説明

固相酵素製剤およびその製造方法

【課題】酵素および安定化支持体のみを含んでなる高濃度の固相酵素組成物の提供。
【解決手段】a)少なくとも1つの酵素ならびに少なくとも1つの一価または二価のカチオンの有機もしくは無機塩からなる少なくとも1つの粒子状酵素組成物と、b)少なくとも1つの粒子状無機または有機支持体と、c)少なくとも1つの疎水性液体混合物を含む。固相酵素製剤の製造方法であって、以下の工程を含む。少なくとも1つの酵素含有液を噴霧乾燥してまたは噴霧乾燥および凝集する。該酵素組成物の酵素成分はキシラナーゼ、グルカナーゼおよびそれらの混合物から選択され、該酵素成分は硫酸マグネシウムとの混合物中の液体中に存在し、かつ硫酸マグネシウムが乾燥酵素組成物の総重量に基いて約5〜25重量%である。得られた酵素組成物を粒子状無機または有機支持体と混合する。酵素/支持体混合物を疎水性液体を用いて湿らす。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1つの塩安定化酵素組成物、少なくとも1つの粒子状支持体および少なくとも1つの疎水性液体からなる混合物を含んでなる新規固相酵素製剤に関する。さらに、本発明はまた、当該固相酵素製剤の製造方法ならびに当該酵素製剤を含む動物飼料、食品および補助食品に関する。
【背景技術】
【0002】
先行技術より、多数の固相酵素組成物が公知であり、これらは例えば、液体酵素溶液の噴霧乾燥によって製造されている。さらに、このような噴霧乾燥法における酵素の安定性、は安定化塩(例えば、硫酸マグネシウムなど)を添加することによって顕著に増強できることが知られている。この方法よって、噴霧乾燥の後であっても高い酵素活性率を有する固相酵素組成物を製造できる。例えば、EP-A-0 758 018には保存に対して安定な、また処理に対して安定な固相酵素組成物が記載されており、これは少なくとも1つの酵素および水溶性無機塩類を含む溶液を乾燥させて得ることができる。当該先行文献に記載される酵素組成物は好ましくは、固相動物飼料組成物用の添加物として用いられる。
【0003】
このような酵素付加動物飼料組成物の製造においては、最終飼料調製品中に酵素が可能な限り均一に分布していることが望ましい。乾燥酵素調製品は高濃度で酵素を含むために、通常、飼料組成物の総重量に基いて1重量%をかなり下回る量の添加で、飼料組成物に所望される酵素活性を十分に付与することができる。添加する酵素の必要量が少ないほど、最終飼料調製品における酵素活性を均一に分配することはより困難となる。同様の問題が、高濃度の固相酵素組成物を添加し、可能な限り均一に分配される食品および補助食品の製造においても見受けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】EP-A-0 758 018
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明の目的は、基本的に酵素および安定化支持体のみを含んでなる高濃度の固相酵素組成物を、食品および飼料に均一かつ再現性のある用量を保証する形態にすることを可能とする方法を見出すことである。加えて、本発明はまた、そのために用いられる製剤が良好な処理特性、例えば、低減された発塵性、良好なレオロジー挙動および限定された粒径分布を有することも保証すべきである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
驚くべきことに、上記目的は粒子状の塩安定化酵素組成物、粒子状支持体および疎水性液体を混合することによって得られる固相酵素製剤を提供することによって達成することができる。特に、本発明により製造された固相製剤は、高い分離安定性、極めて低い発塵性および疎水性液体の添加にもかかわらず優れたレオロジー挙動を示すために、特に扱いが容易であることは驚くべきことであった。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1は本発明の好ましい実施形態、特に固相キシラナーゼ製剤の製造に関するフロー図を示す。これによると、キシラナーゼ含有液濃縮物を硫酸マグネシウムと混合し、噴霧装置にて乾燥してキシラナーゼ含有安定化粉体を得て、同時に凝集させることによって、例えば、50〜250μmの範囲のサイズを有する粒子を得ることができる。続く工程において、キシラナーゼ含有乾燥粉体を固相有機支持体と混合し、同時にまたはその後、大豆油を噴霧する。この方法で製造されたキシラナーゼ含有製剤は、低い散布性および高い分離安定性を有する。
【図2】図2は、異なる実施形態における、キシラナーゼおよびグルカナーゼの混合物を含む、本発明の好ましい固相酵素製剤の製造法を示す。改良法(a)の方法によると、本方法はグルカナーゼおよびキシラナーゼからなる液体混合濃縮物より開始する。一方、改良法(b)の方法によると、本方法は液体グルカナーゼ濃縮物よりまず開始する。改良法(a)の方法によると、図1について上記されるように、グルカナーゼおよびキシラナーゼの混合濃縮物を乾燥し、有機支持体と混合して、大豆油を噴霧する。一方、改良法(b)の方法によると、まず液体グルカナーゼ濃縮物を、キシラナーゼ濃縮物について上記された方法と同様の方法で処理してグルカナーゼ含有粉体を得る。この粉体を図1に従って調製されたキシラナーゼ粉体と混合する。さらに、有機支持体と混合して、大豆油を噴霧する(キシラナーゼおよびグルカナーゼ含有酵素製剤を製造するのと同様に)。得られたグルカナーゼおよびキシラナーゼ含有固相酵素製剤はまた、非常に低い散布性および高い分離安定性によって区別される。
【発明を実施するための形態】
【0008】
a)本発明の好ましい実施形態
本発明は、a)少なくとも1つの酵素ならびに少なくとも1つの一価または二価金属カチオンの有機もしくは無機塩からなる少なくとも1つの粒子状、粒状酵素組成物と、b)少なくとも1つの生理的に適合可能な粒子状の無機または有機支持体と、c)接着特性を有する少なくとも1つの疎水性液体、特に−60℃〜30℃、特に−50℃〜0℃、例えば、−40℃〜−5℃または−30℃〜−10℃の範囲に融点を有する疎水性液体とからなる混合物を含んでなる固相酵素製剤に関する。
【0009】
本発明は特に、以下のものを含んでなる酵素製剤に関する:
a)少なくとも1つの一価または二価のカチオンの有機または無機塩との混合物中の酵素を含んでなる粒子状酵素組成物;
b)少なくとも1つの一価または二価のカチオンの有機または無機塩との混合物中の互いに異なる少なくとも二つの酵素を含んでなる粒子状酵素組成物;あるいは
c) 互いに異なる少なくとも二つの粒子状酵素組成物であって、当該二つの組成物は少なくとも1つの異なる酵素を含む点において異なっており、各組成物中の当該酵素は少なくとも1つの一価または二価のカチオンの有機または無機塩との混合物中に存在する、上記組成物。
【0010】
特に、本発明は酵素製剤に関し、酵素組成物に対する支持体の平均粒径の比率は約0.125〜8、特に0.25〜4、0.5〜2または1〜1.5の範囲である。用いられる酵素組成物および用いられる支持体の平均粒径は約50〜500μmまたは150〜350μmの範囲にすべきである。合目的的に、酵素組成物および支持体の混合比は約1:1000〜1:5重量部、1:500〜1:10重量部または1:100〜1:20重量部の範囲に定める。
