説明

商品情報案内装置及び案内方法

【課題】所望の商品の購入機会を逸することなく、所望の移動経路に従って無駄なく移動することができる商品情報案内装置及び案内方法を提供する。
【解決手段】移動体の移動経路上の各店舗で販売されている商品に係る商品情報を案内する商品情報案内装置10において、前記各店舗の前記商品情報を取得する商品情報取得部15と、取得した前記商品情報を案内する商品情報案内部13と、案内された前記商品情報に基づき、所望の前記商品を選択する商品選択部12と、前記商品情報に基づき、選択された前記商品を販売している前記移動経路上の前記店舗を通知する店舗通知部13と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品情報案内装置及び案内方法に関するものであり、特に、移動体の移動経路上の各店舗で販売されている商品に係る商品情報を案内する商品情報案内装置及び案内方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、車を利用して観光地に旅行する場合、移動経路の途中にあるサービスエリア(SA)やパーキングエリア(PA)、あるいは、道の駅等に立ち寄り、地元の特産品等のお土産を購入したい要望がある。
【0003】
このような要望に対応可能なものとして、下記の特許文献1(特開2010−190863号公報)では、車両に搭載されたナビゲーション装置を利用して、ユーザが希望する商品を購入可能な小売店に立ち寄ることができ、移動経路を案内するナビゲーション装置及びナビゲーション方法を開示している。
【0004】
この特許文献1では、ナビゲーション装置から、車両の現在位置及び購入を希望する商品名を小売店情報提供装置に送信する。小売店情報提供装置は、車両の現在位置の付近にある当該商品を購入可能な小売店を特定し、その店舗名及び店舗位置に係る情報をナビゲーション装置に送信する。これらの情報を受信したナビゲーション装置は、現在位置から目的地に至る複数の移動経路を探索し、各移動経路上で購入可能な希望商品名を移動経路とともに表示する。そして、ユーザは、表示された複数の移動経路から、所望の商品を購入するための経路を選択することができる。
【0005】
また、下記特許文献2(特開2006−90821号公報)では、車両の現在位置及び目的地に従って誘導経路を探索する一方、所望のお土産を購入することのできる販売店を検索し、検索された販売店から、ユーザが選択した販売店を経由地とする誘導経路を、探索された誘導経路から変更して案内することのできるナビゲーション装置を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−190863号公報(段落[0117]、[0119]、[0128]、[0131]、[0137]〜[0139])
【特許文献2】特開2006−90821号公報(段落[0034]、[0040]〜[0043])
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1及び2では、所望のお土産を購入するため、移動経路を選択し、又は、誘導経路を変更している。従って、車両の経路は、お土産を扱う小売店又は販売店を優先して設定されるため、無駄な走行時間や走行距離が発生するおそれがある。
【0008】
また、ユーザが高速道路を走行している場合には、立ち寄ったサービスエリアやパーキングエリアで興味を持ったお土産品が、次のサービスエリアやパーキングエリアでも購入できるものと考えていたところ、次のサービスエリアやパーキングエリアでは販売されておらず、購入機会を逸するという問題点もあった。
【0009】
本発明は、上記の問題点を解消することを課題とするものであり、所望の商品の購入機会を逸することなく、所望の移動経路に従って無駄なく移動することができる商品情報案内装置及び案内方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するために、本願の請求項1にかかる発明は、
移動体の移動経路上の各店舗で販売されている商品に係る商品情報を案内する商品情報案内装置において、前記各店舗の前記商品情報を取得する商品情報取得部と、取得した前記商品情報を案内する商品情報案内部と、案内された前記商品情報に基づき、所望の前記商品を選択する商品選択部と、前記商品情報に基づき、選択された前記商品を販売している前記移動経路上の前記店舗を通知する店舗通知部と、を備えることを特徴とする。
