説明

回転電機

【課題】 希土類磁石の使用如何に拘わらず、運転領域を飛躍的に拡大するとともに、低速回転から高速回転にいたる全ての回転速度に応じた適切な特性が得られる回転電機を提供できるようにする。
【解決手段】 3相Y結線の中性点を有する回転電機において、3相Y結線の中性点は、ステータコイル上を摺動し、ステータコイルの有効巻数を変化させることを特徴とする回転電機とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、EVモータや風力発電機のような回転電機などに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電気自動車や風力発電装置には、永久磁石形回転電機が多く用いられてきた。永久磁石として希土類磁石が多用されるが、近年省資源の観点より希土類磁石を用いない回転電機の要求も多い。
一方、従来の電気自動車や風力発電装置に用いられる回転電機は、低速回転から高速回転にいたる広範囲な運転範囲と、各回転速度におけるより高出力化を求められてきた。しかし、前記回転電機が特性として有する誘起電圧定数やステータコイルのインダクタンスによる電圧飽和のため、最大回転速度のより高速化と各回転速度におけるより高出力化には比較的低い限界があり、運転領域の拡大を妨げてきた。
運転領域を拡大する従来の回転電機の一例としては、特許文献1に記載の回転電機が挙げられる。
【0003】
特許文献1に記載の回転電機は、各相のステータコイルを2分割し、各々のリード線をモータ外部の切替え機能を有する電気回路に導き、ロータの回転速度に応じて直列結線と並列結線を切替え自在としている。直列結線の状態ではステータコイルは巻数が多い状態となり、大きなトルク定数を有する特性となり低速回転で効率のよい運転が可能になる。逆に誘起電圧定数も大きくなるため高速回転が困難になる。並列結線の状態ではステータコイルは巻数が小さい状態となり、小さなトルク定数を有する特性となるため低速回転では効率のよい運転が困難になる。逆に誘起電圧定数も小さくなるため高速回転が可能になるとともに、負荷電流の導体面積が2倍になるため、ステータコイルの発熱に対して通電可能電流が増大し、その分定格出力も増大できる。
そのため、低速回転では直列結線で運転し、高速回転では並列結線に切り替えることで、運転領域の拡大と、高速回転での定格出力の増大が両立される。
【0004】
このように、従来の回転電機は、切替え機能を有する電気回路でステータコイルの結線状態を切替えることで、運転領域の拡大を達成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平6−205573号公報(代表図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に示した、従来の回転電機は、切替え機能を有する電気回路でステータコイルの直列結線と並列結線の2つの結線状態を切替えることで、低速回転と高速回転に対応していた。
しかしながら、直列結線と並列結線のどちらかの選択のみでは、巻数の変化は2倍に留まり、運転領域の拡大に限界があるとともに低速回転から高速回転にいたる中間の回転速度に応じた適切な特性も得られない。
また、特許文献1に示した技術を、リラクタンスモータ等希土類磁石を用いない回転電機に適用することは可能であるが、インダクタンスのより大きいこの種の回転電機では、電圧飽和のために高速回転における最大出力は極端に低下する。
【0007】
そこで、本発明は、希土類磁石の使用如何に拘わらず、運転領域を拡大するとともに、低速回転から高速回転にいたる回転速度に応じた適切な特性が得られる回転電機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明の一の観点によれば、回転するロータと、ステータコイルが巻回され、前記ロータとギャップを介して配置されたステータと、前記ステータコイル上を摺動し、当該ステータコイルの有効巻数を変化させる摺動接点と、を備えた回転電機が適用される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、運転領域を拡大するとともに、低速回転から高速回転にいたる回転速度に応じた適切な特性が得られる回転電機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1実施形態に係る回転電機の軸方向断面図
【図2】中性点スライダーの構造説明図
【図3】中性点スライダーの機能説明図
【図4】ディスクの構造説明図
【図5】別のディスクの構造説明図
【図6】本発明の第2実施形態に係る回転電機の軸方向断面図
【図7】本発明の第2実施形態に係る回転電機の径方向断面図
【図8】負荷側ガイドプレートの構造説明図
【図9】制御リングの構造説明図
