説明

固定治具及び配管検査装置

【課題】高温環境下の配管においても長期間に亘り強磁性体金属箔を固定できる固定治具を提供することである。
【解決手段】金属製の非磁性体の固定治具本体14は、配管11の円周方向の表面に付設された磁歪式ガイド波探傷センサの帯状の強磁性体金属箔12の表面を覆って装着され、固定治具本体14の両端部には連結穴15を有し両端部を連結するための連結固定部18が設けられ、連結固定部18の対面した連結穴15には連結部材16が挿入され、連結部材16で固定治具本体14の両端部の間隔を調整して、固定治具本体14の強磁性体金属箔12への圧接力を調整し、強磁性体金属箔12を配管の表面に密着させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁歪式ガイド波探傷センサの強磁性体金属箔を配管に固定する固定治具及び配管検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
磁歪式ガイド波探傷センサを用いた配管検査システムは、磁歪式ガイド波探傷センサから発信させた超音波信号(ガイド波)を配管長手方向に伝搬させ、配管の腐食、減肉等の肉厚が変化する部分で反射する反射波を磁歪式ガイド波探傷センサで受信し、配管の欠陥の検査を行うものである。
【0003】
磁歪式ガイド波探傷センサは、配管の表面に巻かれて付設される強磁性体金属箔と、この強磁性体金属箔の上に巻かれるコイルとから形成され、そのコイルに交流電流を流して磁歪効果により配管にガイド波を発生させる。
【0004】
強磁性体金属箔はガイド波を送受信させる部位であるので、配管に強固に固定する必要があることから、密着性の高い接着剤にて強磁性体金属箔を配管に強固に固定している。このような配管検査システムは、配管の長距離探傷が可能であり、配管の外面や内面を問わず全断面の検査を行うことができるという特徴を有している。
【0005】
ここで、磁歪式ガイド波探傷センサを用いた配管検査システムとして、安価で柔軟性に富み、配管が貫通する防油堤などの被貫通体を破壊することなく、配管の貫通部が数m以上であっても貫通部全長にわたって検査できるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−54467号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来の磁歪式ガイド波探傷センサでは常温では問題ないが、高温環境下にある配管については、強磁性体金属箔の配管への固定が保てなくなる現象が発生した。そこで、耐熱性接着剤を用いて固定したが、その場合でも接着剤が熱劣化して剥離等が生じ、長時間の耐久性が得られなかった。高温環境下において、強磁性体金属箔が配管から剥離する原因としては、接着剤の高温加熱による劣化や強磁性体金属箔との熱膨張差による剥離等が考えられる。
【0008】
このように、強磁性体金属箔を配管に固定できないと、磁歪効果による振動(伸縮)を配管に伝えることができないので、ガイド波信号の発受信ができず検査自体ができなくなってしまう。
【0009】
本発明の目的は、高温環境下の配管においても長期間に亘り強磁性体金属箔を固定できる固定治具及び配管検査装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1の発明に係る固定治具は、配管の円周方向の表面に付設された磁歪式ガイド波探傷センサの帯状の強磁性体金属箔の表面を覆って装着される金属製の非磁性体の固定治具本体と、前記固定治具本体の両端部に設けられ前記両端部を連結するための連結穴を有した連結固定部と、前記連結固定部の対面した連結穴に挿入され前記固定治具本体の両端部の間隔を調整して前記固定治具本体の前記強磁性体金属箔への圧接力を調整し前記強磁性体金属箔を配管の表面に密着させる連結部材とを備えたことを特徴とする。
【0011】
請求項2の発明に係る固定治具は、請求項1の発明において、前記連結固定部の対面した連結穴は、前記固定治具本体の両端部の間隔の調整に応じて、前記連結穴の中心線が一致するように回動する回動部に設けられたことを特徴とする。
【0012】
