説明

商品陳列棚

【課題】横幅が可変であるとともに、強度に優れた構造の商品陳列棚を提供する。
【解決手段】商品陳列棚100は、互いに平行に対向して配置される第1及び第2側壁部10、20と、第1及び第2側壁部10、20間に水平に架設されてそれらの対向間隔を規定の間隔に維持させ、マガジン40を支持する複数段の棚部30を有する。棚部30の一辺又は直線状に並ぶ複数点を、第1側壁部10又は第2側壁部20に沿って延在させて、棚部30を架設したときの、第1及び第2側壁部10、20間の対向間隔を、棚部30の向きを変更することにより3通り以上に可変である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マガジンを搭載可能な商品陳列棚に関し、特に、横幅を変更可能な商品陳列棚に関する。
【背景技術】
【0002】
コンビニエンスストアなどの店舗では、様々な商品がいわゆる什器(商品陳列棚)に陳列されている。
【0003】
様々な商品のうち、例えばたばこ商品などの特定の商品を陳列するための什器は、電子キャッシュレジスタなどの販売処理装置が載置されたレジカウンタ上又はその周辺に配置されることが一般的である。
【0004】
なお、ここで云うたばこ商品とは、実際に喫煙される紙巻たばこではなく、複数の紙巻たばこを収容している直方体状のパッケージ、および複数のパッケージを収容しているカートンを意味している。
【0005】
ところで、コンビニエンスストアなどの店舗のレジカウンタ上又はその周辺において商品を陳列可能なスペースは、店舗毎に異なり、また季節毎の商品サイクルに応じても変動する。このため、商品陳列棚には、商品の陳列スペースの大きさを必要に応じて容易に変更できることが望まれる。
【0006】
特許文献1には、側板と分割底板とをそれぞれ有する左トレイ半体と右トレイ半体とを備え、これらトレイ半体の分割底板同士を左右の側板の間隔を変化させる方向にスライド可能に結合した構成の商品陳列棚(タバコ陳列システムケース)が記載されている。
【0007】
特許文献2には、互いに対向する一対の側壁部材と、これら側壁部材を連結する連結部材と、を有する商品陳列棚(商品陳列用什器)が記載されている。この商品陳列棚においては、連結部材は棒形状を有し、軸方向に任意数を接続できるようになっている。そして、連結部材の接続数を選択することによって、一対の側壁部材の間の距離を調整し、商品陳列棚の横幅を変更することが可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】登録実用新案第3163708号公報
【特許文献2】登録実用新案第3138292号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1の技術では、それぞれ側板を有する左トレイ半体と右トレイ半体とが、スライド機構を介して連結された構造であるため、商品陳列棚の強度不足の懸念がある。
【0010】
また、特許文献2の技術では、棒状の連結部材を複数接続することにより、一対の側壁部材を連結する構造であるため、強度不足が懸念される接続部の数が多い。このため、やはり、商品陳列棚の強度不足の懸念がある。
【0011】
本発明は、上述のような課題に鑑みてなされたものであり、横幅が可変であるとともに、強度に優れた構造の商品陳列棚を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、互いに平行に対向して配置される第1及び第2側壁部と、
前記第1及び第2側壁部間に水平に架設されて前記第1及び第2側壁部の対向間隔を規定の間隔に維持させ、マガジンを支持する複数段の棚部と、
を有し、
前記棚部の一辺又は直線状に並ぶ複数点を、前記第1側壁部において前記第2側壁部と対向する面である第1面と、前記第2側壁部において前記第1側壁部と対向する面である第2面と、のうち何れか一方に沿って延在させて、前記棚部を前記第1及び第2側壁部間に水平に架設したときの、前記第1及び第2側壁部間の対向間隔を、前記棚部の向きを変更することにより3通り以上に可変であることを特徴とする商品陳列棚を提供する。
【0013】
この商品陳列棚によれば、棚部の一辺、又は、棚部の直線状に並ぶ複数点を、第1面と第2面とのうち何れか一方に沿って延在させて、棚部を第1及び第2側壁部間に水平に架設したときの、第1及び第2側壁部間の対向間隔を、棚部の向きを変更することにより3通り以上に可変である。すなわち、第1及び第2側壁部間に架設される棚部の向きを変更することにより、商品陳列棚の横幅を変更することができる。
また、棚部を第1及び第2側壁部間に架設することにより、第1及び第2側壁部の対向間隔を維持させることができる。すなわち、棚部の剛性によって、第1及び第2側壁部の対向間隔を維持させることができる。よって、商品陳列棚の十分な強度が得られる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、横幅が可変であるとともに、強度に優れた構造の商品陳列棚を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】第1の実施形態に係る商品陳列棚の平面図である。
【図2】第1の実施形態に係る商品陳列棚の平面図である。
【図3】第1の実施形態に係る商品陳列棚の平面図である。
【図4】第1の実施形態に係る商品陳列棚の正面図である。
【図5】第1の実施形態に係る商品陳列棚の正面図である。
【図6】第1の実施形態に係る商品陳列棚の正面図である。
【図7】第1の実施形態に係る商品陳列棚の側面図である。
【図8】第1の実施形態に係る商品陳列棚の棚部の平面図である。
【図9】第1の実施形態に係る商品陳列棚の側壁部に対する棚部の取付構造を示す要部の正面図である。
【図10】第1の実施形態に係る商品陳列棚の棚部の裏面図である。
【図11】マガジンの側面図である。
【図12】前面化粧パネルの斜視図である。
【図13】前面化粧パネルの側面図である。
【図14】第1の実施形態に係る商品陳列棚の正面図であり、前面化粧パネルを取り外した状態を示す。
【図15】第2の実施形態に係る商品陳列棚の棚部及び補助棚部を示す図である。
【図16】第2の実施形態に係る商品陳列棚の棚部及び補助棚部を示す図である。
【図17】第3の実施形態に係る商品陳列棚の棚部、第1補助棚部及び第2補助棚部の平面図である。
【図18】側壁部に対する棚部の取付構造の変形例を示す要部の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。
【0017】
〔第1の実施形態〕
図1乃至図3は第1の実施形態に係る商品陳列棚100の平面図、図4乃至図6は商品陳列棚100の正面図である。このうち図1及び図4は商品陳列棚100の横幅を3つのマガジン40を横並びに搭載できる幅に設定した状態を示し、図2及び図5は商品陳列棚100の横幅を4つのマガジン40を横並びに搭載できる幅に設定した状態を示し、図3及び図6は商品陳列棚100の横幅を6つのマガジン40を横並びに搭載できる幅に設定した状態を示す。図7は商品陳列棚100の側面図である。図8は商品陳列棚100の棚部30の平面図である。
【0018】
本実施形態に係る商品陳列棚100は、互いに平行に対向して配置される第1及び第2側壁部10、20と、第1及び第2側壁部10、20間に水平に架設されて第1及び第2側壁部10、20の対向間隔を規定の間隔に維持させ、且つ、マガジン40を支持する複数段の棚部30と、を有している。
ここで、第1側壁部10において第2側壁部20と対向する面を第1面11と称し、第2側壁部20において第1側壁部と対向する面を第2面21と称する。
また、棚部30において、第1面11と第2面21とのうち何れか一方に沿って延在する部分を第1延在部と称し、第1面11と第2面21とのうち何れか他方に沿って延在する部分を第2延在部と称する。
第1延在部は、棚部30の一辺であるか、又は、棚部30の直線状に並ぶ複数点である。
