説明

商圏設定装置および商圏設定方法

【課題】地図の表示範囲となる商圏を拠点ごとに設定し、ユーザの満足度を向上させることが可能な商圏設定装置および商圏設定方法を提供すること。
【解決手段】商圏設定装置10は、ユーザ端末20に対して検索サイトを提供し、ユーザは、この検索サイトにアクセスし、クエリを入力して検索を行う。指定されたクエリに基づいて検索された複数の拠点に関するコンテンツが検索結果として提示され、ユーザは、これらのコンテンツのうち興味のあるものをクリックして詳細情報を閲覧する。商圏設定装置10は、このときのクリック情報と、ユーザ端末20の位置情報を取得し、クリックされた拠点の位置とユーザ端末20の位置とに基づいて、拠点が属するカテゴリおよび地域ごとの商圏を求める。また、商圏設定装置10は、求めた商圏を利用して、地図の周辺検索において適切な表示範囲で検索結果を表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、拠点の商圏を設定する商圏設定装置および商圏設定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ウェブ検索では、ユーザが入力したクエリに基づいた検索結果が表示されるとともに、ユーザに提示する情報の充実化を図るために、そのクエリからユーザの検索意図を推定し、その意図に合わせたコンテンツが表示されている。例えば、ユーザがクエリを入力した際に、ユーザの検索意図が地域情報を探すことであると推定すると、そのクエリが指し示す拠点を地図上にマッピングしたコンテンツを表示する。ここで、拠点とは、お店等の所在地を指す。
また、近年では、ユーザ端末のIPアドレスやGPS信号から該端末の位置(ユーザロケーション)を把握できるようになっているため、ユーザロケーションを中心とした地図を表示したり、ユーザロケーションに基づいた情報を配信している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1では、ユーザにより入力されたキーワードに基づいて検索を行い、ユーザの現在位置から所定の距離の範囲内、例えば1km以内にある拠点の情報が記載されたURL(Uniform Resource Locator)を抽出してユーザの端末装置に配信している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−4782号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、「カプセルホテル」を検索する場合、多くのユーザは、例えば徒歩圏内の近い位置にあるカプセルホテルを探していることが多い。一方、「ビジネスホテル」を検索する場合、ユーザは出張先等の全国規模でビジネスホテルを探すことが多い。このように、検索の対象となる「カプセルホテル」や「ビジネスホテル」といった拠点によって、その商圏はそれぞれ異なっている。
特許文献1では、検索対象となる範囲が予め定められているため、検索された拠点の商圏に応じて地図の表示範囲を動的に変えることができず、ユーザの検索意図に適った地図を表示することは困難であった。
【0006】
本発明の目的は、地図の表示範囲となる商圏を拠点ごとに設定し、ユーザの満足度を向上させることが可能な商圏設定装置および商圏設定方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の商圏設定装置は、拠点の商圏を設定する商圏設定装置であって、ネットワークを介して接続されたユーザ端末に対して位置情報と対応付けられた拠点に関するコンテンツを表示させ、前記ユーザ端末において選択されたコンテンツを取得する取得手段と、前記選択時の前記ユーザ端末の現在位置を取得する位置情報取得手段と、前記ユーザ端末により選択されたコンテンツの拠点と、前記ユーザ端末の現在位置と、を関連付けてログデータとして記憶手段に記憶させるログ登録手段と、前記記憶手段に記憶されたログデータに基づいて、前記拠点に対応付けられた位置情報と、当該拠点に関連付けられた前記ユーザ端末の現在位置と、から各拠点を来訪する可能性のあるユーザの存在範囲を商圏として求め、拠点ごとに商圏を設定する商圏設定手段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
この発明では、位置情報と対応付けられた拠点のコンテンツをユーザ端末に表示させ、このユーザ端末において選択されたコンテンツを取得し、このコンテンツの拠点と、ユーザ端末の現在位置と、に基づいて各拠点の商圏を設定している。ここで、商圏は、拠点を来訪する可能性のあるユーザの存在範囲であり、拠点の周囲に形成される。ユーザ端末においてコンテンツが選択されるということは、そのコンテンツの拠点にユーザが興味を持って訪問したいと考える場所であるため、その拠点の位置と当該ユーザ端末の現在位置とに基づいて当該拠点の商圏を求めることができる。このように、ユーザ端末から収集した実データに基づいて商圏を設定するため、適切な商圏を求めることができる。
ここで、商圏は拠点ごとに設定されるが、設定された拠点ごとの商圏に基づいて、拠点の業種ごとの分類、拠点が位置する地域ごとの分類、これらの組み合わせによる分類ごとに商圏を設定してもよい。
【0009】
