説明

営業方式

【課題】商品又はサービスの良さを、ユーザに詳細に説明する機会を手軽に形成すると共に、ユーザの購買意欲を、否定的な情報と、魅力的な情報とから増大させながら、見込み客の増加を図ると共に、商品をより深く知らせることで固定客化していく。
【解決手段】
商品又はサービスを提供する提供体が提供する商品又はサービスについて、商品又はサービスについての体験的機会を提供した後、商品又はサービスのユーザへの提供要求を拒否すると共に、ある一定の条件下で特待的な商品又はサービスの供給を場合によっては匿名条件を添えた通信を用いて行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固定ユーザの拡大を図ろうとする営業方式に関するものである。
【背景技術】
【0002】
物流の発達に伴い、国内外を限らず商品、サービスが多種多数出回り、ユーザは、その中から、自分が欲するものを的確に入手する必要がある。又、以前は高額であったが、技術革新、量産化等で、安価になり、質の良いサービス、商品が安く入手できる機会が増える一方で、安価だが質が悪いもの、誤認、混同を生じさせる商品、サービスも多く出回り、商品知識は増えても、自分が欲しいもの、質の良いものになかなか巡りあうことが少なくなっている。
【0003】
その中で、インターネットの普及は、ユーザと企業を個別で結ぶことができるため、企業は、自らの主張を述べ、個々の質問に答えることができるようになった。
特開2004−86323号公報は、少子化が進む現在、より教習生を集めるべく、インターネット上のホームページに様々な特典付きで友達を紹介させることが記載されている。
しかしながら、商品の品質、サービスの質は、ブランドの力以外は、なかなか理解されることがないことから、売り上げの為の努力は多大なものであり、特に情報量の増大は、誇大表示の増加を拡大させ、よりユーザの警戒感をあおりたてるなど、思うような商品の販売、サービスの提供が実現できない。
【0004】
【特許文献1】特開2002−197201号公報
【特許文献2】特開2002−132963号公報
【特許文献3】特開2004−86323号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
解決しようとする問題点は、提供しようとする商品及びサービスが持つ有用性をユーザに容易に理解させると共に、商品又はサービスの良さを基調により多くの見込み客を増加させることを可能とすると共に、ユーザの負担が少なく、効率の良い固定客化も可能とする営業方式を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記に鑑み本発明は、商品又はサービスを提供する提供体が提供する商品又はサービスについて、商品又はサービスについての体験的機会を無償又は有償で提供して見込みユーザを得た後、商品又はサービスの見込みユーザへの有償での提供要求を拒否すると共に、ある一定の条件下で商品等と同額程度の商品又はサービスの追加的付与、無償での供給又は特典を付与した有償での供給等の特待的な供給を行い固定ユーザ化していくことより良い商品又はサービスをユーザに理解してもらうと共に、ユーザ自体が、商品又はサービスの普及を努めるようになるような状態下で、商品、サービスの提供とユーザの拡大を可能とした営業方式を実現する。


