商品搬送装置
【課題】搬入するパッケージ商品が少数でも効率的に作業することができる商品搬送装置を提供する。
【解決手段】内部に在庫されているパッケージ商品ＳＴＰを商品取出機構１４０と商品搬出機構１５０とで商品搬出位置から外部に搬出することだけでなく、外部から商品搬入位置に搬入されるパッケージ商品ＳＴＰを商品搬入機構１５０と商品投入機構１６０とで内部に投入することもできる。従って、ごく少数のパッケージ商品ＳＴＰを搬入したいような場合に、例えば、商品搬送装置１００の後面を開放して内部機構を引き出し、そこに少数のパッケージ商品ＳＴＰを搬入するような必要がない。
【解決手段】内部に在庫されているパッケージ商品ＳＴＰを商品取出機構１４０と商品搬出機構１５０とで商品搬出位置から外部に搬出することだけでなく、外部から商品搬入位置に搬入されるパッケージ商品ＳＴＰを商品搬入機構１５０と商品投入機構１６０とで内部に投入することもできる。従って、ごく少数のパッケージ商品ＳＴＰを搬入したいような場合に、例えば、商品搬送装置１００の後面を開放して内部機構を引き出し、そこに少数のパッケージ商品ＳＴＰを搬入するような必要がない。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、コンビニエンスストアなどのサプライチェーン店舗で対面販売されるパッケージ商品を搬出および搬入する商品搬送装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
現在、コンビニエンスストアなどのサプライチェーン店舗では、いわゆる什器や商品在庫ラックなどに様々なパッケージ商品が陳列されて販売されている。さらに、上述のようなサプライチェーン店舗では、いわゆるＰＯＳ(Point Of Sales)端末や電子キャッシュレジスタなどと呼称される販売処理装置が設置されている。
【０００３】
一般的なサプライチェーン店舗では、いわゆる商品売場に什器や商品在庫ラックが設置されており、いわゆるレジ作業員スペースのレジカウンタに販売処理装置が設置されている。
【０００４】
そこで、一般消費者は所望のパッケージ商品を什器や商品在庫ラックから取得してレジ作業員スペースまで移送する。すると、一般消費者と店舗作業員とは、レジカウンタを介して対面することになり、このような状態で店舗作業員は販売処理装置を使用して販売処理を実行することになる。
【０００５】
しかし、例えば、タバコパッケージなどの一部の商品は、コンビニエンスストアのユーザ移動スペースの商品収容ラックには収容されず、いわゆるレジ裏と呼ばれるレジ作業員スペースの後方に設置された商品収容ラックに収容されていることが一般的である。
【０００６】
このような場合、一般消費者が所望のタバコパッケージを購入するためには、その呼称を店舗作業員に口頭で伝達し、商品収容ラックから取得してもらう必要がある。しかしながら、タバコパッケージの種類は極めて多く、また共通のブランド名に対して喫味の異なる複数種類のタバコパッケージが販売されるなど、口頭による称呼の伝達には困難を伴う。
【０００７】
なお、ここで云うタバコパッケージとは、いわゆる実際に喫煙される紙巻タバコを、ソフト包装やハードボックスに所定の本数ずつ収容して販売される最小単位のパッケージである。
【０００８】
上述のような課題を解決するため、例えば、店内に商品を展示でき、しかも店舗作業員の負担を増やさない商品販売に使用するユニットの提案がある。その技術では、前面に商品見本展示部を設けたレジカウンタと、レジカウンタとは別個の位置に設けた商品貯蔵部、商品搬出部とを備え、商品選択部により選択された商品を商品貯蔵部より商品搬出部により搬出させる（特許文献１）。
【０００９】
同様の提案として、店舗作業員が一般消費者と対応するレジカウンタの前面に商品見本展示部を設けて商品見本を複数展示し、一般消費者の申し出により店舗作業員がレジカウンタ上のバーコード表からバーコードリーダにより商品を選択し、選択信号が商品搬出部に送られ、レジカウンタ内部の商品貯蔵部から商品搬出部により商品搬出口に搬出させる提案もある（特許文献２）。
【００１０】
また、レジカウンタで代金を精算する販売方式に利用でき、選択した商品を間違いなく取り出すことができ、しかも内部構造を簡略化して製造コストを抑えることができる什器と、この什器を使用した使用品販売システムの提案もある。
【００１１】
その技術では、複数種の商品サンプルの陳列棚と、選択ボタンと、複数種の商品を収容するコラムと、各コラムのそれぞれについて選択ボタンにより商品が選択されたときに搬出動作を行うように設置された商品搬送装置と、商品搬送装置により搬出される商品を取り出せるように本体の背面もしくは側面に設けた商品の取出口とを備える什器であり、コラムを上下複数段に設け、各段毎に取出口を設ける（特許文献３）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【００１２】
【特許文献１】特開２００４−２９８３４４号公報
【特許文献２】特開２００４−２７５５１６号公報
【特許文献３】特開２００９−０９８７１４号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【００１３】
しかしながら、上述の特許文献１〜３には、商品搬送装置に如何にしてパッケージ商品を搬入するかが開示されていない。このため、商品搬送装置にパッケージ商品を搬入するに際しての煩雑な作業が予想される。
【００１４】
一般的な構造としては、商品搬送装置の後面が開閉自在とされており、開放した後面から内部機構を引き出し、そこにパッケージ商品を搬入することが予想される。しかし、これでは商品搬送装置の後方に在庫商品などが載置されていたときに、後面を解放して商品を搬入することが困難となる。
【００１５】
さらに、商品搬送装置に多量のパッケージ商品を搬入する場合には、上述のような作業を実行すればよいが、例えば、商品搬送装置を満杯にしておきたいなどの場合に、ごく少数のパッケージ商品を搬入したいこともある。このような場合に、上述のように商品搬送装置の後面を開放して内部機構を引き出し、そこに少数のパッケージ商品を搬入することは、作業が煩雑で効率的ではない。
【００１６】
本発明は上述のような課題に鑑みてなされたものであり、タバコパッケージに代表されるパッケージ商品を数量によらず効率的に搬入および搬出することのできる商品搬送装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【００１７】
本発明の商品搬送装置は、複数のパッケージ商品が上下方向に積載される商品積載部材と、商品積載部材を昇降させ、積載されているパッケージ商品を昇降させる保持昇降機構と、保持昇降機構による商品積載部材の上昇を制御し、積載されている最上位のパッケージ商品を所定の商品取出位置に配置する搬出制御部と、商品取出位置に配置された最上位のパッケージ商品を側方に取り出す商品取出機構と、側方に取り出されたパッケージ商品を所定の商品搬出位置から外部に搬出する商品搬出機構と、保持昇降機構による商品積載部材の下降を制御し、積載されている最上位のパッケージ商品を所定の商品投入位置の下方に位置させる搬入制御部と、外部から所定の商品搬入位置に搬入されるパッケージ商品を商品投入位置の側方に配置する商品搬入機構と、商品搬入機構に載置されているパッケージ商品を側方の商品投入位置に投入し、商品積載部材に積載する商品投入機構と、を有する。
【００１８】
本発明の商品搬送装置では、複数のパッケージ商品が上下方向に商品積載部材に積載される。保持昇降機構が商品積載部材を昇降させて積載されているパッケージ商品を昇降させる。保持昇降機構による商品積載部材の上昇を制御する搬出制御部が、積載されている最上位のパッケージ商品を所定の商品取出位置に配置する。商品取出位置に配置された最上位のパッケージ商品を商品取出機構が側方に取り出す。側方に取り出されたパッケージ商品を商品搬出機構が所定の商品搬出位置から外部に搬出する。保持昇降機構による商品積載部材の下降を制御する搬入制御部が、積載されている最上位のパッケージ商品を所定の商品投入位置の下方に位置させる。外部から所定の商品搬入位置に搬入されるパッケージ商品を商品搬入機構が商品投入位置の側方に配置する。商品搬入機構に載置されているパッケージ商品を商品投入機構が側方の商品投入位置に投入して商品積載部材に積載する。このため、本発明の商品搬送装置では、内部に在庫されているパッケージ商品を商品取出機構と商品搬出機構とで商品搬出位置から外部に搬出することだけでなく、外部から商品搬入位置に搬入されるパッケージ商品を商品搬入機構と商品投入機構とで内部に投入することもできる。従って、パッケージ商品の搬入操作および搬出操作を、その数量によらず簡便に行うことができる。
【００１９】
また、上述のような商品搬送装置において、商品取出位置と商品投入位置とが商品出入位置として共通しており、商品搬出位置と商品搬入位置とが商品搬送位置として共通しており、商品搬出機構と商品搬入機構とが商品搬送機構として兼用されていてもよい。
【００２０】
また、上述のような商品搬送装置において、商品積載部材と商品搬出機構とが左右二列に並列に各々配置されており、左右二列の商品積載部材の上方に配置された共用の商品取出機構で左右二列の商品保持機構に保持されているパッケージ商品が左右二列の商品搬出機構に搬出されてもよい。
【００２１】
また、上述のような商品搬送装置において、商品積載部材と商品投入機構とが共用される商品搬入機構を介して離間した左右二列に並列に各々配置されており、商品搬入機構で搬入されるパッケージ商品が共用の商品投入機構で左右二列の商品保持機構に投入されてもよい。
【００２２】
また、上述のような商品搬送装置において、複数の商品積載部材とともに複数の商品取出機構が前後方向に配列されており、複数種類のパッケージ商品から一種類の搬出を指定する搬出指定部を、さらに有し、指定されたパッケージ商品を対応する商品取出機構が取り出してもよい。
【００２３】
また、上述のような商品搬送装置において、複数の商品積載部材とともに複数の商品投入機構が前後方向に配列されており、複数種類のパッケージ商品から一種類の搬入を指定する搬入指定部を、さらに有し、指定されたパッケージ商品を対応する商品投入機構が投入してもよい。
【００２４】
また、上述のような商品搬送装置において、一度に連続に搬入されるパッケージ商品の個数を積算する個数積算手段と、積算された個数が所定の個数であるか監視する個数監視手段とを、さらに有してもよい。
【００２５】
また、上述のような商品搬送装置において、少なくとも販売処理装置が載置されるレジカウンタの下部空間にビルトインされてもよい。
【００２６】
また、上述のような商品搬送装置において、少なくとも販売処理装置が載置されるレジカウンタと一体に形成されていてもよい。
【００２７】
また、上述のような商品搬送装置において、パッケージ商品がタバコパッケージからなってもよい。
【００２８】
なお、本発明の各種の構成要素は、その機能を実現するように形成されていればよく、例えば、所定の機能を発揮する専用のハードウェア、所定の機能がコンピュータプログラムにより付与されたコンピュータ装置、コンピュータプログラムによりコンピュータ装置に実現された所定の機能、これらの任意の組み合わせ、等として実現することができる。
【００２９】
また、本発明の各種の構成要素は、個々に独立した存在である必要もなく、複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等でよい。
【００３０】
なお、本発明で云う商品搬送装置がレジカウンタの下部空間にビルトインされるとは、商品搬送装置がレジカウンタの下部空間に略間隙なく設置されることを意味しているが、所定の間隙が発生することは許容する。
【発明の効果】
【００３１】
本発明の商品搬送装置では、内部に在庫されているパッケージ商品を商品取出機構と商品搬出機構とで商品搬出位置から外部に搬出することだけでなく、外部から商品搬入位置に搬入されるパッケージ商品を商品搬入機構と商品投入機構とで内部に投入することもできる。従って、タバコパッケージに代表されるパッケージ商品を、数量によらず効率的に搬入および搬出することができる。このため、ごく少数のパッケージ商品を搬入する場合でも、また多量のパッケージ商品を搬入する場合でも、煩雑な作業の必要がなく効率的に搬入作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【００３２】
