説明

回転体の駆動装置及びこれを備えた画像記録装置

【課題】 大径フライホイールによる配置スペースの増大による装置の大型化、並びに大出力の駆動モータや構成の複雑化による製造コストの増大を招くことなく、バンディングや色ずれなどの不具合を招く回転体の回転速度の変動を抑制する。
【解決手段】 画像記録装置において感光体ドラム17dを駆動する駆動源としてのモータ38と、このモータにより駆動される感光体ドラムの回転速度の変動を抑制するフライホイール41とを有し、モータの駆動力を感光体ドラムに伝達する動力伝達経路上に、所要のばね剛性を有する合成樹脂材料により中空に形成された弾性筒状部を備えた連結軸43が設けられ、この連結軸にフライホイールが取り付けられたものとする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像記録装置における感光体ドラムやローラなどの回転体を駆動する駆動装置及びこれを備えた画像記録装置に関し、特に回転体の回転速度の変動を抑制するフライホイールを有する回転体の駆動装置及びこれを備えた画像記録装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置において、感光体ドラムの回転速度が変動すると、副走査方向の走査ピッチが変化することで、画像上に副走査方向の濃度ムラ、いわゆるバンディングが発生することから、このようなバンディングを低減する目的でフライホイールを感光体ドラムに同軸的に設けた構成が採用されることがある。この構成では、フライホイールを大径化することで、駆動系のねじれ固有振動数をギアやプーリの噛み合い周波数などより大幅に低く設定可能であり、回転速度の変動抑制効果を向上させることができる。
【0003】
また、カラー画像形成装置では、イエロー、マゼンタ、シアン、及びブラックの各色成分ごとの複数の感光体ドラムを中間転写ベルトに沿って配列した、いわゆるタンデム型の構成が広く普及しており、このような構成では、各色ごとの感光体ドラム相互の回転速度が異なると、感光体ドラム上に形成される各色ごとのトナー像の位置がずれる、いわゆる色ずれが発生することがあり、この色ずれを低減する上でもフライホイールが有効である。
【0004】
しかるに、前記のタンデム型のカラー画像形成装置では、感光体ドラムに同軸的に設けたフライホイール相互の干渉を避けるためにフライホイールの外径が制限される不都合を回避してフライホイールの大径化を図るため、フライホイールの取付位置を軸方向にずらしてフライホイールを互い違い配置するようにした構成のものが知られている(特許文献1参照)。また、フライホイールの大径化によらずに感光体ドラムの回転速度の変動を抑制するため、回転慣性体と弾性体とからなる動吸振器を設けた構成のものが知られている(特許文献2参照)。
【特許文献1】特開平8−194354号公報
【特許文献2】特開2000−85206号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記のように大径フライホイールの取付位置を軸方向にずらす従来の技術では、大出力の駆動モータを使用して所定の起動時間を確保し、かつ軸方向に余分な配置スペースを確保する必要が生じるため、製造コストが嵩みかつ装置が大型化する不都合が生じる。また、前記のように動吸振器を設ける従来の技術では、構成が複雑になり、製造コストが嵩む難点がある。
【0006】
本発明は、このような従来技術の問題点を解消するべく案出されたものであり、その主な目的は、大径フライホイールによる配置スペースの増大による装置の大型化、並びに大出力の駆動モータや構成の複雑化による製造コストの増大を招くことなく、バンディングや色ずれなどの不具合を招く回転体の回転速度の変動を抑制することができるように構成された回転体の駆動装置及びこれを備えた画像記録装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような課題を解決するために、本発明による回転体の駆動装置においては、請求項1に示すとおり、回転体を駆動する駆動源としてのモータと、このモータにより駆動される前記回転体の回転速度の変動を抑制するフライホイールとを有し、前記モータの駆動力を前記回転体に伝達する動力伝達経路上に、所要のばね剛性を有する合成樹脂材料により中空に形成された弾性筒状部を備えた連結軸が設けられ、この連結軸に前記フライホイールが取り付けられたものとした。
【0008】
これによると、小径のフライホイールの場合でも、合成樹脂製の弾性筒状部のねじれ固有振動数を、バンディングや色ずれの要因となる、モータの振動周波数や、ギアやプーリなどの回転伝達要素の噛み合いなどによる振動周波数に比較して低く設定することができ、また合成樹脂製の弾性筒状部は、モータなどによる振動を減衰させる能力が一般的に使用される金属軸に比べて優れているため、モータなどによる振動で生じる入力側での回転速度の変動成分が出力側に伝達され難くなる。このため、小径フライホイール及び小出力モータを採用し、製造コストの上昇及び構成の複雑化を招くことなく、回転体の回転速度の変動を大幅に抑制することができる。
【0009】
