説明

噴流浴システム

【課題】ポンプに過負荷が加わることを抑制できる噴流浴システムを提供する。
【解決手段】浴槽水を貯留可能であると共に、貯留した前記浴槽水を吸い込む吸込口5を有する浴槽1と、前記吸込口から浴槽水を吸入し加圧して吐出するポンプ7と、前記ポンプから吐出された浴槽水を前記浴槽の内部に噴出可能な第1のノズル12と、前記ポンプから吐出された浴槽水を吐出可能であり、且つ前記第1のノズルよりも圧力損失が小さい吐出部16と、前記ポンプが駆動して前記第1のノズルから前記浴槽内に浴槽水を噴出させる際には、前記第1のノズルから噴出させる浴槽水よりも少量の浴槽水が前記吐出部からも吐出されるように前記第1のブロー配管部と前記第2のブロー配管部を流れる水量を制御する制御部と、を備えた噴流浴システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の態様は、一般的に、浴槽内に噴流を噴出させる構成を有する噴流浴システムに関する。
【背景技術】
【0002】
浴槽水を循環させるなどして浴槽内に噴流を噴出させ、その噴流を使用者の人体表面に当てることによりマッサージ効果を与える浴槽噴出装置がある。このような装置の中には、使用者の腰部分や足元(足裏)部分やふくらはぎ部分や太もも部分などに向けて噴流を噴出する複数の噴流ノズルを備えた浴槽がある(特許文献1)。また、吐出流を浴槽内で衝突させてランダムな水流を作ることでリラックス効果を生み出したり、直接使用者に向けて噴流を噴出することでマッサージ効果を生み出すなどといった複数の噴流モードを噴出可能な浴槽装置がある(特許文献2)。
【0003】
特許文献1および2に記載されたような複数のノズルを備えた装置は、一般的に、異なる噴出エリア(腰部分や足元部分など)や噴流モードなどに対応するために、異なる構造や構成を有する複数のノズルを備えている。ここで、これらのノズルの中には、噴流を噴出する際に大きな圧力損失を生ずるノズルもある。ノズルにおける圧力損失が大きい場合には、所定流量を確保するために大きな電圧をポンプに入力する必要がある。そして、大きな電圧をポンプに入力すると、そのポンプに過負荷が加わるおそれがある。ポンプに過負荷が加わると、ポンプから騒音が発生したり、ポンプに発生する熱がやや大きくなるおそれがある。
【特許文献1】特開2007−283039号公報
【特許文献2】特開2008−136591号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の態様は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、ポンプに過負荷が加わることを抑制できる噴流浴システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、浴槽水を貯留可能であると共に、貯留した前記浴槽水を吸い込む吸込口を有する浴槽と、前記吸込口から浴槽水を吸入し加圧して吐出するポンプと、前記吸込口から吸入した浴槽水を前記ポンプに導く導水配管部と、前記ポンプから吐出された浴槽水を前記浴槽の内部に噴出可能な第1のノズルと、前記ポンプから吐出された浴槽水を前記第1のノズルに導く第1のブロー配管部と、前記ポンプから吐出された浴槽水を吐出可能であり、且つ前記第1のノズルよりも圧力損失が小さい吐出部と、前記ポンプから吐出された浴槽水を前記吐出部に導く第2のブロー配管部と、前記ポンプが駆動して前記第1のノズルから前記浴槽内に浴槽水を噴出させる際には、前記第1のノズルから噴出させる浴槽水よりも少量の浴槽水が前記吐出部からも吐出されるように前記第1のブロー配管部と前記第2のブロー配管部を流れる水量を制御する制御部と、を備えたことを特徴とする噴流浴システムが提供される。
【発明の効果】
【0006】
本発明の態様によれば、ポンプに過負荷が加わることを抑制できる噴流浴システムが提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
第1の発明は、浴槽水を貯留可能であると共に、貯留した前記浴槽水を吸い込む吸込口を有する浴槽と、前記吸込口から浴槽水を吸入し加圧して吐出するポンプと、前記吸込口から吸入した浴槽水を前記ポンプに導く導水配管部と、前記ポンプから吐出された浴槽水を前記浴槽の内部に噴出可能な第1のノズルと、前記ポンプから吐出された浴槽水を前記第1のノズルに導く第1のブロー配管部と、前記ポンプから吐出された浴槽水を吐出可能であり、且つ前記第1のノズルよりも圧力損失が小さい吐出部と、前記ポンプから吐出された浴槽水を前記吐出部に導く第2のブロー配管部と、前記ポンプが駆動して前記第1のノズルから前記浴槽内に浴槽水を噴出させる際には、前記第1のノズルから噴出させる浴槽水よりも少量の浴槽水が前記吐出部からも吐出されるように前記第1のブロー配管部と前記第2のブロー配管部を流れる水量を制御する制御部と、を備えたことを特徴とする噴流浴システムである。