【図１】本発明の実施の形態の商品搬送装置の内部構造を示す模式的な縦断背面図である。
【図２】商品搬送装置の内部構造を示す模式的な縦断側面図である。
【図３】商品搬送装置の後面の外観を示す背面図である。
【図４】商品搬送装置などが設置されたサプライチェーン店舗であるコンビニエンスストアのレジ作業員スペースの外観を示す模式的な斜視図である。
【図５】商品搬送装置の要部の外観を示す拡大背面図である。
【図６】商品搬送装置の要部の外観を示す拡大斜視図である。
【図７】タバコダミーカードを収容したカード収容パネルの外観を示す正面図である。
【図８】カード収容パネルのカード収容ポケットにタバコダミーカードが収容された状態を示す斜視図である。
【図９】各種のタバコダミーカードの外観を示す模式的な正面図である。
【図１０】タバコダミーカードの外観を示す模式的な背面図である。
【図１１】商品搬送装置がビルトインされているレジカウンタを介して一般消費者と店舗作業員とが対面した状態を示す模式図である。
【図１２】商品取出機構である商品取出ユニットがパッケージ商品であるタバコパッケージを搬出する工程を示す模式的な背面図である。
【図１３】商品投入機構である商品投入ユニットがタバコパッケージを搬入する工程を示す模式的な背面図である。
【図１４】商品搬送機構がタバコパッケージを搬出する動作を示すフローチャートである。
【図１５】商品搬送機構がタバコパッケージを搬入する動作を示すフローチャートである。
【図１６】一変形例の商品取出機構である商品取出ユニットの内部構造を示す模式的な背面図である。
【図１７】他の変形例の商品搬送装置の内部構造を示す模式的な縦断背面図である。
【発明を実施するための形態】
【００３３】
本発明の実施の一形態を図面を参照して以下に説明する。本実施の形態の商品搬送装置１００は、図１および図２に示すように、複数個のタバコパッケージＳＴＰが上下方向に積載される商品積載部材である商品リフタ１１０と、商品リフタ１１０を昇降させ、積載されているタバコパッケージＳＴＰを昇降させる保持昇降機構であるリフタ昇降機構１２０と、リフタ昇降機構１２０による商品リフタ１１０の上昇を制御し、積載されている最上位のタバコパッケージＳＴＰを所定の商品取出位置に配置する搬出制御部である動作制御ユニット１３０と、商品取出位置に配置された最上位のタバコパッケージＳＴＰを側方に取り出す商品取出ユニット１４０と、側方に取り出されたタバコパッケージＳＴＰを所定の商品搬出位置から外部に搬出する商品搬出機構である商品搬送コンベア１５０と、リフタ昇降機構１２０による商品リフタ１１０の下降を制御し、積載されている最上位のタバコパッケージＳＴＰを所定の商品投入位置の下方に位置させる搬入制御部である動作制御ユニット１３０と、外部から所定の商品搬入位置に搬入されるタバコパッケージＳＴＰを商品投入位置の側方に配置する商品搬入機構である商品搬送コンベア１５０と、商品搬送コンベア１５０に載置されているタバコパッケージＳＴＰを側方の商品投入位置に投入し、商品リフタ１１０に積載する商品投入ユニット１６０と、を有する。
【００３４】
より具体的には、本実施の形態の商品搬送装置１００では、商品取出位置と商品投入位置とが商品出入位置として共通しており、商品搬出位置と商品搬入位置とが商品搬送位置として共通しており、商品搬出機構と商品搬入機構とが商品搬送機構である商品搬送コンベア１５０として兼用されている。
【００３５】
ここで、商品取出位置と商品投入位置、および商品搬出位置と商品搬入位置がそれぞれ共通しているとは、これらの位置を通過するタバコパッケージＳＴＰの少なくとも一部が重複することをいい、位置同士の厳密な一致を要するものではない。
【００３６】
また、本実施の形態の商品搬送装置１００では、図１に示すように、商品リフタ１１０とリフタ昇降機構１２０とが左右方向に四列形成されており、それが左右二列の二組として配置されている。
【００３７】
なお、ここで云う前後左右上下は厳密に相互に直交した関係になくともよい。例えば、商品リフタ１１０とリフタ昇降機構１２０と商品搬送コンベア１５０との位置が相互に前後左右上下に変位していてもよく、傾斜していてもよい(図示せず)。
【００３８】
そして、左右二列の商品リフタ１１０の上方に共用の商品取出ユニット１４０が配置されており、共用の商品取出ユニット１４０で左右二列のタバコパッケージＳＴＰが左右二列の商品搬送コンベア１５０に取り出される。
【００３９】
ただし、左右二列の二組からなる商品リフタ１１０とリフタ昇降機構１２０との、中央に位置する商品搬送コンベア１５０および商品投入ユニット１６０は、共用する一個とされているので、商品搬送コンベア１５０および商品投入ユニット１６０は左右方向で三列とされている。
【００４０】
一方、商品リフタ１１０とリフタ昇降機構１２０と商品取出ユニット１４０と商品投入ユニット１６０とは、図２に示すように、前後方向に五組が配列されており、その側方に前端から後端まで商品搬送コンベア１５０が位置している。
【００４１】
このため、本実施の形態の商品搬送装置１００は、４×５＝２０種類のタバコパッケージＳＴＰが収容されている。なお、このようにタバコパッケージＳＴＰを種類ごとに収容する部分を、以下では商品カラムと呼称する。
【００４２】
本実施の形態の商品搬送装置１００では、図２に示すように、商品搬送コンベア１５０は、いわゆるベルトコンベアからなり、コンベア駆動モータ(図示せず)により正逆方向に転動される。
【００４３】
商品保持ユニット１７１は、二列ごとにユニット化された商品リフタ１１０とリフタ昇降機構１２０などからなり、搬送装置ハウジング１７０の下面に敷設されているスライドレール１７２により前後方向にスライド自在に支持されている。
【００４４】
また、商品保持ユニット１７１の前端にはガイドハンドル１７３が装着されている。そこで、このガイドハンドル１７３を把持することで、商品保持ユニット１７１を手動で前後移動させることができる。
【００４５】
なお、商品保持ユニット１７１が搬送装置ハウジング１７０の前端まで挿入されると、これを検知するユニット検知センサ１７４が搬送装置ハウジング１７０の内部前方に装着されている。
【００４６】
リフタ昇降機構１２０は、上下方向に連通するガイドレール(図示せず)で商品リフタ１１０を上下方向にスライド自在に支持している。図１に示すように、商品リフタ１１０には、雌ネジ部材１１１が側方に突設されており、これがリフタ昇降機構１２０の雄ネジシャフト１２１に螺合している。
【００４７】
雄ネジシャフト１２１は、軸心方向が上下方向と平行な状態で回転自在に軸支されており、下部がベルト機構１２２によりリフタ駆動モータ１２３に連結されている。このため、リフタ駆動モータ１２３が駆動されると、ベルト機構１２２により雄ネジシャフト１２１が回転され、商品リフタ１１０が昇降する。
【００４８】
商品リフタ１１０が最上位まで上昇したことを検知する上限検知センサ１３１と、商品リフタ１１０が最下位まで下降したことを検知する下限検知センサ１３２とが、雄ネジシャフト１２１の下部および上部の近傍に配置されている。
【００４９】
さらに、本実施の形態の商品搬送装置１００では、所定個数である十個のタバコパッケージＳＴＰを積載できる位置に商品リフタ１１０が配置されると、これを検知する補充検知センサ１３３も雄ネジシャフト１２１の側方に配置されている。
【００５０】
なお、上述のように商品リフタ１１０には多数のタバコパッケージＳＴＰが積載されるため、その脱落を防止する脱落防止ガイド１２４が、左右二列の商品カラムの中央と両側とに立設されている。
【００５１】
また、商品取出ユニット１４０には、商品リフタ１１０に積載されている最上位の商品出入位置のタバコパッケージＳＴＰを側方に取り出す商品取出アーム１４１が下方に突設されており、この商品取出アーム１４１が左右方向に移動自在に支持されている。
【００５２】
同様に、商品投入ユニット１６０にも、商品搬送コンベア１５０に載置されているタバコパッケージＳＴＰを側方の商品投入位置に投入する商品投入アーム１６１が下方に突設されており、この商品投入アーム１６１が左右方向に移動自在に支持されている。
【００５３】
商品取出ユニット１４０には、最上位のタバコパッケージＳＴＰが商品出入位置に配置されたことを検知するパッケージ検知センサ１３４も下方に突設されており、このパッケージ検知センサ１３４は上下方向に出没自在に形成されている。
【００５４】
また、本実施の形態の商品搬送装置１００は、図１ないし図４に示すように、レジカウンタ２００の下部空間にビルトインされている。そして、商品搬送装置１００の後面には、図２ないし図３に示すように、三列の商品搬送コンベア１５０が個々に連通する位置に商品出入口１７５が形成されている。これら三つの商品出入口１７５には、搬出されるタバコパッケージＳＴＰを保持する商品保持トレー１７６が形成されている。
【００５５】
また、商品出入口１７５の内部上方には、搬入されるタバコパッケージＳＴＰを検知する商品検知センサ１３５が設置されている。さらに、商品出入口１７５の外部上方には、タバコパッケージＳＴＰの搬出を報知する搬出完了ランプ１８１が設置されている。
【００５６】
さらに、図３および図５に示すように、商品搬送装置１００の後面上方には、四列五組の商品カラムごとにタバコパッケージＳＴＰの在庫状況を発色で報知する二十個のカラー在庫ランプ１８２が四列五行に設置されている。
【００５７】
このカラー在庫ランプ１８２は、例えば、商品リフタ１１０が補充検知センサ１３３に検知されず、在庫個数が充分な場合には緑色に点灯する。また、商品リフタ１１０が補充検知センサ１３３に検知された状態では、在庫個数が十個以下であるとして黄色に点灯する。そして、商品リフタ１１０が上限検知センサ１３１に検知された状態では、在庫がないとして赤色に点滅する。
【００５８】
このようなカラー在庫ランプ１８２の各々の側方には、対応するタバコパッケージＳＴＰの商品名称を表示するタバコ銘柄スイッチ１８３が個々に設置されている。なお、詳細には後述するが、このタバコ銘柄スイッチ１８３は、上述のようにタバコパッケージＳＴＰの商品名称を表示するディスプレイであるとともに、搬出や搬入するタバコパッケージＳＴＰを指定するスイッチを兼用している。
【００５９】
また、商品搬送装置１００の後面上部中央には、図３および図６に示すように、複数種類のタバコパッケージＳＴＰから一種類の搬出を指定する搬出指定部として、バーコードリーダ１８４がタバコカードホルダ１８５とともに設置されている。
【００６０】
このタバコカードホルダ１８５には、図６および図１０に示すように、裏面に商品バーコード３２１が表記されているタバコダミーカード３２０が着脱自在に挿入される。なお、本実施の形態では、上述のタバコカードホルダ１８５に、図３および図６に示すように、タバコパッケージＳＴＰの商品バーコードをバーコードリーダ１８４に読取操作させるための商品挿入凹部１８６も形成されている。
【００６１】
タバコカードホルダ１８５の側方には、図３に示すように、搬出するタバコパッケージＳＴＰの個数を指定する個数指定スイッチ１８７が設置されている。この個数指定スイッチ１８７は、ここでは、一個、二個、三個、の三種類からなる。
【００６２】
タバコダミーカード３２０は、図７ないし図９に示すように、例えば、表面にはタバコパッケージＳＴＰのフェイスを模式した図柄が印刷されている。特に、図９に示すように、必要により宣伝メッセージや販促物３３０の案内メッセージなども印刷されている。
【００６３】
このようなタバコダミーカード３２０は、図７および図８に示すように、カード収容パネル３００のタバコカードポケット３１０に収容されている。なお、本実施の形態の商品搬送装置１００は、前述のように二十種類のタバコパッケージＳＴＰを収容するため、ここではタバコダミーカード３２０も基本的には二十種類が用意されている。
【００６４】
ただし、前述のように販促物などが付与される場合には、図８(ｂ)および図９(ｃ)に示すように、例えば、そのタバコダミーカード３２０に販促物の案内メッセージが表記されるとともに、タバコカードポケット３１０に販促物３３０が装着されていてもよい。