【0011】
疎水性液体の割合は、酵素製剤の総重量に基いて0.1〜5重量%、0.2〜2重量%、0.3〜1.5または0.3〜0.7重量%である。
【0012】
本発明にて用いられる酵素組成物において、塩の割合は、酵素組成物の総重量に基いて1〜30重量%, 5〜25重量%または10〜20重量%の範囲である。
【0013】
酵素組成物における酵素タンパク質のパーセント比率は約0.01〜99重量%、例えば、0.01〜80重量%、10〜80重量%、20〜75重量%または30〜60重量%である。
【0014】
少なくとも1つの酵素および少なくとも1つの塩に加えて、酵素組成物はさらに、さらなる成分を含み得る。これらは、結合剤(例えば、ポリマーまたは糖類)、充填剤(例えば、ライム、ローム、炭水化物、糖類、デンプン)、色素またはさらなる安定剤としての機能を果たす。このようなさらなる成分は、先行技術より自体公知であり、また当業者によく知られている。
【0015】
本発明において、酵素混合物の残留水分は、5〜30重量%、例えば、5〜20重量%または7〜16重量%の範囲である。
【0016】
本発明は、なんらかの特定の酵素に限定されることはない。しかしながら、特に有用な酵素は、加水分解酵素(EC 3.)、特にグリコシダーゼ(EC 3.2.1)、ペプチダーゼ(EC 3.4)ならびに特にキシラナーゼ、グルカナーゼ(ヘミセルラーゼ)、セルラーゼ、プロテアーゼ、ケラチナーゼ、アミラーゼ、ペプチダーゼおよびそれらの混合物からなる群から選択される。
【0017】
好ましい酵素製剤において、酵素はエンド-1,4-β-キシラナーゼ(EC 3.2.1.8)、エンド-1,4-β-グルカナーゼ(EC 3.2.1.4)およびそれらの混合物からなる群から選択される。
【0018】
本発明また、以下の特性を少なくとも1つ有する酵素製剤に関する:
a) 重量測定によるダスト値 (実施例に記載される方法によって測定)が0〜0.5重量%、0.001〜0.3重量%または0.01〜0.2重量%の範囲にある;
b) 容積密度が200〜700g/l、300〜500g/l、350〜450g/lの範囲にある(DIN EN ISO 60に特定されるように定められる)
c) ffc値を有する流動性(Schulzeリングせん断試験によって決定する)が3〜30、5〜15または6〜10の範囲にある。
【0019】
本発明は特に、以下のものからなる酵素製剤に関する:
a)少なくとも1つの酵素組成物であって、この酵素成分は硫酸マグネシウムとの混合物中の前記キシラナーゼ、グルカナーゼおよびそれらの混合物から選択され、当該硫酸マグネシウムの割合は乾燥酵素組成物の総重量に基いて約5〜25重量%または15〜20重量%である、上記酵素組成物;
b)少なくとも1つのコムギセモリナブラン支持体であって、酵素組成物:支持体の混合比が1:5〜1:500または1:10〜1:100の範囲にある、上記支持体;ならびに
c)酵素製剤の最終重量に基いて約0.1〜1重量%または0.3〜0.6重量%の割合の植物油。
【0020】
酵素組成物および支持体の平均粒径は約100〜500または150〜350μmの範囲であり、キシラナーゼの割合が製剤1gにつき、約3000〜30000、5200〜18000または5400〜9000 TXUであり、グルカナーゼの割合が製剤1gにつき、約2000〜20000、または2200〜10000 TGUである。キシラナーゼのパーセント比率が約1〜20重量%、好ましくは2〜10重量%、特に2.5〜5重量%であり、グルカナーゼのパーセント比率が約0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜6重量%、特に0.2〜2重量%である。
【0021】
酵素成分がキシラナーゼである上記タイプの酵素組成物を含んでなる製剤が特に好ましい。
【0022】
酵素成分がグルカナーゼである上記タイプの酵素組成物を含んでなる製剤が特に好ましい。
【0023】
酵素成分がキシラナーゼおよびグルカナーゼからなる混合物である上記タイプの酵素組成物を含んでなる製剤が特に好ましい。
【0024】
1の酵素成分がグルカナーゼであり、他の酵素成分がキシラナーゼである、異なる酵素からなる2つの酵素組成物を含んでなる製剤が特に好ましい。
【0025】
本発明はまた、上記固相酵素製剤の製造方法に関する。当該方法は、少なくとも1つの酵素と一価または二価金属カチオンの少なくとも1つの有機または無機塩とを含んでなる少なくとも1つの粒子状酵素組成物を、粒子状の生理的に適合可能な無機または有機支持体と混合し、そして当該混合物を疎水性液体(上記されるように−60℃〜30℃の範囲に融点を有する)を用いて湿らすことを含む。
【0026】
特に、本発明は、
a)少なくとも1つの一価または二価のカチオンの有機または無機塩との混合物中の酵素(特にキシラナーゼまたはグルカナーゼ)を含んでなる粒子状酵素組成物を得ること;
b)キシラナーゼまたはグルカナーゼから選択される互いに異なる少なくとも二つの酵素を含んでなる粒子状酵素組成物を、少なくとも1つの一価または二価のカチオンの有機または無機塩との混合物中に得ること;または
c)互いに異なる少なくとも二つの粒子状酵素組成物を得ること(少なくとも1つの異なる酵素を含む点において二つの組成物は異なっており、各組成物中の酵素は少なくとも1つの一価または二価のカチオンの有機または無機塩との混合物中に存在する)、
を含む方法に関する。
【0027】
酵素組成物を少なくとも1つの一価または二価のカチオンの有機または無機塩が取り込まれている酵素含有液の噴霧乾燥によってまたは噴霧乾燥および凝集によって得ることを含む方法が好ましい。
【0028】
さらに、互いに異なる酵素からなる少なくとも二つの酵素組成物を、少なくとも1つの一価または二価のカチオンの有機または無機塩が取り込まれている、少なくとも二つの異なる酵素の含有液を噴霧乾燥によってまたは噴霧乾燥および凝集によって得て、
a)少なくとも二つの酵素組成物のそれぞれを粒子状無機または有機支持体と混合するか、あるいは
b)粒子状無機または有機支持体を少なくとも二つの酵素組成物と混合し、そして
改良法a)または改良法b)により作製された混合物を疎水性液体を用いて湿らすこと、
を含む方法が好ましい。
【0029】
用いられる酵素含有液は、少なくとも1つのキシラナーゼ、少なくとも1つのグルカナーゼまたはそれらの混合物を含む。
【0030】
特に、用いられる酵素組成物における塩の割合は、酵素組成物の総重量に基いて1〜30重量%、約10〜25重量%または15〜20重量%の範囲である。
【0031】
さらに、特に、平均粒径の割合が、約0.125〜8、好ましくは0.25〜4、0.5〜2または1〜1.5の範囲にある支持体および酵素組成物を用いる。
【0032】
用いられる酵素組成物および用いられる支持体の平均粒径は約50〜500μmまたは150〜350μmの範囲である。酵素組成物および支持体の混合比は、約1:1000〜1:5、1:500〜1:10または1:100〜1:20の範囲である。
【0033】
