説明

回路基板の製造方法及び設計方法並びに回路基板

【課題】セラミックス基板上の金属回路板と信号端子との接合面積を充分に確保し、電気抵抗を小さくする。
【解決手段】セラミックス基板11の一方の面に金属回路板12が形成されている。金属回路板12には信号端子13が接合されており、信号端子13はセラミックス基板11から大きく突出した形態となっている。金属回路板12と信号端子13とは接合される。この接合においては、超音波接合が用いられる。ただし、超音波接合の前には金属回路板12及び信号端子13における接合部分における酸化皮膜を除去する酸化皮膜除去工程が行われる。本願発明においては、接合部の酸素の状態を制御することによって金属回路板12と信号端子13との接合を良好にすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体チップを搭載する回路基板の製造方法、この回路基板の構造、この回路基板の設計方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電動車両用インバータとして高電圧、大電流動作が可能なパワー半導体モジュール(例えばIGBTモジュール)が用いられている。こうした半導体モジュールには、セラミックス基板上に銅やアルミニウムなどからなる金属回路板等が形成された回路基板に半導体チップが接合された形態のものが用いられる。このセラミックス基板としては、特に電気的絶縁性と熱伝導率が高く、機械的強度の高い窒化珪素や窒化アルミニウムが用いられる。こうした回路基板の構造として、図5にその断面図を示すように、セラミックス基板91から信号端子93を大きく突出させ、信号端子93からの信号を金属回路板92上の半導体チップに送る必要がある場合がある。なお、図5は断面図であるが、実際には金属回路板92、信号端子93はパターン化されており、特に金属回路板92は矩形形状のセラミックス基板91の表面にパターン化されて形成されている。なお、セラミックス基板91における金属回路板92が形成された面と反対側の面にやはり熱伝導率の高い金属からなる金属放熱板が形成されることもある。
【0003】
図5の構造を製造するにあたっては、例えば、(1)大きなセラミックス基板上に銅板を貼り付け、この銅板を金属回路板92及び信号端子93の形状になるべくパターニングし、その後にセラミックス基板91を小さくするべく加工する、(2)金属回路板92をセラミックス基板91上に形成した後で、信号端子93を金属回路板92に接合する、の二つの方法が適用できる。
【0004】
しかしながら、上記(1)の方法は、コストの高い大きなセラミックス基板を必要とする上、セラミックス基板の加工も容易ではないために、その製造コストが高くなる。従って、(2)の方法が好ましく用いられるが、信号端子93と金属回路板92とを接合する方法にはろう付けと超音波接合の2種類がある。
【0005】
ろう付けの場合には、その後はんだ付けを行うことから、はんだよりも接合温度が高い(400℃以上)ろう材を使用しなければならないため、ろう付け時に回路基板全体の温度が上昇し、この際に金属回路板(銅)とセラミックス基板(窒化珪素)との熱膨張係数の差によって大きな反りが発生し、セラミックス基板が割れることがある。
【0006】
一方、超音波接合は、接合すべき金属(この場合は銅)同士を積層させ、加圧しつつ超音波を印加することによりこれらを直接接合する技術であり、ろう付けと異なり、常温における接合も可能である。ただし、加圧しながら超音波が印加されたことにより、接合部直下のセラミックス基板91にクラックや割れが生ずることがある。この点を改善して超音波接合を利用して図5の構造を作成する技術は、例えば特許文献1に記載されている。
【0007】
この技術においては、特に金属回路板と信号端子を同一の材質とすることによって、接合部の相互拡散が均一に行われ、超音波の印加パワーおよび加圧力が低い場合であっても強固な接合を得ることができた。これにより、図5に示す構造の回路基板を高い歩留まりで製造することができた。
【0008】
【特許文献1】特開2006−203229号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、例えば信号端子の電気抵抗を充分に小さくするためには信号端子を厚くすることが必要になる。この場合、超音波の印加パワーが低い場合は信号端子を充分に厚くしても、接合面積が小さく、電気抵抗が充分には小さくならない。また、接合面積を信号端子厚みに対して充分に確保するためには、超音波の印加パワーおよび加圧力を高くすることが必要となるが、この場合には接合部直下のセラミックス基板にクラックや割れを生ずることがあった。