【0011】
本願の請求項2に係る発明は、請求項1に係る商品情報案内装置において、地図情報に基づき、前記移動体の前記移動経路を探索する経路探索部を備えることを特徴とする。
【0012】
本願の請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る商品情報案内装置において、前記各店舗の前記商品情報を記憶する商品情報記憶部を備え、前記商品情報取得部は、前記商品情報記憶部から前記商品情報を取得することを特徴とする。
【0013】
本願の請求項4に係る発明は、請求項1又は2に係る商品情報案内装置において、前記商品情報取得部は、前記各店舗の前記商品情報を蓄積する商品情報蓄積サーバから前記商品情報を取得する通信部であることを特徴とする。
【0014】
本願の請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれか1項に係る商品情報案内装置において、前記商品情報案内装置は、車載型ナビゲーション装置であることを特徴とする。
【0015】
本願の請求項6に係る発明は、請求項1〜4のいずれか1項に係る商品情報案内装置において、前記商品情報案内装置は、携帯型ナビゲーション装置であることを特徴とする。
【0016】
本願の請求項7に係る発明は、請求項1〜4のいずれか1項に係る商品情報案内装置において、前記商品情報案内装置は、道路サービス施設に設置されることを特徴とする。
【0017】
本願の請求項8に係る発明は、移動体の移動経路上の各店舗で販売されている商品に係る商品情報を案内する商品情報案内方法において、前記各店舗の前記商品情報を取得するステップと、取得した前記商品情報を案内するステップと、案内された前記商品情報に基づき、所望の前記商品を選択するステップと、前記商品情報に基づき、選択された前記商品を販売している前記移動経路上の前記店舗を通知するステップと、を有することを特徴とする。
【0018】
本願の請求項9に係る発明は、請求項8に係る商品情報案内方法において、地図情報に基づき、前記移動体の前記移動経路を探索するステップを有し、探索された前記移動経路上の前記店舗を通知することを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
請求項1にかかる発明においては、移動体の移動経路上の各店舗で販売されている商品に係る商品情報を案内する商品情報案内装置において、前記各店舗の前記商品情報を取得する商品情報取得部と、取得した前記商品情報を案内する商品情報案内部と、案内された前記商品情報に基づき、所望の前記商品を選択する商品選択部と、前記商品情報に基づき、選択された前記商品を販売している前記移動経路上の前記店舗を通知する店舗通知部と、を備える。
【0020】
このように構成することにより、所望の商品を販売している移動経路上の店舗を知ることができるため、ユーザは、当該商品を確実に購入することができる。
また、移動経路を変更することなく、所望の商品を購入できるため、所望の移動経路に従って無駄なく移動することができる。
【0021】
請求項2に係る発明においては、請求項1に係る商品情報案内装置において、ユーザの所望の移動経路を探索し、その移動経路上の店舗で所望の商品を購入することができる。
【0022】
請求項3に係る発明においては、請求項1又は2に係る商品情報案内装置において、商品情報記憶部から各店舗の商品情報を取得し、所望の商品を購入できる店舗を知ることができる。
【0023】
請求項4に係る発明においては、請求項1又は2に係る商品情報案内装置において、商品情報は、商品情報案内装置に通信部を介して接続される商品情報蓄積サーバから取得することができる。
【0024】
請求項5に係る発明においては、請求項1〜4のいずれか1項に係る商品情報案内装置において、商品情報案内装置を車載型ナビゲーション装置とすることにより、車両により移動する際、所望の商品を購入できるとともに、所望の移動経路に従って無駄なく移動することができる。
【0025】
請求項6に係る発明においては、請求項1〜4のいずれか1項に係る商品情報案内装置において、商品情報案内装置を携帯型ナビゲーション装置とすることにより、例えば、当該ナビゲーション装置を所持する歩行者が、所望の商品を購入できるとともに、所望の移動経路に従って無駄なく移動することができる。
【0026】
