説明

商品流通支援サーバ、商品流通支援方法および商品流通支援プログラム

【課題】小売店において消費者が希望の商品を購入する可能性をより高くする。
【解決手段】小売店識別情報毎に、小売店が存在する地域情報が対応付けられた小売店情報を記憶し、商品が販売された小売店を識別する小売店識別情報毎に、商品識別情報と、被紹介側の小売店から紹介側の小売店に支払われる紹介料とが含まれる商品情報を記憶し、紹介側の小売店端末から送信された検索要求に含まれる商品識別情報と、商品情報と、小売店情報とに基づいて、検索要求された商品と一致する商品が卸業者から販売され、紹介側の小売店の地域から定められた範囲内に存在する被紹介側の小売店を検出し、検出した小売店に対する予約要求を受信すると、紹介側の小売店端末に予約識別情報を送信し、被紹介側の小売店端末から、予約に基づいた売上情報が送信されると、被紹介側の小売店から紹介側の小売店に支払われる紹介料を算出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品の流通を支援する商品流通支援サーバ、商品流通支援方法および商品流通支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
小売店において消費者に販売される商品は、製造者によって製造され、卸業者によって仕入れられ、小売店に販売された後、消費者に販売されるものがある。例えば書籍などは、複数の出版社によって製造された書籍を特定の卸業者が仕入れ、複数の小売店に販売される。小売店は、卸業者から販売された商品を来店した消費者に販売する。
ところで、小売店などの店舗において消費者が購入を希望する商品を探す際、消費者は店舗内においてその商品を探し、発見できない場合には商品の店頭在庫が存在するか否かを店員に問い合わせることがある。ここで、店員が探しても店舗に商品が存在しない場合には、消費者は、その商品の購入を諦めるか、あるいは商品の取り寄せを依頼したり、他店に探しに行ったりすることがある。店員による在庫確認の際、提携関係にあるなどの同系列の他の店舗が存在する場合には、消費者が来店した店舗だけでなく、他の店舗の在庫なども検索できる情報システムが利用されることがある。このような情報システムによれば、購入を希望する在庫が同系列の他店に存在する場合にも、その存在を確認することが可能である。
特許文献1および特許文献2には、このような商品の流通を支援する情報システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−323674号公報
【特許文献2】特開2008−176662号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述のようなシステムにより同系列の店舗に商品の在庫が確認された場合でも、その商品が存在する店舗が遠方にある場合には取り寄せなどの手続きが必要となる。このため、例えば消費者が商品を購入するまでに数日の時間が必要となるような場合がある。これでは、消費者は欲しい時に欲しい商品を手にいれることができない。また、このように購入までに時間がかかる場合には消費者が購入を諦める場合があり、小売店等は販売機会を損失することとなる。そこで、消費者が小売店において購入を希望する商品を探す場合、その小売店に在庫がない場合にも、消費者が希望の商品を購入する可能性をより高くすることが望ましい。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたもので、消費者が購入を希望する商品が小売店に存在しない場合に、消費者が希望の商品を購入する可能性をより高くする商品流通支援サーバ、商品流通支援方法および商品流通支援プログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明は、複数の製造者によって製造された複数の商品を仕入れ、仕入れた複数の商品を複数の小売店に販売する卸業者の商品流通支援サーバであって、小売店を識別する小売店識別情報毎に、小売店が存在する地域を示す地域情報が対応付けられた小売店情報が記憶されている小売店情報記憶部と、卸業者によって製造者から仕入れた商品が販売された小売店を識別する小売店識別情報毎に、商品を識別する商品識別情報と、商品が紹介された際に被紹介側の小売店から紹介側の小売店に支払われる紹介料とが含まれる商品情報が記憶されている商品情報記憶部と、ネットワークを介して接続された紹介側の小売店の小売店端末から、検索対象である商品を識別する商品識別情報が含まれる検索要求を受信する検索要求受信部と、検索要求受信部によって受信された検索要求に含まれる商品識別情報と、商品情報記憶部に記憶された商品情報と、小売店情報記憶部に記憶された小売店情報とに基づいて、検索要求に含まれる商品識別情報によって識別される商品と一致する商品が卸業者から販売された被紹介側の小売店であって、被紹介側の小売店に対応する地域と、紹介側の小売店に対応する地域とが定められた範囲内である被紹介側の小売店を検出する検索部と、検索部が検出した被紹介側の小売店に対応する小売店情報が含まれる検索結果を、検索要求を送信した紹介側の小売店の小売店端末に送信する検索結果送信部と、検索結果送信部によって送信された検索結果に応じて、検索結果を受信した紹介側の小売店の小売店端末から検索対象の商品を予約することを示す予約要求を受信すると、紹介側の小売店端末に予約要求を識別する予約識別情報を送信する予約制御部と、ネットワークを介して接続された被紹介側の小売店の小売店端末から、予約識別情報と、予約要求に対応する商品が購入されたことを示す売上情報とが送信されると、商品情報に基