前記回転体の駆動装置においては、請求項2に示すとおり、前記モータの駆動力を前記連結軸に伝達するべく、この連結軸に同軸的に配置された回転伝動要素をさらに有し、この回転伝動要素と前記連結軸とが、互いに別体に形成されて、軸方向に螺入するねじにより相互に締結された構成とすることができる。
【0010】
また前記回転体の駆動装置においては、請求項3に示すとおり、前記モータの駆動力を前記連結軸に伝達するべく、この連結軸に同軸的に配置された回転伝動要素をさらに有し、この回転伝動要素と前記連結軸とが、合成樹脂材料により一体的に形成された構成とすることができる。
【0011】
このように連結軸に同軸的に配置された回転伝動要素を有する場合、回転伝動要素の支持軸と回転体の支持軸とは、略同軸的に配置されるが、互いに別体で構成され、両者の同軸度が低い場合でも、回転伝動要素の姿勢が一定に保持されていれば、連結軸のみが撓み、しかもその撓み量と方向が回転時にも一定に保持されるため、回転体の回転速度の変動を抑制することができる。このため、回転伝動要素の支持軸と回転体の支持軸との同軸度を高精度に確保する必要がなく、したがって回転体の支持軸の取付精度を高く確保する一方で、回転伝動要素の支持軸の取付精度を比較的低いものとして製造工数の削減を図ることができる。
【0012】
そして、前記のように互いに別体な回転伝動要素と連結軸とをねじにより締結した構成、あるいは回転伝動要素と連結軸とを合成樹脂材料で一体成形した構成とすると、回転伝動要素の支持軸と回転体の支持軸との同軸度が低い場合でも、連結軸の一端が回転伝動要素に強固に固定されているため、連結軸の撓み変形をより一定に保持させることができ、回転速度の変動をより一層抑制することができる。
【0013】
なお、前記の回転伝動要素はギアまたはプーリであり、モータの出力軸に設けた駆動側の回転伝動要素と連係してモータの駆動力を伝達するものである。
【0014】
前記回転体の駆動装置においては、請求項4に示すとおり、前記連結軸が、前記回転体側の軸に設けられた継手部材が軸線方向に着脱可能に嵌合する継手を備えた構成とすることができる。これによると、回転体の脱着が容易になり、保守作業の効率を高めることができる。
【0015】
また本発明による回転体の駆動装置においては、請求項5に示すとおり、回転体を駆動する駆動源としてのモータと、このモータにより駆動される前記回転体の回転速度の変動を抑制するフライホイールとを有し、前記モータの駆動力を前記回転体に伝達する動力伝達経路上に、所要のばね剛性を有する合成樹脂材料により中空に形成された弾性筒状部を備えた連結軸が設けられ、この連結軸が、前記フライホイールが取り付けられる回転軸の入力側に配置されたものとした。
【0016】
これによると、小径のフライホイールの場合でも、合成樹脂製の弾性筒状部のねじれ固有振動周波数を、バンディングや色ずれの要因となる、モータの振動周波数や、回転軸のねじれ固有振動数に比較して低く設定することができ、また合成樹脂製の弾性筒状部は、モータなどによる振動を減衰させる能力が一般的に使用される金属軸に比べて優れていることから、モータなどによる振動で生じる入力側での回転速度の変動成分が出力側に伝達され難くなる。このため、小径フライホイール及び小出力モータを採用し、製造コストの上昇及び構成の複雑化を招くことなく、回転体の回転速度の変動を大幅に抑制することができる。
【0017】
この場合、モータの駆動力を連結軸に伝達する回転伝動要素(ギアやプーリ)を連結軸に直接設けた構成が可能であり、このとき、連結軸は、回転軸に対して回転伝動要素の取付位置から軸方向に離間した位置で相対回転不能に結合された構成とすると、弾性筒状部を有効に機能させることができる。
【0018】
また本発明による回転体の駆動装置においては、請求項6に示すとおり、回転体を駆動する駆動源としてのモータと、このモータにより駆動される前記回転体の回転速度の変動を抑制するフライホイールとを有し、前記フライホイールが、所要のばね剛性を有する合成樹脂材料により中空に形成された弾性筒状部を備えた保持部材に保持され、この保持部材が、前記モータの駆動力を前記回転体に伝達する動力伝達経路上の回転軸に外装され、且つこの回転軸に対して前記フライホイールの取付位置から軸方向に離間した位置で相対回転不能に結合されたものとした。
【0019】
これによると、小径のフライホイールの場合でも、合成樹脂製の弾性筒状部のねじれ固有振動周波数を、バンディングや色ずれの要因となる、モータの振動周波数や、回転軸のねじれ固有振動数に比較して低く設定することができ、また合成樹脂製の弾性筒状部は、モータなどによる振動を減衰させる能力が一般的に使用される金属軸に比べて優れており、このような弾性筒状部とフライホイールとが協動して、モータなどの加振力により生じる入力側での振動を抑制する力が回転軸に作用するため、回転軸に回転速度の変動成分となる振動が発生し難くなる。このため、小径フライホイール及び小出力モータを採用し、製造コストの上昇及び構成の複雑化を招くことなく、回転体の回転速度の変動を大幅に抑制することができる。
【0020】