請求項7に係る発明においては、請求項1〜4のいずれか1項に係る商品情報案内装置において、商品情報案内装置を道路サービス施設に設置することにより、サービスエリア等の道路サービス施設で所望の商品を購入することができる。
【0027】
請求項8に係る発明においては、請求項1に係る商品情報案内装置における案内方法を提供することができる。
【0028】
請求項9に係る発明においては、請求項8に係る商品情報案内方法において、ユーザの所望の移動経路を探索し、その移動経路上の店舗で所望の商品を購入することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の第1実施例であるサービスエリアに設置される商品情報案内装置の構成ブロック図である。
【図2】本発明の第1実施例である商品情報案内装置による処理フローチャートである。
【図3】本発明の第1実施例の商品情報案内装置及び第2実施例のナビゲーション装置で表示される案内画面の説明図である。
【図4】本発明の第2実施例である車両に搭載されるナビゲーション装置の構成ブロック図である。
【図5】本発明の第2実施例であるナビゲーション装置による処理フローチャートである。
【図6】本発明の第2実施例であるナビゲーション装置により探索される移動経路及び移動経路上のサービスエリアの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の具体例を実施例及び図面を用いて詳細に説明する。但し、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための商品情報案内装置及び案内方法を例示するものであって、本発明をこの商品情報案内装置及び案内方法に特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態の商品情報案内装置及び案内方法にも等しく適応し得るものである。
【実施例1】
【0031】
図1は、例えば、高速道路等のサービスエリア(以下、SAと言う。)に設置され、各SA(現在立ち寄っているSA及び該SAの前後に位置するSA等、車両の移動経路上に存在するSA)で販売されている商品に係る商品情報を案内する、本発明の第1実施例である商品情報案内装置10の構成ブロック図である。なお、商品情報案内装置10は、パーキングエリア(PA)や道の駅等の道路サービス施設に設置されるものであってもよい。
【0032】
商品情報案内装置10は、制御部11、操作部12(商品選択部)、出力部13(商品情報案内部、商品選択部、店舗通知部)、商品情報記憶部14及び通信部15(商品情報取得部)を備えて構成される。
【0033】
制御部11は、CPU16(商品情報取得部)、RAM17及びROM18を備え、RAM17及び/又はROM18に記憶された制御プログラムをCPU16が実行することにより、下記に説明する商品情報案内装置10の各部の動作を制御・統括する。
【0034】
操作部12は、ユーザが後述する商品情報の表示指示や、商品を選択するための入力操作を行う手段である。
【0035】
出力部13は、各SAで販売されている商品の名称、価格、販売しているSA名等の商品情報を画面に表示し、必要に応じて音声で通知する手段であり、出力部13は、例えば、液晶パネル及びスピーカにより構成することができる。
【0036】
また、出力部13にタッチパネルを加える構成とすることで、操作部12としての機能を持たせることもできる。この場合、ユーザは、出力部13としての液晶パネルに表示された各種操作アイコンをタッチすることで所望の入力操作を行うことができる。

商品情報記憶部14には、各SAで販売されている商品に係る前記商品情報が記憶されている。
【0037】
通信部15は、ネットワーク、電話回線等の通信網19を介して外部の商品情報蓄積サーバ20に接続され、商品情報蓄積サーバ20に蓄積されている最新の商品情報を取得する手段である。商品情報蓄積サーバ20は、各SAで販売されている最新の商品情報を蓄積している。
【0038】
第1実施例の商品情報案内装置10は、基本的には以上のように構成される。
【0039】
次に、図2に示す処理フローチャートに従い、商品情報案内装置10の動作について説明する。
【0040】
例えば、高速道路を車両で移動しているユーザがSAに立ち寄り、SAに設置されている商品情報案内装置10を利用して、お土産等の商品案内を要求するものとする。
【0041】
