説明

回転軸、軸受装着装置、定着装置、及び画像形成装置

【課題】 生産性が高く、所定位置に軸受が容易に装着されて、回転軸の変形や表面処理層への悪影響の発生を防止すると共に、軸受を装着する装置も軽量で小型となり、高品質の画像形成が行われて消費電力を低減して省資源で低コストの回転軸、及び、その回転軸に軸受を装着する軸受装着装置、その回転軸を具備する定着装置、並びに、画像形成装置を提供する。
【解決手段】 両端を支持されて回転可能な軸部1と、軸部1の両端に装着した軸受2と、軸受2の装着時に軸部1を載置する両端の外周面に形成された被載置面1aと、軸受2を軸部1の一方の端部1bへの圧入時に他方の端部1cに当接して受けられる被当接受け面1bとからなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、両端に軸受を有する回転軸、及び、その回転軸の両端に軸受を装着する軸受装着装置、その回転軸を具備して被記録媒体上に形成された記録画像を定着する定着装置、並びに、その回転軸を具備するインクジェットプリンタ等の印刷装置や、電子写真方法の作像プロセスで記録画像を形成する複写機、ファクシミリ装置、プリンタあるいはこれ等の複合機等の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方法の作像プロセスで記録用紙にトナー画像を形成する複写機、ファクシミリ装置やプリンタ等の定着部に用いられる定着ローラは、回転軸の両端に軸受を装着した構成を備えている。
又、一方の車輪の端面を当接させる端面と、圧入すべき車輪の一方の端面を押し当てて位置決めするストッパとを所定の間隔をおいて設けた抵抗柱を、ラムのセンタラインに対応させて設置し、車軸の両端部に圧入すべき車輪を仮セットしたワ−クを、前記ラムと抵抗柱間に持ち込み、ワ−クの車軸の軸芯をラムのセンタ−ラインに合わせるセンタ−リングを行った後、ラムにより車軸を抵抗柱に向かって押し込み、一方の車輪の端面が抵抗柱の端面に当接しかつ車軸の端面がストッパに当接するまで押し込んで車軸の所定位置に一方の車輪を圧入し、ついでラムにより他方の車輪を押し込み、所定位置に圧入された前記一方の車輪を基準として、車軸の所定位置に他方の車輪を圧入するようにして、車軸への車輪の圧入作業を能率よく、かつ安全に行ない得る車軸圧入方法も公知である(特許文献1を参照)。
回転軸の両端に軸受を装着する場合には、回転軸の両端に軸受を圧入して装着する際に、片側の軸受を圧入した後に、回転軸を回転して、逆側の軸受を圧入して装着する方法や、回転軸の両側から同時に軸受を圧入して装着する装置等は良く知られている。
然し、まず、回転軸の片側の軸受を圧入した後に、回転軸を回転して逆側の軸受を圧入して装着する方法では、途中で回転軸を回転する作業工程が多く必要になるために生産性が低くなっていた。
又、回転軸の両側から同時に軸受を圧入して装着する装置では、回転軸の両端の軸受圧入力の差のため、所定位置に軸受を圧入して装着することが出来なかった。即ち、圧入力の大きい軸受は回転軸に浅く入り、圧入力の小さい軸受は回転軸に深く入る。このため、回転軸の両端に軸受を確実に圧入するために、軸受の圧入位置を決めるのでなく、軸受を回転軸の側面に突き当てることによって、回転軸の両端への軸受の装着が行われていた。
このために、回転軸の両端に加えられた圧入力は、圧入するために必要とする力以上の装置の最大出力が回転軸に加えることになり、回転軸の変形や、回転軸の表面処理層に悪い影響を与えていた。
更に、回転軸の両端に軸受を装着する軸受装着装置は、剛性を高くするために部材が厚く、大きくなり、大重量で大型になってコスト高にもなっていた。
更に、車輪圧入・抜き取り方法及び装置では、両端部に圧入すべき車輪を仮セットしたワ−クも公知であるが(特許文献1を参照)、車輪より小さい軸受を有する軸では、仮セットをする工数分だけ、生産性が低下していた。
例えば、画像形成装置における定着装置において、トナー画像の加熱定着等に用いられる定着ローラに使用される両端に軸受を装着した回転軸は、消費電力を低減して省資源化することを目的として、その肉厚を1mm以下に薄肉化した薄肉中空ローラを使用する場合にも、回転軸の両端に加えられた圧入力により、回転軸の変形や、回転軸の表面処理層に悪い影響を与えていた。
【0003】
この回転軸の表面処理層は、熱可塑性樹脂の材質として、トナーに対する離型性、及び、トナー画像の定着温度は、通常180度℃乃至200度℃での連続耐久性等が要求されるために、PFA樹脂を主成分とする離型性樹脂、例えば、テフロン(登録商標)等が用いられることが多い。
然し、トナーに対する離型性を得るために、前記樹脂面は、粗さ(Rz)が1μm乃至3μmで、うねりは2μm乃至4μm程度の平滑性の要求を満たすことが困難で、形成される画像品質も低下していた。
従って、従来の回転軸、及び、その回転軸に軸受を装着する軸受装着装置、その回転軸を具備する定着装置、並びに、画像形成装置は、回転軸の両端に軸受を装着する作業工程が多く必要になるために生産性が低く、回転軸の所定位置に軸受を圧入して装着することが困難で、回転軸の両端に加えられる圧入力は、圧入して装着するために必要とする力以上の最大出力が回転軸に加えることになり、回転軸の変形や、回転軸の表面処理層に悪い影響が与えられるだけでなく、回転軸の両端に軸受を装着する装置も重厚で大型となり、形成される画像の画像品質も低下して、消費電力も多くコスト高になると言う不具合が生じていた。
