説明

固形化粧料の製造方法および製造装置

【課題】フローマークや亀裂などを生じにくくすることができ、外観不良を抑制することができる固形化粧料の製造方法および製造装置を提供する。
【解決手段】製造装置1は、ポンプ2と、吸引ヘッド3に対して加わる力を検出するロードセル4と、制御手段6とを有する。制御手段6は、ポンプ2に化粧料を吐出させることによって、化粧料を所定の充填圧で化粧皿10内に充填させる充填部61と、ロードセル4にて検出された力が所定の閾値を超えた場合に、化粧料の充填満了を検知する検知部62と、化粧料の充填満了を検知した後、所定の充填圧よりも低い低充填圧でポンプ2に化粧料を充填させる充填圧制御部63と、低充填圧で化粧料の充填を開始させてから所定時間の経過後に、ポンプ2に化粧料の充填を停止させる停止部64とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固形化粧料の製造方法および製造装置に関し、より詳しくはスラリー状の化粧料をバック充填することによって固形化粧料を製造する方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スラリー状の化粧料を化粧皿の裏面に形成された充填孔から化粧皿内に充填するバック充填によって、固形化粧料を製造する製造方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された製造方法では、化粧皿(中皿)の裏面に形成された充填孔からスラリー状の化粧料を化粧皿内に充填するとともに、化粧皿の表面に形成された開口を閉塞するヘッド(バキュームパット)を介して化粧料中の溶剤を回収している。具体的には、化粧皿とヘッドとによって形成された充填空間内に所定の充填圧で化粧料を充填する。そして、充填空間内に化粧料を満たした後も同じ充填圧で化粧料の充填を継続しつつ、ヘッドを介して化粧料中の溶剤を回収することによって、化粧料を固化させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−106002号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような製造方法では、充填空間内に化粧料を満たした後もヘッドとの境界面である化粧料の表面には充填圧が加わり続けるので、固化した化粧料の表面にフローマークや亀裂などが生じる場合があり、固形化粧料の外観不良を招くという問題がある。
【0005】
本発明の目的は、フローマークや亀裂などを生じにくくすることができ、外観不良を抑制することができる固形化粧料の製造方法および製造装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる課題を解決すべく、第1の発明は、第1〜4のステップを有する固形化粧料の製造方法を提供する。第1のステップでは、化粧皿の裏面に形成された充填孔からスラリー状の化粧料を所定の充填圧で化粧皿内に充填する。第2のステップでは、化粧料を充填することによって、化粧皿の表面に形成された開口を閉塞するヘッドに対して加わる力が所定の閾値を超えた場合に、化粧料の充填満了を検知する。第3のステップでは、化粧料の充填満了を検知した後、所定の充填圧よりも低い低充填圧で化粧料を充填する。第4のステップでは、低充填圧で化粧料の充填を開始させてから所定時間の経過後に、化粧料の充填を停止する。
【0007】
第2の発明は、ポンプと、検出手段と、制御手段とを有する固形化粧料の製造装置を提供する。ポンプは、充填ノズルを介してスラリー状の化粧料を吐出することによって、化粧皿の裏面に形成された充填孔から化粧料を化粧皿内に充填する。検出手段は、化粧料を充填することによって、化粧皿の表面に形成された開口を閉塞するヘッドに対して加わる力を検出する。制御手段は、ポンプおよび検出手段を制御する。また、制御手段は、充填部と、検知部と、充填圧制御部と、停止部とを有する。充填部は、ポンプに化粧料を吐出させることによって、化粧料を所定の充填圧で化粧皿内に充填させる。検知部は、検出手段にて検出された力が所定の閾値を超えた場合に、化粧料の充填満了を検知する。充填圧制御部は、化粧料の充填満了を検知した後、所定の充填圧よりも低い低充填圧でポンプに化粧料を充填させる。停止部は、低充填圧で化粧料の充填を開始させてから所定時間の経過後に、ポンプに化粧料の充填を停止させる。
