土壌特性測定装置
【解決手段】 土壌特性測定装置1は、車両フレーム6における移動方向前方側に設けられた左右一対の掘削体12,12と、各掘削体12,12の底面に取り付けられた切断手段32とを備えている。
掘削体12、12を下降させて茶園の畝間4の土中に挿入した状態で前進させることにより土壌を掘削することができる。その際には畝間4の土中に張った茶樹2の根が上記切断手段32の切断部材31によって切断される。
【効果】 茶樹2の根が切断されることにより、その後の茶樹2の成長を活性化して収量を増加させることができる。
掘削体12、12を下降させて茶園の畝間4の土中に挿入した状態で前進させることにより土壌を掘削することができる。その際には畝間4の土中に張った茶樹2の根が上記切断手段32の切断部材31によって切断される。
【効果】 茶樹2の根が切断されることにより、その後の茶樹2の成長を活性化して収量を増加させることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は土壌特性測定装置に関し、より詳しくは、土壌を掘削しながら進行する掘削体と土壌の特性を測定する測定手段とを備えた土壌特性測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、茶園を耕すための乗用型深耕機や茶園を掘削しながら土壌の特性を測定する土壌特性測定装置が提案されている(例えば特許文献1、特許文献2)。
特許文献1の深耕機は、茶樹の畝を跨いで隣り合う畝間の土壌を耕すようになっており、オペレータが深耕機に乗車して畝に沿って移動させるようになっている。
他方、特許文献2の土壌特性測定装置は、畝間の土壌を掘削体によって掘削しながら土壌の特性を土壌測定手段によって測定するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3027356号公報
【特許文献2】特開2009−270975号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来一般的な知見では、茶園の土壌を耕したり掘削する際には、土中に張った根を切断することは避けられていた。
そこで、上記特許文献1の装置においては、さらに従来よりあるトレンチャ式深耕機と比較して、広い掘削溝を掘ることなく土中の根を切断しないように配慮されている。
また、上記特許文献2の装置においては、比較的根の切断が茶樹の生育に影響を及ぼさない時期に掘削し土壌特性を測定するようにしていたものである。
このように従来一般的な知見では、茶園の土中に張った茶樹の根を切断すると、その後の茶樹の成長に悪影響を及ぼすと考えられているが、生育段階によっては茶園の畝間の土中に張った根を切断することは、返ってその後の茶樹の成長を活性化し、収量が増加することが判明した。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した事情に鑑み、本発明は、茶園における茶樹の畝に沿って移動される車両フレームと、この車両フレームの移動に伴って茶園の畝間の土壌を掘削する掘削体と、該掘削体に設けられ掘削した土壌の特性を測定する測定手段とを備えた土壌特性測定装置において、
畝間の土中に張った茶樹の根を切断する切断手段を上記掘削体に着脱自在に設けて、上記車両フレームの移動に伴って掘削体が畝間の土壌を掘削する際には、上記掘削体に取り付けた切断手段によって畝間の土中に張った茶樹の根を切断することができるようにしたものである。
【発明の効果】
【0006】
上述した構成によれば、土壌の特性を測定するにあたり、掘削体によって畝間の土壌を掘削する際には、必要に応じて切断手段によって土中にある茶樹の根を切断することができる。そのため、その後における茶樹の成長を活性化して収量増加を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明に係る土壌特性測定装置の左側面図。
【図2】図1の土壌特性測定装置の正面図。
【図3】図1の異なる状態を示した図。
【図4】肥料散布手段を示す図。
【図5】掘削体を示す左側面図。
【図6】図5の正面図。
【図7】図5の背面図。
【図8】図5の上面図。
【図9】図5の底面図。
【図10】切断手段を示す左側面図。
【図11】図10の底面図。
【図12】図5に示す掘削体に取り付ける蓋体を示す左側面図。
【図13】図12の底面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図示実施例について本発明を説明すると、図1ないし図3において、1は茶園の土壌特性を測定する土壌特性測定装置であり、この土壌特性測定装置1は、略平行に並んだ茶樹2の畝3を跨いで該畝3に沿って移動することにより、隣り合う畝間4の土壌5を掘削してその特性を測定できるようになっている。
土壌特性測定装置1は、茶樹2が植えられた1列分の畝3を跨いで配置される門型の車両フレーム6と、この車両フレーム6の左右の両脚部6Aにそれぞれ設けられ、上記畝3の両側の畝間4を走行する走行手段7と、車両フレーム6における進行方向の前方側の左右に昇降自在に設けられた一対の掘削体12、12と、これら掘削体12,12が掘削した畝間4の土壌5の特性を測定する測定手段13、13と、さらに、車両フレーム6における進行方向の後方側に配置されて土壌5に肥料を散布する肥料散布手段14とを備えている。