【特許文献1】特開平9−156302号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで本発明の課題は、このような問題点を解決するものである。即ち、生産性が高く、所定位置に軸受が容易に装着されて、回転軸の変形や表面処理層への悪影響の発生を防止すると共に、軸受を装着する装置も軽量で小型となり、高品質の画像形成が行われて消費電力を低減して省資源で低コストの回転軸、及び、その回転軸に軸受を装着する軸受装着装置、その回転軸を具備する定着装置、並びに、画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の本発明は、両端に軸受を有する回転軸において、両端を支持されて回転可能な軸部と、上記軸部の両端に装着した軸受と、上記軸受の装着時に上記軸部を載置する両端の外周面に形成された被載置面と、上記軸受を上記軸部の一方の端部への圧入時に他方の端部に当接して受けられる被当接受け面とからなる回転軸であることを最も主要な特徴とする。
又は、請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の回転軸において、軸部は、肉厚が1mm以下の薄肉で中空ローラ形状である回転軸であることを主要な特徴とする。
又は、請求項3に記載の本発明は、請求項1又は2に記載の回転軸において、軸部の軸受装着部に装着した軸受は、軸部の側面に突き当たることなく所定の間隙を形成している回転軸であることを主要な特徴とする。
又は、請求項4に記載の本発明は、請求項1、2又は3に記載の回転軸において、軸部は、外周面の一部、又は、全部を被う表面処理層とからなる回転軸であることを主要な特徴とする。
又は、請求項5に記載の本発明は、請求項4に記載の回転軸において、表面処理層は、離型性樹脂である回転軸であることを主要な特徴とする。
又は、請求項6に記載の本発明は、請求項4又は5に記載の回転軸において、表面処理層は、表面の粗さ(Rz)が1μm乃至3μmで、うねりは2μm乃至4μmである回転軸であることを主要な特徴とする。
【0006】
又は、請求項7に記載の本発明は、回転軸の両端に軸受を装着する軸受装着装置において、上記請求項1、2、3、4、5又は6に記載の回転軸の軸部の両端部を載置する軸部載置手段と、上記軸部載置手段に載置された上記軸部両端の軸受を装着する位置を決める軸部位置決め手段と、上記軸部位置決め手段で位置決めされた上記軸部の両端部に装着する上記軸受を軸受装着部、又は、上記軸受装着部の近くに移動させる軸受移動手段と、上記軸受移動手段で上記軸部の両端の上記軸受装着部、又は、上記軸受装着部の近くに移動された上記軸受を圧入して上記軸受装着部に装着する加圧手段と、上記載置手段に載置された上記軸部の一方の端部に上記軸受の一方の軸受を移動、又は、圧入する装着時に他方の端部の被当接受け面に当接して受ける他方の端部受け手段とからなる軸受装着装置であることを最も主要な特徴とする。
又は、請求項8に記載の本発明は、請求項7に記載の軸受装着装置において、軸部載置手段は、軸部の両端部の外周面に形成された被載置面を載置する載置部からなる軸受装着装置であることを主要な特徴とする。
又は、請求項9に記載の本発明は、請求項8に記載の軸受装着装置において、載置部は、軸部の被載置面を載置するV字形状面、又は、曲率形状面からなる軸受装着装置であることを主要な特徴とする。
又は、請求項10に記載の本発明は、請求項7、8又は9に記載の軸受装着装置において、軸部載置手段は、軸部の軸方向に移動する案内部材からなる軸受装着装置であることを主要な特徴とする。
又は、請求項11に記載の本発明は、請求項10に記載の軸受装着装置において、案内部材は、突起部と、上記突起部が摺動する案内溝部とからなる軸受装着装置であることを主要な特徴とする。
【0007】
又は、請求項12に記載の本発明は、請求項7、8、9、10又は11に記載の軸受装着装置において、軸部位置決め手段は、軸受を貫通して摺動可能に保持する軸受保持部と、上記軸受保持部の軸部を位置決めする先端に形成したテーパ形状部とからなる軸受装着装置であることを主要な特徴とする。
又は、請求項13に記載の本発明は、請求項7、8、9、10、11又は12に記載の軸受装着装置において、軸部位置決め手段は、軸受を軸部に移動する軸受移動手段の間に可撓手段とからなる軸受装着装置であることを主要な特徴とする。
又は、請求項14に記載の本発明は、請求項7、8、9、10、11、12又は13に記載の軸受装着装置において、加圧手段は、軸部の軸方向の両側に配置された加圧部を保持するブラケットと、上記ブラケットの一方のブラケットと他方のブラケットを支持する支持部材とからなる軸受装着装置であることを主要な特徴とする。
又は、請求項15に記載の本発明は、請求項14に記載の軸受装着装置において、支持部材は、ブラケットの加圧部が保持されて加圧される加圧部分の外周方向に複数個を配置した軸受装着装置であることを主要な特徴とする。
又は、請求項16に記載の本発明は、請求項7、8、9、10、11、12、13、14又は15に記載の軸受装着装置において、他方の端部受け手段は、軸部の軸方向に対して垂直方向に移動する垂直方向移動手段とからなる軸受装着装置であることを主要な特徴とする。
【0008】
又は、請求項17に記載の本発明は、請求項16に記載の軸受装着装置において、垂直方向移動手段は、軸部の軸方向に移動する軸方向移動手段とからなる軸受装着装置であることを主要な特徴とする。
