説明

商品陳列具

【課題】 商品購入者の視線、視線の高さを考慮して、書籍などの商品を陳列する高さを希望する高さに簡単に変更することができ、商品を陳列する高さ位置を変更する作業を容易に行うことができ、しかも極めて簡単な構造でこれを実現できる商品陳列具。
【解決手段】
垂直方向に延びるように立設されている支持板と、当該支持板に摺動自在に装着される物品支持部とを有し、当該物品支持部は、前記支持板を囲んで前記支持板に摺動自在に装着される環状装着部と、前記支持板の一方の側における当該環状装着部の外周側に配備される物品支持腕部とを備えており、前記環状装着部の前記支持板の他方の側に面する内周側にストッパーが突設されている商品陳列具。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、書籍などの商品を陳列するのに適した商品陳列具に関し、特に、商品購入者の視線、視線の高さを考慮して、商品を陳列する高さを簡単に変更することができる商品陳列具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、書籍などの商品を陳列する商品陳列用什器などとしては種々のものが提案されている。
【0003】
この中で、商品購入者の視線、視線の高さを考慮して、商品を陳列する高さを変更することができる商品陳列具についても種々の提案が行われている。
【0004】
商品を陳列する高さを変更することができる商品陳列具として一般的に提案されているものは、上下方向に所定の間隔を空けて複数の掛止部を備えている支柱などの支持体に対して、前記掛止部に掛脱自在に掛着できる掛合部を備えている支持板を、希望する高さ位置の掛止部に掛止して、前記支持体に支持させるものであった。
【特許文献1】特開平8−150057号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述したように、上下方向に所定の間隔を空けて複数の掛止部を備えている支柱などの支持体に対して、前記掛止部に掛脱自在に掛着できる掛合部を備えている支持板を、希望する高さ位置の掛止部に掛止して、前記支持体に支持させる形態の商品陳列具においては、支持体に予め設けられている複数の掛止部の高さ位置でしか支持板を支持することができないという問題があった。
【0006】
すなわち、商品購入者の視線に最も訴えることのできる高さ位置に支持体を支持し、そこに商品を陳列することによって、より効果的に商品購入者の視覚に訴えたい、と希望しても、支持体に予め設けられている複数の掛止部の高さ位置でしか支持板を支持し、その高さ位置でしか商品を陳列できない、という問題があった。
【0007】
また、このような商品陳列具では、支持板を支持し、商品を陳列する高さ位置を変更する際に、いちいち、掛合状態の解除、新たな高さ位置での掛合作業が必要になるので、商品を陳列する高さ位置を変更する際の作業が簡単ではなかった。
【0008】
更に、上下方向に所定の間隔を空けて複数の掛止部を備えている支柱などの支持体、前記掛止部に掛脱自在に掛着できる掛合部を備えている支持板を準備しなければならないので、製造コストが嵩む等々の問題があった。
【0009】
そこで、本発明は、書籍などの商品を陳列するのに適した商品陳列具であって、特に、商品購入者の視線、視線の高さを考慮して、商品を陳列する高さを、希望する高さに簡単に変更することができ、この商品を陳列する高さ位置を変更する作業を容易に行うことが可能で、しかもこれを極めて簡単な構造で実現できる商品陳列具を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するため、本発明が提案する商品陳列具は、垂直方向に延びるように立設されている支持板と、当該支持板に摺動自在に装着される物品支持部とを有し、当該物品支持部は、前記支持板を囲んで前記支持板に摺動自在に装着される環状装着部と、前記支持板の一方の側における当該環状装着部の外周側に配備される物品支持腕部とを備えており、前記環状装着部の前記支持板の他方の側に面する内周側にストッパーが突設されていることを特徴とするものである。
【0011】
