説明

土砂の破砕混合装置

【課題】小さな土塊や土粒子の堆積による排気口近傍での閉塞を未然に防止する。
【解決手段】本発明に係る土砂の破砕混合装置1は、処理容器2の内部空間に衝撃付与機構3を配置してあるとともに、該処理容器を構成する最上段の角筒体2cの側板には排気口24を形成してあり、該排気口に連通接続された吸気ブロワ26を作動させることで、排気口24を介して角筒体2cの内部空間から空気を吸引し、該内部空間から空気を排出できるようになっているが、排気口24の下方には、複数本のロッド31をそれらが互いに離間するように水平に配置してあり、衝撃付与機構3の破砕作用あるいは飛散作用で生じた土塊を跳ね返して処理容器2内にとどめるようになっている。ここで、複数本からなるロッド31は、スクレーパ34及び円筒体2bに貫通させた状態でかつ水平方向に往復動可能に構成してある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、土木建築工事で用いる土に対し、破砕処理、混合処理又は破砕混合同時処理を行う場合に適用される土砂の破砕混合装置に関する。
【背景技術】
【0002】
土木建築工事で用いる土は、粒度調整などを目的として破砕処理を行なう場合があり、その方法として、チェーン状部材を旋回させながら、その旋回範囲に土砂を自然落下させることにより、土砂に衝撃力を与えて破砕する方法が知られている。
【0003】
かかる方法においては、破砕が主体となる場合のほか、破砕時に飛散作用も発揮されることから、異なる種類の土同士や、固化材や添加剤あるいは活性炭が添加された土に対し、破砕処理と混合処理を同時に行うこともできる。
【0004】
一方、破砕が十分に進行している土であって、上述したような固化材や添加剤あるいは活性炭が添加されている場合においては、衝撃力が付与されたときの飛散作用による混合処理が可能である。
【0005】
このような衝撃付与を利用した破砕処理、混合処理あるいは破砕混合同時処理は、土砂を連続投入しながら処理を進めることができるため、パドルミキサー等のバッチ式処理装置に比べ、処理効率がはるかに高い。そのため、大規模現場では、その活用が大いに期待されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第4361496号公報
【特許文献2】特許第3554829号公報
【特許文献3】特許第3643587号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところが、チェーン状部材の旋回による破砕作用あるいは飛散作用は、土砂の自然落下中に限られるため、土砂の破砕や飛散が十分ではなく、結果として所望の粒度が得られなかったり、十分な混合が行われなかったりするおそれがあり、これらを回避しようとすれば、旋回による破砕や飛散を繰り返し行う必要が生じ、破砕効率や混合効率の低下につながる。
【0008】
そのため、チェーン状部材が設置された処理容器の内部空間に上方に向かう空気の流れを形成することで、土砂の落下速度を低下させる改善策が本出願人によって検討されており、かかる改善策によれば、チェーン状部材から受ける衝撃回数が増加するため、土砂が十分に破砕され、より細かな破砕が可能になるとともに、土砂が十分に飛散するので、高い均質性をもった混合処理が可能になる。
【0009】
しかしながら、下方から上方へと向かう空気の流れを処理容器内に形成するには、チェーン状部材の上方位置から空気を引き抜いて排出する必要があるところ、チェーン状部材から受けた衝撃で破砕し又は飛散した小さな土塊あるいは土粒子が、衝撃による勢いや上方への空気流による連行によって処理容器の排気口近傍に付着堆積し、その結果、排気口近傍で閉塞が生じ、空気流の形成が阻害されるという問題を生じていた。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、チェーン状部材が設置された処理容器の内部空間に上方に向かう空気の流れを形成する際、小さな土塊や土粒子の堆積による排気口近傍での閉塞を未然に防止可能な土砂の破砕混合装置を提供することを目的とする。
【0011】
上記目的を達成するため、本発明に係る土砂の破砕混合装置は請求項1に記載したように、上方に土砂投入口が設けられ下方に土砂排出口が設けられた処理容器と、材軸がほぼ鉛直になるようにかつ該材軸廻りに回転自在となるように前記処理容器に保持されたシャフト及び該シャフトの周面に基端側が取り付けられた衝撃付与部材とからなり前記土砂投入口から投入された土砂が前記シャフトの回転に伴う前記衝撃付与部材の旋回範囲に自然落下するように構成された衝撃付与機構と、前記衝撃付与部材の下方位置に拡がる前記処理容器の内部空間に連通するように該処理容器に形成された空気流入口から流入した空気を前記衝撃付与部材の上方位置に拡がる前記処理容器の内部空間に連通するように該処理容器に形成された排気口を介して前記処理容器から排出する排気手段とを備え、空気の流通を許容しつつ土塊の通過を遮断可能な土塊遮断手段を前記排気口近傍に配置するとともに、該土塊遮断手段の露出面に対して相対的に摺動可能な掻取り手段と、前記土塊遮断手段と前記掻取り手段との摺動状態を保持しつつそれらを相対移動可能な駆動機構とを備えたものである。