この噴流浴システムによれば、大きな圧力損失を生ずるノズルを使用した場合であっても、そのノズルよりも小さい圧力損失を生ずる構造を有する吐出部からノズル噴出量よりも少量の浴槽水を吐出することで、ポンプにかかる圧力を低減できる。その結果、ポンプに過負荷が加わることを抑制できる。
【0008】
また、第2の発明は、第1の発明において、前記吐出部から吐出された浴槽水は、再び前記浴槽内に供給されることを特徴とする噴流浴システムである。
この噴流浴システムによれば、浴槽内に湯水を新たに供給しなくとも、浴槽内の湯水の量は略一定に保たれる。そのため、浴槽水が無駄に消費されることを防止できる。
【0009】
また、第3の発明は、第1または第2の発明において、前記吐出部は、前記ポンプから吐出された浴槽水を前記浴槽の内部に噴出可能であり、前記第1のノズルとは異なる第2のノズルであることを特徴とする噴流浴システムである。
この噴流浴システムによれば、異なるモードの噴流噴出が可能な他のノズルを吐出部として利用することにより、噴流浴システムの構成をより簡易化できる。また、これにより、ポンプにかかる圧力を容易に低減できる。その結果、ポンプに過負荷が加わることを抑制できる。
【0010】
また、第4の発明は、第3の発明において、前記制御部は、前記第1のノズルから浴槽水を噴出させる第1のモードと、前記第2のノズルから浴槽水を噴出させる第2のモードと、を有し、前記第1のモードを実行している際には、前記第1のノズルから噴出させる浴槽水よりも少量の浴槽水を前記第2のノズルからも吐出させ、前記第2のモードを実行している際には、前記第1のノズルからの吐出を遮断するように前記第1のブロー配管部と前記第2のブロー配管部を流れる水量を制御することを特徴とする噴流浴システムである。
この噴流浴システムによれば、第1のモードと第2のモードとを同時に実行することはできない。つまり、第1のノズルから噴流噴出を行っているときは、その噴流噴出の効果に影響を与えない程度の少量の浴槽水が第2のノズルから吐出される。一方、第2のノズルから噴流噴出を行っているときは、第1のノズルから噴流噴出を行わない。そのため、ポンプにはそれほど大きな能力は要求されず、ポンプの小型化が図れ、コストやポンプ駆動音の低減が図れる。また、各噴流噴出モードが単独で実行され、各噴流噴出モード特有の効果が確実に得られる。
【0011】
また、第5の発明は、第1〜第4のいずれか1つの発明において、前記ポンプと、前記第1のブロー配管部と、前記第2のブロー配管部と、の間に接続された切替弁をさらに備え、前記制御部は、前記切替弁を制御することにより、前記第1のノズルから前記浴槽内に浴槽水を噴出させる際には、前記第1のノズルから噴出させる浴槽水よりも少量の浴槽水を前記吐出部からも吐出させることを特徴とする噴流浴システムである。
この噴流浴システムによれば、切替弁を制御することにより、ノズルから噴出させる浴槽水よりも少量の浴槽水を吐出部からも容易に吐出させることができる。また、その切替弁を制御することにより、吐出部から吐出させる浴槽水の量を容易に調整できる。これにより、ポンプにかかる圧力を容易に低減できる。その結果、ポンプに過負荷が加わることを抑制できる。
【0012】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、本発明の実施の形態にかかる噴流浴システムの構成を表す概略図である。
また、図2は、本実施形態にかかる噴流浴システムを平面方向から見た模式図である。 また、図3は、本実施形態にかかる噴流浴システムを側面方向から見た模式図である。
【0013】
本実施形態に係る噴流浴システムは、主として、浴槽1と、浴槽1内の浴槽水を吸入しノズル12、16から再び浴槽水中に噴出させるための噴流噴出部と、ノズル12、16から噴出される噴流に気泡を混入可能にするエア供給部と、を備える。
【0014】
まず、噴流噴出部について、図面を参照しつつ説明する。
浴槽1は、浴槽水を貯留可能であると共に、貯留された浴槽水を吸い込むための吸込口5を有する。なお、本願明細書において「水」という場合には、冷水のみならず、加熱されたお湯も含むものとする。吸込口5は浴槽1における長辺側浴槽壁に形成され、吸込口5は導水配管部6を介してポンプ7の吸入口に接続されている。ポンプ7が駆動されると、浴槽1内に貯留された浴槽水は吸込口5から導水配管部6へと吸い込まれる。
【0015】
対向する一対の長辺側浴槽壁と、対向する一対の短辺側浴槽壁と、を有する通常の浴槽を考えた場合、一般に、入浴者は、一対の短辺側浴槽壁の一方に背をもたれかけて他方の短辺側浴槽壁に足を向けた姿勢で入浴するため、吸込口5を短辺側浴槽壁に形成した場合には、入浴者の背中や足裏で吸込口5がふさがれポンプ7に過剰の負荷がかかることが懸念される。したがって、吸込口5は、入浴者の身体の一部等によってふさがれにくい長辺側浴槽壁に形成するのが望ましい。
【0016】
ポンプ7の吐出口には吐出管路部8が接続され、その吐出管路部8には、本実施形態における切替弁としての三方弁9を介して2系統の噴流供給系統が接続されている。これら2系統の噴流供給系統は吐出管路部8に対して2つに分岐して設けられ、各系統は他の系統とはつながっておらずそれぞれ独立して噴流噴出動作を行うことができる。