づいて、被紹介側の小売店から紹介側の小売店に支払われる紹介料を算出する精算部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、本発明は、商品情報には、商品の販売価格と定められた分類とのいずれかまたは双方が含まれており、被紹介側の小売店を識別する小売店識別情報毎に、商品識別情報と、紹介側の小売店識別情報と、販売価格と、分類とのいずれかまたは複数の情報によって紹介側の小売店に対する商品情報の開示範囲を限定する条件が定められた開示範囲情報が記憶される開示範囲情報記憶部を備え、検索部は、開示範囲情報記憶部に記憶された開示範囲情報に基づいて、条件を満たす被紹介側の小売店を検出することを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、予約制御部が受信する予約要求には、商品の購入を希望する購入希望者の携帯電話端末に対応するメールアドレスが含まれており、予約制御部は、メールアドレスを宛先として、予約識別情報を送信することを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、上述の商品が書籍であることを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、小売店を識別する小売店識別情報毎に、小売店が存在する地域を示す地域情報が対応付けられた小売店情報が記憶されている小売店情報記憶部と、卸業者によって製造者から仕入れた商品が販売された小売店を識別する小売店識別情報毎に、商品を識別する商品識別情報と、商品が紹介された際に被紹介側の小売店から紹介側の小売店に支払われる紹介料とが含まれる商品情報が記憶されている商品情報記憶部とを備えた商品流通支援サーバの商品流通支援方法であって、ネットワークを介して接続された紹介側の小売店の小売店端末から、検索対象である商品を識別する商品識別情報が含まれる検索要求を受信するステップと、受信した検索要求に含まれる商品識別情報と、商品情報記憶部に記憶された商品情報と、小売店情報記憶部に記憶された小売店情報とに基づいて、検索要求に含まれる商品識別情報によって識別される商品と一致する商品が卸業者から販売された被紹介側の小売店であって、被紹介側の小売店に対応する地域と、紹介側の小売店に対応する地域とが定められた範囲内である被紹介側の小売店を検出するステップと、検出した被紹介側の小売店に対応する小売店情報が含まれる検索結果を、検索要求を送信した紹介側の小売店の小売店端末に送信するステップと、送信した検索結果に応じて、検索結果を受信した紹介側の小売店の小売店端末から検索対象の商品を予約することを示す予約要求を受信すると、紹介側の小売店端末に予約要求を識別する予約識別情報を送信するステップと、ネットワークを介して接続された被紹介側の小売店の小売店端末から、予約識別情報と、予約要求に対応する商品が購入されたことを示す売上情報とが送信されると、商品情報に基づいて、被紹介側の小売店から紹介側の小売店に支払われる紹介料を算出するステップと、を備えることを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、小売店を識別する小売店識別情報毎に、小売店が存在する地域を示す地域情報が対応付けられた小売店情報が記憶されている小売店情報記憶部と、卸業者によって製造者から仕入れた商品が販売された小売店を識別する小売店識別情報毎に、商品を識別する商品識別情報と、商品が紹介された際に被紹介側の小売店から紹介側の小売店に支払われる紹介料とが含まれる商品情報が記憶されている商品情報記憶部とを備えた商品流通支援サーバのコンピュータに、ネットワークを介して接続された紹介側の小売店の小売店端末から、検索対象である商品を識別する商品識別情報が含まれる検索要求を受信するステップと、受信した検索要求に含まれる商品識別情報と、商品情報記憶部に記憶された商品情報と、小売店情報記憶部に記憶された小売店情報とに基づいて、検索要求に含まれる商品識別情報によって識別される商品と一致する商品が卸業者から販売された被紹介側の小売店であって、被紹介側の小売店に対応する地域と、紹介側の小売店に対応する地域とが定められた範囲内である被紹介側の小売店を検出するステップと、検出した被紹介側の小売店に対応する小売店情報が含まれる検索結果を、検索要求を送信した紹介側の小売店の小売店端末に送信するステップと、送信した検索結果に応じて、検索結果を受信した紹介側の小売店の小売店端末から検索対象の商品を予約することを示す予約要求を受信すると、紹介側の小売店端末に予約要求を識別する予約識別情報を送信するステップと、ネットワークを介して接続された被紹介側の小売店の小売店端末から、予約識別情報と、予約要求に対応する商品が購入されたことを示す売上情報とが送信されると、商品情報に基づいて、被紹介側の小売店から紹介側の小売店に支払われる紹介料を算出するステップと、を実行させる商品流通支援プログラムである。
【発明の効果】
【0012】