【0012】
また、本発明に係る土砂の破砕混合装置は、前記処理容器の内部空間に空気を供給する送気手段を前記空気流入口に接続したものである。
【0013】
また、本発明に係る土砂の破砕混合装置は、前記掻取り手段をスクレーパで構成したものである。
【0014】
また、本発明に係る土砂の破砕混合装置は、前記土塊遮断手段を、互いに離間するように平行配置された複数のロッドで構成し、前記スクレーパを短冊状の板材で構成するとともに該板材に形成された挿通孔に前記各ロッドを進退自在に挿通し、前記各ロッドがそれらの材軸方向に往復動自在となるように該各ロッドに前記駆動機構を連結したものである。
【0015】
また、本発明に係る土砂の破砕混合装置は、前記板材をその表面が鉛直面とほぼ平行になるように配置したものである。
【0016】
また、本発明に係る土砂の破砕混合装置は、前記板材を所定間隔でかつ互いに平行になるように複数設置したものである。
【0017】
また、本発明に係る土砂の破砕混合装置は、前記ロッドを材軸方向がほぼ鉛直になるようにかつ前記板材を長手方向が水平になるようにそれぞれ配置するとともに、前記板材を長手側縁部の一方が他方よりも低くなるように短手方向に沿って傾斜させたものである。
【0018】
また、本発明に係る土砂の破砕混合装置は、前記ロッドを、材軸方向から見て千鳥状に配置したものである。
【0019】
本発明に係る土砂の破砕混合装置を用いて土砂の破砕処理、混合処理又は破砕混合同時処理を行うには、シャフトを回転させることによって該シャフトの材軸廻りに衝撃付与部材を旋回させるとともに、土砂投入口を介して対象土砂を処理容器内に投入する一方、排気手段を作動させる。
【0020】
このようにすると、土砂投入口から投入された土砂は、衝撃付与部材の旋回範囲に自然落下して該衝撃付与部材と接触し、そのときの衝撃による破砕作用や飛散作用で土砂の破砕や混合が行われ、あるいは破砕処理と混合処理が同時に行われるが、本発明においては、衝撃付与部材の下方位置に拡がる処理容器の内部空間に連通するように該処理容器に形成された空気流入口から流入した空気が、衝撃付与部材の上方位置に拡がる処理容器の内部空間に連通するように該処理容器に形成された排気口を介して処理容器から排出されるので、処理容器の内部空間においては、下方から上方へと向かう空気の流れが形成され、かかる空気の流れは、土砂や土塊が落下する際の抵抗となって、それらの落下速度を低下させる。
【0021】
そのため、衝撃付与部材が土砂や土塊に衝突する回数が増加し、かくして、より均一で細かい破砕処理が可能になるとともに、均質性が向上した混合処理が可能になる。
【0022】
一方、衝撃付与部材からの打撃力で破砕しあるいは飛散した小さな土塊や土粒子の一部は、打撃時の勢いにより、あるいは上方への空気流に舞い上げられることで、自然落下することなく排気口近傍に向かうが、比較的サイズの大きなものについては、土塊遮断手段で跳ね返されて処理容器の外に排出されることはないものの、土塊遮断手段には土粒子が付着し、放置すれば、やがては土粒子の堆積厚さが成長して空気の流れを阻害する。
【0023】
しかし、本発明においては、土塊遮断手段の露出面に対して相対的に摺動可能となるように掻取り手段を備えてあり、必要に応じて随時、駆動機構を作動させることにより、土塊遮断手段と掻取り手段とを相対移動させる。
【0024】
このようにすると、掻取り手段は、土塊遮断手段の露出面を摺動し、駆動機構から伝達された駆動力によって土塊遮断手段の露出面に付着堆積した土をそぎ落とす。
【0025】
そのため、土塊遮断手段の空気流通機能が低下するおそれがなくなり、かくして土塊の通過を阻止しながら、排気口近傍での目詰まりや閉塞を未然に防止することが可能となる。
【0026】
本発明における破砕混合とは、典型的には、衝撃力で破砕されつつ破砕時の飛散作用が発揮される破砕混合同時処理を意味するが、十分に破砕された土砂が処理対象である場合には、衝撃力が付与されたときの飛散作用による混合処理が主体となり、均質な土砂が処理対象である場合には、衝撃力による破砕処理が主体となる。そのため、本発明で破砕混合というときは、破砕混合同時処理のほか、破砕処理のみの場合と混合処理のみの場合を含むものとする。
【0027】
また、本発明における土砂の混合とは、土砂同士の混合のみならず、固化材、添加剤、活性炭その他の土砂に添加される物質と土砂との混合も包摂される。
【0028】
