説明

土圧計設置・回収方法及び土圧計設置構造

【課題】載荷版の下方に設置した土圧計を載荷試験終了後に損傷することなく回収する。
【解決手段】地盤30を掘り下げた穴部18に硅砂20を敷き均し、土圧計12を設置する。硅砂20の上面及び土圧計12の受圧面12Aを覆うように樹脂製のシート22を配置し、シート22の周縁部22Aを穴部18の周囲の地盤30上に露出させる。さらに、シート22の上面にモルタルを充填して硬化させ、モルタル層24を形成する。地盤30及びモルタル層24の上に、ワイヤーメッシュ筋26を配筋したコンクリート版からなる載荷版16を施工する。載荷版16に鉛直方向の荷重を加えて載荷試験を行った後、載荷版16を重機で揚重する。これによって、載荷版16の下方のモルタル層24及びシート22が載荷版16と一体として引き上げられ、土圧計12がモルタル層24から離間される。この状態で、穴部18に露出した土圧計12を回収する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、土圧計設置・回収方法及び土圧計設置構造に関する。
【背景技術】
【0002】
大規模載荷試験などに用いる載荷版の下方側には、載荷版の設置地盤の支持力を測定する土圧計が複数設置されている。
【0003】
下記特許文献1には、土圧を測定すべきポイントに土圧計を設置した後、コンクリート等を流し込むことで土圧計を固定すると共に、土圧計の受圧部をコンクリート外部に露出させるようにした土圧計の設置構造が開示されている。
【0004】
また、下記特許文献2には、地盤の被測定部に当接して被測定部の土圧を受圧する長尺の受圧梁と、この受圧梁の被測定部に当接する面と反対側の面に長手方向に複数の荷重計と、を備えた土圧計が開示されている。この土圧計は構造物に埋設されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−97787号公報
【特許文献2】特開平6−249724号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1、2に記載の構成では、載荷版の下方に土圧計を設置して設置地盤の支持力を測定した場合、土圧計は載荷版に固着し、回収不能となる。
【0007】
ここで、これらの土圧計を回収しようとした場合、大規模載荷試験の終了後に載荷版を破壊し、個々の土圧計を取り出さなければならず、大掛かりな作業が必要となる。また、回収撤去時の衝撃などにより土圧計が損傷し、計測精度や機器特性に問題を生じる可能性があり、土圧計を再利用することが難しい。
【0008】
本発明は上記事実を考慮し、載荷版の下方に設置した土圧計を載荷試験終了後に損傷することなく回収することができる土圧計設置・回収方法及び土圧計設置構造を得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、請求項1の発明に係る土圧計設置・回収方法は、基礎地盤に土圧計を設置する工程と、前記土圧計の上部に剥離材を設け、硬化材料で土圧計を保護する工程と、前記硬化材料及び前記基礎地盤の上部に載荷版を施工する工程と、前記載荷版に鉛直方向の力を加圧して載荷実験を行う工程と、載荷試験終了後に前記載荷版を上方に引き上げ、前記剥離材により前記土圧計と前記硬化材料とを離間させる工程と、前記土圧計を前記基礎地盤から回収する工程と、を有している。
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、基礎地盤に土圧計を設置し、土圧計の上部に剥離材を設け、硬化材料で土圧計を保護する。さらに、硬化材料及び前記基礎地盤の上部に載荷版を施工する。そして、載荷版に鉛直方向の力を加圧して載荷実験を行うことで、土圧計により載荷版が設置された基礎地盤の支持力が測定される。載荷試験終了後に土圧計を回収する際には、載荷版を上方に引き上げる。その際、剥離材により土圧計に硬化材料が固着することがなく、硬化材料が土圧計から離間されるため、基礎地盤から土圧計を容易に回収することができる。これによって、載荷版の下方に設置した土圧計を載荷試験終了後に損傷することなく回収することができる。
【0011】
請求項2の発明に係る土圧計設置・回収方法は、請求項1に記載の発明において、前記剥離材が、樹脂製のシート、又は半固形剤であるものとする。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、剥離材が、樹脂製のシート、又は半固形剤であり、載荷版を上方に引き上げたときに、土圧計に硬化材料が固着することがなく、硬化材料を土圧計から容易に離間させることができる。
