説明

固定及び解除装置

【課題】固定手段が外から見えないような締結具を提供する。
【解決手段】第一部材と第二部材を解除可能に固定するように適合された接続手段であって、前記第一部材が前記第二部材にロックされるロック位置と前記第一部材が前記第二部材から解除されるロック解除位置との間に遠隔操作動手段により移動可能なロック手段を備えている前記接続手段において、前記接続手段と前記遠隔操作手段との間に永久的材料接続がないこと、及び前記ロック手段は前記ロック位置に前記ロック解除位置間に回転可能であることを特徴とする接続手段。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明の分野は種々様々な製品と用途のための固定及び解除装置にある。この発明はまた、固定及び解除装置に使用されるコネクターに関する。
【背景技術】
【0002】
スタッドをパネルに固定するような、一つの部材(要素)を他の部材(要素)に固定する必要性は締結具(ファスナー)に関する広範な技術を発生させた。釘やねじなどの基本的なバージョンは激しい労働であり、かつ固定手段が外から見える欠点がある。固定手段が外から見えないように一つの部材を他の部材に固定することが望ましい。この要望は美的理由と経済的理由によるものである。幾つかの用途では、セキュリティ(安全)目的のためにこの固定手段は外から見えないことが望ましいことがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一般的構成となる実施法は最初の固定段階、それに続く「仕上げ取付け」段階を有することである。この実施法は激しい労働であり、一般に後仕上げ(post−finishing)となる。この最初の固定段階の必要性を無くし、組み立てが完了した後に固定することが望ましい。
さらに、一般的な固定方法は、固定されている部材に損傷を与えることなしにはめったに元にもどせない。少なくとも幾つかの態様では、損傷も無く元に戻せる固定装置を作ることが望ましい。
さらにまた、一つの部材の他の部材への固定を前者と後者の部材とは別のコネクターを使用して行なうことが一般的である。第一部材あるいは第二部材にコネクターの少なくとも一部を使用することは望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一つの態様では、この発明はリモコン手段を使用して一つの部材を他の部材に固定する装置に関する。他の態様では、この発明は部材のリモコン固定及びリモコン解除を可能にする装置に関する。さらに他の態様では、この発明は各部材間の関係の状態、例えばそれらの部材が固定されているかあるは否か、またそれらの部材が解除されたか否かに関する情報を提供することができる装置に関する。幾つかの態様では、この発明は各部材間の一連の固定及び解除方法に関する。他の態様についても以下の説明の中で開示する。
【0005】
幾つかの分野ではリモコン(遠隔操作)固定及び解除が自動組立への先行モデルであることが分かるだろう。
この発明の装置は建築産業に対して特に応用が可能である。しかし、この発明はこの分野に限定されず、多くの他の技術にも応用可能である。便宜上、多くの場合、以下の説明は建築産業に関して行なう。
従って、一つの態様では、この発明は第一部材と第二部材を固定あるいは解除する方法を提供するもので、その第一部材を第二部材に固定し、あるいはその第一部材から第二部材を解除するリモコン作動手段を適用する工程を備えている。
この固定及び/又は解除は第一部材及び第二部材にマーキングも無く、損傷を与えたりせずに実施できることが好ましい。
【0006】
この発明の装置では、固定または解除される部材は3個以上あってもよい。例えば、第一の1個の部材を複数の第二部材に固定したりあるいはその部材から解除したり、あるいは、1個の第一部材を複数の第二部材に固定したりあるいはその部材から解除したり、あるいは、複数の第一部材を複数の第二部材に固定したりあるいはその部材から解除したりすることができる。さらに、複数の部材であってもこれらの部材は同じである必要はない。複数の第一部材が互いに異なってもよく、また複数の第二部材が互いに異なってもよい。
【0007】
このリモコン固定あるいは解除手段は適切な何らかの手段でよく、これら手段の多くは種々の関連技術の当業者に明らかであろう。このリモコン固定あるいは解除手段の非限定実施例を以下説明する。
このリモコン固定手段はこの部材の固定又は解除を作動するのに必要な力あるいはメッセージを備えることができる。実施例は磁気引力又は斥力の使用、高周波加熱の使用、ある電波あるいは他の電波を介するメッセージの送信等である。
その最も簡単な態様では、本発明の装置は2個の部材を一緒に押したり、あるいはそれらの2個の部材をロックしたり、あるいはそれらの2個の部材を押しやったり、あるいはそれらの部材のロックの解除を行なうことができる。この点で、リモコン固定手段で発生した力あるいはメッセージに「従順なもの」と見なせる接続手段があればよい。
【0008】
この発明の装置のさらに高度なバージョンでは、メッセージが、部材を互いに近づけ、あるいは遠ざけることを可能にし、あるいは部材間のコネクターを開閉できる指示を伝達することができる(例えばディジタル方式で)。特に、このメッージは3次元のどれかあるいは全ての方向に移動させることができる。従って、例えば第一部材を第二部材に対して縦にあるいは横に相対的に移動させることができる。また、第一部材を第二部材に対して相対的に回転させることができる。
この発明の装置のさらに高度なバージョンでは、メッセージを伝達するばかりでなくレポート情報を受けることも可能である。例えば2個の部材が固定状態にあるか解除状態にあるか、あるいは例えば地震の結果としての移動により、あるいは電気ダクトを利用する試みなどの不正動作のためにその2個の部材間の結線が損傷したか、応力がかけられているかについてのレポートを受けることが可能である。
【0009】
さらに、この発明の装置ではセキュリティを組み込むために暗号化を取り入れてもよい。これは例えば部材へのアクセス、あるいはその部材がバリヤーとなる物あるいは材料へのアクセスを制限することが望ましい場合に有効とすることができる。1つの実施例は、部品検査、除去あるいは交換のアクセスが許可された人達に限定される、飛行機の部品の固定である。この装置への暗号化の取り入れは部材の固定あるいは解除を可能にするために適切に暗号化された作動手段を必要とすることがある。
本発明の装置のこれら最後に述べた実施例は、リモコン手段で与えられるメッセージあるいは力に対する応答があるだけでなく、フィードバックが固定又は解除状態に関して得られ、そしてアクセスが適切な方法で限定できるため、「インテリジェントで従順な」バージョンと見なすことができる。さらに、このバージョンは適切な許可が無くてもアクセスを防止でき、固定又は解除の時間の記録を備えることができる。従って、例えば給油ポンプあるいはガスポンプに対する無許可アクセスが防止され、許可された使用者によるそのポンプの使用時間を記録することができる。
