説明

商品収納装置

【課題】商品収納装置を使用しない状態での嵩張りを抑制する。
【解決手段】商品収納装置は、マガジンを支持する底板部10と、底板部10の左右両端部からそれぞれ起立する左右一対の側板部20、30と、を有している。側板部20、30の各々は、底板部10に対して起立した状態と、底板部10に対して折り畳まれた状態(図1)と、に変換可能に、底板部10に対して連結されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の商品が搭載されるマガジンを収納する商品収納装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コンビニエンスストアなどの店舗では、様々な商品が商品収納装置に収容されている。
【0003】
様々な商品のうち、例えばたばこ商品などの特定の商品を収納するための商品収納装置は、電子キャッシュレジスタなどの販売処理装置が載置されたレジカウンタ上又はその周辺に配置されることが一般的である。
【0004】
なお、ここで云うたばこ商品とは、実際に喫煙される紙巻たばこではなく、複数の紙巻たばこを収容している直方体状のパッケージ、および複数のパッケージを収容しているカートン(或いはパーセル)を意味している。
【0005】
複数の商品が搭載されたマガジンを収納する商品収納装置としては、例えば、特許文献1に記載のもの(同文献の商品陳列装置)がある。特許文献1の装置は、正面形状が矩形状の枠体と、上方に向けて開口した箱形のトレイと、を有している。特許文献1の装置では、複数のトレイが上下に所定間隔で枠体によって保持され、各トレイ上にマガジン(同文献の個別トレー)が搭載される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−307244号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1の商品収納装置を使用しない場合には、トレイや枠体が嵩張ってしまう。
【0008】
本発明は、上述のような課題に鑑みてなされたものであり、使用しない状態での嵩張りを抑制することができる商品収納装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、マガジンを支持する底板部と、前記底板部の左右両端部からそれぞれ起立する左右一対の側板部と、を有し、
前記側板部の各々は、前記底板部に対して起立した状態と、前記底板部に対して折り畳まれた状態と、に変換可能に、前記底板部に対して連結されていることを特徴とする商品収納装置を提供する。
【0010】
この商品収納装置によれば、底板部と、底板部の左右両端部からそれぞれ起立する左右一対の側板部と、を有しているので、底板部上にマガジンを搭載することによって、マガジンを収納することができる。
また、側板部の各々は、底板部に対して起立した状態と、底板部に対して折り畳まれた状態と、に変換可能に、底板部に対して連結されているので、商品収納装置を使用しない場合には、側板部を底板部に対して折り畳んだ状態とすることによって、商品収納装置の嵩張りを抑制することができる。
よって、商品収納装置の搬送時(例えば、トラックに積載して搬送するときなど)や、商品収納装置の保管時に、商品収納装置の省スペース化が可能である。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、商品収納装置を使用しない状態での嵩張りを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施形態に係る商品収納装置の本体部を折り畳んだ状態を示す図であり、このうち(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
【図2】実施形態に係る商品収納装置の本体部の組み立て動作を示す一連の正面図である。
【図3】実施形態に係る商品収納装置の本体部に前側固定枠を組み付けた状態を示す図であり、このうち(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
【図4】実施形態に係る商品収納装置の本体部に前側固定枠を組み付けた状態を示す図であり、このうち(a)は背面図、(b)は底面図である。
【図5】実施形態に係る商品収納装置の本体部に前側固定枠と天板とを組み付けた状態を示す図であり、このうち(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図6】図6(a)は図5(a)のA−A線に沿った矢視断面図、図6(b)は図5(a)のB−B線に沿った矢視断面図である。
【図7】実施形態に係る商品収納装置の側板部と底板部との連結構造を示す要部拡大の斜視図である。
【図8】実施形態に係る商品収納装置の側板部と底板部との連結構造を示す要部拡大の分解斜視図である。
【図9】実施形態に係る商品収納装置の背板部と底板部との連結構造を示す要部拡大の背面図である。
【図10】実施形態に係る商品収納装置の側板部と背板部との係合構造を示す斜視図である。
【図11】図10の係合構造の係合爪と、この係合爪を収容する収容凹部と、を示す斜視図である。
【図12】実施形態に係る商品収納装置の前側固定枠を示す図であり、このうち(a)は正面図、(b)は背面図、(c)は平面図である。
【図13】実施形態に係る商品収納装置の側面パネルを示す斜視図である。
【図14】実施形態に係る商品収納装置を上下方向に積み重ねた状態を示す図であり、このうち(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は(a)のC−C線に沿った矢視断面図である。
【図15】実施形態に係る商品収納装置の連結具を示す図である。
【図16】実施形態に係る商品収納装置を連結具によって横方向に連結した状態を示す平断面図である。
【図17】実施形態に係る商品収納装置の底板部上に搭載されるマガジンの一例を示す図である。
【図18】実施形態に係る商品収納装置の底板部上に複数のマガジンを搭載した状態を示す模式的な平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。
【0014】
図1は実施形態に係る商品収納装置150(図5、図6)の本体部100を折り畳んだ状態を示す図である。このうち(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
図2は商品収納装置150の本体部100の組み立て動作を示す一連の正面図である。このうち(a)は本体部100が折り畳まれた状態を示し、(b)は左右の側板部20、30がそれぞれ底板部10に対して起立した状態を示し、(c)は左右の側板部20、30の第1差込部51が底板部10に対して差し込まれた状態を示し、(d)は背板部40が底板部10に対して起立した状態を示す。