衝撃付与部材は、その基端側が取り付けられたシャフトを回転させることによって、該シャフトの回転軸線廻りに旋回し、該旋回動作によって処理容器内に投入された土砂に衝撃を付与し得るものであれば、その構造や形状は任意であって、例えば、全体を剛体又は可撓性材料で形成する構成や、複数の鋼製ピースを長さ方向に次々に連結することにより、全体としては可撓性材料として挙動するが、個々のピースについては剛体として挙動する構成が可能である。
【0029】
さらに具体的に説明すると、全体を剛体で構成する例としては、衝撃付与部材を鋼製のロッド材とし、複数の鋼製ピースを鎖状に次々に連結する例としては、衝撃付与部材を鋼製のチェーンとする構成を挙げることが可能である。
【0030】
ちなみに、全体を可撓性材料で構成する場合や、複数の鋼製ピースを長さ方向に次々に連結する場合、衝撃付与部材は、シャフト静止時には該シャフトから垂れ下がった状態であるが、シャフト回転時には該シャフトの材軸廻りに旋回し、その旋回力によって、土砂を破砕する。
【0031】
衝撃付与部材は、旋回の際、所定角度ごとに放射方向に延びるよう、複数設置することができるとともに、自然落下する土砂が次々に衝撃力を受けることができるよう、鉛直方向に沿って複数段に配置することが可能である。
【0032】
排気手段は、排気口を介して処理容器から空気を引き抜くことで、下方から上方へと向かう空気の流れを処理容器内に形成することができる限り、どのような構成とするかは任意であり、例えばブロワと該ブロワに一端が接続され他端が処理容器の排気口に接続されたダクトとで構成することが可能である。なお、処理容器内において下方から上方へと向かう空気の流れは、例えば1分間に数百回転する衝撃付与部材によって遮断されることがないよう、十分な流量を確保する。
【0033】
ここで、排気手段によって処理容器内から空気を引き抜く際、空気流入口を介して処理容器内に空気が自然導入されるようにしてもかまわないが、処理容器内に空気を供給する送気手段を空気流入口に接続したならば、衝撃付与部材の下方位置に拡がる処理容器の内部空間に空気を強制的に送り込むことができるため、上述した空気流量を確保しやすくなり、空気流を確実に形成することが可能となる。
【0034】
送気手段は排気手段と同様、例えばブロワと該ブロワに一端が接続され他端が処理容器の空気流入口に接続されたダクトとで構成することが可能である。
【0035】
なお、処理容器の内部空間において、下方から上方へと向かう空気の流れをさらに確実に形成するためには、排気手段及び送気手段を、排気流量が送気流量よりも大きくなるように構成するのが望ましい。
【0036】
土塊遮断手段は、空気の流通を許容しつつ土塊の通過を遮断可能である限り、その構成は任意であって、例えば土塊の寸法を考慮して設定された目開きとなるように格子材を縦横に配置してなる格子構造としたり、同様に土塊の寸法を考慮して設定された配置間隔となるように横桟又は縦桟を配置してなる鉄格子構造とすることができる。
【0037】
なお、土塊遮断手段は、排気口を塞ぐように配置するのが土塊除去の観点では望ましいが、空気抵抗が大きくなって風量を確保できない場合には、必ずしも排気口に密着して取り付ける必要はなく、該排気口から離間させて配置するようにしてもかまわない。
【0038】
掻取り手段は、土塊遮断手段の露出面に対して相対的に摺動可能となるように構成される限り、その構成は任意であって、処理容器に容器貫通孔を穿孔して該容器貫通孔に土塊遮断手段を進退自在にほぼ水平に貫通設置した構成を採用した場合においては、土塊遮断手段を処理容器に対して水平方向に進退することによって、処理容器に穿孔形成した容器貫通孔の開口縁部が土塊遮断手段の露出面を摺動するので、該露出面に付着した土をそぎ落とすことが可能となり、かかる構成においては、処理容器が掻取り手段となる。
【0039】
ここで、掻取り手段をスクレーパで構成した場合、保守点検や損傷に伴う交換を容易に行うことができる。
【0040】
スクレーパの構成は任意であるが、土塊遮断手段の露出面に付着堆積した土を確実にそぎ落とすことができるよう、スクレーパの縁部が土塊遮断手段の露出面すべてをカバーできるように構成するのが望ましい。例えば、土塊遮断手段が円形断面のロッドであれば、該ロッドの周面すべてをカバーできるよう、該ロッドが挿通される挿通孔を形成した板材でスクレーパを構成するのがよい。
【0041】
一方、土粒子の堆積成長範囲が限定されるのであれば、土塊遮断手段の露出面すべてに対してスクレーパが摺動自在となる必要はなく、例えば、空気流の上流側で土粒子の付着堆積が顕著であるならば、土塊遮断手段の露出面のうち、上流側の露出面のみに対して摺動自在となるよう、スクレーパを構成すればよい。
【0042】
例えば、土塊遮断手段が円形断面のロッドであれば、該ロッドの周面のうち、空気流の上流側に面する半円筒状周面に対してスクレーパを摺動自在に構成すれば足りる。