また、第2延在部は、棚部30の辺であっても良いし、棚部30の直線状に並ぶ複数点であっても良いし、棚部30の一点であっても良い。
棚部30の向きを変更することにより、棚部30を第1及び第2側壁部10、20間に水平に架設したときの第1及び第2側壁部10、20間の対向間隔を3通り以上に可変となっている。
なお、第2延在部の少なくとも一部分は、第1延在部の後端よりも前に位置し、且つ、第1延在部の前端よりも後に位置していることが好ましい。
【0019】
図1乃至図6に示すように、本実施形態に係る商品陳列棚100は、第1及び第2側壁部10、20と、複数段の棚部30と、を有している。商品陳列棚100は、複数段の棚部30を第1及び第2側壁部10、20間に架設した状態で、第1及び第2側壁部10、20を水平な載置面6(図4乃至図7)上に載置して用いられる。
【0020】
第1及び第2側壁部10、20は、例えば、それぞれ平板な板状部材であり、互いに平行に対向して配置される。
【0021】
なお、例えば、図7に示すように、第2側壁部20の側面形状は、平行四辺形状であり、その上部ほど後側に位置している(後傾している)ことが一例として挙げられる。第1側壁部10についても同様である。
ただし、第1及び第2側壁部10、20の側面形状は、矩形状であっても良い。
【0022】
図1乃至図6に示すように、棚部30は、例えば、平板な板状部材であり、第1及び第2側壁部10、20間に水平に架設される(架け渡される)。これにより、棚部30は、第1及び第2側壁部10、20の対向間隔を規定の間隔(例えば、以下に説明する第1対向間隔D1、第2対向間隔D2、第3対向間隔D3のうちの何れか選択された間隔)に維持させる。
棚部30上には、マガジン40(後述)を支持できるようになっている。
【0023】
棚部30は、第1面11に沿って延在する第1部位と、第2面21に沿って延在する第2部位と、を有している。例えば、第1部位及び第2部位の各々は、辺であるか、又は、直線状に並ぶ複数点である。棚部30は、互いに平行に対向する第1部位と第2部位との組を3組以上(例えば3組)有し、各組の第1部位と第2部位との対向間隔が互いに異なっている。
例えば、棚部30は、第1辺31又は直線状に並ぶ複数の第1点と、第2辺32又は直線状に並ぶ複数の第2点と、第3辺33又は直線状に並ぶ複数の第3点と、第4辺34又は直線状に並ぶ複数の第4点と、第5辺35又は直線状に並ぶ複数の第5点と、第6辺36又は直線状に並ぶ複数の第6点と、を有する平面形状に形成され、第1辺31又は複数の第1点を結ぶ第1仮想辺と、第2辺32又は複数の第2点を結ぶ第2仮想辺と、が第1対向間隔D1で互いに平行に対向し、第3辺33又は複数の第3点を結ぶ第3仮想辺と、第4辺34又は複数の第4点を結ぶ第4仮想辺と、が第1対向間隔D1とは異なる第2対向間隔D2で互いに平行に対向し、第5辺35又は複数の第5点を結ぶ第5仮想辺と、第6辺36又は複数の第6点を結ぶ第6仮想辺と、が第1及び第2対向間隔D1、D2の何れとも異なる第3対向間隔D3で互いに平行に対向している。
【0024】
図8に示すように、棚部30の平面形状は、例えば、六角形状である。
棚部30は、第1対向間隔D1で互いに平行に対向する第1辺及び第2辺31、32と、第2対向間隔D2で互いに平行に対向する第3辺及び第4辺33、34と、第3対向間隔D3で互いに平行に対向する第5辺及び第6辺35、36と、を有する平面形状に形成されている。上記のように、第1乃至第3対向間隔D1、D2、D3は互いに異なる。
【0025】
より具体的には、例えば、第1辺31と第3辺33とのなす角度α1と、第2辺32と第4辺34とのなす角度α2とが、互いに等しく、且つ、それぞれ150°以上165°以下であり、第3辺33と第6辺36とのなす角度α3と、第4辺34と第5辺35とのなす角度α4とが、互いに等しく、且つ、それぞれ80°以上100°以下であり、第6辺36と第2辺32とのなす角度α5と、第5辺35と第1辺31とのなす角度α6とが、互いに等しく、且つ、それぞれ105°以上120°以下であり、角度α1、α2、α3、α4、α5及びα6の合計が720°であることが好ましい一例である。
【0026】
より具体的には、例えば、角度α1及びα2をそれぞれ約157°とし、角度α3及びα4をそれぞれ約90°とし、角度α5及びα6をそれぞれ約113°とし、第1乃至第3対向間隔D1、D2、D3の比D1:D2:D3を約3:4:6とすることが好ましい一例である。後述するように、棚部30の横幅を第1対向間隔D1とすることにより、棚部30上に3つのマガジン40を横並びに搭載できる。また、棚部30の横幅を第2対向間隔D2とすることにより、棚部30上に4つのマガジン40を横並びに搭載でき、棚部30の横幅を第3対向間隔D3とすることにより、棚部30上に6つのマガジン40を横並びに搭載できる。
【0027】
ここで、現在流通しているたばこ商品60のパッケージの寸法はある程度決まっており、およそ、幅5.5cm、高さ8.5〜9.0cm、奥行き1.3〜2.4cmである。そのため、顧客が銘柄を認識し易いようにたばこ商品60のパッケージを正面に向けて収容するマガジン40の寸法も、ある程度決まっている。コンビニエンスストアの商品陳列棚に採用されているマガジン40については、例えば、幅6.3〜6.5cm、高さ3.8〜4.0cm(奥行きはおよそ50cm弱)である。
このようなマガジン40を棚部30上に整列させるために、第1乃至第3対向間隔D1、D2、D3は、マガジン40の幅+p(pはマガジン40同士の隙間で、例えば、およそ8mm±2mm)の整数倍に近い間隔が特に好ましい。例えば、第1対向間隔D1は18.9〜19.5cm+3pとすることができ、第2対向間隔D2は25.2cm〜26.0cm+4pとすることができ、第3対向間隔D3は37.8〜39.0cm+6pとすることができる。
【0028】
棚部30は、後述する取付構造により、以下に説明する3種類の取付状態の何れの取付状態でも、第1及び第2側壁部10、20間に架設できるようになっている。
【0029】
第1取付状態は、第1辺31が第1面11と第2面21とのうち何れか一方に沿って延在し、且つ、第2辺32が第1面11と第2面21とのうち何れか他方に沿って延在し、第1及び第2側壁部10、20の対向間隔を第1対向間隔D1に維持させる状態である。例えば、図1、図4の状態が第1取付状態である。
第1取付状態では、棚部30上において、例えば、3つのマガジン40を横並びで搭載できる。
【0030】
第2取付状態は、第3辺33が第1面11と第2面21とのうち何れか一方に沿って延在し、且つ、第4辺34が第1面11と第2面21とのうち何れか他方に沿って延在し、第1及び第2側壁部10、20の対向間隔を第2対向間隔D2に維持させる状態である。例えば、図2、図5の状態が第2取付状態である。
第2取付状態では、棚部30上において、例えば、4つのマガジン40を横並びで搭載できる。
【0031】
第3取付状態は、第5辺35が第1面11と第2面21とのうち何れか一方に沿って延在し、且つ、第6辺36が第1面11と第2面21とのうち何れか他方に沿って延在し、第1及び第2側壁部10、20の対向間隔を第3対向間隔D3に維持させる状態である。例えば、図3、図6の状態が第3取付状態である。
第3取付状態では、棚部30上において、例えば、6つのマガジン40を横並びで搭載できる。
【0032】
このように、第1及び第2側壁部10、20間に架設される棚部30の向きを変更する(選択する)ことにより、第1及び第2側壁部10、20の対向間隔を変更し、商品陳列棚100の横幅を変更することができる。
【0033】
なお、棚部30の段数は、任意の複数であるが、図4乃至図6の例では、7段の棚部30を第1及び第2側壁部10、20間に設けた例を示している。
【0034】
図9は第1及び第2側壁部10、20に対する棚部30の取付構造を示す要部の正面図である。