また、このようにして設定された商圏は、様々な用途に利用できる。例えば、後述するように、周辺検索サイトを提供する際、指定されたクエリに該当する拠点ごとの商圏を取得し、検索結果として表示させる地図の表示範囲をその商圏の範囲で表示させることができる。このように、周辺検索等において、各拠点の商圏に応じた表示範囲で検索結果を表示させることはユーザの検索意図にも合致するため、ユーザの満足度を向上させることができる。
【0010】
本発明の商圏設定装置において、前記設定された商圏を、前記拠点ごとに関連付けて記憶手段に記憶させる商圏登録手段と、前記ユーザ端末に対して周辺検索サイトを提供し、前記ユーザ端末で入力されたクエリによって検索された拠点に関連付けられた商圏を前記記憶手段から抽出し、この商圏に基づいて前記クエリに対する検索結果の表示範囲を調整する周辺検索提供手段と、をさらに備えることが好ましい。
【0011】
この発明では、周辺検索サイトを提供する際、指定されたクエリによって該当する拠点を検索し、検索された拠点に設定された商圏を用いて地図の表示範囲を調整する。適切に設定された商圏に応じて地図を表示させることは、ユーザの検索意図にも合致するため、ユーザの満足度を向上させることができる。
【0012】
本発明の商圏設定装置において、前記周辺検索提供手段は、前記表示範囲内に前記クエリに該当する拠点が複数ある場合、前記商圏が広い順に重み付けをして前記拠点を表示させることが好ましい。
この発明では、周辺検索サイトにおいて、ユーザが指定したクエリによって拠点を検索し、検索された拠点の商圏の範囲内、すなわち検索結果の表示範囲内に複数の拠点が表示される場合、拠点に対応付けられた商圏が広い順に重み付けを行い、重み付けとともに拠点を地図上に表示させる。商圏が広いほど、遠い場所から訪れる人が多いということであるため、人気の高い拠点ということになる。したがって、ユーザは、重み付けされた拠点が表示された検索結果を見ることで、どの拠点に人気があるのかを瞬時に把握することができ、ユーザの満足度を向上させることができる。
【0013】
本発明の商圏設定装置において、前記商圏設定手段は、前記拠点の業種ごとに前記商圏を設定することが好ましい。
この発明では、業種ごとに商圏を設定している。周辺検索において、地域を指定せずに業種だけを指定する場合には、業種ごとの商圏を予め設定しておくことで、周辺検索を行う際の処理の高速化を図ることができる。
【0014】
また、本発明の商圏設定装置において、前記商圏設定手段は、前記拠点の業種および前記拠点が位置する地域ごとに前記商圏を設定することが好ましい。
この発明では、業種および地域ごとに商圏を設定している。すなわち、業種が「居酒屋」および地域が「新宿」に該当する拠点の商圏が設定される。周辺検索では、「新宿の居酒屋」のように地域と業種(カテゴリ)を指定して検索することが多いため、業種(カテゴリ)および地域ごとの商圏を予め設定しておくことで、周辺検索を行う際の処理の高速化を図ることができる。
【0015】
本発明の商圏設定装置において、前記商圏設定手段は、前記拠点に関連付けられた前記ユーザ端末の現在位置の分布に応じて、前記商圏を設定することが好ましい。
一つの拠点のコンテンツを閲覧するユーザの存在位置は広く分布するが、その分布には偏りが生じる場合がある。例えば、その拠点に隣接して高速道路等の障害物がある場合、障害物があるためにその拠点を訪問しにくい環境であれば、障害物側のユーザ位置の分布は少なくなる。この発明では、ユーザ位置の分布が多い地域を中心とし、ユーザ位置の分布の少ない地域を除外して商圏を設定することができるため、実データに基づいたより適切な商圏を設定することができる。
【0016】
本発明の商圏設定方法は、コンピュータを用いて行われ、拠点の商圏を設定する商圏設定方法であって、前記コンピュータが、ネットワークを介して接続されたユーザ端末に対して位置情報と対応付けられた拠点のコンテンツを表示させ、前記ユーザ端末において選択されたコンテンツを取得するステップと、前記選択時の前記ユーザ端末の現在位置を取得するステップと、前記ユーザ端末により選択されたコンテンツの拠点と、前記ユーザ端末の現在位置と、を関連付けてログデータとして記憶手段に記憶させるステップと、前記記憶手段に記憶されたログデータに基づいて、前記拠点に対応付けられた位置情報と、当該拠点に関連付けられた前記ユーザ端末の現在位置と、から各拠点を来訪する可能性のあるユーザの存在範囲を商圏として求め、拠点ごとに商圏を設定するステップと、を実行することを特徴とする。
【0017】
この発明では、位置情報と対応付けられた拠点のコンテンツをユーザ端末に表示させ、このユーザ端末において選択されたコンテンツを取得し、この拠点と、ユーザの現在位置と、に基づいて各拠点の商圏を設定している。ユーザ端末においてコンテンツが選択されるということは、そのコンテンツの拠点にユーザが興味を持って訪問したいと考える場所であるため、その拠点の位置と当該ユーザ端末の現在位置とに基づいて当該拠点の商圏を求めることができる。このように、検索サイトにおいて収集したログという実データに基づいて商圏を算出するため、適切な商圏を求めることができる。
また、このようにして設定された商圏は、様々な用途に利用できる。例えば、周辺検索サイトを提供する際、指定されたクエリに該当する拠点ごとの商圏を取得し、検索結果として表示させる地図の表示範囲をその商圏の範囲で表示させることができる。このように、周辺検索等において、各拠点の商圏に応じた表示範囲で検索結果を表示させることはユーザの検索意図にも合致するため、ユーザの満足度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる商圏設定装置のネットワーク構成および機能構成を示すブロック図。