【0008】
ここで、第2の発明において、ポンプは、化粧料を吸入するサックバック機構を有することが好ましい。この際、充填圧制御部は、ポンプに化粧料を吸入させることによって、低充填圧で化粧料を充填させることが好ましい。また、ポンプは、充填ノズルに設けられたシャット弁をさらに有することが好ましい。この際、停止部は、ポンプにシャット弁を閉塞させることによって、化粧料の充填を停止させることが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、化粧料を充填することによって、ヘッドに対して加わる力が所定の閾値を超えた場合に、化粧料の充填満了を検知する。そして、化粧料の充填満了を検知した後、所定の充填圧よりも低い低充填圧で化粧料を充填する。ここで、本発明において、低充填圧とは、化粧皿内から化粧料が逆流する充填圧を含むものとする。したがって、充填空間内に化粧料を満たした後は、化粧料の表面には充填圧が加わりにくくなるので、固化した化粧料の表面にフローマークや亀裂などが生じにくくなり、固形化粧料の外観不良を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施形態に係る固形化粧料の製造装置を示す概略模式図
【図2】ポンプの内部構造を示す模式図
【図3】ポンプのサックバック機構を示す模式図
【図4】充填ノズルの内部構造を示す模式図
【図5】シャット弁を閉じた状態としたときの充填ノズルの内部構造を示す模式図
【図6】固形化粧料の製造方法のタイミングチャートを示す図
【図7】化粧料の充填を開始したときの状態を示す図
【図8】化粧料の充填満了を検知したときの状態を示す図
【図9】低充填圧でポンプに化粧料を充填させたときの状態を示す図
【図10】化粧料の充填を停止させたときの状態を示す図
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、本発明の一実施形態に係る固形化粧料の製造装置を示す概略模式図である。製造装置1は、スラリー状の化粧料を化粧皿10の裏面に形成された充填孔10Aから化粧皿10内に充填するバック充填によって、固形化粧料を製造する装置である。ここで、スラリー状の化粧料とは、ファンデーション、フェイスパウダー、アイシャドウなどの固形粉末化粧料の化粧料基材と、エタノール、水、流動パラフィン、イソパラフィン、イソプロピルアルコールなどの揮発性溶剤とを混合した流動物である。
【0012】
この製造装置1は、ポンプ2と、吸引ヘッド3と、ロードセル4と、吸収シート5と、制御手段6とを有する。ポンプ2は、充填ノズル7を介して化粧料を吐出することによって、充填孔10Aから化粧料を化粧皿10内に充填するプランジャーポンプである。なお、本実施形態では、ポンプ2としてプランジャーポンプを採用しているが、スクリューポンプなどの他のポンプを採用してもよい。
【0013】
図2は、ポンプ2の内部構造を示す模式図である。ポンプ2は、化粧料を吸入する吸入口21と、化粧料を吐出する吐出口22と、シリンダ23内を往復するプランジャー24と、吸入口21または吐出口22にシリンダ23を切り替えて接続するロータリーバルブ25とを有する。ここで、図2(A)では、ロータリーバルブ25は、吸入口21と、シリンダ23とを接続している。また、図2(B)では、ロータリーバルブ25は、吐出口22と、シリンダ23とを接続している。
【0014】
ポンプ2は、図2(A)に示すように、ロータリーバルブ25を回転させて吸入口21と、シリンダ23とを接続した状態において、プランジャー24を後退させることによって(図2(A)細矢印)、化粧料を吸入口21から吸入してシリンダ23内に充填する(図2(A)太矢印)。また、ポンプ2は、図2(B)に示すように、ロータリーバルブ25を回転させて吐出口22と、シリンダ23とを接続した状態において、プランジャー24を前進させることによって(図2(B)細矢印)、シリンダ23内に充填された化粧料を吐出口22から吐出する(図2(B)太矢印)。ここで、吐出口22と、充填ノズル7とは、図示しないチューブによって接続されているので、吐出口22から吐出された化粧料は、充填ノズル7からポンプ2の外部に吐出される。