【0010】
従って、信号端子が厚い構造の回路基板において、セラミックス基板上の金属回路板と信号端子との接合面積を確保することは困難であった。
【0011】
本発明は、斯かる問題点に鑑みてなされたものであり、上記問題点を解決する発明を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、上記課題を解決すべく、以下に掲げる構成とした。
請求項1記載の発明の要旨は、セラミックス基板の表面に形成された金属回路板に信号端子が接合された形状の回路基板の製造方法であって、前記金属回路板と前記信号端子とが接合される面における酸化層を除去する酸化皮膜除去工程と、前記金属回路板と前記信号端子とを積層し、超音波接合によって前記金属回路板と前記信号端子とを接合する接合工程と、を具備することを特徴とする回路基板の製造方法に存する。
請求項2記載の発明の要旨は、前記接合工程における超音波接合において、1000〜1500Paの範囲の圧力が前記信号端子に印加されることを特徴とする請求項1に記載の回路基板の製造方法に存する。
請求項3記載の発明の要旨は、前記金属回路板及び前記信号端子は銅又は銅合金で形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の回路基板の製造方法に存する。
請求項4記載の発明の要旨は、前記酸化皮膜除去工程において、前記金属回路板及び前記信号端子は酸性溶液に浸漬されることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の回路基板の製造方法に存する。
請求項5記載の発明の要旨は、前記酸性溶液は、硫酸又は塩酸を含むことを特徴とする請求項4に記載の回路基板の製造方法に存する。
請求項6記載の発明の要旨は、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の回路基板の製造方法によって製造されたことを特徴とする回路基板に存する。
請求項7記載の発明の要旨は、セラミックス基板の表面に形成された金属回路板に信号端子が接合された形状の回路基板であって、前記金属回路板及び前記信号端子は銅からなり、前記金属回路板と前記信号端子との間に形成された接合部の断面を、スポット径を1μmとした走査電子顕微鏡観察した際に、銅に対する酸素の存在比が1%以下である領域の存在比率が80%以上であることを特徴とする回路基板に存する。
請求項8記載の発明の要旨は、前記接合部の面積は前記信号端子の断面積よりも大きいことを特徴とする請求項7に記載の回路基板に存する。
請求項9記載の発明の要旨は、前記信号端子の厚さが1500μm以上であることを特徴とする請求項8に記載の回路基板に存する。
請求項10記載の発明の要旨は、セラミックス基板の表面に形成され、銅からなる金属回路板に、銅からなる信号端子が超音波接合された形状の回路基板の設計方法であって、前記金属回路板と前記信号端子との間に形成された接合部の断面を、スポット径を1μmとした走査電子顕微鏡観察した際の、銅に対する酸素の存在比が1%以下である領域の存在比率を80%以上とすることを特徴とする回路基板の設計方法に存する。
請求項11記載の発明の要旨は、前記接合部の面積を前記信号端子の断面積よりも大きくすることを特徴とする請求項10に記載の回路基板の設計方法に存する。
請求項12記載の発明の要旨は、前記信号端子の厚さを1500μm以上とすることを特徴とする請求項11に記載の回路基板の設計方法に存する。
【発明の効果】
【0013】
本発明は以上のように構成されているので、セラミックス基板上の金属回路板と信号端子との接合面積を充分に確保し、電気抵抗を小さくすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明について具体的な実施形態を示しながら説明する。ただし、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。
【0015】
発明者は、信号端子がセラミックス基板から突出した構造の回路基板において、信号端子と金属回路板とを超音波接合する際に、接合界面部の酸素量を減らす、あるいはこの酸素の接合面内における分布を制御することにより、電気抵抗を減少させることができることを知見した。