【００６５】
上述のようなタバコダミーカード３２０を収容するカード収容パネル３００は、図４に示すように、例えば、コンビニエンスストアＣＶＳの店内の一般消費者ＣＵＵの移動領域などに設置されている。
【００６６】
上述のような構成において、本実施の形態の商品搬送装置１００は、図１ないし図３に示すように、少なくとも販売処理装置であるＰＯＳ端末２１０が載置されるレジカウンタ２００の下部空間にビルトインされる。
【００６７】
そして、商品搬送装置１００の四列五組の二十個の商品カラムに二十種類のタバコパッケージＳＴＰが個々に収容される。一方、コンビニエンスストアＣＶＳの店内の一般消費者ＣＵＵの移動領域にカード収容パネル３００が設置され、このカード収容パネル３００に、二十種類のタバコパッケージＳＴＰに対応したタバコダミーカード３２０が収容される。
【００６８】
このような状態で、コンビニエンスストアＣＶＳに来店した一般消費者ＣＵＵがタバコパッケージＳＴＰの購入を要望する場合には、図４に示すように、店内の一般消費者ＣＵＵの移動領域に設置してあるカード収容パネル３００から、所望のタバコダミーカード３２０を選択して取得する。
【００６９】
そして、図１１に示すように、このような一般消費者ＣＵＵがレジカウンタ２００に移動して店舗作業員ＣＳＣにタバコダミーカード３２０を手渡す。この場合、店舗作業員ＣＳＣは、図１４に示すように、商品搬出モードに設定されている(ステップＳ１−Ｙ)商品搬送装置１００のタバコカードホルダ１８５にタバコダミーカード３２０を挿入する。
【００７０】
すると、商品搬送装置１００は、タバコダミーカード３２０の商品バーコード３２１をバーコードリーダ１８４で読取操作することで(ステップＳ２−Ｙ)、搬出するタバコパッケージＳＴＰを特定する。
【００７１】
また、一般消費者ＣＵＵが購入を希望するタバコパッケージＳＴＰを持参している場合もある。このような場合、そのタバコパッケージＳＴＰをタバコカードホルダ１８５の商品挿入凹部１８６に挿入する。
【００７２】
すると、タバコパッケージＳＴＰの側面の商品バーコードをバーコードリーダ１８４が読取操作するので(ステップＳ２−Ｙ)、商品搬送装置１００は搬出するタバコパッケージＳＴＰを特定する。
【００７３】
また、一般消費者ＣＵＵがタバコダミーカード３２０を持参することなく口頭でタバコパッケージＳＴＰの購入を店舗作業員ＣＳＣに伝達する場合もある。このような場合には、店舗作業員ＣＳＣが対応するタバコ銘柄スイッチ１８３を手動操作することで(ステップＳ３−Ｙ)、商品搬送装置１００は搬出するタバコパッケージＳＴＰを特定する。
【００７４】
上述のように搬出するタバコパッケージＳＴＰが特定されると(ステップＳ２−Ｙ，Ｓ３−Ｙ)、例えば、三つの個数指定スイッチ１８７が点滅するので、店舗作業員ＣＳＣは一般消費者ＣＵＵに購入希望の個数を質問する。
【００７５】
そこで、一般消費者ＣＵＵから店舗作業員ＣＳＣに購入個数が伝達されると、それに対応した個数指定スイッチ１８７を店舗作業員ＣＳＣは手動操作する(ステップＳ４−Ｙ)。
【００７６】
ただし、個数指定スイッチ１８７は、一個、二個、三個、を指定する三つからなる。そこで、もしも五個が要望された場合には、二個と三個との個数指定スイッチ１８７を手動操作し、八個が要望された場合には、二個の個数指定スイッチ１８７を一回と三個の個数指定スイッチ１８７を二回操作する。
【００７７】
上述のように搬出するタバコパッケージＳＴＰが個数とともに特定されると、図１２(ａ)(ｂ)に示すように、そのタバコパッケージＳＴＰに対応した位置の商品投入ユニット１６０の商品投入アーム１６１が反対側に退避する(ステップＳ５)。
【００７８】
つぎに、図１２(ｂ)(ｃ)に示すように、そのタバコパッケージＳＴＰを、対応した位置の商品取出ユニット１４０の商品取出アーム１４１が商品カラムから商品搬送コンベア１５０に搬出する(ステップＳ６)。
【００７９】
このとき、図１２(ｃ)に示すように、搬出されるタバコパッケージＳＴＰの先方には商品投入アーム１６１が位置するので、商品取出アーム１４１に押圧されるタバコパッケージＳＴＰが商品搬送コンベア１５０から脱落することが防止される。
【００８０】
このように商品搬送コンベア１５０にタバコパッケージＳＴＰが載置されると、図１２(ｄ)に示すように、商品搬送コンベア１５０が作動してタバコパッケージＳＴＰを商品出入口１７５から商品保持トレー１７６に搬出する(ステップＳ７，Ｓ１１)。
【００８１】
このとき、商品カラムから商品搬送コンベア１５０にタバコパッケージＳＴＰが搬出されると(ステップＳ６)、商品リフタ１１０が駆動されて積載されているタバコパッケージＳＴＰがパッケージ検知センサ１３４に検知されるまで上昇するので、最上位のタバコパッケージＳＴＰは商品搬送コンベア１５０に取り出される商品出入位置に配置される(ステップＳ８)。
【００８２】
そこで、前述のように複数個のタバコパッケージＳＴＰの購入が要望された場合には、上述のような動作が繰り返され(ステップＳ６〜Ｓ１０)、複数個のタバコパッケージＳＴＰが搬出される(ステップＳ１１)。
【００８３】
このとき、タバコパッケージＳＴＰが商品出入口１７５から商品保持トレー１７６に搬出されてから、次段のタバコパッケージＳＴＰが搬出されてもよいが、商品搬送コンベア１５０で複数個のタバコパッケージＳＴＰを一度に搬送してもよい。
【００８４】
上述のようにタバコパッケージＳＴＰの搬出が完了すると、その搬出された位置の搬出完了ランプ１８１が点滅する(ステップＳ１２)。そこで、店舗作業員ＣＳＣは商品保持トレー１７６に保持されているタバコパッケージＳＴＰを一般消費者ＣＵＵに販売することができる。
【００８５】
なお、当然ながら、タバコパッケージＳＴＰは上述のような搬出により在庫個数が減少する。そこで、搬出したタバコパッケージＳＴＰの在庫個数が０となった場合(ステップＳ１３−Ｙ)、そのタバコパッケージＳＴＰに対応したカラー在庫ランプ１８２が赤色に点滅する(ステップＳ１８)。
【００８６】
また、在庫個数が規定個数である十個より少数となった場合(ステップＳ１４−Ｙ)、カラー在庫ランプ１８２が黄色に点灯する(ステップＳ２１)。在庫個数が規定個数である十個以上の場合(ステップＳ１４−Ｎ)、カラー在庫ランプ１８２は緑色に点灯したままとなる(ステップＳ１５)。
【００８７】
なお、上述のような搬出の途中でタバコパッケージＳＴＰの在庫が不足することもある。この場合、上限検知センサ１３１が商品リフタ１１０を検知することで在庫の不足が特定される(ステップＳ９−Ｙ)。
【００８８】
すると、可能な個数だけタバコパッケージＳＴＰが搬出されて(ステップＳ１６)、搬出完了ランプ１８１が点滅するとともに(ステップＳ１７)、タバコパッケージＳＴＰに対応したカラー在庫ランプ１８２が赤色に点滅する(ステップＳ１８)。
【００８９】
このため、店舗作業員ＣＳＣはタバコパッケージＳＴＰの不足を迅速に認識することができる。そこで、店舗作業員ＣＳＣは一般消費者ＣＵＵに在庫不足を伝達し、例えば、搬出されたタバコパッケージＳＴＰだけを販売することや、即座にバックヤードからタバコパッケージＳＴＰを持ち出して販売することができる。
【００９０】
そして、上述のようにカラー在庫ランプ１８２が黄色に点灯したり赤色に点滅した場合には、店舗作業員ＣＳＣは適切なタイミングで対応するタバコパッケージＳＴＰを商品搬送装置１００に搬入する。
【００９１】
例えば、コンビニエンスストアＣＶＳの店内に一般消費者ＣＵＵがおらず、来店も少ないと予想されるタイミングでは、店舗作業員ＣＳＣは商品保持ユニット１７１を後方に引き出し、商品カラムに複数個のタバコパッケージＳＴＰを一度に補充することができる(図示せず)。
【００９２】
しかし、ごく少数のタバコパッケージＳＴＰを搬入したいような場合には、上述のように商品保持ユニット１７１を引き出さなくとも、商品出入口１７５から商品カラムにタバコパッケージＳＴＰを搬入することができる。
【００９３】
その場合、図１４および図１５に示すように、指定操作で商品搬送装置１００の動作モードを商品搬出モードから商品搬入モードに切り換える(ステップＳ１−Ｎ，Ｓ１９−Ｙ，Ｓ２０，Ｔ１−Ｙ)。
【００９４】
このような状態で、図１５に示すように、例えば、店舗作業員ＣＳＣが搬入するタバコパッケージＳＴＰに対応したタバコダミーカード３２０をタバコカードホルダ１８５に挿入する。
【００９５】
すると、商品搬送装置１００は、タバコダミーカード３２０の商品バーコード３２１をバーコードリーダ１８４で読取操作することで(ステップＴ２−Ｙ)、搬入するタバコパッケージＳＴＰを特定する。
【００９６】
なお、前述のようにタバコパッケージＳＴＰをタバコカードホルダ１８５の商品挿入凹部１８６に挿入し、タバコパッケージＳＴＰの側面の商品バーコードをバーコードリーダ１８４に読取操作させても(ステップＳ２−Ｙ)、搬入するタバコパッケージＳＴＰが特定される。
【００９７】
また、店舗作業員ＣＳＣが搬入するタバコパッケージＳＴＰに対応したタバコ銘柄スイッチ１８３を手動操作することでも(ステップＳ３−Ｙ)、商品搬送装置１００は搬入するタバコパッケージＳＴＰを特定する。
【００９８】
上述のように搬入するタバコパッケージＳＴＰが特定されると、商品搬送装置１００は、図１３(ａ)(ｂ)に示すように、商品投入アーム１６１を側方に移動させて商品投入ユニット１６０が準備状態となる(ステップＴ４)。
【００９９】
さらに、商品リフタ１１０が降下するので商品出入位置に最上位のタバコパッケージＳＴＰがない状態となる。このような状態で店舗作業員ＣＳＣが手動でタバコパッケージＳＴＰを商品出入口１７５に挿入すると、これが商品検知センサ１３５に検知される(ステップＴ６−Ｙ)。
【０１００】
すると、商品搬送コンベア１５０が駆動されてタバコパッケージＳＴＰが対応する商品カラムの側方まで搬送される(ステップＴ７)。このような状態で、図１３(ｂ)〜(ｄ)に示すように、商品搬送コンベア１５０に載置されているタバコパッケージＳＴＰが、商品投入ユニット１６０の商品投入アーム１６１により、商品カラムの最上位の商品投入位置に投入される(ステップＴ８)。
【０１０１】
このように商品カラムの最上位の商品出入位置にタバコパッケージＳＴＰが搬入されると、図１３(ｄ)に示すように、これがパッケージ検知センサ１３４に検知され、在庫個数がインクリメントされる(ステップＴ９)。
【０１０２】
そこで、さらにタバコパッケージＳＴＰが商品出入口１７５に挿入されると(ステップＴ６−Ｙ)、上述の処理動作が繰り返されて商品カラムにタバコパッケージＳＴＰが搬入される(ステップＴ６−Ｙ〜Ｔ９)。
【０１０３】
そして、上述のような搬入が完了したら、そのタバコパッケージＳＴＰのタバコ銘柄スイッチ１８３を再度操作すると、商品搬入動作が終了される。この場合も、全部の商品カラムでタバコパッケージＳＴＰの在庫個数が確認される。
【０１０４】
そこで、タバコパッケージＳＴＰの在庫個数が０となった商品カラムでは(ステップＴ１１−Ｙ)、そのタバコパッケージＳＴＰに対応したカラー在庫ランプ１８２が赤色に点滅する(ステップＴ１４)。
【０１０５】
在庫個数が規定個数である十個より少数の商品カラムでは(ステップＴ１２−Ｙ)、対応するカラー在庫ランプ１８２が黄色に点灯する(ステップＴ１７)。在庫個数が規定個数である十個以上の商品カラムでは(ステップＴ１２−Ｎ)、対応するカラー在庫ランプ１８２は緑色に点灯する(ステップＴ１３)。
【０１０６】
本実施の形態の商品搬送装置１００では、上述のように直方体状の複数個のタバコパッケージＳＴＰが上下方向に扁平な状態で商品リフタ１１０に積載される。商品リフタ１１０を昇降させることで積載されているタバコパッケージＳＴＰを上下方向にリフタ昇降機構１２０が変位させる。
【０１０７】
リフタ昇降機構１２０による商品リフタ１１０の上昇を制御して積載されている最上位のタバコパッケージＳＴＰを所定の商品出入位置に動作制御ユニット１３０が配置する。
【０１０８】
商品取出位置に配置された最上位のタバコパッケージＳＴＰを側方に商品取出ユニット１４０が搬出する。側方に取り出されたタバコパッケージＳＴＰを保持して前後方向に商品搬送コンベア１５０が搬送する。