粒子のサイズに応じて、平均粒径をふるい解析手段(例えば、振とうふるい機Vibro VS 1000型(Retsch製)を使用する)またはレーザー回折(例えば、Mastersizer(Malvern製)を使用する)によって測定する。
【0034】
疎水性液体の割合は酵素製剤の総重量に基いて、0.1〜5重量%、0.2〜2重量%、0.3〜1.5重量%または0.3〜0.7重量%である。
【0035】
本発明は特に、キシラナーゼ、グルカナーゼおよびそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つの酵素を含んでなる固相酵素製剤の製造方法に関する。当該方法は以下の工程を含む:
a)少なくとも1つの酵素含有液を、噴霧乾燥してまたは、噴霧乾燥および凝集して少なくとも1つの酵素組成物を得る工程であって、当該組成物の酵素成分はキシラナーゼ、グルカナーゼおよびそれらの混合物からなる群から選択され、当該酵素成分は硫酸マグネシウムとの混合物中の液体中に存在し、当該硫酸マグネシウムは乾燥酵素組成物の総重量に基いて約10〜25重量%である、上記工程;
b)得られた酵素組成物を粒子状無機または有機支持体と混合する工程;そして
c)酵素/支持体の混合物を−60℃〜30℃の融点を有する疎水性液体を用いて湿らす工程。
【0036】
好ましい改良法は以下のいずれかの工程を含む:
a)硫酸マグネシウムとの混合物中の少なくとも1つのキシラナーゼを含んでなる粒子状酵素組成物を得る工程;
b)硫酸マグネシウムとの混合物中の少なくとも1つのグルカナーゼを含んでなる粒子状酵素組成物を得る工程;
c)硫酸マグネシウムとの混合物中の少なくとも1つのキシラナーゼおよび少なくとも1つのグルカナーゼを含んでなる粒子状酵素組成物を得る工程;または
d)互いに異なる少なくとも二つの粒子状酵素組成物を得る工程であって、1の組成物は少なくとも1つのキシラナーゼを含み、かつその他の組成物は少なくとも1つのグルカナーゼを含み、各組成物中の酵素は硫酸マグネシウムとの混合物中に存在する、上記工程。
【0037】
本発明方法の特定の実施形態において、酵素組成物を少なくとも1つのコムギセモリナブラン支持体と混合し、酵素組成物:支持体の混合比は1:5〜1:500または1:10〜1:100の範囲である。
【0038】
混合しながら、特に植物油を酵素製剤の最終重量に基いて、約0.1〜1重量%または0.3〜0.6重量%の割合で加える。用いられる酵素組成物および用いられる支持体の平均粒径は特に約100〜500μmまたは150〜40μmの範囲であり、キシラナーゼの割合は製剤1gにつき、約5000〜30000、5200〜10000もしくは5400〜9000 TXUであり、および/またはグルカナーゼの割合は製剤1gにつき、約2000〜10000または2200〜6000 TGUである。
【0039】
本発明はまた、食品、補助食品または動物飼料を製造するための前記乾燥酵素製剤の使用に関する。
【0040】
本発明はまた、前記乾燥酵素製剤を含む動物飼料、食品または補助食品に関する。特に動物飼料は、本発明の酵素製剤を約0.001〜1重量%の割合で含む。
【0041】
b)酵素
本発明で用いられる酵素は特に限定されることはなく、天然物または組換え体起源のものであっても良い。当該酵素は植物、菌類、細菌または酵母由来の酵素であり得る。微生物起源(例えば、細菌、酵母または菌類)由来の酵素が好ましい。当該酵素は公知の技術によって各微生物より得ることができる。当該技術は一般的に、酵素産生微生物を好適な培地中にて発酵させること、およびその後酵素または酵素濃縮物を発酵培地より標準的な技術で単離することを含む。
【0042】
必要な場合には、酵素溶液または酵素濃縮物のpHを、従来物質(緩衝液、塩基、酸など)を製剤に添加して調整しても良い;好ましいpHは3.5〜7、特に好ましくは3.5〜5、特に4〜4.5である。
【0043】
さらに、酵素変異体または増強された熱安定性を示す酵素(例えば、WO 95/2997, WO 97/00020, WO 97/20920, WO 97/22691, WO 98/28410またはWO 03/062409に記載されている)を用い得る。
【0044】
しかしながら、キシラナーゼ活性を有するポリペプチド、グルカナーゼ活性を有するポリペプチドおよびそれらの混合物からなる酵素などを本発明に用いるのが好ましい。
【0045】
b1)キシラナーゼ活性を有するポリペプチド
これらは、正式名称エンド-1,4-β-キシラナーゼを有するクラスEC 3.2. 1.8の酵素である。系統名は、1,4-β-D-キシランキシラノヒドロラーゼである。同様に用いられる他の名称は、エンド-(1-4)-β-キシラナーゼ;(1-4)-β-キシラン4-キシラノヒドロラーゼ;エンド-1,4-キシラナーゼ;キシラナーゼ;β-1,4-キシラナーゼ;エンド-1,4-キシラナーゼ; エンドβ-1,4-キシラナーゼ;エンド-1,4-β-D-キシラナーゼ;1,4-β-キシラン キシラノヒドロラーゼ;β-キシラナーゼ;β-1,4-キシランキシラノヒドロラーゼ;エンド-1,4-β-キシラナーゼ;β-D-キシラナーゼである。この酵素はキシランの1,4-β-D-キシロシディック(xylosidic)結合のエンドハイドロリシスを触媒する。
【0046】
キシラナーゼは例えば、Clostridium属、Streptomyces属、Paenibacillus属、Pseudomonas属、Thermoascus属、Thermotoga属、Bacillus属の細菌などに由来するものであり得る。例えば、キシラナーゼは以下の株に由来し得る: Bacillus halodurans、Bacillus pumilus、Bacillus agaradhaerens、Bacillus circulans、Bacillus polymyxa、Bacillus sp.、Bacillus stearothermophilusまたはBacillus subtilis。
【0047】
菌類のキシラナーゼは例えば、酵母および糸状菌由来のものであり、例えば、以下の属に由来するものであり得る:Aspergillus属、Aureobasidium属、Emericella属、Fusarium属、Gaeumannomyces属、Humicola属、Lentinula属、Magnaporthe属、Neocallimastix属、Nocardiopsis属、Orpinomyces属、Paecilomyces属、Penicillium属、Pichia属、Saccharomyces属、Schizophyllum属、Talaromyces属、Thermomyces属、Trichoderma属(例えば、Talaromyces emersonii)。
【0048】
キシラナーゼ活性は自体公知の方法で測定し、例えば、Engelenら、Journal of AOAC International Vol. 79, No. 5, 1019 (1996) に記載されている。そこに記載されている方法と異なり、オートスペルト由来のキシラン基質(Serva Feinbiochemia GmbH u. Co., Heidelberg) に代えて、コムギ由来のアラビノキシラン(Megazyme, article P-WAXY, Ireland)を使用する。基質溶液は、1000gのアラビノキシラン(塊のないもの)を100.00mlの水に少なくとも12時間かけて溶解し、それぞれについて新しく作製する。