以上説明したように、本発明によれば、小売店識別情報毎に、小売店が存在する地域情報が対応付けられた小売店情報を記憶し、商品が販売された小売店を識別する小売店識別情報毎に、商品識別情報と、被紹介側の小売店から紹介側の小売店に支払われる紹介料とが含まれる商品情報を記憶し、紹介側の小売店端末から送信された検索要求に含まれる商品識別情報と、商品情報と、小売店情報とに基づいて、検索要求された商品と一致する商品が卸業者から販売され、紹介側の小売店の地域から定められた範囲内に存在する被紹介側の小売店を検出し、検出した小売店に対する予約要求を受信すると、紹介側の小売店端末に予約識別情報を送信し、被紹介側の小売店端末から、予約に基づいた売上情報が送信されると、被紹介側の小売店から紹介側の小売店に支払われる紹介料を算出するようにしたので、消費者が来店した小売店に購入を希望する商品が存在しない場合にも、卸業者が商品を販売した近隣の小売店を検出して紹介することができ、消費者が希望の商品を購入する可能性をより高くすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態による商品流通支援システムの概要を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態による商品流通支援システムの構成例を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態による店舗マスタのデータ例を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態による法人マスタのデータ例を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態によるエリアマスタのデータ例を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態による地域マスタのデータ例を示す図である。
【図7】本発明の一実施形態による商品情報テーブルのデータ例を示す図である。
【図8】本発明の一実施形態による商品マスタのデータ例を示す図である。
【図9】本発明の一実施形態による分類マスタのデータ例を示す図である。
【図10】本発明の一実施形態による売上情報テーブルのデータ例を示す図である。
【図11】本発明の一実施形態による商品流通支援システムの動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態による商品流通支援システム1の概要を示す図である。商品流通支援システム1は、商品を製造する複数の製造者(製造者100−1、製造者100−2、製造者100−3、・・・)と、複数の製造者によって製造された商品を仕入れる卸業者200と、卸業者200からの商品の販売を受ける複数の法人(法人400−1、法人400−2、・・・)と、それらの法人400の本部である法人本部(法人本部300−1、法人本部300−2、・・・)と、それらの法人300によって運営される小売店において販売される商品を購入する消費者500とによって用いられる。例えば、製造者は、書籍、雑誌などの印刷物を発行する出版社である。
【0015】
ここでは、消費者500が購入を希望する商品を探して法人400−1によって運営される小売店に来店し、購入を希望する商品が法人400−1の小売店において購入希望商品を発見できなかった場合を説明する。この場合、法人400−1の小売店が、商品流通支援システム1を用いて卸業者200によって公開される情報を参照して、他の法人である法人400−2の小売店に購入希望商品が存在することを検出し、消費者500に法人400−2の小売店の紹介を行なう。このようにすれば、消費者の購入希望商品の在庫検索を行なう際、来店された小売店を運営する法人400−1の同系列に限られた小売店だけでなく、卸業者200によって商品が販売されている他の法人が運営する小売店をも検索対象とすることが可能となる。またこの際、地域が近いことを条件として検索を行なうことにより、消費者500が来店した小売店の近隣において商品の在庫を有する他の小売店を検出することが可能となる。これにより、消費者500は、来店した小売店に購入を希望する商品の在庫がない場合にも、系列の異なる近隣の他の小売店にて商品を購入することが可能となる。
【0016】
法人400−1の小売店が消費者500に対して法人400−2の小売店を紹介する場合には、紹介側の小売店が、例えば紹介することを示すチケットなどを発行することで、商品の予約を行なう。この時点で、法人400−2の小売店は購入希望商品を予約済み商品として確保する。消費者500は、発行されたチケットを法人400−2の小売店に持参することで、購入希望商品をより確実に購入することが可能である。また、紹介を行なった法人400−1の小売店には、紹介された法人400−2の小売店より、紹介料としてのインセンティブフィーが支払われる。これにより、法人400−1の小売店は、消費者500を法人400−2に紹介することによる利益が上げられる一方、法人400−2の小売店は、来店した消費者500に商品を販売することによる売上げを計上することができる。さらに、近隣の複数の小売店に存在する商品の在庫が、消費者に対してより余りなく販売されるため、卸業者200にとっては、小売店に販売した商品が返品されることが少なくなることが期待できる。このように、本実施形態の商品流通支援システム1は、消費者、小売店、卸業者のいずれにとっても効果を上げるものである。
【0017】
図2は、本実施形態による商品流通支援システム1が備えるコンピュータ装置の構成を示すブロック図である。商品流通支援システム1は、異なる商品を製造する複数の製造者によって製造された複数の商品を仕入れ、仕入れた複数の商品を複数の小売店に販売する卸業者の商品流通支援サーバ210と、法人400−1に設置された小売店端末410−1と、法人400−2に設置された小売店端末410−2とのコンピュータ装置を備えている。これらのコンピュータ装置は、ネットワークを介して接続されている。
【0018】