又は、請求項18に記載の本発明は、請求項17に記載の軸受装着装置において、軸方向移動手段は、一方のブラケットと他方のブラケットを支持する支持部材に支持されている軸受装着装置であることを主要な特徴とする。
又は、請求項19に記載の本発明は、請求項17又は18に記載の軸受装着装置において、軸方向移動手段は、一方のブラケットと他方のブラケットを支持する支持部材の所定位置に固定する固定部材とからなる軸受装着装置であることを主要な特徴とする。
又は、請求項20に記載の本発明は、回転軸を使用して被記録媒体上に形成された記録画像を定着する定着装置において、回転可能に保持されて被記録媒体上に形成された記録画像を加熱定着する加熱定着ローラと、上記加熱定着ローラに押圧して形成するニップ部の被記録媒体に形成された記録画像を加圧定着する加圧定着ローラとからなり、上記加熱定着ローラ、又は、上記加圧定着ローラが上記請求項1乃至19の何れか一項に記載の回転軸とからなる定着装置であることを最も主要な特徴とする。
又は、請求項21に記載の本発明は、回転軸を使用して記録画像を形成する画像形成装置において、被記録媒体に記録画像を形成する画像形成部と、上記請求項1乃至19の何れか一項に記載の回転軸とからなる画像形成装置であることを最も主要な特徴とする。
又は、請求項22に記載の本発明は、請求項21に記載の画像形成装置において、画像形成部は、電子写真方法の作像プロセスで被記録媒体上にトナー画像を形成する画像形成装置であることを主要な特徴とする。
又は、請求項23に記載の本発明は、請求項21又は22に記載の画像形成装置において、画像形成部の定着装置は、上記請求項1乃至19の何れか一項に記載の回転軸とからなる画像形成装置であることを主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、以下に説明するように構成されているので、請求項1の発明によれば、生産性が高く、所定位置に軸受が容易に装着されて、回転軸の変形や表面処理層への悪影響の発生を防止すると共に、軸受を装着する装置も軽量で小型となり、高品質の画像形成が行われて消費電力を低減して省資源で低コストの回転軸を提供することが出来るようになった。
請求項2の発明によれば、生産性が高く、所定位置に軸受が容易に装着されて、軸部の肉厚が1mm以下の薄肉で中空ローラ形状である回転軸の変形や表面処理層への悪影響の発生を防止すると共に、軸受を装着する装置も軽量で小型となり、高品質の画像形成が行われて消費電力を低減して省資源で低コストの回転軸を提供することが出来るようになった。
請求項3の発明によれば、生産性が高く、所定位置に軸受が容易に装着されて、加熱時に軸部が膨張しても軸受による変形を防止して、回転軸の変形や表面処理層への悪影響の発生を防止すると共に、軸受を装着する装置も軽量で小型となり、高品質の画像形成が行われて消費電力を低減して省資源で低コストの回転軸を提供することが出来るようになった。
請求項4の発明によれば、生産性が高く、所定位置に軸受が容易に装着されて、回転軸の変形や軸部外周面の一部、又は、全部を被う表面処理層への悪影響の発生を防止すると共に、軸受を装着する装置も軽量で小型となり、高品質の画像形成が行われて消費電力を低減して省資源で低コストの回転軸を提供することが出来るようになった。
請求項5の発明によれば、生産性が高く、所定位置に軸受が容易に装着されて、回転軸の変形や軸部外周面の一部、又は、全部を被う表面処理層の離型性樹脂への悪影響の発生を防止すると共に、軸受を装着する装置も軽量で小型となり、高品質の画像形成が行われて消費電力を低減して省資源で低コストの回転軸を提供することが出来るようになった。
請求項6の発明によれば、生産性が高く、所定位置に軸受が容易に装着されて、回転軸の変形や軸部外周面の一部、又は、全部を被う表面の粗さ(Rz)が1μm乃至3μmでうねりは2μm乃至4μmである表面処理層への悪影響の発生を防止すると共に、軸受を装着する装置も軽量で小型となり、高品質の画像形成が行われて消費電力を低減して省資源で低コストの回転軸を提供することが出来るようになった。
【0010】
請求項7の発明によれば、生産性が高く、軸部の両端の所定位置に軸受が容易に装着されて、回転軸の変形や表面処理層への悪影響の発生を防止すると共に、軽量で小型となり、消費電力を低減して省資源で、低コストである軸受装着装置を提供することが出来るようになった。
請求項8の発明によれば、軸部を確実に載置して、生産性が高く、軸部の両端の所定位置に軸受が容易に装着されて、回転軸の変形や軸部の表面処理層への悪影響の発生を防止すると共に、軽量で小型となり、消費電力を低減して省資源で、低コストである軸受装着装置を提供することが出来るようになった。
請求項9の発明によれば、軸部をV字形状面、又は、曲率形状面で確実に載置して、生産性が高く、軸部の両端の所定位置に軸受が容易に装着されて、回転軸の変形や軸部の表面処理層への悪影響の発生を防止すると共に、軽量で小型となり、消費電力を低減して省資源で、低コストである軸受装着装置を提供することが出来るようになった。
請求項10の発明によれば、長さの異なる軸部でも容易に確実に載置して、生産性が高く、軸部の両端の所定位置に軸受が容易に装着されて、回転軸の変形や表面処理層への悪影響の発生を防止すると共に、軽量で小型となり、消費電力を低減して省資源で、低コストである軸受装着装置を提供することが出来るようになった。