本発明の商品陳列具においては、支持板を囲んで前記支持板に摺動自在に装着される環状装着部の、前記支持板の一方の側における当該環状装着部の外周側に物品支持腕部が配備されている。そこで、当該環状装着部は、垂直方向に延びるように立設されている支持板に対して、物品支持腕部が配備されている側である前記支持板の一方の側に傾いた状態になる。
【0012】
この結果、環状装着部の前記支持板の他方の側に面する内周側に突設されているストッパーの先端が、前記支持板の他方の側の面に当接する。
【0013】
これによって、支持板を囲んで支持板に摺動自在に装着される環状装着部と、支持板の一方の側における環状装着部の外周側に配備される物品支持腕部とを備えていて、支持板に摺動自在に装着されている物品支持部は、支持板に沿って、下側方向に摺動することがなくなり、その高さ位置で、支持板に支持されることになる。
【0014】
物品支持部が支持板に支持される高さ位置を変更する場合には、物品支持部の環状装着部の支持板に面する内周面が、支持板に対して平行になるように、環状装着部の傾き角度を変更することにより、ストッパーの先端と支持板の他方の側の面との間の当接状態を解除し、環状装着部を希望する高さ位置まで支持板に沿って摺動させた後、希望する高さ位置で、環状装着部を、垂直方向に延びるように立設されている支持板に対して、物品支持腕部が配備されている側である前記支持板の一方の側に傾いた状態にすれば、環状装着部の前記支持板の他方の側に面する内周側に突設されているストッパーの先端が前記支持板の他方の側の面に当接し、その高さ位置で、環状装着部、すなわち、物品支持部が、支持板に沿って、下側方向に摺動することはなくなり、その高さ位置で、環状装着部、すなわち、物品支持部を支持板により支持することができる。
【0015】
この場合、支持板を囲んで前記支持板に摺動自在に装着される環状装着部の、前記支持板の一方の側における当該環状装着部の外周側に物品支持腕部が配備されているので、当該物品支持腕部に書籍などの商品が陳列されると、その荷重に応じて、ストッパーの先端は、支持板の他方の側の面により強い圧力で当接するようになる。そこで、物品支持腕部に重量の大きい商品が陳列されれば、一層強い圧力でストッパーの先端が支持板の他方の側の面に当接することになるので、物品支持腕部に重量の大きい商品が陳列された場合であっても、環状装着部、すなわち、物品支持部が、支持板に沿って、下側方向に摺動することはなく、その高さ位置で、商品を陳列し続けることができる。
【0016】
一方、物品支持腕部に商品が陳列されていない場合には、ストッパーの先端が、支持板の他方の側の面に当接する圧力は、支持板を囲んで前記支持板に摺動自在に装着される環状装着部の、前記支持板の一方の側における当該環状装着部の外周側に配備されている物品支持腕部の重量のみに依存することになる。しかし、この場合、物品支持腕部に商品が陳列されていないので、環状装着部、すなわち、物品支持部を、支持板に沿って、下側方向に摺動させようとする力が小さくなる。そこで、物品支持腕部に商品が陳列されていない場合であっても、環状装着部、すなわち、物品支持部が、支持板に沿って、下側方向に摺動することはない。
【0017】
以上の本発明の商品陳列具において、物品支持腕部は、前記支持板の一方の側において、前記支持板から離れる方向に延びている形態にすることができる。
【0018】
このようにすれば、物品支持腕部に商品が陳列されていない場合、すなわち、ストッパーの先端が、支持板の他方の側の面に当接する圧力が、支持板を囲んで前記支持板に摺動自在に装着される環状装着部の、前記支持板の一方の側における当該環状装着部の外周側に配備されている物品支持腕部の重量のみに依存する場合であっても、ストッパーの先端が、支持板の他方の側の面に当接する圧力をより大きくすることができる。そこで、環状装着部、すなわち、物品支持部が、支持板に沿って、下側方向に摺動することをなくし、安定的に、希望する高さ位置で、支持板に環状装着部、すなわち、物品支持部を支持する上で有利である。
【0019】