【0017】
第1の噴流供給系統は、三方弁9を介して吐出管路部8に接続された第1のブロー配管部11と、ポンプ7から吐出されて吐出管路部8及び第1のブロー配管部11に導かれた加圧浴槽水を浴槽1の内部に噴出可能な第1のノズル12と、を有する。第1のブロー配管部11は、その下流側が2つに分岐しており、その分岐先にそれぞれ第1のノズル12が接続されている。
【0018】
第2の噴流供給系統は、三方弁9を介して吐出管路部8に接続された第2のブロー配管部15と、ポンプ7から吐出されて吐出管路部8及び第2のブロー配管部15に導かれた加圧浴槽水を浴槽1の内部に噴出可能な第2のノズル(吐出部)16と、を有する。第2のブロー配管部15は、その下流側が2つに分岐しており、その分岐先にそれぞれ第2のノズル16が接続されている。
【0019】
なお、各系統が有するノズルは1つでもよく、その場合各ブロー配管部11、15は先を分岐させる必要はない。あるいは、各系統は3つ以上のノズルをそれぞれ有していてもよい。また、第1のノズル12と第2のノズル(吐出部)16とは、それぞれ同じ浴槽壁に設けられていてもよい。本実施形態では、例えば2つの第1のノズル12が一方の短辺側浴槽壁2aに取り付けられ、その短辺側浴槽壁2aに対向する他方の短辺側浴槽壁2bには例えば2つの第2のノズル16が取り付けられている。また、第1のブロー配管部11の流路断面積は、第2のブロー配管部15の流路断面積よりも小さい。
【0020】
次に、エア供給部について、図面を参照しつつ説明する。
浴槽1の内槽の上縁部の周囲に設けられた浴槽リム3において、吸込口5が形成された長辺側浴槽壁と、第1のノズル12が設けられた短辺側浴槽壁2aと、の角部近傍にエア取り込み口41が形成されている。
【0021】
エア取り込み口41には第1のエア配管部32が接続され、その第1のエア配管部32にはエア流路を開閉する開閉弁31を介して、第2のエア配管部35が接続されている。さらに、第2のエア配管部35には、逆止弁43を介して第3のエア配管部37が接続されている。第3のエア配管部37は下流側において2つに分岐され、2つの第2のブロー配管部15のそれぞれに接続されている。
【0022】
逆止弁43は、第2のノズル16から第3のエア配管部37を介して、上流側の第2のエア配管部35へ湯水が侵入することを防止する。そのため、逆止弁43よりも上流側の第2のエア配管部35内には、垢などの汚れが付着堆積しにくい。なお、第3のエア配管部37は、2つの第2のノズル16のそれぞれに接続されていてもよい。また、図2および図3に表したように、開閉弁31と逆止弁43とは一体型として設けられてもよい。
【0023】
エア取り込み口41には第4のエア配管部38がさらに接続され、その第4のエア配管部の一端(下流端)は吸込口5に接続されている。また、第4のエア配管部38は、エア取り込み口41を介して大気に連通している。例えば、吸込口5が入浴者の体の一部や髪の毛などによって閉塞され、吸込口5の内部の負圧が高まると、エジェクター効果によりその内部にエア取り込み口41および第4のエア配管部38を介してエアが取り込まれる。その結果、ポンプ7はそのエアを吸い込むことで能力が低下または停止する。これにより、浴槽水が吸い込まれない状況でのポンプ7の無駄な駆動を回避でき、また、吸込口5における吸引力が弱まり、入浴者の体の一部や髪の毛などをその吸込口5から容易に離すことができる。
【0024】
次に、本実施形態にかかる噴流浴システムの動作の概略について説明する。
第1のノズル12と第2のノズル16とは、後に詳述するように、その構造が異なり、異なるモードの噴流噴出を行うことができる。これによれば、第1のノズル12からは旋回した噴流が噴出される。つまり、使用者がもみ湯スイッチ24を押したことによる制御信号に基づいて「もみ湯モード(第1のモード)」が開始され、第1のノズル12からは旋回噴流が噴出される。これにより、入浴者は広範囲をもみほぐすような手もみに近いマッサージ感を得ることができる。
【0025】
一方、第2のノズル16からは、気泡入りの噴流と、気泡無しの噴流と、が噴出される。つまり、使用者がパワーブロースイッチ25を押したことによる制御信号に基づいて「パワーブローモード(第2のモード)」が開始され、開閉弁31は開く。その結果、浴槽リム3に設けたエア取り込み口41と、第1のエア配管部32と、第2のエア配管部35と、第3のエア配管部37と、を介して第2のブロー配管部15または第2のノズル16内に大気中のエアを混入させ、第2のノズル16からは気泡入り噴流が噴出される。これにより、短辺側浴槽壁2bに体の前面側を向けた入浴者は例えば下肢などに局所的に刺激を受ける。
【0026】
また、使用者がリラックススイッチ26を押したことによる制御信号に基づいて「リラックスモード」が開始され、開閉弁31は閉じる。その結果、第2のブロー配管部15または第2のノズル16内へのエアの供給は遮断され、第2のノズル16からは気泡なしの噴流が噴出される。これにより、入浴者は水の流れでやさしく体を包まれる感じを体感でき、心をリラックスできる。