【図10】反負荷側ガイドプレートの構造説明図
【図11】中性点スライダーの機能説明図
【図12】スライダーの機能説明図
【図13】別の負荷側ガイドプレートの構造説明図
【図14】別の制御リングの構造説明図
【図15】別のスライダーの機能説明図
【図16】別の負荷側ガイドプレートの構造説明図
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。なお、同一の構成については同一の符号を付することにより、重複説明を適宜省略する。
【0012】
<第1実施形態>
まず、図1を参照しつつ、本発明の第1実施形態に係るEVモータに供する回転電機について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る回転電機の軸方向断面図である。
【0013】
図1に示すように、本実施形態に係る回転電機は、ディスク形のロータ41と、ディスク45に軸方向に対向するステータを有するアキシャルギャップ形のモータである。
【0014】
ディスク45をシャフト44に固定してなるロータ41は、負荷側軸受け48と反負荷側軸受け49を介して、負荷側ブラケット50と反負荷側ブラケット51に回転自在に支持されている。反負荷側のシャフト端部には、回転位置検出用のエンコーダ部47がエンコーダ保持器46と共に装着されている。
【0015】
ステータはロータ41に対向し、負荷側と反負荷側に円周状に配置されている。負荷側には負荷側ステータコア52と負荷側ステータコアに装着された負荷側ステータコイル54が12組配置されている。反負荷側も同様に、反負荷側ステータコア53と反負荷側ステータコアに装着された反負荷側ステータコイル55が12組配置されている。負荷側ステータコア52は負荷側ブラケット50に締結され、反負荷側ステータコア53は反負荷側ブラケット51に締結されている。
12組の負荷側ステータコイル54と反負荷側ステータコイル55は、コイル連結部58で連結されている。負荷電流はステータコイルターミナル59より供給される。
【0016】
円周状に配置された反負荷側ステータコイル55は、内側を同心円加工され、内側を構成する導体の皮膜も除去され、形成された内周面に接して中性点スライダー56が設けられている。
中性点スライダー56は、銅製のリング状部品であり3相Y結線の中性点として機能する。中性点スライダー56は、摺動接点として12個の反負荷側ステータコイル55を電気的に連結する。中性点スライダー56は、ホルダ57に保持され、図示の位置から最大トルク定数時の中性点スライダーの位置56a まで摺動可能である。中性点スライダー56の位置で全てのコイルは連結されるため、中性点スライダー56が左端にあるときステータコイルの有効巻数は最大となり、回転電機のトルク定数も最大となる。が右端にあるときステータコイルの有効巻数は最小となり、回転電機のトルク定数も最小となる。
【0017】
制御ギヤ60は、反負荷側ブラケット51の円筒部に回転自在に装着され、ギヤ契合する制御モータ61により左右自在に回転できる。制御ギヤ60の円筒部外側と円筒状のホルダ57内側はネジ嵌合されているため、制御ギヤ60が回転すれば、ホルダ57は軸方向に移動する。
制御ギヤ60、ホルダ57及び中性点スライダー56が作動する室内には、摺動接点における放電防止のためのオイルが充填されている。ロータ室へのオイル流出は、端板62で防止している。
ホルダ57に保持された中性点スライダー56は、制御ギヤ60と制御モータ61により軸方向に自在に位置制御される。低速回転では有効巻数を最大とし、高速回転になるに従って有効巻数を減少させることで、高速回転状態においても電圧飽和を避けることができ、運転領域を拡大するとともに、低速回転から高速回転にいたる回転速度に応じた適切な特性となる回転電機を実現できる。
また、反負荷側ステータコイル55は、サイズの違う複数の導体を接合してなり、有効巻数が小さくなる右側ほど断面積が大きいため、高速回転になるに従って中性点スライダー56を移動し有効巻数を減少させることで、負荷電流に対する導体面積が大きくなり、ステータコイルの発熱に対して通電可能電流が増大し、その分定格出力も増大できる。
【0018】
図2は、中性点スライダーの構造説明図である。
図2に示すように、中性点スライダー56は、C形リング状であり、切断部56b を有し外向きに接圧を有する状態で配置するため、例えばスプリング等の加圧部品を要しない。
中性点スライダーの摺動部56c は、反負荷側ステータコイル55の1つのコイル片のみに接触するよう中性点スライダーの一端の狭い範囲に形成されている。
中性点スライダー56の停止位置は、1つのコイル片のみに接触するよう位置制御されるため、隣り合うコイル片間の短絡状態を、移動状態の短時間のみに限定でき、損失を最小限に止め得る。