また、前記いずれの本発明の商品陳列具においても、物品支持腕部は、前記支持板の一方の側における前記環状装着部の外周側において垂直方向で上側に向かって延びる第一腕部と、当該第一腕部の上側から、垂直方向で下側に向かい、前記支持板から離れる方向に斜めに向かって延びる第二腕部とを備えている形態にすることができる。
【0020】
このようにすれば、前記と同様に、物品支持腕部に商品が陳列されていない場合、すなわち、ストッパーの先端が、支持板の他方の側の面に当接する圧力が、支持板を囲んで前記支持板に摺動自在に装着される環状装着部の、前記支持板の一方の側における当該環状装着部の外周側に配備されている物品支持腕部の重量のみに依存する場合であっても、ストッパーの先端が、支持板の他方の側の面に当接する圧力をより大きくすることができる。そこで、環状装着部、すなわち、物品支持部が、支持板に沿って、下側方向に摺動することをなくし、安定的に、希望する高さ位置で、支持板に環状装着部、すなわち、物品支持部を支持する上で有利である。
【0021】
また、前記いずれの本発明の商品陳列具においても、支持板の下端部には、前述した支持板の一方の側において、支持板に直交して支持板から離れる方向に延びるベース板部が配備されている形態にすることができる。
【0022】
これは、垂直方向に延びるように支持板を立設する場合の一形態として採用できるものである。
【0023】
本発明の商品陳列においては、支持板に物品支持部が摺動自在に装着されており、当該物品支持部は、支持板を囲んで支持板に摺動自在に装着される環状装着部と、支持板の一方の側における当該環状装着部の外周側に配備される物品支持腕部とを備えている。そこで、物品支持部の環状装着部は、常に、支持板に対して、環状装着部の外周側に物品支持腕部が配備されている側、すなわち、前述した支持板の一方の側に向けて傾いている。
【0024】
そこで、支持板の下端部の前述した支持板の一方の側に、支持板に直交して支持板から離れる方向に延びるベース板部を配備しておくことにより、全体のバランスをとって、本発明の商品陳列具を立設することができる。
【0025】
しかも、これによってデザイン的にも優れたものにすることができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、書籍などの商品を陳列するのに適した商品陳列具であって、特に、商品購入者の視線、視線の高さを考慮して、商品を陳列する高さを、希望する高さに簡単に変更することができ、この商品を陳列する高さ位置を変更する作業を容易に行うことが可能で、しかもこれを極めて簡単な構造で実現できる商品陳列具を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、添付図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明する。
【0028】
本発明の商品陳列具1は、垂直方向に延びるように立設されている支持板2と、支持板2に摺動自在に装着される物品支持部7とを備えている。
【0029】
物品支持部7は、支持板2を囲んで支持板2に、図1中、矢印10a、10bで示すように、摺動自在に装着される環状装着部3と、支持板2の一方の側(図1、図2(a)中、右側)における環状装着部3の外周側に配備される物品支持腕部6とを備えている。
【0030】
図示の実施形態においては、環状装着部3は、図2(b)図示のように、後壁31、前壁32、側壁33、34からなる横断面四角形になっている。この後壁31、前壁32、側壁33、34で囲まれる空間部35の大きさが、図2(b)図示のように、支持板2の横断面より大きいので、環状装着部3は、図1中、矢印10a、10bで示すように、支持板2に対して摺動自在になっている。
【0031】
環状装着部3の支持板2の他方の側(図1、図2(a)中、左側)に面する内周側31aにストッパー8が突設されている。
【0032】
本発明の商品陳列具1においては、支持板2を囲んで支持板2に摺動自在に装着される環状装着部3の、支持板2の一方の側(図1、図2(a)中、右側)における環状装着部3の外周側(図1、図2(a)中、右側)に物品支持腕部6が配備されているので、環状装着部3は、垂直方向に延びるように立設されている支持板2に対して、矢印11方向の力を常に受けており、図1、図2(a)図示のように、物品支持腕部6が配備されている側である支持板2の一方の側(図1、図2中、右側)に傾いた状態になる。