この取付構造は、棚部30に形成された係合部71と、第1及び第2側壁部10、20にそれぞれ形成され、係合部71と係合する被係合部72と、を含んで構成されている。
【0035】
図9に示すように、例えば、第1側壁部10には、その第1面11から第2側壁部20側に向けて突出するように被係合部72が形成され、第2側壁部20には、その第2面21から第1側壁部10側に向けて突出するように被係合部72が形成されている。
第1側壁部10の被係合部72と、第2側壁部20の被係合部72とは、互いに同じ高さに位置している。これら左右一対の被係合部72により、1つの棚部30を支持するようになっている。このため、図4乃至図6の例では、7対の被係合部72が、上下方向に所定間隔(例えば一定間隔)で配置されている。
【0036】
図10は棚部30の裏面図である。
図9及び図10に示すように、棚部30の裏面側(下面側)において、各辺31、32、33、34、35、36とそれぞれ対応する位置には、被係合部72に対して係合可能な係合部71が形成されている。例えば、係合部71は、各辺31〜36に沿って延在している。
【0037】
係合部71は、例えば、下向きの係合爪71aと、凹部71bと、を有する。例えば、各凹部71bは、各辺31〜36に沿って直線状に延在する溝である。これら凹部71bを棚部30の裏面に形成することにより、棚部30の裏面側において各凹部71bよりも外周側の部分が係合爪71aとなっている。
なお、各凹部71bは、図10に示すように、例えば、それぞれ対応する辺31〜36の長手方向全域に沿って延在しており、各凹部71bの両端は、棚部30の側面に達している。そして、隣り合う辺とそれぞれ対応する凹部71b(第1辺31と対応する凹部71bと、該第1辺31と隣り合う第3辺33と対応する凹部71bなど)の両端部は、互いに交わっている。
【0038】
被係合部72は、当該被係合部72が形成されている側壁部(第1及び第2側壁部10、20の何れか一方)から、それと対向する側壁部(第1及び第2側壁部10、20の何れか他方)へ向けて突出する突出部72aと、この突出部72aの先端側から上方に向けて起立した起立部72bと、を有する。
突出部72aの上面と、起立部72bにおいて突出部72aの基端側を向く面とにより、凹部72cが構成され、この凹部72cに対し、係合部71の係合爪71aが係合(好ましくは嵌合)するようになっている。
また、起立部72bは、上向きの係合爪として機能し、係合部71の凹部71bと係合(好ましくは嵌合)するようになっている。
被係合部72は、例えば、図1乃至図3に示すように、第1及び第2側壁部10、20の前後両端部間に亘って延在している。
【0039】
上述の第1乃至第3取付状態では、図9に示すように、棚部30の互いに平行に対向する2つの辺(第1及び第2辺31、32、又は、第3及び第4辺33、34、又は、第5及び第6辺35、36)の係合部71が、第1及び第2側壁部10,20の被係合部72に対してそれぞれ係合する。これにより、棚部30と第1側壁部10とが離間する方向における棚部30と第1側壁部10との相対移動が規制されるとともに、棚部30と第2側壁部20とが離間する方向における棚部30と第2側壁部20との相対移動が規制されるようになっている。よって、第1及び第2側壁部10、20が互いに遠ざかる方向への相対移動が規制される。
【0040】
なお、棚部30は、その全体が一体的な剛体であり、第1及び第2側壁部10、20を互いに突っ張り合う突っ張り板としても機能する。このため、第1及び第2側壁部10、20が互いに近づく方向への相対移動は、棚部30の剛性によって規制される。
【0041】
このように、商品陳列棚100は、棚部30の各辺31〜36に対応してそれぞれ形成された係合部71と、第1側壁部10において第2側壁部20と対向する部位に形成され係合部71と係合する被係合部72と、第2側壁部20において第1側壁部10と対向する部位に形成され係合部71と係合する被係合部72と、を有している。
そして、棚部30の互いに平行に対向する2つの辺(第1及び第2辺31、32、又は、第3及び第4辺33、34、又は、第5及び第6辺35、36)の係合部71を、第1及び第2側壁部10、20の被係合部72に対してそれぞれ係合させることにより、棚部30を第1及び第2側壁部10、20間に架設できるようになっている。
【0042】
図11はマガジン40の側面図である。
マガジン40は、上方に向けて開口する半筐体状に形成され、複数のたばこ商品60を縦置きで前後方向に一列で収容可能となっている。マガジン40は、前後方向に長尺に形成されている。
【0043】
マガジン40は、最後列(図11で最も右側)のたばこ商品60の背面を前方(図11の左方)に付勢する図示しない押板を有している。そして、最前列のたばこ商品60がマガジン40から取り出されると、その押板が、マガジン40内の残りのたばこ商品60を1個のたばこ商品60の前後幅だけ前送りするようになっている。
【0044】
各段の棚部30と、その1つ上の段の棚部30との上下間隔は、たばこ商品60を収容した状態のマガジン40を各段の棚部30上に容易に搭載でき、且つ、各段の棚部30上から当該マガジン40を容易に取り出すことができる寸法に設定されている。
すなわち、各段の棚部30と、その1つ上の段の棚部30との上下間隔は、たばこ商品60を収容した状態のマガジン40を棚部30上に載置したときに、たばこ商品60の上端と、1つ上の段の棚部30と、の間にクリアランスが生じる寸法に設定されている。
【0045】
なお、本実施形態に係る商品陳列棚100は、第1及び第2側壁部10、20の間に複数段の棚部30を水平に設けた構成であるため、上下に隣り合う棚部30の間の空間は、前方及び後方にそれぞれ開放している。
よって、商品陳列棚100の前方及び後方の何れからでも、棚部30上にマガジン40を出し入れできるようになっている。
【0046】
ここで、棚部30の平面形状は、上述したような異形形状であり、左右両端に向けて、前後方向の寸法が縮小している(図1乃至図3参照)。このため、左右両端部に近いマガジン40(例えば、図2、図3において左右両端に位置する2つのマガジン40)は、単に棚部30上に載置しただけでは、棚部30上に安定的に支持しにくいケースが想定される。
【0047】
そこで、本実施形態に係る商品陳列棚100は、例えば、マガジン40の裏面と棚部30とを相互に吸着させる吸着構造を有している。
この吸着構造としては、例えば、マガジン40の底面には第1吸着部を設け、棚部30の少なくとも上面には第1吸着部と吸着し合う第2吸着部を設ける。例えば、第1吸着部と第2吸着部とのうちの少なくとも何れか一方は磁石とし、何れか他方は磁石又は磁性体(強磁性体)とすることができる。
【0048】
この吸着構造の具体的な一例としては、例えば、図11に示すようにマガジン40の底面に磁石41を設け、各棚部30の少なくとも表層部を鉄などの磁性体(強磁性体)により構成することが挙げられる。
磁石41をマガジン40の底面の全面に亘ってまんべんなく分散させて配置することにより、マガジン40の底部の何れの部分も、棚部30の上面に吸着させることができる。
よって、マガジン40を棚部30上に安定的に支持させることができる。例えば、マガジン40の重心が平面視において棚部30から外れた位置に存在していても、マガジン40を棚部30に吸着させることによって、マガジン40を棚部30上に安定的に支持させることができる。
【0049】
なお、棚部30の表層部を磁性体により構成する代わりに、棚部30の上面の複数箇所に、磁石41と吸着し合う磁石(図示略)を平面的に分散して設けても良い。
また、棚部30側に磁石を設け、マガジン40の底面には、鉄などの磁性体を設けても良い。
【0050】
また、同一の棚部30上に搭載される複数のマガジン40を横方向に連結するための横連結部(図示略)を各マガジン40が有していても良い。この場合、隣り合うマガジン40をその横連結部によって連結することにより、一部のマガジン40の棚部30からの脱落を抑制できる。