ここでは、小売店端末410−1は他の小売店を紹介する紹介側の小売店に設置され、小売店端末410−2は他の小売店から消費者を紹介される被紹介側の小売店に設置されるものとして説明するため、小売店端末410−1と、小売店端末410−2とは、それぞれ紹介側、被紹介側の小売店端末410が特徴的に備える機能部について図示して説明する。ただし、小売店端末410−1と小売店端末410−2とは、いずれもが紹介側と被紹介側との双方の機能部を備える構成であって良い。また、法人400−1、法人400−2、法人400−3、・・・は、小売店端末410を複数の小売店の店舗に設置して良い。
【0019】
商品流通支援サーバ210は、異なる商品を製造する複数の製造者によって製造された複数の商品を仕入れ、仕入れた複数の商品を複数の小売店に販売する卸業者のコンピュータ装置である。商品流通支援サーバ210は、送受信部211と、記憶部212と、開示範囲設定部217と、検索部218と、予約制御部219と、精算部220とを備えている。
【0020】
送受信部211は、ネットワークを介して接続された複数の小売店端末410との間で情報を送受信する。例えば、送受信部211は、紹介側の小売店の小売店端末410−1から、検索対象である商品を識別する商品識別情報が含まれる検索要求を受信する。また、送受信部211は、検索要求に応じて検索部218によって検索された被紹介側の小売店に対応する小売店情報が含まれる検索結果を、検索要求を送信した小売店端末410−1に送信する。
【0021】
記憶部212は、小売店情報記憶部213と、商品情報記憶部214と、開示範囲情報記憶部215と、売上記憶部216を備えており、商品の流通のための情報が記憶される。
小売店情報記憶部213には、小売店を識別する小売店識別情報毎に、小売店が存在する地域を示す地域情報が対応付けられた小売店情報(店舗マスタ)が記憶されている。図3は、小売店情報記憶部213に記憶される小売店情報のデータ例を示す図である。店舗マスタには、法人コードと、エリアコードと、店舗コードと、店舗名と、地域コードと、締日との情報が含まれる。
【0022】
法人コードは、小売店を運営する法人を識別する識別情報である。図4は、法人コードに対応する法人名が含まれる法人マスタのデータ例を示す図である。エリアコードは、法人が運営する小売店が存在するエリアを識別する情報である。図5は、エリアコードに対応するエリア名が含まれるエリアマスタのデータ例を示す図である。エリア名は、例えば、東京23区内であるか否か等、法人ごとに定められる商品の販売を行なう地域の分類を示す名称である。
【0023】
店舗コードは、法人400が運営する小売店の店舗を識別する情報である。店舗名は、対応する店舗の名称である。地域コードは、小売店が存在する地域を識別する情報である。図6は、地域コードに対応する地域名が含まれる地域マスタのデータ例を示す図である。地域名は、例えば、定められた市や区などの行政区画などに応じて分類された地域の名称である。ここで、エリアは法人毎に定められる分類であることに対し、地域は全法人に共通して定められる分類を示す。締日は、対応する店舗における売上げ等が集計され精算される日を示す情報である。
【0024】
商品情報記憶部214には、卸業者によって製造者から仕入れた商品が販売された小売店を識別する小売店識別情報毎に、商品を識別する商品識別情報と、商品が紹介された際に被紹介側の小売店から紹介側の小売店に支払われる紹介料とが含まれる商品情報が記憶されている。また、商品情報には、商品の販売価格と定められた分類とのいずれかまたは双方が含まれている。図7は、商品情報記憶部214に記憶される商品情報テーブルのデータ例を示す図である。商品情報には、店舗コードと、商品コードと、販売価格と、在庫数と、分類コードと、率と、属性との情報が含まれる。
【0025】
店舗コードは、卸業者によって製造者から仕入れた商品が販売された小売店を識別する小売店識別情報である。商品コードは、卸業者によって製造者から仕入れられ、対応する小売店に販売された商品を識別する商品識別情報である。図8は、商品コードに対応する商品名が含まれる商品マスタのデータ例を示す図である。販売価格は、対応する商品の販売価格であり、例えば、商品1個当たりの価格である。在庫数は、対応する小売店における商品の在庫数を示す情報である。在庫数は、卸業者から小売店に販売された商品の個数から、小売店によって消費者に販売された商品の数を減じた数である。分類コードは、対応する商品に定められた分類を示す情報である。図9は、分類コードに対応する分類名が含まれる分類マスタのデータ例を示す図である。分類は、例えば、商品が書籍である場合には、内容や形態に応じて書籍を区別する情報である。例えば、分類として「ビジネス書」、「コミック」などの項目が適用できる。率は、商品が紹介された際に被紹介側の小売店から紹介側の小売店に支払われる紹介料(インセンティブフィー)を示す情報である。ここでは、紹介料は販売価格に対する割合によって表される例を説明するが、額によって表されるようにしても良い。また、率は、紹介側の小売店と被紹介側の小売店との組み合わせ毎に異なる値が定められるようにしても良い。あるいは、商品の価格や、人気などによって異なる率が定められるようにしても良い。また、率は、例えば、閉店前の小売店は、受け取るインセンティブフィーが低くても他の小売店に対する紹介を行なうようにしても良いし、支払うインセンティブフィーが高くても他の小売店からの紹介を受けるように定められるようにしても良い。属性は、商品に関するその他の属性を示す情報である。
【0026】