図3及び図4は商品収納装置150の本体部100に前側固定枠110を組み付けた状態を示す図である。このうち図3(a)は平面図、図3(b)は正面図、図3(c)は側面図(右側面図)、図4(a)は背面図、図4(b)は底面図である。
図5及び図6は商品収納装置150の本体部100に前側固定枠110と天板120とを組み付けた状態を示す図である。このうち図5(a)は正面図、図5(b)は側面図、図6(a)は図5(a)のA−A線に沿った矢視断面図(側断面図)、図6(b)は図5(a)のB−B線に沿った矢視断面図(平断面図)である。
図7及び図8は側板部20と底板部10との連結構造を示す要部拡大図であり、このうち図7は斜視図、図8は分解斜視図である。
図9は背板部40と底板部10との連結構造を示す要部拡大の背面図である。
図10は側板部20と背板部40との係合構造を示す斜視図である。
図11は図10の係合構造の係合爪27と、この係合爪27を収容する収容凹部46と、を示す斜視図である。
図12は商品収納装置150の前側固定枠110を示す図であり、このうち(a)は正面図、(b)は背面図、(c)は平面図である。
図13は商品収納装置150の側面パネル130を示す斜視図である。
図14は複数の商品収納装置150を上下方向に積み重ねた状態を示す図であり、このうち(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は(a)のC−C線に沿った矢視断面図である。
図15は商品収納装置150の連結具を示す図であり、このうち(a)はナット部材82の側面図、(b)はナット部材82の平面図、(c)はボルト部材81の側面図、(b)はボルト部材81の平面図である。
図16は複数の商品収納装置150を連結具によって横方向に連結した状態を示す平断面図である。
図17は商品収納装置150の底板部10に搭載されるマガジン70の一例を示す図である。
図18は商品収納装置150の底板部10上に複数のマガジン70を搭載した状態を示す模式的な平面図である。図18において、マガジン70は一点鎖線で示している。
【0015】
本実施形態に係る商品収納装置150(図5、図6)は、例えば、折り畳み可能な本体部100(図1、図2)と、本体部100の前縁に固定される前側固定枠110(図3、図4)と、本体部100の上端部に取り付けられる天板120(図5、図6(a))と、本体部100の側面に取り付けられる側面パネル130(図13)と、を有している。
【0016】
図1及び図2に示すように、本体部100は、マガジン70(図17)を支持する底板部10と、底板部10の左右両端部からそれぞれ起立する左右一対の側板部20、30(特に図2(c)、(d)参照)と、底板部10の後端部から起立する背板部40(特に図2(d)参照)と、を有している。
側板部20、30の各々は、底板部10に対して起立した状態(図2(b)、(c))と、底板部10に対して折り畳まれた状態(図2(a)、図1)と、に変換可能に、底板部10に対して連結されている。
背板部40は、底板部10に対して起立した状態(図2(d))と、底板部10に対して折り畳まれた状態(図2(a)、(b)、(c)、図1)と、に変換可能に、底板部10に対して連結されている。
【0017】
本体部100は、該本体部100が組み立てられた状態で、上方及び前方に向けて開放した箱形状となる(図2(d)、図3参照)。本体部100は、左右対称に形成されている。
【0018】
本体部100を組み立てた状態で該本体部100上に天板120を取り付けることにより、本体部100の上端部が閉塞される(図5、図6(a))。よって、商品収納装置150は前方に向けて開放した箱形状となる。
或いは、本体部100の上に他の商品収納装置150の本体部100を積み重ねることによっても、本体部100の上端部を閉塞することができる(図14の商品収納装置150bを参照)。
【0019】
底板部10は、平板状に形成され水平に配置される本体部11と、本体部11の左右両端部からそれぞれ起立している左右一対の起立壁部12、13と、を有している。
底板部10は、左右対称に形成されている。
【0020】
本体部11の平面形状は、例えば、矩形状となっている。
【0021】
起立壁部12、13は、平板状に形成され、その板面が左右方向を向き、且つ、互いに平行に対向している。起立壁部12と起立壁部13は、互いに左右対称に形成されている。起立壁部12、13の側面形状は、矩形状(例えば前後に長い長方形状)となっている(図1(c)参照)。起立壁部12は、本体部11の左端部に沿って前後に延在し、起立壁部13は、本体部11の右端部に沿って前後に延在している。
【0022】
本体部11の上面には、複数のブレード溝15が形成されている(図1(a))。ブレード溝15は、それぞれ前後方向に延在している。これらブレード溝15に、マガジン70の下面側に形成されたブレード72(図17)が入り込むことによって、マガジン70が底板部10に対して位置決めされる。
【0023】
本体部11の下面には、複数の補強リブ16が形成されている(図4(b))。これら補強リブ16には、例えば、縦(前後)に延在するものと、横(左右)に延在するものと、斜めに延在するものと、が含まれる。
【0024】
以下、側板部20、30の構成と、側板部20、30と底板部10との連結構造(第1ヒンジ機構)と、側板部20、30と底板部10との差込構造について説明する。これらの説明のうち、特に断らない場合の説明は、側板部20、30が底板部10に対して起立した状態(図2(b)〜(d)、図3〜図8)についての説明である。
【0025】
側板部20と側板部30は、互いに左右対称に形成されている。側板部20、30は、それぞれ平板状に形成された本体部21、31を有している。本体部21、31は、それぞれ板面が左右方向を向き、且つ、互いに平行に対向している。つまり、本体部21、31は、それぞれ、底板部10の本体部11に対して直交している。本体部21、31の側面形状は、矩形状(例えば前後に長い長方形状)となっている。
本体部21、31の前後寸法は、底板部10の前後寸法とほぼ等しい。
本体部21、31の厚みは、起立壁部12、13の厚みと等しい。
なお、左右の側板部20、30の本体部21、31の内面(対向面)には、複数の補強リブ28が形成されている(図6(a)、図7、図8)。
【0026】
左右の側板部20、30の各々は、以下に説明する第1ヒンジ機構を介して左右の起立壁部12、13に対してそれぞれ回動可能に連結されている。これにより、側板部20、30は、起立壁部12、13の上に起立した状態と、本体部11上に重なるように折り畳まれた状態と、に変換可能となっている。
左の側板部20と起立壁部12とを連結する第1ヒンジ機構と、右の側板部30と起立壁部13とを連結する第1ヒンジ機構は、互いに同様で左右対称のため、左の側板部20と起立壁部12とを連結する第1ヒンジ機構についてのみ詳述する。
【0027】
