ゲル転換することのできる物質である。好ましいゲル化剤としては、ゼラチン、アルギン酸塩、およびカラギーナンが挙げられる。しかしながら、ゼラチンの使用が特に好ましい。というのも、ゼラチンを使用すれば、喉に詰まった断片が確実に崩壊し、かつ所望の特性を有するコアを容易に製造することができるからである。
【0035】
ここで、ゲル化エマルジョンは、自己支持性があり、軟質で、咀嚼した際に破片化し得るということが強調されなければならない。咀嚼せずにゲル化エマルジョンが口内で速やかに溶解することは望ましくない。というのも、上記組成物の投与が、スタチンの油剤の投与とほとんど機能的に違わないことになるからである。ゼラチンは、ゲル化エマルジョンにこれら所望の特徴を付与するために使用することができる。
【0036】
本発明の組成物中のゲル化剤として使用されるゼラチンは、任意の哺乳動物のコラーゲンまたは任意の水生動物種のコラーゲンから製造されるものでもよいが、海水魚、特に冷水魚および温水魚由来のゼラチンの使用が好ましい。
【0037】
イミノ酸含有量が5〜25重量%のゼラチンが好ましく、より具体的にはイミノ酸含有量が10〜25重量%のものである。当該ゼラチンは、典型的には、重量平均分子量が10〜250kDa、好ましくは75〜220kDa、特に80〜200kDaの範囲内である。ブルーム値がゼロであるか、60〜300、特に90〜200という低ブルーム値のゼラチンが好ましい。ブルーム値がゼロであるゼラチン(例えば、冷水魚のゼラチン)を使用する場合、典型的には、これは他のゼラチンまたは他のゲル化剤と共に使用する。冷水魚のゼラチンおよび温水魚のゼラチンの組み合わせが特に好ましい。ゼラチンは、典型的には、1〜50重量%、好ましくは2〜35重量%、特に5〜25重量%の濃度で水相中に存在することになる。ゼラチンと多糖類との混合物の場合は、水相におけるゼラチンと多糖類との重量比は、典型的には、50:1〜5:1、好ましくは40:1〜9:1、特に20:1〜10:1となる。
【0038】
多糖類または多糖類とゼラチンとの混合物をゲル化剤として使用する場合、天然多糖類、合成多糖類、または半合成多糖類、例えば、植物、魚類、陸生哺乳類、藻類、細菌由来の多糖類、ならびにこれらの誘導体および断片化産物を使用するのが好ましい。典型的な海産多糖類としては、カラギーナン、アルギン酸塩、寒天、およびキトサンが挙げられる。
【0039】
典型的な植物性多糖類としては、ペクチンが挙げられる。典型的な微生物性多糖類としては、ジェランおよびスクレログルカンが挙げられる。海産多糖類、特にカラギーナンおよびアルギン酸塩、とりわけカラギーナンの使用と同様に、帯電し(例えば、静電的に帯電し)かつ/または硫酸化した多糖類の使用が好ましい。代表的な多糖類ゲル化剤として下記ではカラギーナンを使用する。
【0040】
イオタカラギーナンおよびカッパカラギーナンを含むカラギーナン群(family)は、紅藻類から産生される直鎖状硫酸化多糖類の一群である。カッパカラギーナン中の反復二糖類単位は、β−D−ガラクトース−4−スルファートおよび3,6−アンヒドロ−α−D−ガラクトースである一方、イオタカラギーナン中の反復二糖類単位は、β−D−ガラクトース−4−スルファートおよび3,6−アンヒドロ−α−D−ガラクトース−2−スルファートである。カッパカラギーナンおよびイオタカラギーナンはいずれも食品の調整に使用される。カラギーナンは、安定剤、乳化剤、ゲル化剤、および脂肪代替物として使用される。
【0041】
