説明

図面管理装置、図面管理方法および図面管理プログラム

【課題】デジタル図面の原本を確実、安全に保存する一方、閲覧、再利用を行うことができる図面管理装置を提供することである。
【解決手段】保存記憶域データベース200は、長期保存の対象となっているデジタル図面が記憶されている。図面使用者が保存されている図面を閲覧する場合は、低解像度で図面を提供する。そして、図面使用者が閲覧したデジタル図面の中から図面データを利用したい場合は、図面管理装置により、利用を容認されたとき、当該図面データを作業記憶域100にコピーすることで、利用可能とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタル図面を安全に保存するための図面管理装置、図面管理方法および図面管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、IT技術の発展、ネットワーク環境の充実に伴い、従来紙媒体で保存、保管していた各種データ(例えば、文書、写真、動画、図面など)をデジタルデータとして長期保存することが広く行われるようになってきている。デジタルデータとして保存することで、データが劣化する恐れがなく、また、再利用も行い易いという大きなメリットが存在する。さらに、保管のためのスペースが節約できるのも利点の1つである。
ところで、建築に用いる設計図面は、長期に渡って保存されることが要請されている。そのために、デジタル図面に対して認定タイムスタンプや、JIS規格準拠の長期署名フォーマットを付与して、図面データの証拠性を担保することも行われるようになっている。
一方で、種々のケースで過去の図面データを閲覧して、新たな設計や改造の参考にしたいという需要も存在している。即ち、保存されているデジタルデータは、貴重な会社(組織)の財産となっているといえる。
【0003】
一般に、保存したデジタルデータには、容易に再利用したいとする要請と、悪用されないように厳格に管理すべきとする相反する要請が存在している。
特許文献1記載の発明は、図面管理システムに関し、3D−CDAソフトで作成された図面も含め、全ての図面を2D−CDAソフトのファイル形式で保存することで、図面の利用性の利便と安全性の確保を図った技術である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−191806号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、安定的に長期間保存することが要請さされている建築物の竣工図などのデジタル図面について、安易に検索や閲覧を許可したり、再利用を認めた場合、情報流出や原図の改竄、削除といったことが発生する恐れがあった。
そこで、本発明の目的は、デジタル図面の原本を確実、安全に保存する一方、閲覧、再利用を行うことができる図面管理装置、図面管理方法および図面管理プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明では、ユーザからネットワークを介してアクセス可能であり、作業記憶域として機能する第1のデータ記憶手段と、デジタル図面を保存するための第2のデータ記憶手段とを備えた図面管理装置であって、前記第1のデータ記憶手段から第2のデータ記憶手段へデジタル図面の図面データを移動させて原本として保存する図面データ移動手段と、前記図面データ移動手段により移動されて、前記第2の記憶手段に原本として保存されているデジタル図面の図面データの閲覧要求を受け付ける閲覧要求受付手段と、前記閲覧要求受付手段で閲覧要求を受け付けた際、当該閲覧要求の対象となっているデジタル図面の図面データの解像度を落として開示する開示手段と、前記開示手段で開示されたデジタル図面の図面データの再利用要求を受信する再利用要求受信手段と、前記再利用要求受信手段で受信した再利用要求の適否を所定の判断基準に基づいて判断する再利用要求判断手段と、前記再利用要求判断手段で、再利用可との判断が出た場合、当該デジタル図面の図面データの原本のコピーを、前記第2のデータ記憶手段から前記第1のデータ記憶手段へ移すことで再利用可能とする図面データ付与手段と、を備えたことを特徴とする図面管理装置を提供することで、前記目的を達成する。
請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明において、前記図面データ付与手段が、原本のコピーを前記第2のデータ記憶手段から前記第1のデータ記憶手段へ移す際、原本とは異なる図面管理番号を付与することを特徴とする。
請求項3記載の発明では、請求項1または請求項2記載の発明において、第2のデータ記憶手段へ移動された原本が、認定タイムスタンプもしくは、JIS規格準拠の長期署名フォーマットを付して保存されたデジタル図面の図面データであること特徴とする。
請求項4記載の発明では、請求項1記載の発明において、前記図面データ移動手段が第2のデータ記憶手段にデジタル図面の図面データを移動させて保存する際、当該デジタル図面から単数または複数の属性情報を取得し、且つ図面データの解像度を落として閲覧、検索用の図面データを作成する閲覧、検索用のデジタル図面作成手段をさらに備え、前記開示手段が閲覧要求を受け付けてデジタル図面の図面データの解像度を落として開示する際、前記閲覧、検索用のデジタル図面作成手段で作成した閲覧、検索用のデジタル図面を開示することを特徴とする。
請求項5記載の発明では、ユーザからネットワークを介してアクセス可能であり、作業記憶域として機能する第1のデータ記憶手段と、デジタル図面を保存するための第2のデータ記憶手段とを備えた図面管理装置において、前記第1のデータ記憶手段から第2のデータ記憶手段へデジタル図面の図面データを移動させて原本として保存する図面データ移動ステップと、前記図面データ移動ステップにより移動されて、前記第2の記憶手段に原本として保存されているデジタル図面の図面データの閲覧要求を受け付ける閲覧要求受付ステップと、前記閲覧要求受付ステップで閲覧要求を受け付けた際、当該閲覧要求の対象となっているデジタル図面の図面データの解像度を落として開示する開示ステップと、前記開示ステップで開示されたデジタル図面の図面データの再利用要求を受信する再利用要求受信ステップと、前記再利用要求受信ステップで受信した再利用要求の適否を所定の判断基準に基づいて判断する再利用要求判断ステップと、前記再利用要求判断ステップで、再利用可との判断が出た場合、当該デジタル図面の図面データの原本のコピーを、前記第2のデータ記憶手段から前記第1のデータ記憶手段へ移すことで再利用可能とする図面データ付与ステップと、を備えたことを特徴とする図面管理方法を提供することで、前記目的を達成する。
請求項6記載の発明では、ユーザからネットワークを介してアクセス可能であり、作業記憶域として機能する第1のデータ記憶手段と、デジタル図面を保存するための第2のデータ記憶手段とを備えた図面管理装置において、前記第1のデータ記憶手段から第2のデータ記憶手段へデジタル図面の図面データを移動させて原本として保存する図面データ移動機能と、前記図面データ移動機能により移動されて、前記第2の記憶手段に原本として保存されているデジタル図面の図面データの閲覧要求を受け付ける閲覧要求受付機能と、前記閲覧要求受付機能で閲覧要求を受け付けた際、当該閲覧要求の対象となっているデジタル図面の図面データの解像度を落として開示する開示機能と、前記開示機能で開示されたデジタル図面の図面データの再利用要求を受信する再利用要求受信機能と、前記再利用要求受信機能で受信した再利用要求の適否を所定の判断基準に基づいて判断する再利用要求判断機能と、前記再利用要求判断機能で、再利用可との判断が出た場合、当該デジタル図面の図面データの原本のコピーを、前記第2のデータ記憶手段から前記第1のデータ記憶手段へ移すことで再利用可能とする図面データ付与機能と、をコンピュータに実現させる図面管理プログラムを提供することで、前記目的を達成する。
【発明の効果】
【0007】
請求項1、請求項5および請求項6記載の発明によれば、再利用要求があった場合、付与する図面データが原本のコピーであるため、原本はそのまま保存され、一切加工・修正などが施されない。そのため、長期保存しているデジタル図面の原本性が損なわれる恐れがない。
請求項2記載の発明では、原本と異なる図面管理番号を付与しているので、両者が混同することにより、デジタル図面の原本性が損なわれる恐れがない。
請求項3記載の発明では、原本が、認定タイムスタンプもしくは、JIS規格準拠の長期署名フォーマットを付して保存されているため、より確実にデジタル図面の原本の証拠性を担保できる。
請求項4記載の発明では、閲覧、検索用のデジタル図面を別途用意することで、保存している原本の安全性をより確保して、且つ閲覧、検索を行い易くしている。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本実施形態に係る図面管理装置を用いたシステムの概略を説明する図である。
【図2】本実施形態で用いる図面管理装置の構成を示したブロック図である。
【図3】保存記憶域データベースに保存されるデジタル図面に対応した閲覧、検索用のデジタル図面を説明する図である。
【図4】本実施形態の保存記憶域データベースにデジタル図面を保存するまでの処理手順を示したフローチャートである。
【図5】本実施形態の保存記憶域データベースに保存されているデジタル図面を再利用するための処理手順を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態に係る図面管理装置を図1ないし図5を参照して詳細に説明する。
(1)実施形態の概要
図1の図面管理装置300を用いたシステムの概略に示すように、この図面管理装置300には、CADなどで作成されたデジタル図面の図面データを記憶する領域が2箇所設けられている。作業記憶域として機能する作業記憶域データベース100と、保存記憶域として機能する保存記憶域データベース200である。
作業記憶域データベース100は、現在の作業、例えば建築工事や土木工事に用いられている各種図面データが記憶されている。この作業記憶域データベース100に、ネットワークを介して図面使用者(ユーザ)のPCからアクセスする場合には、図面管理装置300は、厳重な認証等経ずに比較的容易にアクセスを許している。