【0009】
車両フレーム6上には、走行手段7の駆動源であるエンジン15が搭載されるとともに、オペレータによって操作されるハンドル16が設けられている。走行手段7を走行させる際には、オペレータが車両フレーム6上に乗り込んで上記ハンドル16を操作するようになっている。本実施例では走行手段7としてキャタピラを採用しており、エンジン15により走行手段7を走行させることで、土壌特性測定装置1を畝3に沿って畝間4を移動させるようにしている。なお、本実施例では、走行手段としてキャタピラを用いているが、これに限定されるものではなく、複数のタイヤを備えた走行手段であってもよい。
また、表示器17を備え、測定に基づく土壌特性の情報を、走行しながらオペレータがリアルタイムで把握することができるようになっている。
【0010】
上記車両フレーム6には、その進行方向の左右両側の前方部6Bに支持部材21、21が連結されている。左方の支持部材21の外側面に合計4個のガイドローラ22が回転自在に取り付けられており、右方の支持部材21の外側面にも上記左方側のものと対称位置に合計4個のガイドローラ22が回転自在に取り付けられている。左方側の昇降部材23は、左方側の4個のガイドローラ22によって前後から保持されて、支持部材21に対して上下方向に昇降可能となっている。これと同様に、右方側の昇降部材23も4個のガイドローラ22によって4個のガイドローラ22によって前後から保持されて支持部材21に対して上下方向に昇降可能となっている。
各昇降部材23、23の下端部に、それぞれ各畝間4の土壌5を掘削する掘削体12、12が連結されている。各掘削体12、12は、昇降部材23、23の下端部に、かつ車両フレーム6の進行方向に正面を向けて支持されている。
【0011】
各掘削体12、12を連結した各昇降部材23、23は、昇降機構24によって同期して同一量を昇降されるようになっている。この昇降機構24は、車両フレーム6の両側の前方部6Bに配置された取付部材25により支持される一対の油圧シリンダ26、26から構成されている。左方の油圧シリンダ26のピストン26Aはブラケット27を介して左方の昇降部材23に連結されており、右方の油圧シリンダ26のピストン26Aはブラケット27を介して右方の昇降部材23に連結されている。
上記各油圧シリンダ26は制御手段28によって作動を制御されるようになっており、制御手段28は両方の油圧シリンダ26を同期して作動させるようになっている。そのため、両方の油圧シリンダ26によって各昇降部材23,23が昇降されることで、左右一対の各掘削体12、12が同期して同一量を昇降される。本実施例においては、このように昇降機構24により両掘削体12,12を所要量だけ昇降させることによって、それらが茶園の土壌5内に挿入される際の深さを調整できるようになっている。なお、油圧シリンダ26は左右を同期して作動させることもできるが、図2に示すように左右非対象に作動させることも可能である。
このように、各掘削体12、12を昇降機構24によって略垂直方向に昇降させるので、走行手段7の幅からはみ出すことなくコンパクトに収めることができ、枕地の挟い茶園における運用に適している。
【0012】
左右の各掘削体12、12は同一構成となっており、これら各掘削体12,12の内部にそれぞれ測定手段13、13が埋め込まれている。図5ないし図9に示すように、掘削体12は、進行方向前方側に位置する尖頭形状の前方部12Aと、この前方部12Aから連続して進行方向後方側に位置する本体部12Bとを備えている。前方部12A内に測定手段13としての一対の電極13A、13Aが埋設されるとともに、前方部12Aの底面には茶樹2の根を切断する切断部材31を備えた切断手段32が取り付けられている。
【0013】
掘削体12の前方部12Aは、進行方向の最先端12Cが窄まった尖頭形状となっており、最先端12Cから続く進行方向の両側となる左右の側壁12aと、それらの上端部を連結する天面壁12bと、上記左右の側壁12aの下端部を連結する底面12dとを備えている。両側壁12aの間隔は前進方向前方側が狭く後方側が広くなっており、この掘削体12が土中を前進することにより各側壁12aに土圧が安定して作用するようになっている。
両側壁12aのそれぞれに測定手段13の検出部13Aが配置されており、それらの検出部13Aの検出面は両側壁12aと同一平面となるように埋設させてある。天面壁12bは、上記最先端12Cが最下端となり、そこから後方に位置するほど徐々に高さが高くなる傾斜面となっている。そのため、掘削体12が畝間4の土中を前進する際には、天面壁12bおよび両側壁12aによって土壌5が掘削されるようになっている。そして、その際には、各側壁12aおよび両検出部13Aに土圧が作用するようになっている。
【0014】