【0010】
本発明のこの「インテリジェントで従順な」装置1つのバージョンでは、固定又は解除機構の場所に関してのレポート情報を得ることができる。
本発明のこの「インテリジェントで従順な」装置が有することが可能な利点は、(部材の)組立てが完了した後、無許可解除を防止することである。
1個の部材を他方の部材に対し3次元のいずれかの方向に移動させるために、一つの形態の本発明の装置の性能が建築産業で生じている課題を解決させる。例えば壁高さが50ないし60ミリメートル変化する必要性がある。そこで、幾つかの態様の本発明によりその場所で必要な調整を行なうことが可能となる。これにより例えば垂直の許容差が緩められ、直交移動を扱う能力が与えられる。
【0011】
各部材の解除を可能にするこの発明の装置のバージョンでは、取り壊しの必要もなく、また再利用のために建造物部材を保存する機能を有して、建造物あるいは建造物の部品を分解するための容易な手段を提供することが分かるであろう。
さらに、特に「インテリジェントで従順な」形態では、連続する1組の部材の固定と解除を実施することが可能である。これは、例えば大きなパネルをスタッドを固定しながら正確な配置を確保するために先ずその上面と下面の角を固定し、次に他の領域で固定することが望ましい場合に有効となることがある。本発明の装置の1つのバージョンでは、パネルの4つの角を固定すると、補助的場所での固定が連続で行なわれる。
【0012】
上記のように、この発明は建築産業での応用に限定されない。2個の部材の、他の1個の部材に対する固定又は解除をリモコン作動することが望ましい無数の他の領域がある。例として以下のことが言える。血液の包装の場合のような滅菌環境を維持することが望ましい場合、血液を解放するために、例えばその包装内部のバルブを血液に応じてリモコンで作動させることができる。この作動は、例えば磁力を、バルブ内で回転するか、あるいは移動することができるバルブのディスクに加えることによって実施することができる。無菌状態をこれらの環境に中で維持できることが分かるだろう。
本発明の固定及び解除装置は、例えば無菌状態の2本のパイプ又は導管を接続するために使用することができる。
【0013】
他の実施例として、固定あるいは解除のリモコン作動は、汚染の導入を最少にする必要がある食品工業で有効にすることができる。
1個の部材を他の部材に対して固定または解除することは、それらの部材とは別の接続手段を使用してあるいは第一又は第二部材又はその双方に組み込まれた接続手段を使用することによって実施することができる。この後者の態様は、さらに以下に説明する「パネル技術」装置の一部と見なすことができる。
他の態様では、この発明は第一部材と第二部材を固定又は解除するために適合される接続手段を提供するものであり、この接続手段はロック位置とロック解除位置間に、リモコン作動手段により移動可能なロック手段を備えている。
第一及び第二部材とは別の接続手段の非限定実施例として、以下の説明を行なうことができる。
【0014】
1個は製造時あるいは製造後に1個の部材に取付けることが可能な雌型部品であり、他の1個は製造時あるいは製造後に第二の部材に取付けることが可能な雄型部品である2個の部品を有するファスナーは、雄型部品が、雌型部品内に収容されるように揃えられ、その後、雌型部品に対する雄型部品のロックをリモコン手段で行なうことができる。
他の実施例としてRF(高周波)加熱で硬化される接着剤が第一部材と第二部材間の適切な場所に挿入され、その後、その接着剤がRF加熱で硬化され、そしてそれら部材が互いに固定される。この実施例では、その後、部材を解除することは不可能であることが分かるであろう。
【0015】
他の実施例として部材間にケーブル布線を挿入する目的で例えば長く伸びた接合物で間隔を開けて1個の部材を他の部材に接合することができる。その後、その接合物をその接合物が潰れる(又は折れる)ように適切な手段で作動させ、ケーブル布線又は他の材料が可能な限り互いに接近させて部材を固定することができる。
以下さらに詳細に説明する「パネル技術」の実施例として、1個の部材が複数の突起部を有し、一方、他の部材はその突起部を収容するように適合された窪み又は穴を有してよく、それによりリモコン作動後、1個の部材が他の部材に固定され、そしてオプションとしてさらに作動した後、他の部材から解除できる。
【0016】
本発明のリモコン固定及び解除装置は実に広い応用分野がある。これらの応用をここで説明する。これらの応用が本発明の範囲を限定するものではないことが分かるだろう。
電力プラグに接続された電力ケーブルを電力ソケットに差し込むと、電源をオンにしようがしまいがこのプラグを外すことができる。これは安全分岐部を有することが可能である。本発明のリモコン固定及び解除を使用することによって、電源をオンにすると、電力プラグをソケットにロックすることが可能である。例えば、電力プラグはロック固定部材を備え、電力ソケットは収容部材を備えることができる。「電源オン」スイッチの作動により電流が電力ケーブルに流れるだけでなく、本発明によれば、ロック固定部材を収容部材にまた固定することができ、それにより「電源オン」スイッチを作動する限りソケットからのプラグの抜けが防止される。「電源オン」スイッチを切ると、電気の流れが停止するだけでなく、ロック固定部材も収容部材から解除され、そして電力プラグがソケットから引き抜かれる。
【0017】
多くの状況では、標示は不正操作ができないカバーに入れられることが必要である。例えば、バスの停留所で表示される必要があるバスの時刻表はガラスあるいはパースペクス下に挿入されることが最良である。本発明のリモコン固定及び解除装置を使用して、ガラス又はパースペクスを支持ボードに接続するためにコネクターを使用することが可能である。そのコネクターは無線信号などのリモコン作動手段で作動がなされる。従って、時刻表や他の情報は、改良装置を使用して許可された人によって変更あるいは更新がなされる。
【0018】
本発明のリモコン固定及び解除装置はまた、セキュリティを備えるために使用してもよい。例えば、パスワードを確定した後だけ、コンピュータがケーブルから解除できるようにコンピュータをプログラムすることができる。例えば、電源に接続するためにケーブルをコンピュータに付いた関連引出口に挿入できる。電源を接続したら直ぐに、ケーブルプラグはその引出口に固定され、一連の段階(以下に説明する)が取られるまで外すことができない。ケーブルプラグの上記引出口への固定は図示のように以下の方法で行なうことができる。このケーブルプラグは1対の変形可能なプラグを有し(コンピュータの引出口に接続するピン又はキャビティと別個)、その各々は中心円筒キャビティを有している。各プラグはコンピュータ引出口近くに設けられたキャビティに係合する。電源をオンにすると直ぐに、ピンはプラグの円筒キャビティに入り、プラグをそのキャビティにロック固定する。コンピュータを使用する人は所定の仕事を登録し実施する。登録解除したい時は、通常の手順が続けられ、ケーブルをコンピュータから切り離す前に、ロック固定用手順を逆にし、ケーブルを解除するパスワードを入力する必要がある。それから当該コンピュータは電源遮断がなされる。
