説明

固形除草組成物

【課題】 安定な固形除草組成物を提供する。
【解決手段】 (1)1−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−3−(3−トリフルオロメチル−2−ピリジルスルホニル)ウレア又はその塩、(2)N−(ホスホノメチル)グリシン、4−〔ヒドロキシ(メチル)ホスフィノイル〕ホモアラニン、4−〔ヒドロキシ(メチル)ホスフィノイル〕ホモアラニルアラニルアラニン及びそれらの塩から成る群より選ばれる少なくとも1種、(3)界面活性剤並びに(4)安定化剤を含有する固形除草組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、(1)1−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−3−(3−トリフルオロメチル−2−ピリジルスルホニル)ウレア(一般名:フラザスルフロン;flazasulfuron)又はその塩、(2)N−(ホスホノメチル)グリシン(一般名:グリホセート;glyphosate)、4−〔ヒドロキシ(メチル)ホスフィノイル〕ホモアラニン(一般名:グルホシネート;glufosinate)、4−〔ヒドロキシ(メチル)ホスフィノイル〕ホモアラニルアラニルアラニン(一般名:ビラナホス;bilanafos)及びそれらの塩から成る群より選ばれる少なくとも1種、(3)界面活性剤並びに(4)安定化剤を含有する固形除草組成物に関する。また本発明は、前記固形除草組成物を用い、望ましくない植物の成長を抑制する方法でもある。
【背景技術】
【0002】
特開平5−271021号公報には、フラザスルフロン又はその塩と、グリホセート、グルホシネート、ビラナホス及びそれらの塩から成る群より選ばれる少なくとも1種とを有効成分として含有する除草組成物に、無機マグネシウム塩を添加することを特徴とする、改良された除草組成物が記載されている。ここでは、該改良された除草組成物を水で希釈し散布する際の散布液中の有効成分の安定化、該散布液の酸性度の改善並びに製剤の吸湿性の抑制が無機マグネシウム塩の添加により行われている。また、特開平5−9101号公報には、a)農薬活性成分、b)界面活性剤、c)炭酸塩、d)固体酸およびe)酸化ホウ素および/またはメタホウ酸を含有する農薬組成物が記載されている。ここでは、農薬組成物の保存中における炭酸塩と固体酸との反応に伴う炭酸ガス発生の抑制が、酸化ホウ素および/またはメタホウ酸の添加により行われている。このように、本願発明、即ちフラザスルフロンの経時安定化が、特定の安定化剤によってなされた固形除草組成物についての記載又は示唆はこれら従来技術には無い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平5−271021号公報
【特許文献2】特開平5−9101号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明者等は、フラザスルフロン又はその塩と、グリホセート、グルホシネート、ビラナホス及びそれらの塩から成る群より選ばれる少なくとも1種とを有効成分として含有する除草組成物において、フラザスルフロンの経時安定性が優れているものを見出すべく種々検討し、本発明を完成した。
【課題を解決するための手段】
【0005】
即ち本発明は、(1)フラザスルフロン又はその塩、(2)グリホセート、グルホシネート、ビラナホス及びそれらの塩から成る群より選ばれる少なくとも1種、(3)界面活性剤並びに(4)安定化剤を含有する固形除草組成物である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
フラザスルフロンの塩としては、農業上許容されるものであればいずれのものでもよいが、例えばナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属塩、マグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属塩、モノメチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジメチルアミン、ジイソプロピルアミン、トリエチルアミンなどのアミン塩、トリメチルエチルアンモニウムカチオン、テトラメチルアンモニウムカチオンなどの第4級アンモニウム塩基の塩などが挙げられる。