第1ヒンジ機構は、側板部20の下端部に形成された第1部分50と、起立壁部12に形成された第2部分60と、からなる。例えば、第1部分50は、側板部20の前部と後部にそれぞれ形成され、第2部分60は、起立壁部12の前部と後部にそれぞれ形成されている。前側の第1部分50は、前側の第2部分60に対して連結され、後側の第1部分50は、後側の第2部分60に対して連結されている。
【0028】
図7及び図8は、本体部100を斜め後方且つ上方から見た斜視図である。図7では、背板部40は底板部10に対して折り畳み、側板部20は底板部10に対して起立させ、且つ、側板部20の第1差込部51を第1差込穴61(何れも後述)の下部から上に引き抜いた状態を示す。図8は第1部分50と第2部分60とを分離させた状態を示す。
【0029】
図7及び図8に示すように、第1部分50は、側板部20の下端部に形成された平板状の第1差込部51と、この第1差込部51に形成された連結軸52(例えば前後一対の連結軸52)と、を有する。
【0030】
第1差込部51は、側板部20の本体部21と平行に該本体部21より下方に向けて突出し、板面が左右方向を向いている。第1差込部51の厚みは、例えば、本体部21よりも薄く設定されている。第1差込部51の側面形状は、例えば、矩形状(例えば前後に長い長方形状)となっている。
【0031】
前側の連結軸52は、第1差込部51の前端部の下端部より前方に向けて突出している。後側の連結軸52は、第1差込部51の後端部の下端部より後方に向けて突出している。
【0032】
第2部分60は、上向きに開口した形状に起立壁部12に形成された第1差込穴61と、この第1差込穴61と連続的に形成された軸支穴62(例えば、前後一対の軸支穴62)と、第1差込穴61の上部における一側部に形成された切欠形状部63と、を有する。
なお、第1差込穴61と第1差込部51とにより第1差込構造が構成される。
【0033】
第1差込穴61は、第1差込部51を上側から下向きに差し込み可能なスリット状の形状に形成されている。
【0034】
前側の軸支穴62は、第1差込穴61の前側に隣接し、後側の軸支穴62は、第1差込穴61の後側に隣接している。これら軸支穴62は、それぞれ上下方向に長尺な長穴形状に形成されている。なお、後側の軸支穴62は図7及び図8に図示されていないが、第1差込穴61を基準として、前側の軸支穴62に対して前後対称に形成されている。前側の軸支穴62には、前側の連結軸52が軸支され、後側の軸支穴62には、後側の連結軸52が軸支される。
【0035】
切欠形状部63は、第1差込穴61の上部における内側(対向する起立壁部13側)の部位を切欠形状に形成することにより構成されている。第1差込穴61の上部は、切欠形状部63を介して、対向する起立壁部13側に臨んでいる。
【0036】
なお、前後の軸支穴62の上端部62a(図8)は、切欠形状部63の下端部63aよりも、上に位置している。軸支穴62の上端部62aと切欠形状部63の下端部63aとの高低差は、第一差込部51の厚みと連結軸52の回転径とのうち大きい方よりも、大きく設定されている。
【0037】
第1部分50は、その第1差込部51の下部を第1差込穴61に差し込むとともに、前側の連結軸52を前側の軸支穴62に嵌め込み、且つ、後側の連結軸52を後側の軸支穴62に嵌め込むことによって、第2部分60に対して連結されている(図7)。
これにより、第1部分50を含む側板部20の全体は、第2部分60を含む底板部10に対して、折り畳み及び展開可能に(開閉可能に)連結されている。具体的には、側板部20が底板部10に対して連結軸52の軸周りに回転することにより、折り畳み及び展開可能となっている。よって、側板部20は、底板部10に対して起立した状態と、底板部10に対して折り畳まれた状態と、に変換可能となっている。
【0038】
側板部20を底板部10に対して折り畳む動作と、側板部20を底板部10に対して展開する動作(側板部20を折り畳んだ状態から起立させる動作)は、図7に示すように連結軸52及び第1差込部51が切欠形状部63の下端部よりも上に位置している状態(第1差込部51が第1差込穴61の下部から上に抜けた状態)において行うことができる。
【0039】
側板部20を底板部10に対して折り畳む際の動作の方向(回転動作の方向)は、側板部20が内向きに傾倒し(側板部20が、それと対向する側板部30側に倒れ)、側板部20が底板部10の上に折り重なる方向である。
ここで、起立壁部12に切欠形状部63が形成されているので、側板部20が底板部10に対して折り畳まれた際に、第1差込部51の一部分が切欠形状部63内に入り込む。よって、第1差込部51と起立壁部12とが干渉しない。
側板部20は、例えば、その本体部21が底板部10の本体部11と平行となるまで、底板部10に対して折り畳み可能となっている。
ここで、側板部20、30と背板部40とを底板部10に対して折り畳んだ状態では、起立壁部12、13の上面が、商品収納装置150の上端面となる(図1(b)参照)。そして、側板部20、30と背板部40とを底板部10に対して折り畳んだ状態の複数の商品収納装置150の本体部100を上下に積み重ねたときに、下側の商品収納装置150の本体部100の起立壁部12、13の上面に、上側の商品収納装置150の本体部100の底板部10の本体部11の下面が接触する。よって、第1ヒンジ機構などの構造的に弱い部分に荷重が加わってしまうことを抑制し、商品収納装置150の損傷を抑制することができる。
【0040】
側板部20を底板部10に対して起立させる(展開する)際にも、第1部分50を含む側板部20の全体が回動する。そして、側板部20が底板部10に対して直立した段階で、第1部分50の第1差込部51の外面(対向する側板部30とは反対側を向く面)が、第1差込穴61の上部の側壁(起立壁部12において、第1差込穴61の上部を基準として、切欠形状部63とは反対側に位置する部位)に接触することによって、側板部20の回動が規制される。
【0041】
側板部20が底板部10に対して起立した状態で、側板部10を底板部10に対して相対的に下降させることにより、第1差込部51を第1差込穴61の下部(切欠形状部63よりも下側の部位)に差し込むことができる。具体的には、例えば、側板部20の本体部21の下端面が起立壁部12の上端面に接するまで、第1差込部51を第1差込穴61の下部に差し込み可能となっている(図2(c)参照)。
【0042】
第1差込穴61の左右幅は、第1差込部51の左右幅とほぼ等しく設定されている。第1差込部51を第1差込穴61の下部に差し込む際には、例えば、第1差込部51の左右の側面が第1差込穴61の左右の内面によりガイドされる。より具体的には、例えば、第1差込部51の左右の側面が第1差込穴61の左右の内面に対して摺動する。換言すれば、第1差込部51は、第1差込穴61の下部に対して嵌入される。よって、第1差込部51を第1差込穴61の下部に差し込んだ(具体的には嵌入させた)状態においては、側板部20が底板部10に対して折り畳まれる方向の挙動を規制することができる。
このように、側板部20と底板部10は、第1差込構造によって相互に結合されるので、側板部20を底板部10に対して起立した状態に維持させることができる。
