説明

固形状クレンジング料

【課題】 肌になじませやすい適度な硬さであり、使用時には滑らかな伸び広がりを有し、水洗後もべたつきや膜感の無いクレンジング力に優れた固形状クレンジング料を提供する。
【解決手段】 (A)特定の直鎖アルキル基又は分岐アルキル基を含有するビス(アシルアミノ)シクロヘキサン誘導体と、(B)常温で液状の油剤、及び(C)HLBが7〜17の常温で液状またはペースト状であるノニオン界面活性剤を配合することを特徴とする固形状クレンジング料である。より好ましくは、成分(A)の配合量が0.1〜5.0質量%、成分(C)の配合量が5.0〜70.0質量%であり、(A)と(C)の配合量の割合(C)/(A)が3〜100の範囲である固形状クレンジング料である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定の直鎖アルキル基又は分岐アルキル基を有するビス(アシルアミノ)シクロヘキサン誘導体と、常温で液状の油剤、及び、HLBが7〜17の常温で液状またはペースト状であるノニオン界面活性剤とを含有する固形状クレンジング料に関し、特に、安定性が良く、水での洗い流しも良好な固形状クレンジング料に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、耐水性や持続性の高いメイクアップ化粧料が開発され、汎用されるようになるとともに、より洗浄力の高いクレンジング料が望まれるようになり、多量の油剤による溶剤効果により汚れとのなじみの良い、オイルクレンジング料が好まれるようになった。また、クレンジング料としての機能を発揮するためには、メイク汚れとなじませた後のクレンジング料の除去が必要であるが、簡便な水で洗い流す方法が好まれる。そのためには、水との親和性が高い界面活性剤が必要であるが、油剤との相溶性を考えると非イオン性であることが好ましく、オイルクレンジング料には親水性ノニオン界面活性剤を配合するのが一般的であった。また、オイルクレンジング料は液状の油剤を主成分とするため、粘度が配合する油剤に依存し、手に取ったときや肌に塗布したときにタレ落ちし易く、使用性が悪い場合があった。そのため、油ゲル化剤による粘性の付与は非常に有益であり、汚れとのなじみやすさにも影響を与えるという点でも重要であった。
【0003】
従来、炭化水素、エステル、トリグリセライド、シリコーン油等の油剤に添加される油ゲル化剤としては、ワックス等の固形状油剤をはじめとし、デキストリン脂肪酸エステル、12−ヒドロキシステアリン酸、グリセリンオリゴエステル系ゲル化剤等が用いられてきた(例えば、特許文献1〜4参照)。しかしながら、オイルクレンジング料においてワックスを油ゲル化剤として用いると、肌に油膜を作ってしまうため水洗性が悪くなったり、ハードゲルを形成するため硬くて使用性が悪くなる場合があった。また、デキストリン脂肪酸エステル、12−ヒドロキシステアリン酸、グリセリンオリゴエステル系ゲル化剤等を油ゲル化剤として用いると、親水性ノニオン界面活性剤を多量に配合した場合には、油ゲル化剤も多量に配合する必要があり、オイルクレンジング料の伸びが悪くなったり、水での洗い流し性が悪く後肌の残り感が出てしまうという欠点があった。
【0004】
さらには、より高いクレンジング機能を発揮するためには様々な種類の油剤を配合する必要があるが、これらの油ゲル化剤では、ゲル化できる油剤の種類に制限があるため、排液等の安定性上の問題があったり、使用性と機能性を兼ね備えることができないことがあった。そのため、親水性ノニオン界面活性剤を多量に含むオイルクレンジング料において、従来の油ゲル化剤を用いた場合には、十分に満足のいく使用性と機能性が得られなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3019191号公報
【特許文献2】特公昭60−54092号公報
【特許文献3】特許第3620878号公報
【特許文献4】特開2002−370930号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、親水性ノニオン界面活性剤を多量に含むオイルクレンジング料において、少量の油ゲル化剤の配合により、安定性が良く、クレンジング機能に優れる適度な硬さの固形状クレンジング料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意研究を続けてきた結果、親水性ノニオン界面活性剤と複数種の油剤とを含む油性成分に対して、特定の直鎖アルキル基又は分岐アルキル基を有するビス(アシルアミノ)シクロヘキサン誘導体を油ゲル化剤として用いた場合に、油性成分を適度な硬さに固形化でき、油ゲル化剤の添加量が従来の油ゲル化剤と比べて低濃度であっても分離等がなく、またクレンジング料として使用する場合にも、水への乳化分散性にも優れるため、水で洗い流し易いことを見い出し本発明を完成させた。
【0008】