請求項11の発明によれば、案内部材の突起部と案内溝部で長さの異なる軸部でも容易に確実に載置して、生産性が高く、軸部の両端の所定位置に軸受が容易に装着されて、回転軸の変形や表面処理層への悪影響の発生を防止すると共に、軽量で小型となり、消費電力を低減して省資源で、低コストである軸受装着装置を提供することが出来るようになった。
請求項12の発明によれば、軸部を容易に正確の位置に位置決めされて、生産性が高く、軸部の両端の所定位置に軸受が容易に装着されて、回転軸の変形や表面処理層への悪影響の発生を防止すると共に、軽量で小型となり、消費電力を低減して省資源で、低コストである軸受装着装置を提供することが出来るようになった。
【0011】
請求項13の発明によれば、圧入前の軸受を確実に圧入されるまで保持されて、生産性が高く、軸部の両端の所定位置に軸受が容易に装着されて、回転軸の変形や表面処理層への悪影響の発生を防止すると共に、軽量で小型となり、消費電力を低減して省資源で、低コストである軸受装着装置を提供することが出来るようになった。
請求項14の発明によれば、生産性が高く、軸部の両端の所定位置に軸受が容易に装着されて、加圧力による撓みが小さく出来て、更に、回転軸の変形や表面処理層への悪影響の発生を防止すると共に、軽量で小型となり、消費電力を低減して省資源で、低コストである軸受装着装置を提供することが出来るようになった。
請求項15の発明によれば、生産性が高く、軸部の両端の所定位置に軸受が容易に装着されて、加圧力による撓みが小さく安定して、更に、回転軸の変形や表面処理層への悪影響の発生を防止すると共に、軽量で小型となり、消費電力を低減して省資源で、低コストである軸受装着装置を提供することが出来るようになった。
請求項16の発明によれば、他方の端部受け手段の受け部の軸部の軸方向に対して垂直方向の移動と後退が自動的に行われて、生産性が高く、軸部の両端の所定位置に軸受が容易に装着されて、回転軸の変形や表面処理層への悪影響の発生を防止すると共に、軽量で小型となり、消費電力を低減して省資源で、低コストである軸受装着装置を提供することが出来るようになった。
請求項17の発明によれば、他方の端部受け手段の受け部の長さの異なる軸部の軸方向に対しても垂直方向の移動と後退が自動的に行われて、生産性が高く、軸部の両端の所定位置に軸受が容易に装着されて、回転軸の変形や表面処理層への悪影響の発生を防止すると共に、軽量で小型となり、消費電力を低減して省資源で、低コストである軸受装着装置を提供することが出来るようになった。
【0012】
請求項18の発明によれば、他方の端部受け手段の受け部の長さの異なる軸部の軸方向に対しても垂直方向の移動と後退が自動的に行われて、生産性が高く、軸部の両端の所定位置に軸受が容易に装着されて、回転軸の変形や表面処理層への悪影響の発生を防止すると共に、軽量で小型となり、消費電力を低減して省資源で、支持部材の兼用で、更に、低コストである軸受装着装置を提供することが出来るようになった。
請求項19の発明によれば、他方の端部受け手段の受け部の長さの異なる軸部の軸方向に対しても所定位置で確実に固定されて垂直方向の移動と後退が自動的に行われて、生産性が高く、軸部の両端の所定位置に軸受が容易に装着されて、回転軸の変形や表面処理層への悪影響の発生を防止すると共に、軽量で小型となり、消費電力を低減して省資源で、低コストである軸受装着装置を提供することが出来るようになった。
請求項20の発明によれば、生産性が高く、所定位置に軸受が容易に装着されて、回転軸の変形や表面処理層への悪影響の発生を防止すると共に、軸受を装着する装置も軽量で小型となり、高品質の画像形成が行われて消費電力を低減して省資源で低コストである回転軸を具備する定着装置を提供することが出来るようになった。
請求項21の発明によれば、生産性が高く、所定位置に軸受が容易に装着されて、回転軸の変形や表面処理層への悪影響の発生を防止すると共に、軸受を装着する装置も軽量で小型となり、高品質の画像形成が行われて消費電力を低減して省資源で低コストである回転軸を具備する画像形成装置を提供することが出来るようになった。
請求項22の発明によれば、生産性が高く、所定位置に軸受が容易に装着されて、回転軸の変形や表面処理層への悪影響の発生を防止すると共に、軸受を装着する装置も軽量で小型となり、高速で、更に、高品質の画像形成が行われて消費電力を低減して省資源で低コストである回転軸を具備する画像形成装置を提供することが出来るようになった。
請求項23の発明によれば、回転軸の加熱定着ローラ、又は、加圧定着ローラの生産性が高く、所定位置に軸受が容易に装着されて、変形や表面処理層への悪影響の発生を防止すると共に、軸受を装着する装置も軽量で小型となり、高品質の画像形成が行われて消費電力を低減して省資源で低コストである回転軸とからなる定着装置を具備する画像形成装置を提供することが出来るようになった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
次に、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る回転軸の構成説明図であり、同図において、両端に軸受を有する回転軸0は、両端を支持されて回転可能な肉厚(t)が1mm以下の薄肉で中空部1hを有した中空ローラ形状の軸部1と、軸部1の両端に装着した軸受2と、各軸受2を後述する圧入装置によって軸端部に装着する時に軸部1が支持される被載置面1aと、軸受2を軸部1の一方の端部1bに圧入する時に後述する圧入装置の受け部と当接する他方の端部1cの被当接受け面1dとを備える。この回転軸0によれば、生産性が高く、軸部1の両端の所定位置に軸受2が容易に装着されて、軸部1の変形や表面処理層1eへの悪影響の発生を防止すると共に、軸受2を装着する装置も軽量で小型となり、高品質の画像形成が行われて、消費電力を低減して省資源で低コストである。