【図2】前記第1実施形態にかかる商圏設定装置の商圏を設定する工程を示すフローチャート。
【図3】前記第1実施形態にかかる商圏設定装置の周辺検索を行う工程を示すフローチャート。
【図4】本発明の第3実施形態にかかる商圏設定装置により提供される周辺検索の検索結果を示す概略図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
商圏設定システム1は、図1に示すように、商圏設定装置10と、複数のユーザ端末20と、がそれぞれインターネット2を介して接続された構成となっている。
【0020】
商圏設定装置10は、ユーザ端末20に対して検索サイトを提供しており、ユーザは、この検索サイトにアクセスし、クエリを入力して検索を行う。検索サイトとしては、地図検索、電話帳検索、ウェブ検索等の検索方法を実行できるものでよい。また、クエリとしては、お店や施設等の拠点の名称や、拠点の業種等が入力される。いずれの検索サイトにおいても、指定されたクエリに基づいて検索された複数の拠点に関するコンテンツが検索結果として提示され、ユーザは、これらのコンテンツのうち興味のあるコンテンツをクリック操作により選択して詳細情報を閲覧する。コンテンツは、各拠点に関する情報であり、例えば、拠点の電話番号や住所(地域)、ホームページ、拠点が存在する位置を指し示す地図上のアイコン等が含まれる。商圏設定装置は、このときのクリック情報と、ユーザ端末20の位置情報を取得し、このクリック情報、すなわちクリックされた拠点の位置とユーザ端末20の位置とに基づいて、拠点が属する業種(カテゴリ)および地域ごとの商圏を求める。商圏とは、拠点を来訪する可能性のあるユーザの存在範囲であり、拠点の周囲に形成される。
また、商圏設定装置10は、求めた商圏を利用して、地図の周辺検索において適切な表示範囲で検索結果を表示させる。
【0021】
以下、各構成について詳述する。
インターネット2はTCP/IPなどの汎用のプロトコルに基づくインターネットであるが、これに限られない。例えば、LAN(Local Area Network)、無線媒体により情報が送受信可能な複数の基地局がネットワークを構成する通信回線網など、データを送受信させるいずれの構成も利用できる。
【0022】
商圏設定装置10は、ハードウェア構成として、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等の記憶手段と、CPU(Central Processing Unit)等の制御手段と、を備えている。RAMはデータなどを一時的に記憶できる一時領域などを有しており、ROMはOS(Operating System:基本ソフトウェア)や各種サーバを制御するプログラム、各種アプリケーション、各種データ等が格納されている。CPUは、これらの記憶手段に格納されているプログラムを読み出し、このプログラムに従って各種処理を行う。
【0023】
商圏設定装置10の記憶手段には、図1に示すように、拠点データベース101と、ログデータベース102と、商圏データベース103と、が記憶されている。
拠点データベース101は、例えば、以下の表1に示すように、お店や施設等の拠点を識別する拠点IDと、拠点に関するコンテンツとしての拠点の名称、拠点が属するカテゴリ、および拠点が位置する地域と、拠点の位置と、が関連付けられて1つのレコードとして記憶されたテーブル構造となっている。ここで、カテゴリは、カフェ、居酒屋、水族館、ラーメン、電気店等の業種である。また、拠点の位置は、経度や緯度の座標で表される。なお、項目はここに列挙したものに限られず、拠点に関するデータであればその他の項目を適宜追加してもよい。
【0024】
【表1】

【0025】
ログデータベース102は、例えば、以下の表2に示すように、上述した拠点データベース101に記憶されている拠点IDと、ユーザの位置と、ユーザが指定したクエリと、が関連付けられて1つのレコードとして記憶されたテーブル構造となっている。ここで、ユーザの位置は座標で表される。なお、項目はここに列挙したものに限られず、ユーザがクリックした拠点のログに関するデータであればその他の項目を適宜追加してもよい。
【0026】
【表2】

【0027】
商圏データベース103は、例えば、以下の表3に示すように、拠点のコンテンツの一種であるカテゴリと地域ごとに求めた商圏が関連付けられて1つのレコードとして記憶されたテーブル構造となっている。商圏は、当該拠点を中心とする円の半径を表し、当該拠点はこの商圏の範囲内にいるユーザによく検索され、これらのユーザによる訪問の可能性が高いということを意味する。なお、商圏を設定する項目はここに列挙したものに限られず、商圏の設定範囲に応じて適宜項目を変更、追加してもよい。例えば、カテゴリと地域ごとに商圏を設定する代わりに、カテゴリごとに商圏を設定してもよいし、拠点IDごとに商圏を設定してもよい。
【0028】
【表3】

【0029】
また、商圏設定装置10は、制御手段の機能構成として、拠点の分類ごとの商圏を設定する商圏設定手段11と、設定された商圏を利用して周辺検索の結果を適切な表示範囲で表示する周辺検索提供手段12と、を備えている。なお、商圏設定装置10は、インターネット2を介して各種装置と各種データを送受信する図示しない送受信部を備えている。
