噴射流偏向ノズル
【課題】 シンプルで安価、かつメンテナンスフリーで噴射流をスイングさせることができる噴射流偏向ノズルを提供する。
【解決手段】 1個の噴射用開口3に、少なくとも2個の流体通路4a,5aの噴射口4b,5bを対向して臨ませ、各噴射口4b,5bは、噴射流D,Eが交差状態で衝突するように配置するとともに、各流体通路4a,5aは、流体供給量が調整可能な流体供給手段15に接続されていて、流体供給手段15からの流体供給量を調整するだけで、噴射流D,Eをスイング(偏向)させることができる。
【解決手段】 1個の噴射用開口3に、少なくとも2個の流体通路4a,5aの噴射口4b,5bを対向して臨ませ、各噴射口4b,5bは、噴射流D,Eが交差状態で衝突するように配置するとともに、各流体通路4a,5aは、流体供給量が調整可能な流体供給手段15に接続されていて、流体供給手段15からの流体供給量を調整するだけで、噴射流D,Eをスイング(偏向)させることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、噴射流をスイングさせることができる噴射流偏向ノズルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、噴射ノズルから浴槽内に微細気泡を含む浴水を噴射するようにした微細気泡発生装置を備えた浴槽〔いわゆるバブルジェット(登録商標)バス〕がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
前記のような噴射ノズルは、ポンプや弁等の流体供給手段の制御で、噴射タイミングや噴射流の強弱を変えることができるが、入浴している者に対して、一定の向きでスポット的に噴射できるだけであった。
【0004】
また、手動で向きを変えることが可能な噴射ノズルも提案されているが、変えた向きでスポット的に噴射できるだけであった。
【0005】
ところで、入浴している者の例えば背中に対して、噴射ノズルの噴射流を上下方向にスイング(偏向)させれば、マッサージによるもみあげ感等が得られることから、噴射ノズル自体を電動の駆動機構でスイング(偏向)させることが考えられる。
【特許文献1】特開2000−325246号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、噴射ノズルは水中に配置されていることから、電動の駆動機構との間で水密性や防錆性の対策が必要となって複雑で高価になるとともに、噴射ノズルの揺動部分に水垢等が付着してスイングしにくくなるのを防ぐために、頻繁に清掃しなければならないので、メンテナンスが煩わしいという問題があった。
【0007】
本発明は、前記問題を解消するためになされたもので、シンプルで安価、かつメンテナンスフリーで噴射流をスイング(偏向)させることができる噴射流偏向ノズルを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために、本発明は、1個の噴射用開口に、少なくとも2個の流体通路の噴射口を対向して臨ませ、各噴射口は、噴射流が交差状態で衝突するように配置するとともに、各流体通路は、流体供給量が調整可能な流体供給手段に接続されていることを特徴とする噴射流偏向ノズルを提供するものである。
【0009】
流体供給量の調整をし易くするために、前記各噴射口は、前記噴射用開口の中心に対して、対称位置に配置している構成とすることが好ましい。
【0010】
浴槽に用いて、マッサージによるもみあげ感をより向上させるために、前記噴射用開口は、スリット形状である構成とすることが好ましい。
【0011】
浴槽に用いて、マッサージによる指圧感をより向上させるために、前記噴射用開口に、エアー供給手段を接続している構成とすることが好ましい。
【0012】
浴槽に用いて、マッサージ効果をより向上させるために、前記噴射用開口に、4個の流体通路の噴射口を臨ませ、各噴射口を噴射用開口の中心に対して90度間隔でずらせて配置している構成とすることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、少なくとも2個の噴射口を噴射流が交差状態で衝突するように配置しているから、流体供給手段からの流体供給量を調整するだけで、噴射流をスイング(偏向)させることができる。
【0014】
すなわち、例えば一方の流体通路の流体供給量を100%、他方の流体通路の流体供給量を0%に調整すれば、一方の噴射口からのみ噴射流が斜め一方向に噴射され、逆に他方の流体通路の流体供給量を100%、一方の流体通路の流体供給量を0%に調整すれば、他方の噴射口からのみ噴射流が斜め他方向に噴射され、さらに、一方と他方の流体通路の流体供給量を50%づつに調整すれば、一方と他方の噴射口から噴射流が斜め一方向と他方向に噴射され、交差点で衝突することで、斜め方向から真っ直ぐ方向に偏向されて噴射されるようになる。
【0015】
したがって、一方と他方の流体供給量が90%と10%、80%と20%、70%と30%、60%と40%と変動するように調整すれば、交差点での衝突で、斜め一方向の噴射流が徐々に真っ直ぐ方向に偏向されて噴射されるとともに、続いて一方と他方の流体供給量が40%と60%、30%と70%、20%と80%、10%と90%と変動するように調整すれば、交差点での衝突で、真っ直ぐ方向の噴射流が徐々に斜め他方向に偏向されて噴射されるようになる。
【0016】
このように、流体供給手段からの流体供給量を調整するだけで、噴射流偏向ノズルからの噴射流をスイング(偏向)させることができるから、電動の駆動機構で噴射ノズルをスイングさせる場合には必要となる水密性や防錆性の対策が不要であるので、噴射流偏向ノズルや流体供給手段がシンプルで安価になるとともに、噴射流偏向ノズル自体はスイング(偏向)しないので、水垢等が付着してもスイングしにくくなるおそれが全くないためにメンテナンスフリーとなる。
【0017】
また、浴槽に噴射流偏向ノズルを取付けて、浴水を噴射させるようにすれば、入浴している者の例えば背中に対して、噴射流を上下方向にスイング(偏向)させることで、マッサージによるもみあげ感が得られるようになる。さらに、入浴している者の体格や好みに応じた噴射向きで流体供給量を固定すれば、その噴射向きでスポット的に噴射できるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0019】
図1は、噴射流偏向ノズル1の斜視図、図2は、図1のA−A線断面図、図3は、図1のB−B線断面図である。
【0020】
前記噴射流偏向ノズル1は、円筒状のノズル本体2を備え、ノズル本体2の両側外部には、水平状態で対向する2個の流体通路部4,5が一体的に連結されている。前記流体通路部4,5には、水平な流体通路4a,5aと、この流体通路4a,5aから斜め上向きに起き上がって、ノズル本体2の上部の噴射用開口3に対向して臨む先細りテーパー状の噴射口4b,5bがそれぞれ形成されている。なお、流体通路4a,5aは、水平では無く、噴射口4b,5bに沿った斜め上向きに形成することも可能である。
【0021】
前記噴射口4b,5bは、噴射用開口3の中心Cに対して対称位置に配置されて、中心Cの位置で噴射流D,Eが交差状態で衝突するように配置されている。