軸部1の軸受装着部1fに装着した軸受2の一方の軸受2aと他方の軸受2bは、軸部1の端面1gに突き当たることがないように所定の間隙3を形成しているから、加熱時に軸部1が軸方向へ膨張しても、一方の軸受2aと他方の軸受2bに突き当たって変形することが防止される。
更に、軸部1は、外周面の一部、又は、全部を被う表面処理層1eの離型性樹脂への悪影響もなく、表面の粗さ(Rz)が1μm乃至3μmで、うねりも2μm乃至4μmである平滑性の要求を満たすことが出来る回転軸0を提供することが出来るようになった。
従って、生産性が高く、所定位置に軸受2が容易に装着されて、軸部1の変形や表面処理層1eへの悪影響の発生を防止すると共に、軸受2を装着する装置も軽量で小型となり、高品質の画像形成が行われて、消費電力を低減して省資源で、低コストの回転軸0を提供することが出来るようになった。
【0014】
図2と図3に示す、軸部1の両端に軸受2を装着するための軸受装着装置10は、軸部1の両端を載置する一対の軸部載置手段11と、各軸部載置手段11に載置された軸部1両端に軸受2を装着する位置を決める軸部位置決め手段12と、軸部位置決め手段12で位置決めされた軸部1の両端に装着する軸受2を軸受装着部1f、又は、軸受装着部1fの近くに移動させる軸受移動手段13と、軸受移動手段13で軸部1の両端に移動された軸受2を軸受装着部1fに圧入装着する加圧手段14と、軸部載置手段11に載置された軸部1の一方の端部1bに軸受2の一方の軸受2aを移動、又は、圧入する装着時に他方の端部1cの被当接受け面1dに当接して受ける他方の端部受け手段15の受け部15aとからなる。この構成によれば、生産性が高く、軸部1の両端の所定位置に軸受2が容易に装着されて、回転軸1の変形や表面処理層1eへの悪影響の発生を防止すると共に、軽量で小型となり、消費電力を低減して省資源で、低コストである。
まず、軸部1の両端の段付き外周面に形成された大径の載置面1aを軸部載置手段11の載置部11aに載置し、一方の端部1b側の一方の軸受2aと、他方の端部1c側の他方の軸受け2bの各中心穴を、それぞれ、軸部位置決め手段12の軸受保持部12aに貫通させて摺動可能に保持してセットする。
載置部11aは、案内部材11bの突起部11b1と基板10aに形成した案内溝部11b2によって、矢印(A)方向の軸方向に案内されて移動可能になっているから、長さの異なる軸部1でも容易に確実に載置することが出来る。
棒状の各軸受保持部12aが軸部1を位置決めする先端のテーパ形状部12bが、一方の端部1bと他方の端部1cに夫々形成された中心穴1iの内周面との嵌合によって、軸部1を容易に正確な位置にそれぞれ位置決めする。
【0015】
各加圧手段14は、軸部1の矢印(A)方向の両側に配置された加圧部14aを保持するブラケット14c(一方のブラケット14c1と他方のブラケット14c2)を、両ブラケット間に差し渡された棒状の支持部材14dにより支持するようになっているから、加圧力による撓みが小さく出来て、更に、回転軸0の変形や表面処理層1eへの悪影響の発生を防止する。
操作部10bの起動ボタン10cを押してオン(ON)すると、他方の端部受け手段15の垂直方向移動手段15bの図示しない電磁弁が切り替わり、板状の受け部15aは、軸部1の軸方向に対して垂直方向の図示の矢印(B)方向に移動して、他方の端部1cに形成された被当接受け面1dを受ける位置に自動的に停止させる。
垂直方向移動手段15bは、軸方向移動手段15cによって、受け部15aを保持されて軸方向Aに移動可能になっているから、長さの異なる軸部1でも容易に受けることが出来る。
軸方向移動手段15cは、一方のブラケット14c1と他方のブラケット14c2を支持する支持部材14bに兼用で支持されているから、更に、低コストである。
軸方向移動手段15cは、一方のブラケット14c1と他方のブラケット14c2を支持する支持部材14d上の任意の位置に移動して固定部材15dの固定螺旋等により確実に固定されるので、長さの異なる軸部1でも容易に確実に受けることが出来る。
【0016】
次に、軸部1の一方の端部1b側用の軸受移動手段13の図示しない電磁弁が切り替わり、軸部1の一方の端部1b側用のエアーシリンダ13cで直動軸受13dを介して軸受移動手段13の移動部13aを図3の(C)方向に前進させ、直動軸受13d上の軸部1を位置決めする軸部位置決め手段12と一方の軸受2aを一方の端部1b側の軸受装着部1f、又は、軸受装着部1fの近くに移動する(図3を参照)。なお、図3中では、偶々、テーパ形状部12bと端部1bとの中心がずれているように視認されるが、実際には両者の中心部は一致している。
更に、加圧手段14は、押部14bを図示の矢印(C)方向の軸部1の一方の端部1b側の方向に移動し、軸受移動手段13の移動部13aと加圧受け部13bを介して、一方の軸受2aを一方の端部1b側の軸受装着部1fに、軸部1の側面1gに突き当たることなく所定の間隙3を形成することも出来る所定位置に圧入して装着するようになっている。