【0010】
一方、保存記憶域データベース200は、長期保存の対象となっている各種デジタル図面が記憶されている。
ネットワークを介して図面使用者のPCからアクセスする場合には、図面管理装置300は、厳重な認証等を経てデジタル図面の閲覧、検索を許可し、且つ提供する図面データは、解像度を落としてある。
そして、図面使用者のPCから閲覧したデジタル図面の中からある図面データを利用したい旨の申請を受け付けたときは、図面管理装置300は、利用を許可する所定の基準に合致しているかの判断を行う。この判断の結果、利用が容認されたとき、当該図面データは作業記憶域データベース100にコピーされる。
【0011】
(2)実施形態の詳細
まず、図1を参照して、本実施形態に係る図面管理装置300を用いたシステムの概略を説明する。
この実施形態では、建築物の施工図を例に説明する。この実施形態では、デジタル図面とは、CADなど作成された図面データと図面番号などのデータを併せたものを指すこととする。
作業記憶域データベース100には、現在施工中、または施工予定の施工図のデジタル図面が記憶されている。
図面管理装置300は、図面使用者、例えば設計者、施工関係者が、PCからネットワークを介して度々この作業記憶域データベース100にアクセスし、デジタル図面を閲覧したり、図面データを加筆・修正したりすることを容認する。
この作業記憶域データベース100は、日々の作業で頻繁に利用することを前提としているため、図面管理装置300は、アクセスには、例えばIDとパスワードの入力を受けて認証できれば、可能となるようにしている。
このアクセスは、PC(タブレット型端末を含む)や表示画面を備えた携帯電話からも可能である。また、この図面管理装置300の設置場所で直接アクセスしてもよい。
【0012】
その後、建築物の施工が終了し、竣工した段階で、図面管理装置300は、作業記憶域データベース100に記憶されていた図面データを、保存記憶域データベース200に移動する。且つ作業記憶域データベース100の図面データを消去する。このとき、保存記憶域データベース200に移動されるデジタル図面の証拠性を担保するため、認定タイムスタンプ、もしくはJIS規格準拠の長期署名フォーマットを付与する。
この保存記憶域データベース200に移動されたデジタル図面は、会社の資産として、厳重に管理、保存される。
【0013】
作業記憶域データベース100に記憶されているデジタル図面(施工図)は、現に施工を行っているものを対象としているため、比較的少数であるのに対し、保存記憶域データベース200に保存されているデジタル図面の量は、会社の歴史にもよるが、膨大な量になることが想定できる。
設計者や施工関係者にとって、この保存記憶域データベース200に保存されているデジタル図面を参照して、日々の業務に役立てたいとする要求が存在し、会社としても業務の効率化に資するため、有効にデジタル図面の図面データを利用することは望ましいといえる。
そこで、図面管理装置300は、図面使用者が、PCからネットワークを介して保存記憶域データベース200にアクセスすることを許している。そして、図面管理装置300は、保存記憶域データベース200に保存されているデジタル図面の図面データを閲覧または再利用するために、当該デジタル図面を指定する(例えば図面番号を入力する)、もしくは検索によって探すことができるようにしている。
【0014】
しかしながら、保存記憶域データベース200に保存されているデジタル図面は、会社の重要な資産としての位置づけもあるため、安易に窃取されないようにしなければならない。
そこで、この図面管理装置300では、当該デジタル図面のデジタルデータの表示については、図面使用者が使用しているPCの画面では紙図面相当の解像度では表示せず、図面として判別できる程度の荒い解像度で表示するようする。例えば、通常600dpi程度で表示するものを100dpiで表示するようにする。
このように表示することで、図面管理装置300は、図面データを閲覧し、検索することは許すが、そのままデジタル図面の図面データとして再利用することを防止している。
【0015】
次に、図面管理装置300が、保存記憶域データベース200に保存しているデジタル図面の図面データの再利用を許す手続を説明する。
図面管理装置300は、図面使用者のPCからネットワークを介して図面データの再利用の許可申請を受信する。このとき、例えば検索によって決定した当該デジタル図面の管理番号を同時に受信する。
図面管理装置300は、判断基準データベース80に、各デジタル図面毎に、再利用を許可する基準を予め保持している。そして、図面管理装置300は、受信した再利用申請が、当該基準に合致しているか否かを判断する。
この再利用申請にあたっては、図面管理装置300は、判断の基準となる事項の開示を要求する。具体的には、当該申請者の役職、所属部署、上司の承諾、当該図面データの作者か否かといった事項である。
所定のフォームを用意し、これに基づいて申請を行わせるようにしてもよい。
【0016】
