説明

四柱推命色占い用色表示具

【課題】四柱推命色占いに用いる色表示具において、占い対象者が運気として持つ色を分かり易く表示する。
【解決手段】夫々同一径の年柱色表示部材2、月柱色表示部材3、日柱色表示部材4が同軸に位置する様に配置され、各色表示部材2、3、4は外周面に夫々円弧方向に並んだ60個の色表示領域14を有し、各色表示領域を六十干支に順に振り分け、各色表示領域には、振り分けられた六十干支の十干に対応する色と、十二支に対応する色の2つの色を表しており、3つの色表示部材の内、何れか1つの色表示部材を基準として、他の色表示部材は基準となる色表示部材に対して、夫々独立して円弧方向に位置をずらすことが可能にセットされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、四柱推命占いで、占い対象者が運気として持つ色を分かり易く表示する、四柱推命色占い用色表示具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
四柱推命では、「世の中の森羅万象すべてのものは、『陰』と『陽』に分けられ、「木」「火」「土」「金」「水」の五つから成り立っているという考え方を陰陽五行説と言う(非特許文献1の16頁)。
「木」は、『陽』が[甲]、『陰』が[乙]に分けられ、「火」は、『陽』が[丙]、『陰』は「丁」に、「土」は『陽』が「戊」、『陰』は「己」に、「金」は、『陽』が[庚]、『陰』が[辛]に、「水」は、『陽』が[壬]、『陰』は[癸]に分けられる。
五行が『陰』と『陽』に分かれて十干となる。
暦の十二支を『陰』と『陽』に分けると、『陽』は[子][寅][辰][午][申][戌]、『陰』は、[丑][卯][巳][未][酉][亥]となる(非特許文献1の18頁)。
【0003】
十干と十二支の組合せを六十干支と云い、例えば、十干の[甲]と十二支の[子]が合わさって[甲子]となる。
干支の組合せは、『陽』は『陽』どうし、『陰』は『陰』どうしの決まりがあり、本来百二十通り有るはずの組合せが、『陰』と『陽』の組合せが除外されているから六十通りの組合せとなり、六十干支と呼ぶのである(非特許文献1の28頁)。
萬年暦(非特許文献2の第3頁)には、図8に示す如く、六十干支に「1」〜「60」の番号を付し、番号「1」に[甲子]、番号「2」に[乙丑]、番号「3」に[丙寅]…………番号「60」に[癸亥]を示した六十干支表が示されている。
【0004】
前記十干には夫々に色が振り分けられており、[甲]は濃い青、[乙]は薄い青、[丙]は濃い赤、「丁」は薄い赤、「戊」は濃い黄、[己]は茶、[庚]は白、[辛]はアイボリー、[壬]は黒、[癸]は濃い緑であり、それぞれの色別に性情がある(非特許文献1の93頁)。
図5は、十干を、五行、『陰』と『陽』に分け、夫々に色を表した「十干色分け表」である。
図5の色の行で、Aは濃い青、Bは薄い青、Cは濃い赤、Dは薄い赤、Eは濃い黄、Fは茶、Gは白、Hはアイボリー、Iは黒、Jは濃い緑を示している(以下、同様とする)。
【0005】
図6は、十二支を前記五行の「木」「火」「土」「金」「水」に分けて、夫々『陰』と『陽』に区別し、夫々に色を表した「十二支色分け表」である。
十干と十二支において、五行と『陰』、『陽』の一致するものに同じ色を当てており、十二支では同じ色となるのが、[丑]と[未]、[辰]と[戌]の二組ある。
【0006】
図7は、出願人が、図8に示す六十干支表の1〜60の干支枠に対して、各枠にその枠の干支の十干に属する色(上段)と、十二支に属する色(下段)を表した「六十干支色分け表」である。
【0007】
四柱推命は、生年月日又は生年月日と生誕時間(以下、「生時」とする)から占うものであり、四柱推命の『四柱』とは、年柱、月柱、日柱、時柱の4つを云い、夫々に前出の六十干支のどれかが当てはまる。
前出の萬年暦によって、 占い対象者の年柱、月柱、日柱、時柱の夫々について、六十干支の色を知ると、該占い対象者が運気として持つ色が分かり、これを元にして占うことを本発明では「色占い」と呼ぶ。
但し、生時が不明の場合は、生年月日から分かる色のみで占う。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】基礎から学ぶ実践四柱推命学の16頁、18頁、93頁 (発行所:知道出版 著者:山田凰聖 発行日:2004年4月 25日)
【非特許文献2】萬年暦の第3頁 (発行者:三木照山推命学研究会 著者:三木照山 発行日:平成 14年5月)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
