噴きこぼれ防止のための飲料その他のパック容器、噴きこぼれ防止のためのパック容器用のストロー等の管、および噴きこぼれ防止のためのストロー等の管付きパック容器
【課題】 飲料その他のパック容器の噴きこぼれ防止
【解決手段】 飲料パックに外部から押圧する力が加えられた際には、飲料パック内の飲料を小孔部から外部に流出させることにより、ストローから飲料が噴きこぼれることを防止する。牛乳パックなどの飲料パックであって、飲料パックの内部に、飲料を収容する部分と空洞部分とを隔てる隔壁が設けられる。飲料パックの外部に、内部の空洞部分と外部を貫通する小孔部と、小孔塞ぎ弁が設けられる。ストローにはこぼれそうになる飲料を外ではなく空洞部分に逃がす小孔部が設けられる。飲料パックに外部から押圧する力が加えられた際には、ストローの小孔部から空洞部分内に飲料を逃し、空洞部分の空気を外部に流出させ、ストローから飲料が噴きこぼれることを防止する。
【解決手段】 飲料パックに外部から押圧する力が加えられた際には、飲料パック内の飲料を小孔部から外部に流出させることにより、ストローから飲料が噴きこぼれることを防止する。牛乳パックなどの飲料パックであって、飲料パックの内部に、飲料を収容する部分と空洞部分とを隔てる隔壁が設けられる。飲料パックの外部に、内部の空洞部分と外部を貫通する小孔部と、小孔塞ぎ弁が設けられる。ストローにはこぼれそうになる飲料を外ではなく空洞部分に逃がす小孔部が設けられる。飲料パックに外部から押圧する力が加えられた際には、ストローの小孔部から空洞部分内に飲料を逃し、空洞部分の空気を外部に流出させ、ストローから飲料が噴きこぼれることを防止する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、噴きこぼれ防止のための飲料その他のパック容器、噴きこぼれ防止のためのパック容器用ストロー等の管、および噴きこぼれ防止のためのストロー付きパック容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、牛乳パックや、その他コーヒー、清涼飲料、アルコール飲料などの各種飲料に用いられている飲料パックは、ストローと組み合わせて販売され使用されている。
また飲料パック以外にも、自動車オイル、食用オイル、洗剤、その他の液体を収容するための紙パックや紙以外の素材のパックが利用され、ストロー上の管やチューブなどを利用して液体を吸いだしたり、注いだりすることによる利用がされている。
ところで、こうした飲料パックを強い力で持ったり、押すなどして、外部から押圧する力が加えられた際には、ストローの口から飲物が飛び出し、衣服やテーブル等を汚してしまうことがあった。特に子供などが飲料をこぼしてしまうことが多々あった。容器内の圧迫された飲料を逃がす流通口がないためである。
【0003】
【特許文献1】特開2001−157630号公報
【0004】
このような課題を解決するために、たとえば特開2001−157630「ストロー」においては、飲料パック内の空気を、外部に逃がし、内圧が上昇しないようにして、飲料がストローを介して外に漏れ出すことを防止するため、飲料パックとストローの間に空隙ができるようにする構成が提案されている。
ストロー先端の斜めカット部と「最終嵌合部」の間に、「最終嵌合部」の断面の最大外形寸法よりも、断面の最大外形寸法の大きい部分を設けることにより、ストローを差すストロー孔に隙間ができるというものである。
【0005】
【特許文献1】特開開平11−28143号公報
【0006】
また同様のものとして、特開平11−28143「低吸引式ストロー」においては、容器内の飲物を吸い易くし、不用意に容器を押し凹ませても飲物がストローの口から飛び出さないストローが提案されている。
外管の中に自由に出入りする刺し込み管とよりなる二段伸ばしストローにおいて、二段に伸ばしたストローを飲物容器内に外管が入るまで刺し込んだとき容器の挿入孔に接触する任意の位置の少なくとも一部またはを凹ませる。或いは外管の容器内に挿入される任意の位置の少なくとも一部に凸変形部をつけ、ストローを差すストロー孔に隙間ができるというものである。
【0007】
しかしながら、上記技術はいずれも、ストローの差し込み口に隙間を強制的に作ることにより、吸引力が弱くても飲めるようにするためのものであって、1口目は、容器内が液体で満たされていて空気のある空間がないために噴いてしまう。2口目からは、空気のある空間ができるために噴き出し防止が機能する。また、不快な音が出ないようにするだけである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
一方、飲料パック等のパック容器を押したりした場合には、ストローから飲料等の液体がこぼれなかった場合でも、ストローを通って飲料等が外部(ストローの上部)に上昇する。この状態でさらにパック容器を押すなどすれば簡単に飲料等が外にこぼれてしまう。
したがって、いったんストロー内を上昇しかけた飲料等の液体を、こぼれないように、パック容器の外に出さないように逃がすことができるならば、こうした別の問題も解決することとなる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そこで、上記の様々な課題を解決するために、本発明においては、飲料パックなどのパック容器、およびストロー等の管のそれぞれに改良を加え、下記の構成としたことにより、これまでに述べた課題を解決した。様々な形態の試作実験の結果、従来の飲料パック等のパック容器およびストロー等とは異なり、飲料などの液体がこぼれない効果が確認された。
【0010】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明においては、
牛乳パックなどの飲料パック・その他のパック容器であって、
パック容器の内部に、飲料等の液体を収容する部分と空洞部分とを隔てる隔壁が設けられたことを特徴とする、噴きこぼれ防止のための飲料その他のパック容器であることを特徴としている。
【0011】
また、上記課題を解決するため、請求項2に記載の発明においては、
牛乳パックなどの飲料パック・その他のパック容器であって、
パック容器の内部に、飲料を収容する部分と空洞部分とを隔てる隔壁が設けられ、パック容器の外面に、内部の空洞部分と外部を貫通する小孔部と、
小孔部を覆うことが可能な面積を有する小孔塞ぎ弁が、小孔部を塞ぐことが可能な位置に設けられたことを特徴とする、噴きこぼれ防止のための飲料その他のパック容器であることを特徴としている。
【0012】
また、上記課題を解決するため、請求項3に記載の発明においては、
請求項2に記載の発明において、
前記の小孔塞ぎ弁は、ビニール片、金属箔片、その他の柔軟性を備えた素材からなり、小孔塞ぎ弁の一部がパック容器外面の表面に固着されると共に、小孔部を覆う部分が少なくともパック容器に固着されないことを特徴とする、噴きこぼれ防止のための飲料その他のパック容器であることを特徴としている。
【0013】
また、上記課題を解決するため、請求項4に記載の発明においては、
請求項2または3に記載の発明において、
ビニール片、金属箔片、その他の柔軟性を備えた素材からなる、前記の小孔塞ぎ弁は、ストロー孔を使用前に覆っている封印部と一体となって封印されており、ストロー孔を開封することにより、前記の小孔塞ぎ弁が機能することを特徴とする、噴きこぼれ防止のための飲料その他のパック容器であることを特徴としている。
【0014】
また、上記課題を解決するため、請求項5に記載の発明においては、
牛乳パックなどの飲料パック・その他のパック容器にストロー孔から挿入されるストロー等の管であって、
ストローの一部に小孔部が設けられ、
小孔部を覆うことが可能な面積を有する小孔塞ぎ弁が、小孔部を塞ぐことが可能な位置に設けられたことを特徴とする、噴きこぼれ防止のためのパック容器用ストロー等の管であることを特徴としている。
【0015】
また、上記課題を解決するため、請求項6に記載の発明においては、
請求項5に記載の発明において、
前記の小孔塞ぎ弁は、ビニール片、金属箔片、その他の柔軟性を備えた素材からなり、小孔塞ぎ弁の一部がストロー外面の表面に固着されると共に、小孔部を覆う部分が少なくともストローに固着されないことを特徴とする、噴きこぼれ防止のためのパック容器用ストロー等の管であることを特徴としている。
【0016】
また、上記課題を解決するため、請求項7に記載の発明においては、
請求項5または6に記載の発明において、
前記の小孔塞ぎ弁は、ストロー孔からパック容器内に挿入されたストローを吸って、飲料等の液体を飲むまたは吸い出す際には、小孔部から流入する空気の流れによりストローに固着されない部分が小孔部を覆うと共に、パック容器に外部から押圧する力が加えられた際には、パック容器内の飲料をストローを通して小孔部から流出させることにより、ストローから飲料等の液体が噴きこぼれることを防止することを特徴とする、噴きこぼれ防止のためのパック容器用ストロー等の管であることを特徴としている。
【0017】
また、上記課題を解決するため、請求項8に記載の発明においては、
請求項5に記載の発明において、
前記の小孔塞ぎ弁は、ストローの一部に設けられた蛇腹部と、
蛇腹部の一部に設けられた小孔部とからなり、
蛇腹部の伸縮によって小孔部の開閉がなされることを特徴とする、噴きこぼれ防止のためのパック容器用ストロー等の管であることを特徴としている。
【0018】
また、上記課題を解決するため、請求項9に記載の発明においては、
請求項5に記載の発明において、
前記の小孔塞ぎ弁は、ストローの一部に設けられ、ストロー本体よりも柔軟性を有し、隙間状の小孔部を備えたスカート部からなり、スカート部の隙間状の小孔部の孔の大きさが可変にされていることを特徴とする、噴きこぼれ防止のためのパック容器用ストロー等の管であることを特徴としている。
【0019】
また、上記課題を解決するため、請求項10に記載の発明においては、
請求項5に記載の発明において、
前記の小孔塞ぎ弁は、ストローの一部にストロー本体から分岐して設けられ、ストロー本体よりも柔軟性を備えた筒状の小孔部からなり、小孔部の孔の大きさが可変にされていることを特徴とする、噴きこぼれ防止のためのパック容器用ストロー等の管であることを特徴としている。
【0020】
また、上記課題を解決するため、請求項11に記載の発明においては、