【0049】
b2)グルカナーゼ活性を有するポリペプチド
エンドグルカナーゼはEC 3.2.1.4として分類され、しばしばセルラーゼと呼ばれている。その他の名称はエンド-グルカナーゼ、エンド-1,4-β-グルカナーゼ、セルラーゼ Aまたはカルボキシメチルセルラーゼである。この酵素は、セルロース中の1,4-β-D-グルコシド結合(glucosidic bond)、およびまたβ-D-グルカン(さらに、1,3-結合を含む)中の1,4-結合のエンドハイドロリシスを触媒する。
【0050】
グルカナーゼは例えば、Bacillus属、Clostridium属、Paenibacillus属、Pseudomonas属、Streptomyces属、Thermoascus属、Thermotoga属などの細菌に由来し得る。菌類のグルカナーゼは例えば、酵母および糸状菌に由来し、例えば、以下の属に由来する:Aspergillus属、Aureobasidium属、Emericella属、Fusarium属、Gaeumannomyces属、Humicola属、Lentinula属、Magnaporthe属、Neocallimastix属、Nocardiopsis属、Orpinomyces属、Paecilomyces属、Penicillium属、Pichia属、Saccharomyces属、Schizophyllum属、Talaromyces属、Thermomyces属、Trichoderma属(例えば、Talaromyces emersonii)。
【0051】
グルカナーゼ活性は自体公知の方法で測定し、例えば、Engelenら、Journal of AOAC International Vol. 79, No. 5, 1019 (1996)に記載されている。そこに記載されている方法と異なり、オオムギ由来のβ-グルカン基質 (Sigma Chemical Co., St. Louis, MO: No. G-6513)に代えて、オオムギ由来のβ-グルカン(Megazyme, article P-BGBM, Ireland)を使用する。基質溶液は0.750 gのグルカンを20 mlの水に懸濁し、その後20 mlの水酸化ナトリウム溶液 (2 mol/l) 15分間撹拌しながら添加して溶解し、それぞれについて新しく作製する。42.5 mlのクエン酸溶液 (1mol/l)を添加して、pHを水酸化ナトリウム溶液 (2 mol/l)またはクエン酸溶液(1 mol/l)を使用して、40.0℃ +/- 0.1℃にて3.50 +/- 0.03に調整する。室温まで冷却した後、水を用いて混合物を100.00 mlとする。
【0052】
c) 安定化塩
言及し得る好適な安定化添加物の例としては、無機または有機塩が挙げられる。
【0053】
特に、これらは金属塩、特に有機酸のアルカリ金属およびアルカリ土類金属塩、例えば、1〜8個の炭素原子を有する一価または二価カルボン酸のMg, Ca, Zn, Na, K塩(例えば、クエン酸塩、酢酸塩、ギ酸塩およびギ酸水素塩)、さらに、無機塩類(例えば、Mg, Ca, Zn, Na, Kの硫酸塩、炭酸塩、ケイ酸塩またはリン酸塩; アルカリ土類 金属酸化物(例えば、CaOおよびMgO);無機緩衝剤(例えば、アルカリ金属リン酸水素塩、特にリン酸水素ナトリウムおよびカリウム(例えば、K2HPO4, KH2PO4およびNa2HPO4)である。特に好ましくは、酵素組成物の重量に基づいて、所定の重量の割合で以下の塩を使用する:
ジンクスルフェート(0.5〜10または3〜8重量%)
カルシウムスルフェート (1〜30または10〜25重量%)
硫酸マグネシウム (5〜30または10〜25重量%)
ナトリウムスルフェート (1〜30または10〜20重量%)
d) 好適な支持体
支持体材料の例としては、以下のものが挙げられる:炭水化物、特に糖類およびデンプン(例えば、コーン、コメ、ポテト、コムギおよびキャッサバ);変性デンプン(例えば、オクテニル無水コハク酸);セルロースおよび微結晶性セルロース;無機ミネラルまたはローム(例えば、クレイ、コール、珪藻土、ケイ酸、タルクおよびカオリン;セモリナ(例えば、コムギセモリナ)、ブラン(例えば、コムギブランまたはコムギセモリナ)、小麦粉;塩、例えば金属塩、特に、有機酸のアルカリ金属およびアルカリ土類金属塩(例えば、Mg, Ca, Zn, Na, Kのクエン酸塩、酢酸塩、ギ酸塩およびギ酸水素塩)、無機塩類(例えば、Mg, Ca, Zn, Na, Kの硫酸塩、炭酸塩、ケイ酸塩またはリン酸塩);アルカリ土類金属酸化物(例えば、CaOおよびMgO);無機緩衝剤、例えば、アルカリ金属リン酸水素塩、特にリン酸水素ナトリウムおよびリン酸水素カリウム(例えば、K2HPO4, KH2PO4およびNa2HPO4)。
【0054】
e) 好適な疎水性液体
言及し得る好適な疎水性液体の例としては以下のものが挙げられる:
原則として、全ての疎水性液体(疎水性分子部分を有し、−60℃〜30℃の範囲に融点を有する)が、食品または飼料添加物として好適である限り有用である。天然の植物性または動物性の液体、例えば、リン脂質およびモノ‐、ジ‐およびトリアシルグリセリドならびにそれらの混合物が、より好ましい。
【0055】
言及し得る非限定的な例としては、大豆レクチン、植物性油(例えば、ヒマワリ油、トウモロコシ胚芽油、大豆油、パーム油、ナタネ油、パーム核油、綿実油、ピーナッツ油、ババス油、アザミ油)および動物性油(例えば、魚油)が挙げられる。
【0056】
f)製剤の製造
本発明の酵素製剤は、先行技術の自体公知の方法(例えば、Molletら、Formulierungstechnik [Formulation technique], 2000, Verlag Wiley-VCH, WeinheimまたはHeinze, Handbuch der Agglomerationstechnik [Handbook of agglomeration technique], 2000, Verlag Wiley-VCH, Weinheimに記載されるもの)を使用して製造される。
【0057】
f1)乾燥
塩安定化、好ましくは凝集した酵素組成物を乾燥して製造するために、様々な技術を検討する。特に、例えば以下のものが挙げられる:
‐噴霧乾燥
‐流動層造粒
‐流動層凝集
‐流動噴霧乾燥 (FSD) 技術
‐Glatt由来のProcell技術 (WO 2004/108911)。
【0058】
乾燥は、連続式に行っても良いし、バッチ式に行っても良い。適当な場合には、乾燥後の乾燥した製剤をさらに、ふるいにかけても、挽いても、凝集させても良い。これらの工程を組合わせることも可能である。
【0059】
本発明において噴霧乾燥または凝集に用いられる酵素溶液は、水相中に溶解または懸濁された、食品添加物または飼料添加物として有用な少なくとも1つの酵素(例えば、酵素濃縮物)を含む。この酵素濃縮物は発酵および構築を含む製造工程より得ることが可能である。この溶液はタンパク質を当該溶液の総重量に基いて、約1〜50重量%、好ましくは約10〜35重量%の割合で含む。pHは通常、約3〜9の範囲である。前記塩形態の酵素安定剤、例えば、アルカリ金属またはアルカリ土類金属塩(硫酸ナトリウムまたは硫酸マグネシウム)の他に、適当な場合には、当該溶液は他の標準的な添加物を含むことができる。言及し得る例としては、緩衝液(例えば、リン酸緩衝液)、可溶化剤(例えば、エタノールまたは界面活性剤)などが挙げられる。
