説明

回路基板、及び光変調器

【課題】接続部の面積のばらつきを抑制することである。
【解決手段】プリント基板10は、接続用グランドパターン21と配線用グランドパターン31とを有する。接続用グランドパターン21は、第1の配線層に設けられた、半田接続用のパターンである。配線用グランドパターン31は、第1の配線層において、接続用グランドパターン21と離間するように設けられている。接続用グランドパターン21と配線用グランドパターン31とは、第2の配線層を介して電気的に接続されている。配線用グランドパターン31をソルダーレジスト等の絶縁層で被覆する際、絶縁層の端部の位置が、配線用グランドパターン31毎に異なっても、接続用グランドパターン21の露出面積に対する影響は排除される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回路基板、及び光変調器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、光変調器を始めとするデバイスに用いられる回路基板では、電界による屈折率の変化を利用するため、光導波路の真上に電極のパターニングを行うことがある。このような回路基板の中には、グランド電極等の実装を容易にするため、基板表面に、他の回路基板の電極を直接半田付けする表面実装型(SMT:Surface Mount Technology)のものもある。表面実装型の回路基板では、電気入力が多チャネルの場合、複数のグランドパターンが基板表面上に形成される。各グランドパターンは、他の回路基板に接続されると共に、クロストークを低減する役割を果たす。したがって、回路基板上には、接続用のグランド電極(以下、「接続部」と記す。)と、クロストーク低減用のグランド配線(以下、「非接続部」と記す。)とが実装されることとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−249711号公報
【特許文献2】特開2007−158856号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
回路基板の表面において、非接続部は、半田ブリッジによるショートを防止するため、ソルダーレジスト等の絶縁層で被覆される。非接続部を絶縁層で被覆する際、非接続部を完全に覆うために、接続部の一部を含めて覆うことがある。この場合、絶縁層の形成精度によっては、非接続部の接続部側の延在方向において、絶縁層の端部の位置が異なってしまうことがある。このことが、同一回路基板内の接続部間、あるいは、異なる回路基板間において、接続部の面積にばらつきが生じる要因となる。接続部の面積のばらつきは、半田等により、接続部を、他の回路基板の電極と接続する際、接続部分の信頼性(耐疲労性や接続強度)あるいは電気特性に負の影響を及ぼす恐れがある。したがって、回路基板における接続部の面積のばらつきは、小さい方が望ましい。
【0005】
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、接続部の面積のばらつきを抑制することのできる回路基板、及び光変調器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本願の開示する回路基板は、一つの態様において、半田接続用の第1のパターンと、配線用の第2のパターンとを有する。前記第1のパターンは、第1の配線層に設けられる。前記第2のパターンは、前記第1の配線層において、前記第1のパターンと離間するように設けられ、前記第1のパターンと第2の配線層を介して電気的に接続される。
【発明の効果】
【0007】
本願の開示する回路基板の一つの態様によれば、接続部の面積のばらつきを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1A】図1Aは、本実施例におけるプリント基板の平面図である。
【図1B】図1Bは、本実施例におけるプリント基板のX−X´断面図である。
【図2】図2は、変形例におけるプリント基板のX−X´断面図である。
【図3A】図3Aは、変形例におけるプリント基板の平面図である。
【図3B】図3Bは、別の変形例におけるプリント基板の平面図である。
【図4】図4は、本実施例におけるフレキシブル基板の裏面図である。
【図5】図5は、本実施例におけるプリント基板の実装された光変調器を有する送信機の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願の開示する回路基板、及び光変調器の実施例を、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の実施例により本願の開示する回路基板、及び光変調器が限定されるものではない。
【0010】