中性点スライダー56は、ホルダの溝部57c に装着され、ホルダ57と共に軸方向に移動する。
【0019】
反負荷側ステータコア53と反負荷側ステータコイル55は、モールド樹脂65で一体に成形される。成形品の内周面には、ホルダの係止部57b が契合する回転係止溝65a が設けられている。
ホルダ57は、軸方向に移動するためのネジ部57a と、周方向に回転しないための係止部57b を有するため、回転せずに軸方向のみ移動する。
反負荷側ステータコイル55は、平角導体を用いたエッジワイズコイルであり、内側を同心円加工され、皮膜を除去されるため、真円度が良く、中性点スライダー56に良好に密着する。
【0020】
図3は、中性点スライダーの機能説明図である。
図3に示すように、3相Y結線のステータコイルは、U相,V相,W相の負荷側ステータコイル54U,54V,54Wと、U相,V相,W相の反負荷側ステータコイル55U,55V,55Wに分割され、反負荷側ステータコイルは中性点スライダー56で連結され3相Y結線の中性点として機能する。本実施例において、中性点スライダー56は12個の反負荷側ステータコイル全てを連結しているため、U相,V相,W相の負荷側ステータコイルと反負荷側ステータコイルは、各々4個のコイルが並列に接続されている。
中性点スライダー56は摺動接点であるため、中性点スライダーの移動によりステータコイルの有効巻数は変化する。
【0021】
図4は、ディスクの構造説明図である。
図4に示すように、ディスク45は鉄製であり、空隙部45a と鉄心部45b が設けられ、リラクタンストルクを利用する構造となっている。
【0022】
従来の一般的なリラクタンスモータは、高速回転時の低負荷状態において、永久磁石形モータのような無負荷鉄損の発生がなく、低損失となる利点があった。
一方、高速回転時の高負荷状態においては、永久磁石形モータよりインダクタンスの大きいリラクタンスモータは、電圧飽和のために最大出力は極端に低下した。
本発明の第1実施形態に係る回転電機の機構によれば、中性点スライダーの移動によりステータコイルの有効巻数を減少させ、電圧飽和を回避することで運転領域を飛躍的に拡大することができる。また、低速回転から高速回転にいたる全ての回転速度と負荷状態に応じて適切な有効巻数とすることで、例えば最大効率制御を行う等適切な特性が得られる状態を実現できるようになる。
【0023】
本実施例では、アキシャルギャップ形のリラクタンスモータのディスク構造を示したが、図5に示す、別のディスクの構造説明図のように、永久磁石を用いたディスクに対しても、本発明の効果は有効である。
図5において、ディスク70は、鉄心部を構成するロータコア71と、磁極を構成する永久磁石72が、非磁性金属であるステンレス製のロータフレーム73に設けられている。そのため、マグネットトルクとリラクタンストルクを利用した高トルクの発生と、それらを頑強に保持するロータフレーム73による高速回転を両立できる。
【0024】
以上説明したように、本実施形態に係る回転電機は、中性点スライダーの移動によりステータコイルの有効巻数を任意に変化させ、希土類磁石の使用如何に拘わらず、運転領域を拡大するとともに、低速回転から高速回転にいたる回転速度に応じた適切な特性が得られるようになる。
【0025】
<第2実施形態>
以上、本発明の第1実施形態に係る回転電機ついて説明した。次に、図6を参照しつつ、本発明の第2実施形態に係る回転電機について説明する。図6は、本発明の第2実施形態に係る回転電機の軸方向断面図である。
【0026】
この第2実施形態に係る回転電機は、ディスク形のロータの代わりに円筒形のロータを有する点で、第1実施形態に係る回転電機と異なり、他の構成は同様に構成される。従って、以下では、説明の便宜上、重複説明を適宜省略し、第1実施形態と異なる点を中心に説明することとする。
【0027】
ステータを構成するステータコア22とステータコイル24は、12組一体に樹脂モールド成形され、円筒形のロータ11の外側に設置し、ボルト23をもって負荷側ブラケット20に締結されている。
一体成形されたステータコイル24の反負荷側端面は、平面に切削加工され導体が1ターン毎に露出された状態となっている。形成された平面の露出した1つの導体と接触するように、ステータコイルの有効巻数を変化させるための摺動接点である導電性の中性点スライダー26が設けられている。
中性点スライダー26は、負荷側ガイドプレート27と反負荷側ガイドプレート28に装着され、制御モータ31により回動する制御リング30によって、径方向に任意の位置に移動される。
【0028】
図7は、本発明の第2実施形態に係る回転電機の径方向断面図である。
図7に示すように、12個のステータコイル24が周方向に配置されている。ステータコイルの一方のコイル端24a が回転電機の外側に形成され、該コイル端と図6に示した中性点スライダー26間に通電が行われる。