このとき、ユーザが商品情報案内装置10の操作部12を操作し、商品情報の表示を指示すると(ステップS101:YES)、制御部11のCPU16は、商品情報記憶部14に記憶されている商品情報を読み出し、出力部13に図3に示す表示画面21を表示する(ステップS102)。
【0042】
なお、商品情報記憶部14から読み込まれる商品情報は、現在立ち寄っているSA(以下、現在SA)で購入できる商品に係る商品情報と、現在SAの前後に位置するSA(以下、他のSA)を含む車両の移動経路上に位置するSAで購入できる商品に係る商品情報とを含む。読み込まれた商品情報のうち、出力部13の表示画面21に表示される商品情報としては、現在SAの商品情報であるものとして以下説明を行う。
【0043】
出力部13の表示画面21には、現在SAの名称欄22、ユーザが選択する商品を分類表示した商品選択欄23〜25、表示画面21を切り替える切替ボタン26、27、ユーザが選択した商品を決定する決定ボタン28、決定した商品が他のSAでも購入可能か否かを通知する購入可否通知欄29が表示される。
【0044】
なお、商品選択欄23〜25、切替ボタン26、27及び決定ボタン28は、ユーザがタッチすることで、その商品や機能を選択できるタッチパネルであるが、キーボードや操作ボタンであってもよい。
【0045】
そこで、ユーザは、表示画面21の商品選択欄23〜25に表示されている商品の中から、所望の商品を選択する。
【0046】
なお、現在表示されている表示画面21に所望の商品が見つからない場合には、切替ボタン26、27を操作して表示画面21を切り替え、他の商品選択欄23〜25を表示させることができる。
【0047】
ユーザが所望の商品を選択すると(ステップS103:YES)、CPU16は、選択された商品に係る商品情報に基づき、当該商品を他のSAでも購入可能か、又は、現在のSAでのみ当該商品が購入可能か否かを判定する(ステップS104)。
【0048】
ステップS104において、他のSAでも当該商品を購入可能であると判定された場合(ステップS104:YES)、CPU16は、表示画面21の購入可否通知欄29に、当該商品を購入可能な他のSAの名称とともに、例えば、「選択された商品は、△△サービスエリアでも購入可能です」といった通知を表示する(ステップS105)。なお、通知の表示とともに、音声による通知を行うようにしてもよい。
【0049】
一方、ステップS104において、現在のSAでのみ当該商品を購入可能であると判定された場合(ステップS104:NO)、CPU16は、表示画面21の購入可否通知欄29に、例えば、「選択された商品は、本サービスエリアでしか購入できません」といった通知を表示する(ステップS106)。
【0050】
なお、ユーザが商品情報の表示指示を行わない場合(ステップS101:NO)、又は、ユーザが商品を選択しない場合であって(ステップS103:NO)、商品情報案内装置10の電源がOFFになると、処理が終了する。
【0051】
また、商品情報案内装置10の電源がOFFにされない場合(ステップS107:NO)には、ステップS101における指示を待機する状態となる。
【0052】
このように、ユーザが選択した商品を購入可能なSAを商品情報案内装置10で案内させることにより、所望の商品をユーザの移動経路上の他のSAでも購入可能である場合、例えば、現在のSAではトイレ休憩のみとし、次のSAで商品の購入及び長時間の休憩をとる、といった柔軟な選択が可能となる。
【0053】
また、所望の商品が現在のSAでのみ購入可能な場合には、その案内に従って現在のSAで商品を購入することにより、所望の商品の購入機会を逸してしまうおそれはない。
【0054】
なお、実施例1の商品情報案内装置10において、ユーザにより入力された目的地までの経路探索が行われ、探索された経路に基づく経路案内が行われている場合、他のSAとは、車両の現在位置よりも目的地方向に向かって前方に位置するSAであり、且つ、探索された経路上にあるSAを指すものとする。
【0055】
このようにすれば、例えば高速道路において、ユーザが高速道路から降りる地点までの間の店舗を対象に案内が可能になり、所望の商品の購入機会を逸することがなくなる。
また、高速道路を降りる予定の地点より先に存在する店舗の案内がないため、ユーザにとっても、わかり易い案内になる。
【実施例2】
【0056】