請求項3の発明に係る配管検査装置は、請求項1または2に記載の固定治具と、前記固定治具に巻回され交流電流が印加されたときに前記強磁性体金属箔に磁歪効果により振動(伸縮)を与えてガイド波を発生させるとともに前記ガイド波の反射波を検出するコイルと、前記コイルに交流電流を供給してガイド波を発生させるとともに前記コイルで検出した前記ガイド波の反射波を受信するガイド波送受信装置と、前記ガイド波送受信装置で受信した前記ガイド波の反射波を処理し記憶装置に記憶するとともに表示装置に表示出力する演算処理装置とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明によれば、磁歪式ガイド波探傷センサの帯状の強磁性体金属箔の表面を金属製の非磁性体の固定治具本体で覆って装着し、この固定治具本体の両端部に設けられた連結固定部の対面した連結穴に連結部材を挿入し、強磁性体金属箔への圧接力を調整して強磁性体金属箔を配管の表面に密着させ、接着剤を用いずに機械的に固定するので、高温環境下の配管においても耐熱性や耐久性を有し長期間に亘り連続使用が可能となる。
【0014】
請求項2の発明によれば、連結固定部の対面した連結穴は、その中心線が一致するように回動する回動部に設けられるので、強磁性体金属箔への圧接力を調整する際に固定治具本体の両端部の間隔の変動に応じて、連結部材を確実に連結穴に装着できる。
【0015】
請求項3によれば、高温環境下の配管においても耐熱性や耐久性を有し長期間に亘り連続使用が可能な配管検査装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態に係る固定治具の本体の一例を示す斜視図。
【図2】図1に示した固定治具の本体の一例を用いて磁歪式ガイド波探傷センサを配管に構築する場合の説明図。
【図3】本発明の実施形態に係る固定治具の本体の他の一例を示す斜視図。
【図4】本発明の実施形態における回動部の動作説明図。
【図5】図3に示した固定治具の本体の連結固定部の説明図。
【図6】本発明の実施形態に係る配管検査装置の構成図。
【図7】図6に示した配管検査装置の固定治具の締付トルクを変化させたときのガイド波の反射波の検出波形図。
【図8】図6に示した配管検査装置を常温及び高温で使用したときのガイド波の反射波の検出波形図。
【図9】接着剤で強磁性体金属箔を取り付けた従来の配管検査装置を高温で使用したときのガイド波の反射波の検出波形図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態を説明する。図1は本発明の実施形態に係る固定治具の本体の一例を示す斜視図、図2は図1に示した固定治具の本体の一例を用いて磁歪式ガイド波探傷センサを配管に構築する場合の説明図であり、図2(a)は固定治具の取付位置となる強磁性体金属箔が付設された配管の斜視図、図2(b)は強磁性体金属箔の上に固定治具を装着した状態を示す斜視図、図2(c)は固定治具の上にコイルを巻き付けた状態を示す斜視図である。
【0018】
磁歪式ガイド波探傷センサを配管に構築するにあたっては、図2(a)に示すように、配管11の円周方向の表面の一部に帯状の強磁性体金属箔12を巻き付けて付設する。この場合、強磁性体金属箔12を接着剤を用いて配管の表面に付設してもよいが、本発明の実施形態では接着剤を用いる必要はない。
【0019】
次に、図2(b)に示すように、強磁性体金属箔の表面を覆って金属製の非磁性体の固定治具13を装着する。固定治具13は、固定治具本体14の両端部に設けられた連結穴15に連結部材16が挿入され、この連結部材16により強磁性体金属箔12への圧接力を調整し、強磁性体金属箔12を配管の表面に密着させる。その後に、図2(c)に示すように、固定治具の上にコイル17を巻き付けて磁歪式ガイド波探傷センサを配管11に構築する。
【0020】
固定治具13の固定治具本体14は、図1に示すように、断面が配管径に合わせて略円形に形成され、固定治具本体14の幅wは強磁性体金属箔12の幅と同じかもしくはやや広い幅に形成されている。これは固定治具本体14の上にコイル17が強磁性体金属箔12の幅で巻回できるようにするためである。
【0021】
