説明

固形化粧料

【課題】塗布具を使用せずに直接肌に塗布する場合であっても肌への負担が十分少なく、発色に優れたメークアップが可能であり、且つ、みずみずしさ感を与えることができる固形化粧料の提供。
【解決手段】水溶性のゲル化剤と、水溶性の染料からなる固形化粧料で、これにより透明感を出すことが可能となる。さらに硬度を1〜600g/cm2とすることにより、染料の肌への移行性と、使用時の肌への使用感とを高いレベルで両立させることが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固形化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
固形化粧料は、携帯性に優れているため市場に対するニーズが高く、ファンデーション、チークカラー、アイカラー等に広く利用されている。また、固形化粧料は、ケースに収容するのに適しているキャスト固形化粧料が主流である。このような固形化粧料は、油および固形ロウのような脂肪物質と、一般にフィラーや顔料からなる微粒子相とを含んで構成されているものが一般的である(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特許第2821693号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、最近では、化粧品の利便性がより重視されており、ユーザーが指またはスポンジのようなアプリケーターを用いてその化粧料を崩すことによって肌へ塗布するタイプよりも、直接肌に塗布できるタイプへの関心が高まっている。
【0005】
しかしながら、スティック状に成形された上記の固形化粧料では、肌へ強く押し当てなければ塗布できず、肌に対して負担のかかるものである。特に、チークカラー、アイカラーなどのメークアップを目的とする製品では、十分な発色が得られる量の化粧料を肌に塗布する必要があるので、さらに肌への負担が増えてしまう。
【0006】
また、直接肌に塗布するタイプの製品では利便性だけでなく使用感に優れることも要求され、特に、みずみずしさ感、清涼感が望まれている。しかしながら、上記の固形化粧料では、このような使用感を得ることは困難である。
【0007】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、塗布具を使用せずに直接肌に塗布する場合であっても肌への負担が十分少なく、発色に優れたメークアップが可能であり、且つ、みずみずしさ感を与えることができる固形化粧料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決する本発明の固形化粧料は、水溶性のゲル化剤と、水溶性の染料とを含むことを特徴とする。
【0009】
本発明の固形化粧料によれば、上記構成とすることにより、固形化粧料を肌に軽く接触させる方法によって、みずみずしさ感を与えるとともに染料を十分に塗布することができる。したがって、塗布具を使用せずに直接肌に塗布する場合であっても肌への負担が十分少なく、発色に優れたメークアップが可能であり且つみずみずしさ感を与えることが可能となる。したがって、本発明によれば、これまでにない新しいタイプの固形化粧料が実現可能となる。
【0010】
さらには、水溶性のゲル化剤と水溶性の染料とを組み合わせによって、透明感を有する固形化粧料を得ることができ、美観に優れる固形化粧料が有効に実現可能となる。
【0011】
また、本発明の固形化粧料は、硬度が1〜600g/cmであることが好ましい。
【0012】
ここで、本明細書における「硬度」とは、(株)レオテック製の「FUDOHレオメータ」を用い、このレオメータの5mmΦのアダプターを6cm/min.のスピードで上方から固形化粧料中に10mm進入させたときの応力のピーク値を意味する。なお、測定は室温で行い、単位はg/cmとする。
【0013】
固形化粧料の硬度を上記の範囲とすることにより、染料の肌への移行性と、使用時の肌への使用感とをより高いレベルで両立させることが可能となる。
【0014】
さらに、本発明の固形化粧料は、ドーム状の凸部を有するように成形されていることが好ましい。かかる凸部の表面を肌に接触させる塗布面とすることにより、更に優れた使用感が得られるとともに染料を肌に対してより均一に塗布することができ発色に優れたメークアップをより確実に行うことが可能となる。また、ドーム状の凸部を塗布面とすることで、耐久性に優れた固形化粧料が有効に実現可能となる。なお、本明細書における「ドーム状」には、略半球体状、略球帽体状などの形状も含まれる。
【0015】
また、本発明の固形化粧料は、頬紅として用いることが好ましい。これにより、塗布具を使用せずに直接頬に塗布可能で、肌への負担が十分少なくみずみずしさ感を与えるとともに発色に優れたメークアップが可能である頬紅が実現可能となる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、塗布具を使用せずに直接肌に塗布する場合であっても肌への負担が十分少なく、発色に優れたメークアップが可能であり、且つ、みずみずしさ感を与えることができる固形化粧料を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0018】