【0051】
図4乃至図6に示すように、商品陳列棚100は、例えば、その前面側に設けられる前面化粧パネル50を更に備えている。この前面化粧パネル50は、第1及び第2側壁部10、20に対して着脱自在となっている。なお、図1乃至図3では、前面化粧パネル50の図示を省略している。
【0052】
図12は前面化粧パネル50の斜視図、図13は前面化粧パネル50の側面図である。
【0053】
前面化粧パネル50は、第1部分51、第2部分52及び第3部分53を有している。第1乃至第3部分51〜53は、それぞれ板状に形成されている。
【0054】
第1乃至第3部分51〜53の各々の上縁部と下縁部とは、それぞれ側面視においてコ字状に折り曲げ形成されている。
ここで、第1乃至第3部分51〜53において、各々の上縁部及び下縁部を除く部位を本体部と称すると、これら3つの本体部のうち、第1部分51の本体部が最も前に位置し、第3部分53の本体部が最も奥に位置している。
そして、第1部分51の上縁部並びに下縁部の内側に第2部分52の上縁部並びに下縁部が位置し、第2部分52の上縁部並びに下縁部の内側に第3部分53の上縁部並びに下縁部が位置している。これにより、第1部分51の内側に第2部分52が保持され、第2部分52の内側に第3部分51が保持されている。そして、第2部分52は第1部分51に対して、第3部分53は第2部分52に対して、それぞれ横方向に摺動可能となっている。よって、前面化粧パネル50は横方向に伸縮可能となっている。
【0055】
第1部分51はマガジン40の3個分の幅を有している。第2部分52はマガジン40の2個分の幅だけ第1部分51から繰り出すことが可能となっている。第3部分53はマガジン40の1個分の幅だけ第2部分52から繰り出すことが可能となっている。
よって、商品陳列棚100の横幅の変更に合わせて、前面化粧パネル50の横幅も変更できる。
【0056】
なお、第2部分52の右端部と第3部分53の左端部とには、図示しないストッパーが形成され、第3部分53がマガジン40の1個分の横幅だけ第2部分52から右方に繰り出された位置で、これらストッパー同士が係合し合うことにより、第3部分53が第2部分52に対して抜け止めされるようになっている。
同様に、第1部分51の右端部と第2部分52の左端部とには、図示しないストッパーが形成され、第2部分52がマガジン40の2個分の横幅だけ第1部分51から右方に繰り出された位置で、これらストッパー同士が係合し合うことにより、第2部分52が第1部分51に対して抜け止めされるようになっている。
【0057】
第1部分51は、第1側壁部10に対して係止されるフック状の係止突起54を背面側に有し、第3部分53は、第2側壁部20に対して係止されるフック状の係止突起55を背面側に有している。例えば、第1部分51は上下一対の係止突起54を有し、第3部分53は上下一対の係止突起55を有している。
【0058】
図14は前面化粧パネルを取り外した状態での商品陳列棚100の正面図である。
図14に示すように、第1側壁部10には、その前面に開口する係合孔13が各係合突起54と対応する位置に形成され、第2側壁部20には、その前面に開口する係合孔23が各係合突起55と対応する位置に形成されている。
【0059】
例えば、第1取付状態(図4の状態)のときに前面化粧パネル50を取り付けるには、先ず、第2部分52が第1部分51内に収まり、且つ、第3部分53が第2部分52内に収まった状態とすることにより、前面化粧パネル50をマガジン40の3個分の横幅に調節する。この状態で、上下一対の係合孔13に上下一対の係止突起54を係止させ、且つ、上下一対の係合孔23に上下一対の係止突起55を係止させることにより、図4に示すように、前面化粧パネル50を第1及び第2側壁部10、20間に架け渡すようにして取り付けることができる。
【0060】
また、第2取付状態(図5)のときに前面化粧パネル50を取り付けるには、先ず、第2部分52が第1部分51内に収まり、且つ、第3部分53が第2部分から繰り出された状態とすることにより、前面化粧パネル50をマガジン40の4個分の横幅に調節する。この状態で、上記と同様に、前面化粧パネル50を第1及び第2側壁部10、20間に架け渡すようにして取り付ける。
【0061】
第3取付状態(図6)のときに前面化粧パネル50を取り付けるには、先ず、第2部分52が第1部分51から繰り出され、且つ、第3部分53が第2部分から繰り出された状態とすることにより、前面化粧パネル50をマガジン40の6個分の横幅に調節する。この状態で、上記と同様に、前面化粧パネル50を第1及び第2側壁部10、20間に架け渡すようにして取り付ける。
【0062】
前面化粧パネル50の前面には、例えば、商品のブランドイメージなどを表す装飾表示(例えば、「XYZタバコ」といった表示など)が印字された装飾表示部3が形成されている。なお、第1及び第2側壁部10、20の外面にも、装飾表示部3と同様の装飾表示部5(図7参照)を形成しても良い。
【0063】
例えば、商品陳列棚100の各段の棚部30のうち、前面化粧パネル50が取り付けられる段と、天板を構成する最上段には、マガジン40を搭載しないことが挙げられる(図7参照)。
【0064】
第1の実施形態によれば、棚部30の向きを第1乃至第3取付状態の何れかの向きにして、第1及び第2側壁部10、20間に棚部30を架設することにより、第1及び第2側壁部10、20の対向間隔を第1乃至第3対向間隔D1、D2、D3の何れかの対向間隔に維持させることができる。すなわち、第1及び第2側壁部10、20間に架設される棚部30の向きを変更することにより、商品陳列棚100の横幅を変更することができる。
また、棚部30を第1及び第2側壁部10、20間に架設することにより、第1及び第2側壁部10、20の対向間隔を維持させることができる。すなわち、棚部30の剛性によって、第1及び第2側壁部10、20の対向間隔を維持させることができる。よって、商品陳列棚100の十分な強度が得られる。
【0065】
ここで、紙巻たばこを収容したたばこ商品60の特徴として、他の同程度の大きさの嗜好品(缶コーヒー、ペットボトル飲料など)と比較して、軽いという点がある。そのため、本実施形態に係る商品陳列棚100のように、棚部30と、第1及び第2側壁部10、20と、の係合が簡易な構造であっても、たばこ商品60の陳列棚として、実用上において十分な強度を持ちうる。
【0066】
なお、特許文献1の技術では、棚板は、左右の側板とガイドレールという少なくとも3つの部材で構成されている。部材点数が多くなると、陳列棚を設置する現場での組立に手間が掛かり、且つ部材の費用も高くなってしまう。
また、特許文献2の技術では、陳列棚の幅が最小となるようにした場合などにおいて、使用しない余剰の連結部材が生じる。そうした余剰の連結部材は紛失しやすく、連結部材を一つでも紛失すると、陳列棚を最大の幅にして設置することができなくなってしまうといった問題がある。
これに対して、本実施形態に係る商品陳列棚100においては、棚部30を一体に形成することが可能である。よって、特許文献1の構造と比較して、構造が単純であり、組み立ての労を軽減し、部材の費用を抑えることが可能である。また、特許文献2の構造と比較して、連結部材の紛失及びそれに伴う問題の発生を抑制することができる。
【0067】
〔第2の実施形態〕
図15及び図16は第2の実施形態に係る商品陳列棚(全体図示略)の棚部230及び補助棚部240を示す図である。このうち図15は補助棚部240を広げた(補助棚部240を棚部230の第4辺34(の延長線)から張り出させた)状態を示し、図16は補助棚部240を畳んだ(補助棚部240が棚部230の第4辺34及びその延長線から張り出さないようにした)状態を示す。図15(a)は平面図、図15(b)は図15(a)に示した折れ線のA−A線に沿った模式的な矢視断面図である。図16(a)は平面図、図16(b)は図16(b)に示した折れ線のB−B線に沿った模式的な矢視断面図である。