開示範囲情報記憶部215には、被紹介側の小売店を識別する小売店識別情報毎に、商品識別情報と、紹介側の小売店識別情報と、販売価格と、分類とのいずれかまたは複数の情報によって紹介側の小売店に対する商品情報の開示範囲を限定する条件が定められた開示範囲情報が記憶される。ここで、卸業者は地域の近隣の複数の小売店に商品を販売しているため、地域に存在する小売店毎の在庫状況を把握している。本実施形態では、このような卸業者が把握している情報を用いて商品情報の検索を行って他店の在庫の紹介を行い、地域における商品の流通を支援するものであるが、小売店によっては、他店からの紹介を受けては販売したくない商品も存在すると考えられる。例えば、話題のベストセラー本のように、全ての在庫を自身の小売店で消費者に販売し切る見込みが高い商品については、インセンティブフィーを支払ってまで他店に紹介されたくない場合もある。また、例えばビジネス専門書の専門の小売店は、コミック本の在庫を有しないため、コミック本の在庫を他店に開示するメリットがない。このようなときのために、小売店の店舗コード毎に、その小売店が他店に対して在庫を開示する範囲を定めた開示範囲情報に基づいて、商品情報の検索を行う。
【0027】
売上記憶部216には、小売店によって消費者に販売された商品の売上情報が記憶される。図10は、売上記憶部216に記憶された売上情報テーブルのデータ例を示す図である。売上情報テーブルには、管理IDと、店舗コードと、発生日と、商品コードと、インセンティブと、販売店舗コードと、決済フラグとの情報が含まれる。
【0028】
管理IDは、売上を管理するための識別情報であり、売上情報のレコード毎に付与される一意の情報である。店舗コードは、商品流通支援システム1によって商品の紹介を行なった紹介側の小売店を識別する情報である。発生日は、売上が発生した日である。商品コードは、消費者に販売された商品を識別する情報である。インセンティブ(フィー)は、紹介側の店小売店によって紹介された被紹介側の小売店の商品が実際に消費者に購入された場合に、被紹介側の小売店から紹介側の小売店に支払われる紹介料を示す情報である。インセンティブフィーは、例えば価格に応じた割合によって表されるものであっても良い。販売店舗コードは、紹介側の小売店によって紹介され、消費者に商品を販売した被紹介側の小売店を識別する情報である。決済フラグは、対応する売上情報に含まれるインセンティブフィーが決済されたか否かを示す情報である。例えば、決済フラグが0であれば、被紹介側の小売店から紹介側の小売店にインセンティブフィーが支払われておらず決済が行なわれていないことを示し、決済フラグが1であれば、被紹介側の小売店から紹介側の小売店にインセンティブフィーが支払われており決済が行なわれたことを示す。
【0029】
開示範囲設定部217は、小売店端末410から送信されて送受信部211によって受信された開示範囲情報を、開示範囲情報記憶部215に記憶させる。
検索部218は、送受信部211によって受信された検索要求に含まれる商品識別情報と、商品情報記憶部214に記憶された商品情報と、小売店情報記憶部213に記憶された小売店情報とに基づいて、検索要求に含まれる商品識別情報によって識別される商品と一致する商品が卸業者から販売された被紹介側の小売店であって、被紹介側の小売店に対応する地域と、紹介側の小売店に対応する地域とが定められた範囲内である被紹介側の小売店を識別する小売店識別情報を検出する。またこの際、検索部218は、開示範囲情報記憶部215に記憶された開示範囲情報に示される条件に基づいて、条件を満たす被紹介側の小売店を検出する。ここでは、例えば同一地域内の小売店のみを検出するようにしても良いし、検索対象となる地域を予め定めておくようにしても良い。
【0030】
予約制御部219は、検索部218によって検出された小売店識別情報が含まれる検索結果が送受信部211によって小売店端末410−1に送信され、送信された検索結果に応じて小売店端末410−1から検索対象の商品を予約することを示す予約要求を受信すると、小売店端末410−1に、予約要求を識別する予約識別情報を送信する。ここで、予約制御部219は、小売店端末410−1から予約要求を受信した時点で、予約要求を識別する予約番号を生成して、予約された商品を識別する商品識別情報に対応付けて自身の記憶領域に記憶させる。予約番号は、例えば、予約要求を受信する毎にインクリメントさせる一意の数字(列)である。
【0031】
また、予約制御部219が受信する予約要求に、商品の購入を希望する購入希望者の携帯電話端末に対応するメールアドレスが含まれている場合には、予約要求に含まれるメールアドレスを宛先として、予約識別情報を送信する。ここで、購入希望者のメールアドレスは、例えば、予めユーザ登録などを行なっている場合には、予め記憶された購入希望者のメールアドレスを読み出して、宛先とするようにしても良い。
【0032】
精算部220は、ネットワークを介して接続された小売店端末410−2から、予約識別情報と、検索対象である商品が売り上げられたことを示す売上情報とが送信されると、商品情報に基づいて、被紹介側の小売店から紹介側の小売店に支払われる紹介料(インセンティブフィー)を算出する。ここでは、精算部220は、小売店端末410−2から送信された予約識別情報に対応付けられた商品情報を商品情報記憶部214から読み出し、読み出した商品情報に含まれる率(%)と、販売価格とを乗じた値をインセンティブフィーの額として算出する。精算部220は、算出したインセンティブフィーが含まれる売上情報を、売上記憶部216に記憶させる。また、精算部220は、小売店毎の銀行口座などによる決済を行なう機能を備える場合には、算出したインセンティブフィーを、小売店に対応する口座から決済を行なうようにしても良い。この場合には、互いのインセンティブフィーを相殺した差額分だけを決済するネッティングを行なうようにしても良い。
【0033】