本発明で用いる水溶性のゲル化剤としては、例えば、酸性へテロ多糖類、ムコ多糖類、セルロース誘導体等の多糖類、ポリペプタイド、ポリビニルアルコール等のヒドロキシ基を有するポリマー、カチオン基を有するポリマー、アニオン基を有するポリマーなどが挙げられる。より具体的には、ポリアンテス属(Polianthes L.)に属する植物のカルス由来の酸性ヘテロ多糖類、ヒアルロン酸、寒天、アラビアガム、グアーガム、キサンタンガム、ペクチン、ローカストビーンガム、マルトトリオース、カラギーナン、マンナン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、プルラン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カチオン化セルロース、ポリエチレングリコール、コラーゲン及びその誘導体、キチン誘導体、キトサン誘導体、ポリ塩化メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム(例えば、フレグランス ジャーナル、第21巻、第12号、p13〜73頁(1993年)等)などが挙げられ、さらに、アクリルアミド/アクリル酸ナトリウムコポリマー、アクリル酸アンモニウムコポリマー、バルサムペルー、ポリウレタンおよび脂肪族ポリエーテルポリウレタンなどのポリウレタン誘導体、セルロースゴム、セルロースポリマー(例えば、ニトロセルロースなどのセルロースエステル)、エチレン/無水マレイン酸コポリマー、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリアクリルアミド、ポリエチレン、ポリビニルアルコール、pvm/MAコポリマー(ポリビニルメチルエーテル/無水マレイン酸)、PVP(ポリビニルピロリドン)、Gulf Science and Technologyから入手可能なPA−18などの無水マレイン酸コポリマー、GAF Corporationから入手可能なGanex V−216などのPVP/ヘキサデセンコポリマー、アクリルアクリレートコポリマーなどが挙げられる。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0019】
本発明に係る固形化粧料においては、水溶性のゲル化剤として、寒天、カラギーナン、ジェランガム、マンナン、ローカストビーンガムのうちの少なくとも1種以上を用いることが好ましい。この場合、固形化粧料を肌に軽く接触させるという使用方法において、使用感と染料の肌への移行性とをより高い水準で満足させることが可能となる。
【0020】
また、水溶性のゲル化剤として、寒天とカラギーナンとを組み合わせて用いることがさらに好ましい。この場合、固形化粧料の離水を少なくできるので保存安定性がより向上し、特に保存時における染料のしみ出しをより確実に抑制することが可能となるので、携帯性がさらに向上する。
【0021】
本発明で用いる水溶性の染料としては、例えば、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号、青色1号等の有機顔料が挙げられる。
【0022】
染料の含有量は、固形化粧料の用途に応じて適宜設定されるが、例えば、本発明の固形化粧料をチークカラーとして用いる場合には、染料の含有量を0.01〜0.5質量%とすることが好ましく、0.05〜0.4質量%とすることがより好ましい。かかる範囲であると、安定した発色をより長期に亘って付与することができる。
【0023】
本発明に係る固形化粧料には、必要に応じて、さらに保湿剤、粉体、界面活性剤、油性成分を配合することができる。
【0024】
保湿剤としては、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンメチルグリコシド、ソルビトール、マルチトール等が挙げられる。このような保湿剤を配合することにより潤い感が向上し、本発明に係る固形化粧料を美容目的として利用することが可能となる。
【0025】
保湿剤の含有量は、みずみずしさ感と潤い感とを両立させる観点から、1〜30質量%とすることが好ましく、3〜20質量%とすることがより好ましい。
【0026】
粉体としては、通常化粧品に対して一般に用いられるもので、例えば、タルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、合成セリサイト、白雲母(マイカ)、金雲母(マイカ)、合成雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化鉄被覆雲母チタン、紺青被覆雲母チタン、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔、バーミキュライト、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化クロム、硫酸バリウム、γ−酸化鉄、黄酸化鉄、黒酸化鉄、コバルトバイオレット、チタン酸鉄、コバルトブルー、ベントナイト、スメクタイト、無水ケイ酸、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、珪ソウ土、メタケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム、焼セッコウ、リン酸カルシウム、フッ素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸亜鉛、パルミチン酸亜鉛等)、窒化ホウ素等の無機粉末;ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ビニル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ケイ素樹脂、アクリル酸樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸の共重合体樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂、ポリ四フッ化エチレン、ジビニルベンゼン、スチレン共重合体等の各種樹脂粉体、あるいはこれらの2種以上