【0043】
駆動機構は、土砂遮断手段及び掻取り手段の少なくともいずれかを駆動することで両者を相対移動させることができるようになっている限り、どちらを駆動させるのか、あるいは両方駆動させるのかといった点については任意であるとともに、掻き落とし作業の頻度が少なくてもよいのであれば、油圧や電動ではなく、手動で構成することもあり得る。
【0044】
土塊遮断手段、スクレーパ及び駆動機構の具体的構成としては例えば、前記土塊遮断手段を、互いに離間するように平行配置された複数のロッドで構成し、前記スクレーパを短冊状の板材で構成するとともに該板材に形成された挿通孔に前記各ロッドを進退自在に挿通し、前記各ロッドがそれらの材軸方向に往復動自在となるように該各ロッドに前記駆動機構を連結した構成とすることができる。
【0045】
かかる構成によれば、複数のロッドは、それらの配置間隔よりも小さな外径を持つ土塊を跳ね返して処理容器内にとどめるとともに、該ロッドが挿通された板材は、その挿通孔の開口縁部がロッド周面に当接されているため、駆動機構によるロッドとの相対移動に伴い、板材に形成された挿通孔の開口縁部がロッド周面に付着した土粒子をそぎ落とすこととなり、かくして土塊の通過を阻止しながら、排気口近傍での目詰まりや閉塞を未然に防止することが可能となる。
【0046】
ここで、スクレーパである板材を所定間隔でかつ互いに平行になるように複数設置したならば、ロッドに必要なストロークは、板材の設置間隔で足りることとなり、駆動機構の負担を軽減することができる。
【0047】
また、スクレーパである板材をその表面が鉛直面と平行になるように配置したならば、該スクレーパ自体に土粒子が堆積するのを防止することができる。
【0048】
また、ロッドを材軸方向がほぼ鉛直になるようにかつ板材を長手方向が水平になるようにそれぞれ配置するとともに、板材を長手側縁部の一方が他方よりも低くなるように短手方向に沿って傾斜させたならば、駆動機構の設置事情その他の理由によってロッドを鉛直に配置する必要があって、その結果として板材を水平に配置しなければならない場合であっても、板材の上に堆積した土粒子は、自重によって又は駆動機構を作動させたときの振動によって板材の上を滑り落ちるため、土粒子の堆積厚さが過剰に大きくなるのを防止することができる。
【0049】
また、ロッドを材軸方向から見て千鳥状に配置したならば、空気の流路を立体的に確保して空気抵抗の増大を抑制しつつ、配置構面に直交する方向から見たときの見かけの隙間をなくすことが可能となるため、ほとんどの土粒子をロッドの周面に付着する形で該ロッドに捕捉し、それらを通過する土粒子の量を大幅に低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本実施形態に係る土砂の破砕混合装置1の鉛直断面図。
【図2】本実施形態に係る土砂の破砕混合装置1の断面図であり、(a)はA−A線に沿う水平断面図、(b)はB−B線に沿う水平断面図。
【図3】本実施形態に係る土砂の破砕混合装置1の断面図であり、(a)はC−C線に沿う水平断面図、(b)はD−D線方向から見た矢視図。
【図4】本実施形態に係る土砂の破砕混合装置1の作用を示した図であり、(a)は鉛直断面図、(b)はE−E線に沿う水平断面図。
【図5】変形例に係るスクレーパ34aを示した正面図。
【図6】変形例に係る土砂の破砕混合装置の図であり、(a)は排気口24近傍の水平断面図、(b)はF−F線方向から見た矢視図、(c)はロッド61とスクレーパ64との取合いを示したG−G線方向矢視図。
【図7】複数本のロッド31又は複数本のロッド61の変形例に係る配置状況を示した図であり、(a)は、材軸方向から見た断面図、(b)はH−H線方向矢視図。
【図8】変形例に係る掻取り手段を示した水平断面図。
【発明を実施するための形態】
【0051】
以下、本発明に係る土砂の破砕混合装置の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。なお、従来技術と実質的に同一の部品等については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0052】
図1は、本実施形態に係る土砂の破砕混合装置を示した鉛直断面図、図2は、A−A線及びB−B線に沿う水平断面図、図3は、C−C線及びD−D線に沿う水平断面図である。これらの図でわかるように、本実施形態に係る土砂の破砕混合装置1は、角筒体2a,円筒体2b及び角筒体2cをそれらの各内部空間が一体となるように下から順に積み重ねることで処理容器2として一つの筒体を構成してあるとともに、該処理容器の内部空間に衝撃付与機構3を配置してある。
【0053】
