説明

固溶体穿孔器パッチの製造方法及びその使用

鋭い金属またはガラスニードル及び/または連続成型を用いる固溶体穿孔器(SSP)を製造する方法及び使用が開示された。前記方法は、多様な精密機械加工技術及びマイクロモールド構造により硬化性物質からマイクロニードルを作る過程を伴う。多様な設計のパッチ、カートリッジ及び塗布器が開示される。製剤及び/または以後の乾燥過程を用いてマイクロニードルの機械的強度を調整するための方法も開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2008年5月21日に出願した米国仮出願第61/128,405号に対して米国特許法第119条(e)項(1)の下での優先権を主張し、この出願は、その全体が本明細書中に参考として援用される。
【0002】
本発明は、一般的に、鋭い金属またはガラスニードルまたは精密機械加工及び/または連続成型を用いて溶解性マイクロニードルのような固溶体穿孔器(Solid Solution Perforator;以下、「SSP」という。)を作製及び製造する方法に関する。より詳細には、本発明は、細針アレイ配列から硬化性物質からなるマイクロモールド構造を作る方法及びその使用に関する。また、本発明は、マイクロニードルの機械的強度を増加させ、フレキシブルなマイクロニードルパッチを設計し、パッチ注入/挿入方法及びその使用に関する。
【背景技術】
【0003】
タンパク質及びワクチン送達を含む経皮的または皮内薬物送達は、全身または局所的な薬理効果を達成するための非常に効果的な方法である。しかしながら、皮膚を通しての十分な薬物浸透に関連するバリアがある。皮膚は複数層からなる。最外層には角質層があり、その次に生存可能な表皮層があり、最後には真皮層がある。10〜50μmの薄い角質層は、皮膚を通しての薬物送達の主なバリアとなる。経皮的薬物送達は、薬物の物理的及び化学的特性、特に、親油性と分子量によって左右されるが、経皮的薬物送達を妨げる皮膚バリア特性の50%〜90%は角質層が原因となる。
【0004】
前記バリアを苦痛や出血なしに減らすことにより、皮内薬物送達または薬物サンプリングが実現可能なため、経皮的及び皮内送達におけるマイクロニードルの使用は有利である。ここにおいて、「マイクロニードル」という用語は、角質層を貫通して表皮層、真皮層、または皮下層まで至るように、十分に長い複数の延長された構造を意味する。一般的に、真皮層を貫通することが必要または好適であるが、マイクロニードルは、真皮層を貫通できるほど長くない。注射による薬物送達のために皮下注射用ニードルを使用することの代案としてマイクロニードルが使用されたのは、英国特許第3,964,482号に開示されているが、前記米国特許第3,964,482号には、固体または中空のマイクロニードルが角質層を通過して表皮層まで到達するのに用いられる。中空のマイクロニードルまたは透過性固体突起を介して、あるいは透過性物質または開口によって囲まれている非透過性固体突起の周囲に液体が供給される。薬物供給速度を調整するために膜材料が使用され、その薬物移送メカニズムは吸収である。
【0005】
別のタイプのマイクロニードル及びマイクロブレード構造は、PCT公開WO98/00193号、WO97/48440号、WO97/48441号、WO97/48442号、WO96/37256号に開示されている。マイクロニードル(直径1mm未満)は、皮膚を通しての薬物送達のために使用されてきた。また、マイクロニードルは、ニードルのルーメン(lumen)を通して薬物を送達し、ニードルのシャフトの外側に沿って薬物を送達したり、またはその後のパッチ薬物を適用するための皮膚用穿孔器として用いられてきた。例えば、シリコンマイクロニードルは、マイクロ製造法またはマイクロ電気機械システム(Micro Electro Mechanical System;以下、「MEMS」という。)製造法を用いて開発された。例は、米国特許第6,334,856号、第6,256,533号、第6,312,612号、及び第6,379,324号に開示された。残念なことに、シリコンニードルは皮膚内で溶けず、使用中に折れて皮膚組織内に残り、相当な刺激を生じ、感染症さえ引き起こす可能性がある。非シリコンニードルも開発されている。非シリコンニードルの例は、米国特許第6,334,856号及び第6,091,975号に開示されている。しかし、金属あるいはプラスチックからなるマイクロニードルは、皮膚に溶けなかったり徐々に溶けることにより、一般的に薬物リザーバから薬物を輸送するためのマイクロ導管を提供したり、細孔を作るために用いられる。
【0006】
通常、マイクロニードルは、MEMS製造法により製造される。高分子マイクロニードルをキャストするためのポリジメチルシロキサン(PDMS)モールドの使用は、米国特許第6,663,820号及び第6,091,975号に開示されており、ここでは、マイクロニードルのポジ物質(positive matter)がMEMS技術を用いて製造される。しかし、マスターマイクロニードルアレイ用のMEMS製造は、価格が高く、複雑であり得る。しかも、高分子マイクロニードルは、薬物充填または薬物コーティングが要求される可能性があるため、前記モールド法は大量生産には不適である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記の問題を克服し、溶解性マイクロニードルを含むSSP薬物送達システムを製造するための安価で簡単な方法を提供する。特に、本発明は、多様なタイプの細針アレイからなるポジマイクロニードルマスターモールド(positive microneedle master mold)を製造する方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に用いられるマイクロニードルは、金属、ポリマー、またはガラス(またはその他の伸長可能な)物質のワイヤからモールドを作る方式により作製される。配列ニードルからポジマスターモールドを作るためには、ポジマスターの各ニードルは、例えば、ワイヤを研磨したり、ワイヤを引っ張った後、鋭利にする方式で作製される。鋭い針を作る他の好適な方法は周知であり、本願でも採用される。ニードルは、多様な形状、例えば、円形の断面または四角の断面などを有することができる。ワイヤから各々のニードルは、最終的な溶解性マイクロニードルのキャストに用いられるネガ(negative)モールドを作製することに比べて、比較的に迅速かつ安価でマスター構造に組み込みまたは配列される。
【0009】
ホールアレイを有する基板内にマイクロニードルを配列する例示的な手順は、次のとおりである。ホールプレート内でのニードルの組み込みは、(1)ホールアレイを有する1番目及び2番目のプレートの平行配列、(2)ニードルを前記2番目のプレート上に所望の予め選択された突出長さまで到達するように、1番目及び2番目のプレートのホールに通過させる過程を含む。ニードルチップの位置決めは、(1)2番目のプレートから好適な距離にあるストップウォール(stop wall)を用い、(2)2番目のプレートの細長いホール(tapered hole)を用い、または(3)各ニードルを動かす個別のアドレス可能なアクチュエータアレイを用いる方式で行うことができる。
【0010】
ポジマスターモールドを作製する他の方法は、CNC(Computer Numerical Control)ミリングまたはドリリングのような精密機械加工によるものである。例えば、CNC Machining Handbook、James Madison、Industrial Press,Inc.,1991;及びAn Introduction to CNC Machining and Programming、Gibbs and Crandell、Industrial Press,Inc.1996を参照すると、CNC方法をめぐる議論がある。例えば、鋼塊から所定の側壁角度を用いて2つの平行方向に2つのトレンチアレイを切断することができ、好適な側角を用いてピラミッド状のマイクロニードルのアレイを生成することができる。