【発明の効果】
【0007】
本発明は、企業等の提供体は、見込みユーザを増やすことができ、ユーザは巷に溢れ出た商品又はサービスの中から真に良い物を得ることができると共に、固定客を増加させながら、商品又はサービスの売り上げを向上させることを実現する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明は、商品又はサービスを提供する企業、その他の法人、個人経営者、団体等の提供体が、新規の見込み客を増加させながら、固定客化を促進させる為の構成を提供するものであって、
1.「売らない」といった否定的ではあるが、状況により購買意欲を増加させようとする行動を、商品又はサービスの質の良さの教示又は体験により実感させることで、商品又はサービスの提供を促進させる。
即ち、商品又はサービスについての無償で又は特典の大きい体験会、各種チャットを具えた体験ホームページを主催する。
商品が例えば化粧品であれば、実際試してもらう。この商品を有効に用いた試行的なエステテイックを行う。実際の体験談をより実感がある状態、例えば、インターネットを介してユーザと、提供体側のエステテイッシャンとが向き合い、ユーザ側が予め宅配便、郵送などで受け取った試供品を手にした状態で、エステテッシャンの指導で、実際の体験を行う。
【0009】
この場合、テレビを付加したインターネット電話の利用、音声のみの利用その他の対話形式を用いて体験を施す。
ユーザは、ここで、商品の購入又は、サービスの継続的提供を希望した場合、即ち見込み客となった場合
提供体は、見込み客が、より商品又はサービスの提供を要望する様に本商品又はサービスを単に購入させるためのものではないこと、もし購入が実現される場合があったとき、同額の商品又はサービスが無償で提供されたり、より高額な特典が与えられることを見込み客に伝える。
【0010】
この様に、あたかも売らないかのような主張する一方で、購入時の様々な特典を見込み
客に伝える。
この体験会を見込み客の要求を維持させたままで終了させる。
例えば、購入が実現される条件に相当するアンケート用紙を提供、又はホームページの書き込みモードを特定するなどの条件モードを設定したままで、提供体は、見込み客との体験会状態を終了させる。
当該条件モードに見込み客が応答した時、商品を販売、又はサービスの継続的提供を行う。そして、体験会時に表明した同額の異なるかまたは同じ商品又はサービスを無償で手供したり、特典を付与する。
【0011】
2.次に見込み客に対しリピートを得ようとする手段として、
更に商品又はサービスについての、有用な知識、裏技的な情報、新商品の情報など様々な情報を与える無料体験会、ホームページの開設を行う。
ホームページの場合は、URL或いは、アイコンをクリックするだけで、目的とするホームページに到達する状態を提供する。
講習会を兼ねた体験会を数回繰り返し、見込み客にインストラクター等の資格的地位を付与することで、いわゆる固定客化、普及員化していく。
【0012】
3.講習会を兼ねた体験会において、商品又はサービスの良さを説明すると共に、実際に使用したり、有効な使用方法、裏技などの伝授をして、購買意欲をかき立てる共に、既に購入したユーザのアフタサービスを行う。
体験会に参加したユーザが商品の購入希望又はサービスの継続的提供希望の意志を表示したとき、
購入をしなくても無償で提供される機会があることを伝える。
その機会が、知人友人をこの無料体験会、又はサイトへ、誘い、結果として購入意志を表示してもらえることであることを告げる。
再び、新しい見込み客候補が無料体験会又はホームページサイトに参加し、新たな見込み客を形成する。

この様に、商品又はサービスの品質を基調として見込み客を作る場合は、少なくとも、見込み客を匿名化しても、その良さにより、自ら名乗ることも多いことから、固定客になるまでは、匿名状体であっても良い。
匿名であれば、新規ユーザは、個人情報を伝達した後の不安を解消でき、より見込み客の増加をはかれる。
見込み客の匿名化は、インターネット上においては、メールではなく、非固定IPアドレス状態でのチャット形式等により実現し、見込み客に安心感を与えるような工夫をしても良い。
【実施例1】
【0013】
本発明の実施例について図面を参照して詳細に説明する。

図1において、最初、ユーザに商品又はサービスについて、無料の体験会があることを連絡し、招待する。連絡は、ダイレクトメール、ダイレクトFAXの他、営業員、CM、掲示板、ホームページ上の宣伝により行う。
これに応じたユーザは、無料体験会に参加する。又は、指定のURLにアクセスしてもらう。
URLにアクセスしてもらったユーザには、サンプルの提供を行った上で、再びアクセスしてもらうことを勧める。
この場合、住所氏名等の個人情報を伏せたいユーザは、URLサイトから打ち出した、引換券を、販売店等にもっていって、サンプルを得るものであってもよい。
体験会では、実際の商品についての説明、その良さ、今後の可能性などを説明すると共に、実際に使い方を説明しながら、使ってもらう。
ホームページのアクセスの場合には、使い方において、わからないところを、直接書き込むことで、説明してもらうか、体験工程を細分化した情報を、URLから入力し、正しい使い方をチャット的に表示してもらう。(111)
尚、本実施例における商品又はサービスは、化粧品、健康食品、健康ドリンクの他、健康機器、在宅診断装置、介護機器等の他、通信教育、金融取引、エステテイック指導等のサービス分野を示す。

