説明

図書館用バーコード一体型のRIDタグを用いてなる図書館における書籍管理システム

【課題】 従来の図書館管理システムを改良する。
【解決手段】 図書の自動仕分→バーコード背ラベル印刷→自動搬送→仕様確認装備→箱詰搬出→図書館納品の作業工程からなる図書館の書籍管理システムであって、前記書籍を図書館で使用されるバーコードラベルに小型ICタグを組込み一体化してなることを特徴とする図書館用バーコード一体型のRIDタグを用いて書籍にバーコードと一体型のRFIDタグを貼付してブックコーティングを施しかつ必要なデータをエンコードして図書館に納入し、該図書館で直ちに使用することを可能にした図書館用バーコード一体型のRFIDを用いてなる図書館における書籍管理システムの提供。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は図書館管理システムに関するが、詳しく図書館用バーコード一体型のRIDタグを用いてなる図書館における書籍管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のICタグを利用した書籍類管理システムとしては、例えば特開2003−85329号の非接触ICタグを利用した図書管理システムが開示されている。この従来システムは、図書館等における図書管理システムに関する発明であり、非接触ICタグを図書や図書館利用カードに貼着することにより、図書の貸出管理をはじめ諸般の管理を容易かつ確実にすることを目的とするものであり、その特徴はあらかじめ貸出する図書及び図書館利用カードに非抵触通信機能を有する非接触ICタグを装着し貸出又は返却の際に図書管理装置により、当該貸出又は返却にかかる図書及び図書館利用カードの双方の非接触ICタグを当該図書館の管理装置の一つのリーダライタにより実質的に同時に読み取らせて図書及び図書館利用カードの識別IDを認識し、当該識別IDとデータベース上の図書内容及び利用者を対応させることにより、貸出又は返却にかかる図書及び利用者を特定し記録又はディスプレイ表示するところにある。
【特許文献1】特開2003−85329号公報 この従来公知の具体的な処理システムは、図1乃至図3に示すように図書館等の在庫図書及び図書館利用カードに非接触ICタグを装着し、それに識別IDを記録して図書管理装置に読み取らせることにより、図書の貸出、返却処理、購入図書の受け入れ、返却図書の仕分け等の諸般の管理を確実かつ効率的に行おうとするシステムに関するものである。そして、図1は非接触ICタグを利用した図書管理システムの例を示すブロック図で、図2は図書管理装置で非接触ICタグを読み取っている状況を示す図である。図書管理システムは、他に非接触ICタグを装着した図書及び図書館利用カード等が含まれて構成されている。図中11は主制御部であり、中央演算装置を含みシステム全体の制御や情報管理を行なう。12は非接触ICタグ用プリンタ装置であり、図書及び図書館利用カードの非接触ICタグラベル4への情報のエンコードを行い、必要により可視情報の書き込みを行なう。また、13は貸出用で14は返却用図書あるいは図書館利用カードの非接触ICタグを読み取るリーダライタであって、アンテナ部13a、14aと表示及び入力部13d、14dとからなっている。このように構成された非接触ICタグラベルに、記録されている図書や利用者の識別IDの読み取りを行う。また、図1のように貸出用又は返却用として各別に設けて共用しても良く、それぞれ複数設けるのも自由である。貸出や返却用のリーダライタ13、14は、データの訂正や補充あるいは貸出フラグのセットやリセットの必要があるので書込み機能を備えることが好ましい。また主制御部11には、図書館の蔵書図書データベース15や登録利用者データベース16が接続されている。主制御部11は、管理用ソフトウェア17を使用しており、これにより図書用非接触ICタグや図書館利用カードへのエンコードや印字と非接触ICタグを読み取り、データベースの蓄積やデータベースの呼出しの作業を主制御部11と協動して行なう。
【0003】