【0011】
ポジマスターモールドを作製するさらに他の方法は、MEMS製造法、またはドリリングや研削のようなCNC精密機械加工法により製造されたネガモールドからマイクロニードルをキャストすることである。マスターマイクロニードルアレイ構造から、本願で「ネガモールド」と呼ばれるモールドを作製し、これを溶解性SSPの製造に使用することができる。この溶解性システムは、1つ以上の選択された薬物を選択的に保持し、ネガモールドから1つ以上の穿孔器で形成される溶解性(可融性を含む)物質の固体マトリックスを含む。前記マトリックスは、迅速に溶解及び/または膨脹する物質で構成可能である。固体溶液は、他の薬物充填ステップを有する均一溶液、不均一溶液、懸濁溶液であり得る。溶解性SSPを作るために、前記方法によりポジマスタープロトタイプがまず製造される。その後、前記ポジマスターからシリコンまたは硬化性物質のネガモールドが製造される。特に、二次的シリコンネガモールドの製造は、費用効率的な大量生産を可能にし、表面張力、柔軟性、気体透過性などのようなシリコン物質の内在した特性を利用する。他の実施例では、前記シリコンネガモールドは、マイクロニードルアレイが使用される前までにマイクロニードルアレイから分離されない。前記実施例において、前記シリコンモールドは、シリコン物質が非常に安いため、マイクロニードルアレイを正常に保存するための包装材物質として使用される。
【0012】
ネガモールドのさらに他の実施例では、ホールを介して真空を適用したり、ひいてはキャビティにゲルを押し込むことにより、キャビティをゲルで満たしやすくするために、ネガモールド内のマイクロニードルキャビティは、そのキャビティの下角に開口端(open end)を備えている。
【0013】
薬物を含むSSPマイクロニードルアレイは、薬物の入っているヒドロゲルをキャストすることによって製造されるか、または前記ネガシリコンモールド内の成型用材料のように製造可能である。固体溶液を用意する過程において、薬物は、本願に全体が参考として援用されるPCT公開WO07/030477号に記載されているように、キャスト及び遠心分離過程によりマイクロニードルチップ(microneedle tip)に濃縮可能である。「マイクロニードルチップ」とは、マイクロニードルの細長い端部分を意味する。一般的に、薬物は、マイクロニードルの下部の1/2から1/3の部分、または、好ましくは、鋭いチップをなすマイクロニードルの下部の1/4以下の部分に濃縮される。接着層は、薬物ゲルと接着層の複数のキャスト/ワイピング過程によりマイクロニードルの間にキャスト可能である。接着剤(特に、水性接着剤)を基底層(basal layer)として用いると、マイクロニードルアレイは、マイクロニードル部分を除けばネバネバし、SSPパッチは、裏打ちフィルム(backing film)に追加のネバネバした周辺接着剤を必要としない。柔軟層がネバネバしたレイヤ上にラミネート可能である。最終的なマイクロニードルは、柔軟で自己粘着性のあるマイクロニードルアレイとなる。マイクロニードルパッチを適用するにあたっては、薬物が充填されたパッチはカートリッジ内に搭載される。前記カートリッジは注射器に取り付けられている。マイクロニードル間の接着層は、注射器を用いてSSPパッチを投与する際に、皮膚上のマイクロニードルパッチを保持させることができる。
【0014】
カートリッジとしては、本願に全体が参考として援用される米国特許第6,945,952号、第7,182,747号、第7,211,062号に記載された注入装置が使用可能である。マイクロニードルチップを注入ターゲットの皮膚と接触させるために、薬物−マイクロニードルアレイパッチがカートリッジの中央に取り付けられている。前記カートリッジは、回転ロック、押し嵌め、剥離性接着剤、磁性付着、または注射器の端部分にあるカートリッジの臨時ロックメカニズムなどを用いて注射器の端部分に搭載可能である。マイクロニードルの貫通深さは、塗布器を用いてカートリッジ内のマイクロニードルを打撃する方法により一定化することができる。通常、前記カートリッジは、平らで薄く、大体10mmより厚くないことが好ましい。前記カートリッジの外部は、多様な形態と大きさのいずれでもよい。前記カートリッジは、成型用プラスチックからなり得る。前記カートリッジは、一回限りの使用として設計可能であり、使い捨てることができる。前記カートリッジは、ピストンと共に皮膚に移動するために、注射器のピストンに取り付け可能である。一実施例において、マイクロニードルアレイは、注射器のピストン上ではなく、ターゲットの皮膚に近づいて位置する。この設計は簡単で効率性を失うことがないため、使用と大量生産に適している。パッチを適用するための代案的な方法としては、親指または指でパッチを挿入し、挿入力と挿入持続時間は圧力感知フィルムまたは挿入装置を用いて制御する方法がある。
【0015】
皮膚中に効果よく貫通するさらに他の方法は、マイクロニードルの製造及び以後の乾燥過程によりマイクロニードルの機械的強度を高める方法である。特に、マトリックスポリマー、カルボキシメチルセルロースに単糖類または二糖類を添加することにより、機械的強度を高めることができる。また、モールドから分離させた後、乾燥過程の利用(またはマイクロニードルマトリックスから追加の水分含有量を除去)は、マイクロニードルの機械的強度を高める。
【0016】
したがって、一実施例において、本発明は、(a)上下表面を含み、マイクロニードルが所定距離だけ互いに離隔しており、さらに、プレートの下部分からマイクロニードルチップが突出する規定プレート(defining plate)内にマイクロニードルの位置を決定することにより、ポジマスターモールドを用意し、(b)ポジマスターモールドのような表面輪郭を有するネガモールドを生成するために、ポジマスターモールド上にキャスト可能な物質をキャストしたり、前記ポジマスターモールドを硬化性ゲルまたは熱可塑性物質に浸す方法によりネガモールドを用意し、(c)ネガモールドに溶解性ポリマーを添加してマイクロニードルアレイを形成し、(d)マイクロニードルアレイを乾燥させる方法を含むマイクロニードルアレイの製造方法に関する。
【0017】
特定の実施例では、規定プレートに位置するすべてのマイクロニードルは、規定プレートの下部分から同じ距離だけ突出している。他の実施例では、規定プレートに位置するマイクロニードルの少なくとも1つは、他のマイクロニードルと異なる距離だけ規定プレートの下部分から突出している。
【0018】
追加の実施例では、規定プレート内の各ニードルの長さは、各ニードルを好適な距離だけ規定プレートを通過させるアクチュエータメカニズムにより調整される。他の実施例では、マイクロニードルチップは、ストップウォールを用いて規定プレートから好適な距離に位置することができる。さらに他の実施例では、マイクロニードルチップは、規定プレート内の細長いホールを用いて配置される。
【0019】
さらなる実施例において、前記方法は、ネガモールドを溶解性ポリマー及び/または選択された薬物で満たすために、ネガモールドに真空、遠心分離、または圧縮力を適用する方法をさらに含む。
【0020】
追加の実施例では、前記方法は、乾燥されたマイクロニードルアレイをネガモールドから分離する方法を含む。
【0021】
さらなる実施例において、本発明は、(a)複数のマイクロニードルを規定するために、予め規定された方向及び角度で金属または成型用プレートをドリリング、ミリング、または研削する方式でポジマスターモールドを用意し、(b)ポジマスターモールド上にキャスト可能な物質をキャストしたり、前記ポジマスターモールドを硬化性ゲルまたは熱可塑性物質に浸す方式でポジマスターモールドのような表面輪郭を有するネガモールドを用意し、(c)マイクロニードルアレイを形成するために、ネガモールドに溶解性ポリマーを添加し、(d)マイクロニードルアレイを乾燥させる方法を含むマイクロニードルアレイの製造方法に関する。
