説明

哺乳並びに保管システム

【課題】母乳を供給及び保管するのに必要なコンテナの数を減じ、母乳の流出及び汚染の危険性を減じ、浄化作業数を減じる母乳供給並びに保管システム提供する。
【解決手段】開口端部を有しているライナー20と、開口端部を有しているホルダー30と、アダプタシステム100とを備え、ライナー開口端部とアダプタシステムとは、使用者が、選択的に、母乳をライナー中に供給するか、これをライナーから供給するか、これをライナー内に保管するかを可能にするように、ホルダーの開口端部と係合され得る構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、哺乳システム、特に、母乳供給並びに保管システムに関する。
【背景技術】
【0002】
搾乳器と保管用コンテナとが、当分野で公知である。従来の装置並びに方法では、使用者が、母乳を、硬くて再利用可能なコンテナ中にポンプ注入して、続いて、この母乳を別個の保管用嚢中に入れる必要があった。保管用嚢は、典型的には、クリップもしくはビニタイ(twist tie)でシールされ、続いて、保管のために冷蔵庫内に置かれる。こうした装置並びに方法は、母乳を1つのコンテナから他のコンテナへと入れる必要があるという欠点だけでなく、複数のコンテナを必要とするという欠点を有している。これによって、更なる浄化作業が必要になり、また、プロセス中に母乳がこぼれたり汚染されたりと母乳が失われる危険性が高くなっている。
【0003】
更に、従来の装置並びに方法では、使用者が、クリップもしくはビニタイを保管嚢から取り去って、乳児に与えるために母乳を哺乳瓶中に入れる必要があった。こうした装置並びに方法は、再び、更なる浄化作業を必要とするという欠点を有し、プロセス中に母乳をこぼしたり汚染してしまう危険性を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
搾乳機を用いて母乳を得るときに生じる困難と費やされる時間とを考えると、流出や汚染による母乳の損失が、このプロセス中の懸案事項である。更に、乳児の健康との関係を考えると、システムの構成部品の清潔さとこれの殺菌とが、このプロセスにおける大きな懸案事項である。
【0005】
本発明の目的は、母乳を供給及び保管するのに必要なコンテナの数を減じる哺乳システムを提供することである。
【0006】
本発明の他の目的は、複数のコンテナの使用による母乳の流出及び汚染の危険性を減じる哺乳システムを提供することである。
【0007】
本発明の更なる他の目的は、複数のコンテナの使用による浄化作業数を減じる哺乳システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の上述された目的と利点とが、開口端部を有するライナーと、開口端部を有するホルダーと、アダプタシステムとを有している母乳供給並びに保管システムによって与えられる。ライナーの開口端部とアダプタシステムとは、使用者が、選択的に、母乳をライナー中に入れるか、ライナーから母乳を供給するか、ライナー内に母乳を保管するかを可能にするように、ホルダーの開口端部と係合され得る。好ましくは、アダプタシステムは、ライナーリングと、ポンプリングと、ニップルリングと、保管用キャップとを有している。更に好ましくは、ライナーとライナーリングとは、ホルダーの開口端部と係合可能であり、ポンプリングは、母乳をライナー中に入れるために、ライナーリングと搾乳器と係合可能である。また、ニップルリングは、ライナーから母乳を供給するためにライナーリングとニップルと係合可能であり、保管用キャップは、母乳を保管するために、ライナーリングと係合可能である。最も好ましくは、ホルダーの開口端部と、ライナーリングと、ポンプリングと、ニップルリングと、保管用キャップとが、ねじ係合可能である。
【0009】
本発明の他の更なる目的と利点と特徴とが、以下を参照することによって理解されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の母乳供給並びに保管システムの構成部品の分解図である。
【図2】図1のライナーの平面図である。
【図3】図2のライナーの平面図である。
【図4】図1のライナーと、ライナーリングと、ホルダーとの分解図である。
【図5】図1のライナーリングの平面図である。
【図6】図1のライナーリングの平面図である。
【図7】図1のライナーリングと、ニップルリングと、保管用キャップとの分解斜視図である。
【図8】図1のポンプリングの斜視図である。
【図9】搾乳器と係合されている、図1のライナーと、ホルダーと、ライナーリングと、ポンプリングとの平面図である。
【図10】ニップルと係合されている、図1のライナーと、ホルダーと、ライナーリングと、ニップルリングとの平面図である。
【図11】図1のライナーと、ホルダーと、ライナーリングと、シーリングディスクと、ニップルリングとの分解図である。
【図12】図1のライナーと、ライナーリングと、ニップルリングと、シーリングディスクとの平面図である。
【図13】搾乳器と係合されている、図1のライナーと、ライナーリングと、ポンプリングとの平面図である。
【図14】本発明の母乳供給並びに保管システムを用いるための方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1を参照すると、全文を通して参照符号10で示された本発明の母乳供給並びに保管システムの構成部品の好ましい実施形態が示されている。このシステム10は、ライナー(liner)20と、ホルダー30と、アダプタシステム100とを有している。このアダプタシステム100は、好ましくは、ライナーリング110と、ポンプリング130と、ニップルリング150と、保管用キャップ170とを有している。
【0012】