【0068】
本実施形態の場合、商品陳列棚は、以下に説明する点でのみ、上記の第1の実施形態に係る商品陳列棚100と相違し、その他の点では、商品陳列棚100と同様に構成されている。また、本実施形態に係る商品陳列棚の棚部230は、以下に説明する点でのみ、上記の第1の実施形態に係る商品陳列棚100の棚部30と相違し、その他の点では、棚部30と同様に構成されている。
【0069】
以下、棚部230と、棚部230に対して連結された補助棚部240と、を有する構造体を棚状部材250と称する。
【0070】
補助棚部240は、例えば、平板な板状部材であり、その一端部が棚部230と連結されている。一例として、補助棚部240の平面形状は、図15(a)に示すように、2つの角が直角の台形であることが挙げられる。補助棚部240は、例えば、その斜辺241が棚部230の第2辺32に沿って延在するように、棚部230に対して連結されている。具体的には、例えば、各々の回動軸が一直線上に位置する複数の(例えば一対の)蝶番260を介して補助棚部240と棚部230とが連結されている。蝶番260の回動軸は、第2辺32と平行となっている。そして、補助棚部240は、蝶番260の回動軸を中心として、棚部230に対して回動可能となっている。このため、補助棚部240を棚部230に対して開閉できるようになっている。
【0071】
このように連結された状態で、補助棚部240は、平面視において該補助棚部240が棚部230の第4辺34の延長線から張り出すように突出する第1状態(図15)と、平面視において該補助棚部240が第4辺34及びその延長線から張り出さない第2状態(図16)と、に変換可能となっている。なお、本実施形態の場合、第2状態での棚状部材250の平面形状は、上記の第1の実施形態における棚部30の平面形状と同じになる。
【0072】
補助棚部240は、第1状態としたときに、平面視において、棚部230における第4辺34と平行に対向する辺である第3辺33に対し、第1乃至第3対向間隔D1、D2、D3の何れとも異なる第4対向間隔D4で平行に対向する第7辺247を有している。
【0073】
よって、補助棚部240を第1状態(図15)として、棚状部材250を第1及び第2側壁部10、20間に架設することにより、第1及び第2側壁部10、20の対向間隔を第4対向間隔D4に設定することができる。
【0074】
第1乃至第4対向間隔D1、D2、D3、D4の比D1:D2:D3:D4は、約3:4:6:5とすることが好ましい一例である。この場合、第1及び第2側壁部10、20の対向間隔を第4対向間隔D4に設定することにより、棚状部材250上に5つのマガジン40を横並びにして搭載できる。
【0075】
蝶番260は、補助棚部240において、第1状態(図15)にて裏面となる面と、棚部230の裏面(後述する収容凹部231内の部分)と、を連結している。
そして、第1状態では、図15(b)に示すように、棚部230における第2辺32に沿った端面と、補助棚部240における斜辺241に沿った端面とが当接し、補助棚部240と棚部230とのなす角度が180°を越えて広がってしまうことが規制され、棚部230の上面と補助棚部240の上面とがほぼ面一に維持されるようになっている。
よって、棚状部材250上に好適にマガジン40を支持することができる。
【0076】
なお、補助棚部240において、第1状態にて上面となる面に、上記の第1の実施形態で説明したのと同様の第2吸着部を設けることにより、マガジン40を補助棚部240上に安定的に支持させることができる。
【0077】
ここで、補助棚部240において、被係合部72(図9参照)と係合する部位を係合部245と称する。係合部245の裏面側(第1状態での裏面側)の部分には、被係合部72の凹部72c(図9参照)に対して係合(好ましくは嵌合)する下向きの係合爪245aと、下向きに開口し、被係合部72の起立部72b(図9参照)が係合(好ましくは嵌合)される凹部245bと、が形成されている。
これら係合爪245a及び凹部245bは、第7辺247の長手方向全域に沿って延在している。
【0078】
補助棚部240を第1状態とし、棚部230の第3辺33が第1側壁部10の第1面11と第2側壁部20の第2面21とのうち何れか一方に沿って延在し、且つ、補助棚部240の第7辺247が第1面11と第2面21とのうち何れか他方に沿って延在するようにして、棚状部材250を第1及び第2側壁部10、20間に架設した際には、第1及び第2側壁部10、20の何れか一方の被係合部72に対し、第3辺33に沿う係合部71が係合するとともに、補助棚部240の係合部245が第1及び第2側壁部10、20の何れか他方の被係合部72に対して係合する。このような取付状態を、第4取付状態と称する。この第4取付状態では、第1及び第2側壁部の対向間隔を第4対向間隔D4に維持させることができる。
【0079】
ここで、係合部245の上下方向厚みT1(図15(b))は、棚部230の上下方向厚みT2(図15(b))(後述する収容凹部231の形成領域以外の部分の上下方向厚み)と等しく設定されている。そして、第4取付状態において、棚部230及び棚状部材250の上面が水平となるようになっている。
【0080】
ここで、補助棚部240において、係合部245以外の部分を本体部248と称する。この本体部248の上下方向厚みT3(図15(b))は、上下方向厚みT2よりも小さく設定されている。棚部230における収容凹部231(後述)の形成領域の上下方向厚みをT4(図15(b))とすると、T3+T4=T2となるようになっている。なお、例えば、T3=T4であり、本体部248の厚みは棚部230の半分の厚みとなっている。
【0081】
図16に示すように、第2状態では、補助棚部240の本体部248は、棚部230の裏面側に折り畳まれる。
棚部230の裏面には、第2状態にて補助棚部240の本体部248を収容する収容凹部231が形成されている。更に、棚部230には、収容凹部231に隣接する開口部232が該棚部230の表裏を貫通して形成されている。この開口部232は、第2状態において、補助棚部240の係合部245を収容するようになっている。
収容凹部231の深さは、補助棚部240の本体部248の上下方向厚みT3とほぼ等しく設定されている。このため、第2状態において、補助棚部240の下面と、棚部230の下面と、が互いに面一となるようになっている。
【0082】
なお、収容凹部231が形成されているため、棚部230の第2辺32に沿う係合部71は、収容凹部231を間に挟む2つの部分に分断され、また、棚部230の第4辺34に沿う係合部71は、上記の第1の実施形態よりも短くなっている。
【0083】
補助棚部240を第2状態としたときには、上記の第1の実施形態における第1乃至第3取付状態の何れの取付状態でも、棚状部材250を第1及び第2側壁部10、20間に架設することができるようになっている。
【0084】
補助棚部240において、第2状態にて裏面となる面(第1状態にて表面となる面)には、例えば、棚部230の第2辺32に沿う係合部71に対して一直線上に並ぶ係合部242と、棚部230の第4辺34に沿う係合部71に対して一直線上に並ぶ係合部243と、が互いに交差して形成されている。
係合部242は、第2状態において、棚部230の第2辺32に沿う係合部71の係合爪71aと一直線上に並ぶ係合爪242aと、当該係合部71の凹部71bと一直線上に並ぶ凹部242bと、を含む。これら係合爪242a及び凹部242bは、斜辺241の長手方向全域に沿って延在している。
係合部243は、第2状態において、棚部230の第4辺に沿う係合部71の係合爪71a(図15(b))と一直線上に並ぶ係合爪243aと、当該係合部71の凹部71b(図15(b))と一直線上に並ぶ凹部243bと、を含む。
【0085】