【0019】
本発明の装置を使用すれば、例えばコンピュータ装置用ケーブル及び移動電話をセキュリティ装置として機能することが可能で、それによりコンピュータ装置又は移動電話の無許可の取外しが防止される。
本発明の装置は他の物品、例えばテレビ受像機、ビデオ録画装置及び音響装置のセキュリティについても応用することができる。リモコン作動手段として例えば、高周波を使用すれば、そのような有用な物品を家具の大きな物品にあるいは壁、床又は天井に固定することができる。これらの有用な物品は個々にあるいは特定の順序で固定してよく、このようにしてそれら物品が固定される。家具あるいはその他の有用な物品を移動したい場合には、高周波装置を作動してそのロックを解除する。
【0020】
同様に、本発明のリモコン固定及び解除装置は旅行時のセキュリティを提供できる。一実施例として本発明に係るリモコン作動手段を使用して好きな時にサドルバッグを自転車のラックに接続し、解除することができる。
写真装置等の有用な装置の場合、カメラを取外し可能に三脚に固定することができる。レンズとレンズキャップもカメラ上にロック固定できる。これら全て正確なアクセスコードの使用後にのみ外される。
本発明のリモコン固定及び解除装置は、目障りなロック、ケーブルあるいは同様の手段の必要も無く芸術作品に対するセキュリティを提供できることが容易に分かるだろう。盗難警報機のケーシングは許可を受けた手段によるアクセスのみで安全とすることが可能である。
【0021】
スポイラー、運転用ライト、屋根ラック、エアカバー、構成部品、ラジオ、カセットデッキ、CDプレーヤー、車輪用ナット等の自動車付属品及び装備品の場合では、固定と解除は本発明の装置を使用して行なうことができ、先ず第一に簡便な固定そしてその後、セキュリティが提供される。
乗物のドアの施錠及びその解除は、例えばドアの周辺に、そのドアキャビティ周囲の相補部材に固定可能な接続部材を備えることによりリモコンで実施することができる。
【0022】
飛行機のブラックボックス記録装置へのアクセスは、本発明のリモコン固定及び解除装置を使用してセキュリティ手段として限定することができる。本発明のリモコン固定及び解除装置は現在より有効で美的に受け入れられる方法で固定できるので多くの用途がある。例えばこの発明を使用して部屋に一時的に防音装備を施すことが可能である。例えば、フレームを部屋の壁や天井に適用できる。次に、リモコン作動手段を使用してそれらのフレームに防音用パネルを固定することができる。パネルを介する固定が不要なため、防音がさらに完全になる。部屋の防音が不要になった場合、リモコン作動手段を使用してパネルをフレームから外すことができる。
【0023】
他の実施例として、本発明の装置に係る隠れた固定を使用して広告掲示板の架設が可能である。このように汚い接着剤の使用を不要にし、不揃いの問題を解消することが可能である。
1個の部材が、それが解放されるまで他の部材に固定される本発明の装置は、物品を多機能化する。例えば、リモコン作動手段を使用して外すことができる底部を多目的靴に装備することができることが考えられる。ハイキングに適した底部をその活動を行なう時に取付けることができる。別の底部に取り替えることにより同じ靴をフットボールや同様のスポーツ活動に使用することができる。その靴はスキー用のスキー等に固定してもよい。
【0024】
公衆トイレでは、十分な供給量の紙タオルとトイレットペーペーを維持すると同時にそのような消耗品を窃盗や損傷から保護する問題がある。現在、これらの消耗品はロックされたディスペンサーから通常分配されるが、そのロック用ねじ等がアクセスし易いものであるためディスペンサーに対する無許可の不正使用から保護することは不可能である。本発明のリモコン固定及び解除装置は、固定手段を隠し、許可された手段なしには利用不可能とするため、この問題は本発明により解消することができる。トイレットロール又はトイレットペーパーディスペンサーは壁又は他のマウント上でロックすることができ、ロック手段はそのディスペンサーの下に隠され、リモコン作動手段でロック又はその解除がなされる。
【0025】
本発明の装置は、カーペット又はラグを床に留めたり、カバンや他のケースの組合せダイヤル式ロックに代えたり、ビルやその他の構造物にクリスマス飾りを固定したりするために使用することができる。この発明の装置は薬戸棚へまたプールフェンスを通して等の子供が危険な物に接近するのを防止するために使用することができる。硬貨投入機に貯まった硬貨へのアクセスは本発明の装置を使用して許可された人に限定することができる。
歯列矯正器や義歯は本発明の装置を使用して所定の位置に固定し、必要な時に外すことができる。
【0026】
店の取付け部品は所望の方法で組み立て本発明の装置を使用して後で再配置してもよい。
消火器は盗難を防止するため所定位置にロックすることができるが、許可された手段すなわち火災報知機の音で解除可能である。
小火器は本発明の装置を使用して固定して保管でき、無許可の使用が防止される。
輸送用木箱は薬や他の違法物品をその中に置けないように本発明の装置を使用してロックすることができる。
本発明の装置を使用して、補綴関節を移動度を増大させ、良好な効率で取付けることができる。
本発明の装置を使用して犬の首輪を犬の首の周りに結わいて、必要な時に外すことができる。この犬の首輪は、全て電子的に記憶された登録事項と持主の詳細と共に電子定位装置を有することができる。
【0027】
家具と建築部材は迅速に容易に組立て、分解することができる。
移動電話の電池とアクセスカードは本発明の装置を使用して窃盗者を失望させるように所定位置にロックすることができる。
建物の外装は迅速に装備できるが、本発明の装置を使用して改造や修理のために容易に取り除くことができる。
家電品は、無許可アクセスを防止し、保証の施行を可能にするために本発明の装置を使用することによって固定されたアクセスパネルを有することができる。
工具の場合、相互交換可能な工具のビットは本発明の装置を使用して所定の位置にロックすることができ、例えば台所設備の缶付属品のように好きな時に解除することができる。
【0028】
マウス、外部ディスクドライブ、外部CDーROM等のようなコンピュータの周辺装置は本発明の装置を使用してコンピュータに取付けることができ、セキュリティコードはコンピュータケーブル布線に関連して上記したのと同様に周辺装置を解除するために必要とされる。
本発明の装置を使用することにより街路備品を周囲構造物に固定することができ、それにより現場にある間、セキュリティが可能となり、メンテナンスあるいは修理のために簡単に外すことが可能になる。
住宅を含む建物は本発明の装置を使用してロックを解除される全ての外側入口、窓、電源及びユーティリティを有することができる。このリモコン作動は例えばコード化キー又は高周波作動から構成されている。作動は他の実施例のように移動電話からの信号の結果として生じる。