図2を参照すると、好ましい実施形態では、ライナー20は、実質的に円筒形状であり、開口端部22と、ライナーボディ24と、閉端部26とを有している。ライナー20は、好ましくは、保管を容易にするため、複数のライナー20のスタッキングを可能にするように、閉端部26に向けてテーパー付けされている。更に好ましくは、ライナー20は、約2.0度までテーパー付けされている。ライナーボディ24と閉端部26とは、母乳を保持できる容積を規定している。好ましくは、ライナーボディ24は、約5.25インチ(13.335cm)から約6.50インチ(16.51cm)までの高さを有する。閉端部26は、好ましくは、円形の形状である。より好ましくは、閉端部26は、約4.710インチ(11.9634cm)から約5.966インチ(15.15364cm)までの外周を有している。
【0013】
図2及び3を参照すると、ライナーの開口端部22は、好ましくは円形状である。より好ましくは、開口端部22は、約5.574インチ(14.15796cm)ないし約6.594インチ(16.74876cm)の内周を有している。開口端部22は、アダプタシステム100と係合するようにされている。好ましい実施形態では、開口端部22は、ライナーボディ24から外方に延びた弾性フランジ28を有している。好ましくは、このフランジ28は、ライナーボディ24の全周に沿って延びている。より好ましくは、フランジ28は、ライナーボディ24に対してほぼ垂直である。フランジ28は、好ましくは、約5.966インチ(15.15364cm)から約7.065インチ(17.9451cm)の外周を有している。フランジ28は、以下に詳述されるように、ライナーリング110と係合する。
【0014】
好ましい実施形態では、フランジ28は、ライナーボディ24と一体的に形成されている。好ましくは、フランジ28は、ライナーボディ24と同じ材料でできている。しかしながら、フランジ28はライナーボディ24よりも厚く、かくして、より硬く、弾性が高い。フランジ28は、排出パッケージ(dispensing package)から取り出せるように充分に可撓性を有すると同時に、ライナーリング110と係合されている時に、このライナーリング110の中で滑動しないために、中に収容された母乳の重量に耐えるように充分に堅くある必要がある。これは、フランジの厚さと材料の選択との組み合わせによって果たされる。所定のタイプの可撓性材料か、組み合わせられた材料かが、ライナー20を形成するために選択され得る。好ましくは、ライナー20は、ポリエチレン樹脂で形成されている。より好ましくは、ライナー20は、低密度のポリエチレン樹脂で形成されている。最も好ましくは、ライナー20は、低線密度ポリエチレン樹脂で形成されている。ライナー20の1つの例が、Playtex Products,Incに特許された米国特許No.5、806、711に示されている。この特許の内容は、参照して本明細書に組み入れられている。
【0015】
図4を参照すると、好ましい実施形態は、アダプタシステム100(好ましい実施形態ではライナーリング110)と係合するためのフランジ28を備えているほぼ円筒形の形状のライナー20を有しているが、このライナー20が、他の形状を有してもよく、また、ライナーの開口端部22に形成された可撓性タブを有するなど、アダプタシステム100との係合を果たすように異なる形にされてもよいことが、当分野の当業者には明らかであろう。また、好ましい実施形態は、母乳を保持するための使い捨てライナー20を有しているが、再利用可能な堅いコンテナを含む他のコンテナが、選択的に、母乳をコンテナ中に入れるか、コンテナから母乳を供給するか、母乳をコンテナ内に保管するかを可能にするために、アダプタシステム100と共に使用されてもよい。本発明の1つの利点は、システム10が、母乳のポンプ注入と供給と保管との全てのために、1つのコンテナ、即ち、ライナー20を使用している点である。これによって、流出や汚染による母乳損失の危険性が低下されるだけでなく、浄化作業も軽減される。本発明の好ましい実施形態の更なる利点は、使い捨てのコンテナ、即ち、ライナー20の使用によって得られる。これによって、ライナー20が、母乳のポンプ注入と供給と保管とのために使用された後は捨てられ、新しいライナー20がシステム10と共に使用され得ることから、必要な浄化作業が軽減され得る。かくして、浄化作業の対象は、システム10の他の構成部品に限定される。
【0016】
ホルダー30は、ほぼ円筒形の形状であり、上端部32と、ホルダーボディ36と、底端部38とを有している。上端部32は開いており、好ましくは円形の形状である。上端部32は、ライナーボディ24を受けるために充分に大きい内周を有している。ホルダーボディ36は、ライナーボディ24を受けるために充分に大きい内周と容積とを有している。好ましい実施形態では、底端部38は、ホルダー30の浄化作業を容易にし、材料の使用量を減じ、製造を容易にするように開いている。かくして、好ましい実施形態では、開いた上端部32と、ホルダーボディ36と、開いた底端部38とが、ライナー20を収容するために一定のスリーブを形成している。しかしながら、ホルダー30に更なる安定性を与えるために底端部38を広くしたなど、代わりの形状とサイズを有しているホルダー30も、ライナー20を保持するために使用され得る。
【0017】
好ましい実施形態では、ホルダーの上端部32には、外ねじ33が形成されている。以下に詳述されるように、ねじ33によって、ホルダーの上端部32が、ライナーリング110と係合され得る。しかしながら、代わって、上端部32が、ライナーリング110とのスナップ式係合のために上端部32に形成された環状リングなどによって、ホルダー30とライナーリング110との係合を可能にするようにされてもよい。
【0018】
好ましくは、ホルダーボディ36には、一連の突条37が形成されている。より好ましくは、これら突条37は、ホルダーボディ36と一体的に形成されている。これら突条37は、使用者がホルダー30を片手で容易に把持できるようにするように、把持面を形成している。これは、使用者が母乳をライナー20中にポンプ注入する時に、使用者の他方の手の使用が必要とされ得ることから、特に重要である。好ましくは、複数の突条37は、水平に配置されており、小さな範囲に及んでいる。複数の突条37間のスペースが使用者の指を受け得る。代わって、ホルダーボディ36は、1つ以上の凸部、スロット、その他など、他の把持構造体を有してもよい。
【0019】