次に図書管理装置は、主制御部11とデータベース15、16及び貸出及び返却用の読み取り用アンテナ13a、14a及び表示及び入力部13d、14d又は必要により出力用プリンタを含む装置とが考えられる、また非接触ICタグプリンタ装置12は、図書用抵触ICタグに識別ID又は管理番号又は必要な書誌的事項の一部をエンコードする。識別ID又は管理番号には、蔵書図書館の区別や図書分類が記録されるのが通例である。なお、大量の非接触ICタグにエンコードする場合は図書情報を蓄積したデータベースを使用して、非接触ICタグの連続ラベル状体に対して連続的にデータをエンコードすることができる。また図書館利用カードに対しては、利用者の識別IDをエンコードし氏名等を印字できるが、紙カード等簡易カードとする場合は氏名等は手書きで記入してもよい。また図書館の在庫図書に関するデータベース15は、図書識別ID・管理番号・書名・発行所名・発行日・著者名・版数・売価等の通常の蔵書目録に記載する事項の他に帯出制限等を蓄積するが、これらの項目は目的に応じて自由に設定する。また登録利用者に関するデータベース16は、利用者識別ID・氏名・性別・年齢・住所・利用有効期間等であるが項目の設定は同様に自由にできるが、更に貸出や返却図書に関する履歴データベースを設けることもでき利用者識別IDと共に貸出した図書の識別IDの記録がされる。
【0004】
また、図2のように図書管理装置で非接触ICタグを読み取る場合は、非接触ICタグ読み取り用アンテナ13a上に数冊の図書2と図書館利用カード3を記載させて双方を同時に読み取りする。また読み取り用アンテナ13aは、平面な板状に形成されているが内部にアンテナと送受信用モジュールを備えている。そして、所定周波数の電波を送信して応答する信号のうち、特に図書や図書館利用カードの識別IDの読み取りを行なう。更に、図書の非接触ICタグに帯出禁止処理や貸出制限の条件が記録されている場合は、それらを読み取っても良く利用カードに利用の有効期間や利用者の年齢等が記録されている場合も同様である。こららのデータは、データベースに蓄積するものであっても良く、更にいずれか又は双方にするかはシステム使用者が考慮して決定することができる。なお、読取用のアンテナ13aが読み取った内容は表示用ディスプレイ13dに表示され、扱い者は利用者と図書の現物と表示内容の一致を確認することができる。このように非接触ICタグの場合は、バーコードの読み取りと異なり人為的な読み取り動作が不要であって、載置した図書から自動的に読み取りできる利便性がある。またアンテナ13aは、20〜30cmの距離の読み取りができるので山積みした図書のそれぞれの非接触ICタグデータを漏れなく順次読み取ることも可能であるが、図書館での貸出の場合は数冊の範囲であるから殆ど瞬間的に正確な読み取りが可能である。このように構成される図書管理装置は、貸出図書に対して貸出時にICタグのメモリに貸出フラグのセット(1)を行なう。また、返却時には利用者カードが添付されない場合でも返却処理できるようにするためである。また、非抵触ICタグのICチップにはチップ毎に「ユニークID」が記録されているので、リーダライタは図書と図書館利用カードのICチップを区別することができ、図書に付されたICタグに対してのみ貸出フラグをセットすることができる。同様に、図書が返却された場合はフラグがリセット(O)される。このように図書に貸出フラグが記録されることで、例えばA図書館から貸出された図書が区域内のB図書館に返却されても、A図書館から不正持ち出ししたものと間違えることはなくなる。
【0005】
また、読取用のアンテナ13は非接触ICタグに対して共振周波数の電波を送信する。通常、135kHz(中波)、13.56MHz、2.45GHz(マイクロ波)の周波数帯で使用される。13.56MHzは、非接触ICタグやICカードに多用されるが同一波数であっても通信方法が各社によって異なるために共用できるとは限らない。また、読取用のアンテナ13aが読み取った識別IDはデータベース15、16に蓄積しているデータとの対応付けを識別IDを基にして行なわれ、貸出管理装置に図書名や利用者等がディスプレイ表示される。データベース15に、図面のカバー、表紙、裏表紙の外観に関する画像データを蓄積する場合は、当該画像をディスプレイに表示して現物の貸出図書とデータ上の図書が一致するものであることを肉眼で確認することができる。なお、図書の返却の際は同様に読取装置で返却図書の識別IDの読み取りをするが、返却する利用者の主体を厳密に問わない場合は図書館利用カードとは別に返却図書だけを返却ボックスに投入するものであってもよく、無人の図書返却扱いが可能となる。このようなシステムでは、図書を区域内の複数の図書館で管理する場合には他の図書館で貸出した図書の返却を別の図書館で返却の処理をすることもできる。