【0013】
請求項3の発明に係る土圧計設置・回収方法は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記載荷版はワイヤーメッシュ筋を配筋したコンクリート版であるものとする。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、載荷版はワイヤーメッシュ筋を配筋したコンクリート版であり、載荷版を上方に引き上げたときに、載荷版のひび割れや剥離落下などの発生が阻止される。
【0015】
請求項4の発明に係る土圧計設置・回収方法は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の発明において、前記硬化材料がモルタルであり、前記載荷版の引き上げ時に前記モルタルに接着された前記剥離材が前記モルタルと共に前記載荷版と一体として引き上げられるものとする。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、載荷版の引き上げ時にモルタルに接着された剥離材がモルタルと共に載荷版と一体として引き上げられるため、手作業等による剥離材と土圧計との分離が不要となり、土圧計の回収作業を効率よく行うことができる。
【0017】
請求項5の発明に係る土圧計設置・回収方法は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の発明において、前記載荷版の内部にワイヤが埋設されており、前記ワイヤを重機で吊り上げて前記載荷版を揚重するものとする。
【0018】
請求項5に記載の発明によれば、載荷版の内部に埋設されたワイヤを重機で吊り上げて載荷版を揚重するため、載荷版の引き上げ作業が容易となる。
【0019】
請求項6の発明に係る土圧計設置・回収方法は、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の発明において、前記土圧計に接続されるケーブルが前記基礎地盤に形成された溝部に埋設されており、前記ケーブルを引っ張ることにより、前記土圧計を回収するものとする。
【0020】
請求項6に記載の発明によれば、基礎地盤の溝部に埋設された土圧計のケーブルを引っ張ることにより、土圧計を回収するため、載荷版の引き上げ量が少なくて済み、土圧計の回収作業を効率よく行うことができる。
【0021】
請求項7の発明に係る土圧計設置構造は、基礎地盤に設置された土圧計と、前記土圧計の上に設けられた剥離材と、前記剥離材の上に設けられ、前記土圧計を保護する硬化材料と、前記硬化材料及び前記基礎地盤の上部に施工された載荷版と、を有している。
【0022】
請求項7に記載の発明によれば、基礎地盤に設置された土圧計の上部に剥離材が設けられ、剥離材の上の硬化材料により土圧計が保護される。硬化材料及び基礎地盤の上部には載荷版が施工されており、剥離材により土圧計に硬化材料が固着するのを防止することができる。このため、載荷試験終了後に載荷版を引き上げることで、載荷版の下方に設置した土圧計を損傷することなく回収することができる。
【0023】
請求項8の発明に係る土圧計設置構造は、請求項7に記載の発明において、前記剥離材が、樹脂製のシート、又は半固形剤であるものとする。
【0024】
請求項8に記載の発明によれば、剥離材が、樹脂製のシート、又は半固形剤であり、土圧計に硬化材料が固着することがなく、硬化材料と土圧計とを容易に離間させることができる。
【0025】
請求項9の発明に係る土圧計設置構造は、請求項7又は請求項8に記載の発明において、前記載荷版が、ワイヤーメッシュ筋を配筋したコンクリート版であるものとする。
【0026】
請求項9に記載の発明によれば、載荷版が、ワイヤーメッシュ筋を配筋したコンクリート版であり、載荷版を引き上げたときに、載荷版のひび割れや剥離落下などの発生を阻止することができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、載荷版の下方に設置した土圧計を載荷試験終了後に損傷することなく回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の第1実施形態に係る土圧計設置・回収方法が適用される土圧計設置構造の基本構成を示す図である。
【図2−1】図1に示す土圧計設置構造に用いられる土圧計及びケーブルを示す斜視図である。
【図2−2】図1に示す土圧計設置構造に用いられるモルタル層を示す斜視図である。