【0015】
図3は、ポンプ2のサックバック機構を示す模式図である。このポンプ2は、化粧料を吸入するサックバック機構を有する。このサックバック機構を利用する場合には、ポンプ2は、ロータリーバルブ25を回転させて吐出口22と、シリンダ23とを接続した状態において、プランジャー24を後退させることによって(図3細矢印)、化粧料を吐出口22から吸入する(図3太矢印)。
【0016】
図4は、充填ノズル7の内部構造を示す模式図である。充填ノズル7は、化粧皿10の充填孔10Aに挿入される外筒71と、外筒71の内部に挿入されたシャット弁72とを有する。外筒71は、充填孔10Aに挿入される先端部71Aと、先端部71Aに対して拡径した基端部71Bとを有する円筒状に形成される。シャット弁72は、外筒71の基端部71Bの内面形状と同じ外面形状を有する円筒状に形成される。このシャット弁72は、外筒71の軸方向に沿って摺動自在に挿入され、その先端には開口72Aが形成されている。この充填ノズル7は、シャット弁72を後退させることによって(図4太矢印)、開口72Aと、外筒71の内部とを連通させることができる。この状態において、ポンプ2の吐出口22から吐出された化粧料は、シャット弁72の内部を通って開口72Aから外筒71の内部に流出し、外筒71の先端部71Aからポンプ2の外部に吐出される(図4細矢印)。すなわち、図4は、シャット弁72を開いた状態としたときの模式図である。
【0017】
図5は、シャット弁72を閉じた状態としたときの充填ノズル7の内部構造を示す模式図である。この充填ノズル7は、シャット弁72を前進させることによって(図5太矢印)、シャット弁72の先端を外筒71の基端部71Bの内面に当接させることができ、ひいては開口72Aを閉塞することができる。この状態において、ポンプ2の吐出口22から吐出された化粧料は、ポンプ2の外部に吐出されなくなる。
【0018】
吸引ヘッド3は、図1に示すように、化粧皿10の表面に形成された開口を閉塞するとともに、バック充填を行う際には化粧料中の揮発性溶剤を吸引して除去する機能を有する。検出手段としてのロードセル4は、吸引ヘッド3の上面に取り付けられている。このロードセル4は、化粧料を充填することによって、吸引ヘッド3に対して加わる力を検出する。吸収シート5は、吸収性の高い紙や不織布などからなるシートであり、吸引ヘッド3の下面に取り付けられている。制御手段6は、ポンプ2およびロードセル4を含む製造装置1の全体を制御する。なお、本実施形態では、検出手段としてロードセル4を採用しているが、吸引ヘッド3に対して加わる力を検出することができるものであれば、他のセンサを採用してもよい。
【0019】
制御手段6は、CPU(Central Processing Unit)や、メモリなどによって構成され、所定のプログラムに従って情報処理を実行する。この制御手段6は、充填部61と、検知部62と、充填圧制御部63と、停止部64とを有する。充填部61は、ポンプ2に化粧料を吐出させることによって、化粧料を所定の充填圧で化粧皿10内に充填させる。検知部62は、ロードセル4にて検出された力が所定の閾値を超えた場合に、化粧料の充填満了を検知する。充填圧制御部63は、化粧料の充填満了を検知した後、所定の充填圧よりも低い低充填圧でポンプ2に化粧料を充填させる。具体的には、充填圧制御部63は、ポンプ2に化粧料を吸入させるサックバック機構を利用することによって、低充填圧で化粧料を充填させる。停止部64は、低充填圧で化粧料の充填を開始させてから所定時間の経過後に、ポンプ2に化粧料の充填を停止させる。具体的には、停止部64は、充填ノズル7に設けられたシャット弁72を閉塞させることによって、化粧料の充填を停止させる。なお、所定の充填圧、所定の閾値、所定時間などの情報は、制御手段6に予め記憶されている。
【0020】
図6は、固形化粧料の製造方法のタイミングチャートを示す図である。なお、図6では、ポンプ2、吸引ヘッド3、検知部62、およびシャット弁72のそれぞれの動作状態を示すグラフを上図に示し、ロードセル4の検出値を示すグラフを下図に示している。また、横軸を時間とし、ロードセル4の検出値の変化する点をそれぞれA〜Cとしている。以下、製造装置1による固形化粧料の製造方法について、図6〜図10を参照して説明する。