【0007】
グリホセートの塩としては、農業上許容されるものであればいずれのものでもよいが、例えば前記フラザスルフロンの塩と同様のもの、さらにはトリアルキルスルホニウム塩、トリアルキルスルホキソニウム塩、アンモニウム塩などが挙げられ、中でもナトリウム塩(モノ、ジ、セスキ、トリ)、アンモニウム塩、イソプロピルアミン塩、トリメチルスルホニウム塩が望ましい。
【0008】
グルホシネート又はビラナホスの塩としては、農業上許容されるものであればいずれのものでもよいが、例えば無機又は有機の塩基との塩などが挙げられ、中でもナトリウム塩、アンモニウム塩、アルキル置換アンモニウム塩が望ましい。
グルホシネート又はビラナホスには光学異性体が存在し、本発明には各異性体及びラセミ体の双方が含まれる。
【0009】
界面活性剤としては、陰イオン系界面活性剤、例えば脂肪酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、ポリカルボン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキル硫酸塩、アルキルアリール硫酸塩、アルキルジグリコールエーテル硫酸塩、アルコール硫酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、アリールスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、ポリスチレンスルホン酸塩、アルキルリン酸エステル塩、アルキルアリールリン酸塩、スチリルアリールリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールリン酸エステル塩、ポリオキシエチレンスチリルアリールエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンスチリルアリールエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンスチリルアリールエーテルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物の塩、ポリアクリル酸塩、これらの2種又は3種以上の混合物などが挙げられる。これら陰イオン系界面活性剤の中でもアルキルスルホコハク酸塩が望ましい。その中でもジアルキルスルホコハク酸塩が望ましい。
【0010】
また界面活性剤としては、非イオン系界面活性剤、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルホルムアルデヒド縮合物、ポリオキシエチレンアルキレンアリールエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエステル、ポリオキシアルキレンアルキルソルビタンエステル、ポリオキシアルキレンアルキルソルビトールエステル、ポリオキシアルキレンアルキルグリセロールエステル、ポリオキシアルキレンブロック共重合体、ポリオキシアルキレンブロック共重合体アルキルグリセロールエステル、ポリオキシアルキレンアルキルスルホンアミド、ポリオキシアルキレンロジンエステル、ポリオキシプロピレンブロック共重合体、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェノール、これらの2種又は3種以上の混合物などが挙げられる。
【0011】
安定化剤とは、フラザスルフロンの経時安定性をもたらすもの、例えばフラザスルフロンの加水分解を抑制する加水分解抑制剤のごとき作用を有するものであり、その具体例としては、例えば無水ホウ酸(B2O3)、メタホウ酸(HBO2)、生石灰(CaO)、酸化バリウム(BaO)、オルトホウ酸(H3BO3、B(OH)3)、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化マグネシウム(MgO)、アルミン酸ナトリウム(NaAlO2)、酸化鉄(FeO、α−Fe2O3、γ−Fe2O3、Fe3O4)、シリカゲル、無水塩化カルシウム、水素化カルシウム(CaH2)、水素化アルミニウムリチウム(LiAlH4)、無水硫酸ナトリウム、無水硫酸銅、無水硫酸カルシウム、ゼオライト、ケイ酸カルシウム、酸化チタン、二酸化ケイ素、活性炭、アルミン酸ナトリウムのような乾燥剤;炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、硝酸マグネシウムのような無機マグネシウム塩;これらの2種又は3種以上の混合物などが挙げられる。