【0033】
そこで、環状装着部3の支持板2の他方の側(図1、図2(a)中、左側)に面する内周側31aに突設されているストッパー8の先端が、図2(a)、(b)図示のように、左側支持板2の他方の側の面2aに当接する。
【0034】
これによって、支持板2を囲んで支持板2に摺動自在に装着される環状装着部3と、支持板2の一方の側(図1、図2(a)中、右側)における環状装着部3の外周側に配備される物品支持腕部6とを備えていて、支持板2に摺動自在に装着されている物品支持部7は、支持板2に沿って、下側方向(図1中、矢印10b方向)に摺動することがなくなり、図1、図4(a)、図4(b)図示の高さ位置で、支持板2に支持されることになる。
【0035】
図4(a)図示の状態から、図4(b)図示の状態のように、物品支持部7が支持板2に支持される高さ位置を高くする、あるいは逆に、図4(b)図示の状態から、図4(a)図示の状態のように、物品支持部7が支持板2に支持される高さ位置を低くする、すなわち、物品支持部7が支持板2に支持される高さ位置を変更する場合には、以下のように行う。
【0036】
図3(a)図示のように、物品支持部7の環状装着部3の支持板2に面する内周面31a、32aが、支持板2の壁面2a、2bに対して平行になるように、図2(a)図示の状態から、環状装着部3の傾き角度を変更する。
【0037】
これによって、ストッパー8の先端と支持板2の他方の側の面2aとの間の当接状態が解除され、環状装着部3を希望する高さ位置まで支持板2に沿って摺動させる。
【0038】
そして、希望する高さ位置で、環状装着部3を、垂直方向に延びるように立設されている支持板2に対して、物品支持腕部6が配備されている側である支持板2の一方の側(図1、図2(a)中、右側)に傾いた状態にする(図1、図2(a))。
【0039】
このようにすれば、環状装着部3の支持板2の他方の側に面する内周側31aに突設されているストッパー8の先端が支持板2の他方の側の面2aに当接し、その高さ位置で、環状装着部3、すなわち、物品支持部6が、支持板2に沿って、下側方向に摺動することはなくなり、その高さ位置で、物品支持部6を支持板2により支持することができる。
【0040】
商品陳列具1の物品支持腕部6は、図1図示のように、前述した支持板2の一方の側(図1中、右側)において、支持板2から離れる方向(図1中、右側方向)に延びている。
【0041】
そこで、図4(a)、(b)図示のように、物品支持腕部6に商品のような物品が陳列、配置されていない場合であっても、物品支持腕部6が、図1、図4(a)、(b)図示のように、前述した支持板2の一方の側(図1中、右側)において、支持板2から離れる方向(図1中、右側方向)に延びていることにより、ストッパー8の先端が支持板2の他方の側の面2aに当接する圧力を大きくすることができる。そこで、たとえ、図4(a)、(b)図示のように、物品支持腕部6に商品のような物品が陳列、配置されていない場合、すなわち、ストッパー8の先端が支持板2の他方の側の面2aに当接する圧力の大きさが、支持板2に摺動自在に装着される環状装着部3の、支持板2の一方の側(図1中、右側)における環状装着部3の外周側に配備されている物品支持腕部6の重量のみに依存する場合であっても、ストッパー8の先端が、支持板2の他方の側の面2aに当接する圧力をより大きくし、環状装着部3、すなわち、物品支持部7が、支持板2に沿って、下側方向(矢印10b方向)に摺動することをなくし、安定的に、希望する高さ位置で、支持板2に環状装着部3、すなわち、物品支持部6を支持することができる。
【0042】
このような商品陳列具1の物品支持腕部6が、前述した支持板2の一方の側(図1中、右側)において、支持板2から離れる方向(図1中、右側方向)に延びている形態の一例が、図1、図4(a)、(b)、図5(a)、(b)、(c)に示されている。
【0043】