【0016】
ここで用いられる超音波接合においては、金属回路板と信号端子とを部分的に積層させ、積層箇所に超音波が印加されたホーンを圧着させる。これにより、金属回路板と信号端子との接合部分に超音波によるエネルギーが加わり、活性化された金属原子が相互拡散した接合部が形成され、安定な接合が得られる。この際、特に接合界面の酸素(酸化物)の状態を制御することにより、電気抵抗を小さくする。
【0017】
ここで製造される回路基板10の斜視図が図1である。ここで、セラミックス基板11の一方の面に金属回路板12が形成されている。金属回路板12には信号端子13が接合されており、信号端子13はセラミックス基板11から大きく突出した形態となっている。
【0018】
セラミックス基板11は機械的強度が高く、かつ電気絶縁性および熱伝導率が高い窒化珪素で構成される。その厚さは例えば0.32mmとすることができ、その形状は任意であるが、例えば矩形形状の板状である。
【0019】
金属回路板12は電気伝導度及び熱伝導率が高い銅や銅合金で形成され、この回路基板に搭載される半導体チップの配線となり、かつ半導体チップからセラミックス基板11への放熱も行う。従って、図1中では単純な矩形の板状としてあるが、配線となるべくパターニングされている。その厚さは例えば0.1〜3.0mm程度である。ただし、電気抵抗を小さくする観点からは厚い方が好ましい。
【0020】
信号端子13は金属回路板12から外部に配線を引き出すために金属回路板12に接合される。従って、信号端子13も配線の一部となるため、金属回路板12と同様の材質である銅又は銅合金が用いられ、金属回路板12と同様にその形状も適宜パターニングされる。また、その厚さについても金属回路板12と同様であり、電気抵抗を小さくする観点からは厚い方が好ましい。また、一般には信号端子13が厚い方が金属回路板12との接合が困難となるが、本発明の回路基板の製造方法によれば、この場合においても接合を強固にして、その電気抵抗を小さくすることができる。このため、信号端子13の厚さは1.5mm(1500μm)以上であることが特に好ましい。
【0021】
図1に示されるように、金属回路板12と信号端子13とは接合される。この接合方法を示す工程断面図が図2である。この接合においては、超音波接合が用いられる。ただし、超音波接合の前には金属回路板12及び信号端子13における接合部分における酸化皮膜を除去する酸化皮膜除去工程が行われる。
【0022】
図2(a)においては、セラミックス基板11上にろう付けによって金属回路板12が接合される。ろう材としては、例えば銀(Ag)−銅(Cu)−チタン(Ti)系の活性金属ろう材を用いることができ、700℃以上でこれらを接合することができる。あるいは、セラミックス基板11上にパターン化されていない板状の銅又は銅合金の板を同様にろう付けによって接合し、その後で銅又は銅合金の板をリソグラフィ、エッチングによってパターニングしてもよい。
【0023】
次に、図2(b)に示すように、予めパターニングされた信号端子13及び金属回路板12の表面に対して酸化皮膜除去工程を行う。ここで、酸化皮膜除去工程とは、銅の酸化膜(CuO、CuO)を除去する工程である。具体的には、酸性溶液、例えば硫酸又は塩酸を含む液に信号端子13及び金属回路板12の接合面を浸漬することによりなされる。例えば、濃度5%の硫酸水溶液に、25℃で3min浸漬する。
【0024】
次に、図2(c)に示すように、金属回路板12と信号端子13とが所望の形状となるべく積層する。
【0025】
次に、図2(d)に示すように、金属回路板12と信号端子13とが積層された状態で、超音波接合用のホーン20を圧着し、超音波を印加する接合工程を行う。この時の圧力は例えば1500Pa程度、超音波の周波数は20kHz、振幅は40μm程度で1秒程度の時間である。
【0026】
これにより、図2(e)に示すように、金属回路板12と信号端子13との間には接合部21が形成される。この接合部21は、金属回路板12と信号端子13の材質(どちらも銅又は銅合金)において超音波によって相互拡散が促進され、相互拡散によって形成された混合層である。接合部21の面積は、ホーン20によって超音波が印加される箇所から超音波が信号端子厚み内を拡散した面積となるため、超音波の印加パワーおよび加圧力が充分な場合は、ホーン20が信号端子13に接する面積以上となる場合もある。
【0027】