また本発明による回転体の駆動装置においては、請求項7に示すとおり、回転体を駆動する駆動源としてのモータと、このモータにより駆動される前記回転体の回転速度の変動を抑制するフライホイールとを有し、前記フライホイールが、所要のばね剛性を有する合成樹脂材料により中空に形成された弾性筒状部を備えた保持部材に保持され、この保持部材が、前記モータの出力軸に外装され、且つこの出力軸に対して前記フライホイールの取付位置から軸方向に離間した位置で相対回転不能に結合されたものとした。
【0021】
これによると、小径のフライホイールの場合でも、合成樹脂製の弾性筒状部のねじれ固有振動周波数を、バンディングや色ずれの要因となる、モータの振動周波数や、モータの出力軸のねじれ固有振動数に比較して低く設定することができ、また合成樹脂製の弾性筒状部は、モータなどによる振動を減衰させる能力が一般的に使用される金属軸に比べて優れており、このような弾性筒状部とフライホイールとが協動して、モータによる加振力で生じる振動を抑制する力がモータの出力軸に作用するため、モータの出力軸に回転速度の変動成分となる振動が発生し難くなる。このため、小径フライホイール及び小出力モータを採用し、製造コストの上昇及び構成の複雑化を招くことなく、回転体の回転速度の変動を大幅に抑制することができる。
【0022】
前記回転体の駆動装置においては、請求項8に示すとおり、前記弾性筒状部を形成する合成樹脂材料が、ポリアセタールである構成とすることができる。これによると、弾性筒状部を適度なばね剛性を有するものにすることができ、しかも機械的強度、特に繰り返し荷重に対して高い耐久性を有するものとすることができる。
【0023】
前記回転体の駆動装置は、画像記録装置に適用することができる。すなわち、前記の回転体が各色ごとの感光体ドラムであり、複数のものが互いに平行に配置された構成とすることができる。これによると、感光体ドラムの回転速度の変動が抑制されるため、副走査方向の走査ピッチの変化に起因するバンディングや、各色ごとの感光体ドラム上に形成される各色ごとのトナー像の副走査方向の位置ずれに起因する色ずれを低減することができる。
【0024】
しかも、回転伝動要素の支持軸と回転体の支持軸とが別体で構成されているため、回転伝動要素の支持軸とは独立して、回転体としての感光体ドラムの支持軸の取付精度を高く設定することで、各色ごとの感光体ドラム相互の平行度を高く確保することができ、これにより各色ごとの感光体ドラム上に形成される各色ごとのトナー像の主走査方向の位置ずれに起因する色ずれを低減することができる。
【0025】
また、前記の回転体が、中間転写ベルトが巻き掛けられる支持ローラである構成とすることができる。これによると、支持ローラの回転速度の変動が抑制されるため、中間転写ベルトの走行速度を高い精度で一定に保持することができ、これにより感光体ドラムと中間転写ベルトとの間の速度差により、感光体ドラムから中間転写ベルトに転写されるトナー像にずれが生じたり、中間転写ベルトに負荷がかかる不都合を避けることができる。
【発明の効果】
【0026】
このように本発明によれば、小径のフライホイールの場合でも、合成樹脂製の弾性筒状部のねじれ固有振動周波数が、モータの振動周波数や、ギアやプーリなどの回転伝達要素の噛み合いなどによる振動周波数に比較して低く設定することができ、また合成樹脂製の弾性筒状部が、優れた高い振動減衰能力を有していることから、モータなどによる振動で生じる入力側での回転速度の変動成分が出力側に伝達され難くなる。このため、小径フライホイール及び小出力モータを採用し、大径フライホイールによる配置スペースの増大による装置の大型化、並びに大出力の駆動モータや構成の複雑化による製造コストの増大を招くことなく、バンディングや色ずれなどの不具合を招く回転体の回転速度の変動を抑制し、高品質な画像を形成する上で大きな効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
【0028】
図1は、本発明が適用される画像形成装置を示す模式的な断面図である。この画像形成装置は、露光、現像、転写及び定着の各プロセスを経て記録紙に画像を形成する画像形成部1を備え、この画像形成部1には、給紙部2の給紙カセット3に収容された記録紙が給紙経路Aを経て逐次送り込まれ、画像形成部1にて所要の画像が形成された記録紙が排紙経路Bを経て排紙部4のトレー上に排出される。また、画像形成部1から送り出された記録紙を反転経路Cを経由して再度、画像形成部1に送り込むことで記録紙の両面に画像を形成することができる。
【0029】
さらにこの画像形成装置は、原稿の画像を読み取る原稿読取部5を備えており、この原稿読取部5で取得した画像データに基づいて画像形成部1で画像形成が行われて、原稿の画像を記録紙上に複写することができる。
【0030】
画像形成部1は、記録紙にカラー画像を形成するものであり、イエロー、マゼンタ、シアン、及びブラックの各色成分ごとのトナー像を形成する複数のプロセスユニット(作像ユニット)11a〜11dを備えている。これらのプロセスユニット11a〜11dは、互いに同一の構成のものである。
【0031】
各プロセスユニット11a〜11dでは、帯電部16により均一に帯電させた感光体ドラム17a〜17dの作像面に対して、図示しないLSU(レーザ・スキャニング・ユニット)から露光用の光束が走査されることで静電潜像が形成され、この感光体ドラム17a〜17dの静電潜像が、現像器18から供給されるトナーで現像されて色成分ごとの単色トナー像が感光体ドラム17a〜17dの作像面に形成される。