まず、本願の開示する一実施例に係るプリント基板の構成を説明する。図1Aは、本実施例に係るプリント基板10の構成を示す図である。図1Aに示すように、プリント基板(PCB:Printed Circuit Board)10は、表面上に、接地のためのグランドパターン21、22、23、24、31、32、33と、これらに並列する、信号伝送のためのシグナルパターン41、42とを有する。グランドパターン21、22、23、24、31、32、33は、更に、接続用グランドパターン21〜24と、配線用グランドパターン31〜33とを有する。接続用グランドパターン21〜24は、後述するフレキシブル基板80(FPC:Flexible Printed Circuit)との半田接続用に島状に形成されたパターン(上述の接続部、グランド電極)である。配線用グランドパターン31〜33は、プリント基板10上のクロストーク低減用に形成されたパターン(上述の非接続部、グランド配線路)である。
【0011】
接続用グランドパターン21と配線用グランドパターン31とは、延在方向に対向し、かつ、離間するように形成されている。同様に、接続用グランドパターン22、23は、配線用グランドパターン32と、接続用グランドパターン24は、配線用グランドパターン33と、それぞれ延在方向に対向し、かつ、離間するように形成されている。
【0012】
図1Bは、本実施例におけるプリント基板10のX−X´断面図である。図1Bに示すように、プリント基板10の表面は、接続用グランドパターン21と、配線用グランドパターン31の接続用グランドパターン21側端部とが、露出するように、ソルダーレジスト60により被覆されている。接続用グランドパターン21と、配線用グランドパターン31とは、プリント基板10の表面において空間的に分離されている。このため、ソルダーレジスト60の端部の位置がばらついても、接続用グランドパターン21自体の面積は、他の接続用グランドパターン22〜24の面積と等しく、接続部の面積は均一化される。また、接続用グランドパターン21と配線用グランドパターン31とは、物理的に分離されている。したがって、半田付けにより、プリント基板10をフレキシブル基板80に接続する際、半田が、線路側の配線用グランドパターン31に流れ込むことを防止することができる。その結果、半田付けを手作業で行う場合にも、半田付けの作業が容易となり、基板表面の高密度実装が可能となる。
【0013】
図2は、変形例におけるプリント基板のX−X´断面図である。ソルダーレジスト61は、図2に示すように、配線用グランドパターン31を完全に被覆するものとしてもよい。かかる態様では、配線用グランドパターン31と接続用グランドパターン21との間に、ソルダーレジスト61の端部が位置する。かかる態様によれば、グランド配線の全体を絶縁層により保護して、半田ブリッジの発生を、より確実に防止することができる。その結果、ショート(短絡)の発生が防止され、プリント基板10製造時の耐性、信頼性は向上する。併せて、グランド配線とグランド電極との間隙内において、ソルダーレジスト61の端部の位置にばらつきが生じた場合でも、接続用グランドパターンの面積は、一定に保たれる。
【0014】
なお、本実施例では、図1Aに示すように、インピーダンス整合が困難となり信号特性が劣化するという電気特性上の理由から、グランドパターン21、31のみが分離され、シグナルパターン41は、分離されていない。しかしながら、シグナルパターン41は、グランドパターン21、31よりも幅が狭いことから、シグナルパターン41の場合、フレキシブル基板80との半田接続をする際、グランドパターン21、31と比較して、半田が接続部から配線部へ逆流する量が少ない。また、シグナルパターン41は、グランドパターン21、31よりも幅が狭いことから、半田付けをする際の放熱も小さく、グランドパターン21、31と比較して、接続部を容易に加熱することができる。
【0015】
上述のように、シグナルパターンは、半田付けの実装性が良好であり、グランドパターンのように、ソルダーレジストで配線部を被覆しなくとも、半田を、確実かつ容易に接続部に流し込むことができる。したがって、シグナルパターン41は、必ずしも、ソルダーレジストで被覆する必要はなく、この場合、シグナルパターン41の配線部の被覆に起因する、接続部面積のばらつきの問題が生じることも無い。その結果、シグナルパターン41については、基板表面において分離しなくとも、実装上の問題は生じず、かつ、基板表面における接続部の面積のばらつきを抑制するという本実施例の効果を達成することが可能となる。
【0016】