牛乳パックなどの飲料パック・その他のパック容器にストロー孔から挿入されるストロー等の管であって、
ストローの一部区間に小孔部が設けられると共に、小孔部が設けられた区間には、小孔部からこぼれた飲料などの液体を貯留可能な貯留部が設けられたことを特徴とする、噴きこぼれ防止のためのストロー等の管であることを特徴としている。
【0021】
また、上記課題を解決するため、請求項12に記載の発明においては、
牛乳パックなどの飲料パック・その他のパック容器にストロー孔から挿入されるストロー等の管であって、
ストローの先端部には、ストローの全周にわたり外周を覆い、使用前に先端部を覆い隠すと共に、使用時にはストローの先端部から移動して先端部を露出させる、先端保護部が設けられたことを特徴とする、ストロー等の管であることを特徴としている。
【0022】
また、上記課題を解決するため、請求項13に記載の発明においては、
請求項1〜4のいずれかに記載のパック容器であって、
請求項5〜12のいずれかに記載のパック容器用ストロー等の管が備えられたことを特徴とする、噴きこぼれ防止のためのストロー付きパック容器であることを特徴としている。
【0023】
また、上記課題を解決するため、請求項14に記載の発明においては、
請求項1〜4のいずれかに記載の飲料パック・その他のパック容器であって、
請求項5〜12のいずれかに記載のパック容器用ストロー等の管が備えられ、パック容器に外部から押圧する力が加えられた際には、パック容器内の飲料等の液体をストローを通してストローの小孔部からパック容器の空洞部分に流出させることにより、ストローから飲料等の液体が噴きこぼれることを防止することを特徴とする、噴きこぼれ防止のためのパック容器であることを特徴としている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0025】
(実施の形態1)
【0026】
本発明の第一の実施の形態は、噴きこぼれ防止のための飲料パック、その他のパック容器である。
飲料パックには、牛乳パックや、その他コーヒー、清涼飲料、アルコール飲料、その他の各種飲料に用いられる飲料パックが含まれる。また、本明細書および図面において、パック容器には飲料パック以外にも、自動車オイル、食用オイル、洗剤、その他の液体を収容するための紙パックや紙以外の素材のパックが含まれる。
また、本明細書および図面において、「ストロー」には飲料用のストロー以外にも、管状あるいはチューブ状の液体の流出・流入用管、液体の流出・流入用口が含まれる。
代表的な一形態として、本明細書および図面においては、主として飲料パックについて説明するが、これに限定されるものではなく、上記のような様々な用途、大きさ、素材、形状のパック容器に応用することができる。
【0027】
図1は、本発明の飲料パック等のパック容器の基本的な構成の一例を示す斜視図である。
図1において、符号1は飲料パック等のパック容器を、2はストロー等の管を示している。3は飲料パック内の飲料の水面を示している。
符号5は、飲料パックの内部に設けられた、飲料を収容する部分と空洞部分とを隔てる隔壁を示している。
符号10は小孔部、11は小孔部を塞ぐことが可能な小孔塞ぎ弁、12はストロー等の管が挿入されるストロー孔を示している。
【0028】
以下、パック容器が飲料パックである場合の実施例について説明する。
飲料パック1は、牛乳パックなどの飲料パックであって、その他にも清涼飲料やコーヒー・紅茶・茶・ココア等のパック、アルコール類のパックなどを含むことができ、内部に満たされる飲料の種類には関係なく適用することができる。
飲料パック1は、通常よく知られている形態では、紙製のものにコーティング処理や、金属幕によるコーティング処理などがされている。本発明においては後述する構成に特徴があるので、飲料パック自体の素材や構成、構造、製造方法には左右されない。
【0029】
本発明のパック容器の第一の特徴は、飲料パック等のパック容器1の内部に、飲料を収容する部分と空洞部分とを隔てる隔壁5が設けられたことである。
隔壁の素材は、紙、樹脂幕、金属箔、その他の様々な素材を用いることができ、素材には左右されない。
隔壁に隔てられて、図1、図3に示すように、飲料が充填される部分と、空洞部分とに分けられており、空洞部分には飲料は充填されないので、通常は単に空気が充満している。空洞部分は、後述するストロー2を用いて、ストロー2から飲料が噴きこぼれないように、こぼれそうになった飲料等の液体をストローに設けられた小孔部から逃がすための空洞である。
【0030】
本発明の第二の特徴は、ストローから飲料等の液体が噴きこぼれないように、こぼれそうになった飲料等の液体をストローを通して、ストローに設けられた小孔部から逃がす際に、元々空洞部分にあった空気などを外部に逃がすために、飲料パックの外面に空気を逃がすための小孔部10を設けたことである。
パック容器1の内部に、飲料を収容する部分と空洞部分とを隔てる隔壁が設けられ、パック容器1の外面に、内部の空洞部分と外部を貫通する小孔部10と、小孔部を覆うことが可能な面積を有する小孔塞ぎ弁11が、小孔部10を塞ぐことが可能な位置に設けられたことを特徴とする。
【0031】
本発明のパック容器は、飲料パック等のパック容器を持ったり力を加えたりした際に、飲みかけの飲料などの液体が、挿入されたストローの口から逆流して噴きこぼれることを防止するように構成されている
なお、小孔塞ぎ弁11は、パック容器の空洞部分にたまった液体を外部にこぼればいようにする効果はあるが、パック容器の構成において必須ではなく、これがないものであってもよい。後述するストローの弁の機能によって、ストローの先端から飲料等が外に噴きこぼれることを防止できるためである。
【0032】
図2は、小孔部10を塞いでいる小孔塞ぎ弁11を上から見下ろした形態の一例を示す平面図であり、小孔塞ぎ弁11のうち、符号11aは飲料パック外面に固着された部分を、また11bは飲料パック等のパック容器外面に固着されない部分を示している。固着される部分の面積、形状などはあくまでも一例である。固着されない部分の面積、形状についても同様である。
たとえば、小孔部10は、一つの穴ではなく、網状の部分がパック容器1の外面に設けられたようなものであってもよい。空気は通しやすいが、液体を通しにくい形態であればよく、様々な形態を採用することができる。
小孔塞ぎ弁11は、ビニール片、金属箔片、その他の柔軟性を備えた素材からなり、小孔塞ぎ弁11の一部が飲料パック等のパック容器外面の表面に固着されると共に、小孔部10を覆う部分が少なくともパック容器に固着されない。小孔部10を覆う部分は、パック容器に固着されない可動状態にあることにより、飲料パック外面の表面にくっついたり離れたりすることで、小孔部10を塞いだり開いたりして、弁の役割を果たすためである。
小孔部10の形状は、望ましい一例としては円形状のものであるが、形状には左右されない。楕円形でも、四角形その他の多角形でもよく、あるいは切れ込みなどでもよく、空気の出入りが行われるものであればよい。また小孔部10の大きさは、円形とした場合には、直径がストロー径程度以下、望ましくは5mm以下、さらに望ましくは3mm以下であり、しかしながら小さければ空気の出入りが妨げられることにもなるために、小さいほどよいというものでもない。またストローの径の大きさも異なるものがあるために、これとの兼ね合いや、飲料パックの大きさ、体積、その他の条件にもより適度な大きさが求められる。
【0033】
次に、図1および図3を参照して、本発明の飲料パックの作用について説明する。
図3は、本発明の飲料パック等のパック容器の代表的な形態の一例を、飲料パック下部を省略して、側面方向から見た断面図である。図3中において、符号はこれまでの図と共通する。
小孔塞ぎ弁11は、普段何もしていないとき、あるいは飲料をストロー2を通して飲んでいる時は、自重により、飲料パックに固着されない部分11bが小孔部10を覆う。この働きにより、小孔部10が塞がれる。
次に、従来の通常の飲料パックでは、持つときに注意をしないと、ストロー2を通って外に飲料がこぼれてしまうために、注意を払わなければならない。
しかし、本発明のパック容器によれば、飲料パック等のパック容器1に外部から押圧する力が加えられた際には、後述するストロー2を用いて、ストロー2から飲料が噴きこぼれないように、こぼれそうになった飲料をストロー2に設けられた小孔部20から空洞部分に逃がし、パック容器1の空洞部分内の空気を小孔部10から外部に流出させることにより、ストロー2から飲料が噴きこぼれることを防止する。
【0034】
次に、本発明の別の望ましい実施形態の一例について説明する。
図4は、小孔部10を塞いでいると共に、開封される前の飲料の出荷時の状態ではストローを差して挿入するためのストロー孔12を塞いでいる小孔塞ぎ弁11を上から見下ろした形態の一例を示す平面図である。
図5は、本実施形態の飲料パック等のパック容器の代表的な形態の一例を、パック容器下部を省略して、側面方向から見た断面図である。図4、図5中において、符号はこれまでの図と共通する。
【0035】
本実施形態の特徴は、ビニール片、金属箔片、その他の柔軟性を備えた素材からなる、前記の小孔塞ぎ弁11は、ストロー孔12を使用前に覆っている封印部13と一体となって封印されており、ストロー2を差してストロー孔12を開封することにより、前記の小孔塞ぎ弁11の飲料パック外面に固着されない部分が機能することを特徴とするものである。
【0036】
使用前には封印部13と一体となって封印され、開封されると機能する小孔塞ぎ弁11の形態の一例は、図5に示されるように、封印部13を開封すると、封印部は11aにおいてパック容器に固着され、固着されない部分13bが解き放たれることにより、封印部13により封印され隠れていた小孔塞ぎ弁11が現れるような形態である。すなわち、膜状の封印部13と小孔塞ぎ弁11とが二重になっているような例である。ストローを差した際には、ストローに封印部13が触れて封印部13自体は弁として機能しがたいために、別途小孔塞ぎ弁11を設けている。
【0037】
本実施形態の利点は、図5の断面図からも明らかなように、ストローを挿入するために封を開ければ、すなわち小孔塞ぎ弁11を開ければすぐに前記のような作用が得られることである。
つまり、飲料等の出荷、配送、販売店における陳列時には、ストロー孔12はもちろんのこと、小孔部10も封をして塞いでおかなければ、内部の飲料等の液体がこぼれてしまうし、飲料等の鮮度や清潔さも保てない。そこで小孔部10の封と、ストロー孔12の封とを別々にしておいた場合には、前記した本発明の作用を得るためには封を2つ開封しなければならないことになる。