すなわち本発明は、(A)下記一般式(I)で表されるビス(アシルアミノ)シクロヘキサン誘導体の1種又は2種以上と、(B)常温で液状の油剤と、(C)HLBが7〜17の常温で液状またはペースト状であるノニオン界面活性剤を含有することを特徴とする固形状クレンジング料である。また、上記成分(A)を0.1〜5.0質量%、成分(C)を5.0〜70.0質量%配合し、成分(C)/成分(A)が3〜100の範囲で配合することが好ましい。
【0009】
【化1】

(式中、R1は同一の、炭素数15〜21の直鎖アルキル基、または、合計炭素数が15〜21の、1位に置換基として直鎖アルキル基を有する直鎖アルキル基、を表す。)
【発明の効果】
【0010】
本発明の固形状クレンジング料は、油剤や界面活性剤の種類及び量に制限のない適度な硬さの固形物であるため、安定性が良く、汚れとなじみや水への乳化分散性等のクレンジング機能を十分発揮できる点で優れている。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明に用いられる成分(A)は、油溶性のゲル化剤としての作用をなすものであり、上記一般式(I)で表されるビス(アシルアミノ)シクロヘキサン誘導体に含まれるものであれば特に制限されず、1種又は2種以上を用いることができる。また、ゲル化する油性成分によっても異なるが、適度な硬さが得られ安定性に優れるため、直鎖アルキル基を有する誘導体と、分岐アルキル基を有する誘導体とを、各一種類以上用いることが好ましく、その割合は1:4〜4:1が好ましい。
【0012】
上記一般式(I)についてより詳細に説明すれば、R1における「炭素数15〜21の直鎖アルキル基」としては、具体的には、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、ヘンエイコシル基を例示することができる。
また、R1における「合計炭素数が15〜21の、1位に置換基として直鎖アルキル基を有する直鎖アルキル基」とは、直鎖である主鎖の1位、即ち、カルボニル基に結合している炭素原子に直鎖アルキル基が置換した分岐構造を持つものであって、合計の炭素数が15〜21であるアルキル基を意味する。合計炭素数が15〜21の、1位に置換基として直鎖アルキル基を有する直鎖アルキル基としては、具体的には、1−メチルテトラデシル基、1−メチルペンタデシル基、1-メチルヘキサデシル基、1−メチルヘプタデシル基、1−メチルオクタデシル基、1−メチルノナデシル基、1−メチルエイコシル基、1−エチルトリデシル基、1−エチルテトラデシル基、1−エチルペンタデシル基、1−エチルヘキサデシル基、1−エチルヘプタデシル基、1−エチルオクタデシル基、1−エチルノナデシル基、1−プロピルドデシル基、1−プロピルトリデシル基、1−プロピルテトラデシル基、1−プロピルペンタデシル基、1−プロピルヘキサデシル基、1−プロピルヘプタデシル基、1−プロピルオクタデシル基、1−ブチルウンデシル基、1−ブチルドデシル基、1−ブチルトリデシル基、1−ブチルテトラデシル基、1−ブチルペンタデシル基、1−ブチルヘキサデシル基、1−ブチルヘプタデシル基、1−ペンチルデシル基、1−ペンチルウンデシル基、1−ペンチルドデシル基、1−ペンチルトリデシル基、1−ペンチルテトラデシル基、1−ペンチルペンタデシル基、1−ペンチルヘキサデシル基、1−ヘキシルノニル基、1−ヘキシルデシル基、1−ヘキシルウンデシル基、1−ヘキシルドデシル基、1−ヘキシルトリデシル基、1−ヘキシルテトラデシル基、1−ヘキシルペンタデシル基、1−ヘプチルオクチル基、1−ヘプチルノニル基、1−ヘプチルデシル基、1−ヘプチルウンデシル基、1−ヘプチルドデシル基、1−ヘプチルトリデシル基、1−ヘプチルテトラデシル基、1−オクチルオクチル基、1−オクチルノニル基、1−オクチルデシル基、1−オクチルウンデシル基、1−オクチルドデシル基、1−オクチルトリデシル基、1−ノニルノニル基、1−ノニルデシル基、1−ノニルウンデシル基、1−ノニルドデシル基、1−デシルデシル基、1−デシルウンデシル基等を挙げることができる。
【0013】
上記式(I)で表されるビス(アシルアミノ)シクロヘキサン誘導体の合成方法としては、1,2−ジアミノシクロヘキサンと、適宜選択された一種類の炭素数16〜22の直鎖または分岐の飽和脂肪酸を塩化チオニル等のハロゲン化剤で処理して得られた酸ハロゲナイドとを、アルカリ存在下で縮合させる方法や、1,2−ジアミノシクロヘキサンと適宜選択された一種類の飽和脂肪酸を、必要に応じてスズ、ニッケル等の金属酸化物等の触媒の存在下に、100〜250℃にて5〜20時間程度脱水反応させるアミド化反応等の化学的方法など、公知の方法を含めた合成方法を挙げることができる。さらに、これらの反応の生成物を再結晶やカラムクロマトグラフィー等の公知の方法を含めた精製手段で精製してもよい。上記1,2−ジアミノシクロヘキサンとしては、トランス−1,2−ジアミノシクロヘキサンでもシス−1,2−ジアミノシクロヘキサンでもよいが、トランス−1,2−ジアミノシクロヘキサンが好ましい。