また、図1B及び図2に示すように、接続用グランドパターン21及び配線用グランドパターン31と中間層70とは、スルーホール21a、21bを介して接続されているが、シグナルパターン41、42は、接続されない。シグナルパターンによる信号線の層間接続は、信号線の太さの不均一やGSG(グランド−シグナル−グランド)間の不連続を生じさせる。したがって、特に、本実施例に係るプリント基板10の想定する高周波数帯域(数10GHz程度)での動作においては、インピーダンス整合が極めて困難となる。その結果、グランドパターンによるクロストーク低減の効果が損なわれることとなる。そこで、本実施例に係るプリント基板10では、基板表面と中間層70との接続をグランドパターンのみとし、シグナルパターンは、基板表面に限定して(スルーホール接続せずに)形成する。これにより、プリント基板10は、インピーダンスを一定の値(例えば、50Ω)に維持し、入力信号の反射を抑制することができる。
【0017】
プリント基板10の表面では、各グランドパターン21、31は、接続用グランドパターン21とシグナルパターン41との間隔G1が、配線用グランドパターン31とシグナルパターン41との間隔G2よりも大きい値となるように、形成される。プリント基板10では、接続用グランドパターン21と配線用グランドパターン31とは離間している。したがって、各グランドパターン21、31が一体に形成されている場合と比較して、幅の調整は容易となり、その結果、それぞれのグランドパターン21、31とシグナルパターン41との間隔G1、G2の調整も容易となる。調整の際、接続用グランドパターン21については実装性を優先して間隔G1を広くとり、配線用グランドパターン31についてはクロストークの低減を優先して間隔G2を狭くする。
【0018】
図1Aに示すように、間隔G1>間隔G2とすることで、接続用グランドパターン21の幅は相対的に狭くなる。これにより、半田付けの際に、半田が配線部側に流れる量が少なくなり、フレキシブル基板80の下方に半田が入り易くなる。また、半田付けの際の放熱量も少なくなることから、グランド電極の加熱が容易となり、半田付けの効率性が向上する。その結果、半田のブリッジ等が起き難くなり、実装容易性が向上する。なお、間隔G1>間隔G2とすると、接続用グランドパターン21とシグナルパターン41との間隔G1が大きくなる分、クロストークは起き易くなるが、接続部側のシグナルパターン41は、非接続部(配線部)側のシグナルパターン41と比較して短いことから、その影響は限定的である。
【0019】
一方、間隔G1>間隔G2とすることで、配線用グランドパターン31とシグナルパターン41との間隔は相対的に狭くなる。これにより、シグナルパターン41からの電界の広がりが抑制される。クロストークは、電界の広がりに起因することから、間隔G2を狭くすることで、クロストークは十分に低減される。
【0020】
なお、間隔G2が狭くなることに伴い、導波路の特性として、マイクロストリップ線路よりもコプレーナ線路としての傾向が顕著となることから、インピーダンスが低下し、入力信号の反射が生じることが懸念される。ここで、図3Aは、変形例におけるプリント基板の平面図である。図3Aに示すように、シグナルパターン42の幅を、グランド電極側とグランド配線側とで、異なるようにしてもよい。すなわち、図1Aでは、シグナルパターン42の幅W1、W2は、均等となるように形成されているが、図3Aでは、シグナルパターン42は、配線用グランドパターン33と並行する位置において、幅W1、W2よりも狭い幅W3に、形成されている。幅W1>幅W3とすることで、上述の間隔G2が狭くなっても、シグナルパターン42からの電界の広がりがインピーダンスに与える影響は緩和され、インピーダンスの低下分が補正される。これにより、間隔G2が狭くなることに伴うインピーダンスの低下は抑制され、インピーダンスは一定の値(例えば、50Ω)に維持される。その結果、入力信号の反射は、抑制される。
【0021】
また、上記変形例では、シグナルパターン42の幅が、幅W1から幅W3に変化することから、この部分におけるパターンの形成精度、あるいは、プリント基板10自体の製造性が低下することがある。図3Bは、別の変形例におけるプリント基板の平面図である。グランド電極側とグランド配線側とで、シグナルパターン42の幅を相違させる際、図3Bに示すように、テーパ状部分Tを形成するようにしてもよい。すなわち、図3Aでは、シグナルパターン42の幅を幅W1から幅W3に狭める際、グランド電極とグランド配線との境界が略直角となるように、シグナルパターン42が形成されている。これに対して、図3Bでは、グランド電極とグランド配線との境界付近におけるシグナルパターン42は、グランド電極側からグランド配線側に向かうに連れて、徐々に幅が狭くなるように、テーパ状に形成されている。これにより、シグナルパターン42の幅の変化が緩和される。したがって、入力信号の反射を抑制しつつ、パターン幅の急変に伴う精度の劣化、ひいては、基板の製造性の低下を極力防止することが可能となる。その結果、プリント基板10の信頼性が向上する。
【0022】