本実施例では、測定手段13の検出部13Aは、土壌5の電圧を測定する電圧検出部となっており、土壌の電圧から土壌の電気伝導度を算出し、ここから電気伝導度と強い相関性のある硝酸態窒素量を推定し、さらに、アンモニア態窒素量を推定して施肥量を求めるようになっている。このような検出部13Aは、掘削体12の両側壁12aに配置されており、両検出部13Aによる検出結果は制御手段28に入力されるようになっている。制御手段28は、両検出部13Aの測定値の平均値を計算して、これに基づいて電気伝導度を求めるようにしている。これにより、検出部13Aへの土壌の接触の大小や強弱による検出ノイズによる影響を低減している。また、両方の側定値の差や比率が所定範囲を逸脱している場合は、測定値の信頼性が低いものとしてこの結果を制御手段28は認識しないようにしている。なお、測定手段13としては、必要に応じて土壌5の光学特性や水分特性および温度や圧力を測定する検出部13Aを設け種々の測定を行うようにすることもできる。
【0015】
さらに、本実施例においては、畝間4の土壌5の土中に張った茶樹2の根を積極的に切断するために切断手段32を設けている。
図10ないし図11に示すように、切断手段32は、掘削体12の前方部12Aの底面12dと略相似形に形成された板状の装着片33と、この装着片33の下面中央に鉛直方向に固定された切断部材31とから構成されている。
装着片33の複数箇所には、図示しない締結ボルト用のねじ孔33Aが形成されており、上記掘削体12の前方部12Aの底面12dには装着片33のねじ孔33Aの位置にあわせて複数のボルト穴が形成されている。
そして、装着片33の上面を前方部12Aの底面12dに重合させた状態において、装着片33の各ねじ孔33Aおよび上記底面12dのボルト穴にわたって締結ボルトを螺合することにより、装着片33および切断部材31を前方部12Aの底面12dに取り付けられるようになっている。なお、本実施例においては、装着片33を底面12dに位置決めする際の手間を省くために、底面12dにおける前方端に三角形の位置決め段部12eを突設している。この位置決め段部12eに装着片33の前方端面を突き合せることにより、装着片33を底面12dに正確に位置決めすることができる。また、この位置決め段部12eを含む掘削体12の先端部分12Dは、最先端12Cに向けてやや下方へ傾斜して最先端12Cが斜め下方を向いており、前進しながら土中へスムーズに貫入するよう形成されている。
以上のように、前方部12Aの底面12dに切断手段32を取り付けた状態においては、切断部材31の刃部31Aが掘削体12の進行方向前方側に位置するようになっている。本実施例では、切断部材31は、進行方向後方側に向けて上下方向寸法を小さくして、側方から見ると上方に切れ上るように形成されている(図5、図10参照)。このような形状となっているので、土中へ貫入させる際に、下降動により土壌表面に差し込まれ、かつ、進行に伴なってスムーズに貫入されるようになっている。
【0016】
他方、上記切断手段32を使用する必要がない場合には、締結ボルトを上記ボルト穴および装着片33のねじ孔33Aから取り外すことで、切断手段32を掘削体12から取り外すことができる。
そして、このように切断手段32を取り外した場合には、上記掘削体12の底面12dに図12、図13に示した蓋部材34を取り付けるようになっている。蓋部材34は、上記装着片33と同じ形状であって、かつ複数のねじ孔34Aが形成されている。蓋部材34を底面12dに重合させてから、ねじ孔34Aおよび底面12dのボルト穴に締結ボルトを螺合することで、蓋部材34を底面12dに取り付けることができる。
このように、本実施例においては、茶樹の根をより深く切断する必要がある場合には切断手段32を掘削体12に取り付けることができ、不要の場合には切断手段32を掘削体12から取り外すことができるようになっている。
【0017】
次に、図5ないし図9に示すように、掘削体12の本体部12Bは、進行方向後方側に位置する程、二段階で幅が狭くなる形状となっており、この本体部12Bにおける後方側の上面に略方形の有底穴12fが形成されている。そして、この有底穴12fに昇降部材23の下端が上方から嵌着されている。これにより、掘削体12全体が水平に支持されるとともに、上記最先端12Cが進行方向の前方側に位置しており、それにより掘削体12の長手方向が車両フレーム6の進行方向と平行に維持されている。
本体部12Bにおける後方側の底面は、鉛直下方に向けた刃部12gとなっている。掘削体12が下降されてスムーズに土中に押し込まれるようになっている。
【0018】
次に、上記昇降部材23は板状に形成されており、前述したように、この昇降部材23は上記複数のガイドローラ22により前後から支持されて鉛直方向に移動可能となっている。そして、昇降部材23の下端部は掘削体12の本体部12Bに連結されている。図5ないし図7に示すように、掘削体12の本体部12Bの隣接上方位置となる昇降部材23の前方部および後方部は、水平断面が鋭角となった切刃部23A、23Bとなっており、掘削体12が土壌5内を前進される際の抵抗を低減するようになっている。
【0019】
さらに、図1、図3および図4に示すように、上記車両フレーム6の後方部6Cには、畝間4に肥料を施す肥料散布手段14が設けられている。肥料散布手段14は、肥料を貯溜する肥料容器41と、この肥料容器41の底部に接続された左右一対の供給パイプ42、42と、各供給パイプ42の下端の後方部に取り付けられた拡散部材43、43と、上記肥料容器41内に配置された従来公知の施肥量調整手段44とを備えている。肥料容器41内に貯溜された肥料は、施肥量調整手段44によって施肥量を調整された後に両供給パイプ42の下端部から畝間4の土壌5の表面に散布されるようになっている。そして、そのように肥料が散布される際には、拡散部材43によって肥料の散布範囲が拡散されるようになっている。