【0060】
酵素溶液の接着特性が、噴霧後の粒子の安定した接着に十分でない場合には、さらに結合剤を使用するのが有効である。これによって、凝集物が乾燥時に再びばらばらになるのを回避することができる。このような場合、水性溶媒中に溶解または分散している結合剤を流動層に噴霧することが好ましい。結合剤は噴霧される酵素溶液中に溶解して、または酵素溶液とは別々にして同時にもしくは時間をずらして噴霧することができる。言及し得る好適な結合剤の例としては、炭水化物、例えば、グルコース、スクロース、デキストリン、とりわけ、糖アルコール(例えば、マンニトール)の溶液、またはポリマー溶液、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルアルコール(PVA)、エトキシ化セルロース (EC)、エチルセルロースまたはプロピルセルロースの溶液が挙げられる。噴霧される結合剤の量および接着特性を適宜選択することによって、様々な大きさおよび強度の凝集物を製造することができる。
【0061】
酵素との混合物中の結合剤が噴霧される場合、通常結合剤の割合は、溶液の総重量に基いて、約0.5〜20重量%、好ましくは約1〜10重量%の範囲である。
【0062】
結合剤を別個の溶液として噴霧する場合、溶液中の結合剤の割合は、当該溶液の総重量に基いて約1〜30重量%の範囲である。この場合も結合剤は、水性溶媒、好ましくは滅菌脱塩水中に溶解する。例えば、緩衝剤または可溶化剤などの一般的な添加物も同様に含まれ得る。
【0063】
本発明において、最終産物(すなわち、酵素組成物)中の結合剤の割合は、0〜約20重量%、例えば、約1〜6重量%である。この最適量は、選択した結合剤のタイプによっても異なる。
【0064】
液体酵素製剤の噴霧乾燥は、従来法で実施できる。噴霧乾燥を行うために、酵素溶液を噴霧タワー内の噴霧器に送る。噴霧は例えば、圧力ノズル (シングル流体ノズル)、ツイン流体ノズルまたは遠心式噴霧器によって行う。液滴を噴霧乾燥器に送られた熱い気流によって乾燥する。遠心式噴霧器を使用した場合、好ましくは乾燥は並流にて実施する。乾燥はノズルを用いて、対流(Gegenstrom erfolgen)または混合流(Mischstrom erfolgen)中にて実施することができる。粉体はタワーにて排出され得、気流に取り込まれ、そしてサイクロンおよび/またはフィルター中にて分離される。生成物および方法に応じて、事後乾燥を必要とし得る。事後乾燥は噴霧乾燥器にフランジされた内部流動層または外部流動層にて実施し得る。
【0065】
噴霧乾燥した生成物はその後、流動層中にて凝集し得る。凝集させるために、粉状材料、例えば、前記噴霧乾燥により得られた酵素粉末を流動層乾燥器に投入する。例えば、予め暖めた空気を送り、旋回させる。例えば、酵素含有溶液または結合剤溶液を流動層上に噴霧し、それによって投入した粉体を当該溶液により湿らせ、そしてその接着特性により次第に凝集させる。流動層への噴霧は上部より(上部噴霧法)または下部より(下部噴霧法)行うことができる。同時にまたは半連続的に(すなわち、間隔をあけて)、一部の凝集物を流動層より排出する。この排出物は例えば、ふるいを使用して分類する。生産された粗材料を挽いて、続けて流動層へ再循環させることができる。例えば、排気フィルターシステムからの微細な画分も同様に、連続的に再循環させることができる。
【0066】
さらなる改良法によると、本発明の酵素凝集物製造は、乾燥粉体(例えば、乾燥酵素粉末)を流動層乾燥器に継続的に供給することによって、継続的にまたより精密に行うことができる。この目的に特に好適な乾燥器は、複数の噴霧ゾーンおよび適当な乾燥ゾーンを有する流動層乾燥器である。第1のゾーンにおいて、乾燥酵素粉末を投入、旋回させ、そして酵素溶液および/または結合剤を噴霧する。このゾーンにて形成された凝集物は次のゾーンへと送られる。このゾーンに、また適当な場合には1または複数のさらなるゾーンに、同じまたは異なる組成からなる酵素溶液および/または結合剤溶液を噴霧する。噴霧された酵素溶液または結合剤溶液の水は全てのゾーンについて共通の、または別個の給気流(適当に暖められている)によって取り除く。1または複数の最終ゾーンでは、事後乾燥をさらに実施し得る。ここでは生成物が流出しない状態にある。生成物の構築は上記のように実施する。
【0067】
さらに好ましい改良法は、酵素溶液の噴霧乾燥、それと一体となって存在するその後の噴霧乾燥した酵素粉末の凝集の工程を含む。これはバッチ式に行っても、連続式に行っても良い。連続式操作が好ましい。
【0068】
これらの方法は、従来の噴霧乾燥プラントを使用して実施することができる。しかし、FSD (流動噴霧乾燥)、SBD (噴霧層乾燥器)、MSD (多段乾燥器)として知られる装置にて実施するのが有利であり得る。
【0069】
得られた粉体の微細画分はこの場合、早ければ噴霧乾燥の工程に再度利用することができる。再利用する場合、例えば、サイクロンまたはフィルター中に沈殿した後、乾燥器の湿潤ゾーンに戻す。 次いで、実際の凝集は流動層のさらなる段階において生じる。この段階は噴霧乾燥 (内部流動層)に組み入れても良いし、別個の装置(さらなる流動層)にて実施しても良い。必要ならば、乾燥と同時に、さらなる酵素溶液、さらに結合剤を含む酵素溶液、または溶解したまたは分散した状態の結合剤を、凝集を支持するために流動層に注入することができる。凝集に好適な結合剤の例としては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコールならびにポリオキシエチレンおよびポリオキシプロピレンのブロックポリマーが挙げられる。好ましくは、凝集生成物のさらなる添加が必要でないように、方法のパラメーターを設定する。注入される液体の組成および量は噴霧される溶液の接着特性、得られる凝集物のサイズおよび方法の条件によって異なる。噴霧される量に応じて、さらなる工程において事後乾燥を必要とし得る。次に、この生成物を前記の方法で構築する。
【0070】
噴霧乾燥した酵素が高温不安定である場合、本発明方法において生成物の温度を制御することは極めて重要である。当該温度はできるだけ低くすべきである。それは温度ならびに/または噴霧乾燥および凝集法の時間が増大するにつれて、活性の喪失が増大するためである。一般的に、噴霧乾燥中の生成物温度(すなわち固相噴霧乾燥した粉体の温度)は、約40〜75℃、特に約70℃以下、しばしば60℃以下である。流動層中の滞留時間が長くなるにつれて、より低い温度を選択すべきである。
【0071】
装置内における比較的長時間の滞留時間の間、流動層における凝集および乾燥の間の生成物温度(すなわち、流動層における凝集物の温度)は低くすべきであり、約30〜70℃、特に60℃以下、好ましくは50℃以下である。
【0072】