【0030】
商圏設定手段11は、取得手段としての検索サイト提供部111と、位置情報取得部112と、クリック情報取得部113と、ログ登録部114と、商圏設定手段としての商圏算出部115と、商圏登録部116と、を備えている。ここで、クリック情報取得部113およびログ登録部114は本発明のログ登録手段として機能し、商圏算出部115は本発明の商圏設定手段として機能する。
【0031】
検索サイト提供部111は、ユーザ端末20に対して地図検索サイトを提供する。具体的には、ユーザ端末20の要求に応じて、クエリ入力画面をユーザ端末20に送信し、ユーザ端末20で入力されたクエリを受信し、このクエリに基づいて検索した結果をユーザ端末20に送信して画面表示させる。例えば、クエリとして「居酒屋」が指定された場合、拠点データベース101からカテゴリが「居酒屋」の拠点を抽出し、抽出した拠点のコンテンツを検索結果として画面表示させる。表示させる形態は、拠点のコンテンツをテキストの一覧で表示させてもよいし、地図上の該当する位置に拠点をマッピングして表示させてもよい。地図を表示させる場合、クエリに地域が指定されていない場合は、ユーザ端末20の現在位置を取得して、この現在位置を中心とする地図を表示させる。なお、クエリに地域が指定されている場合、例えば「新宿の居酒屋」と指定された場合は、新宿の代表地点(例えば、新宿駅)を中心とする地図を表示させる。また、クエリが拠点の名称と一致する場合、拠点データベース101から拠点の名称がクエリと一部でも一致する拠点データを抽出して、表示する。なお、検索結果として表示された拠点には、拠点IDが埋め込まれている。
【0032】
位置情報取得部112は、ユーザ端末20から当該ユーザ端末20の現在の位置情報を取得する。具体的には、ユーザ端末20においてGPS信号を受信することで算出された現在の位置情報を取得する。位置情報の取得方法としては、GPS信号を用いる他に、ユーザ端末20のIPアドレスから該IPアドレスに対応した位置情報を取得することとしてもよいし、ユーザ端末20と直接通信する基地局の所在地に基づいて取得することとしてもよい。
【0033】
クリック情報取得部113は、ユーザ端末20からクリック情報を取得する。すなわち、ユーザ端末20で検索結果として表示された拠点のコンテンツの中から、クリック等の入力操作により選択されたコンテンツの拠点IDを取得する。
【0034】
ログ登録部114は、クリック情報取得部113で取得した拠点IDと、位置情報取得部112で取得したユーザ端末20の位置情報と、ユーザが入力したクエリと、を関連付けてログデータベース102に記憶させる。
【0035】
商圏算出部115は、ログデータベース102にデータが蓄積されると、これらのデータに基づいてカテゴリおよび地域ごとの商圏を求める。具体的には、ログデータベース102の拠点IDに関連付けられた拠点データを拠点データベース101から取得し、当該拠点の位置と、ログデータベース102に記憶されたユーザ位置と、から距離を算出する。全てのログデータについて距離を算出し、同じカテゴリおよび同じ地域ごとに距離の平均を算出し、そのカテゴリおよびその地域の商圏とする。
商圏登録部116は、カテゴリおよび地域ごとに求めた商圏を関連付けて、商圏データベース103に記憶させる。
【0036】
周辺検索提供手段12は、周辺検索サイト提供部121と、商圏取得部122と、表示範囲設定部123と、を備えている。
周辺検索サイト提供部121は、ユーザ端末20に対して周辺検索サイトを提供する。周辺検索とは、ユーザ端末20の現在位置の周辺の拠点のコンテンツを地図上に表示させるものである。具体的には、ユーザの要求により周辺検索サイトを提供し、ユーザ端末20において入力されたクエリを取得する。このとき、ユーザ端末20の現在位置も同時に取得する。
【0037】
商圏取得部122は、取得したクエリに応じて、商圏データベース103から該当する範囲の商圏を取得する。例えば、クエリが「新宿の居酒屋」である場合、上述した商圏データベース103から、カテゴリが「居酒屋」で地域が「新宿」の商圏データ「5km」を取得する。なお、クエリが「水族館」などカテゴリしか指定されていない場合は、商圏データベース103に記憶されているカテゴリが「水族館」のデータを全て取得し、これらの商圏の平均値を算出する。
【0038】
表示範囲設定部123は、取得した商圏に基づいて、地図の表示範囲を調整する。具体的には、「新宿の居酒屋」のようにクエリに地域が指定され、ユーザ端末20の現在位置が新宿である場合は、ユーザ端末20の現在位置を中心とする半径5kmの円が表示範囲となるように地図のサイズ(スケール)を調整するとともに、クエリによって検索される拠点のうち上記表示範囲内に位置する拠点の位置を拠点データベース101から取得して地図上の該当する位置に表示させ、この表示データをユーザ端末20に送信する。一方、クエリに地域が指定され、ユーザ端末20の現在位置が新宿でない場合は、新宿駅等の目印になる施設を中心とする半径5kmの円が表示範囲となるように地図のサイズを調整する。
なお、表示範囲設定部123は、検索結果画面において、複数の拠点の位置が画面の一部に偏っている場合は、拠点が偏っている地域を広く表示できるように、画面の中心を移動させて表示させる。
【0039】