【０１０９】
商品搬送コンベア１５０を駆動してタバコパッケージＳＴＰを商品搬送位置に動作制御ユニット１３０が搬出する。リフタ昇降機構１２０による商品リフタ１１０の下降を制御して積載されている最上位のタバコパッケージＳＴＰを商品投入位置の下方に動作制御ユニット１３０が位置させる。
【０１１０】
商品搬送コンベア１５０を駆動して商品搬送位置から搬入されたタバコパッケージＳＴＰを商品投入位置の側方に搬入駆動部が配置する。商品搬送コンベア１５０に載置されているタバコパッケージＳＴＰを商品投入ユニット１６０が側方の商品投入位置に投入して商品リフタ１１０に積載する。
【０１１１】
従って、商品リフタ１１０の積載されている複数個のタバコパッケージＳＴＰの最上位の商品出入位置で、商品搬送コンベア１５０がタバコパッケージＳＴＰの搬出および搬入を実行する。
【０１１２】
このため、本実施の形態の商品搬送装置１００では、ごく少数のタバコパッケージＳＴＰを搬入したいような場合には、上述のように商品保持ユニット１７１を引き出さなくとも、商品出入口１７５から商品カラムにタバコパッケージＳＴＰを搬入することができる。
【０１１３】
しかも、商品搬送装置１００の上部でタバコパッケージＳＴＰを搬出および搬入することができるので、例えば、店舗作業員ＣＳＣはレジカウンタ２００で一般消費者ＣＵＵと対面状態を維持したままタバコパッケージＳＴＰの搬出および搬入を実行することもできる。
【０１１４】
なお、本発明は本実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で各種の変形を許容する。例えば、上記形態では商品取出ユニット１４０の商品取出アーム１４１や商品投入ユニット１６０の商品投入アーム１６１が直線状に水平移動することで、タバコパッケージＳＴＰの搬出や搬入を実行することを例示した。
【０１１５】
しかし、商品取出アーム１４１や商品投入アーム１６１の移動方向は、上述のような直線状の水平移動に限定されるものではない。より具体的には、図１６に例示する商品取出ユニット１９０では、回転自在に軸支されている雄ネジシャフト１９１に雌ネジスライダ１９２が螺合されている。
【０１１６】
この雌ネジスライダ１９２に商品取出アーム１９３が揺動自在に軸支されており、テンションスプリング１９４により鉛直に弾発的に維持されている。ただし、商品取出アーム１９３の上端と接離自在に当接するストッパ部材１９５が両端に位置している。
【０１１７】
このような構造の商品取出ユニット１９０では、雄ネジシャフト１９１が回転駆動されることで、図１６(ａ)(ｂ)に示すように、初期動作としては雌ネジスライダ１９２とともに商品取出アーム１９３が水平に移動するので、これでタバコパッケージＳＴＰが搬出される。
【０１１８】
そして、水平移動する雌ネジスライダ１９２が側端まで到達すると、図１６(ｂ)(ｃ)に示すように、ストッパ部材１９５が上端に当接することにより、商品取出アーム１９３が傾斜する。
【０１１９】
このため、雄ネジシャフト１９１が、隣接する他の商品取出ユニット１９０と干渉することなく、商品取出アーム１９３の下端は側方に大幅に移動することになり、タバコパッケージＳＴＰを側方の商品搬送コンベア１５０の上面まで確実に排出することができる。
【０１２０】
また、図２に示すように、上記形態では前後方向に複数の商品カラムごとに商品取出ユニット１４０(および商品投入ユニット１６０)が個々に設置されていることを想定した。
【０１２１】
しかし、前後方向に複数の商品カラムに対して商品取出ユニット１４０(および商品投入ユニット１６０)を一個ずつとし、タバコパッケージＳＴＰを搬出および搬入する商品カラムの位置まで商品取出ユニット１４０(および商品投入ユニット１６０)が前後移動してもよい(図示せず)。
【０１２２】
さらに、図１に示すように、上記形態では商品リフタ１１０とリフタ昇降機構１２０と商品搬送コンベア１５０とが左右二列に並列に各々配置されており、左右二列の商品リフタ１１０の上方に共用の商品取出ユニット１４０が配置されており、共用の商品取出ユニット１４０で左右二列のタバコパッケージＳＴＰが左右二列の商品搬送コンベア１５０に取り出されることを例示した。
【０１２３】
しかし、図１７に例示する商品搬送装置４００のように、商品リフタ１１０とリフタ昇降機構１２０とが左右二列に並列に各々配置されており、左右二列の商品リフタ１１０とリフタ昇降機構１２０との中央に商品搬送コンベア１５０が配置されていてもよい。この場合、商品搬送コンベア１５０の個数を削減して全体の横幅を低減することができる。
【０１２４】
ただし、上記形態では商品カラムが四列の商品搬送装置１００を例示した。しかし、レジカウンタのスペースなどに対応して、商品カラムが六列や八列の商品搬送装置(図示せず)を形成してもよく、商品カラムが二列の商品搬送装置(図示せず)を形成してもよい。
【０１２５】
また、上記形態では商品出入口１７５からタバコパッケージＳＴＰを搬入するとき、事前にタバコ銘柄スイッチ１８３やバーコードリーダ１８４で搬入するタバコパッケージＳＴＰを指定することを例示した。
【０１２６】
しかし、このようなバーコードリーダ１８４を商品出入口１７５に設置しておき、搬入されるタバコパッケージＳＴＰの銘柄を自動検出してもよい。この場合、商品出入口１７５の両側にバーコードリーダ１８４を設置するか、一方に設置する場合には挿入するタバコパッケージＳＴＰの方向を限定する必要があるが、搬入するタバコパッケージＳＴＰの銘柄を自動的に指定することができる。
【０１２７】
また、上記形態では搬入されるタバコパッケージＳＴＰの個数を検出することのみ例示した。しかし、一度に連続に搬入されるタバコパッケージＳＴＰの個数を個数積算手段で積算し、積算された個数が所定の個数であるかを個数監視手段で監視してもよい。
【０１２８】
この場合、例えば、一度に搬入されるタバコパッケージＳＴＰの個数がタバコカートンの個数に対応していないような場合に、アラートを記録したり出力したりすることができる。
【０１２９】
さらに、上記形態では、商品取出位置と商品投入位置とが商品出入位置として共通しており、商品搬出位置と商品搬入位置とが商品搬送位置として共通しており、と商品搬入機構と商品搬出機構とが商品搬送機構である商品搬送コンベア１５０として兼用されていることを例示した。
【０１３０】
しかし、商品取出位置と商品投入位置とが別個に配置されており、商品搬出位置と商品搬入位置とが別個に配置されており、商品搬出機構である商品搬出コンベアと商品搬入機構である食品搬入コンベアとが別個に形成されていてもよい(図示せず)。
【０１３１】
さらに、上記形態では商品搬送装置１００がパッケージ商品としてタバコパッケージＳＴＰを搬出することを例示した。しかし、このようなパッケージ商品が、タバコカートンなどであってもよい(図示せず)。
【０１３２】
また、上記形態では商品搬送装置１００が別個に形成されているレジカウンタ２００の下部空間にビルトインされていることを例示した。しかし、このようなレジカウンタと商品搬送装置とが最初から一体に形成されていてもよい(図示せず)。
【０１３３】
また、当然ながら、上述した実施の形態および複数の変形例は、その内容が相反しない範囲で組み合わせることができる。また、上述した実施の形態および変形例では、各部の構造などを具体的に説明したが、その構造などは本願発明を満足する範囲で各種に変更することができる。
【符号の説明】
【０１３４】
１００ 商品搬送装置
１１０ 商品リフタ
１１１ 雌ネジ部材
１１２ 凹部
１１３ ガイド部材
１２０ リフタ昇降機構
１２１ 雄ネジシャフト
１２２ ベルト機構
１２３ リフタ駆動モータ
１２４ 脱落防止ガイド
１３０ 動作制御ユニット
１３１ 上限検知センサ
１３２ 下限検知センサ
１３３ 補充検知センサ
１３４ パッケージ検知センサ
１３５ 搬入検知センサ
１４０ 商品取出ユニット
１４１ 商品取出アーム
１５０ 商品搬送コンベア
１６０ 商品投入ユニット
１６１ 商品投入アーム
１７０ 搬送装置ハウジング
１７１ 商品保持ユニット
１７２ スライドレール
１７３ ガイドハンドル
１７４ ユニット検知センサ
１７５ 商品出入口
１７６ 商品保持トレー
１８１ 搬出完了ランプ
１８２ カラー在庫ランプ
１８３ タバコ銘柄スイッチ
１８４ バーコードリーダ
１８５ タバコカードホルダ
１８６ 凹部
１８７ 個数指定スイッチ
１９０ 商品取出ユニット
１９１ 雄ネジシャフト
１９２ 雌ネジスライダ
１９３ 商品取出アーム
１９４ テンションスプリング
１９５ ストッパ部材
２００ レジカウンタ
２１０ ＰＯＳ端末
３００ カード収容パネル
３１０ タバコカードポケット
３２０ タバコダミーカード
３２１ 商品バーコード
３３０ 販促物
４００ 商品搬送装置
ＣＳＣ 店舗作業員
ＣＵＵ 一般消費者
ＣＶＳ コンビニエンスストア
ＳＴＰ タバコパッケージ
【技術分野】
【０００１】
本発明は、コンビニエンスストアなどのサプライチェーン店舗で対面販売されるパッケージ商品を搬出および搬入する商品搬送装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
現在、コンビニエンスストアなどのサプライチェーン店舗では、いわゆる什器や商品在庫ラックなどに様々なパッケージ商品が陳列されて販売されている。さらに、上述のようなサプライチェーン店舗では、いわゆるＰＯＳ(Point Of Sales)端末や電子キャッシュレジスタなどと呼称される販売処理装置が設置されている。
【０００３】
一般的なサプライチェーン店舗では、いわゆる商品売場に什器や商品在庫ラックが設置されており、いわゆるレジ作業員スペースのレジカウンタに販売処理装置が設置されている。
【０００４】
そこで、一般消費者は所望のパッケージ商品を什器や商品在庫ラックから取得してレジ作業員スペースまで移送する。すると、一般消費者と店舗作業員とは、レジカウンタを介して対面することになり、このような状態で店舗作業員は販売処理装置を使用して販売処理を実行することになる。
【０００５】
しかし、例えば、タバコパッケージなどの一部の商品は、コンビニエンスストアのユーザ移動スペースの商品収容ラックには収容されず、いわゆるレジ裏と呼ばれるレジ作業員スペースの後方に設置された商品収容ラックに収容されていることが一般的である。
【０００６】
このような場合、一般消費者が所望のタバコパッケージを購入するためには、その呼称を店舗作業員に口頭で伝達し、商品収容ラックから取得してもらう必要がある。しかしながら、タバコパッケージの種類は極めて多く、また共通のブランド名に対して喫味の異なる複数種類のタバコパッケージが販売されるなど、口頭による称呼の伝達には困難を伴う。
【０００７】
なお、ここで云うタバコパッケージとは、いわゆる実際に喫煙される紙巻タバコを、ソフト包装やハードボックスに所定の本数ずつ収容して販売される最小単位のパッケージである。
【０００８】
上述のような課題を解決するため、例えば、店内に商品を展示でき、しかも店舗作業員の負担を増やさない商品販売に使用するユニットの提案がある。その技術では、前面に商品見本展示部を設けたレジカウンタと、レジカウンタとは別個の位置に設けた商品貯蔵部、商品搬出部とを備え、商品選択部により選択された商品を商品貯蔵部より商品搬出部により搬出させる（特許文献１）。
【０００９】
同様の提案として、店舗作業員が一般消費者と対応するレジカウンタの前面に商品見本展示部を設けて商品見本を複数展示し、一般消費者の申し出により店舗作業員がレジカウンタ上のバーコード表からバーコードリーダにより商品を選択し、選択信号が商品搬出部に送られ、レジカウンタ内部の商品貯蔵部から商品搬出部により商品搬出口に搬出させる提案もある（特許文献２）。
【００１０】
また、レジカウンタで代金を精算する販売方式に利用でき、選択した商品を間違いなく取り出すことができ、しかも内部構造を簡略化して製造コストを抑えることができる什器と、この什器を使用した使用品販売システムの提案もある。
【００１１】