からなる共重合樹脂粉体、セルロース及び置換基を導入したセルロース誘導体、多糖類、ウール、シルク等の有機粉末;二酸化チタン、酸化亜鉛等の無機白色顔料、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等の無機赤色系顔料、γ−酸化鉄等の無機褐色系顔料、黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料、黒酸化鉄、カーボンブラック、低次酸化チタン等の無機黒色系顔料、マンゴバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色系顔料、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等の無機緑色系顔料、群青、紺青等の無機青色系顔料、酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗泊等のパール顔料、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等の金属粉末顔料などの無機顔料;赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、青色404号等の有機顔料;クロロフィル、β−カロチン等の天然色素等が挙げられる。これらの粉体は、メチルハイドロジェンメチルポリシロキサン、トリメチルシロキシケイ酸、メチルポリシロキサン等によるシリコーン処理;パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルコール等によるフッ素処理;N−アシルグルタミン酸等によるアミノ酸処理;レシチン処理、金属石鹸処理、脂肪酸処理、アルキルリン酸エステル処理等の表面処理を行ったものを用いることもできる。また、これらの粉体を2種以上複合したものを用いることもできる。
【0027】
界面活性剤としては、通常化粧品に対して一般に用いられるもので、例えば、脂肪酸石鹸(ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等)、高級アルキル硫酸エステル塩(ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム等)、アルキルエーテル硫酸エステル塩(POEラウリル硫酸トリエタノールアミン、POEラウリル硫酸ナトリウム等)、N−アシルサルコシン酸塩(ラウロイルサルコシンナトリウム等)、高級脂肪酸アミドスルホン酸塩(N−ミリストイル−N−メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリッドナトリウム、ラウリルメチルタウリッドナトリウム等)、リン酸エステル塩(POEオレイルエーテルリン酸ナトリウム、POEステアリルエーテルリン酸等)、スルホコハク酸塩(ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム等)、アルキルベンゼンスルホン酸塩(リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、リニアドデシルベンゼンスルホン酸等)、N−アシルグルタミン酸塩(N−ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、N−ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N−ミリストイル−L−グルタミン酸モノナトリウム等)、高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩(硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等)、POEアルキルエーテルカルボン酸塩、POEアルキルアリルエーテルカルボン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、高級脂肪酸エステルスルホン酸塩、2級アルコール硫酸エステル塩、高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩、ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム、N−パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン、カゼインナトリウム等のアニオン界面活性剤、/アルキルトリメチルアンモニウム塩(塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム等)、ジアルキルジメチルアンモニウム塩(塩化ジステアリルジメチルアンモニウム塩等)、アルキルピリジニウム塩(塩化ポリ[N,N−ジメチル−3,5−メチレンピペリジニウム]、塩化セチルピリジニウム等)、アルキル4級アンモニウム塩、アルキルジメチルベンジンアンモニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、ジアルキルモリホニウム塩、POEアルキルアミン、アルキルアミン塩、ポリアミン脂肪酸誘導体、アミルアルコール脂肪酸誘導体、4級アンモニウム塩(塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム等)等のカチオン界面活性剤、イミダゾリン系両性界面活性剤(2−ウンデシル−N,N,N−[ヒドロキシエチルカルボキシメチル]−2−イミダゾリンナトリウム、2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、ベタイン系両性界面活性剤(2−ヘプタドデシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルメチル酢酸ベタイン、アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)等の両性界面活性剤、ソルビタン脂肪酸エステル類(モノオレイン酸ソルビタン、モノイソステアリン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、ペンタ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等)、グリセリンまたはポリグリセリン脂肪酸類(モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、モノステアリン酸ジグリセリン、α,α−オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステアリングリセリンリンゴ酸等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール、モノラウリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル類、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、POEソルビタンモノステアレート、POEソルビタンモノラウレート、POEソルビタンテトラオレエート等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POEソルビットモノラウレート、POEソルビットモノオレエート、POEソルビットペンタオレエート、POEソルビットモノステアレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POEグリセリンモノステアレート、POEグリセリンモノイソステアレート、POEグリセリントリイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(POEモノオレエート、POEジステアレート、イソステアリン酸ポリエチレングリコール等)、POEアルキルエーテル類(POEラウリルエーテル、POEオレイルエーテル、POEステアリルエーテル、POEベヘニルテーテル、POEオクチルドデシルエーテル、POEコレスタノールエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEオクチルフェニルエーテル、POEノニルフェニルエーテル、POEジニルフェニルエーテル等)、POE−POPアルキルエーテル類(POE−POPセチルエーテル、POE−POP2−デシルテトラデシルエーテル、POE−POPモノブチルエーテル、POE−POP水添ラノリン、POE−POPグリセリンエーテル等)、テトラPOE−テトラPOPエチレンジアミン縮合物類、POEヒマシ油または硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油、POE硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE硬化ヒマシ油トリイソステアレート、POE硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE硬化ヒマシ油マレイン酸等)、POEミツロウ−ラノリン誘導体(POEソルビットミツロウ等)、アルカノールアミド類(ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド等)、POEプロピレングリコール脂肪酸エステル、POEアルキルアミン、POE脂肪酸アミド、ショ糖脂肪酸エステル、POEノニルフェニルホルムアルデヒド縮合物、アルキルエトキシジメチルアミンオキシド、トリオレイルリン酸等の非イオン性界面活性剤等が挙げられる。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0028】
油性成分としては、通常化粧品に対して一般に用いられる皮膚安全性の高いもので、油脂、蝋、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル、精油およびシリコーン油が挙げられる。
【0029】
油脂としては、例えば、アボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、大豆油、落花生油、茶実油、コメヌカ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリパルミチン酸グリセリン等の液体油脂;カカオ油、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、硬化油、牛脚油、モクロウ、硬化ヒマシ油等の固体油脂が挙げられる。
【0030】
蝋としては、例えば、ミツロウ、キャンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポックロウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソステアリル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ジョジョバロウ、硬質ラノリン、セラックロウ、ポリオキシエチレン(以下、POEと略す。)ラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール等が挙げられる。
【0031】