また、固定治具本体14の両端部には、固定治具本体14の幅方向に突出して連結固定部18が設けられ、この連結固定部18の先端部は配管11の円周方向にほぼ垂直に立設している。この立設した固定治具本体14の先端部に一対の連結穴15が設けられている。従って、一対の連結穴15は、固定治具本体14の他方の端部の一対の連結穴15と対面している。連結固定部18を固定治具本体14の幅方向に突出して設けたのは、固定治具本体14にコイル17が巻回されたときに連結固定部18が邪魔にならないようにするためである。
【0022】
固定治具本体14は、配管11に付設された帯状の強磁性体金属箔12に当接して強磁性体金属箔12を圧接するものであり、連結固定部18の対面する連結穴15に挿入される連結部材16により、対面する連結固定部18の間隔を調整して、強磁性体金属箔12への圧接力を調整する。
【0023】
連結部材16は、例えばボルトとナットにスプリング座金やコイルバネを用いて構成され、ボルトをスプリング座金やコイルバネを介してナットで締め付けた場合に、スプリング座金やコイルバネにより強磁性体金属箔12への圧接力を調整することになる。
【0024】
また、固定治具本体14は金属製の非磁性体で構成される。これは、磁歪式ガイド波探傷センサは、固定治具本体14の上に巻回されたコイル17に交流電流を流して強磁性体金属箔12に磁歪を発生させるものであることから、固定治具本体14はコイルからの磁束を通すがそれ自体で磁歪を発生させないようにするためである。
【0025】
図3は本発明の実施形態に係る固定治具の本体14の他の一例を示す斜視図である。この他の一例は、図1に示した一例に対し、連結固定部18を円柱状に形成し、円柱状の連結固定部18の一部に回動部19を設け、この回動部19に連結穴15を設けたものである。図1と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
【0026】
図3に示すように、固定治具本体14の両端部には、円柱状の連結固定部18が対面して設けられている。連結固定部18は、幅広に形成された固定治具本体14の両端部を丸めて円筒を形成し、その円筒内に円柱20を挿入して形成されている。円柱20は固定治具本体14と同様に金属製の非磁性体で構成される。
【0027】
この円柱状の連結固定部18の一部には回動部19が設けられている。この回動部19は、固定治具本体14の幅wの外側に位置し、固定治具本体14にコイル17が巻回されたときに連結固定部18が邪魔にならないようにしている。この回動部19には連結穴15が設けられ、この連結穴15及び対面する回動部19の連結穴15に連結部材が挿通されて、この連結部材により、対面する連結固定部18の間隔を調整して、強磁性体金属箔12への圧接力を調整する。
【0028】
図4は回動部19の動作説明図である。いま、図4(a)に示すように、固定治具本体14が配管の強磁性体金属箔12に装着されていない状態で、対面する回動部19a、19bの連結穴15a、15bの中心線Lが一致していたとする。
【0029】
この状態で、回動部19a、19bの連結穴15a、15bに連結部材を挿入して、強磁性体金属箔12を圧接しようとした場合、双方の連結固定部18が接近するので、図4(b)に示すように、回動部19a、19bが固定のままで回動しない場合には、連結穴15aの中心線Laと連結穴15bの中心線Lbとが一致しない。そうすると、連結穴15aと連結穴15bとの連結部材を挿通することができない。
【0030】
そこで、回動部19aを矢印A方向に回動させ、回動部19bを矢印B方向に回動させて、図4(c)に示すように、連結穴15aの中心線Laと連結穴15bの中心線Lbとを一致させる。これにより、固定治具本体14を装着する配管径が異なった場合であっても、固定治具本体14を配管に取り付けることができる。
【0031】
図5は図3に示した固定治具の本体14の連結固定部18の説明図であり、図5(a)平面図、図5(b)は図5(a)のC−C線での断面図である。図5では連結部材16x、16yとしてボルトを使用した場合を示している。
【0032】