【0020】
上記施肥量調整手段44は制御手段28によって施肥量を調整されるようになっており、制御手段28は、上記測定手段13によって測定された土壌特性の測定結果に応じて施肥量調整手段44による施肥量を調整するようになっている。この場合の一例としては、測定された電圧値から算出した電気伝導度より求められる土壌中の硝酸態窒素量およびアンモニア態窒素量に応じて、直ちに必要な施肥量を調整しながら散布するようになっている。但し、これに限定されるものではなく、測定手段13によって今回の土壌特性を測定しながら、前回の測定結果に基づいて施肥量を調整するようにしてもよく、また、その他の土壌成分量を測定して、その側定結果に基づいて施肥量を調整するようにしてもよい。
【0021】
以上のように構成された土壌特性測定装置1により上記畝間4の土壌5を測定しながら、畝間4の土中に張った茶樹2の根を切断する断根作業をする場合には、各掘削体12、12に切断手段32、32を取り付ける。そして、走行手段7により車両フレーム6を時速3km程度のスピードで移動させながら昇降機構24により両昇降部材23,23を所要量下降させることにより、両掘削体12を土中に貫入させる。
【0022】
このように両方の掘削体12、12が土中に貫入されたら、走行手段7による車両フレーム6の前進により、各畝間4の土壌5が各掘削体12によって掘削される。このように、各掘削体12、12が前進される際には、各側壁12aに土圧が作用するので、両検出部13Aによって土壌5の電圧等の側定値が測定されて制御手段28に入力される。制御手段28では両検出部の検出結果に基づいて土壌5の特性を求めるようになっている。
【0023】
また、上記掘削体12、12が畝間4の土中を前進されることに伴って、畝間4の土中に張った茶樹2の根が切断部材31によって切断される。
【0024】
さらに、上記測定手段13による測定結果を基にして制御手段28は、施肥量調整手段44による施肥量を最適な量に設定する。そのため、施肥量調整手段44によって最適量の肥料が畝間4の土壌5の表面に散布される。
【0025】
以上のように、本実施例においては、掘削体12、12によって畝間4の土壌5を掘削して土壌特性を測定する際には、畝間4の土中に張った茶樹2の根が切断部材31によって切断される。このように畝間4の土中に張った茶樹2の根が切断されることによって、その後における茶園内の茶樹2の成長を活性化して収量の増加を図ることができる。
また、切断手段32は掘削体12から取り外すことができるため、根を切断することにより収量が低下する時期には、切断手段32を掘削体12から取り外して、掘削体12に蓋部材34を装着し、土壌特性を側定するようにしている。
【0026】
なお、上記実施例においては、掘削体12、12と切断手段32および昇降部材23を車両フレーム6の前方部6Bに配置しているが、上記特許文献1の図1に開示されているように、昇降部材23、掘削体12および切断手段32を車両フレーム6の後方部6Cに配置しても良い。このような構成であっても上述した実施例と同様の作用・効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0027】
1‥土壌特性測定装置 2‥茶樹
3‥畝 4‥畝間
5‥土壌 6‥車両フレーム
7‥走行手段 12‥掘削体
13‥測定手段 21‥支持部材
23‥昇降部材 24‥昇降機構
31‥切断部材
【技術分野】
【0001】
本発明は土壌特性測定装置に関し、より詳しくは、土壌を掘削しながら進行する掘削体と土壌の特性を測定する測定手段とを備えた土壌特性測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、茶園を耕すための乗用型深耕機や茶園を掘削しながら土壌の特性を測定する土壌特性測定装置が提案されている(例えば特許文献1、特許文献2)。
特許文献1の深耕機は、茶樹の畝を跨いで隣り合う畝間の土壌を耕すようになっており、オペレータが深耕機に乗車して畝に沿って移動させるようになっている。
他方、特許文献2の土壌特性測定装置は、畝間の土壌を掘削体によって掘削しながら土壌の特性を土壌測定手段によって測定するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3027356号公報
【特許文献2】特開2009−270975号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来一般的な知見では、茶園の土壌を耕したり掘削する際には、土中に張った根を切断することは避けられていた。
そこで、上記特許文献1の装置においては、さらに従来よりあるトレンチャ式深耕機と比較して、広い掘削溝を掘ることなく土中の根を切断しないように配慮されている。
また、上記特許文献2の装置においては、比較的根の切断が茶樹の生育に影響を及ぼさない時期に掘削し土壌特性を測定するようにしていたものである。