【0032】
これらのプロセスユニット11a〜11dは、中間転写ベルト21に沿って配列されており、この中間転写ベルト21を裏面から押圧する各色ごとの1次転写ローラ22により、各プロセスユニット11a〜11dの感光体ドラム17a〜17d上に作像された各色ごとのトナー像が中間転写ベルト21に順次転写されて重ね合わされる。この転写後に感光体ドラム17a〜17dの作像面上に残留するトナーはクリーニング部19で除去される。
【0033】
中間転写ベルト21は、一対の支持ローラ23・24に巻き掛けられており、一方の支持ローラ23に対向して2次転写ローラ25が配置され、この2次転写ローラ25と中間転写ベルト21との間に給紙部2からの記録紙が送り込まれることで、中間転写ベルト21上で重ね合わされたトナー像が記録紙に転写される。トナー像が転写された記録紙は、定着部26に搬送されて熱及び圧力により合成されたトナー像を記録紙に定着させる処理が行われる。
【0034】
この中間転写ベルト21、支持ローラ23・24、並びに1次転写ローラ22は、これらを支持する図示しないフレーム材により一体化されて、画像形成装置の筐体に対して着脱可能な転写ユニットを構成している。
【0035】
また、各プロセスユニット11a〜11dでは、感光体ドラム17a〜17d、帯電部16、及びクリーニング部19を一体化して構成されるプロセスカートリッジ20が、現像器18と分離可能に形成され、感光体ドラム17a〜17dの軸線方向に着脱可能となっている。
【0036】
図2は、図1に示した感光体ドラムの駆動装置を示す斜視図である。これは、回転体としての感光体ドラム17a〜17dを駆動するものであり、イエロー、マゼンタ、及びシアンの感光体ドラム17a〜17cを互いに連動して回転動作させる第1の駆動機構31と、この第1の駆動機構31とは独立して、ブラックの感光体ドラム17dを回転動作させる第2の駆動機構32とを有しており、カラー画像形成時には第1・第2の両駆動機構31・32を共に動作させ、白黒画像形成時には第2の駆動機構32のみを動作させ、第1の駆動機構31は停止させる。
【0037】
イエロー、マゼンタ、及びシアンの各感光体ドラム17a〜17cを駆動する第1の駆動機構31は、駆動源としてのモータ34と、各感光体ドラム17a〜17cに対して同軸的に設けられたギア(回転伝動要素)35a〜35cと、これらのギア35a〜35cを連動回転させるためのアイドラギア36・37とを有している。ブラックの感光体ドラム17dを駆動する第2の駆動機構32は、駆動源としてのモータ38と、感光体ドラム17dに対して同軸的に設けられたギア(回転伝動要素)35dとを有している。
【0038】
各感光体ドラム17a〜17dとギア35a〜35dとの間には、感光体ドラム17a〜17dの回転速度の変動を抑制するフライホイール41が設けられており、このフライホイール41は、モータ34・38により駆動されるギア35a〜35dの回転力を感光体ドラム17a〜17dの支持軸42に伝達するべく、この支持軸42に同軸的に設けられた連結軸43に外装されている。
【0039】
図3は、図2に示した感光体ドラムの駆動装置の要部を示す正面図である。イエロー、マゼンタ、及びシアンの各感光体ドラム17a〜17cを駆動する第1の駆動機構31では、モータ34の出力軸に設けられたギア45に、中間に位置するマゼンタ及びシアンのギア35b・35cが噛み合い、マゼンタ及びシアンの各感光体ドラム17b・17cが駆動され、またモータ34の出力軸に設けられたギア45に、アイドラギア36が噛み合い、さらにこのアイドラギア36に噛み合うアイドラギア37に、端に位置するイエローのギア35aが噛み合い、イエローの感光体ドラム17aが駆動される。
【0040】
ブラックの感光体ドラム17dを駆動する第2の駆動機構32では、モータ38の出力軸に設けられたギア46にギア35dが噛み合い、ブラックの感光体ドラム17dが駆動される。
【0041】
図4は、図2に示した感光体ドラムの駆動装置の要部を示す断面図である。ここでは、ブラックの感光体ドラム17dを駆動する第2の駆動機構32を示す。フライホイール41が外装される連結軸(弾性筒状部)43は、所要のばね剛性を有する合成樹脂材料により中空な筒状に形成され、その軸線方向中間位置にフライホイール41の取付部51が設けられている。この連結軸43を形成する合成樹脂材料はポリアセタールが好適である。
【0042】
連結軸43は、一端に、モータ38の出力軸と連動回転するギア35dが相対回転不能に連結される入力側継手部52を備え、他端に、感光体ドラム17dの支持軸42の端部に設けられた継手部材53が軸線方向に着脱可能に嵌合する出力側継手部54を備えている。
【0043】
継手部材53は、感光体ドラム17dの支持軸42の端部が嵌入する中心孔56を備えた略円筒状をなし、この継手部材53及び支持軸42に直径方向に貫設されるピン57により、回転方向及び軸方向に相対変位不能に支持軸42に対して固定されている。
【0044】