【0022】
前記ノズル本体2の下部には、流体通路部4,5と直交する方向にエアー供給管6が連結されて、このエアー供給管6からノズル本体2の下部の空間部7にコンプレッサー等からエアーrが供給されるようになる。
【0023】
前記ノズル本体2の上端部にフランジ部2aが形成され、このフランジ部2aの上面にパッキン8aが取付けられている。
【0024】
円筒状の取付け部材10が設けられ、この取付け部材10の上端部にフランジ部10aが形成され、このフランジ部10aの下面にパッキン8bが取付けられている。
【0025】
前記噴射流偏向ノズル1は、図7(a)(b)に示すように、浴槽25の入浴者Nの背中に対向するG位置に取付ける場合には、流体通路部4を浴槽25の上側位置とし、流体通路部5を浴槽25の下側位置とした状態で、図2のように、浴槽25の側壁25aに形成した取付け穴25bの外周辺部に、ノズル本体2のフランジ部2aのパッキン8aを当てがう。
【0026】
そして、浴槽25の内部から取付け部材10のスリーブ部10bを取付け穴25bに貫通させて、スリーブ部10bの外周雄ねじ(不図示)をノズル本体2の噴射用開口3の内周雌ねじ(不図示)にねじ込むことで、取付け穴25bの内周辺部にフランジ部10aのパッキン8bを当てがいながら、取付け部材10でノズル本体2を浴槽25の側壁25aに水密状態で取付けることができる。
【0027】
前記ノズル本体2の噴射用開口3に位置する取付け部材10のスリーブ部10b内には、噴射用開口部材12が嵌合されて、ノズル本体2の底部2bで下端部が位置決めされた状態で、キャップ部材13の外周雄ねじ(不図示)を取付け部材10の内周雌ねじ(不図示)にねじ込むことで、キャップ部材13で噴射用開口部材12を押え込んで、ノズル本体2の噴射用開口3内に取付けられるようになる。
【0028】
前記噴射用開口部材12の下部には、前記ノズル本体2の噴射口4b,5bに連なる誘導口12a,12bがそれぞれ形成されているとともに、この誘導口12a,12bの下部には、前記ノズル本体2の空間部7に開口する連通穴12cがそれぞれ形成されている。前記噴射用開口部材12の上部には、誘導口12a,12bの両側方から立上がる一対のスリット形成部12dが形成されて、このスリット形成部12dの間にスリット12eが形成されることによって、前記噴射用開口3がスリット形状に形成されることになる。
【0029】
前記スリット12eは、浴槽25の入浴者Nの背中に対向するG位置に取付ける場合には、浴槽25の上下向きとなるように設定する。
【0030】
前記浴槽25の入浴者Nの背中に対向するG位置(以下で説明するH,I,J位置も同様。)は、背中の左右対称位置の2箇所にあって、噴射流偏向ノズル1はそれぞれの位置に取付けられている。
【0031】
前記ノズル本体2の流体通路部4,5の流体通路4a,5aは、図4に略画的に示すように、流体供給量が調整可能な流体供給手段15にホース等で接続されている。この流体供給手段15は、ポンプ16と流体制御弁17とで構成されている。
【0032】
前記流体制御弁17は、図5に略画的に示すように(具体的な構成については後述する。)、シリンダー部18aの円周方向の対称位置に2個の流出路18b,18cを有し、軸方向の下端部(図5では紙面の奥側)にポンプ16からの流入路18dを有する弁ハウジング18と、この弁ハウジング18のシリンダー部18a内に回転可能に嵌合されて、各流出口18b,18cに跨って一致可能な出口穴19aと、軸方向の下端部(図5では紙面の奥側)に前記流入路18dに一致する入口穴19bとを有する弁体19と、この弁体19を連続回転させる電動モータ20(図4参照)とを備えている。
【0033】
そして、電動モータ20で弁体19を一方向回りに連続回転させて、流出路18bに出口穴19aが完全に一致して、弁体19で流出路18cを完全に塞いだ図5(a)の時点では、流出路18bに接続された流体通路4aに対する流体供給量が100%、流出路18cに接続された流体通路5aに対する流体供給量が0%となる。
【0034】
同様に、流出路18cに出口穴19aが完全に一致して、弁体19で流出路18bを完全に塞いだ図5(b)の時点では、流体通路5aに対する流体供給量が100%、流体通路4aに対する流体供給量が0%となる。
【0035】
また、流出路18b,18cに跨って(オーバーラップ)出口穴19aが一致した図5(c)の時点では、流体通路4aに対する流体供給量が50%、流体通路5aに対する流体供給量が50%となる。
【0036】
すなわち、図6を参照すれば、弁体19の回転によって、流体通路4aの流体供給量を100%、流体通路5aの流体供給量を0%に調整すれば、噴射口4bからのみ噴射流が斜め下方向に噴射aされ、逆に流体通路5aの流体供給量を100%、流体通路4aの流体供給量を0%に調整すれば、噴射口5bからのみ噴射流が斜め上方向に噴射kされ、さらに、流体通路4a,5aの流体供給量を50%づつに調整すれば、噴射口4b,5bから噴射流が斜め下方向と斜め上方向に噴射され、交差点mで衝突することで、斜め方向から真っ直ぐ方向に偏向されて噴射fされるようになる。
【0037】
したがって、流体通路4a,5aの流体供給量が90%と10%、80%と20%、70%と30%、60%と40%、50%と50%と変動するように調整すれば、交差点mでの衝突で、斜め下方向の噴射流が徐々に真っ直ぐ方向に偏向されて噴射b→fされるとともに、続いて流体通路4a,5aの流体供給量が40%と60%、30%と70%、20%と80%、10%と90%と変動するように調整すれば、交差点mでの衝突で、真っ直ぐ方向の噴射流が徐々に斜め上方向に偏向されて噴射g→jされるようになる。
【0038】
前記のように噴射流偏向ノズル1を構成すれば、流体供給手段15の流体制御弁17で流体供給量を調整するだけで、噴射流偏向ノズル1からの噴射流を下方から上方にスイングさせることができるから、入浴者Nの背中に対して、噴射流を下方から上方にスイング(偏向)させることで、マッサージによるもみあげ感が得られるようになる。なお、電動モータ20の逆転で、噴射流偏向ノズル1からの噴射流を上方から下方にスイングさせることも可能である。なおまた、下方から上方にスイング、ついで上方から下方にスイングを交互に繰り返すことも可能である。
【0039】
また、流体供給手段15からの流体供給量を調整するだけで、噴射流偏向ノズル1からの噴射流をスイング(偏向)させることができるから、電動の駆動機構で噴射ノズルをスイングさせる場合には必要となる水密性や防錆性の対策が不要であるので、噴射流偏向ノズル1や流体供給手段15がシンプルで安価になるとともに、噴射流偏向ノズル1自体はスイング(偏向)しないので、水垢等が付着してもスイングしにくくなるおそれが全くないためにメンテナンスフリーとなる。
【0040】
さらに、エアー供給管6から噴射用開口3、つまりノズル本体2の誘導口12a,12bにエアーrが供給されて、このエアーrが噴射口4b,5bからの噴射流に泡(バブル)状に巻き込まれて噴射されるので、マッサージによる指圧感をより向上させることができる。
【0041】