小売店端末410−1は、入力部411と、表示部412と、開示範囲送信部413と、商品情報検索部414と、予約部415と、予約情報出力部416とを備えている。小売店端末410−1には、例えば、小売店に設置されたPC(パーソナルコンピュータ)が適用できる。
入力部411は、小売店の店員であるユーザによる商品の開示範囲の設定要求や、消費者が購入を希望する商品の検索要求、予約要求の入力を受け付ける。入力部411には、例えば、ユーザからの情報入力を受け付けるキーボードやマウスなどが適用できる。
表示部412は、情報を表示するディスプレイであり、LCD(Liquid Crystal Display)などが適用できる。
【0034】
開示範囲送信部413は、ユーザから入力される開示範囲情報の設定要求を、商品流通支援サーバ210に送信する。
商品情報検索部414は、入力部411に入力された検索要求を、商品流通支援サーバ210に送信する。また、商品情報検索部414は、商品流通支援サーバ210に送信した検索要求に応じて商品流通支援サーバ210から送信される検索結果を受信して、表示部412に表示させる。
【0035】
予約部415は、入力部411に入力される予約要求を商品流通支援サーバ210に送信する。また、予約部415は、送信した予約要求に応じて商品流通支援サーバ210から送信される予約識別情報を受信する。
予約情報出力部416は、予約部415が受信した予約識別情報を出力する。予約情報出力部416は、例えば、数字である予約識別情報や商品情報などを紙媒体に印刷したチケットを発行するようにしても良いし、表示部412に予約識別情報を表示させるものでも良い。
【0036】
小売店端末410−2は、入力部417と、売上送信部418とを備えている。小売店端末410−2には、例えば、小売店に設置されたPC(パーソナルコンピュータ)が適用できる。あるいは、小売店端末410−2には、いわゆるPOS(Point of sale system)レジなどを適用しても良い。
入力部417は、購入希望者によって予約され、購入された商品の予約識別情報の入力や、予約された商品が購入希望者によって購入されたことを示す情報等の入力を受け付ける。
売上送信部418は、入力部417に入力された予約識別情報と、予約要求に対応する商品が購入されたことを示す売上情報とを商品流通支援サーバ210に送信する。
【0037】
次に、本実施形態による商品流通支援システム1が、商品の流通を支援する動作例を示す図である。
卸業者200が、複数の製造者100−1によって製造された商品を仕入れ、複数の法人400の小売店に販売されると、商品流通支援サーバ210は、小売店を識別する小売店識別情報毎に、販売された商品を識別する商品識別情報等の情報が対応付けられた商品情報の入力を受付け、入力された商品情報および各小売店の在庫情報を、小売店情報記憶部213に記憶させる(ステップS1)。
【0038】
小売店端末410−1の入力部411が、各小売店の店員から、卸業者によって販売された商品に応じた開示範囲情報の入力を受け付けると、開示範囲送信部413は、入力された開示範囲情報を商品流通支援サーバ210に送信する。開示範囲情報には、例えば、卸業者によって販売された商品を識別する商品識別情報のうち他店に開示する商品識別情報や、他店に開示する分類コードなどの情報が含まれる。商品流通支援サーバ210の送受信部211が、開示範囲送信部413から送信された開示範囲情報を受信すると、開示範囲設定部217は、開示範囲情報を開示範囲情報記憶部215に記憶させる(ステップS2)。ここでは、小売店端末410−2に対応する開示範囲情報も、同様に開示範囲情報記憶部215に記憶されたものとする。
【0039】
消費者は、小売店端末410−1が設置された小売店に来店し、店頭において購入希望商品の有無を確認する(ステップS3)。ここで、小売店に在庫が存在すれば(ステップS4:YES)、消費者は購入希望商品を購入し、商品流通支援システム1の処理は終了する。一方、ステップS4において小売店に在庫が存在しなければ(ステップS4:NO)、小売店端末410−1の入力部411は、購入希望商品の検索要求を受け付ける。ここでは、例えば、入力部411に購入希望商品の商品識別情報が入力されると、商品情報検索部414は、入力された商品識別情報が含まれる検索要求を商品流通支援サーバ210に送信する。商品流通支援サーバ210の送受信部211が、小売店端末410−1から送信された検索要求を受信すると、検索部218は、受信した検索要求に応じた小売店識別情報を、記憶部212から検出し、検索結果を小売店端末410−1に送信する(ステップS5)。
【0040】
ここで、検索結果に小売店識別情報が含まれておらず他店に在庫が存在しない場合(ステップS6:NO)、近隣の小売店に在庫が存在しないため、商品流通支援システム1は、処理を終了する。一方、検索結果に小売店識別情報が含まれており他店に在庫が存在する場合(ステップS6:YES)、入力部411は、予約要求の入力を受け付ける。予約部415は、入力部411に入力された予約要求に応じて、商品流通支援サーバ210に予約要求を送信する。商品流通支援サーバ210の予約制御部219は、送受信部211を介して受信する予約要求に応じて、予約識別情報を生成し、小売店端末410−1に送信する。小売店端末410−1は、商品流通支援サーバ210から送信された予約識別情報を受信すると、予約情報出力部416は、予約識別情報が印刷されたチケットを発行する(ステップS7)。消費者は、予約情報出力部416から発行されたチケットを受け取る。
【0041】