【0014】
ユーザが、この体験会等で、商品の購入、サービスの提供を受ける等の希望を示したとき、例えばホームページ上であれば、購入希望のボタンを押した時、購入等を予定した見込み客となり(112)、
商品等を提供する企業等の提供者は、現時点で売らないことを告げる。一方で、一定の条件下で購入した場合、同額の商品を無償で提供するか、特典の付与がされることを告げ購買意欲の向上を図る(113)。
一定の条件の一例に相当するアンケートを提供する。ホームページであれば、新たなアンケート用のホームページが開いて、中へ書き込みを可能とする(115)。
一応体験会を終了し、ホームページでも終了の画面を表示する(116)。
提供者は、アンケートの回収、受信が行われた場合(117)、商品について、同額の同一又は異なる商品を提供するか、特典を付与して、見込み客に提供する(118)。
アンケートが回収されない場合は、なぜアンケートを出さないのか質問し、再び無料体験会等に誘う。
その際、より商品等に精通してもらうため、無料体験会の案内を行う。
その他、一定の条件には、知人、友人を連れてきて見込み客化させる、事などであってもよい。
【0015】
もし購入を希望しない場合は、更に無料体験の機会を通知し、且つより高価な特典の提供などの情報の提供をする(114)。
ユーザが、尚かつ商品の購入等の希望を持たない場合(119)は、なぜ持たないかのアンケートを行い(120)、再び無料体験会などに招待する(122)。
この場合、アンケートにおいては、個人情報を記載しなくても、試供品の交換チケットを配布又は、ホームページ上において印刷可能としてもよい。