【図3】土圧計設置構造に用いられる載荷版に埋設されたワイヤを示す斜視図である。
【図4】土圧計設置・回収方法において載荷版を引き上げた構成を示す図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る土圧計設置・回収方法が適用される土圧計設置構造に用いられる載荷版に埋設されたワイヤを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
〔第1実施形態〕
以下、図1〜図4を用いて、本発明の土圧計設置・回収方法の第1実施形態について説明する。
【0030】
図1には、土圧計設置・回収方法が適用される土圧計設置構造10の全体構成が示されている。この図に示されるように、土圧計設置構造10は、地盤30(基礎地盤)に構築された構造物としての載荷試験用の載荷版16と、この載荷版16の下方側に設置された土圧計12と、を備えている。
【0031】
載荷版16は、地盤30に接するように構築されたコンクリート版(基礎コンクリート)からなり、載荷版16の上には、図示しない複数の桁(下台座)が配置され、桁の上には図示しない複数のジャッキが配置されている。ジャッキの上には、圧力受けとして図示しない複数の反力桁(上台座)が配置されており、反力桁(上台座)の両端部は、地盤30に埋設された反力杭と連結されている。載荷試験では、複数のジャッキにより載荷版16の上方から鉛直方向の試験荷重を加え、載荷版16を沈下させることにより地盤30の支持耐力を調査する。載荷版16が載置された地盤30から離れ、地盤30の沈下の影響を受けない場所で不動梁(図示省略)が支持されている。この不動梁を基準として載荷版16の沈下量を測定するようになっている。
【0032】
地盤30の載荷版16と面する位置には、地盤30を掘り下げた穴部18が形成されている。穴部18の底の設置面18Aは、周辺の地盤30の転圧状態と同じになるようにほぼ均一に転圧、整形されている。設置面18Aには、ほぼ均一な粒径の硅砂20が敷き均され、硅砂20の上面に土圧計12が据え付けられている。土圧計12は、受圧面12Aを上に向けてほぼ水平に設置されている。
【0033】
図1及び図2−1に示されるように、土圧計12の側部には計測用のケーブル14が接続されており、ケーブル14は、穴部18の側方に掘削された溝部32に挿通されている。また、土圧計12は円盤状であり、穴部18を円筒状に掘り下げている。本実施形態では、土圧計12は、直径が約100mm、厚さが約20mmであり、穴部18の深さは約100mmに設定されている。

【0034】
土圧計12を設置した後に、穴部18と土圧計12の隙間に硅砂20を敷き詰めることにより、土圧計12が動かないように締め付けが行われる。硅砂20は、砕石が混入すると応力集中や土圧計12を損傷する可能性があるため、事前にふるいにかけてほぼ均一な粒径とすることが好ましい。
【0035】
硅砂20の上面は、土圧計12の受圧面12Aとほぼ同じ高さに敷均されている。穴部18内の硅砂20の上部及び土圧計12の受圧面12Aを覆うように剥離材としての樹脂製のシート22が配置されている。シート22は、円形状に形成されており、周縁部22Aが穴部18の周囲の地盤30上に露出している。
【0036】
さらに、図1及び図2−2に示されるように、穴部18内のシート22の上面を覆うように硬化材料としてのモルタルを硬化させることにより、モルタル層24が形成されている。モルタル層24は、地盤30の表面とほぼ同じ高さまで設けられている。図2−2に示されるように、穴部18の側方の溝部32に挿通されたケーブル14は、上方から土砂等をかけて転圧することにより溝部32中に埋設されている。
【0037】
地盤30及びモルタル層24の上には、ワイヤーメッシュ筋26を配筋してコンクリートを打設することで、載荷版16が施工されている。ワイヤーメッシュ筋26は、複数の横筋26Aと複数の縦筋26Bとからなる溶接金網であり、載荷版16を補強すると共に、ひび割れを防止する。なお、ワイヤーメッシュ筋26に代えて、複数の鉄筋を配筋してもよい。
【0038】
図3に示されるように、載荷版16の内部には、ワイヤーメッシュ筋26の下方側に該ワイヤーメッシュ筋26の配筋方向(本実施形態では横筋26Aの方向)に沿って2本のワイヤ28が埋設されている。2本のワイヤ28の両側は、載荷版16の両側部から外部に露出している。ワイヤ28の両端部には、リング状の掛止部28Aが設けられている。重機等でワイヤ28の掛止部28Aを掛止して吊り上げることで、載荷版16が揚重可能となっている。