衝撃付与機構3は、材軸がほぼ鉛直になるようにかつ該材軸廻りに回転自在となるように処理容器2内に保持されたシャフト4と、該シャフトの周面に基端側が取り付けられた衝撃付与部材としての鋼製のチェーン5とで構成してあり、シャフト4を回転させることによって、チェーン5を該シャフトの材軸回りに旋回させ、該旋回範囲に自由落下する土砂に衝撃を付与することができるようになっている。
【0054】
ここで、シャフト4は、角筒体2cの天板に設けられた軸受6を貫通して外側に延びた上方端部を角筒体2cの外周面に取り付けられたモータ7の回転軸に回転駆動機構8を介して連結してあるとともに、円筒体2bの下縁近傍に水平に設置されたスポーク状の軸受9で下方端部を回転自在に支持してある。
【0055】
チェーン5は、シャフト4の周面に90゜ごとに取り付けられた4本を一組とし、かかる組を鉛直方向に沿った異なる高さごとに4段に設けた構成、本数で言えば計16本で構成してあり、シャフト4の静止時には、該シャフトから垂れ下がった状態であるが、モータ7を駆動してシャフト4を回転させると、該シャフトの材軸廻りに放射方向に延びた状態で旋回するようになっている。
【0056】
処理容器2のうち、最上段の角筒体2cの側板には土砂投入口10を形成してあり、該土砂投入口にベルトコンベヤ11の機首を挿入配置することにより、該ベルトコンベヤで搬送されてきた土砂を処理容器2内に投入できるようになっているとともに、最下段の角筒体2aの側板には土砂排出口12を形成してあり、該土砂排出口にベルトコンベヤ13の尾端を挿入配置することにより、処理が終わった土砂を処理容器2内から搬出できるようになっている。
【0057】
ここで、最下段の角筒体2aの側板のうち、土砂排出口12が形成された側板と直交する側板には空気流入口21を形成してあるとともに、該空気流入口には、一端が送気ブロワ23に接続されたダクト22の他端を連通接続してあり、送気ブロワ23を作動させることで、送気ダクト22及び空気流入口21を介して角筒体2aの内部空間に空気を供給することができるようになっている。
【0058】
すなわち、送気ブロワ23及びダクト22は、衝撃付与機構3の下方位置に拡がる処理容器2の内部空間に空気を供給する送気手段として機能する。
【0059】
一方、最上段の角筒体2cの側板のうち、土砂投入口10が形成された側板と直交する側板には排気口24を形成してあるとともに、該排気口には、集塵機27を介して一端が吸気ブロワ26に連通接続されたダクト25の他端を接続してあり、吸気ブロワ26を作動させることで、排気口24、ダクト25及び集塵機27を介して角筒体2cの内部空間から空気を吸引し、該内部空間から空気を排出できるようになっている。
【0060】
すなわち、吸気ブロワ26及びダクト25は、衝撃付与機構3の上方位置に拡がる処理容器2の内部空間から空気を排出する排気手段として機能する。
【0061】
ここで、吸気ブロワ26の上流側には上述したように集塵機27を介在させてあり、衝撃付与機構3による破砕作用や飛散作用で発生した土粒子を、排気口24からダクト25へと排出された空気から除去するようになっているが、排気口24の下方には、図1及び図3に示したように複数本のロッド31をそれらが互いに離間するように水平に配置してあり、衝撃付与機構3の破砕作用あるいは飛散作用で生じた土塊を跳ね返して処理容器2内にとどめるようになっている。
【0062】
すなわち、ロッド31は、処理容器2内から排気口24へと排出される空気の流通を許容しつつ、比較的サイズが大きな土塊の通過を、集塵機27による集塵操作に先立って予め遮断する土塊遮断手段として機能する。
【0063】
ロッド31は、分離除去したい土塊のサイズに応じて、それらの配置ピッチを適宜決定すればよい。
【0064】
ここで、複数本からなるロッド31は、掻取り手段としてのスクレーパ34及び円筒体2bに貫通させた状態で水平配置してあるとともに、該ロッドの端部を、円筒体2bの外周面に設置した駆動機構としての油圧シリンダ33,33に連結された駆動ヘッダー32に取り付けてあり、該駆動ヘッダーを介して水平方向に往復動可能に構成してある。
【0065】
スクレーパ34は、短冊状の板材を面内側に湾曲形成してあるとともに、複数本のロッド31が挿通される挿通孔35を、該挿通孔の開口縁部がロッド31の露出面である周面に当接されるように該板材の長手方向に沿って形成してあり、該開口縁部とロッド31の周面との摺動状態が保持された状態で、油圧シリンダ33,33でロッド31を水平方向に往復動させることにより、ロッド31を進退させてそれらの周面に付着した土粒子をそぎ落とすことができるようになっている。
【0066】
本実施形態に係る土砂の破砕混合装置1を用いて土砂を破砕混合するには、モータ7でシャフト4を回転させることによりチェーン5を旋回させるとともに、かかる旋回動作中に土砂投入口10を介して処理容器2内に土砂を投入する。モータ7は、シャフト4の回転数が例えば500rpm程度となるように駆動すればよい。
【0067】