ユーザ端末20としては、例えば、携帯電話、スマートフォン、モバイルコンピュータなどの携帯型のユーザ端末を使用することができ、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等の記憶手段と、CPU(Central Processing Unit)等の制御手段と、を備えている。ユーザ端末20は、ユーザが入力可能なマウス、キーボード、タッチパネル等の入力手段を備え、ユーザが入力手段を操作することにより商圏設定装置10が提供する検索サイトにアクセスし、検索サービスを利用することができる。
【0040】
[商圏設定装置10の動作]
商圏設定装置10は、商圏を設定する工程と、設定された商圏に基づいて周辺検索を行う工程と、が別々に動作する。
【0041】
まず、商圏を設定する工程について、図2に示すフローチャートを用いて説明する。
ユーザ端末20により地図検索サイトの要求を受信すると、検索サイト提供部111は、地図検索サイトをユーザ端末20に送信する(ステップS11)。
ユーザ端末20で画面表示された地図検索サイトにクエリが入力され、検索が開始されると、検索サイト提供部111はこのクエリを受信する(ステップS12)。
検索サイト提供部111は、受信したクエリに基づいて拠点データベース101を検索し、クエリに該当する拠点データを抽出し、抽出した拠点のコンテンツを表示させた表示データを検索結果としてユーザ端末20に送信する(ステップS13)。ユーザ端末20で表示される検索結果画面には抽出した拠点のコンテンツが一覧表示され、ユーザ端末20で一覧表示された拠点をクリック操作等により選択すると詳細情報を閲覧できるようになっている。
【0042】
ユーザ端末20の画面に一覧表示された拠点のうち、ユーザは詳細情報を見るために興味を持った拠点をクリック操作等により選択する。このような選択操作が行われると、選択されたコンテンツの拠点IDが商圏設定装置10に送信される。このとき、ユーザ端末20の現在位置も同時に商圏設定装置10に送信される。
位置情報取得部112は、ユーザ端末20から送信されたユーザ端末20の現在位置を取得し、クリック情報取得部113は、ユーザ端末20から送信された拠点ID(クリック情報)を取得する(ステップS14)。
次に、ログ登録部114は、受信した拠点IDとユーザ端末20の現在位置とユーザにより入力されたクエリとを関連付けてログデータベース102に記憶させる(ステップS15)。
【0043】
そして、商圏算出部115は、前回商圏データベース103を更新してから所定時間、例えば24時間が経過したか否かを判定する(ステップS16)。
所定時間が経過していない場合(S16:No)は、S11に戻り、S11〜S15の処理を繰り返す。
一方、所定時間が経過している場合(S16:Yes)は、ログデータベース102に記憶されたログデータに基づいて、カテゴリおよび地域ごとの商圏を求める(ステップS17)。
商圏登録部116は、カテゴリおよび地域ごとに商圏を関連付けて商圏データベース103に記憶させる(ステップS18)。なお、すでに同じカテゴリおよび同じ地域の商圏が記憶されている場合は、新しい商圏で更新する。
【0044】
次に、設定された商圏に基づいて周辺検索を行う工程について、図3に示すフローチャートを用いて説明する。ここでは、周辺検索で「新宿の居酒屋」を検索する。
ユーザ端末20による周辺検索サイトの要求を受信すると、周辺検索サイト提供部121は、周辺検索サイトをユーザ端末20に送信する(ステップS21)。
ユーザ端末20で画面表示された周辺検索サイトにクエリ「新宿の居酒屋」が入力され、検索が開始されると、周辺検索サイト提供部121はこのクエリを受信する(ステップS22)。このとき、ユーザ端末20の現在位置も同時に受信する。
【0045】
商圏取得部122は、取得したクエリに基づいて、商圏データベース103から該当する範囲の商圏を取得する(ステップS23)。すなわち、上述した商圏データベース103から、カテゴリが「居酒屋」で地域が「新宿」の商圏データ「5km」を取得する。
次に、表示範囲設定部123は、ユーザ端末20の現在位置を中心とする半径5kmの円が表示範囲となるように地図の大きさを調整するとともに、周辺検索サイト提供部121が拠点データベース101からカテゴリが「居酒屋」で地域が「新宿」の拠点のうち、上記範囲内に表示可能な拠点を抽出し、表示範囲設定部123はこれらの拠点を地図上にマッピングした画像データを生成する(ステップS24)。
【0046】
表示範囲設定部123は、ユーザ端末20の現在位置を画面の中心として表示した場合に、複数の拠点の位置が一部に偏っているか否かを判定する(ステップS25)。
拠点の位置が一部に偏っている場合(S25:Yes)は、画面の中心を移動させて拠点の位置が偏っている地域を広く表示した画像データを生成し(ステップS26)、この画像データをユーザ端末20に送信する(ステップS27)。
一方、拠点の位置が一部に偏っていない場合(S25:No)は、ユーザ端末20の現在位置が中心となっている画像データをユーザ端末20に送信する(ステップS27)。
【0047】
[第1実施形態の作用効果]
以上の第1実施形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。
商圏算出部115は、ユーザが実際に選択した拠点のログデータに基づいて商圏を求めるため、実データに基づいた適切な商圏を求めることができる。