【0039】
次に、土圧計設置構造10の作用であって、本実施形態の土圧計設置・回収方法について説明する。
【0040】
図1及び図2−1に示されるように、地盤30に穴部18を掘削し、穴部18の設置面18Aの上に硅砂20を敷き均すことにより、土圧計12の設置部を形成する。そして、硅砂20の上面に土圧計12をほぼ水平に据え付ける。
【0041】
その後、穴部18と土圧計12の隙間に硅砂20を敷き詰め、硅砂20の上面を土圧計12の受圧面12Aとほぼ同じ高さに敷き均す。そして、硅砂20の上面及び土圧計12の受圧面12Aを覆うようにシート22を配置し、シート22の周縁部22Aを穴部18の周囲の地盤30上に露出させる。
【0042】
次いで、図1及び図2−2に示されるように、穴部18内のシート22の上面を覆うようにモルタルを充填して硬化させることにより、モルタル層24を形成する。モルタル層24は地盤30の表面とほぼ同じ高さで形成する。
【0043】
次いで、地盤30及びモルタル層24の上に、ワイヤーメッシュ筋26を配筋してコンクリートを打設することで、載荷版16を施工する。その際、ワイヤーメッシュ筋26の下方側に沿ってワイヤ28を埋設する。
【0044】
載荷版16を施工した後、載荷版16に鉛直方向の試験荷重を加えて載荷試験を行い、土圧計12で地盤30の支持力を測定する。本実施形態の載荷試験においては、地盤30上の載荷版16を、例えば地盤30の表面から40cm〜60cmの位置まで沈下させる。
【0045】
その後、図3に示されるように、載荷版16から露出しているワイヤ28の掛止部28Aを重機で吊り上げることにより、載荷版16を揚重する(載荷版16を引き上げる)。これによって、図4に示されるように、載荷版16の下面に固着したモルタル層24と、載荷版16の下面及びモルタル層24に付着したシート22が載荷版16と一体として地盤30から引き上げられる。その際、シート22により土圧計12の上面にモルタル層24が固着することがなく、モルタル層24を土圧計12から容易に離間させることができる。
【0046】
載荷版16を引き上げることにより穴部18内の土圧計12が露出し、穴部18の側方の溝部32に挿通されている土圧計12のケーブル14(図2−1を参照)を引っ張ることにより、土圧計12を回収する。なお、計測用のケーブル14以外の回収用ワイヤ(図示省略)を土圧計12に連結し、回収用ワイヤを引っ張ることにより、土圧計12を回収してもよい。
【0047】
このような土圧計設置・回収方法では、載荷版16の下方に設置した土圧計12を載荷試験終了後に損傷することなく回収することができ、土圧計12の再利用が可能となる。
【0048】
また、載荷版16がワイヤーメッシュ筋26を配筋したコンクリート版であるため、載荷版16を地盤30から引き上げたときに、載荷版16のひび割れや剥離落下などの発生を阻止することができる。
【0049】
また、載荷版16を引き上げたときに、載荷版16の下面及びモルタル層24に付着したシート22が載荷版16と一体として引き上げられるので、手作業等によりシート22と土圧計12とを分離する必要がなく、土圧計12の回収作業が容易となる。
【0050】
さらに、載荷版16の内部に埋設されたワイヤ28を重機で吊り上げて載荷版16を揚重するため、載荷版16の引き上げ作業が容易となる。
【0051】
さらにまた、地盤30の溝部32に埋設された土圧計12のケーブル14を引っ張ることにより、土圧計12を回収するため、載荷版16の引き上げ量が少なくて済み、土圧計12の回収作業を効率よく行うことができる。
【0052】
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態の土圧計設置・回収方法が適用される土圧計設置構造について説明する。なお、第1実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
【0053】
図5に示されるように、土圧計設置構造50では、載荷版16の内部のワイヤーメッシュ筋26の下方側に、載荷版16の対角線状に2本のワイヤ52が埋設されている。2本のワイヤ52は、それぞれ無端状に形成されており、載荷版16の角部から露出した輪状の両端部が掛止部52Aとなっている。掛止部52Aは、載荷版16の角部の4箇所に設けられている。
【0054】