そして、第1取付状態(図1、図4参照)で棚状部材250を架設した場合、第1及び第2側壁部10、20のうち何れか一方の被係合部72に対し、棚部230の第1辺31に沿う係合部71が係合し、何れか他方の被係合部72に対し、棚部230の第2辺32に沿う係合部71と係合部242とが係合する。ここで、係合部242の係合爪242aは、被係合部72の凹部72cの一部分と係合(例えば嵌合)し、凹部242bには、被係合部72の起立部72bの一部分が係合(例えば嵌合)する。
【0086】
また、第2取付状態(図2、図5参照)で棚状部材250を架設した場合、第1及び第2側壁部10、20のうち何れか一方の被係合部72に対し、棚部230の第3辺33に沿う係合部71が係合し、何れか他方の被係合部72に対し、棚部230の第4辺に沿う係合部71と係合部243とが係合する。ここで、係合部243の係合爪243aは、被係合部72の凹部72cの一部分と係合(例えば嵌合)し、凹部243bには、被係合部72の起立部72bの一部分が係合(例えば嵌合)する。
【0087】
第3取付状態(図3、図6参照)で棚状部材250を架設した場合、棚状部材250と第1及び第2側壁部10、20との係合状態は、上記の第1の実施形態における棚部30と第1及び第2側壁部10、20との係合状態と同様である。
【0088】
更に、棚状部材250には、第2状態において補助棚部240の本体部248を棚部230の収容凹部231に固定するための吸着構造が設けられていることが好ましい。例えば、補助棚部240の裏面(第2状態において上面)に吸着部244が設けられ、棚部230の裏面における収容凹部231内の部分に、吸着部244と吸着し合う吸着部234が設けられている。
吸着部244と吸着部234との少なくとも何れか一方は磁石とし、他方は、磁石又は磁性体(強磁性体)とすることができる。
【0089】
更に、第2状態の補助棚部240を棚部230の裏面からオペレータが手動で容易に引き剥がす(吸着部234、244の吸着状態を解除する)ことができるようになっていることが好ましい。
例えば、図16(b)に示すように、棚部230の裏面には、第2状態においてオペレータの手を補助棚部240の第7辺247に沿った端面249へ案内するための案内凹部233が、開口部232に対して連通して形成されている。
更に、棚部230の端面249には、第2状態において案内凹部233に臨む凹部249aが形成されている。
よって、オペレータは、案内凹部233に差し入れた指先を凹部249aに引っ掛けて、補助棚部240を容易に棚部230の裏面から引き剥がすことができる。
【0090】
第2の実施形態によれば、第1状態に変換可能に棚部230に対して連結された補助棚部240を有するので、第1及び第2側壁部10、20の対向間隔を、第1乃至第3対向間隔D1、D2、D3だけでなく、これらとは異なる第4対向間隔に設定することが可能となる。しかも、補助棚部240は第2状態にも変換可能であるので、第1の実施形態と同様の第1乃至第3取付状態で棚状部材250を架設する際に、補助棚部240が邪魔にならないようにすることができる。
【0091】
〔第3の実施形態〕
図17は第3の実施形態に係る商品陳列棚(全体図示略)の棚部330、第1補助棚部340A及び第2補助棚部340Bの平面図である。このうち、図17(a)は第1及び第2補助棚部340A、340Bを広げた(第1補助棚部340Aを棚部330の第4辺34から張り出させ、且つ、第2補助棚部340Bを棚部330の第3辺から張り出させた)状態を示す。また、図17(b)は第1及び第2補助棚部340A、340Bを畳んだ(第1補助棚部340Aが第4辺34及びその延長線から張り出さないようにし、且つ、第2補助棚部340Bが第3辺及びその延長線から張り出さないようにした)状態を示す。
【0092】
本実施形態の場合、商品陳列棚は、以下に説明する点でのみ、上記の第1の実施形態に係る商品陳列棚100と相違し、その他の点では、商品陳列棚100と同様に構成されている。また、本実施形態に係る商品陳列棚の棚部330は、以下に説明する点でのみ、上記の第1の実施形態に係る商品陳列棚100の棚部30と相違し、その他の点では、棚部30と同様に構成されている。
【0093】
以下、棚部330と、棚部330に対してそれぞれ連結された第1及び第2補助棚部340A、340Bと、を有する構造体を棚状部材350と称する。なお、第1及び第2補助棚部340A、340Bは、互いに同一の形状であるため、互いに同様の構成要素には同一の符号を付す。
【0094】
第1及び第2補助棚部340A、340Bは、例えば、平板な板状部材であり、その一端部が棚部330と連結されている。一例として、第1及び第2補助棚部340A、340Bの平面形状は、図17に示すように、2つの角が直角の台形であることが挙げられる。
【0095】
例えば、第1補助棚部340Aの1つの角341が、棚部330の第2辺32と第4辺34との間の角331に対し、蝶番360を介して連結されている。
同様に、第2補助棚部340Bの1つの角341が、棚部330の第1辺31と第3辺33との間の角332に対し、蝶番360を介して連結されている。各蝶番360の回動軸は、鉛直方向となっている。
【0096】
このように連結された状態で、第1補助棚部340Aは、平面視において、該第1補助棚部340Aが、棚部330の第4辺34から張り出すように突出する第1状態(図17(a))と、該第4辺34及びその延長線から張り出さない第2状態(図17(b))と、に変換可能となっている。
同様に、第2補助棚部340Bは、平面視において、該第2補助棚部340Bが、棚部330の第3辺33から張り出すように突出する第3状態(図17(a))と、該第3辺33及びその延長線から張り出さない第4状態(図17(b))と、に変換可能となっている。
【0097】
第1補助棚部340Aは、第1状態としたときに(図17(a))、第4辺34に対して平行に延在する第7辺347を有している。
同様に、第2補助棚部340Bは、第3状態としたときに(図17(a))、第3辺33に対して平行に延在する第8辺348を有している。
【0098】
そして、第1状態且つ第3状態としたときに(図17(a))、平面視において、第7辺347と第8辺348とは、第1乃至第3対向間隔D1、D2、D3の何れとも異なる第4対向間隔D4で互いに平行に対向するようになっている。
【0099】
よって、第1状態且つ第3状態(図17(a))として、棚状部材350を第1及び第2側壁部10、20間に架設することにより、第1及び第2側壁部10、20の対向間隔を第4対向間隔D4に設定することができる。
【0100】
第2の実施形態と同様に、第1乃至第4対向間隔D1、D2、D3、D4の比D1:D2:D3:D4は、約3:4:6:5とすることができ、この場合、対向間隔を第4対向間隔D4に設定することにより、棚状部材350上に5つのマガジン40を横並びにして搭載できる。
第1及び第2補助棚部340A、340Bの横幅Wは、例えば、マガジン40の1つ分の横幅の半分に設定することができる。
【0101】
第1及び第2補助棚部340A、340Bの上下方向厚みは、棚部330の上下方向厚みと等しい。そして、棚部330の上面と、第1補助棚部340A並びに第2補助棚部340Bの上面とは、互いに面一となっている。同様に、棚部330の下面と、第1補助棚部340A並びに第2補助棚部340Bの下面とは、互いに面一となっている。
【0102】
第1補助棚部340Aの裏面側には、第7辺347に沿って延在する係合部342が形成されている。同様に、第2補助棚部340Bの裏面側には、第8辺348に沿って延在する係合部343が形成されている。これら係合部342、343の構造は、係合部71と同様である。
そして、第1状態且つ第3状態(図17(a))として、棚状部材350を第1及び第2側壁部10、20間に架設した際に、係合部342が第1及び第2側壁部10、20のうち何れか一方の被係合部72に対して係合し、係合部343が第1及び第2側壁部10、20のうち何れか他方の被係合部72に対して係合する。
【0103】
