説明

噛合チェーン式進退作動装置

【課題】チェーン剛直化部分の撓みによる座屈及び金属疲労による折損とチェーン剛直化部分用通路のガイド開口部の破損との両方を回避するとともに円滑にチェーンを駆動する噛合チェーン式進退作動装置を提供すること。
【解決手段】チェーン剛直化部分110Aの下側に設けられた状態でチェーン剛直化部分110Aをガイドする下側剛直化チェーンガイド部140が、チェーン剛直化部分110Aの上側からチェーン剛直化部分110Aをガイドする上側剛直化チェーンガイド部150より長い噛合チェーン式進退作動装置100。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種製造分野の製造設備、運輸分野の移送設備、医療福祉分野の介護設備、芸術分野の舞台設備などに用いてワークなどの被駆動体を水平方向すなわち横向きに進退動させる駆動装置であって、特に、噛合チェーンを進退動作の駆動媒体として採用した噛合チェーン式進退作動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、駆動装置として、相互に噛み合って一体的に昇降する一対の昇降駆動用噛合チェーンを用いて重量物などのワークを昇降移動させる噛合チェーン式昇降装置がある(例えば、特許文献1参照。)。
また、プッシュプルチェーンを駆動媒体として門扉を横方向に開閉する伸縮門扉開閉装置がある(例えば、特許文献2及び特許文献3参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−274854号公報(特許請求の範囲、図3)
【特許文献2】特開平6−167179号公報(特許請求の範囲、図1)
【特許文献3】特開平7−109870号公報(特許請求の範囲、図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した水平方向に進退動する噛合チェーンの剛性を高めてチェーン剛直化部分の撓みを回避した場合、噛合チェーンの剛性を高めたが故に被搬送物の搬送に伴う振動を噛合チェーンに伝搬させやすくなるため、上述したチェーン剛直化部分の撓みによる座屈及び金属疲労による折損とチェーン剛直化部分用通路のガイド開口部の破損との両方を回避するとともに円滑にチェーンを駆動することをより一層困難にさせてしまうという問題点があった。
一方向への屈曲のみを規制するいわゆるプッシュプルチェーンにおいては、プッシュプルチェーンが座屈した際にチェーンが規制側と反対側に折れ曲がることを防止するため、搬送路全体に渡って折れ曲がりを抑制する程度のガイドを設ける必要があった。
また、昇降駆動用噛合チェーンであれば被搬送物自体が振動を発生することはなく、各方向から支持することで、安定した搬送を実現していた。
しかし、横押しタイプの場合、搬送経路上に設置された被搬送物を押し引きすることで搬送することとなる。
特に、剛直化した噛合チェーンにおいてはプッシュプルチェーンと異なり、搬送路上に凹凸に起因した振動が噛合チェーン剛直化部全体に伝達しやすい。
この振動による撓みが噛合チェーン剛直化部のガイド開口部付近に応力集中を発生させ、直接的な折損を生じさせたり、過剰な応力が繰り返しかかることによるガイド開口部と噛合チェーンの接触がブレーキとなって、剛直化チェーンの安定した進退を妨げるほか、ガイド内のチェーンに対しても進退時に過剰な荷重を発生させるおそれがあった。
【0005】
そこで、本発明が解決しようとする技術的課題、すなわち、本発明の目的は、水平方向に進退動する噛合チェーンすなわち一対の噛合チェーンを相互に噛み合わせたチェーン剛直化部分の撓みによる座屈及び金属疲労による折損とチェーン剛直化部分用通路のガイド開口部の破損との両方を回避するとともに円滑にチェーンを駆動する噛合チェーン式進退作動装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
まず、本請求項1の発明に係る噛合チェーン式進退作動装置は、チェーン幅方向に沿って相互に離間配置された一対のフック状内歯プレートと前記チェーン幅方向に沿って一対のフック状内歯プレートの外側にそれぞれ隣接配置された一対のフック状外歯プレートとを前後一対の連結ピンによってチェーン長手方向に多数連結して構成することにより相互に噛み合って対向配置した状態で剛直化チェーン進退方向に一体に剛直化してチェーン剛直化部分を形成するとともに上下方向に噛み外れて分岐自在となる上側噛合チェーン及び下側噛合チェーンと、前記下側噛合チェーンに係合して前記上側噛合チェーン及び下側噛合チェーンを進退自在に駆動する駆動用スプロケットと、前記上側噛合チェーン及び下側噛合チェーンの噛み外れ領域に設けられたチェーンガイド部によって前記上側噛合チェーンと前記下側噛合チェーンを位置決め噛み合わせて従動させる上側チェーンガイドを有するチェーンガイドとを備え、前記チェーン剛直化部分の下側に設けられた下側剛直化チェーンガイド部が、前記チェーン剛直化部分の上側剛直化チェーンガイド部より長いことにより、前述した課題を解決したものである。
