説明

土壌の浄化方法及び装置

【課題】適用場所を制限されず、設備を簡易的かつコンパクトにするとともに、汚染拡散を抑制する。
【解決手段】汚染物質を含有する土壌の浄化方法において、土壌中に活性炭カートリッジ14を投入する工程と、活性炭カートリッジ14に微生物活性剤を供給する工程と、を備え、微生物活性剤により、汚染物質を分解する土壌中の微生物を活性化させるとともに、該活性化させた微生物を活性炭表面において増殖させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、土壌の浄化方法及び装置に係り、特に、有機塩素系化合物などの揮発性有機溶剤に汚染された土壌の地下水を浄化する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
汚染された土壌の浄化方法として広く採用されているものに、たとえば、特許文献1のような揚水曝気工法がある。この工法は、有機溶剤に汚染された地下水を真空ポンプで汲み上げ、容器内で曝気し、曝気した後の空気に移動した有機溶剤を活性炭に吸着させることにより土壌を浄化する工法である。しかしながら、この揚水曝気工法では、揚水井戸のほか、真空ポンプ、気液分離槽、噴気槽、ブロア及び活性炭吸着槽が必要になる。このように、機器数が多いため設備費が高く、比較的広い設置面積を要する。また、活性炭を適宜交換する必要があり、設備の導入コストや維持コストが高くなることが問題であった。
【0003】
これに対して、設備の導入コストを比較的低くできる浄化工法として、たとえば、特許文献2のような原位置バイオレメディエーション工法がある。この工法は、汚染地下水の上流側に設けた井戸に、有機物を主成分とする微生物活性剤の溶液を注入し、土壌や地下水中の微生物を活性化させることにより揮発性有機溶剤を微生物により分解する工法である。この工法では、主な設備として、微生物活性剤溶液タンク、注入ポンプがある程度であり、設備の導入コストは比較的安くできる。また、土壌や地下水中の主な汚染物質であるテトラクロロエチレン、トリクロロエチレン等を分解できるとされている。
【特許文献1】特開2007−21280号公報
【特許文献2】特開2006−218457号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献2の工法では、分解過程の中間生成物であるシス−1,2−ジクロロエチレンが分解されず、蓄積されるおそれがあった。
【0005】
具体的には、シス−1,2−ジクロロエチレンを分解するためには、Dehalococcoides属細菌(以下、「シス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物」という)が必要であることが知られている。このため、シス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物が存在しない土壌では、特許文献2の工法を適用してもシス−1,2−ジクロロエチレンが分解されないまま残留する。すなわち、原位置バイオレメディエーション工法には適用場所に制限があった。
【0006】
また、シス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物が存在する土壌で地下水を浄化するためには、微生物活性剤溶液を十分浸透させ、広範囲にシス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物を増殖させなければならなかった。このため、大量の有機物を地下水へ注入しなければならず、かえって汚染拡散を引き起こすおそれがあった。また、土壌や地下水の浄化が十分進行するまでシス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物を増殖させるには数ヶ月程度必要であり、浄化期間が著しく長くなるおそれがあった。
【0007】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、適用場所を制限されず、設備を簡易的かつコンパクトにできるとともに、土壌の汚染拡散を引き起こすおそれのない土壌の浄化方法及び装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の請求項1は前記目的を達成するために、汚染物質を含有する土壌の浄化方法において、前記土壌中に活性炭を投入する工程と、前記活性炭に微生物活性剤を供給する工程と、を備え、前記微生物活性剤により、前記汚染物質を分解する土壌中の微生物を活性化させるとともに、該活性化させた微生物を前記活性炭表面において増殖させることを特徴とする土壌の浄化方法を提供する。
【0009】
請求項1によれば、活性炭に微生物活性剤を供給して活性炭表面に微生物活性剤を吸着させるので、土壌中の微生物を活性炭表面で活性化するとともに効率的に増殖させるとともに、分解されなかった土壌中の汚染物質を吸着除去できる。
【0010】
これにより、設備を簡易的かつコンパクトにできるとともに、微生物活性剤を大量に土壌中に注入することによる汚染拡散を抑制できる。なお、本発明において、土壌には、地下水、砂粒成分を含む地下水等が含まれる。
【0011】
請求項2は請求項1において、前記微生物活性剤を、前記活性炭を投入する場所に供給することを特徴とする。
【0012】
請求項2によれば、活性炭を投入する場所に微生物活性剤を供給するので、微生物活性剤を効率的に活性炭表面に吸着させることができる。
【0013】
請求項3は請求項1において、前記微生物活性剤を、前記活性炭よりも上流側の土壌中に供給することを特徴とする。
