説明

商品管理システム

【課題】 消費者に合う最適な商品を容易かつ迅速に探し出して提示することができる商品管理システムを提供する。
【解決手段】 端末1,2からの入力情報に応じて、消費者に合うマットレスを診断する。この診断結果を端末1,2で表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、商品の購入等を支援する商品管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
メーカで製造される商品は、販売店を経由して消費者に販売される。これが、商品の一般的な流通形態である。ただ、ベッド、マットレス、家具、応接品、ダイニング品などのいわゆるインテリア商品については、形状が大きいため、大きな展示スペースが必要になる。店舗によっては、そのような大きな展示スペースを確保できないところもある。
【0003】
一方、消費者の利便性の向上や販売力の強化といった観点から、メーカや販売店が提供するインターネット上のホームページで商品を紹介するなどの営業が盛んになっている。このような営業であれば、展示スペースを確保できない店舗であっても、商品の販売が可能である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなインテリア商品のうち、とくにマットレスは消費者の睡眠ひいては健康に大きな影響を及ぼすもので、多種多様な商品が用意されている。このような多種多様な商品の中から、消費者にとって最適な商品を探し出すことは非常に難しい。インターネット上のホームページやカタログで最良と思って購入したマットレスであっても、実際に寝てみると、硬過ぎて寝苦しいとか、軟らかくて撓み過ぎるなど、自身の体に馴染まず、不満を抱くことがある。
【0005】
この発明は、上記の事情を考慮したもので、消費者に合う最適な商品を容易かつ迅速に探し出して提示することができる商品管理システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る発明の商品管理システムは、少なくとも消費者の端末とメーカの処理装置との間で情報の伝送が可能なものであって、処理装置は、消費者に合う商品を端末からの入力情報に応じて診断する診断手段と、この診断手段の診断結果を端末で表示させる制御手段と、を備えている。
【0007】
請求項2に係る発明の商品管理システムは、少なくとも消費者の端末とメーカの処理装置との間で情報の伝送が可能なものであって、処理装置は、消費者に合う商品を端末からの入力情報に応じて診断する診断手段と、この診断手段の診断結果およびその診断結果に応じた商品の関連情報を端末で表示させる制御手段と、を備えている。
【0008】
請求項5に係る発明の商品管理システムは、個人または宿泊施設の端末とメーカの処理装置との間で情報の伝送が可能なものであって、処理装置は、宿泊施設の宿泊希望者に合う商品を端末からの入力情報に応じて診断する診断手段と、この診断結果の情報を前記端末に送る制御手段と、を備えている、端末は、処理装置から送られる情報に応じた商品が設置されている部屋を宿泊希望者の宿泊部屋として割り当てる制御手段、を備えている。
【発明の効果】
【0009】
この発明の商品管理システムによれば、消費者に合う最適な商品を容易かつ迅速に探し出して提示することが可能な商品管理システムを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、この発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1に示すように、消費者宅にパーソナルコンピュータ等の端末1が設置され、販売店にパーソナルコンピュータ等の端末2が設置されている。さらに、宿泊施設たとえばホテルに、パーソナルコンピュータ等の端末3が設置されている。これら端末1,2,3は、通信ネットワーク4を介して、メーカの本社などに設置されている処理装置たとえばサーバ5への接続が可能である。通信ネットワーク3には、端末1,2,3が契約している通信会社のサーバ等が含まれているものとする。
【0011】
また、消費者の端末1は、通信ネットワーク4を介して、カタログ等による商品の通信販売を行う通販会社の処理装置たとえばサーバ6への接続も可能である。
【0012】
メーカのサーバ5は、主要な機能として、次の(1)〜(4)の手段を有している。
(1)消費者に合う商品たとえばマットレスを、端末1,2のいずれかからの入力情報に応じて診断する診断手段。入力情報は、消費者の体格に関する情報、消費者のライフスタイルに関する情報、消費者がマットレスに望む特徴・機能に関する情報などである。
【0013】
(2)上記診断手段の診断結果およびその診断結果に応じたマットレスの関連情報を、上記入力元の端末で表示させる制御手段。関連情報は、マットレスの展示会の案内情報、マットレスの販売店の案内情報、マットレスと関連する他の商品(フレーム等)の検索案内情報などである。
【0014】
(3)ホテルの宿泊希望者に合うマットレスを、端末1または端末3からの入力情報に応じて診断する診断手段。
【0015】
(4)上記診断手段の診断結果の情報を入力元の端末1または端末3に送る制御手段。
【0016】
ホテルの端末3は、次の(11)の手段を有している。
(11)サーバ5から送られる情報に応じたマットレスが設置されている部屋を、宿泊希望者の宿泊部屋として割り当てる制御手段。
【0017】
つぎに、図2のフローチャートを参照しながら作用について説明する。