ホルダー30は、ゆがまず、母乳で満たされた時にライナー20を保持し得る、所定の材料で形成され得る。好ましくは、ホルダー30は、堅い熱可塑性樹脂など、堅いモールド成形材で形成され得る。より好ましくは、ホルダー30は、ポリプロピレンで形成されている。
【0020】
図1を参照すると、好ましい実施形態では、アダプタシステム100は、ライナーリング110と、ポンプリング130と、ニップルリング150と、保管用キャップ170とを有している。これらによって、使用者は、選択的に、母乳をライナー20に入れるか、ライナー20から母乳を供給するか、ライナー20内に母乳を保管するかを可能にすることができる。
【0021】
図5乃至7を参照すると、ライナーリング110は、ほぼ円筒形の形状であり、第1の内周を有する上部112と、第2の内周を有する下部120とを有している。この上部112と下部120とは、ライナー20とライナーフランジ28との収容及び係合を可能にする2つの一体的な部分を有するスリーブを形成している。
【0022】
下部120は、内側ねじ124が形成された内面122を有している。下部120の内周は、内側ねじ124がホルダーの外ねじ33とねじ係合するようにホルダー上端部32の外周よりも少しだけ大きい。かくして、下部120は、ライナーリング110がホルダー30とねじ係合され得るように、保持リングとして機能する。好ましい実施形態では、ライナーリング110とホルダー30とが、ねじ係合する。しかしながら、ホルダー30が、異なるタイプの係合のために適合されている場合、下部120もまた、スナップ式係合を与える環状リングや環状溝などの、対応するタイプの異なる係合のために適合される。
【0023】
下部120は、複数のリブ128が形成された外面126を更に有している。好ましくは、これらリブ128は、ライナーリング110と一体的に形成されている。これらリブ128は、使用者がライナーリング110を、これをホルダー30と係合及び取り外しさせるために、容易に把持できるようにするように、把持面を形成している。好ましくは、リブ128は、垂直に配置されており、小さな範囲に及んでいる。複数のリブ128間のスペースが、使用者の指を受け得る。代わって、ライナーリング110が、凸部、スロットなどの、他の把持構造体を有するように形成されてもよい。
【0024】
上部112は、ライナーフランジ28を着座させるための縁部114を有している。上部112の内周は、ライナーボディ24の外周よりも大きいが、ライナーフランジ28の外周よりも小さい。これによって、ライナーボディ24がライナーリング110を通り、ライナーフランジ28がこれを通らないようにされている。かくして、ライナーフランジ28は、ライナーリング110の縁部114上に着座し、ライナー20とライナーリング110とが係合される。
【0025】
上部112は、外側ライナーねじ118が形成された外面116を更に有している。以下に詳述されるように、ライナーねじ118によって、ライナーリング110が、ポンプリング130かニップルリング150と係合され得る。しかしながら、代わって、上部112が、ポンプリング130かニップルリング150とのスナップ式係合を与えるこの上部112に形成された環状リングなどによって、ポンプリング130かニップルリング150と係合するようにされてもよい。
【0026】
ライナーリング110は、好ましくは、堅いポリプロピレンのような丈夫な材料で形成されている。より好ましくは、材料は、ライナーリング110に形成された内側ねじ124か他の異なる係合構造体が見えるのを防ぐように不透明である。
【0027】
図8、9及び13を参照すると、ポンプリング130は、ほぼ円筒形の形状であり、中心部135に接続された上部132と下部140とを有している。上部132と下部140とは、2つの一体的な部分を有する円筒形のチャネルを形成しており、搾乳器と係合され得る。また、このチャネルを通って母乳がライナー20へと入れられ得る。
【0028】
下部140は、内側ねじ144が形成された内面142を有している。下部140の内周は、内側ねじ144がライナーねじ118とねじ係合するように、ライナーリング110の上部112の外周よりも少しだけ大きい。かくして、下部140は、ポンプリング130がライナーリング110にねじ係合されるように、保持リングとして機能する。好ましい実施形態では、ポンプリング130とライナーリング110とは、ねじ係合する。しかしながら、ライナーリング110が、異なるタイプの係合のために適用されている場合、下部140もまた、スナップ式係合を与える環状リングや環状溝などの、対応するタイプの異なる係合のために適合される。
【0029】
前記下部140は、複数のリブ148が形成された外面146を更に有している。好ましくは、リブ148は、ポンプリング140と一体的に形成されている。これらリブ148は、使用者がポンプリング130を、これをライナーリング110と係合及び取り外しさせるために、これを容易に把持できるようにするように、把持面を形成している。好ましくは、リブ148が、使用者の指を受け得る。代わって、ポンプリング130が、凸部、スロットなどの、他の把持構造体と適合されてもよい。
【0030】
前記中心部135は、ほぼ水平で、内面142から上部132まで内方に延びている。上部132は、外側ポンプねじ138が形成された外面136を有している。外面136の外周によって、ポンプねじ138が、内側ねじを備えた標準的な搾乳器と係合され得る。しかしながら、代わって、上部132によって、ポンプリング130が、他のタイプの係合構造体を備えた搾乳器と係合するようにされてもよい。
【0031】
ポンプリング130は、好ましくは、堅いポリプロピレンなどの丈夫な材料で形成されている。より好ましくは、材料は、内側ねじ144か他の異なる係合構造体が見えるのを防ぐように不透明である。
【0032】
ポンプリング130とライナーリング110との係合によって、中心部135とライナーリング110の縁部114との間に着座されたライナーフランジ28に圧縮力がかけられる。このようにして、ライナー20は、母乳を内部に入れるために、搾乳器とシール係合される。