ベルトコンベヤ11を介して投入される土砂としては、典型的には、破砕混合同時処理を目的とした、固化材や活性炭が添加された土砂が対象となるが、破砕が主たる目的の場合には、例えば粒度調整を目的とした土砂が対象となり、混合が主たる目的の場合には、例えば破砕の程度が十分に進行した土砂であって固化材や活性炭が添加されたものが対象となる。
【0068】
このような土砂をチェーン5を旋回させながら土砂投入口10を介して処理容器2内に投入すると、土砂は、チェーン5の旋回範囲に自然落下して該チェーンと接触し、そのときの衝撃で土砂がより小さな土塊へと破砕され、場合によってはその破砕時の飛散作用で不均質であった土砂がより均質な状態へと混合され、あるいは衝撃による土砂の飛散によってより均質な状態へと混合される。
【0069】
また、シャフト4の回転によるチェーン5の旋回動作に加えて、送気ブロワ23及び吸気ブロワ26を同時に作動させる。
【0070】
このようにすると、衝撃付与機構3の下方位置には、ダクト22及び空気流入口21を介して空気が供給され、上方位置からは排気口24及びダクト25を介して空気が排出されるため、処理容器2の内部空間においては、下方から上方へと向かう空気の流れが形成される。
【0071】
図4は、かかる空気の流れを白の矢印で、投入された土砂の落下方向を黒の矢印でそれぞれ示したものであり、同図でわかるように、上方へと向かう空気の流れは、土砂や土塊が落下する際の抵抗となり、それらの落下速度を低下させる。そのため、自然落下する土砂や土塊は、チェーン5から受ける衝撃回数が増加して十分な程度に破砕あるいは飛散し、結果としてより細かな破砕処理やより均質な混合処理が可能になる。
【0072】
チェーン5による衝撃付与及び空気流による衝突という2つの作用を受けた土砂あるいは土塊は、より細かく破砕されあるいはより均質に混合された状態でベルトコンベヤ13上に落下し、該ベルトコンベヤにより、土砂排出口12を介して処理容器2内から回収される。
【0073】
回収された土については、必要に応じて上述のプロセスを繰り返し行うことで、破砕や混合の程度を高めた上、ダンプトラックに積載し、廃棄物処分場や再利用場所まで運搬する。
【0074】
一方、チェーン5からの打撃力で飛散した小さな土塊や土粒子の一部は、打撃時の勢いにより、あるいは上方への空気流に舞い上げられることで、自然落下することなく、排気口24近傍に向かうが、それらのうち、土塊については、複数本のロッド31で跳ね返されて処理容器2内にとどまり、土粒子については、集塵機27で回収される。
【0075】
ここで、排気口24近傍に向かった土塊がロッド31に跳ね返され、あるいは土粒子が空気に連行される形でロッド31,31の隙間を通過しようとするとき、ロッド31の周面には土粒子が付着する。そして、これを放置すると、土粒子がロッド31の周面に堆積して成長し、やがてはロッド31,31の間隙を狭めて空気の流通機能を阻害する。
【0076】
そのため、油圧シリンダ33,33を随時作動させることにより、ロッド31をスクレーパ34に対して相対移動させる。
【0077】
このようにすると、スクレーパ34は、ロッド31の周面を摺動し、油圧シリンダ33,33から伝達された駆動力によってロッド31の周面に付着堆積した土をそぎ落とす。
【0078】
以上説明したように、本実施形態に係る土砂の破砕混合装置1によれば、シャフト4の回転によるチェーン5の旋回動作に加え、送気ブロワ23及び吸気ブロワ26によって処理容器2の内部空間に下方から上方へと向かう空気流を形成するようにしたので、投入された土砂や土塊の落下速度は上方への空気流による抵抗で低下する。
【0079】
そのため、チェーン5から投入土砂に付与される衝撃の回数が増加することとなり、かくして投入土砂は、十分に破砕されてより細かな破砕処理が可能になり、あるいは十分に飛散することで、高い均質性をもった混合処理が可能になる。
【0080】
また、本実施形態に係る土砂の破砕混合装置1によれば、送気手段であるダクト22及び送気ブロワ23を空気流入口21に接続することで、衝撃付与機構3の下方位置に拡がる処理容器2の内部空間に空気を供給するようにしたので、処理容器2内において下方から上方へと向かう空気流を確実に形成することが可能となる。
【0081】
また、本実施形態に係る土砂の破砕混合装置1によれば、ロッド31の周面に対して摺動自在となるようにスクレーパ34を配置し、随時、油圧シリンダ33,33を作動させることにより、スクレーパ34に対してロッド31を相対移動させるようにしたので、スクレーパ34は、ロッド31の周面を摺動し、油圧シリンダ33,33から伝達された駆動力によって該ロッドの周面に付着堆積した土をそぎ落とす。
【0082】
そのため、ロッド31の空気流通機能が低下するおそれがなくなり、かくして土塊の通過を阻止しながら、排気口24近傍での目詰まりや閉塞を未然に防止することが可能となる。