また、入浴者Nの体格や好みに応じた噴射向きで電動モータ20を停止させて、流体制御弁17での流体供給量を固定すれば、その噴射向きでスポット的に噴射できるようになる。
【0042】
さらに、各噴射口4b,5bは、噴射用開口3の中心Cに対して、対称位置に配置しているから、流体供給量の調整がし易くなる。
【0043】
また、噴射用開口3は、噴射用開口部材12のスリット形成部12dでスリット12eの形状であるから、噴射流をスリット12eの幅方向に絞り込んで集束できるので、マッサージによるもみあげ感をより向上させることができる。
【0044】
さらに、流体供給手段15のポンプ16からの流体供給量を調整すれば、噴射口4b,5bから噴射流の強弱を調整することができる。
【0045】
図8に示すように、前記噴射流偏向ノズル1のノズル本体2の噴射用開口3に、浴槽25の上下向きの噴射口4b,5b対して90度ずらせた左右向きに、さらに噴射口4b´,5b´を臨ませ、この噴射口4b´,5b´に対して、流体制御弁17´、電動モータ20´等を別に設けて、噴射口4b,5bで噴射流を下方から上方にスイングさせ(上方から下方にスイングさせることも可)、ついで、噴射口4b´,5b´で噴射流を左方から右方にスイングさせることができるから(右方から左方にスイングさせることも可)、マッサージ効果をより向上させることができる。なお、噴射口4b,5bは、2個または4個に限らず、3個または5個以上であっても良い。
【0046】
前記実施形態では、図7に示したように、浴槽25の入浴者Nの背中に対向するG位置に噴射流偏向ノズル1を取付けたものであったが、足裏に対向するH位置に噴射流偏向ノズル1を取付けることもできる。また、ふくらはぎ部に対向するI位置や太もも部に対抗するJ位置に噴射流偏向ノズル1を取付けることもできる。
【0047】
さらに、背中に対向するG位置のさらに上方位置Kに、偏向しない固定の噴射ノズル24を取付けて、入浴者Nの背中に対して、噴射流偏向ノズル1で噴射流を下方から上方にスイング(偏向)させ、そのスイングの上方端に合わせて、固定の噴射ノズル24からスポット的に噴射流を噴射させるようにすれば、マッサージ効果をより向上させることができる。なお、噴射流偏向ノズル1と同様に、固定の噴射ノズル24も背中の左右対称位置の2箇所にそれぞれ取付けられている。
【0048】
次に、前記流体制御弁17の具体的な構成を構成を説明する。図9は、第1実施形態の流体制御弁17(A)の要部分解斜視図、図10(a)は、図9の組み立て後のP−P線断面図、図10(b)は、図9の組み立て後のQ−Q線断面図である。
【0049】
前記流体制御弁17(A)は、シリンダー部18aを形成した四角形状の弁ハウジング18を備え、シリンダー部18aの円周方向に対応する弁ハウジング18の三側面に3個の流出路18b,18c,18eが平面視でT字状に形成され、シリンダー部18aの軸方向の一端部〔図10(b)では上側〕に連なって、弁押えリング21aを介してねじ込み固定した押え部材21に前記ポンプ16からの流入路18dが形成されている。
【0050】
流出路18bは、噴射流偏向ノズル1の流体通路4aにホースで接続され、流出路18cは、噴射流偏向ノズル1の流体通路5aにホースで接続され、流出路18eは、浴槽25の上方位置Kに取付けた偏向しない固定の噴射ノズル24に接続されている。
【0051】
弁ハウジング18のシリンダー部18a内には弁体19が回転可能に嵌合され、この弁体19には、隣接する流出口18bと18c,18cと18eに跨って一致可能な出口穴19aが側面に形成され、軸方向の一端部〔図10(b)では上側〕に、前記流入路18dに一致する入口穴19bが形成されている。なお、弁体19の出口穴19aは、図10(a)にθ1で示す開口角度に拡大することも可能である。
【0052】
弁ハウジング18の下面には減速機付きの電動モータ20を収納したボックス22が固定され、電動モータ20の出力軸20aが弁体19の軸方向の他端部〔図10(b)では下側〕に連結されて、電動モータ20により、弁体19を連続回転させるようになっている。
【0053】
前記流体制御弁17(A)では、電動モータ20で弁体19を一方向回りに連続回転させて、流出路18bに出口穴19aが完全に一致して、弁体19で流出路18c,18eを完全に塞いだ時点では、流体通路4aに対する流体供給量が100%、流体通路5aと固定の噴射ノズル24に対する流体供給量が0%となる。
【0054】
同様に、流出路18cに出口穴19aが完全に一致して、弁体19で流出路18b,18eを完全に塞いだ図10(a)の時点では、流体通路5aに対する流体供給量が100%、流体通路4aと固定の噴射ノズル24に対する流体供給量が0%となる。
【0055】
同様に、流出路18eに出口穴19aが完全に一致して、弁体19で流出路18b,18cを完全に塞いだ時点では、固定の噴射ノズル24に対する流体供給量が100%、流体通路4aと流体通路5aに対する流体供給量が0%となる。
【0056】
また、流出路18b,18cに跨って(オーバーラップ)して出口穴19aが一致した時点では、流体通路5aに対する流体供給量が50%、流体通路4aに対する流体供給量が50%となり、流出路18c,18eに跨って(オーバーラップ)して出口穴19aが一致した時点では、流体通路5aに対する流体供給量が50%、固定の噴射ノズル24に対する流体供給量が50%となる。
【0057】
すなわち、先に図6を用いて説明した場合と同様に、流体通路4a,5aの流体供給量が100%と0%、90%と10%、80%と20%、70%と30%、60%と40%、50%と50%と変動するように調整すれば、斜め下方向の噴射流が徐々に真っ直ぐ方向に偏向されて噴射a→fされるとともに、続いて流体通路4a,5aの流体供給量が40%と60%、30%と70%、20%と80%、10%と90%、0%と100%と変動するように調整すれば、真っ直ぐ方向の噴射流が徐々に斜め上方向に偏向されて噴射g→kされるようになる。
【0058】
また、流体通路5aと固定の噴射ノズル24の流体供給量は、100%と0%、90%と10%、……10%と90%、0%と100%のように調整されるから、入浴者Nの背中に対して、噴射流偏向ノズル1で噴射流を下方から上方にスイング(偏向)させ、そのスイングの上方端に合わせて、固定の噴射ノズル24からスポット的に噴射流が噴射されるようになる。
【0059】
このように、前記流体制御弁17(A)では、連続的に流出路18b,18c,18eを変更しながら、各流出路18b,18c,18eの流量をリニアに増減できるようになる。
【0060】
図11は、第2実施形態の流体制御弁17(B)の要部分解斜視図、図12(a)は、図11の組み立て後のR−R線断面図、図12(b)は、図11の組み立て後のS−S線断面図である。
【0061】
前記流体制御弁17(B)は、シリンダー部18aを形成した三角形状の弁ハウジング18を備え、シリンダー部18aの円周方向に対応する弁ハウジング18の三側面に3個の流出路18b,18c,18eが平面視で三つ又状に形成され、シリンダー部18aの軸方向の一端部〔図11(b)では上側〕に連なって、弁押えリング21aを介してねじ込み固定した押え部材21に前記ポンプ16からの流入路18dが形成されている。
【0062】