炭化水素としては、例えば、固形パラフィン、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、流動パラフィン、オゾケライト、スクワラン、プリスタン、パラフィン、セレシン、スクワレン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。
【0032】
高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ウンデシレン酸、トール酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、ラノリン脂肪酸等が挙げられる。
【0033】
高級アルコールとしては、例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール、モノステアリルグリセリンエーテル、2−デシルテトラデシノール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール、2−ヘキシルデカノール等が挙げられる。
【0034】
エステルとしては、例えば、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、乳酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ−2−エチルヘキシル酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸−N−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキシル酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリル酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ペンタエリスリトール、トリ−2−エチルヘキシル酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オレイル、セトステアリルアルコール、アセトグリセライド、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、セバチン酸ジイソプロピル、コハク酸2−エチルヘキシル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、クエン酸トリエチル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、トリオクタン酸グリセリル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、イソオクタン酸トリグリセリル等が挙げられる。
【0035】
精油としては、例えば、ハッカ油、ジャスミン油、樟脳油、ヒノキ油、橙皮油、ryu油、テレビン油、桂皮油、ベルガモット油、マンダリン油、ショウブ油、松根油、ラベンダー油、ベイ油、丁子油、ヒバ油、バラ油、ユーカリ油、レモン油、タイム油、ペパーミント油、セージ油、メントール、ジネオール、オイゲノール、シトラール、シトロネラール、ボルネオール、リナロール、ゲラニオール、カンファー、チモール、スピラントール、ピネン、リモネン、テルペン化合物等が挙げられる。
【0036】
シリコーン油としては、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、デカメチルポリシロキサン、ドデカメチルポリシロキサン、テトラメチルテトラハイドロジェンポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン、3次元網目構造を形成しているシリコーン樹脂、シリコーンゴム等が挙げられる。
【0037】
本発明では、上記した、保湿剤、粉体、界面活性剤及び油性成分の他に、本発明の目的、効果を損なわない範囲内で、通常、化粧料に配合し得る添加成分、例えば、防腐剤、香料、pH調整剤、美白成分などの他の薬剤成分を適宜配合してもよい。
【0038】
また、本発明に係る固形化粧料は、硬度が1〜600g/cmであることが好ましい。これにより、染料の肌への移行性と、使用時の肌への使用感とをより高いレベルで両立させることが可能となる。さらに、かかる硬度は、固形化粧料の形状保持性及び耐久性をより確実に得る観点から5〜600g/cmであることがより好ましく、使用感をさらに向上させる観点から5〜200g/cmであることが更により好ましく、使用感、染料の移行性、形状保持性及び耐久性をより高い水準で満足させる観点から10〜200g/cmであることが最も好ましい。
【0039】
さらに、本発明に係る固形化粧料が上記の粉体を含有する場合、粉体の配合量が20質量%を超えないことが好ましい。粉体の配合量を20質量%未満とすることにより、固形化粧料の硬度を上記の好ましい範囲とすることが容易となり、固体化粧料は優れた使用感を保持しつつ粉体の機能を有することが可能となる。さらには、固体化粧料の優れた使用感及び染料の塗布性を十分に確保しつつ固形化粧料の離水を抑制する効果も得られ、保存時における染料のしみ出しを抑制することができる。
【0040】
本発明に係る固形化粧料は、上記した成分を配合して常法にしたがって調製することができる。また、本発明に係る固形化粧料の化粧料の形態としては、例えば、頬紅(チークカラー)、アイシャドー、アイカラー、フェースカラー、口紅などのメークアップ用化粧料が好適である。
【0041】
