説明

固形メーキャップ化粧料

【課題】 使用性(塗布時の伸び広がり)に優れ、仕上がった化粧膜が均一で、べたつきのない保湿感と艶を有し、化粧持ちに優れた固形メーキャップ化粧料を提供するものである。
【解決手段】 次の成分(a)〜(d);(a)平均分子量が5000以上10000未満のポリエチレングリコールを20〜80質量%(b)粉体を10〜60質量%(c)(a)成分以外の多価アルコールを1〜30質量%(d)水可溶性のアクリル樹脂を0.5〜3質量%を含有し、水を用いて使用することを特徴とする固形メーキャップ化粧料。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水を用いて使用する固形メーキャップ化粧料に関するものであり、更に詳しくは、特定のポリエチレングリコール、粉体、多価アルコール及び水可溶性のアクリル樹脂を含有することにより、クリーミーで滑らかなコクのあるのび広がりに優れ、油感やべとつきを感じることなく均一な化粧膜が得られ、化粧持ちが良く、艶と保湿感を有する固形メーキャップ化粧料に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、固形メーキャップ化粧料は、パウダリータイプ、両用タイプ、ケーキタイプ、油性タイプ、乳化タイプと様々な剤形が提供されている。なかでも、化粧用具であるスポンジに水を含ませて使用するケーキタイプの固形メーキャップ化粧料は、さっぱりした使用感でフィット感も得られるため、夏用の化粧料として使用されることが多かった。ところが、水を用いて使用するため、湿度や気温の高い夏の環境には適しているものの、最近では空調の整備により住環境が変化して、夏であっても乾燥することがあるため、乾燥した環境にも適し、年間を通して使用できるケーキファンデーションの開発が望まれていた。そこで、クリーミーで滑らかでコクのあるのび広がりで保湿感をもつ固形メーキャップ化粧料が検討された。(例えば、特許文献1)
【0003】
【特許文献1】特開2001−181137号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような保湿感を向上させた固形メーキャップ化粧料はポリエチレングリコールや多価アルコールを含有するため、化粧膜を形成する時の乾きが遅く、化粧むらができたり、化粧持ちに劣ったりする場合があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定のポリエチレングリコール、粉体、多価アルコールを含有する固形メーキャップ化粧料に更に水可溶性のアクリル樹脂を含有することにより、ポリエチレングリコールを含有する効果であるクリーミーで滑らかでコクのあるのび広がりや保湿感を損なうことなく、化粧膜を形成する時、乾きの遅れによる化粧むらが生じず、均一な化粧膜が得られ、化粧持ちに優れ、更には艶も得られる固形メーキャップ化粧料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち、本発明は、次の成分(a)〜(d)、
(a)平均分子量が5000以上10000未満のポリエチレングリコールを20〜80質量%
(b)粉体を10〜60質量%
(c)(a)成分以外の多価アルコールを1〜30質量%
(d)水可溶性のアクリル樹脂を固形分で0.15〜1質量%
を含有し、水を用いて使用することを特徴とする固形メーキャップ化粧料に関するものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の固形メーキャップ化粧料は、クリーミーで滑らかなコクのあるのび広がりに優れ、油感やべとつきを感じることなく均一な化粧膜が得られ、化粧持ちが良く、艶と保湿感を有する固形メーキャップ化粧料である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明に用いられる成分(a)のポリエチレングリコールは、平均分子量が5000以上10000未満のものであり、本発明の固形メーキャップ化粧料において粉体の結合剤として用いられるものである。ポリエチレングリコールの平均分子量が5000未満の場合、成型性が低下すると共にべたつきを生じ、又、平均分子量10000以上の場合、成型性や強度は向上するが、とれが悪く、使用中ののびが重くなるなど、使用性が低下すると共に、化粧膜が硬く、肌の柔軟性が得られない。なお本発明において使用するポリエチレングリコールは平均分子量が5000以上10000未満のものであれば、異なる分子量のものを1種又は2種以上を選択して用いることができる。この中でも特に平均分子量が5500以上6500未満のポリエチレングリコールを用いた場合、化粧料のとれが良好で使用性が増すと共に、化粧膜の柔軟性も得られる。
【0009】
本発明の固形メーキャップ化粧料における成分(a)の含有量は、全成分中20〜80質量%(以下、単に「%」で示す)が好ましく、30〜50%がより好ましい。30〜50%用いた場合、仕上がりの粉っぽさが顕著に低下し、よりクリーミーでコクのある滑らかな伸び広がり感が得られる。