【0022】
追加の実施例において、前記方法は、マイクロニードルアレイのマイクロニードル間に接着層をキャストすることを含む。他の実施例では、前記方法は、マイクロニードルアレイに柔軟でネバネバしたレイヤをキャストすることをさらに含む。
【0023】
他の実施例において、前記方法は、ネガモールドのマイクロニードルチップにマイクロホールを生成することをさらに含む。
【0024】
前記方法の特定の実施例において、前記硬化性ゲルまたはキャスト可能な物質は、非硬化性シリコンである。他の実施例において、前記硬化性ゲルまたはキャスト可能な物質は、ポリジメチルシロキサン(PDMS)である。
【0025】
追加の実施例において、前記溶解性ポリマーは、カルボキシメチルセルロースナトリウム(SCMC)を含むヒドロゲルのようなヒドロゲルである。
【0026】
特定の実施例において、選択された薬物及び/またはビタミンCがネガモールドに適用されたヒドロゲルに添加されるように選択された薬物及び/またはビタミンCがネガモールドに添加される。
【0027】
追加の実施例において、本発明は、(a)前記方法のいずれかによりマイクロニードルアレイを製造し、(b)皮膚への送達のためのカートリッジ内に製造されたマイクロニードルアレイを搭載する方法を含むマイクロニードルアレイシステムを製造する方法に関する。
【0028】
本発明のこれらの及びその他の実施形態は、本明細書の開示内容に鑑みれば当業者に容易に分かるであろう。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、金属またはガラスニードルまたは精密機械加工及び/または連続成型を用いて溶解性マイクロニードルのような固溶体穿孔器(SSP)を作製及び製造するための安価で簡単な方法を提供することができる。特に、細針アレイ配列から硬化性物質からなるマイクロモールド構造を作る方法及びその使用に関する技術を提供することができる。また、マイクロニードルの機械的強度を増加させ、フレキシブルなマイクロニードルパッチを設計し、パッチ注入/挿入方法及びその使用に関する技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1A】ポジマスターの拡大図である。
【図1B】ポジマスターの拡大図である。
【図1C】ポジマスターの拡大図である。
【図1D】各ニードルを組み込んでライニングするポジマスターの実際のイメージである。
【図1E】精密研削方法によりピラミッド状のマイクロニードルを作製する方法を示す。
【図1F】精密研削方法により作製されたネガモールドからキャストされたピラミッド状のマイクロニードルアレイを示す。
【図1G】精密ドリリング方法により作製されたネガモールドを示す。
【図1H】精密研削及びラミネートによるネガモールドの製造を示す。
【図2A】ポジモールド及びネガモールドから固体穿孔器を製造する実施例のフローチャートである。
【図2B】ポジモールド及びネガモールドから固体穿孔器を製造する実施例のフローチャートである。
【図2C】開口端を有するキャビティの概略図である。
【図2D】開口端キャビティアレイを用いたキャビティ充填プロセスの概略図である。
【図2E】ネバネバして柔軟なマイクロニードルアレイの概略図である。
【図3A】本方法による注射器の使用に関する概略図である。
【図3B】押しボタン式注射器のダイアグラムである。
【図3C】マウス式注射器のダイアグラムである。
【図3D】注射器に取り付け可能なカートリッジの上部を示す図である。
【図3E】注射器に取り付け可能なカートリッジの側面を示す図である。
【図3F】圧力感知フィルムを用いた注入の側面図である。
【図4】パッチ投与前及び/または投与後の皮膚治療の例である。
【図5A】SSPの実際のイメージである。
【図5B】SSPの実際のイメージである。
【図6】ゲル及びSSPパッチ治療を用いたニキビ治療の実際のイメージである。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明の実施例では、特に指示がない限り、当該技術分野の技術範囲内の工学、化学、生化学、薬理学および薬物送達に関する従来の方法を使用する。このような技法については、文献に充分に説明されている。
【0032】
上述または後述に関係なく、本明細書で引用する全ての刊行物、特許および特許出願は、全体が参考として本明細書で援用される。
【0033】
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形は、内容が明らかにそうではないことを示さない限り、複数形のものを包含することに留意しなければならない。したがって、例えば「タンパク質(a protein)」の言及には、複数のポリペプチドの混合物が包含される、などである。
【0034】
モールドの製造
図1A〜図1Cは、上下表面を有するホール規定プレート12と、選択的支持プレート13と、鋭いニードル14と、マイクロニードルの長さを決定するためのスペーサ15と、ニードルチップ配列プレート16とを備えたモールド11を作製するためのポジマイクロニードルアレイマスターの横断面を示す。
【0035】
鋭いニードル14を作るために、微細な金属またはガラスワイヤを鋭利にすることができる。前記微細なワイヤは、金属、プラスチック及び/またはガラス、セラミックを含むすべての物質となり得る。鋭利さは、ニードルがどのように用意されたかによって決定される。金属ニードルにおいて、一般的に、ワイヤは、好ましくは鋭利に研削される。ガラスまたはプラスチック物質においては、一般的に、ガラス変性温度以上でワイヤを延長する方法により鋭いニードルを得る。一実施例では、ポジマスターを作るために、鍼術用ニードルが使用可能である。前記ニードルは、円形の横断面、四角の横断面のような形態のいずれでも構わない。
【0036】
プレート12、13にあるホールは、ドリリング、エッチング、またはパンチングにより形成可能である。前記ホールは、例えば、MEMS製造工法で用いられたように、フォトリソグラフィ及び後続のエッチング方法で作製可能な多様な形態のいずれでも構わない。前記ホールは、正方形、ハニコムなどのようなすべてのレイアウト形態で配列可能である。
【0037】
次に、マスターモールドを作製する一例である。
【0038】
プレート12、13にマイクロニードル14を組み込むことは、(1)同一のホールレイアウトを有する2つのプレート12、13を平行して配列することと、(2)2番目のプレート12からの好適な突出長さだけ、ニードルを1番目及び2番目のプレートに通過させることを含む。
【0039】
規定プレート12以上の突出長さは、規定プレートからの突出長さだけの距離に規定プレートと平行して位置するニードルチップ配列プレート16と規定プレート12との間のスペーサ15により決定される。前記突出長さは、マイクロニードルの好適な長さに部分的に依存してそれぞれ異なり、.5(0.5)〜250μm、または250〜1500μmのように、.1(0.1)〜5000μmまでの全範囲になるか、あるいは前記範囲内のすべての長さになり得る。規定プレート12上のマイクロニードルの長さは、スペーサ15の厚さを変化させることによって調整可能であり、これは再び生成されるマイクロニードルの好適な長さに依存し、.5(0.5)〜250μm、または250〜1500μmのように、.1(0.1)〜5000μmまでの全範囲になるか、あるいは前記範囲内のすべての長さになり得る。MEMSまたは他のCNC精密機械工法技術を用いて製造されるポジ単位のマスターマイクロニードルとは異なり、マイクロニードルの長さは、スペーサの厚さを調整する方法により簡単に調整可能であり、また、同じSSP内にあるマイクロニードルの多様な長さは、各々のニードルを調整することにより設計可能である。マイクロニードルの多様な長さを組み合わせる設計は、好ましくは、皮膚を通過する際の摩擦を減らすことができる。支持プレート13は、スポンジ物質のようにニードルを支持できるすべての構造となり得る。ニードルは、のりまたは他の固定剤または粘着剤を用いてプレート13及び/またはプレート12に固定可能である。