このように従来一般的な知見では、茶園の土中に張った茶樹の根を切断すると、その後の茶樹の成長に悪影響を及ぼすと考えられているが、生育段階によっては茶園の畝間の土中に張った根を切断することは、返ってその後の茶樹の成長を活性化し、収量が増加することが判明した。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した事情に鑑み、本発明は、茶園における茶樹の畝に沿って移動される車両フレームと、この車両フレームの移動に伴って茶園の畝間の土壌を掘削する掘削体と、該掘削体に設けられ掘削した土壌の特性を測定する測定手段とを備えた土壌特性測定装置において、
畝間の土中に張った茶樹の根を切断する切断手段を上記掘削体に着脱自在に設けて、上記車両フレームの移動に伴って掘削体が畝間の土壌を掘削する際には、上記掘削体に取り付けた切断手段によって畝間の土中に張った茶樹の根を切断することができるようにしたものである。
【発明の効果】
【0006】
上述した構成によれば、土壌の特性を測定するにあたり、掘削体によって畝間の土壌を掘削する際には、必要に応じて切断手段によって土中にある茶樹の根を切断することができる。そのため、その後における茶樹の成長を活性化して収量増加を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明に係る土壌特性測定装置の左側面図。
【図2】図1の土壌特性測定装置の正面図。
【図3】図1の異なる状態を示した図。
【図4】肥料散布手段を示す図。
【図5】掘削体を示す左側面図。
【図6】図5の正面図。
【図7】図5の背面図。
【図8】図5の上面図。
【図9】図5の底面図。
【図10】切断手段を示す左側面図。
【図11】図10の底面図。
【図12】図5に示す掘削体に取り付ける蓋体を示す左側面図。
【図13】図12の底面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図示実施例について本発明を説明すると、図1ないし図3において、1は茶園の土壌特性を測定する土壌特性測定装置であり、この土壌特性測定装置1は、略平行に並んだ茶樹2の畝3を跨いで該畝3に沿って移動することにより、隣り合う畝間4の土壌5を掘削してその特性を測定できるようになっている。
土壌特性測定装置1は、茶樹2が植えられた1列分の畝3を跨いで配置される門型の車両フレーム6と、この車両フレーム6の左右の両脚部6Aにそれぞれ設けられ、上記畝3の両側の畝間4を走行する走行手段7と、車両フレーム6における進行方向の前方側の左右に昇降自在に設けられた一対の掘削体12、12と、これら掘削体12,12が掘削した畝間4の土壌5の特性を測定する測定手段13、13と、さらに、車両フレーム6における進行方向の後方側に配置されて土壌5に肥料を散布する肥料散布手段14とを備えている。
【0009】
車両フレーム6上には、走行手段7の駆動源であるエンジン15が搭載されるとともに、オペレータによって操作されるハンドル16が設けられている。走行手段7を走行させる際には、オペレータが車両フレーム6上に乗り込んで上記ハンドル16を操作するようになっている。本実施例では走行手段7としてキャタピラを採用しており、エンジン15により走行手段7を走行させることで、土壌特性測定装置1を畝3に沿って畝間4を移動させるようにしている。なお、本実施例では、走行手段としてキャタピラを用いているが、これに限定されるものではなく、複数のタイヤを備えた走行手段であってもよい。
また、表示器17を備え、測定に基づく土壌特性の情報を、走行しながらオペレータがリアルタイムで把握することができるようになっている。
【0010】
上記車両フレーム6には、その進行方向の左右両側の前方部6Bに支持部材21、21が連結されている。左方の支持部材21の外側面に合計4個のガイドローラ22が回転自在に取り付けられており、右方の支持部材21の外側面にも上記左方側のものと対称位置に合計4個のガイドローラ22が回転自在に取り付けられている。左方側の昇降部材23は、左方側の4個のガイドローラ22によって前後から保持されて、支持部材21に対して上下方向に昇降可能となっている。これと同様に、右方側の昇降部材23も4個のガイドローラ22によって4個のガイドローラ22によって前後から保持されて支持部材21に対して上下方向に昇降可能となっている。
各昇降部材23、23の下端部に、それぞれ各畝間4の土壌5を掘削する掘削体12、12が連結されている。各掘削体12、12は、昇降部材23、23の下端部に、かつ車両フレーム6の進行方向に正面を向けて支持されている。
【0011】
各掘削体12、12を連結した各昇降部材23、23は、昇降機構24によって同期して同一量を昇降されるようになっている。この昇降機構24は、車両フレーム6の両側の前方部6Bに配置された取付部材25により支持される一対の油圧シリンダ26、26から構成されている。左方の油圧シリンダ26のピストン26Aはブラケット27を介して左方の昇降部材23に連結されており、右方の油圧シリンダ26のピストン26Aはブラケット27を介して右方の昇降部材23に連結されている。