消費者は、在庫が存在すると紹介された小売店に、チケットを持参し、希望商品を購入する。この際、小売店端末410−2の入力部417が、チケットに印刷された予約識別情報の入力を受付け、売上送信部418は、入力された予約識別情報と、商品が購入されたことを示す売上情報を商品流通支援サーバ210に送信する(ステップS8)。精算部220は、売上情報に応じたインセンティブフィーを算出して、売上記憶部216に記憶させる。被紹介側の小売店は、紹介側の小売店に対して、売上記憶部216によって算出されたインセンティブフィーを支払う(ステップ9)。
【0042】
なお、本実施形態では、製造者は出版社であり書籍の流通を支援する例を示したが、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disk)や、家電などの商品の流通を支援するようにしても良い。ここでは、書籍、CD、DVDなどについては、家電や他の商品と比べて小売店によって販売価格が異なることがないので、インセンティブフィーの額が小売店によって異なることがなく、より安定したインセンティブフィーの運営を行なうことができると考えられる。
【0043】
また、検索部218は、記憶部212に記憶された情報を読み出して、小売店に対して開示範囲のレコメンド情報を送信するようにしても良い。例えば、ある小売店がビジネス書を開示していないが大量の在庫が存在し、近隣の小売店において在庫が不足しているような場合に、大量のビジネス書を有する小売店の小売店端末410に対して、ビジネス書を開示することを促すレコメンド情報を送信するようにしても良い。
【0044】
以上説明したように、本実施形態によれば、消費者が来店した小売店に購入希望商品がない場合、消費者にとっては、購入希望商品の在庫が存在する近隣の小売店を知ることができ、小売店にとっては、商品の売上またはインセンティブフィーを得ることができ、卸業者は小売店に販売した商品の返品を低減させることができるものである。すなわち、製造者が有する在庫情報は、自身が製造した商品の情報のみであり、小売業者が有する在庫情報は、卸業者から自身または同系列の小売店に販売された商品の情報のみである。これに対し、卸業者は、製造者から仕入れた商品の情報と、小売店に販売した商品の情報とを有するため、より広範囲に亘る商品の検索を行うことができ、消費者が購入を希望する商品の在庫が、より見つけやすくなるものである。
【0045】
なお、本発明における処理部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより商品流通の支援を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0046】
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【符号の説明】
【0047】
1 商品流通支援システム
100 製造者
200 卸業者
210 商品流通支援サーバ
211 送受信部
212 記憶部
213 小売店情報記憶部
214 商品情報記憶部
215 開示範囲情報記憶部
216 売上記憶部
217 開示範囲設定部
218 検索部
219 予約制御部
220 精算部
300 法人本部
400 法人
410 小売店端末
411 入力部
412 表示部
413 開示範囲送信部
414 商品情報検索部
415 予約部
416 予約情報出力部
417 入力部
418 売上送信部
500 来店客

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の製造者によって製造された複数の商品を仕入れ、仕入れた当該複数の商品を複数の小売店に販売する卸業者の商品流通支援サーバであって、
前記小売店を識別する小売店識別情報毎に、当該小売店が存在する地域を示す地域情報が対応付けられた小売店情報が記憶されている小売店情報記憶部と、
前記卸業者によって前記製造者から仕入れた前記商品が販売された前記小売店を識別する小売店識別情報毎に、前記商品を識別する商品識別情報と、当該商品が紹介された際に被紹介側の小売店から紹介側の小売店に支払われる紹介料とが含まれる商品情報が記憶されている商品情報記憶部と、
ネットワークを介して接続された前記紹介側の小売店の小売店端末から、検索対象である前記商品を識別する商品識別情報が含まれる検索要求を受信する検索要求受信部と、
前記検索要求受信部によって受信された前記検索要求に含まれる前記商品識別情報と、前記商品情報記憶部に記憶された前記商品情報と、前記小売店情報記憶部に記憶された前記小売店情報とに基づいて、前記検索要求に含まれる前記商品識別情報によって識別される商品と一致する商品が前記卸業者から販売された前記被紹介側の小売店であって、当該被紹介側の小売店に対応する前記地域と、前記紹介側の小売店に対応する前記地域とが定められた範囲内である前記被紹介側の小売店を検出する検索部と、
前記検索部が検出した前記被紹介側の小売店に対応する前記小売店情報が含まれる検索結果を、前記検索要求を送信した前記紹介側の小売店の小売店端末に送信する検索結果送信部と、
前記検索結果送信部によって送信された前記検索結果に応じて、前記検索結果を受信した前記紹介側の小売店の小売店端末から前記検索対象の商品を予約することを示す予約要求を受信すると、前記紹介側の小売店端末に当該予約要求を識別する予約識別情報を送信する予約制御部と、
ネットワークを介して接続された前記被紹介側の小売店の小売店端末から、前記予約識別情報と、前記予約要求に対応する商品が購入されたことを示す売上情報とが送信されると、前記商品情報に基づいて、前記被紹介側の小売店から前記紹介側の小売店に支払われる紹介料を算出する精算部と、
を備えることを特徴とする商品流通支援サーバ。
【請求項2】