残留水分含有量をさらに減らすために、事後乾燥工程を実施する必要があり得る。事後乾燥の間、生成物温度は上記の範囲、特に50℃またはそれ以下にすべきである。事後乾燥によって本発明の製剤の残留水分含有量を、約20重量%以下、好ましくは約5〜17重量%に減少させる。
【0073】
凝集の間の乾燥および事後乾燥は、予め暖めた給気によって行う。給気温度は選択した所定の生成物温度、気流速度および噴霧速度に応じて異なり得るが、通常30〜180℃である。事後乾燥はより低い温度、すなわち、約35〜55℃の範囲で行う。
【0074】
凝集の期間も同様に、選択したバッチのサイズによって異なるが、30分間〜数時間の範囲である。
【0075】
f2)酵素製剤の製造
自体公知の技術を組み合わせて使用して、噴霧乾燥した(適切な場合)凝集生成物(乾燥酵素組成物)を上記支持体材料と混合する。このために、酵素製剤を支持体に添加し、これを必要であれば、しばらくの間(例えば、1〜5分間)均一に分布するまで混合する。そして疎水性液体を加える。疎水性液体は混合しながら、上記混合物上にまたは中に噴霧、滴下または注ぐことができる。添加完了の後、混合作業を例えば、5〜45分間、油が均一に分布するまで継続する。得られた生成物は非常に低いダスト率である。さらなる操作工程は、通常は必要ではない。
【0076】
様々なタイプのミキサーが混合するのに好適であり、例えば、コーンミキサーおよびスクリューミキサー(例えば、Nauter製)、プラウシェアミキサー(例えば、Lodige製)、ツインシャフトミキサーなどが挙げられる。混合時間は選択したミキサーのタイプに応じて異なり得る。
【0077】
g) 食品および飼料組成物
本発明により製造される酵素製剤は特に、食品および飼料を添加するのに好適である。
【0078】
本製剤はFMV (German feed regulation)によるところの、植物または動物を起源とする単一成分飼料(例えば、穀物二次製品、コムギ飼料ミール、コムギブラン;抽出ミール、使用済みの穀物、糖蜜乾燥ビートパルプ、魚粉、肉骨粉)ならびに/またはFMVによるところの、ミネラル単一成分飼料(例えば、カーボネート、ホスフェート、スルフェート、プロピオネート)との混合物中の動物飼料に添加物として特に好適である。同様に好適なものとしては、以下のものが挙げられる:穀草類、例えば、コムギ、ライ、オオムギ、オート、コーン、キビまたはライコムギ;穀物二次製品(製粉による副産物)、例えば、ブラン、セモリナブラン、コムギセモリナブラン、飼料ミールまたはミドリング;油製品由来の副産物(抽出ミール、圧縮ミール、ケーキ);製糖由来の副産物(糖蜜、乾燥コセット、飼料糖類、パルプ、ポテトデンプン、コーングルテン、コムギグルテン);発酵醸造産業由来の副産物、酒造業由来の使用済みの穀物、酵母、モルト、酒造業由来の使用済みの洗浄液;動物性飼料または他の飼料(例えば、血粉、魚粉、圧縮ジュース、ポテトタンパク質)。
【実施例】
【0079】
製造例V1: キシラナーゼ製剤
a)乾燥質量含有率が約20〜35重量%、pH 3.5〜5.0 、および60000〜100000 TXU/gの活性を有する水性キシラナーゼ濃縮物中に、濃縮物に基いて10〜20重量%の硫酸マグネシウム7水和物を4〜10℃にて溶解した。
【0080】
b)噴霧乾燥および凝集のために、上記a)にて製造した酵素組成物を上部噴霧法によって2つの流体ノズルより実験用流動層 Aeromat type MP-1(Niro-Aeromatic製)中に噴霧した。流動層のプラスチックコーンは、ガス供給プレート(直径110 mm)および12%の開口表面を有する有孔プレートを有した。流動層は、気流速度50 m3/hおよび給気温度40〜100℃で満たした。給気温度を調節し、流動層中の生成物をおよそ45℃の温度に維持した。噴霧時間は240分間とした。生成物をその後、30℃、50 m3/h 給気にて旋回させ冷却した。
【0081】
c)上記b)にて製造された酵素組成物をふるいにかけた。微細材料および粗材料をふるいにかけ、100μm〜400μmの粒径分布を有する利用可能な画分を得た。
【0082】
以上より、以下の特性データを有する生成物を製造した。
【0083】

【0084】
d)酵素製剤を製造するために、コムギセモリナブラン (675.5g)を研究用ミキサー(Lodige)に投入し、室温で、170回転/分にてホモジェナイズした。これらの条件下にて、上記c)にて製造した21 gの酵素組成物をミキサーに添加し、5分間混合した。その後、3.5 gの大豆油をピペットでゆっくりと滴下して加え、その後30分間混合する。
【0085】
以上より、以下の特性データを有する生成物を製造した。
【0086】

【0087】
製造例V2: グルカナーゼ製剤
a)乾燥質量含有率が約20〜35重量%、pH 3.5〜5.0、および150000〜400000 TGU/gの活性を有する水性β-グルカナーゼ濃縮物中に、濃縮物に基いて10〜20重量%の硫酸マグネシウム7水和物を4〜10℃にて溶解した。
【0088】
b)噴霧乾燥および凝集のために、上記a)にて製造した酵素組成物を上部噴霧法によって2つの流体ノズルより実験用流動層 Aeromat type MP-1(Niro-Aeromatic製)中に噴霧した。流動層のプラスチックコーンは、ガス供給プレート(直径110 mm)および12%の開口表面を有する有孔プレートを有した。流動層は、気流速度50 m3/hおよび給気温度40〜100℃で満たした。給気温度を調節し、流動層中の生成物をおよそ45℃の温度に維持した。噴霧時間は240分間とした。生成物をその後、30℃、50 m3/h 給気にて旋回させ冷却した。
【0089】
c)上記b)にて製造された酵素組成物をふるいにかけた。微細材料および粗材料をふるいにかけ、100μm〜400μmの粒径分布を有する利用可能な画分を得た。
【0090】
以上より、以下の特性データを有する生成物を製造した。

【0091】
d)酵素製剤を製造するために、コムギセモリナブラン (693g)を研究用ミキサー(Lodige)に投入し、室温で、170回転/分にてホモジェナイズした。これらの条件下にて、上記c)にて製造した3.5 gの酵素組成物をミキサーに入れ、5分間混合した。その後、3.5 gの大豆油をピペットでゆっくりと滴下して加え、その後30分間混合する。
【0092】
以上より、以下の特性データを有する生成物を製造した。
【0093】

【0094】
製造例V3: キシラナーゼ/グルカナーゼ製剤
酵素製剤を製造するために、コムギセモリナブラン (672g)を研究用ミキサー(Lodige)に投入し、室温で、170回転/分にてホモジェナイズした。これらの条件下にて、上記製造例V1 c)にて製造した21 gの酵素組成物および上記製造例V2 c)にて製造した3.5 gの酵素組成物をミキサーに添加し、5分間混合した。その後、大豆油をピペットでゆっくりと滴下して加え、その後30分間混合する。
【0095】
以上より、以下の特性データを有する生成物を製造した。
【0096】

【0097】
製造例V4: キシラナーゼ/グルカナーゼ製剤