また、周辺検索提供手段12は、この商圏に基づいて、ユーザの指定したクエリごとに適切な表示範囲で地図を表示させることができる。これは、ユーザの検索意図に合致しているため、ユーザの満足度を向上させることができる。
【0048】
表示範囲設定部123は、周辺検索の検索結果を地図で表示させる際、地図上の拠点の位置が一部に偏っている場合は、拠点が偏っている地域を広く表示できるように、画面の中心をずらして表示させている。これにより、画面に表示された地図にはより多くの拠点が表示されるため、ユーザは、地図の画面を移動させることなく一目でより多くの拠点を確認でき、ユーザの満足度を向上させることができる。
【0049】
本実施形態では、商圏をカテゴリおよび地域ごとに設定している。周辺検索では、「新宿の居酒屋」のように地域とカテゴリを指定して検索することが多いため、カテゴリおよび地域ごとの商圏を商圏データベース103に記憶させておくことで、周辺検索を行う際の処理の高速化を図ることができる。
【0050】
<第2実施形態>
[商圏設定装置30の構成]
第1実施形態では、カテゴリおよび地域ごとの商圏を求めたが、第2実施形態では、カテゴリごとの商圏を求める例を説明する。すなわち、商圏算出部115、商圏登録部116、商圏取得部122、および表示範囲設定部123の動作が異なる以外は、第1実施形態と同様である。第1実施形態と同様の構成および動作の説明は省略する。
【0051】
商圏設定装置30において、商圏算出部315は、ログデータベース102にデータが蓄積されると、これらのデータに基づいて拠点の業種(カテゴリ)ごとの商圏を求める。具体的には、ログデータベース102の拠点IDに関連付けられた拠点データを拠点データベース101から取得し、当該拠点の位置と、ログデータベース102に記憶されたユーザ位置と、から距離を算出する。全てのログデータについて距離を算出し、同じカテゴリごとに距離の平均を算出し、そのカテゴリの商圏とする。
【0052】
商圏登録部316は、カテゴリごとに求めた商圏を関連付けて、商圏データベース103に記憶させる。なお、第2実施形態では、上述した商圏データベース103において、項目「地域」には何も記憶させない。
商圏取得部322は、取得したクエリに応じて、商圏データベース103から該当するカテゴリの商圏を取得する。例えば、クエリが「水族館」である場合、商圏データベース103から、カテゴリが「水族館」の商圏データを取得する。なお、「品川の水族館」のようにクエリに地域が指定されたとしても、カテゴリが「水族館」の商圏データを取得する。
【0053】
以上のような商圏設定装置30では、第1実施形態と同様に動作し、商圏を求めるステップS17および商圏を登録するステップS18と、商圏を取得するステップS23において上述の動作を行う。
以上の第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0054】
<第3実施形態>
[商圏設定装置40の構成]
第3実施形態では、拠点ごとの商圏を求める例と、商圏に応じて拠点に重み付けをして表示させる形態を説明する。すなわち、商圏算出部115、商圏登録部116、商圏取得部122、および表示範囲設定部123の動作が異なる以外は、第1実施形態と同様である。第1実施形態と同様の構成および動作の説明は省略する。
【0055】
本実施形態の商圏設定装置40において、商圏算出部415は、ログデータベース102にデータが蓄積されると、これらのデータに基づいて拠点ごとの商圏を求める。具体的には、ログデータベース102の拠点IDに関連付けられた拠点データを拠点データベース101から取得し、当該拠点の位置と、ログデータベース102に記憶されたユーザ位置と、から距離を算出する。全てのログデータについて距離を算出し、拠点ごとに距離の平均を算出し、その拠点の商圏とする。
商圏登録部416は、拠点ごとに算出された商圏を関連付けて、商圏データベースに記憶させる。第3実施形態における商圏データベースは、拠点IDごとに商圏が関連付けられて1つのレコードとして記憶されたテーブル構造となっている。
【0056】
商圏取得部422は、取得したクエリに応じて、商圏データベースから該当する拠点IDに関連付けられた商圏を取得する。例えば、クエリにお店の名称「フェボン」が指定された場合、商圏データベースに記憶されたデータのうち、拠点データベース101に記憶された拠点IDと関連付けて取得可能な拠点の名称に「フェボン」を含む拠点の商圏データを取得する。
表示範囲設定部423は、取得した商圏に基づいて、地図の表示範囲を調整する。第3実施形態では、クエリ「フェボン」を含む名称を有する拠点の商圏データを複数取得する。これらの商圏データのうち、最も広い商圏を有する拠点の商圏を地図の表示範囲とする。また、商圏の値を重みとして、複数の各拠点を、商圏が広い順に重み付けし、この重み付けされた拠点を地図上にマッピングして表示させる。例えば、図4においては、「フェボン」に完全一致する拠点A,B,Eは同じお店の各支店であり、商圏の値が大きいため、重要度の高い拠点として番号を付与して表示する。一方、拠点C,Dは「フェボン」を含むが完全に一致しない名称の拠点であり、商圏の値も拠点A,B,Eに比べて小さいため、重要度の低い拠点としてアイコンのみで表示する。なお、図4の位置Zがユーザ端末20の現在位置である。このようにして生成した表示データをユーザ端末20に送信する。
【0057】