しかしながら、本実施形態を採用すれば、封を1回開封すれば済むので、特に意識しなくても前期の作用を得られることとなる。
なお、小孔部10および小孔塞ぎ弁11の作用は前記と共通する。
【0038】
(第二の実施形態)
【0039】
次に、本発明の第二の実施形態は、噴きこぼれ防止のための飲料その他のパック容器用ストロー等の管である。
図6及び図7は、本実施形態のストロー等の管の一部分を拡大した図であり、図6はストロー2に設けられた小孔部を側面方向から見た図であり、図7は小孔部を正面から見た図である。
【0040】
図6および図7において、符号20はストローに設けられた小孔部、21は小孔塞ぎ弁を示し、21aは小孔塞ぎ弁がストローに固着されない部分、21bが固着される部分、22が先端部を示している。
すなわち、牛乳パックなどの飲料パックにストロー孔12から挿入されるストロー2であって、ストロー2の一部に小孔部20が設けられ、小孔部20を覆うことが可能な面積を有する小孔塞ぎ弁21が、小孔部20を塞ぐことが可能な位置に設けられたことを特徴とする。
【0041】
ストローの先端部22と小孔部20との間の長さに比例して、小孔部20から飲料などの液体がストローの先端部22からではなくパック容器の空洞部分にこぼれるための圧力差が生じ、その圧力差を利用して、飲料等の噴きこぼれを防止する作用を生むことを特徴とする。なお、後述するストロー等の他の実施形態においても同様である。
なお、ストローの断面は円形でもよいが、小孔塞ぎ弁21を平面状の部分に設けることができれば、弁がより機能しやすいので、ストローの断面を正方形などにしてもよい。
【0042】
小孔塞ぎ弁21は、ビニール片、金属箔片、その他の柔軟性を備えた素材からなり、小孔塞ぎ弁21の一部がストロー外面の表面に固着されると共に、小孔部を覆う部分が少なくともストローに固着されない。
小孔塞ぎ弁21は、ストロー孔12から飲料パック内に挿入されたストローを吸って、飲料を飲む際には、小孔部20から流入する空気の流れによりストローに固着されない部分21aが小孔部20を覆うことにより、弁が閉じられる。
【0043】
パック容器1に外部から押圧する力が加えられた際には、パック容器1内の空気および飲料の圧力が高まるので、パック容器1内の飲料等がストロー2を通って外に流出しようとし、その圧力によりストロー2に設けられた小孔塞ぎ弁21が開き、小孔部20からストロー2外、すなわちパック容器の空洞部分に飲料等を流出させることにより、ストロー2の先端部22から飲料等の液体が噴きこぼれることを防止する。しかしながらこの状態において、飲料パック1に外部から押圧する力が加えられているために、飲料パック1の空洞部分内の空気を外部に逃がすためには、本発明の実施形態1の、小孔部10が設けられたパック容器と組み合わせて用いられることが望ましい。
【0044】
図13は、第一の実施形態の飲料その他のパック容器と、第二の実施形態のストローとを組み合わせて使用する使用状態を示す図である。図13においては、外部から飲料パックに力が加えられた際に、飲料パック1の小孔部10を通って外に流出する空気の流れを符号Aで示している。また、ストロー2の小孔部20からストロー外の、パック容器1の空洞部分に飲料を流出させる流れを、符号Bで示している。
【0045】
次に、本発明のストローの他の形態の一例について説明する。
図8及び図9は、本実施形態のストローの一部分を拡大した図であり、いずれもストロー2に設けられた小孔部を正面方向から見た図であり、図8は蛇腹部を伸長させた状態を、図9は短縮させた状態を示す図である。
図8および図9において、符号23は小孔塞ぎ弁、24は蛇腹部、25は小孔部を示している。
【0046】
前記の小孔塞ぎ弁23は、ストロー2の一部に設けられた蛇腹部24と、蛇腹部の一部に設けられた小孔部25とから構成されている。
蛇腹部24の伸縮によって小孔部25の開閉がなされることを特徴とする。
蛇腹部24は、図8および図9において、蛇腹を構成するストローの皺の、実線が凸状に、点線が凹状になっていることを示している。
蛇腹部24に小孔部25が設けられているが、ストロー本体2よりも蛇腹部24を柔軟な素材、たとえば素材が同じでも厚さがごく薄い素材などを用いることにより、ストローを吸った際には蛇腹部が図9のように縮み、結果として小孔部25が閉じられて弁の働きをする例を示している。
【0047】
弁を設けたことによる作用は前記と同様であり、パック容器1に外部から押圧する力が加えられた際には、パック容器1内の空気の圧力が高まるので、パック容器内の飲料等がストロー2を通って外に流出しようとするが、パック容器1内部からストロー2内に飲料が流入するため、その圧力によりストロー2に設けられた小孔部25からストロー2外、すなわちパック容器の空洞部分に飲料等を流出させることにより、ストロー2の先端部22から飲料等が噴きこぼれることを防止する。しかしながらこの状態において、飲料パック1に外部から押圧する力が加えられているために、パック容器1の空洞部分内の空気を外部に逃がすためには、本発明の実施形態1の、小孔部10が設けられた飲料パックと組み合わせて用いられることが望ましい。
【0048】
本発明のストローの他の実施形態の例について説明する。
図10は、本実施形態のストローの一部分を拡大した図である。
小孔塞ぎ弁26は、ストロー2の一部に設けられ、ストロー本体2よりも柔軟性を有し、隙間状の小孔部28を備えたスカート部27からなり、スカート部27の隙間状の小孔部28の孔の大きさが可変にされていることを特徴とする。
【0049】
ストロー2は、上部と下部で径が異なり、それにより、スカート部27が生まれ隙間状の小孔部28が設けられている。
ストロー本体2よりもスカート部27を柔軟な素材、たとえば素材が同じでも厚さがごく薄い素材などを用いることにより、隙間状の小孔部28は、圧力の変化により開閉がされるようになっており、ストロー2を吸った際にはスカート部27が内側に縮んで小孔部28の隙間が閉じられて弁の働きをする例を示している。
【0050】
弁を設けたことによる作用は前記と同様であり、パック容器1に外部から押圧する力が加えられた際には、パック容器1内の空気の圧力が高まるので、飲料パック内の飲料等がストロー2を通って外に流出しようとし、その圧力によりストロー2に設けられた小孔部28からストロー2外、飲料パンクの空洞部分に飲料を流出させることにより、ストロー2の先端部22から飲料等が噴きこぼれることを防止する。しかしながらこの状態において、パック容器1に外部から押圧する力が加えられているために、パック容器1の空洞部分内の空気を外部に逃がすためには、本発明の実施形態1の、小孔部10が設けられたパック容器と組み合わせて用いられることが望ましい。
【0051】
次に、本発明のストローの別の実施形態について説明する。
図11は、本実施形態のストローの一部分を拡大した図である。
小孔塞ぎ弁29は、ストロー2の一部にストロー本体2から分岐して設けられ、ストロー本体2よりも柔軟性を備えた筒状の小孔部からなり、小孔部の孔30の大きさが可変にされていることを特徴とする。
【0052】
ストロー本体2よりも、筒状の小孔塞ぎ弁29を柔軟な素材、たとえば素材が同じでも厚さがごく薄い素材などを用いることにより、小孔部の孔30は、圧力の変化により開閉がされるようになっており、ストロー2を吸った際にはスカー小孔塞ぎ弁29が収縮して小孔部の穴30が閉じられて弁の働きをする例を示している。
【0053】
弁を設けたことによる作用は前記と同様であり、パック容器1に外部から押圧する力が加えられた際には、パック容器1内の空気の圧力が高まるので、パック容器内の飲料等がストロー2を通って外に流出しようとし、その圧力によりストロー2に設けられた小孔塞ぎ弁29の孔30からストロー2外、パック容器の空洞部分に飲料を流出させることにより、ストロー2の先端部22から飲料等が噴きこぼれることを防止する。しかしながらこの状態において、パック容器1に外部から押圧する力が加えられているために、パック容器1の空洞部分内の空気を外部に逃がすためには、本発明の実施形態1の、小孔部10が設けられたパック容器と組み合わせて用いられることが望ましい。
【0054】
次に、牛乳パックなどの飲料パック・その他のパック容器にストロー孔から挿入されるストロー等の管の別の実施形態について説明する。
図14は、本実施形態のストローの使用状態を示す断面図である。
ストロー2の一部区間に小孔部210が設けられると共に、小孔部210が設けられた区間には、小孔部210からこぼれた飲料などの液体を貯留可能な貯留部200が設けられている。貯留部200の設けられる区間は任意である。
また、小孔部は1箇所でもよく、あるいは図14に示すように複数箇所でもよく、あるいはたとえばストロー2本体の外面が網状になっているような形態であってもよい。
貯留部は、ストロー2本体の外面を全周にわたって覆い、小孔部210が設けられた区間が、ストロー2本体の外面と、貯留部とのいわば二重構造になっている。貯留部200は、ストロー2本体よりも柔軟な素材で形成されている。たとえば、ごく薄手のゴム素材、ビニール素材、その他の各種素材を用いることができる。
飲料を飲む場合などには、貯留部200は吸引されるなどによりストロー2本体の外面に付着する力が働くが、飲料パックなどのパック容器が押された場合など、液体がストロー2先端から噴きこぼれそうになる際には、先端からこぼれることを防止する。つまり貯留部200が柔軟な素材から形成されており、小孔部210からこぼれる液体を、貯留するために、先端部22から噴きこぼれることを防止する。
【0055】
さらに、牛乳パックなどの飲料パック・その他のパック容器にストロー孔から挿入されるストロー等の管の別の実施形態について説明する。
図15は、本発明の実施形態のストローを示す断面図である。
図16は、本発明の実施形態のストローの使用状態を示す斜視図である。
本実施形態においては、図15に示すように、ストロー2の先端部230には、ストロー2の全周にわたり外周を覆い、使用前に先端部を覆い隠す、ストロー2本体よりやや径の広い輪状の先端保護部220が設けられている。ストロー2の断面が円形でない場合には、輪状の先端保護部220もストロー2の断面と同様の断面形状にされている。