流出路18bは、噴射流偏向ノズル1の流体通路4aにホース等で接続され、流出路18cは、噴射流偏向ノズル1の流体通路5aにホース等で接続され、流出路18eは、浴槽25の上方位置Kに取付けた偏向しない固定の噴射ノズル24にホース等で接続されている。
【0063】
弁ハウジング18のシリンダー部18a内には弁体19が回転可能に嵌合され、この弁体19には、隣接する流出口18bと18c,18cと18eに跨って一致可能な出口穴19aが側面に形成され、軸方向の一端部〔図11(b)では上側〕に、前記流入路18dに一致する入口穴19bが形成されている。なお、弁体19の出口穴19aは、図12(a)にθ2で示す開口角度に縮小することも可能である。
【0064】
弁ハウジング18の下面には減速機付きの電動モータ20を収納したボックス22が固定され、電動モータ20の出力軸20aが弁体19の軸方向の他端部〔図12(b)では下側〕に連結されて、電動モータ20により、弁体19を連続回転させるようになっている。
【0065】
前記流体制御弁17(B)では、電動モータ20で弁体19を一方向回りに連続回転させることで、第1実施形態の流体制御弁17(A)と同様に、連続的に流出路18b,18c,18eを変更しながら、各流出路18b,18c,18eの流量をリニアに増減できるようになる。
【0066】
図13は、第3実施形態の流体制御弁17(C)の分解斜視図、図14(a)は、図13の組み立て後のT−T線断面図、図14(b)は、図13の組み立て後のU−U線断面図である。
【0067】
前記流体制御弁17(C)は、シリンダー部18aを形成した縦長円筒状の弁ハウジング18を備え、シリンダー部18aの軸方向に一定の間隔を隔てて弁ハウジング18の側面に3個の流出路18b,18c,18eが形成され、シリンダー部18aの軸方向の一端部〔図14(b)では上側〕に連なって、弁押えリング21aを介してねじ込み固定した押え部材21に前記ポンプ16からの流入路18dが形成されている。
【0068】
流出路18bは、噴射流偏向ノズル1の流体通路4aにホース等で接続され、流出路18cは、噴射流偏向ノズル1の流体通路5aにホース等で接続され、流出路18eは、浴槽25の上方位置Kに取付けた偏向しない固定の噴射ノズル24にホース等で接続されている。
【0069】
弁ハウジング18のシリンダー部18a内には弁体19が回転可能に嵌合され、この弁体19には、各流出口18b,18c,18eに対応して、隣接する流出口18bと18c,18cと18eに跨って一致可能な3個の出口穴19c,19d,19eが側面に形成され、軸方向の一端部〔図14(b)では上側〕に、前記流入路18dに一致する入口穴19bが形成されている。なお、弁体19の出口穴19c〜19eは、図14(a)の出口穴19cで例示するように、θ2で示す開口角度に縮小することも可能である。
【0070】
弁ハウジング18の下面には減速機付きの電動モータ20を収納したボックス22が固定され、電動モータ20の出力軸20aが弁体19の軸方向の他端部〔図14(b)では下側〕に連結されて、電動モータ20により、弁体19を連続回転させるようになっている。
【0071】
前記電動モータ20〔第1、第2実施形態の流体制御弁17(A),17(B)の電動モータ20でも同様。〕には、回転位置検出センサー30が取付けられて、回転の原点を決める時に利用される。なお、電動モータ20がステッピングモータであれば、パルス数で回転位置を検出できるので、不要である。
【0072】
前記流体制御弁17(C)では、電動モータ20で弁体19を一方向回りに連続回転させることで、第1実施形態の流体制御弁17(A)と同様に、連続的に流出路18b,18c,18eを変更しながら、各流出路18b,18c,18eの流量をリニアに増減できるようになる。
【0073】
また、弁体19には、各流出路18b,18c,18eに対向する3個の出口穴19c,19d,19eを形成しているから、出口穴19c,19d,19e毎に開口角度θ1,θ2を任意に拡縮することが可能になる。
【0074】
前記実施形態では、浴槽25の噴射流偏向ノズル1および流体制御弁17(A〜C)であったが、スプリンクラー、塗装用ノズル、部品洗浄ノズル等にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明の実施形態に係る噴射流偏向ノズルの斜視図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図1のB−B線断面図である。
【図4】噴射流偏向ノズルと流体供給手段の略画的システム図である。
【図5】(a)〜(c)は、流体制御弁の回転段階を示す略画的システム図である。
【図6】噴射流偏向ノズルの噴射流の偏向状態を示す図である。
【図7】浴槽であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。
【図8】変形例の噴射流偏向ノズルと流体供給手段の略画的システム図である。
【図9】第1実施形態の流体制御弁の要部分解斜視図である。
【図10】(a)は、図9の組み立て後のP−P線断面図、(b)は、図9の組み立て後のQ−Q線断面図である。
【図11】第2実施形態の流体制御弁の要部分解斜視図である。
【図12】(a)は、図11の組み立て後のR−R線断面図、(b)は、図11の組み立て後のS−S線断面図である。
【図13】第3実施形態の流体制御弁の分解斜視図である。
【図14】(a)は、図13の組み立て後のT−T線断面図、(b)は、図13の組み立て後のU−U線断面図である。
【符号の説明】
【0076】
1 噴射流偏向ノズル
2 ノズル本体
3 噴射用開口
4a,5a 流体通路
4b,5b 噴射口
4b´,5b´ 噴射口
5 エアー供給管(エアー供給手段)
12 噴射用開口部材
12e スリット
15 流体供給手段
17(A,B,C) 流体制御弁(流体供給手段)
18 弁ハウジング
18a シリンダー部
18b,18c.18e 流出路
18d 流入路
19 弁体
19a,19c〜19e 出口穴
19b 入口穴
20 電動モータ(流体供給手段)
24 固定の噴射ノズル
25 浴槽
C 中心
D,E 噴射流
G〜K 取付け位置
a〜k 噴射
m 交差点
N 入浴者
【技術分野】
【0001】
本発明は、噴射流をスイングさせることができる噴射流偏向ノズルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、噴射ノズルから浴槽内に微細気泡を含む浴水を噴射するようにした微細気泡発生装置を備えた浴槽〔いわゆるバブルジェット(登録商標)バス〕がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
前記のような噴射ノズルは、ポンプや弁等の流体供給手段の制御で、噴射タイミングや噴射流の強弱を変えることができるが、入浴している者に対して、一定の向きでスポット的に噴射できるだけであった。
【0004】
また、手動で向きを変えることが可能な噴射ノズルも提案されているが、変えた向きでスポット的に噴射できるだけであった。
【0005】