【0043】
第1差込部51を第1差込穴61の下部に差し込む動作に伴い、各連結軸52は、それぞれ対応する軸支穴62(上述のように長穴形状に形成されている)に沿って下に移動する。
【0044】
図1(a)及び図11に示すように、側板部20の第1差込部51の外側面(左側面)には、上下に延在するガイド溝53(例えば、前後一対のガイド溝53)が形成されている。
一方、図8及び図11に示すように、第1差込穴61の側壁において、ガイド溝53と対応する位置には、それぞれ上下に延在するガイドリブ64が形成されている。
【0045】
第1差込部51を第1差込穴61の下部に差し込む動作に伴い、ガイドリブ64とガイド溝53とが互いに摺動しながら、ガイドリブ64がガイド溝53により上下方向にガイドされる。これにより、第1差込部51を容易に下方向に真っ直ぐ差し込むことができる。
【0046】
側板部20と底板部10とは、以下に説明する第2差込構造によっても相互に結合される。
【0047】
第2差込構造は、例えば、側板部20の下端部に形成された第2差込部26と、上向きに開口した形状に起立壁部12に形成された第2差込穴121と、からなる。
【0048】
第2差込部26は、側板部20の本体部21より下方に向けて突出している。第2差込部26の厚みは、例えば、本体部21よりも薄く設定されている。第2差込部26は、本体部21の下端面に沿って前後方向に延在する平板状の形状に形成されている。
例えば、前側の第1差込部51と後側の第1差込部51との中間の位置に、第2差込部26が配置されている。
第2差込部26の前後方向の長さは、例えば、第1差込部51の前後方向の長さよりも長く、より具体的には、第1差込部51の前後方向の長さの2倍よりも長い。
【0049】
第2差込穴121は、起立壁部12の上端面より上向きに開口するように起立壁部12に形成されている。第2差込穴121は、第2差込部26を上側から下向きに差し込み可能なスリット状の形状に形成されている。
【0050】
側板部20が底板部10に対して起立した状態で、側板部20を底板部10に対して相対的に下降させて、第1差込部51を第1差込穴61の下部に差し込む動作に伴い、第2差込部26が第2差込穴121に差し込まれる。
【0051】
第2差込穴121の左右幅は、第2差込部26の左右幅とほぼ等しく設定されている。第2差込部26を第2差込穴121に差し込む際には、例えば、第2差込部26の左右の側面が第2差込穴121の左右の内面によりガイドされる。より具体的には、例えば、第2差込部26の左右の側面が第2差込穴121の左右の内面に対して摺動する。換言すれば、第2差込部26は、第2差込穴121に対して嵌入される。よって、第2差込部26を第2差込穴121の下部に差し込んだ(具体的には嵌入させた)状態においては、側板部20が底板部10に対して折り畳まれる方向の挙動を規制することができる。
このように、側板部20と底板部10は、第2差込構造によって相互に結合されるので、より強固に、側板部20を底板部10に対して起立した状態に維持させることができる。
ここで、第2差込穴121の一側部121a(対向する起立壁部13側の部位)の高さは、切欠形状部63の下端部63aの高さよりも高くなっている。よって、第2差込穴121に対する第2差込部26の差し込み深さを十分に確保でき、第2差込部26と第2差込穴121との連結強度を高めることができる。
【0052】
図7に示すように、第1差込部51を第1差込穴61の下部から上に引き抜くと、第2差込部26も第2差込穴121から上に引き抜かれ、且つ、第2差込部26が起立壁部12の上端面よりも上に浮いた状態となる。このように、第2差込部26が起立壁部12から離間するので、側板部20を底板部10に対して折り畳む際に、第2差込部26が起立壁部12と干渉しないようになっている。
【0053】
また、右側の側板部30についても、左側の側板部20と同様に、第1ヒンジ機構を介して底板部10の起立壁部13に対して連結されているとともに、左側の側板部20と同様に、第1差込構造及び第2差込構造によって起立壁部13に対して結合可能となっている。
【0054】
以下、背板部40の構成と、背板部40と底板部10との連結構造(第2ヒンジ機構)と、について説明する。これらの説明のうち、特に断らない場合の説明は、背板部40が底板部10に対して起立した状態(図2(d)、図3〜図6)についての説明である。
【0055】
背板部40は、平板状に形成された本体部41を有している。本体部41は、板面が前後方向を向いている。つまり、本体部41は、底板部10の本体部11に対して直交し、且つ、側板部20、30の本体部21、31に対してもそれぞれ直交している。本体部41の正面形状(及び背面形状)は、矩形状(例えば左右に長い長方形状)となっている。
背板部40の左右幅は、底板部10の左右幅とほぼ等しい。
背板部40の上下寸法は、側板部20の上下寸法と起立壁部12の上下寸法とを合計した長さ(側板部30の上下寸法と起立壁部13の上下寸法とを合計した長さ)にほぼ等しい。
背板部40は、左右対称に形成されている。
【0056】
背板部40は、底板部10の後端部に対して、以下に説明する第2ヒンジ機構を介して連結されている。
【0057】
この第2ヒンジ機構は、例えば、第1ヒンジ部と第2ヒンジ部とを含む。第1ヒンジ部と第2ヒンジ部の軸心方向は、互いに一致している。
【0058】
第1ヒンジ部は、例えば、図9及び図4(a)に示すように、底板部10に形成された左右一対のブラケット19と、このブラケット19に形成された連結穴191(図9)と、背板部40に形成された連結軸45と、を有する。
ブラケット19は、底板部10の本体部11の後端部の上面より起立している。
連結穴191は、ブラケット19を左右に貫通していても良いし、貫通していなくても良い(凹部形状でも良い)。
背板部40の本体部41の下端部において、ブラケット19と対応する位置には、それぞれブラケット19を収容する切欠形状部47が形成されている。これにより、背板部40とブラケット19とが干渉しないようになっている。切欠形状部47は、本体部41を前後に貫通している。
連結軸45は、切欠形状部47の内空に向けて横方向に突出するように、本体部41の下端部に形成されている。
連結軸45は、ブラケット19の連結穴191に対して軸支されている。
【0059】
第2ヒンジ部は、底板部10と背板部40とを連結する左右一対の棒状部48を有する。これら棒状部48は、それぞれ左右方向に延在している。左側の棒状部48は、背板部40の下端部における左端部と、起立壁部12とを、相互に回動可能に連結している。同様に、右側の棒状部48は、背板部40の下端部における右端部と、起立壁部13とを、相互に回動可能に連結している。
【0060】
なお、棒状部48は、例えば、金属により構成されている。また、本体部100において、棒状部48以外の部分は、例えば、樹脂により構成されている。
【0061】