図4は、本発明の第2実施例である車両に搭載されるナビゲーション装置30の構成ブロック図である。なお、ナビゲーション装置30は、歩行者等のユーザが携帯して移動経路を探索できるポータブル型のナビゲーション装置(PND:Portable Navigation Device)であってもよい。
【0057】
ナビゲーション装置30は、制御部31、操作部32(商品選択部)、出力部33(商品情報案内部、商品選択部、店舗通知部)、商品情報記憶部34、通信部35(商品情報取得部)、GPS受信部36、自律航法センサ37、地図情報記憶部38及び経路探索部39を備えて構成される。
【0058】
制御部31は、CPU40(商品情報取得部)、RAM41及びROM42を備え、RAM41及び/又はROM42に記憶された制御プログラムをCPU40が実行することにより、下記に説明するナビゲーション装置30の各部の動作を制御・統括する。
【0059】
操作部32は、移動経路を探索するため、ユーザが出発地、目的地、経由地等の入力操作を行う手段であり、また、商品情報案内装置10と同様に、商品情報の表示指示や、商品を選択するための入力操作を行う手段である。
【0060】
出力部33は、地図画像とともに探索された車両の移動経路を表示し、また、SA、PA、道の駅等の道路サービス施設で販売されている商品の名称、価格、販売しているSA名等の商品情報を画面に表示し、必要に応じて音声で通知する手段である。
【0061】
出力部33は、例えば、液晶パネルにより構成することができる。
【0062】
また、出力部33にタッチパネルを加える構成とすることで、操作部12としての機能を持たせることもできる。この場合、ユーザは、出力部13としての液晶パネルに表示された各種操作アイコンをタッチすることで所望の入力操作を行うことができる。
【0063】
商品情報記憶部34には、各SAで販売されている商品に係る前記商品情報が記憶されている。
【0064】
なお、商品情報は、商品情報案内装置10と同様に、通信部35及び通信網19を介して、外部の商品情報蓄積サーバ20から最新の商品情報を取得し、商品情報記憶部34に記憶させることができる。
【0065】
GPS受信部36は、所定の時間間隔で地球上空を周回している複数のGPS衛星から時刻情報を含む電波(衛星信号)を受信する。
【0066】
制御部31は、受信した衛星信号に基づき、ナビゲーション装置30を搭載した車両の現在位置、又は、ナビゲーション装置30を携帯する歩行者等の現在位置を算出する。
【0067】
自律航法センサ37は、加速度を検出する加速度センサ、角速度を検出するジャイロセンサ等の自律航法手段であり、GPS受信部36により受信した衛星信号に基づいて算出された車両や歩行者等の現在位置を補完するための手段である。
【0068】
地図情報記憶部38は、移動経路を探索するための道路データ、建物データ、背景データ、テキストデータから構成される地図情報を記憶する。
なお、地図情報は、商品情報と同様に、通信部35を介して外部の情報提供サーバ(図示せず)から取得し、最新の地図情報として地図情報記憶部38に記憶させるようにしてもよい。
【0069】
道路データは、道路をその屈曲点、分岐点等の結節点をノードとするノードデータと、それぞれのノード間を結ぶ経路をリンクとしたリンクデータとから構成される。ノードデータは、ノード番号、ノードの位置座標(緯度・経度)、交差点情報や交差点名称を示す情報等のノード属性、さらに接続リンク本数、接続リンク番号のデータを含んで構成される。
【0070】
リンクデータは、リンクの始点及び終点となるノード番号、高速道路や一般道や街路等を区別するための道路種別、ノード間の距離及び/又は所要時間、国道○号線のような道路名称のデータを含んで構成される。
リンクデータには、上記に加えて、リンク属性として橋、トンネル、踏切、料金所等のデータが付与される。
【0071】
建物データは、建物の少なくとも3点からなる位置座標(緯度・経度)、SA、PA、道の駅、鉄道駅、ビル、民家等の建物の種別、表示色のデータを含んで構成される。
また背景データは、海岸線、湖沼、河川形状、山林等の背景画像データとなる少なくとも3点からなる位置座標(緯度・経度)、表示色のデータを含んで構成される。
【0072】
テキストデータは、それぞれの地名や河川名等の文字(名称)、及びその座標(緯度・経度)のデータを含んで構成される。
【0073】
経路探索部39は、地図情報記憶部38に記憶された地図情報と、算出された車両等の現在位置、又は、操作部32から入力された出発地とに基づき、現在位置又は出発地から目的地までの最適な移動経路を探索する。