【0027】
このように、本実施形態に係る噴流浴システムによれば、第1のノズル12による「もみ湯モード」、第2のノズル16による「リラックスモード」及び「パワーブローモード」の3つの異なる噴流噴出モードを実行可能である。このとき、後に詳述するように、第1のノズル12は、流路が漸次収縮した収縮部と、その収縮部から急拡大した拡大部と、を有し、噴出口の近傍に遮蔽体を備えている。そのため、第1のノズル12においては、大きな圧力損失が発生する。
【0028】
第1のノズル12における圧力損失が大きい場合には、第1のノズル12から噴出させる噴流の所定流量を確保するために大きな電圧をポンプ7に入力する必要がある。そして、大きな電圧をポンプ7に入力すると、そのポンプ7に過負荷が加わるおそれがある。ポンプ7に過負荷が加わると、ポンプ7から騒音が発生したり、ポンプ7に発生する熱がやや大きくなるおそれがある。
【0029】
そこで、本実施形態にかかる噴流浴システムにおいては、「もみ湯モード」を開始して、第1のノズル12から旋回噴流を噴出する場合には、第1のノズル12から噴出させる浴槽水よりも少量の浴槽水を第2のノズル16からも吐出させることができる。第2のノズル16は、後に詳述するように、噴出口の近傍に遮蔽体などを備えることなく、その噴出口の近傍では開放された構造を有する。そのため、第2のノズル16において発生する圧力損失は、第1のノズル12において発生する圧力損失よりも小さい。
【0030】
そのため、第1のノズル12から噴流を噴出する際に、第1のノズル12から噴出させる浴槽水よりも少量の浴槽水を第2のノズル16からも吐出させることにより、ポンプ7にかかる圧力を低減できる。ポンプ7にかかる圧力が低減すると、一定の入力電圧下でポンプから吐出できる水の流量は増加するため、より小さな入力電圧によっても所定流量を確保できる。その結果、ポンプ7に過負荷が加わることを抑制できる。
【0031】
次に、本実施形態にかかる噴流浴システムの具体的な動作について、図面を参照しつつ説明する。
図4は、本実施形態にかかる噴流浴システムの動作の一例を例示するフローチャート図である。
また、図5は、ポンプの特性を例示するP−Q曲線図である。
【0032】
まず、使用者が図1に表した操作部22のメインスイッチ23を押すと(ステップS102)、制御部21はポンプ7の駆動あるいは駆動準備を開始し、噴流噴出モードを判断する(ステップS104)。続いて、使用者がもみ湯スイッチ24を押すと(ステップS104:もみ湯スイッチON)、「もみ湯モード(第1のモード)」が開始される(ステップS106)。
【0033】
「もみ湯モード」では、例えば約80(リットル/分)程度の吐出量で第1のノズル12から噴流が噴出される(ステップS108)。この際、制御部21は三方弁9を調整し、例えば約0.3(リットル/分)程度の吐出量で第2のノズル16からも浴槽水を吐出させる(ステップS108)。すなわち、第1のノズル12から噴流を噴出させる際に、第1のノズル12から噴出させる浴槽水よりも少量の浴槽水を第2のノズル16からも吐出させるように、制御部21は三方弁9を制御する。これにより、ポンプ7にかかる圧力を低減できる。
【0034】
これについてより具体的に説明すると、まず、第1のノズル12は、後に詳述するように、流路が漸次収縮した収縮部と、その収縮部から急拡大した拡大部と、を有し、噴出口の近傍に遮蔽体を備えている。そのため、第1のノズル12においては、大きな圧力損失が発生する。これにより、第1のノズル12から噴出させる噴流の所定流量(例えば約80(リットル/分)程度)を確保するためには、大きな電圧をポンプ7に入力する必要がある。そして、大きな電圧をポンプ7に入力すると、そのポンプ7に大きな負荷が加わる。
【0035】
これに対して、第2のノズル16は、後に詳述するように、噴出口の近傍に遮蔽体などを備えることなく、その噴出口の近傍では開放された構造を有する。そのため、第2のノズル16において発生する圧力損失は、第1のノズル12において発生する圧力損失よりも小さい。そこで、制御部21は三方弁9を調整し、吐出管路部8と、第2のノズル16に接続された第2のブロー配管部15と、を僅かに連通(開放)させる。
【0036】
そうすると、圧力損失がより小さい第2のノズル16から、より少量の浴槽水が吐出される。第1のノズル12から噴出させる浴槽水よりも少量の浴槽水を第2のノズル16からも略同時に吐出させる場合には、第1のノズル12からのみ噴流を噴出させる場合よりも噴出口の総面積はより大きくなり、且つ第2のノズル16において発生する圧力損失はより小さいため、ポンプにかかる圧力は低減する。すなわち、第1のノズル12と第2のノズル16とをまとめて一つのノズルとして捉えた場合には、浴槽1に貯留された浴槽水に開放された噴出口の総面積はより大きくなるため、ポンプにかかる圧力は低減する。
【0037】