ロータ11はロータコア13とシャフト14より構成され、ロータコアには空隙部13a と鉄心部13b が設けられ、リラクタンストルクを利用する構造となっている。
【0029】
図8は、負荷側ガイドプレート27の構造説明図である。
図8に示すように、負荷側ガイドプレート27にはステータコイル24の端面に対向するように12箇所の溝部27b があり、該溝部に中性点スライダー26が径方向に移動可能に装着されている。
負荷側ガイドプレート27の内周及び溝部には、12個の中性点スライダー26を電気的に連結する導電部27a が設けられている。負荷側ガイドプレート27は樹脂製であり、導電部27aとなる銅板をインサートして射出成形によって製作されている。
負荷側ガイドプレートの溝部27bの巾に合わせて中性点スライダーの凸部26c を装着しているため、中性点スライダー26は回転不能であり、径方向に移動してもステータコイル24の端面に接触する角度は変化しない。そのため、中性点スライダーの長い接触部が全て1つのコイル片に接触し、大きな接触面積を保つことができる。中性点スライダーのピン部26b は、図9に示す制御リングの溝部30a と図10に示す反負荷側ガイドプレートの溝部28b に装着される。
【0030】
図9は、制御リング30の構造説明図である。
図9に示すように、制御リング30には図8に示した中性点スライダーのピン部26bを装着し、制御リング30の回動により中性点スライダー26を径方向に移動させるための溝部30a が設けられている。
【0031】
図10は、反負荷側ガイドプレート28の構造説明図である。
図10に示すように、反負荷側ガイドプレート28には中性点スライダーのピン部26bを装着し、中性点スライダー26を径方向にのみ移動させるための溝部28a が設けられている。
隠れ線で示す制御リングのギヤ部30b に契合する制御モータのシャフト31a を回転させることにより、制御リングを回動させ、中性点スライダー26を径方向に移動できる。
負荷側ガイドプレート27、制御リング30、反負荷側ガイドプレート28及び中性点スライダー26が作動する室内には、摺動接点における放電防止のためのオイルが充填されている。
【0032】
図11は、中性点スライダーの機能説明図である。
図11に示すように、12個のステータコイル24は、コイル端U1,U2,U3,U4が並列にU相に接続され、V1,V2,V3,V4が並列にV相に接続され、W1,W2,W3,W4が並列にW相に接続されている。ステータコイル24上を摺動する中性点スライダー26は、図8に示した負荷側ガイドプレートの導電部27a で連結されているため、中性点スライダーの摺動接点が3相Y結線の中性点として機能する。
【0033】
本実施形態に係る回転電機では、12個のステータコイルを並列結線したが、図12に示すスライダーの機能説明図のように、12個のステータコイルを直列結線し、スライダー33と負荷側ガイドプレートの導電部35a をリード線34で連結すれば、3相Y結線の中性点に限らず、一般的にステータコイルの有効巻数を変化することができる。並列結線ではステータコイルの巻数が大きくなり摺動部の接触面積を確保しづらい場合、直列結線とすれば巻数を小さくできる。
図において、12個のスライダー33のうち、U4,V4,W4の位置にあるスライダーのみが中性点となり、負荷側ガイドプレートの構造説明図は図13に示すものとなる。
【0034】
また、図14に示すに示すように、ステータコイルを移動させる12個の溝部の形状を、同一でなく変化させても良い。図に示す溝部も用いた場合には、制御リングを回動させることで、U相のコイルは、U4,U3,U2,U1の順番に有効巻数を減少させることができる。
【0035】
また、例えばスイッチトリラクタンスモータのように3相Y結線を用いず、A,B,Cの3相に接続したステータコイルを個別に通電する場合には、図15に示す別のスライダーの機能説明図のように、直列結線された各相のステータコイル37の端部とスライダー38をリード線39で連結し、モータ外部の電気回路に導いても良い。
その場合、負荷側ガイドプレートの構造説明図は、図16に示すようになる。
【0036】
スライダーを移動し有効巻数を変化させることで、希土類磁石の使用如何に拘わらず、運転領域を拡大するとともに、低速回転から高速回転にいたる回転速度に応じた適切な特性が得られる回転電機を実現できることは第1実施形態と同様である。
【0037】
以上説明したように、本実施形態に係る回転電機は、ステータコイルの反負荷側端面に摺動接点を設けることにより、運転領域を拡大する作用・効果に加えて更に、3相Y結線の中性点に限らず、一般的にステータコイルの有効巻数を複雑に変化することができる。このことは、設計の自由度増大にもつながり、本発明を適用できる回転電機の範囲を拡大する。
【0038】