安定化剤の中でも乾燥剤が望ましい。また、無水ホウ酸、メタホウ酸、生石灰、酸化バリウム、ゼオライト、ケイ酸カルシウム、酸化マグネシウム、硫酸マグネシウムが望ましく、その中でも無水ホウ酸、メタホウ酸、生石灰、酸化バリウム、ゼオライト、ケイ酸カルシウムが望ましく、無水ホウ酸、メタホウ酸が更に望ましく、無水ホウ酸が特に望ましい。
【0012】
本発明においては、各種補助剤を適宜配合することができる。それらの例としては、担体、酸受容体、結合剤、その他補助剤などが挙げられる。
【0013】
担体としては、例えば珪藻土、消石灰、炭酸カルシウム、タルク、ジークライト、ホワイトカーボン、ベントナイト、デンプン、炭酸ナトリウム、重曹、クレー、ゼオライト、硫酸アンモニウム、硫酸水素アンモニウム、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、これらの2種又は3種以上の混合物などが挙げられる。これら担体の中でも硫酸アンモニウムが望ましい。
【0014】
本発明において、(1)フラザスルフロン又はその塩、(2)グリホセート(酸)、(3)界面活性剤並びに(4)安定化剤を含有する固形除草組成物を調製する場合、酸受容体を配合し、相当するグリホセートの塩を形成させることができる。そのような酸受容体としては、例えばアルカリ金属(ナトリウム、カリウム等)の無機酸塩や有機酸塩又はアンモニウムの無機酸塩や有機酸塩、具体的にはアルカリ金属、アンモニウム各々の炭酸塩、重炭酸塩、メタホウ酸塩、テトラホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、蟻酸塩、シュウ酸塩、リン酸塩、トリポリリン酸塩、メタリン酸塩、プロピオン酸塩、ピロリン酸塩、メタケイ酸塩、オルトケイ酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩;アルカリ金属(ナトリウム、カリウム等)の水酸化物、具体的には水酸化ナトリウム、水酸化カリウム;これらの2種又は3種以上の混合物などが挙げられる。これら酸受容体の中でも、アルカリ金属の炭酸塩が望ましい。その中でも、炭酸ナトリウムが望ましい。
【0015】
結合剤としては、グアーガム、ローカストビーンガム、トラガカントガム、ザンサンガム、アラビアガムのような各種ガム類;アルギン酸ナトリウム、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸プロピレングリコールエステルのようなアルギン酸誘導体;ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメタアクリレート、ポリエチレンオキシド、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸アミドのような有機高分子化合物;卵白、アルブミン、カゼイン、ゼラチンのような動物性又は植物性の水溶性蛋白質;メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースのようなセルロース誘導体;デキストリン、デンプン、カルボキシメチルスターチナトリウム、ヒドロキシエチルスターチ、ヒドロキシプロピルスターチのようなデンプン類;リグニンスルホン酸ナトリウム、リグニンスルホン酸カルシウムのようなリグニンスルホン酸誘導体、これらの2種又は3種以上の混合物などが挙げられる。
【0016】
本発明の固形除草組成物における各成分の配合割合は、固形除草組成物全体を100重量部として、フラザスルフロン又はその塩が0.1〜30重量部、望ましくは0.1〜10重量部であり、グリホセート、グルホシネート、ビラナホス及びそれらの塩から成る群より選ばれる少なくとも1種が0.1〜80重量部、望ましくは0.1〜60重量部であり、界面活性剤が0.1〜50重量部、望ましくは1〜40重量部であり、安定化剤が0.1〜20重量部、望ましくは1〜15重量部であり、担体を含有する場合は0.1〜80重量部、望ましくは1〜60重量部であり、酸受容体を含有する場合は0.1〜30重量部、望ましくは1〜20重量部であり、結合剤を含有する場合は0.1〜20重量部、望ましくは0.5〜10重量部である。