ところで、入浴している者の例えば背中に対して、噴射ノズルの噴射流を上下方向にスイング(偏向)させれば、マッサージによるもみあげ感等が得られることから、噴射ノズル自体を電動の駆動機構でスイング(偏向)させることが考えられる。
【特許文献1】特開2000−325246号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、噴射ノズルは水中に配置されていることから、電動の駆動機構との間で水密性や防錆性の対策が必要となって複雑で高価になるとともに、噴射ノズルの揺動部分に水垢等が付着してスイングしにくくなるのを防ぐために、頻繁に清掃しなければならないので、メンテナンスが煩わしいという問題があった。
【0007】
本発明は、前記問題を解消するためになされたもので、シンプルで安価、かつメンテナンスフリーで噴射流をスイング(偏向)させることができる噴射流偏向ノズルを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために、本発明は、1個の噴射用開口に、少なくとも2個の流体通路の噴射口を対向して臨ませ、各噴射口は、噴射流が交差状態で衝突するように配置するとともに、各流体通路は、流体供給量が調整可能な流体供給手段に接続されていることを特徴とする噴射流偏向ノズルを提供するものである。
【0009】
流体供給量の調整をし易くするために、前記各噴射口は、前記噴射用開口の中心に対して、対称位置に配置している構成とすることが好ましい。
【0010】
浴槽に用いて、マッサージによるもみあげ感をより向上させるために、前記噴射用開口は、スリット形状である構成とすることが好ましい。
【0011】
浴槽に用いて、マッサージによる指圧感をより向上させるために、前記噴射用開口に、エアー供給手段を接続している構成とすることが好ましい。
【0012】
浴槽に用いて、マッサージ効果をより向上させるために、前記噴射用開口に、4個の流体通路の噴射口を臨ませ、各噴射口を噴射用開口の中心に対して90度間隔でずらせて配置している構成とすることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、少なくとも2個の噴射口を噴射流が交差状態で衝突するように配置しているから、流体供給手段からの流体供給量を調整するだけで、噴射流をスイング(偏向)させることができる。
【0014】
すなわち、例えば一方の流体通路の流体供給量を100%、他方の流体通路の流体供給量を0%に調整すれば、一方の噴射口からのみ噴射流が斜め一方向に噴射され、逆に他方の流体通路の流体供給量を100%、一方の流体通路の流体供給量を0%に調整すれば、他方の噴射口からのみ噴射流が斜め他方向に噴射され、さらに、一方と他方の流体通路の流体供給量を50%づつに調整すれば、一方と他方の噴射口から噴射流が斜め一方向と他方向に噴射され、交差点で衝突することで、斜め方向から真っ直ぐ方向に偏向されて噴射されるようになる。
【0015】
したがって、一方と他方の流体供給量が90%と10%、80%と20%、70%と30%、60%と40%と変動するように調整すれば、交差点での衝突で、斜め一方向の噴射流が徐々に真っ直ぐ方向に偏向されて噴射されるとともに、続いて一方と他方の流体供給量が40%と60%、30%と70%、20%と80%、10%と90%と変動するように調整すれば、交差点での衝突で、真っ直ぐ方向の噴射流が徐々に斜め他方向に偏向されて噴射されるようになる。
【0016】
このように、流体供給手段からの流体供給量を調整するだけで、噴射流偏向ノズルからの噴射流をスイング(偏向)させることができるから、電動の駆動機構で噴射ノズルをスイングさせる場合には必要となる水密性や防錆性の対策が不要であるので、噴射流偏向ノズルや流体供給手段がシンプルで安価になるとともに、噴射流偏向ノズル自体はスイング(偏向)しないので、水垢等が付着してもスイングしにくくなるおそれが全くないためにメンテナンスフリーとなる。
【0017】
また、浴槽に噴射流偏向ノズルを取付けて、浴水を噴射させるようにすれば、入浴している者の例えば背中に対して、噴射流を上下方向にスイング(偏向)させることで、マッサージによるもみあげ感が得られるようになる。さらに、入浴している者の体格や好みに応じた噴射向きで流体供給量を固定すれば、その噴射向きでスポット的に噴射できるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0019】
図1は、噴射流偏向ノズル1の斜視図、図2は、図1のA−A線断面図、図3は、図1のB−B線断面図である。
【0020】
前記噴射流偏向ノズル1は、円筒状のノズル本体2を備え、ノズル本体2の両側外部には、水平状態で対向する2個の流体通路部4,5が一体的に連結されている。前記流体通路部4,5には、水平な流体通路4a,5aと、この流体通路4a,5aから斜め上向きに起き上がって、ノズル本体2の上部の噴射用開口3に対向して臨む先細りテーパー状の噴射口4b,5bがそれぞれ形成されている。なお、流体通路4a,5aは、水平では無く、噴射口4b,5bに沿った斜め上向きに形成することも可能である。
【0021】
前記噴射口4b,5bは、噴射用開口3の中心Cに対して対称位置に配置されて、中心Cの位置で噴射流D,Eが交差状態で衝突するように配置されている。
【0022】
前記ノズル本体2の下部には、流体通路部4,5と直交する方向にエアー供給管6が連結されて、このエアー供給管6からノズル本体2の下部の空間部7にコンプレッサー等からエアーrが供給されるようになる。
【0023】
前記ノズル本体2の上端部にフランジ部2aが形成され、このフランジ部2aの上面にパッキン8aが取付けられている。
【0024】
円筒状の取付け部材10が設けられ、この取付け部材10の上端部にフランジ部10aが形成され、このフランジ部10aの下面にパッキン8bが取付けられている。
【0025】
前記噴射流偏向ノズル1は、図7(a)(b)に示すように、浴槽25の入浴者Nの背中に対向するG位置に取付ける場合には、流体通路部4を浴槽25の上側位置とし、流体通路部5を浴槽25の下側位置とした状態で、図2のように、浴槽25の側壁25aに形成した取付け穴25bの外周辺部に、ノズル本体2のフランジ部2aのパッキン8aを当てがう。
【0026】
そして、浴槽25の内部から取付け部材10のスリーブ部10bを取付け穴25bに貫通させて、スリーブ部10bの外周雄ねじ(不図示)をノズル本体2の噴射用開口3の内周雌ねじ(不図示)にねじ込むことで、取付け穴25bの内周辺部にフランジ部10aのパッキン8bを当てがいながら、取付け部材10でノズル本体2を浴槽25の側壁25aに水密状態で取付けることができる。
【0027】
前記ノズル本体2の噴射用開口3に位置する取付け部材10のスリーブ部10b内には、噴射用開口部材12が嵌合されて、ノズル本体2の底部2bで下端部が位置決めされた状態で、キャップ部材13の外周雄ねじ(不図示)を取付け部材10の内周雌ねじ(不図示)にねじ込むことで、キャップ部材13で噴射用開口部材12を押え込んで、ノズル本体2の噴射用開口3内に取付けられるようになる。
【0028】