【0040】
ニードル間の処理は、プレートの大きさと現存するニードルの数により異なる。通常、ニードルは、100〜3000μm離隔するか、250〜1000μm離隔するか、前記範囲のすべての距離離隔するように、5μm〜5000μmの距離範囲において互いに離隔して配置可能である。前記プレートは、1〜1,000,000、通常、10〜100,000、50〜10,000、100〜1000、または前記範囲の全数のように、あらゆる数のマイクロニードルを含むことができる。
【0041】
代案的な実施例では、規定プレート12内のホールは、ニードルチップと同じ傾斜度で先細になっている(図1B)。各々の調整は、各々のアクチュエータがアドレス可能なアクチュエータアレイ18の形態になり得、ここで、各々のアクチュエータが各ニードルを移動させる(図1C)。アクチュエータメカニズム及び物質は、圧電性、電気活性ポリマー、熱膨脹、及び電気化学的作動となり得る。規定プレート112内のホールとニードルチップ114を有するポジマスターの実際のイメージが、図1Dに示されている。
【0042】
ネガモールドは、ポジマスターモールドからのキャストによって作製される。非硬化性シリコンまたはポリジメチルシロキサン(PDMS)のようなキャスト可能なポリマー物質や硬化性ゲルは、ポジマスターモールドと同一の表面輪郭を有するネガモールドを生成するために、ポジマスターモールドに注ぎ入まされる。ネガモールドを用意する他の方法は、ポジニードルアレイを部品12、15及び16なしに硬化性ゲルまたは熱可塑性物質に浸す方法である。この場合、ネガモールドのマイクロニードル形態を有するキャビティは、マイクロニードルが硬化性ゲルを通過する深さにより決定され、マイクロニードルが硬化性ゲルを通過する深さは、スペーサまたは精密直線運動アクチュエータを用いて制御される。
【0043】
ポジマイクロモールドを作製するさらに他の方法は、CNCプロファイル生成研削器を用いるような精密ツーリング方法である。例えば、ポジモールドは、基底面を含むモールドに基底面から突出する複数のマイクロニードルを提供するために、ブロックを少なくとも2つの方向に切る方法により作製可能である。本願において全体が参考として援用された米国特許第7,497,980号を参照すればよい。図1Eに示すように、金属または成型用基底プレート221は、縦横比(aspect ratio)を定義するために、所定角度224から222または223のように、所定方向に繰り返し研削可能であり、ブロックプレートは、多面のマイクロニードル225のアレイを形成するために除去可能である。図1Fは、CNCプロファイル生成研削器により機械処理されたポジマスターモールドから形成されたシリコン二次モールドから溶解性ピラミッド状のマイクロニードルアレイをキャストすることを示す。
【0044】
ポジマスターマイクロニードルモールドを作製するさらに他の方法は、マイクロニードルアレイをネガモールドからキャストすることである。ポジマスターマイクロニードルのキャストは、その物質がキャスト可能で、キャストをしたがうほど適合した構造的な完全性を有していれば、いかなる物質でも構わない。マイクロニードルアレイのキャストは、エチルセルロース(ethylcellulose)のように非水溶性であり得、カルボキシメチルセルロースナトリウム(SCMC)のように水溶性であり得る。ネガモールドは、CNC精密ドリリング、ミリング、または研削方法により作製可能である。例えば、マイクロキャビティアレイ(microcavity array)232は、図1Gのテフロン(Teflon)プレート231にドリリング可能であり、エチルセルロースポジマスターマイクロニードルアレイを生成するのに用いられる。図1Hに示すように、CNCプロファイル生成研削器と類似の精密機械加工道具を用いてプレート242の角が所定の形態と切断空間に切断され、切断プレート241の角は、ネガモールドを形成するために配列及びラミネートされる。ネガモールドを作るさらに他の方法は、上記のように、ポジマスターモールドからPDMSのような硬化性物質をキャストする方法である。
【0045】
本願に記載された技術を用いてSSPを用意する代表的な方法のフローチャートが、図2A及び図2Bに示されている。複製物質は、ポリカーボネート(polycarbonate)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、塩化ポリビニル(polyvinyl chloride)、ポリエチレン(PE)、及びポリジメチルシロキサン(PDMS)、並びに他のどの熱または化学的または光で発する架橋性または熱可塑性物質を含む。PDMSは好ましいモールド物質である。PDMS前駆体は、一般的に、ジメチルシロキサンと硬化剤の化合物である。好ましい物質の一例が、医療用シリコンである。市中で購入可能なSYLGARD184(Dow Corning、Midland、MI)は、今のところ医療用シリコンとして許可されてはいないが、摂氏65℃で完全に硬化される。
【0046】
前記ポジマスターからのPDMSを含むプラスチックモールドは低価格で、大量生産が可能であり、ヒドロゲル内に形成可能なマイクロバブルを除去するのに容易な媒体を提供するため、溶解性SSPの作製に有利である。PDMSモールド内をヒドロゲル溶液で満たすのには遠心分離過程が採用可能である。前記ヒドロゲルは、外部圧力なくモールドの端部分に満たされやすく、特に、シリコンモールドが真空状態にある場合がそうである。どの特定の理論にしばられることなく、これは、PDMS固有の表面的特性とPDMSのヒドロゲルとの互換性のためであると考えられる。もう一つの可能性がある説明は、低圧力でPDMS内に真空が設けられ、内部の真空は、特に、マイクロニードルキャビティの壁領域にある真空は、マイクロニードルキャビティのチップに溶液やゲルを満たすための牽引力となるのである。大量生産のために、ネガモールドの底に適用された遠心分離器や真空、またはゲルをマイクロニードルキャビティに押し込む圧縮力が利用可能である。前記説明のように、大量生産中にマイクロバブルが閉じ込められると、モールド内のマイクロニードルホールの底部に提供される通風に有利である。選択的に、マイクロニードルキャビティ内のマイクロホールまたは多孔性プレートは、ネガモールドがSSPを作製するために用いられたときにモールドを換気させ、マイクロバブルの発生を防止するように作製可能である。ヒドロゲルが乾燥されると、SSPは、モールドから分離され、パッチを構成するために切断される。
【0047】
SSPの製造
マトリックス物質を含み、選択された薬物または薬物充填粒子を含む液体溶液(liquid solution)は、前記PDMSのようなネガモールドにキャスト及び乾燥される。前記液体溶液の粘着性と、他の物理的・化学的特性によって遠心力、真空力、または圧縮力のような追加の力が選択的に高い温度を有するモールドを満たすために使用可能である。液体溶液を形成するために、溶媒は、空気乾燥、真空乾燥、凍結乾燥、対流式オーブン乾燥方式で乾燥されたり、または他のすべての適合した乾燥方式で乾燥できる。持続的な大量生産のために、PDMSシリコンを含む柔軟なプラスチックが効果的に使用可能である。図2Cに示すように、ネガモールドのキャビティチップは開放されており(206)、持続的な生成のために配列されている。チップが開いているため、底部からの真空または上部からの外部圧力によりキャビティが液体溶液で容易に満たされやすくなる。図2Dに示すように、ゲルが注ぎ込まれ(207)、キャスト及び圧迫され(208)、選択的に真空化された(209)後、乾燥される(210)。完全に乾燥されると、低価格のプラスチックモールドまたはシリコンモールドがパッケージング物質として使用可能である。マイクロニードル及びモールドとも、使用時まで切断され結合可能である。