【0007】
そして、本請求項2の発明に係る噛合チェーン式進退作動装置は、請求項1の発明に係る噛合チェーン式進退作動装置において、前記下側剛直化チェーンガイド部の上面が、前記剛直化チェーン進退方向に平行な面であり、前記上側剛直化チェーンガイド部の下面が、前記チェーン剛直化部分を進退自在に通すチェーン剛直化部分用通路の出口側に向かって前記チェーン剛直化部分用通路の上下幅を広げるように形成されていることにより、前述した課題をさらに解決したものである。
【0008】
そして、本請求項3の発明に係る噛合チェーン式進退作動装置は、請求項2の発明に係る噛合チェーン式進退作動装置において、前記上側剛直化チェーンガイド部の下面が、前記上側チェーンガイドの端部に接続され、前記上側剛直化チェーンガイド部が前記剛直化チェーン進退方向に対して形成する開口形状が、前記チェーン剛直化部分の屈曲限界より小さいことにより、前述した課題をさらに解決したものである。
【0009】
そして、本請求項4の発明に係る噛合チェーン式進退作動装置は、請求項1乃至請求項3のいずれか一つの発明に係る噛合チェーン式進退作動装置において、前記上側チェーンガイドと前記チェーンガイドに形成されて前記下側噛合チェーンをガイドする下側チェーンガイドとが、前記下側噛合チェーンに含まれる複数の連結ピンのうち前記チェーン剛直化部分の剛直化チェーン進退方向に直交して前記駆動用スプロケットの駆動軸を含むチェーン係合仮想平面内で前記下側噛合チェーンを前記駆動用スプロケットのスプロケット歯に係合させた状態で前記駆動用スプロケット側に位置する一方の連結ピンと前記上側噛合チェーンに含まれる複数の連結ピンのうちチェーン係合仮想平面に沿って一方の連結ピンに対向する他方の連結ピンとの間に存在する係合時ピン間距離を前記チェーン剛直化部分に含まれる複数の連結ピンのうちチェーン係合仮想平面に沿って相互に対向する一対の連結ピンの間に存在する剛直状態ピン間距離に揃えるように形成されていることにより、前述した課題をさらに解決したものである。
【0010】
そして、本請求項5の発明に係る噛合チェーン式進退作動装置は、請求項1乃至請求項4のいずれか一つの発明に係る噛合チェーン式進退作動装置において、前記チェーンガイド部が、前記チェーン剛直化部分の中空領域に直線状に延びていることにより、前述した課題をさらに解決したものである。
【0011】
そして、本請求項6の発明に係る噛合チェーン式進退作動装置は、請求項5の発明に係る噛合チェーン式進退作動装置において、前記チェーンガイド部のうち前記チェーン係合仮想平面から前記中空領域に延びている直線状延長部分の長さが、前記前後一対の連結ピンのピン間距離以上であることにより、前述した課題をさらに解決したものである。
【0012】
そして、本請求項7の発明に係る噛合チェーン式進退作動装置は、請求項6の発明に係る噛合チェーン式進退作動装置において、前記直線状延長部分の長さが、前記前後一対の連結ピンのピン間距離の2倍以上であることにより、前述した課題をさらに解決したものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明の請求項1の発明に係る噛合チェーン式進退作動装置は、チェーン幅方向に沿って相互に離間配置された一対のフック状内歯プレートと前記チェーン幅方向に沿って一対のフック状内歯プレートの外側にそれぞれ隣接配置された一対のフック状外歯プレートとを前後一対の連結ピンによってチェーン長手方向に多数連結して構成することにより相互に噛み合って対向配置した状態で剛直化チェーン進退方向に一体に剛直化してチェーン剛直化部分を形成するとともに上下方向に噛み外れて分岐自在となる上側噛合チェーン及び下側噛合チェーンと、前記下側噛合チェーンに係合して前記上側噛合チェーン及び下側噛合チェーンを進退自在に駆動する駆動用スプロケットと、前記上側噛合チェーン及び下側噛合チェーンの噛み外れ領域に設けられたチェーンガイド部によって前記上側噛合チェーンと前記下側噛合チェーンを位置決め噛み合わせて従動させる上側チェーンガイドを有するチェーンガイドとを備えていることにより、上側噛合チェーン及び下側噛合チェーンの水平方向すなわち横方向に沿った進退動作に応じて被駆動体を進退動させることができるばかりでなく、以下のような特有の構成に対応した格別の効果を奏することができる。
【0014】