いわば先端部230を保護するように二重になっており、先端の尖った部分が使用前には隠されているので、誤って手などを突き刺してしまうこともない。また先端部230を汚してしまうことなども防ぐ。
【0056】
次に、使用時には図16に示すように、先端保護部220が移動可能にされているために、ストロー孔12に突き刺した場合には、ストロー2の先端部230から先端保護部220が移動して先端部230を露出させる。
【0057】
(第三の実施形態)
【0058】
本発明の第三の実施形態は、飲料パック等のパック容器が販売等される形態において、パック容器にストローが付属して流通し、使用される形態である。
請求項1〜4のいずれかに記載のパック容器であって、請求項5〜12のいずれかに記載の飲料その他のパック容器用ストロー等の管が備えられたことを特徴とする、噴きこぼれ防止のためのストロー等の管付きパック容器である。
【0059】
図12は、本発明のパック容器の基本的な構成の一例を示す斜視図である。
図12において、符号1は飲料その他のパック容器を、2はストロー等の管を示している。3は飲料パック内の飲料の水面を示している。
また、図13は本実施形態の使用状態の一例を示している。
図12において、符号10は小孔部、11は小孔部を塞ぐことが可能な小孔塞ぎ弁、12はストローが挿入されるストロー孔を示している。符号20はストローに設けられた小孔部、21は小孔塞ぎ弁を示している。
図12および図13においては、前記した図1で示す飲料パックに、図7および図8に示すストローを組み合わせた例を示しているが、たとえば他の形態のストローを組み合わせることでもよい。
【0060】
パック容器に外部から押圧する力が加えられた際には、飲料パック内の空気をストローを通してストローの小孔部からパック容器の空洞部分に流出させることにより、ストローから飲料等が噴きこぼれることを防止する。
これまでに説明したように、飲料パック1に外部から押圧する力が加えられた際には、パック容器1の空洞部分内の空気を外部に逃がすために、小孔部10が設けられたパック容器を用いると共に、本発明のいずれかのストローを組み合わせればより効果的に作用するからである。
【0061】
なお、本発明のいずれの形態においても、ストローに設けられた小孔部から、飲料パックの空洞部分に飲料がたくさんこぼれたような場合には、空洞部分内にストローの先端を挿入するようにすれば、空洞部分内に溜まった飲料を飲むことができる。したがって飲料を無駄にすることはなく、従来の飲料パックで外に飲料をこぼしてしまった場合にくらべると無駄にならないという効果も生じる。
【産業上の利用可能性】
【0062】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、飲料その他のパック容器を外から押してへこませたり、温度が上昇するというように飲料パックの内圧が上昇しうることが発生しても、パック容器内の飲料等は、ストローの小孔部を通ってパック容器の空洞部分に逃げるため、実際には内圧は上昇しないので、従来のストローのように、飲料等がストローを介して、外にこぼれ出さないようにすることができる。
【0063】
さらに弁の開閉が自然に行われるので、飲料を飲むときには弁が閉じられて、空気がパック容器内に無駄に流入することがなく、結果としてストローを吸う力を強くしなくてもよい。
【0064】
一方、パック容器を押したりした場合には、ストローから飲料等がこぼれなかった場合でも、ストローを通って飲料等が外部(ストローの上部)に上昇するが、この状態でいったんストロー内を上昇しかけた飲料等を、こぼれにくくなるようにパック容器の空洞部分内に素早く戻すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明の飲料パックの基本的な構成の一例を示す斜視図である。
【図2】小孔部10を塞いでいる小孔塞ぎ弁11を上から見下ろした形態の一例を示す平面図である。
【図3】本発明の飲料パックの代表的な形態の一例を、飲料パック下部を省略して、側面方向から見た断面図である。
【図4】小孔部10を塞いでいると共に、開封される前の飲料の出荷時の状態ではストローを差して挿入するためのストロー項12を塞いでいる小孔塞ぎ弁11を上から見下ろした形態の一例を示す平面図である。
【図5】本発明の実施形態の飲料パックの代表的な形態の一例を、飲料パック下部を省略して、側面方向から見た断面図である。
【図6】本発明の実施形態のストローの一部分を拡大した図であり、ストロー2に設けられた小孔部を側面方向から見た図である。
【図7】本発明の実施形態のストローの一部分を拡大した図であり、小孔部を正面から見た図である。
【図8】本発明の実施形態のストローの一部分を拡大した図であり、ストロー2に設けられた小孔部を正面方向から見た図であり、蛇腹部を伸長させた状態を示す図である。
【図9】本発明の実施形態のストローの一部分を拡大した図であり、ストロー2に設けられた小孔部を正面方向から見た図であり、蛇腹部を短縮させた状態を示す図である。
【図10】本発明の実施形態のストローの一部分を拡大した図である。
【図11】本発明の実施形態のストローの一部分を拡大した図である。
【図12】本発明の飲料パックの基本的な構成の一例を示す斜視図である。
【図13】第一の実施形態の飲料パックと、第二の実施形態のストローとを組み合わせて使用する使用状態を示す図である。
【図14】本発明の実施形態のストローの使用状態を示す断面図である。
【図15】本発明の実施形態のストローを示す断面図である。
【図16】本発明の実施形態のストローの使用状態を示す斜視図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、噴きこぼれ防止のための飲料その他のパック容器、噴きこぼれ防止のためのパック容器用ストロー等の管、および噴きこぼれ防止のためのストロー付きパック容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、牛乳パックや、その他コーヒー、清涼飲料、アルコール飲料などの各種飲料に用いられている飲料パックは、ストローと組み合わせて販売され使用されている。
また飲料パック以外にも、自動車オイル、食用オイル、洗剤、その他の液体を収容するための紙パックや紙以外の素材のパックが利用され、ストロー上の管やチューブなどを利用して液体を吸いだしたり、注いだりすることによる利用がされている。
ところで、こうした飲料パックを強い力で持ったり、押すなどして、外部から押圧する力が加えられた際には、ストローの口から飲物が飛び出し、衣服やテーブル等を汚してしまうことがあった。特に子供などが飲料をこぼしてしまうことが多々あった。容器内の圧迫された飲料を逃がす流通口がないためである。
【0003】
【特許文献1】特開2001−157630号公報
【0004】
このような課題を解決するために、たとえば特開2001−157630「ストロー」においては、飲料パック内の空気を、外部に逃がし、内圧が上昇しないようにして、飲料がストローを介して外に漏れ出すことを防止するため、飲料パックとストローの間に空隙ができるようにする構成が提案されている。
ストロー先端の斜めカット部と「最終嵌合部」の間に、「最終嵌合部」の断面の最大外形寸法よりも、断面の最大外形寸法の大きい部分を設けることにより、ストローを差すストロー孔に隙間ができるというものである。
【0005】
【特許文献1】特開開平11−28143号公報
【0006】
また同様のものとして、特開平11−28143「低吸引式ストロー」においては、容器内の飲物を吸い易くし、不用意に容器を押し凹ませても飲物がストローの口から飛び出さないストローが提案されている。
外管の中に自由に出入りする刺し込み管とよりなる二段伸ばしストローにおいて、二段に伸ばしたストローを飲物容器内に外管が入るまで刺し込んだとき容器の挿入孔に接触する任意の位置の少なくとも一部またはを凹ませる。或いは外管の容器内に挿入される任意の位置の少なくとも一部に凸変形部をつけ、ストローを差すストロー孔に隙間ができるというものである。
【0007】
しかしながら、上記技術はいずれも、ストローの差し込み口に隙間を強制的に作ることにより、吸引力が弱くても飲めるようにするためのものであって、1口目は、容器内が液体で満たされていて空気のある空間がないために噴いてしまう。2口目からは、空気のある空間ができるために噴き出し防止が機能する。また、不快な音が出ないようにするだけである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
一方、飲料パック等のパック容器を押したりした場合には、ストローから飲料等の液体がこぼれなかった場合でも、ストローを通って飲料等が外部(ストローの上部)に上昇する。この状態でさらにパック容器を押すなどすれば簡単に飲料等が外にこぼれてしまう。
したがって、いったんストロー内を上昇しかけた飲料等の液体を、こぼれないように、パック容器の外に出さないように逃がすことができるならば、こうした別の問題も解決することとなる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そこで、上記の様々な課題を解決するために、本発明においては、飲料パックなどのパック容器、およびストロー等の管のそれぞれに改良を加え、下記の構成としたことにより、これまでに述べた課題を解決した。様々な形態の試作実験の結果、従来の飲料パック等のパック容器およびストロー等とは異なり、飲料などの液体がこぼれない効果が確認された。
【0010】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明においては、
牛乳パックなどの飲料パック・その他のパック容器であって、
パック容器の内部に、飲料等の液体を収容する部分と空洞部分とを隔てる隔壁が設けられたことを特徴とする、噴きこぼれ防止のための飲料その他のパック容器であることを特徴としている。
【0011】
また、上記課題を解決するため、請求項2に記載の発明においては、
牛乳パックなどの飲料パック・その他のパック容器であって、
パック容器の内部に、飲料を収容する部分と空洞部分とを隔てる隔壁が設けられ、パック容器の外面に、内部の空洞部分と外部を貫通する小孔部と、
小孔部を覆うことが可能な面積を有する小孔塞ぎ弁が、小孔部を塞ぐことが可能な位置に設けられたことを特徴とする、噴きこぼれ防止のための飲料その他のパック容器であることを特徴としている。