前出の萬年暦等によって、占い対象者の生年、生月、生日、生時の夫々について、図8に示す、六十干支のどれに属するのかが分かる。
図7の表を用いると、占い対象者の生年、生月、生日、生時の夫々について、六十干支のどれに属するのか、及び属する干支の十干の色と、十二支の色の組合せが分かり、占い対象者が運気として持つ色を知って、色占いができる。
【0010】
しかし、四柱(年柱、月柱、日柱、時柱)の夫々について、2色の組合せがあり(同色どうしの組み合わせの可能性もあるので、本発明では「2つの色の組合せ」と呼ぶ)、計8つの色を記憶するのは難しい。従って、8つの色を紙に彩色して表し、或いは文字で印しておかねばならず、手間が掛かった。
【0011】
本発明は、生年月日から導きだせる色の組合せを一目で分かる様にした、四柱推命色占い用色表示具を明らかにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の四柱推命占い用色表示具は、夫々同一径の周面を有する円形の年柱色表示部材(2)、月柱色表示部材(3)、日柱色表示部材(4)が同軸に位置する様に配置され、
各色表示部材(2)(3)(4)は外周面に夫々円弧方向に並んだ60個の色表示領域(14)を有し、該60個の色表示領域(14)を十干と十二支の組合せである六十干支に順に振り分け、各色表示領域(14)には、振り分けられた六十干支の夫々十干に対応する色と、十二支に対応する色の2つの色を、彩色又は文字で表しており、
3つの色表示部材(2)(3)(4)の内、何れか1つの色表示部材を基準として、他の色表示部材は基準となる色表示部材に対して、夫々独立して円弧方向に位置をずらすことが可能にセットされている。
【発明の効果】
【0013】
色表示具(1)の発明にあっては、占い対象者の生年から得られる、六十干支の内の1つの干支に対応する2つの色を表した年柱色表示領域(14)、同じく生月から得られる2つの色を表した月柱色表示領域(14a)、同じく生日から得られる2つの色を表した日柱色表示領域(14b)が色表示具(1)の軸方向に一列に並ぶ様に、何れか1つの色表示部材を基準として、他の色表示部材を順にずらす。
これによって、各色表示部材(2)(3)(4)毎の2つの色、計6つの色が色表示具(1)の軸方向に一列に並び、占い対象者が運気として持つ色が一目瞭然となる。
6つの色を紙に彩色したり、文字に書き移す必要がなく便利である。
色表示部材(2)(3)(4)を再びずらさない限り、該6つの色の並びが変わることはなく、占い中に、占い対象者が運気として持つの色を忘れてしまい、占いを中断してしまうことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明に先立って案出した色表示具の正面図である。
【図2】図1X−X線に沿う断面図である。
【図3】図1の色表示具の一部拡大図である。
【図4】本発明の色表示具の斜視図である。
【図5】十干色分け表である。
【図6】十二支色分け表である。
【図7】六十干支色分け表である。
【図8】六十干支表である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本願発明に先立つ実施例の色表示具(1)の構成
本願発明に先立って、出願人は、図1乃至3に示す色表示具を案出した。この色表示具(1)の構成を理解してからの方が、図4に示す本願発明の色表示具を理解し易いので、先ず図1乃至3の色表示具の構成を説明する。
該色表示具(1)は、外径が4段階に異なる円板状の4つの色表示部材(2)(3)(4)(5)の夫々の中心を、共通の支持軸(10)で支持して構成される。
色表示部材(2)(3)(4)(5)は、実施例では大きい順に、年柱色表示部材(2)、月柱色表示部材(3)、日柱色表示部材(4)、時柱色表示部材(5)である。
4つの色表示部材(2)(3)(4)(5)は、夫々中心を一致させて年柱色表示部材(2)上に、大径順に積層されている。
ここで、年柱色表示部材(2)を基準板とすると、他の3つの色表示部材(3)(4)(5)は年柱色表示部材(2)に対して、夫々独立して回転可能に支持軸(10)に取り付けられている。
【0016】
各色表示部材(2)(3)(4)(5)は外周部に、夫々60個の色表示領域(14)(14a)(14b)(14c)を同一方向(ここでは回転方向)、即ち、円弧方向に有し、更に、各色表示領域(14)(14a)(14b)(14c)の内側に、該色表示領域(14)に対応して60個の六十干支番号表示部(11)(11a)(11b)(11c)を同一方向に有している。