すなわち、本請求項1に係る噛合チェーン式進退作動装置は、前記チェーン剛直化部分の下側に設けられた下側剛直化チェーンガイド部が、前記チェーン剛直化部分の上側剛直化チェーンガイド部より長いことにより、チェーン剛直化部分から荷重を受ける下側剛直化チェーンガイド部でチェーン剛直化部分を支持するとともにチェーンの振動を上側に逃がすため、水平方向に進退動するチェーン剛直化部分の撓みによる座屈及び金属疲労による折損と上側噛合チェーン及び下側噛合チェーンやチェーン剛直化部分を通すチェーン剛直化部分用通路のガイド開口部の破損との両方を回避するとともに円滑にチェーンを駆動することを実現することができる。
【0015】
そして、本請求項2に係る噛合チェーン式進退作動装置は、請求項1に係る噛合チェーン式進退作動装置が奏する効果に加えて、前記下側剛直化チェーンガイド部の上面が、前記剛直化チェーン進退方向に平行な面であり、前記上側剛直化チェーンガイド部の下面が、前記チェーン剛直化部分を進退自在に通すチェーン剛直化部分用通路の出口側に向かって前記チェーン剛直化部分用通路の上下幅を広げるように形成されていることにより、噛合チェーンの剛性を高めたが故に被搬送物の搬送に伴う振動を噛合チェーンに伝搬させ易くなっている場合でも、上下方向に沿ってチェーン剛直化部分に作用する曲げ応力をチェーン剛直化部分用通路の上下幅の広がりに応じて上側に逃がすため、水平方向に進退動するチェーン剛直化部分の撓みによる座屈及び金属疲労による折損と上側噛合チェーン及び下側噛合チェーンやチェーン剛直化部分用通路のガイド開口部の破損との両方を確実に回避するとともにより一層円滑にチェーンを駆動することを実現することができる。
【0016】
そして、本請求項3に係る噛合チェーン式進退作動装置は、請求項2に係る噛合チェーン式進退作動装置が奏する効果に加えて、前記上側剛直化チェーンガイド部の下面が、前記上側チェーンガイドの端部に接続され、前記上側剛直化チェーンガイド部が前記剛直化チェーン進退方向に対して形成する開口形状が、前記チェーン剛直化部分の屈曲限界より小さいことにより、チェーン剛直化部分用通路の出口側でチェーン剛直化部分の屈曲を最小限にするため、チェーン剛直化部分の水平方向すなわち横方向に沿った剛直状態を維持してチェーン剛直化部分の撓みによる座屈及び金属疲労による折損を回避した状態で水平方向に円滑にチェーンを駆動するとともにチェーン剛直化部分の撓みに起因する上側噛合チェーン及び下側噛合チェーンやチェーン剛直化部分用通路のガイド開口部の破損を回避することができる。
【0017】
そして、本請求項4に係る噛合チェーン式進退作動装置は、請求項1乃至請求項3に係る噛合チェーン式進退作動装置が奏する効果に加えて、前記上側チェーンガイドと前記チェーンガイドに形成されて前記下側噛合チェーンをガイドする下側チェーンガイドとが、前記下側噛合チェーンに含まれる複数の連結ピンのうち前記チェーン剛直化部分の剛直化チェーン進退方向に直交して前記駆動用スプロケットの駆動軸を含むチェーン係合仮想平面内で前記下側噛合チェーンを前記駆動用スプロケットのスプロケット歯に係合させた状態で前記駆動用スプロケット側に位置する一方の連結ピンと前記上側噛合チェーンに含まれる複数の連結ピンのうちチェーン係合仮想平面に沿って一方の連結ピンに対向する他方の連結ピンとの間に存在する係合時ピン間距離を前記チェーン剛直化部分に含まれる複数の連結ピンのうちチェーン係合仮想平面に沿って相互に対向する一対の連結ピンの間に存在する剛直状態ピン間距離に揃えるように形成されていることにより、下側噛合チェーンに係合する駆動用スプロケットで上側噛合チェーン及び下側噛合チェーンを駆動してフック状内歯プレート同士およびフック状外歯プレート同士をそれぞれ相互に噛み合わせるとともに上側噛合チェーン及び下側噛合チェーンを剛直化チェーン進退方向にそのまま駆動してフック状内歯プレート同士およびフック状外歯プレート同士の噛合動作を円滑に完了するため、水平方向に進退動するチェーン剛直化部分の撓みによる座屈及び金属疲労による折損と上側噛合チェーン及び下側噛合チェーンやチェーン剛直化部分用通路のガイド開口部の破損との両方を確実に回避するとともにより一層円滑にチェーンを駆動することを実現することができる。
【0018】