本発明に係る固形化粧料の剤形としては、例えば、スティックタイプ等の剤形が挙げられる。本発明の固形化粧料を頬紅として用いる場合、ドーム状(略半球体状、略球帽体状などを含む)の凸部を有していることが好ましい。図1は、かかる凸部を有している固形化粧料を備える頬紅用化粧品の好適な実施形態を示す斜視図である。図1に示す頬紅用化粧品1は、凸部2を有している固形化粧料3が固形化粧料容器4によって保持されている。なお、図1の頬紅用化粧品1は、蓋を外した状態が示されている。このような頬紅用化粧品は、固形化粧料3の凸部2を頬に接触させることで、より均一に染料を塗布することができ発色をさらに向上させることが可能となるとともに、適度な弾力感が得られやすくなるので使用感に優れ、さらには耐久性にも優れている。
【0042】
また、本発明に係る固形化粧料の好ましい使用方法としては、固形化粧料を肌に軽く接触させて染料を塗布する方法が挙げられる。かかる方法によれば、取り分けタイプの化粧料と比較して利便性に優れ、また、従来の固形化粧料と比較して肌への負担を極めて少なくできるとともに十分な発色が得られるメークアップを行うことができる。
【実施例】
【0043】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、配合量は特にことわりがない限り質量%である。
【0044】
(実施例1〜15及び比較例1〜5)
表1〜4に示す組成の固形化粧料を下記製法により調製し、「潤い」、「みずみずしさ」、「ひんやり感」、「発色」の各項目について、以下に示す評価方法及び判定基準により評価判定し、さらに調製した固形化粧料の硬度を測定した。これらの結果を表1〜4に示す。
【0045】
【表1】

【0046】
【表2】

【0047】
【表3】

【0048】
【表4】

【0049】
(製法)
先ず、精製水(1)に成分(2)及び(3)を分散した。この分散液を90℃以上に加熱溶解した後、これに成分(4)〜(6)を加えて撹拌した。続いて、これに成分(7)を加えて十分に撹拌した。得られた溶液を65℃で所定の型に充填し、これを冷却することにより図1に示されるものと同様の形状を有する固形化粧料を得た。そして、得られた固形化粧料を、固形化粧料の凸部が露出される所定の容器内に移し、これを試料とした。なお、実施例2、4及び11については、上記で成分(7)を加えて十分に撹拌した後、さらに成分(8)を溶液に加えて撹拌し、得られた溶液を65℃で所定の型に充填し、これを冷却することにより図1に示されるものと同様の形状を有する固形化粧料を得た。
【0050】
なお、表1〜4に示される、寒天、カラギーナン、ジェランガム、マンナン、キサンタンガム、ローカストビーンガムは、下記に示すものを使用した。
寒天:太陽化学株式会社製、商品名「ネオソフトAR−132」
カラギーナン:太陽化学株式会社製、商品名「サンカラNo.208」
ジェランガム:大日本製薬株式会社製、商品名「ケルコゲル」
マンナン:清水化学株式会社製、商品名「ホワイトプロポールA」
キサンタンガム:大日本製薬株式会社製、商品名「エコーガム/ケルトロール」
ローカストビーンガム:三晶株式会社製、商品名「GENU GUM type RL−200−J」
【0051】
(評価方法)
[潤い]
女性パネル(20名)に、各試料を実際に使用してもらい、その使用感を下記基準により評価した。
<判定基準>
◎:18名以上が、「潤い感がある」と回答
○:15〜17名が、「潤い感がある」と回答
△:6〜14名が、「潤い感がある」と回答
×:5名以下が、「潤い感がある」と回答
【0052】
[みずみずしさ]
女性パネル(20名)に、各試料を実際に使用してもらい、その使用感を下記基準により評価した。
<判定基準>
◎:18名以上が、「みずみずしさ感がある」と回答
○:15〜17名が、「みずみずしさ感がある」と回答
△:6〜14名が、「みずみずしさ感がある」と回答
×:5名以下が、「みずみずしさ感がある」と回答
【0053】
[ひんやり感]
女性パネル(20名)に、各試料を実際に使用してもらい、その使用感を下記基準により評価した。
<判定基準>
◎:18名以上が、「ひんやり感がある」と回答
○:15〜17名が、「ひんやり感がある」と回答
△:6〜14名が、「ひんやり感がある」と回答
×:5名以下が、「ひんやり感がある」と回答
【0054】
[発色]
女性パネル(20名)に、各試料を実際に使用してもらい、その発色について下記基準により評価した。
<判定基準>
◎:18名以上が、「十分な発色がある」と回答
○:15〜17名が、「十分な発色がある」と回答
△:6〜14名が、「十分な発色がある」と回答
×:5名以下が、「十分な発色がある」と回答
【0055】
なお、各試料の使用方法は、固形化粧料の凸部を繰り返し肌に軽く接触させて塗布する方法とした。
【0056】
(硬度の測定)
(株)レオテック製の「FUDOHレオメータ」を用い、このレオメータの5mmΦのアダプターを6cm/min.のスピードで上方から試料中に10mm進入させたときの応力のピーク値を硬度とした。測定は室温で行った。得られた値を表1〜4に示す。なお、表中に示される数字の単位はg/cmである。
【0057】
表1〜4に示されるように、本発明の固形化粧料は、「潤い」、「みずみずしさ」、「ひんやり感」、「発色」の全ての項目において十分に優れていることが確認された。一方、水溶性の染料を含まない比較例1〜5の固形化粧料は、発色が不十分であった。
【0058】
以下、さらに本発明の固形化粧料の実施例を示す。
【0059】
(実施例16)チークカラー
(成分) (質量%)
1.精製水 75.425
2.寒天 1.0
3.カラギーナン 0.3
4.ローカストビーンガム 0.2
5.クエン酸 0.01
6.クエン酸ナトリウム 0.1
7.1,3−ブチレングリコール 10.0
8.グリセリン 5.0
9.ソルビトール 3.0
10.ジプロピレングリコール 1.0
11.フェノキシエタノール 0.5
12.メチルパラベン 0.1
13.モノヤシ油脂肪酸POE(20)ソルビタン 0.5