その技術では、複数種の商品サンプルの陳列棚と、選択ボタンと、複数種の商品を収容するコラムと、各コラムのそれぞれについて選択ボタンにより商品が選択されたときに搬出動作を行うように設置された商品搬送装置と、商品搬送装置により搬出される商品を取り出せるように本体の背面もしくは側面に設けた商品の取出口とを備える什器であり、コラムを上下複数段に設け、各段毎に取出口を設ける（特許文献３）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【００１２】
【特許文献１】特開２００４−２９８３４４号公報
【特許文献２】特開２００４−２７５５１６号公報
【特許文献３】特開２００９−０９８７１４号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【００１３】
しかしながら、上述の特許文献１〜３には、商品搬送装置に如何にしてパッケージ商品を搬入するかが開示されていない。このため、商品搬送装置にパッケージ商品を搬入するに際しての煩雑な作業が予想される。
【００１４】
一般的な構造としては、商品搬送装置の後面が開閉自在とされており、開放した後面から内部機構を引き出し、そこにパッケージ商品を搬入することが予想される。しかし、これでは商品搬送装置の後方に在庫商品などが載置されていたときに、後面を解放して商品を搬入することが困難となる。
【００１５】
さらに、商品搬送装置に多量のパッケージ商品を搬入する場合には、上述のような作業を実行すればよいが、例えば、商品搬送装置を満杯にしておきたいなどの場合に、ごく少数のパッケージ商品を搬入したいこともある。このような場合に、上述のように商品搬送装置の後面を開放して内部機構を引き出し、そこに少数のパッケージ商品を搬入することは、作業が煩雑で効率的ではない。
【００１６】
本発明は上述のような課題に鑑みてなされたものであり、タバコパッケージに代表されるパッケージ商品を数量によらず効率的に搬入および搬出することのできる商品搬送装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【００１７】
本発明の商品搬送装置は、複数のパッケージ商品が上下方向に積載される商品積載部材と、商品積載部材を昇降させ、積載されているパッケージ商品を昇降させる保持昇降機構と、保持昇降機構による商品積載部材の上昇を制御し、積載されている最上位のパッケージ商品を所定の商品取出位置に配置する搬出制御部と、商品取出位置に配置された最上位のパッケージ商品を側方に取り出す商品取出機構と、側方に取り出されたパッケージ商品を所定の商品搬出位置から外部に搬出する商品搬出機構と、保持昇降機構による商品積載部材の下降を制御し、積載されている最上位のパッケージ商品を所定の商品投入位置の下方に位置させる搬入制御部と、外部から所定の商品搬入位置に搬入されるパッケージ商品を商品投入位置の側方に配置する商品搬入機構と、商品搬入機構に載置されているパッケージ商品を側方の商品投入位置に投入し、商品積載部材に積載する商品投入機構と、を有する。
【００１８】
本発明の商品搬送装置では、複数のパッケージ商品が上下方向に商品積載部材に積載される。保持昇降機構が商品積載部材を昇降させて積載されているパッケージ商品を昇降させる。保持昇降機構による商品積載部材の上昇を制御する搬出制御部が、積載されている最上位のパッケージ商品を所定の商品取出位置に配置する。商品取出位置に配置された最上位のパッケージ商品を商品取出機構が側方に取り出す。側方に取り出されたパッケージ商品を商品搬出機構が所定の商品搬出位置から外部に搬出する。保持昇降機構による商品積載部材の下降を制御する搬入制御部が、積載されている最上位のパッケージ商品を所定の商品投入位置の下方に位置させる。外部から所定の商品搬入位置に搬入されるパッケージ商品を商品搬入機構が商品投入位置の側方に配置する。商品搬入機構に載置されているパッケージ商品を商品投入機構が側方の商品投入位置に投入して商品積載部材に積載する。このため、本発明の商品搬送装置では、内部に在庫されているパッケージ商品を商品取出機構と商品搬出機構とで商品搬出位置から外部に搬出することだけでなく、外部から商品搬入位置に搬入されるパッケージ商品を商品搬入機構と商品投入機構とで内部に投入することもできる。従って、パッケージ商品の搬入操作および搬出操作を、その数量によらず簡便に行うことができる。
【００１９】
また、上述のような商品搬送装置において、商品取出位置と商品投入位置とが商品出入位置として共通しており、商品搬出位置と商品搬入位置とが商品搬送位置として共通しており、商品搬出機構と商品搬入機構とが商品搬送機構として兼用されていてもよい。
【００２０】
また、上述のような商品搬送装置において、商品積載部材と商品搬出機構とが左右二列に並列に各々配置されており、左右二列の商品積載部材の上方に配置された共用の商品取出機構で左右二列の商品保持機構に保持されているパッケージ商品が左右二列の商品搬出機構に搬出されてもよい。
【００２１】
また、上述のような商品搬送装置において、商品積載部材と商品投入機構とが共用される商品搬入機構を介して離間した左右二列に並列に各々配置されており、商品搬入機構で搬入されるパッケージ商品が共用の商品投入機構で左右二列の商品保持機構に投入されてもよい。
【００２２】
また、上述のような商品搬送装置において、複数の商品積載部材とともに複数の商品取出機構が前後方向に配列されており、複数種類のパッケージ商品から一種類の搬出を指定する搬出指定部を、さらに有し、指定されたパッケージ商品を対応する商品取出機構が取り出してもよい。
【００２３】
また、上述のような商品搬送装置において、複数の商品積載部材とともに複数の商品投入機構が前後方向に配列されており、複数種類のパッケージ商品から一種類の搬入を指定する搬入指定部を、さらに有し、指定されたパッケージ商品を対応する商品投入機構が投入してもよい。
【００２４】
また、上述のような商品搬送装置において、一度に連続に搬入されるパッケージ商品の個数を積算する個数積算手段と、積算された個数が所定の個数であるか監視する個数監視手段とを、さらに有してもよい。
【００２５】
また、上述のような商品搬送装置において、少なくとも販売処理装置が載置されるレジカウンタの下部空間にビルトインされてもよい。
【００２６】
また、上述のような商品搬送装置において、少なくとも販売処理装置が載置されるレジカウンタと一体に形成されていてもよい。
【００２７】
また、上述のような商品搬送装置において、パッケージ商品がタバコパッケージからなってもよい。
【００２８】
なお、本発明の各種の構成要素は、その機能を実現するように形成されていればよく、例えば、所定の機能を発揮する専用のハードウェア、所定の機能がコンピュータプログラムにより付与されたコンピュータ装置、コンピュータプログラムによりコンピュータ装置に実現された所定の機能、これらの任意の組み合わせ、等として実現することができる。
【００２９】
また、本発明の各種の構成要素は、個々に独立した存在である必要もなく、複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等でよい。
【００３０】
なお、本発明で云う商品搬送装置がレジカウンタの下部空間にビルトインされるとは、商品搬送装置がレジカウンタの下部空間に略間隙なく設置されることを意味しているが、所定の間隙が発生することは許容する。
【発明の効果】
【００３１】
本発明の商品搬送装置では、内部に在庫されているパッケージ商品を商品取出機構と商品搬出機構とで商品搬出位置から外部に搬出することだけでなく、外部から商品搬入位置に搬入されるパッケージ商品を商品搬入機構と商品投入機構とで内部に投入することもできる。従って、タバコパッケージに代表されるパッケージ商品を、数量によらず効率的に搬入および搬出することができる。このため、ごく少数のパッケージ商品を搬入する場合でも、また多量のパッケージ商品を搬入する場合でも、煩雑な作業の必要がなく効率的に搬入作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【００３２】
【図１】本発明の実施の形態の商品搬送装置の内部構造を示す模式的な縦断背面図である。
【図２】商品搬送装置の内部構造を示す模式的な縦断側面図である。
【図３】商品搬送装置の後面の外観を示す背面図である。
【図４】商品搬送装置などが設置されたサプライチェーン店舗であるコンビニエンスストアのレジ作業員スペースの外観を示す模式的な斜視図である。
【図５】商品搬送装置の要部の外観を示す拡大背面図である。
【図６】商品搬送装置の要部の外観を示す拡大斜視図である。
【図７】タバコダミーカードを収容したカード収容パネルの外観を示す正面図である。
【図８】カード収容パネルのカード収容ポケットにタバコダミーカードが収容された状態を示す斜視図である。
【図９】各種のタバコダミーカードの外観を示す模式的な正面図である。
【図１０】タバコダミーカードの外観を示す模式的な背面図である。
【図１１】商品搬送装置がビルトインされているレジカウンタを介して一般消費者と店舗作業員とが対面した状態を示す模式図である。
【図１２】商品取出機構である商品取出ユニットがパッケージ商品であるタバコパッケージを搬出する工程を示す模式的な背面図である。
【図１３】商品投入機構である商品投入ユニットがタバコパッケージを搬入する工程を示す模式的な背面図である。
【図１４】商品搬送機構がタバコパッケージを搬出する動作を示すフローチャートである。
【図１５】商品搬送機構がタバコパッケージを搬入する動作を示すフローチャートである。
【図１６】一変形例の商品取出機構である商品取出ユニットの内部構造を示す模式的な背面図である。
【図１７】他の変形例の商品搬送装置の内部構造を示す模式的な縦断背面図である。
【発明を実施するための形態】
【００３３】
本発明の実施の一形態を図面を参照して以下に説明する。本実施の形態の商品搬送装置１００は、図１および図２に示すように、複数個のタバコパッケージＳＴＰが上下方向に積載される商品積載部材である商品リフタ１１０と、商品リフタ１１０を昇降させ、積載されているタバコパッケージＳＴＰを昇降させる保持昇降機構であるリフタ昇降機構１２０と、リフタ昇降機構１２０による商品リフタ１１０の上昇を制御し、積載されている最上位のタバコパッケージＳＴＰを所定の商品取出位置に配置する搬出制御部である動作制御ユニット１３０と、商品取出位置に配置された最上位のタバコパッケージＳＴＰを側方に取り出す商品取出ユニット１４０と、側方に取り出されたタバコパッケージＳＴＰを所定の商品搬出位置から外部に搬出する商品搬出機構である商品搬送コンベア１５０と、リフタ昇降機構１２０による商品リフタ１１０の下降を制御し、積載されている最上位のタバコパッケージＳＴＰを所定の商品投入位置の下方に位置させる搬入制御部である動作制御ユニット１３０と、外部から所定の商品搬入位置に搬入されるタバコパッケージＳＴＰを商品投入位置の側方に配置する商品搬入機構である商品搬送コンベア１５０と、商品搬送コンベア１５０に載置されているタバコパッケージＳＴＰを側方の商品投入位置に投入し、商品リフタ１１０に積載する商品投入ユニット１６０と、を有する。
【００３４】
より具体的には、本実施の形態の商品搬送装置１００では、商品取出位置と商品投入位置とが商品出入位置として共通しており、商品搬出位置と商品搬入位置とが商品搬送位置として共通しており、商品搬出機構と商品搬入機構とが商品搬送機構である商品搬送コンベア１５０として兼用されている。
【００３５】
ここで、商品取出位置と商品投入位置、および商品搬出位置と商品搬入位置がそれぞれ共通しているとは、これらの位置を通過するタバコパッケージＳＴＰの少なくとも一部が重複することをいい、位置同士の厳密な一致を要するものではない。
【００３６】
また、本実施の形態の商品搬送装置１００では、図１に示すように、商品リフタ１１０とリフタ昇降機構１２０とが左右方向に四列形成されており、それが左右二列の二組として配置されている。
【００３７】
なお、ここで云う前後左右上下は厳密に相互に直交した関係になくともよい。例えば、商品リフタ１１０とリフタ昇降機構１２０と商品搬送コンベア１５０との位置が相互に前後左右上下に変位していてもよく、傾斜していてもよい(図示せず)。
【００３８】
そして、左右二列の商品リフタ１１０の上方に共用の商品取出ユニット１４０が配置されており、共用の商品取出ユニット１４０で左右二列のタバコパッケージＳＴＰが左右二列の商品搬送コンベア１５０に取り出される。