そして、本請求項5に係る噛合チェーン式進退作動装置は、請求項1乃至請求項4のいずれか一つに係る噛合チェーン式進退作動装置が奏する効果に加えて、前記チェーンガイド部が、前記チェーン剛直化部分の中空領域に直線状に延びていることにより、上側噛合チェーン及び下側噛合チェーンを相互に噛み外して分岐させたチェーン噛み外れ部分だけでなく、上側噛合チェーン及び下側噛合チェーンを相互に噛み合せて剛直化させたチェーン剛直化部分をチェーンガイド部で支持するため、上側噛合チェーン及び下側噛合チェーンを相互に噛み外した状態から剛直化させた状態に至るまで上側噛合チェーン及び下側噛合チェーンをガイドして上側噛合チェーン及び下側噛合チェーンの振動の発生を回避した状態で水平方向に進退動するチェーン剛直化部分の撓みによる座屈及び金属疲労による折損と上側噛合チェーン及び下側噛合チェーンやチェーン剛直化部分用通路のガイド開口部の破損との両方を確実に回避するとともにより一層円滑にチェーンを駆動することを実現することができる。
【0019】
そして、本請求項6に係る噛合チェーン式進退作動装置は、請求項5に係る噛合チェーン式進退作動装置が奏する効果に加えて、前記チェーンガイド部のうち前記チェーン係合仮想平面から前記中空領域に延びている直線状延長部分の長さが、前記前後一対の連結ピンのピン間距離以上であることにより、直線状延長部分が前後一対の連結ピンのピン間距離の範囲内でチェーン剛直化部分をガイドするため、上側噛合チェーン及び下側噛合チェーンを相互に噛み合わせるまでの範囲内でのみ上側噛合チェーン及び下側噛合チェーンをガイドする場合に比べてより円滑にチェーンを駆動することができる。
【0020】
そして、本請求項7に係る噛合チェーン式進退作動装置は、請求項6に係る噛合チェーン式進退作動装置が奏する効果に加えて、前記直線状延長部分の長さが、前記前後一対の連結ピンのピン間距離の2倍以上であることにより、剛直化チェーン進退方向に沿って3本以上の連結ピンに直線状延長部分の上面及び下面のそれぞれに対向させてこれら連結ピンを直接的にまたはブシュ或いはローラを介して間接的にガイドするため、より確実に円滑にチェーンを駆動することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施例である噛合チェーン式進退作動装置の全体図。
【図2】図1に示す駆動用スプロケットおよび噛合チェーン近傍の一部拡大図。
【図3】噛合チェーンの分解組み立て状態と噛み外れ状態を示す斜視図。
【図4】チェーン剛直化部分の屈曲状態を示す説明図。
【図5】図2に対応した変形例に係る一部拡大図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明に係る噛合チェーン式進退作動装置は、チェーン幅方向に沿って相互に離間配置された一対のフック状内歯プレートとチェーン幅方向に沿って一対のフック状内歯プレートの外側にそれぞれ隣接配置された一対のフック状外歯プレートとを前後一対の連結ピンによってチェーン長手方向に多数連結して構成することにより相互に噛み合って対向配置した状態で剛直化チェーン進退方向に一体に剛直化してチェーン剛直化部分を形成するとともに上下方向に噛み外れて分岐自在となる上側噛合チェーン及び下側噛合チェーンと、下側噛合チェーンに係合して前記上側噛合チェーン及び下側噛合チェーンを進退自在に駆動する駆動用スプロケットと、上側噛合チェーン及び下側噛合チェーンの噛み分かれ領域に設けられたチェーンガイド部によって上側噛合チェーンと前記下側噛合チェーンを位置決め噛み合わせて従動させる上側チェーンガイドを有するチェーンガイドとを備え、前記チェーン剛直化部分の下側に設けられた下側剛直化チェーンガイド部が、チェーン剛直化部分の上側剛直化チェーンガイド部より長いものであれば、その具体的な実施の態様は、如何なるものであってもよい。
【0023】
例えば、本発明の噛合チェーン式進退作動装置で用いられる上側噛合チェーン及び下側噛合チェーンは、相互に噛み合わせて一体化するとともに相互に噛み外れて分岐するものであればその具体的なチェーン形態は如何なるものであってもよく、例えば、チェーン幅方向に1列の単列であるもの、チェーン幅方向に2列以上の複列であるものなど何れであっても構わないが、チェーン幅方向に2列以上の複列であるものを採用する場合には、上側噛合チェーン及び下側噛合チェーンの一方を構成するフック状外歯プレート及びフック状内歯プレートが、これに対向する他方の噛合チェーンを構成するフック状外歯プレート及びフック状内歯プレートに対してチェーン幅方向の複列に亙ってそれぞれフック状に多重かつ強固に噛み合うため、噛合チェーンのチェーン幅方向に生じがちな座屈を確実に抑制して優れたチェーン耐久性を実現できるので、より好ましい。
【0024】
また、本発明の噛合チェーン式進退作動装置で用いられる上側噛合チェーン及び下側噛合チェーンは、ローラを有していないもの、すなわち、ブシュのみを有するもの、ローラを有するものなど何れであっても構わない。
【0025】