一方の軸受2aの中心穴を一方の端部1b側の軸受装着部1fの所定位置に圧入して装着した後に、それぞれの図示しない電磁弁が切り替わり、加圧部14aで押部14bを、エアーシリンダ13cの力で直動軸受13dを介して移動部13aを後退させ、更に、他方の端部受け手段15の受け部15aも垂直方向移動手段15bで他方の端部1cに形成された被当接受け面1bを受ける位置から自動的に後退する。
続いて、それぞれの、図示しない電磁弁が切り替わり、一方の端部1b側用のエアーシリンダ13cと他方の端部1c側用のエアーシリンダ13cで、それぞれの直動軸受13dを介して移動部13aを(C)方向、又は、(D)方向に前進させ、直動軸受13d上の軸部1を位置決めする軸部位置決め手段12を、それぞれ、軸部1の一方の端部1b側と軸部1の他方の端部1c側の軸受装着部1f、又は、軸受装着部1fの近くに移動する。
【0017】
更に、軸方向Aの両側に配置された、それぞれの加圧手段14は、押部14bを一方の端部1b側と他方の端部1c側の各方向に移動し、それぞれの移動部13aと加圧受け部13bを介して、一方の軸受2aと他方の軸受2bを一方の端部1b側と他方の端部1c側の軸受装着部1fに、軸部1の側面1gに突き当てることなく所定の間隙3を形成して軸部上の所定位置に装着することができる。
更に、一方の軸受2aと他方の軸受2bを一方の軸受1b側と他方の端部1c側の軸受装着部1fの所定位置に圧入して装着した後に、それぞれの、図示しない電磁弁が切り替わり、加圧手段14の加圧部14aで押部14bを、エアーシリンダ13cで直動軸受13dを介して軸受移動手段13の移動部13aを後退させる。
軸受保持部12aとテーパ部12bは、一方の軸受2aと他方の軸受2bを軸部1に移動する加圧受け部13bの間に可撓手段12cの圧縮スプリング等を配置しているから、軸受保持部12aとテーパ部12bは可撓手段12cの圧縮スプリング等で押されて、圧入前の一方の軸受2aと他方の軸受2bを確実に圧入するまで保持されて確実に装着される。
図4と図5は軸部載置手段による軸部の支持状態を示しており、軸受装着装置10の軸部載置手段11において、軸部1の両端部の外周面に形成された被載置面1aを載置する載置部11aは、V字形状面11a1(図3を参照)、又は、曲率形状面11a2(図4を参照)になっているから、軸部1の他の外周面の表面処理層1eへの悪影響の発生を防止して載置することができる。
【0018】
次に、図6において、加圧手段14の加圧部14aを保持する軸部1の軸方向の両側の基板10aに配置されて保持される一方のブラケット14c1と他方のブラケット14c2を支持する支持部材14dは、一方のブラケット14c1と他方のブラケット14c2の加圧部14aが保持されて加圧される加圧部分の図示の破線(E)の外周方向に均等になるように複数個を配置してあるから、加圧部14aの圧入力による撓みが小さく安定して、生産性が高く、軸部1の両端の所定位置に軸受2が容易に装着されて、更に、回転軸1の変形や表面処理層1eへの悪影響の発生を防止すると共に、軽量で小型となり、消費電力を低減して省資源で、低コストである軸受装着装置10を提供することが出来るようになった。
図7において、回転軸を使用して被記録媒体上に形成された記録画像を定着する定着装置20は、回転自在に保持されて被記録媒体(P)の記録用紙上に形成された記録画像を加熱定着する加熱定着ローラ21、加熱定着ローラ21に押圧して形成するニップ部(N)を通過する被記録媒体(P)上に形成された記録画像を加圧定着する加圧定着ローラ22とからなり、加熱定着ローラ21、又は、加圧定着ローラ22が請求項1乃至19の何れか一項に記載の回転軸0とからなる。
従って、加熱定着ローラ21、又は、加圧定着ローラ22が回転軸0からなり、生産性が高く、所定位置に軸受2が容易に装着されて、回転軸0の変形や表面処理層1eへの悪影響の発生を防止すると共に、軸受2を装着する装置も軽量で小型となり、高品質の画像形成が行われて消費電力を低減して省資源で低コストである回転軸0を具備する定着装置20を提供することが出来るようになった。
【0019】
図8において、本発明の回転軸を定着ローラの構成要素として使用する画像形成装置50は、被記録媒体(P)に記録画像を形成する画像形成部51と、請求項1乃至19の何れか一項に記載の回転軸0とからなり、生産性が高く、所定位置に軸受2が容易に装着されて、回転軸0の変形や表面処理層1eへの悪影響の発生を防止すると共に、軸受2を装着する装置も軽量で小型となり、高品質の画像形成が行われて消費電力を低減して省資源で低コストである。
画像形成部51は、電子写真方法のプロセスで被記録媒体(P)の記録用紙上に高速で、高品質のトナー画像を形成するようになっている。
画像形成部51の定着装置51gは、加熱定着ローラ51g1、又は、加圧定着ローラ51g2を、請求項1乃至19の何れか一項に記載の回転軸0とからなるから、回転軸0の加熱定着ローラ51g1、又は、加圧定着ローラ51g2の生産性が高く、所定位置に軸受2が容易に装着されて、変形や表面処理層への悪影響の発生を防止すると共に、軸受2を装着する装置も軽量で小型となり、高品質の画像形成が行われて消費電力を低減して省資源で低コストである。
画像形成装置50の電子写真方法のプロセスでトナー画像を形成する複写機は、画像形成部51の上部には、原稿(O)の画像を読み取る原稿画像読取部52が配置されている。
他方、画像形成部51の下部には、画像形成部51を載置して被記録媒体(P)の記録用紙を供給する給紙装置53が配置されている。