【0048】
乾燥過程で溶媒と水分が蒸発するため、モールド寸法はSSPの最終寸法を決定しないものとみられる。そのため、SSPの最終寸法は、モールド寸法より小さい。選択的に、マイクロニードル内の複数の互いに異なるレイヤが同一または異なる濃度の固体溶液のキャスト/ワイピング過程を繰り返すことにより製造可能である。マイクロニードルが形成された後、接着層がキャストされると、ネバネバしたマイクロニードルパッチが容易に生成可能である。例えば、図2Eに示すように、SCMCのような物質がキャスト及び乾燥された後(205)、接着層がキャストされ(206)、シリコンまたは他の柔らかいヒドロゲルからなる柔らかいベーキング層がキャストされる(207)。多重キャスト技術(multiple casting technique)を用いてネバネバして柔軟なマイクロニードルパッチが生成される。乾燥されたSSPは、モールドから分離され、パッチを構成するために適切な形態と大きさに切断される。この穿孔器の代表的形態と大きさを記述するためには、本願において全体が参考として援用される米国特許第6,945,952号、第7,182,747号及び第7,211,062号を参照すればよい。
【0049】
SSP穿孔器に好適なマトリックス物質は、カルボキシメチルセルロースナトリウム(SCMC)、ヒアルロン酸ナトリウム(sodium hyaluronate、HA)、ポリビニルピロリドン(polyvinylpyrolidone、PVP)、ポリエチレングリコール(polyethyleneglycol、PEG)、ポリビニルアルコール(polyvinylalcohol、PVA)、酸化ポリエチレン(polyethyleneoxide、PEO)、ポリアクリル酸(polyacrylic acid)、ポリスチレンスルホン酸塩(polystylenesulfonate)、ポリペプチド、セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(hydroxypropyl cellulose、HPC)、ヒドロキシエチルセルロース(hydroxyethyl cellulose、HEC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(hydroxylpropyl methyl cellulose、HPMC)、デキストリン(dextrin)、デキストラン(dextran)、単糖類及び二糖類、ポリアルコール、ゼラチン(gelatin)、アラビアゴム、アルギン酸、キトサンシクロデキストリン、炭水化物、及び他の水溶性の天然及び合成ポリマー、並びに前記物質の結合物を含む。
【0050】
糖誘導体(例えば、トレハロース(trehalose)、グルトース、マルトース、ラクトース、スクロース、マルツロース(maltulose)、イソマルツロース(iso−maltulose)、ラクチュロース(lactulose)、フルクトース、ツラノース(turanose)、メリトース(melitose)、マンノース(mannose)、メレチトース(melezitose)、デキストラン、マルトデキストリン(maltodextrin)、イコデキストリン(icodextrin)、シクロデキストリン(cyclodextrin)、マルトトール(maltotol)、ソルビトール(sorbitol)、キシリトール(xylitol)、イノシトール(inositol)、パラチニット(palatinit)、マンニトール(mannitol)、スタキオース(stachyose)及びラフィノース(raffinose))のような炭水化物誘導体は、前記物質と共に使用または混合可能である。各要素の物理的及び化学的特性により、機械的特性と溶解度は、前記結合物を用いて設計可能である。炭水化物は、上記のように、モールドからマイクロニードルを生成するために溶融されたり、水溶性ポリマーに溶解することができる。モールドから乾燥されて分離されると、追加の乾燥過程(後乾燥処理)を利用したり、含有していた水分を除去することができる。このような方法により、マイクロニードルの機械的強度は増加または調整され、マイクロニードルの圧縮強度が制御可能である。
【0051】
リン酸、硝酸、カルボキシレートガラス、塩化マグネシウム、塩化カリウム、及び塩化カルシウムのような水溶性材料が、単独またはマトリックスポリマーと共にマトリックス物質として使用可能である。この構成要素は、薬物送達能力またはワクチン接種能力を安定化または増加させるために使用可能である。ワクチン接種において、デポーアジュバント(depot adjuvant)のような非溶解性粒子がマトリックスに混合可能である。また、前記マトリックスは、ビタミンCまたはビタミンC誘導体を含むことができる。ビタミンCは、潜在的な皮膚反応を低減することができる。ビタミンCを添加することにより、マトリックスの粘着性を減らし、モールドのより良い充填性が達成されることが確認された。
【0052】
選択的に、ゲルとモールドとの互換性を高め、乾燥されたとき、ゲルを容易に分離するために、モールドの表面的特性は、シラン化(silanization)、コロナトリートメント(corona treatment)、表面コーティング、ポリマー表面移植などのような多様な技術により変更可能である。PDMS成型は、SCMCヒドロゲルと非常に互換されやすく、マイクロバブルが生成されないことが、本発明者により観察された。
【0053】
SSPパッチカートリッジ及び塗布器の製造
本願に開示された方法を用いて作製されたパッチは、好ましくは、注入装置(塗布器)を用いて皮膚に適用される。図3Aは、ばね駆動塗布器を用いたパッチ適用を示す。固体溶液パッチが備えられたカートリッジ301は、圧縮ばねを備えた塗布器上に装着可能であり、これは、結果的に、ばねトリガー303を備える圧縮ばね装着塗布器302となる。このような実施例では、ユーザが自分一人でマイクロニードルパッチを投与することができる。カートリッジの閉塞的な平らな形態は、貯蔵と運搬において体積を減少させるという利点がある。平らな形態のカートリッジの内部において、塗布器のピストンは、皮膚に置かれたパッチを打撃し、打撃力または衝撃エネルギーを極大化させ、SSPが持続的にターゲットの皮膚を貫通するのに寄与する。前記カートリッジは、使用時までSSPを周辺環境から物理的及び化学的に保護することができる。破裂または裂けやすいフィルムまたは膜がカートリッジ内のSSPを保護することができる。平らなカートリッジが用いられる実施例において、マイクロニードルは、皮膚と接触したり近づいて配置された後、塗布器のピストン部分は、マイクロニードルアレイが皮膚を打撃させる。このようなマイクロニードル挿入メカニズムは、マイクロニードルとターゲットの皮膚との間隔が広く確保された状態でマイクロニードルを皮膚上に配置させる場合と同一またはそれより良い。
【0054】
図3B及び図3Cは、それぞれ押しボタン式310(図3B)及びマウス式313(図3C)塗布器の追加例を示す。マイクロニードルカートリッジ312は、塗布器310に取り付け可能であり、押された場合、トリガー311が動作可能である。マウス式塗布器313において、トリガー314は、マウスの上部位置にある。図3D及び図3Eには、それぞれカートリッジの上部及び側面部が示されている。マイクロニードル318は、一回限りのプラスチックケース320内の破裂可能な膜319に保持されており、表面321の閉塞性フィルム322により保護される。図3Fは、圧縮感知フィルム323を用いた注射モードを示す。
【0055】
SSPによる薬物送達