【0014】
上記合成に使用される炭素数16〜22の飽和脂肪酸を例示すれは、直鎖飽和脂肪酸としては、ヘキサデカン酸(パルミチン酸)、ヘプタデカン酸(マルガリン酸)、オクタデカン酸(ステアリン酸)、ノナデカン酸、エイコサン酸(アラキジン酸)、ヘンエイコサン酸、ドコサン酸(ベヘン酸)を例示することができる。また、2位に置換基として直鎖アルキル基を有する分岐飽和脂肪酸としては、具体的には、2−メチルペンタデカン酸、2−メチルヘキサデカン酸、2−メチルヘプタデカン酸、2−メチルオクタデカン酸、2−メチルノナデカン酸、2−メチルエイコサン酸、2−メチルヘンエイコサン酸、2−エチルテトラデカン酸、2−エチルペンタデカン酸、2−エチルヘキサデカン酸、2−エチルヘプタデカン酸、2−エチルオクタデカン酸、2−エチルノナデカン酸、2−エチルエイコサン酸、2−プロピルトリデカン酸、2−プロピルテトラデカン酸、2−プロピルペンタデカン酸、2−プロピルヘキサデカン酸、2−プロピルヘプタデカン酸、2−プロピルオクタデカン酸、2−プロピルノナデカン酸、2−ブチルドデカン酸、2−ブチルトリデカン酸、2−ブチルテトラデカン酸、2−ブチルペンタデカン酸、2−ブチルヘキサデカン酸、2−ブチルヘプタデカン酸、2−ブチルオクタデカン酸、2−ペンチルウンデカン酸、2−ペンチルドデカン酸、2−ペンチルトリデカン酸、2−ペンチルテトラデカン酸、2−ペンチルペンタデカン酸、2−ペンチルヘキサデカン酸、2−ペンチルヘプタデカン酸、2−ヘキシルデカン酸、2−ヘキシルウンデカン酸、2−ヘキシルドデカン酸、2−ヘキシルトリデカン酸、2−ヘキシルテトラデカン酸、2−ヘキシルペンタデカン酸、2−ヘキシルヘキサデカン酸、2−ヘプチルノナン酸、2−ヘプチルデカン酸、2−ヘプチルウンデカン酸、2−ヘプチルドデカン酸、2−ヘプチルトリデカン酸、2−ヘプチルテトラデカン酸、2−ヘプチルペンタデカン酸、2−オクチルオクタン酸、2−オクチルノナン酸、2−オクチルデカン酸、2−オクチルウンデカン酸、2−オクチルドデカン酸、2−オクチルトリデカン酸、2−オクチルテトラデカン酸、2−ノニルノナン酸、2−ノニルデカン酸、2−ノニルウンデカン酸、2−ノニルドデカン酸、2−ノニルトリデカン酸、2−デシルデカン酸、2−デシルウンデカン酸、2−デシルドデカン酸、2−ウンデシルウンデカン酸を挙げることができる。
【0015】
本発明における成分(A)の配合量は、固形状クレンジング料中の0.1〜5.0質量%(以下、単に%と略す)が好ましく、より好ましくは0.3〜3.0%が好ましい。この範囲で用いれば、適度な硬さの固形状になり、使用性や安定性の面で好ましい。
【0016】
本発明に用いられる成分(B)常温で液状の油剤は、動物油、植物油、合成油等の起源を問わず、炭化水素類、油脂類、エステル油類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、脂肪酸類など化粧料一般に使用されるものが用いられる。具体的には、炭化水素類として流動パラフィン、スクワレン、スクワラン、α−オレフィンオリゴマー、ポリブテン等が挙げられ、油脂類としてトウモロコシ油、ベニバナ油、ヒマワリ油、アボカド油、米胚芽油、小麦胚芽油、アルモンド油、大豆油、菜種油、胡麻油、ツバキ油、サザンカ油、パーシック油、オリーブ油、茶実油、シソ実油、ミンク油、ヒマシ油、アマニ油、月見草油、ボレッジ油、トリイソオクタン酸グリセリル、トリ(カプリル・カプリン)酸グリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル等が挙げられ、エステル油類としてミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、オレイン酸デシル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、ステアリン酸オクチル、安息香酸アルキルエステル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、ジカプリジイソステアリル、ホホバ油等が挙げられ、シリコーン油類として低重合度ジメチルポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、架橋型オルガノポリシロキサン、フッ素変性シリコーン等があり、フッ素系油類としてパーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン等が挙げられ、高級アルコールとしてオレイルアルコール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等が挙げられ、脂肪酸類としてオレイン酸、ヤシ油脂肪酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレン酸等が挙げられる。中でも、流動パラフィン、α−オレフィンオリゴマー、トリイソオクタン酸グリセリル、トリ(カプリル・カプリン)酸グリセリル、パルミチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ジカプリン酸プロピレンギリコール、メチルフェニルポリシロキサンが好ましく用いられる。