また、本発明の噛合チェーン式進退作動装置で用いられる上側チェーンガイド及び下側チェーンガイドは、上側噛合チェーン及び下側噛合チェーンを円滑に誘導案内するものであれば、上側噛合チェーン及び下側噛合チェーンを上下非対称な軌道で進退走行させるように形成されたものであってもよい。
【0026】
なお、上側剛直化チェーンガイド部及び下側剛直化チェーンガイド部は、上側噛合チェーン及び下側噛合チェーンを相互に噛み合わせる噛合い位置から水平方向すなわち横方向に沿ってフック状外歯プレート及びフック状内歯プレートのそれぞれのピッチ以上の長さを有しているほうが、より円滑なチェーン駆動を実現するうえで好ましい。
【実施例】
【0027】
以下、本発明の実施例である噛合チェーン式進退作動装置100を図面に基づいて説明する。
ここで、図1は、本発明の一実施例である噛合チェーン式進退作動装置の全体図であり、図2は、図1に示す駆動用スプロケットおよび噛合チェーン近傍の一部拡大図であり、図3は、噛合チェーンの分解組み立て状態と噛み外れ状態を示す斜視図であり、図4は、チェーン剛直化部分の屈曲状態を示す説明図であり、図5は、図2に対応した変形例に係る一部拡大図である。
【0028】
図1に示すように、本発明の実施例に係る噛合チェーン式進退作動装置100は、取り付け面Gに取り付けられた状態でワークなどの被駆動体Tを水平方向すなわち横方向に進退自在に移動させるものである。
また、噛合チェーン式進退作動装置100は、幅方向に壁面に固定されてもよいし、床面を掘ったり、作業台に埋め込んだ状態で設置されてもよい。
図1乃至図3に示すように、本実施例に係る噛合チェーン式進退作動装置100は、チェーン幅方向Wに沿って相互に離間配置された一対のフック状内歯プレート111、111とチェーン幅方向Wに沿って一対のフック状内歯プレート111、111の外側にそれぞれ隣接配置された一対のフック状外歯プレート112、112とを前後一対の連結ピン113、113によってチェーン長手方向に多数連結して構成することにより相互に噛み合って対向配置した状態で剛直化チェーン進退方向Aに一体に剛直化してチェーン剛直化部分110Aを形成するとともに上下方向Bに噛み外れて分岐自在となる上側噛合チェーン110U及び下側噛合チェーン110Lと、下側噛合チェーン110Lに係合して上側噛合チェーン110U及び下側噛合チェーン110Lを進退自在に駆動する駆動用スプロケット120と、上側噛合チェーン110U及び下側噛合チェーン110Lの噛み外れ領域R1に設けられたチェーンガイド部131によって上側噛合チェーン110Uと下側噛合チェーン110Lを位置決め噛み合わせて従動させる上側チェーンガイド132Uを有するチェーンガイド130とを備え、上側噛合チェーン110U及び下側噛合チェーン110Lの水平方向すなわち横方向に沿った進退動作に応じて被駆動体Tを進退動させるようになっている。
【0029】
なお、図3に示すように、噛合チェーン式進退作動装置100で用いた上側噛合チェーン110U及び下側噛合チェーン110Lは、それぞれ互いに同一のチェーン構造を有している。
また、図1及び図2に示すように、駆動用スプロケット120は、不図示の駆動用モータによって駆動される駆動軸121を中心に回転する。
また、図1乃至図3に示すように、駆動用スプロケット120は、フック状内歯プレート111、111に圧入嵌合された状態で連結ピン113に外嵌された前後一対のブシュ114にスプロケット歯を係合させた状態で上側噛合チェーン110U及び下側噛合チェーン110Lを進退自在に駆動する。
【0030】
次に、図1乃至図4を参照しながら、前述した本実施例の噛合チェーン式進退作動装置100が最も特徴とする構成の具体的な形態をより詳しく説明する。
図1乃至図4に示すように、噛合チェーン式進退作動装置100では、チェーン剛直化部分110Aの下側に設けられた下側剛直化チェーンガイド部140が、チェーン剛直化部分110Aの上側剛直化チェーンガイド部150より長い。
これにより、チェーン剛直化部分110Aから荷重を受ける下側剛直化チェーンガイド部140でチェーン剛直化部分110Aを支持するとともにチェーンの振動を上側に逃がすため、噛合チェーン式進退作動装置100は、水平方向に進退動するチェーン剛直化部分110Aの撓みによる座屈及び金属疲労による折損と上側噛合チェーン110U及び下側噛合チェーン110Lやチェーン剛直化部分100Aを通すチェーン剛直化部分用通路160のガイド開口部の破損との両方を回避するとともに円滑にチェーンを駆動することを実現するようになっている。
【0031】
また、噛合チェーン式進退作動装置100では、下側剛直化チェーンガイド部140の上面141が、剛直化チェーン進退方向Aに平行な面であり、上側剛直化チェーンガイド部150の下面151が、チェーン剛直化部分110Aを進退自在に通すチェーン剛直化部分用通路160の出口側に向かってチェーン剛直化部分用通路160の上下幅160Wを広げるように形成されている。