すなわち、商品陳列具1の物品支持腕部6は、支持板2の一方の側(図1中、右側)における環状装着部3の外周側において垂直方向で上側(矢印10a方向)に向かって延びる第一腕部4と、第一腕部4の上側から、垂直方向で下側(矢印10b方向)に向かい、支持板2から離れる方向に斜めに向かって延びる第二腕部5とを備えている。
【0044】
以上説明し、図示したように、本発明の商品陳列具1においては、環状装着部3の、前記支持板2の一方の側(図1中、右側)における環状装着部3の外周側に物品支持腕部6が配備されているので、図1図示のように、物品支持腕部6に書籍などの商品20が陳列されると、その荷重に応じて、ストッパー8の先端は、支持板2の他方の側の面2aにより強い圧力で当接するようになる。
【0045】
そこで、物品支持腕部6に重量の大きい商品が陳列された場合であっても、環状装着部3、すなわち、物品支持部7が、支持板2に沿って、下側方向(矢印10b方向)に摺動することはなく、その高さ位置で、商品を陳列し続けることができる。
【0046】
また、図4(a)、(b)、図5(c)図示のように、物品支持腕部6に商品が陳列されていない場合には、ストッパー8の先端が、支持板2の他方の側の面2aに当接する圧力は、環状装着部3の、支持板3の一方の側(図1中、右側)における環状装着部3の外周側に配備されている物品支持腕部6の重量のみに依存することになる。しかし、この場合、物品支持腕部6に商品が陳列されていないので、環状装着部3、すなわち、物品支持部7を、支持板2に沿って、下側方向(矢印10b方向)に摺動させようとする力が小さくなる。そこで、物品支持腕部6に商品が陳列されていない場合であっても、環状装着部3、すなわち、物品支持部7が、支持板2に沿って、下側方向に摺動することはない。
【0047】
このように、環状装着部3が、支持板2の一方の側(図1、図2(a)中、右側)におけるその外周側(図1、図2(a)中、右側)に物品支持腕部6を備えているが故に、図1図示のように物品支持腕部6に商品20が陳列、配置されている場合であろうと、図4(a)、(b)図示のように物品支持腕部6に商品が陳列、配置されていない場合であろうと、垂直方向に延びるように立設されている支持板2に対して、図1、図2(a)図示のように、環状装着部3が、物品支持腕部6が配備されている側である支持板2の一方の側(図1、図2中、右側)に傾く。そして、ストッパー8は、このときに、図2(a)、(b)図示のように、支持板2の他方の側の面2aに当接し、この当接圧力及び、ストッパー8と支持板2の他方の側の面2aとの間に発生する摩擦力、更には、図2(a)図示のように、支持板2の一方の側の面2bに当接する環状装着部3の前壁32の内周側の下端32bと、当該支持板2の一方の側の面2bとの間に発生する摩擦力と相まって、環状装着部3、すなわち、物品支持部7が、支持板2に沿って、下側方向(矢印10b方向)に摺動しないようにする役割を果たすものである。
【0048】
そこで、ストッパー8は弾性を有する部材、高い滑り摩擦抵抗を発揮する部材、好ましくは、弾性を有すると共に高い滑り摩擦抵抗を発揮する部材で形成しておくことが望ましい。
【0049】
これらの条件を満たすものとして、例えば、アクリル系の感圧性接着剤から形成したゴムラバーなどでストッパー8を形成することができる。
【0050】
図示の実施形態における商品陳列具1は、支持板2の下端部に、支持板の一方の側(図1中、右側)において、支持板2に直交して支持板2から離れる方向に延びるベース板部9を備えており、これによって、支持板2は、垂直方向に延びるように立設されている。
【0051】
本発明の商品陳列1においては、支持板2に物品支持部7が摺動自在に装着されており、物品支持部7は、支持板2を囲んで支持板2に摺動自在に装着される環状装着部3と、支持板2の一方の側における環状装着部3の外周側に配備される物品支持腕部6とを備えている。そこで、物品支持部6の環状装着部3は、常に、支持板2に対して、環状装着部3の外周側に物品支持腕部6が配備されている側、すなわち、前述した支持板2の一方の側(図1中、右側)に向けて、矢印11方向(図1)の力を受け、傾いている。
【0052】
そこで、支持板2の下端部の前述した支持板2の一方の側(図1中、右側)に、支持板2に直交して支持板2から離れる方向に延びるベース板部9を配備しておくことにより、本発明の商品陳列具1を、全体のバランスをとって立設することができる。