継手部材53における連結軸43との嵌合部58の外周面には、軸線方向の突条が周方向に列設された、いわゆるインボリュートスプラインが形成されている。他方、連結軸43の出力側継手部54の内周は、継手部材53の嵌合部58と相互補完的な断面形状をなしており、出力側継手部54に対して継手部材53が軸線方向に着脱可能に嵌合し、且つその嵌合状態では両者が相対回転不能となるため、連結軸43の回転力が感光体ドラム17dの支持軸42に伝達される。
【0045】
感光体ドラム17dの支持軸42は、ベアリング61を介してフレーム部材62に支持されており、その取付位置が位置決めピン63により規定される。感光体ドラム17dは、前記のように帯電部及びクリーニング部と一体化されてプロセスカートリッジ20を構成しており、このプロセスカートリッジ20は、感光体ドラム17dの軸線方向に脱着することができる。
【0046】
プロセスカートリッジ20を装着する際には、隣接する現像器の外壁などの周辺部材により案内されて、支持軸42の端部の継手部材53が取付孔64を通過し、さらにベアリング61が取付孔64に嵌入し、またこれと同時に位置決めピン63が位置決め孔65に嵌入して、感光体ドラム17dが高精度に位置決め固定される。
【0047】
ギア35dは、ヘリカルギアであり、モータ38の出力軸に設けられたギア46に歯合する歯が外周に形成されたギア本体部70から感光体ドラム17d側に突出した軸受けボス71を備え、この軸受けボス71は、モータ38を支持するフレーム部材72に固設された支持軸73に回転可能に嵌合している。支持軸73の基部75は、フレーム部材72に穿設された取付孔76に嵌入し、かしめによりフレーム部材72に対して強固に固定されている。
【0048】
連結軸43は、軸受けボス71を外囲する態様で、入力側継手部52がギア35dにおける軸受けボス71の基部に連結され、ギア35dにおける連結軸43との嵌合部78の外周面には、軸線方向の突条が周方向に列設された、いわゆるインボリュートスプラインが形成されている。他方、連結軸43の入力側継手部52の内周は、ギア35dの嵌合部と相互補完的な断面形状をなしており、両者が相対回転不能に連結されて、ギア35dの回転力が連結軸43に伝達される。
【0049】
さらにギア35dと連結軸43とは、ねじ79により固定され、このねじ79は、ギア35dのギア本体部70を軸線方向に貫通して、連結軸43の入力側継手部52の外周に形成された連結部80に螺入する。なお、ねじ79は、ギア35dのギア本体部70に対してがたつくことなく強固に固定されるように、周方向に等間隔をおいて複数、例えば3つ設けられる。
【0050】
フライホイール41は、鋼板製の円板82を複数枚重ね合わせたものであり、連結軸43において径方向外向きにフランジ状に延出された取付部51に対してねじ83により固定される。なお、ねじ83は、フライホイール41が取付部51に対してがたつくことなく強固に固定されるように、周方向に等間隔をおいて複数、例えば3つ設けられる。
【0051】
図5は、図4に示した感光体ドラムの駆動装置を模式的に示す斜視図である。前記のように、モータ38の駆動力が、ギア46、ギア35d、連結軸43、及び継手部材53を順次介して支持軸42に伝達されて感光体ドラム17dが回転し、このときモータ38からギア46及びギア35dを介して連結軸43に至る駆動系に生じるギアの噛み合いなどに起因する回転速度の変動が、フライホイール41の慣性力と、振動減衰能力に優れた合成樹脂製の連結軸43とにより抑制され、このフライホイール41と連結軸43とによる回転速度の変動抑制は、特に高周波成分の除去に有効である。
【0052】
図6は、図4に示した感光体ドラムの駆動装置を模式的に示す断面図である。ギア35dの軸受けボス71は、筒状の連結軸43に内挿されるように感光体ドラム17d側に突出しており、軸受けボス71と支持軸73との嵌合長を長く確保することができることから、ギア35dの姿勢を一定に且つ高精度に保持することができ、これによりギア35dの姿勢変化に起因する感光体ドラム17dの回転速度の変動を抑制することができる。
【0053】
そして感光体ドラム17dの支持軸42とギア35dの支持軸73とは、略同軸的に配置されるが、互いに別体で構成され、両者の同軸度が低く、支持軸42と支持軸73とのずれDが大きい場合でも、軸受けボス71と支持軸73の剛性によりギア35dの姿勢が一定に保持され、かつ連結軸43の入力側継手部52がギア35dに対してねじ79により強固に固定されていることから連結軸43のみが撓み、しかもその撓み量と方向が回転時にも一定に保持されるため、感光体ドラム17dの回転速度の変動を抑制することができる。
【0054】
なお、図4・図5・図6で例示したブラックの感光体ドラム17dを駆動する第2の駆動機構32におけるギア35dから感光体ドラム17dに至る各部の構成は、シアン、マゼンタ、及びイエローの各感光体ドラム17a〜17cを駆動する第1の駆動機構31においても同様である。
【0055】
図7は、本発明による回転体の駆動装置の別の例を示す模式的な斜視図である。これは、中間転写ベルト21が巻き掛けられる一対の支持ローラ23・24のうちの駆動側の支持ローラ24を駆動するものであり、前記の連結軸43と同様に、所要のばね剛性を有する合成樹脂材料により中空な筒状に形成された連結軸101が設けられており、その軸線方向中間位置にフライホイール102が取り付けられている。