【００３９】
ただし、左右二列の二組からなる商品リフタ１１０とリフタ昇降機構１２０との、中央に位置する商品搬送コンベア１５０および商品投入ユニット１６０は、共用する一個とされているので、商品搬送コンベア１５０および商品投入ユニット１６０は左右方向で三列とされている。
【００４０】
一方、商品リフタ１１０とリフタ昇降機構１２０と商品取出ユニット１４０と商品投入ユニット１６０とは、図２に示すように、前後方向に五組が配列されており、その側方に前端から後端まで商品搬送コンベア１５０が位置している。
【００４１】
このため、本実施の形態の商品搬送装置１００は、４×５＝２０種類のタバコパッケージＳＴＰが収容されている。なお、このようにタバコパッケージＳＴＰを種類ごとに収容する部分を、以下では商品カラムと呼称する。
【００４２】
本実施の形態の商品搬送装置１００では、図２に示すように、商品搬送コンベア１５０は、いわゆるベルトコンベアからなり、コンベア駆動モータ(図示せず)により正逆方向に転動される。
【００４３】
商品保持ユニット１７１は、二列ごとにユニット化された商品リフタ１１０とリフタ昇降機構１２０などからなり、搬送装置ハウジング１７０の下面に敷設されているスライドレール１７２により前後方向にスライド自在に支持されている。
【００４４】
また、商品保持ユニット１７１の前端にはガイドハンドル１７３が装着されている。そこで、このガイドハンドル１７３を把持することで、商品保持ユニット１７１を手動で前後移動させることができる。
【００４５】
なお、商品保持ユニット１７１が搬送装置ハウジング１７０の前端まで挿入されると、これを検知するユニット検知センサ１７４が搬送装置ハウジング１７０の内部前方に装着されている。
【００４６】
リフタ昇降機構１２０は、上下方向に連通するガイドレール(図示せず)で商品リフタ１１０を上下方向にスライド自在に支持している。図１に示すように、商品リフタ１１０には、雌ネジ部材１１１が側方に突設されており、これがリフタ昇降機構１２０の雄ネジシャフト１２１に螺合している。
【００４７】
雄ネジシャフト１２１は、軸心方向が上下方向と平行な状態で回転自在に軸支されており、下部がベルト機構１２２によりリフタ駆動モータ１２３に連結されている。このため、リフタ駆動モータ１２３が駆動されると、ベルト機構１２２により雄ネジシャフト１２１が回転され、商品リフタ１１０が昇降する。
【００４８】
商品リフタ１１０が最上位まで上昇したことを検知する上限検知センサ１３１と、商品リフタ１１０が最下位まで下降したことを検知する下限検知センサ１３２とが、雄ネジシャフト１２１の下部および上部の近傍に配置されている。
【００４９】
さらに、本実施の形態の商品搬送装置１００では、所定個数である十個のタバコパッケージＳＴＰを積載できる位置に商品リフタ１１０が配置されると、これを検知する補充検知センサ１３３も雄ネジシャフト１２１の側方に配置されている。
【００５０】
なお、上述のように商品リフタ１１０には多数のタバコパッケージＳＴＰが積載されるため、その脱落を防止する脱落防止ガイド１２４が、左右二列の商品カラムの中央と両側とに立設されている。
【００５１】
また、商品取出ユニット１４０には、商品リフタ１１０に積載されている最上位の商品出入位置のタバコパッケージＳＴＰを側方に取り出す商品取出アーム１４１が下方に突設されており、この商品取出アーム１４１が左右方向に移動自在に支持されている。
【００５２】
同様に、商品投入ユニット１６０にも、商品搬送コンベア１５０に載置されているタバコパッケージＳＴＰを側方の商品投入位置に投入する商品投入アーム１６１が下方に突設されており、この商品投入アーム１６１が左右方向に移動自在に支持されている。
【００５３】
商品取出ユニット１４０には、最上位のタバコパッケージＳＴＰが商品出入位置に配置されたことを検知するパッケージ検知センサ１３４も下方に突設されており、このパッケージ検知センサ１３４は上下方向に出没自在に形成されている。
【００５４】
また、本実施の形態の商品搬送装置１００は、図１ないし図４に示すように、レジカウンタ２００の下部空間にビルトインされている。そして、商品搬送装置１００の後面には、図２ないし図３に示すように、三列の商品搬送コンベア１５０が個々に連通する位置に商品出入口１７５が形成されている。これら三つの商品出入口１７５には、搬出されるタバコパッケージＳＴＰを保持する商品保持トレー１７６が形成されている。
【００５５】
また、商品出入口１７５の内部上方には、搬入されるタバコパッケージＳＴＰを検知する商品検知センサ１３５が設置されている。さらに、商品出入口１７５の外部上方には、タバコパッケージＳＴＰの搬出を報知する搬出完了ランプ１８１が設置されている。
【００５６】
さらに、図３および図５に示すように、商品搬送装置１００の後面上方には、四列五組の商品カラムごとにタバコパッケージＳＴＰの在庫状況を発色で報知する二十個のカラー在庫ランプ１８２が四列五行に設置されている。
【００５７】
このカラー在庫ランプ１８２は、例えば、商品リフタ１１０が補充検知センサ１３３に検知されず、在庫個数が充分な場合には緑色に点灯する。また、商品リフタ１１０が補充検知センサ１３３に検知された状態では、在庫個数が十個以下であるとして黄色に点灯する。そして、商品リフタ１１０が上限検知センサ１３１に検知された状態では、在庫がないとして赤色に点滅する。
【００５８】
このようなカラー在庫ランプ１８２の各々の側方には、対応するタバコパッケージＳＴＰの商品名称を表示するタバコ銘柄スイッチ１８３が個々に設置されている。なお、詳細には後述するが、このタバコ銘柄スイッチ１８３は、上述のようにタバコパッケージＳＴＰの商品名称を表示するディスプレイであるとともに、搬出や搬入するタバコパッケージＳＴＰを指定するスイッチを兼用している。
【００５９】
また、商品搬送装置１００の後面上部中央には、図３および図６に示すように、複数種類のタバコパッケージＳＴＰから一種類の搬出を指定する搬出指定部として、バーコードリーダ１８４がタバコカードホルダ１８５とともに設置されている。
【００６０】
このタバコカードホルダ１８５には、図６および図１０に示すように、裏面に商品バーコード３２１が表記されているタバコダミーカード３２０が着脱自在に挿入される。なお、本実施の形態では、上述のタバコカードホルダ１８５に、図３および図６に示すように、タバコパッケージＳＴＰの商品バーコードをバーコードリーダ１８４に読取操作させるための商品挿入凹部１８６も形成されている。
【００６１】
タバコカードホルダ１８５の側方には、図３に示すように、搬出するタバコパッケージＳＴＰの個数を指定する個数指定スイッチ１８７が設置されている。この個数指定スイッチ１８７は、ここでは、一個、二個、三個、の三種類からなる。
【００６２】
タバコダミーカード３２０は、図７ないし図９に示すように、例えば、表面にはタバコパッケージＳＴＰのフェイスを模式した図柄が印刷されている。特に、図９に示すように、必要により宣伝メッセージや販促物３３０の案内メッセージなども印刷されている。
【００６３】
このようなタバコダミーカード３２０は、図７および図８に示すように、カード収容パネル３００のタバコカードポケット３１０に収容されている。なお、本実施の形態の商品搬送装置１００は、前述のように二十種類のタバコパッケージＳＴＰを収容するため、ここではタバコダミーカード３２０も基本的には二十種類が用意されている。
【００６４】
ただし、前述のように販促物などが付与される場合には、図８(ｂ)および図９(ｃ)に示すように、例えば、そのタバコダミーカード３２０に販促物の案内メッセージが表記されるとともに、タバコカードポケット３１０に販促物３３０が装着されていてもよい。
【００６５】
上述のようなタバコダミーカード３２０を収容するカード収容パネル３００は、図４に示すように、例えば、コンビニエンスストアＣＶＳの店内の一般消費者ＣＵＵの移動領域などに設置されている。
【００６６】
上述のような構成において、本実施の形態の商品搬送装置１００は、図１ないし図３に示すように、少なくとも販売処理装置であるＰＯＳ端末２１０が載置されるレジカウンタ２００の下部空間にビルトインされる。
【００６７】
そして、商品搬送装置１００の四列五組の二十個の商品カラムに二十種類のタバコパッケージＳＴＰが個々に収容される。一方、コンビニエンスストアＣＶＳの店内の一般消費者ＣＵＵの移動領域にカード収容パネル３００が設置され、このカード収容パネル３００に、二十種類のタバコパッケージＳＴＰに対応したタバコダミーカード３２０が収容される。
【００６８】
このような状態で、コンビニエンスストアＣＶＳに来店した一般消費者ＣＵＵがタバコパッケージＳＴＰの購入を要望する場合には、図４に示すように、店内の一般消費者ＣＵＵの移動領域に設置してあるカード収容パネル３００から、所望のタバコダミーカード３２０を選択して取得する。
【００６９】
そして、図１１に示すように、このような一般消費者ＣＵＵがレジカウンタ２００に移動して店舗作業員ＣＳＣにタバコダミーカード３２０を手渡す。この場合、店舗作業員ＣＳＣは、図１４に示すように、商品搬出モードに設定されている(ステップＳ１−Ｙ)商品搬送装置１００のタバコカードホルダ１８５にタバコダミーカード３２０を挿入する。
【００７０】
すると、商品搬送装置１００は、タバコダミーカード３２０の商品バーコード３２１をバーコードリーダ１８４で読取操作することで(ステップＳ２−Ｙ)、搬出するタバコパッケージＳＴＰを特定する。
【００７１】
また、一般消費者ＣＵＵが購入を希望するタバコパッケージＳＴＰを持参している場合もある。このような場合、そのタバコパッケージＳＴＰをタバコカードホルダ１８５の商品挿入凹部１８６に挿入する。
【００７２】
すると、タバコパッケージＳＴＰの側面の商品バーコードをバーコードリーダ１８４が読取操作するので(ステップＳ２−Ｙ)、商品搬送装置１００は搬出するタバコパッケージＳＴＰを特定する。
【００７３】
また、一般消費者ＣＵＵがタバコダミーカード３２０を持参することなく口頭でタバコパッケージＳＴＰの購入を店舗作業員ＣＳＣに伝達する場合もある。このような場合には、店舗作業員ＣＳＣが対応するタバコ銘柄スイッチ１８３を手動操作することで(ステップＳ３−Ｙ)、商品搬送装置１００は搬出するタバコパッケージＳＴＰを特定する。
【００７４】
上述のように搬出するタバコパッケージＳＴＰが特定されると(ステップＳ２−Ｙ，Ｓ３−Ｙ)、例えば、三つの個数指定スイッチ１８７が点滅するので、店舗作業員ＣＳＣは一般消費者ＣＵＵに購入希望の個数を質問する。
【００７５】
そこで、一般消費者ＣＵＵから店舗作業員ＣＳＣに購入個数が伝達されると、それに対応した個数指定スイッチ１８７を店舗作業員ＣＳＣは手動操作する(ステップＳ４−Ｙ)。
【００７６】
ただし、個数指定スイッチ１８７は、一個、二個、三個、を指定する三つからなる。そこで、もしも五個が要望された場合には、二個と三個との個数指定スイッチ１８７を手動操作し、八個が要望された場合には、二個の個数指定スイッチ１８７を一回と三個の個数指定スイッチ１８７を二回操作する。
【００７７】
上述のように搬出するタバコパッケージＳＴＰが個数とともに特定されると、図１２(ａ)(ｂ)に示すように、そのタバコパッケージＳＴＰに対応した位置の商品投入ユニット１６０の商品投入アーム１６１が反対側に退避する(ステップＳ５)。
【００７８】
つぎに、図１２(ｂ)(ｃ)に示すように、そのタバコパッケージＳＴＰを、対応した位置の商品取出ユニット１４０の商品取出アーム１４１が商品カラムから商品搬送コンベア１５０に搬出する(ステップＳ６)。
【００７９】
このとき、図１２(ｃ)に示すように、搬出されるタバコパッケージＳＴＰの先方には商品投入アーム１６１が位置するので、商品取出アーム１４１に押圧されるタバコパッケージＳＴＰが商品搬送コンベア１５０から脱落することが防止される。
【００８０】
このように商品搬送コンベア１５０にタバコパッケージＳＴＰが載置されると、図１２(ｄ)に示すように、商品搬送コンベア１５０が作動してタバコパッケージＳＴＰを商品出入口１７５から商品保持トレー１７６に搬出する(ステップＳ７，Ｓ１１)。
【００８１】