ポンプにかかる圧力が低減すると、図5に表したP−Q曲線図より、ポンプからの吐出量が増加する。なお、図5の表したP−Q曲線図は、一定電圧をポンプに入力した場合におけるポンプからの吐出流量(横軸)と、ポンプにかかる圧力(縦軸)と、を表している。そのため、第1のノズル12からのみ噴流を噴出させる場合よりも小さな電圧を入力した場合であっても、第1のノズル12から噴出させる噴流の所定流量(例えば約80(リットル/分)程度)を確保できる。その結果、ポンプ7に過負荷が加わることを抑制できる。
【0038】
一方、使用者がパワーブロースイッチ25を押すと(ステップS104:パワーブロースイッチON)、「パワーブローモード(第2のモード)」が開始される(ステップS110)。「パワーブローモード」では、例えば約80(リットル/分)程度の吐出量で第2のノズル16から噴流が噴出される(ステップS112)。この際、制御部21は三方弁9を制御し、第1のノズル12に接続された第1のブロー配管部11と、吐出管路部8と、を遮断する。そのため、第1のノズル12からは、噴流は噴出されない(ステップS112)。この場合であっても、前述したように、第2のノズル16において発生する圧力損失は、第1のノズル12において発生する圧力損失よりも小さいため、ポンプ7に過負荷が加わるおそれは少ない。
【0039】
さらに一方、使用者がリラックススイッチ26を押すと(ステップS104:リラックススイッチON)、「リラックスモード」が開始される(ステップS114)。「リラックスモード」では、例えば約50(リットル/分)程度の吐出量で第2のノズル16から噴流が噴出される(ステップS116)。この際、制御部21は三方弁9を制御し、第1のノズル12に接続された第1のブロー配管部11と、吐出管路部8と、を遮断する。そのため、第1のノズル12からは、噴流は噴出されない(ステップS116)。この場合であっても、前述したように、第2のノズル16において発生する圧力損失は、第1のノズル12において発生する圧力損失よりも小さいため、ポンプ7に過負荷が加わるおそれは少ない。
【0040】
続いて、使用者が図1に表した操作部22のメインスイッチ23を再度押すと(ステップS118)、制御部21はポンプ7の駆動を停止し、各噴流噴出モードは終了する(ステップS120)。
【0041】
このように、本実施形態にかかる噴流浴システムは、異なる噴流噴出モードを単独で実行可能である。つまり、第1のモードと第2のモードとを同時に実行することはできない。これによれば、第1のモードと第2のモードとの同時実行を不可能とすることで、ポンプ7にはそれほど大きな能力は要求されないため、ポンプ7の小型化が図れ、コストやポンプ駆動音の低減が図れる。
【0042】
また、第1のモードと第2のモードとが同時に実行されると、第1のノズル12および第2のノズル16からの噴流もしくはその噴流によって形成される浴槽内の流れが相互に干渉するおそれがある。その結果、前述した噴流噴出モード特有の効果が得られない、もしくは効果が低減するおそれがある。
【0043】
これに対して、本実施形態の噴流浴システムでは、第1のノズル12から噴流噴出を行っているときは、その噴流噴出の効果に影響を与えない程度の少量(例えば約0.3(リットル/分)程度)の浴槽水を第2のノズル16から吐出する。一方、第2のノズル16から噴流噴出を行っているときは、第1のノズル12からの噴流噴出は行わない。そのため、前述した各噴流噴出モードが単独で実行され、各噴流噴出モード特有の効果が確実に得られる。
【0044】
なお、第1のノズル12および第2のノズル16から噴出される噴流の流量(吐出量)は、前述した流量に限定されず、適宜変更してもよい。例えば、「もみ湯モード」や「パワーブローモード」では、使用者がもみ湯スイッチ24やパワーブロースイッチ25を押すごとに、噴流の流量が約80(リットル/分)程度と、約60(リットル/分)程度と、に順次切り替わってもよい。また、「リラックスモード」では、使用者がリラックススイッチ26を押すごとに、一定の吐出量50(リットル/分)で吐出する「連続」運転と、25〜50(リットル/分)の範囲で吐出量が変化する「ウェーブ」運転と、が順次切り替わってもよい。
【0045】
次に、第1のノズル12に生ずる圧力損失について、図面を参照しつつ説明する。
図6は、第1のノズルの内部構造を例示する断面模式図である。
また、図7は、第1のノズルを側面から眺めた側面模式図である。なお、図7は、図6に表した矢視Aの方向から眺めた模式図である。
【0046】
第1のノズル12は、大きく分けて、略円筒形状でほぼまっすぐに延在する筒体50と、筒体50の軸方向の上流側端部に設けられた湾曲部60と、を有する。湾曲部60の内部には流水導入部52が形成され、その流水導入部52における上流側端部の最上流端には、前述した第1のブロー配管部11と浴槽1の外部で接続される流水導入口51が開口形成されている。流水導入口51近傍の流水導入部52の流路壁面には、流水導入部52の下流側へ流れ込む流水を整流する整流板62が設けられている。
【0047】