背板部40は、上記の第1及び第2ヒンジ部を介して底板部10に対して回動可能に連結されていることにより、底板部10に対して折り畳み及び展開可能(開閉可能)となっている。よって、背板部40は、底板部10に対して起立した(展開された)状態と、底板部10に対して折り畳まれた状態と、に変換可能となっている。
背板部40を底板部10に対して折り畳む際の動作の方向(回転動作の方向)は、背板部40が前傾し、背板部40が底板部10の上に折り重なる方向である。
背板部40は、例えば、その本体部41が底板部10の本体部11と平行となるまで、底板部10に対して折り畳み可能である。
【0062】
ここで、本体部100を折り畳む際には、先に背板部40を折り畳んだ後で、左右の側板部20、30を折り畳む。本体部100を折り畳んだ状態では、図1に示すように、背板部40の本体部41の一部分の上に、側板部20の本体部21の一部分と、側板部30の本体部31の一部分と、が重なる。つまり、側板部20、30の各々は、本体部11及び背板部40の上に重なるように折り畳まれる。側板部20、30を折り畳んだ状態でも、側板部20と側板部30との間にはクリアランスがあり、側板部20と側板部30とは干渉しない。
【0063】
また、背板部40を本体部11に対して平行に折り畳み可能であるとともに、側板部20、30を本体部11に対して平行に折り畳み可能となるように、側板部20、30と起立壁部12、13とを連結している第1ヒンジ機構の回動軸は、背板部40と本体部11とを連結している第2ヒンジ機構の回動軸よりも高い位置に配置されている。本体部11より起立する起立壁部12、13を設け、これら起立壁部12、13に対して側壁部20、30を軸支することによって、第1ヒンジ機構の回動軸と第2ヒンジ機構の回動軸との高低差を実現している。
【0064】
本体部100を組み立てる動作は、以下に説明する手順によって行うことができる。
先ず、左右の側板部20、30を底板部10に対して起立させる(図2(b))。
次に、側板部20の各第1差込部51を起立壁部12の各第1差込穴61の下部に差し込むとともに、側板部20の第2差込部26を起立壁部12の第2差込穴121に差し込む。また、側板部30の各第1差込部51を起立壁部13の各第1差込穴61の下部に差し込むとともに、側板部30の第2差込部26を起立壁部13の第2差込穴121に差し込む(図2(c))。
次に、背板部40を起立させる(図2(d))。
こうして、本体部100を組み立てることができる。
【0065】
本体部100を組み立てた状態では、以下に説明する係合構造によって側板部20、30と背板部40とが係合し、背板部40が直立状態よりも後傾してしまうことが規制されるようになっている。
【0066】
この係合構造は、図2(b)、(c)、図10に示すように側板部20、30にそれぞれ形成された係合爪(第1係合部)27と、背板部40に形成された係合穴(第2係合部)43(図10)と、を有する。
【0067】
係合爪27は、側板部20において側板部30と対向する部位の後端部と、側板部30において側板部20と対向する部位の後端部と、にそれぞれ形成されている。
側板部20の係合爪27は、側板部30側に向けて(右方向に)起立する起立部271と、この起立部271の先端部より前方に向けて突出している前方突出部272と、を有するフック状の形状に形成されている。なお、起立部271の後端面は、本体部21の後端面と面一となっている。
同様に、側板部30の係合爪27は、側板部20側に向けて(左方向に)起立する起立部271と、この起立部271の先端部より前方に向けて突出している前方突出部272と、を有している。
【0068】
係合穴43は、それぞれ後方に向けて開口するように、背板部40の左端部と右端部とに形成されている。左側の係合穴43には、左側の係合爪27が対応し、右側の係合穴43には、右側の係合爪27が対応している。
【0069】
側板部20、30が起立し、且つ、背板部40が起立した状態では、左右の係合爪27がそれぞれ対応する係合穴43に対して嵌入することにより係合する。このように、係合爪27と係合穴43とが相互に係合することによって、背板部40の後傾が規制される。
より具体的には、一対の側板部20、30を底板部10に対して起立させた状態で、背板部40を起立させることにより、係合爪27が係合穴43に対して係合する。
【0070】
ここで、背板部40の背面において、係合穴43に隣接する部位には、切欠形状部44(図10)が形成されている。すなわち、左側の係合穴43の左側に隣接する部位と、右側の係合穴43の右側に隣接する部位には、それぞれ切欠形状部44が形成されている。そして、係合爪27と係合穴43とが係合した状態では、切欠形状部44内に起立部271が入り込むようになっている。
これにより、本体部100を組み立てた状態において、背板部40の背面と、側板部20、30の後端面とを互いに面一にすることができる。
【0071】
また、図11及び図4(b)に示すように、背板部40の背面(折り畳まれた状態では上面)には、背板部40及び側板部20、30が底板部10に対して折り畳まれた状態で係合爪27を収容する収容凹部46が形成されている。
これにより、側板部20、30を折り畳んだ状態で、係合爪27と背板部40とが干渉しないようにできる。
【0072】
次に、前側固定枠110について説明する。
【0073】
前側固定枠110は、左右一対の側板部20、30が底板部10に対して起立した状態で、側板部20の前端部と底板部10の前端部と側板部30の前端部とに沿って本体部100に固定される(図3〜図6参照)。
【0074】
図12に示すように、前側固定枠110は、第1乃至第3部分111、112、113を有している。
前側固定枠110が本体部100に固定された状態で、第1部分111は底板部10の前端部に沿って左右方向に延在し、第2部分112は側板部20の前端部に沿って上下方向に延在し、第3部分113は側板部30の前端部に沿って上下方向に延在する。
【0075】
図12(b)に示すように、前側固定枠110には、その背面側に開口する凹部115、116が形成されている。すなわち、第1部分111には凹部115が形成され、第2及び第3部分112、113にはそれぞれ凹部116が形成されている。
【0076】
また、左右一対の側板部20、30の前端部と、底板部10の前端部には、それぞれ、前方に突出する突出部25、14(図1、図2)が形成されている。
【0077】
すなわち、底板部10は、前側固定枠110の第1部分111を底板部10の前端部に対して固定するための突出部14を有している。
突出部14は、平板状に形成されている。突出部14は、本体部11と平行に、本体部11の前端面より前方に突出している。突出部14の平面形状は、左右に長尺な矩形状となっている。突出部14の厚みは、本体部11よりも薄く設定されている。
【0078】
また、側板部20は、前側固定枠110の第2部分112を側板部20の前端部に対して固定するための突出部25を有している。