【0029】
ここで「パネル技術」に戻る。この発明はまた、第二部材との接続を目的とした部材を提供するものであり、第一部材はその第二部材との第一部材の接続を容易にする第一手段を実装している。その第一手段は、第一部材を第二部材に接続するために第二部材に実装される第二手段と協働するように適合されることが好ましい。この技術は製造の時点で組み込まれることが好ましく、その部材の仕上げ作業又は再仕上げ作業を削除あるいは大幅に削減することが可能である。
【0030】
「パネル技術」の原理は、取付け作業、固定作業及び仕上げ作業の分野まで広く応用することができる。固定作業と嵌合作業の分野に関連して、例えばパネルのような部材にはそのパネルを例えばスタッドに取付けるための手段を設けてもよい。この実施例はパネルの一端縁下部に長手方向溝を挿入することであり、この溝にはパネルをスタッドに取付けることができるクリップ部材を収容することができる。同様にこのパネルは、スタッドに接続できるクリップ部材のスタッド又は溝に直接接続できる長手方向の舌片(tongue)を組み入れることができる。
【0031】
固定作業態様の一実施例として、他の部材の対応窪み又は突起部と協働できる突起部と窪みを有する部材に関連して上記実施例を参照すべきである。これらは各部材の面に配置でき、それにより部材を対面固定することができる。これらはまた、例えば端縁に沿ってその部材の他の場所に配置することもできる。
この「パネル技術」は溝、穴、リブ、こぶ(lump)、窪み、又は突起部を備えることができ、これらは連続的でも隔離されていてもよい。他の実施例として、固定時に魅力を付与し、あるいは装飾仕上げを行なうための、パネルの1面あるいは2面以上にテキスチャーを付ける目的のテキスチャー、エンボス、アンダーカット溝あるいはパネル溝があげられる。
仕上げ作業に関連して、「パネル技術」は部材に装飾仕上げ、テキスチャー仕上げあるいは無し等の選択仕上げを付与することができ、これは建築作業あるいはその他組立作業が完了した後、その部材の他の処理の必要性を回避することができる。従って組立作業あるいは建築作業後、その部材を塗装する必要がない。
「パネル技術」によりその部材の製造者がその部材に付加価値を組み込むことが可能になり、その製造者の利益が増大することが当業者は容易に分かるだろう。なぜなら次の処理を減少できるため「パネル技術」が加えられた部材に高い価格が支払われるためである。
「パネル技術」は本発明の固定及び解除装置と共に使用できることが容易に分かるだろう。
種々の態様の本発明を図面を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】第一部材を第二部材に固定するためにリモコン作動手段を使用する前に第一部材と第二部材との整合を示す一部破断斜視図である。
【図2】リモコン作動手段をロックピンに使用することによって第一部材を第二部材に固定した後の図1の部材の拡大図である。
【図3】接続手段の等尺図を拡大して示す。
【図4】第一部材と第二部材間の正常位置にある図3の接続手段を断面図で示す。
【図5】接続手段の他の実施形態を第一部材と第二部材間の正常位置での断面図で示す。
【図6】実際の大きさを示すために1:1のスケールでの同じ図を示す。
【図7】他の用途は勿論、例えば自動車のドアに布張りライニングを固定するために使用される先行技術カヌークリップを側面図で示す。
【図8】本発明に係る接続手段を形成するために改良されたカヌークリップの下部を断面図で示す。
【図9】図8の接続手段の一つの使用を示している自動車のドアの内側を示す。
【図10】第一部材と第二部材間の正常位置で示した本発明に係る接続手段の他の形態の断面図である。
【図11】ロック位置にある図10の接続手段を示す。
【図12】ボルトとナットの側面図である。
【図13】図12のボルトとナット集成体の断面側面図であり、ナット内に挿入され、ロックされたボルトを示す。
【図14】図12及び図13の組合せの断面側面図であり、ナット内に挿入されているボルトを示す。
【図15】図12、図13、図14のボルトを示し、「ロックされた」位置にあるロックピンを示す。
【図16】図15のボルトの図であり、「ロック解除された」位置にあるロックピンを示す。
【図17】ロックピンを省略したボルトの断面図である。
【図18】ボルトの側面図である。
【図19】本発明に係る接続手段の他の実施形態の断面側面図であり、1個の流れ用穴を備えたバルブ内のものである。
【図20】図19のバルブの末端図であり、閉じた位置にあるバルブを示す。
【図21】図19及び図20のバルブの末端図であり、開いた位置にあるバルブを示す。
【図22】2個の流れ用穴を有するバルブ内の本発明に係る接続手段の他のバージョンである。
【図23】図22のバルブの末端図であり、閉じた位置にあるバルブを示す。
【図24】バルブが開いている図22及び図23のバルブを示す。
【図25】本発明に係る直線接続手段を末端図で示す。
【図26】図25の接続手段の上面図であり、個別のロックピンを示す。
【図27】図25及び図26の接続手段の断面図である。
【図28】連続ロックストリップを備えた図25の接続手段の上面図である。
【図29】図28の接続手段の断面図である。
【図30】図25の接続手段の側面図であり、長手方向調節用のオプションの歯を示す。
【図31】図26及び図27のように個別ロックピンを備えた図25の直線接続手段の一部の平面図である。
【図32】丸みを付けた角を有する図31の接続手段の一つのバージョンを示し、接続手段がどのように可撓性通路につながるかを示す。
【図33】本発明の方法により固定される2本のパイプの第一部材及び第二部材を断面図で示す。この接続手段は図25の接続手段の両面バージョンとすることができる。この接続手段は個別のロックピン又は連続ロックストリップを有してもよい。この接続手段はロックされた位置で示されている。
【図34】図33の接続手段を個別ロックピンバージョンの部分断面図で示す。
【図35】図33の同様の接続手段を示し、連続ロックストリップバージョンを示している。
【図36】本発明に係る「ロックされた」位置にある直線接続手段の断面図であり、この接続手段は個別ロックピンを有する。
【図37】図36の直線接続手段の取付け時の断面図であり、「ロックが解除された」位置を示す。
【図38】図36の接続手段の、鳩尾形キャビティ内の第一部材への取付けの詳細を示す。
【図39】図36及び図37の接続手段の第一部材への、第一部材の表面の接着剤による代替取付け手段を示す。
【図40】本発明に係る接続手段の他の実施形態の等尺分解図である。
【図41】本発明に係る接続手段のさらに他の実施形態の等尺分解図である。
【図42】本発明に係る接続手段のさらに他の実施形態の等尺分解図である。
【図43】第一部材と第二部材を垂直方向及び水平方向に調節可能で三次元調節可能な接続手段を示す。
【図44】壁パネル(第一部材)をスタッド(第二部材)に固定するために準備された図43の接続手段を示す。