第1補助棚部340Aは、第1状態としたときに(図17(a))第2辺32の延長線上に位置し、第2状態としたときに(図17(b))第2辺32に沿って延在する第9辺344を有している。そして、第1状態としたときに、第1補助棚部340Aは、第2辺32及びその延長線から張り出さないようになっている。
同様に、第2補助棚部340Bは、第3状態としたときに(図17(a))第1辺31の延長線上に位置し、第4状態としたときに(図17(b))第1辺31に沿って延在する第10辺345を有している。そして、第3状態としたときに、第2補助棚部340Bは、第1辺31及びその延長線から張り出さないようになっている。
【0104】
本実施形態の場合、第1取付状態(図1、図4参照)で棚状部材350を第1及び第2側壁部10、20間に架設する際に、第2状態又は第4状態(図17(b)参照)とすると、第1補助棚部340Aが第2辺32から張り出すか、又は、第2補助棚部340Bが第1辺31から張り出してしまう。
このため、第1取付状態で棚状部材350を第1及び第2側壁部10、20間に架設する際には、第1状態且つ第3状態(図17(a))とする。
【0105】
ここで、第1補助棚部340Aの裏面側には、第9辺344に沿って延在する係合部371が形成されている。同様に、第2補助棚部340Bの裏面側には、第10辺345に沿って延在する係合部372が形成されている。これら係合部371、372の構造は、係合部71と同様である。
そして、第1状態且つ第3状態(図17(a))として、第1取付状態で棚状部材350を第1及び第2側壁部10、20間に架設した際には、第1及び第2側壁部10、20のうち何れか一方の被係合部72に対し、第1辺31に沿う係合部71と係合部372とが係合し、第1及び第2側壁部10、20のうち何れか他方の被係合部72に対し、第2辺32に沿う係合部71と係合部371とが係合する。
【0106】
また、第2取付状態(図2、図5参照)で棚状部材350を第1及び第2側壁部10、20間に架設する際には、第2状態且つ第4状態(図17(b))とする。
【0107】
ここで、第1補助棚部340Aは、第2状態としたときに(図17(b))第4辺34の延長線上に位置し、第1状態としたときに(図17(a))第4辺34に沿って延在する第11辺381を有している。
同様に、第2補助棚部340Bは、第4状態としたときに(図17(b))第3辺33の延長線上に位置し、第3状態としたときに(図17(a))第3辺33に沿って延在する第12辺382を有している。
【0108】
また、第1補助棚部340Aの裏面側には、第11辺381に沿って延在する係合部373が形成されている。同様に、第2補助棚部340Bの裏面側には、第12辺382に沿って延在する係合部374が形成されている。これら係合部373、374の構造は、係合部71と同様である。
そして、第2状態且つ第4状態(図17(b))として、第2取付状態で棚状部材350を第1及び第2側壁部10、20間に架設した際には、第1及び第2側壁部10、20のうち何れか一方の被係合部72に対し、第3辺33に沿う係合部71と係合部373とが係合し、第1及び第2側壁部10、20のうち何れか他方の被係合部72に対し、第4辺34に沿う係合部71と係合部374とが係合する。
【0109】
なお、第3取付状態(図3、図6参照)で棚状部材350を架設する場合、第2状態且つ第4状態(図17(b))とすれば、棚状部材350と第1及び第2側壁部10、20との係合状態は、上記の第1の実施形態における棚部30と第1及び第2側壁部10、20との係合状態と同じにすることができる。
【0110】
更に、棚状部材350には、第1補助棚部340Aを第1及び第2状態に、第2補助棚部340Bを第3及び第4状態に、それぞれ維持させるための吸着構造が設けられていることが好ましい。
【0111】
例えば、第1状態(図17(a))では、第1補助棚部340Aにおける第11辺381に沿った位置に設けられた吸着部391と、棚部330における第4辺34に沿った位置に設けられた吸着部392と、が互いに吸着することにより、第1補助棚部340Aが第1状態に維持されるようになっている。
【0112】
例えば、第2状態(図17(b))では、第1補助棚部340Aにおける第9辺344に沿った位置に設けられた吸着部393と、棚部330における第2辺32に沿った位置に設けられた吸着部394と、が互いに吸着することにより、第1補助棚部340Aが第2状態に維持されるようになっている。
【0113】
例えば、第3状態(図17(a))では、第2補助棚部340Bにおける第12辺382に沿った位置に設けられた吸着部395と、棚部330における第3辺33に沿った位置に設けられた吸着部396と、が互いに吸着することにより、第2補助棚部340Bが第3状態に維持されるようになっている。
【0114】
例えば、第4状態(図17(b))では、第2補助棚部340Bにおける第10辺345に沿った位置に設けられた吸着部397と、棚部330における第1辺31に沿った位置に設けられた吸着部398と、が互いに吸着することにより、第2補助棚部340Bが第4状態に維持されるようになっている。
【0115】
吸着部391と392とからなる吸着構造、吸着部393と394とからなる吸着構造、吸着部395と396とからなる吸着構造、吸着部397と398とからなる吸着構造は、それぞれ、上記の吸着部244と吸着部234とからなる吸着構造(図15、図16)と同様であり、一方が磁石、他方が磁石又は磁性体(強磁性体)となっている。
【0116】
第3の実施形態によれば、第2の実施形態と同様の効果が得られる。
【0117】
なお、上記の各実施形態では、棚部30、230、330が板状部材である例を説明したが、棚部30、230、330は、例えば、網棚状のものであっても良い。同様に、補助棚部240、第1補助棚部340A、第2補助棚部340Bも、板状部材に限らない。同様に、第1及び第2側壁部10、20も、板状部材に限らない。
【0118】
また、第1及び第2側壁部10、20に対する棚部30(或いは棚状部材250、350)の取付構造は、上記の例に限らない。
【0119】
図18は第1側壁部10に対する棚部30の取付構造の変形例を示す要部の正面図である。
図18(a)の例では、棚部30の側端面から突出する係合部401が、第1側壁部10に形成された断面L字形状の溝である被係合部402に対して係合する。この場合、例えば、第1側壁部10の前方から、棚部30を後方に移動させることにより、被係合部402の前方から係合部401を差し込んで該被係合部402に対して係合部401を係合させ、棚部30を第1側壁部10に取り付けることができる。
図18(b)の例では、第1側壁部10に取付部403が設けられ、この取付部403に被係合部402が形成され、被係合部402に対して係合部401が係合する。この場合の取付方法は、図18(a)の場合と同様である。
図18(c)の例では、第1側壁部10に取付部403が設けられ、この取付部403に、断面T字形状の被係合部402が形成され、被係合部402に対して、断面T字状の係合部401が係合する。この場合の取付方法は、図18(a)及び(b)の場合と同様である。
なお、図示は省略するが、第2側壁部20に対する棚部30の取付構造及び取付方法も同様であり、第1及び第2側壁部10、20に対する棚状部材250、350の取付構造及び取付方法も同様である。
【0120】
また、上述した係合構造に限らず、ネジなどの止着部材を用いて、第1及び第2側壁部10、20に対して棚部30(或いは棚状部材250、350)を取り付けても良い。
【0121】
また、上記においては、棚部30の各組の第1部位と第2部位が、何れも辺である例を説明したが、少なくとも何れか1つ以上の第1部位又は第2部位が、直線状に並ぶ複数点であっても良い。