前記噴射用開口部材12の下部には、前記ノズル本体2の噴射口4b,5bに連なる誘導口12a,12bがそれぞれ形成されているとともに、この誘導口12a,12bの下部には、前記ノズル本体2の空間部7に開口する連通穴12cがそれぞれ形成されている。前記噴射用開口部材12の上部には、誘導口12a,12bの両側方から立上がる一対のスリット形成部12dが形成されて、このスリット形成部12dの間にスリット12eが形成されることによって、前記噴射用開口3がスリット形状に形成されることになる。
【0029】
前記スリット12eは、浴槽25の入浴者Nの背中に対向するG位置に取付ける場合には、浴槽25の上下向きとなるように設定する。
【0030】
前記浴槽25の入浴者Nの背中に対向するG位置(以下で説明するH,I,J位置も同様。)は、背中の左右対称位置の2箇所にあって、噴射流偏向ノズル1はそれぞれの位置に取付けられている。
【0031】
前記ノズル本体2の流体通路部4,5の流体通路4a,5aは、図4に略画的に示すように、流体供給量が調整可能な流体供給手段15にホース等で接続されている。この流体供給手段15は、ポンプ16と流体制御弁17とで構成されている。
【0032】
前記流体制御弁17は、図5に略画的に示すように(具体的な構成については後述する。)、シリンダー部18aの円周方向の対称位置に2個の流出路18b,18cを有し、軸方向の下端部(図5では紙面の奥側)にポンプ16からの流入路18dを有する弁ハウジング18と、この弁ハウジング18のシリンダー部18a内に回転可能に嵌合されて、各流出口18b,18cに跨って一致可能な出口穴19aと、軸方向の下端部(図5では紙面の奥側)に前記流入路18dに一致する入口穴19bとを有する弁体19と、この弁体19を連続回転させる電動モータ20(図4参照)とを備えている。
【0033】
そして、電動モータ20で弁体19を一方向回りに連続回転させて、流出路18bに出口穴19aが完全に一致して、弁体19で流出路18cを完全に塞いだ図5(a)の時点では、流出路18bに接続された流体通路4aに対する流体供給量が100%、流出路18cに接続された流体通路5aに対する流体供給量が0%となる。
【0034】
同様に、流出路18cに出口穴19aが完全に一致して、弁体19で流出路18bを完全に塞いだ図5(b)の時点では、流体通路5aに対する流体供給量が100%、流体通路4aに対する流体供給量が0%となる。
【0035】
また、流出路18b,18cに跨って(オーバーラップ)出口穴19aが一致した図5(c)の時点では、流体通路4aに対する流体供給量が50%、流体通路5aに対する流体供給量が50%となる。
【0036】
すなわち、図6を参照すれば、弁体19の回転によって、流体通路4aの流体供給量を100%、流体通路5aの流体供給量を0%に調整すれば、噴射口4bからのみ噴射流が斜め下方向に噴射aされ、逆に流体通路5aの流体供給量を100%、流体通路4aの流体供給量を0%に調整すれば、噴射口5bからのみ噴射流が斜め上方向に噴射kされ、さらに、流体通路4a,5aの流体供給量を50%づつに調整すれば、噴射口4b,5bから噴射流が斜め下方向と斜め上方向に噴射され、交差点mで衝突することで、斜め方向から真っ直ぐ方向に偏向されて噴射fされるようになる。
【0037】
したがって、流体通路4a,5aの流体供給量が90%と10%、80%と20%、70%と30%、60%と40%、50%と50%と変動するように調整すれば、交差点mでの衝突で、斜め下方向の噴射流が徐々に真っ直ぐ方向に偏向されて噴射b→fされるとともに、続いて流体通路4a,5aの流体供給量が40%と60%、30%と70%、20%と80%、10%と90%と変動するように調整すれば、交差点mでの衝突で、真っ直ぐ方向の噴射流が徐々に斜め上方向に偏向されて噴射g→jされるようになる。
【0038】
前記のように噴射流偏向ノズル1を構成すれば、流体供給手段15の流体制御弁17で流体供給量を調整するだけで、噴射流偏向ノズル1からの噴射流を下方から上方にスイングさせることができるから、入浴者Nの背中に対して、噴射流を下方から上方にスイング(偏向)させることで、マッサージによるもみあげ感が得られるようになる。なお、電動モータ20の逆転で、噴射流偏向ノズル1からの噴射流を上方から下方にスイングさせることも可能である。なおまた、下方から上方にスイング、ついで上方から下方にスイングを交互に繰り返すことも可能である。
【0039】
また、流体供給手段15からの流体供給量を調整するだけで、噴射流偏向ノズル1からの噴射流をスイング(偏向)させることができるから、電動の駆動機構で噴射ノズルをスイングさせる場合には必要となる水密性や防錆性の対策が不要であるので、噴射流偏向ノズル1や流体供給手段15がシンプルで安価になるとともに、噴射流偏向ノズル1自体はスイング(偏向)しないので、水垢等が付着してもスイングしにくくなるおそれが全くないためにメンテナンスフリーとなる。
【0040】
さらに、エアー供給管6から噴射用開口3、つまりノズル本体2の誘導口12a,12bにエアーrが供給されて、このエアーrが噴射口4b,5bからの噴射流に泡(バブル)状に巻き込まれて噴射されるので、マッサージによる指圧感をより向上させることができる。
【0041】
また、入浴者Nの体格や好みに応じた噴射向きで電動モータ20を停止させて、流体制御弁17での流体供給量を固定すれば、その噴射向きでスポット的に噴射できるようになる。
【0042】
さらに、各噴射口4b,5bは、噴射用開口3の中心Cに対して、対称位置に配置しているから、流体供給量の調整がし易くなる。
【0043】
また、噴射用開口3は、噴射用開口部材12のスリット形成部12dでスリット12eの形状であるから、噴射流をスリット12eの幅方向に絞り込んで集束できるので、マッサージによるもみあげ感をより向上させることができる。
【0044】
さらに、流体供給手段15のポンプ16からの流体供給量を調整すれば、噴射口4b,5bから噴射流の強弱を調整することができる。
【0045】
図8に示すように、前記噴射流偏向ノズル1のノズル本体2の噴射用開口3に、浴槽25の上下向きの噴射口4b,5b対して90度ずらせた左右向きに、さらに噴射口4b´,5b´を臨ませ、この噴射口4b´,5b´に対して、流体制御弁17´、電動モータ20´等を別に設けて、噴射口4b,5bで噴射流を下方から上方にスイングさせ(上方から下方にスイングさせることも可)、ついで、噴射口4b´,5b´で噴射流を左方から右方にスイングさせることができるから(右方から左方にスイングさせることも可)、マッサージ効果をより向上させることができる。なお、噴射口4b,5bは、2個または4個に限らず、3個または5個以上であっても良い。
【0046】
前記実施形態では、図7に示したように、浴槽25の入浴者Nの背中に対向するG位置に噴射流偏向ノズル1を取付けたものであったが、足裏に対向するH位置に噴射流偏向ノズル1を取付けることもできる。また、ふくらはぎ部に対向するI位置や太もも部に対抗するJ位置に噴射流偏向ノズル1を取付けることもできる。
【0047】
さらに、背中に対向するG位置のさらに上方位置Kに、偏向しない固定の噴射ノズル24を取付けて、入浴者Nの背中に対して、噴射流偏向ノズル1で噴射流を下方から上方にスイング(偏向)させ、そのスイングの上方端に合わせて、固定の噴射ノズル24からスポット的に噴射流を噴射させるようにすれば、マッサージ効果をより向上させることができる。なお、噴射流偏向ノズル1と同様に、固定の噴射ノズル24も背中の左右対称位置の2箇所にそれぞれ取付けられている。