【0017】
本発明の成分(B)常温で液状の油剤は、肌上の化粧料や汚れをクレンジング料に溶解・分散させる作用をなす。これらの油剤は種類に制限なく、1種又は2種以上を用いてよいが、成分(C)と相溶するものが、安定性の面で好ましい。また、配合量に特に制限はないが、伸ばしやすさ、化粧料とのなじみやすさの観点から、30%以上配合することが好ましい。
【0018】
本発明で用いられる成分(C)HLBが7〜17の常温で液状またはペースト状であるノニオン界面活性剤としては、種類に制限はないが、具体的には、モノイソステアリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル、モノラウリン酸ポリオキシエチレン(5〜20モル)ソルビタン、モノパルミチン酸ポリオキシエチレン(5〜25モル)ソルビタン、モノステアリン酸ポリオキシエチレン(5〜25モル)ソルビタン、モノイソステアリン酸ポリオキシエチレン(5〜25モル)ソルビタン、モノオレイン酸ポリオキシエチレン(5〜25モル)ソルビタン、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン(5〜60モル)ソルビタン、トリオレイン酸ポリオキシエチレン(5〜60モル)ソルビタン等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、テトライソステアリン酸ポリオキシエチレン(5〜60)ソルビット、テトラオレイン酸ポリオキシエチレン(5〜60)ソルビット等のポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸ポリオキシエチレン(5〜40モル)グリセリル、モノオレイン酸ポリオキシエチレン(5〜40モル)グリセリル、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン(20〜40モル)グリセリル、トリオレイン酸ポリオキシエチレン(20〜40モル)グリセリル等のポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、トリミリスチン酸ポリオキシエチレン(20〜40モル)トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン(20〜50モル)トリメチロールプロパン等のポリオキシエチレントリメチロールプロパン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン(10〜40モル)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(15〜60モル)ヒマシ油、モノラウリン酸ポリオキシエチレン(20〜60モル)硬化ヒマシ油、モノイソステアリン酸ポリオキシエチレン(15〜60モル)硬化ヒマシ油、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン(30〜60モル)硬化ヒマシ油等のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン(5〜10モル)オレイルエーテル、ポリオキシエチレン(3〜5モル)ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン(5〜10モル)イソステアリルエーテル、ポリオキシエチレン(5モル)デシルテトラデシルエーテル、ポリオキシエチレン(5モル)コレステリルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン(3〜10モル)ポリオキシプロピレン(2モル)デシルエーテル、モノオレイン酸ポリエチレングリコール(3〜12モル)、モノイソステアリン酸ポリエチレングリコール(3〜12モル)、ジラウリン酸ポリエチレングリコール(6〜12モル)、ジオレイン酸ポリエチレングリコール(10〜20モル)、ジオレイン酸ポリエチレングリコール(10〜20モル)等のポリエチレングリコール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸テトラグリセリル、モノオレイン酸テトラグリセリル、モノラウリン酸ヘキサグリセリル、モノミリスチン酸ヘキサグリセリル、モノイソステアリン酸ヘキサグリセリル、モノオレイン酸ヘキサグリセリル、モノラウリン酸デカグリセリル、モノミリスチン酸デカグリセリル、モノイソステアリン酸デカグリセリル、モノオレイン酸デカグリセリル、ジイソステアリン酸ヘキサグリセリル、ジイソステアリン酸デカグリセリル