突出部25は、平板状に形成されている。突出部25は、本体部21と平行に、本体部21の前端面より前方に突出している。側板部20が起立した状態での突出部25の側面形状は、上下に長尺な矩形状となっている。突出部25の厚みは、本体部21よりも薄く設定されている。
同様に、側板部30は、前側固定枠110の第3部分113を側板部30の前端部に対して固定するための突出部25を有している。
【0079】
側板部20、30の突出部25をそれぞれ前側固定枠110の第2部分112、113の凹部116に嵌め込むとともに、底板部10の突出部14を第1部分111の凹部115内に嵌め込むことにより、前側固定枠110を側板部20、30の前端部と底板部10の前端部とに沿って本体部100に対して固定することができる。
【0080】
前側固定枠110が本体部100に固定されることにより、側板部20、30が底板部10に対して折り畳まれる方向へ挙動することが規制される。つまり、前側固定枠110によっても、側板部20、30を起立した状態に維持させることができる。
【0081】
ここで、突出部14には、その突出方向に対する交差方向(例えば、下方)に向けて突出する係合突起141が形成されている(図1)。
同様に、突出部25には、その突出方向に対する交差方向(横方向)に向けて突出する係合突起251が形成されている。例えば、左側の側板部20の突出部25の係合突起251は左方(側板部20が起立した状態で左方)に突出し、右側の側板部20の突出部25の係合突起251は右方(側板部30が起立した状態で右方)に突出している(図2(b)〜(d))。
一方、前側固定枠110には、前側固定枠110が本体部100に固定された状態において、係合突起141、251とそれぞれ係合する係合穴114が、凹部115、116と連通して形成されている(図3(c)、図4(b)、図5(b))。
係合突起141、251と係合穴114とが係合することにより、前側固定枠110が本体部100の突出部14、25から抜けにくくなるようになっている。
【0082】
図13に示すように、側面パネル130は、平板状の本体部131と、この本体部の一方の面に形成された複数の係止爪132(例えば本体部131の4隅にそれぞれ配置された合計4つの係止爪132)と、を有している。
一方、側板部20、30の本体部21、31には、係止爪132をそれぞれ係止するための複数の係止穴23が形成されている(図3(c)参照)。
側面パネル130の係止爪132を側板部20、30の係止穴23に係止することにより、側面パネル130を本体部100の側面に取り付けて、本体部131によって側板部20、30を覆うことができるようになっている。
【0083】
本体部131は、例えば、その材質や色などが側板部20、30とは異なり、本体部131の装飾性が側板部20、30のそれよりも高められている。
例えば、本体部131の他方の面(外面となる面)には、商品収納装置150に収納される商品のブランドイメージなどを表す装飾表示や、広告表示が印刷されている。
【0084】
以下に説明するように、複数の商品収納装置150を上下方向に積み重ねることができるようになっている。図14には、一例として、2つの商品収納装置150を積み重ねた状態を示している。
【0085】
ここで、以下に説明する凹凸構造によって、下側の商品収納装置150(150a)と、上側の商品収納装置150(150b)とが互いに水平方向に位置決めされるようになっている。
【0086】
図3(c)に示すように、側板部30には、その本体部31より上方に突出する位置決め用突起22が形成されている。例えば、互いに前後方向に離間して複数(例えば3つ)の位置決め用突起22が形成されている。各位置決め用突起22は、前後方向に長尺に形成されている。
同様に、側板部20にも、位置決め用突起22が形成されている(図3(a)、(b)参照)。
また、背板部40には、その本体部41より上方に突出する位置決め用突起42が形成されている。例えば、互いに前後方向に離間して複数(例えば5つ)の位置決め用突起42が形成されている。各位置決め用突起42は、左右方向に長尺に形成されている。
このように、商品収納装置150の本体部100の上端部には、位置決め用突起(第3係合部)22、42が形成されている。
【0087】
一方、図4(b)に示すように、底板部10の本体部11の下面には、位置決め用凹部17、18が形成されている。つまり、商品収納装置150の本体部100の下端部には、位置決め用凹部(第4係合部)17、18が形成されている。
位置決め用凹部17は、位置決め用突起22と1対1で対応している。位置決め用凹部18は、位置決め用突起42と1対1で対応している。
【0088】
複数の商品収納装置150を上下に積み重ねたときに、下側の商品収納装置150aの位置決め用突起22、42が、上側に隣接する商品収納装置150bの対応する位置決め用凹部17、18内に嵌入することによって係合する。
これにより、上下に隣接する商品収納装置150a、150bが互いに水平方向(例えば、前後方向、左右方向を含む水平方向における全方向)に位置決めされる。
【0089】
なお、複数の商品収納装置150を積み重ねる際には、最も上に位置する商品収納装置150以外の商品収納装置150(例えば図14の商品収納装置150b)には、天板120を取り付けない。
一方、最も上に位置する商品収納装置150(例えば図14の商品収納装置150a)には、天板120を取り付けて、当該商品収納装置150の上端部を閉塞する。
【0090】
図5及び図6(a)に示すように、天板120は、平板状に形成されている。天板120の平面寸法は、底板部10の平面寸法とほぼ等しい。天板120は、底板部10と平行に対向するように、本体部100上に載置されて、該本体部100上に装着される。
【0091】
ここで、天板120の下面にも、底板部10の下面と同様に位置決め用凹部17、18が形成されている(位置決め用凹部18については図6(a)と図14(c)を参照。天板120の位置決め用凹部17は図示略)。
そして、天板120を本体部100上に載置することにより、本体部100の位置決め用突起22、42が、天板120の対応する位置決め用凹部17、18内に嵌入することによって係合する。
これにより、天板120と本体部100とが互いに水平方向に位置決めされるようになっている。
【0092】
また、以下に説明する連結具を用いて、複数の商品収納装置150を横方向に連結することができるようになっている。
【0093】
図15に示すように、連結具は、例えば、ナット部材82とボルト部材81とからなる。
図15(a)及び(b)に示すように、ナット部材82は、雌ネジが形成された本体部82aと、この本体部82aよりも大径に形成されたフランジ部82bと、を有する。フランジ部82bは、本体部82aの一端部に設けられている。
図15(c)及び(d)に示すように、ボルト部材81は、雄ネジが形成された本体部81aと、この本体部81aよりも大径に形成されたフランジ部81bと、を有する。フランジ部81bは、本体部81aの一端部に設けられている。