流水導入部52の下流側端部は、流水導入部52の中で最も流路断面が縮小された流路断面収縮部53として機能する。流水導入部52の流路断面積は、上流側端部から下流側端部である流路断面収縮部53に向けて漸次減少している。すなわち、流水導入部52の流路は、上流側端部から下流側端部である流路断面収縮部53に向けて漸次細くなっている。
【0048】
流路断面収縮部53は、筒体50の内部に形成されたチャンバー55に連通し、且つチャンバー55に対して流路断面が縮小されている。また、流路断面収縮部53は、その流路断面の中心を、チャンバー55の軸中心C1に一致させて、チャンバー55の軸方向に対して略平行に延在し、径が一定な直管状に形成されている。すなわち、流水導入部52の流路は上流側から下流側に向けて漸次細くなり、その細くなった先には、流路径が一定な直管部として流路断面収縮部53が続いている。
【0049】
チャンバー55の軸方向の上流側端部には、流路断面収縮部53に対して流路断面が急拡大された流路断面急拡大部54が設けられている。一方、チャンバー55の軸方向の下流側端部には噴出口56が開口している。チャンバー55の内壁面は、流路断面急拡大部54から噴出口56の近傍に至るまで、チャンバー55の軸中心C1に対して略平行に延在し、また、チャンバー55は流路断面急拡大部54の内径寸法のまま噴出口56近傍まで続いている。チャンバー55における軸方向の上流側端部が流路断面急拡大部54として機能し、チャンバー55における軸方向の下流側端部が噴出口56として機能する。
【0050】
流路断面収縮部53から流路断面急拡大部54にかけての流路壁面は略垂直に変化している。すなわち、流路断面収縮部53の流路壁面は、チャンバー55の軸方向に対して略平行であるのに対して、流路断面急拡大部54として機能するチャンバー55の軸方向の上流側端部の壁面は、流路断面収縮部53の流路壁面に対して略垂直に続いて径外方に広がって形成されている。この流路壁面の急変化により、後述するように流路断面急拡大部54にて、壁面からの流れの剥離が生じる。
【0051】
また、噴出口56近傍のチャンバー55内に、噴出口56へと通じるチャンバー55内流路の一部を遮る遮蔽体57を設けている。遮蔽体57は例えば円盤状に形成され、その中心をチャンバー55の軸中心C1に一致させて、チャンバー55の内部に設けられている。
【0052】
遮蔽体57は、例えば、遮蔽体57とチャンバー55の内壁部との間に放射状に設けられた複数の保持部材59を介してチャンバー55の内壁部に対して保持されている。それら保持部材59は、円盤状の遮蔽体57の外周面のまわりに周方向に沿って等間隔で設けられ、よって、遮蔽体57によってチャンバー55内流路のすべてが遮蔽されず、遮蔽体57とチャンバー55の内壁部との間には、チャンバー55から噴出口56への流水の流れを許容する流路が確保されている。
【0053】
また、チャンバー55の軸方向の下流側端部における噴出口56へと続く内壁面に、チャンバー55の軸中心C1に向けて傾斜した環状の傾斜面58を形成している。傾斜面58は、上流側から下流側に向かうにしたがって徐々に軸中心C1に近づくように傾斜している。
【0054】
図8(a)〜(d)は、第1のノズル12にて圧力損失が生じ、旋回噴流が形成される作用を説明するための模式図である。
流水導入口51から導入され、整流板62により整流化された加圧浴槽水は、流水導入部52、流路断面収縮部53および流路断面急拡大部54を順に経てチャンバー55内に噴流となって流入する。加圧浴槽水が、流路断面収縮部53からチャンバー55内に流入する際、流路断面の急拡大により、内壁面に沿って流れることができなくなり、すなわち流路内壁面に対して流れの剥離が生じる。
【0055】
一般的に、噴流は、外部流体との運動量交換により外部流体を加速し、噴流内部に巻き込む。このとき、噴流近傍に壁面が存在すると、外部流体を内部に引き込むように作用する引きつけ力の反作用により、噴流自身が壁面に向かって曲げられ、再び流れが壁面に沿うようになる。つまり、チャンバー55の内壁面の周の一部に流れが再付着する。
【0056】
チャンバー55の内壁面に付着した主流は、そのままチャンバー55の内壁面に沿い、遮蔽体57の外周面とチャンバー55の内壁面との間を噴出口56に向かって流れ、噴出口56の手前(上流側)で軸中心C1に向かうように傾斜して形成された傾斜面58に沿って軸中心C1に対して傾斜した噴流として噴出口56から浴槽1内に噴出する。このようにして、第1のノズル12の内部に、図8(a)において太線矢印aで表す主流が形成される。
【0057】
流路断面収縮部53に比べて噴出口56の流路断面が大きく、流れは下流に向かって減速、すなわち、チャンバー55内部では下流に向かって静圧が増加する逆圧力勾配が形成されること、さらにチャンバー55内に流路の一部を遮るように遮蔽体57が設けられていることによって、前述した主流の一部は、噴出口56から噴出されず、図8(b)において矢印bで表すように、チャンバー55の上流側に戻される。
【0058】