【0012】
また、上記課題を解決するため、請求項3に記載の発明においては、
請求項2に記載の発明において、
前記の小孔塞ぎ弁は、ビニール片、金属箔片、その他の柔軟性を備えた素材からなり、小孔塞ぎ弁の一部がパック容器外面の表面に固着されると共に、小孔部を覆う部分が少なくともパック容器に固着されないことを特徴とする、噴きこぼれ防止のための飲料その他のパック容器であることを特徴としている。
【0013】
また、上記課題を解決するため、請求項4に記載の発明においては、
請求項2または3に記載の発明において、
ビニール片、金属箔片、その他の柔軟性を備えた素材からなる、前記の小孔塞ぎ弁は、ストロー孔を使用前に覆っている封印部と一体となって封印されており、ストロー孔を開封することにより、前記の小孔塞ぎ弁が機能することを特徴とする、噴きこぼれ防止のための飲料その他のパック容器であることを特徴としている。
【0014】
また、上記課題を解決するため、請求項5に記載の発明においては、
牛乳パックなどの飲料パック・その他のパック容器にストロー孔から挿入されるストロー等の管であって、
ストローの一部に小孔部が設けられ、
小孔部を覆うことが可能な面積を有する小孔塞ぎ弁が、小孔部を塞ぐことが可能な位置に設けられたことを特徴とする、噴きこぼれ防止のためのパック容器用ストロー等の管であることを特徴としている。
【0015】
また、上記課題を解決するため、請求項6に記載の発明においては、
請求項5に記載の発明において、
前記の小孔塞ぎ弁は、ビニール片、金属箔片、その他の柔軟性を備えた素材からなり、小孔塞ぎ弁の一部がストロー外面の表面に固着されると共に、小孔部を覆う部分が少なくともストローに固着されないことを特徴とする、噴きこぼれ防止のためのパック容器用ストロー等の管であることを特徴としている。
【0016】
また、上記課題を解決するため、請求項7に記載の発明においては、
請求項5または6に記載の発明において、
前記の小孔塞ぎ弁は、ストロー孔からパック容器内に挿入されたストローを吸って、飲料等の液体を飲むまたは吸い出す際には、小孔部から流入する空気の流れによりストローに固着されない部分が小孔部を覆うと共に、パック容器に外部から押圧する力が加えられた際には、パック容器内の飲料をストローを通して小孔部から流出させることにより、ストローから飲料等の液体が噴きこぼれることを防止することを特徴とする、噴きこぼれ防止のためのパック容器用ストロー等の管であることを特徴としている。
【0017】
また、上記課題を解決するため、請求項8に記載の発明においては、
請求項5に記載の発明において、
前記の小孔塞ぎ弁は、ストローの一部に設けられた蛇腹部と、
蛇腹部の一部に設けられた小孔部とからなり、
蛇腹部の伸縮によって小孔部の開閉がなされることを特徴とする、噴きこぼれ防止のためのパック容器用ストロー等の管であることを特徴としている。
【0018】
また、上記課題を解決するため、請求項9に記載の発明においては、
請求項5に記載の発明において、
前記の小孔塞ぎ弁は、ストローの一部に設けられ、ストロー本体よりも柔軟性を有し、隙間状の小孔部を備えたスカート部からなり、スカート部の隙間状の小孔部の孔の大きさが可変にされていることを特徴とする、噴きこぼれ防止のためのパック容器用ストロー等の管であることを特徴としている。
【0019】
また、上記課題を解決するため、請求項10に記載の発明においては、
請求項5に記載の発明において、
前記の小孔塞ぎ弁は、ストローの一部にストロー本体から分岐して設けられ、ストロー本体よりも柔軟性を備えた筒状の小孔部からなり、小孔部の孔の大きさが可変にされていることを特徴とする、噴きこぼれ防止のためのパック容器用ストロー等の管であることを特徴としている。
【0020】
また、上記課題を解決するため、請求項11に記載の発明においては、
牛乳パックなどの飲料パック・その他のパック容器にストロー孔から挿入されるストロー等の管であって、
ストローの一部区間に小孔部が設けられると共に、小孔部が設けられた区間には、小孔部からこぼれた飲料などの液体を貯留可能な貯留部が設けられたことを特徴とする、噴きこぼれ防止のためのストロー等の管であることを特徴としている。
【0021】
また、上記課題を解決するため、請求項12に記載の発明においては、
牛乳パックなどの飲料パック・その他のパック容器にストロー孔から挿入されるストロー等の管であって、
ストローの先端部には、ストローの全周にわたり外周を覆い、使用前に先端部を覆い隠すと共に、使用時にはストローの先端部から移動して先端部を露出させる、先端保護部が設けられたことを特徴とする、ストロー等の管であることを特徴としている。
【0022】
また、上記課題を解決するため、請求項13に記載の発明においては、
請求項1〜4のいずれかに記載のパック容器であって、
請求項5〜12のいずれかに記載のパック容器用ストロー等の管が備えられたことを特徴とする、噴きこぼれ防止のためのストロー付きパック容器であることを特徴としている。
【0023】
また、上記課題を解決するため、請求項14に記載の発明においては、
請求項1〜4のいずれかに記載の飲料パック・その他のパック容器であって、
請求項5〜12のいずれかに記載のパック容器用ストロー等の管が備えられ、パック容器に外部から押圧する力が加えられた際には、パック容器内の飲料等の液体をストローを通してストローの小孔部からパック容器の空洞部分に流出させることにより、ストローから飲料等の液体が噴きこぼれることを防止することを特徴とする、噴きこぼれ防止のためのパック容器であることを特徴としている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0025】
(実施の形態1)
【0026】
本発明の第一の実施の形態は、噴きこぼれ防止のための飲料パック、その他のパック容器である。
飲料パックには、牛乳パックや、その他コーヒー、清涼飲料、アルコール飲料、その他の各種飲料に用いられる飲料パックが含まれる。また、本明細書および図面において、パック容器には飲料パック以外にも、自動車オイル、食用オイル、洗剤、その他の液体を収容するための紙パックや紙以外の素材のパックが含まれる。
また、本明細書および図面において、「ストロー」には飲料用のストロー以外にも、管状あるいはチューブ状の液体の流出・流入用管、液体の流出・流入用口が含まれる。
代表的な一形態として、本明細書および図面においては、主として飲料パックについて説明するが、これに限定されるものではなく、上記のような様々な用途、大きさ、素材、形状のパック容器に応用することができる。
【0027】
図1は、本発明の飲料パック等のパック容器の基本的な構成の一例を示す斜視図である。
図1において、符号1は飲料パック等のパック容器を、2はストロー等の管を示している。3は飲料パック内の飲料の水面を示している。
符号5は、飲料パックの内部に設けられた、飲料を収容する部分と空洞部分とを隔てる隔壁を示している。
符号10は小孔部、11は小孔部を塞ぐことが可能な小孔塞ぎ弁、12はストロー等の管が挿入されるストロー孔を示している。
【0028】
以下、パック容器が飲料パックである場合の実施例について説明する。
飲料パック1は、牛乳パックなどの飲料パックであって、その他にも清涼飲料やコーヒー・紅茶・茶・ココア等のパック、アルコール類のパックなどを含むことができ、内部に満たされる飲料の種類には関係なく適用することができる。
飲料パック1は、通常よく知られている形態では、紙製のものにコーティング処理や、金属幕によるコーティング処理などがされている。本発明においては後述する構成に特徴があるので、飲料パック自体の素材や構成、構造、製造方法には左右されない。
【0029】
本発明のパック容器の第一の特徴は、飲料パック等のパック容器1の内部に、飲料を収容する部分と空洞部分とを隔てる隔壁5が設けられたことである。
隔壁の素材は、紙、樹脂幕、金属箔、その他の様々な素材を用いることができ、素材には左右されない。
隔壁に隔てられて、図1、図3に示すように、飲料が充填される部分と、空洞部分とに分けられており、空洞部分には飲料は充填されないので、通常は単に空気が充満している。空洞部分は、後述するストロー2を用いて、ストロー2から飲料が噴きこぼれないように、こぼれそうになった飲料等の液体をストローに設けられた小孔部から逃がすための空洞である。
【0030】
本発明の第二の特徴は、ストローから飲料等の液体が噴きこぼれないように、こぼれそうになった飲料等の液体をストローを通して、ストローに設けられた小孔部から逃がす際に、元々空洞部分にあった空気などを外部に逃がすために、飲料パックの外面に空気を逃がすための小孔部10を設けたことである。
パック容器1の内部に、飲料を収容する部分と空洞部分とを隔てる隔壁が設けられ、パック容器1の外面に、内部の空洞部分と外部を貫通する小孔部10と、小孔部を覆うことが可能な面積を有する小孔塞ぎ弁11が、小孔部10を塞ぐことが可能な位置に設けられたことを特徴とする。
【0031】
本発明のパック容器は、飲料パック等のパック容器を持ったり力を加えたりした際に、飲みかけの飲料などの液体が、挿入されたストローの口から逆流して噴きこぼれることを防止するように構成されている
なお、小孔塞ぎ弁11は、パック容器の空洞部分にたまった液体を外部にこぼればいようにする効果はあるが、パック容器の構成において必須ではなく、これがないものであってもよい。後述するストローの弁の機能によって、ストローの先端から飲料等が外に噴きこぼれることを防止できるためである。
【0032】
図2は、小孔部10を塞いでいる小孔塞ぎ弁11を上から見下ろした形態の一例を示す平面図であり、小孔塞ぎ弁11のうち、符号11aは飲料パック外面に固着された部分を、また11bは飲料パック等のパック容器外面に固着されない部分を示している。固着される部分の面積、形状などはあくまでも一例である。固着されない部分の面積、形状についても同様である。
たとえば、小孔部10は、一つの穴ではなく、網状の部分がパック容器1の外面に設けられたようなものであってもよい。空気は通しやすいが、液体を通しにくい形態であればよく、様々な形態を採用することができる。