【0083】
また、本実施形態に係る土砂の破砕混合装置1によれば、複数本のロッド31を水平に配置するようにしたので、該ロッドの周面に付着した土粒子をそぎ落とすスクレーパ34の配置形態は、おのずとその表面が鉛直面と平行な向きとなる。
【0084】
そのため、スクレーパ34自体に土粒子が付着して堆積厚さが成長するおそれはない。
【0085】
本実施形態では、送気手段であるダクト22及び送気ブロワ23を空気流入口21に接続することで、衝撃付与機構3の下方位置に拡がる処理容器2の内部空間に強制的に空気を送り込むようにしたが、吸気ブロワ26を作動させるだけで、空気流入口21を介して処理容器2内に空気を導入し、さらに上方へと向かう空気流を形成することができるのであれば、送気手段を省略してもかまわない。
【0086】
また、本実施形態では、チェーン5で衝撃付与部材を構成したが、チェーン5に代えて、例えばロッド材、鋼線、羽根材等でもかまわないし、自然落下する土砂に物理的な衝撃を加えることができるのであれば、衝撃付与部材の構成や形態は任意である。
【0087】
また、本実施形態では、角筒体2a,円筒体2b及び角筒体2cで処理容器2を構成するようにしたが、このような別体組立に代えて、一体構成とすることはもちろん可能であるし、円筒や角筒といった断面形状は一例であって、任意の断面形状を採用できることは言うまでもない。
【0088】
また、本実施形態では、スクレーパ34の挿通孔35にロッド31を挿通することにより、該挿通孔の開口縁部がロッド31の周面をすべてカバーするように構成したが、空気流の上流側であるロッド31の下半分側でのみ、土粒子の付着が懸念されるのであれば、上述の構成に代えて、図5に示すように半円状の切り欠き35aが形成された短冊状板材からなるスクレーパ34aを採用し、該切り欠きにロッド31の下半分を嵌め込むようにしてもよい。
【0089】
また、本実施形態では、排気口24の下方に複数本のロッド31を水平配置するようにしたが、本発明の土塊遮断手段は、空気の流通を許容しつつ土塊の通過を遮断可能に構成される限り、その構成は任意であって、上述した実施形態の構成に限定されるものではない。
【0090】
図6は、変形例に係る土砂の破砕混合装置の水平断面図及びF−F線方向から見た矢視図である。同図でわかるように、変形例に係る土砂の破砕混合装置は、土塊手段手段としての複数本のロッド61をそれらの材軸が鉛直になるように排気口21近傍のダクト22に貫通配置してある。
【0091】
ここで、ダクト22の外周面側方には油圧シリンダ33,33を取り付けてあり、上述した複数本のロッド61は、かかる油圧シリンダ33,33に連結された駆動ヘッダー62にそれらの上端を取り付けることで、該駆動ヘッダーを介して鉛直方向に往復動自在に構成してある。
【0092】
また、ダクト22の内部には、短冊状の板材からなるスクレーパ64を上下二段に水平配置してあり、上述した複数本のロッド61は、油圧シリンダ33,33を作動させたとき、該ロッドの周面がスクレーパ64に形成された挿通孔65の開口縁部に摺動自在となるように該挿通孔に挿通してある。
【0093】
ここで、スクレーパ64は、図6(c)でよくわかるように、長手側縁部の一方が他方よりも低くなるように短手方向に沿って傾斜させてある。
【0094】
かかる変形例においては、スクレーパ64を所定間隔でかつ互いに平行になるように上下二段に設置してあるため、ロッド61の周面に付着した土粒子をそぎ落とすために要求される油圧シリンダ33,33の所要ストロークは、ロッド61の全長ではなく、スクレーパ64の設置間隔、本変形例ではロッド61の全長の約半分で足りることとなり、かくして油圧シリンダ33,33の負担を大幅に軽減することができる。
【0095】
加えて、スクレーパ64を長手側縁部の一方が他方よりも低くなるように短手方向に沿って傾斜させてあるので、スクレーパ64の上に堆積した土粒子は、自重により、又は油圧シリンダ33,33を作動させたときの振動によって該スクレーパの上を同図(c)に示した矢印のように滑り落ちる。
【0096】
そのため、土粒子の堆積厚さが過剰に大きくなるのを防止することができる。
【0097】
以下、上述した構成以外については、上述の実施形態と同様であるので、ここではその説明を省略する。なお、上述した変形例では、複数のロッド61をそれらの材軸が鉛直になるように配置したが、これに代えて、それらの材軸が水平になるように配置してもかまわない。
【0098】
また、本実施形態では、複数のロッド31あるいは複数のロッド61は、同一平面内に配置した例でそれぞれ説明したが、これに代えて、複数のロッド31あるいは複数のロッド61を、材軸方向から見て千鳥状に配置する構成とすることができる。
【0099】