【0033】
図7乃至10を参照すると、ニップルリング150は、ほぼ円筒形の形状であるか、ライナーリング110と係合するようにされた湾曲環状構造体である。ニップルリング150は、上領域153とエッジ、即ち、縁部160を備えた周方向、即ち環状のスリーブ152を有している。このスリーブ152は、内側ねじ156が形成された内面154を有している。この内面154の円周は、内側ねじ156がライナーねじ118とねじ係合され得るように、ライナーリング110の外面116の円周よりも少しだけ大きい。かくして、スリーブ152は、ニップルリング150がライナーリング110とねじ係合され得るように、保持リングとして働く。好ましい実施形態では、ニップルリング150とライナーリング110とは、ねじ係合する。しかしながら、ライナーリング110が、異なるタイプの係合のために適合されている場合、スリーブ152もまた、スナップ式係合を与える環状リングや環状溝などの、対応するタイプの異なる係合に適合される。
【0034】
スリーブ152は、更に、一連のアパーチャ159が形成された外面158を有している。アパーチャ159は、使用者がニップルリング150を、これとライナーリング110を係合及び取り外しさせ得るように、容易に把持できるようにする把持面を形成している。好ましくは、アパーチャ159は、垂直に配置されている。代わって、ニップルリング150は、凹部、スロットなどの、他の把持構造体を有してもよい。
【0035】
好ましい実施形態では、上領域153は、ニップル開口部162を規定するようにスリーブ152から内方に延びたニップルリングエッジ160を有している。好ましくは、このエッジ160は、スリーブ152の全周に沿って延びている。更に好ましくは、エッジ160は、スリーブ152に対してほぼ垂直である。エッジ160は、好ましくは、スリーブ152と一体的に形成されている。フランジが外方に延びるように形成された基部を備えている標準的なニップルが、ニップル開口部162に通され、エッジ160が、ニップルフランジと係合する。
【0036】
ニップルリング150は、好ましくは、堅いポリプロピレンなどの丈夫な材料で形成されている。更に好ましくは、材料は、ニップルリング150の内側ねじ156もしくは他の異なる係合構造体が見えるのを防ぐように不透明である。
【0037】
ニップルリング150のライナーリング110との係合によって、ニップルエッジ160とライナーリング110の縁部114との間に互いに着座されているニップルの基部フランジとライナーフランジ28とに、圧縮力がかけられる。このようにして、ライナー20が、乳児に母乳供給するためにニップルとシール係合される。
【0038】
本実施形態では、別個のニップルとの係合のためのニップル開口部162を有しているニップルリング150が使用されている。しかしながら、ライナーリング110と係合するワンピース型ニップルや保持リングなどの、異なるタイプのニップルリングもまた、使用され得る。
【0039】
図7、11及び12を参照すると、好ましい実施形態では、保管用キャップ170が、ニップルリング150と係合し得るシーリングディスク180を有している。これによって、使用者は、ニップルリング150を共に使用するシステム10の保管機能と供給機能との間で容易に切り替えることができ、更に、製造に必要となる材料の量を減じる。しかしながら、保管用キャップ170は、また、ライナーリング110と係合可能な、別個のワンピース型のユニットであってもよい。
【0040】
シーリングディスク180は、底フランジ190を備えたディスク形状を有している。底フランジ190は、ディスク180から外方に延びている。好ましくは、フランジ190は、ディスク180の全周に沿って延びている。より好ましくは、フランジ190は、ディスク180に対してほぼ垂直である。フランジ190は、好ましくは、ディスク180と一体的に形成されている。フランジ190の外周は、ニップルリングエッジ160の内周よりも大きい。ディスク180の外周は、ニップルリングエッジ160の内周よりも少しだけ小さい。これによって、ディスク180は、フランジ190までニップル開口部162を通され得る。ニップルリングエッジ160とシーリングディスク180との間の円周の小さな差によって、シーリングディスク180とニップルリング150とのシール係合が与えられる。好ましくは、シーリングディスク180は、また、一対のタブ186を有している。タブ186は、ディスク180の側面から突出しており、使用者がディスクをニップルリング150内の所定位置に一時的に保持できるようにしている。好ましくは、タブ186は、ディスク180に沿って向かい合うように配置され、フランジ190に向かって狭められた幅(decreasing width)を有している。この狭められた幅によって、ディスク180のニップルリング150への接続が容易にされている。
【0041】
シーリングディスク180は、好ましくは、熱可塑性エラストマーなどの弾性材料によって形成されている。本実施形態では、シーリングディスク180は、文字が刻み込まれた上面185を更に有している。これは、使用者、即ち、消費者にとって、使用、即ち、購入しようとする特定の製品を特定する際に有用である。
【0042】
ニップルリング150とライナーリング110との係合によって、ニップルエッジ160とライナーリング110の縁部114との間に互いに着座されているディスクフランジ190とライナーフランジ28とに、圧縮力がかけられる。このようにして、ライナー20が、母乳を保管するために保管用キャップ170とシール係合される。
【0043】