等のポリグリセリン脂肪酸等が挙げられ、なかでも、モノイソステアリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、モノイソステアリン酸ポリオキシエチレン(5〜25モル)ソルビタン、モノオレイン酸ポリオキシエチレン(5〜25モル)ソルビタン、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン(5〜60モル)ソルビタン、トリオレイン酸ポリオキシエチレン(5〜60モル)ソルビタン、テトライソステアリン酸ポリオキシエチレン(5〜60)ソルビット、テトラオレイン酸ポリオキシエチレン(5〜60)ソルビット、モノイソステアリン酸ポリオキシエチレン(5〜40モル)グリセリル、モノオレイン酸ポリオキシエチレン(5〜40モル)グリセリル、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン(20〜40モル)グリセリル、トリオレイン酸ポリオキシエチレン(20〜40モル)グリセリル、モノオレイン酸ポリエチレングリコール(3〜12モル)、モノイソステアリン酸ポリエチレングリコール(3〜12モル)、ジラウリン酸ポリエチレングリコール(6〜12モル)、ジオレイン酸ポリエチレングリコール(10〜20モル)、ジオレイン酸ポリエチレングリコール(10〜20モル)が好ましく用いられる。
【0019】
本発明の成分(C)は、クレンジング料に、水への乳化分散性を付与する。この乳化分散性の付与によって、肌上の化粧料や汚れを溶解・分散した成分(B)を水洗する際の洗い流し性が良くなり、優れた汚れ落とし効果が得られる。本発明における成分(C)の配合量は、固形状クレンジング料中の5.0〜70.0%が好ましく、7.0〜50.0%が特に好ましい。この範囲で用いれば、べたつきがなく、クレンジング機能や使用性の面で好ましい。
【0020】
本発明の固形状クレンジング料は、オイルクレンジング料、すなわち、油性成分を主骨格とし、油性成分が連続相であるクレンジング料を意味するものであり、水や水溶性成分を含有する油中水型のクレンジング料も含むものである。本発明の固形状クレンジング料は、上記必須成分のほかに、通常、化粧品で使用される成分(B)以外の油剤、アルコール類、保湿剤、成分(A)以外のゲル化剤及び増粘剤、粉体、紫外線吸収剤、防腐剤、抗菌剤、酸化防止剤、美肌用成分(美白剤、細胞賦活剤、抗炎症剤、血行促進剤、皮膚収斂剤、抗脂漏剤等)、ビタミン類、アミノ酸類、核酸等を任意に配合することができる。
【0021】
上記成分(B)以外の油剤としては、具体的には、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、ミツロウ、ラノリン等の天然ロウ類、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の鉱物系ワックス、ポリエチレンワックス、フィッシャートロプシュワックス、エチレン・プロピレンコポリマー等の合成ワックス、セタノール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール、ステアリン酸、パルミチン酸、ベヘン酸等の高級脂肪酸、カカオ脂、モクロウなどの油脂類、キャンデリラレジン等の樹脂類、硬化ひまし油、12−ヒドロキシステアリン酸、ショ糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル、ロジン酸ペンタエリスリットエステル、コレステロール脂肪酸エステル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)等のエステル、ステアリル変性シリコーン、ベヘニル変性シリコーン等のシリコーンワックスが挙げられる。
【0022】
上記アルコール類としては、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール等の多価アルコール、ソルビトール、マルトース、キシリトール、マルチトール等の糖アルコール、コレステロール、シトステロール、フィトステロール、ラノステロール等のステロール類等が例示される。
【0023】
上記保湿剤としては尿素、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、ピロリドンカルボン酸塩等が挙げられる。
【0024】