【0048】
次に、前記流体制御弁17の具体的な構成を構成を説明する。図9は、第1実施形態の流体制御弁17(A)の要部分解斜視図、図10(a)は、図9の組み立て後のP−P線断面図、図10(b)は、図9の組み立て後のQ−Q線断面図である。
【0049】
前記流体制御弁17(A)は、シリンダー部18aを形成した四角形状の弁ハウジング18を備え、シリンダー部18aの円周方向に対応する弁ハウジング18の三側面に3個の流出路18b,18c,18eが平面視でT字状に形成され、シリンダー部18aの軸方向の一端部〔図10(b)では上側〕に連なって、弁押えリング21aを介してねじ込み固定した押え部材21に前記ポンプ16からの流入路18dが形成されている。
【0050】
流出路18bは、噴射流偏向ノズル1の流体通路4aにホースで接続され、流出路18cは、噴射流偏向ノズル1の流体通路5aにホースで接続され、流出路18eは、浴槽25の上方位置Kに取付けた偏向しない固定の噴射ノズル24に接続されている。
【0051】
弁ハウジング18のシリンダー部18a内には弁体19が回転可能に嵌合され、この弁体19には、隣接する流出口18bと18c,18cと18eに跨って一致可能な出口穴19aが側面に形成され、軸方向の一端部〔図10(b)では上側〕に、前記流入路18dに一致する入口穴19bが形成されている。なお、弁体19の出口穴19aは、図10(a)にθ1で示す開口角度に拡大することも可能である。
【0052】
弁ハウジング18の下面には減速機付きの電動モータ20を収納したボックス22が固定され、電動モータ20の出力軸20aが弁体19の軸方向の他端部〔図10(b)では下側〕に連結されて、電動モータ20により、弁体19を連続回転させるようになっている。
【0053】
前記流体制御弁17(A)では、電動モータ20で弁体19を一方向回りに連続回転させて、流出路18bに出口穴19aが完全に一致して、弁体19で流出路18c,18eを完全に塞いだ時点では、流体通路4aに対する流体供給量が100%、流体通路5aと固定の噴射ノズル24に対する流体供給量が0%となる。
【0054】
同様に、流出路18cに出口穴19aが完全に一致して、弁体19で流出路18b,18eを完全に塞いだ図10(a)の時点では、流体通路5aに対する流体供給量が100%、流体通路4aと固定の噴射ノズル24に対する流体供給量が0%となる。
【0055】
同様に、流出路18eに出口穴19aが完全に一致して、弁体19で流出路18b,18cを完全に塞いだ時点では、固定の噴射ノズル24に対する流体供給量が100%、流体通路4aと流体通路5aに対する流体供給量が0%となる。
【0056】
また、流出路18b,18cに跨って(オーバーラップ)して出口穴19aが一致した時点では、流体通路5aに対する流体供給量が50%、流体通路4aに対する流体供給量が50%となり、流出路18c,18eに跨って(オーバーラップ)して出口穴19aが一致した時点では、流体通路5aに対する流体供給量が50%、固定の噴射ノズル24に対する流体供給量が50%となる。
【0057】
すなわち、先に図6を用いて説明した場合と同様に、流体通路4a,5aの流体供給量が100%と0%、90%と10%、80%と20%、70%と30%、60%と40%、50%と50%と変動するように調整すれば、斜め下方向の噴射流が徐々に真っ直ぐ方向に偏向されて噴射a→fされるとともに、続いて流体通路4a,5aの流体供給量が40%と60%、30%と70%、20%と80%、10%と90%、0%と100%と変動するように調整すれば、真っ直ぐ方向の噴射流が徐々に斜め上方向に偏向されて噴射g→kされるようになる。
【0058】
また、流体通路5aと固定の噴射ノズル24の流体供給量は、100%と0%、90%と10%、……10%と90%、0%と100%のように調整されるから、入浴者Nの背中に対して、噴射流偏向ノズル1で噴射流を下方から上方にスイング(偏向)させ、そのスイングの上方端に合わせて、固定の噴射ノズル24からスポット的に噴射流が噴射されるようになる。
【0059】
このように、前記流体制御弁17(A)では、連続的に流出路18b,18c,18eを変更しながら、各流出路18b,18c,18eの流量をリニアに増減できるようになる。
【0060】
図11は、第2実施形態の流体制御弁17(B)の要部分解斜視図、図12(a)は、図11の組み立て後のR−R線断面図、図12(b)は、図11の組み立て後のS−S線断面図である。
【0061】
前記流体制御弁17(B)は、シリンダー部18aを形成した三角形状の弁ハウジング18を備え、シリンダー部18aの円周方向に対応する弁ハウジング18の三側面に3個の流出路18b,18c,18eが平面視で三つ又状に形成され、シリンダー部18aの軸方向の一端部〔図11(b)では上側〕に連なって、弁押えリング21aを介してねじ込み固定した押え部材21に前記ポンプ16からの流入路18dが形成されている。
【0062】
流出路18bは、噴射流偏向ノズル1の流体通路4aにホース等で接続され、流出路18cは、噴射流偏向ノズル1の流体通路5aにホース等で接続され、流出路18eは、浴槽25の上方位置Kに取付けた偏向しない固定の噴射ノズル24にホース等で接続されている。
【0063】
弁ハウジング18のシリンダー部18a内には弁体19が回転可能に嵌合され、この弁体19には、隣接する流出口18bと18c,18cと18eに跨って一致可能な出口穴19aが側面に形成され、軸方向の一端部〔図11(b)では上側〕に、前記流入路18dに一致する入口穴19bが形成されている。なお、弁体19の出口穴19aは、図12(a)にθ2で示す開口角度に縮小することも可能である。
【0064】
弁ハウジング18の下面には減速機付きの電動モータ20を収納したボックス22が固定され、電動モータ20の出力軸20aが弁体19の軸方向の他端部〔図12(b)では下側〕に連結されて、電動モータ20により、弁体19を連続回転させるようになっている。
【0065】
前記流体制御弁17(B)では、電動モータ20で弁体19を一方向回りに連続回転させることで、第1実施形態の流体制御弁17(A)と同様に、連続的に流出路18b,18c,18eを変更しながら、各流出路18b,18c,18eの流量をリニアに増減できるようになる。
【0066】
図13は、第3実施形態の流体制御弁17(C)の分解斜視図、図14(a)は、図13の組み立て後のT−T線断面図、図14(b)は、図13の組み立て後のU−U線断面図である。
【0067】
前記流体制御弁17(C)は、シリンダー部18aを形成した縦長円筒状の弁ハウジング18を備え、シリンダー部18aの軸方向に一定の間隔を隔てて弁ハウジング18の側面に3個の流出路18b,18c,18eが形成され、シリンダー部18aの軸方向の一端部〔図14(b)では上側〕に連なって、弁押えリング21aを介してねじ込み固定した押え部材21に前記ポンプ16からの流入路18dが形成されている。
【0068】