図14を参照すると、本発明のシステム10に係わって母乳をポンプ注入し、供給し、保管するために、以下の工程が行われ得る。工程500では、使用者が、ライナー20を、ライナーリング110の縁部114を通るように位置させる。これによって、フランジ28が、縁部114上に着座され得る。次に、使用者が、搾乳中にホルダー30を使用したいかどうかを決定する(工程510)。使用者がホルダー30を使用したい場合は、続いて、工程515で、ライナーリング110の内側ねじ124をホルダーねじ33と係合させる。次に、使用者が、ポンプリング130の内側ねじ144をライナーリング110のライナーねじ118と係合させることによって、ポンプリング130をライナーリング110と係合させる(工程520)。工程530では、使用者が、ポンプリング130のポンプねじ138を搾乳器の内側ねじと係合させることによって、搾乳器をポンプリング130と係合させる。ポンプねじ138は、内側ねじが内部に配置された標準的な搾乳器と係合する円周を有している。ここで、使用者が、母乳を得るために、搾乳器を用いるプロセスを開始させ得る(工程540)。母乳が、ポンプリング130とライナーリング110とを通って、ライナー20へと流れる。ライナー20の、ライナーリング110と、ポンプリング130と、搾乳器とのシール係合によって、システム10は、搾乳プロセス中の母乳の流出の危険性を低下させている。
【0044】
搾乳プロセスが終わると、使用者が、乳児に哺乳する(bottle-feed)か、母乳を保管するかどちらかのために、システム10を使用することができる。工程550では、使用者が、搾乳器とポンプリング130とをライナーリング110から取り外す。使用者が、工程560で、工程哺乳と母乳保管のどちらを行うかを決定する。
【0045】
乳児に後で与えるために母乳が保管される場合は、使用者が、ニップルリング150とシーリングディスク180とを、ライナーリング110と係合させる(工程570)。シーリングディスク180が、これの上面185がニップル開口部162を通り、シーリングディスクの底フランジ190がニップルリングエッジ160の底面とシール係合するように、二ップルスリーブ152の内側に配置される。続いて、ニップルリング150の内側ねじ156が、ライナーリング110のライナーねじ118と係合される。これによって、シーリングディスク180の底フランジ190の底面とライナーフランジ28の上面とがシール係合され得る。次に、使用者が、搾乳プロセス中にホルダーが使用されている場合には、ライナーリング110をホルダー30から取り外す(工程580)。この後、工程590で、母乳が冷蔵庫に保管され得る。
【0046】
システム10によって、使用者が、母乳をライナー20中にポンプ注入し、後になって乳児に与えるまで母乳を保管するために、ライナーをシールすることが可能である。複数のコンテナの使用は回避されている。かくして、システム10の構成部品の浄化並びに殺菌は、従来の装置と比較して、単純にされている。また、使用者が、従来の装置では必要であったように、1つのコンテナから他のコンテナに母乳を入れる必要がない。かくして、流出か汚染かによる母乳の損失もまた回避される。
【0047】
工程600では、使用者が、乳児への哺乳を行うか決定する。乳児が母乳を欲しがる場合は、工程610で、使用者が、ニップルリング150とシーリングディスク180とをライナーリング110から取り外す。工程620では、使用者が、ニップルリング150及びニップルをライナーリング110と係合させる。ニップルが、これのステムと球状領域とがニップル開口部162を通り、ニップルの外側フランジの上面がニップルリングエッジ160とシール係合するように、ニップルリング150内に位置付けられる。続いて、ニップルリング150の内側ねじ156が、ライナーリング110のライナーねじ118と係合される。これによって、ニップルの基部フランジとライナーフランジ28の上面とがシール係合され得る。
【0048】
工程630では、使用者が、ライナーリング110をホルダー30と係合させる(搾乳プロセス中に既に係合されていない限り)。ここで、工程640のように、乳児が、母乳を哺乳される。
【0049】
哺乳が終わると、使用者が、保管を必要とする残った母乳があるかどうかを判断する(工程650)。残った母乳がある場合は、使用者が、工程655のように、ニップルリング150及びニップルをライナーリング110から取り外す。使用者が、工程570から600までに説明されているように、保管プロセスを繰り返す。
【0050】
乳児が哺乳された後に残った母乳がない場合は、工程660のように、使用者が、システム10の構成部品を浄化及び殺菌し得る。システム10は、母乳のポンプ注入と保管と供給との間、母乳を保持するために、1つのコンテナ、即ち、ライナー20を使用している。これによって、従来の装置と比較すると、行わなくてはならない浄化作業と殺菌作業は最小限にされている。また、好ましい実施形態では、ライナー20は、使い捨てのライナーである。かくして、使用者の浄化作業は、システム10の残りの構成部品、即ち、ライナーリング110と、ポンプリング130と、ニップルリング150と、シーリングディスク180と、搾乳器と、ニップルとのみを浄化及び殺菌することから、更に軽減される。
【0051】
このように、本発明は、特に好ましい実施形態を参照しながら説明されてきたが、添付請求項に規定された本発明の精神と範囲とから逸脱することなく、様々の変化や改良がなされ得ることが明らかであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ライナー開口端部を有しているライナーと、開口端部を有しているホルダーと、アダプタシステムとを具備している母乳供給並びに保管システムであって、
前記ライナー開口端部とアダプタシステムとは、使用者が、選択的に、母乳をライナー中に入れるか、ライナーから母乳を供給するか、ライナー内に母乳を保管するかを可能にするように、ホルダーの前記開口端部と係合可能であり、また、
前記アダプタシステムは、ライナーリングと、ポンプリングと、ニップルリングと、保管用キャップとを有し、また、
前記ライナーとライナーリングとは、ホルダーの前記開口端部と係合可能であり、前記ポンプリングは、母乳をライナー中に入れるために、ライナーリングと搾乳器とに係合可能であり、前記ニップルリングは、ライナーから母乳を供給するために、ライナーリングとニップルと係合可能であり、また、前記保管用キャップは、母乳を保管するために、ライナーリングと係合可能であり、そして、
前記保管用キャップは、ニップルリング及びライナーの前記開口端部とシール係合可能な保管ディスクを有している、母乳供給並びに保管システム。