上記成分(A)以外のゲル化剤及び増粘剤のうち、水性のものとしては、アラビアガム、トラガカントガム、ガラクタン、キャロブガム、グァーガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、寒天、クインスシード(マルメロ)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、アルゲコロイド、トラントガム、ローカストビーンガム等の植物系高分子、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン等の微生物系高分子、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等の動物系高分子、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム等のセルロース系高分子、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマー、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等のビニル系高分子、ポリエチレングリコール、エチレンオキサイドプロピレンオキサイド共重合体、ベントナイト、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ラポナイト、ヘクトライト、無水ケイ酸等の無機系剤増粘剤が挙げられる。油性のものとしては、アルミニウムステアレート、マグネシウムステアレート、ジンクミリステート等の金属セッケン、N−ラウロイル−L−グルタミン酸、α,γ−ジ−n−ブチルアミン等のアミノ酸誘導体、デキストリンパルミチン酸エステル、デキストリンステアリン酸エステル、デキストリン2−エチルヘキサン酸パルミチン酸混合エステル等のデキストリン脂肪酸エステル、フラクトオリゴ糖脂肪酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖ステアリン酸エステル等のショ糖脂肪酸エステル、モノベンジリデンソルビトール、ジベンジリデンソルビトール等のソルビトールのベンジリデン誘導体、ジメチルベンジルドデシルアンモニウムモンモリロナイトクレー、ジメチルジオクタデシルアンモニウムモンモリロナイトクレー等の有機変性粘土鉱物が挙げられる。
【0025】
上記粉体としては無機粉体、有機粉体、金属石鹸粉末、有色顔料、パール顔料、金属粉末、タール色素、天然色素等が挙げられ、その粒子形状(球状、針状、板状等)や粒子径(煙霧状、微粒子、顔料級等)、粒子構造(多孔質、無孔質等)を問わず、何れのものも使用することができる。これらの粉体はそのまま使用しても良いが、2種以上の粉体を複合化したり、油剤やシリコーン化合物、フッ素化合物等で表面処理を行なって使用してもよい。上記粉体は必要に応じて1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0026】
紫外線吸収剤としてはパラアミノ安息香酸等の安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸メチル等のアントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸メチル等のサリチル酸系紫外線吸収剤、パラメトキシケイ皮酸オクチル等のケイ皮酸系紫外線吸収剤、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ウロカニン酸エチル等のウロカニン酸系紫外線吸収剤等が挙げられる。
【0027】
防腐剤、抗菌剤としてはパラオキシ安息香酸エステル、安息香酸、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、フェノキシエタノール、サリチル酸、石炭酸、ソルビン酸、パラクロルメタクレゾール、ヘキサクロロフェン、塩化ベンザルコニウム、塩化クロルヘキシジン、トリクロロカルバニリド、感光素、イソプロピルメチルフェノール等が挙げられる。
【0028】
酸化防止剤としてはトコフェロール、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン等、pH調整剤としては乳酸、乳酸塩、クエン酸、クエン酸塩、グリコール酸、コハク酸、酒石酸、リンゴ酸、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム等、キレート剤としてはアラニン、エデト酸ナトリウム塩、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、リン酸塩、ヒドロキシエタンジホスホン等、清涼剤としてはL−メントール、カンファ、薄荷油、ペパーミント油、ユーカリ油等、抗炎症剤としてはアラントイン、グリチルレチン酸塩、グリチルレチン誘導体、トラネキサム酸、アズレン等が夫々挙げられる。
【0029】
美肌用成分としてはアルブチン、グルタチオン、ユキノシタ抽出物等の美白剤、ロイヤルゼリー、感光素、コレステロール誘導体、幼牛血液抽出液等の細胞賦活剤、肌荒れ改善剤、ノニル酸ワレニルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β−ブトキシエチルエステル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、カフェイン、タンニン酸、α−ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデレート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ−オリザノール等の血行促進剤、酸化亜鉛、タンニン酸等の皮膚収斂剤、イオウ、チアントロール等の抗脂漏剤等が挙げられる。