より具体的には、上記においては、棚部30、230、330が第1乃至第6辺31〜36を有する例を説明したが、棚部30は、第1辺31の代わりに、直線状に並ぶ複数の第1点を有していても良いし、第2辺32の代わりに、直線状に並ぶ複数の第2点を有していても良いし、第3辺33の代わりに、直線状に並ぶ複数の第3点を有していても良いし、第4辺34の代わりに、直線状に並ぶ複数の第4点を有していても良いし、第5辺35の代わりに、直線状に並ぶ複数の第5点を有していても良いし、第6辺36の代わりに、直線状に並ぶ複数の第6点を有していても良い。
同様に、第2の実施形態では、補助棚部240は、第7辺247の代わりに、直線状に並ぶ複数の第7点を有していても良い。
同様に、第3の実施形態では、第1補助棚部340Aは、第7辺347の代わりに、直線状に並ぶ複数の第7点を有していても良い。また、第2補助棚部340Bは、第8辺348の代わりに、直線状に並ぶ複数の第8点を有していても良い。
【符号の説明】
【0122】
3 装飾表示部
5 装飾表示部
6 載置面
10 第1側壁部
11 第1面
13 係合孔
20 側壁部
21 第2面
23 係合孔
30 棚部
31 第1辺
32 第2辺
33 第3辺
34 第4辺
35 第5辺
36 第6辺
40 マガジン
41 磁石
50 前面化粧パネル
51 第1部分
52 第2部分
53 第3部分
54 係止突起
55 係止突起
60 たばこ商品
71 係合部
71a 係合爪
71b 凹部
72 被係合部
72a 突出部
72b 起立部
72c 凹部
100 商品陳列棚
230 棚部
231 収容凹部
232 開口部
233 案内凹部
234 吸着部
240 補助棚部
241 斜辺
242 係合部
242a 係合爪
242b 凹部
243 係合部
243a 係合爪
243b 凹部
244 吸着部
245 係合部
245a 係合爪
245b 凹部
247 第7辺
248 本体部
249 端面
249a 凹部
250 棚状部材
260 蝶番
330 棚部
331 角
332 角
340 補助棚部
340A 第1補助棚部
340B 第2補助棚部
341 角
342 係合部
343 係合部
344 第9辺
345 第10辺
347 第7辺
348 第8辺
350 棚状部材
360 蝶番
371 係合部
372 係合部
373 係合部
374 係合部
381 第11辺
382 第12辺
391、392、394、395、396、397、398 吸着部
401 係合部
402 被係合部
403 取付部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに平行に対向して配置される第1及び第2側壁部と、
前記第1及び第2側壁部間に水平に架設されて前記第1及び第2側壁部の対向間隔を規定の間隔に維持させ、マガジンを支持する複数段の棚部と、
を有し、
前記棚部の一辺又は直線状に並ぶ複数点を、前記第1側壁部において前記第2側壁部と対向する面である第1面と、前記第2側壁部において前記第1側壁部と対向する面である第2面と、のうち何れか一方に沿って延在させて、前記棚部を前記第1及び第2側壁部間に水平に架設したときの、前記第1及び第2側壁部間の対向間隔を、前記棚部の向きを変更することにより3通り以上に可変であることを特徴とする商品陳列棚。
【請求項2】
前記棚部は、前記第1面に沿って延在する第1部位と、前記第2面に沿って延在する第2部位と、を有し、
前記第1部位及び前記第2部位の各々は、辺であるか、又は、直線状に並ぶ複数点であり、
前記棚部は、互いに平行に対向する前記第1部位と前記第2部位とを3組以上有し、各組の前記第1部位と前記第2部位との対向間隔が互いに異なることを特徴とする請求項1に記載の商品陳列棚。
【請求項3】
前記棚部の平面形状は、第1対向間隔で互いに平行に対向する第1辺及び第2辺と、前記第1対向間隔とは異なる第2対向間隔で互いに平行に対向する第3辺及び第4辺と、前記第1及び第2対向間隔の何れとも異なる第3対向間隔で互いに平行に対向する第5辺及び第6辺と、を有する六角形であることを特徴とする請求項2に記載の商品陳列棚。
【請求項4】
前記第1辺と前記第3辺とのなす角度α1と、前記第2辺と前記第4辺とのなす角度α2とが、互いに等しく、且つ、それぞれ150°以上165°以下であり、
前記第3辺と前記第6辺とのなす角度α3と、前記第4辺と前記第5辺とのなす角度α4とが、互いに等しく、且つ、それぞれ80°以上100°以下であり、
前記第6辺と前記第2辺とのなす角度α5と、前記第5辺と前記第1辺とのなす角度α6とが、互いに等しく、且つ、それぞれ105°以上120°以下であり、
前記角度α1、α2、α3、α4、α5及びα6の合計が720°であることを特徴とする請求項3に記載の商品陳列棚。
【請求項5】
前記棚部の各辺に対応してそれぞれ形成された係合部と、
前記第1側壁部において前記第2側壁部と対向する部位と、前記第2側壁部において前記第1側壁部と対向する部位と、にそれぞれ形成され、前記係合部と係合する被係合部と、
を有し、
前記棚部の互いに平行に対向する2つの辺の前記係合部を、前記第1及び第2側壁部の前記被係合部に対してそれぞれ係合させることにより、前記棚部が前記第1及び第2側壁部間に架設されることを特徴とする請求項3乃至4の何れか一項に記載の商品陳列棚。
【請求項6】
前記棚部の互いに平行に対向する2つの辺の前記係合部を、前記第1及び第2側壁部の前記被係合部に対してそれぞれ係合させることにより、前記棚部と前記第1側壁部との離間方向における相対移動と、前記棚部と前記第2側壁部との離間方向における相対移動と、が規制されることを特徴とする請求項5に記載の商品陳列棚。
【請求項7】
前記係合部は、下向きの係合爪を含み、
前記被係合部は、前記係合爪と係合する凹部を含むことを特徴とする請求項6に記載の商品陳列棚。
【請求項8】
平面視において前記棚部の何れか1つの第1部位又は第2部位から張り出すように突出する第1状態と、平面視において前記1つの第1部位又は第2部位から張り出さない第2状態と、に変換可能に、前記棚部と連結された補助棚部を有し、
前記補助棚部は、前記第1状態としたときに、平面視において、前記棚部における前記1つの第1部位又は第2部位と平行に対向する第2部位又は第1部位に対し、前記3通り以上の対向間隔の何れとも異なる対向間隔で平行に対向する辺又は直線状に並ぶ複数点を有することを特徴とする請求項2乃至7の何れか一項に記載の商品陳列棚。
【請求項9】
平面視において、前記棚部の何れか1つの第1部位又は第2部位から張り出すように突出する第1状態と、当該1つの第1部位又は第2部位から張り出さない第2状態と、に変換可能に、前記棚部と連結された第1補助棚部と、
平面視において、前記棚部において前記1つの第1部位又は第2部位と対向する第2部位又は第1部位から張り出すように突出する第3状態と、当該対向する第2部位又は第1部位から張り出さない第4状態と、に変換可能に、前記棚部と連結された第2補助棚部と、
を有し、
前記第1補助棚部は、前記第1状態としたときに、前記1つの第1部位又は第2部位と平行に延在する辺又は直線状に並ぶ複数点を有し、
前記第2補助棚部は、前記第3状態としたときに、前記対向する第2部位又は第1部位と平行に延在する辺又は直線状に並ぶ複数点を有し、
前記第1状態且つ前記第3状態としたときに、平面視において、前記第1補助棚部の前記辺又は直線状に並ぶ複数点と前記第2補助棚部の前記辺又は直線状に並ぶ複数点とは、前記3通り以上の対向間隔の何れとも異なる対向間隔で互いに平行に対向することを特徴とする請求項2乃至7の何れか一項に記載の商品陳列棚。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2013−55975(P2013−55975A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−194616(P2011−194616)
【出願日】平成23年9月7日(2011.9.7)
【出願人】(000004569)日本たばこ産業株式会社 (406)