【請求項2】
ライナーの前記開口端部は、アダプタシステムと係合するための、開口端部から延びたフランジを有している、請求項1の母乳供給並びに保管システム。
【請求項3】
前記ライナーリングは、ホルダーの開口端部とねじ係合され得る、請求項1の母乳供給並びに保管システム。
【請求項4】
前記ポンプリングは、ライナーリングとねじ係合され得る、請求項1の母乳供給並びに保管システム。
【請求項5】
前記ニップルリングは、ライナーリングとねじ係合され得る、請求項1の母乳供給並びに保管システム。
【請求項6】
前記搾乳器は、ポンプリングとねじ係合され得る、請求項1の母乳供給並びに保管システム。
【請求項7】
前記ホルダーの開口端部には、ライナーリングと係合するために、外ねじが形成されている、請求項1の母乳並びに保管システム。
【請求項8】
前記ライナーリングは、上部と下部とを有し、前記上部には、ポンプリングかニップルリングかと係合するために、外ねじが形成され、前記下部には、ホルダーの開口端部と係合するために、内側ねじが形成されている、請求項7の母乳供給並びに保管システム。
【請求項9】
前記ポンプリングは、上部と底部とを有し、前記上部には、搾乳器と係合するために、外ねじが形成され、前記底部には、ライナーリングと係合するために、内側ねじが形成されている、請求項8の母乳供給並びに保管システム。
【請求項10】
前記ニップルリングには、ライナーリングと係合するために、内側ねじが形成されている、請求項1の母乳供給並びに保管システム。
【請求項11】
前記ライナーリングは、上部と底部とを有し、前記上部には、ポンプリングかニップルリングかと係合するために、外ねじが形成されている、請求項4の母乳供給並びに保管システム。
【請求項12】
前記ポンプリングは、上部と下部とを有し、前記上部には、搾乳器と係合するために、外ねじが形成され、前記下部には、ライナーリングと係合するために、内側ねじが形成されている、請求項4の母乳供給並びに保管システム。
【請求項13】
開口端部を備えているライナーと、アダプタシステムとを有している母乳供給並びに保管システムであって、
前記ライナーの開口端部とアダプタシステムとは、使用者が、選択的に、母乳をライナー中に入れるか、ライナーから母乳を供給するか、ライナー内に母乳を保管するかを可能にするように、係合可能であり、また、
前記アダプタシステムは、ライナーリングと、ポンプリングと、ニップルリングと、保管用キャップとを有し、また、
前記ライナーの開口端部は、ライナーリングと係合可能であり、前記ポンプリングは、母乳をライナー内に入れるために、ライナーリング及び搾乳器と係合可能であり、前記ニップルリングは、ライナーから母乳を供給するために、ライナーリング及びニップルと係合可能であり、前記保管用キャップは、母乳を保管するために、ライナーリングと係合可能であり、そして、
前記ニップルリングは、ライナーリングとねじ係合可能である、母乳供給並びに保管システム。
【請求項14】
前記ライナーの開口端部は、アダプタシステムと係合するために、開口端部から延びたフランジを有している、請求項13の母乳供給並びに保管システム。
【請求項15】
前記保管用キャップは、ニップルリング及びライナーの開口端部とシール係合され得る保管ディスクを有している、請求項13の母乳供給並びに保管システム。
【請求項16】
前記ポンプリングは、ライナーリングとねじ係合され得る、請求項13の母乳供給並びに保管システム。
【請求項17】
前記搾乳器は、ポンプリングとねじ係合され得る、請求項13の母乳供給並びに保管システム。
【請求項18】
前記ニップルリングには、ライナーリングと係合するために、内側ねじが形成されている、請求項13の母乳供給並びに保管システム。
【請求項19】
搾乳器から母乳を集め、これを保管し、ニップルを通して供給する母乳供給並びに保管システムであって、このシステムは、
可撓性ライナーと、
この可撓性ライナーと着脱可能なように係合され得る保管用キャップと、
搾乳器リングとニップルリングとを有しているアダプタシステムと、
前記可撓性ライナーを支持するホルダーとを具備し、
前記搾乳器リングは、搾乳器を、可撓性ライナー及びホルダーと着脱可能なように係合させ、前記ニップルリングは、ニップルを、可撓性ライナー及びホルダーと着脱可能なように係合させる、母乳供給並びに保管システム。
【請求項20】
前記可撓性ライナーは、実質的に円筒形状を有し、開口端部を備えており、また、前記ホルダーは、実質的に円筒形状を有し、第1及び第2の開口端部を備え、かくして、スリーブを形成しており、前記可撓性ライナーは、ホルダー内に少なくとも部分的に配置される、請求項19のシステム。
【請求項21】
前記搾乳器リングとニップルリングとは、内側ねじを有している、請求項19のシステム。
【請求項22】
前記搾乳器リングは、外ねじを有している、請求項19のシステム。
【請求項23】
搾乳器から母乳を集め、これを保管し、供給する母乳供給並びに保管システムであって、このシステムは、
可撓性ライナーと、
ニップルと、
前記可撓性ライナーと着脱可能なように係合され得る保管用キャップと、
搾乳器リングとニップルリングとを有しているアダプタシステムと、
前記可撓性ライナーを支持するためのホルダーとを具備しており、
前記搾乳器リングは、搾乳器を、可撓性ライナー及びホルダーと着脱可能なように係合させ、
前記ニップルリングは、ニップルを、可撓性ライナー及びホルダーと着脱可能なように係合させる、システム。
【請求項24】
前記可撓性ライナーは、実質的に円筒形状を有し、開口端部を備えており、前記ホルダーは、実質的に円筒形状を有し、第1及び第2の開口端部を備え、かくして、スリーブを形成しており、前記可撓性ライナーは、ホルダー内に少なくとも部分的に配置される、請求項23のシステム。
【請求項25】
前記搾乳器リングとニップルリングとは、内側ねじを有している、請求項23のシステム。
【請求項26】
前記搾乳器リングは、外ねじを有している、請求項23のシステム。
【請求項27】
搾乳器から母乳を集め、保管し、供給する母乳供給並びに保管システムであって、このシステムは、