イオタカラギーナンおよびカッパカラギーナンはいずれも、水性環境中で塩硬化性または低温硬化性の可逆ゲルを形成する。コイル・ヘリックス転移やヘリックスの凝集によりゲルネットワークが形成される。カッパカラギーナンは、特定の一価陽イオンの結合部位を有し、その結果、Cs+>K+>>Na+>Li+の順で剛性率および弾性率が低いゲルが形成される。概して、塩濃度が増加すると、カッパカラギーナンゲルの弾性率ならびに硬化温度および溶融温度が上昇する。本発明により、例えば、100mMまで、より具体的には50mMまでの濃度でカッパカラギーナンを使用する場合、水溶性のカリウム、ルビジウム、またはセシウム化合物、特にカリウム化合物、特に天然の化合物(例えば、塩)を使用するのが好ましい。塩依存性の構造転移もイオタカラギーナンについて認められる。当該分子が、Ca2+のような多価陽イオンの存在下で強力なヘリックス安定化を伴うコイル・ヘリックス転移を起こすことも公知である。本発明により、例えば、100mMまでの濃度でイオタカラギーナンを使用する場合、水溶性のカルシウム、ストロンチウム、バリウム、鉄、またはアルミニウム化合物、とりわけカルシウム化合物、特に天然の化合物(例えば、塩)を使用するのが好ましい。
【0042】
本発明にしたがって使用される多糖類ゲル化剤の重量平均分子量は、典型的には、5kDa〜2MDa、好ましくは10kDa〜1MDa、最も好ましくは100kDa〜900kDa、特に200〜800kDaである。当該ゲル化剤は、典型的には、水相中で0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜1.5重量%、特に0.2〜1重量%の濃度で使用される。一価または多価陽イオン、典型的には、1族または2族金属イオンが水相に含まれる場合、その濃度は、典型的には、2.5〜100mM、特に5〜50mMの範囲内である。
【0043】
ゲル化剤および水および必要とされる任意のゲル化開始剤に加えて、水相中には他の生理学的に許容される物質が存在していてもよく、例としては、乳化剤、乳化安定剤、pH調整剤、粘度調整剤、甘味料、賦形剤、ビタミン(例えば、ビタミンC、チアミン、リボフラビン、ナイアシン、ビタミンB6、ビタミンB12、フォラシン、パントテン酸)、ミネラル、香味剤、風味剤、着色剤、生理活性剤などである。油相中にはビタミンEなどの親油性酸化防止剤が含まれるのが特に好ましい。油相中に含まれてもよい他のビタミンとしては、ビタミンA、ビタミンD、およびビタミンKである。ビタミンは、例えば米国や欧州連合において、薬物として規制当局の認可を必要とする種類の薬剤物質として分類される場合がある。ミネラルおよびハーブも、油相中に存在してもよい。このようなさらなる成分は、食品業界、製薬業界、および栄養補助食品業界において広く使用されている。乳化安定剤としてセルロース誘導体(例えば、ヒドロキシメチルプロピルセルロース)を使用するのが特に好ましい。含まれてもよいさらなる成分の例としては、ナイアシン、アムロジピン、およびエゼチミブなどの物質が挙げられ、これらは現在、例えば、アドビコール(登録商標)、キャドネット(Cadnet)(登録商標)、およびバイトリン(登録商標)として市販されている複合剤においてスタチンと共に処方されている。これらは、当該市販品で使用される相対用量で含むことができる。
【0044】
エマルジョンの水相のpHは、好ましくは2〜9、特に3〜7.5の範囲内である。
【0045】
水相は、好ましくはゲル化温度が10〜30℃、より好ましくは15〜28℃の範囲内であり、溶融温度が20〜80℃、より好ましくは24〜60℃、特に28〜50℃の範囲内である。
【0046】
水相に甘味料が含まれる場合、甘味料は、典型的には、ショ糖、果糖、ブドウ糖、還元ブドウ糖、麦芽糖、キシリトール、マルチトール、ソルビトール、マンニトール、ラクチトール、イソマルト、エリスリトール、ポリグリシトール、ポリグルシトール、およびグリセロールなどの天然甘味料、ならびにアスパルテーム、アセスルファム・ケイ、ネオテーム、サッカリン、スクラロースなどの人工甘味料から選ばれる。非う蝕性甘味料を使用するのが好ましく、キシリトールの使用が特に好ましい。
【0047】
スタチンは、所望であれば、エマルジョンの水相もしくはより好ましくは油相内での溶解または分散を向上させるように、さらなる溶解性向上剤または両親媒性剤と共に処方してもよい。
【0048】