【実施例】
【0030】
以下に実施例を挙げて、本発明を説明する。なお、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
【0031】
[製造例1]
1,2−ジアミノシクロヘキサン3.43gとトリエチルアミン7.29gを130mLのテトラヒドロフラン(以下THF)に溶かし、氷冷下、ステアロイルクロリド21.1gを加えた。室温で1時間撹拌後、数分間加熱還流した。100mLのアセトンを加え不溶物を濾取、アセトンで洗浄し、得た化合物を直ちに100mLのエタノールに溶解し放冷後、300mLの水を加え、不溶物を濾取した。更にアセトンで洗い乾燥後、得られた粗生成物を150mLのエタノールに加熱溶解し150mLのアセトンを加え、白色の析出物を濾取し、以下の式(2)で示される化合物を得た。
【0032】
【化2】

【0033】
[製造例2]
1,2−ジアミノシクロヘキサン3.43gとトリエチルアミン7.29gを130mLのTHFに溶かし、氷冷下、2−ヘプチルウンデカノイルクロリド18.18gを加えた。室温で1時間撹拌後、数分間加熱還流した。エバポレーターでTHFを留去し、100mLのアセトンを加え不溶物を濾取、アセトンで洗浄し、得た化合物を直ちに100mLのエタノールに溶解し放冷後、300mLの水を加え、不溶物を濾取した。更にアセトンで洗い乾燥後、得られた粗生成物を400mLのアセトンから再結晶し、白色の析出物を濾取し、以下の式(3)で示される化合物を得た。
【0034】
【化3】

【0035】
[実施例1〜5及び比較例1〜6]
表1に示す組成及び下記の製造方法で固形状クレンジング料を調製し、下記の評価方法1により、適度な硬さ、使用感、クレンジング力の評価を実施し、下記の基準で判定した。また、下記の評価方法2により、安定性(排液の程度)の評価を行った。その結果も併せて表1に示す。
【0036】
【表1】

【0037】
(製造方法)
A:成分1〜9を150℃で溶解し、均一に混合する。
B:Aをジャーボトル型容器に流し込み、室温まで冷却し、固形状クレンジング料を得た。
【0038】
(評価方法1)
化粧品専門パネル10名により、実施例1〜5及び比較例1〜6の各サンプルについて次の評価項目について評価を行った。なお、メイクには、パネル全員で、下記処方及び製造方法により調製した油中水型リキッドファンデーションを使用した。
・適度な硬さ
各サンプルを指で取る時の硬さと、取れ具合を評価した。
・使用感
下記の油中水型リキッドファンデーションを上腕内側に塗布した後、各サンプルを1gとり、15秒間メイクとなじませる時の滑らかさ・べたつきのなさと、更に十分に水で洗い流した後の後肌のべたつき・膜感のなさを総合的に評価した。
・クレンジング力
全顔に油中水型リキッドファンデーションを塗布し、各サンプルを両手に3gずつとり、15秒間メイクとなじませた後の、ファンデーションとのなじみの良さ及び十分に水で洗い流した後の後肌のファンデーションの落ち具合を目視で評価した。
なお、上記評価においては、パネル各人が下記評価基準aを用いて評点を付け、試料毎にパネル全員の評点合計からその平均値を算出したものを、下記判定基準bを用いて判定した。
【0039】
油中水型リキッドファンデーション
処方
( 成 分 ) (%)
1.ポリオキシエチレンメチルシロキサン・ポリオキシ
プロピレンオレイルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体*1 2
2.PEG−3ジメチコン*2 1
3.デカメチルシクロペンタシロキサン 20
4.シリコーン処理タルク*3 5
5.シリコーン処理赤酸化鉄*3 0.5
6.シリコーン処理黄酸化鉄*3 0.5
7.シリコーン処理黒酸化鉄*3 0.5
8.シリコーン処理酸化チタン*3 10
9.トリ2−エチルへキサン酸グリセリル 10
10.セスキオレイン酸ソルビタン 0.5
11.精製水 残量
12.塩化ナトリウム 0.5
13.1,3−ブチレングリコール 10
14.アルコール 5
15.防腐剤(パラオキシ安息香酸メチル) 0.1
16.香料 0.2
*1 KF−6026(信越化学工業社製)
*2 KF−6015(信越化学工業社製)
*3 ジメチルポリシロキサン2%処理
製造方法
(1)成分1〜3を均一に混合する。
(2)成分4〜10をローラーにて均一に分散する。
(3)上記(1)に(2)を添加し、均一混合する。
(4)上記(3)に成分11〜16を添加、乳化し、油中水型リキッドファンデーションを得た。
【0040】
(評価基準)