【図45】誘導加熱あるいはRF(高周波)加熱による2枚のパネル(第一部材)のスタッド(第二部材)への固定方法を示す。
【図46】本発明によるパネル(第二部材)へ固定できるスタッド(第一部材)を示す。このスタッドは高さ変化に合わせるために垂直に移動することができる。
【図47】図46の切断線AーAに沿った図46のスタッドの断面図である。
【図48】各々本発明によりパネルに接合されたアーキトレーブと柱状突出部を部分斜視図で示す。
【図49】図48のアーキトレーブと柱状突出部を固定する目的の接続手段の一部の実施形態を斜視図で示す。
【図50】接続手段である長く伸びた接合物により第二部材に固定された第一部材の上面図である。
【図51】図50の接合物と部材の詳細である。
【図52】パネルである第一部材の第二部材への、クリップである接合手段による固定方法を示す。この図はまた、パネルに対する「パネル技術」の考え方を示している。
【図53】「パネル技術」を有するパネル部材を製造する方法での一工程を示す。この実施形態では団塊がパネルの面に形成されている。
【図54】図53のパネルの製造における他の工程を示し、滴塊が重力の影響を受けて形成できるようにパネルがどのように180°反転するかを示している。
【図55】形成された滴塊を付けた図54のパネルを平面図で示す。
【図56】図55の切断線AーAに沿った図55のパネルの断面図である。
【図57】図55及び図56のパネルの斜視図である。この上に団塊がパネルの狭い面(又は端縁)から盛り上がった状態にあるパネルの第二バージョンが重ねられている。
【図58】2つのバージョン、すなわちパネルの面に窪んだ穴がある第一バージョンと、パネルの狭い面又は端縁に窪んだ穴がある第二バージョンの「パネル技術」の他の実施形態を示す。
【図59】他の「パネル技術」の2つのバージョン、すなわちパネルの面から盛り上がった状態のリブがある第一バージョンと、パネルの端縁から盛り上がった状態のリブがある第二バージョンを示す。
【図60】パネルに関連する「パネル技術」の2つの他のバージョンを示す。すなわち第一バージョンはパネルの面に窪んだチャンネルであり、第二バージョンはパネルの端縁に沿った窪んだチャンネルである。
【図61】図59に示したパネルのリブの製造の一工程である加圧の詳細を示す。
【図62】図61のリブの縁取りの詳細を示す。
【図63】図62のリブで形成されたパネルをその面に沿った平面図で示す。
【図64】図63の切断線AーAに沿った図63のパネルの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
先ず図1を参照する。ロックピン1は適切なプラスチック材料から射出成形され、金属ストリップ2を備えている。ロックピン1は第一部材4と第二部材5の間の窪み3にある。この窪み3は、部材5内にある狭い端部6を有している。
磁力をロックピン1に加えると、図2に示すようにロックピン1は窪み3内で移動し、それによりロックピン1の脚8が狭い窪み内に押し込まれ、そして壁9を広げてロックピン1は部材5に設けられた窪み10内でロックされる。
ロックピン1は逆にも移動し、部材4と5は磁力の使用により解除可能である。磁気引力は部材4と5を固定するためにかけられ、磁気斥力はそれらを解除するためにかけられ、あるいはその逆も可能である。また、同じ磁力を反対側に、例えば固定には部材4に近い側に、そして解除には部材5に近い側に、かけることができる。
【0034】
ここで、図3を参照する。図示接続手段7は第二部材5(図4参照)内にねじ留めされる壁プラグ11と、アンテナ13、コンデンサー14、スイッチ15及び暗号化論理チップ16を備えた協働材12とを備えている。協働材12は受信機/送信機として作用することができ、部材4内に挿入される。
第一部材4を第二部材5に固定させるために、部材5に挿入されたプラグ11が部材4に挿入された部材12に揃えられる。メッセージを例えば電波を経由して部材12のアンテナ13に送り、スイッチ15を作動し、そのスイッチ15は、プラグ17を壁プラグ11に設けられたキャビティ18内に矢印Bの方向に移動させる。このようにして部材4は部材5に固定される。
【0035】
暗号化論理チップ16は、部材4と部材5間の結線が地震あるいは振動などによって応力を受けたかどうかについてのレポートを提供することが可能である。
また、あるいは、さらに、プラグ17がキャビティ18へ移動すると、信号が他の接続手段に送られ、それによりその手段が作動する。上記のように、これは所定のシーケンスの固定を提供するのに有効であり、それにより大きなパネルが先ず4カ所の角で固定がなされ、続いて他の固定場所の自動作動が行なわれる。
部材4を部材5から解除するため、メッセージが電波を経由して部材12内のアンテナ13に送られてスイッチ15を作動させ、その手段はプラグ17を矢印Cの方向に移動させる。プラグ17はプラグ11内のキャビティ18から解除され、そして部材4を部材5から分離することができる。
【0036】
ここで図5及び図6を参照する。接続手段19が電磁手段で作動するように設計されている。接続手段19はアルミニウムからなる上面20と後方固定プレート21を有している。ベースプレート16はアルミニウムからなっている。部品23はアクリル材から作られ、ナイロンクリップ24を取り囲んでいる。部品25もアクリル材から作られている。接続部材19はまた、巻線26、ワッシャー27、ピン28、ボビン29(テフロン(商標))及びばね30を備えている。
図6から分かるように、実際のサイズの接続部材19は小さくかつコンパクトであり、第一部材を第二部材に接続するのに非常に適している。
図7のカヌークリップ31は可撓性アーム32、33及びスタッド34を備えた先行技術クリップである。当技術でよく知られているように、カヌークリップ31は所定のキャビティ内に押し込まれる。アーム32、33は圧縮してスペース35を塞ぎ、そしてアーム32、33が最早拘束されないようにカヌークリップ31が一旦キャビティを通して十分に押入されたら、そのアーム32、33が図7に示した形態に再度伸び、これによりカヌークリッ31を所定位置に保持する。
【0037】
本発明に係る図8に示したカヌークリップ31の改良では、キャビティ37が本発明に係るリモコン手段で作動可能な可動ロックピン38を収容すれば、先行技術カヌークリップ31のように接続手段36が一旦アーム32、33内に押し込まれたら、ロックピン38がアーム32、33間に移動できてそれらが同時に動くことが防止されるかを示している。従って、先ず接続手段36は、ロックピン38がリモコン手段で解除されるまで第一部材と第二部材(図示せず)を共に固定することになる。
図9では、自動車のドア39が、例えば円41で示された領域において本発明の接続手段36によりその自動車のドア39の内部に接続された内装品41を備えている。従って、本発明の接続手段を使用することにより工場だけで認可された装置を自動車のメンテナンスに使用されるようにすること保証が可能である。
【0038】