【0056】
連結軸101の入力側継手部103は、前記の例と同様に、モータ104の出力軸に設けられたギア105に噛み合うギア106に相対回転不能に連結され、モータ104の駆動力が入力される。他方、出力側継手部107は、支持ローラ24の支持軸108に設けられたギア109に噛み合うギア110が設けられた軸111に相対回転不能に連結され、連結軸101の回転力が支持ローラ24に伝達されて支持ローラ24が回転動作する。
【0057】
ここでは、モータ104から連結軸101に至る駆動系にギア105とギア106の噛み合いなどに起因する回転速度の変動が生じると、前記の例と同様に、フライホイール102の慣性力と入力側継手部103の振動減衰能力により、回転速度の変動成分のうちの高周波成分が除去され、これにより支持ローラ24の回転速度の変動が大幅に抑制されるため、中間転写ベルト21の走行速度を高い精度で安定化させることができる。
【0058】
図8は、図4に示した感光体ドラムの駆動装置の変形例を示す断面図である。ここでは、前記の例でのギア35dと連結軸43とを一体化した構成の回転伝動部材121が設けられている。この回転伝動部材121は、前記の例でのギア35dと同様にモータ側のギアが歯合するギア部122と、中空な筒状に形成され、その軸線方向中間位置にフライホイール41の取付部51が設けられた連結軸部123とを有し、これらの各部が所要のばね剛性を有する合成樹脂材料により一体的に形成されている。
【0059】
連結軸部123は、フレーム部材72に基部が固定された支持軸127に嵌合する軸受けボス126を囲繞するように感光体ドラム17d側に延出された態様で形成されており、前記の例での連結軸43と同様に、感光体ドラム17dの支持軸42の端部に設けられた継手部材53が軸線方向に着脱可能に嵌合する出力側継手部125を備えている。
【0060】
この構成では、前記の例での連結軸43と同様に、モータ38からギア部122に至る駆動系の回転速度の変動に対して、フライホイール41の慣性力と連結軸部123の振動減衰能力により、ギア部122での回転速度の変動成分が出力側継手部125に伝達され難くなり、感光体ドラム17dの回転速度の変動を抑制することができる。
【0061】
図9は、本発明による回転体の駆動装置の別の例を示す模式的な断面図である。ここでは、前記の例と同様に、回転体としての感光体ドラム17dを駆動する駆動源としてのモータ38と、このモータ38により駆動される感光体ドラム17dの回転速度の変動を抑制するフライホイール41とを有しているが、前記の例とは異なり、所要のばね剛性を有する合成樹脂材料により中空に形成された弾性筒状部131を備えた連結軸132が、フライホイール41が取り付けられる回転軸133の入力側に設けられている。
【0062】
特にここでは、モータ38の駆動力を連結軸132に伝達するギア部(回転伝動要素)134が連結軸132に一体的に設けられており、モータ38の駆動力が連結軸132を介して回転軸133に入力される。
【0063】
連結軸132は、回転軸133に外装され、ギア部134から軸方向に離間した位置で回転軸133に対して相対回転不能に結合され、具体的には、連結軸132の一端にギア部134が設けられ、連結軸132の他端(ギア部134と相反する側の端部)に、回転軸133に対する相対回転を阻止する締結ピン135が設けられており、ギア部134が設けられた側の連結軸132の端部は、弾性筒状部131の弾性変形により許容される範囲で回転軸133に対して相対回転可能となっている。
【0064】
この他、フライホイール41は、締結ピン136により回転軸133に相対回転不能に取り付けられている。また、回転軸133の端部に設けられた継手部材141に対して、感光体ドラム17dの支持軸42の端部に設けられた継手部材142が軸線方向に着脱可能に嵌合し、且つその嵌合状態で両者が相対回転不能として、回転軸133の回転力が感光体ドラム17dの支持軸42に伝達されるようになっている。継手部材141・142は、それぞれ締結ピン143・144により回転軸133及び支持軸42に相対回転不能に取り付けられている。回転軸133は軸受け145・146で軸支され、また感光体ドラム17dの支持軸42は軸受け147で軸支されている。
【0065】
図10は、本発明による回転体の駆動装置の別の例を示す模式的な断面図である。ここでは、前記の例と同様に、回転体としての感光体ドラム17dを駆動する駆動源としてのモータ38と、このモータ38により駆動される感光体ドラム17dの回転速度の変動を抑制するフライホイール41とを有しているが、前記の例とは異なり、フライホイール41が、所要のばね剛性を有する合成樹脂材料により中空に形成された弾性筒状部151を備えた保持部材152に保持されており、この保持部材152が、回転軸153に外装され、且つこの回転軸153に対してフライホイール41の取付位置から軸方向に離間した位置で相対回転不能に結合されている。
【0066】