【0017】
本発明の固形除草組成物は、配合成分を任意の順序で混合する(例えば、グリホセートと酸受容体とを混合し、次いで他の配合成分を混合する)ことにより、或は全ての配合成分を同時に混合することにより調製される。その製剤型としては例えば水和剤、粒剤、顆粒水和剤、水溶剤、顆粒水溶剤、錠剤、パック剤(水溶性フィルムや水溶紙などで包装したり、これらで作製された容器に充填されたもの)等が挙げられる。製剤調製方法は、一般に知られている方法に準じて行われるが、例えば粒剤や顆粒水和剤のごとき粒状の固形除草組成物であれば、混合された配合成分を加水混練し、適当な造粒方法(押出し造粒、スプレー乾燥造粒、流動層造粒、転動造粒、攪拌造粒など)に従って造粒し、所望により乾燥、整粒することにより調製される。
【0018】
本発明における望ましい態様の1例は以下のものである。
〔a〕フラザスルフロン又はその塩、グリホセート又はその塩、界面活性剤並びに安定化剤を含有する固形除草組成物。
〔b〕フラザスルフロン又はその塩、グリホセート又はその塩、界面活性剤、安定化剤並びに担体を含有する固形除草組成物。
〔c〕フラザスルフロン又はその塩、グリホセート(酸)、界面活性剤、安定化剤並びに酸受容体を含有する固形除草組成物。
〔d〕フラザスルフロン又はその塩、グリホセート(酸)、界面活性剤、安定化剤、酸受容体並びに担体を含有する固形除草組成物。
〔e〕安定化剤が加水分解抑制剤である〔a〕〜〔d〕の固形除草組成物。
〔f〕安定化剤が乾燥剤である〔a〕〜〔d〕の固形除草組成物。
〔g〕安定化剤が無水ホウ酸、メタホウ酸、生石灰、酸化バリウム、ゼオライト、ケイ酸カルシウム、酸化マグネシウム及び硫酸マグネシウムから成る群より選ばれる少なくとも1種である〔a〕〜〔d〕の固形除草組成物。
〔h〕安定化剤が無水ホウ酸、メタホウ酸、生石灰、酸化バリウム、ゼオライト及びケイ酸カルシウムから成る群より選ばれる少なくとも1種である〔a〕〜〔d〕の固形除草組成物。
〔i〕安定化剤が無水ホウ酸及びメタホウ酸から成る群より選ばれる少なくとも1種である〔a〕〜〔d〕の固形除草組成物。
〔j〕安定化剤が無水ホウ酸である〔a〕〜〔d〕の固形除草組成物。
〔k〕粒状の形態である〔a〕〜〔d〕の固形除草組成物。
〔l〕水和剤の形態である〔a〕〜〔d〕の固形除草組成物。
〔m〕顆粒水和剤の形態である〔a〕〜〔d〕の固形除草組成物。
〔n〕水溶剤の形態である〔a〕〜〔d〕の固形除草組成物。
〔o〕顆粒水溶剤の形態である〔a〕〜〔d〕の固形除草組成物。
【実施例】
【0019】
以下に本発明の実施例を記載するが、本発明はこれらに限定されるものではない。まず、製剤例を記載する。
【0020】
製剤例1
フラザスルフロン(純度97.5%) 1.54g
グリホセート(純度87.9%) 28.94g
ジオクチルスルホサクシネートナトリウム塩 5.00g
(商品名:GEROPON SDS、ローディア日華製)
無水ホウ酸 5.00g
硫酸アンモニウム 46.94g
炭酸ナトリウム 9.58g
上記成分を混合し、水10gを加え混練した。混練物をバスケット型押出し造粒機(直径0.8mmスクリーン)で造粒し、流動乾燥した後整粒(14〜60メッシュ)し、顆粒水和剤100gを得た。
【0021】
製剤例2
フラザスルフロン(純度97.5%) 1.54g
グリホセート(純度87.9%) 28.94g
GEROPON SDS 5.00g
無水ホウ酸 5.00g
硫酸アンモニウム 45.94g
炭酸ナトリウム 9.58g
リグニンスルホン酸カルシウム50%水溶液 2.00g
(商品名:サンエキスC、日本製紙(株)製)
上記成分を混合し、前記製剤例1と同様に混練、造粒、乾燥、整粒して、顆粒水和剤100gを得た。
【0022】
製剤例3
フラザスルフロン(純度97.5%) 1.54g
グリホセート(純度87.9%) 33.74g
GEROPON SDS 5.00g
無水ホウ酸 5.00g
硫酸アンモニウム 39.56g