【0020】
原稿画像読取部52で、読み取る原稿(O)の原稿画像の画像データでトナー画像を形成する電子写真方法のプロセスによる、潜像形成手段51cのレーザーダイオードを発光させることにより、帯電手段51bで均一に帯電された像担持体51aのドラム形状の感光体ドラムの表面51a1に潜像を形成する。
潜像形成手段51cのレーザーダイオードを発光させて形成した静電潜像を現像手段51dで顕像化してトナー画像を形成する。
現像手段51dで顕像化したトナー画像は、転写手段51fで、給紙装置53から搬送されてレジストローラ51eで像担持体51aのドラム形状の感光体ドラムの表面51a1に形成されたトナー画像と同期して給送される被記録媒体(P)の記録用紙に転写される。
転写手段51fで被記録媒体(P)の記録用紙に転写されたトナー画像は、定着装置51gの請求項1乃至19の何れか一項に記載の回転軸0とからなる加熱定着ローラ51g1と加圧定着ローラ51g2にて加熱と加圧後に、被記録媒体(P)の記録用紙は排紙ローラ51hによって排紙トレイ51iに排紙されて収納される。
他方、像担持体51aのドラム形状の感光体ドラムの表面51a1は、被記録媒体(P)の記録用紙にトナー画像を転写した後に、像担持体51aのドラム形状の感光体ドラムの表面51a1に付着した残留トナーを、クリーニング手段51jによって掻き落とされクリーニングされて、次工程の画像形成に備えるようになっている。
従って、生産性が高く、所定位置に軸受2が容易に装着されて、回転軸0の変形や表面処理層1eへの悪影響の発生を防止すると共に、軸受2を装着する装置も軽量で小型となり、高速で、更に、高品質の画像形成が行われて消費電力を低減して省資源で低コストである回転軸0を具備する画像形成装置50を提供することが出来るようになった。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施の形態例を示す回転軸を説明する説明図である。
【図2】本発明の実施の形態例を示す回転軸に軸受を装着する軸受装着装置を説明する斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態例を示す回転軸に軸受を装着する軸受装着装置の主要部を説明する拡大図である。
【図4】本発明の実施の形態例を示す回転軸に軸受を装着する軸受装着装置の他の主要部を説明する拡大図である。
【図5】本発明の他の実施の形態例を示す回転軸に軸受を装着する軸受装着装置の主要部を説明する拡大図である。
【図6】本発明の実施の形態例を示す回転軸に軸受を装着する軸受装着装置の他の主要部を説明する側面図である。
【図7】本発明の他の実施の形態例を示す回転軸を具備する定着装置を説明する説明図である。
【図8】本発明の他の実施の形態例を示す回転軸を具備する画像形成装置を説明する説明図である。
【符号の説明】
【0022】
0 回転軸
1 軸部、
1a 被載置面、
1b 一方の端部、
1c 他方の端部、
1d 被当接受け面、
1e 表面処理層、
1f 軸受装着部、
1g 側面、
1h 中空部、
1i 中心穴
2 軸受、
2a 一方の軸受、
2b 他方の軸受
3 間隙
10 軸受装着装置、
10a 基板、
10b 操作部、
10c 起動ボタン
11 軸部載置手段、
11a 載置部、
11a1 V字形状面、
11a2 曲率形状面、
11b 案内部材、
11b1 突起部、
11b2 案内溝部
12 軸部位置決め手段、
12a 軸受保持部、
12b テーパ形状部、
12c 可撓手段
13 軸受移動手段、
13a 移動部、
13b 加圧受け部
13c エアーシリンダ、
13d 直動軸受
14 加圧手段、
14a 加圧部、
14b 押部、
14c ブラケット、
14c1 一方のブラケット、
14c2 他方のブラケット、
14d 支持部材
15 他方の端部受け手段、
15a 受け部、
15b 垂直方向移動手段、
15c 軸方向移動手段、
15d 固定部材
20 定着装置
21 加熱定着ローラ
22 加圧定着ローラ
50 画像形成装置、
51 画像形成部、
51a 像担持体、
51a1 表面、
51b 帯電手段、
51c 潜像形成手段、
51d 現像手段、
51e レジストローラ、
51f 転写手段、
51g 定着装置、
51g1 加熱定着ローラ、
51g2 加圧定着ローラ、
51h 排紙ローラ、
51i 排紙トレイ、
51j クリーニング手段
52 原稿画像読取部
53 給紙装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸部と、上記軸部の両端に装着した軸受と、上記軸受の装着時に上記軸部を載置するための該軸部の両端外周面に形成された被載置面と、上記軸受を上記軸部の一方の端部に圧入する時のために他方の端部に設けた被当接受け面と、を備えたことを特徴とする回転軸。
【請求項2】
請求項1に記載の回転軸において、上記軸部は、肉厚が1mm以下の薄肉で中空ローラ形状であることを特徴とする回転軸。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の回転軸において、上記軸部の軸受装着部に装着した軸受は、軸部の端面に突き当たることなく所定の間隙を形成していることを特徴とする回転軸。
【請求項4】
請求項1、2又は3に記載の回転軸において、上記軸部は、外周面の一部、又は、全部を被う表面処理層を備えていることを特徴とする回転軸。
【請求項5】