【0006】
また、履歴データベースを設ける場合には図書を貸出した内容及び利用者は当該貸出をした日付と共にデータベベースに記録し保管する。これらのデータは、貸出期限が過ぎた図書の返却督促に利用できるのは通常の貸出システムと同様であり、図書の利用頻度等の調査にも活用できる。なお、図書管理システムとして利用者に貸出した図書の明細を渡す場合は、出力用プリンタにより貸出明細リストを出力し渡すことになる。このように、返却図書の仕分けを非接触ICタグを読み取って行なうことができる。図書館では、図書の管理を図書分類に従い管理番号を読み取って所定の位置に戻すのに大変な労力が必要となる。そこで、非接触ICタグの識別ID(または管理番号)を読み取り、搬送路上においてコンベアと仕分け機械により自動仕分け操作を行なえば、人手を要さず大まかな分類が可能となるものである。
【0007】
更に、システムで使用する非接触ICタグについては図3で説明すれば、図3は図書館利用カードにおける非接触ICタグの例を示す図であり、反対側の表面には図書館の名称や利用者の氏名の表示が設けられている。そこで、図書館利用カード3の場合はプラスチック等の基材に非接触ICタグラベル4をプレスレミネートした構成とするのが一般的であるが、カードを簡易な構成する場合は紙基材に非接触ICタグラベル4を貼着した形態であってもよい。また、紙基材に導電柱インキで印刷したアンテナ面にインターポーザ形態のICチップラベルを貼着した形態であってもよく、またICチップラベルの場合はモトローラ社製のBisatixを使用することが多い。更に、非接触ICタグラベル4はプラスチック等の基材にコイルパターン42を形成し、当該コイルと容量素子とにより共振回路を形成して一定周波数の電波を受信し送信するようにされている。またコイルパターン42は、ほぼカード全面の大きさに形成されコイルパターンの一端は導通部材44により基材の裏面で、ジャンピング回路を形成してコイル接続端子42CによりICチップ41の裏面のバンプに接続している。容量素子は、ICチップに内蔵されるか浮遊容量を利用することになる。このような非接触ICタグラベルは樹脂基材にラミネートしたアルミ箔等の金属箱をフォトエッチングやレジスト印刷後のエッチングによりコイルパターンを形成し、ICチップ41を装着し保護用の被覆及び粘着剤層を設けることにより形成することができる。また、図書には非接触ICタグラベル4を直接貼着した形態が採用される。非接触ICタグラベル4は、表紙とか裏表紙とか図書の外面部分に貼着しても良いが、他の図書との接触や取り扱い時の物理的外力により剥離することもあるので直接外面に表れない部分が好ましいとも考えられる。実際には、表紙面や表紙の内面や裏表紙面や裏表紙の内面や奥付け部、その他の図書内の任意なページ面に貼着することになる。図書館利用カードと同一特性とするためには、同一のアンテナ形状やサイズとし同一特性のICチップを使用する必要がある。
【0008】
この従来公知処理システムにおいて、表1から表3に示すように図書の自動仕分→バーコート背ラベル印刷→自動搬送→仕様確認装備→箱詰搬出→図書館納品の作業工程で行なわれていた。この工程の作業面に多くの問題点が生じていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
このような従来公知の図書館管理システムに改良を加えて従来システムよりも優れたシステムにするところに、本発明が解決しようとする課題を有している。