a)乾燥質量含有率が約20〜35重量%、pH 3.5〜5.0、および150000〜400000 TGU/gの活性を有する水性β-グルカナーゼ濃縮物と、乾燥質量含有率が約20〜35重量%、pH 3.5〜5.0、および60000〜100000 TXU/gの活性を有する水性キシラナーゼ濃縮物とを1:8の比率で混合した。この混合物中に、濃縮物に基いて10〜30重量%の硫酸マグネシウム7水和物を4〜10℃にて溶解した。
【0098】
その後、a)にて得られた酵素濃縮物を製造例V1の工程b)〜d)と同様にさらに処理した。
【0099】
以上より、以下の特性データを有する生成物を製造した。

【0100】
試験例 1:ダスト値の決定
本発明における混合物のダスト値 (生成物の総量に基づく%)を油の添加有り、なしで測定する。
【0101】
以下の方法によって測定した:
各3つのサンプル(それぞれ10 ± 0.03 gの試験用固相)をゆっくりと(およそ2〜3秒かけて)フォーリングチューブ(長さ= 60 cm; 直径 = 3 cm) を通して容器 (高さ20.2 cm、幅19.5 cm、長さ19.5 cm;サクションチューブをおよそ13cmの高さで側壁に配置し、フォーリングチューブに対して直角 (90°)でマウントする)に注ぐ。サクションチューブを介して容器に連結されたオイルポンプを使用して、生じたダストを容器から吸引し、一定の速度 (15 ± 0.5 l/min)で1分間、フィルター上に回収する。このために、好適なフィルター (例えば、Sartoriusグラスファイバープレフィルター, 13400-37-S; 直径 35 mm)を備えたガラスバキュームフィルター (直径 35 mm, D2, 50 ml)を使用する。吸引により取り出されたダストの量を、分析用てんびんを使用して計測し、用いたサンプル量と関連付け、%で表す。測定した%ダスト値によると、サンプルのダスト挙動は以下のとおりに示される:

【0102】
用いた材料:
キシラナーゼ粉体 (XEA): 活性: 229300 TXU/g;平均粒径 = 171; (20重量% 硫酸マグネシウム7水和物);製造例V1と同様の方法で乾燥
コムギセモリナブラン (WGK) (Hildebrandmuhlen);平均粒径 = 370
大豆油
サンプルの混合:
WGKをLodigeミキサーに投入し、それにSD粉体を添加して室温で5分間、170 rpmにて予め混合する。大豆油をおよそ80℃に加熱して、微細ピペットでゆっくりと滴下して加え、その後30分間混合する。各ケースについて、1000 gの混合物を調製する。様々な混合物について測定したダスト値、ならびに純XEAおよび純WGKについて測定したダスト値を以下の表にまとめる:

【0103】
本発明のオイル含有混合物については、驚くほどダスト形成傾向が低いことがわかった。
【0104】
さらに、研究対象のバッチについて、目視検査および光学顕微鏡検査の結果、分離挙動に差異は見られなかった(結果示さず)。
【0105】
試験例2:流動性の測定
本発明の酵素製剤の流動挙動を公知の方法で測定する。先行技術において、原則として好適な様々な方法が開示されている (Schmittら、Part. Part. Syst. Charact. 21 (2004) 403-410参照).
本発明において、流動性の測定はSchulzeリングせん断テスター RST.01-pcを使用して行う。実験はASTM D6773法(Schulze Ring Shear Tester 2002)によって行う。
【0106】
以下のテストパラメーターを用いた:
測定セルにおけるサンプルの保存時間: 0時間
温度: 22°C
相対空気湿度: 70%
連結力 (load): σ1= 11.18 kPa
ASTM D6773法を使用して、流動性ffc= 8.8を得た。したがって、生成物は高い流動性を有する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の混合物を含む固相酵素製剤:
a)少なくとも1つの酵素ならびに少なくとも1つの一価または二価のカチオンの有機もしくは無機塩からなる少なくとも1つの粒子状酵素組成物と、
b)少なくとも1つの粒子状無機または有機支持体と、
c)少なくとも1つの疎水性液体。
【請求項2】
a)少なくとも1つの一価または二価のカチオンの有機または無機塩との混合物中に酵素を含んでなる粒子状酵素組成物、
b)少なくとも1つの一価または二価のカチオンの有機または無機塩との混合物中に互いに異なる少なくとも二つの酵素を含んでなる粒子状酵素組成物、あるいは
c)互いに異なる少なくとも二つの粒子状酵素組成物であって、各組成物は少なくとも1つの異なる酵素を含むために該二つの組成物は異なっており、各組成物中における該酵素は少なくとも1つの一価または二価のカチオンの有機または無機塩との混合物中に存在する、上記粒子状酵素組成物、
を含む、請求項1記載の酵素製剤。
【請求項3】
酵素組成物に対する支持体の平均粒径の比率が約0.125〜8の範囲である、請求項1または2記載の酵素製剤。
【請求項4】
酵素組成物および支持体の平均粒径は互いに独立して、それぞれ約50〜500μmの範囲である、請求項3記載の酵素製剤。
【請求項5】
酵素組成物および支持体の混合比が約1:1000〜1:5重量部の範囲である、請求項1〜4のいずれか1項記載の酵素製剤。
【請求項6】
疎水性液体が酵素製剤の総重量に基いて0.1〜5重量%である、請求項1〜5のいずれか1項記載の酵素製剤。
【請求項7】
酵素組成物中の塩が酵素組成物の総重量に基いて1〜30重量%の範囲である、請求項1〜6のいずれか1項記載の酵素製剤。
【請求項8】
酵素がキシラナーゼ、グルカナーゼ、セルラーゼ、プロテアーゼ、ケラチナーゼ、アミラーゼおよびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1〜7のいずれか1項記載の酵素製剤。
【請求項9】
酵素がエンド-1,4-β-キシラナーゼ(EC 3.2.1.8),エンド-1,4-β-グルカナーゼ(EC 3.2.1.4)およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項8記載の酵素製剤。
【請求項10】
以下の特性の少なくとも1つをさらに有する、請求項1〜9のいずれか1項記載の酵素製剤。
:
a)重量測定によるダスト値が0.001〜0.2%の範囲;
b)容積密度が200〜700 g/lの範囲;
c)流動性ffc(Schulzeリングせん断試験によって測定)が3〜30の範囲。
【請求項11】
以下のものからなる混合物を含む、請求項1〜10のいずれか1項記載の酵素製剤:
a)少なくとも1つの酵素組成物であって、該酵素の成分は硫酸マグネシウムとの混合物中のキシラナーゼ、グルカナーゼおよびそれらの混合物から選択され、該硫酸マグネシウムは乾燥酵素組成物の総重量に基いて約5〜25重量%である、上記酵素組成物;
b)少なくとも1つのコムギセモリナブラン支持体であって、酵素組成物:支持体の混合比が1:5〜1:500の範囲である、上記支持体;ならびに
c)酵素製剤の最終重量に基いて約0.1〜1重量%で含まれる植物油、
ここで酵素組成物および支持体の平均粒径は約150〜500μmであり、キシラナーゼは製剤1gにつき約3000〜30000 TXUであり、そしてグルカナーゼは製剤1gにつき約2000〜20000 TGUである。
【請求項12】