【0014】
請求項3によれば、活性炭よりも上流側の土壌に微生物活性剤を供給するので、活性化させた土壌中の微生物を下流側の活性炭に吸着させ、増殖させることができるとともに、分解されなかった土壌中の汚染物質も吸着除去できる。
【0015】
請求項4は請求項1〜3の何れか1項において、前記微生物活性剤は、有機物、又は前記有機物と無機物との混合物、を用いることを特徴とする。
【0016】
請求項4によれば、汚染物質を分解する土壌中の微生物を効果的に活性化できる。なお、有機物としては、ぶどう糖、酢酸、酪酸、乳酸等が好ましく、無機物としては、窒素化合物、リン化合物等が好ましく使用できる。
【0017】
請求項5は請求項1〜4の何れか1項において、前記汚染物質は、有機塩素系化合物を含有する揮発性有機溶剤であることを特徴とする。
【0018】
請求項5において、有機塩素系化合物としては、テトラクロロエチレン、トリクロロエチレン、シス-1,2-ジクロロエチレン等が含まれる。
【0019】
本発明の請求項6は前記目的を達成するために、土壌に含まれる汚染物質を浄化するための井戸と、前記井戸内に充填された活性炭と、前記活性炭に微生物活性剤を供給する微生物活性剤供給手段と、を備えたことを特徴とする土壌の浄化装置を提供する。
【0020】
請求項6によれば、設備を簡易的かつコンパクトにできるとともに、微生物活性剤を土壌中に大量に注入することによる汚染拡散を抑制できる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、適用場所を制限されず、設備を簡易的かつコンパクトにできるとともに、土壌の汚染拡散を抑制できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、添付図面に従って、本発明に係る土壌の浄化方法及び装置の好ましい実施の形態について詳説する。
【0023】
まず、本発明に係る第1の実施形態について説明する。本実施形態は、地表から表層F、砂質土層S(透水層)、粘土層C(不透水層)の順に堆積された土壌において、地表から浸透又は地下水により流下してきた汚染物質が透水層である砂質土層Sに堆積することにより形成された汚染領域Aについて、汚染領域A内の土壌(地下水を含む)を浄化する方法である。
【0024】
なお、本実施形態においては、土壌を汚染する原因となる汚染物質として、揮発性有機溶剤、例えばテトラクロロエチレン(PCE)、トリクロロエチレン(TCE)、シス-1,2-ジクロロエチレン(trans-1,2-ジクロロエチレン)、1,1-ジクロロエチレン(1,1-DCE)、塩化ビニル(VC)等の塩素化エチレン、1,1,1-トリクロロエタン(MC又は1,1,1-TCA)、1,1,2-トリクロロエタン(1,1,2-TCA)、1,2-ジクロロエタン(EDC)等の塩素化エタン、四塩化エタン、四塩化炭素(CT)、クロロホルム(CF)、ジクロロメタン(DCM)等の有機塩素系化合物、又はナフサ、灯油、LPG、ガソリン等の石油製品に代表される石油系炭化水素等が含まれる。
【0025】
また、本実施形態においては、上記揮発性有機物及びその分解過程における中間生成物(有機塩素系化合物の分解過程において生成するシス−1,2−ジクロロエチレン等)を分解する微生物の例で説明するが、本発明はこれに限定されず、土壌内に生息し、汚染物質を分解する他の微生物にも適用できる。
【0026】
図1は、本発明に係る土壌の浄化方法が適用される浄化装置10の一例を示す説明図である。
【0027】
図1に示すように、浄化装置10は、主として、地層中に埋設される井戸12と、該井戸12を介して地下水中に投入される活性炭カートリッジ14と、微生物活性剤を貯留する微生物活性剤タンク16と、を備えている。
【0028】
井戸12は、汚染領域Aの下流側において、不透水層である粘土層Cまで到達するよう土壌中に設置されている。井戸12の透水層と接する側壁面には、地下水を井戸12内に導入できるようにスクリーン18が形成されている。これにより、井戸12内部に活性炭カートリッジ14や微生物活性剤を充填できるとともに、該活性炭カートリッジ14や微生物活性剤に地下水を導入できるようになっている。
【0029】
活性炭カートリッジ14は、特に図示しないが、側面にスリットが形成された容器内に活性炭粒子が充填されたものであり、井戸12の下部に充填される。この活性炭カートリッジ14は、地下水中の汚染領域Aにおける汚染物質を吸着する機能と、地下水中のシス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物を増殖させる固定床としての機能を有している。活性炭カートリッジ14としては、上記のように容器に収納された形態に限らず、活性炭を筒状に固体化したものを直接使用してもよい。
【0030】
微生物活性剤タンク16は、土壌中の微生物(シス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物を含む)の基質となる微生物活性剤を貯留するものであり、ポンプ22、注入配管24を介して井戸12と接続されている(微生物活性剤タンク16、ポンプ22、注入配管24は、微生物活性剤供給手段に相当)。
【0031】
このような微生物活性剤としては、シス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物を含む微生物の基質となるものであれば特に限定されないが、例えば、ぶどう糖、酢酸、酪酸、乳酸等の有機物、窒素化合物、リン化合物等の無機物、又は前記有機物と無機物の混合物等、が挙げられる。特に、微生物活性剤として、ぶどう糖、硫酸アンモニウム及びリン酸水素二カリウムの混合溶液を用いることが好ましい。