このとき、商品カラムから商品搬送コンベア１５０にタバコパッケージＳＴＰが搬出されると(ステップＳ６)、商品リフタ１１０が駆動されて積載されているタバコパッケージＳＴＰがパッケージ検知センサ１３４に検知されるまで上昇するので、最上位のタバコパッケージＳＴＰは商品搬送コンベア１５０に取り出される商品出入位置に配置される(ステップＳ８)。
【００８２】
そこで、前述のように複数個のタバコパッケージＳＴＰの購入が要望された場合には、上述のような動作が繰り返され(ステップＳ６〜Ｓ１０)、複数個のタバコパッケージＳＴＰが搬出される(ステップＳ１１)。
【００８３】
このとき、タバコパッケージＳＴＰが商品出入口１７５から商品保持トレー１７６に搬出されてから、次段のタバコパッケージＳＴＰが搬出されてもよいが、商品搬送コンベア１５０で複数個のタバコパッケージＳＴＰを一度に搬送してもよい。
【００８４】
上述のようにタバコパッケージＳＴＰの搬出が完了すると、その搬出された位置の搬出完了ランプ１８１が点滅する(ステップＳ１２)。そこで、店舗作業員ＣＳＣは商品保持トレー１７６に保持されているタバコパッケージＳＴＰを一般消費者ＣＵＵに販売することができる。
【００８５】
なお、当然ながら、タバコパッケージＳＴＰは上述のような搬出により在庫個数が減少する。そこで、搬出したタバコパッケージＳＴＰの在庫個数が０となった場合(ステップＳ１３−Ｙ)、そのタバコパッケージＳＴＰに対応したカラー在庫ランプ１８２が赤色に点滅する(ステップＳ１８)。
【００８６】
また、在庫個数が規定個数である十個より少数となった場合(ステップＳ１４−Ｙ)、カラー在庫ランプ１８２が黄色に点灯する(ステップＳ２１)。在庫個数が規定個数である十個以上の場合(ステップＳ１４−Ｎ)、カラー在庫ランプ１８２は緑色に点灯したままとなる(ステップＳ１５)。
【００８７】
なお、上述のような搬出の途中でタバコパッケージＳＴＰの在庫が不足することもある。この場合、上限検知センサ１３１が商品リフタ１１０を検知することで在庫の不足が特定される(ステップＳ９−Ｙ)。
【００８８】
すると、可能な個数だけタバコパッケージＳＴＰが搬出されて(ステップＳ１６)、搬出完了ランプ１８１が点滅するとともに(ステップＳ１７)、タバコパッケージＳＴＰに対応したカラー在庫ランプ１８２が赤色に点滅する(ステップＳ１８)。
【００８９】
このため、店舗作業員ＣＳＣはタバコパッケージＳＴＰの不足を迅速に認識することができる。そこで、店舗作業員ＣＳＣは一般消費者ＣＵＵに在庫不足を伝達し、例えば、搬出されたタバコパッケージＳＴＰだけを販売することや、即座にバックヤードからタバコパッケージＳＴＰを持ち出して販売することができる。
【００９０】
そして、上述のようにカラー在庫ランプ１８２が黄色に点灯したり赤色に点滅した場合には、店舗作業員ＣＳＣは適切なタイミングで対応するタバコパッケージＳＴＰを商品搬送装置１００に搬入する。
【００９１】
例えば、コンビニエンスストアＣＶＳの店内に一般消費者ＣＵＵがおらず、来店も少ないと予想されるタイミングでは、店舗作業員ＣＳＣは商品保持ユニット１７１を後方に引き出し、商品カラムに複数個のタバコパッケージＳＴＰを一度に補充することができる(図示せず)。
【００９２】
しかし、ごく少数のタバコパッケージＳＴＰを搬入したいような場合には、上述のように商品保持ユニット１７１を引き出さなくとも、商品出入口１７５から商品カラムにタバコパッケージＳＴＰを搬入することができる。
【００９３】
その場合、図１４および図１５に示すように、指定操作で商品搬送装置１００の動作モードを商品搬出モードから商品搬入モードに切り換える(ステップＳ１−Ｎ，Ｓ１９−Ｙ，Ｓ２０，Ｔ１−Ｙ)。
【００９４】
このような状態で、図１５に示すように、例えば、店舗作業員ＣＳＣが搬入するタバコパッケージＳＴＰに対応したタバコダミーカード３２０をタバコカードホルダ１８５に挿入する。
【００９５】
すると、商品搬送装置１００は、タバコダミーカード３２０の商品バーコード３２１をバーコードリーダ１８４で読取操作することで(ステップＴ２−Ｙ)、搬入するタバコパッケージＳＴＰを特定する。
【００９６】
なお、前述のようにタバコパッケージＳＴＰをタバコカードホルダ１８５の商品挿入凹部１８６に挿入し、タバコパッケージＳＴＰの側面の商品バーコードをバーコードリーダ１８４に読取操作させても(ステップＳ２−Ｙ)、搬入するタバコパッケージＳＴＰが特定される。
【００９７】
また、店舗作業員ＣＳＣが搬入するタバコパッケージＳＴＰに対応したタバコ銘柄スイッチ１８３を手動操作することでも(ステップＳ３−Ｙ)、商品搬送装置１００は搬入するタバコパッケージＳＴＰを特定する。
【００９８】
上述のように搬入するタバコパッケージＳＴＰが特定されると、商品搬送装置１００は、図１３(ａ)(ｂ)に示すように、商品投入アーム１６１を側方に移動させて商品投入ユニット１６０が準備状態となる(ステップＴ４)。
【００９９】
さらに、商品リフタ１１０が降下するので商品出入位置に最上位のタバコパッケージＳＴＰがない状態となる。このような状態で店舗作業員ＣＳＣが手動でタバコパッケージＳＴＰを商品出入口１７５に挿入すると、これが商品検知センサ１３５に検知される(ステップＴ６−Ｙ)。
【０１００】
すると、商品搬送コンベア１５０が駆動されてタバコパッケージＳＴＰが対応する商品カラムの側方まで搬送される(ステップＴ７)。このような状態で、図１３(ｂ)〜(ｄ)に示すように、商品搬送コンベア１５０に載置されているタバコパッケージＳＴＰが、商品投入ユニット１６０の商品投入アーム１６１により、商品カラムの最上位の商品投入位置に投入される(ステップＴ８)。
【０１０１】
このように商品カラムの最上位の商品出入位置にタバコパッケージＳＴＰが搬入されると、図１３(ｄ)に示すように、これがパッケージ検知センサ１３４に検知され、在庫個数がインクリメントされる(ステップＴ９)。
【０１０２】
そこで、さらにタバコパッケージＳＴＰが商品出入口１７５に挿入されると(ステップＴ６−Ｙ)、上述の処理動作が繰り返されて商品カラムにタバコパッケージＳＴＰが搬入される(ステップＴ６−Ｙ〜Ｔ９)。
【０１０３】
そして、上述のような搬入が完了したら、そのタバコパッケージＳＴＰのタバコ銘柄スイッチ１８３を再度操作すると、商品搬入動作が終了される。この場合も、全部の商品カラムでタバコパッケージＳＴＰの在庫個数が確認される。
【０１０４】
そこで、タバコパッケージＳＴＰの在庫個数が０となった商品カラムでは(ステップＴ１１−Ｙ)、そのタバコパッケージＳＴＰに対応したカラー在庫ランプ１８２が赤色に点滅する(ステップＴ１４)。
【０１０５】
在庫個数が規定個数である十個より少数の商品カラムでは(ステップＴ１２−Ｙ)、対応するカラー在庫ランプ１８２が黄色に点灯する(ステップＴ１７)。在庫個数が規定個数である十個以上の商品カラムでは(ステップＴ１２−Ｎ)、対応するカラー在庫ランプ１８２は緑色に点灯する(ステップＴ１３)。
【０１０６】
本実施の形態の商品搬送装置１００では、上述のように直方体状の複数個のタバコパッケージＳＴＰが上下方向に扁平な状態で商品リフタ１１０に積載される。商品リフタ１１０を昇降させることで積載されているタバコパッケージＳＴＰを上下方向にリフタ昇降機構１２０が変位させる。
【０１０７】
リフタ昇降機構１２０による商品リフタ１１０の上昇を制御して積載されている最上位のタバコパッケージＳＴＰを所定の商品出入位置に動作制御ユニット１３０が配置する。
【０１０８】
商品取出位置に配置された最上位のタバコパッケージＳＴＰを側方に商品取出ユニット１４０が搬出する。側方に取り出されたタバコパッケージＳＴＰを保持して前後方向に商品搬送コンベア１５０が搬送する。
【０１０９】
商品搬送コンベア１５０を駆動してタバコパッケージＳＴＰを商品搬送位置に動作制御ユニット１３０が搬出する。リフタ昇降機構１２０による商品リフタ１１０の下降を制御して積載されている最上位のタバコパッケージＳＴＰを商品投入位置の下方に動作制御ユニット１３０が位置させる。
【０１１０】
商品搬送コンベア１５０を駆動して商品搬送位置から搬入されたタバコパッケージＳＴＰを商品投入位置の側方に搬入駆動部が配置する。商品搬送コンベア１５０に載置されているタバコパッケージＳＴＰを商品投入ユニット１６０が側方の商品投入位置に投入して商品リフタ１１０に積載する。
【０１１１】
従って、商品リフタ１１０の積載されている複数個のタバコパッケージＳＴＰの最上位の商品出入位置で、商品搬送コンベア１５０がタバコパッケージＳＴＰの搬出および搬入を実行する。
【０１１２】
このため、本実施の形態の商品搬送装置１００では、ごく少数のタバコパッケージＳＴＰを搬入したいような場合には、上述のように商品保持ユニット１７１を引き出さなくとも、商品出入口１７５から商品カラムにタバコパッケージＳＴＰを搬入することができる。
【０１１３】
しかも、商品搬送装置１００の上部でタバコパッケージＳＴＰを搬出および搬入することができるので、例えば、店舗作業員ＣＳＣはレジカウンタ２００で一般消費者ＣＵＵと対面状態を維持したままタバコパッケージＳＴＰの搬出および搬入を実行することもできる。
【０１１４】
なお、本発明は本実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で各種の変形を許容する。例えば、上記形態では商品取出ユニット１４０の商品取出アーム１４１や商品投入ユニット１６０の商品投入アーム１６１が直線状に水平移動することで、タバコパッケージＳＴＰの搬出や搬入を実行することを例示した。
【０１１５】
しかし、商品取出アーム１４１や商品投入アーム１６１の移動方向は、上述のような直線状の水平移動に限定されるものではない。より具体的には、図１６に例示する商品取出ユニット１９０では、回転自在に軸支されている雄ネジシャフト１９１に雌ネジスライダ１９２が螺合されている。
【０１１６】
この雌ネジスライダ１９２に商品取出アーム１９３が揺動自在に軸支されており、テンションスプリング１９４により鉛直に弾発的に維持されている。ただし、商品取出アーム１９３の上端と接離自在に当接するストッパ部材１９５が両端に位置している。
【０１１７】
このような構造の商品取出ユニット１９０では、雄ネジシャフト１９１が回転駆動されることで、図１６(ａ)(ｂ)に示すように、初期動作としては雌ネジスライダ１９２とともに商品取出アーム１９３が水平に移動するので、これでタバコパッケージＳＴＰが搬出される。
【０１１８】
そして、水平移動する雌ネジスライダ１９２が側端まで到達すると、図１６(ｂ)(ｃ)に示すように、ストッパ部材１９５が上端に当接することにより、商品取出アーム１９３が傾斜する。
【０１１９】
このため、雄ネジシャフト１９１が、隣接する他の商品取出ユニット１９０と干渉することなく、商品取出アーム１９３の下端は側方に大幅に移動することになり、タバコパッケージＳＴＰを側方の商品搬送コンベア１５０の上面まで確実に排出することができる。
【０１２０】
また、図２に示すように、上記形態では前後方向に複数の商品カラムごとに商品取出ユニット１４０(および商品投入ユニット１６０)が個々に設置されていることを想定した。
【０１２１】
しかし、前後方向に複数の商品カラムに対して商品取出ユニット１４０(および商品投入ユニット１６０)を一個ずつとし、タバコパッケージＳＴＰを搬出および搬入する商品カラムの位置まで商品取出ユニット１４０(および商品投入ユニット１６０)が前後移動してもよい(図示せず)。
【０１２２】
さらに、図１に示すように、上記形態では商品リフタ１１０とリフタ昇降機構１２０と商品搬送コンベア１５０とが左右二列に並列に各々配置されており、左右二列の商品リフタ１１０の上方に共用の商品取出ユニット１４０が配置されており、共用の商品取出ユニット１４０で左右二列のタバコパッケージＳＴＰが左右二列の商品搬送コンベア１５０に取り出されることを例示した。
【０１２３】
しかし、図１７に例示する商品搬送装置４００のように、商品リフタ１１０とリフタ昇降機構１２０とが左右二列に並列に各々配置されており、左右二列の商品リフタ１１０とリフタ昇降機構１２０との中央に商品搬送コンベア１５０が配置されていてもよい。この場合、商品搬送コンベア１５０の個数を削減して全体の横幅を低減することができる。
【０１２４】