患者にスタチンおよびω−3を容易に摂取可能な形態で提供することに加えて、スタチンおよびω−3を共処方することは、腸からのスタチンの取り込みを向上させると考えられている。
【0049】
別の態様によれば、本発明は、心疾患を治療するためのヒト対象者の治療方法を提供し、当該方法は、有効量の本発明の組成物を当該対象者に経口投与することを含む。
【0050】
本発明の別の態様では、ω−3酸エステルおよびスタチンは、ω−3酸エステルが本明細書に記載のゲル化した水中油型エマルジョンとして提供され、スタチンが、例えば、錠剤、カプセルなど、特に従来の市販形態である任意の他の別個の用量単位において提供される、別々の用量単位中にあってもよい。
【0051】
この態様によれば、本発明は、心疾患を治療するためのヒト対象者の治療方法を提供し、当該方法は、有効量のスタチンおよび別の用量単位で有効量の生理学的に許容されるω−3酸エステルを当該対象者に投与することを含み、その改良点は、油相が当該ω−3酸エステルを含むゲル化した水中油型エマルジョンを含む用量単位における当該エステルを投与することである。
【0052】
さらに別の態様によれば、本発明は、心疾患を治療するためのヒト対象者の治療方法で使用する、油相が生理学的に許容されるω−3酸エステルを含む、生理学的に許容されるゲル化した水中油型エマルジョンを提供し、当該方法は、当該対象者にスタチンおよび別の用量単位中にある当該エマルジョンを投与することを含む。
【0053】
本発明の組成物のゲル化エマルジョンの用量単位は、従来の様式で形成されてもよく、例えば、エマルジョンを調製することおよびエマルジョンをゲル化した塊へ形成させることは、例えば、ゲル化が完了する前に型へ投入するかまたはゲル化した塊を個々の用量単位に切断し、所望であればゲル化した用量単位を被覆することによるものである。乳化工程および未包装のゲルに関連するその後の工程は、好ましくは、非酸化雰囲気(例えば、窒素雰囲気)下で行われる。
【0054】
特に好ましくは、用量単位はブリスターパックされ、したがって、型としてブリスター包装のブリスター層を使用することが特に望ましい。ブリスターパックは次にホイルで密封することができる。酸素不浸透性ホイル包装の使用は、例えば、ブリスターパックをラミネートしたものとしてまたは単一の投与単位を含む小袋としての両方で特に好ましい。酸素不浸透性ホイル(例えば、金属/プラスチックのラミネート)は、食品業界および製薬業界において周知である。
【0055】
別の態様によれば、本発明は、ヒトの治療方法で使用する本発明による組成物の製造のためのスタチンの使用を提供する。
【0056】
さらに別の態様によれば、本発明は、本発明による組成物がホイルで包まれたものを含む薬剤包装、好ましくはブリスターパックまたは小袋を提供する。
【0057】
本発明の実施形態を以下の非限定的な実施例および添付の図面で説明する。
【0058】
[図面の簡単な説明]
図1および図2は、それぞれ、3種類の異なる投与形態で送達された、総血漿中のEPAおよびDHAのω−3脂肪酸濃度および組成を示すグラフである。
【0059】
図3および図4は、それぞれ、取り込まれたEPAおよびDHAの総量、すなわち、それぞれ図1および図2におけるグラフの曲線下面積を示すグラフである。
【実施例1】
【0060】
<スタチンを含まない組成物>
水相は下記の成分から形成される。
ゼラチン:7.5重量%
キシリトール:36重量%
ソルビトール:14重量%
50%クエン酸:1重量%
レモン香料:0.15重量%
水:総量が100重量%になる量。
【0061】
ω−3エステル(オマコール(登録商標))を水相と45:55の重量比で乳化し、1.5gのアリコートでこのエマルジョンを金属/プラスチック積層体ブリスタートレーに並んだ細長い型に注ぎ、固化させる。このブリスタートレーを、金属/プラスチックホイルカバーシートで熱封止する。
【実施例2】
【0062】
<ロバスタチン含有組成物>