炭酸ナトリウム 11.16g
サンエキスC 2.00g
上記成分を混合し、前記製剤例1と同様に混練、造粒、乾燥、整粒して、顆粒水和剤100gを得た。
【0023】
製剤例4
フラザスルフロン(純度97.5%) 1.54g
グリホセート(純度87.9%) 33.74g
GEROPON SDS 10.00g
無水ホウ酸 5.00g
硫酸アンモニウム 34.56g
炭酸ナトリウム 11.16g
サンエキスC 2.00g
上記成分を混合し、前記製剤例1と同様に混練、造粒、乾燥、整粒して、顆粒水和剤100gを得た。
【0024】
製剤例5
フラザスルフロン(純度97.5%) 1.54g
グリホセート(純度87.9%) 33.74g
GEROPON SDS 5.00g
無水ホウ酸 5.00g
硫酸アンモニウム 40.56g
炭酸ナトリウム 11.16g
上記成分を混合し、前記製剤例1と同様に混練、造粒、乾燥、整粒して、顆粒水和剤100gを得た。
【0025】
製剤例6
フラザスルフロン(純度95.1%) 1.54g
グリホセート(純度87.9%) 34.40g
GEROPON SDS 5.00g
酸化マグネシウム 5.00g
硫酸アンモニウム 44.84g
炭酸ナトリウム 11.38g
上記成分を混合し、前記製剤例1と同様に混練、造粒、乾燥、整粒して、顆粒水和剤100gを得た。
【0026】
製剤例7
フラザスルフロン(純度95.1%) 1.54g
グリホセート(純度87.9%) 34.40g
GEROPON SDS 5.00g
硫酸マグネシウム 5.00g
硫酸アンモニウム 44.84g
炭酸ナトリウム 11.38g
上記成分を混合し、前記製剤例1と同様に混練、造粒、乾燥、整粒して、顆粒水和剤100gを得た。
【0027】
製剤例8
フラザスルフロン(純度95.1%) 1.54g
グリホセート(純度87.9%) 34.40g
GEROPON SDS 5.00g
ケイ酸カルシウム 5.00g
硫酸アンモニウム 44.84g
炭酸ナトリウム 11.38g
上記成分を混合し、前記製剤例1と同様に混練、造粒、乾燥、整粒して、顆粒水和剤100gを得た。
【0028】
製剤例9
フラザスルフロン(純度95.1%) 0.32g
グリホセート(純度87.9%) 3.00g
GEROPON SDS 15.00g
無水ホウ酸 10.00g
硫酸アンモニウム 65.94g
炭酸ナトリウム 1.10g
サンエキスC 6.00g
サンエキスC以外の成分を混合し、そこへサンエキスCと水6gとの混合液を加え混練した。混練物をバスケット型押出し造粒機(直径0.8mmスクリーン)で造粒し、流動乾燥した後、整粒(14〜60メッシュ)し、顆粒水和剤100gを得た。
【0029】
製剤例10
フラザスルフロン(純度95.1%) 21.00g
グリホセート(純度87.9%) 56.80g
GEROPON SDS 0.50g
無水ホウ酸 2.00g
硫酸アンモニウム 5.50g
炭酸ナトリウム 18.00g
サンエキスC 2.00g
上記成分を混合し、水10gを用いること以外は前記製剤例9と同様に混練、造粒、乾燥、整粒して、顆粒水和剤100gを得た。
【0030】
製剤例11
フラザスルフロン(純度95.1%) 1.54g
グリホセート(純度87.9%) 34.40g
GEROPON SDS 5.00g
無水ホウ酸 5.00g
硫酸アンモニウム 40.04g
炭酸ナトリウム 11.18g
サンエキスC 10.00g
上記成分を混合し、水3gを用いること以外は前記製剤例9と同様に混練、造粒、乾燥、整粒して、顆粒水和剤100gを得た。
【0031】
製剤例12
フラザスルフロン(純度97.5%) 1.54g
グルホシネート(純度95.2%) 34.20g
GEROPON SDS 5.00g
硫酸アンモニウム 41.96g
無水ホウ酸 5.00g
炭酸ナトリウム 10.30g
上記成分を混合し、水12gを用いること以外は前記製剤例1と同様に混練、造粒、乾燥、整粒して、顆粒水和剤100gを得た。
【0032】
比較製剤例1
フラザスルフロン(純度97.5%) 1.54g
グリホセート(純度87.9%) 33.74g
GEROPON SDS 5.00g
硫酸アンモニウム 45.56g
炭酸ナトリウム 11.16g