流出路18bは、噴射流偏向ノズル1の流体通路4aにホース等で接続され、流出路18cは、噴射流偏向ノズル1の流体通路5aにホース等で接続され、流出路18eは、浴槽25の上方位置Kに取付けた偏向しない固定の噴射ノズル24にホース等で接続されている。
【0069】
弁ハウジング18のシリンダー部18a内には弁体19が回転可能に嵌合され、この弁体19には、各流出口18b,18c,18eに対応して、隣接する流出口18bと18c,18cと18eに跨って一致可能な3個の出口穴19c,19d,19eが側面に形成され、軸方向の一端部〔図14(b)では上側〕に、前記流入路18dに一致する入口穴19bが形成されている。なお、弁体19の出口穴19c〜19eは、図14(a)の出口穴19cで例示するように、θ2で示す開口角度に縮小することも可能である。
【0070】
弁ハウジング18の下面には減速機付きの電動モータ20を収納したボックス22が固定され、電動モータ20の出力軸20aが弁体19の軸方向の他端部〔図14(b)では下側〕に連結されて、電動モータ20により、弁体19を連続回転させるようになっている。
【0071】
前記電動モータ20〔第1、第2実施形態の流体制御弁17(A),17(B)の電動モータ20でも同様。〕には、回転位置検出センサー30が取付けられて、回転の原点を決める時に利用される。なお、電動モータ20がステッピングモータであれば、パルス数で回転位置を検出できるので、不要である。
【0072】
前記流体制御弁17(C)では、電動モータ20で弁体19を一方向回りに連続回転させることで、第1実施形態の流体制御弁17(A)と同様に、連続的に流出路18b,18c,18eを変更しながら、各流出路18b,18c,18eの流量をリニアに増減できるようになる。
【0073】
また、弁体19には、各流出路18b,18c,18eに対向する3個の出口穴19c,19d,19eを形成しているから、出口穴19c,19d,19e毎に開口角度θ1,θ2を任意に拡縮することが可能になる。
【0074】
前記実施形態では、浴槽25の噴射流偏向ノズル1および流体制御弁17(A〜C)であったが、スプリンクラー、塗装用ノズル、部品洗浄ノズル等にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明の実施形態に係る噴射流偏向ノズルの斜視図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図1のB−B線断面図である。
【図4】噴射流偏向ノズルと流体供給手段の略画的システム図である。
【図5】(a)〜(c)は、流体制御弁の回転段階を示す略画的システム図である。
【図6】噴射流偏向ノズルの噴射流の偏向状態を示す図である。
【図7】浴槽であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。
【図8】変形例の噴射流偏向ノズルと流体供給手段の略画的システム図である。
【図9】第1実施形態の流体制御弁の要部分解斜視図である。
【図10】(a)は、図9の組み立て後のP−P線断面図、(b)は、図9の組み立て後のQ−Q線断面図である。
【図11】第2実施形態の流体制御弁の要部分解斜視図である。
【図12】(a)は、図11の組み立て後のR−R線断面図、(b)は、図11の組み立て後のS−S線断面図である。
【図13】第3実施形態の流体制御弁の分解斜視図である。
【図14】(a)は、図13の組み立て後のT−T線断面図、(b)は、図13の組み立て後のU−U線断面図である。
【符号の説明】
【0076】
1 噴射流偏向ノズル
2 ノズル本体
3 噴射用開口
4a,5a 流体通路
4b,5b 噴射口
4b´,5b´ 噴射口
5 エアー供給管(エアー供給手段)
12 噴射用開口部材
12e スリット
15 流体供給手段
17(A,B,C) 流体制御弁(流体供給手段)
18 弁ハウジング
18a シリンダー部
18b,18c.18e 流出路
18d 流入路
19 弁体
19a,19c〜19e 出口穴
19b 入口穴
20 電動モータ(流体供給手段)
24 固定の噴射ノズル
25 浴槽
C 中心
D,E 噴射流
G〜K 取付け位置
a〜k 噴射
m 交差点
N 入浴者
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1個の噴射用開口に、少なくとも2個の流体通路の噴射口を対向して臨ませ、各噴射口は、噴射流が交差状態で衝突するように配置するとともに、各流体通路は、流体供給量が調整可能な流体供給手段に接続されていることを特徴とする噴射流偏向ノズル。
【請求項2】
前記各噴射口は、前記噴射用開口の中心に対して、対称位置に配置していることを特徴とする請求項1に記載の噴射流偏向ノズル。
【請求項3】
前記噴射用開口は、スリット形状であることを特徴とする請求項1または2に記載の噴射流偏向ノズル。
【請求項4】
前記噴射用開口に、エアー供給手段を接続していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の噴射流偏向ノズル。
【請求項5】
前記噴射用開口に、4個の流体通路の噴射口を臨ませ、各噴射口を噴射用開口の中心に対して90度間隔でずらせて配置していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の噴射流偏向ノズル。
【請求項1】
1個の噴射用開口に、少なくとも2個の流体通路の噴射口を対向して臨ませ、各噴射口は、噴射流が交差状態で衝突するように配置するとともに、各流体通路は、流体供給量が調整可能な流体供給手段に接続されていることを特徴とする噴射流偏向ノズル。
【請求項2】
前記各噴射口は、前記噴射用開口の中心に対して、対称位置に配置していることを特徴とする請求項1に記載の噴射流偏向ノズル。
【請求項3】
前記噴射用開口は、スリット形状であることを特徴とする請求項1または2に記載の噴射流偏向ノズル。
【請求項4】
前記噴射用開口に、エアー供給手段を接続していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の噴射流偏向ノズル。
【請求項5】
前記噴射用開口に、4個の流体通路の噴射口を臨ませ、各噴射口を噴射用開口の中心に対して90度間隔でずらせて配置していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の噴射流偏向ノズル。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2007−818(P2007−818A)
【公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−185959(P2005−185959)
【出願日】平成17年6月27日(2005.6.27)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年6月27日(2005.6.27)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】
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