ここで、接合後の接合部の分析、特にこの接合部21における酸素に着目した分析を行った。図3はこの接合部21における接合界面(接合部21が形成される前の金属回路板12と信号端子13との界面)と垂直な方向の断面SEM(走査顕微鏡)写真である。ここで、金属回路板12と信号端子13は共に銅で形成されている。図3(a)において、縦方向における中心が接合の界面であり、これより下が金属回路板12、上側が信号端子13側となっている。図3(b)はこの中の四角形で囲まれた部分(接合界面付近)の拡大図である。この接合界面には酸素の偏析が見られるが、特に酸素(銅の酸化層)は界面に一様に分布していない。図3(b)における四角形で囲まれた2箇所の領域の拡大写真が図3(c)、(d)である。図3(c)において見られる黒い領域においては、酸素が銅に対して1%よりも多く含まれており、銅の酸化物が含まれることが、SEM−EDX分析によって確認された。一方、図3(d)においては黒い領域は全く見られない。従って、酸化物層は接合界面において局所的に分布していることが確認された。従って、銅の酸化層の状況を表す指数としては、この金属回路板と信号端子との接合界面における酸化層が形成された密度が好ましい。特に、接合界面の断面における密度は断面SEMによって容易に測定できるため、好ましい。
【0028】
図3の場合と同様にこの接合界面の分析を行い、界面における酸化物層の状況と接合面積および接合界面の電気抵抗について調べた。ここで、各試料においては、金属回路板12と信号端子13の材質は共に銅(純銅)であり、超音波印加時の圧力および酸化皮膜除去工程の有無を変えることにより、接合界面の状況が異なる複数の試料を作成した。金属回路板12の厚さは1mm、信号端子13の厚さは2mm、信号端子の幅は13mm(信号端子の断面積が26mm)とした。また、ホーン20が信号端子に接する面積は約6mm×6mmであり、超音波の周波数は20kHz、超音波振幅は約40μmで約1秒間、超音波印加時の圧力は1000〜2000Paとした。
【0029】
ここで、引張試験後の試料の形状写真を図4に示す。ここで、左側の矩形部が剥離後の金属回路板12の表面(接合面側)であり、右側の矩形部は剥離後の信号端子13の表面(接合面側)である。この写真から、剥離後の金属回路板12の表面における荒れた箇所が接合部となっている。従って、この状況から接合部の面積を換算することができる。
【0030】
また、酸化物層の状況については、図3と同様の断面SEM(電子加速エネルギー20kV)写真において、700μmの長さの接合界面において、電子ビームのスポット径を1μmとしたときの酸素の含有量が銅に対して1%以下であった領域が存在している割合を調べた。この割合と、接合面積及び接合界面の電気抵抗との関係について調べた。表1にその結果を示す。
【0031】
【表1】

【0032】
この結果から、接合面積が信号端子の断面積(26mm)よりも大きく、かつ酸素の含有量が1%以下である領域の割合が80%以上である場合に、電気抵抗が5×10−4Ω以下の値が得られた。すなわち、この場合に、金属回路板12と信号端子13との良好な接合が得られた。この際の超音波印加時の圧力は1000〜1500Paの範囲であった。
【0033】
また、超音波印加時の圧力が低い比較例1では接合面積がこれよりも小さく、電気抵抗がこれよりも高くなった。超音波印加時の圧力が高い比較例2では接合面積が大きく、電気抵抗は低いものの、クラックが発生した。酸化皮膜除去工程を行わない比較例3では超音波印加時の圧力が充分であり、接合面積が大きくなっても電気抵抗が高くなった。また、比較例3においては酸素の含有量が銅に対して1%以下である領域の割合は80%よりも小さくなった。
【0034】
すなわち、本願発明においては、接合部の酸素の状態を制御することによって金属回路板12と信号端子13との接合を良好にすることができる。更に、この接合部の面積が信号端子13の断面積よりも大きくなるべく超音波接合を行えば、更にこの接合を良好にすることができる。なお、上記の例においては金属回路板12及び信号端子13は銅であるとしたが、銅を主成分とする銅合金であっても同様である。
【0035】