上記各油圧シリンダ26は制御手段28によって作動を制御されるようになっており、制御手段28は両方の油圧シリンダ26を同期して作動させるようになっている。そのため、両方の油圧シリンダ26によって各昇降部材23,23が昇降されることで、左右一対の各掘削体12、12が同期して同一量を昇降される。本実施例においては、このように昇降機構24により両掘削体12,12を所要量だけ昇降させることによって、それらが茶園の土壌5内に挿入される際の深さを調整できるようになっている。なお、油圧シリンダ26は左右を同期して作動させることもできるが、図2に示すように左右非対象に作動させることも可能である。
このように、各掘削体12、12を昇降機構24によって略垂直方向に昇降させるので、走行手段7の幅からはみ出すことなくコンパクトに収めることができ、枕地の挟い茶園における運用に適している。
【0012】
左右の各掘削体12、12は同一構成となっており、これら各掘削体12,12の内部にそれぞれ測定手段13、13が埋め込まれている。図5ないし図9に示すように、掘削体12は、進行方向前方側に位置する尖頭形状の前方部12Aと、この前方部12Aから連続して進行方向後方側に位置する本体部12Bとを備えている。前方部12A内に測定手段13としての一対の電極13A、13Aが埋設されるとともに、前方部12Aの底面には茶樹2の根を切断する切断部材31を備えた切断手段32が取り付けられている。
【0013】
掘削体12の前方部12Aは、進行方向の最先端12Cが窄まった尖頭形状となっており、最先端12Cから続く進行方向の両側となる左右の側壁12aと、それらの上端部を連結する天面壁12bと、上記左右の側壁12aの下端部を連結する底面12dとを備えている。両側壁12aの間隔は前進方向前方側が狭く後方側が広くなっており、この掘削体12が土中を前進することにより各側壁12aに土圧が安定して作用するようになっている。
両側壁12aのそれぞれに測定手段13の検出部13Aが配置されており、それらの検出部13Aの検出面は両側壁12aと同一平面となるように埋設させてある。天面壁12bは、上記最先端12Cが最下端となり、そこから後方に位置するほど徐々に高さが高くなる傾斜面となっている。そのため、掘削体12が畝間4の土中を前進する際には、天面壁12bおよび両側壁12aによって土壌5が掘削されるようになっている。そして、その際には、各側壁12aおよび両検出部13Aに土圧が作用するようになっている。
【0014】
本実施例では、測定手段13の検出部13Aは、土壌5の電圧を測定する電圧検出部となっており、土壌の電圧から土壌の電気伝導度を算出し、ここから電気伝導度と強い相関性のある硝酸態窒素量を推定し、さらに、アンモニア態窒素量を推定して施肥量を求めるようになっている。このような検出部13Aは、掘削体12の両側壁12aに配置されており、両検出部13Aによる検出結果は制御手段28に入力されるようになっている。制御手段28は、両検出部13Aの測定値の平均値を計算して、これに基づいて電気伝導度を求めるようにしている。これにより、検出部13Aへの土壌の接触の大小や強弱による検出ノイズによる影響を低減している。また、両方の側定値の差や比率が所定範囲を逸脱している場合は、測定値の信頼性が低いものとしてこの結果を制御手段28は認識しないようにしている。なお、測定手段13としては、必要に応じて土壌5の光学特性や水分特性および温度や圧力を測定する検出部13Aを設け種々の測定を行うようにすることもできる。
【0015】
さらに、本実施例においては、畝間4の土壌5の土中に張った茶樹2の根を積極的に切断するために切断手段32を設けている。
図10ないし図11に示すように、切断手段32は、掘削体12の前方部12Aの底面12dと略相似形に形成された板状の装着片33と、この装着片33の下面中央に鉛直方向に固定された切断部材31とから構成されている。
装着片33の複数箇所には、図示しない締結ボルト用のねじ孔33Aが形成されており、上記掘削体12の前方部12Aの底面12dには装着片33のねじ孔33Aの位置にあわせて複数のボルト穴が形成されている。
そして、装着片33の上面を前方部12Aの底面12dに重合させた状態において、装着片33の各ねじ孔33Aおよび上記底面12dのボルト穴にわたって締結ボルトを螺合することにより、装着片33および切断部材31を前方部12Aの底面12dに取り付けられるようになっている。なお、本実施例においては、装着片33を底面12dに位置決めする際の手間を省くために、底面12dにおける前方端に三角形の位置決め段部12eを突設している。この位置決め段部12eに装着片33の前方端面を突き合せることにより、装着片33を底面12dに正確に位置決めすることができる。また、この位置決め段部12eを含む掘削体12の先端部分12Dは、最先端12Cに向けてやや下方へ傾斜して最先端12Cが斜め下方を向いており、前進しながら土中へスムーズに貫入するよう形成されている。
以上のように、前方部12Aの底面12dに切断手段32を取り付けた状態においては、切断部材31の刃部31Aが掘削体12の進行方向前方側に位置するようになっている。本実施例では、切断部材31は、進行方向後方側に向けて上下方向寸法を小さくして、側方から見ると上方に切れ上るように形成されている(図5、図10参照)。このような形状となっているので、土中へ貫入させる際に、下降動により土壌表面に差し込まれ、かつ、進行に伴なってスムーズに貫入されるようになっている。
【0016】
他方、上記切断手段32を使用する必要がない場合には、締結ボルトを上記ボルト穴および装着片33のねじ孔33Aから取り外すことで、切断手段32を掘削体12から取り外すことができる。