ここで、図10及び図11を参照する。接続手段42は公知の「1/4回転」ファスナーに基づいている。接続手段42は第一部材4と第二部材5間の所定位置に示されている。図10及び図11から分かるように、接続手段42は部材4の外面を破らず、それにより部材4は美的あるいはセキュリティ理由から完全に何も無い面を示している。接続手段42はばね45で付勢された駆動磁石43とプランジャー44を有する。磁気あるいは電磁気手段でプランジャー44をばね45に対して押し下げ、回転させると、チャンネル46がロッド47に係合してロックがかかった位置の接続手段42、従って接続部材4、5を保持する。この接続部材4、5はリモコン作動手段を使用することにより解除されてプランジャー44を反対方向に回転させ、それによりロッド47がチャンネル46により解除される。
【0039】
ここで、図12ないし図18を参照する。これらの図はボルトとナットの迅速な取付けと取外しに対する本発明の応用を示している。パネル49を通して挿入されたボルト48がパネル49とナット51間にワッシャー50を挿入して示されている。
図13に示すように、ボルト39はチャンネル52を備え、その内部には本発明によればロックピン53が挿入されている。ロックが外れた位置ではロックピン53はボルト58の頭部にある(図14及び図16参照)。ロックがかかった位置(図13及び図15参照)では、ロックピン53はチャンネル52に沿って移動させられており(金属であるロックピン53を磁石により)、外側溝56がナット51と係合するようにボルトの周囲軸部を押す。当業者が分かるように、磁気手段を使用することによってボルト48をナット51から迅速に外してロックピン53をボルト48の頭部54内に戻すことができる。
【0040】
図19ないし図21を参照する。接続手段57は導管58内の流れを制御するためのバルブである。バルブ57は金属ディスク59、60を有しており、その各々がそれぞれ切り欠き部分61、62を有する。この切り欠き部分61は図21のように切り欠き部分62に合わされると、接続手段57が開放位置のバルブを示し、流体がバルブ57を介して導管58に沿って流れる。図20のようにディスク59がディスク60に対して相対的に回ると、バルブ57は閉じ、バルブ57を介して導管58に沿った流体の流れが防止される。リモコン作動手段の使用によりディスク59をバルブの開閉位置に回すことができる。このようにしてバルブ57を滅菌環境で開閉することができる。これは例えば病院や他の医療用途で重要性がある。図19ないし図21にはディスク59をディスク60に対して相対的に回す磁気ロックリング63が示されている。磁気手段以外の手段を使用することによりバルブ57を開閉してもよいことが分かるだろう。
【0041】
ここで、図22ないし図24を参照する。接続手段64は導管58内の二重穴開きバルブを示している。ディスク59は、前の実施例のようにロックリング63の回転によりディスク60に対して相対的に回される。ディスク59に付いている穴65、66をディスク60に付いている穴67、68に合わせると、流体がバルブ64を通して流れ、同様に、穴65、66が穴67、68に合わないようにロックリング63を回すことによって流体の流れを止めることができる。
本発明の接続手段は不連続である必要がない。接続手段は例えば直線的あるいは不定長さのものでよい。この接続手段は図25ないし図27で示されている。
【0042】
先ず、図25を参照する。接続手段70は、図26の上面図に示すように直線で不定長さである。この接続手段70はベース71と、チャンネル側面73、74間に形成されたチャンネル72とを有する。このチャンネル側面73、74は、ロック手段を作動した時に部材内にロックさせるためのそれぞれ拡大部分75、76が端部となる。接続手段70はその長さの一部あるいは全長にロック用歯77を備えることができる。このロック用歯77は拡大部分75、76の片方あるいは両方備えることができる。このロック用歯77により1個の部材を他の部材に相対的に長さ方向に調節することが補助される。
【0043】
接続手段70は複数の不連続のロックピン78(図26及び図27参照)あるいは1個の連続ロックストリップ79(図28及び図29参照)を有することができる。どちらの場合でも、チャンネル72内を上方に移動させるためにロックピン78又はロックストリップ79をリモコン手段で作動させて拡大部分75、76間で止め、それにより接続手段70をロック位置にした際にそれらの変形が防止される。
【0044】
図31は不連続のロックピン78を備えた不定長さの接続手段70を示している。図32は、接続手段を例えば自動車のドアのような物の角や周辺に作ることが可能な可撓性形態の同じ接続手段70を示している。
本発明の接続手段を使用してパイプ等の第一、第二部材を固定する(そしてその後、解除する)ことができる。図33を参照する。接続手段80は直線接続手段70の両面バージョンとして形成され、ベース81とチャンネル82、83は同軸であり、各々チャンネル側面84と85間に形成されている。接続手段70の場合のように、各チャンネル側面は拡大部分86、87が端部となり、その拡大部分86、87はパイプ壁88、89の相補キャビティ内に嵌合するように設計されている。接続手段80は図28及び図29の実施形態の場合のように連続ロックストリップを有することができるが、図33には不連続ロックピン90が示されている。
【0045】
ベース81はパイプ91、92間の適切なシールとなってもよい。しかしながら、特に、パイプ91、92が流体を搬送するようになっている場合には、シール93をオプションとして備えても良い。
本発明の接続手段を使用してリモコン作動手段によりロックピン90を拡大部分86、87間でロックでき、それによりリモコン作動手段の使用でそれらを解除するまではパイプ91、92が固定されることが分かるだろう。
図34はパイプ91、92の円周に沿った接続手段80を示す。
図35は個別のロックピン90の代わりに連続ロックピン95を備えた代替バージョンの接続手段94を示す。
【0046】
図25ないし図35に示したような直線接続手段は、図36及び図37に詳細に示すように作動可能である。図36及び図37では、接続手段96はこの場合、鳩尾形(dovetail)ベース97と、再度チャンネル側面99、100、間に形成されたチャンネル98を有している。チャンネル99と100の各々は拡大部分101及び102が端部になる。第一部材4を第二部材5に固定したい時(図37参照)、接続手段96が第一部材4の鳩尾形チャンネル103内に挿入され、そしてチャンネル側面99と100が第二部材5のキャビティ104内に押し込められる。チャンネル側面99と100は、拡大部分101と102がキャビティ104の拡大部分105に達するまでキャビティ104の側面の圧迫により内側に変形する。拡大部分がキャビティ104の拡大部分105に到達する磁気手段のようなリモコン手段でロックピン106を作動して、そのピンが拡大部分101と102間に嵌まるまでチャンネル98に沿って移動できる。従って、チャンネル側面99、100が内部で変形されず拡大部分101と102を解放するため、拡大部分101と102がキャビティ104の拡大部分内に捕捉される。この図36に示された位置では、第一部材4が第二部材5に固定される。この手順を逆にすると、双方に損傷やマーキングも無く第一部材4を第二部材から解除することができる。