従って、信号端子が厚い構造の回路基板において、セラミックス基板上の金属回路板と信号端子との接合界面の電気抵抗を低下させることができる。これにより、信頼性の高い信号端子付き回路基板を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の実施の形態に係る回路基板の外観斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る回路基板製造方法の工程断面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る回路基板における金属回路板と信号端子との接合界面付近の断面SEM観察結果である。
【図4】本発明の実施の形態に係る回路基板における金属回路板と信号端子との剥離試験後の外観写真である。
【図5】従来の回路基板の一例の断面図である。
【符号の説明】
【0037】
10、90 回路基板
11、91 セラミックス基板
12、92 金属回路板
13、93 信号端子
20 ホーン
21 接合部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
セラミックス基板の表面に形成された金属回路板に信号端子が接合された形状の回路基板の製造方法であって、
前記金属回路板と前記信号端子とが接合される面における酸化層を除去する酸化皮膜除去工程と、
前記金属回路板と前記信号端子とを積層し、超音波接合によって前記金属回路板と前記信号端子とを接合する接合工程と、
を具備することを特徴とする回路基板の製造方法。
【請求項2】
前記接合工程における超音波接合において、1000〜1500Paの範囲の圧力が前記信号端子に印加されることを特徴とする請求項1に記載の回路基板の製造方法。
【請求項3】
前記金属回路板及び前記信号端子は銅又は銅合金で形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の回路基板の製造方法。
【請求項4】
前記酸化皮膜除去工程において、前記金属回路板及び前記信号端子は酸性溶液に浸漬されることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の回路基板の製造方法。
【請求項5】
前記酸性溶液は、硫酸又は塩酸を含むことを特徴とする請求項4に記載の回路基板の製造方法。
【請求項6】
請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の回路基板の製造方法によって製造されたことを特徴とする回路基板。
【請求項7】
セラミックス基板の表面に形成された金属回路板に信号端子が接合された形状の回路基板であって、
前記金属回路板及び前記信号端子は銅からなり、
前記金属回路板と前記信号端子との間に形成された接合部の断面を、スポット径を1μmとした走査電子顕微鏡観察した際に、銅に対する酸素の存在比が1%以下である領域の存在比率が80%以上であることを特徴とする回路基板。
【請求項8】
前記接合部の面積は前記信号端子の断面積よりも大きいことを特徴とする請求項7に記載の回路基板。
【請求項9】
前記信号端子の厚さが1500μm以上であることを特徴とする請求項8に記載の回路基板。
【請求項10】
セラミックス基板の表面に形成され、銅からなる金属回路板に、銅からなる信号端子が超音波接合された形状の回路基板の設計方法であって、
前記金属回路板と前記信号端子との間に形成された接合部の断面を、スポット径を1μmとした走査電子顕微鏡観察した際の、銅に対する酸素の存在比が1%以下である領域の存在比率を80%以上とすることを特徴とする回路基板の設計方法。
【請求項11】
前記接合部の面積を前記信号端子の断面積よりも大きくすることを特徴とする請求項10に記載の回路基板の設計方法。
【請求項12】
前記信号端子の厚さを1500μm以上とすることを特徴とする請求項11に記載の回路基板の設計方法。

【図1】
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【図2】
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【図5】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−200243(P2009−200243A)
【公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−40221(P2008−40221)
【出願日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【出願人】(000005083)日立金属株式会社 (2,051)
【Fターム(参考)】