本体部81aは、本体部82aに対して螺入可能となっている。
【0094】
一方、側板部20の本体部21には、該本体部21を左右に貫通する貫通穴24が形成され、同様に、側板部30の本体部31には、該本体部31を左右に貫通する貫通穴24が形成されている(図5(b)、図6(a)、図16参照)。
貫通穴24の径は、本体部82aの径よりも大きく、フランジ部81b、82bの径よりも小さい。
【0095】
商品収納装置150を横方向に連結するには、図16に示すように、複数の商品収納装置150を横方向に隣接して配置し、隣り合う商品収納装置150の側板部20、30の貫通穴24を貫通するようにして連結具を取り付けることによって、側板部20、30を相互に連結する。
例えば、左右に隣接する商品収納装置150のうち、一方の商品収納装置150の側板部30の内側から、該側板部30の貫通穴24と側板部20の貫通穴24とにナット部材82の本体部82aを差し込み、且つ、他方の商品収納装置150の側板部20の内側から、ボルト部材81の本体部81aを本体部82aに螺入することにより、側板部20、30を相互に連結することができる。
【0096】
図17に示すように、マガジン70は、上方に向けて開口する半筐体状の本体部71と、この本体部71の左右両端部の下面より下方に突出するブレード72と、を有している。
本体部71内には、複数のたばこ商品90を縦置きで前後方向(図17の左右方向)に一列に収納可能となっている。ここで、たばこ商品90は、例えば、複数の紙巻たばこを収容している直方体状のパッケージである。
【0097】
図18に示すように、商品収納装置150の底板部10上には、たばこ商品90を収納した状態のマガジン70を搭載可能となっている。
ここで、天板120を取り付けた状態の商品収納装置150の底板部10上、又は、上側に他の商品収納装置150が積み重ねられた状態の商品収納装置150の底板部10上に、たばこ商品90を収納した状態のマガジン70を容易に出し入れできるように、側板部20、30、起立壁部12、13及び背板部40の上下寸法が適宜に設定されている。
【0098】
以上のような実施形態によれば、商品収納装置150は、底板部10と、底板部10の左右両端部からそれぞれ起立する左右一対の側板部20、30と、を有しているので、底板部10上にマガジン70を搭載することによって、商品収納装置150にマガジン70を収納することができる。
また、側板部20、30の各々は、底板部10に対して起立した状態と、底板部10に対して折り畳まれた状態と、に変換可能に、底板部10に対して連結されているので、商品収納装置150を使用しない場合には、側板部20、30を底板部10に対して折り畳んだ状態とすることによって、商品収納装置150の嵩張りを抑制することができる。
よって、商品収納装置150の搬送時(例えば、トラックに積載して搬送するときなど)や、商品収納装置150の保管時に、商品収納装置150の省スペース化が可能である。
また、側板部20、30の各々が底板部10に対して直接連結されているので、底板部10をその本体部11が水平となるように配置した状態で、側板部20、30を起立させるという1つの動作を行うだけで、側板部20、30を底板部10に対して起立した状態にすることができる。よって、商品収納装置150を迅速に組み立てることができる。
【0099】
上記の実施形態では、商品収納装置150が背板部40を有する例を説明したが、商品収納装置150は背板部40を有していなくても良い。
【0100】
また、上記においては、背板部40が商品収納装置150の背面側を閉塞する例を説明したが、背板部40を前後に貫通する開口を背板部40に形成し、この開口を介してマガジン70或いは商品を商品収納装置150の後方から出し入れできるように、商品収納装置150を構成しても良い。
【0101】
上記の実施形態では、第1部分50(第1差込部51及び連結軸52)が側板部20、30に形成され、第2部分60(第1差込穴61、軸支穴62及び切欠形状部63)が底板部10に形成されている例を説明したが、これとは逆に、第1部分50が底板部10に形成され、第2部分60が側板部20、30に形成されていても良い。
或いは、第1部分50が側板部20、30と底板部10との双方に形成され、第2部分60も側板部20、30と底板部10との双方に形成されていても良い。
【0102】
同様に、第2差込構造についても、第2差込部26が底板部10に形成され、第2差込穴121が側板部20、30に形成されていても良い。
或いは、第2差込部26が側板部20、30と底板部10との双方に形成され、第2差込穴121も側板部20、30と底板部10との双方に形成されていても良い。
【0103】
また、上記においては、たばこ商品が、複数の紙巻たばこを収容しているパッケージである例を説明したが、たばこ商品は、このパッケージを複数個(通常10個)収容しているカートン(或いはパーセル))であっても良い。また、商品は、たばこ商品に限らず、定型、軽量、小型の各種の商品であれば良い。
【符号の説明】
【0104】
10 底板部
11 本体部
12 起立壁部
121 第2差込穴
13 起立壁部
14 突出部
141 係合突起
15 ブレード溝
16 補強リブ
17 位置決め用凹部
18 位置決め用凹部
19 ブラケット
191 軸支穴
20 側板部
21 本体部
22 位置決め用突起
23 係止穴
24 貫通穴
25 突出部
251 係合突起
26 第2差込部
27 係合爪
271 起立部
272 前方突出部
28 補強リブ
30 側板部
31 本体部
40 背板部
41 本体部
42 位置決め用突起
43 係合穴
44 切欠形状部
45 連結軸
46 収容凹部
47 切欠形状部
48 棒状部
50 第1部分
51 第1差込部
52 連結軸
53 ガイド溝
60 第2部分
61 第1差込穴
62 軸支穴
62a 上端部
63 切欠形状部
63a 下端部
64 ガイドリブ
70 マガジン
71 マガジン本体
72 ブレード
81 ボルト部材
81a 本体部
81b フランジ部
82 ナット部材
82a 本体部
82b フランジ部
90 たばこ商品
100 本体部
110 前側固定枠
111 第1部分
112 第2部分
113 第3部分
114 係合穴
115 凹部
116 凹部
120 天板
121a 一側部
130 側面パネル
131 本体部
132 係止爪
150 150a 150b 商品収納装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マガジンを支持する底板部と、前記底板部の左右両端部からそれぞれ起立する左右一対の側板部と、を有し、
前記側板部の各々は、前記底板部に対して起立した状態と、前記底板部に対して折り畳まれた状態と、に変換可能に、前記底板部に対して連結されていることを特徴とする商品収納装置。
【請求項2】
前記側板部は、前記底板部に対して第1ヒンジ機構を介して連結されていることを特徴とする請求項1に記載の商品収納装置。
【請求項3】