図5(a)に示すように、連結固定部18aは1対の回動部19a1、19a2を有し、1対の回動部19a1、19a2にはそれぞれ連結穴15a1、15a2が設けられている。同様に、連結固定部18bも1対の回動部19b1、19b2を有し、1対の回動部19b1、19b2にはそれぞれ連結穴15b1、15b2が設けられている。
【0033】
連結固定部18a、18bの間隔d(固定治具本体14の両端部の間隔d)が変動すると、図4に示したように、連結穴15aの中心線Laと連結穴15bの中心線Lbとが変動するので、対面した回動部19a1、19b1を回動させて、回動部19a1、19b1の連結穴15a1、15b1の中心線を一致させて連結部材(ボルト)16xを挿通する。同様に、回動部19a2、19b2を回動させて、回動部19a2、19b2の連結穴15a2、15b2の中心線を一致させて連結部材(ボルト)16yを挿通する。そして、連結固定部18a、18bの間隔dを調整する。
【0034】
対面する回動部19a、19bの連結穴15a、15bの一方の連結穴15aには、連結部材(ボルト)16x、16yの雄ネジ部と螺合する雌ネジ部が形成されている。すなわち、連結部材16x、16yのヘッドの反対側(連結部材16x、16yの先端部側)の連結穴15aには、連結部材(ボルト)16x、16yの雄ネジ部と螺合する雌ネジ部が形成されている。
【0035】
図5(b)に示すように、回動部19a2、19b2においては、回動部19a2に雌ネジ部が形成されており、回動部19a2、19b2の連結穴15a2、15b2に挿通された連結部材(ボルト)16yは、連結穴15a2の雌ネジ部に螺合し、連結部材(ボルト)16yの締付トルクを調整することによって、固定治具本体14の強磁性体金属箔12への圧接力を調整する。同様に、図示は省略するが、回動部19a1においても連結穴15a1に雌ネジ部が設けられている。
【0036】
次に、図6は本発明の実施形態に係る配管検査装置の構成図である。図6では、図3に示した固定治具本体14を用いて磁歪式ガイド波探傷センサを構築した場合の配管検査装置を示している。
【0037】
図6に示すように、配管11に固定治具本体14を用いた固定治具13を装着して、固定治具13にて強磁性体金属箔を圧接し、固定治具13の固定治具本体14上にコイル17を巻回して磁歪式ガイド波探傷センサを構築している。
【0038】
コイル17はケーブル21にてガイド波送受信装置22に接続され、ガイド波送受信装置22から交流電流が印加されたときに、強磁性体金属箔12に磁歪効果により振動を与えてガイド波を発生させるとともに、ガイド波の反射波を検出してガイド波送受信装置22に出力する。
【0039】
演算処理装置23は、ガイド波送受信装置22で受信したガイド波の反射波を処理して記憶装置24に記憶するとともに表示装置25に表示出力する。演算処理装置23、記憶装置24及び表示装置25は、例えばパーソナルコンピュータで構成される。従って、印刷装置を接続してガイド波送受信装置22で受信したガイド波の反射波を印刷出力することも可能である。
【0040】
ここで、磁歪式ガイド波探傷センサは配管に常設しておいてもよい。これは、強磁性体金属箔12は固定治具13によって配管に圧接されるので、配管の温度が高温となっても、従来のように接着剤が劣化して強磁性体金属箔12が配管から剥がれることがないからである。
【0041】
図7は図6に示した配管検査装置の固定治具13の締付トルクを変化させたときのガイド波の反射波の検出波形図である。配管11のE位置に磁歪式ガイド波探傷センサを設置し、磁歪式ガイド波探傷センサの固定治具13の締付トルクを変えてコイル17に交流電流を与えたときのガイド波の反射波を計測した。
【0042】
図7に示すように、固定治具13の締付トルクが無し(0[N・m])のときは、ガイド波の反射波にノイズが多く計測に適さない。締付トルクが有りのときは、磁歪式ガイド波探傷センサの部分の初期パルスが出て、配管のY端部での反射波も鮮明に出ている。
【0043】