各色表示部材(2)(3)(4)(5)の、色表示領域(14)(14a)(14b)(14c)及び六十干支番号表示部(11)(11a)(11b)(11c)は、夫々他の色表示部材に隠れることのない大きさである。
各六十干支番号表示部(11)(11a)(11b)(11c)には、一方向(実施例では、時計方向)に1〜60の番号を順に振り分けて表示している。
各色表示領域(14)(14a)(14b)(14c)は、各六十干支番号表示部(11)(11a)(11b)(11c)の外側に位置する十二支色表示部(12)と、該十二支色表示部(12)よりも外周側に位置する十干色表示部(13)とからなる。六十干支番号表示部(11)(11a)(11b)(11c)の各番号に対応する十二支色表示部(12)及び十干色表示部(13)は、各色表示部材(2)(3)(4)(5)の中心を放射中心とする仮想放射線上に揃っている。
【0017】
各表示部材(2)(3)(4)(5)の十二支色表示部(12)、十干色表示部(13)には、図7に示す「六十干支色分け表」から六十干支に対応する色を、彩色又は文字表示する。
実施例では、各十二支色表示部(12)及び各十干色表示部(13)には彩色を施したが、本明細書、図面では、「濃い青」を『A』、「薄い青」を『B』、「濃い赤」を『C』、「薄い赤」を『D』、「濃い黄」を『E』、「茶」を『F』、「白」を『G』、「アイボリー」を『H』、「黒」を『I』、「濃い緑」を『J』として表示する。
【0018】
色表示具(1)の使用方法
占い対象者の、生年、生月、生日、生時の各六十干支を色表示具(1)の軸方向に一列に揃える。
例えば、占い対象者が、昭和16年11月28日午前6時30分生まれるとする。
萬年暦(非特許文献2の第26頁)から、年柱は[辛][巳]であることが分かり、図7の表より、六十干支番号は「18」であることが分かる。
同様に、月柱は[己][亥]で、六十干支番号は「36」であることが分かる。同様に、日柱は[庚][辰]で、六十干支番号は「17」であることが分かる。
萬年暦の干支時刻表(非特許文献2の第7頁)から、時柱は[己][卯]で、六十干支番号は「16」であることが分かる。
年柱色表示部材(2)の[辛][巳]に、対して月柱色表示部材(3)の[己][亥]、日柱色表示部材(4)の[庚][辰]、時柱の[己][卯]の色が色表示具(1)の半径線上に並ぶ様に、月柱色表示部材(3)、日柱色表示部材(4)及び時柱色表示部材(5)を回転操作する。
【0019】
実施例では、図7の六十干支色分け表の各色枠及び色表示具(1)の色表示部材(2)(3)(4)(5)に、各六十干支に対応して番号を付しているから、番号で合わせることができ、操作が簡単で、見誤ることを防止できる。
月柱色表示部材(3)の[己][亥]、日柱色表示部材(4)の[庚][辰]、時柱の[己][卯]の色が色表示具(1)の軸方向に一列に並ぶと、それらに対応する十二支色表示部(12)と十干色表示部(13)も軸方向に一列に並び、占い対象者が運気として持つ色の種類が一目瞭然となる。
占い対象者が運気として持つ色の種類、同色の色の組合せ数等から該占い対象者を占うのであるが、それは占いの分野であり、特許の分野ではないので説明は省略する。
【0020】
占い対象者が運気として持つ色の種類、同色の色の組合せ数が分かると、十干の十色から、占い対象者が不足している色(持っていない色)が把握できる。
占い対象者が運気として持つ最大の色の種類は、年柱色表示部材(2)、月柱色表示部材(3)、日柱色表示部材(4)及び時柱色表示部材(5)の各2色、計8色であり、十干の10色からは最小限2色不足する。
占い対象者は、不足している色が分かれば、不足している色の衣服や装飾品を身につけることで、不足している色を補って、運気がよい方に向かう様に心掛けることができる。
【0021】
本願発明の色表示具の構成
前記した図1乃至3の色表示具は、年柱色表示部材(2)、月柱色表示部材(3)、日柱色表示部材(4)、時柱色表示部材(5)の各色表示部材が、径の異なる円板状に形成されているのに対して、本願発明の色表示具(1)は、図4に示す如く、年柱色表示部材(2)、月柱色表示部材(3)、日柱色表示部材(4)、時柱色表示部材(5)の各色表示部材は、同一径の周面を有する円形に形成されて、中心が同軸に位置する様に配置されている。
【0022】
実施例では、年柱色表示部材(2)を基準として、他の色表示部材(3)(4)(5)は、年柱色表示部材(2)に対して、夫々独立して回転可能に支持軸(10)に取り付けられている。