判断の結果、図面管理装置300が、再利用可と判断した場合、図面管理装置300は、当該デジタル図面の図面データを保存記憶域データベース200から作業記憶域データベース100に、原本(保存記憶域データベース200に認定タイムスタンプもしくは、JIS規格準拠の長期署名フォーマットを付して保存されたデジタル図面)とは異なる図面管理番号を付してコピーする。
このとき、図面管理装置300は、原本はそのまま保存し、一切加工・修正などが施されないようにする。そのため、長期保存しているデジタル図面の原本性が損なわれる恐れがない。
【0017】
ここで、図面管理装置300は、上記と同様に、図面使用者、例えば設計者、施工関係者が、PCからネットワークを介して度々この作業記憶域データベース100にアクセスし、デジタル図面を閲覧したり、図面データを加筆・修正したりすることを容認する。
その後、図面管理装置300は、図面使用者が加筆・修正した図面データを含むデジタル図面を、作業が終了すると、原本と同様に、保存記憶域データベース200へ移動し、長期保存の対象に加える。一方、図面管理装置300は、作業記憶域データベース100の図面データを消去する。
【0018】
次に、本実施形態に係る図面管理装置300の構成を図2を参照して説明する。
図2は、本実施形態で用いる図面管理装置300の構成を示したブロック図である。
この図面管理装置300は、CPU(中央演算処理装置)21、ROM(リード・オンリ・メモリ)22、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)23、通信装置24、入力装置25、記憶装置50を備えている。
CPU21は、各種プログラムに従った情報処理を実行することで、図面管理装置300の各部を統括的に制御する。
ROM22は、図面管理装置300が動作するための基本プログラムやパラメータを記憶した読み取り専用メモリである。
RAM23は、CPU21が図面の管理処理などを行う際に、ワーキングメモリを提供する読み書き可能なメモリである。
【0019】
通信装置24は、図面管理装置300をインターネットなどのネットワークに接続するための接続インターフェイスである。図面管理装置300は、この通信装置24を介して図面データを図面使用者のPCへ送信したり、図面データの再利用申請を受信したりする。
入力装置25は、キーボード、マウスなどの入力デバイスを備えており、ユーザからの操作を受け付ける。ユーザは、図面管理装置300で、この入力装置25を用いて、例えば、デジタル図面の図面データの検索を行うこともできる。
【0020】
記憶装置50は、例えば、ハードディスクなどの大容量記憶媒体である。
この記憶装置50は、図面管理プログラム60、判断基準データベース80、作業記憶域データベース100、保存記憶域データベース200を記憶している。
CPU21が、記憶装置50に記憶されている図面管理プログラムを実行することで、上記で説明した処理が行われる。
この図面管理プログラム60には、作業記憶域データベース管理プログラム61、保存記憶域管理プログラム62、判断管理プログラム63および長期署名管理プログラム64等を含んでいる。
【0021】
作業記憶域データベース管理プログラム61は、作業記憶域データベース100での処理を管理し、保存記憶域管理プログラム62は、保存記憶域データベース200での処理を管理するためのプログラムである。
また、判断管理プログラム63は、作業記憶域データベース100へのアクセス、保存記憶域データベース200に保存されている図面データ等の閲覧、検索および図面データの再利用申請の適否を、判断基準データベース80に保持されている基準に基づいて判断するためのプログラムである。
長期署名管理プログラム64は、保存記憶域データベース200に保存されるデジタル図面の長期署名を管理するプログラムである。
【0022】
判断基準データベース80は、作業記憶域データベース100へのアクセス、保存記憶域データベース200に保存されている図面データ等の閲覧、検索および図面データの再利用申請の適否を判断するための基準を予め保持しているデータベースである。CPU21が、判断管理プログラム63を実行することで、この判断基準データベース80の判断基準に沿った判断を行うようになっている。
作業記憶域データベース100は、上述したように、現在進行形の作業、例えば建築工事や土木工事に用いられている各種図面データが記憶されている。
一方、保存記憶域データベース200は、作業が終了したデジタル図面を会社の資産として保管するデータベースなので、アクセスを厳重に管理し、且つデジタル図面の証拠性を担保するような処置、例えば認定タイムスタンプの付与などを行うようにしている。この点については、後述する。
【0023】
保存記憶域データベース200へのデジタル図面の保存の一例として、保存しているデジタル図面とは別個に、それに対応した閲覧、検索用のデジタル図面を用意する場合を説明する。
図3は、保存記憶域データベース200に保存される閲覧、検索用のデジタル図面500の一例を示した図である。
保存記憶域データベース200に保存される閲覧、検索用のデジタル図面500には、テキストデータである一定の書誌的事項(付属情報)と解像度を落とした図面データとから構成されている。
【0024】