かかる変形例においては、図7(a)に示すように空気の流路が立体的に確保されるため、空気抵抗の増大を抑制することができるとともに、同図(b)に示すように、配置構面に直交する方向から見たときにはほとんど隙間がなくなる。
【0100】
そのため、ほとんどの土粒子は、ロッド31やロッド61の周面に付着する形で該ロッドに捕捉され、それらを通過する土粒子の量は大幅に低減することとなり、かくして後工程における集塵機27の負担を軽減することが可能となる。
【0101】
なお、ロッド31やロッド61の千鳥状配置に対応するように、スクレーパに形成する挿通孔の配置形態も千鳥状とする。
【0102】
また、本実施形態では、掻取り手段をスクレーパで構成したが、これに代えて、処理容器自体を掻取り手段とすることが可能であり、その構成例を図8に示す。
【0103】
同図に示した変形例は、処理容器を構成する円筒体82に水平方向に沿った列状となるように容器貫通孔81を複数穿孔し、該容器貫通孔にロッド31を進退自在となるようにかつほぼ水平に貫通設置してなり、かかる構成においては、油圧シリンダ33,33でロッド31を水平方向に往復動させることにより、該ロッドを円筒体82に対して水平方向に進退させる。
【0104】
このようにすると、容器貫通孔81の開口縁部は、ロッド31の露出面を相対的に摺動することとなり、かくして、ロッド31の露出面に付着した土をそぎ落とすことが可能となる。
【0105】
なお、円筒体82は、容器貫通孔81を穿孔した点を除き、円筒体2bと同様の構成であるとともに、角筒体2a及び角筒体2cとともに処理容器を構成するものであり、詳細な説明は省略する。
【符号の説明】
【0106】
1 土砂の破砕混合装置
2 処理容器
3 衝撃付与機構
4 シャフト
5 チェーン(衝撃付与部材)
10 土砂投入口
12 土砂排出口
21 空気流入口
24 排気口
31,61 ロッド(土塊遮断手段)
33 油圧シリンダ(駆動機構)
34,34a,64 スクレーパ(掻取り手段)
35,35a 挿通孔
82 円筒体(掻取り手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上方に土砂投入口が設けられ下方に土砂排出口が設けられた処理容器と、材軸がほぼ鉛直になるようにかつ該材軸廻りに回転自在となるように前記処理容器に保持されたシャフト及び該シャフトの周面に基端側が取り付けられた衝撃付与部材とからなり前記土砂投入口から投入された土砂が前記シャフトの回転に伴う前記衝撃付与部材の旋回範囲に自然落下するように構成された衝撃付与機構と、前記衝撃付与部材の下方位置に拡がる前記処理容器の内部空間に連通するように該処理容器に形成された空気流入口から流入した空気を前記衝撃付与部材の上方位置に拡がる前記処理容器の内部空間に連通するように該処理容器に形成された排気口を介して前記処理容器から排出する排気手段とを備え、空気の流通を許容しつつ土塊の通過を遮断可能な土塊遮断手段を前記排気口近傍に配置するとともに、該土塊遮断手段の露出面に対して相対的に摺動可能な掻取り手段と、前記土塊遮断手段と前記掻取り手段との摺動状態を保持しつつそれらを相対移動可能な駆動機構とを備えたことを特徴とする土砂の破砕混合装置。
【請求項2】
前記処理容器の内部空間に空気を供給する送気手段を前記空気流入口に接続した請求項1記載の土砂の破砕混合装置。
【請求項3】
前記掻取り手段をスクレーパで構成した請求項1又は請求項2記載の土砂の破砕混合装置。
【請求項4】
前記土塊遮断手段を、互いに離間するように平行配置された複数のロッドで構成し、前記スクレーパを短冊状の板材で構成するとともに該板材に形成された挿通孔に前記各ロッドを進退自在に挿通し、前記各ロッドがそれらの材軸方向に往復動自在となるように該各ロッドに前記駆動機構を連結した請求項3記載の土砂の破砕混合装置。
【請求項5】
前記板材をその表面が鉛直面とほぼ平行になるように配置した請求項4記載の土砂の破砕混合装置。
【請求項6】
前記板材を所定間隔でかつ互いに平行になるように複数設置した請求項4記載の土砂の破砕混合装置。
【請求項7】
前記ロッドを材軸方向がほぼ鉛直になるようにかつ前記板材を長手方向が水平になるようにそれぞれ配置するとともに、前記板材を長手側縁部の一方が他方よりも低くなるように短手方向に沿って傾斜させた請求項4記載の土砂の破砕混合装置。
【請求項8】
前記ロッドを、材軸方向から見て千鳥状に配置した請求項4記載の土砂の破砕混合装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−196640(P2012−196640A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−63386(P2011−63386)
【出願日】平成23年3月22日(2011.3.22)
【出願人】(000000549)株式会社大林組 (1,758)
【Fターム(参考)】