その上流側に戻された流れが、図8(c)に表すように、流路断面急拡大部54付近にて主流が剥離したよどみ領域に流れ込むことで、図8(d)に表すように、流路断面急拡大部54付近で中心軸C1まわりに旋回流が形成され、これにより、主流の内壁面に対する再付着位置が周方向で不規則に変化し、噴出口56からは中心軸C1まわりに不規則に旋回した噴流が噴出される。
【0059】
以上説明したように、第1のノズル12は、流路の途中に流路断面収縮部53および遮蔽体57を有する。また、チャンバー55の軸方向の上流側端部には、流路断面収縮部53に対して流路断面が急拡大された流路断面急拡大部54が設けられ、この流路断面急拡大部54付近にて主流が剥離したよどみ領域が生じる。そして、遮蔽体57により上流側に戻された流れが、このよどみ領域に流れ込むことで旋回流が形成される。そのため、第1のノズル12においては大きな圧力損失が発生し易い。
【0060】
次に、第2のノズル16に生ずる圧力損失について、図面を参照しつつ説明する。
図9は、第2のノズルを内部構造を例示する断面模式図である。
また、図10は、第2のノズルを側面から眺めた側面模式図である。なお、図10は、図9に表した矢視Bの方向から眺めた模式図である。
【0061】
第2のノズル16は、第2のブロー配管部15と連通される流路91が内部に形成された第1の可動部90と、一端側が流路91に連通する固定部84と、一端側が流路85に連通し、他端側が浴槽1内に臨む噴出口82が内部に形成された第2の可動部81と、を有する。
【0062】
第1の可動部90は、固定部84の上流側端部の近傍にOリング93を介して回動または摺動自在に保持され、第2のブロー配管部15との接続調整が可能となっている。
固定部84は、第1のノズル12が設けられた短辺側浴槽壁2aに対向する他方の短辺側浴槽壁2bに保持されている。固定部84の内部には、流水導入部87が形成され、その流水導入部87における上流側端部は流路91に連通している。
【0063】
流水導入部87の下流側端部は、流水導入部87の中で最も流路断面が縮小された流路断面収縮部86として機能する。流水導入部87の流路断面積は、上流側端部から下流側端部である流路断面収縮部86に向けて漸次減少している。すなわち、流水導入部87の流路は、上流側端部から下流側端部である流路断面収縮部86に向けて漸次細くなっている。流路断面収縮部86は、固定部84の内部に形成された流路85に連通し、且つ流路85に対して流路断面が縮小されている。
【0064】
図1に関して前述したように、第3のエア配管部37は、第2のノズル16に接続されていてもよい。つまり、固定部84には、第3のエア配管部37に接続され、且つ流路85に通じるエア吸入路88が設けられていてもよい。これによれば、開閉弁31を「開」にすることで、浴槽リム3に設けたエア取り込み口41(図2参照)と、第1のエア配管部32と、第2のエア配管部35と、第3のエア配管部37と、エア吸入路88と、を介して、第2のノズル16内に大気中のエアを混入させ、気泡入り噴流を噴出させることができる。
【0065】
流路85内は、噴出口付近に比べ圧力が低く負圧になり、エジェクター効果によって、エア吸入路88から流路85内にエアを自給させることができる。開閉弁31を閉じれば、第2のノズル16内へのエアの供給は遮断され、第2のノズル16からは気泡なしの噴流が噴出される。
【0066】
第2の可動部81は、固定部84の流路85の出口付近に、Oリング83を介して回動または揺動自在に保持され、噴流噴出方向の調整が可能となっている。噴出口82近傍には、第1のノズル12が有する遮蔽体57などは設けられておらず、噴出口82へと通じる流路85の一部を遮る部材は設けられていない。すなわち、噴出口82近傍の流路は広く開放されている。
【0067】
そのため、第2のノズル16においては、内部に形成される主流が剥離してよどみ領域が生じたり、主流の一部が上流側に戻されてよどみ領域に流れ込むことは少ない。これにより、第2のノズル16においては、圧力損失は発生し難い。
【0068】
以上説明したように、本実施形態によれば、第1のノズル12から噴流を噴出する場合には、第1のノズル12から噴出させる浴槽水よりも少量の浴槽水を第2のノズル(吐出部)16からも吐出させることができる。これにより、ポンプ7にかかる圧力を低減できる。ポンプ7にかかる圧力が低減すると、一定の入力電圧下でポンプから吐出できる水の流量は増加するため、より小さな入力電圧によっても所定流量を確保できる。その結果、ポンプ7に過負荷が加わることを抑制できる。
【0069】
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。
例えば、吐出管路部8とは独立した他の吐出管路部がポンプの吐出口に接続され、第1のノズル12から噴出させる浴槽水よりも少量の浴槽水を吐出させる吐出部がその吐出管路部に接続されていてもよい。すなわち、少量の浴槽水を吐出させる吐出部は、第2のノズル16に限定されない。この場合には、本実施形態にかかる噴流浴システムは、三方弁9を備えていなくともよい。さらに、その吐出部は、浴槽1の内部に臨むように設けられ、少量の浴槽水を再び浴槽1の内部に供給してもよいし、浴槽1の外部に臨むように設けられ、少量の浴槽水を浴槽1の外部に排出してもよい。