前記側板部の下端部と、前記底板部と、の何れか一方に形成された第1差込部と、
前記側板部の下端部と、前記底板部と、の何れか他方に形成された第1差込穴と、
を含む第1差込構造を有し、
前記側板部が前記底板部に対して起立した状態で、前記側板部を前記底板部に対して相対的に下降させることにより、前記第1差込部が前記第1差込穴に差し込まれ、前記側板部が前記底板部に対して折り畳まれる方向へ挙動することが規制されることを特徴とする請求項2に記載の商品収納装置。
【請求項4】
前記第1ヒンジ機構は、
前記第1差込部と、
前記第1差込穴と連続的に形成され、前記第1差込部を軸支する軸支穴と、
を含んで構成されていることを特徴とする請求項3に記載の商品収納装置。
【請求項5】
前記底板部は、
平板状に形成され水平に配置される本体部と、
前記本体部の左右両端部からそれぞれ起立している左右一対の起立壁部と、
を有し、
前記第1差込部は、前記側板部の下端部に形成され、
前記第1差込穴は、上向きに開口した形状に前記起立壁部に形成され、
前記側板部の各々は、前記起立壁部の上に起立した状態と、前記本体部上に重なるように折り畳まれた状態と、に変換可能に、前記起立壁部に対して前記第1ヒンジ機構を介して連結され、
前記第1ヒンジ機構は、前記起立壁部において前記第1差込穴の上部の一側部に形成された切欠形状部を更に有し、
前記側板部が前記底板部に対して折り畳まれた際に、前記第1差込部が前記切欠形状部内に入り込み、
前記側板部が前記底板部に対して折り畳まれた状態の複数の前記商品収納装置を上下に積み重ねたときに、下側の前記商品収納装置の前記起立壁部の上面に、上側の前記商品収納装置の下面が接触することを特徴とする請求項3又は4に記載の商品収納装置。
【請求項6】
前記側板部の下端部に形成された第2差込部と、
上向きに開口した形状に前記起立壁部に形成された第2差込穴と、
を含む第2差込構造を有し、
前記側板部が前記底板部に対して起立した状態で、前記側板部を前記底板部に対して相対的に下降させることにより、前記第2差込部が前記第2差込穴に差し込まれ、前記側板部が前記底板部に対して折り畳まれる方向へ挙動することが規制され、
前記起立壁部における前記第2差込穴の一側部の高さが、前記切欠形状部の下端部の高さよりも高いことを特徴とする請求項5に記載の商品収納装置。
【請求項7】
前記底板部の後端部から起立する背板部を有し、
前記背板部は、前記底板部に対して起立した状態と、前記底板部に対して折り畳まれた状態と、に変換可能に、前記底板部に対して連結されていることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の商品収納装置。
【請求項8】
前記背板部は、前記底板部に対して第2ヒンジ機構を介して連結されていることを特徴とする請求項7に記載の商品収納装置。
【請求項9】
前記底板部は、
平板状に形成され水平に配置される本体部と、
前記本体部の左右両端部からそれぞれ起立している左右一対の起立壁部と、
を有し、
前記背板部は、前記底板部の前記本体部に対して起立した状態と、前記本体部の上に重なるように折り畳まれた状態と、に変換可能に、前記本体部に対して前記第2ヒンジ機構を介して連結され、
前記側板部の各々は、前記起立壁部の上に起立した状態と、前記本体部及び前記背板部の上に重なるように折り畳まれた状態と、に変換可能に、前記起立壁部に対して第1ヒンジ機構を介して連結され、
前記第1ヒンジ機構の回動軸は、前記第2ヒンジ機構の回動軸よりも高い位置に配置され、前記背板部を前記本体部に対して平行に折り畳み可能であるとともに、前記側板部を前記本体部に対して平行に折り畳み可能であることを特徴とする請求項8に記載の商品収納装置。
【請求項10】
前記側板部には第1係合部が形成され、
前記背板部には第2係合部が形成され、
前記側板部が起立し、且つ、前記背板部が起立した状態で、前記第1係合部と前記第2係合部とが相互に係合し、前記背板部の後傾が規制されることを特徴とする請求項7乃至9の何れか一項に記載の商品収納装置。
【請求項11】
前記第1係合部は、一対の前記側板部の互いに対向する部位の後端部にそれぞれ形成された係合爪であり、
前記第2係合部は、後方に向けて開口するように前記背板部に形成された係合穴であり、
一対の前記側板部を前記底板部に対して起立させた状態で、前記背板部を起立させることにより、前記係合爪が前記係合穴に対して係合することを特徴とする請求項10に記載の商品収納装置。
【請求項12】
前記背板部の背面には、前記背板部及び前記側板部が前記底板部に対して折り畳まれた状態で前記係合爪を収容する収容凹部が形成されていることを特徴とする請求項11に記載の商品収納装置。
【請求項13】
一対の前記側板部が前記底板部に対して起立した状態で、前記底板部の前端部と一対の前記側板部の前端部とに沿って固定される前側固定枠を有し、
前記前側固定枠が固定されることにより、一対の前記側板部が前記底板部に対して折り畳まれる方向へ挙動することが規制されることを特徴とする請求項1乃至12の何れか一項に記載の商品収納装置。
【請求項14】
前記前側固定枠には、その背面側に開口する凹部が形成され、
一対の前記側板部の前端部と、前記底板部の前端部には、それぞれ、前方に突出する突出部が形成され、
一対の前記側板部の前記突出部と、前記底板部の前記突出部とを、前記前側固定枠の前記凹部内に嵌め込むことにより、前記前側固定枠が一対の前記側板部の前端部と前記底板部の前端部とに沿って固定されることを特徴とする請求項13に記載の商品収納装置。
【請求項15】
前記商品収納装置は、複数の前記商品収納装置を組み立てた状態で上下に積み重ね可能に構成され、
前記商品収納装置の上端部には第3係合部が形成され、
前記商品収納装置の下端部には第4係合部が形成され、
複数の前記商品収納装置を上下に積み重ねたときに、下側の前記商品収納装置の前記第3係合部が、その上側に隣接する前記商品収納装置の前記第4係合部と係合することにより、上下に隣接する前記商品収納装置が互いに水平方向に位置決めされることを特徴とする請求項1乃至14の何れか一項に記載の商品収納装置。
【請求項16】
横隣に配置された前記商品収納装置を相互に連結するための連結部を有し、
前記連結部は、
前記側板部を左右に貫通するように形成された貫通穴と、
横方向に隣り合う前記商品収納装置の前記側板部の前記貫通穴を貫通するようにして取り付けられ、これら側板部を相互に連結する連結具と、
を有することを特徴とする請求項1乃至15の何れか一項に記載の商品収納装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2013−56000(P2013−56000A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−195338(P2011−195338)
【出願日】平成23年9月7日(2011.9.7)
【出願人】(000004569)日本たばこ産業株式会社 (406)
【Fターム(参考)】