14.トリオレイン酸POE(20)ソルビタン 1.5
15.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 1.0
16.赤色227号 0.24
17.黄色4号 0.025
18.香料 0.1
【0060】
(製法)
先ず、精製水(1)に成分(2)〜(6)を分散した。この分散液を90℃以上に加熱溶解した後、これに成分(7)〜(12)を加えて撹拌した。続いて、これに成分(13)〜(15)を加えて十分に撹拌した後、成分(16)及び(17)をさらに加えて撹拌した。次に、この溶液の温度が70℃になったところで、成分(18)を溶液に加えて撹拌した。得られた溶液を65℃で所定の型に充填し、これを冷却することにより実施例16のチークカラーを得た。
【0061】
なお、実施例16のチークカラーに配合された寒天、カラギーナン、ローカストビーンガムは下記のとおりである。
寒天:太陽化学株式会社製、商品名「ネオソフトAR−132」
カラギーナン:太陽化学株式会社製、商品名「サンカラNo.208」
ローカストビーンガム:三晶株式会社製、商品名「GENU GUM type RL−200−J」
【0062】
得られたチークカラーについて、上記の評価を行ったところ、表5に示されるように「みずみずしさ」、「ひんやり感」及び「発色」が十分に優れていることが確認された。
【0063】
(実施例17)チークカラー
(成分) (質量%)
1.精製水 66.465
2.寒天 0.8
3.カラギーナン 1.6
4.クエン酸 0.01
5.クエン酸ナトリウム 0.1
6.1,3−ブチレングリコール 10.0
7.グリセリン 13.0
8.フェノキシエタノール 0.5
9.メチルパラベン 0.1
10.セスキオレイン酸ソルビタン 1.0
11.モノヤシ油脂肪酸POE(20)ソルビタン 1.0
12.無水ケイ酸 5.0
13.赤色227号 0.2
14.青色1号 0.2
15.黄色4号 0.025
【0064】
(製法)
先ず、精製水(1)に成分(2)〜(5)を分散した。この分散液を90℃以上に加熱溶解した後、これに成分(6)〜(9)を加えて撹拌した。続いて、これに成分(10)及び(11)を加えて十分に撹拌した後、成分(12)〜(15)をさらに加えて撹拌した。得られた溶液を65℃で所定の型に充填し、これを冷却することにより実施例17のチークカラーを得た。
【0065】
なお、実施例17のチークカラーに配合された寒天、カラギーナンは下記のとおりである。
寒天:太陽化学株式会社製、商品名「ネオソフトAR−132」
カラギーナン:太陽化学株式会社製、商品名「サンカラNo.208」
【0066】
得られたチークカラーについて、上記の評価を行ったところ、表5に示されるように「潤い」、「みずみずしさ」、「ひんやり感」及び「発色」が十分に優れていることが確認された。
【0067】
(実施例18)保湿ゼリー
(成分) (質量%)
1.精製水 67.69
2.寒天 1.5
3.キサンタンガム 0.4
4.クエン酸 0.01
5.クエン酸ナトリウム 0.1
6.1,3−ブチレングリコール 5.0
7.グリセリン 20.0
8.ポリエチレングリコール300 5.0
9.フェノキシエタノール 0.2
10.メチルパラベン 0.1
11.赤色227号 0.002
12.青色1号 0.0001
【0068】
(製法)
先ず、精製水(1)に成分(2)〜(5)を分散した。この分散液を90℃以上に加熱溶解した後、これに成分(6)〜(10)を加えて撹拌した。続いて、これに成分(11)及び(12)を加えて十分に撹拌した。得られた溶液を65℃で所定の型に充填し、これを冷却することにより実施例18の保湿ゼリーを得た。
【0069】
なお、実施例18の保湿ゼリーに配合された寒天、キサンタンガムは下記のとおりである。
寒天:太陽化学株式会社製、商品名「ネオソフトAR−132」
キサンタンガム:大日本製薬株式会社製、商品名「エコーガム/ケルトロール」
【0070】
得られた保湿ゼリーについて、上記の評価を行ったところ、表5に示されるように「潤い」、「みずみずしさ」、「ひんやり感」及び「発色」が十分に優れていることが確認された。
【0071】
【表5】

【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の実施形態に係る固形化粧料を備える頬紅用化粧品を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0073】
1…頬紅用化粧品、2…凸部、3…固形化粧料、4…固形化粧料容器。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水溶性のゲル化剤と、水溶性の染料と、を含む固形化粧料。
【請求項2】
硬度が1〜600g/cmである請求項1に記載の固形化粧料。
【請求項3】
ドーム状の凸部を有するように成形されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の固形化粧料。
【請求項4】
頬紅として用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の固形化粧料。

【図1】
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【公開番号】特開2006−182736(P2006−182736A)
【公開日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−380381(P2004−380381)
【出願日】平成16年12月28日(2004.12.28)
【出願人】(591147339)株式会社トキワ (141)
【Fターム(参考)】