【0053】
また、例えば、図5(a)、(c)図示のように、ベース板部9の上に商品20を配置しておくことにより、よりデザイン的に優れたセンスのよい商品陳列、配置にしながら、一方で、商品陳列具1をバランスよく安定的に立設することができる。
【0054】
以上、添付図面を参照して説明した本発明の商品陳列具1における、支持板2、ベース板部9、環状装着部3、物品支持腕部6は、いずれも合成樹脂製とすることができる。例えば、無色透明なアクリル樹脂製とすることによって、高級感、清潔感を備え、デザイン的にも優れたものにすることができる。
【0055】
前述し、図示した実施形態の商品陳列具1は、大きさを、支持板2(左右方向の幅W1:80mm、前後方向の厚みW3:5mm、高さH1:360mm)、これに一体成形したベース板部9(長さL:100mm、左右方向の幅はW1と同じく80mm、厚みはW3と同じく5mm)、環状装着部3(左右方向の幅W4:90mm、前後方向の幅W2:15mm、高さH2:30mm)とし、物品支持部7の第一腕部4、第二腕部5、商品支え片部5aは、環状装着部3の前壁32と一体的に成形されている形態とし、これらをいずれも無色透明なアクリル樹脂製とし、ストッパー8は、無色透明のアクリル系の感圧性接着剤から形成したゴムラバーとしたものである。
【0056】
以上、本発明の好ましい実施形態を添付図面を参照して説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載から把握される技術的範囲において種々の形態に変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の一例を表す商品陳列具の側面図。
【図2】(a)図1図示の商品陳列具の環状装着部を説明する一部を省略した断面図、(b)図2(a)中、A−A線横断面図。
【図3】(a)図1図示の商品陳列具の環状装着部を、支持板に対して平行にした状態を説明する一部を省略した断面図、(b)図3(a)中、B−B線横断面図。
【図4】(a)、(b)は、上下方向の異なる位置で物品支持部が装着されている状態を説明する斜視図。
【図5】(a)、(b)、(c)は、図1図示の商品陳列具に商品が陳列されている状態を説明する側面図。
【符号の説明】
【0058】
1 商品陳列具
2 支持板
3 環状装着部
4 第一腕部
5 第二腕部
5a 商品支え片部
6 物品支持腕部
7 物品支持部
8 ストッパー
9 ベース板部
20 書籍
31a 環状装着部の支持板の他方の側に面する内周側

【特許請求の範囲】
【請求項1】
垂直方向に延びるように立設されている支持板と、
当該支持板に摺動自在に装着される物品支持部とを有し、
当該物品支持部は、前記支持板を囲んで前記支持板に摺動自在に装着される環状装着部と、前記支持板の一方の側における当該環状装着部の外周側に配備される物品支持腕部とを備えており、
前記環状装着部の前記支持板の他方の側に面する内周側にストッパーが突設されている
ことを特徴とする商品陳列具。
【請求項2】
物品支持腕部は、前記支持板の一方の側において、前記支持板から離れる方向に延びていることを特徴とする請求項1記載の商品陳列具。
【請求項3】
物品支持腕部は、前記支持板の一方の側における前記環状装着部の外周側において垂直方向で上側に向かって延びる第一腕部と、当該第一腕部の上側から、垂直方向で下側に向かい、前記支持板から離れる方向に斜めに向かって延びる第二腕部とを備えていることを特徴とする請求項1又は2記載の商品陳列具。
【請求項4】
支持板の下端部には、支持板の一方の側において、支持板に直交して支持板から離れる方向に延びるベース板部が配備されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項記載の商品陳列具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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