これにより、噛合チェーンの剛性を高めたが故に被搬送物の搬送に伴う振動を噛合チェーンに伝搬させ易くなっている場合でも、上下方向Bに沿ってチェーン剛直化部分110Aに作用する曲げ応力をチェーン剛直化部分用通路160の上下幅160Wの広がりに応じて上側に逃がすため、噛合チェーン式進退作動装置100は、水平方向に進退動するチェーン剛直化部分110Aの撓みによる座屈及び金属疲労による折損と上側噛合チェーン110U及び下側噛合チェーン110Lやチェーン剛直化部分用通路160のガイド開口部の破損との両方を確実に回避するとともにより一層円滑にチェーンを駆動することを実現するようになっている。
なお、上側剛直化チェーンガイド部150の下面151は、曲面であってもよい。
また、チェーン係合仮想平面S付近で上側剛直化チェーンガイド151と上側チェーンガイド132Uとで形成される幅が噛合幅となっていればチェーンの進退自体に影響なく、上側剛直化チェーンガイド151はチェーン係合仮想平面S付近のみであったとしても問題ない。
【0032】
また、噛合チェーン式進退作動装置100では、上側剛直化チェーンガイド部150の下面151が、上側チェーンガイド132Uの端部に接続され、上側剛直化チェーンガイド部150が剛直化チェーン進退方向Aに対して形成する開口形状が、チェーン剛直化部分110Aの屈曲限界より小さい。
より具体的には、例えば、上側剛直化チェーンガイド部150の下面151のうちガイドが噛合幅から開口し始める開口開始点151aと面取り部を除いた開口端151bとを結んだ直線が剛直化チェーン進退方向Aに対して形成する角度αが、チェーン剛直化部分110Aの屈曲限界角度βより小さい。
これにより、チェーン剛直化部分用通路160の出口側でチェーン剛直化部分110Aの屈曲を最小限にするため、噛合チェーン式進退作動装置100は、チェーン剛直化部分110Aの水平方向すなわち横方向に沿った剛直状態を維持してチェーン剛直化部分110Aの撓みによる座屈及び金属疲労による折損を回避した状態で水平方向に円滑にチェーンを駆動するとともにチェーン剛直化部分110Aの撓みに起因する上側噛合チェーン110U及び下側噛合チェーン110Lやチェーン剛直化部分用通路160のガイド開口部の破損を回避するようになっている。
なお、上側剛直化チェーンガイド151と上側チェーンガイド132Uは、チェーン係合仮想平面S付近で接続しているため、剛直化噛合チェーンが破損するような撓みを抑制するためには、剛直化チェーンガイドが噛合チェーンの屈曲限界より小さければよい。
また、剛直化チェーンの屈曲限界はチェーンのサイズ等によって異なるが、撓みの大きさが噛合チェーンの弾性変形内であるものをいう。
撓み発生時によりスムーズな進退を行うには、上側剛直化チェーンガイド151がより広い面積で剛直化チェーンを受ける形状であればよく、概ね直線で形成したうえで、開口部のみ曲線で形成するものや、全体に渡って曲線で構成されているものなど、いずれであってもかまわない。
【0033】
また、噛合チェーン式進退作動装置100では、上側チェーンガイド132Uとチェーンガイド130に形成されて下側噛合チェーン110Lをガイドする下側チェーンガイド132Lとが、下側噛合チェーン110Lに含まれる複数の連結ピン113のうちチェーン剛直化部分110Aの剛直化チェーン進退方向Aに直交して駆動用スプロケット120の駆動軸121を含むチェーン係合仮想平面S内で下側噛合チェーン110Lを駆動用スプロケット120のスプロケット歯に係合させた状態で駆動用スプロケット120側に位置する一方の連結ピン113Uと上側噛合チェーン110Uに含まれる複数の連結ピン113のうちチェーン係合仮想平面Sに沿って一方の連結ピン113Uに対向する他方の連結ピン113Lとの間に存在する係合時ピン間距離d1をチェーン剛直化部分110Aに含まれる複数の連結ピン113のうちチェーン係合仮想平面Sに沿って相互に対向する一対の連結ピン113、113の間に存在する剛直状態ピン間距離d2に揃えるように形成されている。
これにより、下側噛合チェーン110Lに係合する駆動用スプロケット120で上側噛合チェーン110U及び下側噛合チェーン110Lを駆動してフック状内歯プレート111同士およびフック状外歯プレート112同士をそれぞれ相互に噛み合わせるとともに上側噛合チェーン110U及び下側噛合チェーン110Lを剛直化チェーン進退方向Aにそのまま駆動してフック状内歯プレート111同士およびフック状外歯プレート112同士の噛合動作を円滑に完了するため、噛合チェーン式進退作動装置100は、水平方向に進退動するチェーン剛直化部分110Aの撓みによる座屈及び金属疲労による折損と上側噛合チェーン110U及び下側噛合チェーン110Lやチェーン剛直化部分用通路160のガイド開口部の破損との両方を確実に回避するとともにより一層円滑にチェーンを駆動するようになっている。