図4は、クリーム及び/またはローションを含む調製されたゲルを備えたパッチ適用の他の例を示す。前記調製されたゲルは、適用に応じてSSP内の活性成分と同一または異なる1つまたはそれ以上の活性成分を含むことができる。前記調製されたゲルは、加湿添加剤、アンチ刺激剤(anti−irritant)または抗菌剤のような皮膚に良い物質(エージェント)を含むことができる。このような実施例40では、調製されたゲル42がパッチの適用に先立ってターゲットの皮膚43に適用される。予め処理された皮膚にパッチを適用することが44に示されている。45及び46では、パッチが皮膚に適用され、SSPが溶解した後、調製されたゲルがその位置43に適用される。この場合、ゲル内の活性成分は、パッチの挿入及び溶解により生成された穴を通して送達可能である。
【0056】
SSP
SSP穿孔器は、ポジマスターにより予め決定された直線型または細長いシャフトを有することができ、円錐状、ピラミッド状、ウェッジ(wedge)、またはブレードにもなり得る。好ましい実施例において、SSP穿孔器の外径は、基底または2番目の端部で最も大きい約1〜2000μmであり、1番目の端部近くの穿孔器の外径は、好ましくは1〜100μmである。SSP穿孔器の長さは、一般的に、10〜5000μmの範囲にあり、より好ましくは100〜2000μmの範囲内にある。皮膚は、滑らかな表面ではなく、微視的に起伏のある表面であり、多様な深さを有している。さらに、角質層の厚さ及び皮膚の弾力性は、人によって、またはすべての特定の人体部位によって異なる。好ましい貫通深さは、効果的な薬物送達と相対的な無痛症及び無血性(bloodless)貫通のために、1つの値を有するよりは一定の範囲を有する。SSP穿孔器の貫通深さは、苦痛と送達の効率性に影響を及ぼし得る。特定の実施例において、穿孔器は10〜1000μmの範囲の深さに貫通する。経皮的適用において、SSPの「貫通深さ」は、好ましくは500μm以下であって、角質層を通して皮膚に挿入された穿孔器が表皮を通過しないようにする。これは、神経と血管との接触を避けるための最適な方法である。この適用において、皮膚の弾性力と荒い表面のために、SSPシステムに関連する基底層が皮膚中に完全に挿入されない可能性があることから、SSP穿孔器の実際の長さはより長くなり得る。
【0057】
医学的必要に応じて、真皮層への穿孔器の貫通が一部適用時に要求されることがある。この場合、SSPシステムの使用は、即刻的な薬物送達状況に対処する有用なオプションとなり得る。SSP穿孔器の貫通部分は、穿孔器の変数(SSPの長さ、寸法、基底または基質層の機械的特性、及びSSP穿孔器の打撃と挿入速度)、及びターゲットの皮膚の弾力性の原因となる皮膚強度及び表面粗さを調整することによって最適化できる。SSP穿孔器の主な機能は、角質層を貫通して、マトリックスから即刻的な薬物送達を開示し、選択的に連続的なゲルまたはクリームまたはローション適用のためにチャネルを開放するように維持したり、チャネルをリザーバから開放されるように維持するのに寄与するのである。SSP穿孔器が非常に速い速度で溶解し、角質層を貫通できるほど十分に強ければ、あらゆる生体適合性物質がSSP穿孔器として使用可能である。一部の適用においては、非溶解性マイクロニードルが有用である。この場合、エチルセルロースのような非水溶性ヒドロゲルが上記した製造方法に使用可能である。
【0058】
場合によっては、SSPのチップ部分に薬物を濃縮させることが好ましい。このSSPは、上記した多重キャスト/ワイピング方法及び/または粒子濃縮方法で設計可能である。図5A及び図5Bは、シリコンネガモールドを用いてメチルセルロースナトリウムで構成されたSSPの実際のイメージを示す。さらに他の実施例では、マイクロニードルアレイを備えた柔軟でネバネバした基底は、上記のように、簡単に製造可能である。例えば、SCMCがマイクロニードルモールドを満たし、接着層がキャストされ、次に柔らかいヒドロゲル形成物がキャストされる。結果物であるパッチは、他の粘着性裏打ちフィルムまたはオーバーレイを必要としない、堅いマイクロニードル及びネバネバして柔らかい基底マイクロニードルである。
【0059】
SSPパッチシステム
SSPパッチシステムは、選択的に液体型またはゲル型の2番目の薬物を含有するリザーバ及び前記リザーバ表面の少なくとも一部門から延びる1つまたはそれ以上の穿孔器を備える。前記パッチシステムに関連するSSP穿孔器は、経皮的薬物の投与を増進させ、即刻的な薬物送達のために皮膚の角質層を貫通する。基底層に薬物が分散されると、基底層からの一貫した薬物送達は、裏打ちフィルムを用いて達成できる。パッチシステムにおいて、SSP穿孔器及びリザーバは、単一ユニットまたは独立したユニットで構成可能である。
【0060】
SSPパッチシステムが皮膚に適用され、1つまたはそれ以上のSSP穿孔器が角質層を通して真皮層または表皮層を貫通するようになる。代案的な方法として、SSPとゲル、クリーム及び/またはローションが使用される。例えば、前記ゲルは、薬物及び/または所望の添加剤を含むことができ、所望の部位に適用または分散できる。次にSSPパッチが挿入される。代案として、前記ゲルをパッチ使用後に適用することができる。
【0061】
SSPシステムは、薬物、ワクチン、そして、他の生体活性分子を含む治療的及び/または予防的物質(agents)を皮膚と異なる組織内部またはこれらの間に運搬することができる。SSP装置は、組織に最小限の損傷、苦痛及び/または刺激を与え、薬物が皮膚または他の組織の体液に送達されるか、または接近するのを許容する。薬物送達適用において、SSP穿孔器は、主に活性化された薬物(または薬物粒子自体)で構成されており、(クリーム及びローションを含む)ゲルの構成は、好ましい薬物プロファイルによって設計可能である。適用に応じて、滲透的に活性化されていたり、アンチ刺激的な化合物または抗菌剤は有利な効果をもたらすことができる。診断的適用において、SSP穿孔器は、特定の分析物または代謝産物の存在に反応する感知物質で構成されるか、これを含むことができる。薬物送達速度を変化させたり制御するためには、イオン導入法、電気泳動法、超音波泳動法、圧電反応、発熱体、磁性体、または類似の反応や、上記の組み合わせを用いた外部の物理的増進システムがオーバーレイ層と共に提供可能である。
【0062】
SSPシステムにより送達される薬物
送達される薬物は、タンパク質、ペプチド、ヌクレオチド、DNA、RNA、siRNA、遺伝子、多糖類、及び合成有機及び無機化合物になり得る。代表的なエージェントは、抗感染薬、ホルモン、成長抑制剤、心臓活動または血流調整薬物、及び鎮痛薬物などを含むが、これらに限定されない。前記薬物は、ワクチンまたは局所的治療用または部位的または全身的治療療法用となり得る。
【0063】
多くの薬物は、複数の設計要素を変化させることにより制御される多様な治療速度で送達される。設計要素は、SSPの寸法、SSPでの薬物充填、マトリックスの溶解速度、SSP穿孔器の数、SSPパッチの大きさ、(クリームとローションを含む)ゲルの大きさと構成、及び前記装置の利用頻度などを含む。SSPパッチの貫通長さを延長することにより、血流への直接的送達が可能であるが、多くのSSP薬物経皮的送達の適用は表皮層をターゲットとする。
【0064】
本願に開示されたSSPパッチシステムは、皮膚のほか、他の組織間の運搬を制御するのにも有用である。送達のための他の非皮膚組織は、下記組織間または下記組織内への運搬を容易にするために、鼻、膣、口腔、目、歯牙部位または腹腔鏡を用いて接近する組織の内部または他の接近可能な粘液層の内部部位を含む。例えば、SSPパッチは、結膜、強膜(sclera)及び/または角膜の問題を制御または解決し、徐々に移動するアクチュエータを用いて目への薬物送達を容易にするために、患者の目に挿入可能である。調製された薬物は、パッチが除去された後も、一貫した薬物送達のために組織に残っているようになる。また、SSPパッチは、例えば、画期的な痛み調整及び歯牙治療適用のような迅速な全身的薬物送達または短時間での送達のために口腔膜を含む口腔キャビティに挿入可能である。歯牙矯正術を適用するための筋肉安定剤として作用するため、口腔または歯茎での局所的治療のために口腔粘膜を横切って薬物が送達可能である。他の例として、SSPシステムは、例えば、口腔摂取薬物の摂取を容易にするために、胃腸内壁、または血管壁への薬物の貫通を容易にするために、血管内壁のように身体で内部的に使用可能である。内部的組織を適用する場合において、生体膜粘着性SSP物質の使用は、SSPが本来の場所により長くとどまるように手助けする。非常時のような場合、必須アミノ酸、脂肪及びビタミンを含む食物パッチが利用可能である。