これらは、図面管理装置300が、作業記憶域データベース100に記憶されていた図面データを、保存記憶域データベース200に移動する際、保存されるデジタル図面から抽出することで取得する。そして、図面管理装置300は、取得した一定の書誌的事項(付属情報)と図面データとから閲覧、検索用のデジタル図面を作成する。
この処理は、CPU21が、保存記憶データベース管理プログラム62を実行することで行われる。
なお、このとき、後に図面データの再利用を許可したとき、コピー用に予め複写用図面データを作成し、保持するようにしてもよい。
【0025】
図3の例では、付属情報として、「図面管理番号」、「図面作成者」、「図面作成年、月、日、時」、「図面修正者名」、「修正前図面管理番号」、「修正作成年、月、日、時」、「長期署名スタンプの押印者名」、「押印作成年、月、日、時」、「長期保管担当者名」、「長期保管年、月、日、時」、「ファイル名」、「プロジェクト名」、「CADデータから自動取得した任意の文字列」などである。
【0026】
また、「建築物の特徴」、例えば「木造3階建て」、「狭い敷地に建っている住宅」、「店舗と住居部が一体となっている住宅」などである。
さらに、「建築物の場所及びその特徴」、例えば、「海岸に近い」、「崖に近い」、「軟弱な地盤」などである。
これに加えて、「図面管理に関する特記事項」も保持する。
これ以外にも、例えば、「施工会社」、「建築主から寄せられた苦情」、「地震や風水害によって受けたダメージ情報」などを付属情報としてもよい。
この閲覧、検索用のデジタル図面500の書誌的事項は、後に追加、修正可能な設定としてもよい。
なお、「図面管理に関する特記事項」で「極秘」に設定されている場合は、図面管理装置300は、解像度を落としたデジタルデータを含めて、少なくともネットワークを介しての開示を一切拒否するようにしてもよい。この場合は、ネットワークを介しての処理でなく、社内の稟議等を経て、管理権限のある者の操作によって、閲覧可能とすることもできる。
【0027】
この閲覧、検索用のデジタル図面500に記載されている図面データは、解像度を落としたラスタ形式のデータである。解像度を落としてあるのは、上記したように、検索用として図面データとしては判別できるが、図面データとしては再利用できないようにするためである。
また、ラスタ形式のデータとしているのは、設計図面の場合、ラスタ形式のデータは再利用しにくいためである。
図面使用者は、ネットワークを介して図面管理装置300にアクセスすることで、このような付属情報を検索キーとして、閲覧したいデジタル図面を検索する。
【0028】
ここで、保存記憶域データベース200に保存するデジタル図面(上記した閲覧、検索用のデジタル図面を含めて)の図面データは、ベクタ形式のデータで構成されていても、ラスタ形式(ビットマップ形式)のデータで構成されていてもよい。
ここで、ベクタ形式のデータとは、コンピュータ内で処理する図面(図形)のデータを全て数値で管理する方式である。このベクタ方式では、図面(図形)を各頂点などの座標データとして保持しており、表示されるごとに輪郭となる線の情報を演算処理することで表現する。そのため、図面(図形)のサイズの変更や変形を施せば、それに応じた図面(図形)を表示できる。従って、修正・変形などを多々行う設計図面などに適した方正である。
一方、ラスタ形式のデータとは、画像をビットマップで構成する方式である。このラスタ形式のデータは、単純にドットの配置と色(濃淡を含む)情報をデータとして保持しているだけなので、解像度に依存するという特質を有する。
【0029】
また、保存する図面データがベクタ形式のデータで構成されていた場合はラスタ形式のデータに変換して保存し、ラスタ形式のデータの場合は、そのまま保存するようにしてもよい。
このとき、解像度を落としたデジタル図面の図面データを開示する際、全てラスタ形式のデータで開示するようにする。建築関係の図面データに関しては、上記したように、ラスタ形式のデータは再利用しにくいので、こうすることで、デジタル図面の図面データの不正取得を防止するのに一定の効果が期待できる。
【0030】
次に、図面管理装置300が行う、保存記憶域データベース200に保存されているデジタル図面の図面データの再利用の可否について説明する。
どのような対象に、どこまでのデジタル図面のデジタルデータの再利用を許可するかは、当該会社のセキュリティーポリシーに基づいて予め明確な基準として決定しておくべき事項である。その決定された基準に基づいて、図面管理装置300は、再利用可否の判断を行う。
本実施形態では、この基準を判断基準データベース80に予め保持している。
【0031】
この基準には、図面使用者、即ち「人」対する基準と、デジタル図面の図面データの「内容」に対する基準がある。
ここで、「人」に対する基準とは、例えば、「一般社員」、「管理職」、「経営者(役員)」といった基準で社員を分類し、地位が高くなれば再利用できる範囲が広がるという基準である。
また、所属部署毎で基準を設ける方法もある。図面作成者と同一部署に属する者には基準を緩和し、さらに、作成者本人の場合は、無条件で再利用可とすることもできる。