また、噴流噴出部やエア供給部などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置などやポンプやおよび各配管部の設置形態などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明の実施の形態にかかる噴流浴システムの構成を表す概略図である。
【図2】本実施形態にかかる噴流浴システムを平面方向から見た模式図である。
【図3】本実施形態にかかる噴流浴システムを側面方向から見た模式図である。
【図4】本実施形態にかかる噴流浴システムの動作の一例を例示するフローチャート図である。
【図5】ポンプの特性を例示するP−Q曲線図である。
【図6】第1のノズルの内部構造を例示する断面模式図である。
【図7】第1のノズルを側面から眺めた側面模式図である。
【図8】第1のノズル12にて圧力損失が生じ、旋回噴流が形成される作用を説明するための模式図である。
【図9】第2のノズルを内部構造を例示する断面模式図である。
【図10】第2のノズルを側面から眺めた側面模式図である。
【符号の説明】
【0071】
1 浴槽、 2a 短辺側浴槽壁、 2b 短辺側浴槽壁、 3 浴槽リム、 5 吸込口、 6 導水配管部、 7 ポンプ、 8 吐出管路部、 9 三方弁、 11 第1のブロー配管部、 12 第1のノズル、 15 第2のブロー配管部、 16 第2のノズル、 21 制御部、 22 操作部、 23 メインスイッチ、 24 もみ湯スイッチ、 25 パワーブロースイッチ、 26 リラックススイッチ、 31 開閉弁、 32 第1のエア配管部、 35 第2のエア配管部、 37 第3のエア配管部、 38 第4のエア配管部、 41 エア取り込み口、 43 逆止弁、 50 筒体、 51 流水導入口、 52 流水導入部、 53 流路断面収縮部、 54 流路断面急拡大部、 55 チャンバー、 56 噴出口、 57 遮蔽体、 58 傾斜面、 59 保持部材、 60 湾曲部、 62 整流板、 81 第2の可動部、 82 噴出口、 83 Oリング、 84 固定部、 85 流路、 86 流路断面収縮部、 87 流水導入部、 88 エア吸入路、 90 第1の可動部、 91 流路、 93 Oリング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
浴槽水を貯留可能であると共に、貯留した前記浴槽水を吸い込む吸込口を有する浴槽と、
前記吸込口から浴槽水を吸入し加圧して吐出するポンプと、
前記吸込口から吸入した浴槽水を前記ポンプに導く導水配管部と、
前記ポンプから吐出された浴槽水を前記浴槽の内部に噴出可能な第1のノズルと、
前記ポンプから吐出された浴槽水を前記第1のノズルに導く第1のブロー配管部と、
前記ポンプから吐出された浴槽水を吐出可能であり、且つ前記第1のノズルよりも圧力損失が小さい吐出部と、
前記ポンプから吐出された浴槽水を前記吐出部に導く第2のブロー配管部と、
前記ポンプが駆動して前記第1のノズルから前記浴槽内に浴槽水を噴出させる際には、前記第1のノズルから噴出させる浴槽水よりも少量の浴槽水が前記吐出部からも吐出されるように前記第1のブロー配管部と前記第2のブロー配管部を流れる水量を制御する制御部と、
を備えたことを特徴とする噴流浴システム。
【請求項2】
前記吐出部から吐出された浴槽水は、再び前記浴槽内に供給されることを特徴とする請求項1記載の噴流浴システム。
【請求項3】
前記吐出部は、前記ポンプから吐出された浴槽水を前記浴槽の内部に噴出可能であり、前記第1のノズルとは異なる第2のノズルであることを特徴とする請求項1または2に記載の噴流浴システム。
【請求項4】
前記制御部は、
前記第1のノズルから浴槽水を噴出させる第1のモードと、
前記第2のノズルから浴槽水を噴出させる第2のモードと、
を有し、
前記第1のモードを実行している際には、前記第1のノズルから噴出させる浴槽水よりも少量の浴槽水を前記第2のノズルからも吐出させ、
前記第2のモードを実行している際には、前記第1のノズルからの吐出を遮断するように前記第1のブロー配管部と前記第2のブロー配管部を流れる水量を制御することを特徴とする請求項3記載の噴流浴システム。
【請求項5】
前記ポンプと、前記第1のブロー配管部と、前記第2のブロー配管部と、の間に接続された切替弁をさらに備え、
前記制御部は、前記切替弁を制御することにより、前記第1のノズルから前記浴槽内に浴槽水を噴出させる際には、前記第1のノズルから噴出させる浴槽水よりも少量の浴槽水を前記吐出部からも吐出させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の噴流浴システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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