前記商品情報には、前記商品の販売価格と定められた分類とのいずれかまたは双方が含まれており、
前記被紹介側の小売店を識別する小売店識別情報毎に、前記商品識別情報と、前記紹介側の小売店識別情報と、前記販売価格と、前記分類とのいずれかまたは複数の情報によって前記紹介側の小売店に対する前記商品情報の開示範囲を限定する条件が定められた開示範囲情報が記憶される開示範囲情報記憶部を備え、
前記検索部は、前記開示範囲情報記憶部に記憶された前記開示範囲情報に基づいて、前記条件を満たす前記被紹介側の小売店を検出する
ことを特徴とする請求項1に記載の商品流通支援サーバ。
【請求項3】
前記予約制御部が受信する前記予約要求には、前記商品の購入を希望する購入希望者の携帯電話端末に対応するメールアドレスが含まれており、前記予約制御部は、前記メールアドレスを宛先として、前記予約識別情報を送信する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の商品流通支援サーバ。
【請求項4】
前記商品は、書籍であること
を特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の商品流通支援サーバ。
【請求項5】
小売店を識別する小売店識別情報毎に、当該小売店が存在する地域を示す地域情報が対応付けられた小売店情報が記憶されている小売店情報記憶部と、卸業者によって製造者から仕入れた前記商品が販売された前記小売店を識別する小売店識別情報毎に、前記商品を識別する商品識別情報と、当該商品が紹介された際に被紹介側の小売店から紹介側の小売店に支払われる紹介料とが含まれる商品情報が記憶されている商品情報記憶部とを備えた商品流通支援サーバの商品流通支援方法であって、
ネットワークを介して接続された前記紹介側の小売店の小売店端末から、検索対象である前記商品を識別する商品識別情報が含まれる検索要求を受信するステップと、
受信した前記検索要求に含まれる前記商品識別情報と、前記商品情報記憶部に記憶された前記商品情報と、前記小売店情報記憶部に記憶された前記小売店情報とに基づいて、前記検索要求に含まれる前記商品識別情報によって識別される商品と一致する商品が前記卸業者から販売された前記被紹介側の小売店であって、当該被紹介側の小売店に対応する前記地域と、前記紹介側の小売店に対応する前記地域とが定められた範囲内である前記被紹介側の小売店を検出するステップと、
検出した前記被紹介側の小売店に対応する前記小売店情報が含まれる検索結果を、前記検索要求を送信した前記紹介側の小売店の小売店端末に送信するステップと、
送信した前記検索結果に応じて、前記検索結果を受信した前記紹介側の小売店の小売店端末から前記検索対象の商品を予約することを示す予約要求を受信すると、前記紹介側の小売店端末に当該予約要求を識別する予約識別情報を送信するステップと、
ネットワークを介して接続された前記被紹介側の小売店の小売店端末から、前記予約識別情報と、前記予約要求に対応する商品が購入されたことを示す売上情報とが送信されると、前記商品情報に基づいて、前記被紹介側の小売店から前記紹介側の小売店に支払われる紹介料を算出するステップと、
を備えることを特徴とする商品流通支援方法。
【請求項6】
小売店を識別する小売店識別情報毎に、当該小売店が存在する地域を示す地域情報が対応付けられた小売店情報が記憶されている小売店情報記憶部と、卸業者によって製造者から仕入れた前記商品が販売された前記小売店を識別する小売店識別情報毎に、前記商品を識別する商品識別情報と、当該商品が紹介された際に被紹介側の小売店から紹介側の小売店に支払われる紹介料とが含まれる商品情報が記憶されている商品情報記憶部とを備えた商品流通支援サーバのコンピュータに、
ネットワークを介して接続された前記紹介側の小売店の小売店端末から、検索対象である前記商品を識別する商品識別情報が含まれる検索要求を受信するステップと、
受信した前記検索要求に含まれる前記商品識別情報と、前記商品情報記憶部に記憶された前記商品情報と、前記小売店情報記憶部に記憶された前記小売店情報とに基づいて、前記検索要求に含まれる前記商品識別情報によって識別される商品と一致する商品が前記卸業者から販売された前記被紹介側の小売店であって、当該被紹介側の小売店に対応する前記地域と、前記紹介側の小売店に対応する前記地域とが定められた範囲内である前記被紹介側の小売店を検出するステップと、
検出した前記被紹介側の小売店に対応する前記小売店情報が含まれる検索結果を、前記検索要求を送信した前記紹介側の小売店の小売店端末に送信するステップと、
送信した前記検索結果に応じて、前記検索結果を受信した前記紹介側の小売店の小売店端末から前記検索対象の商品を予約することを示す予約要求を受信すると、前記紹介側の小売店端末に当該予約要求を識別する予約識別情報を送信するステップと、
ネットワークを介して接続された前記被紹介側の小売店の小売店端末から、前記予約識別情報と、前記予約要求に対応する商品が購入されたことを示す売上情報とが送信されると、前記商品情報に基づいて、前記被紹介側の小売店から前記紹介側の小売店に支払われる紹介料を算出するステップと、
を実行させる商品流通支援プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2011−39748(P2011−39748A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−185938(P2009−185938)
【出願日】平成21年8月10日(2009.8.10)
【出願人】(000102728)株式会社エヌ・ティ・ティ・データ (438)