【0010】
本発明で用いられる成分(b)は、化粧品に一般に使用される粉体として用いられる粉体であれば、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、金属粉体類、複合粉体類等が挙げられる。具体的に例示すれば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、硫酸バリウム等の白色無機顔料、酸化鉄、カーボンブラック、チタン・酸化チタン焼結物、酸化クロム、水酸化クロム、紺青、群青等の有色無機顔料、タルク、白雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、合成雲母、絹雲母(セリサイト)、合成セリサイト、カオリン、炭化珪素、ベントナイト、スメクタイト、無水ケイ酸、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、珪ソウ土、ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、窒化ホウ素等の白色体質粉体、二酸化チタン被覆雲母、二酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化鉄雲母チタン、紺青処理雲母チタン、カルミン処理雲母チタン、酸化チタン被覆ガラス末、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末等の光輝性粉体、ポリアミド系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂、セルロース系樹脂、ポリスチレン系樹脂、スチレン−アクリル共重合樹脂等のコポリマー樹脂、ポリプロピレン系樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂等の有機高分子樹脂粉体、ステアリン酸亜鉛、N−アシルリジン等の有機低分子性粉体、シルク粉末、セルロース粉末等の天然有機粉体、赤色201号、赤色202号、赤色205号、赤色226号、赤色228号、橙色203号、橙色204号、青色404号、黄色401号等の有機顔料粉体、赤色3号、赤色104号、赤色106号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号等のジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料粉体あるいは更にアルミニウム粉、金粉、銀粉等の金属粉体、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体等が挙げられ、これら粉体はその1種又は2種以上を用いることができ、更に複合化したものを用いても良い。尚、これら粉体は、フッ素化合物、シリコーン化合物、金属石鹸、ロウ、界面活性剤、油脂、炭化水素等の公知の処理剤により表面処理を施して用いても良い。
【0011】
本発明の固形メーキャップ化粧料における成分(b)の含有量は、全成分中10〜60%が好ましく、20〜50%がより好ましい。20〜50%用いた場合、成分(a)のポリエチレングリコールや多価アルコールに起因するべたつきを抑え、とれが良好で使用性が飛躍的に向上する。
【0012】
本発明で用いられる成分(c)の多価アルコールは、飽和又は不飽和の直鎖状或いは分岐鎖を有する多価アルコールを用いることができ、本発明の固形メーキャップ化粧料において化粧膜を柔軟にして、とれを良くし、使用性を向上させる他、肌の柔軟性や保湿感を付与させるものである。成分(c)の多価アルコールのうち炭素数3〜6のものが、特に肌の柔軟性や保湿感に優れ好ましい。具体的には1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,2−ペンチレングリコール、1,6−ヘキサメチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン等が例示され、これらを1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。この中でも特に1,3−ブタンジオール、ジプロピレングリコール、グリセリンが肌の柔軟性や保湿感に優れている点から好ましい。
【0013】
本発明の固形メーキャップ化粧料における成分(c)の含有量は全成分中1〜30%が好ましく、5〜20%がより好ましい。特に5〜20%の範囲で配合した場合、とれが良好で使用性が飛躍的に向上し、優れた肌への柔軟性、保湿感が得られる。
【0014】
本発明の固形メーキャップ化粧料における成分(d)水可溶性のアクリル樹脂は、成分(a)や成分(c)と組み合せることにより、保湿感を維持しつつ、化粧膜の乾燥を促進させることにより、むらのない均一な化粧膜が得られ、化粧持ちを向上させ、艶を与える特徴を有する。