以上、本発明の実施形態について説明した。ただし、いわゆる当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、上記実施形態から適宜変更が可能であり、また、上記実施形態と変更例による手法を適宜組み合わせて利用することも可能である。すなわち、このような変更等が施された技術であっても、本発明の技術的範囲に含まれることは言うまでもない
【符号の説明】
【0039】
41 ロータ
44 シャフト
45 ディスク
45a 空隙部
45b 鉄心部
46 エンコーダ保持器
47 エンコーダ部
48 負荷側軸受け
49 反負荷側軸受け
50 負荷側ブラケット
51 反負荷側ブラケット
52 負荷側ステータコア
53 反負荷側ステータコア
54 負荷側ステータコイル
54U,54V,54W U相,V相,W相の負荷側ステータコイル
55 反負荷側ステータコイル
55U,55V,55W U相,V相,W相の反負荷側ステータコイル
56 中性点スライダー
56a 最大トルク定数時の中性点スライダーの位置
56a 中性点スライダーの切断部
56a 中性点スライダーの摺動部
57 ホルダ
57a ネジ部
57b 係止部
57c 溝部
58 コイル連結部
59 ステータコイルターミナル
59U,59V,59W U相,V相,W相のコイルターミナル
60 制御ギヤ
61 制御モータ
62 端板
65 モールド樹脂
65a 回転係止溝
70 ディスク 71 ロータコア
72 永久磁石 73 ロータフレーム


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロータと、
ステータと、
複数のステータコイル上を摺動し、当該ステータコイルの有効巻数を変化させる摺動接点と、
を備えた回転電機。
【請求項2】
ディスク形のロータと、該ロータに軸方向に対向するステータを有するアキシャルギャップ形の回転電機において、
3相Y結線の中性点は、摺動接点により連結されたことを特徴とする回転電機。
【請求項3】
前記摺動接点は、円周状に配置されたステータコイルの内側に接して配置されたことを特徴とする請求項1記載の回転電機。
【請求項4】
前記摺動接点は、モータ駆動により位置制御されることを特徴とする請求項1記載の回転電機。
【請求項5】
前記摺動接点は、C形リング状であり、外向きに接圧を有する状態で配置されたことを特徴とする請求項1記載の回転電機。
【請求項6】
前記摺動接点の停止位置は、1つのコイル片のみに接触するよう位置制御されることを特徴とする請求項1記載の回転電機。
【請求項7】
前記摺動接点は、オイル中に配置されたことを特徴とする請求項1記載の回転電機。
【請求項8】
前記摺動接点のホルダは、軸方向に移動するためのネジ部と、周方向に回転しないための係止部を有する特徴とする請求項1記載の回転電機。
【請求項9】
前記ステータコイルは、平角線のエッジワイズコイルであり、内側を同心円加工され、皮膜を除去されされたことを特徴とする請求項1記載の回転電機。
【請求項10】
前記ステータコイルは、サイズの違う複数の導体を接合してなることを特徴とする請求項1記載の回転電機。
【請求項11】
前記ステータコイルの導体は、巻数が小さい側ほど断面積が大きいことを特徴とする請求項1記載の回転電機。
【請求項12】
前記ロータの磁極は、鉄心部と、マグネット部と、非磁性部とで構成されたことを特徴とする請求項1記載の回転電機。
【請求項13】
前記ロータの磁極は、鉄心部のみで構成されたことを特徴とする請求項1記載の回転電機。
【請求項14】
前記ロータの回転速度が上昇するほど、前記ステータコイルの有効巻数が小さくなるように摺動接点を位置制御することを特徴とする請求項1記載の回転電機。
【請求項15】
請求項1記載の回転電機を用いた風力発電機。
【請求項16】
請求項1記載の回転電機を用いたEVモータ。
【請求項17】
円筒形のロータと、該ロータに径方向に対向するステータを有する回転電機において、
ステータコイルの摺動接点は、カム溝を設けたリング形状部品が回動することにより、径方向に移動することを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
【請求項18】
前記リング形状部品を回動する手段として、制御モータを用いることを特徴とする請求項1記載の回転電機。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−90410(P2012−90410A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−234341(P2010−234341)
【出願日】平成22年10月19日(2010.10.19)
【出願人】(000006622)株式会社安川電機 (2,482)
【Fターム(参考)】