消費者がマットレスの購入を検討する場合、消費者は端末1からメーカのサーバ5にアクセスする。これにより、端末1がサーバ5にネットワーク接続され、サーバ5から端末1にホームページ画像情報が取り込まれる。ホームページ画像情報は先頭のトップページ画面とそれに続く複数枚の画面とで構成されており、先ずはトップページ画面が端末1に取り込まれてディスプレイ表示される(ステップ101)。
【0018】
トップページ画面には、図3に示すように、商品の紹介やメーカからのお知らせに関する種々の情報が記載されているとともに、下部に“PRスタジオ”釦、“ネットビジネス倶楽部”釦、“展示会のご案内”釦、“ネットカタログ”釦などの表示が含まれている。
【0019】
とくに、画面のほぼ中央部に、“マットレス診断OPEN”窓が表示されている。また、これに類似する表示として、画面の右上部に“マットレス選び公開”案内の文字が表示されている。消費者のカーソル操作によって“マットレス診断OPEN”窓がクリックされると(ステップ102のYES)、あるいは“マットレス選び公開”案内がクリックされると(ステップ103のYES)、図4に示すマットレス選び画面が端末1でディスプレイ表示される(ステップ104)。
【0020】
マットレス選び画面には、右上部に、“特徴・機能で選ぶ”釦、“ライフスタイルで選ぶ”釦、“体格で選ぶ”釦の表示が含まれている。消費者のカーソル操作によって“体格で選ぶ”釦がクリックされると、図5に示す情報入力画面が端末1でディスプレイ表示される(ステップ109)。
【0021】
情報入力画面には、身長の入力窓、体重の入力窓、性別の指定釦、住所の入力窓、寝姿勢(仰向け寝・うつ伏せ寝・横向き寝)のオプション釦、体型(A・B・C・D・Eタイプ)のオプション釦、診断釦が表示されている。この情報入力画面に必要事項が入力され、かつ診断釦がクリックされると(ステップ110のYES)、その入力された情報に適合するマットレスが診断される(ステップ111)。そして、この診断結果(診断書)が、図6に示すマットレス診断画面として端末1でディスプレイ表示される(ステップ112)。
【0022】
マットレス診断画面には、消費者に合う1つまたは複数のマットレスの写真および機能説明が含まれているとともに、“イベントカレンダー”釦、“最寄り店検索”釦、“フレーム選び”釦の表示が含まれている。消費者は、このマットレス診断画面を見ることにより、自身の体型や寝姿勢に合う最適なマットレスを知ることができる。
【0023】
マットレス診断画面で紹介されたマットレスを消費者が自身の目と手で実際に確かめたい場合には、“イベントカレンダー”釦または“最寄り店検索”釦をクリックすればよい。
【0024】
“イベントカレンダー”釦がクリックされると(ステップ113のYES)、マットレス診断画面で紹介されたマットレスの展示イベントの案内画面が表示される(ステップ117)。“最寄り店検索”釦がクリックされると(ステップ114のYES)、マットレス診断画面で紹介されたマットレスを実際に展示・販売している販売店のうち、上記情報入力画面で入力された住所に近い販売店の案内画面が表示される(ステップ118)。
【0025】
また、マットレス診断画面で紹介されたマットレスに適合するフレームを知りたい場合には、“フレーム選び”釦をクリックすればよい。“フレーム選び”釦がクリックされると(ステップ115のYES)、マットレス診断画面で紹介されたマットレスに適合するフレームの案内画面が表示される(ステップ119)。
【0026】
このフレーム選びに際しては、消費者の年齢、健康状態、使用人数、使用部屋などの使用環境条件が続けて入力されることにより、フレームのデザイン、色、サイズ、タイプ(シングルクッション/ダブルクッション)、収納の有無、フットライトの有無、手摺りの有無などを診断する処理が実行される。
【0027】
なお、“ライフスタイルで選ぶ”釦がクリックされた場合には(ステップ106のYES)、ライフスタイル用の情報入力画面が端末1でディスプレイ表示される(ステップ109)。この情報入力画面に必要事項が入力され、かつ診断釦がクリックされると(ステップ110のYES)、その入力情報に適合するマットレスが診断される(ステップ111)。そして、診断結果として、図6と同様のマットレス診断画面が端末1でディスプレイ表示される(ステップ112)。
【0028】
“特徴・機能で選ぶ”釦がクリックされた場合には(ステップ107のYES)、特徴・機能用の情報入力画面が端末1でディスプレイ表示される(ステップ109)。この情報入力画面に必要事項が入力されて、かつ診断釦がクリックされると(ステップ110のYES)、その入力情報に適合するマットレスが診断される(ステップ111)。そして、診断結果として、図6と同様のマットレス診断画面が端末1でディスプレイ表示される(ステップ112)。
【0029】
図4のマットレス選び画面において、“TOP”文字がクリックされた場合も(ステップ108のYES)、図3のトップ画面が再び表示される(ステップ101)。また、図6のマットレス診断画面において、“TOP”文字がクリックされると(ステップ116のYES)、図3のトップ画面が再び表示される(ステップ101)。
【0030】
消費者が、通販カタログなどを見ながら、端末1から通販会社のサーバ6にアクセスした場合にも、端末1がリンク先のサーバ5にネットワーク接続されて、上記同様のマットレス診断が実行される。
【0031】