小孔塞ぎ弁11は、ビニール片、金属箔片、その他の柔軟性を備えた素材からなり、小孔塞ぎ弁11の一部が飲料パック等のパック容器外面の表面に固着されると共に、小孔部10を覆う部分が少なくともパック容器に固着されない。小孔部10を覆う部分は、パック容器に固着されない可動状態にあることにより、飲料パック外面の表面にくっついたり離れたりすることで、小孔部10を塞いだり開いたりして、弁の役割を果たすためである。
小孔部10の形状は、望ましい一例としては円形状のものであるが、形状には左右されない。楕円形でも、四角形その他の多角形でもよく、あるいは切れ込みなどでもよく、空気の出入りが行われるものであればよい。また小孔部10の大きさは、円形とした場合には、直径がストロー径程度以下、望ましくは5mm以下、さらに望ましくは3mm以下であり、しかしながら小さければ空気の出入りが妨げられることにもなるために、小さいほどよいというものでもない。またストローの径の大きさも異なるものがあるために、これとの兼ね合いや、飲料パックの大きさ、体積、その他の条件にもより適度な大きさが求められる。
【0033】
次に、図1および図3を参照して、本発明の飲料パックの作用について説明する。
図3は、本発明の飲料パック等のパック容器の代表的な形態の一例を、飲料パック下部を省略して、側面方向から見た断面図である。図3中において、符号はこれまでの図と共通する。
小孔塞ぎ弁11は、普段何もしていないとき、あるいは飲料をストロー2を通して飲んでいる時は、自重により、飲料パックに固着されない部分11bが小孔部10を覆う。この働きにより、小孔部10が塞がれる。
次に、従来の通常の飲料パックでは、持つときに注意をしないと、ストロー2を通って外に飲料がこぼれてしまうために、注意を払わなければならない。
しかし、本発明のパック容器によれば、飲料パック等のパック容器1に外部から押圧する力が加えられた際には、後述するストロー2を用いて、ストロー2から飲料が噴きこぼれないように、こぼれそうになった飲料をストロー2に設けられた小孔部20から空洞部分に逃がし、パック容器1の空洞部分内の空気を小孔部10から外部に流出させることにより、ストロー2から飲料が噴きこぼれることを防止する。
【0034】
次に、本発明の別の望ましい実施形態の一例について説明する。
図4は、小孔部10を塞いでいると共に、開封される前の飲料の出荷時の状態ではストローを差して挿入するためのストロー孔12を塞いでいる小孔塞ぎ弁11を上から見下ろした形態の一例を示す平面図である。
図5は、本実施形態の飲料パック等のパック容器の代表的な形態の一例を、パック容器下部を省略して、側面方向から見た断面図である。図4、図5中において、符号はこれまでの図と共通する。
【0035】
本実施形態の特徴は、ビニール片、金属箔片、その他の柔軟性を備えた素材からなる、前記の小孔塞ぎ弁11は、ストロー孔12を使用前に覆っている封印部13と一体となって封印されており、ストロー2を差してストロー孔12を開封することにより、前記の小孔塞ぎ弁11の飲料パック外面に固着されない部分が機能することを特徴とするものである。
【0036】
使用前には封印部13と一体となって封印され、開封されると機能する小孔塞ぎ弁11の形態の一例は、図5に示されるように、封印部13を開封すると、封印部は11aにおいてパック容器に固着され、固着されない部分13bが解き放たれることにより、封印部13により封印され隠れていた小孔塞ぎ弁11が現れるような形態である。すなわち、膜状の封印部13と小孔塞ぎ弁11とが二重になっているような例である。ストローを差した際には、ストローに封印部13が触れて封印部13自体は弁として機能しがたいために、別途小孔塞ぎ弁11を設けている。
【0037】
本実施形態の利点は、図5の断面図からも明らかなように、ストローを挿入するために封を開ければ、すなわち小孔塞ぎ弁11を開ければすぐに前記のような作用が得られることである。
つまり、飲料等の出荷、配送、販売店における陳列時には、ストロー孔12はもちろんのこと、小孔部10も封をして塞いでおかなければ、内部の飲料等の液体がこぼれてしまうし、飲料等の鮮度や清潔さも保てない。そこで小孔部10の封と、ストロー孔12の封とを別々にしておいた場合には、前記した本発明の作用を得るためには封を2つ開封しなければならないことになる。
しかしながら、本実施形態を採用すれば、封を1回開封すれば済むので、特に意識しなくても前期の作用を得られることとなる。
なお、小孔部10および小孔塞ぎ弁11の作用は前記と共通する。
【0038】
(第二の実施形態)
【0039】
次に、本発明の第二の実施形態は、噴きこぼれ防止のための飲料その他のパック容器用ストロー等の管である。
図6及び図7は、本実施形態のストロー等の管の一部分を拡大した図であり、図6はストロー2に設けられた小孔部を側面方向から見た図であり、図7は小孔部を正面から見た図である。
【0040】
図6および図7において、符号20はストローに設けられた小孔部、21は小孔塞ぎ弁を示し、21aは小孔塞ぎ弁がストローに固着されない部分、21bが固着される部分、22が先端部を示している。
すなわち、牛乳パックなどの飲料パックにストロー孔12から挿入されるストロー2であって、ストロー2の一部に小孔部20が設けられ、小孔部20を覆うことが可能な面積を有する小孔塞ぎ弁21が、小孔部20を塞ぐことが可能な位置に設けられたことを特徴とする。
【0041】
ストローの先端部22と小孔部20との間の長さに比例して、小孔部20から飲料などの液体がストローの先端部22からではなくパック容器の空洞部分にこぼれるための圧力差が生じ、その圧力差を利用して、飲料等の噴きこぼれを防止する作用を生むことを特徴とする。なお、後述するストロー等の他の実施形態においても同様である。
なお、ストローの断面は円形でもよいが、小孔塞ぎ弁21を平面状の部分に設けることができれば、弁がより機能しやすいので、ストローの断面を正方形などにしてもよい。
【0042】
小孔塞ぎ弁21は、ビニール片、金属箔片、その他の柔軟性を備えた素材からなり、小孔塞ぎ弁21の一部がストロー外面の表面に固着されると共に、小孔部を覆う部分が少なくともストローに固着されない。
小孔塞ぎ弁21は、ストロー孔12から飲料パック内に挿入されたストローを吸って、飲料を飲む際には、小孔部20から流入する空気の流れによりストローに固着されない部分21aが小孔部20を覆うことにより、弁が閉じられる。
【0043】
パック容器1に外部から押圧する力が加えられた際には、パック容器1内の空気および飲料の圧力が高まるので、パック容器1内の飲料等がストロー2を通って外に流出しようとし、その圧力によりストロー2に設けられた小孔塞ぎ弁21が開き、小孔部20からストロー2外、すなわちパック容器の空洞部分に飲料等を流出させることにより、ストロー2の先端部22から飲料等の液体が噴きこぼれることを防止する。しかしながらこの状態において、飲料パック1に外部から押圧する力が加えられているために、飲料パック1の空洞部分内の空気を外部に逃がすためには、本発明の実施形態1の、小孔部10が設けられたパック容器と組み合わせて用いられることが望ましい。
【0044】
図13は、第一の実施形態の飲料その他のパック容器と、第二の実施形態のストローとを組み合わせて使用する使用状態を示す図である。図13においては、外部から飲料パックに力が加えられた際に、飲料パック1の小孔部10を通って外に流出する空気の流れを符号Aで示している。また、ストロー2の小孔部20からストロー外の、パック容器1の空洞部分に飲料を流出させる流れを、符号Bで示している。
【0045】
次に、本発明のストローの他の形態の一例について説明する。
図8及び図9は、本実施形態のストローの一部分を拡大した図であり、いずれもストロー2に設けられた小孔部を正面方向から見た図であり、図8は蛇腹部を伸長させた状態を、図9は短縮させた状態を示す図である。
図8および図9において、符号23は小孔塞ぎ弁、24は蛇腹部、25は小孔部を示している。
【0046】
前記の小孔塞ぎ弁23は、ストロー2の一部に設けられた蛇腹部24と、蛇腹部の一部に設けられた小孔部25とから構成されている。
蛇腹部24の伸縮によって小孔部25の開閉がなされることを特徴とする。
蛇腹部24は、図8および図9において、蛇腹を構成するストローの皺の、実線が凸状に、点線が凹状になっていることを示している。
蛇腹部24に小孔部25が設けられているが、ストロー本体2よりも蛇腹部24を柔軟な素材、たとえば素材が同じでも厚さがごく薄い素材などを用いることにより、ストローを吸った際には蛇腹部が図9のように縮み、結果として小孔部25が閉じられて弁の働きをする例を示している。
【0047】
弁を設けたことによる作用は前記と同様であり、パック容器1に外部から押圧する力が加えられた際には、パック容器1内の空気の圧力が高まるので、パック容器内の飲料等がストロー2を通って外に流出しようとするが、パック容器1内部からストロー2内に飲料が流入するため、その圧力によりストロー2に設けられた小孔部25からストロー2外、すなわちパック容器の空洞部分に飲料等を流出させることにより、ストロー2の先端部22から飲料等が噴きこぼれることを防止する。しかしながらこの状態において、飲料パック1に外部から押圧する力が加えられているために、パック容器1の空洞部分内の空気を外部に逃がすためには、本発明の実施形態1の、小孔部10が設けられた飲料パックと組み合わせて用いられることが望ましい。
【0048】
本発明のストローの他の実施形態の例について説明する。
図10は、本実施形態のストローの一部分を拡大した図である。
小孔塞ぎ弁26は、ストロー2の一部に設けられ、ストロー本体2よりも柔軟性を有し、隙間状の小孔部28を備えたスカート部27からなり、スカート部27の隙間状の小孔部28の孔の大きさが可変にされていることを特徴とする。
【0049】
ストロー2は、上部と下部で径が異なり、それにより、スカート部27が生まれ隙間状の小孔部28が設けられている。
ストロー本体2よりもスカート部27を柔軟な素材、たとえば素材が同じでも厚さがごく薄い素材などを用いることにより、隙間状の小孔部28は、圧力の変化により開閉がされるようになっており、ストロー2を吸った際にはスカート部27が内側に縮んで小孔部28の隙間が閉じられて弁の働きをする例を示している。
【0050】