ロバスタチンを30、60および90mg/gの濃度で、実施例1で使用したω−3エステルに溶解させた後、実施例1と同様にエマルジョンを製造し、注入し、固化する。固化したゲルの用量単位を実施例1と同様に包装する。
【0063】
ロスバスタチンを5、10、20および40mg含む固化したゲルの用量単位を同様に製造する。
【実施例3】
【0064】
<フルバスタチン含有組成物>
フルバスタチンを24.5、49および98mg/gの濃度で、実施例1で使用した水相に溶解させた後、実施例1と同様に、エマルジョンを製造し、注入し、固化する。固化したゲルの用量単位を実施例1と同様に包装する。
【0065】
プラバスタチンを10、20、40および80mg含む固化したゲルの用量単位を同様に製造する。
【実施例4】
【0066】
<アラビアガム含有組成物>
下記成分を使用して水相を調製する。
ゼラチン:5.7重量%
キシリトール:24.2重量%
ソルビトール:10.4重量%
50%クエン酸:0.6重量%
レモン香料:1.1重量%
アラビアガム3.7重量%
水:総量が100重量%になる量。
【0067】
実施例1〜3と同様に、この水相を使用してスタチンを含まない用量単位とスタチンを含む用量単位を調製する。
【実施例5】
【0068】
<アトルバスタチン含有組成物>
さらにヒドロキシプロピルメチルセルロースを1重量%加えて、実施例1のように水相を調製する。この相を2分割する。一方を実施例1のように処理してエマルジョンを形成させる。ヒマワリ油にアトルバスタチンを44.4、88.9および177.8mg/g溶解させ、これらの溶液を使用し、他方の水相を使用して実施例1のようにしてさらなるエマルジョンを調製する。1:2の重量比でスタチン含有エマルジョンをEPAエステルエマルジョンと混合し、型へ注入し、実施例1と同様に密封する。
【実施例6】
【0069】
<ランダム化対照試験>
2種類の異なる投与形態(ω−3栄養補助食品の2種類の異なる処方)で投与したω−3脂肪酸の吸収を比較する。
【0070】
トリグリセリド形態のω−3脂肪酸を5g(エイコサペンタエン酸(EPA)を2.805g、ドコサヘキサエン酸(DHA)を1.87g)とビタミンEを13mgを、軟質でゲル化した水中油型エマルジョンまたは標準的なソフトゲルカプセルのいずれかの形態で18歳〜28歳の学生に投与した。血液試料を0、2、3、4、6、8、26時間後に採取した。総血漿中の脂肪酸濃度および組成を測定した。
【0071】
図1〜図4において、AおよびDは、それぞれ、EPAまたはDHAを含む本発明のソフトゲル化した水中油型エマルジョンの投与に対応し、BおよびEは、液体の海産リン脂質コアを含む標準的なω−3ソフトゲルカプセルの投与に対応し、CおよびFは、液体のトリグリセリドコアを含む標準的なω−3ソフトゲルカプセルの投与に対応する。
【0072】
図1および図2から、液体のコアを含む標準的なソフトゲルカプセルの形態で投与した場合よりもソフトゲル化した水中油型エマルジョンで投与した場合に親油性化合物(例えば、ω−3脂肪酸EPAおよびω−3脂肪酸DHA)はより迅速に吸収されることが分かる。
【0073】
図3および図4から、液体のコアを含む標準的なソフトゲルカプセルの形態で投与した場合よりもソフトゲル化した水中油型エマルジョンで投与した場合に、達成される親油性化合物(例えば、ω−3脂肪酸EPAおよびω−3脂肪酸DHA)の総血漿濃度がより高いことが分かる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各単位用量が単一の担体内にスタチンを含み、前記担体は軟質で咀嚼可能なゲル化した水中油型エマルジョンを含み、その油相および水相の一方または両方は生理学的に許容されるω−3酸エステルを含む、単位用量形態の経口医薬組成物。
【請求項2】
前記生理学的に許容されるω−3酸エステルが、EPAエステル、DHAエステル、またはEPAエステルおよびDHAエステルの組み合わせである、請求項1に記載の経口医薬組成物。
【請求項3】