ここまでは、消費者の端末1からのアクセスに応じた処理について説明したが、販売店に設置されている端末2を用いたアクセスによっても、同様の処理が実行される。
【0032】
以上のように、端末1または端末2から情報を入力するだけで、消費者に合う最良かつ最適なマットレスを容易かつ迅速に探し出して提示することができる。
【0033】
とくに、消費者の体格に応じた診断では、消費者の身長や体重はもちろん、寝姿勢や体型までも条件として加味されるので、実際に寝てみた場合の硬過ぎるとか軟らか過ぎるといった微妙な要求に十分に応え得る的確な診断が可能である。しかも、診断結果に応じたマットレスが実際に存在する展示イベントや販売店についても紹介するので、消費者にとって最良のマットレスを消費者自身が現実に体感することも可能であり、不満のない快適なマットレスを消費者に提供することができる。
【0034】
一方、ホテルでは、宿泊希望者がチェックインする際、端末3に必要事項を入力することにより、端末3がサーバ5にネットワーク接続されて上記同様のマットレス診断が実行される。これにより、宿泊希望者に合うマットレスが診断され、その診断結果がサーバ5から端末3に送られる。端末3は、診断結果に基づき、宿泊希望者に合うマットレスが設置されている部屋を検索し、検索した部屋を宿泊部屋として割り当てる。宿泊希望者に合うマットレスがいずれの部屋にも無い場合には、宿泊希望者に合うマットレスへの交換指示が端末3から係員に出される。
【0035】
宿泊希望者が個人の端末1でホテルのホームページの予約画面にアクセスした場合にも、端末1がリンク先のサーバ5にネットワーク接続されて、上記同様のマットレス診断が実行される。これにより、宿泊希望者に合うマットレスが診断され、その診断結果がサーバ5からホテルの端末3に送られる。端末3は、診断結果に基づき、宿泊希望者に合うマットレスが設置されている部屋を検索し、検索した部屋を宿泊部屋として割り当てる。宿泊希望者に合うマットレスがいずれの部屋にも無い場合には、宿泊希望者に合うマットレスへの交換指示が端末3から係員に出される。
【0036】
したがって、実際の宿泊では、マットレスが硬過ぎて寝苦しいとか、軟らかくて撓み過ぎるといった不満をまったく抱くことなく、快適な睡眠を得ることができる。ホテル側にとっては、快適睡眠を最上のサービスとして宿泊者に提供することができ、宿泊者の満足度を大いに高めることができる。顧客の増加、ひいては売り上げの向上につながる。
【0037】
なお、上記実施形態では、商品としてマットレスを例に説明したが、それ以外の商品についても同様に適用可能である。
【0038】
その他、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】一実施形態の構成を示すブロック図。
【図2】同実施形態の作用を説明するためのフローチャート。
【図3】同実施形態におけるホームページ画像情報のトップページ画面を示す図。
【図4】同実施形態におけるマットレス選び画面を示す図。
【図5】同実施形態における情報入力画面を示す図。
【図6】同実施形態におけるマットレス診断画面を示す図。
【符号の説明】
【0040】
1…端末、2…端末、3…端末、4…通信ネットワーク、5…サーバ(処理装置)、6…サーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも消費者の端末とメーカの処理装置との間で情報の伝送が可能な商品管理システムにおいて、
前記処理装置は、
前記消費者に合う商品を、前記端末からの入力情報に応じて診断する診断手段と、
前記診断手段の診断結果を、前記端末で表示させる制御手段と、
を備えていることを特徴とする商品管理システム。
【請求項2】
少なくとも消費者の端末とメーカの処理装置との間で情報の伝送が可能な商品管理システムにおいて、
前記処理装置は、
前記消費者に合う商品を、前記端末からの入力情報に応じて診断する診断手段と、
前記診断手段の診断結果およびその診断結果に応じた商品の関連情報を、前記端末で表示させる制御手段と、
を備えていることを特徴とする商品管理システム。
【請求項3】
前記入力情報は、消費者の体格に関する情報、または消費者のライフスタイルに関する情報、または消費者が商品に望む特徴・機能に関する情報、であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の商品管理システム。
【請求項4】
前記関連情報は、商品の展示会の案内情報、または商品の販売店の案内情報、商品と関連する他の商品の検索案内情報、であることを特徴とする請求項2に記載の商品管理システム。
【請求項5】
個人または宿泊施設の端末とメーカの処理装置との間で情報の伝送が可能な商品管理システムにおいて、
前記処理装置は、前記宿泊施設の宿泊希望者に合う商品を前記端末からの入力情報に応じて診断する診断手段と、この診断結果の情報を前記端末に送る制御手段と、を備えている、
前記端末は、前記処理装置から送られる情報に応じた商品が設置されている部屋を前記宿泊希望者の宿泊部屋として割り当てる制御手段、を備えている、
ことを特徴とする商品管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−127223(P2006−127223A)
【公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−316001(P2004−316001)
【出願日】平成16年10月29日(2004.10.29)
【出願人】(000010032)フランスベッド株式会社 (95)