(評点):(評価)
6 : 非常に良い
5 : 良い
4 : やや良い
3 : 普通
2 : やや悪い
1 : 悪い
0 : 非常に悪い
(判定基準)
(判定):(評点平均値)
◎ : 5点を超える
○ : 3.5点を超え、かつ、5点以下
△ : 1.5点を超え、かつ、3.5点以下
× : 1.5点以下
【0041】
(評価方法2)
各サンプルを室温で3ヶ月保管後、安定性(排液の程度)を評価した。
(判定基準)
(判定):(排液の程度)
◎ : 全くない
○ : わずかに排液が見られる
△ : 油滴として流れる程度の排液がある
× : 上層として油層ができるくらい排液がある
− : バルクが固形状でないため、排液の評価が不可能
【0042】
表1の結果から明らかなように、本発明品である実施例1〜5の固形状クレンジング料は、「肌になじませやすい適度な硬さ」、「使用感」、「クレンジング力」、「安定性」に優れたオイルクレンジング料であった。それに対し、成分(B)の油剤を配合してない比較例1の固形状クレンジング料は、伸ばす時の滑らかさに欠け、また、成分(A)の代わりに、一般に糖エステル系の油ゲル化剤として用いられているパルミチン酸デキストリンを配合した比較品2のクレンジング料は、とろみのある液状で、固形状にならなかった。また、成分(A)の代わりに、油ゲル化剤として用いられている12−ヒドロキシステアリン酸、を配合した比較品3は、固形にはなるものの、クレンジング力・安定性に劣るものであった。また、成分(A)の代わりに、油ゲル化剤としてベヘン酸エイコサン二酸グリセリルを配合した比較品4、5のうち、比較品4は、固形にはなるものの、クレンジング力・安定性に劣るものであり、比較品5は、油剤の種類によって固形にならず、使用性に劣るものであった。また、成分(A)の代わりに、油ゲル化剤としてポリエチレンワックスを配合した比較品6は、固形にはなるものの、クレンジング力に劣るものとなっており、洗い流し後の後肌のべたつきがあり、膜感を感じるものであった。
【0043】
[実施例6]
(処方) (%)
1.テトラオレイン酸ポリオキシエチレン(30)ソルビット 7.0
2.グリセリン 0.2
3.ジイソステアリン酸ポリグリセリル 0.1
4.トリイソオクタン酸グリセリル 20.0
5.オリーブ油 10.0
6.水添ポリイソブテン*1 5.0
7.パルミチン酸2−エチルヘキシル 残量
8.製造例1の化合物 0.5
9.製造例2の化合物 1.5
10.防腐剤 適量
11.香料 適量
*1:IPソルベント1620MU(出光興産社製)
(製造方法)
A:成分1〜9を加温溶解後、成分10、11を加えて均一に混合する。
B:脱泡後、容器に充填、冷却して固形状クレンジング料を得た。
(結果)
実施例6の固形状クレンジング料は、肌になじませやすい適度な硬さであり、使用時には滑らかな伸び広がりを有し、水洗後もべたつきや膜感の無いクレンジング力に優れた化粧料であった。
【0044】
[実施例7]
(処方) (%)
1.モノイソステアリン酸PEG−8グリセリル 20.0
2.グリセリン 1.0
3.精製水 1.0
4.防腐剤 適量
5.揮発性シリコーン 10.0
6.流動パラフィン 5.0
7.2−エチルヘキサン酸セチル 残量
8.製造例1の化合物 1.5
9.製造例2の化合物 3.5
10.香料 適量
(製造方法)
A:成分1〜9を加温溶解後、成分10を加えて均一に混合する。
B:脱泡後、容器に充填、冷却して固形状クレンジング料を得た。
(結果)
本発明の固形状クレンジング料は、肌になじませやすい適度な硬さであり、使用時には滑らかな伸び広がりを有し、水洗後もべたつきや膜感の無いクレンジング力に優れた化粧料であった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)下記一般式(I)で表されるビス(アシルアミノ)シクロヘキサン誘導体の1種又は2種以上と
【化1】

(式中、R1は同一の、炭素数15〜21の直鎖アルキル基、または、合計炭素数が15〜21の、1位に置換基として直鎖アルキル基を有する直鎖アルキル基、を表す。)
(B)常温で液状の油剤と
(C)HLBが7〜17の常温で液状またはペースト状であるノニオン界面活性剤
を配合することを特徴とする固形状クレンジング料。
【請求項2】
(A)の配合量が0.1〜5.0質量%、成分(C)の配合量が5.0〜70.0質量%であり、(A)と(C)の配合量の割合(C)/(A)が1:3〜1:100の範囲であることを特徴とする請求項1記載の固形状クレンジング料。

【公開番号】特開2011−225557(P2011−225557A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−77848(P2011−77848)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(000145862)株式会社コーセー (734)
【Fターム(参考)】