【0047】
部材4内の鳩尾形キャビティ103に挿入された接続手段96を図36、図37及び図38に示す。別の配置が図39に示され、図39では接続手段107が、第一部材4に付着あるいは固定されるベース108を有している。それ以外は接続手段107が接続手段96と同様に動作する。
図40にはベース110(断面鳩尾形)、ロックピン112とプランジャー113用のハウジング111、チャンネル115、116間に形成されたチャンネル114を有する不連続接続手段109が示されている。チャンネル側面115と114は拡大部分117と118が端部となる。
【0048】
ベース110は第一部材4の鳩尾形チャンネル119に挿入することができる。第一部材4を第二部材5に接続する時には、チャンネル側面115、116がキャビティ120内に押し込まれ、チャンネル114で内側に変形し、その後、キャビティ120の拡大部分121内で広がる。その後、ロックピン112を作動し、プランジャー113を押すことによって、ロックピン112がチャンネル側面115、116間のチャンネル114を占め、そしてキャビティ120の拡大部121からの引き抜きを制限するようにチャンネル側面115、116が変形しないようにする。
【0049】
本発明に係る接続手段の図面41及び図42の実施形態は、本質的には図40の接続手段109の実施形態の逆の形態である。図41及び図42では、接続手段122がベース110と、ロックピン112とプランジャー113又はプランジャー集成体123を備えたハウジング111とを有している。この接続手段122の部品124は、第二部材5(図示せず)に固定されるようにした軸部125を有する。拡大部分117、118と共にチャンネル側面115、116で形成されたチャンネル114が部材4の部材5への固定時にハウジングに入る。次に、ロックピン112を、リモコン手段、例えば図41の実施形態の場合の無線信号や、図42の実施形態の場合の磁石によって作動させ、それによりロックピン112が拡大部分117、118間に移動し、そして部材4を部材5に固定する。
【0050】
ここで、図43及び図44を参照する。図43は第一部材(壁パネル127)に嵌合するように、また第二部材、すなわちスタッド128に固定されるように適合された接続手段126を示している。この接続手段126は3セットのリブ129、130、131を有している。リブ129は、矢印132で示すように左右への接続手段126(及びパネル127)の調節を可能にする。リブ130は矢印133で示す出し入れ方向への調節を可能にする。このリブ130はスタッド128の突出ロック用リブ134にロックできる。リブ131は矢印135で示した方向の上下調節を可能にし、スタッド128のぎざぎざが付いたロックリブ136と噛み合わせることができる。このようにして、作動手段(図示せず)が接続手段126をスタッド128に固定する前に、パネル127を所望の位置に調節することができる。
【0051】
図45では、金属から作られ、第一部材を構成している犬の骨状スタッド137が第二部材のパネル5及び5aと共に示されている。接着剤138のビードが犬の骨状スタッド137内に設けられたチャンネルに挿入されている。この接着剤138はRF加熱で硬化される高温メルト接着剤である。そのような硬化が生じるまで、犬の骨状スタッド137及びパネル5、5aは矢印139で示したように磁力で所定位置で保持される。
メルト接着剤138に十分な熱が、矢印141で示された方向に回る回転加熱車を有する装置140により加えられる。接着剤138が一旦硬化したら、犬の骨状スタッド137をパネル5、5aに保持する磁気引力を解除することができる。
【0052】
図46では、フォーム(foam)スタッド142が、取付け用壁パネル143の垂直高さより短い長さで設けられている。例えば、このフォームスタッド142は2メートルの長さとすれば、一方、壁パネル143は2.3メートルの高さとすることができる。リモコンで作動可能な適切なロック手段が144に示されている。ロック144は例えば磁気手段で作動するだろう。スタッド142は多数の調節リブ145を備えており、そのプロフィールは、図47の断面図に見ることができる。
図48では、第一部材、すなわちアーキトレーブ(architrave)146又は柱状突出部(jamb)147を、第二部材、すなわちパネル148又は149にそれぞれ接続する実施形態で使用されている本発明の方法が示されている。図48から分かるように、アーキトレーブ146又は柱状突出部(jamb)147は各々鳩尾形チャンネル150を保有している。これは図49に示したように、本発明の接続手段151の挿入のためである。接続手段151は例えば図40の接続手段109と同じ接続手段を作動することができる。
コーニス(cornice)や他の建築部材を図48のアーキトレーブ146又は柱状突出部147の代用とすることが可能であることは、当業者が容易に分かるだろう。
【0053】
ここで、図50及び図51を参照する。第一部材4が複数の長く伸びた接合物152によって第二部材5に接合されている。
図51の詳細から分かるように、長い接合物152は、部材4と5内の相補キャビティ内に嵌合する球根状端部153を有する。この球根状端部153はこれらのキャビティ内で回転できる。部材4、5は図50及び図51に示した位置で長い接合物152と組み立てられ、それによりケーブル布線あるいは他の材料が部材4、5間に挿入できる。その挿入が一旦完了したら、リモコン手段(図示せず)の作動により接合物152が壊れる(又は折れる)か、それら球根状端部153により回転して部材4、5を一緒にあるいはその部材の一方を他方に近づけ、それにより部材4、5間の間隙を最少にしたままでケーブル布線あるいは他の材料を部材4、5間に配置できる。
【0054】
図52では、パネル4は「パネル技術」の実施例である端縁溝154を備えている。パネル4をスタッド5に固定させるために、この溝154に本発明に係る接続手段の一実施形態を構成する接続クリップ156の突起部155が嵌合される。クリップ156はスタッド5のチャンネル158内にパチンと嵌まる突出アーム157を有する。アーム157がチャンネル158内にパチンと嵌まった後、クリップ156のロックピン159を作動することができ、それにより解除の時までチャンネル158内にアーム157が保持される。この作動は磁気手段またはその他適切な手段で行なうことができる。
【0055】
図53は一連の離間位置にあるモジュールである「パネル技術」を用いたパネルの製作実施形態を示している。この発明はまた、そのようなパネルの製造方法をその範囲に包含する。図示実施例では、パネル5が矢印162の方向に移動すると、アプリケータ160はパネル5の面に少量の適切な材料161を堆積させる。