弁を設けたことによる作用は前記と同様であり、パック容器1に外部から押圧する力が加えられた際には、パック容器1内の空気の圧力が高まるので、飲料パック内の飲料等がストロー2を通って外に流出しようとし、その圧力によりストロー2に設けられた小孔部28からストロー2外、飲料パンクの空洞部分に飲料を流出させることにより、ストロー2の先端部22から飲料等が噴きこぼれることを防止する。しかしながらこの状態において、パック容器1に外部から押圧する力が加えられているために、パック容器1の空洞部分内の空気を外部に逃がすためには、本発明の実施形態1の、小孔部10が設けられたパック容器と組み合わせて用いられることが望ましい。
【0051】
次に、本発明のストローの別の実施形態について説明する。
図11は、本実施形態のストローの一部分を拡大した図である。
小孔塞ぎ弁29は、ストロー2の一部にストロー本体2から分岐して設けられ、ストロー本体2よりも柔軟性を備えた筒状の小孔部からなり、小孔部の孔30の大きさが可変にされていることを特徴とする。
【0052】
ストロー本体2よりも、筒状の小孔塞ぎ弁29を柔軟な素材、たとえば素材が同じでも厚さがごく薄い素材などを用いることにより、小孔部の孔30は、圧力の変化により開閉がされるようになっており、ストロー2を吸った際にはスカー小孔塞ぎ弁29が収縮して小孔部の穴30が閉じられて弁の働きをする例を示している。
【0053】
弁を設けたことによる作用は前記と同様であり、パック容器1に外部から押圧する力が加えられた際には、パック容器1内の空気の圧力が高まるので、パック容器内の飲料等がストロー2を通って外に流出しようとし、その圧力によりストロー2に設けられた小孔塞ぎ弁29の孔30からストロー2外、パック容器の空洞部分に飲料を流出させることにより、ストロー2の先端部22から飲料等が噴きこぼれることを防止する。しかしながらこの状態において、パック容器1に外部から押圧する力が加えられているために、パック容器1の空洞部分内の空気を外部に逃がすためには、本発明の実施形態1の、小孔部10が設けられたパック容器と組み合わせて用いられることが望ましい。
【0054】
次に、牛乳パックなどの飲料パック・その他のパック容器にストロー孔から挿入されるストロー等の管の別の実施形態について説明する。
図14は、本実施形態のストローの使用状態を示す断面図である。
ストロー2の一部区間に小孔部210が設けられると共に、小孔部210が設けられた区間には、小孔部210からこぼれた飲料などの液体を貯留可能な貯留部200が設けられている。貯留部200の設けられる区間は任意である。
また、小孔部は1箇所でもよく、あるいは図14に示すように複数箇所でもよく、あるいはたとえばストロー2本体の外面が網状になっているような形態であってもよい。
貯留部は、ストロー2本体の外面を全周にわたって覆い、小孔部210が設けられた区間が、ストロー2本体の外面と、貯留部とのいわば二重構造になっている。貯留部200は、ストロー2本体よりも柔軟な素材で形成されている。たとえば、ごく薄手のゴム素材、ビニール素材、その他の各種素材を用いることができる。
飲料を飲む場合などには、貯留部200は吸引されるなどによりストロー2本体の外面に付着する力が働くが、飲料パックなどのパック容器が押された場合など、液体がストロー2先端から噴きこぼれそうになる際には、先端からこぼれることを防止する。つまり貯留部200が柔軟な素材から形成されており、小孔部210からこぼれる液体を、貯留するために、先端部22から噴きこぼれることを防止する。
【0055】
さらに、牛乳パックなどの飲料パック・その他のパック容器にストロー孔から挿入されるストロー等の管の別の実施形態について説明する。
図15は、本発明の実施形態のストローを示す断面図である。
図16は、本発明の実施形態のストローの使用状態を示す斜視図である。
本実施形態においては、図15に示すように、ストロー2の先端部230には、ストロー2の全周にわたり外周を覆い、使用前に先端部を覆い隠す、ストロー2本体よりやや径の広い輪状の先端保護部220が設けられている。ストロー2の断面が円形でない場合には、輪状の先端保護部220もストロー2の断面と同様の断面形状にされている。
いわば先端部230を保護するように二重になっており、先端の尖った部分が使用前には隠されているので、誤って手などを突き刺してしまうこともない。また先端部230を汚してしまうことなども防ぐ。
【0056】
次に、使用時には図16に示すように、先端保護部220が移動可能にされているために、ストロー孔12に突き刺した場合には、ストロー2の先端部230から先端保護部220が移動して先端部230を露出させる。
【0057】
(第三の実施形態)
【0058】
本発明の第三の実施形態は、飲料パック等のパック容器が販売等される形態において、パック容器にストローが付属して流通し、使用される形態である。
請求項1〜4のいずれかに記載のパック容器であって、請求項5〜12のいずれかに記載の飲料その他のパック容器用ストロー等の管が備えられたことを特徴とする、噴きこぼれ防止のためのストロー等の管付きパック容器である。
【0059】
図12は、本発明のパック容器の基本的な構成の一例を示す斜視図である。
図12において、符号1は飲料その他のパック容器を、2はストロー等の管を示している。3は飲料パック内の飲料の水面を示している。
また、図13は本実施形態の使用状態の一例を示している。
図12において、符号10は小孔部、11は小孔部を塞ぐことが可能な小孔塞ぎ弁、12はストローが挿入されるストロー孔を示している。符号20はストローに設けられた小孔部、21は小孔塞ぎ弁を示している。
図12および図13においては、前記した図1で示す飲料パックに、図7および図8に示すストローを組み合わせた例を示しているが、たとえば他の形態のストローを組み合わせることでもよい。
【0060】
パック容器に外部から押圧する力が加えられた際には、飲料パック内の空気をストローを通してストローの小孔部からパック容器の空洞部分に流出させることにより、ストローから飲料等が噴きこぼれることを防止する。
これまでに説明したように、飲料パック1に外部から押圧する力が加えられた際には、パック容器1の空洞部分内の空気を外部に逃がすために、小孔部10が設けられたパック容器を用いると共に、本発明のいずれかのストローを組み合わせればより効果的に作用するからである。
【0061】
なお、本発明のいずれの形態においても、ストローに設けられた小孔部から、飲料パックの空洞部分に飲料がたくさんこぼれたような場合には、空洞部分内にストローの先端を挿入するようにすれば、空洞部分内に溜まった飲料を飲むことができる。したがって飲料を無駄にすることはなく、従来の飲料パックで外に飲料をこぼしてしまった場合にくらべると無駄にならないという効果も生じる。
【産業上の利用可能性】
【0062】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、飲料その他のパック容器を外から押してへこませたり、温度が上昇するというように飲料パックの内圧が上昇しうることが発生しても、パック容器内の飲料等は、ストローの小孔部を通ってパック容器の空洞部分に逃げるため、実際には内圧は上昇しないので、従来のストローのように、飲料等がストローを介して、外にこぼれ出さないようにすることができる。
【0063】
さらに弁の開閉が自然に行われるので、飲料を飲むときには弁が閉じられて、空気がパック容器内に無駄に流入することがなく、結果としてストローを吸う力を強くしなくてもよい。
【0064】
一方、パック容器を押したりした場合には、ストローから飲料等がこぼれなかった場合でも、ストローを通って飲料等が外部(ストローの上部)に上昇するが、この状態でいったんストロー内を上昇しかけた飲料等を、こぼれにくくなるようにパック容器の空洞部分内に素早く戻すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明の飲料パックの基本的な構成の一例を示す斜視図である。
【図2】小孔部10を塞いでいる小孔塞ぎ弁11を上から見下ろした形態の一例を示す平面図である。
【図3】本発明の飲料パックの代表的な形態の一例を、飲料パック下部を省略して、側面方向から見た断面図である。
【図4】小孔部10を塞いでいると共に、開封される前の飲料の出荷時の状態ではストローを差して挿入するためのストロー項12を塞いでいる小孔塞ぎ弁11を上から見下ろした形態の一例を示す平面図である。
【図5】本発明の実施形態の飲料パックの代表的な形態の一例を、飲料パック下部を省略して、側面方向から見た断面図である。
【図6】本発明の実施形態のストローの一部分を拡大した図であり、ストロー2に設けられた小孔部を側面方向から見た図である。
【図7】本発明の実施形態のストローの一部分を拡大した図であり、小孔部を正面から見た図である。
【図8】本発明の実施形態のストローの一部分を拡大した図であり、ストロー2に設けられた小孔部を正面方向から見た図であり、蛇腹部を伸長させた状態を示す図である。
【図9】本発明の実施形態のストローの一部分を拡大した図であり、ストロー2に設けられた小孔部を正面方向から見た図であり、蛇腹部を短縮させた状態を示す図である。
【図10】本発明の実施形態のストローの一部分を拡大した図である。
【図11】本発明の実施形態のストローの一部分を拡大した図である。
【図12】本発明の飲料パックの基本的な構成の一例を示す斜視図である。
【図13】第一の実施形態の飲料パックと、第二の実施形態のストローとを組み合わせて使用する使用状態を示す図である。
【図14】本発明の実施形態のストローの使用状態を示す断面図である。
【図15】本発明の実施形態のストローを示す断面図である。
【図16】本発明の実施形態のストローの使用状態を示す斜視図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
牛乳パックなどの飲料パック・その他のパック容器であって、
パック容器の内部に、飲料等の液体を収容する部分と空洞部分とを隔てる隔壁が設けられたことを特徴とする、噴きこぼれ防止のための飲料その他のパック容器。
【請求項2】
牛乳パックなどの飲料パック・その他のパック容器であって、
パック容器の内部に、飲料を収容する部分と空洞部分とを隔てる隔壁が設けられ、パック容器の外面に、内部の空洞部分と外部を貫通する小孔部と、
小孔部を覆うことが可能な面積を有する小孔塞ぎ弁が、小孔部を塞ぐことが可能な位置に設けられたことを特徴とする、噴きこぼれ防止のための飲料その他のパック容器。
【請求項3】