各色表示部材(2)(3)(4)(5)の外周面を周方向に60分割し、各分割枠内を六十干支番号表示部(11)(11a)(11b)(11c)及び色表示領域(14)(14a)(14b)(14c)としている。各色表示領域(14)(14a)(14b)(14c)を十二支色表示部(12)と十干色表示部(13)とに区画している。
各分割枠に、第1実施例に準じて、六十干支番号及び六十干支に対応する色を、彩色又は文字で表している。
使用法は、前出の図1乃至3の色表示具に準じるが、本願発明では、年柱色表示部材(2)を基準とすれば、月柱色表示部材(3)、日柱色表示部材(4)及び時柱色表示部材(5)を、支持軸(10)を中心に必要な角度だけ回転させて使用する。
占い対象者の運気として持つ色が、支持軸(10)に沿って一列に表示される。
【0023】
上記実施例の説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。又、本発明の各部構成は上記実施例に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であることは勿論である。
【0024】
例えば、生年月日は分かっていても、生時は分からない場合は、時柱については省略すること、即ち、上記各実施例から時柱色表示部材(5)が存在しないものとし色表示具(1)を操作し、一列に並んだ色の種類から占う。
時柱色表示部材(5)を省略するか否かで、占い対象者の運気として持つ色の種類が変わるが、これも又その人の運気である。
【0025】
実施例では、各色表示部材(2)(3)(4)(5)のずらし操作において、年柱色表示部材(2)を基準としたが、これに限定されることはなく、どの色表示部材を基準としてもよい。
【0026】
尚、各色表示部材(2)(3)(4)(5)の色表示領域(14)(14a)(14b)(14c)の近傍に、六十干支の該当する1つの干支を文字表示してもよい。例えば六十干支番号表示部(11)の番号が「1」であれば、[甲子]と付す。
【符号の説明】
【0027】
1 色表示具
11 六十干支番号表示部
12 十二支色表示部
13 十干色表示部
14 色表示領域
2 年柱色表示部材
3 月柱色表示部材
4 日柱色表示部材
5 時柱色表示部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
四柱推命色占いに用いる色表示具であって、夫々同一径の周面を有する円形の年柱色表示部材(2)、月柱色表示部材(3)、日柱色表示部材(4)が同軸に位置する様に配置され、
各色表示部材(2)(3)(4)は外周面に夫々円弧方向に並んだ60個の色表示領域(14)を有し、該60個の色表示領域(14)を十干と十二支の組合せである六十干支に順に振り分け、各色表示領域(14)には、振り分けられた六十干支の夫々十干に対応する色と、十二支に対応する色の2つの色を、彩色又は文字で表しており、
3つの色表示部材(2)(3)(4)の内、何れか1つの色表示部材を基準として、他の色表示部材は基準となる色表示部材に対して、夫々独立して円弧方向に位置をずらすことが可能にセットされている、四柱推命色占い用色表示具。
【請求項2】
四柱推命色占いに用いる色表示具であって、夫々同一径の周面を有する円形の年柱色表示部材(2)、月柱色表示部材(3)、日柱色表示部材(4)、時柱色表示部材(5)が同軸に位置する様に配置され、
各色表示部材(2)(3)(4)(5)は外周面に夫々円弧方向に並んだ60個の色表示領域(14)を有し、該60個の色表示領域(14)を十干と十二支の組合せである六十干支に順に振り分け、各色表示領域(14)には、振り分けられた六十干支の夫々十干に対応する色と、十二支に対応する色の2つの色を、彩色又は文字で表しており、
4つの色表示部材(2)(3)(4)(5)の内、何れか1つの色表示部材を基準として、他の色表示部材は基準となる色表示部材に対して、夫々独立して円弧方向に位置をずらすことが可能にセットされている、四柱推命色占い用色表示具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−193079(P2009−193079A)
【公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−131713(P2009−131713)
【出願日】平成21年6月1日(2009.6.1)
【分割の表示】特願2006−55716(P2006−55716)の分割
【原出願日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【出願人】(596152327)
【出願人】(501193621)栄光通商株式会社 (8)
【Fターム(参考)】