(d)成分の水可溶性のアクリル樹脂は、アクリル酸を含有する重合体であるが、アクリル酸と(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体を用いることができる。(メタ)アクリル酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸アルキル、(メタ)アクリル酸アミド、(メタ)アクリル酸アルキルアミド、(メタ)アクリル酸ジアセトンアミド、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル等が挙げらる。例えば、一部に(メタ)アクリル酸アルキルエステルが含まれる、アクリル酸、メタクリル酸とアクリル酸ジアセトンアミドとの共重合体やアクリル酸、メタクリル酸とアクリル酸アルキルアミドとの共重合体等が挙げらる。これらの共重合体をアルカノールアミンで中和した、アクリル樹脂アルカノールアミンが好ましい。アルカノールアミンとしては、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチルプロパノール、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミンが挙げられる。この中でも、化粧品原料の表示名称では、(アクリル酸アルキル/ジアセトンアクリルアミド)コポリマーAMPを好ましく用いることができる。市販品としては、水やアルコールに溶解してあるもので、プラスサイズL−6330、プラスサイズL−6466、プラスサイズL−9540(以上、互応化学社製)等が挙げらる。これら1種又は2種以上を目的に応じて適宜選択して用いることができる。
全成分中固形分で0.15〜1%が好ましく、0.3〜0.6%がより好ましい。特に0.3〜0.6%の範囲で配合した場合、使用中と使用後のべたつきを感じることなく艶と化粧持ちが飛躍的に向上する。
【0015】
本発明の固形メーキャップ化粧料には、上記の必須成分に加え、目的に応じて本発明の効果を損なわない量的、質的範囲で、pH調整剤、界面活性剤、乳化助剤、固形油成分、水性成分、紫外線吸収剤、香料、殺菌剤、防腐剤、酸化防止剤、美容成分等、固形化粧料において汎用である他の成分の含有が可能である。
本発明の固形メーキャップ化粧料は、化粧用具(例えばスポンジ)に水を含ませて使用するケーキタイプの固形メーキャップ化粧料であり、固形ファンデーション、固形口紅、固形アイシャドウ、固形チーク、固形マスカラ、固形アイブロウ、固形アイライナー、固形下地等が挙げられるが、中でも、固形ファンデーション、固形口紅、固形アイシャドウ、固形チークが好ましい。
【0016】
本発明の固形メーキャップ化粧料の製造方法は、特に限定されるものではないが、例えば成分(b)の粉体を成分(c)の多価アルコールと共に均一に分散する。これと成分(d)を加熱溶融した成分(a)に加え均一に混合後、容器に流し込み充填し、室温まで冷却後固化させることにより得ることができる。
【実施例】
【0017】
以下に実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。なお、これらは本発明を何ら限定するものではない。
【0018】
実施例1〜11および比較例1〜10 ケーキファンデーション
表1及び表2に示す組成および下記製法にてケーキファンデーション調製後、評価項目イ〜ホについて官能評価した。また、評価項目については、固形に成型できるどうかとともに、下記の耐衝撃性試験を行った。表1及び表2に結果を併せて記す。
【0019】
【表1】

【0020】
*1:MICRO TITANIUM DIOXIDE MT−500SA(テイカ社製)を5%のパーフルオロアルキルリン酸エステルジエタノールアミンで処理
*2:TIPAQUE CR−50(石原産業社製)を2%のジメチコンで処理
*3:レオドール TW−O 120(花王社製)
*4:プラスサイズ L−6330(固形分30%エタノール水溶液)(互応化学社製)
【0021】
【表2】

【0022】
(製造方法)
A:成分1〜8を均一に混合する。
B:成分9〜15を70℃まで加熱して溶かし均一に混合する。
C:BにAを加え均一に混合し70℃にて金皿に充填後、室温まで冷却し固化させ、ケーキファンデーションを得た。
【0023】
(評価方法)
下記評価項目について各々下記方法により評価を行った。
(評価項目)
イ.塗布時の伸び広がり
ロ.べたつきのない保湿感
ハ.化粧膜の均一性
ニ.艶
ホ.化粧持ち
へ.成型性
イ〜ホについては、各試料について専門パネル20名による使用テストを行った。パネル各人がイは使用中、ロ〜ニについては塗布直後、ホについては塗布から6時間後の状態を下記絶対評価にて6段階に評価し評点を付け、各試料のパネル全員の評点合計から、その平均値を算出し、下記4段階判定基準により判定した。また、への成型性については、成型できなかったものは×の判定をし、成型できたものについては下記の方法で耐衝撃性試験を行い、4段階判定基準により判定した。
【0024】
<塗布時の伸び広がり、べたつきのない保湿感、化粧膜の均一性、艶、化粧持ち>