購入した者、又は購入を予定している者に商品又はサービスについて、より深い知識と、プロ並みのテクニックを習得してもらうため、無料講習会、講習用ホームページに誘う(121)。
【0016】
誘われた者が、体験会に行くか、当該サイトへアクセスしようとする場合、図2において、商品の購入、サービスの提供に対し、アフターフォロー等を行うと共に、メンテナンス等も併せて行う(201)。
更に、商品を購入、サービスの提供をした見込み客に、商品又はサービスに関連するより密度の高い情報の提供や、使い方、今後の改良商品等の案内を行い。知的レベルの向上を図る(202)。
何度か、この無料体験会を受講し、十分な知識を得るに至ったかどうか判定する(203)。
十分な知識がない場合は、更に講習会で講習を受けたり、ホームページ上で講習を受けたりする。
十分な知識が習得されたと判断した場合は、資格を付与し、再度商品の購入等をする場合は、同額の商品を無償で提供したり、特典を付与すると共に、資格を生かした商品又はサービスの提供の特別な機会を与える(204)。
【0017】
以上のように、本実施例は、見込み客の増加と、固定客化への促進を図ることを可能とする。
尚、図1で示す流れと、図2で示す流れは、特に接続しなくてもよく、別々に行われても良い場合もある。
【実施例2】
【0018】
次に本発明の他の実施例を図3を参照して詳細に説明する。
図1で示すユーザ、商品を購入、又はサービスの提供を受けたユーザに、無料の講習会の案内を送る。又はホームページの案内を送る。
当該講習会は、褒め称えるなどして、より購買等の意欲をかき立てるように行う(210)。
ユーザが商品の購買を要求したり、サービスの提供を要求したりした場合(211)、商品等は購入しないでくださいといった内容をユーザに告げる、一方、購入しなくても、無償で提供されたり、同一の価格の商品を併せて提供されたり、特典を与えられる条件が
あることを告げ、より一層の購買意欲を向上させる(212)。
条件は、例えば、知人、友人等の他のユーザを無料体験会へ誘い、体験会を通じて購入又はサービスを受けた場合、又はその予定となった場合である(215)。紹介が十分で、知人等が体験会へ参加、又はアクセスした場合(216)、無料体験会を受けてもらい(217)
もし、他のユーザが、商品の購入を希望したりした場合(218)は、ユーザは、同額の商品をもう一つ手に入れたり、特典を得る等して特待を受ける(219)。
更にユーザが、他の商品等を入手した場合は、別の知人、友人を紹介する(220)。
他のユーザが無料講習会にいかない、無料講習会に行ったが、商品の購入等には踏み切らない場合は、有償で商品を提供する(224)。
【0019】
この時、ある程度商品価格の割引が行われても良い。
ユーザが、知人等の紹介をしない場合(214)、再度商品等の講習、体験会に参加を促したり(221)してしてユーザに、不足している商品又はサービスについての知識、体験の付与を行い(222)、再び、提供体が示した条件を履行する場合(223)は、知人、友人などを連れてくるか紹介する。結局、提供体が提示した条件を履行しない場合(223)は、なぜ、履行しないのかなどをアンケートにとると共に、商品を有償で提供する(224)。
尚、新しいユーザの場合(225)は、顧客の登録を行う(226)。
以上の実施例で示すように本発明は、商品等の良さを普及しながら、見込み客の増加を図り、更に商品の良さを無償の講習会で説明することで、固定客化していくことができる。
尚、ユーザが商品を要求しない場合(211)、再度体験会など商品サービスの良さを体験してもらい、商品等を要求するように努力する(213)。結局、ユーザが商品を要求しない場合(227)は、アンケートなどをとって、機会があれば無料体験会へ再び誘うなどする(228)。
【0020】
本発明では、商品との接触を増加させるべく、商品等の提供者と、ユーザの接点を多く見出そうとするものであるが、その際、ユーザ側の個人情報の流出の不安を解消させるため、ユーザ側への試供品等の提供について、インターネットのホームページから出力した情報を印字した媒体を量販店、又は販売店に持って行くことで行うか、宛先が販売店又は量販店、コンビニなど身近な店舗にしてもらうことで、無料体験をインターネットで行うことが好ましい場合がある。
商品の購入の際も、見込み客情報は、伏せておき、商品の購入をインターネットからダウンロードしたデータによって行っても良い。
これは例えば、SDカード等のいわゆるメデイアに記録して、コンビニへこのSDカードを持って行き、記憶情報で確認し商品と交換することで、個人情報を伏せながら商品の提供を受けても良い。
この様に商品の提供を、匿名に近い状態で行うことができるようにすることで、安心して商品等の体験ができ、満足した商品の購入、サービスの提供が図られる。
【産業上の利用可能性】
【0021】
本発明は、多様化した社会において、見込み客を商品等の魅力から可急的に増やすことができ、更に固定客化も図ることができ、品質が向上した商品の生産を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施例を説明するための図。
【図2】本発明の実施例を説明するための図。
【図3】本発明の他の実施例を説明するための図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品又はサービスを提供する提供体が提供する商品又はサービスについて、商品又はサービスについての体験的機会を提供した後、商品又はサービスのユーザへの提供要求を拒否すると共に、ある一定の条件下で特待的な商品又はサービスの供給を行う営業方式。
【請求項2】
商品又はサービスに関連するユーザに対し他の商品又はサービスについての体験的機会と知識習得の機会を無償で提供すると共に、商品又はサービスに関連する知識習得、技術の習得がある一定のレベルを超えたとき、特定の資格を付与する請求項1に記載の営業方式。
【請求項3】
商品又はサービスを提供する提供体が提供する商品又はサービスについて、商品又はサービスについての体験的機会を提供した後、商品又はサービスのユーザへの有償での提供要求を待たせると共に他のユーザの体験的機会への参加等の条件が履行されたことを条件として商品又はサービスの特待的な供給を行う営業方式。
【請求項4】
前記体験的機会は、試験的使用、試着、試乗、試飲、試食の他、商品又はサービスについてのより有効な使用ができるようにするための科学的説明、教育である請求項1乃至3に記載の営業方式。
【請求項5】
商品又はサービスを提供する提供体が提供する商品又はサービスについて、商品又はサービスについての体験的機会を電子情報的に提供すると共に、当該電子情報的提供に関連して得られる電子情報を示す媒体によって、商品、サービスの試供物を匿名状態で得た後、
講習体験会の際、提供体は、商品又はサービスのユーザへの提供要求を拒否すると共に、ある一定の条件下で特待的な供給を前記電子情報を示す媒体を要件にして行う営業システム。
【請求項6】
前記条件が、知人、友人の紹介に基づく商品購入の高い可能性である請求項1,2,3,5に記載の営業方式。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−285668(P2006−285668A)
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−105081(P2005−105081)
【出願日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(000126757)株式会社アドバンス (60)