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は上記の如き課題を解決するために開発したものであり、図書の自動仕分→バーコード背ラベル印刷→自動搬送→仕様確認装備→箱詰搬出→図書館納品の作業工程からなる図書館の書籍管理システムであって、前記書籍を図書館で使用されるバーコードラベルに小型ICタグを組込み一体化してなることを特徴とする図書館用バーコード一体型のRIDタグを用いてなる図書館における書籍管理システムの提供にあり、また前記の図書館における書籍管理システムであって書籍にバーコードと一体型のRFIDタグを貼付してブックコーティングを施しかつ必要なデータをエンコードして図書館に納入し、該図書館で直ちに使用することを可能にした図書館用バーコード体型のRFIDを用いてなる図書館における書籍管理システムの提供にあり、また前記の図書館における書籍管理システムであってバーコードラベルとICタグとを使用しかつバーコードラベル以外のICタグを貼付し、更に図書館でICタグを貼付してICタグに必要なデータをエンコードしていた従来の作業工程において、バーコード一体型RFIDタグのみの材料でかつ該バーコード一体型RFIDタグの貼付のみの作業工程にした図書館用バーコード一体型のRFIDを用いてなる図書館における書籍管理システムの提供にあり、更に前記の図書館における書籍管理システムであって書籍の2ケ所に貼付けていた従来のバーコードラベルICタグとを書籍の表紙部のみにバーコード一体型のRFIDタグを貼付け、該貼付により作業コストの低減化を図りかつタグの耐久性を向上させる図書館用バーコード一体型のRFIDを用いてなる図書館における書籍管理システムの提供にある。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、図書の自動仕分→バーコード背ラベル印刷→自動搬送→仕様確認装備→箱詰搬出→図書館納品の作業工程からなる図書館の書籍管理システムであって、前記書籍を図書館で使用されるバーコードラベルに小型ICタグを組込み一体化してなることを特徴とする図書館用バーコード一体型のRIDタグを用いてなる図書館における書籍管理システムであり、また前記の図書館における書籍管理システムであって書籍にバーコードと一体型のRFIDタグを貼付してブックコーティングを施しかつ必要なデータをエンコードして図書館に納入し、該図書館で直ちに使用することを可能にした図書館用バーコード体型のRFIDを用いてなる図書館における書籍管理システムであり、また前記の図書館における書籍管理システムであってバーコードラベルとICタグとを使用しかつバーコードラベル以外のICタグを貼付し、更に図書館でICタグを貼付してICタグに必要なデータをエンコードしていた従来の作業工程において、バーコード一体型RFIDタグのみの材料でかつ該バーコード一体型RFIDタグの貼付のみの作業工程にした図書館用バーコード一体型のRFIDを用いてなる図書館における書籍管理システムであり、更に前記の図書館における書籍管理システムであって書籍の2ケ所に貼付けていた従来のバーコードラベルICタグとを書籍の表紙部のみにバーコード一体型のRFIDタグを貼付け、該貼付により作業コストの低減化を図りかつタグの耐久性を向上させる図書館用バーコード一体型のRFIDを用いてなる図書館における書籍管理システムであるから、次のような従来システムでは得られない多くの効果を有する。
ア、本発明によれば、従来から一般的に使用されているバーコードラベルに小型ICタグを組込み一体化されているので、従来バーコードラベルとICタグの材料費が二重に必要であったものが、バーコード一体型RFIDタグの材料費のみで済むことになり経済性にも従来よりも優れている。
イ、また従来システムは、バーコードラベル以外にICタグを貼付する必要があり貼付の手間が二重にかかっていたが、本発明システムにすればバーコード一体型RFIDタグの貼付作業のみで済むので作業性にも富んでいる。
ウ、更に従来システムは図書館でICタグを貼付する必要があり、しかも図書館でICタグに必要データをエンコードする必要があったが、本発明システムによれば図書館でもってICタグを貼付する必要もないばかりか、ICタグに必要データをエンコードする必要がないので作業効率を高めるとともに作業コストも安くすることができる。
【0012】
なお、本発明システムにすることによって、従来から有していた次のような効果も得られる。
ア、本発明システムによれば、図書館においてRFIDを導入し書籍類の貸出・返却・点検作業を行う際に確実な動作と効率化を図ることができる。
イ、従来システムは、CD/DVD等の光学媒体は円周上に金属蒸着がなされているために一般的な長方形のICタグをそのまま貼付することができないばかりか、使用中にCD/DVD等が回転している時には貼付したICタグが剥がれ落ちて再生機器に巻き込むことにより二次災害につながる危険性もあり、更にアンテナやICチップの重量がタグ内で偏ることにより再生機器内での媒体の偏芯が起きる危険性もあったが、本発明システムによればこのような問題は全く解消される。