請求項2に記載の発明において、
前記の小孔塞ぎ弁は、ビニール片、金属箔片、その他の柔軟性を備えた素材からなり、小孔塞ぎ弁の一部がパック容器外面の表面に固着されると共に、小孔部を覆う部分が少なくともパック容器に固着されないことを特徴とする、噴きこぼれ防止のための飲料その他のパック容器。
【請求項4】
請求項2または3に記載の発明において、
ビニール片、金属箔片、その他の柔軟性を備えた素材からなる、前記の小孔塞ぎ弁は、ストロー孔を使用前に覆っている封印部と一体となって封印されており、ストロー孔を開封することにより、前記の小孔塞ぎ弁が機能することを特徴とする、噴きこぼれ防止のための飲料その他のパック容器。
【請求項5】
牛乳パックなどの飲料パック・その他のパック容器にストロー孔から挿入されるストロー等の管であって、
ストローの一部に小孔部が設けられ、
小孔部を覆うことが可能な面積を有する小孔塞ぎ弁が、小孔部を塞ぐことが可能な位置に設けられたことを特徴とする、噴きこぼれ防止のためのパック容器用ストロー等の管。
【請求項6】
請求項5に記載の発明において、
前記の小孔塞ぎ弁は、ビニール片、金属箔片、その他の柔軟性を備えた素材からなり、小孔塞ぎ弁の一部がストロー外面の表面に固着されると共に、小孔部を覆う部分が少なくともストローに固着されないことを特徴とする、噴きこぼれ防止のためのパック容器用ストロー等の管。
【請求項7】
請求項5または6に記載の発明において、
前記の小孔塞ぎ弁は、ストロー孔からパック容器内に挿入されたストローを吸って、飲料等の液体を飲むまたは吸い出す際には、小孔部から流入する空気の流れによりストローに固着されない部分が小孔部を覆うと共に、パック容器に外部から押圧する力が加えられた際には、パック容器内の飲料をストローを通して小孔部から流出させることにより、ストローから飲料等の液体が噴きこぼれることを防止することを特徴とする、噴きこぼれ防止のためのパック容器用ストロー等の管。
【請求項8】
請求項5に記載の発明において、
前記の小孔塞ぎ弁は、ストローの一部に設けられた蛇腹部と、
蛇腹部の一部に設けられた小孔部とからなり、
蛇腹部の伸縮によって小孔部の開閉がなされることを特徴とする、噴きこぼれ防止のためのパック容器用ストロー等の管。
【請求項9】
請求項5に記載の発明において、
前記の小孔塞ぎ弁は、ストローの一部に設けられ、ストロー本体よりも柔軟性を有し、隙間状の小孔部を備えたスカート部からなり、スカート部の隙間状の小孔部の孔の大きさが可変にされていることを特徴とする、噴きこぼれ防止のためのパック容器用ストロー等の管。
【請求項10】
請求項5に記載の発明において、
前記の小孔塞ぎ弁は、ストローの一部にストロー本体から分岐して設けられ、ストロー本体よりも柔軟性を備えた筒状の小孔部からなり、小孔部の孔の大きさが可変にされていることを特徴とする、噴きこぼれ防止のためのパック容器用ストロー等の管。
【請求項11】
牛乳パックなどの飲料パック・その他のパック容器にストロー孔から挿入されるストロー等の管であって、
ストローの一部区間に小孔部が設けられると共に、小孔部が設けられた区間には、小孔部からこぼれた飲料などの液体を貯留可能な貯留部が設けられたことを特徴とする、噴きこぼれ防止のためのストロー等の管。
【請求項12】
牛乳パックなどの飲料パック・その他のパック容器にストロー孔から挿入されるストロー等の管であって、
ストローの先端部には、ストローの全周にわたり外周を覆い、使用前に先端部を覆い隠すと共に、使用時にはストローの先端部から移動して先端部を露出させる、先端保護部が設けられたことを特徴とする、ストロー等の管。
【請求項13】
請求項1〜4のいずれかに記載のパック容器であって、
請求項5〜12のいずれかに記載のパック容器用ストロー等の管が備えられたことを特徴とする、噴きこぼれ防止のためのストロー付きパック容器。
【請求項14】
請求項1〜4のいずれかに記載の飲料パック・その他のパック容器であって、
請求項5〜12のいずれかに記載のパック容器用ストロー等の管が備えられ、パック容器に外部から押圧する力が加えられた際には、パック容器内の飲料等の液体をストローを通してストローの小孔部からパック容器の空洞部分に流出させることにより、ストローから飲料等の液体が噴きこぼれることを防止することを特徴とする、噴きこぼれ防止のためのパック容器。
【請求項1】
牛乳パックなどの飲料パック・その他のパック容器であって、
パック容器の内部に、飲料等の液体を収容する部分と空洞部分とを隔てる隔壁が設けられたことを特徴とする、噴きこぼれ防止のための飲料その他のパック容器。
【請求項2】
牛乳パックなどの飲料パック・その他のパック容器であって、
パック容器の内部に、飲料を収容する部分と空洞部分とを隔てる隔壁が設けられ、パック容器の外面に、内部の空洞部分と外部を貫通する小孔部と、
小孔部を覆うことが可能な面積を有する小孔塞ぎ弁が、小孔部を塞ぐことが可能な位置に設けられたことを特徴とする、噴きこぼれ防止のための飲料その他のパック容器。
【請求項3】
請求項2に記載の発明において、
前記の小孔塞ぎ弁は、ビニール片、金属箔片、その他の柔軟性を備えた素材からなり、小孔塞ぎ弁の一部がパック容器外面の表面に固着されると共に、小孔部を覆う部分が少なくともパック容器に固着されないことを特徴とする、噴きこぼれ防止のための飲料その他のパック容器。
【請求項4】
請求項2または3に記載の発明において、
ビニール片、金属箔片、その他の柔軟性を備えた素材からなる、前記の小孔塞ぎ弁は、ストロー孔を使用前に覆っている封印部と一体となって封印されており、ストロー孔を開封することにより、前記の小孔塞ぎ弁が機能することを特徴とする、噴きこぼれ防止のための飲料その他のパック容器。
【請求項5】
牛乳パックなどの飲料パック・その他のパック容器にストロー孔から挿入されるストロー等の管であって、
ストローの一部に小孔部が設けられ、
小孔部を覆うことが可能な面積を有する小孔塞ぎ弁が、小孔部を塞ぐことが可能な位置に設けられたことを特徴とする、噴きこぼれ防止のためのパック容器用ストロー等の管。
【請求項6】
請求項5に記載の発明において、
前記の小孔塞ぎ弁は、ビニール片、金属箔片、その他の柔軟性を備えた素材からなり、小孔塞ぎ弁の一部がストロー外面の表面に固着されると共に、小孔部を覆う部分が少なくともストローに固着されないことを特徴とする、噴きこぼれ防止のためのパック容器用ストロー等の管。
【請求項7】
請求項5または6に記載の発明において、
前記の小孔塞ぎ弁は、ストロー孔からパック容器内に挿入されたストローを吸って、飲料等の液体を飲むまたは吸い出す際には、小孔部から流入する空気の流れによりストローに固着されない部分が小孔部を覆うと共に、パック容器に外部から押圧する力が加えられた際には、パック容器内の飲料をストローを通して小孔部から流出させることにより、ストローから飲料等の液体が噴きこぼれることを防止することを特徴とする、噴きこぼれ防止のためのパック容器用ストロー等の管。
【請求項8】
請求項5に記載の発明において、
前記の小孔塞ぎ弁は、ストローの一部に設けられた蛇腹部と、
蛇腹部の一部に設けられた小孔部とからなり、
蛇腹部の伸縮によって小孔部の開閉がなされることを特徴とする、噴きこぼれ防止のためのパック容器用ストロー等の管。
【請求項9】
請求項5に記載の発明において、
前記の小孔塞ぎ弁は、ストローの一部に設けられ、ストロー本体よりも柔軟性を有し、隙間状の小孔部を備えたスカート部からなり、スカート部の隙間状の小孔部の孔の大きさが可変にされていることを特徴とする、噴きこぼれ防止のためのパック容器用ストロー等の管。
【請求項10】
請求項5に記載の発明において、
前記の小孔塞ぎ弁は、ストローの一部にストロー本体から分岐して設けられ、ストロー本体よりも柔軟性を備えた筒状の小孔部からなり、小孔部の孔の大きさが可変にされていることを特徴とする、噴きこぼれ防止のためのパック容器用ストロー等の管。
【請求項11】
牛乳パックなどの飲料パック・その他のパック容器にストロー孔から挿入されるストロー等の管であって、
ストローの一部区間に小孔部が設けられると共に、小孔部が設けられた区間には、小孔部からこぼれた飲料などの液体を貯留可能な貯留部が設けられたことを特徴とする、噴きこぼれ防止のためのストロー等の管。
【請求項12】
牛乳パックなどの飲料パック・その他のパック容器にストロー孔から挿入されるストロー等の管であって、
ストローの先端部には、ストローの全周にわたり外周を覆い、使用前に先端部を覆い隠すと共に、使用時にはストローの先端部から移動して先端部を露出させる、先端保護部が設けられたことを特徴とする、ストロー等の管。
【請求項13】
請求項1〜4のいずれかに記載のパック容器であって、
請求項5〜12のいずれかに記載のパック容器用ストロー等の管が備えられたことを特徴とする、噴きこぼれ防止のためのストロー付きパック容器。
【請求項14】
請求項1〜4のいずれかに記載の飲料パック・その他のパック容器であって、
請求項5〜12のいずれかに記載のパック容器用ストロー等の管が備えられ、パック容器に外部から押圧する力が加えられた際には、パック容器内の飲料等の液体をストローを通してストローの小孔部からパック容器の空洞部分に流出させることにより、ストローから飲料等の液体が噴きこぼれることを防止することを特徴とする、噴きこぼれ防止のためのパック容器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2011−225282(P2011−225282A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−135398(P2011−135398)
【出願日】平成23年6月17日(2011.6.17)
【分割の表示】特願2008−230673(P2008−230673)の分割
【原出願日】平成14年5月13日(2002.5.13)
【出願人】(504385339)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月17日(2011.6.17)
【分割の表示】特願2008−230673(P2008−230673)の分割
【原出願日】平成14年5月13日(2002.5.13)
【出願人】(504385339)
【Fターム(参考)】
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