そして、このように切断手段32を取り外した場合には、上記掘削体12の底面12dに図12、図13に示した蓋部材34を取り付けるようになっている。蓋部材34は、上記装着片33と同じ形状であって、かつ複数のねじ孔34Aが形成されている。蓋部材34を底面12dに重合させてから、ねじ孔34Aおよび底面12dのボルト穴に締結ボルトを螺合することで、蓋部材34を底面12dに取り付けることができる。
このように、本実施例においては、茶樹の根をより深く切断する必要がある場合には切断手段32を掘削体12に取り付けることができ、不要の場合には切断手段32を掘削体12から取り外すことができるようになっている。
【0017】
次に、図5ないし図9に示すように、掘削体12の本体部12Bは、進行方向後方側に位置する程、二段階で幅が狭くなる形状となっており、この本体部12Bにおける後方側の上面に略方形の有底穴12fが形成されている。そして、この有底穴12fに昇降部材23の下端が上方から嵌着されている。これにより、掘削体12全体が水平に支持されるとともに、上記最先端12Cが進行方向の前方側に位置しており、それにより掘削体12の長手方向が車両フレーム6の進行方向と平行に維持されている。
本体部12Bにおける後方側の底面は、鉛直下方に向けた刃部12gとなっている。掘削体12が下降されてスムーズに土中に押し込まれるようになっている。
【0018】
次に、上記昇降部材23は板状に形成されており、前述したように、この昇降部材23は上記複数のガイドローラ22により前後から支持されて鉛直方向に移動可能となっている。そして、昇降部材23の下端部は掘削体12の本体部12Bに連結されている。図5ないし図7に示すように、掘削体12の本体部12Bの隣接上方位置となる昇降部材23の前方部および後方部は、水平断面が鋭角となった切刃部23A、23Bとなっており、掘削体12が土壌5内を前進される際の抵抗を低減するようになっている。
【0019】
さらに、図1、図3および図4に示すように、上記車両フレーム6の後方部6Cには、畝間4に肥料を施す肥料散布手段14が設けられている。肥料散布手段14は、肥料を貯溜する肥料容器41と、この肥料容器41の底部に接続された左右一対の供給パイプ42、42と、各供給パイプ42の下端の後方部に取り付けられた拡散部材43、43と、上記肥料容器41内に配置された従来公知の施肥量調整手段44とを備えている。肥料容器41内に貯溜された肥料は、施肥量調整手段44によって施肥量を調整された後に両供給パイプ42の下端部から畝間4の土壌5の表面に散布されるようになっている。そして、そのように肥料が散布される際には、拡散部材43によって肥料の散布範囲が拡散されるようになっている。
【0020】
上記施肥量調整手段44は制御手段28によって施肥量を調整されるようになっており、制御手段28は、上記測定手段13によって測定された土壌特性の測定結果に応じて施肥量調整手段44による施肥量を調整するようになっている。この場合の一例としては、測定された電圧値から算出した電気伝導度より求められる土壌中の硝酸態窒素量およびアンモニア態窒素量に応じて、直ちに必要な施肥量を調整しながら散布するようになっている。但し、これに限定されるものではなく、測定手段13によって今回の土壌特性を測定しながら、前回の測定結果に基づいて施肥量を調整するようにしてもよく、また、その他の土壌成分量を測定して、その側定結果に基づいて施肥量を調整するようにしてもよい。
【0021】
以上のように構成された土壌特性測定装置1により上記畝間4の土壌5を測定しながら、畝間4の土中に張った茶樹2の根を切断する断根作業をする場合には、各掘削体12、12に切断手段32、32を取り付ける。そして、走行手段7により車両フレーム6を時速3km程度のスピードで移動させながら昇降機構24により両昇降部材23,23を所要量下降させることにより、両掘削体12を土中に貫入させる。
【0022】
このように両方の掘削体12、12が土中に貫入されたら、走行手段7による車両フレーム6の前進により、各畝間4の土壌5が各掘削体12によって掘削される。このように、各掘削体12、12が前進される際には、各側壁12aに土圧が作用するので、両検出部13Aによって土壌5の電圧等の側定値が測定されて制御手段28に入力される。制御手段28では両検出部の検出結果に基づいて土壌5の特性を求めるようになっている。
【0023】
また、上記掘削体12、12が畝間4の土中を前進されることに伴って、畝間4の土中に張った茶樹2の根が切断部材31によって切断される。
【0024】
さらに、上記測定手段13による測定結果を基にして制御手段28は、施肥量調整手段44による施肥量を最適な量に設定する。そのため、施肥量調整手段44によって最適量の肥料が畝間4の土壌5の表面に散布される。
【0025】
以上のように、本実施例においては、掘削体12、12によって畝間4の土壌5を掘削して土壌特性を測定する際には、畝間4の土中に張った茶樹2の根が切断部材31によって切断される。このように畝間4の土中に張った茶樹2の根が切断されることによって、その後における茶園内の茶樹2の成長を活性化して収量の増加を図ることができる。