上記成分を混合し、前記製剤例1と同様に混練、造粒、乾燥、整粒して、顆粒水和剤100gを得た。
【0033】
比較製剤例2
フラザスルフロン(純度95.1%) 1.54g
グリホセート(純度87.9%) 34.40g
GEROPON SDS 5.00g
硫酸アンモニウム 49.84g
炭酸ナトリウム 11.38g
上記成分を混合し、前記製剤例1と同様に混練、造粒、乾燥、整粒して、顆粒水和剤100gを得た。
【0034】
次に試験例を記載する。
試験例1(フラザスルフロンの経時安定性試験)
前記製剤例1〜8及び比較製剤例1〜2で得た顆粒水和剤約30gを、ガラス製ネジ口サンプル瓶に入れ、各種加速条件下で保存した後液体クロマトグラフィーで分析し、フラザスルフロンの分解率を求めた。結果は第1表に示す。
【0035】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
(1)1−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−3−(3−トリフルオロメチル−2−ピリジルスルホニル)ウレア又はその塩、(2)N−(ホスホノメチル)グリシン、4−〔ヒドロキシ(メチル)ホスフィノイル〕ホモアラニン、4−〔ヒドロキシ(メチル)ホスフィノイル〕ホモアラニルアラニルアラニン及びそれらの塩から成る群より選ばれる少なくとも1種、(3)界面活性剤並びに(4)安定化剤として酸化マグネシウムを含有する固形除草組成物。
【請求項2】
担体を更に含有する請求項1の固形除草組成物。
【請求項3】
(1)1−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−3−(3−トリフルオロメチル−2−ピリジルスルホニル)ウレア又はその塩を0.1〜30重量部、(2)N−(ホスホノメチル)グリシン、4−〔ヒドロキシ(メチル)ホスフィノイル〕ホモアラニン、4−〔ヒドロキシ(メチル)ホスフィノイル〕ホモアラニルアラニルアラニン及びそれらの塩から成る群より選ばれる少なくとも1種を0.1〜80重量部、(3)界面活性剤を0.1〜50重量部並びに(4)安定化剤として酸化マグネシウムを0.1〜20重量部含有する固形除草組成物。
【請求項4】
担体0.1〜80重量部を更に含有する請求項3の固形除草組成物。
【請求項5】
請求項1の固形除草組成物を用い、望ましくない植物の成長を抑制する方法。
【請求項6】
(1)1−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−3−(3−トリフルオロメチル−2−ピリジルスルホニル)ウレア又はその塩、(2)N−(ホスホノメチル)グリシン、4−〔ヒドロキシ(メチル)ホスフィノイル〕ホモアラニン、4−〔ヒドロキシ(メチル)ホスフィノイル〕ホモアラニルアラニルアラニン及びそれらの塩から成る群より選ばれる少なくとも1種、(3)界面活性剤並びに(4)安定化剤として酸化マグネシウムを含有する固形除草組成物において、前記(1)の成分の分解を、前記(4)の成分により抑制する方法。
【請求項7】
(1)1−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−3−(3−トリフルオロメチル−2−ピリジルスルホニル)ウレア又はその塩、(2)N−(ホスホノメチル)グリシン、4−〔ヒドロキシ(メチル)ホスフィノイル〕ホモアラニン、4−〔ヒドロキシ(メチル)ホスフィノイル〕ホモアラニルアラニルアラニン及びそれらの塩から成る群より選ばれる少なくとも1種、(3)界面活性剤、(4)安定化剤として酸化マグネシウム並びに(5)担体を混合し、加水混練した後造粒して調製した粒状の固形除草組成物において、前記(1)の成分の分解を、前記(4)の成分により抑制する方法。

【公開番号】特開2011−236248(P2011−236248A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−176533(P2011−176533)
【出願日】平成23年8月12日(2011.8.12)
【分割の表示】特願2001−111821(P2001−111821)の分割
【原出願日】平成13年4月10日(2001.4.10)
【出願人】(000000354)石原産業株式会社 (289)
【Fターム(参考)】