【0032】
微生物活性剤は、地下水中のシス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物が増殖するのに適した範囲で添加され、例えば、原位置における地下水中のTOC濃度(有機物濃度)が50mg/L以上となるように添加される。
【0033】
井戸12は、浄化効率が高くなるように、汚染領域Aとの位置関係や地下水の流れ方向に応じて複数配置されることが好ましい。
【0034】
図2及び図3は、井戸12の配置形態の例について説明する上面図である。このうち、図2(A)は、井戸12の配置形態の一例を示す上面図であり、図2(B)は、配置形態の他の例を示す上面図である。
【0035】
図2(A)に示すように、たとえば、複数の井戸12・・・は、汚染領域Aの下流側において、地下水の流れ方向(矢印)に対して直交する方向に1列に配置される。この配置形態は、主に、地下水の流速が小さい場合など、活性炭に対する汚染物質の分解負荷が低い場合に好適である。
【0036】
図2(B)に示すように、複数の井戸12a、12a、・・・と複数の井戸12b、12b…を地下水の流れ方向に対して直交する方向に2列に配置することもできる。この場合、1列目の井戸を迂回した地下水を捕集できるように2列目の井戸を配置することが好ましい。この配置形態は、主に、地下水の流速が大きい場合など、活性炭に対する汚染物質の分解負荷が高い場合に好適である。
【0037】
これにより、地下水が1列目の隣り合う井戸12、12の間を迂回して浄化されなかった場合でも、2列目の井戸12により捕集されるので、未分解の汚染物質が下流側に流出するのを抑制できる。なお、同図では、井戸12を2列配置する場合について説明したが、これに限定されず、3列以上でもよい。
【0038】
また、敷地形状、地下水の流れ方向、汚染の分布等に応じて、複数の井戸12を図3に示すように配置することもできる。
【0039】
次に、本実施形態の浄化装置10の作用について図1を参照して説明する。
【0040】
まず、井戸12の底部に、活性炭カートリッジ14が充填される。
【0041】
次いで、微生物活性剤タンク16からポンプ22、注入配管24を介して、主に有機物を含む微生物活性剤が供給される。これにより、微生物活性剤が活性炭表面に吸着される。
【0042】
微生物活性剤が吸着された活性炭カートリッジ14が地下水と接触することにより、地下水中の微生物(シス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物を含む)が活性炭表面又はその近傍において増殖する。これらの微生物により、地下水中のトリクロロエチレンが分解されるとともに、中間体としてシス−1,2−ジクロロエチレンが生成される。そして、生成されたシス−1,2−ジクロロエチレンを基質として、シス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物が活性炭表面又はその近傍において増殖する。
【0043】
このように、活性炭を地下水中に投入し、該活性炭表面に微生物の基質となる微生物活性剤を吸着させることにより、主に、活性炭表面において地下水中のシス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物を増殖及び固定化させることができる。したがって、井戸への微生物活性剤の注入量を従来よりも大幅に少なくできるとともに、地下水中のシス−1,2−ジクロロエチレンを効率的に分解除去できる。
【0044】
また、シス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物が生息しない土壌においても、活性炭に汚染物質を物理的に吸着させることができ、地下水を浄化できる。この場合、活性炭の全体が破過する前に活性炭の一部を新しいものに交換することで、浄化性能を維持できる。
【0045】
なお、本実施形態では、円筒状の井戸12を用いる例について説明したが、これに限定されず、図4に示すような所定長さの溝26を用いることもできる。これにより、複数の井戸12・・・を配置する場合(たとえば、図2(A))と比べて、地下水は、溝26を迂回しない限り必ず溝26を通過するので、より確実に汚染物質を除去できる。
【0046】
次に、本発明に係る第2の実施形態について説明する。本実施形態は、活性炭カートリッジのように定期的に取り換えるものではなく、微粉炭スラリーを井戸12内部に注入したまま、土壌内で浄化させる方法である。
【0047】
図5は、第2の実施形態に係る浄化装置20の一例を示す説明図である。
【0048】
図5に示すように、活性炭カートリッジ14の代わりに微粉炭スラリーを井戸12の中に供給するための微粉炭スラリータンク28を備えた以外は、図1とほぼ同様に構成される。
【0049】
微粉炭スラリータンク28は、微粉炭スラリーを貯留するものであり、ポンプ32、配管34を介して井戸12と接続されている。微粉炭スラリーは、粒径約0.5〜100μmの活性炭を水に溶解させたものである。
【0050】
まず、微粉炭スラリータンク28から、微粉炭スラリーがポンプ32、注入配管34を介して井戸12に注入される。同時に、微生物活性剤タンク16から、微生物活性剤が井戸12内に注入される。このように、微粉炭スラリーと微生物活性剤が混合されて、微粉炭表面に微生物活性剤が吸着されるとともに、井戸12の底部に蓄積される。微粉炭スラリーが所定量注入された後、注入を停止する。