また、配線用グランドパターンは、必ずしも、配線用グランドパターン31、33のように、接続用グランドパターンと1対1に対峙するように形成される必要はなく、複数の配線用グランドパターンが一体化して形成されるものとしてもよい。すなわち、図1A、図3A、及び図3Bに示すように、プリント基板10上で隣り合うシグナルパターン41、42の間に位置する配線用グランドパターン32は、配線用グランドパターン31、33とは異なり、1つに共通化されている。クロストークの低減効果は、シグナルパターンに隣接するグランド領域の面積の拡大と共に向上する。したがって、配線用グランドパターンを共通化して、その両側に位置する双方のシグナルパターン41、42のクロストーク低減に用いることで、シグナルパターン41、42間のグランド領域の面積が増大し、クロストークを一層低減することが可能となる。
【0023】
プリント基板10の表面は、接続用グランドパターン21〜24及びグランドパターン81〜84と、シグナルパターン41、42及びシグナルパターン91、92とを介して、フレキシブル基板80の裏面と接続される。図4は、本実施例におけるフレキシブル基板80の裏面図である。図4に示すように、フレキシブル基板80においてチャネルを構成する2本のシグナルパターン91、92間のピッチは、信号の伝送方向(図4の矢印Yの方向)に進む程、狭まる。すなわち、シグナルパターンは、プリント基板10よりも、フレキシブル基板80において、間隔が狭く形成される。これにより、フレキシブル基板80とパッケージ間の接続における実装密度が高くなる。したがって、パッケージ側での高密度実装が実現される。その結果、パッケージのサイズを小さくすることが可能となる。
【0024】
上述したプリント基板10を用いた光変調器は、クロストークの低減と良好な実装性とを両立し得ることから、例えば、送信機への適用が有効である。図5は、本実施例におけるプリント基板10の実装された光変調器102を有する送信機100の構成を示す図である。図5に示すように、送信機100は、データ生成回路101と光変調器102と光ファイバ103とを有する。これら各構成部分は、一方向又は双方向に、各種信号やデータの入出力が可能なように接続されている。データ生成回路101により生成されたデータは、光変調器102により、電気信号から光信号に変換された後、光ファイバ103を伝送媒体として、装置外部に送信される。
【0025】
以上説明したように、プリント基板10は、接続用グランドパターン21と配線用グランドパターン31とを有する。接続用グランドパターン21は、絶縁層50の上層(第1の配線層)に設けられた、半田接続用の島状パターンである。配線用グランドパターン31は、絶縁層50の上層において、接続用グランドパターン21と離間するように設けられている。接続用グランドパターン21と配線用グランドパターン31とは、中間層70(第2の配線層)を介して電気的に接続されている。配線用グランドパターン31をソルダーレジスト60、61等で被覆する際、その端部の位置が、配線用グランドパターン31毎に異なっても、接続用グランドパターン21の露出面積に影響を与えない。このため、プリント基板10内の接続用グランドパターン間、あるいは、異なるプリント基板間において、接続部の面積にばらつきが生じることがない。換言すれば、グランドパターンが空間的に分離していると、ソルダーレジストの端部の位置のばらつきの影響は排除され、接続部の面積は、固定化(安定化)される。したがって、半田等により、接続部を、他の回路基板の電極と接続する際、接続部の面積のばらつきが、接続部分の信頼性(耐疲労性や接続強度)あるいは電気特性に悪影響を及ぼす恐れがなくなる。
【0026】
すなわち、従来は、接続部の面積にばらつきが生じており、そのばらつきは、ソルダーレジストの端部の位置の不均一性に起因するものであった。通常、グランドパターンの実装性と実装密度とはトレードオフの関係にあることから、グランドパターンを高密度に実装する程、実装性は低下し、上記の不均一性は、顕著となる。そこで、本実施例に係るプリント基板10のように、グランドパターンを接続用と配線用とに分離することで、ソルダーレジストの不均一性が接続部の面積に与える影響を排除する。これにより、グランドパターンやソルダーレジストの実装性が向上し、その結果、高密度実装が可能となる。
【0027】