前記スタチンが、ロバスタチン、シンバスタチン、プラバスタチン、アトルバスタチン、およびロスバスタチンから選ばれる、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
前記エマルジョンが、ゲル化剤としてゼラチンを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記スタチンが水相中に存在する前記ゲル化したエマルジョンからなる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
ホイルに包まれた請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物を含む、薬剤パッケージ。
【請求項7】
ブリスターパックの形態である、請求項6に記載のパッケージ。
【請求項8】
単位用量形態の経口医薬組成物の調製方法であって、生理学的に許容されるω−3酸エステルを含む生理学的に許容される油を含む油相を形成すること;生理学的に許容されるゲル化剤の水溶液を含む水相を形成すること;前記油相および前記水相を用いて水中油型エマルジョンを形成すること;前記エマルジョンをゲル化させて、軟質で咀嚼可能な塊を形成すること;および、前記エマルジョンのゲル化前、ゲル化中、またはゲル化後に前記エマルジョンを用量単位に分割することを含み、スタチンが前記油相もしくは前記水相の一方もしくは両方に組み込まれる方法。
【請求項9】
前記スタチンが、前記油相に組み込まれる、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
単位用量形態の経口医薬組成物の調製方法であって、生理学的に許容される油を含む油相を形成すること;スタチンが溶解または分散した水溶液を含む水相を形成すること;前記油相および前記水相を用いて油中水型エマルジョンを形成し、前記油中水型相および別の水相と用いて、生理学的に許容されるゲル化剤の水溶液を含む水中油型エマルジョンを形成し、前記エマルジョンをゲル化させて軟質で咀嚼可能な塊を形成すること;および前記エマルジョンのゲル化前、ゲル化中、またはゲル化後に前記エマルジョンを用量単位に分割することを含む、方法。
【請求項11】
心疾患を治療するためのヒト対象者の治療方法であって、有効量の請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物を前記対象者に経口投与することを含む、方法。
【請求項12】
心疾患を治療するためのヒト対象者の治療方法において、前記対象者に有効量のスタチンおよび別の用量単位中の有効量の生理学的に許容されるω−3酸エステルを投与することを含み、その改良点が、油相が前記ω−3酸エステルを含むゲル化した水中油型エマルジョンを含む用量単位における前記エステルを投与することである方法。
【請求項13】
心疾患を治療するためのヒト対象者の治療方法で使用する、油相が生理学的に許容されるω−3酸エステルを含む、生理学的に許容されるゲル化した水中油型エマルジョンであって、前記方法は、前記対象者にスタチンおよび別の用量単位中にある前記エマルジョンを投与することを含む、エマルジョン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2012−505190(P2012−505190A)
【公表日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−530555(P2011−530555)
【出願日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【国際出願番号】PCT/GB2009/002406
【国際公開番号】WO2010/041017
【国際公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【出願人】(510303567)プロバイオ エーエスエー (3)
【Fターム(参考)】