以上のような商圏設定装置40では、第1実施形態と同様に動作し、商圏を求めるステップS17および商圏を登録するステップS18と、商圏を取得するステップS23および表示範囲を設定するステップS24において、上述の動作を行う。
以上の第3実施形態によれば、第1実施形態の作用効果の他にも以下の作用効果を奏することができる。
表示範囲設定部423は、周辺検索において検索された拠点に商圏が広い順に重み付けをして地図に表示する。商圏が広いほど、遠い場所から訪れる人が多いということであるため、人気が高いまたは注目度の高い拠点ということになる。したがって、ユーザは、どの拠点に人気があるのかを瞬時に把握することができ、ユーザの満足度を向上させることができる。
【0058】
<第4実施形態>
上記実施形態では、拠点を中心とする円の半径を商圏としたが、第4実施形態では、拠点を閲覧するユーザの位置集合の分布に応じて設定される商圏を用いて説明する。
例えば、ある拠点の一方側に高速道路が隣接して位置している場合、高速道路を挟んで拠点の一方側に位置しているユーザは、高速道路を越えて拠点を訪れることは困難なため、当該拠点を訪れようと考えて興味を持つことは少ない。したがって、この拠点の一方側(高速道路側)の領域をこの拠点の商圏とするには適切でない場合がある。本実施形態では、このように拠点に興味を持つユーザの位置の分布に偏りが生じる場合の商圏を適切に設定する方法について説明する。
本実施形態では、商圏算出部115および表示範囲設定部123の動作が異なる以外は、第3実施形態と同様の構成および動作である。
【0059】
本実施形態の商圏設定装置50において、商圏算出部515は、ログデータベース102にデータが蓄積されると、これらのデータに基づいて拠点ごとの商圏を求める。具体的には、ログデータベース102の拠点IDに関連付けられた全てのユーザ位置をログデータベース102から取得するとともに、当該拠点IDに関連付けられた拠点の位置を拠点データベース101から取得する。この拠点が、上述したように高速道路に隣接して位置している場合、ログデータベース102において当該拠点に関連付けられたユーザ位置のほとんどは、この拠点の高速道路とは反対側にあるということになる。すなわち、拠点の他方側にユーザの位置集合が形成されるため、拠点の位置を含んで拠点の他方側に形成されたユーザの位置集合の領域が商圏となる。商圏としては、当該拠点とユーザの位置集合を含む領域の外縁の最北端、最南端、最西端、最東端の座標を算出して設定する。
【0060】
表示範囲設定部523は、取得した商圏に基づいて、地図の表示範囲を調整する。第4実施形態では、商圏として、拠点とユーザの位置集合を含む領域の外縁の最北端、最南端、最西端、最東端の座標が商圏データベースに記憶されている。したがって、4つの座標を外縁とする領域が地図の表示範囲となるように地図のサイズを調整する(例えば、外縁の中心を表示範囲の中心として、外縁4点が表示範囲内に収まるスケールを設定する)とともに、当該商圏内に位置する拠点を地図上に表示させる。この表示データをユーザ端末20に送信する。
【0061】
以上のような商圏設定装置50では、第3実施形態と同様に動作し、商圏を求めるステップS17、および表示範囲を設定するステップS24において、上述の動作を行う。
以上の第4実施形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。
拠点に対して実際に興味を持つユーザの位置の分布に応じて商圏を設定するため、拠点の立地に応じたより正確な商圏を設定することができる。また、この商圏に基づいて地図の表示範囲を調整するため、ユーザの検索意図に合った適切な地図を表示させることができ、ユーザの満足度をより向上させることができる。本実施形態は、特に、拠点の位置する環境によって商圏が影響される場合に有効である。
【0062】
[変形例]
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で、以下に示される変形をも含むものである。
例えば、上記実施形態では、商圏算出部115は所定時間経過するごとにログデータベース102に記憶されたログデータに基づいて商圏を求める構成としたが、ログデータがある程度蓄積された時点で商圏を求めればよい。例えば、ログデータが所定件数蓄積された時点で商圏の求める構成であってもよい。
【0063】
また、上記実施形態では、検索サイト提供部111は地図検索サイトを提供したが、検索サイトとしては、検索結果として拠点が表示されるものであれば、電話帳検索サイトであってもウェブ検索サイトであってもよい。いずれの検索サイトでも、ユーザに提示した検索結果に含まれる拠点をクリック操作等により選択したというログがログデータベース102に記憶され、上述と同様の動作を行う。
【0064】
また、上記実施形態では、表示範囲設定部123は、表示範囲内に表示された拠点の位置に偏りがある場合は、画面の中心をずらして表示させる態様であったが、拠点の位置に偏りがあったとしても中心をずらさずにそのまま表示させる態様であってもよい。
また、上記実施形態では、商圏設定手段11と周辺検索提供手段12とを1つの装置として構成したが、別々の装置で構成してもよい。
【0065】
また、上記第4実施形態では、ユーザの位置集合の外縁が表示範囲に収まるように調整したが、ユーザの位置の分布(密度)が高い領域(例えば、ユーザ端末の密度が所定値以上の領域)が表示範囲に収まるように調整してもよい。