【0021】
図7は、化粧料の充填を開始したときの状態を示す図である。化粧料の充填を開始させる前に、制御手段6は、吸引ヘッド3を下降させることによって、化粧皿10の表面に形成された開口を閉塞させる。また、制御手段6は、シャット弁72を開いた状態にさせた充填ノズル7を化粧皿10の充填孔10Aに挿入する。そして、第1のステップとして、充填部61は、ポンプ2に化粧料を吐出させることによって、化粧料を所定の充填圧で化粧皿10内に充填させる(図7矢印)。なお、図7では、化粧皿10内に充填された化粧料を斜線の領域で示している。以下の図においても同様である。
【0022】
図8は、化粧料の充填満了を検知したときの状態を示す図である。第2のステップとして、検知部62は、ロードセル4にて検出された力が所定の閾値を超えた場合に、化粧料の充填満了を検知する(図6点A)。なお、吸引ヘッド3は、吸収シート5を介して化粧料中の揮発性溶剤を化粧料の表面から吸引する。
【0023】
図9は、低充填圧でポンプ2に化粧料を充填させたときの状態を示す図である。第3のステップとして、充填圧制御部63は、ポンプ2に化粧料を吸入させるサックバック機構を利用することによって、低充填圧で化粧料を充填させる(図9矢印)。この際、ロードセル4の検出値は下降する(図6点B〜C)。これは、ポンプ2に化粧料を吸入させることによって、吸引ヘッド3に対して加わる力が小さくなるからである。
【0024】
また、本実施形態では、充填圧制御部63は、検知部62にて化粧料の充填満了を検知してから所定時間の経過後に(図6点A〜B)、低充填圧で化粧料を充填させる。これによって、化粧料の表面に充填圧を加えることができるので、化粧料の固化を促進することができる。この際、ロードセル4の検出値は僅かに下降する(図6点A〜B)。これは、化粧料の固化を促進したことによって、吸引ヘッド3に対して力が加わりにくくなるからである。なお、この所定時間は、0であってもよく、化粧料の種類などに応じて適切に設定すればよい。
【0025】
図10は、化粧料の充填を停止させたときの状態を示す図である。第4のステップとして、停止部64は、低充填圧で化粧料の充填を開始させてから所定時間の経過後に(図6点B〜C)、充填ノズル7に設けられたシャット弁72を閉塞させることによって、ポンプ2に化粧料の充填を停止させる(図6点C)。そして、化粧料の充填を停止させた後に、制御手段6は、吸引ヘッド3を上昇させるとともに、シャット弁72を閉じた状態にさせた充填ノズル7を化粧皿10の充填孔10Aから引き抜く(図10細矢印)。その後、化粧皿10内に充填された化粧料に対して後処理を行うことによって、固形化粧料を製造する。
【0026】
このように、本実施形態によれば、化粧料を充填することによって、吸引ヘッド3に対して加わる力が所定の閾値を超えた場合に、化粧料の充填満了を検知する。そして、化粧料の充填満了を検知した後、所定の充填圧よりも低い低充填圧で化粧料を充填する。したがって、充填空間内に化粧料を満たした後は、化粧料の表面には充填圧が加わりにくくなるので、固化した化粧料の表面にフローマークや亀裂などが生じにくくなり、固形化粧料の外観不良を抑制することができる。
【0027】
なお、上述した実施形態では、充填圧制御部63は、ポンプ2に化粧料を吸入させるサックバック機構を利用することによって、低充填圧で化粧料を充填させている。これに対して、充填圧制御部は、ポンプに充填圧を調整させることによって、化粧皿内から化粧料が逆流しない程度の低充填圧で化粧料を充填させてもよい。換言すれば、ポンプは、サックバック機構を有していなくてもよい。要するに、充填圧制御部は、化粧料の充填満了を検知した後、所定の充填圧よりも低い低充填圧で化粧料を充填させればよい。
【0028】