ただし、上記形態では商品カラムが四列の商品搬送装置１００を例示した。しかし、レジカウンタのスペースなどに対応して、商品カラムが六列や八列の商品搬送装置(図示せず)を形成してもよく、商品カラムが二列の商品搬送装置(図示せず)を形成してもよい。
【０１２５】
また、上記形態では商品出入口１７５からタバコパッケージＳＴＰを搬入するとき、事前にタバコ銘柄スイッチ１８３やバーコードリーダ１８４で搬入するタバコパッケージＳＴＰを指定することを例示した。
【０１２６】
しかし、このようなバーコードリーダ１８４を商品出入口１７５に設置しておき、搬入されるタバコパッケージＳＴＰの銘柄を自動検出してもよい。この場合、商品出入口１７５の両側にバーコードリーダ１８４を設置するか、一方に設置する場合には挿入するタバコパッケージＳＴＰの方向を限定する必要があるが、搬入するタバコパッケージＳＴＰの銘柄を自動的に指定することができる。
【０１２７】
また、上記形態では搬入されるタバコパッケージＳＴＰの個数を検出することのみ例示した。しかし、一度に連続に搬入されるタバコパッケージＳＴＰの個数を個数積算手段で積算し、積算された個数が所定の個数であるかを個数監視手段で監視してもよい。
【０１２８】
この場合、例えば、一度に搬入されるタバコパッケージＳＴＰの個数がタバコカートンの個数に対応していないような場合に、アラートを記録したり出力したりすることができる。
【０１２９】
さらに、上記形態では、商品取出位置と商品投入位置とが商品出入位置として共通しており、商品搬出位置と商品搬入位置とが商品搬送位置として共通しており、と商品搬入機構と商品搬出機構とが商品搬送機構である商品搬送コンベア１５０として兼用されていることを例示した。
【０１３０】
しかし、商品取出位置と商品投入位置とが別個に配置されており、商品搬出位置と商品搬入位置とが別個に配置されており、商品搬出機構である商品搬出コンベアと商品搬入機構である食品搬入コンベアとが別個に形成されていてもよい(図示せず)。
【０１３１】
さらに、上記形態では商品搬送装置１００がパッケージ商品としてタバコパッケージＳＴＰを搬出することを例示した。しかし、このようなパッケージ商品が、タバコカートンなどであってもよい(図示せず)。
【０１３２】
また、上記形態では商品搬送装置１００が別個に形成されているレジカウンタ２００の下部空間にビルトインされていることを例示した。しかし、このようなレジカウンタと商品搬送装置とが最初から一体に形成されていてもよい(図示せず)。
【０１３３】
また、当然ながら、上述した実施の形態および複数の変形例は、その内容が相反しない範囲で組み合わせることができる。また、上述した実施の形態および変形例では、各部の構造などを具体的に説明したが、その構造などは本願発明を満足する範囲で各種に変更することができる。
【符号の説明】
【０１３４】
１００ 商品搬送装置
１１０ 商品リフタ
１１１ 雌ネジ部材
１１２ 凹部
１１３ ガイド部材
１２０ リフタ昇降機構
１２１ 雄ネジシャフト
１２２ ベルト機構
１２３ リフタ駆動モータ
１２４ 脱落防止ガイド
１３０ 動作制御ユニット
１３１ 上限検知センサ
１３２ 下限検知センサ
１３３ 補充検知センサ
１３４ パッケージ検知センサ
１３５ 搬入検知センサ
１４０ 商品取出ユニット
１４１ 商品取出アーム
１５０ 商品搬送コンベア
１６０ 商品投入ユニット
１６１ 商品投入アーム
１７０ 搬送装置ハウジング
１７１ 商品保持ユニット
１７２ スライドレール
１７３ ガイドハンドル
１７４ ユニット検知センサ
１７５ 商品出入口
１７６ 商品保持トレー
１８１ 搬出完了ランプ
１８２ カラー在庫ランプ
１８３ タバコ銘柄スイッチ
１８４ バーコードリーダ
１８５ タバコカードホルダ
１８６ 凹部
１８７ 個数指定スイッチ
１９０ 商品取出ユニット
１９１ 雄ネジシャフト
１９２ 雌ネジスライダ
１９３ 商品取出アーム
１９４ テンションスプリング
１９５ ストッパ部材
２００ レジカウンタ
２１０ ＰＯＳ端末
３００ カード収容パネル
３１０ タバコカードポケット
３２０ タバコダミーカード
３２１ 商品バーコード
３３０ 販促物
４００ 商品搬送装置
ＣＳＣ 店舗作業員
ＣＵＵ 一般消費者
ＣＶＳ コンビニエンスストア
ＳＴＰ タバコパッケージ
【特許請求の範囲】
【請求項１】
複数のパッケージ商品が上下方向に積載される商品積載部材と、
前記商品積載部材を昇降させ、積載されている前記パッケージ商品を昇降させる保持昇降機構と、
前記保持昇降機構による前記商品積載部材の上昇を制御し、積載されている最上位の前記パッケージ商品を所定の商品取出位置に配置する搬出制御部と、
前記商品取出位置に配置された最上位の前記パッケージ商品を側方に取り出す商品取出機構と、
側方に取り出された前記パッケージ商品を所定の商品搬出位置から外部に搬出する商品搬出機構と、
前記保持昇降機構による前記商品積載部材の下降を制御し、積載されている最上位の前記パッケージ商品を所定の商品投入位置の下方に位置させる搬入制御部と、
外部から所定の商品搬入位置に搬入される前記パッケージ商品を前記商品投入位置の側方に配置する商品搬入機構と、
前記商品搬入機構に載置されている前記パッケージ商品を側方の前記商品投入位置に投入し、前記商品積載部材に積載する商品投入機構と、
を有する商品搬送装置。
【請求項２】
前記商品取出位置と前記商品投入位置とが商品出入位置として共通しており、
前記商品搬出位置と前記商品搬入位置とが商品搬送位置として共通しており、
前記商品搬出機構と前記商品搬入機構とが商品搬送機構として兼用されている請求項１に記載の商品搬送装置。
【請求項３】
前記商品積載部材と前記商品搬出機構とが左右二列に並列に各々配置されており、
左右二列の前記商品積載部材の上方に配置された共用の前記商品取出機構で左右二列の前記商品保持機構に保持されている前記パッケージ商品が左右二列の前記商品搬出機構に搬出される請求項１または２に記載の商品搬送装置。
【請求項４】
前記商品積載部材と前記商品投入機構とが、共用される前記商品搬入機構を介して離間した左右二列に並列に各々配置されており、
前記商品搬入機構で搬入される前記パッケージ商品が共用の前記商品投入機構で左右二列の前記商品保持機構に投入される請求項１ないし３の何れか一項に記載の商品搬送装置。
【請求項５】
複数の前記商品積載部材とともに複数の前記商品取出機構が前後方向に配列されており、
複数種類の前記パッケージ商品から一種類の搬出を指定する搬出指定部を、さらに有し、
指定された前記パッケージ商品を対応する前記商品取出機構が取り出す請求項２ないし４の何れか一項に記載の商品搬送装置。
【請求項６】
複数の前記商品積載部材とともに複数の前記商品投入機構が前後方向に配列されており、
複数種類の前記パッケージ商品から一種類の搬入を指定する搬入指定部を、さらに有し、
指定された前記パッケージ商品を対応する前記商品投入機構が投入する請求項２ないし５の何れか一項に記載の商品搬送装置。
【請求項７】
一度に連続に搬入される前記パッケージ商品の個数を積算する個数積算手段と、
積算された前記個数が所定の個数であるか監視する個数監視手段と、
をさらに有する請求項１ないし６の何れか一項に記載の商品搬送装置。
【請求項８】
少なくとも販売処理装置が載置されるレジカウンタの下部空間にビルトインされる請求項１ないし７の何れか一項に記載の商品搬送装置。
【請求項９】
少なくとも販売処理装置が載置されるレジカウンタと一体に形成されている請求項１ないし７の何れか一項に記載の商品搬送装置。
【請求項１０】
前記パッケージ商品がタバコパッケージからなる請求項１ないし９の何れか一項に記載の商品搬送装置。
【請求項１】
複数のパッケージ商品が上下方向に積載される商品積載部材と、
前記商品積載部材を昇降させ、積載されている前記パッケージ商品を昇降させる保持昇降機構と、
前記保持昇降機構による前記商品積載部材の上昇を制御し、積載されている最上位の前記パッケージ商品を所定の商品取出位置に配置する搬出制御部と、
前記商品取出位置に配置された最上位の前記パッケージ商品を側方に取り出す商品取出機構と、
側方に取り出された前記パッケージ商品を所定の商品搬出位置から外部に搬出する商品搬出機構と、
前記保持昇降機構による前記商品積載部材の下降を制御し、積載されている最上位の前記パッケージ商品を所定の商品投入位置の下方に位置させる搬入制御部と、
外部から所定の商品搬入位置に搬入される前記パッケージ商品を前記商品投入位置の側方に配置する商品搬入機構と、
前記商品搬入機構に載置されている前記パッケージ商品を側方の前記商品投入位置に投入し、前記商品積載部材に積載する商品投入機構と、
を有する商品搬送装置。
【請求項２】
前記商品取出位置と前記商品投入位置とが商品出入位置として共通しており、
前記商品搬出位置と前記商品搬入位置とが商品搬送位置として共通しており、
前記商品搬出機構と前記商品搬入機構とが商品搬送機構として兼用されている請求項１に記載の商品搬送装置。
【請求項３】
前記商品積載部材と前記商品搬出機構とが左右二列に並列に各々配置されており、
左右二列の前記商品積載部材の上方に配置された共用の前記商品取出機構で左右二列の前記商品保持機構に保持されている前記パッケージ商品が左右二列の前記商品搬出機構に搬出される請求項１または２に記載の商品搬送装置。
【請求項４】
前記商品積載部材と前記商品投入機構とが、共用される前記商品搬入機構を介して離間した左右二列に並列に各々配置されており、
前記商品搬入機構で搬入される前記パッケージ商品が共用の前記商品投入機構で左右二列の前記商品保持機構に投入される請求項１ないし３の何れか一項に記載の商品搬送装置。
【請求項５】
複数の前記商品積載部材とともに複数の前記商品取出機構が前後方向に配列されており、
複数種類の前記パッケージ商品から一種類の搬出を指定する搬出指定部を、さらに有し、
指定された前記パッケージ商品を対応する前記商品取出機構が取り出す請求項２ないし４の何れか一項に記載の商品搬送装置。
【請求項６】
複数の前記商品積載部材とともに複数の前記商品投入機構が前後方向に配列されており、
複数種類の前記パッケージ商品から一種類の搬入を指定する搬入指定部を、さらに有し、
指定された前記パッケージ商品を対応する前記商品投入機構が投入する請求項２ないし５の何れか一項に記載の商品搬送装置。
【請求項７】
一度に連続に搬入される前記パッケージ商品の個数を積算する個数積算手段と、
積算された前記個数が所定の個数であるか監視する個数監視手段と、
をさらに有する請求項１ないし６の何れか一項に記載の商品搬送装置。
【請求項８】
少なくとも販売処理装置が載置されるレジカウンタの下部空間にビルトインされる請求項１ないし７の何れか一項に記載の商品搬送装置。
【請求項９】
少なくとも販売処理装置が載置されるレジカウンタと一体に形成されている請求項１ないし７の何れか一項に記載の商品搬送装置。
【請求項１０】
前記パッケージ商品がタバコパッケージからなる請求項１ないし９の何れか一項に記載の商品搬送装置。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図１３】
【図１４】
【図１５】
【図１６】
【図１７】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図１３】
【図１４】
【図１５】
【図１６】
【図１７】
【公開番号】特開２０１１−２０７５７６（Ｐ２０１１−２０７５７６Ａ）
【公開日】平成２３年１０月２０日（２０１１．１０．２０）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１０−７６８７２（Ｐ２０１０−７６８７２）
【出願日】平成２２年３月３０日（２０１０．３．３０）
【出願人】（０００００４５６９）日本たばこ産業株式会社 (406)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２３年１０月２０日（２０１１．１０．２０）
【国際特許分類】
【出願日】平成２２年３月３０日（２０１０．３．３０）
【出願人】（０００００４５６９）日本たばこ産業株式会社 (406)
【Ｆターム（参考）】
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