また、プリント基板10は、実装性の向上とクロストークの低減とを両立する。すなわち、プリント基板10は、グランドパターンを表面上で分離した上で、接続用グランドパターン21とシグナルパターン41との間隔を大きくし、配線用グランドパターン31とシグナルパターン41との間隔を小さくする。このような構成により、プリント基板10は、接続用グランドパターン21において実装性を優先し、配線用グランドパターン31においてクロストークの低減を優先することで、物理的な分離のみならず、機能的な分離を図る。前者では、接続用グランドパターン21とシグナルパターン41との間に半田ブリッジが発生し難いことから、実装性が向上し、高密度実装が可能となる。反面、クロストークは起き易くなるが、シグナルパターン41は、非接続部(線路)側の距離と比較して、接続部側の距離が極めて短いことから、その影響は小さい。後者では、配線用グランドパターン31とシグナルパターン41との間が近距離であることから、クロストークが少なく、良好なインピーダンスが維持される。反面、ブリッジの発生が懸念されるが、配線用グランドパターン31上には、ソルダーレジスト60が被覆されていることから、ブリッジの発生は回避される。
【0028】
特に、プリント基板10は、上記第1の配線層の上方に、接続用グランドパターン21が露出するように形成されたソルダーレジスト60を更に有する。これにより、接続用グランドパターン21の接続に使用された半田が、配線用グランドパターン31側に流れ込み、ブリッジを形成することが防止される。したがって、接続用グランドパターン21と配線用グランドパターン31との間にショートが発生することを、未然に防止することができる。その結果、プリント基板10製造時の耐性、信頼性が向上する。
【0029】
なお、本実施例では、プリント基板とフレキシブル基板との間における半田接続を例に採り、接続部の面積を均一化する方法を説明した。しかしながら、これに限らず、例えば、プリント基板とプリント基板間、フレキシブル基板とフレキシブル基板間における半田接続においても、同様の効果を得ることができる。また、本実施例では、光変調器102への適用を例示したが、これに限らず、他の基板と接続される基板を有する装置への適用が可能である。
【0030】
また、配線用グランドパターン31において、ソルダーレジスト60による被覆は必須ではない。すなわち、接続用グランドパターン21と配線用グランドパターン31との離間、あるいは、接続用グランドパターン21の幅の縮小化等により、接続部から非接続部側への半田の流れ込みが確実に防止できる場合には、プリント基板10は、ソルダーレジスト60を有さない構成を採ることもできる。これにより、ソルダーレジスト60を被覆する工程を省略することができ、製造工程が簡略化される。その結果、グランドパターンの接続を簡易迅速に行うことが可能となる。
【符号の説明】
【0031】
10 プリント基板
21、22、23、24 接続用グランドパターン
21a、21b、22a、22b、23a、23b、24a、24b スルーホール
31、32、33 配線用グランドパターン
31a、31b、31c、32a、32b、32c、32d、32e、32f、33a、33b、33c スルーホール
41、42 シグナルパターン
50 絶縁層
60、61 ソルダーレジスト
70 中間層
80 フレキシブル基板
81、82、83、84 グランドパターン
81a、81b、82a、82b、83a、83b、84a、84b スルーホール
91、92 シグナルパターン
100 送信機
101 データ生成回路
102 光変調器
103 光ファイバ
T シグナルパターンのテーパ状部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の配線層に設けられた、半田接続用の第1のパターンと、
前記第1の配線層において、前記第1のパターンと離間するように設けられ、前記第1のパターンと第2の配線層を介して電気的に接続された、配線用の第2のパターンと
を有することを特徴とする回路基板。
【請求項2】
前記第1の配線層の上方に、前記第1のパターンが露出するように形成された絶縁層を更に有することを特徴とする請求項1に記載の回路基板。
【請求項3】
前記第1のパターン及び前記第2のパターンは、グランドパターンであり、
前記第1の配線層において、前記第2のパターンに並列するように設けられたシグナルパターンを更に有し、
前記第1のパターンと前記シグナルパターンとの間隔は、前記第2のパターンと前記シグナルパターンとの間隔より大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載の回路基板。
【請求項4】
前記シグナルパターンの前記第1のパターン側の幅は、前記シグナルパターンの前記第2のパターン側の幅より大きいことを特徴とする請求項3に記載の回路基板。
【請求項5】
請求項1に記載の回路基板を有する光変調器。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−29791(P2013−29791A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−167726(P2011−167726)
【出願日】平成23年7月29日(2011.7.29)
【出願人】(309015134)富士通オプティカルコンポーネンツ株式会社 (72)
【Fターム(参考)】