また、切断手段32は掘削体12から取り外すことができるため、根を切断することにより収量が低下する時期には、切断手段32を掘削体12から取り外して、掘削体12に蓋部材34を装着し、土壌特性を側定するようにしている。
【0026】
なお、上記実施例においては、掘削体12、12と切断手段32および昇降部材23を車両フレーム6の前方部6Bに配置しているが、上記特許文献1の図1に開示されているように、昇降部材23、掘削体12および切断手段32を車両フレーム6の後方部6Cに配置しても良い。このような構成であっても上述した実施例と同様の作用・効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0027】
1‥土壌特性測定装置 2‥茶樹
3‥畝 4‥畝間
5‥土壌 6‥車両フレーム
7‥走行手段 12‥掘削体
13‥測定手段 21‥支持部材
23‥昇降部材 24‥昇降機構
31‥切断部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
茶園における茶樹の畝に沿って移動される車両フレームと、この車両フレームの移動に伴って茶園の畝間の土壌を掘削する掘削体と、該掘削体に設けられ掘削した土壌の特性を測定する測定手段とを備えた土壌特性測定装置において、
畝間の土中に張った茶樹の根を切断する切断手段を上記掘削体に着脱自在に設けて、上記車両フレームの移動に伴って掘削体が畝間の土壌を掘削する際には、上記掘削体に取り付けた切断手段によって畝間の土中に張った茶樹の根を切断することを特徴とする土壌特性測定装置。
【請求項2】
上記車両フレームの左右両側に一対の昇降部材が昇降自在に設けられており、 上記掘削体は左右一対であって、それら各掘削体は上記各昇降部材の下端部に連結されており、上記各掘削体は、先端が窄まった前方部と、この前方部から連続して上記昇降部材の下端が連結される本体部とを備え、上記前方部は、先端から後方側へ続く左右の側壁面と、それら側壁面の上端を接続する天面壁と、上記左右の側壁の下端部を接続する底面とを備え、上記前方部の先端が斜め下方を向いていることを特徴とする請求項1に記載の土壌特性測定装置。
【請求項3】
上記測定手段が備える検出部を上記掘削体の上記両側壁面に設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の土壌特性測定装置。
【請求項4】
上記切断手段は、上記掘削体の底面に着脱自在な装着片と、この装着片に固定されて茶樹の根を切断する切断部材とからなることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の土壌特性測定装置。
【請求項1】
茶園における茶樹の畝に沿って移動される車両フレームと、この車両フレームの移動に伴って茶園の畝間の土壌を掘削する掘削体と、該掘削体に設けられ掘削した土壌の特性を測定する測定手段とを備えた土壌特性測定装置において、
畝間の土中に張った茶樹の根を切断する切断手段を上記掘削体に着脱自在に設けて、上記車両フレームの移動に伴って掘削体が畝間の土壌を掘削する際には、上記掘削体に取り付けた切断手段によって畝間の土中に張った茶樹の根を切断することを特徴とする土壌特性測定装置。
【請求項2】
上記車両フレームの左右両側に一対の昇降部材が昇降自在に設けられており、 上記掘削体は左右一対であって、それら各掘削体は上記各昇降部材の下端部に連結されており、上記各掘削体は、先端が窄まった前方部と、この前方部から連続して上記昇降部材の下端が連結される本体部とを備え、上記前方部は、先端から後方側へ続く左右の側壁面と、それら側壁面の上端を接続する天面壁と、上記左右の側壁の下端部を接続する底面とを備え、上記前方部の先端が斜め下方を向いていることを特徴とする請求項1に記載の土壌特性測定装置。
【請求項3】
上記測定手段が備える検出部を上記掘削体の上記両側壁面に設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の土壌特性測定装置。
【請求項4】
上記切断手段は、上記掘削体の底面に着脱自在な装着片と、この装着片に固定されて茶樹の根を切断する切断部材とからなることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の土壌特性測定装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2013−36955(P2013−36955A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−175605(P2011−175605)
【出願日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【出願人】(591014972)株式会社 伊藤園 (213)
【出願人】(508134337)シブヤ精機株式会社 (20)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【出願人】(591014972)株式会社 伊藤園 (213)
【出願人】(508134337)シブヤ精機株式会社 (20)
【Fターム(参考)】
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