【0074】
経路探索部39は、現在位置又は出発地に対応する道路のノードから、目的位置に対応するノードに至るまでのリンクをダイクストラ法等の手法によって探索し、リンク長(リンクコスト)や所要時間を累積し、総リンク長(走行距離)又は総所要時間が最短となる経路を移動経路として探索する。
【0075】
第2実施例のナビゲーション装置30は、基本的には以上のように構成される。
【0076】
次に、図5に示す処理フローチャートに従い、ナビゲーション装置30の動作について説明する。なお、以下、高速道路を走行中の車両に搭載されているナビゲーション装置30を操作し、当該車両の移動経路上のSAで所望の商品を購入するものとして説明する。
【0077】
ユーザは、操作部32を操作し、目的地及び経由地、必要に応じて出発地を入力することで、ナビゲーション装置30に対して移動経路の探索を指示する。
【0078】
ナビゲーション装置30の制御部31は、経路探索の指示を受け付けると、経路探索部39に対して移動経路の探索を指示し、経路探索部39により移動経路が探索されると、該移動経路に基づき経路案内を開始する。
【0079】
経路探索部39は、地図情報記憶部38に記憶されている地図情報と、入力された目的地、経由地、出発地又は現在位置とに基づき、移動経路を探索する(ステップS201)。
探索された移動経路は、車両の現在位置とともに、出力部33に表示される。
【0080】
なお、車両の現在位置は、GPS受信部36により受信したGPS信号と、自律航法センサ37により検出した加速度や角速度の信号とに基づいて算出される。
【0081】
そして、ドライバは、表示された探索経路に従い、所望の目的地まで移動することができる。
【0082】
図6は、出力部33に表示されている地図情報である道路43と、車両44の現在位置と、探索された移動経路45と、道路43上のサービスエリアSA1〜SA3(以下、SA1〜SA3と言う。)との位置関係を例示したものである。
【0083】
この例では、車両44は、現在SA1に停車しており、SA2を通過した後、SA3に向かうことなく、分岐路46に沿って移動する移動経路45が設定されている。
【0084】
次に、ユーザがSAでお土産等を購入する目的で、ナビゲーション装置30の操作部32を操作し、商品情報の表示を指示すると(ステップS202:YES)、制御部31のCPU40は、商品情報記憶部34に記憶されている商品情報の中、現在停車しているSA1の商品情報を読み出し、出力部33に図3に示す表示画面21を表示する(ステップS203)。
【0085】
そこで、ユーザは、商品情報案内装置10の場合と同様にして、表示画面21の商品選択欄23〜25に表示されている商品の中から、所望の商品を選択する。
【0086】
なお、分岐路46でなく、この地点が高速道路の出口であっても同様である。
【0087】
ユーザが所望の商品を選択すると(ステップS204:YES)、CPU40は、選択された商品に係る商品情報に基づき、当該商品を他のSA2でも購入可能か、又は、現在停車中のSA1でのみ当該商品を購入可能かを判定する(ステップS205)。
【0088】
ステップS205において、他のSA2でも当該商品を購入可能であると判定された場合(ステップS205:YES)、CPU40は、表示画面21の購入可否通知欄29に、当該商品を購入可能な移動経路45上の他のSA2の名称とともに、例えば、「選択された商品は、△△サービスエリアでも購入可能です」といった通知を表示する(ステップS206)。
【0089】
なお、通知の表示とともに、音声による通知を行うようにしてもよい。
【0090】
一方、ステップS205において、現在のSA1でのみ当該商品を購入可能であると判定された場合(ステップS205:NO)、CPU40は、表示画面21の購入可否通知欄29に、例えば、「選択された商品は、現在のサービスエリアでしか購入できません」といった通知を表示する(ステップS207)。
【0091】
なお、ユーザが商品情報の表示指示を行わない場合(ステップS202:NO)、又は、ユーザが商品を選択しない場合であって(ステップS204:NO)、ナビゲーション装置30の電源がOFFになると、処理が終了する。
【0092】
また、ナビゲーション装置30の電源がOFFにされない場合(ステップS208:NO)には、ステップS202における指示を待機する状態となる。