【0065】
皮内薬物送達の適用
他の重要な適用は、ワクチンとアレルギーを治療及び予防することである。皮膚は、ランゲルハンス及び真皮樹状細胞のような抗原提示細胞(antigen presenting cells)のネットワークを含むため、効果的なワクチン送達のための理想的な場所となる。皮膚免疫のためのSSPシステムは、ワクチン服用量を減らし、皮膚樹状細胞への迅速な送達を誘導し、より良いワクチンのためのデポーシステム(depot system)を提供することができる。SSPシステムは、多価ワクチン(multivalent vaccines)用として容易に設計でき、運搬と貯蔵において液体形態のワクチンよりさらに良い安定性を提供することができる。
【0066】
本発明の他の重要な利用は、薬用化粧品(cosmeceutical)のためのものである。粒子を有するSSPシステムは、シワ形成、皮膚老化多汗症及び脱毛を効果よく安全に除去または減少させることができる。例えば、ボトックス(Botulismtoxin(Botox))、ヒドロキシ酸、ビタミン及びビタミン誘導体、上皮成長因子(EGF)、アデノシン、アルブチンなどは、本願に開示されたシステムを用いて送達可能である。前記システムは、病巣を治療したり、多くの場合、顔、腕、脚、または足から発見される吹き出物(pimples)、ニキビ(acne)、たこ(corns)、いぼ(warts)、角質(calluses)、バニオン(bunions)、化学線角化症(actinic keratoses)及び堅い角化性皮膚のような異常な皮膚特性を治療するのに有用である。また、SSPシステムは、美容的適用において、入れ墨の形成/除去パッチとしても有用である。活性または疑似(sham)SSPシステムも、鍼術療法に利用可能である。
【0067】
実験
次は、本発明を実施するための具体的な実施例である。例示は単に説明のためのものであって、どの場合においても、本発明の範囲を限定するためのものではない。
【0068】
使用された数値(例えば、量、温度など)の正確度を確保するための努力があったが、実験的誤差及び偏差は許容されるべきであるのはいうまでもない。
【0069】
例示1:シリコンモールドからのポジマスター及びSSPSの製造
図1Dに示すように、フォトリソグラフィでパターン化されたフォトレジストフィルム上のホールを介した化学的エッチングによりガラスにホールが生成され、鍼術用ニードルはホール114を通して配列された。ホールを通過したニードルのチップが示されている。PDMSがこの面に注ぎ込まれて一晩中硬化された。8%のメチルセルロースナトリウムヒドロゲルがこのシリコンモールド上に注ぎ込まれ、5分間、3000rpmで遠心分離された。遠心分離後、前記ヒドロゲルは、一日中乾燥され、モールドから分離された。図5は、セルロースからなる溶解性マイクロニードルのイメージである。CNCプロファイル形成研削技術で作られた別のマイクロモールドは、図1Fに示されている。
【0070】
例示2:多様な組成を有する圧縮破断力及び溶解時間
圧縮実験は力ゲージ(NexyGen DF series)を用いて実行され、マイクロニードルが折れるまで適用された円錐状の圧縮力が測定された。実験サンプルは、多様な糖分誘導体及びカルボキシメチルセルロースナトリウム(SCMC)が用意された。8%SCMCは蒸留水(DI water)と混合した。300rpmで蒸留水10ml内でSCMCを完全に溶解させる溶解時間が測定された。保持された8%SCMCヒドロゲルに糖分誘導体が添加されたため、結果は重量において正常化された。結果は表1に示されている。
【表1】

【0071】
例示3:異なるラクトース組成を有する機械的特性
多様なラクトース組成に圧縮及び溶解実験が加えられた。ラクトースの添加により、実験物質はより速く溶解し、圧縮力は増加した。
【表2】

【0072】
例示4:ニキビ治療におけるSSPとゲルの組み合わせトリートメント
ニキビを治療するために、ニキビゲルの適用後に過酸化ベンゾイルマイクロニードルパッチが適用された。ニキビの重症度は、マイクロニードルパッチ及びゲル治療後、非常にそして速い速度で低減した。図6に示すように、前記組み合わせトリートメントは、マイクロニードルパッチよりさらに効果的であることがわかった。治療されたニキビ部位は、すべてのトリートメント後、柔らかくて滑らかになった。前記組み合わせトリートメントは実用的である。例えば、SSPは夜に適用可能であり、昼間にはゲルが適用可能である。
【0073】
例示5:マイクロ粒子−濃縮マイクロニードルチップ
2つのキャストステップが次のように行われた。まず、ゲルを含むマイクロ粒子がモールド上で回転し、キャビティ内にあるゲルは放置し、キャビティの外部にあるゲルは直ちに除去された。2番目のコーティングでは、マイクロ粒子のない添加剤からなるゲルがワクチン層に添加された。マイクロ粒子の量は、1番目のレイヤゲルにあるその濃度及びパッチにあるキャビティの総体積により決定された。
【0074】
例示6:キャビティをゲルで満たすためのシリコンモールドの真空トリートメント
シリコン内に真空を形成するために、シリコンモールドが27インチHgの真空下に置かれた。その後、モールドに10%ラクトースを含むSCMCゲルがコーティングされた。ゲル層の下の円錐状のキャビティ内部の空気がシリコンボディーから徐々に除去され、それと同時に、モールドにあるSCMCゲルはキャビティ内に引っ張られ、結局、キャビティチップまですべて満たされた。同様の実験に蒸留水が使用された。実験的なパラメータと結果は下記のとおりである。
【0075】
材料
3mm厚のシリコンモールド、1.5mm深さ及び0.67mmの口径を有する円錐状のキャビティ
【表3】

【表4】

【0076】
したがって、薬物及び薬物で充填されたゲルを用いたSSPシステムとその製造方法及び使用が開示された。本発明の好ましい実施例は詳細に記述されたが、本願の請求項により定義されたように、本発明の思想と範囲を逸脱しない範囲内で多様な変更が可能であることが理解されるはずである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)上下表面を含む規定プレート内にマイクロニードルを配置し、前記マイクロニードルが、所定距離だけ互いに離隔され、前記マイクロニードルチップが、規定プレートの底部から突出させる方式でポジマスターモールドを用意し、
(b)前記ポジマスターモールドと同一の表面輪郭を有するネガモールドを生成するために、前記ポジマスターモールド上にキャスト可能な物質をキャストする方式で、又は前記ポジマスターモールドを硬化性ゲルまたは熱可塑性物質に浸す方式でネガモールドを用意し、
(c)マイクロニードルアレイを形成するために、前記ネガモールドに溶解性ポリマーを添加し、
(d)前記マイクロニードルアレイを乾燥させることを含むことを特徴とするマイクロニードルアレイの製造方法。
【請求項2】