特にここでは、保持部材152の一端(フライホイール41と相反する側の端部)に、回転軸153に対する相対回転を阻止する締結ピン154が設けられており、保持部材152の他端(フライホイール41が設けられた端部)が、弾性筒状部151の弾性変形により許容される範囲で回転軸153に対して相対回転可能となっている。フライホイール41は、保持部材152において径方向外向きにフランジ状に延出された取付部155に対してねじ156により固定されている。
【0067】
また、回転軸153には、モータ38の出力軸に設けられたギア46が噛み合うギア157が、締結ピン158により相対回転不能に取り付けられており、モータ38の駆動力が回転軸153に伝達される。
【0068】
図11は、本発明による回転体の駆動装置の別の例を示す模式的な断面図である。ここでは、前記の例と同様に、回転体としての感光体ドラム17dを駆動する駆動源としてのモータ38と、このモータ38により駆動される感光体ドラム17dの回転速度の変動を抑制するフライホイール41とを有しており、またフライホイール41が、所要のばね剛性を有する合成樹脂材料により中空に形成された弾性筒状部171を備えた保持部材172に保持されているが、前記の例とは異なり、このフライホイール41の保持部材172は、モータ38の出力軸173に外装され、且つこの出力軸173に対してフライホイール41の取付位置から軸方向に離間した位置で相対回転不能に結合されている。
【0069】
特にここでは、モータ38の駆動力を回転軸174に伝達するべく回転軸174に設けられたギア175に噛み合うギア46とモータ本体176を挟んで相反する側に延出された出力軸173の部分173aに、フライホイール41の保持部材172が取り付けられている。
【0070】
保持部材172は、前記の例と同様に、締結ピン177により出力軸173に相対回転不能に取り付けられており、この締結ピン177は、保持部材172の一端(フライホイール41と相反する側の端部)に設けられ、保持部材172の他端(フライホイール41が設けられた端部)が、弾性筒状部171の弾性変形により許容される範囲で出力軸173に対して相対回転可能となっている。フライホイール41は、保持部材172において径方向外向きにフランジ状に延出された取付部178に対してねじ179により固定されている。
【実施例1】
【0071】
図12は、本発明による回転体の駆動装置の実験結果を示している。ここで、実施例1は、前記図4に示した構成のもので、フライホイール41を構成する円板82を4枚としたものであり、実施例2は、前記図4に示した構成のもので、フライホイール41を構成する円板82を8枚としたものである。比較例は、フライホイール41を取り付けない構成のものである。
【0072】
(A)は、色ずれのバラツキをSN比(db)で示すものであり、比較例で15.06、実施例1で20.56、実施例2で17.19となっている。(B)は、色ずれの感度(db)を示すものであり、比較例で32.28、実施例1で31.11、実施例2で31.66となっている。(C)は、バンディングのバラツキをSN比(db)で示すものであり、比較例で10.53、実施例1で20.54、実施例2で31.41となっている。(D)は、バンディングの感度(db)を示すものであり、比較例で13.39、実施例1で6.58、実施例2で4.73となっている。
【0073】
(A)の色ずれのバラツキ及び(C)バンディングのバラツキでは、数値が大きい方がバラツキが小さく、外乱に強いことを示しており、(B)の色ずれの感度及び(D)のバンディングの感度では、感度の数値が小さい方が性能の高いことを示している。
【0074】
(A)の色ずれのバラツキ及び(B)の色ずれの感度では、実施例1が最も良好な結果を示している。(C)のバンディングのバラツキ及び(D)のバンディングの感度では、実施例2が最も良好な結果を示しているが、実施例1での十分に良好な結果となっており、本発明の有効性を確認することができる。
【産業上の利用可能性】
【0075】
本発明にかかる回転体の駆動装置は、大径フライホイールによる配置スペースの増大による装置の大型化並びに大出力モータや構成の複雑化による製造コストの増大を招くことなく、バンディングや色ずれなどの不具合を招く回転体の回転速度の変動を抑制する効果を有し、回転体の回転速度の変動を抑制するフライホイールを有する回転体の駆動装置、特に比較的振動は大きい反面、安価で高出力なステッピングモータを使用して高精度回転並びに低騒音を要求される装置などに有用である。また本発明にかかる画像記録装置は、回転体としての感光体ドラムや、中間転写ベルトが巻き掛けられる支持ローラなどの駆動機構を備えた画像記録装置、例えばプリンタ、複写機、ファクシミリ装置、複合機などとして有用である。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明が適用される画像形成装置を示す模式的な断面図
【図2】図1に示した感光体ドラムの駆動装置を示す斜視図
【図3】図2に示した感光体ドラムの駆動装置の要部を示す正面図
【図4】図2に示した感光体ドラムの駆動装置の要部を示す断面図
【図5】図4に示した感光体ドラムの駆動装置を模式的に示す斜視図