ライナーと、
ホルダーと、
搾乳器アダプタと、
ニップルアダプタと、
ニップルと、
前記ライナーと着脱可能なように係合され得る保管用キャップとを具備し、
前記搾乳器アダプタは、搾乳器を、ライナー及びホルダーと着脱可能なように係合させ、前記ニップルアダプタは、ニップルを、ライナー及びホルダーと着脱可能なように係合させる、システム。
【請求項28】
前記ライナーは、複数であり、これら複数のライナーの各々は、複数のライナーのスタッキングを可能にするように、テーパー付けされた円筒形状を有している、請求項27のシステム。
【請求項29】
前記ライナーは、実質的に円筒形状を有し、開口端部を備えており、前記ホルダーは、実質的に円筒形状を有し、第1及び第2の開口端部を備え、かくして、スリーブを形成しており、前記可撓性ライナーは、ホルダー内に少なくとも部分的に配置される、請求項27のシステム。
【請求項30】
フランジが形成された開口端部を備えている可撓性ライナーと、開口端部を備えているベント型ホルダーと、アダプタシステムとを具備し、前記可撓性ライナーは、ベント型ホルダー内に配置され、可撓性ライナーの前記フランジとアダプタシステムとは、母乳が可撓性ライナーから供給されるか、この可撓性ライナー内に保管され得るように、使用者が、選択的に、母乳を可撓性ライナー中に入れることを可能にするように、ベント型ホルダーの開口端部と係合され得る、システム。
【請求項31】
前記フランジは、可撓性ライナーの開口端部を囲んでいる、請求項30の母乳供給並びに保管システム。
【請求項32】
前記アダプタシステムは、ライナーリングと、ポンプリングと、ニップルリングと、保管用キャップとを有し、前記可撓性ライナーとライナーリングとは、ベント型ホルダーの開口端部と係合可能であり、前記ポンプリングは、母乳を可撓性ライナー中に入れるために、ライナーリング及び搾乳器と係合可能であり、前記ニップルリングは、可撓性ライナーから母乳を供給するために、ライナーリング及びニップルと係合可能であり、前記保管用キャップは、母乳を保管するために、ライナーリングと係合可能である、請求項30の母乳供給並びに保管システム。
【請求項33】
前記保管用キャップは、ニップルリング及び可撓性ライナーの開口端部とシール係合され得る保管ディスクを有している、請求項32の母乳供給並びに保管システム。
【請求項34】
前記ライナーリングは、ベント型ホルダーの開口端部とねじ係合され得る、請求項32の母乳供給並びに保管システム。
【請求項35】
前記ポンプリングは、ライナーリングとねじ係合され得る、請求項32の母乳供給並びに保管システム。
【請求項36】
前記ニップルリングは、ライナーリングとねじ係合され得る、請求項32の母乳供給並びに保管システム。
【請求項37】
前記搾乳器は、ポンプリングとねじ係合され得る、請求項32の母乳供給並びに保管システム。
【請求項38】
前記ベント型ホルダーの開口端部には、ライナーリングと係合するために、外ねじが形成されている、請求項32の母乳供給並びに保管システム。
【請求項39】
前記ライナーリングは、上部と下部とを有し、前記上部には、ポンプリングかニップルリングかと係合するために、外ねじが形成され、前記下部には、ベント型ホルダーの開口端部と係合するために、内側ねじが形成されている、請求項38の母乳供給並びに保管システム。
【請求項40】
前記ポンプリングは、上部と下部とを有し、前記上部には、搾乳器と係合するために、外ねじが形成され、前記下部には、ライナーリングと係合するために、内側ねじが形成されている、請求項39の母乳供給並びに保管システム。
【請求項41】
前記ニップルリングには、ライナーリングと係合するために、内側ねじが形成されている、請求項32の母乳供給並びに保管システム。
【請求項42】
開口端部を有している可撓性ライナーと、
アダプタリングとを具備し、
このアダプタリングは、使用者が、選択的に、母乳を可撓性ライナー中に入れることができるように、可撓性ライナーの開口端部及び搾乳器と係合可能であり、また、前記アダプタリングは、可撓性ライナーから母乳を供給するために、可撓性ライナーの開口端部と、ニップルを備えているニップルリングと係合可能であり、更に、前記アダプタリングは、母乳を可撓性ライナー内に保管するために、可撓性ライナーの開口端部及び保管用キャップと係合可能である、母乳供給並びに保管システム。
【請求項43】
前記可撓性ライナーの開口端部は、アダプタリングと係合するために、開口端部から延びたフランジを有している、請求項42の母乳供給並びに保管システム。
【請求項44】
前記保管用キャップは、ニップルリング及び可撓性ライナーの開口端部とシール係合され得る保管ディスクを有している、請求項43の母乳供給並びに保管システム。
【請求項45】
前記ニップルリングは、アダプタリングとねじ係合され得る、請求項43の母乳供給並びに保管システム。
【請求項46】
前記アダプタリングは、上部と下部とを有し、前記上部には、ニップルリングと係合するために、外ねじが形成されている、請求項45の母乳供給並びに保管システム。
【請求項47】
ホルダーと、可撓性ライナーと、搾乳器と、ニップルと、ニップルリングと、保管用キャップとを有している母乳供給並びに保管システムと共に使用されるアダプタであって、このアダプタは、
第1の固定構造体を有するリングを有し、この第1の固定構造体は、使用者が母乳を可撓性ライナー中に入れることができるように、可撓性ライナー及び搾乳器と係合可能であり、また、前記第1の固定構造体は、可撓性ライナーから母乳を供給するために、可撓性ライナー及びニップルリング及びニップルと係合可能であり、更に、前記第1の固定構造体は、母乳を可撓性ライナー内に保管するために、可撓性ライナー及び保管用キャップと係合可能である、アダプタ。
【請求項48】
前記リングは、ホルダーと係合され得る第2の固定構造体を有している、請求項47のアダプタ。
【請求項49】
前記リングは、ニップルリングとねじ係合され得る、請求項47のアダプタ。
【請求項50】
前記リングは、縁部を有し、前記可撓性ライナーは、この縁部から吊るされている、請求項47のアダプタ。
【請求項51】