さらに、上記第4実施形態において、検索結果としての表示範囲の中心を、商圏の中心としてもよいし、周辺検索をしているユーザの現在位置から検索対象のコンテンツの商圏の中心の方へある程度スライドさせた位置としてもよい。
そして、上記第4実施形態において、検索結果としての表示範囲を、周辺検索をしているユーザの現在位置と検索対象となるコンテンツの商圏とが全て表示範囲に収まるように調整してもよい。
【0066】
また、上記第4実施形態では、ユーザ端末の位置の集合の外縁を商圏に設定したが、該位置の分布(密度)が所定値以上の領域を商圏として設定してもよい。
また、各ユーザ端末の位置と、拠点の位置との間の距離の平均値により商圏となる円の半径を求め、この半径の円内において各ユーザ端末の位置する領域を商圏として設定することとしてもよい。これにより、拠点のコンテンツを閲覧したユーザの位置の分布のばらつきを吸収して、拠点を中心とした適切な商圏を定めることができる。
【産業上の利用可能性】
【0067】
本発明は、周辺検索サイトにおいて地図の表示範囲を適切に調整可能な商圏設定装置および商圏設定方法として利用できる。
【符号の説明】
【0068】
1…商圏設定システム
10…商圏設定装置
11…商圏設定手段
111…検索サイト提供部
112…位置情報取得部
113…クリック情報取得部
114…ログ登録部
115…商圏算出部
116…商圏登録部
12…周辺検索提供手段
121…周辺検索サイト提供部
122…商圏取得部
123…表示範囲設定部
20…ユーザ端末
101…拠点データベース
102…ログデータベース
103…商圏データベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
拠点の商圏を設定する商圏設定装置であって、
ネットワークを介して接続されたユーザ端末に対して位置情報と対応付けられた拠点に関するコンテンツを表示させ、前記ユーザ端末において選択されたコンテンツを取得する取得手段と、
前記選択時の前記ユーザ端末の現在位置を取得する位置情報取得手段と、
前記ユーザ端末により選択されたコンテンツの拠点と、前記ユーザ端末の現在位置と、を関連付けてログデータとして記憶手段に記憶させるログ登録手段と、
前記記憶手段に記憶されたログデータに基づいて、前記拠点に対応付けられた位置情報と、当該拠点に関連付けられた前記ユーザ端末の現在位置と、から各拠点を来訪する可能性のあるユーザの存在範囲を商圏として求め、拠点ごとに商圏を設定する商圏設定手段と、を備えた
ことを特徴とする商圏設定装置。
【請求項2】
請求項1に記載の商圏設定装置において、
前記設定された商圏を、前記拠点ごとに関連付けて記憶手段に記憶させる商圏登録手段と、
前記ユーザ端末に対して周辺検索サイトを提供し、前記ユーザ端末で入力されたクエリによって検索された拠点に関連付けられた商圏を前記記憶手段から抽出し、この商圏に基づいて前記クエリに対する検索結果の表示範囲を調整する周辺検索提供手段と、をさらに備える
ことを特徴とする商圏設定装置。
【請求項3】
請求項2に記載の商圏設定装置において、
前記周辺検索提供手段は、前記表示範囲内に前記クエリに該当する拠点が複数ある場合、前記商圏が広い順に重み付けをして前記拠点を表示させる
ことを特徴とする商圏設定装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれかに記載の商圏設定装置において、
前記商圏設定手段は、前記拠点の業種ごとに前記商圏を設定する
ことを特徴とする商圏設定装置。
【請求項5】
請求項4に記載の商圏設定装置において、
前記商圏設定手段は、前記拠点の業種および前記拠点が位置する地域ごとに前記商圏を設定する
ことを特徴とする商圏設定装置。
【請求項6】
請求項1または請求項2に記載の商圏設定装置において、
前記商圏設定手段は、前記拠点に関連付けられた前記ユーザ端末の現在位置の分布に応じて、前記商圏を設定する
ことを特徴とする商圏設定装置。
【請求項7】
コンピュータを用いて行われ、拠点の商圏を設定する商圏設定方法であって、
前記コンピュータが、
ネットワークを介して接続されたユーザ端末に対して位置情報と対応付けられた拠点のコンテンツを表示させ、前記ユーザ端末において選択されたコンテンツを取得するステップと、
前記選択時の前記ユーザ端末の現在位置を取得するステップと、
前記ユーザ端末により選択されたコンテンツの拠点と、前記ユーザ端末の現在位置と、を関連付けてログデータとして記憶手段に記憶させるステップと、
前記記憶手段に記憶されたログデータに基づいて、前記拠点に対応付けられた位置情報と、当該拠点に関連付けられた前記ユーザ端末の現在位置と、から各拠点を来訪する可能性のあるユーザの存在範囲を商圏として求め、拠点ごとに商圏を設定するステップと、を実行する
ことを特徴とする商圏設定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−141749(P2012−141749A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−293490(P2010−293490)
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【出願人】(500257300)ヤフー株式会社 (1,128)
【Fターム(参考)】