図8は図6に示した配管検査装置を常温及び高温で使用したときのガイド波の反射波の検出波形図である。配管11のF位置に模擬欠陥を設け、まず、配管温度が常温時(23℃)であるときに、配管11のE位置に磁歪式ガイド波探傷センサの固定治具13を6[N・m]のトルクで取り付け、コイル17に交流電流を与えてガイド波の反射波を計測した。この場合は、ガイド波の反射波は模擬欠陥の位置で鮮明に現れている。従って、常温においても本発明の実施形態の配管検査装置は使用できることが分かる。
【0044】
次に、配管温度が高温時(288℃)であるときに、配管11のE位置に磁歪式ガイド波探傷センサの固定治具13を6[N・m]のトルクで取り付けた状態で、コイル17に交流電流を与えてガイド波の反射波(高温時初期データ)を計測した。この場合も、ガイド波の反射波は模擬欠陥の位置で鮮明に現れている。従って、高温(288℃)においても本発明の実施形態の配管検査装置は使用できることが分かる。
【0045】
次に、配管温度が高温時(288℃)であるときに、配管11のE位置に磁歪式ガイド波探傷センサの固定治具13を6[N・m]のトルクで取り付けた状態で、15日経過後に、コイル17に交流電流を与えてガイド波の反射波(高温時15日経過データ)を計測した。この場合も、ガイド波の反射波は模擬欠陥の位置で鮮明に現れており、高温(288℃)で15日間に亘り磁歪式ガイド波探傷センサを付けた状態にしておいても、本発明の実施形態の配管検査装置を使用できることが分かる。
【0046】
図9は接着剤で強磁性体金属箔を取り付けた従来の配管検査装置を高温で使用し接着剤の接着力がなくなったときのガイド波の反射波の検出波形の一例を示す波形図である。従来の磁歪式ガイド波探傷センサを配管11に取り付けた状態にしておき、接着剤の接着力がなくなった後に、コイル17に交流電流を与えてガイド波の反射波を計測した。この場合は、ガイド波の反射波にノイズが多く計測に適さない。模擬欠陥の位置がどこであるかを特定することができない。
【0047】
本発明の実施形態では、接着剤(樹脂等)ではなく固定治具本体(金属材料)で、磁歪式ガイド波探傷センサの強磁性体金属箔12を機械的に固定するので、高温環境下での検出性能が維持できる。従って、これまで適用が難しかった高温環境下の配管の腐食や減肉等の長期的な状態監視が可能となり、原子力発電や火力発電を含めた実機プラントの配管での適用範囲の拡大が期待できる。
【符号の説明】
【0048】
11…配管、12…強磁性体金属箔、13…固定治具、14…固定治具本体、15…連結穴、16…連結部材、17…コイル、18…連結固定部、19…回動部、20…円柱、21…ケーブル、22…ガイド波送受信装置、23…演算処理装置、24…記憶装置、25…表示装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
配管の円周方向の表面に付設された磁歪式ガイド波探傷センサの帯状の強磁性体金属箔の表面を覆って装着される金属製の非磁性体の固定治具本体と、
前記固定治具本体の両端部に設けられ前記両端部を連結するための連結穴を有した連結固定部と、
前記連結固定部の対面した連結穴に挿入され前記固定治具本体の両端部の間隔を調整して前記固定治具本体の前記強磁性体金属箔への圧接力を調整し前記強磁性体金属箔を配管の表面に密着させる連結部材とを備えたことを特徴とする固定治具。
【請求項2】
前記連結固定部の対面した連結穴は、前記固定治具本体の両端部の間隔の調整に応じて、前記連結穴の中心線が一致するように回動する回動部に設けられたことを特徴とする請求項1記載の固定治具。
【請求項3】
請求項1または2に記載の固定治具と、
前記固定治具に巻回され交流電流が印加されたときに前記強磁性体金属箔に振動を与えてガイド波を発生させるとともに前記ガイド波の反射波を検出するコイルと、
前記コイルに交流電流を供給してガイド波を発生させるとともに前記コイルで検出した前記ガイド波の反射波を受信するガイド波送受信装置と、
前記ガイド波送受信装置で受信した前記ガイド波の反射波を処理し記憶装置に記憶するとともに表示装置に表示出力する演算処理装置とを備えたことを特徴とする配管検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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