前記規定プレートに配置されたすべてのマイクロニードルが、前記規定プレートの底部から同じ距離だけ突出させることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記規定プレートに配置されたマイクロニードルの少なくとも1つが、他のマイクロニードルと異なる距離だけ前記規定プレートの底部から突出させることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記規定プレート内の各ニードルの長さが、各ニードルを所望の距離だけ前記規定プレートを通過させるアクチュエータメカニズムを用いて調整することを特徴とする、請求項1〜3の何れか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記規定プレート内の各ニードルの長さが、各ニードルを所望の距離だけ前記規定プレートを通過させるアクチュエータメカニズムを用いて調整することを特徴とする、請求項1〜3の何れか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記マイクロニードルチップを前記規定プレート内に細長いホールを用いて配置させることを特徴とする、請求項1〜3の何れか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記硬化性ゲルまたはキャスト可能な物質が、非硬化性シリコンからなることを特徴とする、請求項1〜6の何れか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記硬化性ゲルまたはキャスト可能な物質が、ポリジメチルシロキサン(PDMS)からなることを特徴とする、請求項1〜6の何れか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記溶解性ポリマーが、ヒドロゲルからなることを特徴とする、請求項1〜8の何れか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記ヒドロゲルが、カルボキシメチルセルロースナトリウム(SCMC)を含むことを特徴とする、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
選択された薬物が、前記ネガモールドに添加されることを特徴とする、請求項1〜10の何れか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記ネガモールドを前記溶解性ポリマー及び/または選択された薬物で満たすために、前記ネガモールドに真空、遠心分離、または圧縮力を適用することをさらに含むことを特徴とする、請求項1〜11の何れか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記ネガモールドから乾燥されたマイクロアレイを分離することをさらに含むことを特徴とする、請求項1〜12の何れか一項に記載の方法。
【請求項14】
(a)複数のマイクロニードルを規定するために、所定角度で所定方向に金属または成型用プレートをドリリング、ミリング、または研削する方式でポジマスターモールドを用意し、
(b)前記ポジマスターモールド上にキャスト可能な物質をキャストする方式で、又は前記ポジマスターモールドを硬化性ゲルまたは熱可塑性物質に浸す方式でポジマスターモールドのような表面輪郭を有するネガモールドを用意し、
(c)前記ネガモールドに溶解性ポリマーを添加してマイクロニードルアレイを形成し、
(d)前記マイクロニードルアレイを乾燥させることを含むことを特徴とする、マイクロニードルアレイの製造方法。
【請求項15】
前記ドリリング、ミリングまたは研削が、精密機械加工を用いて行われることを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記ドリリング、ミリングまたは研削が、CNC(Computer Numerical Control)ミリング、研削またはドリリングを用いて行われることを特徴とする、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記硬化性ゲルまたはキャスト可能な物質が、非硬化性シリコンであることを特徴とする、請求項14〜16の何れか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記硬化性ゲルまたはキャスト可能な物質が、ポリジメチルシロキサンであることを特徴とする、請求項14〜16の何れか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記溶解性ポリマーが、ヒドロゲルであることを特徴とする、請求項14〜18の何れか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記ヒドロゲルは、カルボキシメチルセルロースナトリウム(SCMC)を含むことを特徴とする、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
選択された薬物は、前記ネガモールドに添加されることを特徴とする、請求項14〜20の何れか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記マイクロニードルアレイの前記マイクロニードル間に接着層をキャストすることをさらに含むことを特徴とする、請求項1〜21の何れか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記マイクロニードルアレイに柔軟でネバネバしたレイヤをキャストすることをさらに含むことを特徴とする、請求項1〜21の何れか一項に記載の方法。
【請求項24】
前記ネガモールドにビタミンCを添加することをさらに含むことを特徴とする、請求項1〜23の何れか一項に記載の方法。
【請求項25】
前記ネガモールドの前記マイクロニードルチップにマイクロホールを形成することをさらに含むことを特徴とする、請求項1〜23の何れか一項に記載の方法。
【請求項26】
(a)請求項1〜25の何れか一項によりマイクロニードルアレイを製造し、
(b)皮膚への送達のために、カートリッジ内に製造されたマイクロニードルアレイを装着することを含むことを特徴とする、マイクロニードルアレイシステムの製造方法。
【請求項27】
前記カートリッジが、注射器と結合することを特徴とする、請求項26に記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図1E】
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【図1F】
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【図1G】
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【図1H】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図2E】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図3E】
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【図3F】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【公表番号】特表2011−520550(P2011−520550A)
【公表日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−510513(P2011−510513)
【出願日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際出願番号】PCT/US2009/003145
【国際公開番号】WO2009/142741
【国際公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
2.TEFLON
【出願人】(508068320)セラジェクト, インコーポレイテッド (4)
【Fターム(参考)】