具体的には、デジタル図面をA、B、Cとランク付けし、Aランクは「経営者(役員)」のみ、Bランクは「管理職」と「経営者(役員)」、Cランクは、「一般社員」を含め全員再利用可能とする。
そして、その例外として、当該デジタル図面の作成者と同一部署の者は、「管理職」ならAランク、「一般社員」もBランクまで再利用可能とする。
さらに、当該デジタル図面の作成者本人である場合は、全てのランクを再利用可能とする。
【0032】
次に、内容に関する基準とは、上記のA、B、Cのランク分けに相当する。このランク分けの数は3ランクに限定されるものでなく、各会社の都合に応じ適宜決定すべき事項である。
ここで、Aランクに相当するのは、機密性の高い、大使館、警察関連の施設、銀行関連の建物などがあげられる。また、Bランクは、通常のオフィスビル、個人用の住宅、Cランクは、例えば、広く利用されている公園の設計図などがあげられる。
内容に関する基準となり得る要素として、デジタル図面の図面データの作成年月日、建築物の種類、建築物の場所等があげられる。
【0033】
このランク分けは、保存記憶域データベース200にデジタル図面を保存する際に決定しておく必要がある。この決定は、権限を有する者の設定により行われるのが通常である。
なお、この判断基準は、予め社員に公開しておいてもよい。
また、当該デジタル図面の再利用の基準を、例えば、上記ランクを図3に示した書誌的事項と共に開示するようにしてもよい。こうすることで、再利用申請する者は、その可否を事前に判断できる。再利用不可となる場合は、事前に上司を介して再利用の申請を行うといった対応も可能となる。
このランク分けに際しては、再利用を許可する場合、特に決定権限のある者の認可を受けることをさらに要求するといった設定も可能である。
【0034】
次に、保存記憶域データベース200にデジタル図面を保存する際の、証拠性の担保について説明する。
保存記憶域データベース200にデジタル図面を保存することは、当該デジタル図面を会社の資産として長期に渡って保管することを意味している。この際、デジタル図面の改竄をどのように防止するかは、当該デジタル図面の重要性と、当該会社のセキュリティーポリシーに関わる問題である。
まず、一般的な方法として、保存記憶域データベース200へのアクセスを厳重に管理することである。
【0035】
他の方法として、「電子署名」を用いる方法がある。この「電子署名」とは、例えば、公開鍵暗号方式で文書(デジタル図面)の作成者を証明し、且つ当該文書(デジタル図面)が改竄されていないことを保証する署名である。
さらに、厳重な方法として「長期署名」を用いる方法がある。この「長期署名」とは、電子署名された文書(デジタル図面)の原本性を長期渡り保証するためのシステムである。「電子署名」と「認定タイムスタンプ」により、作成者の真正性と非改竄性を証明は可能であるが、比較的有効期限が短いため、この「長期署名」のシステムで、電子署名の真正性を延長することで、電子文書(デジタル図面)の原本性を将来に渡って、保持可能としている。
この「長期署名」を実現するためには、通信装置24を介して、外部の「タイムスタンプサーバ」にアクセスして、「タイムスタンプ」を定期的に取得しなければならない。
本実施形態では、CPU21が、長期署名管理プログラム64を実行することで、長期署名の取得を実現している。
【0036】
続いて、図4および図5のフローチャートを参照して、本実施形態の処理手順を説明する。以下の処理は、CPU21が、記憶装置60に記憶された図面管理プログラム60を実行することで実現される。
図4は、本実施形態の保存記憶域データベース200にデジタル図面を保存するまでの処理手順を示したフローチャートである。
まず、CPU21は、図面使用者(以下、ユーザという)のPCから作業記憶域データベース100へのアクセス申請を受け付けると(ステップ10)、同時に受信したユーザの指定情報(ユーザIDやパスワード)から許可、不許可の判断を行う。CPU21は、ユーザIDやパスワードに問題がなければ、許可の通知をネットワークを介してユーザのPCに送信し、問題があれば不許可の通知を送信する(ステップ11)。
そして、許可の場合、CPU121は、作業記憶域データベース200を当該ユーザに対してアクセス可能状態にする(ステップ12)。
【0037】
そして、CPU21は、ユーザのPCからの作業記憶域データベース100へのアクセスを受け付け(ステップ13)、図面データの取得を容認する(ステップ14)。
そして、ユーザは、日々の作業の中で、図面データの修正、加筆を行い、日々の作業の終了時に、CPU21は、加筆、修正された図面データを作業記憶域100で記憶、保存する(ステップ15)。
通常、このような一連の作業は、建築工事が終了するまで、例えば、半年とか1年、日々継続される。
そして、最終的に作業が終了すると(即ち建築物が完成すると)(ステップ16;Y)、CPU21は、最終的な図面データを作業記憶域100で受け付け(ステップ17)、且つユーザのPCから作業が終了した旨の通知を受信する(ステップ18)。
【0038】
ここで、CPU21は、作業記憶域データベース100に記憶、保存されている最終的な図面データを保存記憶域データベース200へ移動し、且つ作業記憶域データベース100に記憶、保存されている最終的な図面データを消去する(ステップ19)。