開口端部を備えているライナーと、開口端部を備えているホルダーと、ライナーリングと、ポンプリングと、ニップルリングと、保管用キャップとを有している母乳供給並びに保管システムを用いて、母乳をライナーに入れ、保管し、供給する方法であって、この方法は、
前記ライナーをライナーリングと係合させ、
前記ポンプリングをライナー及びライナーリングと係合させ、
搾乳器をポンプリングと係合させ、
母乳を前記ライナー中にポンプ注入し、
前記搾乳器をポンプリングから取り外し、
前記ポンプリングをライナーリングから取り外すことによって、母乳を前記ライナーに供給する工程と、
前記保管用キャップをライナーリングと係合させ、
前記ライナーを保管のために冷蔵庫に置くことによって、母乳を有するライナーを保管する工程と、
前記保管用キャップをライナーリングから取り外し、
前記ニップルリングとニップルとをライナーリングと係合させ、
前記ライナーリングをホルダーの開口端部と係合させ、
乳児に母乳を与えることによって、乳児に母乳を与える工程とを具備している方法。
【請求項52】
母乳をポンプ注入する前に前記ライナーリングをホルダーの開口端部と係合させ、母乳をポンプ注入した後にライナーリングをホルダーの開口端部から取り外す工程を更に具備している請求項51の方法。
【請求項53】
コンテナと、保管用キャップと、搾乳器リングと、ニップルリングとを有している母乳供給並びに保管システムを利用して、搾乳器から母乳を集め、これを保管領域に保管し、ニップルを通してこれを供給する方法であって、この方法は、
搾乳器リングを搾乳器及びコンテナと係合させ、
前記コンテナ中に母乳を送るように搾乳器を取扱うことによって、搾乳器から母乳を集める工程と、
前記コンテナから搾乳器を取り外し、
前記保管用キャップをコンテナと係合させ、
前記コンテナを保管領域内に配置させることによって母乳を保管する工程と、
前記保管用キャップをコンテナから取り外し、
前記ニップルリングをニップル及びコンテナと係合させ、
前記コンテナから母乳を供給することによって、ニップルを通して母乳を供給する工程とを具備している方法。
【請求項54】
前記搾乳器を取り扱う前に、コンテナ及び搾乳器リングをホルダーと係合させる工程を更に具備している、請求項53の方法。
【請求項55】
前記コンテナから母乳を供給する前にコンテナ及びニップルリングをホルダーと係合させる工程を更に具備している、請求項53の方法。
【請求項56】
前記搾乳器リングを搾乳器と係合させる工程は、搾乳器リングを搾乳器とねじ係合させることを含んでいる、請求項53の方法。
【請求項57】
前記コンテナから母乳を供給した後にコンテナを廃棄する工程を更に具備している、請求項53の方法。
【請求項58】
コンテナと、保管用キャップと、搾乳器リングと、ニップルとを有している母乳供給並びに保管システムを利用して、搾乳器から母乳を集め、これを保管領域内に保管し、これを供給する方法であって、この方法は、
前記搾乳器リングを搾乳器及びコンテナと係合させ、
前記コンテナから母乳を送るように搾乳器を取り扱うことによって、搾乳器から母乳を集める工程と、
前記搾乳器リングをコンテナから取り外し、
前記保管用キャップをコンテナと係合させ、
前記コンテナを保管領域内に置くことによって、母乳を保管する工程と、
前記保管用キャップをコンテナから取り外し、
前記ニップルをコンテナと係合させ、
前記コンテナから母乳を供給することによって、ニップルを通して母乳を供給する工程とを具備している方法。
【請求項59】
前記搾乳器を取り扱う前にコンテナ及び搾乳器リングをホルダーと係合させる工程を更に具備している、請求項58の方法。
【請求項60】
前記コンテナから母乳を供給する前にコンテナ及びニップルをホルダーと係合させる工程を更に具備している、請求項58の方法。
【請求項61】
前記搾乳器リングを搾乳器と係合させる工程は、搾乳器リングを搾乳器とねじ係合させることを含んでいる、請求項58の方法。
【請求項62】
前記コンテナから母乳を供給した後にコンテナを廃棄する工程を更に具備している、請求項58の方法。
【請求項63】
搾乳器と、ライナーと、ホルダーと、保管用キャップと、搾乳器アダプタと、ニップルアダプタと、ニップルとを有している母乳供給並びに保管システムを利用して、母乳を集め、これを保管領域内に保管し、これを供給する方法であって、この方法は、
前記搾乳器アダプタを搾乳器と係合させ、
前記ライナーを部分的にホルダーを通るように配置させ、
前記搾乳器アダプタをライナー及びホルダーと係合させ、
前記ライナーへと母乳を送るように搾乳器を取り扱うことによって、搾乳器から母乳を集める工程と、
前記搾乳器アダプタをライナー及びホルダーから取り外し、
前記保管用キャップをライナーと係合させ、
前記ライナーをホルダーから取り外し、
前記ライナーを保管領域内に配置させることによって、母乳を保管する工程と、
前記ライナーを部分的にホルダーを通るように配置させ、
前記保管用キャップをライナーから取り外し、
前記ニップルアダプタをニップルと係合させ、
前記ニップルアダプタをライナー及びホルダーと係合させ、
前記ライナーから母乳を供給することによって、ニップルを通して母乳を供給する工程とを具備している方法。
【請求項64】
前記搾乳器アダプタを搾乳器と係合させる工程は、搾乳機アダプタを搾乳器とねじ係合させることを含んでいる、請求項63の方法。
【請求項65】
前記ライナーから母乳を供給した後にライナーを廃棄する工程を更に具備している、請求項63の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−158530(P2010−158530A)
【公開日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−18793(P2010−18793)
【出願日】平成22年1月29日(2010.1.29)
【分割の表示】特願2003−585648(P2003−585648)の分割
【原出願日】平成15年4月17日(2003.4.17)
【出願人】(500365915)プレイテックス プロダクツ エルエルシー (56)
【Fターム(参考)】