酵素成分がキシラナーゼである酵素組成物を含んでなる、請求項11記載の酵素製剤。
【請求項13】
酵素成分がグルカナーゼである酵素組成物を含んでなる、請求項11記載の酵素製剤。
【請求項14】
酵素の成分がキシラナーゼおよびグルカナーゼからなる混合物である酵素組成物を含んでなる、請求項11記載の酵素製剤。
【請求項15】
異なる酵素からなる2つの酵素組成物を含んでなる、請求項11記載の酵素製剤であって、1の酵素成分がグルカナーゼであり、もう1つの酵素成分がキシラナーゼである、上記酵素製剤。
【請求項16】
請求項1〜15のいずれか1項記載の固相酵素製剤を製造するための方法であって、少なくとも1つの酵素ならびに少なくとも1つの一価または二価のカチオンの有機もしくは無機塩を含んでなる少なくとも1つの粒子状酵素組成物を少なくとも1つの粒子状無機または有機支持体と混合し、そして混合物を疎水性液体を用いて湿らすことを含む、上記方法。
【請求項17】
a)少なくとも1つの一価または二価のカチオンの有機または無機塩との混合物中の酵素を含んでなる粒子状酵素組成物を提供するか、
b)互いに異なる少なくとも二つの酵素を含んでなる粒子状酵素組成物を少なくとも1つの一価または二価のカチオンの有機または無機塩との混合物中に提供するか;あるいは
c)互いに異なる少なくとも二つの粒子状酵素組成物を提供し、該2つの組成物は少なくとも1つの異なる酵素を含む点において異なっており、各組成物中の酵素は少なくとも1つの一価または二価のカチオンの有機または無機塩との混合物中に存在する、請求項16記載の方法。
【請求項18】
酵素組成物が酵素含有液の噴霧乾燥によってまたは噴霧乾燥および凝集によって得られ、該酵素組成物中に少なくとも1つの一価または二価のカチオンの有機または無機塩が取り込まれている、請求項16、17a)または17b)のいずれか1項記載の方法。
【請求項19】
互いに異なる酵素からなる少なくとも二つの酵素組成物を少なくとも二つの異なる酵素含有液の噴霧乾燥によってまたは噴霧乾燥および凝集によって得、該酵素組成物中に少なくとも1つの一価または二価のカチオンの有機または無機塩を取り込み、
a)少なくとも二つの酵素組成物はそれぞれ、粒子状無機または有機支持体と混合されるか、または
b)粒子状無機または有機支持体は少なくとも二つの酵素組成物と混合され、そして
改良法a)または改良法b)によって作製された混合物を疎水性液体を用いて湿らす、請求項16または17c)記載の方法。
【請求項20】
酵素含有液が少なくとも1つのキシラナーゼ、少なくとも1つのグルカナーゼまたはそれらの混合物を含む、請求項16〜19のいずれか1項記載の方法。
【請求項21】
用いられる酵素組成物中の塩が、酵素組成物の総重量に基いて1〜30重量%の範囲である、請求項16〜20のいずれか1項記載の方法。
【請求項22】
支持体および酵素組成物の平均粒径の比率が約0.125〜8の範囲である支持体および酵素組成物を使用する、請求項16〜21のいずれか1項記載の方法。
【請求項23】
酵素組成物および支持体の平均粒径が互いに独立して、それぞれ約50〜500μmの範囲である、請求項22記載の方法。
【請求項24】
酵素組成物および支持体の混合比が約1:1000〜1:5の範囲に設定される、請求項16〜23のいずれか1項記載の方法。
【請求項25】
疎水性液体が酵素製剤の総重量に基いて0.1〜5重量%である、請求項16〜24のいずれか1項記載の方法。
【請求項26】
キシラナーゼ、グルカナーゼおよびそれらの混合物から選択される少なくとも1つの酵素を含んでなる固相酵素製剤の製造方法であって、以下の工程:
a)少なくとも1つの酵素含有液を噴霧乾燥してまたは噴霧乾燥および凝集して、少なくとも1つの酵素組成物を得る工程であって、該酵素組成物の酵素成分はキシラナーゼ、グルカナーゼおよびそれらの混合物から選択され、該酵素成分は硫酸マグネシウムとの混合物中の液体中に存在し、かつ硫酸マグネシウムが乾燥酵素組成物の総重量に基いて約5〜25重量%である、上記工程;
b)得られた酵素組成物を粒子状無機または有機支持体と混合する工程;ならびに
c)酵素/支持体混合物を疎水性液体を用いて湿らす工程。
【請求項27】
a)硫酸マグネシウムとの混合物中の少なくとも1つのキシラナーゼを含んでなる粒子状酵素組成物を提供するか、
b)硫酸マグネシウムとの混合物中の少なくとも1つのグルカナーゼを含んでなる粒子状酵素組成物を提供するか、
c)硫酸マグネシウムとの混合物中の少なくとも1つのキシラナーゼおよび少なくとも1つのグルカナーゼを含んでなる粒子状酵素組成物を提供するか、または
d)互いに異なる少なくとも二つの粒子状酵素組成物を提供する、ここで1の組成物は少なくとも1つのキシラナーゼを含み、他の組成物は少なくとも1つのグルカナーゼを含み、各組成物における酵素は硫酸マグネシウムとの混合物中に存在する、
請求項26記載の方法。
【請求項28】
酵素組成物を少なくとも1つのコムギセモリナブラン支持体と混合し、その際の酵素組成物:支持体の混合比が1:5〜1:1000の範囲にある、請求項26または27記載の方法。
【請求項29】
2つの異なる酵素組成物を少なくとも1つのコムギセモリナブラン支持体と混合し、その際の酵素組成物:支持体の混合比が1:5〜1:1000の範囲にある、請求項26または27記載の方法。
【請求項30】
酵素製剤の最終重量に基いて約0.1〜1重量%にて、植物油を混合しながら加える、請求項26〜29のいずれか1項記載の方法。
【請求項31】
用いられる酵素組成物と用いられる支持体の平均粒径が互いに独立して、それぞれ約150〜500μmの範囲にある、請求項26〜30のいずれか1項記載の方法。
【請求項32】
キシラナーゼが製剤1gにつき約3000〜30000 TXUであり、および/またはグルカナーゼが製剤1gにつき約2000〜20000 TGUである、請求項26〜31のいずれか1項記載の方法。
【請求項33】
食品、補助食品または動物飼料を製造するための、請求項1〜15のいずれか1項記載の乾燥酵素製剤または請求項16〜32のいずれか1項記載の方法により得られる乾燥酵素製剤の使用。
【請求項34】
請求項1〜15のいずれか1項記載の乾燥酵素製剤または請求項16〜32のいずれか1項記載の方法により製造される乾燥酵素製剤を含んでなる動物飼料、食品または補助食品。
【請求項35】
請求項1〜15のいずれか1項記載の乾燥酵素製剤または請求項16〜32のいずれか1項記載の方法により製造される乾燥酵素製剤を含んでなる動物飼料。
【請求項36】
酵素製剤を約0.001〜1重量%含んでなる、請求項35記載の動物飼料。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−161326(P2012−161326A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−86958(P2012−86958)
【出願日】平成24年4月6日(2012.4.6)
【分割の表示】特願2008−557768(P2008−557768)の分割
【原出願日】平成19年3月9日(2007.3.9)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】