ここで、CPU21は、保存記憶域データベース200に保存された最終的な図面データに、長期署名付与の処理を行うようにしてもよい。
また、本実施形態で説明した書誌的事項と解像度を落としたラスタ形式のデータで作成した閲覧、検索用のデジタル図面500を作成するようにしてもよい。
また、このとき、後に図面データの再利用を許可したとき、コピー用に予め複写用図面データを作成し、保持するようにしてもよい。
【0039】
図5は、保存記憶域データベース200に保存されたデジタル図面を再利用するための手続示したフローチャートである。
まず、CPU21は、ユーザのPCから保存記憶域データベース200へアクセスして閲覧、検索を行う申請を受け付けると(ステップ30)、同時に、受信したユーザの指定情報(ユーザIDやパスワード)から許可、不許可の判断を行う。但し、この処理は、保存記憶域データベース200にアクセスするので、より厳格な認証を求めるようにしてもよい。具体的には、事前に上司の承諾を得ることを要求するとか、より厳しく個人認証を行うことがあり得る。
その結果、CPU21は、要件を充足していれば許可を、充足していなければ不許可の通知をユーザのPCに送信する(ステップ31)。そして、許可の場合、CPU21は、保存記憶域データベース200を閲覧、検索可能な状態にする(ステップ32)。
【0040】
そして、CPU21は、ユーザからのアクセスを受け付け、保存記憶域データベース200のデジタル図面の閲覧、検索を容認する。なお、ここで、閲覧、検索の対象となっているのは、上記で説明したように、保存記憶域データベース200に保存されているデジタル図面そのものでなく、閲覧、検索用に作成した書誌的事項と解像度を落としたラスタ形式のデータで作成された図面データからなる閲覧、検索用のデジタル図面500である。
そのため、保存記憶域データベース200に保存されているデジタル図面の原本自体は一切閲覧、検索の対象となっていない。
【0041】
ユーザが閲覧、検索を行い、その結果、再利用したい図面データを特定したとする。ここで、CPU21は、ユーザのPCから図面データの再利用申請を受信する(ステップ34)。この再利用申請には、再利用可否の判断に必要な事項の開示を求める。具体的には、当該デジタル図面の管理番号、当人の役職、所属部署、場合によっては上司の承認などである。
この再利用申請を受信すると、CPU21は、判断管理プログラム63を実行し、判断基準データベース80に保持されている基準に従った判断を行う。そして、その結果である「許可」または「不許可」をユーザのPCへ通知する(ステップ35)。
【0042】
また、「許可」の判断を行った場合、CPU21は、保存記憶域データベース200に保存されている図面データのコピーを作成し、これを作業記憶域データベース100へ移動する(ステップ36)。ここで、図面データをコピーするのは、保存記憶域データベース200に保存されている原本でなく、コピー用に予め用意してあった複写用図面データでもよい。
そして、CPU21は、コピーした図面データに原本とは別個の図面管理番号を付与し、以後、原本とは別個のデジタル図面として管理する。
CPU121は、作業記憶域データベース200を当該ユーザに対してアクセス可能状態にする。
【0043】
そして、CPU21は、ユーザのPCからの作業記憶域データベース100へのアクセスを受け付け可能な状態にし(ステップ37)、ユーザのPCからの作業域データベース100へのアクセスを受け付ける(ステップ38)。
以後の処理は、図4のステップ14からステップ19の処理と同様である(ステップ39からステップ44)。
なお、最終的にCPU21が、作業記憶域データベース100に記憶、保存されている最終的な図面データを保存記憶域データベース200へ移動する際に、原本とは別個の図面管理番号で、別個のデジタル図面として保存される。
【0044】
上記した実施形態では、建築の設計図面を中心に説明したが、本発明はこれに限定されることはない。例えば、工業製品のデジタル図面の管理にも本発明は適用することができる。
【0045】
上記した実施形態では、図2に示すように、作業記憶域データベース100と保存記憶域データベース200が、同一の装置内に設置されている例で説明したが、本発明は、これに限定される必要はない。
ネットワークで接続されていれば例えば、作業記憶域データベース100が、作業記憶域サーバとして、別個の装置として存在していてもよい。また、保存記憶域データベース200が、保存記憶域サーバとして別個の装置として存在していてもよい。
また、作業記憶域データベース100と保存記憶域データベース200の機能を単一のサーバで実現してもよい。この場合、図面管理装置とこのサーバとで本発明に該当する図面管理システムを実現することとなる。
さらに、図面管理装置と、作業記憶域サーバおよび保存記憶域サーバをネットワークで接続して、本発明に該当する図面管理システムを実現してもよい。
【符号の説明】
【0046】
21 CPU
22 ROM
23 RAM
24 通信装置
25 入力装置
50 記憶装置
60 図面管理プログラム
80 判断基準データベース