ウ、また本発明のシステムによれば、CD/DVD等の光学媒体の中心円周部の金属蒸着されていない部分に設置できる円形のアンテナと、タグ外周の円周を持つタグベース素材から構成されるICタグを使用することによって前記イの問題点は全く無くなる。
エ、また本発明システムによれば、アンテナ・ICチップ部を中心部に設置することにより、重心を媒体の中心部に近づけるとともにタグへの貼付時における媒体全体での重量の偏りを防ぐことができる。
オ、また本発明システムによればタグベース素材が外周まで大きくすることにより、タグの媒体からの剥がれを防止するとともに貼付作業を容易にして貼付位置ずれによる偏芯を防ぐことができる。
カ、またエッチング加工されたアンテナは非常に薄いためにタグも薄くできるため、CD/DVD媒体を機器に挿入した際の接触によるタグ剥がれや巻き込みを防ぐことができる。
キ、またエッチング加工されたアンテナが非常に軽量なためによりタグの重量バランスに対する影響も非常に小さく抑えることができるため、CD/DVD媒体を機器に挿入し再生等を行う場合の媒体回転により偏芯を防ぐことができる。
ク、またアンテナがCD/DVDの媒体上に広く配置されているのでCD/DVDの媒体を構成する金属素材面を通過する弱い電波を確実に捉えることができるとともに、ICタグとしての動作をさせることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の最良な実施形態は、図書の自動仕分→バーコード背ラベル印刷→自動搬送→仕様確認装備→箱詰搬出→図書館納品の作業工程からなる図書館の書籍管理システムであって、前記書籍を図書館で使用されるバーコードラベルに小型ICタグを組込み一体化してなることを特徴とする図書館用バーコード一体型のRIDタグを用いてなる図書館における書籍管理システムであり、また前記の図書館における書籍管理システムであって書籍にバーコードと一体型のRFIDタグを貼付してブックコーティングを施しかつ必要なデータをエンコードして図書館に納入し、該図書館で直ちに使用することを可能にした図書館用バーコード一体型のRFIDを用いてなる図書館における書籍管理システムであり、また前記の図書館における書籍管理システムであってバーコードラベルとICタグとを使用しかつバーコードラベル以外のICタグを貼付し、更に図書館でICタグを貼付してICタグに必要なデータをエンコードしていた従来の作業工程において、バーコード一体型RFIDタグのみの材料でかつ該バーコード一体型RFIDタグの貼付のみの作業工程にした図書館用バーコード一体型のRFIDを用いてなる図書館における書籍管理システムであり、また前記の図書館における書籍管理システムであって書籍の2ケ所に貼付けていた従来のバーコードラベルICタグとを書籍の表紙部のみにバーコード一体型のRFIDタグを貼付け、該貼付により作業コストの低減化を図りかつタグの耐久性を向上させる図書館用バーコード一体型のRFIDを用いてなる図書館における書籍管理システムであるから、従来システムよりも優れたシステムといえる。
【実施例1】
【0014】
本発明システムは、従来システムを改良したものであるから、両システムを対比して説明する。
従来システム
【0015】
【表1】

【0016】
【表2】

【0017】
【表3】

本発明システム
【0018】
【表4】

【0019】
【表5】

【0020】
【表6】

まず表1から表3までは従来システムを示した図表であり、通常は注文を受け処理して図書館に到着するまでは1〜7日位かかる。その間にソーター(自動仕分機)に投入して自動仕分をし、バーコード背ラベル印刷後に自動搬送して装備してからは箱詰搬送する作業手順で行っている。この作業手順における従来システムでは、表2のように書籍の表紙部と裏面部にバーコードラベルとICタグを貼付する必要がある。
【0021】
これに対して、本発明システムでは表4から表6に示すように書籍の表紙部にバーコードラベルに小型ICタグを組込み一体化したバーコード一体型RFIDタグを貼付るだけでの作業で済むことになる。このように改良することによって、従来システムよりも次のような特徴が得られた。