このような土圧計設置構造50では、載荷版16から露出しているワイヤ52の掛止部52Aを重機で吊り上げることにより、載荷版16を揚重する(引き上げる)。その際、載荷版16の角部の4箇所のワイヤ52の掛止部52Aを吊り上げるため、載荷版16を安定して引き上げることができる。そして、載荷版16を引き上げた状態で、土圧計12(図1参照)を回収することができる。
【0055】
〔補足説明〕
上記第1及び第2実施形態では、ワイヤ28、52を用いて載荷版16を重機で揚重したが、これに限定されるものではない。例えば、載荷版16の重量が重機の揚重能力を上回る場合は、載荷版16の縁部と地盤30との間に板状の部材等を挿入し、ジャッキを用いて、てこの原理により載荷版16を引き上げるようにしてもよい。
【0056】
上記第1実施形態では、土圧計12の上に剥離材としての樹脂製のシート22を配置し、そのシート22の上にモルタル層24を設けたが、これに限定されず、土圧計12とモルタル層24とを分離可能な材料(モルタルが土圧計12に固着するのを防止できる材料)であれば、他の剥離材を用いてもよい。剥離材として、例えばグリスなどの半固形剤を用いることもできる。
【0057】
上記第1実施形態では、硬化材料としてモルタルが用いられているが、モルタルに代えて、コンクリート、樹脂などを用いてもよい。
【符号の説明】
【0058】
10 土圧計設置構造
12 土圧計
14 ケーブル
16 載荷版
18 穴部
20 硅砂
22 シート
22A 周縁部
24 モルタル層
26 ワイヤーメッシュ筋
28 ワイヤ
28A 掛止部
30 地盤
32 溝部
50 土圧計設置構造
52 ワイヤ
52A 掛止部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基礎地盤に土圧計を設置する工程と、
前記土圧計の上部に剥離材を設け、硬化材料で前記土圧計を保護する工程と、
前記硬化材料及び前記基礎地盤の上部に載荷版を施工する工程と、
前記載荷版に鉛直方向の力を加圧して載荷実験を行う工程と、
載荷試験終了後に前記載荷版を上方に引き上げ、前記剥離材により前記土圧計と前記硬化材料とを離間させる工程と、
前記土圧計を前記基礎地盤から回収する工程と、
を有する土圧計設置・回収方法。
【請求項2】
前記剥離材が、樹脂製のシート、又は半固形剤である請求項1に記載の土圧計設置・回収方法。
【請求項3】
前記載荷版はワイヤーメッシュ筋を配筋したコンクリート版である請求項1又は請求項2に記載の土圧計設置・回収方法。
【請求項4】
前記硬化材料がモルタルであり、前記載荷版の引き上げ時に前記モルタルに接着された前記剥離材が前記モルタルと共に前記載荷版と一体として引き上げられる請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の土圧計設置・回収方法。
【請求項5】
前記載荷版の内部にワイヤが埋設されており、前記ワイヤを重機で吊り上げて前記載荷版を揚重する請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の土圧計設置・回収方法。
【請求項6】
前記土圧計に接続されるケーブルが前記基礎地盤に形成された溝部に埋設されており、
前記ケーブルを引っ張ることにより、前記土圧計を回収する請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の土圧計設置・回収方法。
【請求項7】
基礎地盤に設置された土圧計と、
前記土圧計の上に設けられた剥離材と、
前記剥離材の上に設けられ、前記土圧計を保護する硬化材料と、
前記硬化材料及び前記基礎地盤の上部に施工された載荷版と、
を有する土圧計設置構造。
【請求項8】
前記剥離材が、樹脂製のシート、又は半固形剤である請求項7に記載の土圧計設置構造。
【請求項9】
前記載荷版が、ワイヤーメッシュ筋を配筋したコンクリート版である請求項7又は請求項8に記載の土圧計設置構造。

【図1】
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【図2−1】
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【図2−2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−17218(P2011−17218A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−163789(P2009−163789)
【出願日】平成21年7月10日(2009.7.10)
【出願人】(000003621)株式会社竹中工務店 (1,669)
【Fターム(参考)】