また、上述した実施形態では、サックバック機構を利用することによって、低充填圧で化粧料を充填するので、化粧皿10内から化粧料が逆流する状態でシャット弁72を閉塞することになる。これに対して、ポンプに充填圧を調整させることによって、化粧皿内から化粧料を逆流させない程度の低充填圧で化粧料を充填する場合には、化粧料を化粧皿内に充填する状態でシャット弁を閉塞することになる。したがって、シャット弁を閉塞した後も充填ノズルには充填圧が加わり続けることになるので、充填ノズルや、チューブの内部で化粧料が固化して詰りが生じる場合がある。このため、本発明の製造装置は、上述した実施形態の構成とすることが好ましい。
【0029】
また、上述した実施形態では、停止部64は、充填ノズル7に設けられたシャット弁72を閉塞させることによって、化粧料の充填を停止させていた。これによれば、充填孔10Aから引き抜いたときの充填ノズル7からの化粧料の漏れを確実に防止することができる。これに対して、停止部は、ポンプに化粧料の吐出や吸入を停止させることによって、化粧料の充填を停止させてもよく、充填ノズルは、シャット弁を有していなくてもよい。要するに、低充填圧で化粧料の充填を開始させてから所定時間の経過後に、ポンプに化粧料の充填を停止させればよい。
【産業上の利用可能性】
【0030】
以上のように、本発明は、固形化粧料の製造方法および製造装置に利用でき、特にスラリー状の化粧料をバック充填することによって固形化粧料を製造する方法および装置に利用できる。
【符号の説明】
【0031】
1 製造装置
2 ポンプ
3 吸引ヘッド
4 ロードセル(検出手段)
5 吸収シート
6 制御手段
7 充填ノズル
10 化粧皿
10A 充填孔
21 吸入口
22 吐出口
23 シリンダ
24 プランジャー
25 ロータリーバルブ
61 充填部
62 検知部
63 充填圧制御部
64 停止部
71 外筒
71A 先端部
71B 基端部
72 シャット弁
72A 開口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固形化粧料の製造方法において、
化粧皿の裏面に形成された充填孔からスラリー状の化粧料を所定の充填圧で前記化粧皿内に充填する第1のステップと、
前記化粧料を充填することによって、前記化粧皿の表面に形成された開口を閉塞するヘッドに対して加わる力が所定の閾値を超えた場合に、前記化粧料の充填満了を検知する第2のステップと、
前記化粧料の充填満了を検知した後、前記所定の充填圧よりも低い低充填圧で前記化粧料を充填する第3のステップと、
前記低充填圧で前記化粧料の充填を開始させてから所定時間の経過後に、前記化粧料の充填を停止する第4のステップと
を有することを特徴とする固形化粧料の製造方法。
【請求項2】
固形化粧料の製造装置において、
充填ノズルを介してスラリー状の化粧料を吐出することによって、化粧皿の裏面に形成された充填孔から前記化粧料を前記化粧皿内に充填するポンプと、
前記化粧料を充填することによって、前記化粧皿の表面に形成された開口を閉塞するヘッドに対して加わる力を検出する検出手段と、
前記ポンプおよび前記検出手段を制御する制御手段とを有し、
前記制御手段は、
前記ポンプに前記化粧料を吐出させることによって、前記化粧料を所定の充填圧で前記化粧皿内に充填させる充填部と、
前記検出手段にて検出された力が所定の閾値を超えた場合に、前記化粧料の充填満了を検知する検知部と、
前記化粧料の充填満了を検知した後、前記所定の充填圧よりも低い低充填圧で前記ポンプに前記化粧料を充填させる充填圧制御部と、
前記低充填圧で前記化粧料の充填を開始させてから所定時間の経過後に、前記ポンプに前記化粧料の充填を停止させる停止部と
を有することを特徴とする固形化粧料の製造装置。
【請求項3】
前記ポンプは、
前記化粧料を吸入するサックバック機構を有し、
前記充填圧制御部は、前記ポンプに前記化粧料を吸入させることによって、前記低充填圧で前記化粧料を充填させることを特徴とする請求項2に記載された固形化粧料の製造装置。
【請求項4】
前記ポンプは、
前記充填ノズルに設けられたシャット弁をさらに有し、
前記停止部は、
前記ポンプに前記シャット弁を閉塞させることによって、前記化粧料の充填を停止させることを特徴とする請求項2または3に記載された固形化粧料の製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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