回転式駅名表示装置

【課題】乗客にとって見にくかった駅名表示を回転させることにより多方面から見えるようにしたものである。
【解決手段】駅名表示本体１を多角形たとえば六角形の筒状のものをつくり、それぞれの駅名表示面１ａに駅名を表示し、それを電力、風力などで回転させることにより、列車などの駅進入時あるいは発車時の緩速度の走行中でも駅名を識別できるようにした。交通機関利用者のとまどい、乗り越しなどのケースの解消を図るものである。また高齢化社会の到来により、高齢者の交通機関利用者もふえている現在、視力の弱い人達のためにも大いに利すると考えられる。

【考案の詳細な説明】
【０００１】
【考案の属する技術の分野】
本考案はＪＲ、私鉄などの駅名表示を見やすくし、交通機関を利用する乗客が駅名を間違いなく識別できるようにする。
【０００２】
【従来の技術】
従来の駅名表示はレール、プラットホーム、車両の進行方向にのみ表示されており、又静止している状態であるので、たまたま乗客の場所が表示の前であるときは良いが、場所がずれると非常に見にくいという実情であった。
【０００３】
【考案が解決しようとする課題】
高齢化社会の到来に伴い視力の衰えている人も多くなってきている実情に鑑み、交通機関を利用する人達に駅名をより見やすくしようとするものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
乗客の位置と駅名表示がずれた場合などには、斜め方向から見ることとなるので識別しにくい。そこで、回転する物体に駅名を表示し、その物体を回転させ、より広い視野から見られるようにするものである。
【０００５】
【考案の実施の形態】
鉄道の駅のプラットホームの両端に本装置を設置すれば、車両の駅への進入時あるいは発車時の徐行時でも駅名の識別がしやすくなる。路面電車、バス等の停留所に本考案の装置を設置すれば同様の効果が期待できる。
【０００６】
【実施例】
図１に示す装置は、駅名表示本体１を正６角形の筒型とし、それぞれの駅名表示面１ａに駅名を表示し、動力源及び減速装置２に連結する回転シャフト３により回転させるものである。
図２に示す装置は、図１と同様のものをつくり、その上部に、動力源及び減速装置２に連結する回転シャフト３により回転させる装置を天井９より吊るすものである。
図３に示す装置については、駅名表示本体１の上部に風車５を取り付け、回転力を回転シャフト３に伝達し、駅名表示本体１を回転させるものである。この場合回転シャフト３の回転を円滑化するため軸受け６にボールベアリング６ａを２個取り付ける。駅名表示本体１を固定する回転板８の回転を円滑化するため基盤９との間にローラー７を６個取り付ける。
請求項１、２、３のいずれの場合においても、内側に蛍光灯等をとりつけ照明する。
【０００７】
【考案の効果】
近時高齢者の旅行者も増えており、駅名の識別が困難という声もよくきくが目的地を乗り越したり、手前で降りてしまったりするケースもあるが、このような事態の防止に大いに貢献すると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図１】地上に設置した場合の図である。Ａは正面図、Ｂは平面図
【図２】天井に設置したものの図である。Ａは正面図、Ｂは底面図
【図３】風力を利用したものの図である。Ａは正面図、Ｂは平面図
【符号の説明】
１駅名表示本体
１ａ駅名表示面
２動力源及び減速装置
３回転シャフト
４補強具
５風車
６軸受け
６ａボールベアリング
７ローラー
７ａローラーのシヤフト
８回転盤
９基盤
１０蛍光灯
１１天井

【実用新案登録請求の範囲】
【請求項１】駅名を多角形又は円形の筒状のものに表示し、それをモーターなどの動力源で回転させ、乗客等から駅名を見やすくすることを特徴とする回転式駅名表示装置。
【請求項２】装置は駅舎等の天井から懸垂するものを含むことを特徴とする請求項１記載の回転式駅名表示装置
【請求項３】本装置を進入する車両の風圧による風力を利用して回転させるものを含むことを特徴とする請求項１に記載の回転式駅名表示装置。
【請求項４】本装置を半透明の素材でつくり、内側に蛍光灯等を設置し、照明するものも含むことを特徴とする、請求項１から３のいずれかに記載の回転式駅名表示装置。

【図１】