【図6】図4に示した感光体ドラムの駆動装置を模式的に示す断面図
【図7】本発明による回転体の駆動装置の別の例を示す模式的な斜視図
【図8】図4に示した感光体ドラムの駆動装置の変形例を示す断面図
【図9】本発明による回転体の駆動装置の別の例を示す模式的な断面図
【図10】本発明による回転体の駆動装置の別の例を示す模式的な断面図
【図11】本発明による回転体の駆動装置の別の例を示す模式的な断面図
【図12】本発明による回転体の駆動装置の実験結果を示す図
【符号の説明】
【0077】
11a〜11d プロセスユニット
17a〜17d 感光体ドラム
20 プロセスカートリッジ
21 中間転写ベルト
23・24 支持ローラ
34・38・104 モータ
35a〜35d・106 ギア(回転伝動要素)
41・102 フライホイール
42 支持軸
43・101 連結軸(弾性筒状部)
51 取付部
52・103 入力側継手部
53 継手部材
54・107 出力側継手部
71 軸受けボス
73 支持軸
79 ねじ
121 回転伝動部材
122 ギア部(回転伝動要素)
123 連結軸部
125 出力側継手部
126 軸受けボス
127 支持軸
131・151・171 弾性筒状部
132 連結軸
133・153・174 回転軸
134 ギア部(回転伝動要素)
157・175 ギア
152・172 保持部材
173 出力軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転体を駆動する駆動源としてのモータと、このモータにより駆動される前記回転体の回転速度の変動を抑制するフライホイールとを有し、
前記モータの駆動力を前記回転体に伝達する動力伝達経路上に、所要のばね剛性を有する合成樹脂材料により中空に形成された弾性筒状部を備えた連結軸が設けられ、この連結軸に前記フライホイールが取り付けられたことを特徴とする回転体の駆動装置。
【請求項2】
前記モータの駆動力を前記連結軸に伝達するべく、この連結軸に同軸的に配置された回転伝動要素をさらに有し、
この回転伝動要素と前記連結軸とが、互いに別体に形成されて、軸方向に螺入するねじにより相互に締結されたことを特徴とする請求項1に記載の回転体の駆動装置。
【請求項3】
前記モータの駆動力を前記連結軸に伝達するべく、この連結軸に同軸的に配置された回転伝動要素をさらに有し、
この回転伝動要素と前記連結軸とが、合成樹脂材料により一体的に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の回転体の駆動装置。
【請求項4】
前記連結軸が、前記回転体側の軸に設けられた継手部材が軸線方向に着脱可能に嵌合する継手を備えたことを特徴とする請求項1に記載の回転体の駆動装置。
【請求項5】
回転体を駆動する駆動源としてのモータと、このモータにより駆動される前記回転体の回転速度の変動を抑制するフライホイールとを有し、
前記モータの駆動力を前記回転体に伝達する動力伝達経路上に、所要のばね剛性を有する合成樹脂材料により中空に形成された弾性筒状部を備えた連結軸が設けられ、この連結軸が、前記フライホイールが取り付けられる回転軸の入力側に配置されたことを特徴とする回転体の駆動装置。
【請求項6】
回転体を駆動する駆動源としてのモータと、このモータにより駆動される前記回転体の回転速度の変動を抑制するフライホイールとを有し、
前記フライホイールが、所要のばね剛性を有する合成樹脂材料により中空に形成された弾性筒状部を備えた保持部材に保持され、この保持部材が、前記モータの駆動力を前記回転体に伝達する動力伝達経路上の回転軸に外装され、且つこの回転軸に対して前記フライホイールの取付位置から軸方向に離間した位置で相対回転不能に結合されたことを特徴とする回転体の駆動装置。
【請求項7】
回転体を駆動する駆動源としてのモータと、このモータにより駆動される前記回転体の回転速度の変動を抑制するフライホイールとを有し、
前記フライホイールが、所要のばね剛性を有する合成樹脂材料により中空に形成された弾性筒状部を備えた保持部材に保持され、この保持部材が、前記モータの出力軸に外装され、且つこの出力軸に対して前記フライホイールの取付位置から軸方向に離間した位置で相対回転不能に結合されたことを特徴とする回転体の駆動装置。
【請求項8】
前記弾性筒状部を形成する合成樹脂材料が、ポリアセタールであることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の回転体の駆動装置。
【請求項9】
請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の回転体の駆動装置を備えたことを特徴とする画像記録装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−300230(P2006−300230A)
【公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−123666(P2005−123666)
【出願日】平成17年4月21日(2005.4.21)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】