【0034】
また、噛合チェーン式進退作動装置100では、チェーンガイド部131が、チェーン剛直化部分110Aの中空領域R2に直線状に延びている。
これにより、上側噛合チェーン110U及び下側噛合チェーン110Lを相互に噛み外して分岐させたチェーン噛み外れ部分だけでなく、上側噛合チェーン110U及び下側噛合チェーン110Lを相互に噛み合せて剛直化させたチェーン剛直化部分110Aをチェーンガイド部131で支持するため、噛合チェーン式進退作動装置100は、上側噛合チェーン110U及び下側噛合チェーン110Lを相互に噛み外した状態から剛直化させた状態に至るまで上側噛合チェーン110U及び下側噛合チェーン110Lをガイドして上側噛合チェーン110U及び下側噛合チェーン110Lの振動の発生を回避した状態で水平方向に進退動するチェーン剛直化部分110Aの撓みによる座屈及び金属疲労による折損と上側噛合チェーン110U及び下側噛合チェーン110Lやチェーン剛直化部分用通路160のガイド開口部の破損との両方を確実に回避するとともにより一層円滑にチェーンを駆動することを実現するようになっている。
【0035】
また、噛合チェーン式進退作動装置100では、チェーンガイド部131のうちチェーン係合仮想平面Sから中空領域R2に延びている直線状延長部分131Aの長さL1が、前後一対の連結ピン113、113のピン間距離d3以上である。
これにより、直線状延長部分131Aが前後一対の連結ピン113、113のピン間距離d3の範囲内でチェーン剛直化部分110Aをガイドするため、噛合チェーン式進退作動装置100は、上側噛合チェーン110U及び下側噛合チェーン110Lを相互に噛み合わせるまでの範囲内でのみ上側噛合チェーン110U及び下側噛合チェーン110L一をガイドする場合に比べてより円滑に上側噛合チェーン110U及び下側噛合チェーン110Lを駆動するようになっている。
【0036】
このように得られた本実施例の噛合チェーン式進退作動装置100は、チェーン剛直化部分110Aの下側に設けられた状態でチェーン剛直化部分110Aをガイドする下側剛直化チェーンガイド部140が、チェーン剛直化部分110Aの上側からチェーン剛直化部分110Aをガイドする上側剛直化チェーンガイド部150より長いことにより、水平方向に進退動するチェーン剛直化部分110Aの撓みによる座屈及び金属疲労による折損と上側噛合チェーン110U及び下側噛合チェーン110Lやチェーン剛直化部分100Aを通すチェーン剛直化部分用通路160のガイド開口部の破損との両方を回避するとともに円滑にチェーンを駆動することを実現することができるなど、その効果は甚大である。
【0037】
次に、図5を参照しながら、噛合チェーン式進退作動装置100の他の例を説明する。
なお、以下では、チェーンガイド部131の一部である直線状延長部分131B以外の構成要素については上述の噛合チェーン式進退作動装置100と共通するため、共通する部分に共通の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図5に示すように、本例に係る噛合チェーン式進退作動装置では、直線状延長部分131Bの長さL2が、前後一対の連結ピン113、113のピン間距離d3の2倍以上である。
これにより、剛直化チェーン進退方向Aに沿って3本以上の連結ピン113に直線状延長部分131Bの上面及び下面のそれぞれに対向させてこれら連結ピン113をブシュ114を介して間接的に支持するため、本例に係る噛合チェーン式進退作動装置は、より確実に円滑に上側噛合チェーン110U及び下側噛合チェーン110Lを駆動するようになっている。
【符号の説明】
【0038】
100 ・・・ 噛合チェーン式進退作動装置
110U ・・・ 上側噛合チェーン
110L ・・・ 下側噛合チェーン
110A ・・・ チェーン剛直化部分
111 ・・・フック状内歯プレート
112 ・・・ フック状外歯プレート
113 ・・・ 連結ピン
114 ・・・ ブシュ
120 ・・・ 駆動用スプロケット
121 ・・・ 駆動軸
130 ・・ チェーンガイド
131 ・・・ チェーンガイド部
131A、131B 直線状延長部分
132U ・・・ 上側チェーンガイド
132L ・・・ 下側チェーンガイド
140 ・・・ 下側剛直化チェーンガイド部
141 ・・・ 下側剛直化チェーンガイド部の上面
150 ・・・ 上側剛直化チェーンガイド部