100 作業記憶域データベース
200 保存記憶域データベース
300 図面管理装置
500 閲覧、検索用のデジタル図面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザからネットワークを介してアクセス可能であり、作業記憶域として機能する第1のデータ記憶手段と、デジタル図面を保存するための第2のデータ記憶手段とを備えた図面管理装置であって、
前記第1のデータ記憶手段から第2のデータ記憶手段へデジタル図面の図面データを移動させて原本として保存する図面データ移動手段と、
前記図面データ移動手段により移動されて、前記第2の記憶手段に原本として保存されているデジタル図面の図面データの閲覧要求を受け付ける閲覧要求受付手段と、
前記閲覧要求受付手段で閲覧要求を受け付けた際、当該閲覧要求の対象となっているデジタル図面の図面データの解像度を落として開示する開示手段と、
前記開示手段で開示されたデジタル図面の図面データの再利用要求を受信する再利用要求受信手段と、
前記再利用要求受信手段で受信した再利用要求の適否を所定の判断基準に基づいて判断する再利用要求判断手段と、
前記再利用要求判断手段で、再利用可との判断が出た場合、当該デジタル図面の図面データの原本のコピーを、前記第2のデータ記憶手段から前記第1のデータ記憶手段へ移すことで再利用可能とする図面データ付与手段と、
を備えたことを特徴とする図面管理装置。
【請求項2】
前記図面データ付与手段が、原本のコピーを前記第2のデータ記憶手段から前記第1のデータ記憶手段へ移す際、原本とは異なる図面管理番号を付与することを特徴とする請求項1記載の図面管理装置。
【請求項3】
第2のデータ記憶手段へ移動された原本が、認定タイムスタンプもしくは、JIS規格準拠の長期署名フォーマットを付して保存されたデジタル図面の図面データであること特徴とする請求項1または請求項2記載の図面管理装置。
【請求項4】
前記図面データ移動手段が第2のデータ記憶手段にデジタル図面の図面データを移動させて保存する際、当該デジタル図面から単数または複数の属性情報を取得し、且つ図面データの解像度を落として閲覧、検索用の図面データを作成する閲覧、検索用のデジタル図面作成手段をさらに備え、
前記開示手段が閲覧要求を受け付けてデジタル図面の図面データの解像度を落として開示する際、前記閲覧、検索用のデジタル図面作成手段で作成した閲覧、検索用のデジタル図面を開示することを特徴とする請求項1記載の図面管理装置。
【請求項5】
ユーザからネットワークを介してアクセス可能であり、作業記憶域として機能する第1のデータ記憶手段と、デジタル図面を保存するための第2のデータ記憶手段とを備えた図面管理装置において、
前記第1のデータ記憶手段から第2のデータ記憶手段へデジタル図面の図面データを移動させて原本として保存する図面データ移動ステップと、
前記図面データ移動ステップにより移動されて、前記第2の記憶手段に原本として保存されているデジタル図面の図面データの閲覧要求を受け付ける閲覧要求受付ステップと、
前記閲覧要求受付ステップで閲覧要求を受け付けた際、当該閲覧要求の対象となっているデジタル図面の図面データの解像度を落として開示する開示ステップと、
前記開示ステップで開示されたデジタル図面の図面データの再利用要求を受信する再利用要求受信ステップと、
前記再利用要求受信ステップで受信した再利用要求の適否を所定の判断基準に基づいて判断する再利用要求判断ステップと、
前記再利用要求判断ステップで、再利用可との判断が出た場合、当該デジタル図面の図面データの原本のコピーを、前記第2のデータ記憶手段から前記第1のデータ記憶手段へ移すことで再利用可能とする図面データ付与ステップと、
を備えたことを特徴とする図面管理方法。
【請求項6】
ユーザからネットワークを介してアクセス可能であり、作業記憶域として機能する第1のデータ記憶手段と、デジタル図面を保存するための第2のデータ記憶手段とを備えた図面管理装置において、
前記第1のデータ記憶手段から第2のデータ記憶手段へデジタル図面の図面データを移動させて原本として保存する図面データ移動機能と、
前記図面データ移動機能により移動されて、前記第2の記憶手段に原本として保存されているデジタル図面の図面データの閲覧要求を受け付ける閲覧要求受付機能と、
前記閲覧要求受付機能で閲覧要求を受け付けた際、当該閲覧要求の対象となっているデジタル図面の図面データの解像度を落として開示する開示機能と、
前記開示機能で開示されたデジタル図面の図面データの再利用要求を受信する再利用要求受信機能と、
前記再利用要求受信機能で受信した再利用要求の適否を所定の判断基準に基づいて判断する再利用要求判断機能と、
前記再利用要求判断機能で、再利用可との判断が出た場合、当該デジタル図面の図面データの原本のコピーを、前記第2のデータ記憶手段から前記第1のデータ記憶手段へ移すことで再利用可能とする図面データ付与機能と、
をコンピュータに実現させる図面管理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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