次に、パネル5を矢印163(図54)で示したように逆さまにし、それにより材料161はその特性により重力の影響を受けて滴塊164に成長する。これらの滴塊はその他の処理を必要とせずに硬化可能でまた、あるいは熱によるなどの硬化を必要とすることもできる。この完成品を図55及び56に示す。
【0056】
図57及び図58は、「パネル技術」が窪んだ穴165(図58)あるいは盛り上がった滴塊166(図57)の形態でパネル5に、具体的にはそのパネルの面165か端縁168にどのように使用できるかを示している。
同様に、図59及び図60は、パネル5が盛り上がったリブ169(図59)かあるいは窪んだチャンネル170(図60)の形態でどのように「パネル技術」を使用できるかを示している。
パネル5のリブ169の製造は図61及び図62に詳細に説明されており、図63には平面図が、図64には断面図が示されている。先ず、リブ169が加圧手段172を使用して図61に示すように形成され、ロック部分171が縁付け手段173を使用して図62に示すように形成される。完成品を図63及び図64に示す。
【産業上の利用可能性】
【0057】
種々の技術分野の当業者が分かるように、ここに開示された発明は記載された実施例に限定されず、多くの分野への広範な用途がある。これらの発明は関連する技術分野においてかなりの進歩を提供するものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一部材と第二部材を解除可能に固定するように適合された接続手段であって、前記第一部材が前記第二部材にロックされるロック位置と前記第一部材が前記第二部材から解除されるロック解除位置との間に遠隔操作動手段によりチャンネル内を移動可能なロック手段を備えており、前記接続手段と前記遠隔操作手段との間に永久的に材料の接続がない接続手段において、前記チャンネルはベースと変形可能の両側面とを有すること、及びロック位置では前記ロック手段は前記ロック手段の領域への前記両側面の変形を妨げることを特徴とする接続手段。
【請求項2】
前記ロック手段は、前記チャンネル内に配置されるロックピンであり、前記ロックピンは前記遠隔操作作動手段により前記チャンネル内で前記ベースに近づくか遠ざかるようになった請求項1に記載の接続手段。
【請求項3】
前記ロックピン、前記チャンネル及び前記ベースは一定の長さではない請求項2に記載の接続手段。
【請求項4】
各々ベースと変形可能な側面を備えたチャンネル内に配置される2つのロックピンがある請求項1又は2に記載の接続手段。
【請求項5】
前記接続手段は可撓性である請求項3又は4に記載の接続手段。
【請求項6】
前記接続手段は、前記第二部材に対する前記第一部材の一次元、二次元あるいは三次元での相対的調節を可能にする請求項1に記載の接続手段。
【請求項7】
前記遠隔操作作動手段は、以下のグループ、すなわち、磁力、電磁力、電磁誘導、及び電波から選択されたエネルギーの使用によって前記接続手段を移動させうる請求項1に記載の接続手段。
【請求項8】
第一部材と第二部材を請求項1記載の接続手段によって解除可能に固定する方法であって、前記第一部材を前記第二部材に固定するために遠隔操作作動手段を使用する工程を含み、前記接続手段は前記第一部材が前記第二部材に固定されるロックされた位置まで前記遠隔操作作動手段によって移動可能である前記方法において、前記遠隔操作手段と前記接続手段との間に永久的に材料の接続がないことを特徴とする方法。
【請求項9】
前記第一部材を前記第二部材に固定するために前記遠隔操作作動手段を使用する前に、前記第一部材を前記第二部材に整合する請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記ロックされた位置又はロック解除位置へ前記接続手段を移動させることにより前記第一部材又は前記第二部材にマークあるいは損傷が生じない請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記第一部材を2つ以上の第二部材に固定する請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記第二部材を2つ以上の第一部材に固定する請求項8に記載の方法。
【請求項13】
複数の第一部材を複数の第二部材に固定する請求項8に記載の方法。
【請求項14】
前記複数の第二部材が同一でない請求項11又は13に記載の方法。
【請求項15】
前記複数の第一部材が同一でない請求項12又は14に記載の方法。
【請求項16】
前記接続手段は、前記第一部材に取付けられた雌型コネクターと、前記雌型コネクターと協働するように適合され、前記第二部材に取付けられた雌型コネクターとを備える請求項8に記載の方法。
【請求項17】
前記第一部材を前記第二部材から解除するために前記あるいは他の遠隔操作作動手段を使用する次の工程を含む請求項8に記載の方法。
【請求項18】
前記接続手段を前記第一部材に取付けるように適合された第一取付け手段を備える請求項1に記載の接続手段。
【請求項19】
パネルと接続手段との組合せであって、前記接続手段が請求項18に記載の接続手段であり、前記パネルが前記第一部材であり、一対の対峙面と複数の端縁を有しており、前記パネルは、前記接続手段との前記パネルの取付けを容易にするために前記第一取付け手段と協働するように適合された第二取付け手段を有するパネルと接続手段との組合せ。
【請求項20】
前記第一取付け手段は舌片であり、前記第二取付け手段は前記パネルの端縁に形成された溝である請求項19に記載のパネルと接続手段との組合せ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【図59】
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【図60】
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【図61】
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【図62】
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【図63】
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【図64】
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【公開番号】特開2012−77912(P2012−77912A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−4656(P2012−4656)
【出願日】平成24年1月13日(2012.1.13)
【分割の表示】特願2010−11069(P2010−11069)の分割
【原出願日】平成11年3月18日(1999.3.18)
【出願人】(307033914)テレズィゴロジー インク. (7)
【Fターム(参考)】