151 ・・・ 上側剛直化チェーンガイド部の下面
160 ・・・ チェーン剛直化部分用通路
160W ・・・ チェーン剛直化部分用通路の上下幅
A ・・・ 剛直化チェーン進退方向
B ・・・ 上下方向
d1 ・・・ 係合時ピン間距離
d2 ・・・ 剛直状態ピン間距離
d3 ・・・ ピン間距離
G ・・・ 取り付け面
L1、L2 ・・・ 直線状延長部分の長さ
R1 ・・・ 上側噛合チェーン及び下側噛合チェーンの噛み外れ領域
R2 ・・・ チェーン剛直化部分の中空領域
S ・・・ チェーン係合仮想平面
T ・・・ 被駆動体


【特許請求の範囲】
【請求項1】
チェーン幅方向に沿って相互に離間配置された一対のフック状内歯プレートと前記チェーン幅方向に沿って一対のフック状内歯プレートの外側にそれぞれ隣接配置された一対のフック状外歯プレートとを前後一対の連結ピンによってチェーン長手方向に多数連結して構成することにより相互に噛み合って対向配置した状態で剛直化チェーン進退方向に一体に剛直化してチェーン剛直化部分を形成するとともに上下方向に噛み外れて分岐自在となる上側噛合チェーン及び下側噛合チェーンと、前記下側噛合チェーンに係合して前記上側噛合チェーン及び下側噛合チェーンを進退自在に駆動する駆動用スプロケットと、前記上側噛合チェーン及び下側噛合チェーンの噛み外れ領域に設けられたチェーンガイド部によって前記上側噛合チェーンと前記下側噛合チェーンを位置決め噛み合わせて従動させる上側チェーンガイドを有するチェーンガイドとを備えた噛合チェーン式進退作動装置であって、
前記チェーン剛直化部分の下側に設けられた下側剛直化チェーンガイド部が、前記チェーン剛直化部分の上側剛直化チェーンガイド部より長いことを特徴とする噛合チェーン式進退作動装置。
【請求項2】
前記下側剛直化チェーンガイド部の上面が、前記剛直化チェーン進退方向に平行な面であり、
前記上側剛直化チェーンガイド部の下面が、前記チェーン剛直化部分を進退自在に通すチェーン剛直化部分用通路の出口側に向かって前記チェーン剛直化部分用通路の上下幅を広げるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の噛合チェーン式進退作動装置。
【請求項3】
前記上側剛直化チェーンガイド部の下面が、前記上側チェーンガイドの端部に接続され、
前記上側剛直化チェーンガイド部が前記剛直化チェーン進退方向に対して形成する開口形状が、前記チェーン剛直化部分の屈曲限界より小さいことを特徴とする請求項2に記載の噛合チェーン式進退作動装置。
【請求項4】
前記上側チェーンガイドと前記チェーンガイドに形成されて前記下側噛合チェーンをガイドする下側チェーンガイドとが、前記下側噛合チェーンに含まれる複数の連結ピンのうち前記チェーン剛直化部分の剛直化チェーン進退方向に直交して前記駆動用スプロケットの駆動軸を含むチェーン係合仮想平面内で前記下側噛合チェーンを前記駆動用スプロケットのスプロケット歯に係合させた状態で前記駆動用スプロケット側に位置する一方の連結ピンと前記上側噛合チェーンに含まれる複数の連結ピンのうちチェーン係合仮想平面に沿って一方の連結ピンに対向する他方の連結ピンとの間に存在する係合時ピン間距離を前記チェーン剛直化部分に含まれる複数の連結ピンのうちチェーン係合仮想平面に沿って相互に対向する一対の連結ピンの間に存在する剛直状態ピン間距離に揃えるように形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の噛合チェーン式進退作動装置。
【請求項5】
前記チェーンガイド部が、前記チェーン剛直化部分の中空領域に直線状に延びていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載の噛合チェーン式進退作動装置。
【請求項6】
前記チェーンガイド部のうち前記チェーン係合仮想平面から前記中空領域に延びている直線状延長部分の長さが、前記前後一対の連結ピンのピン間距離以上であることを特徴とする請求項5に記載の噛合チェーン式進退作動装置。
【請求項7】
前記直線状延長部分の長さが、前記前後一対の連結ピンのピン間距離の2倍以上であることを特徴とする請求項6に記載の噛合チェーン式進退作動装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−250846(P2012−250846A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−169487(P2011−169487)
【出願日】平成23年8月2日(2011.8.2)
【出願人】(000003355)株式会社椿本チエイン (861)