絶対評価基準
(評点):(評価)
6点:非常に良好
5点:良好
4点:やや良好
3点:普通
2点:やや不良
1点:不良
【0025】
4段階判定基準
(判定):(評点の平均点)
◎:5点を超える :非常に良好
○:3点を超える5点以下:良好
△:1点を超える3点以下:やや不良
×:1点以下 :不良
【0026】
<成型性>
各試料について金皿のまま、正立方向で高さ50cmからベニヤ板上に1〜5回落とし、その状態を観察し、ヒビや割れや変形が生じた時の回数により、以下に示す判定基準に従って、判定した。
判定基準:
回数 :判定
5回落下しても変化なし :◎
3〜4回目にヒビや割れ、変形が生じる:〇
2回目にヒビや割れ、変形が生じる :△
1回目にヒビや割れ、変形が生じる :×
【0027】
表1及び表2の結果から明らかな如く、本発明の実施例1〜11の固形メーキャップ化粧料(ケーキファンデーション)は、比較例1〜10の固形メーキャップ化粧料に比べ、塗布時の伸び広がり、保湿感、化粧膜の均一性、艶、化粧持ち、成型性の全てにおいて優れたものであった。
これに対して、成分(a)の平均分子量が小さい比較例1は、成型できず、べたつきのない保湿感及び化粧膜の均一性も得られなかった。
成分(a)の平均分子量が大きい比較例2や、含有量が多い比較例3は成型性は良好であるが、塗布時の伸び広がりが悪かった。平均分子量が範囲外であると、化粧膜の均一性が得られず、配合量が多くなるとべたつきが生じた。
成分(b)の含有量が多い比較例4や更に成分(a)の少ない比較例5では、成型性が悪く、伸び広がりや保湿感で良好なものが得られなかった。
成分(b)の粉体の含有量が少ない比較例6では、成分(c)に起因するべたつきがあり、化粧膜の均一性や化粧持ちで良好なものが得られなかった。
成分(c)の含有量が多い比較例7は、べたつきが生じ、成型性も良くなく、含有量が充分でない比較例8は、充分な保湿感が得られなかった。
成分(d)の含有量が多い比較例9は、べたつきが強く、化粧膜の乾きが速すぎて、化粧膜の均一性は良いものが得られなかった。含有量が充分でない比較例10は、化粧持ちが悪く、艶もあまり得られず、化粧膜がなかなか乾かず、化粧膜の均一性は良いものが得られなかった。
【0028】
実施例12:固形アイシャドウ
(成分) (%)
1.ポリエチレングリコール(平均分子量10000) 50.3
2.グリセリン 5
3.ジプロピレングリコール 12
4.防腐剤(パラオキシ安息香酸メチル) 0.1
5.酸化鉄雲母チタン 28
6.酸化鉄 3
7.赤色226号 0.1
8.アクリル樹脂アルカノールアミン*5 1.5
*5:プラスサイズ L−6466(互応化学社製)(固形分40%エタノール溶液)
(製造方法)
A:成分1を70℃に加温して溶解する。
B:成分2〜7を混合し均一に分散する。
C:Aに成分8とBを加えて均一に混合し、70℃にて容器に流し込み充填する。
実施例12は、チップに水を含ませて使用した際、伸び広がりが良好で、仕上がった化粧膜が均一で、べたつきのない保湿感と艶を有し、化粧持ちの持続性も良く、品質安定性にも優れた固形アイシャドウであった。
【0029】
実施例13:固形口紅
(成分) (%)
1.赤色202号 1
2.酸化チタン 1
3.酸化鉄 1
4.酸化鉄雲母チタン 10
5.グリセリン 5
6.1,3−ブチレングリコール 15
7.ポリエチレングリコール(平均分子量6000) 48.9
8.ナイロン末 17
9.防腐剤(パラオキシ安息香酸プロピル) 0.1
10.アクリルアルカノールアミン*6 1
*6:プラスサイズ L−9540(互応化学社製)(固形分40%エタノール水溶液)
(製造方法)
A:成分1〜6を均一に混合する。
B:成分7を70℃に加熱して溶解し、成分8〜9を加え均一に分散する。
C:Bに成分10とAを加え均一に混合し70℃にて容器に流し込み室温にて冷却固化させる。
実施例13は、紅筆に水を含ませて唇に使用した際、伸び広がりが良好で、仕上がった化粧膜が均一で、べたつきのない保湿感と艶を有し、化粧持ちの持続性も良く、品質安定性にも優れた固形口紅であった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の成分(a)〜(d);
(a)平均分子量が5000以上10000未満のポリエチレングリコールを20〜80質量%
(b)粉体を10〜60質量%
(c)(a)成分以外の多価アルコールを1〜30質量%
(d)水可溶性のアクリル樹脂を固形分で0.15〜1質量%
を含有し、水を用いて使用することを特徴とする固形メーキャップ化粧料。

【公開番号】特開2006−241004(P2006−241004A)
【公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−55273(P2005−55273)
【出願日】平成17年3月1日(2005.3.1)
【出願人】(000145862)株式会社コーセー (734)
【Fターム(参考)】