【0051】
表面に微生物活性剤が吸着された微粉炭は、スクリーン18を介して導入される汚染物質を含む地下水と接触すると、微粉炭表面において、シス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物が増殖する。これにより、地下水中のシス−1,2−ジクロロエチレンが分解除去される。
【0052】
なお、本実施形態は、土壌中にシス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物が確実に存在し、微粉炭を取り換えが不要な場合に、特に有効である。
【0053】
次に、第3の実施形態について説明する。本実施形態は、微生物活性剤を注入する井戸36と活性炭を注入する井戸38を別々に配置して土壌を浄化する方法である。
【0054】
図6は、本実施形態における浄化装置30を説明する図である。図6に示すように、井戸12の代わりに、微生物活性剤を注入する井戸36と活性炭を注入する井戸38を別々に備えたこと以外は図1と同様に構成されている。
【0055】
微生物活性剤を注入する井戸36は、汚染領域Aの上流側に設けられている。これにより、汚染領域Aの上流側において、シス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物を活性化させて汚染領域Aに供給できる。
【0056】
活性炭カートリッジ14を投入する井戸38は、汚染領域Aの下流側に設けられる。これにより、汚染領域Aの下流側において、活性化したシス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物を活性炭表面で捕集できるとともに、分解されなかった汚染物質を吸着できる。
【0057】
このように、本実施形態によれば、地下水中に微生物活性剤を注入するとともに汚染領域Aを通過させることにより、土壌中のシス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物を活性させることができる。そして、汚染領域Aの下流側において、活性化させたシス−1,2−ジクロロエチレン分解微生物を活性炭表面で捕集できる。また、活性炭表面においては、未分解の汚染物質も吸着するので、下流側に未分解の汚染物質や微生物活性剤が大量に蓄積するのを抑制できる。
【0058】
以上、本発明に係る土壌の浄化方法及び装置の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、各種の態様が採り得る。
【0059】
たとえば、上記各実施形態では、活性炭を土壌中に投入する例を説明したが、これに限定されず、活性炭以外の担持材料(多孔質材料など)も使用できる。
【0060】
また、上記第1、2の実施形態では、活性炭を井戸に投入した後、微生物活性剤を供給することにより活性炭に微生物活性剤を吸着させる例について説明したが、これに限定されず、活性炭に予め微生物活性剤を吸着させたものを井戸に投入してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明に係る第1の実施形態の浄化装置の一例を示す説明図である。
【図2】図1の井戸の配置形態の一例を示す上面図である。
【図3】図1の井戸の配置形態の他の例を示す上面図である。
【図4】第1の実施形態の浄化装置の他の態様を示す説明図である。
【図5】第2の実施形態の浄化装置の一例を示す説明図である。
【図6】第3の実施形態の浄化装置の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0062】
10、20、30…浄化装置、12、36、38…井戸、14…活性炭カートリッジ、16…微生物活性剤タンク、18…スクリーン、22、32…ポンプ、24、34…注入配管、26…溝、28…微粉炭スラリータンク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
汚染物質を含有する土壌の浄化方法において、
前記土壌中に活性炭を投入する工程と、
前記活性炭に微生物活性剤を供給する工程と、を備え、
前記微生物活性剤により、前記汚染物質を分解する土壌中の微生物を活性化させるとともに、該活性化させた微生物を前記活性炭表面において増殖させることを特徴とする土壌の浄化方法。
【請求項2】
前記微生物活性剤を、前記活性炭を投入する場所に供給することを特徴とする請求項1に記載の土壌の浄化方法。
【請求項3】
前記微生物活性剤を、前記活性炭よりも上流側の土壌中に供給することを特徴とする請求項1に記載の土壌の浄化方法。
【請求項4】
前記微生物活性剤は、有機物、又は前記有機物と無機物との混合物、を用いることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の土壌の浄化方法。
【請求項5】
前記汚染物質は、有機塩素系化合物を含有する揮発性有機溶剤であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の土壌の浄化方法。
【請求項6】
土壌に含まれる汚染物質を浄化するための井戸と、
前記井戸内に充填された活性炭と、
前記活性炭に微生物活性剤を供給する微生物活性剤供給手段と、
を備えたことを特徴とする土壌の浄化装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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