請求項4に記載の回転軸において、上記表面処理層は、離型性樹脂であることを特徴とする回転軸。
【請求項6】
請求項4又は5に記載の回転軸において、上記表面処理層は、表面の粗さ(Rz)が1μm乃至3μmで、うねりは2μm乃至4μmであることを特徴とする回転軸。
【請求項7】
軸部の両端に軸受を装着して回転軸を製造する軸受装着装置において、上記請求項1、2、3、4、5又は6に記載の軸部の両端部を載置する軸部載置手段と、上記軸部載置手段に載置された上記軸部両端の軸受を装着する位置を決める軸部位置決め手段と、上記軸部位置決め手段で位置決めされた上記軸部の両端部に装着する上記軸受を軸受装着部、又は、上記軸受装着部の近くに移動させる軸受移動手段と、上記軸受移動手段で上記軸部の両端の上記軸受装着部、又は、上記軸受装着部の近くに移動された上記軸受を圧入して上記軸受装着部に装着する加圧手段と、上記載置手段に載置された上記軸部の一方の端部に上記軸受の一方の軸受を移動、又は、圧入する装着時に他方の端部の被当接受け面に当接して受ける他方の端部受け手段と、からなることを特徴とする軸受装着装置。
【請求項8】
請求項7に記載の軸受装着装置において、上記軸部載置手段は、上記軸部の両端部の外周面に形成された被載置面を載置する載置部を備えることを特徴とする軸受装着装置。
【請求項9】
請求項8に記載の軸受装着装置において、上記載置部は、上記軸部の被載置面を載置するV字形状面、又は、曲率形状面からなることを特徴とする軸受装着装置。
【請求項10】
請求項7、8又は9に記載の軸受装着装置において、上記軸部載置手段は、上記軸部の軸方向に移動する案内部材からなることを特徴とする軸受装着装置。
【請求項11】
請求項10に記載の軸受装着装置において、上記案内部材は、突起部と、上記突起部が摺動する案内溝部とからなることを特徴とする軸受装着装置。
【請求項12】
請求項7、8、9、10又は11に記載の軸受装着装置において、上記軸部位置決め手段は、上記軸受の中心穴を貫通して摺動可能に保持する軸受保持部と、上記軸受保持部の軸部を位置決めする先端に形成したテーパ形状部とからなることを特徴とする軸受装着装置。
【請求項13】
請求項7、8、9、10、11又は12に記載の軸受装着装置において、上記軸部位置決め手段は、上記軸受を上記軸部に移動する軸受移動手段の間に可撓手段を備えることを特徴とする軸受装着装置。
【請求項14】
請求項7、8、9、10、11、12又は13に記載の軸受装着装置において、上記加圧手段は、上記軸部の軸方向の両側に配置された加圧部を保持するブラケットと、上記ブラケットの一方のブラケットと他方のブラケットを支持する支持部材を備えることを特徴とする軸受装着装置。
【請求項15】
請求項14に記載の軸受装着装置において、上記支持部材は、上記ブラケットの加圧部が保持されて加圧される加圧部分の外周方向に複数個を配置したことを特徴とする軸受装着装置。
【請求項16】
請求項7、8、9、10、11、12、13、14又は15に記載の軸受装着装置において、上記他方の端部受け手段は、上記軸部の軸方向に対して垂直方向に移動する垂直方向移動手段を備えることを特徴とする軸受装着装置。
【請求項17】
請求項16に記載の軸受装着装置において、上記垂直方向移動手段は、上記軸部の軸方向に移動する軸方向移動手段を備えることを特徴とする軸受装着装置。
【請求項18】
請求項17に記載の軸受装着装置において、上記軸方向移動手段は、一方のブラケットと他方のブラケットを支持する支持部材に支持されていることを特徴とする軸受装着装置。
【請求項19】
請求項17又は18に記載の軸受装着装置において、上記軸方向移動手段は、一方のブラケットと他方のブラケットを支持する支持部材の所定位置に固定する固定部材を備えることを特徴とする軸受装着装置。
【請求項20】
回転軸を使用して被記録媒体上に形成された記録画像を定着する定着装置において、回転可能に保持されて被記録媒体上に形成された記録画像を加熱定着する加熱定着ローラと、上記加熱定着ローラに押圧して形成するニップ部の被記録媒体に形成された記録画像を加圧定着する加圧定着ローラとからなり、上記加熱定着ローラ、又は、上記加圧定着ローラが上記請求項1乃至19の何れか一項に記載の回転軸からなることを特徴とする定着装置。
【請求項21】
上記回転軸を使用して記録画像を形成する画像形成装置において、被記録媒体に記録画像を形成する画像形成部と、上記請求項1乃至19の何れか一項に記載の回転軸とからなることを特徴とする画像形成装置。
【請求項22】
請求項21に記載の画像形成装置において、上記画像形成部は、電子写真方法の作像プロセスで被記録媒体上にトナー画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
【請求項23】
請求項21又は22に記載の画像形成装置において、上記画像形成部の定着装置は、上記請求項1乃至19の何れか一項に記載の回転軸からなることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−153106(P2006−153106A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−343193(P2004−343193)
【出願日】平成16年11月26日(2004.11.26)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】