【0093】
このように、ユーザが選択した商品を購入可能なSAをナビゲーション装置30で案内させることにより、所望の商品をユーザの移動経路45上の他のSAでも購入可能である場合、例えば、現在のSA1ではトイレ休憩のみとし、次のSA2で商品の購入及び長時間の休憩を採る、といった選択が可能となる。
【0094】
また、所望の商品が現在のSA1でのみ購入可能な場合には、前記の案内に従って、現在のSA1で商品を購入することにより、所望の商品の購入機会を逸してしまうおそれはない。
【0095】
なお、実施例1では、車両44がSA1に停車中であるとして説明したが、走行中であっても、同様にして所望の商品を購入可能なSAを案内することができる。
【0096】
また、実施例1及び2では、出力部の表示画面に表示する商品情報は、現在SAに係る商品情報として説明したが、これに限るものではなく、ユーザが選択したSAに係る商品情報等であっても構わない。
【符号の説明】
【0097】
10・・・商品情報案内装置
11、31・・・制御部
12、32・・・操作部
13、33・・・出力部
14、34・・・商品情報記憶部
20・・・商品情報蓄積サーバ
30・・・ナビゲーション装置
36・・・GPS受信部
37・・・自律航法センサ
38・・・地図情報記憶部
39・・・経路探索部
43・・・道路
44・・・車両
45・・・移動経路
SA1〜SA3・・・サービスエリア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体の移動経路上の各店舗で販売されている商品に係る商品情報を案内する商品情報案内装置において、
前記各店舗の前記商品情報を取得する商品情報取得部と、
取得した前記商品情報を案内する商品情報案内部と、
案内された前記商品情報に基づき、所望の前記商品を選択する商品選択部と、
前記商品情報に基づき、選択された前記商品を販売している前記移動経路上の前記店舗を通知する店舗通知部と、
を備えることを特徴とする商品情報案内装置。
【請求項2】
地図情報に基づき、前記移動体の前記移動経路を探索する経路探索部を備えることを特徴とする請求項1記載の商品情報案内装置。
【請求項3】
前記各店舗の前記商品情報を記憶する商品情報記憶部を備え、前記商品情報取得部は、前記商品情報記憶部から前記商品情報を取得することを特徴とする請求項1又は2記載の商品情報案内装置。
【請求項4】
前記商品情報取得部は、前記各店舗の前記商品情報を蓄積する商品情報蓄積サーバから前記商品情報を取得する通信部であることを特徴とする請求項1又は2記載の商品情報案内装置。
【請求項5】
前記商品情報案内装置は、車載型ナビゲーション装置であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の商品情報案内装置。
【請求項6】
前記商品情報案内装置は、携帯型ナビゲーション装置であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の商品情報案内装置。
【請求項7】
前記商品情報案内装置は、道路サービス施設に設置されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の商品情報案内装置。
【請求項8】
移動体の移動経路上の各店舗で販売されている商品に係る商品情報を案内する商品情報案内方法において、
前記各店舗の前記商品情報を取得するステップと、
取得した前記商品情報を案内するステップと、
案内された前記商品情報に基づき、所望の前記商品を選択するステップと、
前記商品情報に基づき、選択された前記商品を販売している前記移動経路上の前記店舗を通知するステップと、
を有することを特徴とする商品情報案内方法。
【請求項9】
地図情報に基づき、前記移動体の前記移動経路を探索するステップを有し、探索された前記移動経路上の前記店舗を通知することを特徴とする請求項8記載の商品情報案内方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−7715(P2013−7715A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−141980(P2011−141980)
【出願日】平成23年6月27日(2011.6.27)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】