ア、従来のバーコードラベルに類似した大きさのRFIDタグにより、一体化を可能とし た。
イ、従来のバーコードラベルを本に貼付する外にICタグを貼付する必要がなくなったた め、新たに本文を隠すことがなくなった。
ウ、バーコードラベルの材料費と貼付費用が不要になるから、トータルコストの低減が図れる。
エ、図書館ですぐに運用に供することができるようになる。
オ、利用者からは従来のバーコードラベルと認識されるため、タグがイタズラの標的にさ れにくくなる。
カ、タグを含め本全体がブックコーティングで保護されているため、タグをはがし取られ るトラブルを防ぐことができる。
キ、同様に書架の本の出し入れに対するタグの耐久性向上も図れるようになる。
ク、同様に外部の水分や湿気からタグを保護できるようになる。
ケ、タグへのデータエンコードが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明のCD/DVDラベルを用いた非接触ICタグを利用した書籍類管理システムのブロック図。
【図2】書籍類管理装置でCD/DVDラベルを用いた非接触ICタグを読み取っている状況図。
【図3】図書館利用カードにおけるCD/DVDラベルを用いた非接触ICタグの概要図。
【符号の説明】
【0023】
1 書籍類管理システム
2 図書
3 図書館利用カード
4 非接触ICタグラベル
5、7 粘着剤層
6 受像層紙面
8 セパレート紙
11 主制御部
12 非接触ICタグ用プリンタ装置
13 貸出用リーダライタ
14 返却用リーダライタ
15 蔵書図書データベース
16 利用者データベース
17 管理用ソフトウェア
1 図書管理システム
2 図書
3 図書館利用カード
4 非接触ICタグラベル
5、7 粘着剤層
6 受像層紙面
8 セパレート紙
11 主制御部
12 非接触ICタグ用プリンタ装置
13 貸出用リーダライタ
14 返却用リーダライタ
15 蔵書図書データベース
16 利用者データベース
17 管理用ソフトウェア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
図書の自動仕分→バーコード背ラベル印刷→自動搬送→仕様確認装備→箱詰搬出→図書館納品の作業工程からなる図書館の書籍管理システムであって、前記書籍を図書館で使用されるバーコードラベルに小型ICタグを組込み一体化してなることを特徴とする図書館用バーコード一体型のRIDタグを用いてなる図書館における書籍管理システム。
【請求項2】
前項の図書館における書籍管理システムであって、書籍にバーコードと一体型のRFIDタグを貼付してブックコーティングを施しかつ必要なデータをエンコードして図書館に納入し、該図書館で直ちに使用することを可能にした請求項1記載の図書館用バーコード体型のRFIDを用いてなる図書館における書籍管理システム。
【請求項3】
請求項1記載の図書館における書籍管理システムであって、バーコードラベルとICタグとを使用しかつバーコードラベル以外のICタグを貼付し、更に図書館でICタグを貼付してICタグに必要なデータをエンコードしていた従来の作業工程において、バーコード一体型RFIDタグのみの材料でかつ該バーコード一体型RFIDタグの貼付のみの作業工程にした請求項1記載の図書館用バーコード一体型のRFIDを用いてなる図書館における書籍管理システム。
【請求項4】
請求項1記載の図書館における書籍管理システムであって、書籍の2ケ所に貼付けていた従来のバーコードラベルICタグとを書籍の表紙部のみにバーコード一体型のRFIDタグを貼付け、該貼付により作業コストの低減化を図りかつタグの耐久性を向上させる請求項1乃至記載の図書館用バーコード一体型のRFIDを用いてなる図書館における書籍管理システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2007−11827(P2007−11827A)
【公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−193314(P2005−193314)
【出願日】平成17年7月1日(2005.7.1)
【出願人】(303054342)株式会社図書館流通センター (3)
【Fターム(参考)】